縦手摺りおよび横手摺りの位置を調整可能な手摺りユニット
【課題】手摺りユニットとしての構成の小型化と軽量化、薄型化、およびローコスト化を図り、設置対象物や場所への取り付け設置の工事が簡便で済み、なおかつ縦手摺りおよび横手摺りの位置の調整範囲が十分に大きく、位置調整を自由自在に行える、縦手摺りおよび横手摺りの位置を調整可能な手摺りユニットを提供する。
【解決手段】レール材1又は2を正面視が四角形に組み立てたレール枠の上下・左右方向に平行に相対峙するレール材1、1又は2、2間に、縦手摺り8と横手摺り7が互い違いの交差状に配置され、各手摺り7、8の両端部が手摺り支持部材4又は40によりレール材1又は2へ摺動および位置決め固定が可能に取り付けられており、前記レール枠を対象物へ取り付けて設置される。
【解決手段】レール材1又は2を正面視が四角形に組み立てたレール枠の上下・左右方向に平行に相対峙するレール材1、1又は2、2間に、縦手摺り8と横手摺り7が互い違いの交差状に配置され、各手摺り7、8の両端部が手摺り支持部材4又は40によりレール材1又は2へ摺動および位置決め固定が可能に取り付けられており、前記レール枠を対象物へ取り付けて設置される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、要介護者や足腰が弱った高齢者の日常生活における各種行動の安全性に寄与すると共に、リハビリテーション施設における訓練用としても好適に使用できる手摺りユニット、とりわけ設置する対象物や場所に応じて、あるいは当該手摺りユニットを利用する要介護者や高齢者の体格や各種行動の安全性に最適であるように縦手摺りおよび横手摺りの位置を適宜に自在に調整可能な手摺りユニットの技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
従来、要介護者や足腰が弱った高齢者の日常生活における各種行動の安全性に寄与するように、また、リハビリテーション施設における訓練用としても好適である手摺りユニットが種々研究開発され、実用にも供されている。
例えば下記の特許文献1に開示された「浴室用手摺りの取り付け装置」は、浴室の壁パネルの上下にレール構造の手摺り保持部材を取り付けておいて、縦手摺りの上下両端を前記手摺り保持部材へ水平方向への移動および位置決め固定が可能に取り付けた構成である。しかし、これは縦手摺りだけの構成である。
【0003】
下記の特許文献2に記載された「リハビリテーション装置」は、縦手摺りと横手摺りの2種を具備するが、基本的には前記縦手摺りと横手摺りが移動板に設置され、移動板を縦レール及び横レールに沿って移動させる構成である。そして、縦手摺りと横手摺りは予め移動板に設けられた貫通孔の位置を限度に、その設置位置を変更できる構成にすぎない。
下記の特許文献3に記載された「リハビリテーション装置」も、縦手摺りと横手摺りの2種を具備するが、基本的には前記縦手摺りと横手摺りが移動板に設置され、移動板を横レールに沿って移動させる構成である。なお、横手摺り材は、移動板の両サイドに設置されたガイド部材に沿って縦移動可能に構成されている。
【0004】
【特許文献1】特開平9−56624号公報
【特許文献2】特開平10−319838号公報
【特許文献3】特許第3017465号公報(特開平11−114009号)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の特許文献1に開示された「浴室用手摺りの取り付け装置」は、横手摺りを具備しない構成であるから、不便、不十分な構成であるといわねばならない。
上記の特許文献2、3に記載された「リハビリテーション装置」は、縦手摺りと横手摺りの2種を具備するが、基本的には縦手摺りと横手摺りを移動板へ設置し、移動板を縦レール及び横レールに沿って移動させる大掛かりな構成であるから、当然に重く、運搬等には不利であるし、所望する場所への設置にも手間が掛かる。その上、厚さが大きい分だけ室内スペースを制約したり圧迫するし、高価な物という問題点がある。しかも縦手摺りおよび横手摺りの移動性、すなわち設置位置を調整できる可能性は、移動板の移動可能範囲に制限される構成であり、必要十分な移動性を具備するということはできない。
【0006】
本発明の目的は、手摺りユニットとしての構成の小型化と軽量化、薄型化、およびローコスト化を図り、設置対象物や場所への取り付け設置の工事が簡便で済み、なおかつ縦手摺りおよび横手摺りの位置の調整範囲が十分に大きく、位置調整を自由自在に行える、縦手摺りおよび横手摺りの位置を調整可能な手摺りユニットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した従来技術の課題を解決するための手段として、請求項1に記載した発明に係る縦手摺りおよび横手摺りの位置を調整可能な手摺りユニットは、
レール材1又は2を正面視が四角形に組み立てたレール枠の上下・左右方向に平行に相対峙するレール材1、1又は2、2間に、縦手摺り8と横手摺り7が互い違いの交差状に配置され、各手摺り7、8の両端部が手摺り支持部材4又は40によりレール材1又は2へ摺動および位置決め固定が可能に取り付けられており、前記レール枠を対象物へ取り付けて設置されることを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載した縦手摺りおよび横手摺りの位置を調整可能な手摺りユニットにおいて、
縦手摺り8および横手摺り7はそれぞれ手摺り材とその両端部の手摺り支持部材4又は40とで構成され、前記手摺り支持部材4又は40がレール摺動部6又は22によりレール材1又は2へ摺動可能に取り付けられており、前記レール摺動部6又は22に位置決め固定機構9又は21が設けられていることを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載した発明は、請求項1に記載した縦手摺りおよび横手摺りの位置を調整可能な手摺りユニットにおいて、
縦手摺り8および横手摺り7は、レール枠の前面方向に高さが異なる段違い状に交差する配置で、レール材1、1又は2、2、間に摺動および位置決め固定が可能に取り付けられていることを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載した発明は、請求項1又は2に記載した縦手摺りおよび横手摺りの位置を調整可能な手摺りユニットにおいて、
手摺り支持部材4をレール材1へ摺動可能に取り付けるレール摺動部6は、横断面が前面に開口する溝形状のレール材1の溝中へ摺動可能に嵌め込まれたボール式摺動部6で構成され、位置決め固定機構は、レール材1の側壁1aへ圧接するハンドル9付きネジ機構9aとして構成されていることを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載した発明は、請求項1又は2に記載した縦手摺りおよび横手摺りの位置を調整可能な手摺りユニットにおいて、
手摺り支持部材40をレール材2へ摺動可能に取り付けるレール摺動部22としてレール材2を貫通させたリニアブッシュ22aが使用され、位置決め固定機構21としては、レール材2の横断面を約半分づつ挟む2個一対のカラー21aと21bが使用され、前記カラー21aと21bの一側部分はネジ21cで止められ、他側部分はハンドル21d付きのネジ軸21eにより締め緩めが自在に結合されて成り、前記リニアブッシュ22aとハンドル付きの位置決め固定機構21とが一対として構成されていることを特徴とする。
【0012】
請求項6に記載した発明は、請求項1〜5のいずれか一に記載した縦手摺りおよび横手摺りの位置を調整可能な手摺りユニットにおいて、
レール材1又は2を正面視が四角形に組み立てたレール枠の継手3又は30が、設置対象物Wへネジ止めにより取り付けて設置されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明の手摺りユニットは、手摺りユニット自体の構成が、レール材1又は2を四角形のレール枠に組み立て、平行に相対峙するレール材1、1又は2、2間に、縦手摺り8と横手摺り7を互い違いの交差状配置に設置すると共に、各手摺り7、8の両端部は各レール材1又は2へ摺動および位置決め固定が可能に取り付けた構成であり、単にレール枠を対象物Wへ取り付けて設置する構成であるから、ユニットの小型化と軽量化、薄型化、およびローコスト化を十分に達成でき、設置対象場所への取り付け設置の手数が少なく工事が簡便で済む。
しかも縦手摺り8および横手摺り7それぞれの位置の調整範囲が十分に大きく、位置調整と固定を自由自在に行えるので、使い勝手に優れるのである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
レール材1又は2を正面視が四角形に組み立てたレール枠の上下・左右方向に平行に相対峙するレール材1、1又は2、2間に、縦手摺り8と横手摺り7が互い違いの交差状に配置し、各手摺り7、8の両端部が手摺り支持部材4又は40によりレール材1又は2へ摺動および位置決め固定が可能に取り付けているので、前記レール枠を対象物へ取り付けて設置できる。
縦手摺り8および横手摺り7はそれぞれ、手摺り材とその両端部の手摺り支持部材4又は40とで構成され、前記手摺り支持部材4又は40がレール摺動部6又は22によりレール材1又は2へ摺動可能に取り付けられ、前記レール摺動部6又は22に位置決め固定機構9又は21が設けられている。
縦手摺り8および横手摺り7は、レール枠の前面方向に高さが異なる段違い状に交差する配置で、レール材1、1又は2、2、間に摺動および位置決め固定が可能に取り付けられる。
手摺り支持部材4をレール材1へ摺動可能に取り付けるレール摺動部6は、横断面が前面に開口する溝形状のレール材1の溝中へ摺動可能に嵌め込まれたボール式摺動部6で構成され、位置決め固定機構は、レール材1の側壁1aへ圧接するハンドル9付きネジ機構9aとして構成されている。
手摺り支持部材40をレール材2へ摺動可能に取り付けるレール摺動部22としてレール材2を貫通させたリニアブッシュ22aが使用され、位置決め固定機構21としては、レール材2の横断面を約半分づつ挟む2個一対のカラー21aと21bが使用され、前記のカラー21aと21bの一側部分はネジ21cで止められ、他側部分はハンドル21d付きのネジ軸21eにより締め緩めが自在に結合されて成り、前記リニアブッシュ22a22とハンドル付きの位置決め固定機構21とが一対として構成されている。
レール材1又は2を正面視が四角形に組み立てたレール枠の継手3又は30が、設置対象物Wへネジ止めにより取り付けて設置される。
【実施例1】
【0015】
以下に、本発明を図示した実施例に基づいて説明する。
図1〜図6に示した実施例1は、縦、横のレール材1を正面視(図1の視点)が四角形に接続してレール枠が組み立てられている。本実施例の場合は、縦、横のレール材1がそれぞれ、図5および図6に示しているように、横断面が前面(図1の手前側)に向かって開口する溝形鋼状をなす形態であることを特徴とする。
【0016】
即ち、縦、横方向のレール材1、1をエルボ形状のコーナー継手3により接続して成るレール枠は、図1の方向に見る正面視が、縦×横が920×720mm程度の四角形に組み立てられている。具体的には、図7に示したように、コーナー継手3の入れ子部3aが溝形鋼状をなすレール材1の溝中に嵌め合わされ、両者は止めネジ10により止着されている。このレール枠が当該手摺りユニットのベース構造体とされる。即ち、本発明の手摺りユニットは、当該レール枠が、その四隅に位置する前記コーナー継手3を、設置対象物であるリハビリ施設の内壁、或いは浴室の内壁Wなどへ、図7に示したようにビス11によりネジ止めして取り付け設置されるのである。
【0017】
上記レール枠において、上下・左右方向に平行に相対峙するレール材1、1の間に、縦手摺り8と横手摺り7が互い違いの交差状に配置され、各手摺り7、8の両端部が手摺り支持部材4により、対応するレール材1へ摺動および位置決め固定が可能に取り付けられている。
即ち、手摺り支持部材4は全体としてJの字形状をなすもので、その構造詳細は、図5及び図6に示したように、頭部に手摺り材7あるいは8を嵌めて接合するソケット部5を備え、脚部には、複数個列状に配置されたボール6aが上記溝形鋼状をなすレール材2の側壁内面のボール溝に嵌り込んで抜けない構成とされたボール式摺動部6を具備している。前記ボール式摺動部6により手摺り支持部材4が、ひいては縦手摺り8と横手摺り7がレール材1へ安定した摺動(移動)が自在に取り付けられている。そして、前記ボール式摺動部6のベースプレート6bの外側部位にネジプレート9aが固定され、同ネジプレート9aのネジ孔へハンドル9のネジ軸9cがねじ込まれている。つまり、前記ハンドル9を正負方向へ約180度回転する範囲で、そのネジ軸9cが前進してレール材2の側壁外面へ圧接して位置決め固定(ストッパ)の機能を発揮し、又は逆回転によりネジ軸9cが後退して逃げ、固定解除の機能を発揮するハンドル付き位置決め固定機構が構成されている。図6に示した縦手摺り8用の手摺り支持部材4は、中間の胴部4aの分だけ、縦手摺り8がレール枠の前面に横手摺り7と干渉しないように背の高い構成で設置されている(図3を参照)。
【0018】
したがって、本実施例1の手摺りユニットは、縦手摺り8および横手摺り7の両端部の手摺り支持部材4、4に付設された上記位置決め固定機構のハンドル9を正負方向へ約180度回転するだけの操作により、縦、横方向のレール材1、1の長さの限度に、縦手摺り8および横手摺り7を任意所望の位置へ自由自在に移動させて調整を行い、そして、強固に位置決め固定して使用に供する位置調整が可能なのである。
【実施例2】
【0019】
次に、図8〜図15に示した実施例2を説明する。
本実施例2は、レール材2として横断面が円形の棒状材(又はパイプ状材でも可)を使用したことを特徴としている。また、レール材2の横断面形状は円形の限りではなく、角形や多角形等であっても良い。
【0020】
本実施例2の場合、縦、横方向のレール材2は、四隅に配置したT交差形のコーナージョイント30により、図8の方向に見る正面視を四角形に接続してレール枠が組み立てられている。前記コーナージョイント30は、2方向のレール材2をT字交差形状に嵌め込める直角2方向のソケット部を備え、各ソケット部へはめ込んだレール材2はそれぞれ、直交方向にねじ込んだ止めネジ31、或いは32により強固に固定される。
かくして組み立てたレール枠が当該手摺りユニットの構造ベースとされ、四隅のコーナージョイント30を、設置対象物であるリハビリ施設の内壁、或いは浴室の内壁W等へ図14に示したようにタッピングネジ11によりネジ止めして設置される。
そのため、コーナージョイント30は、図14に示したように、後述する手摺り支持部材40に付属するレール材への摺動及び位置決め固定機構20が壁面Wと干渉を起こさないように、レール材2の外径位置から壁面Wまでの間に必要最少限度の隙間を確保できる肉厚形状に、例えばアルミニュームで鋳造されている。
【0021】
本実施例の場合にも、上下・左右方向に平行に相対峙するレール材2、2の間に、縦手摺り8と横手摺り7が互い違いの交差状に配置され、各手摺り7、8の両端部が手摺り支持部材40により、対応するレール材2へ摺動および位置決め固定が可能に取り付けられている。
即ち、手摺り支持部材40は全体としてJの字形状をなすのであり、その頭部には、図12、図13と図14に示したように、手摺り材7あるいは8を嵌めて接合するソケット部41を備え、脚部44は手摺り取り付け板42へボルト43で強固に取り付け固定されている。
前記手摺り取り付け板42は、平行に相対峙するレール材2、2の間に架け渡されるもので、その両端部に、上記レール材2への摺動および位置決め固定機構20が構築されている。
【0022】
以下、レール材2への摺動部および位置決め固定機構20について説明する。
図14に示したように、摺動および位置決め固定機構20の中央にハンドル付き位置決め固定機構21が位置し、その前後両側の位置にレール摺動部22が設けられている。
中央のハンドル付き位置決め固定機構21は、図12および図13に見るとおり、横断面が円形の棒状をなすレール材2を約半円づつ挟む2個一対のカラー21aと21bを主要部とする。同一対のカラー21aと21bの一側部分はネジ21cで結合され、他側部分にはハンドル21d付きのネジ軸21eが、手摺り取り付け板42を貫通させて固定した金属カラー21f(図12)を通じて挿入され、前記2個一対のカラー21aと21bへねじ込み結合されている。
したがって、ハンドル21dを正負方向へ回転することによるネジ軸21eの締め緩め機能により、前記一対のカラー21aと21bがレール材2を挟み付けた摩擦力によって位置決め固定機能(ストッパ機能)を働き、又は逆に前記摩擦力を解いて移動を可能にする構成とされている。
【0023】
次に、上記レール材2への摺動部22としては、いわゆるリニアブッシュ22aが使用され、同リニアブッシュ22aへレール材2を貫通させて前記位置決め固定機構21の前後に2個設置されている。そして、各リニアブッシュ22aを保持するため、その外周に設けたブッシュホルダ22bが、小ネジ22cにより、上記の手摺り取り付け板42へ取り付け固定されている。
なお、レール材2の端部、換言するとコーナージョイント30の前端には、緩衝材としてウレタン製スリーブ33が設置されている。
【0024】
したがって、本実施例2の手摺りユニットは、縦手摺り8および横手摺り7の両端部の手摺り支持部材40、40に付設された上記摺動部22および置決め固定機構20を構成するハンドル付き位置決め固定機構21のハンドル21dを正負方向へ回転するだけの操作により、縦、横方向のレール材1、1の長さの限度に、縦手摺り8および横手摺り7を任意所望の位置へ自由自在に移動させて調整を行い、そして、強固に位置決め固定して使用に供する位置調整が可能なのである。
【0025】
以上に本発明を図示した実施例とともに説明したが、もとより本発明は実施例に限定されるものではない。本発明の目的と要旨を逸脱しない範囲で、当業者が必要に応じて行う設計変更や応用・変形を包含するものであることを念のため申し添える。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の実施例1の手摺りユニットを示す正面図である。
【図2】同上の平面図である。
【図3】同上の右側面図である。
【図4】実施例1手摺りユニットを示した斜視図である。
【図5】図1のB−B矢視拡大断面図である。
【図6】図1のA−A矢視拡大断面図である。
【図7】図1のC−C視拡大断面図である。
【図8】本発明の実施例2の手摺りユニットを示す正面図である。
【図9】同上の平面図である。
【図10】同上の右側面図である。
【図11】図8のD−D矢視断面図である。
【図12】図8のE−E矢視拡大断面図である。
【図13】図8のF−F矢視拡大断面図である。
【図14】図11のG部拡大断面図である。
【図15】実施例2の手摺りユニットを示した斜視図である。
【符号の説明】
【0027】
1、2 レール材
7 横手摺り
8 縦手摺り
4、40 手摺り支持部材
6、22 レール摺動部
9、21 位置決め固定機構
3、30 レール枠の継手
W 設置対象物
【技術分野】
【0001】
この発明は、要介護者や足腰が弱った高齢者の日常生活における各種行動の安全性に寄与すると共に、リハビリテーション施設における訓練用としても好適に使用できる手摺りユニット、とりわけ設置する対象物や場所に応じて、あるいは当該手摺りユニットを利用する要介護者や高齢者の体格や各種行動の安全性に最適であるように縦手摺りおよび横手摺りの位置を適宜に自在に調整可能な手摺りユニットの技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
従来、要介護者や足腰が弱った高齢者の日常生活における各種行動の安全性に寄与するように、また、リハビリテーション施設における訓練用としても好適である手摺りユニットが種々研究開発され、実用にも供されている。
例えば下記の特許文献1に開示された「浴室用手摺りの取り付け装置」は、浴室の壁パネルの上下にレール構造の手摺り保持部材を取り付けておいて、縦手摺りの上下両端を前記手摺り保持部材へ水平方向への移動および位置決め固定が可能に取り付けた構成である。しかし、これは縦手摺りだけの構成である。
【0003】
下記の特許文献2に記載された「リハビリテーション装置」は、縦手摺りと横手摺りの2種を具備するが、基本的には前記縦手摺りと横手摺りが移動板に設置され、移動板を縦レール及び横レールに沿って移動させる構成である。そして、縦手摺りと横手摺りは予め移動板に設けられた貫通孔の位置を限度に、その設置位置を変更できる構成にすぎない。
下記の特許文献3に記載された「リハビリテーション装置」も、縦手摺りと横手摺りの2種を具備するが、基本的には前記縦手摺りと横手摺りが移動板に設置され、移動板を横レールに沿って移動させる構成である。なお、横手摺り材は、移動板の両サイドに設置されたガイド部材に沿って縦移動可能に構成されている。
【0004】
【特許文献1】特開平9−56624号公報
【特許文献2】特開平10−319838号公報
【特許文献3】特許第3017465号公報(特開平11−114009号)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の特許文献1に開示された「浴室用手摺りの取り付け装置」は、横手摺りを具備しない構成であるから、不便、不十分な構成であるといわねばならない。
上記の特許文献2、3に記載された「リハビリテーション装置」は、縦手摺りと横手摺りの2種を具備するが、基本的には縦手摺りと横手摺りを移動板へ設置し、移動板を縦レール及び横レールに沿って移動させる大掛かりな構成であるから、当然に重く、運搬等には不利であるし、所望する場所への設置にも手間が掛かる。その上、厚さが大きい分だけ室内スペースを制約したり圧迫するし、高価な物という問題点がある。しかも縦手摺りおよび横手摺りの移動性、すなわち設置位置を調整できる可能性は、移動板の移動可能範囲に制限される構成であり、必要十分な移動性を具備するということはできない。
【0006】
本発明の目的は、手摺りユニットとしての構成の小型化と軽量化、薄型化、およびローコスト化を図り、設置対象物や場所への取り付け設置の工事が簡便で済み、なおかつ縦手摺りおよび横手摺りの位置の調整範囲が十分に大きく、位置調整を自由自在に行える、縦手摺りおよび横手摺りの位置を調整可能な手摺りユニットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した従来技術の課題を解決するための手段として、請求項1に記載した発明に係る縦手摺りおよび横手摺りの位置を調整可能な手摺りユニットは、
レール材1又は2を正面視が四角形に組み立てたレール枠の上下・左右方向に平行に相対峙するレール材1、1又は2、2間に、縦手摺り8と横手摺り7が互い違いの交差状に配置され、各手摺り7、8の両端部が手摺り支持部材4又は40によりレール材1又は2へ摺動および位置決め固定が可能に取り付けられており、前記レール枠を対象物へ取り付けて設置されることを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載した縦手摺りおよび横手摺りの位置を調整可能な手摺りユニットにおいて、
縦手摺り8および横手摺り7はそれぞれ手摺り材とその両端部の手摺り支持部材4又は40とで構成され、前記手摺り支持部材4又は40がレール摺動部6又は22によりレール材1又は2へ摺動可能に取り付けられており、前記レール摺動部6又は22に位置決め固定機構9又は21が設けられていることを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載した発明は、請求項1に記載した縦手摺りおよび横手摺りの位置を調整可能な手摺りユニットにおいて、
縦手摺り8および横手摺り7は、レール枠の前面方向に高さが異なる段違い状に交差する配置で、レール材1、1又は2、2、間に摺動および位置決め固定が可能に取り付けられていることを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載した発明は、請求項1又は2に記載した縦手摺りおよび横手摺りの位置を調整可能な手摺りユニットにおいて、
手摺り支持部材4をレール材1へ摺動可能に取り付けるレール摺動部6は、横断面が前面に開口する溝形状のレール材1の溝中へ摺動可能に嵌め込まれたボール式摺動部6で構成され、位置決め固定機構は、レール材1の側壁1aへ圧接するハンドル9付きネジ機構9aとして構成されていることを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載した発明は、請求項1又は2に記載した縦手摺りおよび横手摺りの位置を調整可能な手摺りユニットにおいて、
手摺り支持部材40をレール材2へ摺動可能に取り付けるレール摺動部22としてレール材2を貫通させたリニアブッシュ22aが使用され、位置決め固定機構21としては、レール材2の横断面を約半分づつ挟む2個一対のカラー21aと21bが使用され、前記カラー21aと21bの一側部分はネジ21cで止められ、他側部分はハンドル21d付きのネジ軸21eにより締め緩めが自在に結合されて成り、前記リニアブッシュ22aとハンドル付きの位置決め固定機構21とが一対として構成されていることを特徴とする。
【0012】
請求項6に記載した発明は、請求項1〜5のいずれか一に記載した縦手摺りおよび横手摺りの位置を調整可能な手摺りユニットにおいて、
レール材1又は2を正面視が四角形に組み立てたレール枠の継手3又は30が、設置対象物Wへネジ止めにより取り付けて設置されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明の手摺りユニットは、手摺りユニット自体の構成が、レール材1又は2を四角形のレール枠に組み立て、平行に相対峙するレール材1、1又は2、2間に、縦手摺り8と横手摺り7を互い違いの交差状配置に設置すると共に、各手摺り7、8の両端部は各レール材1又は2へ摺動および位置決め固定が可能に取り付けた構成であり、単にレール枠を対象物Wへ取り付けて設置する構成であるから、ユニットの小型化と軽量化、薄型化、およびローコスト化を十分に達成でき、設置対象場所への取り付け設置の手数が少なく工事が簡便で済む。
しかも縦手摺り8および横手摺り7それぞれの位置の調整範囲が十分に大きく、位置調整と固定を自由自在に行えるので、使い勝手に優れるのである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
レール材1又は2を正面視が四角形に組み立てたレール枠の上下・左右方向に平行に相対峙するレール材1、1又は2、2間に、縦手摺り8と横手摺り7が互い違いの交差状に配置し、各手摺り7、8の両端部が手摺り支持部材4又は40によりレール材1又は2へ摺動および位置決め固定が可能に取り付けているので、前記レール枠を対象物へ取り付けて設置できる。
縦手摺り8および横手摺り7はそれぞれ、手摺り材とその両端部の手摺り支持部材4又は40とで構成され、前記手摺り支持部材4又は40がレール摺動部6又は22によりレール材1又は2へ摺動可能に取り付けられ、前記レール摺動部6又は22に位置決め固定機構9又は21が設けられている。
縦手摺り8および横手摺り7は、レール枠の前面方向に高さが異なる段違い状に交差する配置で、レール材1、1又は2、2、間に摺動および位置決め固定が可能に取り付けられる。
手摺り支持部材4をレール材1へ摺動可能に取り付けるレール摺動部6は、横断面が前面に開口する溝形状のレール材1の溝中へ摺動可能に嵌め込まれたボール式摺動部6で構成され、位置決め固定機構は、レール材1の側壁1aへ圧接するハンドル9付きネジ機構9aとして構成されている。
手摺り支持部材40をレール材2へ摺動可能に取り付けるレール摺動部22としてレール材2を貫通させたリニアブッシュ22aが使用され、位置決め固定機構21としては、レール材2の横断面を約半分づつ挟む2個一対のカラー21aと21bが使用され、前記のカラー21aと21bの一側部分はネジ21cで止められ、他側部分はハンドル21d付きのネジ軸21eにより締め緩めが自在に結合されて成り、前記リニアブッシュ22a22とハンドル付きの位置決め固定機構21とが一対として構成されている。
レール材1又は2を正面視が四角形に組み立てたレール枠の継手3又は30が、設置対象物Wへネジ止めにより取り付けて設置される。
【実施例1】
【0015】
以下に、本発明を図示した実施例に基づいて説明する。
図1〜図6に示した実施例1は、縦、横のレール材1を正面視(図1の視点)が四角形に接続してレール枠が組み立てられている。本実施例の場合は、縦、横のレール材1がそれぞれ、図5および図6に示しているように、横断面が前面(図1の手前側)に向かって開口する溝形鋼状をなす形態であることを特徴とする。
【0016】
即ち、縦、横方向のレール材1、1をエルボ形状のコーナー継手3により接続して成るレール枠は、図1の方向に見る正面視が、縦×横が920×720mm程度の四角形に組み立てられている。具体的には、図7に示したように、コーナー継手3の入れ子部3aが溝形鋼状をなすレール材1の溝中に嵌め合わされ、両者は止めネジ10により止着されている。このレール枠が当該手摺りユニットのベース構造体とされる。即ち、本発明の手摺りユニットは、当該レール枠が、その四隅に位置する前記コーナー継手3を、設置対象物であるリハビリ施設の内壁、或いは浴室の内壁Wなどへ、図7に示したようにビス11によりネジ止めして取り付け設置されるのである。
【0017】
上記レール枠において、上下・左右方向に平行に相対峙するレール材1、1の間に、縦手摺り8と横手摺り7が互い違いの交差状に配置され、各手摺り7、8の両端部が手摺り支持部材4により、対応するレール材1へ摺動および位置決め固定が可能に取り付けられている。
即ち、手摺り支持部材4は全体としてJの字形状をなすもので、その構造詳細は、図5及び図6に示したように、頭部に手摺り材7あるいは8を嵌めて接合するソケット部5を備え、脚部には、複数個列状に配置されたボール6aが上記溝形鋼状をなすレール材2の側壁内面のボール溝に嵌り込んで抜けない構成とされたボール式摺動部6を具備している。前記ボール式摺動部6により手摺り支持部材4が、ひいては縦手摺り8と横手摺り7がレール材1へ安定した摺動(移動)が自在に取り付けられている。そして、前記ボール式摺動部6のベースプレート6bの外側部位にネジプレート9aが固定され、同ネジプレート9aのネジ孔へハンドル9のネジ軸9cがねじ込まれている。つまり、前記ハンドル9を正負方向へ約180度回転する範囲で、そのネジ軸9cが前進してレール材2の側壁外面へ圧接して位置決め固定(ストッパ)の機能を発揮し、又は逆回転によりネジ軸9cが後退して逃げ、固定解除の機能を発揮するハンドル付き位置決め固定機構が構成されている。図6に示した縦手摺り8用の手摺り支持部材4は、中間の胴部4aの分だけ、縦手摺り8がレール枠の前面に横手摺り7と干渉しないように背の高い構成で設置されている(図3を参照)。
【0018】
したがって、本実施例1の手摺りユニットは、縦手摺り8および横手摺り7の両端部の手摺り支持部材4、4に付設された上記位置決め固定機構のハンドル9を正負方向へ約180度回転するだけの操作により、縦、横方向のレール材1、1の長さの限度に、縦手摺り8および横手摺り7を任意所望の位置へ自由自在に移動させて調整を行い、そして、強固に位置決め固定して使用に供する位置調整が可能なのである。
【実施例2】
【0019】
次に、図8〜図15に示した実施例2を説明する。
本実施例2は、レール材2として横断面が円形の棒状材(又はパイプ状材でも可)を使用したことを特徴としている。また、レール材2の横断面形状は円形の限りではなく、角形や多角形等であっても良い。
【0020】
本実施例2の場合、縦、横方向のレール材2は、四隅に配置したT交差形のコーナージョイント30により、図8の方向に見る正面視を四角形に接続してレール枠が組み立てられている。前記コーナージョイント30は、2方向のレール材2をT字交差形状に嵌め込める直角2方向のソケット部を備え、各ソケット部へはめ込んだレール材2はそれぞれ、直交方向にねじ込んだ止めネジ31、或いは32により強固に固定される。
かくして組み立てたレール枠が当該手摺りユニットの構造ベースとされ、四隅のコーナージョイント30を、設置対象物であるリハビリ施設の内壁、或いは浴室の内壁W等へ図14に示したようにタッピングネジ11によりネジ止めして設置される。
そのため、コーナージョイント30は、図14に示したように、後述する手摺り支持部材40に付属するレール材への摺動及び位置決め固定機構20が壁面Wと干渉を起こさないように、レール材2の外径位置から壁面Wまでの間に必要最少限度の隙間を確保できる肉厚形状に、例えばアルミニュームで鋳造されている。
【0021】
本実施例の場合にも、上下・左右方向に平行に相対峙するレール材2、2の間に、縦手摺り8と横手摺り7が互い違いの交差状に配置され、各手摺り7、8の両端部が手摺り支持部材40により、対応するレール材2へ摺動および位置決め固定が可能に取り付けられている。
即ち、手摺り支持部材40は全体としてJの字形状をなすのであり、その頭部には、図12、図13と図14に示したように、手摺り材7あるいは8を嵌めて接合するソケット部41を備え、脚部44は手摺り取り付け板42へボルト43で強固に取り付け固定されている。
前記手摺り取り付け板42は、平行に相対峙するレール材2、2の間に架け渡されるもので、その両端部に、上記レール材2への摺動および位置決め固定機構20が構築されている。
【0022】
以下、レール材2への摺動部および位置決め固定機構20について説明する。
図14に示したように、摺動および位置決め固定機構20の中央にハンドル付き位置決め固定機構21が位置し、その前後両側の位置にレール摺動部22が設けられている。
中央のハンドル付き位置決め固定機構21は、図12および図13に見るとおり、横断面が円形の棒状をなすレール材2を約半円づつ挟む2個一対のカラー21aと21bを主要部とする。同一対のカラー21aと21bの一側部分はネジ21cで結合され、他側部分にはハンドル21d付きのネジ軸21eが、手摺り取り付け板42を貫通させて固定した金属カラー21f(図12)を通じて挿入され、前記2個一対のカラー21aと21bへねじ込み結合されている。
したがって、ハンドル21dを正負方向へ回転することによるネジ軸21eの締め緩め機能により、前記一対のカラー21aと21bがレール材2を挟み付けた摩擦力によって位置決め固定機能(ストッパ機能)を働き、又は逆に前記摩擦力を解いて移動を可能にする構成とされている。
【0023】
次に、上記レール材2への摺動部22としては、いわゆるリニアブッシュ22aが使用され、同リニアブッシュ22aへレール材2を貫通させて前記位置決め固定機構21の前後に2個設置されている。そして、各リニアブッシュ22aを保持するため、その外周に設けたブッシュホルダ22bが、小ネジ22cにより、上記の手摺り取り付け板42へ取り付け固定されている。
なお、レール材2の端部、換言するとコーナージョイント30の前端には、緩衝材としてウレタン製スリーブ33が設置されている。
【0024】
したがって、本実施例2の手摺りユニットは、縦手摺り8および横手摺り7の両端部の手摺り支持部材40、40に付設された上記摺動部22および置決め固定機構20を構成するハンドル付き位置決め固定機構21のハンドル21dを正負方向へ回転するだけの操作により、縦、横方向のレール材1、1の長さの限度に、縦手摺り8および横手摺り7を任意所望の位置へ自由自在に移動させて調整を行い、そして、強固に位置決め固定して使用に供する位置調整が可能なのである。
【0025】
以上に本発明を図示した実施例とともに説明したが、もとより本発明は実施例に限定されるものではない。本発明の目的と要旨を逸脱しない範囲で、当業者が必要に応じて行う設計変更や応用・変形を包含するものであることを念のため申し添える。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の実施例1の手摺りユニットを示す正面図である。
【図2】同上の平面図である。
【図3】同上の右側面図である。
【図4】実施例1手摺りユニットを示した斜視図である。
【図5】図1のB−B矢視拡大断面図である。
【図6】図1のA−A矢視拡大断面図である。
【図7】図1のC−C視拡大断面図である。
【図8】本発明の実施例2の手摺りユニットを示す正面図である。
【図9】同上の平面図である。
【図10】同上の右側面図である。
【図11】図8のD−D矢視断面図である。
【図12】図8のE−E矢視拡大断面図である。
【図13】図8のF−F矢視拡大断面図である。
【図14】図11のG部拡大断面図である。
【図15】実施例2の手摺りユニットを示した斜視図である。
【符号の説明】
【0027】
1、2 レール材
7 横手摺り
8 縦手摺り
4、40 手摺り支持部材
6、22 レール摺動部
9、21 位置決め固定機構
3、30 レール枠の継手
W 設置対象物
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レール材を正面視が四角形に組み立てたレール枠の上下・左右方向に平行に相対峙するレール材間に、縦手摺りと横手摺りが互い違いの交差状に配置され、各手摺りの両端部が手摺り支持部材によりレール材へ摺動および位置決め固定が可能に取り付けられており、前記レール枠を対象物へ取り付けて設置されることを特徴とする、縦手摺りおよび横手摺りの位置を調整可能な手摺りユニット。
【請求項2】
縦手摺りおよび横手摺りはそれぞれ手摺り材とその両端部の手摺り支持部材とで構成され、前記手摺り支持部材がレール摺動部によりレール材へ摺動可能に取り付けられており、前記レール摺動部に位置決め固定機構が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載した縦手摺りおよび横手摺りの位置を調整可能な手摺りユニット。
【請求項3】
縦手摺りおよび横手摺りは、レール枠の前面方向に高さが異なる段違い状に交差する配置で、レール材間に摺動および位置決め固定が可能に取り付けられていることを特徴とする、請求項1に記載した縦手摺りおよび横手摺りの位置を調整可能な手摺りユニット。
【請求項4】
手摺り支持部材をレール材へ摺動可能に取り付けるレール摺動部は、横断面が前面に開口する溝形状のレール材の溝中へ摺動可能に嵌め込まれたボール式摺動部で構成され、位置決め固定機構は、レール材の側壁へ圧接するハンドル付きネジ機構として構成されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載した縦手摺りおよび横手摺りの位置を調整可能な手摺りユニット。
【請求項5】
手摺り支持部材をレール材へ摺動可能に取り付けるレール摺動部としてレール材を貫通させたリニアブッシュが使用され、位置決め固定機構として、レール材の横断面を約半分づつ挟む2個一対のカラーが使用され、前記カラーの一側部分はネジ止めされ、他側部分はハンドル付きのネジ軸により締め緩めが自在に結合されて成り、前記リニアブッシュとハンドル付きの位置決め固定機構とが一対として構成されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載した縦手摺りおよび横手摺りの位置を調整可能な手摺りユニット。
【請求項6】
レール材を正面視が四角形に組み立てたレール枠の継手が、設置対象物へネジ止めにより取り付けて設置されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一に記載した縦手摺りおよび横手摺りの位置を調整可能な手摺りユニット。
【請求項1】
レール材を正面視が四角形に組み立てたレール枠の上下・左右方向に平行に相対峙するレール材間に、縦手摺りと横手摺りが互い違いの交差状に配置され、各手摺りの両端部が手摺り支持部材によりレール材へ摺動および位置決め固定が可能に取り付けられており、前記レール枠を対象物へ取り付けて設置されることを特徴とする、縦手摺りおよび横手摺りの位置を調整可能な手摺りユニット。
【請求項2】
縦手摺りおよび横手摺りはそれぞれ手摺り材とその両端部の手摺り支持部材とで構成され、前記手摺り支持部材がレール摺動部によりレール材へ摺動可能に取り付けられており、前記レール摺動部に位置決め固定機構が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載した縦手摺りおよび横手摺りの位置を調整可能な手摺りユニット。
【請求項3】
縦手摺りおよび横手摺りは、レール枠の前面方向に高さが異なる段違い状に交差する配置で、レール材間に摺動および位置決め固定が可能に取り付けられていることを特徴とする、請求項1に記載した縦手摺りおよび横手摺りの位置を調整可能な手摺りユニット。
【請求項4】
手摺り支持部材をレール材へ摺動可能に取り付けるレール摺動部は、横断面が前面に開口する溝形状のレール材の溝中へ摺動可能に嵌め込まれたボール式摺動部で構成され、位置決め固定機構は、レール材の側壁へ圧接するハンドル付きネジ機構として構成されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載した縦手摺りおよび横手摺りの位置を調整可能な手摺りユニット。
【請求項5】
手摺り支持部材をレール材へ摺動可能に取り付けるレール摺動部としてレール材を貫通させたリニアブッシュが使用され、位置決め固定機構として、レール材の横断面を約半分づつ挟む2個一対のカラーが使用され、前記カラーの一側部分はネジ止めされ、他側部分はハンドル付きのネジ軸により締め緩めが自在に結合されて成り、前記リニアブッシュとハンドル付きの位置決め固定機構とが一対として構成されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載した縦手摺りおよび横手摺りの位置を調整可能な手摺りユニット。
【請求項6】
レール材を正面視が四角形に組み立てたレール枠の継手が、設置対象物へネジ止めにより取り付けて設置されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一に記載した縦手摺りおよび横手摺りの位置を調整可能な手摺りユニット。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2009−24357(P2009−24357A)
【公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−186790(P2007−186790)
【出願日】平成19年7月18日(2007.7.18)
【出願人】(000245830)矢崎化工株式会社 (47)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年7月18日(2007.7.18)
【出願人】(000245830)矢崎化工株式会社 (47)
【Fターム(参考)】
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