説明

群発頭痛障害を治療するための方法及びキット

本発明は、群発頭痛障害の治療のための療法においてブロモリセルギドを用いる方法及びキットを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、群発頭痛障害の療法に関する。
【背景技術】
【0002】
「自殺頭痛」(suicide headache)としても知られる群発頭痛は、極端なレベルの痛みを特徴とする。群発頭痛障害は、多くの場合、群発期と呼ばれる繰り返し発生して頻発する発作として現われ、これは数週間から数ヵ月間続く場合もある。反復性群発頭痛障害では、群発期は発作が完全に収まる緩和期により中断される。慢性群発頭痛障害では、発作が間断なく続くか、あまり頻繁ではないか、又は短い緩和期を有する。
【0003】
群発頭痛障害は、それ自体が生命を脅かすものではないが、精神的なダメージを与え、衰弱させるものである。始まった群発頭痛発作を止めるための頓挫治療(例えば、酸素及びスマトリプタン)、及び発作の頻度又は重症度を下げるための抑制的治療(例えば、コルチコステロイド及びリチウム)をはじめとする治療は存在するが、多くは慢性型の疾患を有する一部の被験者、多くは、慢性型疾患に罹る被験者において、この障害は医学的に治りにくいものであり、患者は治療にわずかしか応答しないか又は全く応答しない。したがって、群発頭痛障害、特に慢性群発頭痛障害に対する有効な療法の必要性が未だ存在する。
【発明の概要】
【0004】
本発明は、ブロモリセルギド(bromolysergide)を投与することによる、被験者における頻発性群発頭痛障害を治療するための方法及びキット、並びに群発頭痛障害を有する被験者での緩和期を延長するための方法及びキットを特徴とする。
【0005】
第1の態様では、本発明は、頻発性群発頭痛障害を治療するのに十分な量で、被験者に2-ブロモリセルグ酸ジエチルアミド(2-bromolysergic acid diethylamide)又は製薬上許容されるその塩を投与することによる、頻発性群発頭痛障害の治療を必要とする被験者における頻発性群発頭痛障害の治療方法も特徴とする。
【0006】
本発明はまた、慢性群発頭痛障害を治療するのに十分な量で、被験者に2-ブロモリセルグ酸ジエチルアミド又は製薬上許容されるその塩を投与することによる、慢性群発頭痛障害の治療を必要とする被験者における慢性群発頭痛障害の治療方法を特徴とする。
【0007】
本発明はさらに、反復性群発頭痛障害を治療するのに十分な量で、被験者に2-ブロモリセルグ酸ジエチルアミド又は製薬上許容されるその塩を投与することによる、反復性群発頭痛障害の治療を必要とする被験者における反復性群発頭痛障害の治療方法を特徴とする。
【0008】
関連する態様では、本発明は、群発頭痛障害を有する被験者の緩和期を延長する方法を特徴とし、該方法は緩和期を延長するのに十分な量で、被験者が緩和状態にある間に、被験者に2-ブロモリセルグ酸ジエチルアミド又は製薬上許容されるその塩を投与するステップを含む。一部の実施形態では、群発頭痛障害は反復性群発頭痛障害である。他の実施形態では、群発頭痛障害は慢性群発頭痛障害である。特定の実施形態では、被験者は緩和状態にあるが、切迫群発頭痛発作(impending cluster headache attack)に特徴的な自律神経症状に見舞われている。
【0009】
上記の方法のいずれにおいても、2-ブロモリセルグ酸ジエチルアミドは、経口的、皮下的、静脈内、又は筋肉内に投与することができる。
【0010】
上記の方法のいずれにおいても、該方法は、20〜50μg/kgの2-ブロモリセルグ酸ジエチルアミドの1用量、2〜7日間にわたって投与される20〜50μg/kgの2-ブロモリセルグ酸ジエチルアミドの2用量、又は4〜20日間にわたって投与される20〜50μg/kgの2-ブロモリセルグ酸ジエチルアミドの3用量を被験者に投与するステップを含むことができる。
【0011】
上記の方法の一部の実施形態では、該方法は、1.5〜5mgの2-ブロモリセルグ酸ジエチルアミドを含有する単位投与剤形を被験者に投与するステップを含むことができる。例えば、該単位投与剤形は、1.5〜3.5mg、1.5〜2.5mg、2.0〜4.5mg、2.5〜4.5mg、2.0〜3.5mg、2.5〜3.5mg、3.0〜5.0mg、3.0〜4.5mg、2.0〜5.0mg又は2.0〜4.0mgの2-ブロモリセルグ酸ジエチルアミドを含有することができる。特定の実施形態では、該単位投与剤形の2用量を2〜7日間にわたって被験者に投与する。また別の実施形態では、該単位投与剤形の3用量を4〜20日間にわたって被験者に投与する。例えば、1.5〜3mgの2-ブロモリセルグ酸ジエチルアミドを含有する単位投与剤形の3用量を、7〜12日間にわたって被験者に投与することができる。ある特定の実施形態では、1.5〜3mgの2-ブロモリセルグ酸ジエチルアミドを含有する単位投与剤形の3用量を11日間にわたって5日に1回、被験者に投与する。
【0012】
上記の方法のいずれかの特定の実施形態では、被験者は、1種以上の予防的療法に不応性の群発頭痛障害を有する。例えば、群発頭痛障害は、コルチコステロイド(例えば、他のコルチコステロイドの中でもとりわけ、ヒドロコルチゾン、プレドニゾン、メチルプレドニゾロン、トリアムシノロン、ベタメタゾン、及びデキサメタゾン);三環系抗うつ剤(例えば、他の三環系抗うつ剤の中でもとりわけ、アミトリプチリン、アモキサピン、クロミプラミン、デシプラミン、ドチエピン、ドキセピン、イミプラミン、ロフェプラミン、マプロチリン、ミアンセリン、ミルタザピン、ノルトリプチリン、オクトリプチリン、オキサプロチリン、プロトリプチリン、及びトリミプラミン);カルシウムチャネルブロッカー(他のカルシウムチャネルブロッカーの中でもとりわけ、ニフェジピン、アムロジピン、フェロジピン、フルナリジン、イスラジピン、ニカルジピン、ジルチアゼム、ベラパミル、及びベプリジル);β-ブロッカー(例えば、他のβ-ブロッカーの中でもとりわけ、プロパノロール、ナドロール、チモロール、ピンドロール、ラベトロール、メトプロロール、アテノロール、エスモロール、アセブトロール、カルベジロール、ボピンドロール、カルテオロール、オクスプレノロール、ペンブトロール、メドロキサロール、ブシンドロール、レボブトロール、メチプラノロール、ビソプロロール、ネビボロール、ベタキソロール、セリプロロール、ソルラロール、及びプロパフェノン);抗けいれん剤(例えば、他の抗けいれん剤の中でもとりわけ、バルプロエート及びトピラメート);メチセルギド、及び/又はリチウムを用いる治療に不応性であり得る。
【0013】
関連する態様では、本発明は、(i) 2-ブロモリセルグ酸ジエチルアミド又は製薬上許容されるその塩を含有する医薬組成物;及び(ii)頻発性群発頭痛障害の治療のために被験者に該組成物を投与することに関する使用説明書を含むキットを特徴とする。
【0014】
本発明はさらに、(i) 2-ブロモリセルグ酸ジエチルアミド又は製薬上許容されるその塩を含有する医薬組成物;及び(ii)慢性群発頭痛障害の治療のために被験者に該組成物を投与することに関する使用説明書を含むキットを特徴とする。
【0015】
本発明はさらにまた、(i) 2-ブロモリセルグ酸ジエチルアミド又は製薬上許容されるその塩を含有する医薬組成物;及び(ii)反復性群発頭痛障害の治療のために被験者に該組成物を投与することに関する使用説明書を含むキットを特徴とする。
【0016】
本発明はさらに、(i) 2-ブロモリセルグ酸ジエチルアミド又は製薬上許容されるその塩を含有する医薬組成物;及び(ii)群発頭痛障害を有する被験者の緩和期を延長するために被験者に該組成物を投与することに関する使用説明書を含むキットを特徴とする。特定の実施形態では、群発頭痛障害は反復性群発頭痛障害又は慢性群発頭痛障害である。
【0017】
上記のキットの一部の実施形態では、医薬組成物は、1.5〜5mgの2-ブロモリセルグ酸ジエチルアミド又は製薬上許容されるその塩を含有する単位投与剤形(例えば、錠剤、カプセル剤、又はカプレット剤)である。
【0018】
上記のキットの特定の実施形態では、本発明のキットは、2〜4用量(例えば、2、3、又は4用量)の医薬組成物、及び4〜20日間にわたって、又は本明細書中に記載されたいずれかの他の投与レジメンで被験者に該用量を投与することに関する使用説明書を含む。
【0019】
本明細書中で用いる場合、「ブロモリセルギド」とは、化合物2-ブロモリセルグ酸ジエチルアミド又は2-ブロモリセルグ酸ジエチルアミドの製薬上許容される塩を指す。
【0020】
「群発頭痛障害」は、短時間続く、重篤な、一定の、片側性頭痛(痛みと同側性に生じる自律神経症状(例えば、流涙及び/又は鼻閉)を伴う)の頻繁な発作を特徴とする障害を意味する(例えば、Headache Classification Committee of the International Headache Society (2004) The International Classification of Headache Disorders, 第2版, Cephalalgia 24 Suppl 1: 1-160を参照されたい)。痛みは一般的には強烈で、多くの場合、焼けるような、うんざりする、刺すような、又は穴を開けられるような感覚と描写される。例えば、群発頭痛障害を有する被験者は、治療しなければそれぞれ15〜180分続き、隔日1回〜1日8回までの平均頻度を有する、重篤で片側性の、眼窩内痛、眼窩上痛及び/又は側頭痛を伴う少なくとも2、3、4、又は5回の発作を経験する。本明細書中では「群発頭痛発作」又は単に「発作」と称する発作は、痛みと同側性に生じる以下の自律神経症状のうち1以上を伴う:結膜充血及び/又は流涙;鼻閉及び/又は鼻漏(rhinorrhoea);眼瞼浮腫;前頭部及び顔面発汗;並びに縮瞳及び/又は眼瞼下垂。発作は情緒不安又は動揺の感覚を伴うこともある。群発期の時間経過の一部分(しかし半分未満)の間、発作はそれほど重篤ではなくなり、かつ/又は持続時間が短くなったり長くなったりする場合もある。群発期の時間経過の一部分(しかし半分未満)の間、発作はそれほど頻発しなくなる場合がある。発作は通常、連続して起こり(群発期)、これは数週間又は数ヵ月間続き、緩和期(通常は数週間、数ヵ月間又は数年間続く)により隔てられている。群発期の間、発作は定期的に起こり、アルコール、ヒスタミン又はニトログリセリンにより誘発される場合がある。痛みは、最大眼窩内、眼窩上、側頭、又はこれらの部位のいずれかの組み合わせで起こるが、頭部の他の領域に拡大する場合がある。個々の群発期の間、痛みは多くの場合、同じ側で常に繰り返して起こる。最もひどい発作では、痛みの強度は激烈である。患者は通常、横になることができず、典型的にはうろうろと歩き回る。群発頭痛障害としては、限定するものではないが、共存する三叉神経痛を伴う群発頭痛(群発様症候群(cluster-tic syndrome))、反復性群発頭痛障害、及び慢性群発頭痛障害が挙げられる。群発頭痛は、典型的には、よく特徴づけられた臨床所見により診断される。
【0021】
「反復性群発頭痛障害」とは、被験者が、群発頭痛障害の基準を満たし、約1ヵ月以上の痛みのない緩和期により隔てられる、積算して7〜365日間続く少なくとも2回の群発期に見舞われる障害を意味する。例えば、反復性群発頭痛障害を有する被験者は、3週間にわたって隔日1回の発作に見舞われ、これに2ヵ月続く緩和期が続き、その後、別の群発期が発生する。反復性群発頭痛障害を有する被験者は典型的には、2週間〜3ヵ月間続く群発期を有する。
【0022】
「慢性群発頭痛障害」とは、被験者が、群発頭痛障害の基準を満たし、間断なく続くか、又は1年間に積算して約1ヵ月未満の頻度が低いかもしくは短い緩和期を伴う発作に見舞われる障害を意味する。例えば、慢性群発頭痛障害を有する被験者は、200日間にわたって隔日1回の発作に見舞われ、これに15日間の痛みのない緩和期が続き、その後150日間毎日1回以上の発作に見舞われる。慢性群発頭痛障害は、新規に生じる場合もあるし、反復性群発頭痛障害から発展する場合もある。
【0023】
「頻発性群発頭痛障害」とは、慢性群発頭痛障害又は反復性群発頭痛障害を意味する。
【0024】
「緩和期」とは、群発頭痛障害を有する被験者がいかなる群発頭痛発作も経験しない少なくとも2日間の期間を意味する。緩和期は、例えば、2、10、30、又は90日間、あるいは1、2、又は10年間であり得る。
【0025】
「緩和期を延長する」とは、緩和状態にあるか又は本発明の治療を受けている、群発頭痛障害の被験者で、治療なしに該被験者が経験したであろう緩和期の長さと比較して、又は本発明の治療を受けていない同様のタイプ及び重症度の群発頭痛障害の被験者のマッチングした群が経験する緩和状態の平均的な長さと比較して、群発期の発生を遅らせることを意味する。緩和期を延長する遅延は、例えば、少なくとも2、7、30、90、又は180日間であり得る。つまり、特許請求の範囲及び実施形態では、「緩和期を延長する」とは、既に緩和状態にある被験者への予防目的での投与を含む。
【0026】
本明細書中で用いる場合、「自律神経症状」との用語は、被験者での自律神経機能の変化を指す。自律神経症状の例としては、限定するものではないが、起立性低血圧、前頭部及び顔面発汗の増加、ドライアイ、口渇、並びに眼科調節障害(例えば、瞳孔拡張又は縮瞳)、眼瞼下垂、流涙、眼瞼浮腫、並びに/又は鼻漏が挙げられる。
【0027】
本明細書中で用いる場合、「治療する」とは、治療目的で1用量の医薬組成物を投与することを指す。「治療的処置」とは、障害に見舞われた被験者に、該障害を緩和し被験者の状態を改善するために、処置を施すことを指す。つまり、特許請求の範囲及び実施形態では、群発頭痛障害を有する被験者を治療することは、該被験者への治療目的での組成物の投与を含む。
【0028】
「投与」又は「投与すること」との用語は、患者に医薬組成物を投与する方法を指し、該方法は例えば、経口的、局所的、皮下的、吸入による、静脈内、腹腔内、脳室内、髄腔内、又は筋肉内である。好ましい投与方法は、例えば、医薬組成物の成分、患者の一般的健康状態、及び障害の重症度に応じて変わり得る。
【0029】
本明細書中で用いる場合、「十分な量」及び「十分量」との用語は、群発頭痛障害と診断された被験者で治療効果を達成するのに必要とされるブロモリセルギドの量を指す。治療効果としては、限定するものではないが、以下が挙げられる:(i)群発期中の痛みの減少、(ii)群発期からの早期の緩和を引き起こすこと、(iii)群発期中の急性発作の頻度を低下させること、(iv)慢性群発頭痛障害を反復性群発頭痛障害に変換すること、(v)群発期同士の間の被験者の緩和期を延長すること、(vi)発作に伴う1以上の無痛症状(すなわち、同側性結膜充血及び/又は流涙;同側性鼻閉及び/又は鼻漏(rhinorrhoea);同側性眼瞼浮腫;同側性前頭部及び顔面発汗;同側性縮瞳及び/又は眼瞼下垂;並びに情緒不安又は動揺の感覚)の重症度を減少させること、又は(vii)群発頭痛発作を誘発し得る物質(アルコール、ヒスタミン及びニトログリセリンなど)への感受性を低下させること。群発頭痛障害により引き起こされる、又は群発頭痛障害によりもたらされる症状の治療的処置の目的で本発明を実施するために用いるのに十分な量は、投与様式、被験者の年齢、体重、及び一般的健康状態に応じて変わり得る。最終的には、担当医が適切な量及び投与レジメンを決定するであろう。そのような量は「十分な量」と称される。
【0030】
本発明の他の特徴及び利点は、図面、発明の詳細な説明、及び特許請求の範囲から明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】ブロモリセルギド投与(3×30μg/kg;実施例3参照)後及び投与直前に5名の被験者が経験した群発発作の回数の変化を示すグラフである。これら5名の治療不応性群発頭痛患者に関して、結果は10日間にわたる3回のブロモリセルギドの単一用量投与が群発頭痛サイクルを崩すか、又は発作の頻度及び強度を顕著に改善することができ、慢性状態を数ヵ月間続く緩和状態を伴う反復型に変化させることさえできることを示している。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本発明は、ブロモリセルギドを投与することによる、被験者での頻発性群発頭痛障害を治療するための方法及びキット、並びに群発頭痛障害を有する被験者での緩和期を延長するための方法及びキットを特徴とする。
【0033】
ブロモリセルギド
ブロモ-LSD、BOL、BOL 148、(8β)-2-ブロモ-9,10-ジデヒドロ-N,N-ジエチル-6-メチルエルゴリン-8-カルボキサミド、2-ブロモ-N,N-ジエチル-D-リセルガミド、及びブロモリセルギドとしても知られる化合物2-ブロモリセルグ酸ジエチルアミドは以下の構造を有する:
【化1】

【0034】
2-ブロモリセルグ酸ジエチルアミドの合成は、Troxler及びHofmannにより説明されている(Helv. Chim. Acta 40:2160 (1957))。
【0035】
2-ブロモリセルグ酸ジエチルアミドの製薬上許容される塩もまた、本発明の方法及びキットで有用であり得る。ブロモリセルギドの調製に用いることができる塩としては、製薬産業で通常用いられる無毒の酸付加塩又は金属錯体が挙げられる。酸付加塩の例としては、有機酸(例えば、酢酸、乳酸、パモ酸、マレイン酸、クエン酸、リンゴ酸、アスコルビン酸、コハク酸、安息香酸、パルミチン酸、スベリン酸、サリチル酸、酒石酸、メタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、又はトリフルオロ酢酸);ポリマー酸(例えば、タンニン酸又はカルボキシメチルセルロース);及び無機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸又はリン酸)が挙げられる。金属錯体としては、例えば、カルシウム、亜鉛、及び鉄が挙げられる。
【0036】
製剤及び投与
ブロモリセルギドの製剤としては、限定するものではないが、溶液剤、懸濁液剤、錠剤、又はカプセル剤が挙げられる。製剤の製造のために当技術分野で周知の方法は、例えば、「Remington: The Science and Practice of Pharmacy」 (第21版) A.R. Gennaro編, 2005, Lippincott, Philadelphia, PAに見られる。製剤中の化合物の濃度は、投与容量及び投与経路を含む多数の因子により変化するであろう。投与対象の薬物の投与量は、障害の重症度、該当する被験者の全体的な健康状態、化合物の製剤及び投与経路などの可変要素に依存する場合が多い。
【0037】
ブルモリセルギドに関する有効な投与量範囲は、一般的には、約10μg/kg体重〜約100μg/kg体重である。望ましくは、約20μg/kg体重〜約50μg/kg体重の用量を投与する。例えば、80kgの成人に2.4mgの用量を投与することで、約30μg/kgのブロモリセルギドを送達することができる。ブロモリセルギドは、製剤に対して好適な経路(例えば、経口的、皮下、静脈内、又は筋肉内投与)により投与することができる。数用量を異なる複数の日に投与することができる(例えば、実施例に説明されている通り)。
【0038】
療法
頻発性群発頭痛障害を有する被験者を治療するために、ブロモリセルギドを投与することができる。頻発性群発頭痛障害は、反復性又は慢性であり得る。本発明のこの実施形態では、ブロモリセルギド投与の治療効果としては、発作中に被験者が見舞われる痛みの減少又は除去、群発期中の発作の頻度の減少、又は群発頭痛障害に伴う他の症状の緩和が挙げられる。本出願人らは、投与の治療効果が投与後の数週間又は数ヵ月間持続し得るので、ブロモリセルギドを継続的に投与する必要はないことを見出した(例えば、実施例1及び3を参照されたい)。
【0039】
緩和期を延長する目的で、群発頭痛障害を有する被験者にブロモリセルギドを投与することもできる。例えば、ブロモリセルギドを投与して、緩和期を不確定的に延長することができる(例えば、緩和期を2ヵ月、4ヵ月、又は1年より長く延長する)。場合によっては、被験者が、切迫群発頭痛発作に特徴的な自律神経症状に見舞われている間に、ブロモリセルギドを投与する。
【0040】
キット
ブロモリセルギドを、本発明の方法を実施するためのキットにパッケージ化することができる。キットは、1名の患者用の単回使用単位用量、1名の特定の患者用の複数回使用分として製造することができ、又はキットが複数患者への投与のために好適な複数用量を含んでもよい(「バルクパッケージ」)。キットの構成要素は、カートン、ブリスターパック、瓶、チューブなどに集めることができる。キットはまた、何らかの指示及び/又は本明細書中に記載された投与レジメンを用いて医薬組成物を投与するための使用説明書を含むこともできる。
【実施例】
【0041】
以下の実施例は、本明細書中に記載される方法及びキットをどのように用いるかの完全な開示及び説明を当業者に提供するように提示されるものであり、本発明を純粋に例示することが意図され、本発明者らが本発明をそうであるとみなす範囲を制限することを意図するものではない。
【0042】
実施例1. ブロモリセルギドを用いた慢性群発頭痛障害の治療
所望の量のブロモリセルギド(塩酸塩)をデキストロースと混合し、慢性群発頭痛障害に罹患している被験者への投与のためにゼラチンカプセルに詰めた。
【0043】
ブロモリセルギドを慢性群発頭痛障害と診断された2名の成人被験者に群発期中に投与した。2mg用量の2-ブロモリセルグ酸ジエチルアミド(30μg/kg体重)を、5日毎に3回、被験者1に経口投与した。2.5mg用量の2-ブロモリセルグ酸ジエチルアミド(約30μg/kg体重)を、5日毎に3回、被験者2に経口投与した。
【0044】
被験者に、ブロモリセルギド投与後の症状を評価するよう依頼した。
【0045】
被験者1は結果を「最小限改善した」(臨床全般印象尺度:Clinical Global Impression Scale)と評価し、10週間にわたる30%の痛みの減少と30%の発作頻度の減少を報告した。10週後、被験者1の群発頭痛障害は治療前の形態に戻った。
【0046】
被験者2は結果を「顕著に/非常に改善した」(臨床全般印象尺度)と評価し、症状の完全な、又はほぼ完全な緩和を報告した。被験者2の改善は、この被験者が国際頭痛学会が慢性群発頭痛障害の初期診断のために定めている基準をもはや満たさない程に顕著であった。被験者2は、6年間を超えて緩和しない慢性群発頭痛障害に悩まされていたにもかかわらず、3ヵ月(最後の追跡調査)より長く発作に見舞われることがなかった。
【0047】
実施例2. 慢性群発頭痛障害の緩和期の延長
緩和期を延長するために、群発頭痛障害と診断された被験者にブロモリセルギドを投与することもできる。
【0048】
反復性群発頭痛障害と診断され、緩和状態にある被験者を、ブロモリセルギドを用いた治療のために選択する。6ヵ月の緩和状態の後、被験者は切迫群発頭痛発作に特徴的な自律神経症状(例えば、縮瞳及び/又は鼻漏)を経験し、3用量のブロモリセルギド(経口投与される3×1.5mg)を投与される。1回目の投与は被験者が自律神経症状を最初に経験した日(第0日)であり、2回目の投与は5日後(第5日)であり、3回目の投与は自律神経症状が現れてから10日後である。治療的介入により、切迫群発頭痛発作は起こらず、緩和期はさらに1、2、3、4、5、又は6ヵ月続く場合がある。
【0049】
慢性群発頭痛障害と診断され、緩和状態にある被験者を、ブロモリセルギドを用いた治療のために選択する。20ヵ月続いた群発期の後、被験者は緩和状態になる。緩和期の第3日、第8日、及び第13日に、被験者に3mgのブロモリセルギドを経口投与する。治療的介入により、緩和期は数週間又は数ヵ月間、延長する場合がある。
【0050】
治療的介入の結果、両方の被験者が延長した緩和期(すなわち、治療的介入なしで存在したであろう期間よりも長い期間にわたる群発頭痛発作の不在)の恩恵を受けることができる。
【0051】
実施例3. 治療不応性群発頭痛患者でのブロモリセルギドを用いた慢性群発頭痛障害の治療
Hannover Medical Schoolの疼痛外来(Pain Clinic)に紹介された患者は、頭痛障害の国際分類の各診断基準を満たした場合、群発頭痛と特定された(Headache Classification Committee of the International Headache Society (2004) The International Classification of Headache Disorders, 第2版, Cephalalgia 24 Suppl 1:1-160)。さらに、全ての患者はベラパミル及び他の予防的薬物治療に応答しなかった(すなわち、各患者に関して表1に挙げられた予防的薬物治療に不応性であった)。ドイツの国及び地方の倫理委員会規則に従い、全ての患者はインフォームドコンセントに署名し、その中で患者は、群発頭痛に対するブロモリセルギドの例外的使用(compassionate use)に関する、このプロジェクトに参加することへの同意を宣言した。患者は、ブロモリセルギド投与の少なくとも2週間前から、群発頭痛症状の標準化された日誌をつけた。ブロモリセルギド(塩酸塩)は、THCpharm GmbH(Frankfurt am Main, Germany)により製造されたものであった。HPLC及び他の分析試験により、>99.2%の純度が明らかになった。30μg/kg体重の塩酸ブロモリセルギドを蒸留水に溶解し、5日に1回、合計3用量を経口投与した。投与後の3〜4時間の観察時間の間、意識状態、思考障害、及びバイタルサイン(血圧、心拍数)の変化を測定した。患者は、次の月の間、又は新たな連続する群発発作に3日間見舞われるまで、毎日の頭痛日誌を埋めることを続けるよう依頼された。
【0052】
結果を以下の表1及び図1にまとめてある。反復性群発頭痛の1名の患者(S2)及び慢性型の4名の患者が参加した。1名の患者(S1)以外の全員が、10年より長く症状を有していた。患者S2は群発期の終了と、6ヵ月(最後の追跡調査)の長期にわたる緩和期に続き、さらに継続した緩和期を報告した。患者S3及びS5は、発作頻度の著しい減少を報告し、それには4週間を超える継続した発作の休止が含まれており、このことは、慢性型から反復型への推移を示している。患者S4は4週間続く発作の停止は示さなかったものの、発作頻度の十分な減少を示した。さらに、患者S3及びS4は、不定期に生じ、残存した発作中の痛みの強度の減少を示したため、ブロモリセルギド治療を受ける前に受けていたような急性介入をもはや受けなかった。患者S1は、他の4名の患者と同様の著しい発作の減少は示さなかったが、最初の4ヵ月以内の約30%の発作強度の減少を示唆した。このことは、患者S1が(指示に反して)アルコール(既知のよくある発作誘因要素)の飲用を続けていたことと関連がありそうである。
【0053】
ブロモリセルギド治療中に、心拍数及び血圧の変化は観察されなかった。患者のほとんどが、ある種の「弛緩した」又は「ほろ酔いの」感覚を記録した。患者S2は、「可笑しな(funny)」感情、筋肉の張り、及び手の発汗を記録した。これらの軽い主観的な効果は1〜2時間続いた。視覚的な幻覚又は歪みは生じず、妄想的思考又は明白な精神異常のいかなる所見も見られなかった。
【0054】
登録された最初の5名の治療不応性群発頭痛患者に関して、幻覚剤ではないブロモリセルギドは群発頭痛サイクルを中断するのに非常に有効であり、これは単回の頭痛発作に限ったことではなかった。それらの結果から、10日以内の3回のブロモリセルギドの単一用量投与が群発頭痛サイクルを中断することができるか、又は発作頻度及び強度を顕著に改善することができ、それにより、慢性状態から反復型に変化し、緩和状態が数ヵ月以上延長することが示される。約2時間にわたって、非常に軽度の主観的状態の変化が生じ、また、軽度の交感神経反応がなくなったことを除いて、他の副作用は観察されなかった。
【0055】
興味深いことに、患者S4の群発頭痛はメチセルギド(methysergide)に不応性であった(この患者は1978年に摂取を止めている)。ブロモリセルギドは幻覚剤ではないが、治療的用量を超えるメチセルギドは幻覚性である(すなわち、約4mgのメチセルギドは25μgのLSDと等価であると見積もられている;Abrahamson et al., J. Asthma Res. 3:81 (1965)を参照されたい)。メチセルギドは群発頭痛障害の予防的治療に用いられている。典型的には1日1回投与され、長期使用者は徐々に、稀ではあるものの、線維症反応(後腹膜、肺、胸膜及び心臓)の非常に重症の合併症を生じるリスクに曝される(Kudrow L: Comparative results of prednisone, methysergide, and lithium therapy in cluster headache, in Greene R (編): Current Concepts in Migraine Research. New York: Raven Press, pp. 159-163 (1978); Kudrow L. Cluster headache: mechanisms and management. New York: Oxford University Press, (1980); Zakrzewska J.M., Br J. Oral Maxillofac. Surg. 39:103 (2001); Curran et al., Res. Clin. Stud. Headache 1:74 (1967); Krabbe A., Cephalalgia 9:404 (1989); 及びGraham et al., N. Eng. J. Med. 274:359 (1966)を参照されたい)。
【0056】
現行の標準のケアは、単回の頭痛発作を中断し、かつ発作サイクルの痛みの持続時間、頻度及び強度を減少させる介入処置を含むが、緩和状態を延長させる承認された治療はない。それとは対照的に、本発明者らはブロモリセルギドを用いた治療が群発頭痛サイクルを中断させ、慢性群発頭痛障害を反復性群発頭痛障害に変換し、かつ群発頭痛障害に罹患した被験者の緩和期を延長することができることを実証している。
【表1】

【0057】
他の実施形態
本明細書中で言及した全ての刊行物、特許及び特許出願は、個々の刊行物又は特許出願が具体的かつ個別に参照により組み入れられるように示されているのと同程度に、参照により本明細書中に組み入れられる。
【0058】
本発明をその具体的な実施形態との関連で説明してきたが、さらなる改変が可能であること、及び本発明は、概して本発明の原理に従い、かつ本発明が関連する技術分野に入る公知又は慣用の実務の範囲内に収まるような、また本明細書中で上記で説明した必須の技術的特徴に適用できるような本明細書の開示からの逸脱を含む本発明のいかなる変形、使用、又は適用も包含するものと意図され、かつ特許請求の範囲に従うものであることが理解されるであろう。
【0059】
他の実施形態は特許請求の範囲内に入る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
頻発性群発頭痛障害の治療を必要とする被験者において、頻発性群発頭痛障害を治療する方法であって、該頻発性群発頭痛障害を治療するのに十分な量で、該被験者に2-ブロモリセルグ酸ジエチルアミド又は製薬上許容されるその塩を投与するステップを含む、上記方法。
【請求項2】
慢性群発頭痛障害の治療を必要とする被験者において、慢性群発頭痛障害を治療する方法であって、該慢性群発頭痛障害を治療するのに十分な量で、該被験者に2-ブロモリセルグ酸ジエチルアミド又は製薬上許容されるその塩を投与するステップを含む、上記方法。
【請求項3】
反復性群発頭痛障害の治療を必要とする被験者において、反復性群発頭痛障害を治療する方法であって、該反復性群発頭痛障害を治療するのに十分な量で、該被験者に2-ブロモリセルグ酸ジエチルアミド又は製薬上許容されるその塩を投与するステップを含む、上記方法。
【請求項4】
群発頭痛障害を有する被験者の緩和期を延長する方法であって、該緩和期を延長するのに十分な量で、該被験者が緩和状態にある間に該被験者に2-ブロモリセルグ酸ジエチルアミド又は製薬上許容されるその塩を投与するステップを含む、上記方法。
【請求項5】
前記群発頭痛障害が反復性群発頭痛障害である、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記群発頭痛障害が慢性群発頭痛障害である、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記被験者が、切迫群発頭痛発作に特徴的な自律神経症状に見舞われている、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
20〜50μg/kgの2-ブロモリセルグ酸ジエチルアミド又は製薬上許容されるその塩の1用量を前記被験者に投与する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
20〜50μg/kgの2-ブロモリセルグ酸ジエチルアミド又は製薬上許容されるその塩の2用量を、2〜7日間にわたって前記被験者に投与する、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
20〜50μg/kgの2-ブロモリセルグ酸ジエチルアミド又は製薬上許容されるその塩の3用量を、4〜20日間にわたって前記被験者に投与する、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
1.5〜5mgの2-ブロモリセルグ酸ジエチルアミド又は製薬上許容されるその塩を含む単位投与剤形を前記被験者に投与する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
1.5〜5mgの2-ブロモリセルグ酸ジエチルアミド又は製薬上許容されるその塩を含む単位投与剤形の2用量を、2〜7日間にわたって前記被験者に投与する、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
1.5〜5mgの2-ブロモリセルグ酸ジエチルアミド又は製薬上許容されるその塩を含む単位投与剤形の3用量を、4〜20日間にわたって前記被験者に投与する、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
1.5〜3mgの2-ブロモリセルグ酸ジエチルアミド又は製薬上許容されるその塩を含む単位投与剤形の3用量を、7〜12日間にわたって前記被験者に投与する、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
1.5〜3mgの2-ブロモリセルグ酸ジエチルアミド又は製薬上許容されるその塩を含む単位投与剤形の3用量を、11日間にわたって5日に1回、前記被験者に投与する、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記2-ブロモリセルグ酸ジエチルアミド又は製薬上許容されるその塩を、経口的、皮下的、静脈内、又は筋肉内に投与する、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
前記被験者が1種以上の予防的療法に対して不応性である群発頭痛障害を有する、請求項1〜16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
前記群発頭痛障害が、コルチコステロイド、三環系抗うつ剤、カルシウムチャネルブロッカー、β-ブロッカー、抗けいれん剤、メチセルギド、又はリチウムを用いた治療に対して不応性である、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
(i) 2-ブロモリセルグ酸ジエチルアミド又は製薬上許容されるその塩を含む医薬組成物;及び
(ii)頻発性群発頭痛障害の治療のために被験者に該組成物を投与することに関する使用説明書
を含むキット。
【請求項20】
(i) 2-ブロモリセルグ酸ジエチルアミド又は製薬上許容されるその塩を含む医薬組成物;及び
(ii)慢性群発頭痛障害の治療のために被験者に該組成物を投与することに関する使用説明書
を含むキット。
【請求項21】
(i) 2-ブロモリセルグ酸ジエチルアミド又は製薬上許容されるその塩を含む医薬組成物;及び
(ii)反復性群発頭痛障害の治療のために被験者に該組成物を投与することに関する使用説明書
を含むキット。
【請求項22】
(i) 2-ブロモリセルグ酸ジエチルアミド又は製薬上許容されるその塩を含む医薬組成物;及び
(ii)群発頭痛障害を有する被験者の緩和期を延長するために被験者に該組成物を投与することに関する使用説明書
を含むキット。
【請求項23】
前記群発頭痛障害が反復性群発頭痛障害である、請求項22に記載のキット。
【請求項24】
前記群発頭痛障害が慢性群発頭痛障害である、請求項21に記載のキット。
【請求項25】
前記医薬組成物が、1.5〜5mgの2-ブロモリセルグ酸ジエチルアミド又は製薬上許容されるその塩を含む単位投与剤形である、請求項19〜21のいずれか1項に記載のキット。
【請求項26】
前記単位投与剤形が、錠剤、カプセル剤又はカプレット剤である、請求項25に記載のキット。
【請求項27】
2〜4用量の前記医薬組成物及び4〜20日間にわたって前記被験者に該用量を投与することに関する使用説明書を含む、請求項19〜21のいずれか1項に記載のキット。

【図1】
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【公表番号】特表2012−502909(P2012−502909A)
【公表日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−526923(P2011−526923)
【出願日】平成21年9月4日(2009.9.4)
【国際出願番号】PCT/US2009/055971
【国際公開番号】WO2010/033392
【国際公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【出願人】(511067835)ザ マクリーン ホスピタル コーポレーション (1)
【出願人】(509034085)
【Fターム(参考)】