説明

脱穀装置

【課題】穀稈を脱穀装置内の脱穀室内で脱穀し、脱穀済の排藁を機外へ排出するときに、この排藁内にささっているささり粒が多く、このために、穀粒ロスの発生が多いが、このささり粒を回収しようとするものである。
【解決手段】前側板5aと中板後6bとの間に形成した脱穀室6の後側であって、中板後6bと後側板5bとの間にはささり粒回収室25を設け、該ささり粒回収室25内の後端部まで前記扱胴7を延長軸支して設けたことを特徴とする脱穀装置の構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
穀稈を脱穀する扱胴を軸支内装した脱穀室と、該脱穀室の後側にささり粒回収室とを設けた技術の脱穀装置である。
【背景技術】
【0002】
特開平5−184230号公報で示すように、前板と後板との間には、穀稈を脱穀する扱胴を軸支した脱穀室を設け、この脱穀室内の移送終端部に設けた中板と該後板との間には、排出口を設け、この脱穀室内で脱穀処理されなかった未脱穀処理物は、該排出口から排塵室内へ供給され、この排塵室に軸支内装した排塵胴により、再脱穀処理される。
【0003】
又、前記脱穀室内で脱穀された脱穀処理物、及び排塵室内で再脱穀処理された脱穀処理物とは、下部へ落下しながら揺動選別、及び風選別される。更に、該脱穀室の後側には、ささり粒を回収するささり粒回収室などを有しない構成である。
【特許文献1】特開平5−184230号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
脱穀済みで機外へ排出する排稈にささっているささり粒を回収するささり粒回収装置等を有しない構成であることにより、機外へ排稈を排出する四番口に排出されるささり粒が多量であり、穀粒ロスが多く、又、脱穀処理量(脱穀能率)が増加に伴い、更に、穀粒ロスが急激に増加する傾向にあり、これらの問題点を解決しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述のような課題を解決するために、この発明は、次のような技術手段を講じる。
このために、請求項1に記載の発明においては、多種類で複数の扱歯(7a)を植設した扱胴(7)を軸支内装する前側板(5a)と中板後(6b)との間に脱穀室(6)を設け、該脱穀室(6)の右横側には、排塵螺旋プレート(9a)及び複数の排塵処理爪(9b)等を装着した排塵胴(9)を軸支内装した排塵室(8)を設け、該脱穀室(7)内で脱穀処理されなかった未脱穀処理物は、該脱穀室(6)内の中板前(6a)と該中板後(6b)との間に形成した脱穀供給室(6c)から該排塵室(8)内へ供給されて処理する脱穀装置において、前記前側板(5a)と前記中板後(6b)との間に形成した脱穀室(6)の後側であって、中板後(6b)と後側板(5b)との間にはささり粒回収室(25)を設け、該ささり粒回収室(25)内の後端部まで前記扱胴(7)を延長軸支して設けたことを特徴とする脱穀装置としたものである。
【0006】
刈取り済みの穀稈を脱穀機の脱穀室(6)内へ供給すると、この脱穀室(6)の前側板(5a)と中板後(6b)との間に設けた、この脱穀室(6)へ軸支内装した、多数の扱歯(7a)を植設した扱胴(7)の回転駆動により、脱穀処理される。脱穀済みの脱穀処理物は、この脱穀室(6)内から下部へ落下しながら、揺動選別、及び風選別される。
【0007】
又、前記脱穀室(6)内で脱穀処理されなかった未脱穀処理物は、この脱穀室(6)内の中板前(6a)と該中板後(6b)との間に形成した脱穀供給室(6c)内から、この脱穀室(6)の右横側へ設けた排塵室(8)内へ移送供給され、この排塵室(8)内へ軸支した排塵螺旋プレート(9a)、及び複数の排塵処理爪(9b)等を装着した排塵胴(9)の回転により、移送終端部へ向けて移送中に再脱穀処理される。再脱穀済み脱穀処理物は、この排塵室(8)内から下部へ落下し、脱穀室(6)内から下部へ落下する脱穀処理物と同時に、揺動選別、及び風選別される。
【0008】
更に、前記脱穀室(6)内で穀稈は脱穀されて、機外へ排出する脱穀済みの排稈は、前側板(5a)と、中板後(6b)との間に形成した、該脱穀室(6)の後側で、該中板後(6b)と、後側板(5b)との間に形成した、ささり粒回収室(25)内を機外へ向けて移送中に、このささり粒回収室(25)内の移送終端部まで延長し、軸支して設けた扱胴(7)の各扱歯(7a)の回転駆動により、排稈内にささっている穀粒等は、このささり粒回収室(25)から直接落下したり、又、このささり粒回収室(25)内から、排塵室(8)内へ移送されて除去され、この排塵室(8)内を移送終端部へ移送中に下部へ落下しながら、脱穀室(6)内から下部へ落下する脱穀処理物と同時に、揺動選別、及び風選別される。
【0009】
請求項2に記載の発明においては、前記脱穀室(6)内へ設けた中板前(6a)の内径部(D1)と前記扱胴(7)の外径部(D2)とは、右側上端部から左側下端部までの間は略均等に大間隔(M1)に形成して設け、前記中板後(6b)の内径(D3)と扱胴(7)の外径部(D2)とは、右側上端部から右側下部の穀稈供給時の扱胴(7)の中心(イ)から穂先部位置(L1)迄の間は略均等に小間隔(M2)に形成して設け、又、右側の穀稈供給時の穂先部位置(L1)から左側上端部までの間は、略均等に中間隔(M3)に形成して設けたことを特徴とする請求項1に記載の脱穀装置としたものである。
【0010】
前記脱穀室(6)内へ供給されて挟持されて挟持移送中に、この脱穀室(6)内へ軸支内装した、多数本の扱歯(7a)を植設した扱胴(7)の回転駆動により、脱穀する脱穀室(6)内へ軸支して設け、穀稈に移送抵抗を掛ける。中板前(6a)の内径(D1)と、扱胴(7)の外径部(D2)とは、右側上部から左側下部までの間は、略均等に大間隔(M1)に形成し、移送抵抗を減少して設けている。
【0011】
又、前記中板後(6b)の内径(D3)と、扱胴(7)の外径部(D2)とは、右側上部から右側下部の穀稈供給時のこの扱胴(7)の中心(イ)から穂先部位置(L1)迄との間は、略均等に小間隔(M2)に形成し、移送抵抗を増大して設けている。
【0012】
更に、右側の穀稈供給時の該穂先部位置(L1)から左側上端部までの間は、略均等の中間隔(M3)に形成し、移送抵抗を中間抵抗にして設けている。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に記載の発明においては、前記脱穀室(6)内で脱穀されて、機外へ排出する排稈は、前側板(5a)と、中板後(6b)との間に形成した該脱穀室(6)の後側で、該中板後(6b)と、後側板(5b)との間に形成された、ささり粒回収室(25)内を機外へ向けて移送中に、このささり粒回収室(25)内の移送終端の近傍部まで延長し、軸支して設けた扱胴(7)の各扱歯(7a)により、排稈内にささっている穀粒等は除去されて、ささり粒回収室(25)内から、直接落下したり、又は、排塵室(8)内へ移送され、この排塵室(8)内を移送終端部へ移送中に下部へ落下しながら、脱穀室(6)内から下部へ落下する脱穀処理物と同時に、揺動選別、及び風選別されることにより、これらにより、ささり粒の回収は、脱穀室(6)の後側(下手側)へ設けたささり粒回収室(25)で回収されることにより、ささり粒を確実に回収することができる。又、扱胴(7)を延長して、このささり粒回収室(25)内で扱胴(7)の各扱歯(7a)によって回収することにより、一段と回収効率が向上する。
【0014】
請求項2に記載の発明においては、前記脱穀室(6)内へ供給されて挟持移送中に、この脱穀室(6)内に軸支内装した、多数本の扱歯(7a)を植設した扱胴(7)の回転駆動によって脱穀する。この脱穀室(6)内に軸支して設け、穀稈に移送抵抗を掛ける。中板前(6a)の内径部(D1)と、扱胴(7)の外径(D2)とは、右側上部から左側下部までの間は、略均等に大間隔(M1)に形成し、移送抵抗を減少させて設けている。
【0015】
又、前記中板後(6b)の内径(D3)と、扱胴(7)の外径(D2)とは、右側上部から右側下部の穀稈供給時のこの扱胴(7)の中心(イ)から穂先部位置(L1)迄との間は、略均等に小間隔(M2)に形成し、移送抵抗を増大させて設けている。
【0016】
更に、右側の穀稈供給時の前記穂先部位置(L1)から、左側上端部までの間は、略均等の中間隔(M3)に形成し、移送抵抗を中間抵抗にさせて設けている。
これらにより、中板後(6b)と、後側板(5b)との間のささり粒回収室(25)部でのささり粒除去性能が向上する。又、回収する位置により、移送抵抗を変更していることにより、脱穀機の左側部(穀稈挟持部)でささり粒の混入、扱ぎ残り粒の減少を図ると共に、脱穀性能の向上を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
コンバイン1の走行装置2の上側へ設けた走行車台3の上側には、この走行車台3の前側に設けた刈取装置4から刈取り穀稈の供給を受け、この刈取り穀稈を脱穀して選別する脱穀処理装置である脱穀装置5を載置して設けている。この脱穀装置5は、扱胴7を内装軸支した脱穀室6と、この脱穀室6内で脱穀処理できなかった未脱穀処理物の供給を受けて、再脱穀処理する排塵胴9を軸支内装した排塵室8等とを設けた構成であり、この脱穀装置5の各部構成を主に図示して説明する。
【0018】
前記コンバイン1の走行車台3の下側には、図8で示すように、土壌面を走行する左右一対の走行クローラ2aを張設した走行装置2を配設し、走行車台3の上側面に脱穀装置5を載置した構成である。走行車台3の前方部の刈取装置4で立毛穀稈を刈取りして、後方上部へ移送し、脱穀装置5のフィードチェン10aと、挟持杆10bとで引継いで挟持移送しながら脱穀する。脱穀済みで選別済みの穀粒は、脱穀装置5の右横側へ配設した穀粒貯留タンク11内へ供給され、一時貯留される。この脱穀装置5の詳細については、後述する。
【0019】
前記走行車台3の前方部には、図8で示すように、立毛穀稈を分離するナローガイド12a、及び分草体12bと、立毛穀稈を引起す引起装置13と、引起された穀稈を掻込みする穀稈掻込移送装置14の各掻込装置14aと、掻込された穀稈を刈取る刈刃装置15と、刈取りされた穀稈を挟持移送して脱穀装置5のフィードチェン10aと挟持杆10bとへ受渡しする穀稈掻込移送装置14の根元・穂先移送装置16a・16b等からなる刈取装置4を設けている。該刈取装置4は、油圧駆動による伸縮シリンダ17により、土壌面に対して昇降する。
【0020】
前記刈取装置4の前方下部から後方上部へ傾斜する支持杆18aの上端部に設ける支持パイプ杆18bを走行車台3の上側面に設けた支持装置18cで回動自在に支持させている。伸縮シリンダ17を作動させると、支持杆18aと共に、刈取装置4が上下回動する。
【0021】
前記刈取装置4の穀稈掻込移送装置14によって形成される穀稈移送経路中には、刈取られて移送される穀稈に接触作用することにより、脱穀装置5へ穀稈の供給の有無を検出する穀稈センサ4aを設けている。
【0022】
前記穀粒貯留タンク11側の前部には、図8で示すように、コンバイン1を始動、停止、及び各部を調節等の操作を行う操作装置19aと、操縦席19bとを設け、この操縦席19bの下側にエンジン20を載置している。
【0023】
前記走行車台3の前端部に装架した走行用のミッションケース21内の伝動機構21aの伝動経路中には、その出力に基づいて、走行車速を検出するポテンションメータ方式の車速センサ21bを設けている。
【0024】
前記穀粒貯留タンク11内へ貯留した穀粒を機外へ排出するこの穀粒貯留タンク11の後側には、図8で示すように、縦移送螺旋22aを内装した縦移送筒22を略垂直姿勢で旋回自在に装着して設け、この縦移送筒22の上端部には、その全長がコンバイン1の前後長に亘る機外へ穀粒を排出する排出螺旋23aを伸縮自在に内装した排出オーガ23を伸縮自在、上下回動自在及び左右旋回自在に前後方向に配設している。
【0025】
前記脱穀装置5は、図1〜図7で示すように、前・後側板5a、5b、及び左・右側板5c、5dで略箱形状に形成し、この上端前部には、扱胴カバー5eを設けると共に、上端後部には、上カバー5fを設け、又、後側板5bの所定距離後側へ後外板5hを設けている。
【0026】
前記脱穀装置5の上部の穀稈供給口の外側上下には、挟持杆10bと、フィードチェン10aとを設けて、脱穀室6内を穀稈を挟持移送する。この脱穀室6内には、多種類で多数本の扱歯7aを外径部へ植設した扱胴7を、扱胴軸7bで回転自在に、前・後側板5a、5b間へ軸支して設けている。この扱胴7の扱歯7aの回転外周の下側で、前側板5aと、中板前6aとの間には、扱室網7cを張設し、脱穀処理物を漏下させる。又、脱穀室6内には、中板前6aと、中板後6bとを設け、これら中板前6aと、中板後6bとの間に、未脱穀処理物を排塵室8へ供給する供給ガイド6dで形成した脱穀供給室6cを設けている。
【0027】
前記中板前6aと、中板後6bとの間で、扱胴7の扱歯7aの回転外周の下側には、図1、及び図2で示すように、供給ガイド6dを設け、この供給ガイド6dには、穀粒等をろ過させる開口孔6eを設け、この開口孔6e部でこの供給ガイド6dの下側面に、L字形状の横板6fを移送終端側へ向けて所定角度で傾斜させて設けると共に、この横板6fには、上端に山形状の凹溝を設けた抵抗板6hを設け、この各凹溝部へ各扱歯7aが通過するように設けている。
【0028】
前記中板後6bと、後側板5bとの間に形成した、ささり粒回収室25には、平面視移送側へ所定角度に傾斜させると共に、側面視移送終端部へ所定角度で傾斜させた穀稈支持ガイド6jを中板後6bへ円周方向二個所へ逆ハ字形状に設け、穀稈へ各扱歯7aが均等に当接すべく設け、ささり粒の回収、扱ぎ残し粒の減少、及び脱粒性の向上を図っている。
【0029】
前記脱穀室6の右側で扱胴軸7bの下部位置には、この脱穀室6内で脱穀処理されなかった、未脱穀処理物を該脱穀室6の後側の脱穀供給室6cから供給を受けて、再脱穀処理する排塵室8を設けている。この排塵室8内には、排塵螺旋プレート9a、及び多数の排塵処理爪9bを外径部へ設けた排塵胴9を排塵軸9cで回転自在に前側板5aと、排塵室後板8aとの間へ軸支して設けている。この排塵胴9の排塵処理爪9bの回転外周の下側には、排塵網8bを張設し、再脱穀処理物を漏下させている。排塵室8の移送終端部には、再脱穀処理済みの藁屑、及び稈切等を排出する排塵排出口8cを設けている。
【0030】
前記排塵室8の前側には、二番物の供給を受けて、再脱穀処理する二番処理室24を設け、この二番処理室24内には、多数の二番処理爪24bを外径部へ設けた二番胴24aを排塵軸9cで同軸上へ回転自在に軸支して設けている。この二番胴24aの二番処理爪24bの回転外周の下側には、二番網24cを張設し、再脱穀処理した二番物を漏下させている。二番処理室24の移送終端部には、再脱穀処理済みの藁屑、及び稈切等を排出する二番排出口24dを設けている。
【0031】
前記脱穀室6の後側を形成する中板後6bと、脱穀装置5の後側を形成する後側板5bとの間には、図1、及び図2で示すように、脱穀済みで機外へ排出する排稈内にささっている穀粒、又は、この排稈の上側部へ乗って移送される穀粒等を除去するささり粒回収室25を設けている。
【0032】
前記ささり粒回収室25内で後側板5bに近接する位置へ扱胴7を延長して扱胴軸7bで軸支して設けると共に、このささり粒回収室25内に位置する、この扱胴7の各径部には、其の他の個所と同じように、複数条列に扱歯7aを植設し、この各扱歯7aの回転外周下側には、なにも設けない構成であり、ささり粒は下部へ落下し、後述する揺動選別装置26a上へ供給される。又は、一部の小量のささり粒は、排塵室8内へ供給され、この排塵室8内を移送終端部へ移送中に、この排塵室8の排塵網8bから漏下し、該揺動選別装置26a上へ供給される。
【0033】
前記脱穀室6内で脱穀されて、扱室網8bから漏下し、揺動選別装置26a上へ供給された脱穀処理物と、上記ささり粒とは同時に、この揺動選別装置6aで穀粒と、藁屑等とに揺動選別される。
【0034】
前記脱穀室6内で脱穀されて、機外へ排出する脱穀済みの排稈は、前側板5aと、中板後6bとの間に形成した脱穀室6の後側で、該中板後6bと、後側板5bとの間に形成したささり粒回収室25内を機外へ向けて移送中に、このささり粒回収室25内の移送終端の近傍部まで延長し、軸支して設けた扱胴7の各扱歯7aにより、排稈内にささっている穀粒、及び排稈の上に乗って移送される穀粒等は、除去されて、ささり粒回収室25から、落下して揺動選別装置26a上へ供給される。又、一部の少量のささり粒は、排塵室8内へ供給され、この排塵室8内を移送終端部へ移送中に排塵網8bから漏下し、揺動選別装置26a上へ供給される。脱穀室6の扱室網7cから下部へ落下し、揺動選別装置26a上へ供給された、脱穀処理物と同時に、この揺動選別装置26aで揺動選別されることにより、ささり粒の回収は、脱穀室6の後側(下手側)へ設けた、ささり粒回収室25で回収されることにより、ささり粒を確実に回収することができる。又、扱胴7を延長して、このささり粒回収室25内で回収し、この回収したささり粒は、排塵室8内へ移送されるか、又は、ささり粒回収室25内から下部へ落下し、回収されることにより、ささり粒を確実に回収することができる。又、扱胴7をささり粒回収室25内まで、延長して設けたことにより、ささり粒の回収効率の向上を図ることができる。
【0035】
図1、及び図5で示すように、前記脱穀室6内に設けた中板前6aの内径部(D1)と、前記扱胴7の外径部(D2)とは、右側上端部から左側下端部までの間は、略均等に大間隔(M1)に形成して設けると共に、前記中板後6bの内径(D3)と、該扱胴7の外径部(D2)とは、右上上端部から右側下部の穀稈供給時の該扱胴7の中心(イ)から穂先部位置(L1)迄の間は、略均等に小間隔(M2)に形成して設け、又、右側の穀稈供給時の該穂先部位置(L1)から左側上端部までの間の該中板後6bの内径(D4)、扱胴7の外径部(D2)との間は、略均等に中間隔(M3)に形成して設けている。
【0036】
前記脱穀室6内へ供給されて挟持移送中に、この脱穀室6内に軸支内装した、多数本の扱歯7aを植設した扱胴7の回転駆動によって脱穀する。この脱穀室6内に軸支して設け、穀稈に移送抵抗を掛ける。中板前6aの内径部(D1)と、扱胴7の外径(D2)とは、右側上部から左側下部までの間は、略均等に大間隔(M1)に形成し、移送抵抗を減少すべく設けている。
【0037】
又、前記中板後6bの内径(D3)と、扱胴7の外径(D2)とは、右側上部から右側下部の穀稈供給時のこの扱胴7の中心(イ)から穂先部位置(L1)迄との間は、略均等に小間隔(M2)に形成し、移送抵抗を増大すべく設けている。
【0038】
更に、右側の穀稈供給時の前記穂先部位置(L1)から、左側上部までの間は、略均等の中間隔(M3)に形成し、移送抵抗を中間抵抗にすべく設けている。これらにより、中板後6bと、後側板5bとの間のささり粒回収室25部でのささり粒除去性能が向上する。又、回収する位置により、移送抵抗を変更していることにより、脱穀装置5の左側部(穀稈挟持部)でささり粒の混入、扱ぎ残し粒の減少を図ると共に、脱穀性能の向上を図ることができる。更に、これら抵抗を掛ける構成が簡単である。
【0039】
前記脱穀室6の下側には、図1で示すように選別室26を設け、この選別室26内には、揺動選別装置26aを設けている。この揺動選別装置26aの前部には、カム装置26bを設けると共に、後部にはローラ装置26cを設け、この揺動選別装置26aを揺動回動移動させて、供給を受ける脱穀処理物を、穀粒と、藁屑、稈切、塵埃等とに揺動選別する。
【0040】
前記揺動選別装置26の下側前部には、起風が発生する送風装置27を設け、この揺動選別装置26a等から落下する揺動選別済み物を、穀粒と、藁屑等とに風選別する。
前記送風装置27の後側には、一番選別装置28を設け、この一番選別装置28は、一番選別棚28aと接続する一番受樋28bを設け、この一番受樋28b内には、一番移送螺旋28cを回転自在に軸支して設け、一番口穀粒を右外側へ設けた揚穀装置28d内へ移送供給し、この揚穀装置28dで機外の穀粒貯留タンク11内へ供給する。
【0041】
前記一番選別装置28の後側には、二番選別装置29を設け、この二番選別装置29は、二番選別棚29aと、前側の一番選別棚28aと接続する二番受樋29bを設け、この二番受樋29b内には、二番移送螺旋29cを回転自在に軸支して設け、二番物を右外側へ設けた二番還元装置29d内へ移送供給し、この二番還元装置29dで二番処理室24内へ還元する。
【0042】
前記脱穀室6の後方部で、揺動選別装置26aの上側の一方側には、脱穀処理時に発生した、藁屑、稈切、及び塵埃等を機外へ排出する吸引装置30を設けている。
図5で示すように、前記脱穀装置5の脱穀室6内に設けた中板前6aの内径(D1)の左側端部位置と、この左側端部位置の上側と、この上側が位置する箇所の中板後6bの内径(D4)とは、所定の間隔(M4)に形成し、中板前6aの内径(D1)部より、中板後6bの内径(D4)を上部に位置させて設けている。
【0043】
これにより、前記中板後6bと、後側板5bとの間で確実にささり粒を除去することができる。
図5で示すように、前記脱穀室6内に設けた中板後6bは、中板前6aより、左側(フィードチェン10a側)へ大きく突出させて設けると共に、上側部へも大きく突出させて設けている。又、綱押え板6mの内側部へ突出させると共に、外側部へ突出させて設けている。
【0044】
これにより、前記中板後6b部での穀稈にささっているささり粒除去の向上、及びこの中板後6b部を穀稈が通過する時に、上方へ持ち上げられることにより、扱ぎ残し粒の減少を図ることができる。
【0045】
図10〜図13で示すように、中板後6bと、後側板5bとの間で略中央部には、複数の穀稈支持ガイド6jを設け、右側には、遮へい板31aを設け、左側には、株元支持ガイド31bを設けている。この遮へい板31aの下端部は、排塵室8の排塵口8dの下端より、下部位置(L6)へ位置させて設けている。
【0046】
これにより、四番口へ排出されるささり粒の減少を図ることができる。又、穀粒、及び藁屑等が排塵胴9の処理胴枠上に溜ることを防止できる。
図11で示すように、前記中板後6bへ装着して設ける穀稈支持ガイド6j、6jは、扱胴7を軸支する扱胴軸7bを軸心(イ)として、左右両側へ所定角度(θ1)、(θ1)の略同じ角度位置へ固着していると共に、該扱胴軸7bの軸心からの距離(接線)を、遮へい板31aの装着位置(R1)と、穀稈支持ガイド6j、6jの装着位置(R2)、(R2)と、株元支持ガイド31bの装着位置(R3)とは、これら三者を略同じ位置へ装着して設けている。又、扱胴軸7bを軸心(イ)として、遮へい板31aと、株元支持ガイド31bとは、左右両側へ略V字形状に装着して設けている。
【0047】
これにより、穀稈の扱ぎ深さが深くなった時であっても、穀稈の穂先部が遮へい板31aの下側に、入り込むことを防止できる。又、排塵室8の排塵網8bから漏下物が穀稈へささり粒となることを防止できる。更に、穂先部を均等に扱歯7aへ当接させることができる。ささり粒の除去性能の向上を図ることができる。
【0048】
前記中板前6aと、中板後6bとの間で、扱胴7の扱歯7aの回転外周の下側へ設けた、供給ガイド6dの脱穀処理物の一部が漏下する開口孔6eは、図5、及び図10で示すように、この開口孔6eの端部と、扱胴7の外径部とは、近接(L2)させて設けると共に、扱胴7の後端部と、後側板5bの内側面とは、小隙間(L3)にして、この扱胴7を軸支して設けている。
【0049】
これにより、前記脱穀室6から排塵室8へ連通する脱穀供給口6cを設け、この脱穀供給口6cを形成する供給ガイド6dへ設けた開口孔6eの端部と、扱胴7の外径部とは、近接(L2)にして設け、又、この扱胴7の移送終端部と、後側板5bの内側面とは、小隙間(L3)にして設けたことにより、処理量が増加したときであっても、漏下面積が拡大したことにより、詰り発生を防止できる。又、ささり粒の除去を拡大することができる。
【0050】
前記脱穀室6内には、図13〜図15で示すように、下網枠7eに脱穀網7cを張設すると共に、この脱穀網7cの内側面には、下前仕切板32aと、下後仕切板32bとを設け、これら下前・下後仕切板32a、32b間の間隔(L4)とし、この下後仕切板32bと、中板前6aとの間の間隔(L5)にして設け、間隔(L4)より間隔(L5)を広く形成して設けている。
【0051】
上網枠7fに上脱穀網7dを張設すると共に、この上脱穀網7dの内側面には、上前仕切板32cと、上後仕切板32dとを設け、これら上前・上後仕切板間の間隔(L4)として、下の間隔と同じとし、この上後仕切板32dと、中板前6aとの間隔(L5)にして設け、下の間隔と同じにして設けている。
【0052】
前記脱穀網7cの目合は、上脱穀網7dの目合より、所定寸法小さくして設けている。又、扱胴軸7bの中心(イ)から下網枠7eを形成する角度(θ2)にし設けると共に、該扱胴軸7bの中心から上網枠7fを形成する角度(θ3)にして設け、下網枠7eの角度(θ2)を、上網枠の角度(θ3)より広くして、脱穀網7cの面積を広くして設けている。
【0053】
前記扱胴7の扱歯7a内に扱歯中33を設けない箇所は、この扱胴7aの移送始端部の一列目と、脱穀供給室6cに位置する箇所と、ささり粒回収室25へ位置する箇所の最初の一列目以外は、全て設けていない。
【0054】
これにより、前記上脱穀網7dの目合を、下側の脱穀網7cの目合より、大きくするが、全体の面積をせまくすることにより、脱穀処理物の上下の漏下状態を最適にしている。又、下前・下後仕切板32a、32b間の間隔(L4)より、下後仕切板32bと、中板前6aとの間の間隔(L5)を広くして設けたことにより、脱穀室6内での脱穀処理物の脱穀バランスが良好であり、更に、この脱穀室6内での脱穀処理物がかたまることを防止して、脱穀室6内での異常音の発生を防止できる。ささり粒回収室25内の扱胴7の扱歯7a内には、扱歯中7hを設けたことにより、この扱歯7aに藁屑等のからみ付きが防止できて、このために、ささり粒の回収性能が向上する。
【0055】
図16、及び図17で示すように、前記脱穀室6を形成する前側板5aと、中板前6aとの間に位置する扱胴7へ植設する扱歯34aは、広幅の扱歯7aと、広幅の扱歯中7hとで形成された、この扱歯34aを植設している。又、中板後6bと、後側板5bとの間のささり粒回収室25に位置する扱胴7へ植設する扱歯34bは、狭幅の扱歯7jと、狭幅の扱歯中7mとで形成された、この扱歯34bを植設している。
【0056】
又、図16〜図19で示すように、前記扱胴7へ植設する扱歯は、広幅の扱歯7aと、広幅の扱歯中7hとよりなる扱歯34aと、狭幅の扱歯7jと、狭幅の扱歯中7mとよりなる扱歯34bと、広幅の扱歯35aと、狭幅の扱歯35bとの四種類よりなる。これら広幅の扱歯34aと、扱歯35aとの取付部の間隔は略同じであり、又、狭幅の扱歯34bと、扱歯35bとの取付部の間隔は略同じにして設けている。これらの取付け位置は、図20で示すように、最適位置へ装着している。更に、扱歯7aと、扱歯35aとは、共用使用可とすると共に、扱歯7jと、扱歯35bとは、共用使用可としている。
【0057】
これにより、ささり粒の除去性能の向上と、扱ぎ残り粒性能の向上とを図ることができる。
前記中板後6bと、後側板5bとの間に設けたささり粒回収室25内には、図21、及び図22で示すように、遮へい板31aを設け、この遮へい板31aの内側面上部には、略へ字形状の仕切板36を内側下部へ所定角度で下り傾斜させて設け、この仕切板36の下部には、扱胴7へ一条列設けた扱歯34b、及び二条列設けた扱歯35bが通過する各切欠溝36aを設け、これら扱歯34b、及び扱歯35bとラップさせて設けている。
【0058】
又、前記扱胴7へ植設した扱歯34aの植設ピッチ(L10)と、脱穀供給室6c部の扱歯35aの植設ピッチ(L7)とは、略同じピッチとし、ささり粒回収室25部の植設ピッチ(L8)と、左右両側との隙間(L9)とは、略同じにして、(L10)、(L7)より、(L8)、(L9)を狭く形成して設け、ささり粒等の除去性能の向上を図っている。
【0059】
これにより、扱ぎ残し粒性能の向上、及びささり粒除去性能の向上を図ると共に、前記脱穀室6の移送終端部で藁屑の溜りを防止できる。
前記扱胴7は、図23で示すように、外径部(D2)に形成すると共に、中板前6a内径部は、扱胴軸7bの中心上から、所定寸法(N)左側へ移動させた位置を軸心(ロ)として、所定の内径(D5)で形成すると共に、中板後6bの内径部は、扱胴軸7bの軸心(イ)から、所定の内径(D4)で形成している。これにより、この扱胴軸7bの軸心(イ)の横方向位置から、所定角度(θ4)下部位置から、所定角度(θ5)の間は、これら中板前6aの内径(D5)と、扱胴7の外径(D2)との隙間(S2)と、中板後6bの内径(D4)と、この扱胴7の外径(D2)との隙間(S3)とは、略同じ隙間になるように設けている。
【0060】
又、前記中板前6aと、中板後6bとの重合状態位置の所定角度(θ4)の下側位置から、上部へ向けて重合しない状態になる不重合状態部(S1)が順次大きくなるように形成して設けている。
【0061】
更に、前記扱胴カバー5eの内側面で中板後6bが位置する箇所には、仕切板37を設け、この仕切板37の内径は、扱胴軸7の軸心(イ)から所定の内径(D6)で形成し、この内径(D6)と、扱胴7の外径部(D2)とは、所定隙間(S4)を設けている。この仕切板37の右側下部の内径(D6)部には、所定大きさのR形状にして設けている。
【0062】
これにより、前記中板後6b部を藁屑等が越えやすくなり、このために、多収量、及び藁屑が発生しやすい品種でも、藁屑等の詰りを防止できる。又、上部に仕切板37を設けたことにより、ささり粒の発生を防止することができる。
【0063】
前記脱穀室6内に設ける中板後6bの内径部(D4)と、扱胴7の外径部(D2)との隙間(S3)と、仕切板37の内径部(D6)と、この扱胴7の外径部(D2)との隙間(S4)は、略均等で同じにして設けている。
【0064】
これにより、前記脱穀室6内の上下に設けた、仕切板37と、中板後6bとは、扱胴7の外径部(D2)との隙間(S4)、(S3)を略同じ隙間にして設けたことにより、脱穀供給室6c部で、ささり粒等は除去されることにより、四番口穀粒(ささり粒)として、機外へ排出される穀粒を大幅に減少させることができる。
【0065】
前記脱穀室6の移送終端部側には、図25〜図29で示すように、排塵室8と連通する中板前6aと、中板後6bとの間には、第一連通室38aを設けると共に、該中板後6bと、後側板5bとの間には、第二連通室38bを設けている。
【0066】
前記扱胴7の扱歯35aの回転外周下部には、第一搬送ガイド板39aを設け、第一取込口38cを設けて、この第一取込口38cから未脱穀処理物を排塵室8へ供給する。この第一搬送ガイド板39aには、未脱穀処理物の一部が漏下する、複数個の開口孔6eを設け、この各開口孔6eの回転方向の移送始端側には、個別に抵抗板6hを設けている。又、第二連通室38bには、主としてささり粒を漏下させる複数の穀稈支持ガイド6jを設けると共に、排塵室8側には、第二搬送ガイド板39bを設けて、第二取込口38dを設け、この第二取込口38dから、漏下しなかった一部のささり粒を排塵室8へ供給する。
【0067】
これにより、前記第二連通室38bでささり粒を回収し、更に、残ささり粒は、排塵室8内へ供給されることにより、ささり粒を機外へ持ち出しが防止できる。又、カギ又ささり粒の単粒化が容易である。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】脱穀装置の左全体側断面図
【図2】脱穀装置の全体平面図
【図3】脱穀装置の全体正面図
【図4】図1のA−A断面図
【図5】図1のB−B断面図
【図6】図1のC−C断面図
【図7】図1のD−D断面図
【図8】コンバインの左全体側面図
【図9】脱穀装置の左全体側断面図
【図10】脱穀装置の全体平断面図
【図11】図9のD−D断面図
【図12】脱穀装置の枠体の正面斜視図
【図13】脱穀装置の一部の拡大側断面図
【図14】図13のA−A断面図
【図15】図13のD−D断面図
【図16】広幅扱歯の拡大正面図
【図17】狭幅扱歯の拡大正面図
【図18】広幅扱歯の拡大正面図
【図19】狭幅扱歯の拡大正面図
【図20】脱穀装置の一部の拡大側断面図
【図21】図20のD−D断面図
【図22】脱穀供給室部と、ささり粒回収室部との拡大平面図
【図23】図20のB−B断面図
【図24】図20のC−C断面図
【図25】脱穀装置の左全体側断面
【図26】脱穀装置の全体平断面図
【図27】脱穀装置の枠体の正面斜視図
【図28】図25のC−C断面図
【図29】図25のD−D断面図
【符号の説明】
【0069】
(5a) 前側板
(5b) 後側板
(6) 脱穀室
(6a) 中板前
(6b) 中板後
(6c) 脱穀供給室
(7) 扱胴
(7a) 扱歯
(8) 排塵室
(9) 排塵胴
(9a) 排塵螺旋プレート
(9b) 排塵爪
(25) ささり粒回収室
(D1) 内径部
(D2) 外径部
(D3) 内径部
(M1) 大間隔
(M2) 小間隔
(M3) 中間隔
(L1) 穂先部位置
(イ) 中心

【特許請求の範囲】
【請求項1】
多種類で複数の扱歯(7a)を植設した扱胴(7)を軸支内装する前側板(5a)と中板後(6b)との間に脱穀室(6)を設け、該脱穀室(6)の右横側には、排塵螺旋プレート(9a)及び複数の排塵処理爪(9b)等を装着した排塵胴(9)を軸支内装した排塵室(8)を設け、該脱穀室(7)内で脱穀処理されなかった未脱穀処理物は、該脱穀室(6)内の中板前(6a)と該中板後(6b)との間に形成した脱穀供給室(6c)から該排塵室(8)内へ供給されて処理する脱穀装置において、前記前側板(5a)と前記中板後(6b)との間に形成した脱穀室(6)の後側であって、中板後(6b)と後側板(5b)との間にはささり粒回収室(25)を設け、該ささり粒回収室(25)内の後端部まで前記扱胴(7)を延長軸支して設けたことを特徴とする脱穀装置。
【請求項2】
前記脱穀室(6)内へ設けた中板前(6a)の内径部(D1)と前記扱胴(7)の外径部(D2)とは、右側上端部から左側下端部までの間は略均等に大間隔(M1)に形成して設け、前記中板後(6b)の内径(D3)と扱胴(7)の外径部(D2)とは、右側上端部から右側下部の穀稈供給時の扱胴(7)の中心(イ)から穂先部位置(L1)迄の間は略均等に小間隔(M2)に形成して設け、又、右側の穀稈供給時の穂先部位置(L1)から左側上端部までの間は、略均等に中間隔(M3)に形成して設けたことを特徴とする請求項1に記載の脱穀装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【公開番号】特開2007−312733(P2007−312733A)
【公開日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−148366(P2006−148366)
【出願日】平成18年5月29日(2006.5.29)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】