説明

耐久性のある抗菌特性をカーペットに付与するための方法および処理組成物

【課題】耐久性のある抗菌特性をカーペットに付与するための方法および処理組成物が提供される。
【解決主眼】本方法は、第1の抗菌化合物およびフルオロポリマーを含む組成物をカーペット基材に塗布する工程を含む。その後、カーペット基材はスチーム処理されてもよい。処理組成物は、フルオロポリマーと、亜鉛ピリチオン、銀含有抗菌化合物、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される抗菌化合物と、発泡剤とを含むことができる。本処理組成物で処理されたカーペット製品または本方法に従って処理されたカーペット製品も提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本出願は、35U.S.C.§119(e)のもとで、2009年1月7日に出願された米国仮特許出願第61/143,108号に対する優先権を主張し、その全体は参照によって本明細書中に援用される。
【0002】
連邦政府によって支援された研究または開発に関する陳述
該当なし
【背景技術】
【0003】
本発明は一般的にカーペットの分野に関し、より詳細には、抗菌特性を有するカーペットに関する。
【0004】
カーペット産業では、現在、製造されたカーペットに抗菌特性を付与するために種々の抗菌処理が使用されている。最も一般の方法は、カーペット基材への抗菌化合物の局所塗布および乾燥硬化塗布を含む。しかしながら、業界で使用される従来の抗菌処理方法は、難燃性、防汚性、および耐変色性(color fastness)などのカーペットの性能属性に対して損傷作用を有する。例えば、多くの抗菌化合物は、フルオロポリマー処理の後であって乾燥機で乾燥させる前にカーペット基材に局所塗布されると、カーペットの可燃性を増大させ得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
一態様では、カーペット基材の処理方法が提供される。本方法は、第1の抗菌化合物およびフルオロポリマーを含む組成物をカーペット基材に塗布する工程を含んでもよい。
【0006】
別の態様では、第1の抗菌化合物およびフルオロポリマーをカーペット基材に塗布する工程、およびその後、カーペット基材をスチーム処理する工程を含む、カーペット基材の処理方法が提供される。
【0007】
別の態様では、耐久性のある抗菌特性をカーペットに付与するための処理組成物が提供される。本処理組成物は、フルオロポリマーと、亜鉛ピリチオン、銀含有抗菌化合物、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される抗菌化合物と、発泡剤(foamer)とを含んでもよい。
【0008】
本処理組成物で処理されたカーペット製品または本方法に従って処理されたカーペット製品も提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の1または複数の実施形態に従って耐久性のある抗菌特性をカーペットに付与する方法を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
カーペットの他の望ましい性能特性を無効にするかまたは低下させることなく、現代の連続塗布装置を用いて耐久性のある抗菌特性を有するカーペットを提供するための方法が開発された。本発明の方法は、種々のタイプの繊維(ナイロン、ポリエステル、羊毛、ポリプロピレン、PTT、絹、綿、レーヨン、アセテート、およびこれらの組み合わせを含むがこれらに限定されない)を含む様々なカーペット材料に抗菌特性を付与することができる。
【0011】
耐久性のある抗菌特性は、組み合わせた性能属性を低下させることなく、フルオロポリマーによる1段階の連続処理においてカーペットに付与され得ることが発見された。一実施形態では、カーペットをスチーマーに搬送する直前に、Kuesters FluiconTM泡塗布機(Andritz Kuesters GmbH)などの泡塗布機を用いる排出塗布(exhaust application)工程において、1または複数の抗菌化合物が泡によって塗布される。カーペットはスチーマーを出たら、通常、乾燥機に入る前に洗浄および抽出される。
【0012】
本方法の一実施形態は図1に示される。処理プロセス10は、当該技術分野において知られている装置などの、種々のインライン処理装置内にカーペット基材を搬送する連続製造プロセスと容易に一体化させ得る。処理プロセス10において、カーペット基材はまず処理装置12内を搬送され、次に直ちにスチーマー14内を搬送され、次に、洗浄装置16および乾燥機18内を搬送されてもよい。処理装置12において、カーペット基材は、1または複数の適切な抗菌化合物およびフルオロポリマーを含む泡により泡処理を受けてもよい。Thompson Research Associates(Canada)から市販されているウルトラフレッシュ(Ultrafresh)TMDM−50、Milliken Chemical(Spartanburg, SC)から市販されているアルファサン(Alphasan)TMRC−5000、Arch Chemical(Norwalk, CT)から市販されているジンクオマジン(Zinc Omadine)TMおよびレピュテックス(Reputex)TM20を含むがこれらに限定されない種々の抗菌化合物を使用してもよい。一実施形態では、抗菌化合物は亜鉛ピリチオンおよび/またはアルファサンTMであり、これは、Milliken Chemicals(Spartanburg, South Carolina)から入手可能な抗菌化合物である。アルファサンは、銀を含有するリン酸ジルコニウム系セラミックイオン交換樹脂であると考えられる。
【0013】
好ましい実施形態では、処理組成物はカーペット基材に塗布される。処理組成物は泡の形態であってもよく、フルオロポリマー、発泡剤、硫酸マグネシウム液、亜鉛ピリチオン、および銀を含有するリン酸ジルコニウム系セラミックイオン交換樹脂を含んでもよい。Centaur Technologies(Dalton, GA)から市販されているセンタペル(Centapel)EFP−7、Daikin America, Inc.(Orangeburg, N.Y.)から全て市販されているユニダイン(Unidyne)TMTG580、TG581、TG2211およびTG2511、3M Specialty Chemicals Division(St. Paul, Minn.)から全て市販されているPM1396、PM1399、PM1400およびPM1451、DuPont(Wilmington, Del.)からいずれも市販されているキャップストーン(Capstone)TMRCPおよびキャップストーンTMTUCを含むがこれらに限定されない種々のフルオロポリマーを使用してもよい。いくつかの実施形態では、処理組成物の水性組成物は、3M Innovative Products(Minneapolis, Minnesota)から市販されている3M PM1399を含有する。フルオロポリマーは、約0.05〜約20%owg(製品重量に関して(on the weight of the goods))、または約0.4%owgの量で提供されてもよい。硫酸マグネシウム液は、約0.1〜約20%owg、または約2.0%owgの量で提供されてもよい。
【0014】
Centaur Technologiesから入手可能なセンタフォーム(Centafoam)YEP−10を含むがこれに限定されない種々の発泡剤を使用してもよい。発泡剤は、処理組成物1lあたり約0.1〜約100g、または処理組成物1lあたり約4.0gを構成してもよい。処理剤は、カーペット基材1平方ヤードあたり約7gの量のCentaur Technologiesから入手可能なセンタフレッシュ(Centafresh)を含んでもよい。また、処理組成物は、Phoenix Chemical(Calhoun, Georgia)から入手可能なシステム(System)404などの種々のpH調整剤を含んでもよい。処理組成物のpHは、約2.0〜約12.0、または約2.1であってもよい。
【0015】
処理組成物は、亜鉛ピリチオンおよび銀含有抗菌化合物を含むがこれらに限定されない種々の抗菌組成物を含んでもよい。亜鉛ピリチオンは、処理組成物の約1〜約50,000ppm、または処理組成物の約500ppmを構成してもよい。Milliken Chemicals(Spartanburg, South Carolina)から入手可能なアルファサンを含む種々の銀含有抗菌化合物を使用してもよい。銀含有抗菌化合物は、処理組成物の約1〜約50,000ppm、または処理組成物の約200ppmを構成してもよい。
【0016】
一実施形態では、カーペット基材はフルオロポリマーおよび抗菌化合物の組成物で処理された後、カーペット基材は、スチーマー14において直ちにスチーム処理される。次に、カーペット基材は洗浄装置16により洗浄および抽出され、乾燥機18において乾燥される。
【0017】
フルオロポリマーおよび抗菌化合物による1段階でのカーペット基材の処理は予想外の相乗効果および性能特性の改善をもたらすことが観察された。特に、処理されたカーペットは、難燃性の低下を伴わずに、耐久性のある抗菌特性、優れた撥汚染性および耐変色性を実証する。
【実施例】
【0018】
以下の実施例のそれぞれにおいて、Beaulieu of America(Chatsworth, Georgia)からの分散染料で染色された房状フィラメントポリエステルカーペットをサンプルカーペット基材のために使用した。
【0019】
実施例において、以下の化学物質:Arch Chemicals(Norwalk, Connecticut)から入手可能な抗菌化合物の亜鉛ピリチオン(Zinc Pyrithione)、Milliken Chemicals(Spartanburg, South Carolina)から入手可能な銀含有抗菌化合物のアルファサン(Alphasan)、Huntsman Textile Effects(Switzerland)から入手可能な糖由来フレッシュナーのインバサン(Invasan)RCD、Centaur Technologiesから入手可能なセンタフレッシュ(Centafresh)、3M Innovative Products(Minneapolis, Minnesota)から入手可能なフルオロポリマーのPM1399、Centaur Technologiesから入手可能な発泡剤のセンタフォーム(Centafoam)YEP−10と、Centaur Technologiesから入手可能な結合剤のセンテックスバインダー(Centex Binder)、Phoenix Chemical(Calhoun, Georgia)から入手可能なシステム(System)404、および硫酸マグネシウム液も使用した。
【0020】
実施例1
0.4%owg(製品重量に関して)の3M PM1399と、2.0%owgの硫酸マグネシウム液と、4.0g/lのセンタフォームYEP−10と、7g/平方ヤードのセンタフレッシュとを含有する泡を調製した。システム404を用いて泡のpHを2.1に調整した。泡溶液を100%のウェットピックアップでポリエステルフィラメントカーペットに塗布した。次にカーペットをスチームに60秒間さらしてから、洗浄および抽出した後、乾燥機に入れた。
【0021】
実施例2
ポリエステルフィラメントカーペットを2段階の塗布方法で処理した。第1工程は、100%のウェットピックアップでの泡による排出塗布であった。第1工程で使用した溶液は、0.4%owg(製品重量に関して)の3M PM1399と、2.0%owgの硫酸マグネシウム液と、4.0g/lのセンタフォームYEP−10と、7g/平方ヤードのセンタフレッシュとを含有した。システム404を用いて泡のpHを2.1に調整した。泡溶液を繊維に塗布し、次にカーペットをスチームに60秒間さらしてから、洗浄および抽出した。
【0022】
抽出の後、カーペットを第2工程で処理した。第2工程は、8%のウェットピックアップの局所泡塗布であった。第2工程で使用した溶液は、4.0g/lのセンタフォームYEP−10と共に1000ppmのアルファサンを含有した。溶液を局所的な泡によって繊維に塗布し、次に、乾燥するまでカーペットを140℃のオーブンに入れた。
【0023】
実施例3
ポリエステルフィラメントカーペットを2段階の塗布方法で処理した。第1工程は、100%のウェットピックアップでの泡による排出塗布であった。第1工程で使用した溶液は、0.4%owg(製品重量に関して)の3M PM1399と、2.0%owgの硫酸マグネシウム液と、4.0g/lのセンタフォームYEP−10と、7g/平方ヤードのセンタフレッシュとを含有した。システム404を用いて泡のpHを2.1に調整した。泡溶液を繊維に塗布し、60秒間スチームにさらしてから、洗浄および抽出した。
【0024】
抽出の後、カーペットを第2工程で処理した。第2工程は、8%のウェットピックアップの局所泡塗布であった。第2工程で使用した溶液は、0.5%owgのセンテックスバインダーおよび4.0g/lのセンタフォームYEP−10と共に1000ppmのアルファサンを含有した。溶液を局所的な泡によって繊維に塗布し、次に、乾燥するまでカーペットを140℃のオーブンに入れた。
【0025】
実施例4
ポリエステルフィラメントカーペットを2段階の塗布方法で処理した。第1工程は、100%のウェットピックアップでの泡による排出塗布であった。第1工程で使用した溶液は、0.4%owg(製品重量に関して)の3M PM1399と、2.0%owgの硫酸マグネシウム液と、4.0g/lのセンタフォームYEP−10と、7g/平方ヤードのセンタフレッシュとを含有した。システム404を用いて泡のpHを2.1に調整した。泡溶液を繊維に塗布し、次にカーペットをスチームに60秒間さらしてから、洗浄および抽出した。
【0026】
抽出の後、カーペットを第2工程で処理した。第2工程は、8%のウェットピックアップの局所泡塗布であった。第2工程で使用した溶液は、500ppmの亜鉛ピリチオンと、4.0g/lのセンタフォームYEP−10とを含有した。溶液を局所的な泡によって繊維に塗布し、次に、乾燥するまでカーペットを140℃のオーブンに入れた。
【0027】
実施例5
ポリエステルフィラメントカーペットを2段階の塗布方法で処理した。第1工程は、100%のウェットピックアップでの泡による排出塗布であった。第1工程で使用した溶液は、0.4%owg(製品重量に関して)の3M PM1399と、2.0%owgの硫酸マグネシウム液と、4.0g/lのセンタフォームYEP−10と、7g/平方ヤードのセンタフレッシュとを含有した。システム404を用いて泡のpHを2.1に調整した。泡溶液を繊維に塗布し、カーペットをスチームに60秒間さらしてから、洗浄および抽出した。
【0028】
抽出の後、カーペットを第2工程で処理した。第2工程は、8%のウェットピックアップの局所泡塗布であった。第2工程で使用した溶液は、0.5%owgのセンテックスバインダーおよび4.0g/lのセンタフォームYEP−10と共に500ppmの亜鉛ピリチオンを含有した。溶液を局所的な泡によって繊維に塗布し、次に、乾燥するまでカーペットを140℃のオーブンに入れた。
【0029】
実施例6
ポリエステルフィラメントカーペットを2段階の塗布方法で処理した。第1工程は、100%のウェットピックアップでの泡による排出塗布であった。第1工程で使用した溶液は、0.4%owg(製品重量に関して)の3M PM1399と、2.0%owgの硫酸マグネシウム液と、4.0g/lのセンタフォームYEP−10と、7g/平方ヤードのセンタフレッシュとを含有した。システム404を用いて泡のpHを2.1に調整した。泡溶液を繊維に塗布し、カーペットをスチームに60秒間さらしてから、洗浄および抽出した。
【0030】
抽出の後、カーペットを第2工程で処理した。第2工程は、8%のウェットピックアップの局所泡塗布であった。第2工程で使用した溶液は、500ppmのインバサンおよび4.0g/lのセンタフォームYEP−10を含有した。溶液を局所的な泡によって繊維に塗布し、次に、乾燥するまでカーペットを140℃のオーブンに入れた。
【0031】
実施例7
ポリエステルフィラメントカーペットを2段階の塗布方法で処理した。第1工程は、100%のウェットピックアップでの泡による排出塗布であった。第1工程で使用した溶液は、0.4%owg(製品重量に関して)の3M PM1399と、2.0%owgの硫酸マグネシウム液と、4.0g/lセンタフォームYEP−10と、7g/平方ヤードのセンタフレッシュとを含有した。システム(System)404を用いて泡のpHを2.1に調整した。泡溶液を繊維に塗布し、カーペットをスチームに60秒間さらしてから、洗浄および抽出した。
【0032】
抽出の後、カーペットを第2工程で処理した。第2工程は、8%のウェットピックアップの局所泡塗布であった。第2工程で使用した溶液は、0.5%owgのセンテックスバインダーおよび4.0g/lのセンタフォームYEP−10と共に500ppmのインバサンを含有した。溶液を局所的な泡によって繊維に塗布し、次に、乾燥するまでカーペットを140℃のオーブンに入れた。
【0033】
実施例8
ポリエステルフィラメントカーペットを2段階の塗布方法で処理した。第1工程は、100%のウェットピックアップでの泡による排出塗布であった。第1工程で使用した溶液は、0.4%owg(製品重量に関して)の3M PM1399と、2.0%owgの硫酸マグネシウム液と、4.0g/lのセンタフォームYEP−10と、7g/平方ヤードのセンタフレッシュとを含有した。システム404を用いて泡のpHを2.1に調整した。泡溶液を繊維に塗布し、カーペットをスチームに60秒間さらしてから、洗浄および抽出した。
【0034】
抽出の後、カーペットを第2工程で処理した。第2工程は、8%のウェットピックアップの局所泡塗布であった。第2工程で使用した溶液は、200ppmのアルファサンと、500ppmの亜鉛ピリチオンと、4.0g/lのセンタフォームYEP−10とを含有した。溶液を局所的な泡によって繊維に塗布し、次に、乾燥するまでカーペットを140℃のオーブンに入れた。
【0035】
実施例9
ポリエステルフィラメントカーペットを2段階の塗布方法で処理した。第1工程は、100%のウェットピックアップでの泡による排出塗布であった。第1工程で使用した溶液は、0.4%owg(製品重量に関して)の3M PM1399と、2.0%owgの硫酸マグネシウム液と、4.0g/lのセンタフォームYEP−10と、7g/平方ヤードのセンタフレッシュとを含有した。システム404を用いて泡のpHを2.1に調整した。泡溶液を繊維に塗布し、カーペットをスチームに60秒間さらしてから、洗浄および抽出した。
【0036】
抽出の後、カーペットを第2工程で処理した。第2工程は、8%のウェットピックアップの局所泡塗布であった。第2工程で使用した溶液は、0.5%owgのセンテックスバインダーおよび4.0g/lのセンタフォームYEP−10と共に、200ppmのアルファサン、500ppmの亜鉛ピリチオンを含有した。溶液を局所的な泡によって繊維に塗布し、次に、乾燥するまでカーペットを140℃のオーブンに入れた。
【0037】
実施例10
0.4%owg(製品重量に関して)の3M PM1399と、2.0%owgの硫酸マグネシウム液と、4.0g/lのセンタフォームYEP−10と、7g/平方ヤードのセンタフレッシュと、200ppmのアルファサンと、500ppmの亜鉛ピリチオンとを含有する泡を調製した。システム404を用いて泡のpHを2.1に調整した。泡溶液をカーペットに塗布し、カーペットをスチームに60秒間さらしてから、洗浄および抽出した後、乾燥機に入れた。
【0038】
実施例11
0.4%owg(製品重量に関して)の3M PM1399と、2.0%owgの硫酸マグネシウム液と、4.0g/lのセンタフォームYEP−10と、7g/平方ヤードのセンタフレッシュと、1,000ppmのインバサンとを含有する泡を調製した。システム(System)404を用いて泡のpHを2.1に調整した。凝固および沈殿のため、泡溶液をカーペットに塗布しなかった。
【0039】
実施例12
ポリエステルフィラメントカーペットサンプルを対照として使用するために未処理のままにした。
【0040】
実施例13
実施例1〜12の全ての試験サンプルに、繊維化学者・色彩技術者協会(American Association of Textile Chemists and Colorists(AATCC))試験法138を実施し、10サイクルの洗浄/抽出を行った。さらにサンプルに、AATCC試験法123、可燃性のためのピル試験、撥性試験、および40時間の耐光堅牢度(light fastness)試験を行った。
【0041】
【表1】

【0042】
表1において実証されるように、亜鉛ピリチオン、アルファサン、センタフレッシュ、PM1399、およびセンタフォームYEP−10の同時排出(co-exhaustion)による相乗効果が存在する。この予想外の発見を伴う優れた結果が得られた。可燃性の不合格を引き起こすことなく、極めて良い抗菌性/抗真菌性の結果、撥性、および耐光堅牢度が得られた。
【0043】
実施例において既に概説した条件に対して多数のバリエーションが存在する。当業者は、化学処理剤の排出および局所塗布を含む装置および条件の多数のバリエーションを認識する。既に概説した記載は例として提供され、排他的であることは意図されない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の抗菌化合物およびフルオロポリマーを含む組成物をカーペット基材に塗布する工程を含む、カーペット基材の処理方法。
【請求項2】
前記組成物を前記カーペット基材に塗布した後、前記カーペット基材をスチーム処理する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の抗菌化合物が亜鉛ピリチオンを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記組成物がさらに銀含有抗菌化合物を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記組成物が約1〜約50,000ppmの亜鉛ピリチオンを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記組成物が泡の形態で前記カーペット基材に塗布される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記フルオロポリマーが約0.05〜約20%owgの量で前記カーペット基材に塗布される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
第1の抗菌化合物およびフルオロポリマーをカーペット基材に塗布する工程;およびその後
前記カーペット基材をスチーム処理する工程
を含む、カーペット基材の処理方法。
【請求項9】
前記第1の抗菌化合物が亜鉛ピリチオンを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
さらに、銀含有抗菌化合物を前記カーペット基材に塗布する工程を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第1の抗菌化合物および前記フルオロポリマーが泡の形態で前記カーペット基材に塗布される、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記フルオロポリマーが約0.05〜約20%owgの量で前記カーペット基材に塗布される、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の抗菌化合物および前記フルオロポリマーが処理組成物として前記カーペット基材に塗布され、前記処理組成物が約1〜約50,000ppmの亜鉛ピリチオンを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
耐久性のある抗菌特性をカーペットに付与するための処理組成物であって、
フルオロポリマーと、
亜鉛ピリチオン、銀含有抗菌化合物、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される抗菌化合物と、
発泡剤と
を含む処理組成物。
【請求項15】
前記処理組成物が約1〜約50,000ppmの亜鉛ピリチオンを含む、請求項14に記載の処理組成物。
【請求項16】
前記処理組成物が約1〜約50,000ppmの銀含有抗菌化合物を含む、請求項15に記載の処理組成物。
【請求項17】
前記処理組成物が約2.0〜約12のpHを有する、請求項14に記載の処理組成物。
【請求項18】
請求項1に記載の方法に従って処理されたカーペット製品。
【請求項19】
請求項8に記載の方法に従って処理されたカーペット製品。
【請求項20】
請求項14に記載の処理組成物で処理されたカーペット製品。

【図1】
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【公表番号】特表2012−514700(P2012−514700A)
【公表日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−545425(P2011−545425)
【出願日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【国際出願番号】PCT/US2010/020362
【国際公開番号】WO2010/080903
【国際公開日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【出願人】(511164558)ボーリュー グループ,エルエルシー (1)
【Fターム(参考)】