説明

脚立

【課題】脚立の各脚の設置面の傾斜が全て異なる面に対して、安定して設置できる脚立を提供する。
【解決手段】4本の脚部10の各一対は、補強のための複数の横げた部15を有し、且つ、脚部10の一端は、折り畳み機構25により踏み台部20にそれぞれ取付けられ、他端は、脚長を調節する脚長調整部30をそれぞれ有し、脚長調整部30の一端の脚端部40は、ボール受け機構46とボール44とボール固定部42とを有し、ボール44はボール固定部42に固定され、且つ、ボール受け機構46に回転自由に嵌合され、ボール固定部42の底面は、設置面との滑りを防止するための滑り防止部35を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、脚立に係り、より詳しくは、脚立の各脚の設置面の傾斜が全て異なる面に対して、安定して設置できる脚立に関する。
【背景技術】
【0002】
図2は、従来の脚立の構成図である。図2において、従来の脚立200は、4本の脚部10の各一対に補強のための複数の横げた部15と、踏み台部20とを有し、脚部10の一端は、折り畳み機構により、踏み台部20に取付けられ、他端は、接触面との滑りを防止するため、滑り防止部35を有している。さらに、脚部10の他端は、脚長を調節する脚長調整部30を有している。
【0003】
脚立200は、所望の場所に設置され、踏み台部20が所望の高さで水平となるよう、脚長調整部30がそれぞれ調整される。脚長調整部30は、所望の高さと水平が得られた時点で調整が完了し、固定される。
【0004】
ところが、脚立200が設置される場所は、滑り防止部35との接触面が水平な場所とは限らず、それぞれの設置面がランダムな傾きを有している場合がある。この場合、いずれかの脚10の滑り防止部35と設置場所の設置面との傾きが2〜3度を超え、且つ、踏み台部20上での加重バランスがその脚10の方向に偏ると、容易に脚立200のバランスが崩れて加重方向に倒れ込み、水平を維持することができ無くなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、その目的は、脚立の各脚の設置面の傾斜が全て異なる面に対して、安定して設置できる脚立を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の脚立は、4本の脚部と、踏み台部とを有する脚立において、4本の脚部の各一対は、補強のための複数の横げた部を有し、且つ、脚部の一端は、折り畳み機構により踏み台部にそれぞれ取付けられ、他端は、脚長を調節する脚長調整部をそれぞれ有し、脚長調整部の一端の脚端部は、ボール受け機構とボールとボール固定部とを有し、ボールはボール固定部に固定され、且つ、ボール受け機構に回転自由に嵌合され、ボール固定部の底面は、設置面との滑りを防止するための滑り防止部を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、脚立の各脚の設置面の傾斜が全て異なる面に対して、安定して設置できる脚立を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明による脚立の構成図
【図2】従来の脚立の構成図
【発明を実施するための形態】
【実施例】
【0009】
本発明の実施の形態について、図を用いて説明する。図1は、本発明による脚立の構成図である。図1において、本発明による脚立100は、4本の脚部10の各一対は、補強のための複数の横げた部15を有し、且つ、脚部10の一端は、折り畳み機構25により踏み台部20にそれぞれ取付けられ、他端は、脚長を調節する脚長調整部30をそれぞれ有している。
【0010】
脚長調整部30の一端の脚端部40は、ボール受け機構46とボール44とボール固定部42とを有し、ボール44はボール固定部42に固定され、且つ、ボール受け機構46に回転自由に嵌合されている。ボール固定部42の底面は、設置面との滑りを防止するための滑り防止部35を有している。
【0011】
折り畳まれた脚立100の4本の脚部10は、所望の設置場所において、折り畳み機構25が解除され、踏み台部20が所望の高さで水平となるよう、脚長調整部30がそれぞれ調整される。脚長調整部30所望の高さと水平が得られた時点で、調整が完了し、固定される。
【0012】
このとき、ボール受け機構46に嵌合されたボール44が自由に回転するため、ボール固定部42の底面をそれぞれ設置面に平行に設置することができる。このため、踏み台部20上での加重バランスが脚10のいずれかの方向に偏るとしても、脚立100のバランスが崩れて加重方向に倒れ込み、水平を維持することができなくなることは無い。また、ボール固定部42の底面の滑り防止部35が設置面を安定に捉え、脚立100の横滑りが防止される。
【0013】
以上説明したように本発明によれば、ボール受け機構に嵌合されたボールが自由に回転し、ボール固定部の底面はそれぞれ設置面に平行に設置されるため、脚立の各脚の設置面の傾斜が全て異なる面に対して、常に安定して設置できる脚立を提供することができる。
【符号の説明】
【0014】
10 脚部
15 横げた部
20 踏み台部
25 折り畳み機構
30 脚長調整部
35 滑り防止部
40 脚端部
42 ボール固定部
44 ボール
46 ボール受け機構
100 本発明の脚立
200 従来の脚立

【特許請求の範囲】
【請求項1】
4本の脚部と、踏み台部とを有する脚立において、
前記4本の脚部の各一対は、補強のための複数の横げた部を有し、且つ、前記脚部の一端は、折り畳み機構により前記踏み台部にそれぞれ取付けられ、他端は、脚長を調節する脚長調整部をそれぞれ有し、
前記脚長調整部の一端の脚端部は、ボール受け機構とボールとボール固定部とを有し、前記ボールは前記ボール固定部に固定され、且つ、前記ボール受け機構に回転自由に嵌合され、
前記ボール固定部の底面は、設置面との滑りを防止するための滑り防止部を有することを特徴とする脚立。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2013−108236(P2013−108236A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−251987(P2011−251987)
【出願日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【出願人】(000117010)古河電工パワーシステムズ株式会社 (127)
【Fターム(参考)】