説明

繊維材料のウェブを生産する及び/又は仕上げ加工する装置及び方法

本発明は、繊維材料のウェブ、特に紙又は厚紙ウェブを生産する及び/又は変形させる装置に関する。前記装置は、加熱可能なかつ回転可能なシリンダ、特に乾燥区間の乾燥シリンダと、加熱流体により内側から衝撃を受け得るシリンダスリーブ(1)とを備える。シリンダスリーブ(1)の外部表面(7)の下で加熱力を向上させるために、加熱流体を案内するための少なくとも1つの経路(11)が設けられる。本発明はまた、これに対応する方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加熱流体で内側から荷重がかけられ得るシリンダシェルを有する、加熱可能かつ回転可能なシリンダ、特に乾燥区間に乾燥シリンダを備えた、繊維材料のウェブ、特に紙又は板紙ウェブを生産する及び/又は仕上げ加工する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の熱シリンダが、DE10260509.2号明細書より公知である。この公知のシリンダにおいては、シリンダの内部領域が外部領域より大きく拡張することによってできる引張り応力が、シリンダシェルが少なくとも2つのシェル層を有することと、外部シェル層の材料が内部シェル層の材料と比べて平均動作温度未満の組立て温度ではより大きい熱膨張係数及び平均動作温度を超える組立て温度ではより小さい熱膨張係数を有することとにより最小限に抑えられる。さらなる対策は、外部シェル層の層厚が内部シェル層の層厚より小さいことである。
【0003】
この種の乾燥シリンダにおいては、紙の乾燥中に、表面の方への温度勾配ができる。シリンダの表面温度は蒸気の温度より低く、このため、シリンダが加熱され、したがって、乾燥能力が制限される。飽和蒸気温度を増加させることは、通常、経済的な理由により、適切ではない。
【0004】
欧州特許第0559628B1号明細書では、繊維材料のウェブを乾燥するための乾燥機が開示されており、この乾燥機においては、貫流シリンダがブローフードと合わせて使用される。ブローフードにはノズル装置が設けられ、これにより、乾燥されるべきウェブの外表面に乾燥ガスジェットが当たり、前記ウェブが、熱シリンダの周囲の約270°以上の扇形全体に案内される。シリンダの円周には経路ラインシステムが設けられ、冷媒が冷媒源からこの中に案内され得る。乾燥ガスジェットにより、ウェブ内の水が外に蒸発し、ブローフード内の空間を介して除去される。第二に、ウェブからの水が、シリンダの冷却された円周表面上で凝縮し、吸込みによりシリンダの外部シェル内の貫通穴を介して、かつシリンダ内部の真空によって抽出される。シリンダの内部空間全体で、凝縮液を受けることができる。この結果、使用されるシリンダ径で圧力荷重を持ちこたえることができるよう、シリンダの内部の壁が、ある最小の壁厚を有する必要がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、加熱可能なシリンダの乾燥性能を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的は、加熱流体を通すための少なくとも1つの経路が、シリンダシェルの外表面の下に形成されることによって達成される。
【0007】
本発明に従って、加熱流体は、加熱可能なシリンダの外表面のすぐ近くに持って来られ得る。この結果、温度勾配は、前述の種類の公知の装置より低くなり、したがって、乾燥性能が向上する。
【0008】
本発明の1つの特に好ましい改良形態によれば、少なくとも1つの経路を形成するために、外部のシリンダシェルから間隔を置いて設けられたさらなるシリンダシェルが、そのシリンダシェル内に配置される。これは、構造上満足すべき形で達成され得る。また、外部のシリンダシェルの内側全体に、加熱流体の荷重がかけられ得るという利点を有する。
【0009】
本発明のさらなる改良形態によれば、外部のシリンダシェルは、内部のシリンダシェル上で支えられる。この結果、内部のシリンダシェルが担持シリンダとして働くので、外部のシリンダシェルの壁厚が低く保たれ得る。この結果、乾燥性能がさらに向上し得る。
【0010】
内部のシリンダシェル上で外部のシリンダシェルを支えるために、特に、ウェブ、ロッド、ピン、リベット、ボルト、ネジ、及び/又は他の接続手段が設けられ得る。確実に均一に支えるためには、接続手段が、両方のシリンダシェルの表面全体に分散されることが重要である。
【0011】
ウェブ又は他の接続要素は、軸方向に、円周方向に、及び/又はこれらの間の方向に延在し得る。すべての場合において、満足すべき支持が達成され得る。
【0012】
特に、円周方向に延在するウェブの場合に、少なくとも一部分、加熱流体のための通路開口部が設けられることが好ましい。次いで、加熱流体は、乾燥シリンダの円周方向だけでなく長手方向にも流れ得る。
【0013】
内部のシェル及び外部のシェルは、同じ又は異なる材料からなり得る。いかなる場合においても、これが金属材料である場合、満足すべき熱伝導及び十分な安定性が保証されることが好ましい。
【0014】
特に外部のシェルのための、材料として、高い熱伝導性を有する材料が使用されることが好ましい。特に、スチール、好ましくはボイラスチール、銅、アルミニウム、又は青銅が、好適であり得る。したがって、繊維材料のウェブへの満足すべき熱還流が保証され得る。
【0015】
厚肉のチューブとしての内部のシリンダの形態が、構造上好ましい。したがって、満足すべき担持特性も保証される。
【0016】
内部のシリンダはまた、2つ以上の個々のシェルを有し得る。この結果、熱膨張行動及び荷重性が向上し得る。
【0017】
しかし、内部のシリンダはまた、フレームワークとして又はフレーム/リブ構造として構成され得る。これはまた、特定の適用形態において好ましいものであり得る。
【0018】
本発明のさらなる改良形態によれば、外部のシリンダシェルの内側に、隆起が設けられる。この結果、外部のシリンダシェルの内側に集まった凝縮液が乱流に当たり、この結果、熱転写が向上する。即ち、集まった凝縮液は、断熱効果を有し、シリンダ表面への温度勾配を増加させる。
【0019】
本発明の1つの好ましい改良形態によれば、外部のシリンダシェル面の内側は、リブ及び/又は出っ張り及び/又は格子又はハニカム構造で構成される。したがって、凝縮液の満足すべき渦運動が実現され得る。
【0020】
外部のシリンダシェルの内側の隆起の高さは、操作中に形成された流体凝縮液から突き出るよう選択されることが好ましい。このようにして、隆起は、加熱流体と直接接触し、この結果、熱が、改良された方法で乾燥シリンダの外表面に転写され得る。その上、隆起による表面積の増加が、熱伝達に良い影響を及ぼす。したがって、凝縮液の高さより小さい高さを有する隆起も好ましい。
【0021】
隆起は、シリンダの長手方向に及び/又はらせんに沿って延在することが好ましい。特に凝縮液を排出するための運搬作用が、らせんによって達成され得る。
【0022】
本発明の1つの改良形態によれば、操作中に形成された凝縮液を排出するために、1つ以上のサイホンが設けられる。これらは、静止している又は乾燥シリンダと共に共回転するよう構成され得る。この結果、外部のシリンダシェルの内側に集まる凝縮液の量が減少し得る。
【0023】
乾燥シリンダの外表面には、被覆又はカバーリングが設けられ得る。被覆又はカバーリングは、特に、腐食及び/又は磨耗から保護するのに、又はたとえば紙の粘着性を回避するよう表面を改良するのに役立つ。
【0024】
本発明の1つの特別な改良形態によれば、内部のシリンダシェルに接続されたウェブプレートが、内部のシリンダシェルと外部のシリンダシェルとの間の接続要素として設けられる。外部のシリンダシェルは、これも同様にウェブプレートに接続されたカバーリングプレートによって形成されることが好ましい。
【0025】
本発明の別の特別な改良形態においては、ウェブプレート及びカバーリングプレートは、組み合わせられて、好ましくはU形又はT形の、プロファイルを形成する。
【0026】
本発明の別の特別な改良形態によれば、外部のシェル及び接続要素は、特に、溶接、チューブによるフライス加工、鋳造、又は他の製造プロセスにより、一体に製造される。
【0027】
外部のシリンダシェル及び内部のシリンダシェルは、圧入により互いに接続され得ることが好ましい。別の可能性に、ねじ接続がある。その上、円錐形のシート又は形状適合接続、特にL接続、T接続、又はダブテール接続が好ましい。接続内に遊びを作るために、はんだ材料がさらに付けられ得るが、これは、その後のシリンダの加熱中に溶融し、次いで、再び硬化する。しかし、遊びがないような許容差も選択され得る。
【0028】
接続の他の可能性に、クランプ要素、自己ロック接続、又は掛止接続がある。前述のすべての接続の組合せ、たとえば円錐形のシートとのT溝接続又はネジとのT溝接続も可能である。
【0029】
本発明のさらなる改良形態によれば、内部のシリンダシェルは、好適な方法で、たとえば溶接で、接続要素にかつ互いに接続された個々の金属板から形成される。内部のシリンダシェル及び外部のシリンダシェルの両方もまた、このようにして製造され得る。
【0030】
本発明のさらに特別な改良形態によれば、ボルトが、内部のシリンダシェルと外部のシリンダシェルとの間に接続要素として設けられ、このボルトは、外部のシリンダシェルの穴の中に導入され、たとえば、回転摩擦溶接又は抵抗圧力溶接により、又はねじ締めにより、内部のシリンダシェルに接続される。ボルトと穴の中の外部のシリンダシェルとの接続は、その後、たとえば溶接によって行われることが好ましい。ボルトを外部のシリンダシェルの穴の中に導入する代わりに、内部のシリンダシェルの穴の中に導入され、次いで外部のシリンダシェルに接続されるボルトも設けられ得る。
【0031】
本発明のさらなる改良形態によれば、内部のシリンダシェル及び外部のシリンダシェルは、たとえば鋳造により、それらの全長に渡って、それぞれ一体に製造され得る。
【0032】
本発明の別の改良形態によれば、厚肉のチューブとして構成された、かつたとえば深穴あけ又はフライス加工によりこの中に加熱流体用の経路が作られる、ただ1つのシリンダシェルが設けられる。このようにして、加熱流体はまた、乾燥シリンダの外表面の近くに持ってこられ得る。したがって、乾燥性能が向上し得る。
【0033】
本発明の別の改良形態においては、内部のシリンダシェル及び接続要素は一体として製造され、次いで、これに外部のシェルが、好適なプロセスによって締付けられる。
【0034】
内部のシリンダシェルと外部のシリンダシェルとの間のウェブが、それらの高さ全体に斜めに分割される場合、1つの好ましい接続の種類が生じる。つまり、それぞれ、1つの部分ウェブが内部のシリンダシェル上に設けられ、1つの部分ウェブが外部のシリンダシェル上に設けられる。内部のシリンダシェルと外部のシリンダシェルとの互いに対する回転により、前記ウェブ部品が互いに接続し、力伝達接続ができる。
【0035】
加熱流体を送り込み、排出するために、これに対応する経路が、乾燥シリンダの中心軸に設けられることが好ましい。ここでは、送り経路及び戻り経路は、互いに入れ子状態となり得る。このため、空間が節約され、簡単な構造となる。
【0036】
加熱流体は、特に送り側の少なくともカバー内の、放射状の経路を介して、内部のシリンダシェルと外部のシリンダシェルとの間の中空空間に分散され得る。これは、円周から見た場合に、たとえば、内部のシリンダシェルと外部のシリンダシェルとの間の乾燥シリンダの長手方向に連続するウェブの場合に、又は穴あけされた1つのシェルの場合に、多数の個々の経路が次々に配置されることが特に好ましい。
【0037】
その上、外部のシェル面を旋削し得ることが好ましい。この結果、滑らかな表面が達成され得る。
【0038】
外部のシリンダシェルの内側の隆起は、フライス加工され得る、絞り加工され得る、プレス加工され得る、圧延され得る、又は鋳造され得る。他の製造の種類も可能である。
【0039】
内部のシリンダシェルと外部のシリンダシェルとの間の、ウェブ、金属板、又は他の接続要素は、材料を除去することにより、一次成形技術により、又は二次成形技術により製造され得る。これらのプロセスの組合せも可能である。
【0040】
前述の種類の装置が、繊維材料のウェブ、特に紙又は板紙ウェブを生産するのに使用されることが好ましい。本明細書においては、前述の種類の乾燥シリンダ又はこの種の複数の乾燥シリンダが使用され得る。本発明による乾燥シリンダはまた、従来の乾燥シリンダと組み合わせられ得る。
【0041】
生産中に、それぞれ同じ側の乾燥シリンダにより、繊維材料のウェブとの接触ができる。しかし、両側での接触も可能である。適用形態によっては、1つの又は他の変形形態が好ましい。
【0042】
すべての公知の補助装置が、ウェブ案内装置、たとえば、吸込み箱又は送風箱、真空又は非真空ロール、エアブレード又は乾燥布のために使用され得る。
【0043】
特に、シリンダ乾燥、ブーストドライプロセス、コンデベルト(Condebelt)プロセス、ヤンキーシリンダ、及びハイドライヤ(HiDryer)が、従来の乾燥プロセスとして好適であり得る。
【0044】
繊維材料のウェブ及び任意にフェルトと共に、金属ベルトも、乾燥シリンダ全体に案内され得る。乾燥シリンダは、冷却され、応力を受けることが好ましい。この結果、繊維材料のウェブ全体の温度勾配が、増加し得る。したがって、湿度の素早い除去が達成され得る。
【0045】
乾燥性能は、本発明による方法及び本発明による装置によって向上し得る。この結果、仕上げ加工され乾燥された紙が、比較的低い滞留時間で達成され得る。これは、第一に、先行技術による乾燥区間と比べてより少ない空間しか必要でないために利用され得る。この結果、ホール、機械のフレーム、及びヒューム抽出フードの、基本価格、建設費、さらに駆動装置及びフードの換気のための運転費用が節約される。これは、第二に、たとえば既存の空間条件を有する製紙機械を、同じ長さの乾燥区間と交換することにより、速度増加が達成されるために利用され得る。この結果、製紙機械は、より経済的に操作され得る。その上、蒸気圧が、同じ乾燥性能で減少され得る。たとえば、蒸気の差圧が電気の生成に利用され得る、又は蒸気生成のためのエネルギが最小限に抑えられ得る。
【0046】
本発明の例示的実施形態を図面に示し、以下に記述する。図面においては、それぞれが概略図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0047】
図1は、製紙機械の乾燥区間内の乾燥シリンダを示している。乾燥シリンダは、外部のシリンダシェル1と、外部のシリンダシェル1と同心状に配置された内部のシリンダシェル2とを備える。内部のシリンダシェル2は、ネジ3により2つの端部側のカバー4に締付けられる。このカバーは円板形の形態であり、それぞれが1つの軸受けの中心軸5、6を有する。駆動側は図1の左側にあり、乾燥シリンダのオペレータ側は右側にある。
【0048】
外部のシリンダシェル1は外表面7を有し、この上を、乾燥されるべき紙ウェブが案内される。外部のシリンダシェル1の外表面7は、2つのカバー4の円周面8と同一平面にある。この結果、紙ウェブのための連続した接触面が設けられる。
【0049】
外部のシリンダシェル1は、内部のシリンダシェル2の厚さdより小さい厚さdを有する。外部のシリンダシェル1の内周面9は、内部のシリンダシェル2の外周面10から間隔が置かれ、この結果、環状の中空空間11が、外部のシリンダシェル1と内部のシリンダシェル2との間に形成される。この環状空間11は、カバー4内の経路(図示せず)を介して、2つのシリンダシェル1、2の両端部側のカバー4の2つの中心軸5、6の放射状の経路12、13に接続される。これについて、オペレータ側のカバー4の中心軸5の放射状の経路12は、オペレータ側のカバー4の中心軸5の中心に設けられた軸方向の経路14に接続され、接続端15で開放される。駆動側のカバー4の中心軸6の放射状の経路13も同様に、軸方向の経路16に接続される。前記経路16は、駆動側のカバー4から開始して、2つのシリンダシェル1、2の中心を通る乾燥シリンダの回転軸I及びオペレータ側のカバー4の中心軸5に対して同心状に案内され、同様に、接続端17で開放される。本明細書においては、経路16は、経路14を同心状に貫通し、この結果、経路14は環状の断面積を有する。
【0050】
前述の構造により、外部のシリンダシェル1と内部のシリンダシェル2との間の中空空間11を通る加熱流体の循環を可能にする経路システムが生じる。このため、たとえば、加熱流体が、接続端15を介して環状の経路14に送られる。ここから、加熱流体が、放射状の経路12を介してオペレータ側のカバー4内の経路(図示せず)へと通過し、この経路から、外部のシリンダシェル1と内部のシリンダシェル2との間の中空空間11へと通過する。次いで、加熱媒体は、オペレータ側から中空空間11を通って駆動側へと流れ、ここから駆動側のカバー4内の経路(図示せず)を介して駆動側の中心軸6の放射状の経路13へと通過する。ここから、加熱流体は、再び、中心の経路16を介してその接続端17へと流れる。
【0051】
両端部側で、外部のシリンダシェル1は、それぞれ、先細りになった区間18を有し、このため、外部のシリンダシェル11が、それぞれ、カバー4の円周側のこれに対応するシート19上に載る。この結果、外部のシリンダシェル1は、2つのカバー4上で支えられる。しかし、外部のシリンダシェル1の主要な支持は、たとえば図2に示されている、外部のシリンダシェル1及び内部のシリンダシェル2の円周面全体に分散された、接続要素20によりその長さ全体にできる。その上、図2はまた、中空空間11の端部側の端部で凝縮液を除去するために設けられたサイホン21を示している。この種のサイホン21が、駆動側とオペレータ側との両方に設けられ、共回転形態又は静止形態のいずれかであり得る。この種の複数のサイホンがまた、円周方向に設けられ得る。
【0052】
外部のシリンダシェル1と内部のシリンダシェル2との間の接続手段20の異なる変形形態を図3〜図5に示し、以下、これについて記述する。
【0053】
図3〜図5は、小さい厚さdの外部のシリンダシェル1と、これと比較してより大きい厚さdの内部のシリンダシェル2とを有する、本発明による乾燥シリンダの円周区間を示している。外部のシリンダシェル1と内部のシリンダシェル2との間を通って加熱流体を案内するための中空空間11がある。
【0054】
図3のA1に、外部のシリンダシェル1と内部のシリンダシェル2との間のねじ接続が示されている。このため、内部のシリンダシェル2は穴22を有し、ここを通ってネジ23が案内される。内部のシリンダシェル2内の穴22の反対側に、外部のシリンダシェル1が、この中にねじ穴25が設けられた、半径方向内向きの突出部分24を有し、この中にネジ23がねじ留めされ得る。外部のシリンダシェル1は、放射状の突出部分24を介して内部のシリンダシェル2上で支えられ、ネジ23は、2つのシリンダシェル1、2を互いに固定する。放射状の突出部分が、それぞれ、ネジ23の場合にのみ設けられ得る、又は乾燥シリンダの軸方向に又は別の方向に連続的に延在し得る。
【0055】
A2に、内部のシリンダシェル2と外部のシリンダシェル1との間の、同様の接続が示されている。唯一の差は、ここでは、放射状の突出部分24の反対側に、それぞれ接線方向にフライス加工された1つのシート26が、内部のシリンダシェル2の外周面10に設けられていることである。この結果、改良された支持が達成され得る。
【0056】
A3に、A2の接続に大部分対応する接続が示されている。唯一の差は、ネジ穴22及びネジ23の直径が、ここでは、A2のこれに対応する直径より小さいことである。たとえば、大きさM10のネジがA2で使用され、大きさM8のネジがA3で使用され得る。より大きいネジと比べて、より小さいネジは重量を節約する。
【0057】
A3の接続のさらなる変形形態が、A4に示されている。その差は、シート26が、ここでは、接線方向にではなく、接線方向に対して2°の角度にフライス加工されることである。フライス加工は、内部のシリンダシェル2に対して外部のシリンダシェル1をクランプするよう役立つ。このため、内部のシリンダシェル2に送られた後、外部のシリンダシェルは、上昇するシート26の方向に、つまり乾燥シリンダの軸Iを中心として図3の右に回転する。
【0058】
A5に示されている接続においては、より強いクランプ作用が実現される。ここでは、フライス加工の角度は、接線方向に対して5°である。これ以外の場合には、この接続は、A4の接続に対応する。
【0059】
A6に示されている変形形態においては、水平方向に対して5°にフライス加工されたシート26がある。しかし、外部のシリンダシェル1の放射状の突出部分24は、前述の変形形態のように直線の形態ではなく、L形状である。L形状の突出部分24の基部27は、ここでは、フライス加工されたシート26上で支えられる。この結果、支持がより安定する。
【0060】
A7に、L形状の突出部分24がまた、0°にフライス加工されたシート26又は10°にフライス加工されたシート26と組み合わせられ得ることが示されている。
【0061】
最後に、図3に、外部のシリンダシェル1に、その内周面9に隆起28が設けられる得ることが示されている。これらは、外部のシリンダシェル1の外表面7への熱伝導性を向上するために、集まっている凝縮液に乱流を伝えるのに役立つ。示されている形状に加えて、他の形状も可能である。隆起28の高さは、それぞれ、加熱媒体により直接荷重がかけられ得るために、少なくともある程度凝縮液から突き出るような形で選択されることが好ましく、したがって、外部のシリンダシェル1の外表面7への満足すべきさらなる熱伝導が生じる。
【0062】
図4は、外部のシリンダシェル1と内部のシリンダシェル2との間の形状適合接続の異なる変形形態を示している。B1に示されているように、外部のシリンダシェル1には、このため、軸方向に又は別の方向に延在しかつこの中に内部のシリンダシェル2の方に開放されるT形状の溝30が設けられた突出部分29が、そのシェルの内側9に設けられ得る。外部のシリンダシェル1の方に開放されるこれに対応するT形状の溝31が、内部のシリンダシェル2の外表面10に設けられる。次いで、溝30、31内に挿入されるIビーム32を介して、外部のシリンダシェル1と内部のシリンダシェル2との間に形状適合接続ができ、この形状適合接続により、同時に、内部のシリンダシェル2上で外部のシリンダシェル1が支えられる。ここでは、Iビーム32は、これらの間の遊び、及びT溝30、31、特に後方の及び側方の遊びができるような外部寸法を有し得る。外部のシリンダシェル1が内部のシリンダシェル2に押された後、I形状のビーム32を溝30、31の中に押すことにより、組立が行われる。
【0063】
B2に示されている変形形態においても同様に、T形状の溝33が、内部のシリンダシェル2の外表面10に設けられる。しかし、外部のシリンダシェル1のシェルの内側9のT形状の断面積の突出部分34が、これらに係合する。ここでは、単に外部のシリンダシェル1を内部のシリンダシェル2に押すことにより、組立が行われる。ここでは、接続はまた、遊びの有無にかかわらず構成され得る。
【0064】
前述の変形形態の溝31のように、溝33は、内部のシリンダシェル2の外表面10にフライス加工され得ることが好ましい。しかし、他の生産工程も可能である。
【0065】
B3に示されている変形形態は、T形状の断面積の突出部分34を受けるための溝33が、内部のシリンダシェル2の外表面10内にフライス加工されておらず、これに対応する溝プロファイル35を溶接することによって形成されるという点において、B2に示されている変形形態とは異なる。突出部分34は、これに対応してより短い形態を有し、溝プロファイル35を介して内部のシリンダシェル2の外表面10上で支えられる。ここでは、接続はまた、後方の及び側方の遊びを有して構成されることが好ましい。したがって、B1の変形形態と比べて、ここでは、内部のシリンダシェル2内に溝は不要である。
【0066】
B4の変形形態は、B3の変形形態に大部分対応する。唯一の差は、溝プロファイル35が内部のシリンダシェル2に溶接されず、ネジ36によりねじ留めされることである。このため、溝プロファイル35は、側方のねじ穴37を有する。
【0067】
B5に示されている変形形態の特徴は、プロファイル38が内部のシリンダシェル2の外周側9にねじ留めされることであり、このプロファイル38は、その放射状の外側に、B1に示されている突出部分29に基本的に対応する突出部分29の溝30の中に導入され得るT形状の断面積の区間39を有する。このため、ネジ36が、プロファイル38の側方フランジ40に設けられた、これに対応するねじ穴41の中にねじ留めされる。この変形形態においては、T区間39と溝30との間に、後方の及び側方の遊びがあることも好ましい。
【0068】
B6に示されている変形形態は、B5に示されている変形形態と同様である。プロファイル38の代わりに、ここでは、内部のシリンダシェル2の外側10の溝43の中に挿入されるTプロファイル42が設けられる。その上、プロファイル42を締付けるために、1列のみのネジ36が、プロファイル42の、これに対応するねじ穴44の中に挿入される。
【0069】
B7に示されている変形形態は、B4の変形形態に大部分対応する。しかし、ここでは、溝プロファイル45は、2つの、それぞれ外向きのフランジ46を有して構成され、この中に、それぞれ、ネジ36でねじ締めするためのねじ穴47が設けられる。その上、溝プロファイル45は、外部のシリンダシェル1の内表面9の方により接近するよう動き、この結果、T形状の断面積の突出部分34が、これに対応してより短くなる。
【0070】
B8に示されている変形形態は、B3の変形形態に大部分対応する。しかし、ここでは、溝プロファイル48は、内部のシリンダシェル2に溶接されず、これもネジ36によって接続される。このため、溝プロファイル48は、内部のシリンダシェル2に面する側に、これに対応するねじ穴49を有する。ここでは、B7の変形形態と同様に、溝プロファイル48も、外部のシリンダシェル1の内表面9のより近くに動き、外部のシリンダシェル1の内側9の、これに対応したより短い形態の突出部分34と相互作用する。
【0071】
図4に示されている形状適合の変形形態においては、形成された凝縮液内で乱流を生成するための隆起28がまた、外部のシリンダシェル1の内側9に設けられ得る。隆起28はまた、可能なすべての形状及び配向を有し得るが、凝縮液から少し突き出ていることが好ましい。
【0072】
図5は、4つのさらなる形状適合の変形形態を示している。C1に、1つの変形形態が示されており、ここで、角形プロファイル50が、内部のシリンダシェル2の外部の上側10に溶接される。外部のシリンダシェル1の内側9に一体に形成されたL形状の断面積の突出部分51が、この角形プロファイル50と相互作用する。プロファイル51の基部52は、角形プロファイル50の下で係合し、内部のシリンダシェル2の外側10の、5°にフライス加工されたシート53上で支えられる。これに対応した突出部分51のプロファイルを作ることにより、外部のシリンダシェル1と内部のシリンダシェル2との間に、自己ロック接続が生じる。
【0073】
組立については、外部のシリンダシェル1は、C1の点線に示されている突出部分51の位置において、内部のシリンダシェル2に軸方向に押される。次いで、外部のシリンダシェル1は、間隔rだけ、乾燥シリンダの中心軸を中心として、角形プロファイル50の方向に、つまり図5の右に、内部のシリンダシェル2に対して回転し、この結果、突出部分51は、その基部52を介して角形プロファイル50の下で係合し、自己ロックの形で固定される。
【0074】
C2に示されている変形形態は、C1の変形形態に大部分対応する。突出部分51の自己ロック形のプロファイルを作る代わりに、ここでは、内部のシリンダシェル2に対して外部のシリンダシェル1を固定するためのねじ接続のみが設けられる。このため、内部のシリンダシェル2に穴54が設けられ、ここを通って、L形状の突出部分51の基部52から向きがそれた突出部分51の側に、軸方向に好適な間隔を置いて設けられた延在部57に設けられたねじ穴56の中にねじ留めされ得るネジ55が案内される。組立は、C1の変形形態に対応する方法で行われ、これもまた、互いに対する2つのシリンダシェル1、2の回転後に、ネジ55のみがねじ留めされる。
【0075】
C3に示されている変形形態においては、2つのシリンダシェル1、2はまた、ネジ55により互いに固定される。しかし、C2の変形形態との差について、これらは、ここでは、内部のシリンダシェル2に接続された角形プロファイル59内に設けられたねじ穴58の中にねじ留めされる。その上、この変形形態においては、内部のシリンダシェル2の外側10に、フライス加工されたシートがない。
【0076】
C4に示されている変形形態においては、この種のフライス加工されたシートがある。この変形形態においては、このシート60は、接線方向にフライス加工される。これ以外については、この変形形態は、C3の変形形態に対応する。C3及びC4の両方の変形形態において、組立は、C2の変形形態に従って、外部のシリンダシェル1が押され、その後、ネジ55がねじ留めされた後に、内部のシリンダシェル2に対する外部のシリンダシェル1の回転によって行われる。
【0077】
図6の部分縦断面図でも再び、ここではネジとして表されている接続要素20による、内部のシリンダシェル2との又は内部のシリンダシェル2上の、外部のシリンダシェル1の接続及び支持が全体に示されている。外側に対して内部のシリンダシェル2と外部のシリンダシェル1との間の中空空間11を封止するために、カバー4の円周面の、前記外部のシリンダシェル1とカバー4との間に、封止リング61が設けられる。内側に対する封止は基本的に必要ではない。
【0078】
図7に示されている、或いは図6の変形形態に対応する、変形形態においては、封止リング61の代わりに、封止62が設けられ、この封止62は、ネジ63の周りで係合し、これにより、カバー4は内部のシリンダシェル2に締付けられる。この結果、外側に対する改良された封止が保証され得る。
【0079】
最後に、図8でも再び、中心軸5、6に配置された2つのカバー4に締付けられた、外部のシリンダシェル1及び内部のシリンダシェル2を備えた乾燥ロール全体の構造が簡単な形で示されている。オペレータ側の中心軸5は、放射状の経路12と同心の軸方向の経路14及び15とを有し、駆動側の中心軸6も同様に、放射状の経路1を有する。ここでは、放射状の経路12と13との間の接続経路、及び外部のシリンダシェル1と内部のシリンダシェル2との間の中空空間11は、示されていない。加熱流体の流れ方向は、矢印IIに示されている。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】本発明による装置の乾燥シリンダを示す縦断面図である。
【図2】図1の乾燥シリンダの端部側を示す部分平面図である。
【図3】本発明による装置の乾燥シリンダを示す部分断面図である。
【図4】図3の変形形態を示す図である。
【図5】図3のさらなる変形形態を示す図である。
【図6】本発明による装置の乾燥シリンダを示す部分縦断面図である。
【図7】図6の変形形態を示す断面図である。
【図8】本発明による装置のさらなる乾燥シリンダを示す概略縦断面図である。
【符号の説明】
【0081】
1 外部のシリンダシェル
2 内部のシリンダシェル
3 締付けネジ
4 カバー
5 オペレータ側の中心軸
6 駆動側の中心軸
7 1の外側
8 4の円周面
9 1の内側
10 2の外側
11 中空空間
12 放射状の経路
13 放射状の経路
14 軸方向の経路
15 14の接続端
16 軸方向の経路
17 16の接続端
18 1の先細りになった区間
19 シート
20 接続要素
21 サイホン
22 穴
23 ネジ
24 突出部分
25 ねじ穴
26 シート
27 24の基部
28 隆起
29 突出部分
30 溝
31 溝
32 Iビーム
33 溝
34 突出部分
35 溝プロファイル
36 ネジ
37 ねじ穴
38 プロファイル
39 38のT区間
40 フランジ
41 ねじ穴
42 Tプロファイル
43 溝
44 ねじ穴
45 溝プロファイル
46 フランジ
47 ねじ穴
48 溝プロファイル
49 ねじ穴
50 角形プロファイル
51 突出部分
52 51の基部
53 シート
54 穴
55 ネジ
56 ねじ穴
57 延在部
58 ねじ穴
59 角形プロファイル
60 シート
61 環状の封止
62 封止
63 ネジ
I 回転軸
II 流れ方向
1の厚さ
2の厚さ
r 間隔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱流体で内側から荷重がかけられ得るシリンダシェル(1)を有する、加熱可能かつ回転可能なシリンダ、特に乾燥区間の乾燥シリンダを備えた、繊維材料のウェブ、特に紙又は板紙ウェブを生産する及び/又は仕上げ加工する装置であって、
前記加熱流体を通すための少なくとも1つの経路(11)が、前記シリンダシェル(1)の外表面(7)の下に形成されることを特徴とする装置。
【請求項2】
前記少なくとも1つの経路(11)を形成するために、前記外部のシリンダシェル(1)から間隔を置いて設けられたさらなるシリンダシェル(2)が、前記シリンダシェル(1)内に配置されることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記外部のシリンダシェル(1)が、前記内部のシリンダシェル(2)上で支えられることを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記外部のシリンダシェル(1)が、放射状のウェブ、ロッド、ピン、リベット、ボルト、ネジ、及び/又は他の接続手段(20)により、前記内部のシリンダシェル(2)に接続されることを特徴とする請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記接続手段(20)が、軸方向に、円周方向、及び/又はこれらの間の方向に延在する又は配置されることを特徴とする請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記ウェブが、少なくとも部分的に、前記加熱流体用の通路開口部を有することを特徴とする請求項4又は5に記載の装置。
【請求項7】
前記内部のシェル(2)及び前記外部のシェル(1)が、同じ又は異なる金属材料からなることを特徴とする請求項2〜6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
少なくとも1つのシリンダシェル(1、2)が、高い熱伝導性を有する材料、特にスチール、好ましくはボイラスチール、銅、アルミニウム、又は青銅からなることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記内部のシリンダシェル(2)が、厚肉のチューブとして構成されることを特徴とする請求項2〜8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
前記内部のシリンダシェル(2)が、2つ以上の個々のシェルを有することを特徴とする請求項2〜8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
前記内部のシリンダシェル(2)が、フレームワークとして又はフレーム/リブ構造として構成されることを特徴とする請求項2〜8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
前記外部のシリンダシェル(1)の内側(9)に、隆起(28)が設けられることを特徴とする請求項2〜11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
前記外部のシリンダシェル(1)の内側(9)に、リブ及び/又は突片部及び/又は格子又はハニカム構造が設けられることを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記隆起(28)の高さが、操作中に形成された流体凝縮液から突き出るよう選択されることを特徴とする請求項12又は13に記載の装置。
【請求項15】
前記隆起(28)が、前記流体凝縮液からできる限り少なく突き出ることを特徴とする請求項14に記載の装置。
【請求項16】
シリンダの長手方向に延在する及び/又はらせん状である隆起(28)が設けられることを特徴とする請求項12〜15のいずれか一項に記載の装置。
【請求項17】
操作中に形成された凝縮液を排出するために、1つ以上のサイホン(21)が設けられることを特徴とする請求項1〜16のいずれか一項に記載の装置。
【請求項18】
少なくとも1つの静止している及び/又は少なくとも1つの共回転するサイホン(21)が、設けられることを特徴とする請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記乾燥シリンダの外部のシェル面(7)に、被覆又はカバーリングが設けられることを特徴とする請求項1〜18のいずれか一項に記載の装置。
【請求項20】
前記被覆又はカバーリングが、腐食及び/又は磨耗保護に及び/又は表面特性を向上させるのに適していることを特徴とする請求項19に記載の装置。
【請求項21】
ウェブ面が、前記外部のシリンダシェル(1)と前記内部のシリンダシェル(2)との間の接続要素(20)として設けられることを特徴とする請求項1〜20のいずれか一項に記載の装置。
【請求項22】
前記外部のシリンダシェル(1)が、カバーリングプレートによって形成されることを特徴とする請求項1〜21のいずれか一項に記載の装置。
【請求項23】
前記カバーリングプレートが、プロファイルを形成するよう、特にU形状の又はT形状のプロファイルを形成するよう、ウェブプレートと組み合わせられることを特徴とする請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記外部のシリンダシェル(1)及び前記接続要素(20)が、特に、溶接、チューブによるフライス加工、又は鋳造により、一体で製造されることを特徴とする請求項1〜23のいずれか一項に記載の装置。
【請求項25】
前記外部のシリンダシェル(1)と前記内部のシリンダシェル(2)との間の接続が、ネジを含むことを特徴とする請求項1〜24のいずれか一項に記載の装置。
【請求項26】
前記外部のシリンダシェル(1)と前記内部のシリンダシェル(2)との間の接続が、円錐形のシートを含むことを特徴とする請求項1〜25のいずれか一項に記載の装置。
【請求項27】
前記外部のシリンダシェル(1)と前記内部のシリンダシェル(2)との間の接続が、形状適合接続、特にL溝、T溝、又はダブテール接続を含むことを特徴とする請求項1〜26のいずれか一項に記載の装置。
【請求項28】
はんだ付け接続が、さらに設けられることを特徴とする請求項27に記載の装置。
【請求項29】
前記接続が、遊びなしで構成されることを特徴とする請求項27に記載の装置。
【請求項30】
前記外部のシリンダシェル(1)と前記内部のシリンダシェル(2)との間の接続が、圧入を含むことを特徴とする請求項1〜29のいずれか一項に記載の装置。
【請求項31】
クランプ要素が、前記外部のシリンダシェル(1)と前記内部のシリンダシェル(2)との間の接続要素として設けられることを特徴とする請求項1〜30のいずれか一項に記載の装置。
【請求項32】
自己ロック接続要素が、設けられることを特徴とする請求項1〜31のいずれか一項に記載の装置。
【請求項33】
掛止接続が、前記外部のシリンダシェル(1)と前記内部のシリンダシェル(2)との間に設けられることを特徴とする請求項1〜32のいずれか一項に記載の装置。
【請求項34】
前記内部のシリンダシェル(2)が、個々の金属板、特に前記個々の金属板の間の溶接接続からなることを特徴とする請求項1〜33のいずれか一項に記載の装置。
【請求項35】
前記外部のシリンダシェル(1)及び前記内部のシリンダシェル(2)が、それぞれ、一体で製造されることを特徴とする請求項1〜34のいずれか一項に記載の装置。
【請求項36】
ボルトが、前記外部のシリンダシェル(1)内の穴を通って案内され、かつ特に回転摩擦溶接又は抵抗圧力溶接又はねじ締めにより前記内部のシリンダシェル(2)に接続された、接続要素として設けられることを特徴とする請求項1〜35のいずれか一項に記載の装置。
【請求項37】
前記シリンダシェルが、たとえば鋳造により、全長に渡って一体に製造されることを特徴とする請求項1〜36のいずれか一項に記載の装置。
【請求項38】
前記内部のシリンダシェル(2)及び前記接続要素(20)が、一体に製造されることを特徴とする請求項1〜37のいずれか一項に記載の装置。
【請求項39】
高さ全体に斜めに分割されたウェブが、接続要素として設けられることを特徴とする請求項1〜38のいずれか一項に記載の装置。
【請求項40】
厚肉のチューブが、乾燥シリンダとして設けられ、厚肉のチューブ流路が、特に深穴あけ又はフライス加工によって作られることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項41】
前記加熱流体が、前記乾燥シリンダのシリンダ中心軸(5、6)を介して送り込まれる及び排出されることを特徴とする請求項1〜40のいずれか一項に記載の装置。
【請求項42】
送り経路及び排出経路が、少なくとも部分的に、互いに入れ子状態となるよう配置されることを特徴とする請求項41に記載の装置。
【請求項43】
前記加熱流体のための放射状の経路を有するカバー(4)が、少なくとも送り側に設けられることを特徴とする請求項1〜42のいずれか一項に記載の装置。
【請求項44】
前記乾燥シリンダの外側(7)が、旋削されることを特徴とする請求項1〜43のいずれか一項に記載の装置。
【請求項45】
前記隆起(28)が、フライス加工される、絞り加工される、プレス加工される、圧延される、又は鋳造されることを特徴とする請求項1〜44のいずれか一項に記載の装置。
【請求項46】
前記接続要素(20)が、材料を除去することにより、一次形成技術により、又は二次形成技術により製造されることを特徴とする請求項1〜45のいずれか一項に記載の装置。
【請求項47】
繊維材料のウェブ、特に紙又は板紙ウェブを生産する方法であって、
請求項1〜46のいずれか一項に記載の装置が、使用されることを特徴とする方法。
【請求項48】
請求項1〜47のいずれか一項に記載の1つ以上の乾燥シリンダが、使用されることを特徴とする請求項47に記載の方法。
【請求項49】
同じ側で、前記繊維材料のウェブとの接触が常に作られることを特徴とする請求項47又は48に記載の方法。
【請求項50】
両側で、前記紙ウェブとの接触が作られることを特徴とする請求項47又は48に記載の方法。
【請求項51】
補助手段が、ウェブ案内装置、特に吸込み箱又は送風箱、真空又は非真空ロール、エアブレード及び/又は乾燥布のために使用されることを特徴とする請求項47〜50のいずれか一項に記載の方法。
【請求項52】
請求項1〜51のいずれか一項に記載の1つ以上の乾燥シリンダが、従来の乾燥プロセス、特に、シリンダ乾燥、ブースト乾燥機プロセス、コンデベルトプロセス、ヤンキーシリンダ、又はハイドライヤ(HiDryer)と組み合わせられることを特徴とする請求項47〜51のいずれか一項に記載の方法。
【請求項53】
金属ベルトが、前記繊維材料のウェブと共に、前記乾燥シリンダ全体に案内されることを特徴とする請求項47〜53のいずれか一項に記載の方法。
【請求項54】
前記金属ベルトが、冷却されることを特徴とする請求項53に記載の方法。
【請求項55】
前記金属ベルトが、応力を受けて前記乾燥シリンダの上を案内されることを特徴とする請求項53又は54に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公表番号】特表2008−527179(P2008−527179A)
【公表日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−548795(P2007−548795)
【出願日】平成17年11月22日(2005.11.22)
【国際出願番号】PCT/EP2005/056144
【国際公開番号】WO2006/072505
【国際公開日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【出願人】(506294244)ボイス パテント ゲーエムベーハー (57)
【氏名又は名称原語表記】Voith Patent GmbH
【Fターム(参考)】