翻訳支援システム、翻訳支援方法及びプログラム
【課題】効率的な翻訳をすることができる翻訳支援システム、翻訳支援方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】翻訳支援システムの翻訳支援サーバ1は、依頼者用端末4から、PPTファイルを含む翻訳の依頼情報を受信すると、PPTファイルから抽出されたテキストから、翻訳対象とならないテキスト、重複するテキスト、既に翻訳されたテキスト、及び、現在翻訳依頼中のテキストを削除し、加工ファイルを作成する。また、翻訳支援サーバ1は、加工ファイルをプレゼンテーションファイルに変換するための変換情報を作成する。そして、翻訳支援サーバ1は、加工ファイルを含む翻訳の指示に関する指示情報を翻訳者用端末5に送信する。
【解決手段】翻訳支援システムの翻訳支援サーバ1は、依頼者用端末4から、PPTファイルを含む翻訳の依頼情報を受信すると、PPTファイルから抽出されたテキストから、翻訳対象とならないテキスト、重複するテキスト、既に翻訳されたテキスト、及び、現在翻訳依頼中のテキストを削除し、加工ファイルを作成する。また、翻訳支援サーバ1は、加工ファイルをプレゼンテーションファイルに変換するための変換情報を作成する。そして、翻訳支援サーバ1は、加工ファイルを含む翻訳の指示に関する指示情報を翻訳者用端末5に送信する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、翻訳支援システム、翻訳支援方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
発表会や会議などのプレゼンテーションでは、例えば、スライド形式の資料(プレゼンテーションファイル)を用いて、その内容を発表することが行われている。このようなプレゼンテーションでは、プレゼンテーションファイルの作成に労力を要することから、その労力を軽減するような様々の提案がなされている。
【0003】
例えば、特許文献1には、タイトルが設定されていないスライドについて、プレゼンテーションファイルからスライド毎のタイトルを抽出するタイトル抽出方法が提案されている。
【特許文献1】特開2007−213472号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、プレゼンテーションファイルの作成作業には、スライドに表示される文字を外国語に翻訳する作業が必要な場合がある。このような文字には、同一ファイル内で繰り返し使用されていたり、過去に翻訳したことのある等の翻訳不要な文字が含まれている。このため、効率的な作業(翻訳)を行うには、これらの翻訳不要な文字を除去することが好ましい。また、翻訳作業を翻訳業者等に依頼する場合、これらの文字を除去しないと不要なコストがかかってしまう。このため、翻訳用のファイルを作成する作業が必要になる。
【0005】
また、翻訳作業を効率的に行うためには、原文と対訳とを左右に対比させて表示することが好ましい。しかし、プレゼンテーションファイルでは、原文とその翻訳文とを左右に対比させて表示することは困難である。
【0006】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、効率的な翻訳をすることができる翻訳支援システム、翻訳支援方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点にかかる翻訳支援システムは、
依頼者から翻訳者へのプレゼンテーションファイルの翻訳依頼を支援する翻訳支援システムであって、
前記依頼者の情報端末から、前記プレゼンテーションファイルを含む翻訳の依頼に関する依頼情報を受信する依頼情報受信手段と、
前記依頼情報受信手段により受信されたプレゼンテーションファイルに記載されたテキストを抽出し、抽出したテキストから翻訳者への翻訳指示が必要なテキストを選択し、当該選択したテキストからなる加工ファイルを作成するとともに、当該加工ファイルをプレゼンテーションファイルに変換するための変換情報を作成する作成手段と
前記作成手段により作成された加工ファイルを含む翻訳の指示に関する指示情報を前記翻訳者の情報端末に送信する指示情報送信手段と、
前記翻訳者の情報端末から、翻訳済みの加工ファイルを含む納品情報を受信する納品情報受信手段と、
前記納品情報受信手段により受信された翻訳済みの加工ファイルと、前記作成手段により作成された変換情報とに基づいて、翻訳済みのプレゼンテーションファイルを作成するプレゼンテーションファイル作成手段と、
前記プレゼンテーションファイル作成手段により作成された翻訳済みのプレゼンテーションファイルを前記依頼者の情報端末に送信するプレゼンテーションファイル送信手段と、
を備えることを特徴とする。
【0008】
前記翻訳者に翻訳されたテキストを記憶する翻訳済テキスト記憶手段と、前記翻訳者に翻訳依頼中のテキストを記憶する仕掛かり情報記憶手段と、をさらに備えてもよい。この場合、前記作成手段は、例えば、前記プレゼンテーションファイルから抽出されたテキストから、翻訳対象とならないテキスト、重複するテキスト、前記翻訳済テキスト記憶手段に記憶されているテキスト、及び、前記仕掛かり情報記憶手段に記憶されているテキストを削除して前記加工ファイルを作成する。
前記加工ファイルは一覧形式のファイルであることが好ましい。
【0009】
本発明の第2の観点にかかる翻訳支援方法は、
依頼者から翻訳者へのプレゼンテーションファイルの翻訳依頼を支援する翻訳支援方法であって、
前記依頼者の情報端末から、前記プレゼンテーションファイルを含む翻訳の依頼に関する依頼情報を受信する依頼情報受信ステップと、
前記依頼情報受信ステップで受信されたプレゼンテーションファイルに記載されたテキストを抽出し、抽出したテキストから翻訳者への翻訳指示が必要なテキストを選択し、当該選択したテキストからなる加工ファイルを作成するとともに、当該加工ファイルをプレゼンテーションファイルに変換するための変換情報を作成する作成ステップと
前記作成ステップで作成された加工ファイルを含む翻訳の指示に関する指示情報を前記翻訳者の情報端末に送信する指示情報送信ステップと、
前記翻訳者の情報端末から、翻訳済みの加工ファイルを含む納品情報を受信する納品情報受信ステップと、
前記納品情報受信ステップで受信された翻訳済みの加工ファイルと、前記作成ステップで作成された変換情報とに基づいて、翻訳済みのプレゼンテーションファイルを作成するプレゼンテーションファイル作成ステップと、
前記プレゼンテーションファイル作成ステップで作成された翻訳済みのプレゼンテーションファイルを前記依頼者の情報端末に送信するプレゼンテーションファイル送信ステップと、
を備えることを特徴とする。
【0010】
本発明の第3の観点にかかるプログラムは、
依頼者から翻訳者へのプレゼンテーションファイルの翻訳依頼を支援する翻訳支援システムとして機能させるプログラムであって、
コンピュータを、
前記依頼者の情報端末から、前記プレゼンテーションファイルを含む翻訳の依頼に関する依頼情報を受信する依頼情報受信手段、
前記依頼情報受信手段により受信されたプレゼンテーションファイルに記載されたテキストを抽出し、抽出したテキストから翻訳者への翻訳指示が必要なテキストを選択し、当該選択したテキストからなる加工ファイルを作成するとともに、当該加工ファイルをプレゼンテーションファイルに変換するための変換情報を作成する作成手段
前記作成手段により作成された加工ファイルを含む翻訳の指示に関する指示情報を前記翻訳者の情報端末に送信する指示情報送信手段、
前記翻訳者の情報端末から、翻訳済みの加工ファイルを含む納品情報を受信する納品情報受信手段、
前記納品情報受信手段により受信された翻訳済みの加工ファイルと、前記作成手段により作成された変換情報とに基づいて、翻訳済みのプレゼンテーションファイルを作成するプレゼンテーションファイル作成手段、
前記プレゼンテーションファイル作成手段により作成された翻訳済みのプレゼンテーションファイルを前記依頼者の情報端末に送信するプレゼンテーションファイル送信手段、
として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、効率的な翻訳をすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の翻訳支援システム、翻訳支援方法及びプログラムについて説明する。本発明の翻訳支援システムは、プレゼンテーションファイルに記載されたテキストの翻訳作業を支援する場合を例に説明する。なお、本実施の形態では、プレゼンテーションソフトとしてマイクロソフト社のPower Point(登録商標)を用いた場合を例に本発明を説明する。図1に本実施の形態の翻訳支援システムの構成を示す。
【0013】
図1に示すように、翻訳支援システムは、翻訳支援サーバ1と、翻訳支援データベース2と、通信ネットワーク3と、通信ネットワーク3を介して接続された利用者用端末4(4a〜4n)と、通信ネットワーク3を介して接続された翻訳者用端末5(5a〜5m)と、を備えている。
【0014】
翻訳支援サーバ1は、翻訳支援システムに関する各種の処理をするためのものである。図2に翻訳支援サーバ1の構成を示す。図2に示すように、翻訳支援サーバ1は、通信制御部11と、処理制御部12と、データ記憶部13と、を備えている。
【0015】
通信制御部11は、例えば、ルータなどの所定の通信装置から構成され、翻訳支援サーバ1と通信ネットワーク3とを接続する。通信制御部11は、例えば、通信ネットワーク3を介して、利用者用端末4、及び、翻訳者用端末5に各種データ(情報)の送受信を行う。
【0016】
処理制御部12は、通信制御部11を介して通信を行い、また、各種の情報を処理する。処理制御部12は、例えば、CPU(Central Processing Unit)を備え、データ記憶部13から読み出した動作プログラムを実行する等により各種の処理を実行する。
【0017】
データ記憶部13は、半導体メモリ、磁気ディスク記録装置などから構成され、各種の情報やプログラムを記録する。
【0018】
翻訳支援データベース2は、翻訳支援システムに関する各種の情報を記憶するデータベース(DB)である。図3に翻訳支援データベース2の構成を示す。図3に示すように、翻訳支援データベース2は、利用者情報DB21と、翻訳者情報DB22と、依頼情報DB23と、加工ファイル情報DB24と、翻訳済情報DB25と、仕掛かり情報DB26と、納品情報DB27と、画像情報DB28と、を備えている。
【0019】
利用者情報DB21は、翻訳支援システムの利用者に関する情報を記憶するデータベースである。利用者情報DB21には、例えば、図4に示すように、利用者ID、会社名、所属、氏名、電話番号、メールアドレス、パスワード等が記憶されている。ここで、利用者IDは、利用者の識別情報である。パスワードは、利用者が翻訳支援システムにログインするためのパスワードである。
【0020】
翻訳者情報DB22は、翻訳支援システムの翻訳者に関する情報を記憶するデータベースである。翻訳者情報DB22には、例えば、利用者情報DB21と同様に、翻訳者ID、会社名、所属、氏名、電話番号、メールアドレス、パスワード等が記憶されている。ここで、翻訳者IDは、翻訳者の識別情報である。パスワードは、翻訳者が翻訳支援システムにログインするためのパスワードである。
【0021】
また、本実施の形態では、翻訳者情報DB22には、翻訳者の翻訳作業スケジュールが記憶されている。翻訳作業スケジュールは、今後の翻訳作業のスケジュールである。翻訳支援サーバ1(処理制御部12)は、この記憶された翻訳作業スケジュールと、後述する依頼者が指定した翻訳期限とに基づいて、最適な翻訳者を決定する。
【0022】
依頼情報DB23は、利用者が翻訳支援システムに翻訳を依頼した内容に関する情報を記憶するデータベースである。依頼情報DB23には、例えば、図5に示すように、依頼番号、依頼者(利用者)ID、翻訳期限、翻訳するファイル(PPTファイル)等が記憶されている。
【0023】
加工ファイル情報DB24は、依頼者から翻訳を依頼されたファイル(PPTファイル)を、翻訳者に翻訳を指示するために加工した加工ファイル等に関する情報を記憶するデータベースである。加工ファイル情報DB24には、図6に示すように、依頼番号、加工ファイル等が記憶されている。
【0024】
翻訳者に翻訳を指示するために加工した加工ファイルは、例えば、図7(b)に示すような一覧形式のファイルである。この加工ファイルは、例えば、図7(a)に示すようなPPTファイルのスライドのシェイプから翻訳対象となるテキストを抽出し、抽出したテキストを原文の欄にコピーすることにより作成される。翻訳対象でないテキストとしては、例えば、ローマ字、英数字、翻訳対象が単語であり翻訳結果が明らかなもの、テキストボックスの上にその全てを覆い被すようにして、不透明な別なオブジェクトがあるテキスト等がある。変換情報は、抽出したテキストをPPTファイルに戻すのに必要な情報である。変換情報としては、例えば、スライド番号、シェイプ(テキストエリア)の番号、位置、テキストデータ、文字数、フォントなどがある。
【0025】
ここで、翻訳者に翻訳を指示するために加工した加工ファイルは、依頼者から翻訳を依頼されたファイル(PPTファイル)から抽出したテキストから、重複するテキスト、以前翻訳したテキスト、現在翻訳指示中のテキストを削除したテキストのみが記憶されたファイルである。すなわち、加工ファイルは、依頼者から翻訳を依頼されたファイルから、翻訳対象となるテキストを抽出し、この抽出したテキストから、翻訳済情報DB25及び仕掛かり情報DB26に記憶されているテキストを削除したファイルである。このように、翻訳済情報DB25及び仕掛かり情報DB26に記憶されているテキストを削除しているので、翻訳が必要なテキストのみを翻訳指示することができる。このため、効率的な翻訳を行うことができる。
【0026】
翻訳済情報DB25は、既に翻訳されたテキストに関する情報を記憶するデータベースである。翻訳済情報DB25には、原文とその翻訳文とが対応付けて記憶されている。
【0027】
仕掛かり情報DB26は、翻訳者に翻訳を指示中のテキストの原文に関する情報を記憶するデータベースである。仕掛かり情報DB26には、指示番号毎に、指示したテキストの原文が記憶されている。
【0028】
納品情報DB27は、翻訳者から納品された内容に関する情報を記憶するデータベースである。納品情報DB27には、例えば、図8に示すように、納品番号、依頼番号、利用者ID、納品日、翻訳したファイル(一覧形式のファイル)等が記憶されている。
【0029】
画像情報DB28は、後述する各処理で表示される様々な画像を構成する情報を記憶するデータベースであり、これらの画像を生成するための様々な素材の画像、各種フォームなどを記憶する。
【0030】
通信ネットワーク3は、例えば、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)などの所定の通信プロトコルに基づくインターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などの通信ネットワークである。
【0031】
利用者用端末4は、例えば、通信機能を有するコンピュータなどから構成されている。また、利用者用端末4は、プレゼンテーションソフト、本実施の形態では、マイクロソフト社のPower Point(登録商標)を使用可能なコンピュータなどから構成されている。利用者用端末4は、例えば、後述する各処理における操作入力等に用いられている。
【0032】
翻訳者用端末5は、例えば、通信機能を有するコンピュータなどから構成されている。翻訳者用端末5は、例えば、後述する各処理における操作入力等に用いられている。
【0033】
次に、以上のように構成された翻訳支援システムを用いた翻訳支援方法について説明する。以下、事前登録、ログイン、翻訳依頼処理、納品処理、登録処理の順に説明する。
【0034】
(事前登録)
利用者及び翻訳者が本発明の翻訳支援システムを利用するには、翻訳支援システムに事前登録し、本システムにログインすることが必要になる。以下、利用者が事前登録する場合について説明する。
【0035】
利用者は、利用者用端末4から通信ネットワーク3を介して翻訳支援サーバ1に、利用者の氏名、メールアドレス等の情報を送信する。翻訳支援サーバ1(処理制御部12)は、利用者の氏名等の情報を受け取ると、利用者ID及びパスワードを発行し、例えば、メールで利用者用端末4に利用者ID及びパスワードを送信する。また、処理制御部12は、受信した所定の情報、利用者ID及びパスワードを利用者情報DB21に登録する。これにより、利用者による事前登録が完了する。なお、本システムに管理者を設け、この管理者が事前登録を行うようにしてもよい。
【0036】
(ログイン)
利用者は、利用者用端末4から通信ネットワーク3を介して、翻訳支援サーバ1により提供されるWebサイトにアクセスし、受信したID(ログイン名)及びパスワードを入力する。処理制御部12は、送信されたログイン名及びパスワードから利用者であると認めると、例えば、図9に示すような利用者用メニュー画面の情報(HTML形式の情報)を画像情報DB28から読み出して、利用者用端末4に送信し、利用者用端末4に利用者用メニュー画面を表示する。利用者用メニュー画面には、図9に示すように、翻訳を依頼する「翻訳依頼処理」、修正した翻訳文を登録する「登録処理」等のメニュー欄が配置されている。利用者は、利用者用端末4を操作して、この利用者用メニュー画面から、「翻訳依頼処理」をクリックすることにより、本システムの翻訳支援を受けることができる。
【0037】
また、翻訳者が翻訳者用端末5を操作し、同様の手順を行うことにより、翻訳者による事前登録、及びログインが完了する。翻訳者によるログインが完了すると、翻訳者用端末5には、翻訳したファイルを納品する「納品処理」等のメニュー欄が配置された翻訳用メニュー画面が表示される。翻訳者は、翻訳者用端末5を操作して、この翻訳用メニュー画面から、例えば、「納品処理」をクリックすることにより、本システムの翻訳支援を受けることができる。
【0038】
(翻訳依頼処理)
翻訳依頼処理は、翻訳依頼を支援する処理である。図10は、翻訳依頼処理を説明するためのフローチャートである。
【0039】
まず、処理制御部12は、図9に示す利用者用メニュー画面を画像情報DB28から読み出して、利用者用端末4に利用者用メニュー画面を表示させる(ステップS1)。次に、処理制御部12は利用者用メニュー画面から「翻訳依頼処理」が選択されているか否かを判別する(ステップS2)。すなわち、利用者が利用者用端末4を操作して、利用者用メニュー画面から「翻訳依頼処理」をクリックしたか否かを判別する。処理制御部12は「翻訳依頼処理」がクリックされていないと判別すると(ステップS2;No)、この処理を終了する。
【0040】
処理制御部12は、「翻訳依頼処理」がクリックされていると判別すると(ステップS2;Yes)、翻訳依頼用画面を画像情報DB28から読み出して、利用者用端末4に送信し、利用者用端末4に翻訳依頼用画面を表示する(ステップS3)。利用者は、利用者用端末4を操作して、例えば、翻訳期限等の必要な情報を入力するとともに、翻訳を依頼するPPTファイルを添付する。
【0041】
次に、処理制御部12は、必要な情報が入力され、PPTファイルが添付されているか否かを判別する(ステップS4)。処理制御部12は、これに該当しないと判別すると(ステップS4;No)、該当しない旨の情報を利用者用端末4に表示(送信)し、利用者に再度、必要な情報の入力、PPTファイルの添付を求める。処理制御部12は、これに該当すると判別すると(ステップS4;Yes)、受信した必要な情報及びPPTファイルを依頼情報DBに登録する(ステップS5)。
【0042】
続いて、処理制御部12は、ファイル加工処理を実行する(ステップS5)。ファイル加工処理は、PPTファイルから翻訳対象となるテキストを抽出し、抽出したテキストから、以前翻訳したテキスト、現在翻訳指示中のテキストを削除して翻訳が必要なテキストのみに加工する処理である。図11は、ファイル加工処理を説明するためのフローチャートである。
【0043】
まず、処理制御部12は、PPTファイルの最初のスライドを取得する(ステップS11)。次に、処理制御部12は、取得したスライドの最初のシェイプを取得する(ステップS12)。続いて、処理制御部12は、取得したシェイプに記載されたテキストを段落毎に分解し(ステップS13)、最初の段落のテキストを取得する(ステップS14)。
【0044】
ここで、シェイプからのテキストを抽出する際に、シェイプが表の場合には表の行列からテキストを抽出する。また、シェイプがグループ化されている場合には、グループを構成するシェイプ単位でテキストを抽出する。これにより、PPTファイルに記載された全てのテキストを抽出することができる。
【0045】
次に、処理制御部12は、取得した段落のテキストが翻訳不要か否かを判別する(ステップS15)。具体的には、処理制御部12は、取得した段落のテキストがローマ字、英数字、単語であって翻訳結果が明らかなもの等に該当するか否かを判別する。処理制御部12は、翻訳不要であると判別すると(ステップS15;Yes)、ステップS20に進む。
【0046】
処理制御部12は、翻訳不要でないと判別すると(ステップS15;No)、このPPTファイルのファイル加工処理において、同じテキストがあったか否かを判別する(ステップS16)。すなわち、処理制御部12は、同じPPTファイル内に同じテキストがあったか否かを判別する。処理制御部12は、同じテキストがあったと判別すると(ステップS16;Yes)、ステップS20に進む。
【0047】
処理制御部12は、同じテキストはないと判別すると(ステップS16;No)、以前翻訳したテキストと同じであるか否かを判別する(ステップS17)。具体的には、処理制御部12は、翻訳済情報DB25に記憶されているテキストと同じであるか否かを判別する。処理制御部12は、以前翻訳したテキストと同じであると判別すると(ステップS17;Yes)、ステップS20に進む。
【0048】
処理制御部12は、以前翻訳したテキストと同じでないと判別すると(ステップS17;No)、現在翻訳指示中のテキストと同じであるか否かを判別する(ステップS18)。具体的には、処理制御部12は、仕掛かり情報DB26に記憶されているテキストと同じであるか否かを判別する。処理制御部12は、現在翻訳指示中のテキストと同じであると判別すると(ステップS18;Yes)、ステップS20に進む。
【0049】
処理制御部12は、現在翻訳指示中のテキストと同じでないと判別すると(ステップS18;No)、例えば、図7に示すように、このテキストを加工ファイルの原文の欄に登録する(ステップS19)。また、このテキストをPPTファイルに戻すのに必要な情報を変換情報に登録する(ステップS20)。PPTファイルに戻すのに必要な情報として、例えば、このテキストの記載されているスライド番号、シェイプ番号、段落番号、テキストデータ、文字数、フォントなどを変換情報に記憶する。
【0050】
また、テキストが翻訳不要である、同じテキストがあった、以前翻訳したテキストと同じである、現在翻訳指示中のテキストと同じであると判断した場合も、このテキストをPPTファイルに戻すのに必要な情報を変換情報に登録する。この場合、PPTファイルに戻すのに必要な情報として、前述の情報に、さらに、このテキストが翻訳不要である旨の情報、同じPPTファイルのテキスト、以前翻訳したテキスト、現在翻訳指示中のテキストのどのテキストと同じであるかの情報を加え、変換情報に記憶する。
【0051】
次に、処理制御部12は、この段落が最後の段落であるか否かを判別する(ステップS21)。処理制御部12は、この段落が最後の段落でないと判別すると(ステップS21;No)、次の段落のテキストを取得し(ステップS22)、ステップS15に戻る。すなわち、取得した次の段落のテキストについても同様の処理を実行し、加工ファイルへの登録及びこの変換情報を記憶する。
【0052】
続いて、処理制御部12は、このシェイプが最後のシェイプであるか否かを判別する(ステップS23)。処理制御部12は、このシェイプが最後のシェイプでないと判別すると(ステップS23;No)、次のシェイプを取得し(ステップS24)、ステップS13に戻る。次に、処理制御部12は、このスライドが最後のスライドであるか否かを判別する(ステップS25)。処理制御部12は、このスライドが最後のスライドでないと判別すると(ステップS25;No)、次のスライドを取得し(ステップS26)、ステップS12に戻る。このように、全てのスライドの全てのシェイプに記載されているテキストについて、同様の処理を実行し、加工ファイルへの登録及びこの変換情報を記憶する。そして、この処理を終了する。これにより、翻訳者に翻訳を指示するために加工ファイル、及び、変換情報を作成することができる。
【0053】
次に、処理制御部12は、翻訳者情報DB22に記憶された翻訳作業スケジュールと、依頼情報DB23に記憶された翻訳期限とに基づいて、最適な翻訳者を決定する(ステップS7)。続いて、処理制御部12は、作成した加工ファイル及び翻訳期限等の必要な情報を、決定した翻訳者の翻訳者用端末5に送信し、この翻訳者に翻訳を指示する(ステップS8)。そして、処理制御部12は、翻訳を指示したテキストの原文を仕掛かり情報DB26に登録し(ステップS9)、この処理を終了する。
【0054】
このように、テキストが翻訳不要であったり、同一のPPTファイル内に同じテキストがあったり、翻訳済情報DB25及び仕掛かり情報DB26に記憶されているテキストと同じであると、加工ファイルに登録しないので、翻訳が必要なテキストのみを翻訳者に翻訳指示することができる。このため、効率的な翻訳に寄与することができる。
【0055】
また、加工ファイルが一覧形式のファイルであるため、翻訳者が翻訳を行うことが容易になる。このため、効率的な翻訳に寄与することができる。
【0056】
(納品処理)
納品処理は、翻訳者が指示された翻訳の納品を支援する処理である。図12は、納品処理を説明するためのフローチャートである。
【0057】
まず、処理制御部12は、翻訳者用メニュー画面を画像情報DB28から読み出して、翻訳者用端末5に翻訳者用メニュー画面を表示させる(ステップS31)。次に、処理制御部12はメニュー画面から「納品処理」が選択されているか否かを判別する(ステップS32)。すなわち、翻訳者が翻訳者用端末5を操作して、メニュー画面から「納品処理」をクリックしたか否かを判別する。処理制御部12は「納品処理」がクリックされていないと判別すると(ステップS32;No)、この処理を終了する。
【0058】
処理制御部12は、「納品処理」がクリックされていると判別すると(ステップS32;Yes)、納品用画面を画像情報DB28から読み出して、翻訳者用端末5に送信し、翻訳者用端末5に納品用画面を表示する(ステップS33)。翻訳者は、翻訳者用端末5を操作して、必要な情報を入力するとともに、翻訳した加工ファイルを添付する。
【0059】
次に、処理制御部12は、必要な情報の入力、加工ファイルの添付が行われているか否か、すなわち、納品に問題がないか否かを判別する(ステップS34)。処理制御部12は、納品に問題があると判別すると(ステップS34;No)、その旨の情報を翻訳者用端末5に表示(送信)し、翻訳者に再度、必要な情報の入力、加工ファイルの添付を求める。処理制御部12は、納品に問題ないと判別すると(ステップS34;Yes)、受信した必要な情報及び加工ファイルを納品情報DB27に登録する(ステップS35)。
【0060】
続いて、処理制御部12は、PPTファイル作成処理を実行する(ステップS36)。PPTファイル作成処理は、翻訳された加工ファイル等からテキストが翻訳されたPPTファイルを作成する処理である。図13は、PPTファイル作成処理を説明するためのフローチャートである。また、図14は、PPTファイル作成処理の概要を説明するための図である。図14では、PPTファイルのテキスト(a)が加工ファイルの翻訳文、テキスト(b)が同一PPT内で重複するテキスト、テキスト(c)が翻訳済情報DB25に記憶された翻訳文により置き換えられる場合を示している。
【0061】
まず、処理制御部12は、納品情報DB27に登録された加工ファイルの翻訳文、及び、翻訳済情報DB25に記憶されたテキストの翻訳文から、テキストの翻訳結果を取得する(ステップS41)。また、同一PPT内で重複するテキストについては、図14に示すように、納品情報DB27に登録された翻訳文を流用する。なお、後述するように、テキストが翻訳されると、その原文と翻訳文とが翻訳済情報DB25に記憶されるとともに、対応するテキストに関する情報が仕掛かり情報DB26から削除されるので、納品情報DB27に登録された翻訳文、及び、翻訳済情報DB25に記憶されたテキストの翻訳文から、テキストの翻訳結果が取得される。
【0062】
次に、処理制御部12は、翻訳依頼したPPTファイルを取得し、翻訳文に置き換えるテキストが記載されたシェイプを取得する(ステップS42)。続いて、処理制御部12は、図14に示すように、取得したシェイプのテキストを翻訳文に置き換え(ステップS43)、置き換えたテキストのテキストボックスのタグに原文を付ける(ステップS44)。なお、置き換えたテキストのテキストボックスのタグに原文を付けるのは、翻訳文とその原文とを対応付けるためであり、その詳細については、登録処理において説明する。
【0063】
次に、処理制御部12は、翻訳文への置き換えが完了したか否かを判別する(ステップS44)。処理制御部12は、翻訳文への置き換えが完了していないと判別すると(ステップS44;No)、ステップS42に戻る。処理制御部12は、翻訳文への置き換えが完了していると判別すると(ステップS44;Yes)、この処理を終了する。
【0064】
次に、処理制御部12は、作成されたPPTファイルを利用者用端末4に送信する(ステップS37)。続いて、処理制御部12は、翻訳されたテキストを、その原文と翻訳文とを対応付けて翻訳済情報DB25に記憶する(ステップS38)。また、処理制御部12は、翻訳されたテキストを仕掛かり情報DB26から削除し(ステップS39)、この処理を終了する。
【0065】
(登録処理)
登録処理は、利用者が受信したPPTファイルの翻訳文を修正した場合に、この修正した翻訳内容を翻訳済情報DB25に登録する処理である。図15は、登録処理を説明するためのフローチャートである。
【0066】
まず、処理制御部12は、図9に示す利用者用メニュー画面を画像情報DB28から読み出して、利用者用端末4に利用者用メニュー画面を表示させる(ステップS51)。次に、処理制御部12は利用者用メニュー画面から「登録処理」が選択されているか否かを判別する(ステップS52)。処理制御部12は「登録処理」がクリックされていないと判別すると(ステップS52;No)、この処理を終了する。
【0067】
処理制御部12は、「登録処理」がクリックされていると判別すると(ステップS5;Yes)、登録するPPTファイルを送信するように指示する画面を画像情報DB28から読み出して、利用者用端末4に送信し、利用者用端末4に登録するPPTファイルの送信を求める(ステップS53)。利用者は、利用者用端末4を操作して、登録するPPTファイルを送信する。
【0068】
次に、処理制御部12は、PPTファイルを受信したか否かを判別する(ステップS54)。処理制御部12は、受信していないと判別すると(ステップS54;No)、受信されていない旨の情報を利用者用端末4に表示(送信)し、利用者に再度、PPTファイルの送信を求める。
【0069】
処理制御部12は、受信したと判別すると(ステップS54;Yes)、受信したPPTファイルから修正した翻訳文を特定する(ステップS55)。処理制御部12は、例えば、納品情報DBに記憶されているPPTファイルの中から、受信したPPTファイルに対応するPPTファイルを特定し、この特定したPPTファイルと受信したPPTファイルとを比較することにより修正した翻訳文を特定する。続いて、処理制御部12は、特定した翻訳文のテキストボックスのタグに付けられた原文を特定し(ステップS56)、この翻訳文と原文とを対応付けて翻訳済情報DB25に登録し(ステップS57)、この処理を終了する。
【0070】
このように、置き換えたテキストのテキストボックスのタグに原文が付けられているので、翻訳されたPPTファイルを利用者が修正した場合にも、修正したPPTファイルを翻訳支援サーバ1に送信するだけで、修正結果を簡単に翻訳済情報DB25に登録することができる。また、翻訳済情報DB25に登録されている翻訳文がより正確なものとなり、次回以降の翻訳の精度向上に寄与することができる。
【0071】
なお、本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な他の実施の形態について説明する。
【0072】
例えば、翻訳支援サーバ1に構文解析を行うプログラムを記憶し、翻訳を依頼するPPTファイルのテキストを機械的に構文解析して主語述語を抜き出し、加工ファイルのテキスト(原文)に、翻訳者用に主語及び述語を自動作成してもよい。この場合、効率的な翻訳を行うことができる。
【0073】
また、翻訳支援データベース2に、各技術分野の専門用語、特殊用語などに関する情報を記憶する用語情報DBを設け、加工ファイル中に、翻訳を指示するテキストに関連する単語を記憶してもよい。この場合、翻訳者は、効率的な翻訳を行うことができる。
【0074】
さらに、テキストエリア内に入る文字数を規定してもよい。この場合、例えば、規定文字数を超えると文字大きさ等を自動的に変更したり、警告音を発したりすることが好ましい。
【0075】
また、翻訳者は、加工ファイル及び必要な情報に加え、さらに変換情報を受信することにより、翻訳者用端末5において、一覧形式のファイルから元のPPTファイルの形式に変更して表示できるようにしてもよい。この場合、翻訳者は、プレゼンテーションファイル全体の繋がりを見て翻訳することができる。
【0076】
上記実施の形態では、翻訳者の翻訳作業スケジュールと翻訳期限とに基づいて翻訳者を決定する場合を例に本発明を説明したが、例えば、翻訳者情報DBに翻訳者の得意分野を登録し、その登録された得意分野に基づいて翻訳者を決定してもよい。また、前回関連の翻訳を行った翻訳者に翻訳してもらうように、利用者が翻訳者の指定を可能としてもよい。
【0077】
上記実施の形態では、加工ファイルが一覧形式のファイルの場合を例に本発明を説明したが、加工ファイルのファイル形式は、一覧形式に限定されるものではなく、種々の形式であってもよい。
【0078】
上記実施の形態では、プレゼンテーションソフトの一例として、マイクロソフト社のPower Point(登録商標)を用いた場合を例に本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々のプレゼンテーションソフトに適用可能である。
【0079】
本実施の形態にかかる翻訳支援サーバ1は、専用のシステムによらず、通常のコンピュータシステムを用いて実現可能である。例えば、汎用コンピュータに、上述の処理を実行するためのプログラムを格納した記録媒体(フレキシブルディスク、CD−ROMなど)から当該プログラムをインストールすることにより、上述の処理を実行する翻訳支援サーバ1を構成することができる。
【0080】
そして、これらのプログラムを供給するための手段は任意である。上述のように所定の記録媒体を介して供給できる他、例えば、通信回線、通信ネットワーク、通信システムなどを介して供給してもよい。この場合、例えば、通信ネットワークの掲示板(BBS)に当該プログラムを掲示し、これをネットワークを介して搬送波に重畳して提供してもよい。そして、このように提供されたプログラムを起動し、OSの制御下で、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、上述の処理を実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】本発明の実施の形態に係る翻訳支援システムの構成を示す図である。
【図2】図1の翻訳支援サーバの構成を示す図である。
【図3】図1の翻訳支援データベースの構成を示す図である。
【図4】利用者情報データベースの一例を示す図である。
【図5】依頼情報データベースの一例を示す図である。
【図6】加工ファイル情報データベースの一例を示す図である。
【図7】加工ファイルを説明するための図である。
【図8】納品情報データベースの一例を示す図である。
【図9】利用者用メニュー画面の一例を示す図である。
【図10】翻訳依頼処理を説明するためのフローチャートである。
【図11】ファイル加工処理を説明するためのフローチャートである。
【図12】納品処理を説明するためのフローチャートである。
【図13】PPTファイル作成処理を説明するためのフローチャートである。
【図14】PPTファイル作成処理の概要を説明するための図である。
【図15】登録処理を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0082】
1 翻訳支援サーバ
2 翻訳支援データベース
3 通信ネットワーク
4 利用者用端末
5 翻訳者用端末
11 通信制御部
12 処理制御部
13 データ記憶部
21 利用者情報データベース
22 翻訳者情報データベース
23 依頼情報データベース
24 加工ファイル情報データベース
25 翻訳済情報データベース
26 仕掛かり情報データベース
27 納品情報データベース
28 画像情報データベース
【技術分野】
【0001】
本発明は、翻訳支援システム、翻訳支援方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
発表会や会議などのプレゼンテーションでは、例えば、スライド形式の資料(プレゼンテーションファイル)を用いて、その内容を発表することが行われている。このようなプレゼンテーションでは、プレゼンテーションファイルの作成に労力を要することから、その労力を軽減するような様々の提案がなされている。
【0003】
例えば、特許文献1には、タイトルが設定されていないスライドについて、プレゼンテーションファイルからスライド毎のタイトルを抽出するタイトル抽出方法が提案されている。
【特許文献1】特開2007−213472号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、プレゼンテーションファイルの作成作業には、スライドに表示される文字を外国語に翻訳する作業が必要な場合がある。このような文字には、同一ファイル内で繰り返し使用されていたり、過去に翻訳したことのある等の翻訳不要な文字が含まれている。このため、効率的な作業(翻訳)を行うには、これらの翻訳不要な文字を除去することが好ましい。また、翻訳作業を翻訳業者等に依頼する場合、これらの文字を除去しないと不要なコストがかかってしまう。このため、翻訳用のファイルを作成する作業が必要になる。
【0005】
また、翻訳作業を効率的に行うためには、原文と対訳とを左右に対比させて表示することが好ましい。しかし、プレゼンテーションファイルでは、原文とその翻訳文とを左右に対比させて表示することは困難である。
【0006】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、効率的な翻訳をすることができる翻訳支援システム、翻訳支援方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点にかかる翻訳支援システムは、
依頼者から翻訳者へのプレゼンテーションファイルの翻訳依頼を支援する翻訳支援システムであって、
前記依頼者の情報端末から、前記プレゼンテーションファイルを含む翻訳の依頼に関する依頼情報を受信する依頼情報受信手段と、
前記依頼情報受信手段により受信されたプレゼンテーションファイルに記載されたテキストを抽出し、抽出したテキストから翻訳者への翻訳指示が必要なテキストを選択し、当該選択したテキストからなる加工ファイルを作成するとともに、当該加工ファイルをプレゼンテーションファイルに変換するための変換情報を作成する作成手段と
前記作成手段により作成された加工ファイルを含む翻訳の指示に関する指示情報を前記翻訳者の情報端末に送信する指示情報送信手段と、
前記翻訳者の情報端末から、翻訳済みの加工ファイルを含む納品情報を受信する納品情報受信手段と、
前記納品情報受信手段により受信された翻訳済みの加工ファイルと、前記作成手段により作成された変換情報とに基づいて、翻訳済みのプレゼンテーションファイルを作成するプレゼンテーションファイル作成手段と、
前記プレゼンテーションファイル作成手段により作成された翻訳済みのプレゼンテーションファイルを前記依頼者の情報端末に送信するプレゼンテーションファイル送信手段と、
を備えることを特徴とする。
【0008】
前記翻訳者に翻訳されたテキストを記憶する翻訳済テキスト記憶手段と、前記翻訳者に翻訳依頼中のテキストを記憶する仕掛かり情報記憶手段と、をさらに備えてもよい。この場合、前記作成手段は、例えば、前記プレゼンテーションファイルから抽出されたテキストから、翻訳対象とならないテキスト、重複するテキスト、前記翻訳済テキスト記憶手段に記憶されているテキスト、及び、前記仕掛かり情報記憶手段に記憶されているテキストを削除して前記加工ファイルを作成する。
前記加工ファイルは一覧形式のファイルであることが好ましい。
【0009】
本発明の第2の観点にかかる翻訳支援方法は、
依頼者から翻訳者へのプレゼンテーションファイルの翻訳依頼を支援する翻訳支援方法であって、
前記依頼者の情報端末から、前記プレゼンテーションファイルを含む翻訳の依頼に関する依頼情報を受信する依頼情報受信ステップと、
前記依頼情報受信ステップで受信されたプレゼンテーションファイルに記載されたテキストを抽出し、抽出したテキストから翻訳者への翻訳指示が必要なテキストを選択し、当該選択したテキストからなる加工ファイルを作成するとともに、当該加工ファイルをプレゼンテーションファイルに変換するための変換情報を作成する作成ステップと
前記作成ステップで作成された加工ファイルを含む翻訳の指示に関する指示情報を前記翻訳者の情報端末に送信する指示情報送信ステップと、
前記翻訳者の情報端末から、翻訳済みの加工ファイルを含む納品情報を受信する納品情報受信ステップと、
前記納品情報受信ステップで受信された翻訳済みの加工ファイルと、前記作成ステップで作成された変換情報とに基づいて、翻訳済みのプレゼンテーションファイルを作成するプレゼンテーションファイル作成ステップと、
前記プレゼンテーションファイル作成ステップで作成された翻訳済みのプレゼンテーションファイルを前記依頼者の情報端末に送信するプレゼンテーションファイル送信ステップと、
を備えることを特徴とする。
【0010】
本発明の第3の観点にかかるプログラムは、
依頼者から翻訳者へのプレゼンテーションファイルの翻訳依頼を支援する翻訳支援システムとして機能させるプログラムであって、
コンピュータを、
前記依頼者の情報端末から、前記プレゼンテーションファイルを含む翻訳の依頼に関する依頼情報を受信する依頼情報受信手段、
前記依頼情報受信手段により受信されたプレゼンテーションファイルに記載されたテキストを抽出し、抽出したテキストから翻訳者への翻訳指示が必要なテキストを選択し、当該選択したテキストからなる加工ファイルを作成するとともに、当該加工ファイルをプレゼンテーションファイルに変換するための変換情報を作成する作成手段
前記作成手段により作成された加工ファイルを含む翻訳の指示に関する指示情報を前記翻訳者の情報端末に送信する指示情報送信手段、
前記翻訳者の情報端末から、翻訳済みの加工ファイルを含む納品情報を受信する納品情報受信手段、
前記納品情報受信手段により受信された翻訳済みの加工ファイルと、前記作成手段により作成された変換情報とに基づいて、翻訳済みのプレゼンテーションファイルを作成するプレゼンテーションファイル作成手段、
前記プレゼンテーションファイル作成手段により作成された翻訳済みのプレゼンテーションファイルを前記依頼者の情報端末に送信するプレゼンテーションファイル送信手段、
として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、効率的な翻訳をすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の翻訳支援システム、翻訳支援方法及びプログラムについて説明する。本発明の翻訳支援システムは、プレゼンテーションファイルに記載されたテキストの翻訳作業を支援する場合を例に説明する。なお、本実施の形態では、プレゼンテーションソフトとしてマイクロソフト社のPower Point(登録商標)を用いた場合を例に本発明を説明する。図1に本実施の形態の翻訳支援システムの構成を示す。
【0013】
図1に示すように、翻訳支援システムは、翻訳支援サーバ1と、翻訳支援データベース2と、通信ネットワーク3と、通信ネットワーク3を介して接続された利用者用端末4(4a〜4n)と、通信ネットワーク3を介して接続された翻訳者用端末5(5a〜5m)と、を備えている。
【0014】
翻訳支援サーバ1は、翻訳支援システムに関する各種の処理をするためのものである。図2に翻訳支援サーバ1の構成を示す。図2に示すように、翻訳支援サーバ1は、通信制御部11と、処理制御部12と、データ記憶部13と、を備えている。
【0015】
通信制御部11は、例えば、ルータなどの所定の通信装置から構成され、翻訳支援サーバ1と通信ネットワーク3とを接続する。通信制御部11は、例えば、通信ネットワーク3を介して、利用者用端末4、及び、翻訳者用端末5に各種データ(情報)の送受信を行う。
【0016】
処理制御部12は、通信制御部11を介して通信を行い、また、各種の情報を処理する。処理制御部12は、例えば、CPU(Central Processing Unit)を備え、データ記憶部13から読み出した動作プログラムを実行する等により各種の処理を実行する。
【0017】
データ記憶部13は、半導体メモリ、磁気ディスク記録装置などから構成され、各種の情報やプログラムを記録する。
【0018】
翻訳支援データベース2は、翻訳支援システムに関する各種の情報を記憶するデータベース(DB)である。図3に翻訳支援データベース2の構成を示す。図3に示すように、翻訳支援データベース2は、利用者情報DB21と、翻訳者情報DB22と、依頼情報DB23と、加工ファイル情報DB24と、翻訳済情報DB25と、仕掛かり情報DB26と、納品情報DB27と、画像情報DB28と、を備えている。
【0019】
利用者情報DB21は、翻訳支援システムの利用者に関する情報を記憶するデータベースである。利用者情報DB21には、例えば、図4に示すように、利用者ID、会社名、所属、氏名、電話番号、メールアドレス、パスワード等が記憶されている。ここで、利用者IDは、利用者の識別情報である。パスワードは、利用者が翻訳支援システムにログインするためのパスワードである。
【0020】
翻訳者情報DB22は、翻訳支援システムの翻訳者に関する情報を記憶するデータベースである。翻訳者情報DB22には、例えば、利用者情報DB21と同様に、翻訳者ID、会社名、所属、氏名、電話番号、メールアドレス、パスワード等が記憶されている。ここで、翻訳者IDは、翻訳者の識別情報である。パスワードは、翻訳者が翻訳支援システムにログインするためのパスワードである。
【0021】
また、本実施の形態では、翻訳者情報DB22には、翻訳者の翻訳作業スケジュールが記憶されている。翻訳作業スケジュールは、今後の翻訳作業のスケジュールである。翻訳支援サーバ1(処理制御部12)は、この記憶された翻訳作業スケジュールと、後述する依頼者が指定した翻訳期限とに基づいて、最適な翻訳者を決定する。
【0022】
依頼情報DB23は、利用者が翻訳支援システムに翻訳を依頼した内容に関する情報を記憶するデータベースである。依頼情報DB23には、例えば、図5に示すように、依頼番号、依頼者(利用者)ID、翻訳期限、翻訳するファイル(PPTファイル)等が記憶されている。
【0023】
加工ファイル情報DB24は、依頼者から翻訳を依頼されたファイル(PPTファイル)を、翻訳者に翻訳を指示するために加工した加工ファイル等に関する情報を記憶するデータベースである。加工ファイル情報DB24には、図6に示すように、依頼番号、加工ファイル等が記憶されている。
【0024】
翻訳者に翻訳を指示するために加工した加工ファイルは、例えば、図7(b)に示すような一覧形式のファイルである。この加工ファイルは、例えば、図7(a)に示すようなPPTファイルのスライドのシェイプから翻訳対象となるテキストを抽出し、抽出したテキストを原文の欄にコピーすることにより作成される。翻訳対象でないテキストとしては、例えば、ローマ字、英数字、翻訳対象が単語であり翻訳結果が明らかなもの、テキストボックスの上にその全てを覆い被すようにして、不透明な別なオブジェクトがあるテキスト等がある。変換情報は、抽出したテキストをPPTファイルに戻すのに必要な情報である。変換情報としては、例えば、スライド番号、シェイプ(テキストエリア)の番号、位置、テキストデータ、文字数、フォントなどがある。
【0025】
ここで、翻訳者に翻訳を指示するために加工した加工ファイルは、依頼者から翻訳を依頼されたファイル(PPTファイル)から抽出したテキストから、重複するテキスト、以前翻訳したテキスト、現在翻訳指示中のテキストを削除したテキストのみが記憶されたファイルである。すなわち、加工ファイルは、依頼者から翻訳を依頼されたファイルから、翻訳対象となるテキストを抽出し、この抽出したテキストから、翻訳済情報DB25及び仕掛かり情報DB26に記憶されているテキストを削除したファイルである。このように、翻訳済情報DB25及び仕掛かり情報DB26に記憶されているテキストを削除しているので、翻訳が必要なテキストのみを翻訳指示することができる。このため、効率的な翻訳を行うことができる。
【0026】
翻訳済情報DB25は、既に翻訳されたテキストに関する情報を記憶するデータベースである。翻訳済情報DB25には、原文とその翻訳文とが対応付けて記憶されている。
【0027】
仕掛かり情報DB26は、翻訳者に翻訳を指示中のテキストの原文に関する情報を記憶するデータベースである。仕掛かり情報DB26には、指示番号毎に、指示したテキストの原文が記憶されている。
【0028】
納品情報DB27は、翻訳者から納品された内容に関する情報を記憶するデータベースである。納品情報DB27には、例えば、図8に示すように、納品番号、依頼番号、利用者ID、納品日、翻訳したファイル(一覧形式のファイル)等が記憶されている。
【0029】
画像情報DB28は、後述する各処理で表示される様々な画像を構成する情報を記憶するデータベースであり、これらの画像を生成するための様々な素材の画像、各種フォームなどを記憶する。
【0030】
通信ネットワーク3は、例えば、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)などの所定の通信プロトコルに基づくインターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などの通信ネットワークである。
【0031】
利用者用端末4は、例えば、通信機能を有するコンピュータなどから構成されている。また、利用者用端末4は、プレゼンテーションソフト、本実施の形態では、マイクロソフト社のPower Point(登録商標)を使用可能なコンピュータなどから構成されている。利用者用端末4は、例えば、後述する各処理における操作入力等に用いられている。
【0032】
翻訳者用端末5は、例えば、通信機能を有するコンピュータなどから構成されている。翻訳者用端末5は、例えば、後述する各処理における操作入力等に用いられている。
【0033】
次に、以上のように構成された翻訳支援システムを用いた翻訳支援方法について説明する。以下、事前登録、ログイン、翻訳依頼処理、納品処理、登録処理の順に説明する。
【0034】
(事前登録)
利用者及び翻訳者が本発明の翻訳支援システムを利用するには、翻訳支援システムに事前登録し、本システムにログインすることが必要になる。以下、利用者が事前登録する場合について説明する。
【0035】
利用者は、利用者用端末4から通信ネットワーク3を介して翻訳支援サーバ1に、利用者の氏名、メールアドレス等の情報を送信する。翻訳支援サーバ1(処理制御部12)は、利用者の氏名等の情報を受け取ると、利用者ID及びパスワードを発行し、例えば、メールで利用者用端末4に利用者ID及びパスワードを送信する。また、処理制御部12は、受信した所定の情報、利用者ID及びパスワードを利用者情報DB21に登録する。これにより、利用者による事前登録が完了する。なお、本システムに管理者を設け、この管理者が事前登録を行うようにしてもよい。
【0036】
(ログイン)
利用者は、利用者用端末4から通信ネットワーク3を介して、翻訳支援サーバ1により提供されるWebサイトにアクセスし、受信したID(ログイン名)及びパスワードを入力する。処理制御部12は、送信されたログイン名及びパスワードから利用者であると認めると、例えば、図9に示すような利用者用メニュー画面の情報(HTML形式の情報)を画像情報DB28から読み出して、利用者用端末4に送信し、利用者用端末4に利用者用メニュー画面を表示する。利用者用メニュー画面には、図9に示すように、翻訳を依頼する「翻訳依頼処理」、修正した翻訳文を登録する「登録処理」等のメニュー欄が配置されている。利用者は、利用者用端末4を操作して、この利用者用メニュー画面から、「翻訳依頼処理」をクリックすることにより、本システムの翻訳支援を受けることができる。
【0037】
また、翻訳者が翻訳者用端末5を操作し、同様の手順を行うことにより、翻訳者による事前登録、及びログインが完了する。翻訳者によるログインが完了すると、翻訳者用端末5には、翻訳したファイルを納品する「納品処理」等のメニュー欄が配置された翻訳用メニュー画面が表示される。翻訳者は、翻訳者用端末5を操作して、この翻訳用メニュー画面から、例えば、「納品処理」をクリックすることにより、本システムの翻訳支援を受けることができる。
【0038】
(翻訳依頼処理)
翻訳依頼処理は、翻訳依頼を支援する処理である。図10は、翻訳依頼処理を説明するためのフローチャートである。
【0039】
まず、処理制御部12は、図9に示す利用者用メニュー画面を画像情報DB28から読み出して、利用者用端末4に利用者用メニュー画面を表示させる(ステップS1)。次に、処理制御部12は利用者用メニュー画面から「翻訳依頼処理」が選択されているか否かを判別する(ステップS2)。すなわち、利用者が利用者用端末4を操作して、利用者用メニュー画面から「翻訳依頼処理」をクリックしたか否かを判別する。処理制御部12は「翻訳依頼処理」がクリックされていないと判別すると(ステップS2;No)、この処理を終了する。
【0040】
処理制御部12は、「翻訳依頼処理」がクリックされていると判別すると(ステップS2;Yes)、翻訳依頼用画面を画像情報DB28から読み出して、利用者用端末4に送信し、利用者用端末4に翻訳依頼用画面を表示する(ステップS3)。利用者は、利用者用端末4を操作して、例えば、翻訳期限等の必要な情報を入力するとともに、翻訳を依頼するPPTファイルを添付する。
【0041】
次に、処理制御部12は、必要な情報が入力され、PPTファイルが添付されているか否かを判別する(ステップS4)。処理制御部12は、これに該当しないと判別すると(ステップS4;No)、該当しない旨の情報を利用者用端末4に表示(送信)し、利用者に再度、必要な情報の入力、PPTファイルの添付を求める。処理制御部12は、これに該当すると判別すると(ステップS4;Yes)、受信した必要な情報及びPPTファイルを依頼情報DBに登録する(ステップS5)。
【0042】
続いて、処理制御部12は、ファイル加工処理を実行する(ステップS5)。ファイル加工処理は、PPTファイルから翻訳対象となるテキストを抽出し、抽出したテキストから、以前翻訳したテキスト、現在翻訳指示中のテキストを削除して翻訳が必要なテキストのみに加工する処理である。図11は、ファイル加工処理を説明するためのフローチャートである。
【0043】
まず、処理制御部12は、PPTファイルの最初のスライドを取得する(ステップS11)。次に、処理制御部12は、取得したスライドの最初のシェイプを取得する(ステップS12)。続いて、処理制御部12は、取得したシェイプに記載されたテキストを段落毎に分解し(ステップS13)、最初の段落のテキストを取得する(ステップS14)。
【0044】
ここで、シェイプからのテキストを抽出する際に、シェイプが表の場合には表の行列からテキストを抽出する。また、シェイプがグループ化されている場合には、グループを構成するシェイプ単位でテキストを抽出する。これにより、PPTファイルに記載された全てのテキストを抽出することができる。
【0045】
次に、処理制御部12は、取得した段落のテキストが翻訳不要か否かを判別する(ステップS15)。具体的には、処理制御部12は、取得した段落のテキストがローマ字、英数字、単語であって翻訳結果が明らかなもの等に該当するか否かを判別する。処理制御部12は、翻訳不要であると判別すると(ステップS15;Yes)、ステップS20に進む。
【0046】
処理制御部12は、翻訳不要でないと判別すると(ステップS15;No)、このPPTファイルのファイル加工処理において、同じテキストがあったか否かを判別する(ステップS16)。すなわち、処理制御部12は、同じPPTファイル内に同じテキストがあったか否かを判別する。処理制御部12は、同じテキストがあったと判別すると(ステップS16;Yes)、ステップS20に進む。
【0047】
処理制御部12は、同じテキストはないと判別すると(ステップS16;No)、以前翻訳したテキストと同じであるか否かを判別する(ステップS17)。具体的には、処理制御部12は、翻訳済情報DB25に記憶されているテキストと同じであるか否かを判別する。処理制御部12は、以前翻訳したテキストと同じであると判別すると(ステップS17;Yes)、ステップS20に進む。
【0048】
処理制御部12は、以前翻訳したテキストと同じでないと判別すると(ステップS17;No)、現在翻訳指示中のテキストと同じであるか否かを判別する(ステップS18)。具体的には、処理制御部12は、仕掛かり情報DB26に記憶されているテキストと同じであるか否かを判別する。処理制御部12は、現在翻訳指示中のテキストと同じであると判別すると(ステップS18;Yes)、ステップS20に進む。
【0049】
処理制御部12は、現在翻訳指示中のテキストと同じでないと判別すると(ステップS18;No)、例えば、図7に示すように、このテキストを加工ファイルの原文の欄に登録する(ステップS19)。また、このテキストをPPTファイルに戻すのに必要な情報を変換情報に登録する(ステップS20)。PPTファイルに戻すのに必要な情報として、例えば、このテキストの記載されているスライド番号、シェイプ番号、段落番号、テキストデータ、文字数、フォントなどを変換情報に記憶する。
【0050】
また、テキストが翻訳不要である、同じテキストがあった、以前翻訳したテキストと同じである、現在翻訳指示中のテキストと同じであると判断した場合も、このテキストをPPTファイルに戻すのに必要な情報を変換情報に登録する。この場合、PPTファイルに戻すのに必要な情報として、前述の情報に、さらに、このテキストが翻訳不要である旨の情報、同じPPTファイルのテキスト、以前翻訳したテキスト、現在翻訳指示中のテキストのどのテキストと同じであるかの情報を加え、変換情報に記憶する。
【0051】
次に、処理制御部12は、この段落が最後の段落であるか否かを判別する(ステップS21)。処理制御部12は、この段落が最後の段落でないと判別すると(ステップS21;No)、次の段落のテキストを取得し(ステップS22)、ステップS15に戻る。すなわち、取得した次の段落のテキストについても同様の処理を実行し、加工ファイルへの登録及びこの変換情報を記憶する。
【0052】
続いて、処理制御部12は、このシェイプが最後のシェイプであるか否かを判別する(ステップS23)。処理制御部12は、このシェイプが最後のシェイプでないと判別すると(ステップS23;No)、次のシェイプを取得し(ステップS24)、ステップS13に戻る。次に、処理制御部12は、このスライドが最後のスライドであるか否かを判別する(ステップS25)。処理制御部12は、このスライドが最後のスライドでないと判別すると(ステップS25;No)、次のスライドを取得し(ステップS26)、ステップS12に戻る。このように、全てのスライドの全てのシェイプに記載されているテキストについて、同様の処理を実行し、加工ファイルへの登録及びこの変換情報を記憶する。そして、この処理を終了する。これにより、翻訳者に翻訳を指示するために加工ファイル、及び、変換情報を作成することができる。
【0053】
次に、処理制御部12は、翻訳者情報DB22に記憶された翻訳作業スケジュールと、依頼情報DB23に記憶された翻訳期限とに基づいて、最適な翻訳者を決定する(ステップS7)。続いて、処理制御部12は、作成した加工ファイル及び翻訳期限等の必要な情報を、決定した翻訳者の翻訳者用端末5に送信し、この翻訳者に翻訳を指示する(ステップS8)。そして、処理制御部12は、翻訳を指示したテキストの原文を仕掛かり情報DB26に登録し(ステップS9)、この処理を終了する。
【0054】
このように、テキストが翻訳不要であったり、同一のPPTファイル内に同じテキストがあったり、翻訳済情報DB25及び仕掛かり情報DB26に記憶されているテキストと同じであると、加工ファイルに登録しないので、翻訳が必要なテキストのみを翻訳者に翻訳指示することができる。このため、効率的な翻訳に寄与することができる。
【0055】
また、加工ファイルが一覧形式のファイルであるため、翻訳者が翻訳を行うことが容易になる。このため、効率的な翻訳に寄与することができる。
【0056】
(納品処理)
納品処理は、翻訳者が指示された翻訳の納品を支援する処理である。図12は、納品処理を説明するためのフローチャートである。
【0057】
まず、処理制御部12は、翻訳者用メニュー画面を画像情報DB28から読み出して、翻訳者用端末5に翻訳者用メニュー画面を表示させる(ステップS31)。次に、処理制御部12はメニュー画面から「納品処理」が選択されているか否かを判別する(ステップS32)。すなわち、翻訳者が翻訳者用端末5を操作して、メニュー画面から「納品処理」をクリックしたか否かを判別する。処理制御部12は「納品処理」がクリックされていないと判別すると(ステップS32;No)、この処理を終了する。
【0058】
処理制御部12は、「納品処理」がクリックされていると判別すると(ステップS32;Yes)、納品用画面を画像情報DB28から読み出して、翻訳者用端末5に送信し、翻訳者用端末5に納品用画面を表示する(ステップS33)。翻訳者は、翻訳者用端末5を操作して、必要な情報を入力するとともに、翻訳した加工ファイルを添付する。
【0059】
次に、処理制御部12は、必要な情報の入力、加工ファイルの添付が行われているか否か、すなわち、納品に問題がないか否かを判別する(ステップS34)。処理制御部12は、納品に問題があると判別すると(ステップS34;No)、その旨の情報を翻訳者用端末5に表示(送信)し、翻訳者に再度、必要な情報の入力、加工ファイルの添付を求める。処理制御部12は、納品に問題ないと判別すると(ステップS34;Yes)、受信した必要な情報及び加工ファイルを納品情報DB27に登録する(ステップS35)。
【0060】
続いて、処理制御部12は、PPTファイル作成処理を実行する(ステップS36)。PPTファイル作成処理は、翻訳された加工ファイル等からテキストが翻訳されたPPTファイルを作成する処理である。図13は、PPTファイル作成処理を説明するためのフローチャートである。また、図14は、PPTファイル作成処理の概要を説明するための図である。図14では、PPTファイルのテキスト(a)が加工ファイルの翻訳文、テキスト(b)が同一PPT内で重複するテキスト、テキスト(c)が翻訳済情報DB25に記憶された翻訳文により置き換えられる場合を示している。
【0061】
まず、処理制御部12は、納品情報DB27に登録された加工ファイルの翻訳文、及び、翻訳済情報DB25に記憶されたテキストの翻訳文から、テキストの翻訳結果を取得する(ステップS41)。また、同一PPT内で重複するテキストについては、図14に示すように、納品情報DB27に登録された翻訳文を流用する。なお、後述するように、テキストが翻訳されると、その原文と翻訳文とが翻訳済情報DB25に記憶されるとともに、対応するテキストに関する情報が仕掛かり情報DB26から削除されるので、納品情報DB27に登録された翻訳文、及び、翻訳済情報DB25に記憶されたテキストの翻訳文から、テキストの翻訳結果が取得される。
【0062】
次に、処理制御部12は、翻訳依頼したPPTファイルを取得し、翻訳文に置き換えるテキストが記載されたシェイプを取得する(ステップS42)。続いて、処理制御部12は、図14に示すように、取得したシェイプのテキストを翻訳文に置き換え(ステップS43)、置き換えたテキストのテキストボックスのタグに原文を付ける(ステップS44)。なお、置き換えたテキストのテキストボックスのタグに原文を付けるのは、翻訳文とその原文とを対応付けるためであり、その詳細については、登録処理において説明する。
【0063】
次に、処理制御部12は、翻訳文への置き換えが完了したか否かを判別する(ステップS44)。処理制御部12は、翻訳文への置き換えが完了していないと判別すると(ステップS44;No)、ステップS42に戻る。処理制御部12は、翻訳文への置き換えが完了していると判別すると(ステップS44;Yes)、この処理を終了する。
【0064】
次に、処理制御部12は、作成されたPPTファイルを利用者用端末4に送信する(ステップS37)。続いて、処理制御部12は、翻訳されたテキストを、その原文と翻訳文とを対応付けて翻訳済情報DB25に記憶する(ステップS38)。また、処理制御部12は、翻訳されたテキストを仕掛かり情報DB26から削除し(ステップS39)、この処理を終了する。
【0065】
(登録処理)
登録処理は、利用者が受信したPPTファイルの翻訳文を修正した場合に、この修正した翻訳内容を翻訳済情報DB25に登録する処理である。図15は、登録処理を説明するためのフローチャートである。
【0066】
まず、処理制御部12は、図9に示す利用者用メニュー画面を画像情報DB28から読み出して、利用者用端末4に利用者用メニュー画面を表示させる(ステップS51)。次に、処理制御部12は利用者用メニュー画面から「登録処理」が選択されているか否かを判別する(ステップS52)。処理制御部12は「登録処理」がクリックされていないと判別すると(ステップS52;No)、この処理を終了する。
【0067】
処理制御部12は、「登録処理」がクリックされていると判別すると(ステップS5;Yes)、登録するPPTファイルを送信するように指示する画面を画像情報DB28から読み出して、利用者用端末4に送信し、利用者用端末4に登録するPPTファイルの送信を求める(ステップS53)。利用者は、利用者用端末4を操作して、登録するPPTファイルを送信する。
【0068】
次に、処理制御部12は、PPTファイルを受信したか否かを判別する(ステップS54)。処理制御部12は、受信していないと判別すると(ステップS54;No)、受信されていない旨の情報を利用者用端末4に表示(送信)し、利用者に再度、PPTファイルの送信を求める。
【0069】
処理制御部12は、受信したと判別すると(ステップS54;Yes)、受信したPPTファイルから修正した翻訳文を特定する(ステップS55)。処理制御部12は、例えば、納品情報DBに記憶されているPPTファイルの中から、受信したPPTファイルに対応するPPTファイルを特定し、この特定したPPTファイルと受信したPPTファイルとを比較することにより修正した翻訳文を特定する。続いて、処理制御部12は、特定した翻訳文のテキストボックスのタグに付けられた原文を特定し(ステップS56)、この翻訳文と原文とを対応付けて翻訳済情報DB25に登録し(ステップS57)、この処理を終了する。
【0070】
このように、置き換えたテキストのテキストボックスのタグに原文が付けられているので、翻訳されたPPTファイルを利用者が修正した場合にも、修正したPPTファイルを翻訳支援サーバ1に送信するだけで、修正結果を簡単に翻訳済情報DB25に登録することができる。また、翻訳済情報DB25に登録されている翻訳文がより正確なものとなり、次回以降の翻訳の精度向上に寄与することができる。
【0071】
なお、本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な他の実施の形態について説明する。
【0072】
例えば、翻訳支援サーバ1に構文解析を行うプログラムを記憶し、翻訳を依頼するPPTファイルのテキストを機械的に構文解析して主語述語を抜き出し、加工ファイルのテキスト(原文)に、翻訳者用に主語及び述語を自動作成してもよい。この場合、効率的な翻訳を行うことができる。
【0073】
また、翻訳支援データベース2に、各技術分野の専門用語、特殊用語などに関する情報を記憶する用語情報DBを設け、加工ファイル中に、翻訳を指示するテキストに関連する単語を記憶してもよい。この場合、翻訳者は、効率的な翻訳を行うことができる。
【0074】
さらに、テキストエリア内に入る文字数を規定してもよい。この場合、例えば、規定文字数を超えると文字大きさ等を自動的に変更したり、警告音を発したりすることが好ましい。
【0075】
また、翻訳者は、加工ファイル及び必要な情報に加え、さらに変換情報を受信することにより、翻訳者用端末5において、一覧形式のファイルから元のPPTファイルの形式に変更して表示できるようにしてもよい。この場合、翻訳者は、プレゼンテーションファイル全体の繋がりを見て翻訳することができる。
【0076】
上記実施の形態では、翻訳者の翻訳作業スケジュールと翻訳期限とに基づいて翻訳者を決定する場合を例に本発明を説明したが、例えば、翻訳者情報DBに翻訳者の得意分野を登録し、その登録された得意分野に基づいて翻訳者を決定してもよい。また、前回関連の翻訳を行った翻訳者に翻訳してもらうように、利用者が翻訳者の指定を可能としてもよい。
【0077】
上記実施の形態では、加工ファイルが一覧形式のファイルの場合を例に本発明を説明したが、加工ファイルのファイル形式は、一覧形式に限定されるものではなく、種々の形式であってもよい。
【0078】
上記実施の形態では、プレゼンテーションソフトの一例として、マイクロソフト社のPower Point(登録商標)を用いた場合を例に本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々のプレゼンテーションソフトに適用可能である。
【0079】
本実施の形態にかかる翻訳支援サーバ1は、専用のシステムによらず、通常のコンピュータシステムを用いて実現可能である。例えば、汎用コンピュータに、上述の処理を実行するためのプログラムを格納した記録媒体(フレキシブルディスク、CD−ROMなど)から当該プログラムをインストールすることにより、上述の処理を実行する翻訳支援サーバ1を構成することができる。
【0080】
そして、これらのプログラムを供給するための手段は任意である。上述のように所定の記録媒体を介して供給できる他、例えば、通信回線、通信ネットワーク、通信システムなどを介して供給してもよい。この場合、例えば、通信ネットワークの掲示板(BBS)に当該プログラムを掲示し、これをネットワークを介して搬送波に重畳して提供してもよい。そして、このように提供されたプログラムを起動し、OSの制御下で、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、上述の処理を実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】本発明の実施の形態に係る翻訳支援システムの構成を示す図である。
【図2】図1の翻訳支援サーバの構成を示す図である。
【図3】図1の翻訳支援データベースの構成を示す図である。
【図4】利用者情報データベースの一例を示す図である。
【図5】依頼情報データベースの一例を示す図である。
【図6】加工ファイル情報データベースの一例を示す図である。
【図7】加工ファイルを説明するための図である。
【図8】納品情報データベースの一例を示す図である。
【図9】利用者用メニュー画面の一例を示す図である。
【図10】翻訳依頼処理を説明するためのフローチャートである。
【図11】ファイル加工処理を説明するためのフローチャートである。
【図12】納品処理を説明するためのフローチャートである。
【図13】PPTファイル作成処理を説明するためのフローチャートである。
【図14】PPTファイル作成処理の概要を説明するための図である。
【図15】登録処理を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0082】
1 翻訳支援サーバ
2 翻訳支援データベース
3 通信ネットワーク
4 利用者用端末
5 翻訳者用端末
11 通信制御部
12 処理制御部
13 データ記憶部
21 利用者情報データベース
22 翻訳者情報データベース
23 依頼情報データベース
24 加工ファイル情報データベース
25 翻訳済情報データベース
26 仕掛かり情報データベース
27 納品情報データベース
28 画像情報データベース
【特許請求の範囲】
【請求項1】
依頼者から翻訳者へのプレゼンテーションファイルの翻訳依頼を支援する翻訳支援システムであって、
前記依頼者の情報端末から、前記プレゼンテーションファイルを含む翻訳の依頼に関する依頼情報を受信する依頼情報受信手段と、
前記依頼情報受信手段により受信されたプレゼンテーションファイルに記載されたテキストを抽出し、抽出したテキストから翻訳者への翻訳指示が必要なテキストを選択し、当該選択したテキストからなる加工ファイルを作成するとともに、当該加工ファイルをプレゼンテーションファイルに変換するための変換情報を作成する作成手段と
前記作成手段により作成された加工ファイルを含む翻訳の指示に関する指示情報を前記翻訳者の情報端末に送信する指示情報送信手段と、
前記翻訳者の情報端末から、翻訳済みの加工ファイルを含む納品情報を受信する納品情報受信手段と、
前記納品情報受信手段により受信された翻訳済みの加工ファイルと、前記作成手段により作成された変換情報とに基づいて、翻訳済みのプレゼンテーションファイルを作成するプレゼンテーションファイル作成手段と、
前記プレゼンテーションファイル作成手段により作成された翻訳済みのプレゼンテーションファイルを前記依頼者の情報端末に送信するプレゼンテーションファイル送信手段と、
を備えることを特徴とする翻訳支援システム。
【請求項2】
前記翻訳者に翻訳されたテキストを記憶する翻訳済テキスト記憶手段と、前記翻訳者に翻訳依頼中のテキストを記憶する仕掛かり情報記憶手段と、をさらに備え、
前記作成手段は、前記プレゼンテーションファイルから抽出されたテキストから、翻訳対象とならないテキスト、重複するテキスト、前記翻訳済テキスト記憶手段に記憶されているテキスト、及び、前記仕掛かり情報記憶手段に記憶されているテキストを削除して前記加工ファイルを作成する、ことを特徴とする請求項1に記載の翻訳支援システム。
【請求項3】
前記加工ファイルは一覧形式のファイルである、ことを特徴とする請求項1または2に記載の翻訳支援システム。
【請求項4】
依頼者から翻訳者へのプレゼンテーションファイルの翻訳依頼を支援する翻訳支援方法であって、
前記依頼者の情報端末から、前記プレゼンテーションファイルを含む翻訳の依頼に関する依頼情報を受信する依頼情報受信ステップと、
前記依頼情報受信ステップで受信されたプレゼンテーションファイルに記載されたテキストを抽出し、抽出したテキストから翻訳者への翻訳指示が必要なテキストを選択し、当該選択したテキストからなる加工ファイルを作成するとともに、当該加工ファイルをプレゼンテーションファイルに変換するための変換情報を作成する作成ステップと
前記作成ステップで作成された加工ファイルを含む翻訳の指示に関する指示情報を前記翻訳者の情報端末に送信する指示情報送信ステップと、
前記翻訳者の情報端末から、翻訳済みの加工ファイルを含む納品情報を受信する納品情報受信ステップと、
前記納品情報受信ステップで受信された翻訳済みの加工ファイルと、前記作成ステップで作成された変換情報とに基づいて、翻訳済みのプレゼンテーションファイルを作成するプレゼンテーションファイル作成ステップと、
前記プレゼンテーションファイル作成ステップで作成された翻訳済みのプレゼンテーションファイルを前記依頼者の情報端末に送信するプレゼンテーションファイル送信ステップと、
を備えることを特徴とする翻訳支援方法。
【請求項5】
依頼者から翻訳者へのプレゼンテーションファイルの翻訳依頼を支援する翻訳支援システムとして機能させるプログラムであって、
コンピュータを、
前記依頼者の情報端末から、前記プレゼンテーションファイルを含む翻訳の依頼に関する依頼情報を受信する依頼情報受信手段、
前記依頼情報受信手段により受信されたプレゼンテーションファイルに記載されたテキストを抽出し、抽出したテキストから翻訳者への翻訳指示が必要なテキストを選択し、当該選択したテキストからなる加工ファイルを作成するとともに、当該加工ファイルをプレゼンテーションファイルに変換するための変換情報を作成する作成手段
前記作成手段により作成された加工ファイルを含む翻訳の指示に関する指示情報を前記翻訳者の情報端末に送信する指示情報送信手段、
前記翻訳者の情報端末から、翻訳済みの加工ファイルを含む納品情報を受信する納品情報受信手段、
前記納品情報受信手段により受信された翻訳済みの加工ファイルと、前記作成手段により作成された変換情報とに基づいて、翻訳済みのプレゼンテーションファイルを作成するプレゼンテーションファイル作成手段、
前記プレゼンテーションファイル作成手段により作成された翻訳済みのプレゼンテーションファイルを前記依頼者の情報端末に送信するプレゼンテーションファイル送信手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項1】
依頼者から翻訳者へのプレゼンテーションファイルの翻訳依頼を支援する翻訳支援システムであって、
前記依頼者の情報端末から、前記プレゼンテーションファイルを含む翻訳の依頼に関する依頼情報を受信する依頼情報受信手段と、
前記依頼情報受信手段により受信されたプレゼンテーションファイルに記載されたテキストを抽出し、抽出したテキストから翻訳者への翻訳指示が必要なテキストを選択し、当該選択したテキストからなる加工ファイルを作成するとともに、当該加工ファイルをプレゼンテーションファイルに変換するための変換情報を作成する作成手段と
前記作成手段により作成された加工ファイルを含む翻訳の指示に関する指示情報を前記翻訳者の情報端末に送信する指示情報送信手段と、
前記翻訳者の情報端末から、翻訳済みの加工ファイルを含む納品情報を受信する納品情報受信手段と、
前記納品情報受信手段により受信された翻訳済みの加工ファイルと、前記作成手段により作成された変換情報とに基づいて、翻訳済みのプレゼンテーションファイルを作成するプレゼンテーションファイル作成手段と、
前記プレゼンテーションファイル作成手段により作成された翻訳済みのプレゼンテーションファイルを前記依頼者の情報端末に送信するプレゼンテーションファイル送信手段と、
を備えることを特徴とする翻訳支援システム。
【請求項2】
前記翻訳者に翻訳されたテキストを記憶する翻訳済テキスト記憶手段と、前記翻訳者に翻訳依頼中のテキストを記憶する仕掛かり情報記憶手段と、をさらに備え、
前記作成手段は、前記プレゼンテーションファイルから抽出されたテキストから、翻訳対象とならないテキスト、重複するテキスト、前記翻訳済テキスト記憶手段に記憶されているテキスト、及び、前記仕掛かり情報記憶手段に記憶されているテキストを削除して前記加工ファイルを作成する、ことを特徴とする請求項1に記載の翻訳支援システム。
【請求項3】
前記加工ファイルは一覧形式のファイルである、ことを特徴とする請求項1または2に記載の翻訳支援システム。
【請求項4】
依頼者から翻訳者へのプレゼンテーションファイルの翻訳依頼を支援する翻訳支援方法であって、
前記依頼者の情報端末から、前記プレゼンテーションファイルを含む翻訳の依頼に関する依頼情報を受信する依頼情報受信ステップと、
前記依頼情報受信ステップで受信されたプレゼンテーションファイルに記載されたテキストを抽出し、抽出したテキストから翻訳者への翻訳指示が必要なテキストを選択し、当該選択したテキストからなる加工ファイルを作成するとともに、当該加工ファイルをプレゼンテーションファイルに変換するための変換情報を作成する作成ステップと
前記作成ステップで作成された加工ファイルを含む翻訳の指示に関する指示情報を前記翻訳者の情報端末に送信する指示情報送信ステップと、
前記翻訳者の情報端末から、翻訳済みの加工ファイルを含む納品情報を受信する納品情報受信ステップと、
前記納品情報受信ステップで受信された翻訳済みの加工ファイルと、前記作成ステップで作成された変換情報とに基づいて、翻訳済みのプレゼンテーションファイルを作成するプレゼンテーションファイル作成ステップと、
前記プレゼンテーションファイル作成ステップで作成された翻訳済みのプレゼンテーションファイルを前記依頼者の情報端末に送信するプレゼンテーションファイル送信ステップと、
を備えることを特徴とする翻訳支援方法。
【請求項5】
依頼者から翻訳者へのプレゼンテーションファイルの翻訳依頼を支援する翻訳支援システムとして機能させるプログラムであって、
コンピュータを、
前記依頼者の情報端末から、前記プレゼンテーションファイルを含む翻訳の依頼に関する依頼情報を受信する依頼情報受信手段、
前記依頼情報受信手段により受信されたプレゼンテーションファイルに記載されたテキストを抽出し、抽出したテキストから翻訳者への翻訳指示が必要なテキストを選択し、当該選択したテキストからなる加工ファイルを作成するとともに、当該加工ファイルをプレゼンテーションファイルに変換するための変換情報を作成する作成手段
前記作成手段により作成された加工ファイルを含む翻訳の指示に関する指示情報を前記翻訳者の情報端末に送信する指示情報送信手段、
前記翻訳者の情報端末から、翻訳済みの加工ファイルを含む納品情報を受信する納品情報受信手段、
前記納品情報受信手段により受信された翻訳済みの加工ファイルと、前記作成手段により作成された変換情報とに基づいて、翻訳済みのプレゼンテーションファイルを作成するプレゼンテーションファイル作成手段、
前記プレゼンテーションファイル作成手段により作成された翻訳済みのプレゼンテーションファイルを前記依頼者の情報端末に送信するプレゼンテーションファイル送信手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2009−157882(P2009−157882A)
【公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−338798(P2007−338798)
【出願日】平成19年12月28日(2007.12.28)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年12月28日(2007.12.28)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
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