説明

縁甲板外観を有するパネル

本発明は、床材を形成するための装飾表面を有するパネル、装飾物を製造する方法、及びこのパネルを利用した床材に関する。本発明は、最終的には、装飾紙に関する。本発明の目的は、高品質の外観を有する低価格な床材を製造することが可能なパネルの提供、及びそれらを製造するための方法を提供することである。このために、少なくとも1つの端部それぞれでのパネルの装飾表面が、パネルの敷設時、1つの敷かれたパネルから隣接する敷かれたパネルへの変わり目で、装飾物の連続的なイメージを与えるように、互いに光学的に適合されている。木の装飾物は、描かれた木の木目が、1つの敷かれたパネルから隣接する敷かれたパネルへの変わり目で、光学的に途切れない場合、つまりそれぞれの描かれた木目間にオフセットがないとき、本発明の意味する範囲で連続的なイメージを有する。他の装飾物、例えば石の装飾物に対しても同じく適用される。この場合、石の表面のイメージは、1つの石が、パネルの共通の継ぎ目で、装飾物の目につくオフセットが全くなく1つのパネルから次のパネルへ延びるように、1つの敷かれたパネルから次の隣接する敷かれたパネルへの変わり目で互いに適合される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、床材を形成するための装飾表面を有するパネルに関し、その装飾物の製造方法および前記パネルで作られた床材に関する。本発明はさらに装飾紙に関する。
【背景技術】
【0002】
床材を容易に輸送し敷設することができるように、一般に、床材は個々のパネルから形成される。パネルは、一般に、土台に堅く接着される、および/又は側面で、例えば、さねはぎ(tongue and groove)を用いて接合される。敷設は、パネルの結合要素が、側面で接着剤なしに互いに接合することができるよう設計されていれば、特に容易である。装飾表面とパネルの適切な接着剤なしの各種結合は、オーストリア特許AT405560Bから公知である。
【0003】
通常、印刷された装飾紙が、積層床の外観を決める。一般に、これらはシステム装飾物、つまり主として木の複製物であるが、石や例えば花柄の幻想的なイメージもある。システム装飾物とは、印刷されたイメージが完成したパネルサイズに合わせて適合することを意味すると理解される。一般に、これらのパネルは、長さ約1200から1400mm、幅約200mmである。例えばWO02/090129A1から公知の、3枚厚板装飾印刷(3−plank decorative print)は、例えば、完成したパネル上の3枚の目に見える厚板がそれぞれ同じ幅であり、いわゆるブロック(block)(50mmより短い板材)が端部に(長手方向)形成されない。しかしながら、装飾イメージは、その都度、パネルの長さで終わる。
【0004】
約1200mmのパネル長はその価値が証明されている。製造、保管、輸送、販売場所および敷設は、この長さの場合、かなり容易にできる。しかしながら、装飾パターンが、その都度、この長さに限定されることが不都合である。
【0005】
最初に述べた種類の装飾積層パネルは、公開公報DE29724625U1から公知であり、その装飾層は木又は大理石や花崗岩のような鉱物を表している。複製物をよりリアルに見せるために、表面に構造物を具備し、この構造物が、パターンの特性を再現する。例えば、鉱物の場合には、ラフに磨かれた石を再現するように、ザラザラした三次元表面である。木の場合には、自然な木の孔をまねるために、装飾表面に孔を押し込む。
【0006】
さらに、また、木や石は少なくとも1つのわずかに変化する外観を連続的に示すため、一般に、1つのパネルのパターンは、第2のパネルのパターンと同じでないことが、公開公報DE29724625U1から知られている。このようなパネルから形成された床材では、パネルの狭い辺及び長い辺上の装飾物が、一般に、互いに合わないため、1つのパネルから他のパネルへの変わり目が、基本的にはっきりと目に見える。一種のブロック構造が、多くの場合無意識的に、床材の表面の外観を決定する。
【0007】
長方形の表面を有する木の床板が市販されている。この床板は細長い。敷設されると、1つの床板は通常、部屋の1つの壁から対壁まで、途切れることなく延びる。このように、表面の連続的な外観はそれぞれの床板の長い辺に平行に形成される。しかしながら、この種の床板は非常に高価で不都合である。
【0008】
公開公報WO02/090129A1から、1枚のパネルの狭い辺上の装飾層の表面パターンと、隣接したパネルの狭い辺の表面パターンとを、視覚的に合わせることが知られている。これは、1つのパネルから次のパネルへの変わり目が、容易に目に見えることを回避することを目的とする。この目的のために、パネルには番号が備わっている。敷設時には、ナンバリングを考慮しなければならない。従って、床材中のパネルができるだけ目につかないようにし、ブロックの形成を回避しなければならない場合、敷設中、互いに自由にパネルを組み合わせることは不可能である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、床材の高品質な外観を低価格で形成できるパネルを提供することである。さらに、本発明の目的は、製造方法を開示することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の目的を解決するために、少なくとも1つの辺それぞれの上の、パネルの装飾表面が、1つの敷かれたパネルから隣接して敷かれたパネルへの変わり目で、装飾の連続的なイメージが生じるように、互いに視覚的に合わされている。木の装飾は、描かれた木の木目が、1つの敷かれたパネルから隣接して敷かれたパネルへの変わり目で、視覚的に途切れない場合、例えばそれぞれ描かれた木目間にオフセット(offset)がないとき、本発明による連続的なイメージを有する。他の装飾物、例えば石の装飾物に対しても同様である。この場合、石の表面のイメージは、1つの石が1つのパネルから次のパネルへと、パネルの共通の継ぎ目において装飾物のはっきりと目に見えるオフセットなしに続くように、1つの敷かれたパネルから隣接して敷かれたパネルへの変わり目で互いに合わされている。
【0011】
幻想的な装飾物、例えば花柄にも同様に適用される。その場合、敷設された時、1つのパネルから隣接するパネルへの目に見えるイメージがオフセットを示さない、1つのパネルから次のパネルへの変わり目が存在する。
【0012】
好ましくは、長方形の表面を有するパネルでは、本発明による装飾物のオフセットのない変わり目が狭い辺上にある。パネルが、2つのパネルの狭い辺が隣接するように敷かれる場合、基本的にその狭い辺が常に互いに関して同じ位置を有する。敷設時、長い辺の場合には、これは、このことに特に注意を払うときにのみ当てはまる。従って、互いに関するパネルの相対的な位置に、何の特別な注意も払わない、特に容易な床張りを可能とするには、本発明による、2つのパネル間の、装飾のオフセットなしの変わり目は、狭い辺に備えられなければならない。
【0013】
本発明の1つの実施形態では、装飾物を、選択的又は付加的に、本発明による方法で長い辺上で互いに合わせることもできる。しかしながら、このことは、写真プリントされた壁紙のぶら下がりストリップ(hanging strip)と同様に、1つのパネルから隣接して敷かれたパネルへの変わり目が、個々のイラスト中のオフセットのために目に見えてしまうことを回避するため、敷設時、パネルの相対的な位置が互いに合わされなければならないという事実に注意を払わなければならないということを意味する。
【0014】
従って、本発明によると、装飾的表面層が、敷設されたとき、終わりのない視覚上の効果をもたらすことが可能である。本発明によると、これは、連続的な視覚上の効果が最初に述べた床板に似ており、特に高品質な印象を伝えられるため、主に木の複製物に適用される。石の複製物に対しても同様である。石の床に使用される敷石(flag)が大きければ大きいほど、床材はより高価である。本発明によるパネルを用いて、床が特に大きな石の敷石を有する床であるという、同じ視覚上の印象が作り出される場合には、床の床材は特に高品質であると感じられるだろう。
【0015】
この視覚的な外観が、装飾物と同期する表面構造によって支持されることは有利である。その際、この構造はまたパネルの端部でオフセットなしで結合する。
【0016】
特に、板張りの床の印象を強化するために、パネルは少なくとも2つの辺に、つまり好ましくは長い辺に隣接して、凹所(recess)を有する。凹所は、1つの敷かれたパネルから、隣接して敷かれたパネルの変わり目に凹部が備わるように設計され、通常は「V」に似ている。パネルの長い辺の変わり目は、一般に、装飾物のオフセットにより視覚的に決められるが、このようにして、付加的な視覚的要素により、意識的に強化することができる。「V」形の変わり目の意図的な装飾的特性が生じ、別荘の床の特徴を模倣する。技術的観点から、2つのパネル間のわずかな高さの差が、装飾表面上で感じられないような凹所は有利であり、そうでなければ、パネルが1つの長い辺から次の辺への変わり目に意識的に備えた凹所を有さない場合に当てはめることができる。
【0017】
本発明の意味の範囲での凹所は、例えば、公開公報DE03012041A1から公知である。しかしながら、これから公知のV字溝の形の凹所は、異なる目的を有する。
【0018】
自然な印象を強化するために、異なるパネルは異なるパターンを有する。従って、1枚のパネルの少なくとも1つのパターンは、少なくとも1つの別のパネルとは、そのパターン又は装飾物に関して異なる。これにより、床材、例えば床の装飾物がより変化に富んだものとなる。石、木あるいはコルクのような天然材料をまねる場合、これにより自然な印象が強化される。
【0019】
パネルを簡単に敷くことができるように、向かい合った縁部の装飾物は、2つのパネルが、本発明の意味の範囲内でのオフセットのない変わり目が可能なように互いに隣接して敷設できるように設計されている。特に、その場合、1つのパネルから隣接して敷かれたパネルへの変わり目でオフセットなしに続くラインが存在する。これは、主に、長方形の表面を有するパネルの狭い辺に適用される。従来技術とは違い、その場合、パネルのナンバリングに注意を払う必要はない。
【0020】
繰り返しパターンの印象を避けるために、装飾物中のラインは、好ましくは、例えば、パネルの狭い辺に基本的に平行に、及び/又は長方形の表面を有するパネルの2つの長い辺に平行に走る。装飾表面中のラインは、色のグラデーションや、最初に述べた意味での構造物によって作り出すことができる。ラインがパネルの2つの辺に平行に走る場合、製造における不正確さが大幅に目立たなくなる。その際、平行に走るラインを有する縁部の外側のラインは異なる延びをするため、1つのパネルのパターンは、もう1つのパネルのパターンと異なる。
【0021】
以下、上記の縁部を「マッチングピース」と称する。本発明によると、1つのパネルのマッチングピースは、装飾物に関して、もう1つのマッチングピースと「マッチする」。視覚的な観点から、2つのマッチングピース間に装飾物のオフセットのない変わり目(つまり主に色及び/又はラインに関して)、また最初に記載した意味での構造物に関しての変わり目がある。
【0022】
マッチングピースの領域において平行に走るラインは、主に、木の装飾物の場合に備わっている。マッチングピースの領域における繰り返しパターンは、つまり主としてパネルが長さ1200から1400mmで、マッチングピースが狭い辺上に備わっているとき、視覚的に目立たないままであるということを発見した。
【0023】
繰り返し装飾物又はパターンの印象を避けるため、マッチングピースは、パネルの全長と比較して比較的短い距離にわたって延びている。パネルの狭い縁から測って、その距離は好ましくはわずか数cmで、例えば20cm以下であり、より厳密には、特にそれ以外のパネルの長さが延長方向に少なくとも100cmの場合である。
【0024】
特に石の床の複製物の場合、パネルは好ましくは少なくとも30cm、特に好ましくは少なくとも40cmの幅である。このようにして、敷かれたパネル間の視覚的なオフセットが長い辺上に見えるか見えないかに関わらず、広く長い敷石の印象が与えられる。特に別荘の床を模倣するときには、最初に述べた約200mmの標準的な幅で十分である。
【0025】
別の好ましい実施形態では、パターン又は装飾物は、敷かれたパネルが、複数の終わりのないラインを有するように設計されている。このことは、敷かれたとき、1本のラインが床材の縁まで終わらないことを意味する。特に木の複製物の場合には、これが、特に高品質な床の印象を与える。一般に、その場合、ラインは、年輪によって生じる木の木目に相当する。
【0026】
石の床の複製物の場合もまた、ラインは好ましくは終わりなく走る。木の床の複製物と違い、その外観は通常、リング状のライン及び/又は円形部により強化され、その床材の1つの縁から床材の向かい合う縁に延びるラインによってはあまり強化されない。
【0027】
装飾物は、印刷された紙によって形成できるが、また、金属、プラスティック、あるいは木質材料のような他の印刷された又は塗装された材料によっても形成できる。特に床の場合には、標準EN13329に基づき、少なくとも1800回転のIP値を有する耐磨耗層が、装飾物の上側に配置される。装飾物は、つまり例えば、WO02/28665A1から公知の方法で、UV又は電子ビームにより硬化された表面塗層によって形成できる。
【0028】
本発明による種類のパネルは、非常に様々な方法で敷くことができる。パネルを、例えば接着により、土台に堅く接着することが可能である。パネルは、さねはぎによって側面で互いに接合することができる。接着したさねや溝接合も可能である。しかしながら、例えばAT405560B又はWO01/48332A1から公知であるような、2つのパネル間の接着剤のない接合が好ましい。本発明による種類のパネルは、水分浸透による損傷を回避するため、その接合部に接合内への水分浸透に対する保護媒体、例えばのり、オイル、ワックス又は他の粘着性の撥水性化合物を具備することができる。本発明による種類のパネルは、静電帯電を防ぐために、例えば炭素添加物を用いることにより、良好な導電体表面を有することができる。本発明による種類のパネルは、足音防音材又は音改良材、例えば熱可塑性物質を含むことができる。足音防音材又は音改良材は、パネルの底、表面及び/又は中間層を形成することができる。音改良材や足音防音材を備えることにより、床材の上を歩くときの騒音感知がより好ましくなる。本発明による種類のパネルは、その上に装飾層が取り付けられるキャリアボード(carrier board)を含むことができる。キャリアボードの下にパネルの反りを解消する層があってもよい。この層は好ましくは、装飾層と同じ材料、例えば紙からできている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、本発明を典型的な実施形態を参照して、より詳細に述べる。
【0030】
図1の装飾紙1は、圧胴を用いるグラビア印刷により製造される。圧胴の外周はパネル長2に一致する。圧胴幅3は、製造されるパネルの幅より数倍大きい。図1は、含浸中の寸法変化と切断許容を考慮して、圧胴の幅がパネル10枚の幅を含む場合を示す。デジタル画像処理を用いて、圧胴版画の基礎を形成し、装飾イメージをパネルの各端部で一致するように設計する。これからいわゆるマッチングピース4ができる。これにより、パネルの装飾物が、基本的に異なっていても各端部で互いに正確に合わせることが可能となり、装飾イメージをパネルの端部を超えて視覚的に続かせることが可能となる。このように、敷設されたとき、視覚的な装飾イメージを延々と続かせることができる。マッチングピース(つまり、視覚的に一致する装飾端部)の長さ5は、製造工程及びこれから生じる製作公差に適合するようにする。最初に述べた通常の長さを有するパネルの場合、マッチングピースが次のパネルの長辺に平行に少なくとも80mm延びる場合、つまり少なくとも80mm長である場合、好都合であることが示された。
【0031】
木の装飾物では、マッチングピース4の領域における木目は、実質的には、次のパネルの長手方向の縁又は長辺に平行に走る。さらに、マッチングピース4はできるだけ短ければならないため、装飾物のこの領域がひどく目立つことはない。このことは既に、スキャンされる、型板、つまり原材、例えば木で考慮されなければならない。その結果、マッチングピース4の装飾物を、残りの装飾物に継ぎ目なく接続することができる。
【0032】
従って、個々のパネルは、その基本的な特性(色、表面加工及び構造)に関して、互いと調和している。マッチングピース4はそれぞれのパネル端部にはめ込まれる。2つのマッチングピース4の間では、装飾物が互いに異なる。図1の例には、2つの異なる木目が示されている。
【0033】
装飾紙は、樹脂を浸透させ、プレスによりキャリアボードに接合される。プレスされる層はまた、とりわけ、装飾紙に塗布されるメラミン樹脂やコランダムパウダーからなる磨耗抵抗層及び透明な被覆層を含むこともできる。
【0034】
装飾紙1は、付加的なマークやラインを備えており、これらはその後の製造工程を制御するために使用される。例えばセンターライン6である。センターライン6は、特にのこぎりを合わせるために用いられ、パネルを縦方向に、装飾紙1を貼られた板材から切り取る。
【0035】
装飾紙の取り扱いをより簡単にするため、例えば、ペーパーウェブ(paper web)はライン7に沿って分離される。その結果、分離された紙は、例えば、4×10パネルの装飾物を含む。
【0036】
使用した刷版は装飾イメージと同期して構造化され、製品に同期した表面を与える。既に述べたマッチングピース4もまた、刷版に存在し又は考慮される。
【0037】
木の装飾物の場合、位置に応じて印刷した木目に合わせた孔は、刷版によって装飾紙1に押し込まれる。例えば、装飾物は、異なる年輪が装飾物に見られる、けばのある松の木の複製物であってもよい。
【0038】
側面に、装飾紙は補助的なマーキングを含み、マーキングは、示されていないが、孔がプレスされている間刷版に対して紙をそろえるのに役立つ。これにより、木の表面をよりよく模倣するために、非常に簡単で、従って低価格に、孔の走行と配列を印刷された木目の走行に同期させることが可能となる。
【0039】
品質チェックを実行できるように、好ましい実施形態において、例えば、センターラインの領域に、装飾紙は、例えば1つ以上のひし形のような、幾何学的図形(示さず)を有する。この種の幾何学的図形、つまり例えばひし形もまた、刷版に同期して配置される。紙をプレスした後、紙上に印刷されたひし形が、紙にプレスされたひし形とその位置に関して一致するかどうか、チェックすることができる。一致の測定は、紙に刻み込まれた構造物が視覚的な装飾物と同期されている程度に関する測定である。
【0040】
図2は、敷かれたパネルの平面図を示す。装飾物1を具備した2つのパネルが、それらの狭い辺8で隣接している場合、これは、印刷された木目又はライン9の走行からは目につかない。1つの敷かれたパネルから狭い辺で隣接する次のパネルへの変わり目にライン9のオフセットは存在しない。
【0041】
図3は、図2の、それぞれの装飾物1を具備するパネルの断面A1を示す。その長い辺上に、パネルは、隣接して敷かれたパネルの凹所10とともに「V」を形成するように、凹所10を有する。このように、1つのパネルから隣接して敷かれたパネルへの変わり目が、それらの長い辺に特定の視覚的効果をも有し、さらに、この効果が上述の理由により技術的な長所を与える。その際、パネル間の高さの違いは長い辺の、1つのパネルから隣接して敷かれたパネルへの変わり目で目につかない。
【0042】
一例として、図3は、さね11と溝12を示し、これらは、パネル1を互いに堅く接合するために、互いに接着することができる。しかしながら、さねはぎは付加的に固定要素を備えているのが好ましく、これにより、例えばAT405560Bから公知の方法で、接着剤なしの接合が可能となる。
【0043】
図4は、本発明の意味する範囲において、接着剤なしの接合の例を示す。さね11及び溝12は、付加的な固定要素13及び14を備えており、これらの固定要素により、床材の表面に平行なポジティブフィット(positive−fit)接合が可能となる。足音防音層15はパネルの下に取り付けられる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】装飾紙の図である。
【図2】敷設されたパネルの平面図である。
【図3】図2のパネルの断面A1を示した図である。
【図4】接着剤のない接合の例を示した図である。
【符号の説明】
【0045】
1 装飾紙
2 パネル長
3 圧胴幅
4 マッチングピース
5 マッチングピースの長さ
6 センターライン
7 ライン
8 狭い辺
9 ライン
10 凹所
11 さね
12 溝
13 付加的な固定要素
14 付加的な固定要素
15 足音防音層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ライン(9)及び/又は色の異なる領域及び/又は凹部の形での構造物を有する、装飾的な、好ましくは、長方形あるいは正方形の表面(1)を具備するパネル。
【請求項2】
特に、パネルの端部で視覚的に一致し、パネルの端部の間で視覚的に異なる装飾物(1)を具備する、請求項1に記載のパネル。
【請求項3】
前記装飾物は、2つのパネルの装飾物が、1つのパネルからもう1つの隣接するパネルへの変わり目でオフセットなしに、つまりライン(9)及び/又は色のついた表面及び/又は凹部の形での構造物に関して、互いに融合するように設計されている、請求項1又は2に記載のパネル。
【請求項4】
長方形の表面を有するパネルが、狭い辺すべてで隣接し、2つのパネルの装飾物が、1つのパネルからもう1つの隣接するパネル(1)への変わり目でオフセットなしに、つまりライン(9)及び/又は色のついた表面及び/又は凹部の形での構造物に関して、互いに融合するように設計されている装飾物を有する、請求項1から3のいずれか1に記載のパネル。
【請求項5】
パネルが異なる装飾物(1)を有する、請求項1から4のいずれか1に記載のパネル。
【請求項6】
長方形の表面を有するパネルが、装飾物(1)で覆われた表面の長い辺で隣接し、目に見える凹所(10)を有し、前記凹所が好ましくはラッカー塗装された表面を有する、請求項1から5のいずれか1に記載のパネル。
【請求項7】
前記パネル(1)が、凹部の形での構造物を有し、前記凹部が印刷されたライン又は表面の走行に追従している、請求項1から6のいずれか1に記載のパネル。
【請求項8】
平行に走行するラインを有する端部及び/又はパネルの長い辺に平行に走行するラインを具備する、請求項1から7のいずれか1に記載のパネル。
【請求項9】
木又は石でできた表面に似た装飾物を具備する請求項1から8のいずれか1に記載のパネル。
【請求項10】
特に床の床材で、少なくとも2つのパネルを超えて延びる、終わりのないライン(9)を具備する、前記請求項1から9のいずれか1に記載のパネルから形成された床材。
【請求項11】
視覚的に異なる装飾物により互いから分離されている、複数の視覚的に一致するマッチングピース(4)を具備する、前記請求項1から10のいずれか1に記載の床材又はパネル用の装飾紙(1)。
【請求項12】
請求項1から11のいずれか1に記載のパネル用の装飾層を製造する方法であって、装飾物を具備したマッチングピースと装飾物を具備したマッチングピースの間の領域が繰り返されるように、紙又は板に視覚的パターンを用いて印刷、及び/又は構造物を前記紙又は板にプレスし、前記装飾物が前記マッチングピースの領域では一致し、前記マッチングピースの外側では異なる、製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2008−527219(P2008−527219A)
【公表日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−550721(P2007−550721)
【出願日】平成17年10月17日(2005.10.17)
【国際出願番号】PCT/EP2005/055308
【国際公開番号】WO2006/074831
【国際公開日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【出願人】(506422401)カインデル フローリング ゲーエムベーハー (2)
【Fターム(参考)】