胚体内胚葉を分化させるための因子を同定する方法
胚体内胚葉細胞を含む細胞集団における細胞を、腸管に由来する組織及び/又は器官を形成することが可能な細胞へ分化させるのに有用な1つ又は複数の分化因子を同定する方法が本明細書中で開示される。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒト細胞を含む細胞集団におけるヒト胚体内胚葉細胞の分化を促進することが可能な分化因子を同定する方法であって、
ヒト胚体内胚葉細胞を含む細胞集団を得る工程と、
候補分化因子を前記細胞集団へ供給する工程と、
第1の時点で前記細胞集団におけるマーカーの発現を測定する工程と、
第2の時点で前記細胞集団における同一マーカーの発現を測定する工程と、
前記第2の時点での前記細胞集団における前記マーカーの発現が、前記第1の時点での該細胞集団における該マーカーの発現と比較して増大又は減少されているかを判定する工程
とを含み、該第2の時点が前記第1の時点の後であり、また該第2の時点が前記細胞集団に前記候補分化因子を供給することの後であり、該細胞集団における該マーカーの発現の増大又は減少は、前記候補分化因子が、前記ヒト胚体内胚葉細胞の分化を促進することが可能であることを示す、前記方法。
【請求項2】
前記ヒト胚体内胚葉細胞が、前記細胞集団における前記ヒト細胞の少なくとも約10%を構成する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ヒトフィーダー細胞が前記細胞集団中に存在し、該フィーダー細胞以外の前記ヒト細胞の少なくとも約10%が胚体内胚葉細胞である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ヒト胚体内胚葉細胞が、前記細胞集団における前記ヒト細胞の少なくとも約90%を構成する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ヒトフィーダー細胞が前記細胞集団中に存在し、前記フィーダー細胞以外の前記ヒト細胞の少なくとも約90%が胚体内胚葉細胞である、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ヒト胚体内胚葉細胞が、前記候補分化因子に応答して、腸管に由来する細胞、組織又は器官へ分化する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ヒト胚体内胚葉細胞が、前記候補分化因子に応答して、膵臓前駆体細胞へ分化する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記マーカーが、膵臓−十二指腸ホメオボックス因子−1(PDX1)、ホメオボックスA13(HOXA13)及びホメオボックスC6(HOXC6)から成る群から選択される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記ヒト胚体内胚葉細胞が、前記候補分化因子に応答して、肝臓前駆体細胞へ分化する、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記マーカーが、アルブミン、プロスペロ(prospero)関連ホメオボックス1(PROX1)及び肝細胞特異的抗原(HSA)から成る群から選択される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記ヒト胚体内胚葉細胞が、前記候補分化因子に応答して、肺前駆体細胞へ分化する、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記マーカーが、甲状腺転写因子1(TITF1)である、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記ヒト胚体内胚葉細胞が、前記候補分化因子に応答して、腸前駆体細胞へ分化する、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記マーカーが、ビリン及びコーダル型ホメオボックス転写因子2(CDX2)から成る群から選択される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記第1の時点が、前記候補分化因子を前記細胞集団へ供給することより前である、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記第1の時点が、前記候補分化因子を前記細胞集団へ供給するのとほぼ同時である、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記第1の時点が、前記候補分化因子を前記細胞集団へ供給することの後である、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記マーカーの発現が増大される、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記マーカーの発現が減少される、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記マーカーの発現が、定量的ポリメラーゼ連鎖反応(Q−PCR)により測定される、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記マーカーの発現が、免疫細胞化学により測定される、請求項1に記載の方法。
【請求項22】
前記マーカーが、膵臓−十二指腸ホメオボックス因子−1(PDX1)、ホメオボックスA13(HOXA13)及びホメオボックスC6(HOXC6)から成る群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項23】
前記マーカーが、アルブミン、プロスペロ関連ホメオボックス1(PROX1)及び肝細胞特異的抗原(HSA)から成る群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項24】
前記マーカーが、ビリン及びコーダル型ホメオボックス転写因子2(CDX2)から成る群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項25】
前記マーカーが、甲状腺転写因子1(TITF1)である、請求項1に記載の方法。
【請求項26】
前記分化因子が前腸分化因子を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項27】
前記分化因子が小分子を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項28】
前記分化因子がレチノイドを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項29】
前記分化因子がレチノイン酸を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項30】
前記分化因子がポリペプチドを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項31】
前記分化因子が成長因子を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項32】
前記分化因子がFGF−10を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項33】
前記分化因子がFGF−2を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項34】
前記分化因子がWnt3Bを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項35】
前記分化因子が前腸分化因子ではない、請求項1に記載の方法。
【請求項36】
前記分化因子がレチノイドではない、請求項1に記載の方法。
【請求項37】
前記分化因子がレチノイン酸ではない、請求項1に記載の方法。
【請求項38】
前記分化因子が、約0.1ng/ml〜約10mg/mlの濃度で前記細胞集団へ供給される、請求項1に記載の方法。
【請求項39】
前記分化因子が、約1ng/ml〜約1mg/mlの濃度で前記細胞集団へ供給される、請求項1に記載の方法。
【請求項40】
前記分化因子が、約10ng/ml〜約100μg/mlの濃度で前記細胞集団へ供給される、請求項1に記載の方法。
【請求項41】
前記分化因子が、約100ng/ml〜約10μg/mlの濃度で前記細胞集団へ供給される、請求項1に記載の方法。
【請求項42】
前記分化因子が、約1μg/mlの濃度で前記細胞集団へ供給される、請求項1に記載の方法。
【請求項43】
前記分化因子が、約100ng/mlの濃度で前記細胞集団へ供給される、請求項1に記載の方法。
【請求項1】
ヒト細胞を含む細胞集団におけるヒト胚体内胚葉細胞の分化を促進することが可能な分化因子を同定する方法であって、
ヒト胚体内胚葉細胞を含む細胞集団を得る工程と、
候補分化因子を前記細胞集団へ供給する工程と、
第1の時点で前記細胞集団におけるマーカーの発現を測定する工程と、
第2の時点で前記細胞集団における同一マーカーの発現を測定する工程と、
前記第2の時点での前記細胞集団における前記マーカーの発現が、前記第1の時点での該細胞集団における該マーカーの発現と比較して増大又は減少されているかを判定する工程
とを含み、該第2の時点が前記第1の時点の後であり、また該第2の時点が前記細胞集団に前記候補分化因子を供給することの後であり、該細胞集団における該マーカーの発現の増大又は減少は、前記候補分化因子が、前記ヒト胚体内胚葉細胞の分化を促進することが可能であることを示す、前記方法。
【請求項2】
前記ヒト胚体内胚葉細胞が、前記細胞集団における前記ヒト細胞の少なくとも約10%を構成する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ヒトフィーダー細胞が前記細胞集団中に存在し、該フィーダー細胞以外の前記ヒト細胞の少なくとも約10%が胚体内胚葉細胞である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ヒト胚体内胚葉細胞が、前記細胞集団における前記ヒト細胞の少なくとも約90%を構成する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ヒトフィーダー細胞が前記細胞集団中に存在し、前記フィーダー細胞以外の前記ヒト細胞の少なくとも約90%が胚体内胚葉細胞である、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ヒト胚体内胚葉細胞が、前記候補分化因子に応答して、腸管に由来する細胞、組織又は器官へ分化する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ヒト胚体内胚葉細胞が、前記候補分化因子に応答して、膵臓前駆体細胞へ分化する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記マーカーが、膵臓−十二指腸ホメオボックス因子−1(PDX1)、ホメオボックスA13(HOXA13)及びホメオボックスC6(HOXC6)から成る群から選択される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記ヒト胚体内胚葉細胞が、前記候補分化因子に応答して、肝臓前駆体細胞へ分化する、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記マーカーが、アルブミン、プロスペロ(prospero)関連ホメオボックス1(PROX1)及び肝細胞特異的抗原(HSA)から成る群から選択される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記ヒト胚体内胚葉細胞が、前記候補分化因子に応答して、肺前駆体細胞へ分化する、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記マーカーが、甲状腺転写因子1(TITF1)である、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記ヒト胚体内胚葉細胞が、前記候補分化因子に応答して、腸前駆体細胞へ分化する、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記マーカーが、ビリン及びコーダル型ホメオボックス転写因子2(CDX2)から成る群から選択される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記第1の時点が、前記候補分化因子を前記細胞集団へ供給することより前である、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記第1の時点が、前記候補分化因子を前記細胞集団へ供給するのとほぼ同時である、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記第1の時点が、前記候補分化因子を前記細胞集団へ供給することの後である、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記マーカーの発現が増大される、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記マーカーの発現が減少される、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記マーカーの発現が、定量的ポリメラーゼ連鎖反応(Q−PCR)により測定される、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記マーカーの発現が、免疫細胞化学により測定される、請求項1に記載の方法。
【請求項22】
前記マーカーが、膵臓−十二指腸ホメオボックス因子−1(PDX1)、ホメオボックスA13(HOXA13)及びホメオボックスC6(HOXC6)から成る群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項23】
前記マーカーが、アルブミン、プロスペロ関連ホメオボックス1(PROX1)及び肝細胞特異的抗原(HSA)から成る群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項24】
前記マーカーが、ビリン及びコーダル型ホメオボックス転写因子2(CDX2)から成る群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項25】
前記マーカーが、甲状腺転写因子1(TITF1)である、請求項1に記載の方法。
【請求項26】
前記分化因子が前腸分化因子を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項27】
前記分化因子が小分子を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項28】
前記分化因子がレチノイドを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項29】
前記分化因子がレチノイン酸を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項30】
前記分化因子がポリペプチドを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項31】
前記分化因子が成長因子を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項32】
前記分化因子がFGF−10を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項33】
前記分化因子がFGF−2を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項34】
前記分化因子がWnt3Bを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項35】
前記分化因子が前腸分化因子ではない、請求項1に記載の方法。
【請求項36】
前記分化因子がレチノイドではない、請求項1に記載の方法。
【請求項37】
前記分化因子がレチノイン酸ではない、請求項1に記載の方法。
【請求項38】
前記分化因子が、約0.1ng/ml〜約10mg/mlの濃度で前記細胞集団へ供給される、請求項1に記載の方法。
【請求項39】
前記分化因子が、約1ng/ml〜約1mg/mlの濃度で前記細胞集団へ供給される、請求項1に記載の方法。
【請求項40】
前記分化因子が、約10ng/ml〜約100μg/mlの濃度で前記細胞集団へ供給される、請求項1に記載の方法。
【請求項41】
前記分化因子が、約100ng/ml〜約10μg/mlの濃度で前記細胞集団へ供給される、請求項1に記載の方法。
【請求項42】
前記分化因子が、約1μg/mlの濃度で前記細胞集団へ供給される、請求項1に記載の方法。
【請求項43】
前記分化因子が、約100ng/mlの濃度で前記細胞集団へ供給される、請求項1に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34−1】
【図34−2】
【図34−3】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【図50】
【図51】
【図52−1】
【図52−2】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34−1】
【図34−2】
【図34−3】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【図50】
【図51】
【図52−1】
【図52−2】
【公表番号】特表2008−505638(P2008−505638A)
【公表日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−520340(P2007−520340)
【出願日】平成17年6月23日(2005.6.23)
【国際出願番号】PCT/US2005/022604
【国際公開番号】WO2006/016999
【国際公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【出願人】(503431792)サイセラ,インコーポレイテッド (9)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年6月23日(2005.6.23)
【国際出願番号】PCT/US2005/022604
【国際公開番号】WO2006/016999
【国際公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【出願人】(503431792)サイセラ,インコーポレイテッド (9)
【Fターム(参考)】
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