説明

臍帯羊膜からの幹/前駆細胞の単離

【課題】臍帯の羊膜から幹/前駆細胞を単離する方法を提供する。
【解決手段】イン・ビトロで臍帯の他の成分から羊膜を分離するステップ、細胞増殖を可能にする条件下で羊膜組織を培養するステップ、および組織培養物から幹/前駆細胞を単離するステップ。単離された幹細胞は、胚幹細胞様の特性を有し、治療目的に用いる。細胞の有糸分裂増殖を可能にする条件下での、上皮および/または間葉幹/前駆細胞などの幹細胞の単離および培養。単離された幹/前駆細胞を上皮および/または間葉細胞に分化する方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、臍帯の羊膜から幹/前駆細胞を単離する方法であって、in vitroで臍帯の他の成分から羊膜を分離するステップ、細胞増殖を可能にする条件下で羊膜組織を培養するステップ、および組織培養物から幹/前駆細胞を単離するステップを含む方法に関する。特に、本発明は、細胞の有糸分裂増殖を可能にする条件下での、上皮および/または間葉幹/前駆細胞などの胚の特性を有する幹細胞の単離および培養に関する。さらに本発明は、単離された幹/前駆細胞を上皮および/または間葉細胞に分化する方法、ならびにそれらの幹/前駆細胞の治療的使用を対象とする。
【背景技術】
【0002】
幹細胞は、無制限に自己再生し、複数の細胞または組織型に分化する能力を有する細胞集団である。胚幹細胞(受精後約3から5日)は、無制限に増殖し、自発的にすべての組織型に分化することができる。したがって、それらの細胞は多能性幹細胞と称される(例えば、Smith,A.G.(2001年)Annu.Rev.Cell.Dev.Biol. 17,435〜462に概説)。しかしながら、成体幹細胞はより組織特異的であり、より低い複製能力を有する可能性がある。しがたって、それらの細胞は複能性幹細胞と称される(例えば、Paul,G.等(2002年)Drug Discov.Today 7,295〜302に概説)。胚幹細胞および成体幹細胞の「可塑性」は、それらの起源とは異なる組織に、ことによると胚性胚葉をまたがって分化転換する、それらの能力に依存する。
【0003】
幹細胞が自己再生する能力は、原始未分化細胞の貯蔵所としてのそれらの機能に不可欠である。対照的に、たいていの体細胞は、テロメア短縮のために限定された自己再生能力を有する(例えば、Dice,J.F.(1993年)Physiol.Rev.73,149〜159に概説)。したがって、幹細胞に基づく療法は、数多くのヒトおよび動物疾患の処置に有用である可能性を有する。
【0004】
幹細胞、ならびに幹/前駆細胞は、種々の供給源に由来することができる。胚幹細胞および成体幹細胞の潜在的な「多分化」能は、広範囲にわたって特徴が明らかにされている。胚幹細胞の潜在能力が非常に高いものであっても、それらの使用には多くの倫理的問題が伴っている。したがって、骨髄間質、脂肪組織、真皮、および臍帯血由来の非胚性幹細胞が、代替供給源として提案されている。これらの細胞は、イン・ビトロで特に軟骨細胞、脂肪細胞、骨芽細胞、筋芽細胞、心筋細胞、星状細胞、および腱細胞に分化することができ、in vivoにおいても分化され得るため、これらの幹細胞(一般に間葉幹細胞と称される)は中胚葉欠損修復および疾病管理の有望な候補となる。
【0005】
しかしながら、臨床上の使用において、そのような間葉幹細胞の採取はいくつかの問題を引き起こす。それらの細胞を得るためには外科的処置を要するので(例えば、骨髄の採取は、局所麻酔、または場合によって全身麻酔を要する生検針を用いて行われる侵襲的技法である)、細胞の採取は患者にとって精神的かつ肉体的負担である。さらに、多くの場合、抽出される幹細胞の数はかなり少ない。さらに重要なことに、上皮細胞はこれらの細胞に由来せず、これらの細胞から分化されない。このことが幹細胞の他の可能な供給源の探求を促進した。
【0006】
臍帯血は、造血幹/前駆細胞の豊富な供給源として認められている。しかしながら、間葉幹/前駆細胞の存在は議論を呼んでいる。一方において、そのような細胞は、満期臍帯血から単離、または首尾よく培養することができなかった(Mareschi,K.等(2001年)Haematologica 86,1099〜1100)。他方で、Campagnoli,C.等(Blood(2001年)98,2396〜2402)、ならびにErices,A.等(Br.J.Haematol.(2000年)109,235〜242)から得られた結果は、間葉幹細胞が造血前駆細胞と同時に、いくつかの胎児器官に存在し、早期胎児の血液中を循環していることを示唆している。したがって、国際特許出願WO03/070922は、臍帯血から間葉幹/前駆細胞を単離し、培養増殖する方法、ならびにそのような細胞を様々な間葉組織に分化する方法を開示している。約60%の単離効率が報告されている(Bieback,K等(2004年)Stem Cells 22,625〜634)。同じ研究で、臍帯血採取から細胞単離の期間、および用いられる血液試料の量は共に、そのような収率を達成するための重要なパラメータとして定められている。しかしながら、これらの幹/前駆細胞が実際に臍帯組織由来であるかどうかは依然として議論の余地がある。
【0007】
最近、間葉幹/前駆細胞は、臍帯組織から、すなわち臍帯基質、ワルトン膠様質から首尾よく単離された(Mitchell,K.E.等(2003年)Stem Cells 21,50〜60;米国特許第5,919,702号;米国特許出願第2004/0136967号)。これらの細胞は、例えば、それぞれ神経表現型、および軟骨組織に分化する能力を有することが示されている。さらに、間葉幹/前駆細胞は、臍帯内部に見出される3本の血管(動脈2本、静脈1本)の1つ、臍帯静脈の内皮、および内皮下層からも単離されている(Romanov,Y.A.等(2003年)Stem Cells 21,105〜110;Covas,D.T.等(2003年)Braz.J.Med.Biol.Res.36,1179〜1183)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、これまで用いられているこれらのアプローチはいずれも剥皮(skin resurfacing)、肝臓修復、膀胱組織工学、および他の工学的に作られた表面組織などの上皮細胞に基づく療法の供給源としての上皮幹/前駆細胞の単離または培養には至っていない。このように、上皮幹/前駆細胞の単離および培養に有用な方法および信頼できる供給源が依然として求められている。さらに、再生医療および組織工学における種々の応用例に十分な量のそのような細胞を提供するために、倫理的に許容され、患者に生物医学的負担を課さない、上皮および間葉幹/前駆細胞を単離するための迅速かつ効率的な方法が依然として求められている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(発明の概要)
本発明は、臍帯の羊膜から幹/前駆細胞を単離する方法であって、
(a)イン・ビトロで臍帯の他の成分から羊膜を分離するステップ、
(b)細胞増殖を可能にする条件下で、ステップ(a)で得られた羊膜組織を培養するステップ、および
(c)幹/前駆細胞を単離するステップを含む方法を提供する。
【0010】
一実施形態において、本発明は、
(a”)酵素消化および直接組織外植からなる群から選択された技法によって、培養前に羊膜組織から細胞を分離するステップをさらに含む方法を提供する。
【0011】
好ましい一実施形態において、本発明は、胚幹細胞様の特性を有する幹/前駆細胞を単離する方法を提供する。
【0012】
他の好ましい実施形態において、本発明は、上皮および/または間葉幹/前駆細胞を単離する方法を提供する。
【0013】
他の実施形態において、本発明は、
(d)細胞のクローン性増殖を可能にする条件下で、幹/前駆細胞を培養するステップをさらに含む方法を提供する。
【0014】
他の実施形態において、本発明は、
(e)前記細胞の上皮細胞および/または間葉細胞への分化を可能にする条件下で、幹/前駆細胞を培養するステップ、および
(f)分化した細胞を単離するステップをさらに含む方法を提供する。
【0015】
他の実施形態において、本発明は、
(g)単離した幹/前駆細胞を後の使用のために保存するステップをさらに含む方法を提供する。
【0016】
さらに他の実施形態において、本発明は、本発明の幹/前駆細胞を培養する方法であって、
臍帯の羊膜から組織外植片を得るステップ、
適切な期間にわたって、適切な培地および培養条件において、組織外植片を培養するステップを含む方法を含む。他の実施形態において、本発明は、幹/前駆細胞、またはそれらの細胞抽出物の治療的使用を対象とする。これらの実施形態の1つは、疾患を有する対象を処置する方法であって、上述の本発明の方法によって単離された有効量の幹/前駆細胞を対象に投与するステップを含む方法を提供する。他の実施形態は、対応する医薬組成物を提供する。
【0017】
本発明は、実施例と以下の図面を共に考えるとき、詳細な説明を参照してより良く理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】組織培養の2日目(図1A)および5日目(図1B、C)での直接組織移植の方法による臍帯羊膜からの上皮細胞の増殖を示す(40×倍率)図である。細胞培養樹脂表面は、該表面に羊膜を載置する前にコラーゲン1/コラーゲン4混合物(1:2;Becton Dickinson)により被覆した。羊膜検体は5mlのEpiLife培地または培地171(共にCascade Biologics製)中に浸漬した。培地を2日または3日毎に交換し、移植による細胞の成長を光学顕微鏡の下で観察した。マイクロ写真を上記のように異なる時間間隔で撮影した。観察された多面細胞形態は上皮細胞の典型である。
【図2】2日目(図A、C)および5日目(図B、D)での同様の上皮(40×倍率)細胞を産生する臍帯部分の酵素消化を示す図である。臍帯羊膜を0.5cm×0.5cmの小さな断片に分け、0.1%(w/v)のコラゲナーゼタイプ1溶液(Roche Diagnostics)中、37℃で8時間消化した。サンプルを30分毎に3分間ボルテックスした。細胞を4000rpmで30分間遠心分離することにより収穫した。細胞のペレットを50μg/mlのインスリン様成長因子1(IGF−1)、50μg/mlの血小板由来成長因子−BB(PDGF−BB)、5μg/mlの形質転換成長因子−β1(TGF−β1)および5μg/mlのインスリン(すべてR&D Systemsから入手した)を補助したEpiLife培地または培地171(共にCascade Biologics製)中に再分散させ、コラーゲン1/コラーゲン4混合物(1:2;Becton Dickinson)により1×10個の細胞/皿の密度で予め被覆した10cmの組織培養皿上で計数し、播種した。24時間後、加温したリン酸緩衝生理食塩水(PBS)により付着した細胞を洗浄し、培養培地をEpiLife培地または培地171(共にCascade Biologics製)により置き換えた。培地を2日または3日毎に交換し、細胞の成長を光学顕微鏡下で観察した。マイクロ写真を上記のように異なる時間間隔で撮影した。同様に細胞は典型的な上皮細胞の多面細胞形態を示した。
【図3】臍帯羊膜から移植された増殖している間葉細胞を示す図である。細胞の成長は、培養培地として10%のウシ胎仔血清(FCS)により補助されたDMEMを用いる組織培養皿中に載置した後早くも48時間で観察された(40×倍率)(図3A、C)。移植片を10%のウシ胎仔血清(Hyclone)により補助された5mlのDMEM(Invitrogen)(DMEM10% FBS)中に浸漬した。培地を2日または3日毎に交換した。細胞増殖は光学顕微鏡下で観察した。マイクロ写真を異なる時間間隔で撮影した。細胞は紡錘形態の特徴を有し、線維芽細胞に密接に類似し、インビトロにおいて容易にかつ迅速に移動し、および増殖した(図3B、D)。
【図4】(40×倍率)コラゲナーゼの酵素消化により単離された臍帯羊膜からの間葉細胞を示す図である。図4は2日目に臍帯羊膜から単離された間葉細胞を示す。細胞の増殖は5日目に観察された(図4B)。臍帯羊膜を0.5cm×0.5cmの小さな断片に分け、0.1%(w/v)のコラゲナーゼタイプ1溶液(Roche Diagnostics)中、37℃で6時間消化した。サンプルを15分毎に2分間ボルテックスした。細胞を4000rpmで30分間遠心分離することにより収穫した。細胞のペレットをDMEM/10%FBS中に再分散させ、1×10個/皿の細胞密度で10cmの組織培養皿上で計数し、播種した。培地を2日または3日毎に交換した。細胞の成長は光学顕微鏡下で観察した。マイクロ写真を異なる時間間隔で撮影した。同様に、細胞は線維芽細胞として間葉細胞の典型である紡錘形の形態を示した。
【図5】(40×倍率)無血清培養条件(DMEM)および血清培養条件(DMEM/10%FCS)での本発明の方法により単離された臍帯羊膜間葉細胞(UCMC、図5E、F、G、H)、正常な皮膚線維芽細胞(NF109細胞、図5A、B)および脂肪由来の間葉細胞(ADMC、図5C、D)の形態を示す図である。図5は、より密度の高い細胞質を伴う血清リッチ状態(DMEM/10%FCS)と比較してフラッター細胞(flatter cell)および密度のより低い細胞質により反映された血清飢餓状態(DMEMのみ)において細胞が培養されたNFおよびADMCの細胞形態の変化を示す(図5A、B、C、D)。無血清培地対血清のリッチな培地(図5E、F、G、H)の同じ条件下で培養された両方のUCMCグループにおいて形態上の変化は観察されず、これらの後者の間葉細胞の性質および生理学上の違いを示した。
【図6】(40×倍率)3T3支持細胞層を用いずに3日目および7日目においてDMEM/10%FCS中で培養され、本発明に従って単離されたUCMCを示す図である。細胞は良好に成長し、放射状に拡大する代わりにコロニーを形成(垂直方向の成長)しているのが分かる。同様に、このことはそれらのより分化した対照と比較したこれらの間葉細胞の性質上の違いを示す。
【図7】(40×倍率)3日目および7日目において3T3支持細胞層上で培養された臍帯上皮細胞(UCEC)のコロニー形成を示す図である。この外観は、ケラチノサイト幹細胞から誘導された正常な皮膚の外観と類似している。後者において、3T3支持細胞層は細胞が幹細胞であることを維持している。
【図8】(40×倍率)3日目および7日目において3T3支持細胞層上で培養され、本発明に従って単離された臍帯間葉細胞(UCMC)の明らかなコロニーの形成を示す図である。3T3支持細胞層は、ヒト真皮線維芽細胞としての分化した間葉細胞の成長を抑制する。同様に、これはそれらのより分化した対照と比較したこれらの間葉細胞の性質上の違いを示す。
【図9】ウェスタンブロット解析を示す図であり、それにより、骨髄間葉細胞(BMSC)および脂肪由来間葉細胞(ADMC)において、UCECおよびUCMCにおけるいくつかの胚性幹細胞マーカーの発現とヒト真皮線維芽細胞(NF)におけるこれらのマーカーの発現とを比較した。図9は、臍帯間葉細胞および上皮幹細胞の培養上清において、骨髄細胞、脂肪由来幹細胞、ヒト真皮線維芽細および上皮ケラチノサイトと比較し、ELISA分析により検出されたアクチビンAおよびホリスタチンの高い分泌を示す。
【図10】(40×倍率)サイトケラチン(CK)−ゼネラル、CK−17、CK−6、CK−10、CK−19、CK−18、CK−16、CK−15等の臍帯上皮幹細胞において発現された上皮細胞マーカー(図10−1);ヘミデスモソーム成分−インテグリンα6、インテグリンβ4;デスモソーム成分(図10−2);基底膜成分−ラミニン1、ラミニン5、コラーゲンIV、コラーゲンVII(図10−3)およびインテグリン−β1、フィブロネクチン等の他の重要な細胞外マトリックス成分(図10−4)の間接蛍光分析の結果を示す図である。
【図11】ヒト骨髄間葉幹細胞と比較した、臍帯間葉幹細胞(UCMC)による分泌されたサイトカインおよび成長因子のサイトカインアレイ分析を示す図である。
【図12】ヒト上皮ケラチノサイトと比較した、臍帯上皮幹細胞(UCEC)により分泌されたサイトカインおよび成長因子のサイトカインアレイ分析を示す図である。
【図13】10%のウシ胎仔血清(FCS)(図13−1)、無血清培地PTT−1(図13−2)、無血清培地PTT−2(図13−3、図13−4)、無血清培地PTT−3(図13−5)により補助され、DMEM中で培養されたUCMC細胞を示す。図13はまた無血清培地PTT−3における脂肪由来間質細胞(図13−6)および骨髄由来間質細胞(図13−7)の成長を示す図である。
【図14】DNAマイクロアレイにより分析された、臍帯上皮幹細胞および臍帯間葉幹細胞における包括的遺伝子発現を示す図である。UCECは28055個の遺伝子の全体を発現し、UCMCは34407個の遺伝子の全体を発現した。両者の細胞型において、27308個の重複遺伝子の発現がある。発現された747個の遺伝子はUCECに固有であり、発現された7099個の遺伝子はUCMCに固有であった。関心のある選択された遺伝子をこの図に示す。両方の幹細胞型は、胚性幹細胞および胚発生に関する140個の遺伝子を発現した。
【図15】臍帯内膜組織の反復移植を用いる臍帯上皮幹細胞および臍帯間葉幹細胞の増殖を説明する概略図である。
【図16】臍帯羊膜の内膜(LM)、ワルトン膠様質(WJ)、ならびにこのゼリー内に支持される2本の臍帯動脈(UA)および1本の臍帯静脈(UV)を表す臍帯の断面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
(詳細な説明)
本発明は、臍帯の羊膜が、間葉および上皮幹/前駆細胞などの幹/前駆細胞をイン・ビトロ条件下で首尾よく単離および増殖することのできる供給源であるという驚くべき発見に基づく。さらに驚くべき発見は、これらの細胞が胚幹細胞様の特徴を示すことである。羊膜(羊膜内膜とも呼ばれる)、すなわち胎盤および発育中の哺乳動物の胎芽を包む薄い最内膜性嚢は、近年、眼表面再建の天然基質として、および輪部上皮幹細胞を増殖するための生体基質として用いられている(例えば、Anderson,D.F.等(2001年)Br.J.Ophthalmol.85,567〜575;Gruterich,M.等(2003年)Surv.Ophthalmol.48,631〜646を参照)。しかしながら、少なくともヒトに関して、羊膜から幹/前駆細胞を単離する方法はこれまで記載されておらず、臍帯を覆う羊膜も幹細胞の供給源として報告されていない。
【0020】
本発明は、臍帯の羊膜から幹/前駆細胞を単離する方法であって、
(a)イン・ビトロで臍帯の他の成分から羊膜を分離するステップ、
(b)細胞増殖を可能にする条件下で、ステップ(a)で得られた羊膜組織を培養するステップ、および
(c)幹/前駆細胞を単離するステップを含む方法を提供する。
【0021】
本明細書では、「幹/前駆細胞」という用語は、無制限に自己再生し、内皮細胞、上皮細胞、線維芽細胞、筋細胞、または神経細胞などの複数の細胞または組織型に分化する能力を有する、臍帯に由来する任意の細胞を指す。さらに、これらの細胞は、マウス、ラット、モルモット、ウサギ、ヤギ、イヌ、ネコ、ヒツジ、サル、またはヒトなどの任意の哺乳動物種に由来することができ、一実施形態において、ヒト由来の細胞が好ましい。
【0022】
「胚幹細胞様の特性」という用語は、それらが胚幹細胞とほぼ同様、またはまったく同様に、自発的にすべての組織型に分化することができる臍帯に由来する細胞の能力を指し、それらが多能性幹細胞であることを意味する。
【0023】
本明細書では、「羊膜」という用語は、発育中の哺乳動物の胎芽を包む薄い最内膜性嚢を指す。妊娠中、胎児は羊水と呼ばれる液体に囲まれ、衝撃から守られる。この流体は、胎児および胎盤と共に、羊膜と呼ばれる嚢に包まれており、羊膜は臍帯も覆っている。羊水はいくつかの理由により重要である。羊水は衝撃を和らげ、胎児を保護し、胎児の自由な動きを可能にする。羊水はさらに臍帯の浮遊を可能にし、臍帯が圧迫されて、胎盤血管の循環血液から導かれる酸素および栄養分の胎児への供給が断たれるのを防ぐ。羊膜嚢は、恒常性環境を維持し、外界から胎児の環境を守る羊水を含有する。このバリアはさらに、膣から上昇し、潜在的に感染を引き起こす可能性のある有機体(細菌またはウイルスなど)から胎児を保護する。
【0024】
組織培養を行うための培地および試薬は、当分野でよく知られている(例えば、Pollard,J.W.およびWalker,J.M.(1997年)Basic Cell Culture Protocols、第2版、Humana Press,Totowa、ニュージャージー州;Freshney,R.I.(2000年)Culture of Animal Cells、第4版、Wiley-Liss、Hoboken、ニュージャージー州を参照)。臍帯組織試料をインキュベート/搬送するのに適した培地の例には、これに限定されるものではないが、ダルベッコ変法イーグル培地(DMEM)、RPMI培地、ハンクス平衡塩溶液(HBSS)、リン酸緩衝食塩水(PBS)、およびL−15培地が含まれ、いくつかの実施形態において、後者が好ましい。本発明による幹/前駆細胞の培養に適した培地の例には、これに限定されるものではないが、ダルベッコ変法イーグル培地(DMEM)、DMEM−F12、RPMI培地、EpiLife培地、およびMedium171が含まれ、いつくかの実施形態において、後者が好ましい。これらの培地には、ウシ胎児血清(fetal calf serum;FCS)またはウシ胎児血清(fetal bovine serum;FBS)、ならびに抗生物質、増殖因子、アミノ酸、阻害剤などを添加することができ、これは十分に当業者の一般知識の範囲内である。
【0025】
一実施形態において、本発明は、
(a”)培養前に、酵素消化および/または直接組織外植技法によって羊膜組織から幹/前駆細胞を分離するステップをさらに含む方法を提供する。本明細書では、「酵素消化技法」という用語は、酵素を添加して、主な組織塊(ここでは臍帯の羊膜)から細胞を開裂することを意味する。その後、分離した細胞を収集する。本明細書では、「直接組織外植技法」という用語は、最初に酵素を用いずに組織を培地に入れることを意味する。次いで、慎重な条件下で、細胞を単独で主な組織塊から分離し、その後、細胞を採取し収集する。
【0026】
酵素による処置、または直接組織外植によって、特定の組織または器官の細胞を分離する方法は、当分野でよく知られている(例えば、Pollard,J.W.およびWalker,J.M.(1997年)Basic Cell Culture Protocols、第2版、Humana Press、Totowa、ニュージャージー州;Freshney,R.I.(2000年)Culture of Animal Cells、第4版、Wiley-Liss、Hoboken、ニュージャージー州を参照)。本発明の方法を行うために、組織分離を触媒する任意の酵素を用いることができる。好ましい実施形態において、その目的のためにコラゲナーゼが用いられる。この酵素は、粗製剤または精製形態で用いることができる。この酵素は、任意の原核生物または真核生物(もっとも好ましくはクロストリジウム ヒストリチクス(Clostridium hystolyticum)である)から精製することができ、あるいは遺伝子工学を用いて組み換えによって産生することもできる。任意の型のコラゲナーゼを用いることができ、すなわち1型、2型、3型、4型、またはそれらの任意の組合せである。いくつかの実施形態において、コラゲナーゼ1型の使用が好ましい。
【0027】
一実施形態において、本発明は、胚幹細胞様の特性を有する幹/前駆細胞を単離する方法を提供する。これらの細胞は最終的に、これに限定されるものではないが、形態的に上皮細胞または間葉細胞に分化することができる。
【0028】
したがって他の実施形態において、本発明は、上皮および/または間葉幹/前駆細胞を単離する方法を提供し、上に開示のとおり、これらの細胞は胚幹細胞様の特性を有することができる。
【0029】
上皮幹/前駆細胞には、これに限定されるものではないが、皮膚上皮細胞、毛包細胞、角膜上皮細胞、結膜上皮細胞、網膜上皮細胞、肝上皮細胞、腎上皮細胞、膵上皮細胞、食道上皮細胞、小腸上皮細胞、大腸上皮細胞、肺および気道上皮細胞、膀胱上皮細胞、または子宮上皮細胞などの任意の型の上皮細胞に分化することのできる上皮細胞様形態(すなわち、多面形)を示す任意の細胞が含まれる。
【0030】
間葉幹/前駆細胞には、これに限定されるものではないが、皮膚線維芽細胞、軟骨細胞、骨芽細胞、腱細胞、靱帯線維芽細胞、心筋細胞、平滑筋細胞、骨格筋細胞、脂肪細胞、内分泌腺由来の細胞、ならびに神経外胚葉細胞のすべての種類および派生種などの任意の型の間葉細胞に分化することのできる、間葉細胞様形態(すなわち、紡錘様形)を示す任意の細胞が含まれる。
【0031】
他の実施形態において、本発明は、
(d)細胞のクローン性増殖を可能にする条件下で、幹/前駆細胞を培養するステップをさらに含む方法を提供する。
【0032】
「クローン性増殖」(「有糸分裂クローン性増殖」と呼ばれることもある)という用語は、細胞の分化プログラム初期に起こり、それによって幹/前駆細胞が特定の系統に決定され、その後、終末分化を受ける過程に関する。前駆細胞のクローン性増殖を誘発する条件が、種々の細胞型の間で著しく異なることは当分野でよく知られている。特定の方法に限定するものではないが、クローン性増殖の誘発は、一般に細胞増殖に最適化された培地で幹/前駆細胞を培養することによって達成される。そのような培地は多くの供給業者から市販され入手可能である。そのような培地の非限定的な例は、KGM(登録商標)−ケラチノサイト培地(Cambrex)、MEGM−乳房上皮細胞培地(Cambrex)、EpiLife培地(Cascade Biologics)、またはMedium171(Cascade Biologics)である。あるいは、培養培地には、増殖因子などの細胞増殖を誘発する試薬を補うことができる。そのような試薬は、一例としてヒトケラチノサイト増殖添加剤キット(Cascade Biologics)など、単一溶液に混合することができ、あるいは個々に添加することもできる。そのような試薬には、これに限定されるものではないが、所与の細胞型のクローン性増殖を誘発する任意の適切な組合せで、増殖因子(例えば、上皮増殖因子、インスリン様増殖因子−1、血小板由来増殖因子−BB、トランスフォーミング増殖因子−β1、インスリンなど)、ホルモン(ウシ下垂体抽出物など)、ヒドロコルチゾン、トランスフェリンなどが含まれる。「クローン性増殖」という用語には、例えば、いくつかの例としてヒト、マウス、ラット、サル、類人猿などの哺乳動物に細胞を注入することによって、in vivoで細胞を培養することも含まれる。
【0033】
他の実施形態において、本発明は、
(e)前記細胞の上皮細胞および/または間葉細胞への分化を可能にする条件下で、幹/前駆細胞を培養するステップ、および
(f)分化した細胞を単離するステップをさらに含む方法を提供する。
【0034】
他の実施形態において、本発明は、
(g)単離した幹/前駆細胞を後の使用のために保存することをさらに含む方法を提供する。
【0035】
真核細胞、特に哺乳動物細胞を保存および貯蔵するための方法およびプロトコールは、当分野でよく知られている(例えば、Pollard,J.W.およびWalker,J.M.(1997年)Basic Cell Culture Protocols、第2版、Humana Press、Totowa、ニュージャージー州;Freshney,R.I.(2000年)Culture of Animal Cells、第4版、Wiley-Liss、Hoboken、ニュージャージー州を参照)。単離した上皮または間葉幹/前駆細胞の生物活性を維持する任意の方法を、本発明に関して用いることができる。好ましい一実施形態において、幹/前駆細胞は、低温保存を用いて維持および貯蔵される。
【0036】
したがって、本発明はまた、上述の方法によって臍帯の羊膜から得られた前駆/幹細胞を対象とする。さらに、本発明は、本明細書に記載のとおり単離された1種または複数の前駆/幹細胞を含む、またはそれらからなる細胞バンクも対象とする。この前駆/幹細胞の細胞バンクは、個体の自己由来であるか、またはプールされていてもよく、その後、例えば再生医療、組織修復、および再建のために、さらに分化して用いることができる。
【0037】
上述のとおり、本発明はさらに、上述の本発明の方法によって臍帯の羊膜から単離された幹/前駆細胞を含む医薬組成物を対象とする。この医薬組成物は、任意の種類であることができ、通常、治療的に許容される適切な担体/賦形剤と共に、幹/前駆細胞、またはその細胞抽出物を含む。いくつかの実施形態において、医薬組成物は全身または局所使用に適応されている。
【0038】
局所使用に適応された医薬組成物は、液体または粘性形態であることができる。それらの例には、軟膏剤、クリーム剤、およびローション剤などが含まれる。全身使用に適した医薬組成物の例は液体組成物であり、幹/前駆細胞、または細胞抽出物は、例えば注射または注入に適した緩衝剤に溶解されている。
【0039】
したがって、本発明はさらに、疾患を有する対象を処置する方法に関する。この方法は、本明細書に記載のとおり単離された幹/前駆細胞、またはそのような細胞由来の細胞抽出物の有効量を対象に投与するステップを含む。
【0040】
原則として、幹/前駆細胞を用いて処置されるのに適した任意の状態を、本発明の細胞または細胞抽出物で処置することができる。いくつかの実施形態において、疾患は、腫瘍性疾患、促進皮膚老化および皮膚疾患、組織異常、内臓内分泌不全、および神経障害からなる群から選択される。
【0041】
処置される組織異常は、先天性または後天性組織不全であることができる。本発明の細胞で処置することのできる内臓内分泌不全の例には、これに限定されるものではないが、インスリン不全に伴う糖尿病、テストステロン不全、貧血、低血糖、高血糖、膵臓不全、副腎不全、および甲状腺不全が含まれる。
【0042】
処置することのできる神経障害の例には、これに限定されるものではないが、アルツハイマー病、パーキンソン病、クロイツフェルト・ヤコブ病、ルー・ゲーリック病、ハンチントン病、および神経系腫瘍状態が含まれる。
【0043】
皮膚疾患の例は、創傷、または皮膚の損傷部、例えば日焼けした皮膚である。本発明では、皮膚の老化も皮膚疾患とみなされる。したがって、例えばローションまたはクリーム、あるいは他の任意の適切なビヒクルの成分としての、本発明の幹/前駆細胞またはそれらの細胞抽出物の局所送達または類似の送達は、日焼けした皮膚を修復するために用いることができ、さらに、それがなければ皮膚老化が促進される不足の増殖因子および関連ペプチド構成要素を補充し、強化することによって、皮膚の老化過程を遅らせる可能性もある。幹/前駆細胞はさらに、外傷などの体の損傷部位に移動し、局所修復過程に必要な細胞構成要素を形成する可能性がある(The Journal of Immunology, 2001年、166:7556〜7562;またはInternational Journal of Biochemical and Cell Biology 2004年、36:598〜606を参照)。
【0044】
特に最近の研究は、幹細胞が選択的に腫瘍組織を標的にし(Journal of the National Cancer Institute 2004年、96(21):1593〜1603)、インターフェロンなどの抗腫瘍剤の腫瘍性病巣への直接送達を可能にすることを実証しているため、腫瘍性疾患は癌であることができる。癌は皮膚癌から内臓の癌まで、任意の種類の癌であることができ、固形腫瘍を形成し得る癌を含む。処置される癌の例には、扁平上皮細胞癌、乳腺管および小葉癌、肝細胞癌、鼻咽喉癌、肺癌、骨癌、膵臓癌、皮膚癌、頭頸部癌、皮膚または眼内悪性黒色腫、子宮癌、卵巣癌、直腸癌、肛門部の癌、胃癌、結腸癌、乳癌、精巣癌、子宮癌、卵管癌、子宮内膜癌、頸癌、膣癌、外陰癌、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、食道癌、小腸癌、内分泌系の癌、甲状腺癌、副甲状腺癌、副腎癌、軟組織肉腫、尿道癌、陰茎癌、前立腺癌、慢性または急性白血病、小児固形腫瘍、リンパ球性リンパ腫、膀胱癌、腎臓または尿管癌、腎細胞癌、腎盂癌、中枢神経系(CNS)の新生物、原発性CNSリンパ腫、腫瘍血管新生、脊椎腫瘍、脳幹グリオーマ、下垂体腺腫、カポジ肉腫、類表皮癌、またはそのような癌の任意の組合せが含まれ、それらの播種性(転移性)形態も含む。腫瘍性疾患の処置の場合、本明細書に記載の臍帯羊膜由来幹細胞および/またはそれらの細胞抽出物は、直接処置および/または担体ビヒクルとして全身投与することができる。後者の抗腫瘍治療の場合、細胞は抗腫瘍剤を含む。
【0045】
薬剤としての他の使用において、本発明の幹/前駆細胞は、遺伝子治療に用いることができる。この目的の場合、細胞は、細胞内で産生されるタンパク質をコードする核酸で形質転換することができる。核酸は、当業者によく知られている任意の種々の方法を用いて本発明の細胞に導入することができ、例えばウイルスベクターおよび/または脂質含有トランスフェクション組成物、例えばIBAfect(IBA GmbH、Gottingen、ドイツ)、Fugene(Roche)、GenePorter(Gene Therapy Systems)、リポフェクトアミン(Lipofectamine)(Invitrogen)、スーパーフェクト(Superfect)(Qiagen)、Metafecten(Biontex)、またはPCT出願WO01/015755に記載のものが用いられる。関連する実施形態において、本発明の細胞は、適切なポリペプチドをコードする核酸で形質転換した後、このペプチドの組み換えによる産生に用いることができる。
【0046】
上述のとおり、幹細胞抽出物は、正常組織の生理に相当する多様な増殖因子およびペプチドに富んでいる。そのような増殖因子および/またはペプチドは、内部恒常性を維持するために外部要素から体を保護している、すべてのヒトの表面層である皮膚などの体の露出部分に不足している可能性がある。したがってさらなる実施形態において、本発明の幹/前駆細胞、またはそれらの細胞抽出物は、内部恒常性の処置および/または維持に適している。
【0047】
さらなる実施形態において、上の開示に従って、本発明の幹/前駆細胞は、任意の生体分子を産生するために用いることができる。この生体分子は、例えば、それらの細胞で天然に産生される任意の分子、またはそれをコードする核酸が組み換えDNA技術によって細胞に導入されている分子であることができる。本発明の細胞によって産生することのできる分子の例には、数例のみを挙げると、これに限定されるものではないが、タンパク質、例えばサイトカインなど、増殖因子、例えばインスリン様増殖因子(IGF)、上皮増殖因子(EGF)、トランスフォーミング増殖因子β(TGFβ)、アクチビンA、骨形成タンパク質(BMP)、PDGFなど、あるいはホルモン、例えばインスリン、またはエリスロポイエチンなど、あるいは輸送タンパク質、例えばトランスフェリンなど、増殖因子またはホルモンなどのペプチド(例えば、黄体ホルモン(LSH)、卵胞刺激ホルモン(FSH))、有機小分子、例えばステロイドホルモン、オリゴ糖または多糖類、例えばヘパリン、またはヘパラン硫酸(これに関して、例えばWO96/23003またはWO96/02259を参照のこと)、プロテオグリカン、糖タンパク質、例えばコラーゲン、またはラミニンなど、あるいは脂質が含まれる。
【0048】
さらなる態様において、最近のアプローチに従って(例えば、Amit,M等、Human feeder layers for human embryonic stell cells, Biol Reprod 2003年、68:2150〜2156を参照)、本明細書に記載の幹/前駆細胞は、他の胚幹細胞、特にヒト胚幹細胞を培養するための支持細胞層として用いることができる。これらの実施形態の1つにおいて、支持細胞層としてヒト細胞を用いることによって、動物病原体または免疫原などの動物由来成分で細胞培養物が汚染されるリスクが最小限に抑えられるため、本発明の細胞は、好ましくはヒト由来である。これに関して、本発明の細胞は、無血清条件下で培養できることに留意されたい。したがって、支持細胞層としての細胞の使用、および無血清培地での細胞培養物の培養は、本明細書に後に記載、あるいは、例えばDraper等(Culture and characterization of human embryonic stem cell lines, Stem Cells Dev 2004年、13:325〜336)、または国際特許出願WO98/30679に記載のとおりである。
【0049】
これに関して、移植手術および細胞に基づく療法においては、老化細胞の割合が最小である(すなわち、高品質の細胞の割合が高い)多量の低継代細胞が不可欠であり、それらは細胞増殖中にできるかぎり短期間で誘導される必要のあることに留意されたい。例えば、骨髄および臍帯血の間葉幹細胞は低量であり、したがって細胞移植に必要とされる十分な数の細胞を得るために、長期間の多数の継代にわたる増殖が必要となる。しかしながら、高継代細胞は品質が劣る傾向にあり、細胞の老化または癌性形質転換に通じる可能性がある。本発明では反復外植技法を用いることによって、低い継代数で多量の本発明の細胞を得られることが見出された。したがって、本発明はさらに、本発明の幹/前駆細胞を培養する方法であって、
臍帯の羊膜から組織外植片を得るステップ、
適切な期間にわたって、適切な培地および培養条件において、組織外植片を培養するステップ、
場合によって、組織外植片を新鮮な培地に曝露し、適切な期間にわたって、適切な条件において培養を継続するステップを含む方法に関する(図15を参照)。
【0050】
培養は、必要なだけ多くのサイクル(継代)で行うことができ、所望の細胞数が得られた時点で停止することができる。新鮮な培地への組織外植片の曝露は、細胞の増殖に用いた容器から使用した細胞培地を除去し、その容器に新鮮な培地を添加することによって行うことができる。使用した容器で培地を交換する代わりに、培地を充填した新しい容器に組織外植片を移すことによって、新鮮培地への曝露を達成することもできる。細胞の培養/繁殖に用いる組織外植片は、任意の適切な方法、例えば上述の「直接組織外植技法」(最初に酵素を用いずに組織を培地に入れ、次いで、慎重な条件下で、細胞を単独で主な組織塊から分離し、その後、細胞を採取し収集する)によって得ることができる。
【0051】
組織外植片の培養は、哺乳動物細胞の培養に適した任意の培地で行うことができる。その例には、本発明の細胞の培養またはクローン性増殖に関して上に挙げた、市販され入手可能な通常の培地が含まれ、これに限定されるものではないが、例えばKGM(登録商標)−ケラチノサイト培地(Cambrex)、MEGM−乳房上皮細胞培地(Cambrex)、EpiLife培地(Cascade Biologics)、Medium171(Cascade Biologics)、DMEM、DMEM−F12、またはRPMI培地などである。培養は典型的に、それらの細胞が由来する種の細胞の培養に通常用いられる条件(温度、雰囲気)、例えば37℃、CO5%の空気雰囲気で行われる。一実施形態において、培養は、無血清、特にウシ血清を含まない培地を用いて行われる。培養(1継代)は、細胞の増殖に必要な任意の適切な期間行われ、これに限定されるものではないが、典型的には1日から数日、例えば約7日、または約8日の期間である。
【0052】
本明細書に例示的に記載した本発明は、本明細書に具体的に開示されていない任意の要素、限定なしに、適切に実施することができる。したがって、例えば、「含む(comprising)」、「含む(including)」、「含有する(containing)」などの用語は、限定されることなく、広く解釈されるものとする。さらに、本明細書に用いた用語および語句は、限定ではなく説明のために用いたものであり、本明細書に示し記載した特徴またはその一部の同等物を、そのような用語および語句の使用において除外するものではなく、請求する本発明の範囲内で様々な修正が可能であることが認識される。したがって、本発明を好ましい実施形態および任意の特徴によって具体的に開示したが、当業者は本明細書に開示されそこに具体化された本発明の修正および変形を行うことができ、そのような修正および変形は本発明の範囲内であるとみなされる。
【0053】
本明細書において、本発明を広くかつ一般的に記載した。その一般的な開示の範囲内である、より狭い種および下位分類のそれぞれも本発明の一部を形成する。これには、削除される題材が本明細書に具体的に記載されているかどうかにかかわらず、その分類から任意の主題を除く条件または消極的限定付きで本発明の一般的な説明が含まれる。
【0054】
他の実施形態は、添付の請求の範囲および非限定的な実施例の範囲内である。さらに、本発明の特徴または態様がマーカッシュグループで記載されている場合、それによって本発明がマーカッシュグループの個々の要素、または要素のサブグループについても記載されているものと当業者は認識するであろう。
[実施例]
【0055】
実施例1:臍帯組織の採取
子供を出産した後直ちに臍帯組織を採取した。研究室へ輸送する前に検体を濯いできれいにし、培養輸送培地(50IU/mlのペニシリン、50μg/mlのストレプトマイシン、250μg/mlのファンギゾン、50μg/mlのゲンタマイシンにより補助されたL−15培地;すべての試薬はInvitrogenから購入した)を含有する500mlの無菌ガラス瓶に移した。研究室において、幹細胞抽出を、層流フード中、無菌条件下で行った。まず、検体を無菌ステンレススチールトレイに移した。臍帯血管中に残存するすべての血液を複数回のシリンジ操作により除去し、5IU/mlのヘパリン(シグマ製)により補助された、加温したリン酸緩衝生理食塩水(PBS)を用いて洗浄した。ヘパリンを含有しない普通のPBSを最後の洗浄に用いた。次に、臍帯組織検体を2cmの長さの断片に裁断し、直径10cmの細胞培養皿中に移し、さらに70%のエタノール、続いて抗菌剤混合物(50IU/mlのペニシリン、50μg/mlのストレプトマイシン、250μg/mlのファンギゾン、50μg/mlのゲンタマイシン;すべてInvitrogenから購入した)を含むPBSを用い、溶液が澄明になるまで複数回洗浄し、消毒した。
【0056】
実施例2:細胞分離/培養
まず、臍帯組織を切開し、ワルトン膠様質(すなわち、臍帯の基質)から臍帯羊膜を分離する。次に、単離された羊膜を細胞分離用に、小片(0.5cm×0.5cm)に裁断する。臍帯羊膜の小片を組織培養皿の上に載置することにより、上皮幹細胞または間葉幹細胞を単離するための異なる細胞培養条件で移植を行う。
【0057】
間葉細胞の分離/培養のために、移植片を10%のウシ胎仔血清(Hyclone)により補助された5mlのDMEM(Invitrogen)(DMEM/10%FBS)中に浸漬し、CO細胞培養インキュベーター中、37℃で維持した。培地を2日または3日毎に交換した。細胞の成長を光学顕微鏡下で観察した。DMEM/10%FBSを用い、さらに増殖および低温保存するために、成長した細胞をトリプシン処理(0.125%のトリプシン/0.05%のEDTA)により収穫した。
【0058】
上皮細胞の分離/培養のために、細胞培養の樹脂表面を該表面に組織サンプルを載置する前にコラーゲン1/コラーゲン4混合物(1:2)により被覆した。組織サンプルを5mlのEpiLife培地または培地171(共にCascade Biologics製)中に浸漬した。培地を2日または3日毎に交換した。組織培養移植片からの細胞の成長を光学顕微鏡下で観察した。成長した細胞は、EpiLife培地または培地171を用い、トリプシン処理(0.125%のトリプシン/0.05%のEDTA)により収穫した。
【0059】
細胞の酵素的抽出方法のために、臍帯羊膜を0.5cm×0.5cmの小片に裁断し、0.1%(w/v)のコラゲナーゼタイプ1溶液(Roche Diagnostics)中、37℃で6時間消化した。サンプルを15分毎に2分間ボルテックスした。細胞を4000rpmで30分間遠心分離することにより収穫した。上皮幹細胞または間葉幹細胞を単離するのに異なる2つの方法を採用した。
【0060】
上皮幹細胞を単離するために、細胞ペレットを50μg/mlのインスリン様成長因子−1(IGF−1)、50μg/mlの血小板由来成長因子−BB(PDGF−BB)、5μg/mlの形質転換成長因子−β1(TGF−β1)および5μg/mlのインスリン(すべてR&D Systemsから入手した)により補助されたEpiLife培地または培地171(共にCascade Biologics製)中に再分散させ、コラーゲン1/コラーゲン4混合物(1:2;Becton Dickinson)により1×10個/皿の細胞密度で予め被覆した10cmの組織培養皿上で計数し、播種した。24時間後、加温したPBSにより付着した細胞を洗浄し、培養培地をサプリメントを加えたEpiLife培地または培地171により置き換えた。培地を2日または3日毎に交換した。細胞の成長およびクローン形成の拡大を光学顕微鏡下で観察した。さらに増殖および低温保存するために、約70%の集密度で、細胞をトリプシン処理(0.125%のトリプシン/0.05%のEDTA)により継代培養した。
【0061】
間葉幹細胞を単離するために、細胞ペレットをDMEM/10%FBS中に再分散させ、1×10個/皿の細胞密度の10cmの組織培養皿上で計数し、播種した。培養培地を2日または3日毎に交換した。細胞の成長および増殖を光学顕微鏡下で観察した。約90%の集密度で、細胞を上で説明したように継代培養した。
【0062】
上皮幹細胞および間葉幹細胞を支持細胞層上で培養するために、臍帯内膜をコラゲナーゼ処理により消化し、致死的な放射線の照射またはGreen’s培地中のマイトマイシンCで処理した3T3線維芽細胞(支持細胞層)により被覆した10cmの組織培養皿上で計数し、播種した。培養培地を2日または3日毎に交換した。コロニーの形成を光学顕微鏡下で観察し、写真撮影した。
【0063】
実施例3:幹細胞/前駆細胞の同定
上皮細胞:図1は、組織移植の方法により調製された臍帯羊膜から成長する上皮細胞の写真を示す(40×倍率)。写真は組織培養の2日目(図1A)および5日目(図1B、C)に撮影した。細胞の形態分析は、多面形態の上皮様細胞を示した。臍帯部分の酵素消化は、2日目(図A、C)および5日目(図B、D)において同様の上皮細胞(40×倍率)を生成した(図2)。図7はGreen法を用い、支持細胞層上で培養された臍帯羊膜からの上皮幹細胞のコロニー形成を示す写真である(40×倍率)。多面形態の上皮様細胞のコロニーは3日目から7日目まで急速に増殖した。
【0064】
間葉細胞:臍帯羊膜から移植された間葉細胞の成長を、培養培地として10%のウシ胎仔血清(FCS)により補助されたDMEMを用いる組織培養皿中に載置後早くも48時間で観察した(図3A、C)(40×倍率)。細胞は紡錘形態の特徴を有し、線維芽細胞に密接に類似し、インビトロにおいて容易にかつ迅速に移動し、および増殖した(図3B、D)(40×倍率)。同様の観察は、コラゲナーゼの酵素消化(図4)により単離された細胞グループにおいて見られる。図4Aは臍帯羊膜から2日目に単離された間葉細胞を示す。細胞の増殖は5日目に観察された(図4B)(40×倍率)。図6および8は、DMEM/10%FCSの条件において非支持細胞層および支持細胞層上で培養された臍帯羊膜からの間葉幹細胞のコロニー形成を示す写真である(40×倍率)。細長い形状の線維芽様細胞のコロニーは3日目から7日目に急速に増殖した。
【0065】
ウェスタンブロット解析(図9)は、本発明に従って単離された臍帯羊膜(UCMC)および臍帯上皮細胞(UCEC)からの間葉幹細胞が、胚性幹細胞の特異マーカーである転写因子Octamer-4(Oct−4)をコードするPOU5f1遺伝子を発現することを示す(Niwa,H.、Miyazaki,J.およびSmith,A.G.(2000年)、Nat.Genet. 24、372〜376)。このように、この分析はこれらの幹細胞の胚性様特性を示す。これらの細胞はまた結合組織成長因子(CTGF)、血管内皮成長因子(VEGF)、胎盤様成長因子PLGF、STAT3、幹細胞因子(SCF)、肝癌由来成長因子(HDGF)、線維芽細胞成長因子2(FGF−2)、血小板由来成長因子(PDGF)、α平滑筋アクチン(α−SMA)、フィブロネクチン、デコリン、シンデカン−1,2,3,4等の他の成長因子を高度に発現した。図9において、これらの遺伝子の発現をヒト真皮線維芽細胞、骨髄間葉細胞(BMSC)および脂肪由来間葉細胞(ADMC)と比較する。図9はまた、臍帯羊膜および上皮幹細胞培養の上清におけるELISA分析により検出された高分泌アクチビンAおよびホリスタチン(両方のタンパク質は組織の修復および再生を促進し、血管新生を促進し、および胚性幹細胞培養を維持することがよく知られており、それにより、それぞれの遺伝子の発現が胚性特性のサインであり、細胞を分化する能力である)を、骨髄、脂肪由来幹細胞、ヒト真皮線維芽細胞および表皮ケラチノサイトと比較して示す。また、これらの結果は、本発明の細胞が、再生医学、加齢医学、組織修復、組織工学等のこれらの細胞領域の医療用途における有望な候補であることを示す。
【0066】
間葉細胞は分泌されたサイトカインおよび成長因子の分析により、ヒトの骨髄間葉幹細胞との比較においてさらに特徴付けられた。臍帯上皮幹細胞(UCEC)はヒト表皮ケラチノサイトとの比較において分析した。この分析は以下のとおりに実施した:すなわち、UMMC、UCEC、真皮線維芽細胞、骨髄間葉細胞、表皮ケラチノサイトを集密度100%(37℃、5%CO)まで成長培地中で培養し、次いで飢餓培地(無血清DMEM)中で48時間同調させた。翌日、培地を次の新鮮な無血清DMEMで置き換え、細胞をさらに48時間培養した。馴化培地を収集、濃縮し、およびCytokine Array(RayBiotech,Inc、ジョージア州、米国)を用いて分析した。
【0067】
この分析の結果は、UCMCがインターロイキン−6(IL−6);(MCP1);肝細胞成長因子(HGF);インターロイキン−8(IL8);sTNFR1;GRO;TIMP1;TIMP2;TRAILR3;uPAR;ICAM1;IGFBP3;IGFBP6(図11)を分泌するのに対し、UCECはIGFBP−4;PARC;EGF;IGFBP−2;IL−6;アンギオゲニン(angiogenin);GCP−2;IL1Rα;MCP−1;RANTES;SCF;TNFβ;HGF;IL8;sTNFR;GRO;GRO−α;アンフィレギュリン(Amphiregulin);IL−1R4/ST2;TIMP1;TIMP2;uPAR;VEGF(図12)を分泌することを示す。
【0068】
したがって、このことは両方の細胞の型が、発生生物学、組織恒常性、組織修復および再生ならびに血管新生において重要な役割を果たすサイトカインおよび成長因子を多量に分泌することを示す。このことはさらに個々の医療用途における本発明の細胞の汎用性を示す。
【0069】
加えて、本発明の細胞はさらにそれらの安全性概略に関し、指標としてマウスの奇形腫形成分析を用いて試験した。6匹のSCIDマウスをこれらの実験に使用した。2百万より多くのUCMCを含む懸濁液を無菌25G針を用い、各SCIDマウスの大腿筋に注射した。動物を6カ月間保持し、腫瘍の形成を評価した。これらのマウスにおいて、腫瘍の形成は見られなかった(データを示さず)。このことは、本発明の細胞が安全で、かつ良性または他の腫瘍を形成する能力のないことを示す。
【0070】
実施例4:無血清培地における幹細胞/前駆細胞の培養
UCMC細胞を10FCSを含有するDMEM中、および無血清培地、PTT−1、PTT−2およびPTT−3中で培養した。3つの培地PTT−1、PTT−2およびPTT−3は本発明者の1人、Dr Phanにより調製した。すなわち、これらの3つの培地はウシ胎仔血清またはヒト血清を含有せず、IGF、EGF、TGF−β、アクチビンA、BMPs、PDGF、トランスフェリン、インスリン等の異なるサイトカインおよび成長因子を含有する。成長因子の成分は分化成長特性を評価するために培地間で変更する。培養は以下のように実施した。異なる比率の成長因子およびサイトカインを基礎培地に添加した。UCMCを解凍し、これらの培地中に10日間保持した。細胞の増殖を光学顕微鏡下で観察した。
【0071】
図13は、4つの異なる培地グループ中でのUCMCの良好な成長を示し(図13−1から図13−5)、ここでUCMC細胞の形態は、それぞれの培地中に存在するサイトカインまたは成長因子の比率または割合に応じて異なる。これに対し、骨髄および脂肪由来の間葉細胞はこれらの無血清培地中ではよく成長しなかった(図13−6および図13−7)。したがって、UCMCの良好な成長は、本発明の細胞の頑健性および高い生存率を示し、成長特性は骨髄由来および脂肪由来の間葉細胞として間葉幹細胞の従来の供給源より優れていることを示す。この観点において、(ウシ)無血清培地をこれらの実験に用いたこと、および大部分のヒトの間葉細胞が無血清培地システムにおいて良好に成長しないことに注目するのは価値がある。したがって、細胞培養および増殖のためにウシ胎仔血清を使用する危険性が除去されているため、細胞療法において確定した無血清培地技術と関連して本発明の細胞を使用することは大きな利点がある。(ウシ血清の使用が長い間実践されており、細胞成長を典型的に最適化するが、その使用により牛海綿状脳症(狂牛病)のような動物原性感染症の感染の懸念が惹起された)。
【0072】
実施例5:臍帯上皮および間葉幹細胞の遺伝子発現概略の特性
臍帯上皮および間葉幹細胞の遺伝子発現概略をDNAマイクロアレイを用いて解析した。この目的のために、UCMCおよびUCECを成長培地中、37℃、5%COで集密度100%まで培養した。細胞を基礎培地中で48時間同調させ、次いで新鮮な基礎培地に置き換え、さらに48時間同調させた。全体のRNAを収穫し、Silicon Genetics Microarray Serviceに送付した。データ解析をGeneSpring 7.2)を用いて行った。図14は包括的遺伝子発現を要約する。UCECは28055個の遺伝子の全体を発現し、UCMCは34407個の遺伝子の全体を発現した。両方の細胞型において27308個の重複遺伝子の発現が存在し、発現された747個の遺伝子がUCECに固有であり、発現された7099個の遺伝子がUCMCに固有であった。関心のある選択された遺伝子を図14に示す。
【0073】
両方の幹細胞型は胚性幹細胞および胚発生に関して140個の遺伝子を発現し、さらに、本発明の細胞が胚性幹細胞様の特性を有することを支持する:Nanog;α−胎児性タンパク質;Pre−β−細胞白血病転写因子3;ラミニンα5;癌胎児性抗原様1;アブヒドロラーゼ(abhydrolase)ドメイン含有2;デルタ様3(ショウジョウバエ);マッスルブラインド(Muscleblind)様(ショウジョウバエ);GNAS複合座;癌胎児性抗原関連細胞接着分子3;パルミトイルタンパク質チオエステラーゼ2;妊娠特異的β−1−糖タンパク質2;癌胎児性抗原様1;胚性外胚葉発達(Embryonic ectoderm development);母性胚性ロイシンジッパーキナーゼ(Maternal embryonic leucine zipper kinase);絨毛性ソマトマンモトロピンホルモン2;フォークヘッドボックス(Forkhead box)D3;ラジカルフリンジホモログ(ショウジョウバエ);キネシンファミリーメンバー1B;ミオシン、ヘビーポリペプチド3、骨格筋、胚性;裂手/裂足先天性異常(欠指症)タイプ3;TEAドメインファミリーメンバー3;ラミニン、α1;絨毛性ソマトマンモトロピンホルモン1;胎盤ラクトゲン;コルチコトロピン放出ホルモン受容体1;甲状腺刺激胚性因子;アリール−ハイドロカーボン受容体核輸送体2;膜frizzled関連タンパク質;ニューレグリン(Neuregulin)1’コラーゲン、タイプXVI、α1;ニューレグリン1;絨毛性ソマトマンモトロピンホルモン1(胎盤ラクトゲン);CUG3回反復、RNA結合タンパク質;絨毛性ソマトマンモトロピンホルモン1(胎盤ラクトゲン)ビスチン(Bystin)様;MyoDファミリーインヒビター;誘起されたレチノイン酸2;GNAS複合座;Pre−β−細胞白血病転写因子4;ラミニン、α2(メロシン、先天性筋ジストロフィー);SAD、DPPホモログ1に対するmothers(ショウジョウバエ);タンパク質pirに中程度の類似性を有するホモサピエンス転写配列;D28928(ホモサピエンス)D28928妊娠特異的β−1−糖タンパク質1B、流産−ヒト(フラグメント);キネシン(Kinesin)ファミリーメンバー1B;Bruno様4、RNA結合タンパク質(ショウジョウバエ);胚性脳特異的タンパク質;妊娠誘発成長インヒビター;SMAD、DPPホモログ5に対するmothers(ショウジョウバエ);絨毛性ソマトマンモトロピンホルモン2;アデニレートサイクラーゼ活性化ポリぺプチド1(下垂体);癌胎児性抗原関連細胞接着分子;ラミニン、α3;タンパク質O−フコシル基転移酵素1;Jagged1(アラジル症候群);ねじれ原腸形成(Twisted gastrulation)ホモログ1(ショウジョウバエ);ELAV(胚致死、視覚異常、ショウジョウバエ)様3(Hu抗原C);甲状腺刺激胚性因子;溶質キャリヤーファミリー43、メンバー3;Inversin;ネフロン癆2(小児);左右軸決定遺伝子(inversion of embryonic turning);ホモサピエンスInversin(INVS)、転写バリアント2、mRNA;ホモサピエンス転写配列;ホメオボックスD8;胚性Fyn関連基質;ELAV(胚致死、視覚異常、ショウジョウバエ)様1(Hu抗原R);ベーシック・ヘリックス・ループ・ヘリックス(basic helix-loop-helix)ドメイン含有、クラスB、2;オキシトシン受容体;奇形腫(teratocarcinoma)由来成長因子1;Fms−関連チロシンキナーゼ1(血管内皮成長因子/血管浸透性因子受容体);アドレノメデュリン(adrenomedullin);核受容体コアクチベータ6−CUG3重反復、RNA結合タンパク質1;ねじれ原腸形成ホモログ1(ショウジョウバエ);癌胎児性抗原関連細胞接着分子4;タンパク質チロシンホスファターゼ、受容体タイプ、R;Acrg胚致死(マウス)最小領域相同遺伝子(ortholog);EPH受容体A3;デルタ様1(ショウジョウバエ);鼻胚性LHRH因子;転写因子CP2様1;裂手/裂足先天性異常(欠指症)タイプ3;Jagged2;ホモサピエンス転写配列;ニューレグリン1;裂手/裂足先天性異常(欠指症)タイプ1;溶質キャリヤーファミリー43、メンバー3;ヒドロキシアシル−コエンザイムAデヒドロゲナーゼ/3−ケトアシル−コエンザイムAチオラーゼ/エノイル−コエンザイムAヒドラターゼ(3機能性タンパク質)、αサブユニット;フコシル基転移酵素10(α(1,3)フコシル基転移酵素);Acrg胚致死(マウス)最小領域相同遺伝子(ortholog);癌胎児性抗原関連細胞接着分子7;ヌクレオフォスミン(nucleophosmin)/ヌクレオプラスミン(nucleoplasmin)、2;IgGのFcフラグメント、受容体、輸送体、α;ねじれ原腸形成ホモログ1(ショウジョウバエ);血管タンパク質ソーティング35類似ホモサピエンス;母性−胚性3(LOC146485)、mRNA;アブヒドロラーゼドメイン含有2;T、転写因子(brachyury)ホモログ(マウス);ディスインテグリン(disintegrin)およびメタロプロテイナーゼドメイン10;リボソームタンパク質L29;エンドセリン転換酵素2;ELAV(胚致死、視覚異常、ショウジョウバエ)様1(Hu抗原R);トロフィニン(trophinin);ホメオボックスB6;ラミニン、α4;ホメオボックスB6;仮想タンパク質FLJ13456;NACHT、ロイシンリッチ反復およびPYD含有5;ELAV(胚致死、視覚異常、ショウジョウバエ)様1(Hu抗原R);非分化胚性細胞転写因子1;妊娠関連血漿タンパク質A、パパリシン(pappalysin)1;セクレトグロビン(secretoglobin)、ファミリー1A、メンバー1(ウテログロビン);副甲状腺ホルモン様ホルモン;癌胎児性抗原関連細胞接着分子1(胆汁糖タンパク質);ラミニン、α1。
【0074】
両方の幹細胞型はまた発生生物学、細胞成長および分化、細胞恒常性、細胞および組織の修復および再生に関して何千もの遺伝子を発現した。かかる成長因子およびそれらの受容体の例は以下のとおりである:(G−CSF、FGFs、IGFs、KGF、NGF、VEGFs、PIGF、アンギオポエチン、CTGF、PDGFs、HGF、EGF、HDGF、TGF−β、アクチビンおよびインヒビン、ホリスタチン、BMPs、SCF/c−Kit、LIF、WNTs、SDFs、オンコスタチンM、インターロイキン、ケモカインおよびその他多数);MMPs、TIMPs、細胞外マトリックス(コラーゲン、ラミニン、フィブロネクチン、ビトロネクチン、テネイシン、インテグリン、シンデカン、デコリン、フィブロモルジン(fibromoludin)、プロテオグリカン、sparc/オステオネクチン、ムチン、ネトリン、グリピカン(Glypican)、軟骨関連タンパク質、マトリリン(matrilin)、ヒアルロナン、フィブリン、ADAMTS、バイグリカン(biglycan)、ジスコイジン(discoidin)、デスモソーム(desmosome)成分、ICAMs、カドヘリン、カテニンおよびその他多数);サイトケラチン。
【0075】
これらはUCMCのみに存在する遺伝子のグループである。これらの遺伝子は以下に関係する:正常な生理的プロセス(インスリン様成長因子1(ソマトメジンC);インスリン様4(胎盤);レラキシン1;プラスミノーゲン;インスリン様成長因子1(ソマトメジンC);インスリン様5;インスリン様成長因子1(ソマトメジンC);インスリン様成長因子2(ソマトメジンA))、恒常性(radial spokehead1;ヘモクロマトーシス;ケモカイン(C−Cモチーフ)リガンド5;インターロイキン31受容体A;ケモカイン(C−X−Cモチーフ)リガンド12(間質細胞誘導因子1);核受容体サブファミリー3、グループC、メンバー2;ケモカイン(C−Cモチーフ)リガンド23;ケモカイン(C−Cモチーフ)リガンド23;ミトコンドリアフェリチン;ペルオキシソーム増殖活性化受容体、ガンマ、コアクチベータ1、α;界面活性剤、肺関連タンパク質D;ケモカイン(C−Cモチーフ)リガンド11;ケモカイン(C−Cモチーフ)リガンド3;Egl nineホモログ2(C. elegans);ペルオキシソーム増殖活性化受容体、ガンマ、コアクチベータ1,β;ケモカイン(C−Cモチーフ)リガンド1;ケモカイン(C−X−Cモチーフ)リガンド12(間質細胞由来因子1);ATPアーゼ、Na+/K+輸送、α2(+)ポリペプチド;ケモカイン(Cモチーフ)リガンド2;ヘモペキシン;リアノジン受容体3)、形態形成(スペクトリン、α、赤血球1(楕円赤血球症2);ホメオボックスD3;眼欠損(Eyes absent)ホモログ1(ショウジョウバエ);Rasホモログ遺伝子ファミリー、メンバーJ;白血球特異的転写1;エクトディスプラシン(Ectodysplasin)A2受容体、グリピカン3;ペアボックス遺伝子(Paired box gene)7;コリン、セリンプロテアーゼ;Dishevelled、dshホモログ1(ショウジョウバエ);Rasホモログ遺伝子ファミリー、メンバーJ;T−box3(ulnar mammary症候群);コンドロイチンβ1,4N−アセチルガラクトサミン転移酵素;コンドロイチン1,4N−アセチルガラクトサミン転移酵素;SRY(性決定領域Y)−ボックス10;ミオシン、ヘビーポリペプチド9、非筋肉;黄体形成ホルモン/胎盤性性腺刺激ホルモン受容体;ラジカルフリンジホモログ(ショウジョウバエ);分泌型Frizzled関連タンパク質5;無翅タイプMMTV組込部位ファミリー、メンバー11;眼欠損(Eyes absent)ホモログ2(ショウジョウバエ);マッスルブラインド様(ショウジョウバエ);T−ボックス5;Mab−21様1(C. elegans);成長停止特異的2;中肢上の性櫛ホモログ1(ショウジョウバエ);T−ボックス6;フィラミン結合LIMタンパク質1;メラノーマ細胞接着分子;Twistホモログ1(尖頭合指症)3;セートレ・ヒョツェン(Saethre-Chotzen)症候群)(ショウジョウバエ);ホメオボックスA11;ケラトカン(Keratocan);線維芽細胞成長因子1(酸性);カルボキシペプチドプチダーゼM;CDC42エフェクタータンパク質(Rho GTPアーゼ結合)4;LIMホメオボックス転写因子1,β;Engralledホモログ1;カルボキシペプチドプチダーゼM;線維芽細胞成長因子8(アンドロゲン誘起);線維芽細胞成長因子18;白血球特異的転写1;エンドセリン3;ぺア様(Paired-like)ホメオドメイン転写因子1)、胚発生(妊娠特異的β1−糖タンパク質3;ELAV(胚致死、視覚異常、ショウジョウバエ)様4(Hu抗原D);Gタンパク質−結合受容体10;エクトディスプラシン(Ectodysplasin)A2受容体、ATP−結合カセット;サブファミリーB(MDR/TAP)、メンバー4;妊娠特異的β1−糖タンパク質11;鼻胚性LHRH因子;レラキシン1;Notchボックス4(ショウジョウバエ);妊娠特異的β1−糖タンパク質6;pih−2P;ホモサピエンス妊娠誘発高血圧症候群関連タンパク質(PIH2);卵管糖タンパク質1、120kDa(ムチン9、オビダクチン(oviductin));黄体ホルモン薬関連子宮内膜タンパク質;ミオシン、ライトポリぺプチド4、アルカリ;心房、胚性;プロラクチン;Notchホモログ4(ショウジョウバエ);Pre−β−細胞白血病転写因子1;ラジカルフリンジホモログ(ショウジョウバエ);コルチコトロピン放出ホルモン;核受容体サブファミリー3、グループC、メンバー2;ニューレグリン2;マッスルブラインド様(ショウジョウバエ);ミオシン、ライトポリぺプチド4、アルカリ;心房、胚性;ホモサピエンスcDNA FLJ27401fis、クローンWMC03071;胚体外、精子形成、ホメオボックス1様;インスリン様4(胎盤);ヒト加工擬妊娠特異的糖タンパク質(PSG12)遺伝子、2スプライス部位C1およびC2の3’未翻訳領域を含有するエクソンB2C;Fms−関連チロシンキナーゼ1(血管内皮成長因子/血管浸透性因子受容体);Pre−B−細胞白血病転写因子1;妊娠特異的β1−糖タンパク質3;癌胎児性抗原関連細胞接着分子1(胆汁糖タンパク質);ステロイドスルファターゼ(マイクロソーム)、アリールスルファターゼC、アイソザイムS;ホメオボックスB6;タンパク質O−フコシル基転移酵素1;LIMホメオボックス転写因子1,β;癌胎児性抗原関連細胞接着分子1(胆汁糖タンパク質);卵胞刺激ホルモン、βポリぺプチド;アンジオテンシノーゲン(セリン(またはシステイン)プロテイナーゼインヒビター、クレードA(α−1アンチプロテイナーゼ、アンチトリプシン)、メンバー8);癌胎児性抗原関連細胞接着分子6(非特異的交差反応抗原);プロテインキナーゼC、α結合タンパク質;コレクチン(Collectin)サブファミリーメンバー10(C−タイプレクチン);ラミニン、α1)、細胞外空間(カルボキシエステラーゼ1(単球/マクロファージセリンエステラーゼ1);線維芽細胞成長因子5;プロガストリクシン(Progastricsin)(ぺプシノーゲンC);精子関連抗原11;前駆タンパク質転換酵素サブチリシン/ケキシン(kexin)タイプ2;ヒアルロナン結合タンパク質2;Semaドメイン、イムノグロブリンドメイン(Ig)、短い基本的ドメイン、(セマフォリン(semaphorin))3F;インターロイキン2;キモトリプシン様;ノリー病(Norrie disease);ムチン5、サブタイプAおよびC、気管気管支/胃の;カルボキシペプチダーゼB2(血漿、カルボキシペプチダーゼU);ラジカルフリンジホモログ(ショウジョウバエ);妊娠特異的β−1−糖タンパク質11;メプリン(Meprin)A、α(PABAぺプチドヒドロラーゼ);タキキニン(Tachykinin)、プレカーサー1(物質K、物質P、ニューロキニン1、ニューロキニン2、ニューロキニンL、ニューロキニンα、ニューロぺプチドK、ニューロぺプチドガンマ);線維芽細胞成長因子8(アンドロゲン誘起);線維芽細胞成長因子13;ヘモペキシン;乳癌2、早期発症;線維芽細胞成長因子14;網膜分離症(X−関連、未成年)1;キチナーゼ3様1(軟骨糖タンパク質−39);ジストニン(Dystonin);セクレトグロビン、ファミリー1D、メンバー2;ノギン(Noggin);WAP4−ジスルフィドコアドメイン2;CD5抗原様(スカベンジャー受容体システインリッチファミリー);Scraple反応性タンパク質1;グレムリン(Gremlin)1ホモログ、システインノット(cysteine knot)スーパーファミリー(アフリカツメガエル);インターロイキン16(リンパ球走化性因子);ケモカイン(C−Cモチーフ)リガンド26;Nucleobindin1;線維芽細胞成長因子18;インスリン様成長因子結合タンパク質1;界面活性剤、肺関連タンパク質A1;デルタ様1ホモログ(ショウジョウバエ);コカイン−およびアンフェタミン−制御転写;メプリンA,β;インターロイキン17F;補体因子H;システインリッチ分泌タンパク質2;ジストニン;WAP4−ジスルフィドコアドメイン1;プロラクチン;界面活性剤、肺関連タンパク質B;線維芽細胞成長因子5;Dickkopfホモログ2(アフリカツメガエル);精子関連抗原11;ケモカイン(C−Cモチーフ)リガンド11;メプリンA、α(PABAぺプチドヒドロラーゼ);キチナーゼ3様2;C−fos誘起成長因子(血管内皮成長因子D);ケモカイン(C−Cモチーフ)リガンド4;ポリオウイルス受容体;ヒアルロノグルコサミニダーゼ1;卵管糖タンパク質1、120kDa(ムチン9、オビダクチン);ケモカイン(C−X−Cモチーフ)リガンド9;分泌型Frizzled関連タンパク質5;アメロゲニン(エナメル質形成不全症1、X−関連);レラキシン1;sparc/オステオネクチン、cwcvおよびkazal様ドメインプロテオグリカン(testican);ケモカイン(C−Cモチーフ)リガンド26;線維芽細胞成長因子1(酸性);アンギオポエチン様2;Fms−関連チロシンキナーゼ1(血管内皮成長因子/血管浸透性因子受容体);ジストニン;インスリン様4(胎盤);トランスコバラミンII;大球性貧血;ケモカイン(C−Cモチーフ)リガンド1;インスリン様成長因子結合タンパク質、酸不安定サブユニット;補体因子H;妊娠特異的β−1−糖タンパク質6;シルバーホモログ(マウス);プロテオグリカン4;線維芽細胞成長因子16;サイトカイン様タンパク質C17;グラニュリシン(Granulysin);アンギオポエチン様2;クロモグラニン(Chromogranin)B(セクレトグラニン(secretogranin)1);Semaドメイン、イムノグロブリンドメイン(Ig)およびGPI膜アンカー、(セマフォリン)7A;プレイオトロフィン(ヘパリン結合成長因子8、神経成長促進因子1);クロライドイオンチャネル、カルシウム活性化、ファミリーメンバー3;セクレトグロビン、ファミリー1D、メンバー1;フィブリン1;ホスホリパーゼA2受容体1、180kDa)、および細胞外マトリックス(ADAMTS様1;ペリオスチン(Periostin)、)骨芽細胞特異的因子;グリピカン5;ロイシンリッチ反復ニューロン3;トランスグルタミナーゼ2(Cポリペプチド、プロテイン−グルタミン−ガンマ−グルタミル転移酵素);トロンボスポンジンタイプ1モチーフを有するディスインテグリン様およびメタロプロテアーゼ(リプロリシン(reprolysin)タイプ)、2;微小繊維関連タンパク質4;グリピカン3;コラーゲン、タイプV、α3;メタロプロテイナーゼ2の組織インヒビター;ケラトカン;軟骨オリゴマー基質タンパク質;ルミカン(lumican);ヒアルロナンおよびプロテオグリカン関連タンパク質3;スタセリン(Statherin);トロンボスポンジンタイプ1モチーフを有するディスインテグリン様およびメタロプロテアーゼ(リプロリシンタイプ)、3;スポンジン1、細胞外マトリックスタンパク質;キチナーゼ3様1(軟骨糖タンパク質−39);コラーゲン、タイプIV、α3(グッドパスチュア抗原);無翅タイプMMTV組込部位ファミリー、メンバー7B;コラーゲン、タイプIV、α2;リポカリン(Lipocalin)7;ヒアルロナンおよびプロテオグリカン結合プロテイン4;トロンボスポンジンタイプ1モチーフを有するディスインテグリン様およびメタロプロテアーゼ(リプロリシンタイプ)、5(アグリカナーゼ(aggrecanase)−2);フィブロネクチン1;マトリリン1、軟骨マトリックスタンパク質;仮想タンパク質FLJ13710;コンドロイチンβ1,4N−アセチルガラクトサミン転移酵素;マトリックスメタロプロテイナーゼ16(膜挿入);フォン・ヴィレブランド因子;コラーゲン、タイプVI、α2;トランスメンブランプロテアーゼ、セリン6;マトリックスメタロプロテイナーゼ23B;マトリックスメタロプロテイナーゼ14(膜挿入);ロイシンリッチ反復ニューロン3;SPARC様1(mast9、hevin);sparc/オステオネクチン、cwcvおよびkazal様ドメインプロテオグリカン(testican)3;Dermatopontin;コラーゲン、タイプXIV、α1(undulin);アメロゲニン、Y−関連;ナイドジェン(Nidogen、エンタクチン(enactin));ADAMTS様2;ヒアルロナンおよびプロテオグリカン結合タンパク質2;
コラーゲン、タイプXV、α1;Glyplcan6;マトリックスメタロプロテイナーゼ12(マクロファージエラスターゼ);アメロゲニン(エナメル質形成不全症1、X−関連);トロンボスポンジンタイプ1モチーフを有するディスインテグリン様およびメタロプロテアーゼ(リプロリシンタイプ)、15;トランスメンブランプロテアーゼ、セリン6;トロンボスポンジンタイプ1モチーフを有するディスインテグリン様およびメタロプロテアーゼ(リプロリシンタイプ)、16;sparc/オステオネクチン、cwcvおよびkazal様ドメインプロテオグリカン(testican);トロンボスポンジンタイプ1モチーフを有するディスインテグリン様およびメタロプロテアーゼ(リプロリシンタイプ)、20;コラーゲン、タイプXI、α1;ヒアルロナンおよびプロテオグリカン結合タンパク質1;コンドロイチンβ1,4N−アセチルガラクトサミン転移酵素;アスポリン(Asporin)(LRRクラス1);コラーゲン、タイプIII、α1(エーラス・ダンロス症候群タイプIV、常染色体優性);分泌ホスホプロテイン1(オステオポンチン(osteopontin)、骨シアロタンパク質(bone sialoprotein)1、早期T−リンパ球活性化1);マトリックスGlaタンパク質;フィブリン5;コラーゲン、タイプXIV、α1(undulin);メタロプロテイナーゼ3の組織インヒビター(ソースビー眼底変性症、偽炎症性);コラーゲン、タイプXXV、α1;軟骨オリゴマーマトリックスタンパク質;コラーゲン、タイプVI、α1;コンドロアドヘリン;コラーゲン、タイプXV、α1;トロンボスポンジンタイプ1モチーフを有するディスインテグリン様およびメタロプロテアーゼ(リプロリシンタイプ)、16;コラーゲン、タイプIV、α4;デンチン(Dentin)マトリックス酸性リンタンパク質;コラーゲン、タイプIV、α1;トロンボスポンジン反復含有1;マトリックスメタロプロテイナーゼ16(膜挿入);コラーゲン、タイプI、α2;フィブリンI;Tectorinβ;グリコシルホスファチジルイノシトール特異的ホスホリパーゼD1;結腸直腸癌遺伝子における上方調節1)。細胞骨格:(フィラミンB、β(アクチン結合タンパク質278);セントリン(Centrin)、EF−handタンパク質、1;FERMドメイン含有3;架橋インテグレータ(Bridging integrator)3;Parvin、ガンマ;Rhoグアニンヌクレオチド交換因子(GEF)11;チロシンキナーゼ2;Kelch様4(ショウジョウバエ);スぺクトリン,β、赤血球(球状赤血球症を含む、臨床タイプ1);Arg/Abl相互作用タンパク質ArgBP2;Advillin;スぺクトリン反復含有、核包膜1;カテニン(カドヘリン関連タンパク質)、デルタ1;赤血球膜タンパク質バンド4.1様5;カテニン(カドヘリン関連タンパク質)、α2;ケモカイン(C−Cモチーフ)リガンド3;サルコグリカン、ガンマ(35kDa ジストロフィン関連糖タンパク質);ネブリン(Nebulin);チモシン(Thymosin),β、神経芽腫細胞において同定;3−ホスホイノシチド依存性プロテインキナーゼ−1;ウィスコット・アルドリッチ症候群タンパク質相互作用タンパク質;ジストニン;ハンチンチン相互作用タンパク質1;KIAA0316遺伝子産物;トロポモジュリン4(筋肉);肝癌における欠失1;ビリン様;シントロフィン(Syntrophin)、β1(ジストロフィン関連タンパク質A1、59kDa、基礎成分1);プロテインキナーゼ、cGMP依存性、タイプ1;ケラチン8に類似するホモサピエンス;サイトケラチン8;ケラチン、タイプIIサイトケレタール(cytokeletal)8(LOC345751)、mRNA;アデュシン(Adducin)1(α);ニューロンにおけるプロテインキナーゼCおよびカゼインキナーゼ基質3;ジストニン;ケル血液型;フィラミンA相互作用タンパク質1;成長停止(growth arrest)特異的2;クロモソーム1オープンリーディングフレーム1;スタスミン(Stathmin)様2;スぺクトリン、α、赤血球1(楕円赤血球症2);FKSG44遺伝子;キネシンファミリーメンバー1C;テンシン(Tensin);カプチン(Kaptin)(アクチン結合タンパク質);ニューロフィブロミン(Neurofibromin)2(両側性聴神経腫);プレクストリン(Pleckstrin)相同性、Sec7およびコイルドコイル(coiled-coil)ドメイン2(サイトヘシン(cytohesin)−2);アクチン関連タンパク質T1;ウィスコット・アルドリッチ症候群様;Kelch様4(ショウジョウバエ);ファスシン(Fascin)ホモログ1、アクチン結合タンパク質(Strongylocentrotus purpuratus:アメリカムラサキウニ);アンフィファイシン(Amphiphysin、乳癌を有するスティフマン症候群 128kDa 自己抗原);多発性嚢胞腎障害(polycystic kidney disease)2様1;アンキリン(Ankyrin)2、ニューロンの;CDC42結合タンパク質キナーゼα(DMPK様);仮想タンパク質FLJ36144;Arg/Abl相互作用タンパク質ArgBP2;フォルミン(Formin)様3;カテニン(カドヘリン関連タンパク質)、β1、88kDa;プロフィリン(Profillin)2;シナプトポジン(Synaptopodin)、ガンマ2;ホスホリパーゼD2;貪食および細胞運動性2(ced−12ホモログ、C. elegans);ニューロフィラメント、ライトポリぺプチド68kDa;ジストニン;アクチン様7B;キネシンファミリーメンバー1C;PDZおよびLIMドメイン3;アデュシン2(β);オブスクリン(obscurin)、細胞骨格カルモジュリンおよびタイチン(titin)相互作用RhoGEF;チューブリン、βポリぺプチドパラログ;フィラミンA相互作用タンパク質1;タリン(Talin)1;[2の断片1]に類似するホモサピエンスピッコロタンパク質(Aczonin)(LOC375597);CDC42エフェクタータンパク質(RhoGTPアーゼ結合)4;シンデカン(Syndecan)1;フィラミンA、α(アクチン結合タンパク質280);プロフィリン2;テンシン様C1ドメイン含有ホスファターゼ;仮想タンパク質MGC33407;RhoファミリーGTPアーゼ1;フラボプロテインオキシドリダクターゼMICAL2;Ca2+−依存性分泌活性化剤;Rabphilin3A様(C2ドメインなし);ミオシンXVA;プロテインキナーゼ、cGMP−依存性、タイプ1;ミオシン制御軽鎖相互作用タンパク質;キネシンファミリーメンバー13B;筋肉RAS腫瘍遺伝子ホモログ;スペクトリン、β、非赤血球1;TAOキナーゼ2;フィラミンB、β(アクチン結合タンパク質278);ニューロフィブロミン2(両側性聴神経腫);カテニン(カドヘリン関連タンパク質)、α3;オブスクリン、細胞骨格カルモジュリンおよびタイチン相互作用RhoGEF;コロニン(Coronin)、アクチン結合タンパク質、1A;赤血球膜タンパク質バンド4.1様1;スペクトリン、β、非赤血球4;チモシン、β4、Y−関連;テクチン(Tektin)2(精巣);Rasホモログ遺伝子ファミリー、メンバーJ;Db1およびプレクストリン相同性ドメインを有するセリン/スレオニンキナーゼ;ジストロブレビン(Dystrobrevin)、β;アクチン、ガンマ2、平滑筋、腸の;Tera様タンパク質;カスパーゼ8、アポトーシス関連システインプロテアーゼ;Kelch反復およびBTB(POZ)ドメイン含有10;ムチン1、膜貫通;微小管関連タンパク質tau;テンシン;Rasホモログ遺伝子ファミリー、メンバーF(糸状仮足における);アデュシン1(α);アクチニン、α4;赤血球膜タンパク質バンド4.1様(楕円赤血球症1、RH結合);Bicaudal Dホモログ2(ショウジョウバエ);アンキリン3、ランヴィエ絞輪(アンキリン G);ミオシンVIIA(アッシャー症候群1B(常染色体劣性、重症);カテニン(カドヘリン関連タンパク質)、α2;ケラチン8類似ホモサピエンス、タイプII細胞骨格−ヒト(LOC285233);ファスシンホモログ3、アクチン束化タンパク質、精巣;Rasホモログ遺伝子ファミリー、メンバーJ;ビーズ状のフィラメント構造タンパク質2、ファキニン(phakinin);デスミン(Desmin);ミオシンX;シグナル誘起増殖関連遺伝子1;シンデリン(Scinderin);コアクトシン(Coactosin)様1(Dictyostelium:タマホコリカビ);貪食および細胞運動性2(ced−12ホモログ、C. elegans);チューブリン、β4;Ca2+−依存性分泌活性化剤;FERMドメイン含有4A;アクチン、α1、骨格筋;タリン1;カルデスモン(Caldesmon)1;フィラミン結合LIMタンパク質−1;微小管関連タンパク質tau;シントロフィン、α1(ジストロフィン関連糖タンパク質A1、59kDa、酸性成分);アデュシン2(β);フィラミンA相互作用タンパク質1;PDZおよびLIMドメイン3;赤血球膜タンパク質バンド4.1様4B;FYN結合タンパク質(FYB−120/130);架橋インテグレータ3。細胞外:(トロンボスポンジンタイプ1モチーフを有するディスインテグリン様およびメタロプロテアーゼ(リプロリシンタイプ)、20;SPARC様1(mast9、hevin);セリン(またはシステイン)プロテイナーゼインヒビター、クレードG(C1インヒビター)、メンバー1、(血管性浮腫、遺伝性);ウロコルチン(Urocortin);キモトリプシン様;血小板誘起成長因子βポリぺプチド(サル肉腫ウイルス性(v−sis)腫瘍遺伝子ホモログ);BMP結合内皮制御前駆タンパク質;血小板因子H;絨毛性ソマトマンモトロピンホルモン様1;ケモカイン(C−Cモチーフ)リガンド18(肺性および活性化制御);フィブロネクチン1;妊娠特異的β−1−糖タンパク質3;トロンボスポンジンタイプ1モチーフを有するディスインテグリン様およびメタロプロテアーゼ(リプロリシンタイプ)、3;CocoaCrisp;インスリン様4(胎盤);無翅タイプMMTV組込部位ファミリー、メンバー11;軟骨オリゴマーマトリックスタンパク質;膜貫通プロテアーゼ、セリン6;C−fos誘起成長因子(血管内皮成長因子D);12、メンバーB類似配列を有するファミリー(精巣上体);タンパク質ホスファターゼ1、制御サブユニット9B、スピノフィリン(spinophilin);トランスコバラミンII;大球性貧血;凝固因子V(プロアクセレリン、不安定因子);ホスホリパーゼA2、グループIID;腫瘍壊死因子、α−誘起タンパク質6;コラーゲン、タイプXV、α1;ヒアルロナンおよびプロテオグリカン結合タンパク質3;コラーゲン、タイプXIV、α1(undulin);インターロイキン19;プロテアーゼインヒビター15;コリン作動性受容体、ニコチン性、βポリぺプチド1(筋肉);リシルオキシダーゼ様3;インスリン様成長因子結合タンパク質5;成長ホルモン1;カゼインβ;NEL−様2(ニワトリ);I因子(血小板);ケモカイン(C−Cモチーフ)リガンド23;インターフェロン、α2;マトリックスメタロプロテイナーゼ16(膜挿入);マトリックスメタロプロテイナーゼ12(マクロファージエラスターゼ);グリピカン5;妊娠特異的β−1糖タンパク質3;線維芽細胞成長因子6;グレムリン1ホモログ、システインノットスーパーファミリー(アフリカツメガエル);タンパク質S(α);コンドロイチンβ1,4N−アセチルガラクトサミン転移酵素;グリコシルホスファチジルイノシトール特異的ホスホリパーゼD1;線維芽細胞成長因子1(酸性);スポンジン1、細胞外マトリックスタンパク質;骨形態形成タンパク質1;界面活性剤、肺関連タンパク質B;デンチンマトリックス酸性ホスホプロテイン;リポプロテイン、Lp(a);ムチン1、膜貫通;マンナン結合レクチンセリンプロテアーゼ1(Ra−反応性因子のC4/C2活性化成分);メプリンA、β;;セクレトグロビン、ファミリー1D、メンバー1;アスポリン(LRRクラス1);ケモカイン(C−Cモチーフ)リガンド25;サイトカイン様タンパク質C17;インスリン様5;メプリンA、α(PABAぺプチドヒドロラーゼ);スクレピー反応性タンパク質1;線維芽細胞成長因子18;ケモカイン(C−X−Cモチーフ)リガンド9;
インヒビン、βB(アクチビンABβポリぺプチド);線維芽細胞成長因子8(アンドロゲン誘起);グラニュリシン;コカイン−およびアンフェタミン−制御転写;コラーゲン、タイプ1、α2;ケモカイン(C−Cモチーフ)リガンド17;ケモカイン(C−Cモチーフ)リガンド23;sparc/オステオネクチン、cwcvおよびkazal様ドメインプロテオグリカン(testican)3;ガンマ−アミノ酪酸(GABA)A受容体、β3;ディフェンシン(Defensin)、α4、コルチコスタチン(corticostatin);ロイシンリッチ反復ニューロン3;グリピカン6;マイトゲン−活性化プロテインキナーゼ2;凝固因子XI(血漿トロンボプラスミン前駆物質);ケモカイン(C−Cモチーフ)リガンド5;ジストニン;Frizzled関連タンパク質;凝固因子XIII、A1ポリぺプチド;インスリン様成長因子1(ソマトメジンC);仮想タンパク質MGC45438;精子関連抗原11;インスリン様成長因子1(ソマトメジンC);ペリオスチン、骨芽細胞特異的因子;α−2−マクログロブリン;ガンマ−アミノ酪酸(GABA)A受容体、α5;セリン(またはシステイン)プロテイナーゼインヒビター、クレードA(α−1アンチプロテイナーゼ、アンチトリプシン)、メンバー3;シルバーホモログ(マウス);Frizzled関連タンパク質;コンドロアドヘリン(Chondroadherin);コンドロイチンβ1,4N−アセチルガラクトサミン転移酵素;5−ヒドロキシトリプタミン(セロトニン)受容体3、ファミリーメンバーC;コラーゲン、タイプVI、α2;トール(toll)様受容体9;アメロゲニン、Y−関連;血管内皮成長因子B;Radial spokehead 1;Fms関連チロシンキナーゼ1(血管内皮成長因子/血管浸透性因子受容体);プロテアーゼインヒビター16;インターロイキン2;クラステリン(Clusterin)(補体溶解インヒビター、SP−40、40、硫酸化糖タンパク質2、テストステロン抑制前立腺メッセージ、アポリポプロテインJ);卵胞刺激ホルモン、βポリぺプチド;トロンボスポンジンタイプ1モチーフを有するディスインテグリン様およびメタロプロテイナーゼドメイン、16;リゾチーム(腎アミロイドーシス);ラジカルフリンジホモログ(ショウジョウバエ);インスリン様成長因子結合タンパク質5;Taxilin;(アポリポプロテインA−V);血小板由来成長因子C;ケモカイン(C−Cモチーフ)リガンド3様1;線維芽細胞成長因子16;コラーゲン、タイプVI、α2;セリン(またはシステイン)プロテイナーゼインヒビター、クレードC(アンチトロンビン)、メンバー1;ケモカイン(C−Cモチーフ)リガンド11;コラーゲン、タイプIV、α4;Bruton無ガンマグロブリン血症チロシンキナーゼ;インスリン様成長因子2(ソマトメジンA);Kazal−タイプセリンプロテアーゼインヒビタードメイン1;フィブリノーゲン、αポリペプチド;ケモカイン(C−Cモチーフ)リガンド1;インヒビン、βE;性ホルモン結合グロブリン、コラーゲン、タイプIV、α1;レシチン−コレステロールアシル基転移酵素;システイン−リッチ分泌プロテイン2;ヒアルロナンおよびプロテオグリカン結合タンパク質1;ナトリウム利尿ペプチド前駆体C;リボヌクレアーゼ、RNアーゼAファミリー、K6;線維芽細胞成長因子14;ADAMTS様2;コラーゲン、タイプIV、α3(グッドパスチャー抗原);アンギオポエチン2;アポリポプロテインL、3;ケモカイン(C−X−Cモチーフ)リガンド12(間質細胞由来因子1);ヒアルロナン結合タンパク質2;凝固因子VII(血清プロトロンビン転換促進因子);コラーゲン、タイプXIV、α1(undulin);卵管糖タンパク質1、120kDa(ムチン9、オビダクチン);マトリリン1、軟骨マトリックスタンパク質;ムチン5、サブタイプAおよびC、気管気管支/胃の;腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリー、メンバー11b(osteoprotegerin);トランスグルタミナーゼ2(Cポリぺプチド、プロテイン−グルタミン−ガンマ−グルタミル転移酵素);ケラトカン;コラーゲン、タイプV、α3;WAP4ジスルフィドコアドメイン2;ケモカイン(C−X3−Cモチーフ)リガンド1;セリン(またはシステイン)プロテイナーゼインヒビター、クレードD(ヘパリンコファクター)、メンバー1;分泌タンパク質LOC348174;凝固因子X;インターロイキン16(リンパ球走化性因子);膵リパーゼ関連タンパク質2;HtrAセリンペプチダーゼ3;グリシン受容体、α3;CD5抗原様(スカベンジャー受容体システインリッチファミリー);仮想タンパク質MGC39497;凝固因子VIII、凝固促進性成分(血友病A);Dermatopontin;;ノギン;分泌LY6/PLAURドメイン含有1;ADAMTS様1;α−1−B糖タンパク質;クロモソーム20オープンリーディングフレーム175;無翅タイプMMTV組込部位ファミリー、メンバー8B;フィブリン1;フィブリン5;カテプシンS;ナイドジェン(エンタクチン);ケモカイン(C−Cモチーフ)リガンド26;内皮細胞特異的分子1;キチナーゼ3様1(軟骨糖タンパク質−39);ガンマアミノ酪酸(GABA)A受容体、β1;セクレトグロビン、ファミリー1D、メンバー2;マンナン結合レクチンセリンプロテアーゼ1(Ra−反応性因子のC4/C2活性化成分);ADAMTS様1;Semaドメイン、イムノグロブリンドメイン(Ig)およびGPI膜アンカー、(セマフォリン)7A;トロンボスポンジンタイプ1モチーフを有するディスインテグリン様およびメタロプロテアーゼ(リプロリシンタイプ)、15;前駆タンパク質転換酵素サブチリシン/ケキシンタイプ2;インスリン様成長因子1(ソマトメジンC);Retinoschsis(X−関連、若年性)1;トロンボスポンジンタイプ1モチーフを有するディスインテグリン様およびメタロプロテアーゼ(リプロリシンタイプ)、16;ケモカイン(Cモチーフ)リガンド2;線維芽細胞成長因子5;精子関連抗原11;微小繊維関連タンパク質4;ポリオウイルス受容体;細胞外シグナル制御キナーゼ8;膜貫通プロテアーゼ、セリン6;プロテインキナーゼC、α;キチナーゼ3様2;インターロイキン9;アポリポプロテインL、6;界面活性剤、肺関連プロテインA1;コラーゲン、タイプVI、α1;アポリポプロテインL、6;仮想タンパク質FLJ13710;カルボキシぺプチダーゼB2(血漿、カルボキシぺプチダーゼU);殺菌性/浸透性増加プロテイン様2;線維芽細胞成長因子5;分泌ホスホプロテイン1(オステオポンチン、骨slaloタンパク質1、早期T−リンパ球活性化1);HtrAセリンペプチダーゼ3;肝癌における欠失1;内皮細胞特異的分子1;フォン・ヴィレブランド因子;トロンボスポンジンタイプ1モチーフを有するディスインテグリン様およびメタロプロテアーゼ(リプロリシンタイプ)、5(アグリカナーゼ−2);Semaドメイン、イムノグロブリンドメイン(Ig)、短い基本ドメイン、分泌、(セマフォリン)3A;ケモカイン(C−X−Cモチーフ)リガンド12(間質細胞由来因子1);スタセリン;細胞外シグナル制御キナーゼ8;メタロプロテイナーゼ3の組織インヒビター(ソースビー眼底変性症、偽炎症性);血小板因子4(ケモカイン(C−X−Cモチーフ)リガンド4);界面活性剤、肺関連プロテインD;補体因子H;デルタ様1ホモログ(ショウジョウバエ);WAP4−ジスルフィドコアドメイン1;インスリン様成長因子結合タンパク質、酸不安定性サブユニット;乳癌2、早期発症;Pre−B−リンパ球遺伝子1;コルチコトロピン放出ホルモン;仮想タンパク質DKFZp434B044;プロラクチン誘起タンパク質;RASグアニル放出タンパク質4;プロガストリクシン(ペプシノーゲンC);Semaドメイン、イムノグロブリンドメイン(Ig)、短い基本ドメイン、分泌、(セマフォリン)3F;結腸直腸癌遺伝子における上方調節1;プロテオグリカン4;コリン作動性受容体、ニコチン性、δポリぺプチド;軟骨オリゴマーマトリックスタンパク質;ABO血液型(転移酵素A、α1−3−N−アセチルガラクトサミン転移酵素;転移酵素B、α1−3−ガラクトシル転移酵素);インターロイキン12A(ナチュラルキラー細胞刺激因子1、細胞毒性リンパ球成熟因子1、p35);線維芽細胞成長因子7(ケラチノサイト成長因子);IRRE様3のKin(ショウジョウバエ);コリン作動性受容体、ニコチン性、αポリぺプチド2(ニューロン性);口蓋、肺および鼻の上皮性悪性腫瘍関連;コラーゲン、タイプXV、α1;Plelotrophin(ヘパリン結合成長因子8、神経突起成長促進因子1);アンギオポエチン様2;ノリー病(偽網膜膠腫);ケモカイン(C−Cモチーフ)リガンド3;キチナーゼ3様1(軟骨糖タンパク質−39);インター−α(グロブリン)インヒビターH3;アメロゲニン(エナメル質形成不全症1、X−関連);表皮成長因子(β−ウロガストロン);線維芽細胞成長因子13;無翅タイプMMTV組込部位ファミリー、メンバー7B;コリン作動性受容体、ニコチン性、αポリぺプチド;妊娠特異的β−1−糖タンパク質6;マトリックスメタロプロテイナーゼ14(膜挿入);ケモカイン(C−Cモチーフ)リガンド26;インターフェロン、α6;タキキニン、前駆体1(物質K、物質P、ニューロキニン1、ニューロキニン2、ニューロキニンL、ニューロキニンα、ニューロぺプチドK、ニューロぺプチドガンマ);分泌型Frizzled関連タンパク質5;ヒアルロナンおよびプロテオグリカン関連タンパク質4;補体成分4B;マトリックスメタロプロテイナーゼ16(膜挿入);線維芽細胞成長因子7(ケラチノサイト成長因子);アポリポプロテインC−II;クロライドイオンチャネル、カルシウム活性化、ファミリーメンバー3;テトラネクチン(Tetranectin)(プラスミノーゲン結合タンパク質);コラーゲン、タイプIII、α1(エーラス・ダンロス症候群タイプIV、常染色体優性);KIAA0556タンパク質;ケモカイン(C−Cモチーフ)リガンド4;ヘモペキシン(Hemopexin)インター−α(グロブリン)インヒビターH1;レラキシン1;マトリックスGlaタンパク質;トロンボスポンジンタイプ1モチーフを有するディスインテグリン様およびメタロプロテアーゼ(リプロリシンタイプ)、2;インターフェロン(α、βおよびω)受容体2;酸性ホスファターゼ、前立腺;グアニンヌクレオチド結合タンパク質(Gタンパク質)、ガンマ8;マトリックスメタロプロテイナーゼ23B;メプリンA、α(PABAぺプチドヒドロラーゼ);ヒアルロノグルコサミニダーゼ1;アンジオテンシノーゲン(セリン(またはシステイン)プロテイナーゼインヒビター、クレードA(α−1アンチプロテイナーゼ、アンチトリプシン)、メンバー8);軟骨中間層タンパク質、ヌクレオチドピロホスホヒドロラーゼ;Purinergic受容体P2X、リガンド開口型イオンチャネル、7;グリピカン3;Tectoninβ;インターフェロン、α5;リポカリン7;血小板因子4バリアント1;Nucleobindin1;コラーゲン、タイプXI、α1;胃抑制(Gastric Inhibitory)ポリペプチド;トロンボスポンジン反復含有1;5−ヒドロキシトリプタミン(セロトニン)受容体3ファミリーメンバーD;コラーゲン、タイプXXV、α1;成長分化因子(Growth differentiation factor)9;仮想タンパク質DKFZp434B044;エンドセリン3;ケモカイン(Cモチーフ)リガンド2;プロキネチシン(Prokineticin)2;腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリー、メンバー11b(osteoprotegerin);メタロプロテイナーゼ2の組織インヒビター;ジストニン;クロモグラニンB(セクレトグラニン1);ヒアルロナンおよびプロテオグリカン結合タンパク質2;ロイシンリッチ反復ニューロン3;ルミカン;マトリリン1、軟骨マトリックスプロテイン;ホスホリパーゼA2、グループIIA(血小板、滑液);カルボキシルエステラーゼ1(単球/マクロファージセリンエステラーゼ1);
Sparc/オステオネクチン、cwcvおよびkazal様ドメインプロテオグリカン(testican);Dickkopfホモログ2(アフリカツメガエル);ガンマ−アミノ酪酸(GABA)A受容体、α3;妊娠特異的β1−糖タンパク質11;インスリン様成長因子結合タンパク質1;ディフェンシン、β106;インターロイキン17F;リガンド開口型イオンチャネルサブユニット;ホスホリパーゼA2受容体1、180kDa;I因子(補体);ジストニン;LAG1長寿保証(longevity assurance)ホモログ1(S. cerevisiae);プロラクチン;Testis発現配列264;Semaドメイン、イムノグロブリンドメイン(Ig)、短い基本ドメイン、分泌、(セマフォリン)3D;分泌型Frizzled関連タンパク質2;分泌型Frizzled関連タンパク質4)。
【0076】
UCECにおいてのみ存在する遺伝子のグループが存在する。これらの遺伝子は以下に関連する:恒常性(アルブミン;カルシウム−検出受容体;アクアポリン9;ラクトトランスフェリン。形態形成:ホメオボックスHB9;上皮V様抗原1)。胚発生(レラキシン2;癌胎児性抗原関連細胞接着分子8;インドールアミン−ピロール2,3−ジオキシゲナーゼ;EPH受容体A3;甲状腺刺激胚性因子;妊娠特異的β1−糖タンパク質1;ラミニン、α3)、細胞外空間(界面活性剤、肺関連タンパク質A1;妊娠特異的β1−糖タンパク質1;ラクトトランスフェリン;TGF−α;アルブミン;FGF−23;S100カルシウム結合タンパク質A9(calgranulin B))、細胞外マトリックス(ラミニン、β4;ラミニン、α3;透明帯糖タンパク質4.構造分子活性;クロモソーム21オープンリーディングフレーム29;ラミニン、α3;微小管関連タンパク質2;ラミニン、β4;ケラチン6B;ラジニン(Ladinin)1;ケラチン6A;オクルディン(Occludin);ロリクリン(Loricrin);赤血球膜タンパク質バンド4.1(楕円赤血球症1、RH結合);クリスタリン(Crystallin)、βA2;眼レンズ構造タンパク質;コンタクチン(Contactin)関連タンパク質様4;クローディン(Claudin)19;仮想タンパク質LOC144501;ケラチン6E;ケラチン6L;レンズ内因性膜タンパク質2、19kDa)、細胞骨格(微小管関連タンパク質2;赤血球膜タンパク質バンド4.1様5;ホモサピエンストリコヒアリン(trichohyalin)(THH);ケラチン6B;ケラチン6A;上皮V様抗原1;Hookホモログ1(ショウジョウバエ);ロリクリン;赤血球膜タンパク質バンド4.1(楕円赤血球症1、RH結合);トロポモジュリン1;MAP/微小管親和性制御キナーゼ;ケラチン6E;アクチン結合LIMタンパク質ファミリー、メンバー2)、細胞接着分子(カドヘリン19、タイプ2;脊髄/リンパ球または混合系統白血病;クロモソーム21オープンリーディングフレーム29;IRRE様2のKin;ラミニン、α3;シアロアドヘシン(Sialoadhesin;CD84抗原(白血球抗原);レクチン、ガラクトシド結合、可溶性、2(ガレクチン2);上皮V様抗原1;CD96抗原;尿細管間質性腎炎抗原;癌胎児性抗原関連細胞接着分子8;IL−18;イムノグロブリンスーパーファミリー。メンバー1;インテグリン、β8;オルニチンアルバモイル転移酵素(arbamoyltransferase);インテグリン、β6;コンタクチン関連タンパク質様4;コラーゲン、タイプXVII、α1;カドヘリン様26;ムチンおよびカドヘリン様)、細胞分化(Cell Differentiation)タンパク質(プロテインチロシンホスファターゼ、受容体タイプ、Z ポリペプチド1;ラミニン、α3;CD84抗原(白血球抗原);EDRF2;ホモサピエンス赤血球分化関連因子2;腫瘍タンパク質p73様;NB4アポトーシス/分化関連タンパク質;ホモサピエンスPNAS−133;2不存在において7に類似;インターロイキン24;ケラチン6B;ケラチン6A;デヒドロゲナーゼ/レダクターゼ(SDRファミリー)メンバー9;ギャップ接合タンパク質、β5(コネキシン31.1);イロコイホメオボックスタンパク質4;前腹部ホメオボックス2;ケモカイン(C−X−Cモチーフ)リガンド10;腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリー、メンバー17;カルシウムイオンチャネル、電位依存性、β2サブユニット;パーキンソン病(常染色体劣性、未成年者)2、パーキン;カリクレイン7(キモトリプシンの、角質層);グリア細胞欠損ホモログ2;AP−2α;プロテインチロシンホスファターゼ、受容体タイプ、Zポリペプチド1;トロポニンT1;Sciellin;グルコサミニル(N−アセチル)転移酵素2、I−分枝酵素;コラーゲン、タイプXVII、α1;サイトカインシグナル伝達抑制遺伝子2;Distal-lessホメオボックス1;ザイゴート停止(Zygote arrest)1;インターロイキン20;成長分化因子3;FGF−23;無翅タイプMMTV組込部位ファミリー、メンバー8A。細胞外;クロモソーム21オープンリーディングフレーム29;ラミニン、α3;ラミニン、β4;インターロイキン24;妊娠特異的β−1−糖タンパク質1;ケモカイン(C−X−Cモチーフ)リガンド11;界面活性剤、肺関連タンパク質A1;Prepronoclceptin;5−ヒドロキシトリプタミン(セロトニン)受容体3B;癌胎児性抗原関連細胞接着分子8;ケモカイン(C−X−Cモチーフ)リガンド10;IL−18(インターフェロン−ガンマ−誘導因子);ラクトトランスフェリン;アルブミン;Fasリガンド(TNFスーパーファミリー、メンバー6);コリン作動性受容体、ニコチン性、βポリペプチド4;Cathelicidin抗菌性ペプチド;気道トリプシン様プロテアーゼ;S100カルシウム結合タンパク質A9(calgranulin B);TGF−α;カリクレイン10;セリンプロテアーゼインヒビター、Kunitzタイプ1;WNT1誘導性シグナル経路タンパク質3;レラキシン2;インターフェロン、カッパ;ディフェンシン、β103A;IL−20;透明帯糖タンパク質4;成長分化因子3;FGF−23;無翅タイプMMTV組込部位ファミリー、メンバー8A;補体因子H−関連5)、発生タンパク質(EPH受容体A3;NIMA(never in mitosis gene a:有糸分裂遺伝子aではない)関連キナーゼ2;亜鉛フィンガータンパク質282;TANK−結合キナーゼ1;MRE11減数分裂性組み換え11ホモログA;E2F転写因子2;タンパク質チロシンホスファターゼ、受容体タイプ、Zポリペプチド;ホモサピエンスクローン161455クロモソームXからの胸部発現mRNA;ラミニン、α3;v−myb骨髄芽球ウイルス性腫瘍遺伝子ホモログ(鳥類)様1;G−タンパク質シグナル伝達の調節因子11;微小管関連タンパク質2;膜貫通タンパク質16A;腺腫症結腸ポリポーシス2;ホメオボックスHB9;セントロメアタンパク質F、350/400ka(mitosin);CD84抗原(白血球抗原);EDRF2;ホモサピエンス赤血球分化関連因子2;腫瘍タンパク質p73様;NB4アポトーシス/分化−関連タンパク質;ホモサピエンスPNAS−133;フォークヘッドボックスP2;ホモサピエンス胃関連分化発現タンパク質YA61P(YA61);テネイシン(Tenascin)N;クロモソーム6オープンリーディングフレーム49;亜鉛フィンガータンパク質462;亜鉛フィンガータンパク質71(Cos26);SRY(性決定領域Y)−ボックス7;骨髄性細胞様4上に発現されたトリガー受容体;インターロイキン24;妊娠特異的β−1−糖タンパク質1;コンドロイチン硫酸塩プロテオグリカン5(ニューログリカンC);ケラチン6B;ケラチン6A;デヒドロゲナーゼ/レダクターゼ(SDRファミリー)メンバー9;上皮V様抗原1;ギャップ接合タンパク質、β5(コネキシン31.1);Gタンパク質−結合受容体51;インターフェロン制御因子6;ニューロトロピン5(ニューロトロピン4/5);CD96抗原;イロコイホメオボックスタンパク質4;インターロイキン1受容体様1;発現G−2およびS−相1;核受容体サブファミリー2、グループE、メンバー3;前腹部ホメオボックス2;亜鉛フィンガータンパク質215;クロモソーム4のDNA断片(固有)234発現配列;癌胎児性抗原関連細胞接着分子8;ケモカイン(C−X−Cモチーフ)リガンド10;IL−18;インドールアミン−ピロール2,3ジオキシゲナーゼ;アルブミン;カルシウム−検出受容体(カルシウム尿性高カルシウム血症1、重度新生児副甲状腺機能亢進症);Fasリガンド(TNFスーパーファミリー、メンバー6);TNFRスーパーファミリー、メンバー17;カルシウムイオンチャネル、電位依存性、β2サブユニット;パーキンソン病(常染色体劣性、未成年者)2、パーキン;カリクレイン7(キモトリプシンの、角質層);グリア細胞欠損ホモログ2;TGF−α;甲状腺刺激胚性因子;AP−2α(活性化エンハンサー結合タンパク質2α);カリクレイン10;G−タンパク質シグナル伝達の調節因子7;プロテインチロシンホスファターゼ、受容体タイプ、Zポリペプチド1;セリンプロテアーゼインヒビター、Kunitzタイプ1;WNT1誘導性シグナル経路タンパク質3;亜鉛ファミリーメンバー3内臓錯位(heterotaxy)1(odd-pairedホモログ、ショウジョウバエ);TTKプロテインキナーゼ;トロポニンT1、骨格、遅い;Sciellin;TGFB−誘導因子2様、X−関連;カリクレイン8(ニューロプシン(neuropsin)/ovasin);グルコサミニル(N−アセチル)転移酵素2、I−分枝酵素;アンキリン反復領域30A;レラキシン2;コラーゲン、タイプXVII、α1;前立腺において分化発現された遺伝子;ホスファターゼおよびアクチン調節因子3;サイトカインシグナル伝達の抑制遺伝子2;核受容体サブファミリー4、グループA、メンバー3;アンジオテンシンI転換酵素(ペプチジル−ジペプチダーゼA)1;仮想タンパク質MGC17986;Distal-lessホメオボックス1;LAG1長寿保証ホモログ3(S. cerevisiae);ザイゴート停止1;インターフェロン、カッパ;IL−20;ICEBERG カスパーゼ−1インヒビター;成長分化因子3;FGF−23;Testis発現配列15;無翅タイプMMTV組込部位ファミリー、メンバー8A;SRY(性決定領域Y)−ボックス7;カルニチン欠損関連、心室1において発現された;プロキネチシン1;CAMP応答性要素結合タンパク質3様;カスパーゼ結合領域ファミリー、メンバー15;FLJ23311タンパク質)。
【0077】
実施例6:臍帯上皮幹細胞(UCEC)の皮膚表皮ケラチノサイトへの直接分化
皮膚表皮ケラチノサイトへ直接分化するため、臍帯上皮幹細胞、UCEC細胞をケラチノサイト培養用の標準的な手順に従って培養した。細胞の単離方法は上記の方法に従った。次いでUCECを無血清ケラチノサイト成長培地、KGM、KGM−2(Cambrex)、EpiLife(Cascade Biologics)において、または放射線照射もしくはマイトマイシン−C処理3T3マウス胚性給餌(embryonic feeder)層において37℃、5%COで培養した。UCEC細胞形態はヒトの表皮ケラチノサイトに類似して分化した。上皮細胞は光学顕微鏡下で類似した形態を有し、従来のおよび商業的に入手可能な培地を用いて容易に線維芽細胞に変えることが可能である(図2参照)。
【0078】
免疫蛍光分析は、培養したUCECがケラチン、デスモソーム、ヘミデスモソーム、基底膜成分等の表皮ケラチノサイト分子マーカーをも発現することを示す(UCECがこれらの種々の上皮細胞マーカーを発現することにより、一般に上皮細胞としての資質を有することを示す図10参照)。したがって、これらの結果は本発明の臍帯上皮前駆/幹細胞が、創傷治癒に用いることができ、かつ皮膚同等物の開発に大きな可能性を有する表皮ケラチノサイト等の皮膚細胞に分化し得ることを示す。
【0079】
実施例7:臍帯内膜組織の反復組織移植を用いる臍帯上皮および間葉幹細胞の増殖
本発明の臍帯上皮および間葉幹細胞は、以下のように臍帯羊膜組織の反復組織移植を用いて増殖した。すなわち、方法の1日目において、組織移植片を組織培養皿上の成長培地(DMEM/10%FCS、EpiLife、KGM、KGM−2またはM171)に37℃、5%COにプレーティングした;培地は2日または3日毎に交換した。細胞増殖を開始し、移植から7日間移行を継続した。その後、組織移植片を他の皿に移し、細胞増殖させた。この過程を移植片がさらなる外植(explantation)を妨げるサイズに縮小するまで続けた。このことに関連し、移植片からの細胞増殖および遊走過程の間、細胞は組織を消化し、分解するプロテアーゼを産生することから、移植片がさらなる組織移植が困難になる程度に小さくなるまで次第にサイズを縮小することは注目される。図16は、このプロトコールを用いて達成される臍帯上皮および間葉幹細胞の迅速かつ力強い増殖過程を概略的に示す。このように、この研究はこのソースからUCMCおよびUMEM細胞が高収率で得られ、さらに、骨髄または脂肪由来幹細胞等の他のソースの細胞と比較してこれらの細胞の生存能力および持続的な成長特性が反映することを示す。さらに、固体組織であること、ここで用いた反復移植技術は、本発明の細胞を組織のある部分のみからでなく完全な組織から均一に抽出できることを示す。このことは、細胞の変性を原因として、多くの発生により細胞を継代する代わりに、少ない継代で最大限の細胞数を誘導することを可能にする。
【0080】
実施例8:臍帯間葉細胞(UCMC)の皮膚表皮線維芽細胞への直接分化
皮膚表皮線維芽細胞へ直接分化するため、臍帯間葉細胞、UCMC細胞を線維芽細胞培養用の標準的な手順に従って培養した。細胞の単離方法は上記実施例6に記載の方法に従った。次いでUCMCをDMEMまたは商業的に入手可能な線維芽細胞成長培地(FGM)において培養した。UCMCの細胞形態はヒトの表皮線維芽細胞に類似して分化した。間葉細胞は光学顕微鏡下で類似した形態を有し、従来のおよび商業的に入手可能な培地を用いて容易に線維芽細胞に変えることが可能である(図3参照)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
臍帯の羊膜から幹/前駆細胞を単離する方法であって、
(a)イン・ビトロで臍帯の他の成分から羊膜を分離するステップ、
(b)細胞増殖を可能にする条件下で、ステップ(a)で得られた羊膜組織を培養するステップ、および
(c)幹/前駆細胞を単離するステップ
を含む方法。
【請求項2】
(a”)酵素分離および直接組織外植からなる群から選択された方法によって、培養前に羊膜組織の細胞を分離するステップ
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
幹/前駆細胞が、胚幹細胞様の特性を有する請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
幹/前駆細胞が、上皮および/または間葉幹/前駆細胞である請求項1から3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
(d)細胞のクローン性増殖を可能にする条件下で、幹/前駆細胞を培養するステップ
をさらに含む、請求項1から4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
(e)前記細胞の上皮細胞および/または間葉細胞への分化を可能にする条件下で、幹/前駆細胞を培養するステップ、および
(f)分化した細胞を単離するステップ
をさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
上皮細胞が、皮膚上皮細胞、毛包細胞、角膜上皮細胞、結膜上皮細胞、網膜上皮細胞、肝上皮細胞、腎上皮細胞、膵上皮細胞、食道上皮細胞、小腸上皮細胞、大腸上皮細胞、肺上皮細胞、気道上皮細胞、膀胱上皮細胞、および子宮上皮細胞からなる群から選択される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
間葉細胞が、皮膚線維芽細胞、軟骨細胞、骨芽細胞、腱細胞、靱帯線維芽細胞、心筋細胞、平滑筋細胞、骨格筋細胞、脂肪細胞、内分泌腺由来の細胞、神経外胚葉細胞、ならびに神経外胚葉細胞のすべての種類および派生種からなる群から選択される、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
(g)単離した幹/前駆細胞を後の使用のために保存するステップ
をさらに含む、請求項1から8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
保存が、低温保存を用いて行われる請求項9に記載の方法。
【請求項11】
請求項1から10のいずれかに記載の方法を用いて、臍帯の羊膜から単離された幹/前駆細胞。
【請求項12】
請求項1から10のいずれかに記載の方法を用いて単離された幹/前駆細胞を含む細胞バンク。
【請求項13】
請求項1から10のいずれかに記載の方法を用いて臍帯の羊膜から単離された幹/前駆細胞、またはその細胞抽出物を含む医薬組成物。
【請求項14】
医薬組成物が、全身または局所使用に適応されている請求項13に記載の医薬組成物。
【請求項15】
局所使用に適応された医薬組成物が、軟膏剤、クリーム剤、およびローション剤からなる群から選択される、請求項13または14に記載の医薬組成物。
【請求項16】
疾患を有する対象を処置する方法であって、請求項1から10のいずれかに記載の方法を用いて単離された有効量の幹/前駆細胞を対象に投与するステップを含む方法。
【請求項17】
疾患が、腫瘍性疾患、皮膚疾患、内臓内分泌不全、および神経障害からなる群から選択される、請求項16に記載の処置方法。
【請求項18】
組織異常が、先天性または後天性組織不全である請求項17に記載の方法。
【請求項19】
内臓内分泌不全が、インスリン不全、インスリン不全に伴う糖尿病、テストステロン不全、貧血、低血糖、高血糖、膵臓不全、副腎不全、および甲状腺異常からなる群から選択される、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
神経障害が、アルツハイマー病、パーキンソン病、クロイツフェルト・ヤコブ病、ルー・ゲーリック病、およびハンチントン病である請求項17に記載の方法。
【請求項21】
皮膚疾患が、促進老化、または創傷である請求項17に記載の方法。
【請求項22】
腫瘍性疾患が、癌である請求項17に記載の方法。
【請求項23】
癌が、扁平上皮細胞癌、乳腺管および小葉癌、肝細胞癌、鼻咽喉癌、肺癌、骨癌、膵臓癌、皮膚癌、頭頸部癌、皮膚または眼内悪性黒色腫、子宮癌、卵巣癌、直腸癌、肛門部の癌、胃癌、結腸癌、乳癌、精巣癌、子宮癌、卵管癌、子宮内膜癌、頸癌、膣癌、外陰癌、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、食道癌、小腸癌、内分泌系の癌、甲状腺癌、副甲状腺癌、副腎癌、軟組織肉腫、尿道癌、陰茎癌、前立腺癌、慢性または急性白血病、小児固形腫瘍、リンパ球性リンパ腫、膀胱癌、腎臓または尿管癌、腎細胞癌、腎盂癌、中枢神経系(CNS)の新生物、原発性CNSリンパ腫、腫瘍血管新生、脊椎腫瘍、脳幹グリオーマ、下垂体腺腫、カポジ肉腫、類表皮癌、またはそのような癌の任意の組合せからなり、それらの播種性(転移性)形態も含む群から選択される、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
生体分子を産生するための、請求項11に記載の幹/前駆細胞の使用。
【請求項25】
生体分子が、タンパク質、ペプチド、有機小分子、オリゴ糖、多糖類、プロテオグリカン、および脂質からなる群から選択される、請求項24に記載の使用。
【請求項26】
哺乳動物細胞の培養における支持細胞層としての、請求項11に記載の幹/前駆細胞の使用。
【請求項27】
請求項11に記載の幹/前駆細胞を培養する方法であって、
臍帯の羊膜から組織外植片を得るステップ、
適切な期間にわたって、適切な培地および培養条件において、組織外植片を培養するステップ
を含む方法。
【請求項28】
組織外植片を新鮮な培地に曝露し、適切な期間にわたって、適切な条件において培養を継続するステップをさらに含む、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
請求項1から10のいずれかに記載の方法で得られた間葉幹細胞を培養するための、無血清細胞培養培地の使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5−1】
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【図5−2】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9−1】
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【図9−2】
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【図9−3】
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【図9−4】
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【図9−5】
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【図9−6】
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【図9−7】
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【図9−8】
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【図9−9】
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【図9−10】
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【図9−11】
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【図9−12】
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【図9−13】
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【図9−14】
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【図9−15】
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【図9−16】
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【図9−17】
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【図9−18】
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【図9−19】
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【図9−20】
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【図9−21】
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【図9−22】
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【図9−23】
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【図9−24】
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【図9−25】
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【図9−26】
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【図10−1】
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【図10−2】
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【図10−3】
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【図10−4】
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【図11−1】
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【図11−2】
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【図11−3】
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【図11−4】
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【図12−1】
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【図12−2】
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【図12−3】
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【図12−4】
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【図12−5】
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【図12−6】
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【図12−7】
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【図13−1】
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【図13−2】
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【図13−3】
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【図13−4】
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【図13−5】
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【図13−6】
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【図13−7】
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【図14−1】
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【図14−2】
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【図14−3】
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【図14−4】
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【図14−5】
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【図14−6】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2013−66473(P2013−66473A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−253258(P2012−253258)
【出願日】平成24年11月19日(2012.11.19)
【分割の表示】特願2007−527147(P2007−527147)の分割
【原出願日】平成17年6月3日(2005.6.3)
【出願人】(507050229)セルリサーチ コーポレイション ピーティイー リミテッド (2)
【Fターム(参考)】