説明

耐震性防火兼活水飲料水槽

【課題】地震などの災害時に、動力を使わず地域住民の消火水や飲料水を確保するための耐火性防火兼活水飲料水槽を提供する。
【解決の手段】平常時水道水は水道本管1と水槽5の間に緊急遮断弁3を通り水槽5に送られた後緊急遮断弁3に戻り本管へ送られる。非常時に本管1が破損し、水圧が下がった時緊急遮断弁3が作動し水槽5内の水は流出を防止され確保される。尚緊急遮断弁3と水槽5の間の給水管4と水槽5と緊急遮断弁3の間の排水管10が破損された場合は水槽5内の送水管6と水槽5内の排水管9の最高部に設けられたサイホン現象防止空気孔11により流出が阻止される。又水槽5内の送水管6に分岐管8を随所に設け送水を水槽5内の隅々まで噴射されることにより活水として飲用に供するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は地震などの災害時に地域住民の安全に寄与するものであり、消化用水及び活性飲料水を確保するものである。
平常時水道本管1の水道水は仕切弁2によって緊急遮断弁3に送られ送水管4を通り水槽5の内部の送水管6に送られる。送水管6の先端はメクラキャプ7によって水は止められる。送水管6には小径分岐管8を設け水は分岐管8より噴射される。噴射された水は水槽5内の隅々まで活水として行き亘る。水槽5に貯められた水は水槽5内の排水管9により水槽9の外部に排出され排水管10を通り本管1に送られる。図5の通り本管1が地震のため破損されたら水圧が下がり緊急遮断弁3が作動し水槽5内の水は確保される。又緊急遮断弁3と水槽5の間の送水管4と排水管10が破損した場合、水槽5内の水が流出するが水槽5内の送水管6と排水管9の最も高い位置に空気孔11を設ける。水槽5内の水が流出した時はこの空気孔11はサイホン現象防止空気孔として作用する。この空気孔の開口部と水槽5の内壁との間隙は僅少であるため水槽5内の水は少々流出するだけである。
【背景技術】
【0002】
【実用新案公報】
実用新案登録番号第3031701号
この実用新案は縦型貯水タンク本体の内側下部に給水管の先端の水噴射口をタンク本体の内側に沿って接線方向に位置させて渦流をタンク下部から上部へと生じさせているがタンクの内径が大きく、長さが長ければその渦流は上部へは及び難いものであり、活水としては難点がある。
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は動力を使わず水槽5内の水が消火用水のみならず活水飲料として安心して完全に確保されるものである。又、強い地震発生の場合水槽5の外部の配管1、4、10が破損した場合水槽5内の水の流出を防ぐものである。
【課題を解決する手段】
【0004】
上記課題を達成すべく本発明に至った
水槽5内の送水管6には小径の分岐管8を随所に設け送水が水槽5内に噴射される。噴射された水は活水として貯められている。又強い地震が発生し本管1が破損した場合、水圧の低下により緊急遮断弁3が作動し貯水槽5内の水の流出が防止されるものである。又配管4、10が破損した場合は水槽5内の送水管6と排水管9の最高部にサイホン現象防止空気孔11を設け水位が11より下がった時流出する水は自動的に停止する。
このように水槽5内の水は配管4、10が破損された時、自動的に流出が防止される二段構えの流出防止策を設けるものである。
【発明を実施するための最良の手段】
【0005】
本発明の形態を図1〜図5に示した。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】は本発明の正面図である
【図2】は本発明の平面図である。
【図3】は本発明の側面図である。
【図4】は詳細図である。
【図5】は緊急遮断弁の作用図である
【符号の説明】
【0007】
1は水道本管
2は仕切弁
3は緊急遮断弁
4は緊急遮断弁と水槽間の送水管
5は水槽本体
6は水槽内の送水管
7は水槽内の送水管先端のメクラカバー
8は送水噴射の分岐管
9は水槽内の排水管
10は水槽と緊急遮断弁間の排水管
11はサイホン現象防止空気孔
12は空気弁
13は消火栓
14は給水口
15は緊急遮断弁室
16は水面計
17はマンホール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
強い地震発生時地域住民の消火用水と活性飲料水を供給する水槽である。平常時水道水は、仕切弁2により本管1を通り緊急遮断弁3を通り送水管4を通り水槽5に導入され排水管9、10を通り本管1に流される。
緊急遮断弁3の上流の送水管1が破損した時水圧の低下により緊急遮断弁3が作動し水槽5からの水の流出を防止するものである。
尚、緊急遮断弁3と水槽5の間の送水管4と排水管10が破損した場合は水槽5内の水の流出を最小限に防止する。
水槽5内の送水管6と排水管9の最高部にサイホン現象防止空気孔11を設ける。水槽5内の水位がこの空気孔11より下がった場合、それ以上の水の流出は自動的に阻止される。
このサイホン現象防止空気孔11の開口部と水槽5の内壁との間隙は僅少であるため、水の流出は微々たるものである。
このように本管1が破損した場合は緊急遮断弁3により水槽5内の水の流出が阻止され、尚緊急遮断弁3と水槽5との間の送水管4と排水管10が破損した場合は水槽5内の送水管6と排水管9の最高部に設けた空気孔11がサイホン現象防止孔として作用し水槽1内の水の流出を最小限に防止される。
このように二段構えの流出防止策を設けることを特徴とする水槽である。
【請求項2】
飲料水として供給するには活水でなければならぬ。そのため水槽5内の送水管6には分岐管8を設け水槽5内の隅々に行き亘るように送水を噴出させる水槽5内の水全てを活性飲料水として安全に供給するものである。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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