説明

能率化されたロケーションサービスレイヤを用いてロケーションサービスをサポートする方法および装置

能率化されたロケーションサービスレイヤを用いてロケーションサービスをサポートする技法を説明する。ある設計では、端末は、その端末の内部または外部のアプリケーションからロケーションサービス要求を受信しうる。端末は、能率化されたロケーションサービスレイヤを介して特定の持続時間の拡張ロケーションセッションを確立するためにロケーションサーバと少なくとも1つのメッセージを交換しうる。次いで、端末は、拡張ロケーションセッションの特定の持続時間内のいつでも、たとえば、ロケーション要求がアプリケーションから受信されるとき必ず、ロケーションサーバからロケーションサービスを入手しうる。端末は、拡張ロケーションセッション中のいつでも、何回でも、ロケーションサービスを入手しうる。端末またはアプリケーションは、ロケーションサービスが端末によって入手される時のすべてから受信されたロケーション情報に基づいて、より複雑なロケーションサービスをエミュレートしうる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
米国特許法第119条の下での優先権
本特許出願は、共に本願の譲受人に譲渡され、参照によって明示的に本明細書に組み込まれている、2009年6月5日に出願した米国仮出願許第61/184706号、名称「Streamlined SUPL Service Layer」、および2009年6月10日に出願した米国仮出願許第61/185940号、名称「Streamlined SUPL Service Layer」の優先権を主張するものである。
【0002】
本開示は、一般に通信に関し、より詳細には、ロケーションサービスをサポートする技法に関する。
【背景技術】
【0003】
端末、たとえばセルラ電話機のロケーションを知ることが、しばしば望ましく、時には必要である。用語「ロケーション」(location)と「位置」(position)とは、同義であり、本明細書では交換可能に使用される。たとえば、ロケーションサービス(LCS)クライアントは、端末の位置を知りたいと望む場合がある。次いで、端末は、端末のロケーション推定値を入手するためにロケーションサーバと通信しうる。次いで、端末またはロケーションサーバは、LCSクライアントにロケーション推定値を返すことができる。
【0004】
メッセージフロー(コールフローまたはプロシージャと呼ばれる場合もある)を、LCSクライアントが端末のロケーションを知りたいと望むとき必ず実行しうる。さまざまなメッセージを、メッセージフローに関する1つまたは複数のネットワークエンティティを介して端末とロケーションサーバとの間で交換しうる。これらのメッセージは、各エンティティが、端末の測位(positioning)をサポートするために関連情報を与えられることを保証しうる。しかし、これらのメッセージは、さまざまなエンティティでのトラフィックを増やす。
【0005】
LCSクライアントは、ある種の条件がトリガされるとき必ず端末のロケーションを知りたいと望む場合がある。ロケーションサーバは、トリガ条件を検出し、トリガされた条件が検出されたとき必ずLCSクライアントにロケーション推定値を送信するために、さまざまな機能を実行する仕事を割り当てられる可能性がある。しかし、これらの機能は、特にロケーションサーバが多数の端末のためにこれらの機能を実行することを要求される場合に、ロケーションサーバの設計と動作とを複雑にする可能性がある。代替案では、端末に、トリガ条件について検出し、トリガされた条件が検出されたとき必ずLCSクライアントにロケーション推定値を送信するために、さまざまな機能を実行する仕事を割り当てることができる。この場合には、端末が、要求されたとき要求された通りにロケーションサーバと効率的に通信できることが望ましい。
【発明の概要】
【0006】
能率化されたロケーションサービスレイヤ(streamlined location service layer)を用いてロケーションサービスをサポートする技法が、本明細書で説明される。能率化されたロケーションサービスレイヤは、端末がロケーションサーバとの拡張ロケーションセッションを確立し、維持することを可能にしうる。次いで、アプリケーションは、拡張ロケーションセッション中のいつでも、端末とロケーションサーバとからロケーションサービスを効率的に入手できる可能性がある。というのは、シグナリングと処理オーバーヘッドとの一部またはすべてが、拡張ロケーションセッションが確立されたとき発生した可能性があり、繰り返される必要がない可能性があるからである。能率化されたロケーションサービスレイヤは、端末が、拡張ロケーションセッション中に使用すべきパラメータを制御する(たとえば、測位方法を選択する)ことを可能にすることもできる。
【0007】
ある設計では、端末は、その端末の内部または外部としうるアプリケーションからロケーションサービス要求を受信しうる。端末は、特定の持続時間の拡張ロケーションセッションを確立するためにロケーションサーバと少なくとも1つのメッセージを交換しうる。次いで、端末は、拡張ロケーションセッションの特定の持続時間内のいつでも、たとえば、ロケーション要求がアプリケーションから受信されるとき必ず、ロケーションサーバからロケーションサービスを入手しうる。ある設計では、端末は、支援データまたはロケーション推定値に関する要求を備える第1のメッセージをロケーションサーバに送信しうる。次いで、端末は、要求された支援データまたは端末のロケーション推定値を備える第2のメッセージをロケーションサーバから受信しうる。
【0008】
端末は、拡張ロケーションセッション中のいつでも、何回でも、ロケーションサービスを入手しうる。端末またはアプリケーションは、ロケーションサービスが端末によって入手される時のすべてから受信されたロケーション情報に基づいて、より複雑なロケーションサービス(たとえば、周期的トリガロケーションサービスまたはエリアイベントトリガロケーションサービス)をエミュレートしうる。
【0009】
本開示のさまざまな態様と特徴とを、以下さらに詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、例示的なネットワーク展開を示す。
【図2】図2は、端末によって開始される拡張ロケーションセッションのコールフローを示す。
【図3】図3は、ネットワークによって開始される拡張ロケーションセッションのコールフローを示す。
【図4】図4は、拡張ロケーションセッション中にロケーションサービスを入手するためのコールフローを示す。
【図5】図5は、拡張ロケーションセッション中にロケーションサービスを入手するためのもう1つのコールフローを示す。
【図6】図6は、ロケーションサービスを入手するために端末によって実行されるプロセスを示す。
【図7】図7は、ロケーションサービスをサポートするためにロケーションサーバによって実行されるプロセスを示す。
【図8】図8は、端末と、アクセスネットワークと、ロケーションサーバとを示すブロック図を示す。
【詳細な説明】
【0011】
本明細書で説明される技法を、ユーザプレーンロケーションソリューション/アーキテクチャと制御プレーンロケーションソリューション/アーキテクチャとについて使用しうる。ユーザプレーンロケーションソリューションは、ユーザプレーンを介してロケーションサービスに関するメッセージを送信するロケーションソリューションである。ユーザプレーンは、より上のレイヤのアプリケーションのシグナリングとデータとを搬送し、通常はユーザデータグラムプロトコル(UDP)、伝送制御プロトコル(TCP)、およびインターネットプロトコル(IP)などの標準プロトコルを用いて実施されるユーザプレーンベアラを使用する機構である。制御プレーンロケーションソリューションは、制御プレーンを介してロケーションサービスに関するメッセージを送信するロケーションソリューションである。制御プレーンは、より上のレイヤのアプリケーションのシグナリングを搬送し、通常はネットワーク固有のプロトコルとインターフェースとシグナリングメッセージとを用いて実施される機構である。ロケーションサービスをサポートするメッセージは、制御プレーンロケーションソリューション内のシグナリングの一部として、また、ユーザプレーンロケーションソリューション内のデータ(ネットワークの展望から)の一部として、搬送される。しかし、メッセージの内容を、ユーザプレーンロケーションソリューションと制御プレーンロケーションソリューションとの両方で同一または類似するものとしうる。
【0012】
明瞭にするために、本技法のある種の態様を、以下、オープン・モバイル・アライアンス(Open Mobile Alliance/OMA)からのセキュア・ユーザ・プレーン・ロケーション(Secure User Plane Location/SUPL)について説明する。SUPLは、さまざまな無線ネットワークと有線ネットワークとに適用可能であり、OMAから公に入手可能な文書に記載されている。簡単にするために、SUPL用語法が、下の説明の多くで使用される。
【0013】
図1は、ロケーションサービスをサポートする例示的なネットワーク展開を示す。端末110は、ホームネットワーク102bへのサービス加入を有しうる。しかし、端末110が、サービングネットワーク102aにローミングしている場合があり、このサービングネットワーク102aは、訪問先ネットワーク(visited network)と呼ばれる場合もある。次いで、端末110は、通信サービスを入手するためにサービングネットワーク102aと通信しうる。一般に、端末110は、静止またはモバイルとすることができ、移動局(MS)、ユーザ機器(UE)、アクセス端末(AT)、加入者ステーション、局などと呼ばれる場合もある。端末110を、セルラ電話機、携帯情報端末(PDA)、ハンドヘルドデバイス、無線デバイス、ラップトップコンピュータ、無線モデム、コードレス電話機、テレメトリデバイス、トラッキングデバイスなどとしうる。端末110を、SUPLでは、SUPL対応端末(SUPL Enabled Terminal/SET)と呼ぶ場合がある。用語「端末」と「SET」とは、本明細書で交換可能に使用される。
【0014】
サービングネットワーク102aは、アクセスネットワーク120と、サービングコアネットワーク128aと、アクセスネットワークSUPLロケーションプラットフォーム(Access Network SUPL Location Platform)(A−SLP)130aと、単純さのために図1に図示されていない他のネットワークエンティティとを含みうる。アクセスネットワーク120を、無線アクセスネットワーク(RAN)(図1に示されているように)または有線アクセスネットワークとしうる。RANは、符号分割多元接続(CDMA)1Xネットワーク、ワイドバンドCDMA(WCDMA)ネットワーク、Global System for Mobile Communications(GSM(登録商標))ネットワーク、Long Term Evolution(LTE)ネットワーク、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)などとしうる。コアネットワーク128aは、サービングネットワーク102aと通信する端末のためのさまざまな通信サービスをサポートできるネットワークエンティティを含みうる。A−SLP 130aは、サービングネットワーク102aと通信する端末(たとえば、サービングネットワーク102aにローミングする端末を含む)のためにロケーションサービスをサポートすることができ、端末がサービス加入またはA−SLP 130aとの以前の関係を有することを要求してもしなくてもよい。コアネットワーク128aは、サービングネットワーク102aにローミングする端末のためにロケーションサービスをサポートできるビジテッドSLP(Visited SLP)(V−SLP)を含むこともできる。
【0015】
ホームネットワーク102bは、ホームコアネットワーク128bと、ホームSUPLロケーションプラットフォーム(home SUPL Location Platform)(H−SLP)130bと、単純さのために図1に図示されていない他のネットワークエンティティとを含みうる。コアネットワーク128bは、ホームネットワーク102bと通信するかこれに属する端末のためにさまざまな通信サービスをサポートしうるネットワークエンティティを含みうる。H−SLP 130bは、ホームネットワーク102bへのサービス加入を有する端末のためにロケーションサービスをサポートしうる。
【0016】
A−SLP 130aとH−SLP 130bとは、端末/SETのためにロケーションサービスをサポートしうる。ロケーションサービスは、ロケーションに基づくまたはこれに関連するすべてのサービスを含みうる。ロケーションサービスは、ターゲットSETに関する地理的ロケーション推定値または行政ロケーション(civil location)推定値を判定するプロセスである測位を含みうる。ターゲットSETは、それに関するロケーション情報が求められるSETである。ロケーション推定値を、位置推定値、位置測定などと呼ぶ場合もある。測位は、(i)緯度座標、経度座標、およびおそらくは高度座標と地理的ロケーション推定値の不確実性と、(ii)行政ロケーション推定値の住所、ならびに/あるいは(iii)速度および/または他の情報を提供しうる。
【0017】
SLPは、SUPLロケーションセンタ(SUPL Location Center/SLC)とSUPL測位センタ(SUPL Positioning Center/SPC)とを含みうる。SLCは、ロケーションサービスをサポートし、SUPLの動作を調整し、ユーザプレーンベアラを介してSETと相互作用しうる。SLCは、プライバシ、イニシエーション、セキュリティ、ローミングサポート、課金/請求、サービス管理、ロケーション計算などの機能を実行しうる。SPCは、SETの測位とSETへの支援データの配送とをサポートすることができ、ロケーション計算に使用されるメッセージと手順との責任を負うこともできる。SPCは、セキュリティ、支援データ配送、基準取出、ロケーション計算などに関する機能を実行しうる。
【0018】
SLPは、SUPLにおいてプロキシモードおよび/または非プロキシモードをサポートしうる。プロキシモードでは、SETは、ロケーションサービスのためにSLP内のSLCと通信することができ、SLCは、同一のSLP(非ローミングについて)内または別々のV−SLP(ローミングについて)内のいずれかでSETとSPCとの間のプロキシとして働く。非プロキシモードでは、SETは、SLCとのある初期通信の後に、測位についてSPCと直接に通信しうる。あるプロキシモード設計では、V−SLPの使用は、H−SLP 130bによって調整され得、H−SLP 130bのみと相互作用できるSET 110に可視ではない可能性がある。ある非プロキシモード設計では、SET 110は、H−SLP 130bによって指示されるように、V−SLP(たとえば、V−SLP内のSPC)と直接に相互作用しうる。
【0019】
SUPLエージェント140は、LCSクライアントとすることができ、ターゲットSETのロケーション情報を入手するためにH−SLP 130bと通信しうる(たとえば、直接にあるいは1つまたは複数のネットワークを介して)。ロケーション情報は、ロケーション推定値および/またはロケーションもしくは速度に関係する任意の情報を備えうる。SETは、SET上に常駐するSUPLエージェントを有することもできる。
【0020】
端末/SET 110は、衛星の擬似距離測定値を入手するために、衛星(1つまたは複数)150などの衛星からの信号を受信し、測定しうる。衛星は、米国の全地球測位システム(GPS)、欧州のGalileoシステム、ロシアのGLONASSシステム、またはある他の衛星測位システム(SPS)の一部としうる。擬似距離測定値と衛星の既知のロケーションとを、端末110のロケーション推定値を導出するのに使用しうる。端末110は、アクセスネットワーク120内および/または同一の地理的区域内の他のネットワーク内の基地局からの信号を受信し、測定することもできる。端末110は、これらの基地局のアイデンティティ情報、タイミング測定値、および/または信号強度測定値を入手しうる。アイデンティティ情報、タイミング測定値、および/または信号強度測定値と基地局の既知のロケーションとを、端末110のロケーション推定値を導出するのに使用しうる。一般に、ロケーション推定値を、衛星、基地局、擬似衛星、および/または他の送信器のアイデンティティ情報と測定値とに基づいて導出しうる。
【0021】
端末/SET 110は、1つまたは複数の測位方法をサポートしうる。測位方法は、1つまたは複数のタイプの送信器の測定値に基づくターゲット端末/SETの測位をサポートしうる。たとえば、端末/SET 110は、自律GPS(autonomous GPS)、アシステッドGPS(assisted GPS/A−GPS)、A−FLT(Advanced Forward Link Trilateration)、E−OTD(Enhanced Observed Time Difference)、OTDOA(Observed Time Difference Of Arrival)、拡張セルID(Enhanced Cell Identity)(ID)、セルID、ある他の測位方法、またはその組合せをサポートしうる。自律GPSとアシステッドGPSとは、衛星に関する測定値に基づく測位方法であり、用語「GPS」は、すべてのGNSSを包括的に指すことができる。AFLTとE−OTDとOTDOAとは、無線ネットワーク内の基地局に関するタイミング測定値に基づく測位方法である。
【0022】
端末/SET 110は、1つまたは複数の測位プロトコルをサポートすることもできる。測位プロトコルは、(i)ターゲット端末/SETとロケーションサーバとによって実行できる手順と、(ii)ターゲット端末/SETとロケーションサーバとの間の通信またはシグナリングとを定義しうる。たとえば、端末/SET 110は、無線リソースLCSプロトコル(RRLP)、無線リソース制御(RRC)、LTE測位プロトコル(LPP)、C.S0022(IS−801としても知られる)、ある他の測位プロトコル、またはその組合せをサポートしうる。RRLPとRRCとLPPとは、「第3世代パートナーシッププロジェクト」(3GPP)という名称の組織によって定義される。IS−801は、「第3世代パートナーシッププロジェクト2」(3GPP2)という名称の組織によって定義される。
【0023】
SUPLバージョン2.0(SUPL 2.0)は、即時ロケーションサービス、周期的トリガロケーションサービス、エリアイベントトリガロケーションサービス、その他など、事前定義のロケーションサービスのセットをサポートする。即時ロケーションサービスについて、ターゲットSETのロケーションを、要求されたとき即座に判定し、SUPLエージェントに供給しうる。周期的トリガロケーションサービスについて、ターゲットSETのロケーションを、周期的に判定し、SUPLエージェントに供給しうる。エリアイベントトリガロケーションサービスについて、トリガ条件が発生する時、たとえば、ターゲットSETがターゲットエリア内にあるかターゲットエリアに入るかターゲットエリアから出るとき必ず、ターゲットSETのロケーションを、周期的に判定し、SUPLエージェントに供給しうる。SUPL 2.0での事前定義のロケーションサービスのそれぞれを、単一のコマンドを用いてSUPLエージェントによって呼び出すことができる。これは、周期的トリガロケーションサービスおよびエリアイベントトリガロケーションサービスなどのより複雑なロケーションサービスについてSUPLエージェントの動作を単純にしうる。複雑さは、各呼び出されたロケーションサービスに関する状態情報を記憶するSLPとターゲットSETとに移動される。
【0024】
アプリケーションは、状態情報を記憶することと、要求されたとき必ず即時ロケーションサービスを呼び出すこととによって、複雑なロケーションサービス(たとえば、周期的トリガロケーションサービス)をエミュレートしうる。エミュレーションは、SLP内とSUPLをサポートするターゲットSETの部分内との複雑さを減らすことができる。しかし、エミュレーションは、即時ロケーションサービスの呼出ごとにより多くのシグナリングオーバーヘッドを受ける可能性があるので、非効率的になり得る。
【0025】
一態様では、能率化されたSUPLサービスレイヤを、SUPL測位レイヤへのより効率的なアクセスをアプリケーションに与えるのに使用しうる。SUPL測位レイヤは、SETの測位をサポートできるプロトコルエンティティと機能とを含みうる。SUPLサービスレイヤは、ロケーションサービスをサポートすることができ、測位が要求されたとき必ずSUPL測位レイヤと通信しうる。ある設計では、能率化されたSUPLサービスレイヤは、SETがSLPとの拡張ロケーションセッションを確立し、維持することを可能にしうる。アプリケーション(たとえば、SET上で動作する)は、拡張ロケーションセッション中のいつでもSUPLサービスレイヤまたはSUPL測位レイヤを呼び出すことができ、拡張ロケーションセッション中の必要なとき必要に従ってロケーション推定値を入手しうる。能率化されたSUPLサービスレイヤは、SETが拡張ロケーションセッション中に使用すべきパラメータ(たとえば、測位方法、測位プロトコル、または測位品質(Quality of Positioning)(QoP)などを選択するため)を構成することを可能にすることもできる(たとえば、SETとSLPとの能力を考慮に入れることによって)。
【0026】
図2は、能率化されたSUPLサービスレイヤを用いる、SETによって開始される拡張ロケーションセッションのコールフロー200の設計を示す。SET 110上で動作するアプリケーション112は、SET 110のロケーション情報(たとえば、ロケーション推定値)を望むことができ、SET 110内のSUPLサービスレイヤにロケーションサービス要求を送信しうる(ステップA)。単純さのために、SET 110の他の部分から区別される時を除いて、下の説明では、SET 110内のSUPLサービスレイヤとSUPL測位レイヤとを単にSET 110と呼ぶ。SET 110は、データ接続セットアップ手順を実行し、必要な場合にはそれ自体をパケットデータネットワークに接続し、SLP 130へのセキュアIP接続を確立する(ステップB)。SLP 130は、サービングネットワーク102a内のA−SLP 130a、ホームネットワーク102b内のH−SLP 130b、またある他のSLPとしうる。
【0027】
SET 110は、SLP 130との拡張ロケーションセッションを確立するためにSUPL STARTメッセージを送信しうる(ステップC)。このメッセージは、拡張ロケーションセッションを識別するのに使用されるセッション-id、SET 110の現行サービングセルを識別するロケーションID(lid)、SET 110の能力(SET capabilities)、拡張ロケーションセッションの要求される持続時間(duration)などを含みうる。SET capabilitiesは、SET 110の測位能力および/またはサービス能力を含みうる。測位能力は、SET 110によってサポートされる測位方法と測位プロトコルとを含みうる。サービス能力は、SET 110によってサポートされるロケーションサービス、報告能力、および/または他の能力を含みうる。拡張ロケーションセッションについて、SET capabilitiesを、能率化されたSUPLサービスレイヤに適用可能なオプションに制限しうる。要求される持続時間を、SET 110によって選択することができ、ロケーションサービスがSET 110によって望まれるか必要とされる可能性がある期待される持続時間としうる。要求される持続時間を、アプリケーション112からの入力を伴ってまたは伴わずに選択しうる。
【0028】
SLP 130は、SET 110からSUPL STARTメッセージを受信することができ、要求される持続時間および/またはメッセージ内のある他の情報に基づいて、このメッセージが拡張ロケーションセッション(通常のロケーションセッションではなく)に関するものであることを認識しうる。SLP 130は、将来の使用のためにSET capabilitiesを抽出し、格納しうる。SLP 130は、拡張ロケーションセッションについてSET 110を認証し、認可することができ、SET 110のルーティング情報を入手しうる(ステップD)。次いで、SLP 130は、SET 110にSUPL RESPONSEメッセージを送信しうる(ステップE)。このメッセージは、SUPL STARTメッセージに含まれたセッション-id、選択された測位方法(posmethod)、SLP 130の能力(SLP capabilities)、拡張ロケーションセッションの許可された持続時間(duration)などを含みうる。SLP capabilitiesは、SLP 130の測位能力(たとえば、サポートされる測位方法とプロトコルと)および/またはサービス能力を含みうる。拡張ロケーションセッションについて、SLP capabilitiesを、能率化されたSUPLサービスレイヤに適用可能なオプションに制限しうる。許可された持続時間を、拡張ロケーションセッションの最大寿命とすることができ、要求された持続時間と等しい、それより短い、またはそれより長いものとしうる。拡張ロケーションセッションは、許可された持続時間が満了したとき終了しうる。拡張ロケーションセッションを、(i)SET 110またはSLP 130のいずれかがSUPL ENDメッセージを送信することによって、許可された持続時間より前に終了され、あるいは(ii)SET 110がもう1つのSUPL STARTメッセージをSLP 130に送信することによって、許可された持続時間を超えて拡張されることも可能である。SET 110は、ロケーションサービスの可用性を示すためにアプリケーション112に肯定応答(Ack)を返すことができる(ステップF)。
【0029】
図2に示されているように、拡張ロケーションセッションが、SET 110とSLP 130との間の2つのSUPLメッセージの単純な交換によって確立されうる。SET 110からの第1のSUPLメッセージは、拡張ロケーションセッションを確立する要求を伝えるための情報(たとえば、要求される持続時間)を含みうる。第1のSUPLメッセージは、拡張ロケーションセッションについて使用できる1つまたは複数のパラメータ(たとえば、SET能力に関する)を含むこともできる。SLP 130からの第2のSUPLメッセージは、拡張ロケーションセッションの確立を肯定応答するための情報(たとえば、許可された持続時間)を含みうる。第2のSUPLメッセージは、拡張ロケーションセッションについて使用できる1つまたは複数のパラメータ(たとえば、SLP能力に関する)を含むこともできる。追加のSUPLメッセージを、ある種のパラメータ(たとえば、持続時間、測位方法などに関する)を折衝するため、および/または追加パラメータを構成するために交換することもできる。
【0030】
拡張ロケーションセッションが、図2に示されているように、アプリケーション112からのロケーションサービス要求に応答してSET 110によって確立されうる。ロケーションサービスがいずれかのアプリケーションによって要求される場合に、その時に、拡張ロケーションサービスが使用のために使用可能になるようにするために、拡張ロケーションセッションを、いずれかのアプリケーションからロケーションサービス要求を受信する前にSET 110によって確立することもできる。どの場合でも、拡張ロケーションセッションが確立された後に、アプリケーション112は、拡張ロケーションセッション中のいつでも、ロケーションサービスを入手しうる。アプリケーション112は、SET 110のロケーション情報(たとえば、ロケーション推定値)が望まれるとき必ず、ロケーション要求を送信しうる(ステップGとJとMと)。次いで、SET 110とSLP 130とは、要求されたロケーション情報を入手するためにロケーションセッションに関するメッセージを交換しうる(ステップHとKとNと)。その代わりに、SET 110は、SET 130が既にSLP 130との以前の相互作用から必要な情報(たとえば、支援データ)を有する場合に、SLP 130との相互作用なしで、要求されたロケーション情報を提供しうる。たとえば、SET 110とSLP 130とは、ステップHを実行することができ、支援データが、ステップHでSLP 130によってSET 110に提供され、ステップJでアプリケーション112によって要求されるロケーション情報(たとえば、ロケーション推定値)をSET 110が入手することを可能にするのに十分である場合には、ステップKは、省略され得る。SET 110は、要求されたロケーション情報を伴うロケーション応答をアプリケーション112に返すことができる(ステップIとLとOと)。各ロケーションセッションは、ステップBでのセキュアデータ接続セットアップと、ステップCおよびEでの拡張ロケーションセッションの事前構成と、いくつかの場合に以前のロケーションセッションから導出された支援データ(たとえば、ステップKのために必要な支援データがステップHから入手される時など)とに起因して、より少ないシグナリングと処理オーバーヘッドとを含む可能性がある。
【0031】
拡張ロケーションセッションは、その持続時間が満了したとき終了しうる。SET 110は、たとえばアプリケーション112から受信されたロケーションサービス終了指示に起因して、早期に拡張ロケーションセッションを終了するためにSUPL ENDメッセージを送信することもできる(ステップP)。SLP 130が、拡張ロケーションセッションを終了するためにSUPL ENDメッセージを送信することもできる(図2には図示せず)。
【0032】
図3は、能率化されたSUPLサービスレイヤを用いる、ネットワークによって開始される拡張ロケーションセッションのコールフロー300の設計を示す。SUPLエージェント140内でSET 110の外部のアプリケーション142は、SET 110のロケーション情報(たとえば、ロケーション推定値)を望む場合がある。アプリケーション142は、SET 110上のアプリケーション112にロケーションサービス要求を送信しうる(ステップA)。アプリケーション112は、ロケーションサービス要求を受信することができ、SET 110にロケーションサービス開始を送ることができる(ステップB)。次いで、ステップCとDとEとFとを、SLP 130とのSET 110に関する拡張ロケーションセッションを確立するために、それぞれ図2においてステップBとCとDとEとについて上述したように実行しうる。SET 110は、アプリケーション112に肯定応答を送ることができ(ステップG)、アプリケーション112は、アプリケーション142にサービス肯定応答を返すことができる(ステップH)。
【0033】
拡張ロケーションセッションが確立された後に、アプリケーション112と142とは、拡張ロケーションセッション中のいつでも、ロケーションサービスを入手しうる。アプリケーション112は、SET 110のロケーション情報(たとえば、ロケーション推定値)が望まれるとき必ず、ロケーション要求を送信しうる(ステップIとMとQと)。次いで、SET 110とSLP 130とは、要求されたロケーション情報を入手するためにロケーションセッションに関するメッセージを交換しうる(ステップJとNとRと)。次いで、SET 110は、要求されたロケーション情報をアプリケーション112に供給しうる(ステップKとOとSと)。次いで、アプリケーション112は、要求されたロケーション情報を含むロケーション報告をアプリケーション142に送信しうる(ステップLとPとTと)。各ロケーションセッションは、ステップCでのセキュアデータ接続セットアップと、ステップDおよびFでの拡張ロケーションセッションの事前構成と、いくつかの場合に以前のロケーションセッションから導出された支援データ(たとえば、ステップNのために必要な支援データがステップJから入手される時など)とに起因して、より少ないシグナリングと処理オーバーヘッドとを含む可能性がある。
【0034】
図3のもう1つの例示的設計では、アプリケーション112は、SET 110から入手されたロケーション情報に基づいてアプリケーション142に関する追加のサービスを実行しうる。たとえば、アプリケーション112は、SET 110が指定された地理的区域内にあるまたはその区域に入ったばかりまたは出たばかりであるかどうかを検証しうる。次いで、アプリケーション112は、追加情報(たとえば、SET 110が指定された地理的区域の内部にある、入ったばかりである、または出たばかりであるかどうかを示す)を、ステップLとPとTとでアプリケーション142に提供しうる。その代わりに、アプリケーション112が、特定のトリガ条件(たとえば、SET 110が指定された地理的区域に入ったばかりまたは出たばかりであるなど)が満足される場合に限って、ステップLまたはPまたはTを実行しうる。
【0035】
拡張ロケーションセッションを、その持続時間が満了したとき終了しうる。SET 110は、たとえばアプリケーション112または142からのロケーションサービス終了指示に起因して、早期に拡張ロケーションセッションを終了するためにSUPL ENDメッセージを送信することもできる(ステップU)。SLP 130が、拡張ロケーションセッションを終了するためにSUPL ENDメッセージを送信することもできる(図3には図示せず)。
【0036】
図4は、拡張ロケーションセッション内のロケーションセッションのコールフロー400の設計を示す。コールフロー400を、図2と3とに示されたロケーションセッションのそれぞれについて使用しうる。SET 110は、たとえばロケーションサービスがSET 110上のアプリケーション112によって望まれるとき必ず、ロケーションセッションを開始するためにSLP 130にSUPL POSメッセージを送信しうる(ステップA)。このSUPL POSメッセージは、拡張ロケーションセッションを識別するセッション-id、選択された測位プロトコルの1つまたは複数の測位メッセージ、ロケーション推定値の要求される正確さを定義するQoP、速度が要求されるのかどうかの指示、および/または他の情報を含みうる。選択された測位プロトコルを、LPPまたはIS−801とすることができ、この両方が、SETによって開始される測位をサポートする。測位メッセージ(1つまたは複数)は、支援データの要求、測位に使用される測定値、サービングセルID、他のセルID、その他など、関連情報を含みうる。
【0037】
SLP 130は、SET 110からSUPL POSメッセージを受信することができ、別のSUPL POSメッセージをSET 110に送信しうる(ステップB)。返されるSUPL POSメッセージは、セッション-id、選択された測位プロトコルの1つまたは複数の測位メッセージ、および/または他の情報を含みうる。測位メッセージ(1つまたは複数)は、支援データ(要求された場合)、SET 110のロケーション推定値、その他などの関連情報を含みうる。ロケーション推定値を、測位メッセージのフィールド内またはSUPL POSメッセージのフィールド内で送信しうる。
【0038】
SET 110とSLP 130とは、追加のSUPL POSメッセージを交換しうる(ステップCとDと)。各SUPL POSメッセージは、拡張ロケーションセッションのセッション-id、任意の適切な情報を担持する1つまたは複数の測位メッセージ、および/または他の情報を含みうる。選択された測位プロトコルは、1つまたは複数のアクセスタイプに関する1つまたは複数の測位方法をサポートしうる。任意の個数のSUPL POSメッセージを、1つまたは複数の選択された測位方法に関する情報を要求し、供給するためにSET 110とSLP 130との間で交換しうる。SUPL POSメッセージを、(i)選択された測位プロトコルに関する測位メッセージを担持するためのコンテナメッセージとして、(ii)SET 110によって要求されたロケーション情報のタイプに関する情報(たとえば、QoP)を搬送するのに、および(iii)ロケーションセッションを拡張ロケーションセッションに関連付けるのに、使用しうる。s
ある設計では、SET 110は、ロケーションセッションに関する最初のSUPL POSメッセージを送信することができ、SLP 130は、最後のSUPL POSメッセージを送信しうる。SUPL POSメッセージを、図4に示されているように、SET 110からの1つのSUPL POSメッセージとそれに続くSLP 130からのもう1つのSUPL POSメッセージとの対の形で送信しうる。複数のSUPL POSメッセージを、それぞれSLP 130またはSET 110からの戻りSUPL POSメッセージの前にSET 110またはSLP 130によって送信することもできる。
【0039】
図5は、拡張ロケーションセッション内のロケーションセッションのコールフロー500の設計を示す。コールフロー500を、図2と3とに示されたロケーションセッションのそれぞれについて使用することもできる。SET 110は、たとえばロケーションサービスがSET 110上のアプリケーション112によって望まれるとき必ず、ロケーションセッションを開始するためにSLP 130にSUPL POS INITメッセージを送信しうる(ステップA)。このSUPL POS INITメッセージは、拡張ロケーションセッションを識別するセッション-id、SET能力、ロケーションセッションの選択された測位方法(posmethod)、セル情報(たとえば、サービングセルIDおよび/または他のセルID)、QoP、選択された測位プロトコルに関する、任意の適切な情報を担持する1つまたは複数の測位メッセージなどを含みうる。
【0040】
次いで、SET 110とSLP 130とは、ロケーションセッションのSUPL POSメッセージを交換しうる(ステップB)。各SUPL POSメッセージは、拡張ロケーションセッションのセッション-id、選択された測位プロトコルの1つまたは複数の測位メッセージ、および/または他の情報を含みうる。選択された測位プロトコルは、RRLP、RRC、LPP、IS−801などとしうる。RRLPとRRCとは、ネットワークによって開始される測位をサポートするが、LPPとIS−801とは、ネットワークによって開始される測位とSETによって開始される測位との両方をサポートする。任意の個数のSUPL POSメッセージを、1つまたは複数の測位方法の情報を要求し、提供するために、SET 110とSLP 130との間で交換しうる。SUPL POSメッセージの交換が完了したとき、SLP 130は、セッション-idとおそらくはSET 110のロケーション推定値および/または速度推定値(position)とを含むSUPL REPORTメッセージを送信しうる(ステップC)。このSUPL REPORTメッセージを、ロケーションセッションの終りを示し、SETによって支援される測位についてSLP 130によって計算された任意のロケーション推定値および/または速度推定値を返すのに使用しうる。
【0041】
図4と5とは、拡張ロケーションセッション内のロケーションセッションの2つの例示的なコールフローを示す。一般に、SET 110は、SLP 130とのロケーションセッションを開始するために任意の適切なSUPLメッセージを送信しうる。異なるSUPLメッセージを、異なる測位プロトコルのために使用しうる。ロケーションセッションについて、SET 110とSLP 130とは、任意の個数のSUPL POSメッセージを交換することができ、これらのSUPL POSメッセージは、測位メッセージのコンテナとして、また、ロケーションセッションを拡張ロケーションセッションに関連付けるのに、使用され得る。
【0042】
図4と5とに示されているように、拡張ロケーションセッション内のロケーションセッションごとに、シグナリングと処理とのオーバーヘッドを、ほとんど受けない可能性がある。図4では、SET 110とSLP 130とが、まずセキュアデータ接続を確立することもオーバーヘッドSUPLメッセージを送信することも必要とせずに、すぐに測位に関するSUPL POSメッセージを交換しうる。図5では、SET 110が、ロケーションセッションを開始するためにSUPL POS INITメッセージを送信しうる。図4と5とのコールフローは、通常はロケーションセッションを開始するのに使用される、SUPL STARTメッセージおよびSUPL INITメッセージなどの他のオーバーヘッドSUPLメッセージを回避しうる。
【0043】
SUPL STARTメッセージとSUPL RESPONSEメッセージとの対を、図2と3とに示されているように拡張ロケーションセッションを確立するためにSET 110とSLP 130との間で交換しうる。これらのSUPLメッセージを、拡張ロケーションセッションの1つまたは複数のパラメータ(たとえば、選択された測位方法、選択された測位プロトコル、QoPなどに関する)を構成するのに使用しうる。構成されたパラメータ(1つまたは複数)を、拡張ロケーションセッションのために格納することができ、拡張ロケーションセッション全体を通じて使用することができ、これは、シグナリングオーバーヘッドを減らすことができる。拡張ロケーションセッション内の各ロケーションセッションは、その構成されたパラメータ(1つまたは複数)を利用しうる。
【0044】
本明細書で説明される技法は、SET 110が、ロケーションサービスを入手するために任意の時に1つまたは複数のアプリケーションがSUPL測位レイヤを呼び出すことを可能にするために、セキュア拡張ロケーションセッションを有することを可能にしうる。これは、効率を改善し、シグナリングトラフィックを減らし、性能を改善し、他の利益を提供しうる。これらの技法は、SET 110および/またはアプリケーション112が、ロケーションサービスのために、たとえば測位方法を選択するために使用するパラメータに対してより制御することを可能にする。これらの技法を、SUPL内でプロキシモードと非プロキシモードとについて使用することもできる。
【0045】
本明細書で説明される技法は、ロケーションサービスの複雑さをSET 110とSLP 130とからアプリケーション(たとえば、SET 110上で動作するアプリケーション112)へ移動することを可能にしうる。SET 110およびSLP 130などのSUPLエンティティは、単純なロケーションサービスの小さいセットをサポートしうる。これらのアプリケーションは、単純なロケーションサービスを呼び出すことと、SUPLエンティティからサービス制御を引き継ぐこととによって、複雑なロケーションサービスを実施しうる。たとえば、アプリケーションは、ターゲットSETのロケーション推定値を入手するために拡張ロケーションセッション中にいつロケーションサービスを呼び出すかを判定し、ロケーション推定値に基づいてトリガ条件を評価し、必要な場合に(たとえば、トリガ条件が満足されたとき)ロケーション推定値をLCSクライアントに報告しうる。複雑さとセッション制御とをアプリケーションに移動することは、より多くのロケーションサービスをアプリケーションのために開発することを可能にすることができ、新しいロケーションサービスの開発時間を減らすこともできる。たとえば、アプリケーションを、能率化されたSUPLサービスレイヤによってサポートされる単純なロケーションサービスに基づく、周期的トリガロケーションサービスおよびエリアイベントトリガロケーションサービスなどの複雑なロケーションサービスをエミュレートできるものにしうる。
【0046】
別の設計では、複合ロケーションサービス(たとえば、周期的ロケーション、トリガされるロケーションなど)を、SET 110内の内部アプリケーション112または外部アプリケーション142の代わりに、SET 110内のSUPLサービスレイヤおよび/またはSUPL測位レイヤによってサポートしうる。SET 110内のSUPLサービスレイヤとSUPL測位レイヤとは、SLP 130との拡張ロケーションセッションを確立するために図2または3の方法をサポートし、拡張ロケーションセッション中に周期的時間間隔でロケーション情報を入手する(たとえば、図2のステップH、K、およびNまたは図3のステップJ、N、およびRを始めさせることによって)ことができる。しかし、アプリケーション112は、諸間隔にSUPLサービスレイヤまたはSUPL測位レイヤにロケーション情報を要求しない場合があり(たとえば、図2のステップG、J、およびMまたは図3のステップI、M、およびQ)、SUPLサービスレイヤとSUPL測位レイヤとが、諸間隔にアプリケーション112にロケーション情報を提供しない場合がある(たとえば、図2のステップI、L、およびOまたは図3のステップK、O、およびS)。その代わりに、アプリケーション112が、SUPLサービスレイヤに1回だけ、要求される複雑なロケーションサービス(いつSET 110がある指定された地理的区域に入ったばかりか、出たばかりか、またはまだそこに留まっているかを判定することなど)を示す場合がある(たとえば、図2のステップAまたは図3のステップBで)。次いで、SUPLサービスレイヤおよび/またはSUPL測位レイヤは、要求された複雑なロケーションサービスをサポートするためにロケーション情報をいつ入手すべきなのかを判定しうる。特定のトリガ条件が満足されたとき、SUPLサービスレイヤまたはSUPL測位レイヤは、関連するロケーション情報と一緒に、トリガ条件の指示(たとえば、SET 110が指定された地理的区域に入ることまたは出ることなど)をアプリケーション112に送信しうる。アプリケーション112がアプリケーション142の代わりに働いている場合には、アプリケーション112は、ロケーション情報をアプリケーション142に転送しうる。この設計では、サービスの複雑さは、SLP 130からならびにアプリケーション112と142とから隠蔽され得、SET 110内のSUPLレイヤのみに影響しうる。さらに、SET 110内のSUPLレイヤによってサポートされる追加の複雑なロケーションサービスを、SUPLの一部として定義してもしなくてもよい。したがって、これらの追加の複雑なロケーションサービスは、SET 110内のプロプライエタリ非標準ロケーションサービスまたは標準化されたロケーションサービスのいずれかとして、SET 110内の内部アプリケーション(たとえば、アプリケーション112)または外部アプリケーション(たとえば、アプリケーション142)に提供されうる。
【0047】
SET 110は、通常、SUPLロケーションセッションのためにホームネットワーク102b内のH−SLP 130bと通信する。SET 110を、H−SLP 130bのアドレスを有して事前に構成することができ、事前に構成されたH−SLPアドレスを使用してH−SLP 130bに到達できるものとしうる。SET 110がローミングしている場合に、SET 110は、サービングネットワーク102a内とホームネットワーク102b内とのさまざまなネットワークエンティティを介してH−SLP 130bとSUPLメッセージを交換しうる。
【0048】
別の態様では、SET 110は、拡張ロケーションセッションのためにサービングネットワーク102a内のA−SLP 130a(ホームネットワーク102b内のH−SLP 130bではなく)と通信しうる。これは、シグナリングトラフィックを減らすことができ、SET 110がローミングしている時の拡張ロケーションセッション中のロケーションサービスを入手するための遅延を減らすこともできる。これは、H−SLPを有しないSETまたはH−SLPが提供しないサービス(たとえば、より正確でより信頼できるロケーションサポートまたはH−SLPによってサポートされないアクセスネットワークのサポート)をA−SLPが提供する時のSETを支援することもできる。
【0049】
SET 110は、さまざまな形でサービングネットワーク102a内のA−SLP 130aを発見しうる。ある設計では、SET 110は、動的ホスト構成プロトコル(DHCP)を使用してA−SLP 130aのアドレスを入手しうる。SET 110は、現在SET 110にサービスしているアクセスネットワークのA−SLPの構成情報に関する要求をブロードキャストしうる。DHCPサーバは、その要求をSET 110から受信することができ、そのDHCPサーバによって維持される構成データベースからのA−SLP 130aの構成情報(たとえば、アドレス)を応答しうる。別の設計では、SET 110は、ドメインネームシステム(DNS)を使用してA−SLP 130aのアドレスを入手しうる。SET 110は、現在SET 110にサービスしているアクセスネットワークのドメイン名(たとえば、networkABC.com)から導出されたA−SLPドメイン名(たとえば、aslp.networkABC.com)を有するDNSクエリを送信しうる。DNSサーバは、そのDNSクエリをSET 110から受信することができ、そのドメイン名に関連するアドレスを応答しうる。もう1つの設計では、A−SLP 130aに、固定された周知のアドレスを割り当てることができる。SET 110は、A−SLP 130aの固定されたアドレスを知ることができ、A−SLP 130aに直接にアクセスできるものとしうる。もう1つの設計では、アクセスネットワークは、SET 110がそのアクセスネットワークに始めて接続する時またはSET 110が関連するA−SLPのアドレスに関する要求をアクセスネットワークに送信するとき、このアドレスをSET 110に提供しうる。
【0050】
ある設計では、A−SLP 130aまたはH−SLP 130bのいずれかを、サービスおよび測位能力(A−SLP 130aまたはH−SLP 130bのいずれかの)、請求料金、アクセスの速度およびたやすさ(たとえば、シグナリング帯域幅および遅延)、その他などのさまざまな要因に基づいて、SET 110にサービスするために選択しうる。例として、3GPP H−SLPは、3GPP2ネットワークにアクセスするSETの測位をサポートできない場合があり(またはその逆)、このSETは、A−SLPの本質的要素を利用しうる。A−SLP 130aは、能率化されたSUPLサービスレイヤと通常の/フルSUPLサービスレイヤ(たとえば、SUPL 2.0に記載の)との両方をサポートしうる。相互認証と暗号化とを含むセキュリティを、SET 110とA−SLP 130aとの間の通信に使用しうる。能率化されたSUPLサービスレイヤのセキュリティを、(i)フルSUPLサービスレイヤのSET 110とH−SLP 130bとの間の通信と同様に、または(ii)異なる手順、たとえば異なる認証方法を使用して、達成しうる。
【0051】
もう1つの態様では、SUPLのすべてまたは一部を、Extensible Markup Language(XML)を使用して実施しうる。たとえば、SUPLのうちで能率化されたSUPLサービスレイヤに関係する部分を、XMLを用いて実施しうる。ある設計では、ASN.1(Abstract Syntax Notation One)を、SUPLのスキーマとして保持することができ、国際電気通信連合(ITU)X.693を、XMLでこれを符号化するのに使用しうる(たとえば、XER符号化を用いて)。別の設計では、新しい文書型定義(DTD)スキーマまたはXMLスキーマ定義(XSD)スキーマを、SUPL ASN.1定義から定義しうるが、能率化されたSUPLサービスレイヤに適用可能なSUPLメッセージとパラメータとに制限しうる。両方の設計で、SUPLのサブセットだけが、XMLでの実施によって影響を受けることができ、その影響を、フロントエンドコーダとパーサとに制限しうる。ASN.1とXMLとの間の折衝を、すべてのA−SLPに関する規約によってASN.1またはXMLのいずれかを定義することによって回避することができ、H−SLP用のSETのSubscriber Identity Module(SIM)カード上で構成しうる。
【0052】
RRLP、RRC、LPP、およびIS−801などの他の測位プロトコルは、ASN.1(またはある他のフォーマット)からXMLに変換されうる。この変換は、意味論的ではなく構文的(すなわち、内容ではなくフォーマットの変化を伴う)としうる。所与の測位プロトコルのXML版(XML測位プロトコルと呼ばれる場合がある)は、その測位プロトコルのASN.1版と同一の支援データおよび測定タイプをサポートしうる。新しい測位方法ならびに既存の測位方法に対する変更を、結果のXML測位プロトコルに追加しうる。たとえば、XML測位プロトコルは、Wi−Fi、固定ブロードバンド、WiMAX、その他などの非3GPPアクセスタイプと非3GPP2アクセスタイプとに関する測位をサポートするために拡張されうる。
【0053】
図6は、ロケーションサービスを入手するために端末/SETによって実行されるプロセス600の設計を示す。端末は、その端末の内部(たとえば、図2に示されているように)またはその端末の外部(たとえば、図3に示されているように)としうるアプリケーションからロケーションサービス要求を受信しうる(ブロック612)。端末は、特定の持続時間の拡張ロケーションセッションを確立するためにロケーションサーバと少なくとも1つのメッセージを交換しうる(ブロック614)。端末は、(i)アプリケーションからのロケーションサービス要求に応答して、または(ii)ロケーションサービス要求を受信する前に、拡張ロケーションセッションを確立しうる。
【0054】
端末は、アプリケーションからロケーション要求を受信しうる(ブロック616)。端末は、拡張ロケーションセッションの特定の持続時間内の任意の時に、たとえばロケーション要求の受信に応答して、拡張ロケーションセッションの一部としてロケーションサーバからロケーションサービスを入手しうる(ブロック618)。端末は、ロケーション情報を備えるロケーション応答をアプリケーションに送信しうる(ブロック620)。
【0055】
ある設計では、端末とロケーションサーバとは、拡張ロケーションセッションに関するSUPLメッセージを交換しうる。端末は、拡張ロケーションセッションのセッションIDを判定しうる。端末は、拡張ロケーションセッション中にロケーションサービスを入手するためにロケーションサーバと交換されるメッセージを識別するのにそのセッションIDを使用しうる。
【0056】
ブロック614のある設計では、端末は、拡張ロケーションセッションに関する少なくとも1つのパラメータをさらに構成するために、ロケーションサーバと少なくとも1つのメッセージを交換しうる。少なくとも1つの構成されるパラメータは、選択された測位方法、選択された測位プロトコル、QoP、ある他のパラメータ、またはその組合せを備えうる。次いで、端末は、少なくとも1つの構成されたパラメータに基づいて、ロケーションサーバからロケーションサービスを入手しうる。
【0057】
ブロック614のある設計では、端末は、拡張ロケーションセッションの確立を開始するためにロケーションサーバに第1のメッセージ(たとえば、SUPL STARTメッセージ)を送信しうる。端末は、拡張ロケーションセッションの確立を肯定応答するためにロケーションサーバによって送信された第2のメッセージ(たとえば、SUPL RESPONSEメッセージ)を受信しうる。ある設計では、第1のメッセージは、拡張ロケーションセッションの要求される持続時間を備えることができ、第2のメッセージは、拡張ロケーションセッションの許可された持続時間を備えうる。拡張ロケーションセッションの特定の持続時間は、許可された持続時間と等しい場合があり、あるいは、他の形で決定される場合がある。ある設計では、第1のメッセージは、端末の測位能力を備えることができ、第2のメッセージは、ロケーションサーバの測位能力を備えうる。第1のメッセージと第2のメッセージは、他の情報を備えうる。
【0058】
ブロック618のある設計では、端末は、ロケーションサービスを入手するためにロケーションサーバに第3のメッセージ(たとえば、SUPL POSメッセージまたはSUPL POS INITメッセージ)を送信しうる。端末は、ロケーションサーバから、ロケーション情報を備える第4のメッセージ(たとえば、SUPL POSメッセージまたはSUPL REPORTメッセージ)を受信しうる。ある設計では、第3のメッセージは、支援データの要求を備えることができ、第4のメッセージ内のロケーション情報は、端末の支援データを備えうる。別の設計では、第3のメッセージは、測定値を備えることができ、ロケーション情報は、端末のロケーション推定値を備えうる。ある設計では、第3のメッセージは、端末によって選択された測位方法、選択された測位方法に関する少なくとも1つの測位メッセージ、ある他の情報、またはその組合せを備えうる。
【0059】
ある設計では、端末は、拡張ロケーションセッション中に複数回だけロケーションサービスを入手しうる。端末は、ロケーションサービスが入手されるたびにロケーション情報(たとえば、その端末のロケーション推定値)を受信しうる。端末(または端末のアプリケーション)は、周期的トリガロケーションサービス、エリアイベントトリガロケーションサービス、または即時ロケーションサービスより複雑なある他のトリガロケーションサービスをエミュレートするためにロケーション情報を使用しうる。一般に、端末は、拡張ロケーションセッション中に任意の回数だけ任意の時にロケーションサービスを入手しうる。端末は、ロケーションサービスがその端末によって入手される時のすべてから受信されたロケーション情報に基づいて任意のロケーションサービスをエミュレートしうる。
【0060】
拡張ロケーションセッションは、特定の持続時間が満了したとき終了しうる。ある設計では、ロケーションサーバは、拡張セッションを明示的に終了するために、持続時間が満了したとき端末にSUPL ENDメッセージを端末に送信しうる(またはその逆)。別の設計では、端末が、たとえば図2と3とに示されているように、特定の持続時間の満了の前に、拡張ロケーションセッションを終了するためにロケーションサーバとメッセージを交換しうる。もう1つの設計では、端末が、特定の持続時間を過ぎる拡張ロケーションセッションの延長を要求するためにロケーションサーバにメッセージを送信しうる。
【0061】
ある設計では、端末は、ホームネットワークと通信することができ、ロケーションサーバは、ホームネットワーク内に存在するH−SLP(またはある他のロケーションサーバ)としうる。別の設計では、端末は、ホームネットワークから離れてローミングしていることができ、サービングネットワークと通信しうる。この場合に、ロケーションサーバを、サービングネットワーク内のA−SLPまたはホームネットワーク内のH−SLPとしうる。端末は、DHCPもしくはDNSを使用することによって、またはサービングネットワークに接続するとき、またはある他の機構を使用することによって、A−SLPを発見しうる。
【0062】
図7は、ロケーションサービスをサポートするためにロケーションサーバ(たとえば、SLP)によって実行されるプロセス700の設計を示す。ロケーションサーバは、特定の持続時間の拡張ロケーションセッションを確立するために端末と少なくとも1つのメッセージを交換しうる(ブロック712)。ロケーションサーバは、拡張ロケーションセッションの特定の持続時間内の任意の時に端末によって要求されたとき、拡張ロケーションセッションの一部として端末にロケーションサービスを提供しうる(ブロック714)。
【0063】
ブロック712のある設計では、ロケーションサーバは、拡張ロケーションセッションの確立を開始するために端末によって送信された第1のメッセージを受信しうる。ロケーションサーバは、拡張ロケーションセッションの確立を肯定応答するために端末に第2のメッセージを送信しうる。ある設計では、第1のメッセージは、拡張ロケーションセッションの要求される持続時間、端末の能力などを備えうる。第2のメッセージは、拡張ロケーションセッションの許可された持続時間、ロケーションサーバの能力などを備えうる。メッセージ交換は、拡張ロケーションセッションに関する少なくとも1つのパラメータ、たとえば選択された測位方法、選択された測位プロトコル、QoPなどを構成することもできる。ロケーションサーバは、少なくとも1つの構成されたパラメータに基づいて端末にロケーションサービスを提供しうる。
【0064】
ブロック714のある設計では、ロケーションサーバは、ロケーションサービスを入手するために端末によって送信された第3のメッセージを受信しうる。ロケーションサーバは、ロケーション情報を備える第4のメッセージを端末に送信しうる。第3のメッセージは、支援データの要求、測定値、選択された測位方法などを備えうる。第4のメッセージは、端末の支援データ、端末のロケーション推定値、および/またはある他のロケーション情報を備えうる。ロケーションサーバは、端末が、ロケーション情報を繰り返して入手するか、周期的トリガロケーションサービス、エリアイベントトリガロケーションサービス、またはある他の複雑なロケーションサービスをエミュレートすることを可能にするために、拡張ロケーションセッション中に端末に複数回だけロケーションサービスを提供しうる。
【0065】
拡張ロケーションセッションは、特定の持続時間が満了したとき終了しうる。ある設計では、ロケーションサーバは、拡張セッションを明示的に終了するために、持続時間が満了したとき端末にSUPL ENDメッセージを端末に送信しうる(またはその逆)。別の設計では、ロケーションサーバが、たとえば図2または3に示されているように、特定の持続時間の満了の前に、拡張ロケーションセッションを終了するために端末とメッセージを交換しうる。もう1つの設計では、ロケーションサーバが、特定の持続時間を過ぎる拡張ロケーションセッションの延長を要求するために端末によって送信されたメッセージを受信しうる。ロケーションサーバは、(i)その要求を許可し、拡張ロケーションセッションを延長するか、(ii)その要求を却下し、特定の持続時間が満了したとき拡張ロケーションセッションを終了するかのいずれかを行うことができる。
【0066】
図8は、端末/SET 110と、アクセスネットワーク120と、ロケーションサーバ/SLP 130との設計のブロック図を示す。簡単のために、図8は、端末110用の1つのコントローラ/プロセッサ810、1つのメモリ812、および1つの送信器/受信器(TMTR/RCVR)814のみと、アクセスネットワーク120用の1つのコントローラ/プロセッサ820、1つのメモリ822、1つの送信器/受信器824、および1つの通信(Comm)ユニット826のみと、SLP 130用の1つのコントローラ/プロセッサ830、1つのメモリ832、および1つの通信ユニット834のみとを示す。一般に、各エンティティは、任意の個数の処理ユニット(たとえば、プロセッサ、コントローラなど)、メモリ、送信器/受信器、通信ユニットなどを含みうる。端末110は、1つまたは複数の無線ネットワークおよび/または有線ネットワークを用いる通信をサポートしうる。端末110は、1つまたは複数のSPS、たとえば、GPS、Galileo、GLONASSなどから信号を受信し、処理することもできる。
【0067】
ダウンリンクでは、アクセスネットワーク120は、そのカバレッジエリア内の端末にトラフィックデータと、シグナリングと、パイロットとを送信しうる。これらのさまざまなタイプの情報を、プロセッサ820によって処理し、送信器824によって条件付け、ダウンリンクに送信しうる。端末110では、アクセスネットワーク120からのダウンリンク信号を、受信器814によって受信し、条件付け、さまざまなタイプの情報を入手するためにプロセッサ810によってさらに処理しうる。プロセッサ810は、図6のプロセス600および/または本明細書で説明される技法の他のプロセスを実行しうる。プロセッサ810は、図2から5のSET 110の処理を実行することもできる。メモリ812と822とは、それぞれ端末110とアクセスネットワーク120とのためのプログラムコードとデータとを格納しうる。アップリンクでは、端末110は、アクセスネットワーク120にトラフィックデータと、シグナリングと、パイロットとを送信しうる。これらのさまざまなタイプの情報を、プロセッサ810によって処理し、送信器814によって条件付け、アップリンクに送信しうる。アクセスネットワーク120では、端末110と他の端末とからのアップリンク信号を、受信器824によって受信し、条件付け、端末からのさまざまなタイプの情報を入手するためにプロセッサ820によってさらに処理しうる。アクセスネットワーク120は、通信ユニット826を介してSLP 130と直接にまたは間接に通信しうる。
【0068】
SLP 130内では、プロセッサ830が、端末のためのロケーションサービスをサポートするための処理を実行しうる。たとえば、プロセッサ830は、図7のプロセス700および/または本明細書で説明される技法の他のプロセスを実行しうる。プロセッサ830は、図2から5のSLP 130の処理を実行することもできる。プロセッサ830は、端末110に支援データを提供し、端末110のロケーション推定値を計算し、SUPLエージェント140にロケーション情報を提供するなどを行うこともできる。メモリ832は、SLP 130のためのプログラムコードとデータとを格納しうる。通信ユニット834は、SLP 130がアクセスネットワーク120、端末110、および/または他のネットワークエンティティ(図8には図示せず)と通信することを可能にすることができ、SLP 130と端末110とは、メッセージ(たとえば、SUPLメッセージ)を交換することができ、これらのメッセージは、アクセスネットワーク120を介して搬送され得る。
【0069】
当業者は、情報および信号は、さまざまな異なる技術または技法のいずれをも使用して表されうることを理解するであろう。たとえば、上の説明全体を通じて言及される可能性があるデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップは、電圧、電流、電磁波、磁界または磁性粒子、光学場または光学粒子、あるいはその任意の組合せによって表わされうる。
【0070】
当業者は、本明細書の開示に関連して説明されるさまざまな例示的な論理ブロック、モジュールと、回路、アルゴリズムステップが、ハードウェア、コンピュータソフトウェア/ファームウェア、またはその両方の組合せとして実施できることをさらに了解するであろう。ハードウェアとソフトウェア/ファームウェアとのこの交換可能性を明瞭に示すために、さまざまな例示的なコンポーネントと、ブロックと、モジュールと、回路と、ステップとを、上で、一般にその機能性に関して説明した。そのような機能性がハードウェアまたはソフトウェア/ファームウェアのどちらとして実施されるのかは、特定の応用例とシステム全体に課せられる設計制約とに依存する。当業者は、説明された機能性を、各特定の応用例のためにさまざまな形で実施しうるが、そのような実施判断が、本開示の範囲からの逸脱を引き起こすと解釈されてはならない。
【0071】
本明細書で説明される位置判定技法は、無線広域ネットワーク(WWAN)、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)、無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN)、その他などのさまざまな無線通信ネットワークに関連して実施しうる。用語「ネットワーク」と「システム」とは、しばしば交換可能に使用される。WWANを、符号分割多元接続(CDMA)ネットワーク、時分割多元接続(TDMA)ネットワーク、周波数分割多元接続(FDMA)ネットワーク、直交周波数分割多元接続(OFDMA)ネットワーク、Single−Carrier Frequency Division Multiple Access(SC−FDMA)ネットワーク、Long Term Evolution(LTE)ネットワーク、WiMAX(IEEE 802.16)ネットワークなどとしうる。CDMAネットワークは、cdma2000、Wideband−CDMA(W−CDMA)、その他などの1つまたは複数の無線アクセス技術(RAT)を実施しうる。Cdma2000は、IS−95標準規格と、IS−2000標準規格と、IS−856標準規格とを含む。TDMAネットワークは、Global System for Mobile Communications(GSM(登録商標))、Digital Advanced Mobile Phone System(D−AMPS)、またはある他のRATを実施しうる。GSM(登録商標)とW−CDMAとは、「3rd Generation Partnership Project」(3GPP)という名称のコンソーシアムからの文書に記載されている。Cdma2000は、「3rd Generation Partnership Project 2」(3GPP2)という名称のコンソーシアムからの文書に記載されている。3GPP文書と3GPP2文書とは、公に入手可能である。WLANを、IEEE 802.11xネットワークとすることができ、WPANを、Bluetooth(登録商標)ネットワーク、IEEE 802.15x、またはある他のタイプのネットワークとしうる。本技法を、WWAN、WLAN、および/またはWPANの任意の組合せに関連して実施することもできる。本技法は、フェムトセルに関連して実施することもできる。
【0072】
衛星測位システム(SPS)は、通常、エンティティが送信器から受信された信号に少なくとも部分的に基づいて地球またはその上でのそのロケーションを判定することを可能にするように測位された送信器のシステムを含む。そのような送信器は、通常、設定された個数のチップの繰り返す擬似雑音(PN)コードを用いてマークされた信号を送信し、地上ベースの制御ステーション、ユーザ機器、および/または宇宙船に配置され得る。特定の例では、そのような送信器を、地球周回衛星(SV)上に配置しうる。たとえば、全地球測位システム(GPS)、Galileo、GLONASS、またはCompassなどの全地球的航法衛星システム(GNSS)のコンステレーション内のSVは、コンステレーション内の他のSVによって送信されたPNコードから区別可能な(たとえば、GPSのように衛星ごとに異なるPNコードを使用するか、GLONASSのように異なる周波数で同一のコードを使用することによって)PNコードを用いてマークされた信号を送信しうる。ある種の態様によれば、本明細書で提示される技法は、SPSについてグローバルシステム(たとえば、GNSS)に制限されない。たとえば、本明細書で提示される技法を、たとえば、日本の準天頂衛星システム(QZSS)、インドのIndian Regional Navigational Satellite System(IRNSS)、中国の北斗などのさまざまな地域システムならびに/あるいは1つまたは複数の全地球的航法衛星システムおよび/または地域航法衛星システムに関連するか他の形でこれと共に使用するために使用可能にされ得るさまざまな増強システム(たとえば、静止衛星型衛星航法増強システム(SBAS))に適用されまたはその中での使用のために他の形で使用可能にされ得る。限定ではなく例として、SBASは、たとえば、Wide Area Augmentation System(WAAS)、European Geostationary Navigation Overlay Service(EGNOS)、Multi−functional Satellite Augmentation System(MSAS)、GPS Aided Geo Augmented NavigationもしくはGPS and Geo Augmented Navigation system(GAGAN)、および/または類似物など、完全性情報、微分補正などを提供する増強システム(1つまたは複数)を含みうる。したがって、本明細書で使用されるとき、SPSは、1つまたは複数の全地球的航法衛星システムおよび/または地域航法衛星システムおよび/または増強システムの任意の組合せを含むことができ、SPS信号は、SPS、SPS様、および/またはそのような1つまたは複数のSPSに関連する他の信号を含みうる。
【0073】
端末/SETは、無線通信信号および/または無線ナビゲーション信号を受信できる、セルラまたは他の無線通信デバイス、パーソナル通信システム(PCS)デバイス、パーソナルナビゲーションデバイス(PND)、パーソナル情報マネージャ(PIM)、携帯情報端末(PDA)、ラップトップ機、または他の適切なモバイルデバイスなどのデバイスを指す。端末/SETは、衛星信号受信、支援データ受信、および/または位置関連処理がデバイスまたはPNDのどちらで発生するのかにかかわりなく、短距離無線、赤外線、有線接続、または他の接続によるなど、パーソナルナビゲーションデバイス(PND)と通信するデバイスを含むことも意図されている。また、端末/SETは、衛星信号受信、支援データ受信、および/または位置関連処理がデバイス、サーバ、またはネットワークに関連する別のデバイスのどれで発生するのかにかかわりなく、インターネット、Wi−Fi、または他のネットワークを介するなど、サーバと通信できる、無線通信デバイス、コンピュータ、ラップトップ機などを含む、すべてのデバイスを含むことが意図されている。上記の任意の動作可能な組合せも、端末/SETと考えられる。
【0074】
本明細書で説明される方法論は、応用例に依存してさまざまな手段によって実施しうる。たとえば、これらの方法論は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、またはその任意の組合せで実施しうる。ハードウェアを用いる実施態様について、処理ユニットは、1つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、ディジタル信号プロセッサ(DSP)、ディジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、電子デバイス、本明細書で説明される機能を実行するように設計された他の電子ユニット、またはその組合せ内で実装されうる。
【0075】
ファームウェアおよび/またはソフトウェアを用いる実装では、本方法論は、本明細書で説明される機能を実行するモジュール(たとえば、プロシージャ、関数など)を用いて実施しうる。命令を有形に実施するすべての機械可読媒体を、本明細書で説明される方法論を実施する際に使用しうる。たとえば、ソフトウェアコードを、メモリに格納し、処理ユニットによって実行しうる。メモリを、処理ユニット内または処理ユニットの外部で実施しうる。本明細書で使用されるとき、用語「メモリ」は、すべてのタイプの長期、短期、揮発性、不揮発性、または他のメモリを指し、特定のタイプのメモリもしくはメモリの個数、またはメモリが格納される媒体のタイプに限定されない。
【0076】
ファームウェアおよび/またはソフトウェアで実装される場合には、上記機能は、コンピュータ可読媒体上に1つまたは複数の命令またはコードとして格納されうる。例は、データ構造を用いて符号化されたコンピュータ可読媒体およびコンピュータプログラムを用いて符号化されたコンピュータ可読媒体を含む。コンピュータ可読媒体は、物理コンピュータ記憶媒体を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスできる任意の使用可能な媒体としうる。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMもしくは他の光ディスク(disk)ストレージ、磁気ディスク(disk)ストレージ、半導体ストレージ、または他のストレージデバイス、あるいは命令またはデータ構造の形で所望のプログラムコードを格納するのに使用でき、コンピュータによってアクセスできる任意の他の媒体を備えることができ、本明細書で使用されるとき、ディスク(diskおよびdisc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザディスク(disc)、光ディスク(disc)、ディジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピディスク(disk)、およびBlu−rayディスク(disc)を含み、ここで、diskは、通常は磁気的にデータを再生し、discは、レーザを用いて光学的にデータを再生する。上記の組合せも、コンピュータ可読媒体の範囲に含まれなければならない。
【0077】
コンピュータ可読媒体上の格納に加えて、命令および/またはデータは、通信装置に含まれる伝送媒体上の信号として提供されうる。たとえば、通信装置は、命令とデータとを示す信号を有するトランシーバを含みうる。この命令とデータとは、1つまたは複数の処理ユニットに特許請求の範囲に概要を示された機能を実施させるように構成される。すなわち、通信装置は、開示される機能を実行するための情報を示す信号を有する伝送媒体を含む。第1の時には、通信装置に含まれる伝送媒体が、開示される機能を実行するための情報の第1の部分を含むことができ、第2の時には、通信装置に含まれる伝送媒体が、開示される機能を実行するための情報の第2の部分を含みうる。
【0078】
本開示の前の説明は、当業者が本開示を実施または使用することを可能にするために提供されたものである。本開示に対するさまざまな変更は、当業者に容易に明白になり、本明細書で定義される包括的な原理は、本開示の範囲から逸脱せずに他の変形形態に適用され得る。したがって、本開示は、本明細書で説明された例および設計に限定されることを意図されているのではなく、本明細書で開示される原理および新規の特徴と一貫する最も広い範囲を与えられるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
特定の持続時間の拡張ロケーションセッションを確立するために端末とロケーションサーバとの間で少なくとも1つのメッセージを交換することと、
前記拡張ロケーションセッションの前記特定の持続時間内の任意の時に前記拡張ロケーションセッションの一部として前記ロケーションサーバから前記端末によってロケーションサービスを入手することと
を備える、ロケーションサービスを入手する方法。
【請求項2】
前記少なくとも1つのメッセージを交換することは、前記拡張ロケーションセッションに関する少なくとも1つのパラメータをさらに構成するために前記少なくとも1つのメッセージを交換することを備え、ロケーションサービスの前記入手することは、前記少なくとも1つの構成されたパラメータに基づいて前記ロケーションサーバからロケーションサービスを入手することを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記少なくとも1つの構成されたパラメータは、選択された測位方法、選択された測位プロトコル、測位品質(QoP)、またはその組合せを備える、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記少なくとも1つのメッセージを交換することは、
前記拡張ロケーションセッションの確立を開始するために前記端末から前記ロケーションサーバへ第1のメッセージを送信することと、
前記拡張ロケーションセッションの確立を肯定応答するために前記ロケーションサーバによって前記端末へ送信される第2のメッセージを受信することと
を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のメッセージは、前記拡張ロケーションセッションの要求される持続時間を備え、前記第2のメッセージは、前記拡張ロケーションセッションの許可された持続時間を備え、前記拡張ロケーションセッションの前記特定の持続時間は、前記許可された持続時間と等しい、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第1のメッセージは、前記端末の測位能力を備え、前記第2のメッセージは、前記ロケーションサーバの測位能力を備える、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記端末にあるアプリケーションからロケーションサービス要求を受信することをさらに備え、前記拡張ロケーションセッションは、前記ロケーションサービス要求に応答して前記端末によって確立される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記端末の外部のアプリケーションからロケーションサービス要求を受信することをさらに備え、前記拡張ロケーションセッションは、前記ロケーションサービス要求に応答して前記端末によって確立される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記端末にあるアプリケーションからロケーション要求を受信することをさらに備え、ロケーションサービスは、前記ロケーション要求に応答して前記端末によって入手される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記ロケーションサービスは入手することは、
ロケーションサービスを入手するために前記端末から前記ロケーションサーバへ第1のメッセージを送信することと、
ロケーション情報を備える第2のメッセージを前記ロケーションサーバから受信することと
を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記第1のメッセージは、支援データの要求を備え、前記第2のメッセージ内の前記ロケーション情報は、前記端末の支援データを備える、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1のメッセージは、測定値を備え、前記第2のメッセージ内の前記ロケーション情報は、前記端末のロケーション推定値を備える、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記第1のメッセージは、前記端末によって選択された測位方法を備える、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記第1のメッセージは、選択された測位プロトコルの少なくとも1つの測位メッセージを備える、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記拡張ロケーションセッションのセッション識別子(ID)を判定することと、
前記拡張ロケーションセッション中にロケーションサービスを入手するために前記端末と前記ロケーションサーバとの間で交換されるメッセージを識別するのに前記セッションIDを使用することと
をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記ロケーションサービスを入手することは、
前記拡張ロケーションセッション中に前記端末によって複数回だけロケーションサービスを入手することと、
周期的トリガロケーションサービスまたはエリアイベントトリガロケーションサービスをエミュレートするために、前記複数回だけロケーションサービスを入手することから前記端末によって受信されたロケーション情報を使用することと
を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記特定の持続時間の満了の前に、前記拡張ロケーションセッションを終了するために前記端末と前記ロケーションサーバとの間でメッセージを交換すること
をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記特定の持続時間を超える前記拡張ロケーションセッションの延長について要求するために前記端末から前記ロケーションサーバへメッセージを送信すること
をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記端末は、ホームネットワークから離れてローミングしていてサービングネットワークと通信し、前記ロケーションサーバは、前記サービングネットワークと関連される、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記端末および前記ロケーションサーバは、前記拡張ロケーションセッションに関するセキュア・ユーザ・プレーン・ロケーション(SUPL)メッセージを交換する、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
特定の持続時間の拡張ロケーションセッションを確立するために端末とロケーションサーバとの間で少なくとも1つのメッセージを交換するための手段と、
前記拡張ロケーションセッションの前記特定の持続時間内の任意の時に前記拡張ロケーションセッションの一部として前記ロケーションサーバから前記端末によってロケーションサービスを入手するための手段と
を備える、ロケーションサービスを入手する装置。
【請求項22】
前記少なくとも1つのメッセージを交換するための前記手段は、前記拡張ロケーションセッションに関する少なくとも1つのパラメータをさらに構成するために前記少なくとも1つのメッセージを交換するための手段を備え、ロケーションサービスを入手するための前記手段は、前記少なくとも1つの構成されたパラメータに基づいて前記ロケーションサーバからロケーションサービスを入手するための手段を備える、請求項21に記載の装置。
【請求項23】
前記少なくとも1つのメッセージを交換するための前記手段は、
前記拡張ロケーションセッションの確立を開始するために前記端末から前記ロケーションサーバへ第1のメッセージを送信するための手段と、
前記拡張ロケーションセッションの確立を肯定応答するために前記ロケーションサーバによって前記端末へ送信される第2のメッセージを受信するための手段と
を備える、請求項21に記載の装置。
【請求項24】
ロケーションサービスを入手するための前記手段は、
ロケーションサービスを入手するために前記端末から前記ロケーションサーバへ第1のメッセージを送信するための手段と、
ロケーション情報を備える第2のメッセージを前記ロケーションサーバから受信するための手段と
を備える、請求項21に記載の装置。
【請求項25】
ロケーションサービスを入手するための前記手段は、
前記拡張ロケーションセッション中に前記端末によって複数回だけロケーションサービスを入手するための手段と、
周期的トリガロケーションサービスまたはエリアイベントトリガロケーションサービスをエミュレートするために、前記複数回だけロケーションサービスを入手することから前記端末によって受信されたロケーション情報を使用するための手段と
を備える、請求項21に記載の装置。
【請求項26】
特定の持続時間の拡張ロケーションセッションを確立するために端末とロケーションサーバとの間で少なくとも1つのメッセージを交換し、前記拡張ロケーションセッションの前記特定の持続時間内の任意の時に前記拡張ロケーションセッションの一部として前記ロケーションサーバから前記端末によってロケーションサービスを入手するように構成された少なくとも1つの処理ユニット
を備える、無線通信の装置。
【請求項27】
前記少なくとも1つの処理ユニットは、前記拡張ロケーションセッションに関する少なくとも1つのパラメータをさらに構成するために前記少なくとも1つのメッセージを交換し、前記少なくとも1つの構成されたパラメータに基づいて前記ロケーションサーバからロケーションサービスを入手するように構成される、請求項26に記載の装置。
【請求項28】
前記少なくとも1つの処理ユニットは、前記拡張ロケーションセッションの確立を開始するために前記端末から前記ロケーションサーバへ第1のメッセージを送信し、前記拡張ロケーションセッションの確立を肯定応答するために前記ロケーションサーバによって前記端末へ送信される第2のメッセージを受信するように構成される、請求項26に記載の装置。
【請求項29】
前記少なくとも1つの処理ユニットは、ロケーションサービスを入手するために前記端末から前記ロケーションサーバへ第1のメッセージを送信し、ロケーション情報を備える第2のメッセージを前記ロケーションサーバから受信するように構成される、請求項26に記載の装置。
【請求項30】
前記少なくとも1つの処理ユニットは、前記拡張ロケーションセッション中に前記端末によって複数回だけロケーションサービスを入手し、周期的トリガロケーションサービスまたはエリアイベントトリガロケーションサービスをエミュレートするために、前記複数回だけロケーションサービスを入手することから前記端末によって受信されたロケーション情報を使用するように構成される、請求項26に記載の装置。
【請求項31】
少なくとも1つの処理ユニットに、特定の持続時間の拡張ロケーションセッションを確立するために端末とロケーションサーバとの間で少なくとも1つのメッセージを交換させるコードと、
前記少なくとも1つの処理ユニットに、前記拡張ロケーションセッションの前記特定の持続時間内の任意の時に前記拡張ロケーションセッションの一部として前記ロケーションサーバから前記端末によってロケーションサービスを入手させるコードと
を備えるコンピュータ可読媒体
を備えるコンピュータプログラム製品。
【請求項32】
特定の持続時間の拡張ロケーションセッションを確立するためにロケーションサーバと端末との間で少なくとも1つのメッセージを交換することと、
前記拡張ロケーションセッションの前記特定の持続時間内の任意の時に前記端末によって要求されたとき前記拡張ロケーションセッションの一部として前記ロケーションサーバによって前記端末にロケーションサービスを提供することと
を備える、ロケーションサービスをサポートする方法。
【請求項33】
前記、少なくとも1つのメッセージを交換することは、前記拡張ロケーションセッションに関する少なくとも1つのパラメータをさらに構成するために前記少なくとも1つのメッセージを交換することを備え、ロケーションサービスの前記提供することは、前記少なくとも1つの構成されたパラメータに基づいて前記端末にロケーションサービスを提供することを備える、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記、少なくとも1つのメッセージを交換することは、
前記拡張ロケーションセッションの確立を開始するために前記端末によって前記ロケーションサーバに送信される第1のメッセージを受信することと、
前記拡張ロケーションセッションの確立を肯定応答するために前記ロケーションサーバから前記端末へ第2のメッセージを送信することと
を備える、請求項32に記載の方法。
【請求項35】
前記、ロケーションサービスを提供することは、
ロケーションサービスを入手するために前記端末によって前記ロケーションサーバに送信される第1のメッセージを受信することと
ロケーション情報を備える第2のメッセージを前記ロケーションサーバから前記端末へ送信することと
を備える、請求項32に記載の方法。
【請求項36】
前記、ロケーションサービスを提供することは、前記端末が周期的トリガロケーションサービスまたはエリアイベントトリガロケーションサービスをエミュレートすることを可能にするために、前記拡張ロケーションセッション中に前記端末に複数回だけロケーションサービスを提供することを備える、請求項32に記載の方法。
【請求項37】
前記特定の持続時間の満了の前に前記拡張ロケーションセッションを終了するために前記ロケーションサーバと前記端末との間でメッセージを交換すること
をさらに備える、請求項32に記載の方法。
【請求項38】
前記特定の持続時間を超える前記拡張ロケーションセッションの延長について要求するために前記端末によって前記ロケーションサーバに送信されるメッセージを受信すること
をさらに備える、請求項32に記載の方法。
【請求項39】
特定の持続時間の拡張ロケーションセッションを確立するためにロケーションサーバと端末との間で少なくとも1つのメッセージを交換するための手段と、
前記拡張ロケーションセッションの前記特定の持続時間内の任意の時に前記端末によって要求されたとき前記拡張ロケーションセッションの一部として前記ロケーションサーバによって前記端末にロケーションサービスを提供するための手段と
を備える、ロケーションサービスをサポートする装置。
【請求項40】
少なくとも1つのメッセージを交換するための前記手段は、前記拡張ロケーションセッションに関する少なくとも1つのパラメータをさらに構成するために前記少なくとも1つのメッセージを交換するための手段を備え、ロケーションサービスを提供するための前記手段は、前記少なくとも1つの構成されたパラメータに基づいて前記端末にロケーションサービスを提供するための手段を備える、請求項39に記載の装置。
【請求項41】
少なくとも1つのメッセージを交換するための前記手段は、
前記拡張ロケーションセッションの確立を開始するために前記端末によって前記ロケーションサーバに送信される第1のメッセージを受信するための手段と、
前記拡張ロケーションセッションの確立を肯定応答するために前記ロケーションサーバから前記端末へ第2のメッセージを送信するための手段と
を備える、請求項39に記載の装置。
【請求項42】
ロケーションサービスを提供するための前記手段は、
ロケーションサービスを入手するために前記端末によって前記ロケーションサーバに送信される第1のメッセージを受信するための手段と
ロケーション情報を備える第2のメッセージを前記ロケーションサーバから前記端末へ送信するための手段と
を備える、請求項39に記載の装置。
【請求項43】
ロケーションサービスを提供するための前記手段は、前記端末が周期的トリガロケーションサービスまたはエリアイベントトリガロケーションサービスをエミュレートすることを可能にするために、前記拡張ロケーションセッション中に前記端末に複数回だけロケーションサービスを提供するための手段を備える、請求項39に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2012−529255(P2012−529255A)
【公表日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−514195(P2012−514195)
【出願日】平成22年6月4日(2010.6.4)
【国際出願番号】PCT/US2010/037497
【国際公開番号】WO2010/141884
【国際公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】