説明

自動入出金装置

【課題】顧客側の利便性の低下を抑えつつ、作業員側の準備操作性の低下も抑えることが可能な自動入出金装置を提供することを目的とする。
【解決手段】取引を開始できない状態にするための操作が作業員側操作部7で行われた後、人検知センサ3が人を検知すると、所定時間が経過する前に顧客側操作部5で操作が行われないと取引が開始できなくなる旨を前面パネル4に表示させるとともに所定時間の経過状態を後面パネル6に表示させ、所定時間が経過する前に顧客側操作部5で操作が行われると、ユニットロック機構の動作を制御してユニットの引き出しを禁止し、所定時間が経過する前に顧客側操作部5で操作が行われないと、顧客側操作部5での操作を無効にするとともにユニットロック機構の動作を制御してユニットを引き出し可能にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、銀行などに設置される自動入出金装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、顧客が前面側に設けられるタッチパネルディスプレイなどを操作することにより入出金や振込などの取引が行われる自動入出金装置(以下、ATM(Automated Teller Machine)という)では、作業員(銀行の行員など)が後面側に設けられるタッチパネルディスプレイなどを操作したりATM内部にある紙幣ユニットなどを外部へ引き出したりして保守点検が行われる。また、顧客により取引が開始されると、取引が開始された旨のメッセージが後面側のタッチパネルディスプレイに表示されるものがある。
【0003】
このような構成のATMでは、顧客により取引が開始されない限り、後面側にいる作業員は顧客がATMの近くにいることを確認することができない。そのため、顧客がATMに近づき取引を開始しようとしているにもかかわらず、作業員が保守点検のために取引を禁止させてしまうと、突然取引ができない状態となり顧客側の利便性が低下してしまう。
【0004】
そこで、ATMの前面側に人検知センサやカメラを設け、人検知センサの検知結果やカメラの映像を後面側のディスプレイに表示させることが考えられている(例えば、特許文献1参照)。また、人検知センサの検知結果やカメラの映像に基づいて、後面側のタッチパネルディスプレイの操作や紙幣ユニットなどの引き出し作業を禁止することも考えられる(例えば、特許文献2又は特許文献3参照)。
【0005】
しかしながら、上述のようなATMでは、顧客がATMの近くにいるにもかかわらず取引を開始しない場合、その顧客がATMから離れるまで作業員が保守点検を行えず、作業員側の操作性が低下してしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−181192号公報
【特許文献2】特開平10−049728号公報
【特許文献3】特開2007−094480号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、顧客側の利便性の低下を抑えつつ、作業員側の操作性の低下も抑えることが可能な自動入出金装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の自動入出金装置は、顧客により操作される顧客側操作手段が前面側に設けられるとともに作業員により操作される作業員側操作手段が後面側に設けられ、内部に収納されるユニットが前記作業員により外部へ引き出される自動入出金装置であって、前記前面側において人を検知する人検知手段と、前記前面側に設けられる顧客側表示手段と、前記後面側に設けられる作業員側表示手段と、前記ユニットの引き出しを禁止する引き出し禁止手段と、前記顧客側操作手段での操作を無効にして取引を開始できない状態にするための操作が前記作業員側操作手段で行われた後、前記人検知手段が人を検知すると、所定時間が経過する前に前記顧客側操作手段で操作が行われないと取引が開始できなくなる旨を前記顧客側表示手段に表示させるとともに前記所定時間の経過状態を前記作業員側表示手段に表示させる制御手段とを備え、前記制御手段は、前記所定時間が経過する前に前記顧客側操作手段で操作が行われると、前記引き出し禁止手段の動作を制御して前記ユニットの引き出しを禁止し、前記所定時間が経過する前に前記顧客側操作手段で操作が行われないと、前記顧客側操作手段での操作を無効にするとともに前記引き出し禁止手段の動作を制御して前記ユニットを引き出し可能にする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、自動入出金装置において、顧客側の利便性の低下を抑えつつ、作業員側の操作性の低下も抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施形態の自動入出金装置を示す図である。
【図2】本実施形態の自動入出金装置における制御部の動作を説明するためのフローチャートである。
【図3】後面パネルに表示される画面例(その1)を示す図である。
【図4】後面パネルに表示される画面例(その2)を示す図である。
【図5】前面パネルに表示される画面例(その1)を示す図である。
【図6】後面パネルに表示される画面例(その3)を示す図である。
【図7】後面パネルに表示される画面例(その4)を示す図である。
【図8】前面パネルに表示される画面例(その2)を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は、本発明の実施形態のATM(自動入出金装置)を示す図である。
図1に示すATM1は、カメラ2と、人検知センサ3と、前面パネル4と、顧客側操作部5と、後面パネル6と、作業員側操作部7と、硬貨ユニット8と、硬貨ユニットロック機構9と、紙幣ユニット10と、紙幣ユニットロック機構11と、通帳ユニット12と、通帳ユニットロック機構13と、カードユニット14と、カードユニットロック機構15と、制御部16とを備えている。なお、ATM1の内部に収納されるユニットは、上記各ユニットに限定されない。
【0012】
カメラ2は、ATM1の前面側に設けられ、ATM1の前面側を撮影する。
人検知センサ3は、ATM1の前面側に設けられ、ATM1の前面側において人を検知する。
【0013】
前面パネル4は、ATM1の前面側に設けられ、顧客操作案内用画面が表示される。
顧客側操作部5は、ATM1の前面側に設けられ、顧客17により操作される。なお、前面パネル4及び顧客側操作部5は、タッチパネルディスプレイなど一体に構成されてもよい。
【0014】
後面パネル6は、ATM1の後面側に設けられ、作業員作業案内用画面が表示される。
作業員側操作部7は、ATM1の後面側に設けられ、作業員18(銀行の行員など)により操作される。なお、後面パネル6及び作業員側操作部7は、タッチパネルディスプレイなど一体に構成されてもよい。
【0015】
硬貨ユニット8は、ATM1の外部へ引き出し可能であり、取引(入金、出金、振込、など)の際に扱われる硬貨の収容や計数を行う。
硬貨ユニットロック機構9は、鉤部材を硬貨ユニット8の凹部に引っ掛けることにより、硬貨ユニット8の外部への引き出しを物理的に禁止する。
【0016】
紙幣ユニット10は、ATM1の外部へ引き出し可能であり、取引の際に扱われる紙幣の収容や計数を行う。
紙幣ユニットロック機構11は、鉤部材を紙幣ユニット10の凹部に引っ掛けることにより、紙幣ユニット10の外部への引き出しを物理的に禁止する。
【0017】
通帳ユニット12は、ATM1の外部へ引き出し可能であり、取引の際に扱われる通帳に対して取引日時や残高などの取引記録を記入する。
通帳ユニットロック機構13は、鉤部材を通帳ユニット12の凹部に引っ掛けることにより、通帳ユニット12の外部への引き出しを物理的に禁止する。
【0018】
カードユニット14は、ATM1の外部へ引き出し可能であり、取引の際に扱われるキャッシュカードに対してデータの読み書きを行う。
カードユニットロック機構15は、鉤部材をカードユニット14の凹部に引っ掛けることにより、カードユニット14の外部への引き出しを物理的に禁止する。
【0019】
制御部16は、前面パネル4が操作されることにより開始される取引に基づいて、硬貨ユニット8、紙幣ユニット10、通帳ユニット12、及びカードユニット14のそれぞれの動作を制御する。また、制御部16は、人検知センサ3の検知結果や作業員18による作業員側操作部7の操作に基づいて、硬貨ユニットロック機構9、紙幣ユニットロック機構11、通帳ユニットロック機構13、及びカードユニットロック機構15のそれぞれの動作を制御する。
【0020】
図2は、制御部16の動作を説明するためのフローチャートである。なお、後面パネル6及び作業員側操作部7は、タッチパネルディスプレイにより構成されているものとする。
【0021】
まず、制御部16は、ATM1の電源が入れられると、開局処理を行う(S1)。
次に、制御部16は、硬貨ユニットロック機構9、紙幣ユニットロック機構11、通帳ユニットロック機構13、及びカードユニットロック機構15をそれぞれ動作させて、硬貨ユニット8、紙幣ユニット10、通帳ユニット12、及びカードユニット14の外部への引き出しを禁止する(S2)。
【0022】
次に、制御部16は、後面パネル6に作業員作業案内用画面を表示させる(S3)。ここで、図3は、S3において後面パネル6に表示される作業員作業案内用画面の一例を示す図である。図3に示す作業員作業案内用画面は、硬貨ユニット8、紙幣ユニット10、通帳ユニット12、及びカードユニット14のそれぞれの引き出し禁止状態が表示されるユニット状態表示欄30、ATM1の前面側に顧客がいるか否かを示す情報が表示される前面顧客検知表示欄31、及びATM1を取引不可能状態に遷移させるための「作業員処理」キー32などにより構成されている。作業員は、ユニット状態表示欄30を確認することにより、硬貨ユニット8、紙幣ユニット10、通帳ユニット12、及びカードユニット14がそれぞれ引き出し禁止になっているか否かを認識することができる。なお、S3では、ユニット状態表示欄30に「硬貨ユニットロック ○−」、「紙幣ユニットロック ○−」、「通帳ユニットロック ○−」、「カードユニットロック ○−」が表示されている。また、S3では、人検知センサ3の検知結果に基づいてATM1の前面側に顧客がいるか否かの判断は行っておらず、前面顧客検知表示欄31にはデフォルトの情報として「顧客不在」が表示されているものとする。
【0023】
次に、制御部16は、人検知センサ3の検知結果に基づいてATM1の前面側に顧客がいるか否かを判断する(S4)。
ATM1の前面側に顧客がいないと判断した場合(S4がNO)、制御部16は、ATM1の前面側に顧客がいない旨のメッセージが示される作業員作業案内用画面を後面パネル6に表示させる(S5)。例えば、制御部16は、図3に示す前面顧客検知表示欄31に「顧客不在」を表示させる。
【0024】
一方、ATM1の前面側に顧客がいると判断した場合(S4がYES)、制御部16は、ATM1の前面側に顧客がいる旨のメッセージが示される作業員作業案内用画面を後面パネル6に表示させる(S6)。例えば、制御部16は、図4に示す作業員作業案内用画面のように、前面顧客検知表示欄31に「顧客検知」を表示させる。
【0025】
次に、制御部16は、ATM1を顧客待ち状態(顧客により取引開始のための操作が行われることを待つ状態)に遷移させ(S7)、顧客側操作部5において取引のための操作が行われたか否かを判断する(S8)。
【0026】
顧客側操作部5において取引のための操作が行われたと判断した場合(S8がYES)、制御部16は、その取引を実施し(S9)、S4に戻る。
一方、顧客側操作部5において取引のための操作が行われていないと判断した場合(S8がNO)、制御部16は、作業員作業案内用画面に設けられる「作業員処理」キーが選択されたか否かを判断する(S10)。
【0027】
「作業員処理」キーが選択されなかったと判断した場合(S10がNO)、制御部16は、S4に戻る。
一方、「作業員処理」キーが選択されたと判断した場合(S10がYES)、制御部16は、人検知センサ3の検知結果に基づいてATM1の前面側に顧客がいるか否かを判断する(S11)。
【0028】
ATM1の前面側に顧客がいないと判断した場合(S11がNO)、制御部16は、顧客側操作部5の操作を無効にするとともに、取引を開始できない旨のメッセージが示される顧客操作案内用画面(例えば、図5に示す顧客操作案内用画面)を前面パネル4に表示させる(S12)。
【0029】
次に、制御部16は、硬貨ユニットロック機構9、紙幣ユニットロック機構11、通帳ユニットロック機構13、及びカードユニットロック機構15をそれぞれ動作させることにより、硬貨ユニット8、紙幣ユニット10、通帳ユニット12、及びカードユニット14の外部への引き出しを可能にする(S13)。
【0030】
次に、制御部16は、各ユニットの引き出しが可能である旨のメッセージが示される作業員作業案内用画面を後面パネル6に表示させる(S14)。例えば、制御部16は、図6に示すように、ユニット状態表示欄30に「硬貨ユニットアンロック ○」、「紙幣ユニットアンロック ○」、「通帳ユニットアンロック ○」、「カードユニットアンロック ○」を表示させる。
【0031】
次に、制御部16は、作業員による作業が終了し、作業員作業案内用画面のリセットキーが選択されてATM1を取引可能状態にすると(S15がYES)、S2に戻る。
一方、ATM1の前面側に顧客がいると判断した場合(S11がYES)、制御部16は、再び、人検知センサ3の検知結果により顧客がATM1の前面側にいるか否かを判断する(S16)。
【0032】
ATM1の前面側に顧客がいないと判断した場合(S16がNO)、制御部16は、ATM1の前面側に顧客がいない旨のメッセージが示される作業員作業案内用画面を後面パネル6に表示させる(S17)。例えば、制御部16は、図3に示す前面顧客検知表示欄31に「顧客不在」を表示させる。
【0033】
一方、ATM1の前面側に顧客がいると判断した場合(S16がYES)、制御部16は、ATM1の前面側に顧客がいる旨のメッセージが示される作業員作業案内用画面を後面パネル6に表示させる(S18)。例えば、制御部16は、図4に示す作業員作業案内用画面のように、前面顧客検知表示欄31に「顧客検知」を表示させる。なお、S16〜S18は省略してもよい。
【0034】
次に、制御部16は、予め設定される所定の猶予時間をカウンタにセットし、カウントダウンを開始する(S19)。
次に、制御部16は、カウントダウン中の現在の猶予時間が表示される猶予時間表示欄、カメラ2により撮影された画像が表示されるカメラ画像表示欄、「強制移行」キー、及び「キャンセル」キーにより構成される作業員作業案内用画面(例えば、図7に示すように、猶予時間表示欄70、カメラ画像表示欄71、「強制移行」キー72、及び「キャンセル」キー73により構成される作業員作業案内用画面74を後面パネル6に表示させ(S20)、カウントダウン中の現在の猶予時間及びその猶予時間がゼロになるまでに操作が行われないと取引ができなくなる旨のメッセージが示される顧客操作案内用画面(例えば、図8に示す顧客操作案内用画面)を前面パネル4に表示させる(S21)。
【0035】
次に、制御部16は、作業員作業案内用画面(例えば、図7に示す作業員作業案内用画面)に設けられる「キャンセル」キーが選択されたか否かを判断する(S22)。
「キャンセル」キーが選択されたと判断すると(S22がYES)、制御部16は、S4に戻る。例えば、作業員がカメラ画像表示欄に表示される顧客を確認してATM1の取引を強制的に中止させないようにした方がよいと判断した場合や作業員が保守点検を行う必要がないと思い直した場合に「キャンセル」キーが選択されると、制御部16は、ATM1を「作業員処理」キーが選択される前の状態に戻す。
【0036】
一方、「キャンセル」キーが選択されなかったと判断した場合(S22がNO)、制御部16は、作業員作業案内用画面(例えば、図7に示す作業員作業案内用画面)に設けられる「強制移行」キーが作業員により選択されたか否かを判断する(S23)。
【0037】
「強制移行」キーが選択されたと判断した場合(S23がYES)、制御部16は、S12に進む。例えば、ユニットに収容されている紙幣や硬貨などが少なく取引に支障をきたすと作業員が判断した場合に「強制移行」キーが選択されると、制御部16は、図5に示す顧客操作案内用画面を前面パネル4に表示させるとともに、硬貨ユニット8、紙幣ユニット10、通帳ユニット12、及びカードユニット14の外部への引き出しを可能にする
一方、「強制移行」キーが選択されなかったと判断した場合(S23がNO)、制御部16は、前面パネル4において取引のための操作が行われたか否かを判断する(S24)。
【0038】
前面パネル4において取引のための操作が行われたと判断した場合(S24がYES)、制御部16は、その取引を実施し(S25)、S16に戻る。なお、このとき、顧客側操作部5が操作された旨のメッセージが後面パネル6に表示されてもよい。
【0039】
一方、前面パネル4において取引のための操作が行われなかったと判断した場合(S24がNO)、制御部16は、猶予時間がゼロになったか否かを判断する(S26)。
猶予時間がゼロになっていないと判断した場合(S26がNO)、制御部16は、S22に戻る。
【0040】
一方、猶予時間がゼロになったと判断した場合(S26がYES)、制御部16は、S12に進む。なお、制御部16は、S19においてカウンタ値をゼロにセットした後にカウンタをカウントアップし、そのカウンタ値が所定の猶予時間になったと判断した場合、S26からS12に進むように構成してもよい。
【0041】
このように、本実施形態のATM1では、ATM1を取引不可能状態に遷移させるための準備操作が行なわれた後、人検知センサ3の検知結果に基づいてATM1の前面側に顧客がいると判断すると、所定の猶予時間をカウントダウンしつつ、猶予時間が経過する前に顧客側で操作が行われないと取引が開始できなくなる旨を前面パネル4に表示させるとともに猶予時間の経過状態を後面パネル6と前面パネル4に表示させる。そして、猶予時間が経過する前に顧客側操作部5が操作されると、ATM1内の各ユニットの引き出しを禁止し、その猶予時間が経過する前に顧客側操作部5が操作されないと、顧客側操作部5での操作を無効にするとともに各ユニットを引き出し可能にする。これにより、作業員が保守点検を行う際、事前に顧客に対して取引操作の督促を行うことができるので、顧客が突然ATM1を利用することができなくなることを回避することができる。また、ATM1の前面側に顧客がいるにもかかわらず取引が開始されない場合であっても猶予時間が経過する前に顧客側の操作がなければユニットの引き出し禁止が解除され作業員がユニットをATM1から引き出して保守点検を行うことができる。これにより、顧客側の利便性の低下を抑えつつ、作業員側の操作性の低下も抑えることができる。
【符号の説明】
【0042】
1 ATM1
2 カメラ
3 人検知センサ
4 前面パネル
5 顧客側操作部
6 後面パネル
7 作業員側操作部
8 硬貨ユニット
9 硬貨ユニットロック機構
10 紙幣ユニット
11 紙幣ユニットロック機構
12 通帳ユニット
13 通帳ユニットロック機構
14 カードユニット
15 カードユニットロック機構
16 制御部
17 顧客
18 作業員

【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客により操作される顧客側操作手段が前面側に設けられるとともに作業員により操作される作業員側操作手段が後面側に設けられ、内部に収納されるユニットが前記作業員により外部へ引き出される自動入出金装置であって、
前記前面側において人を検知する人検知手段と、
前記前面側に設けられる顧客側表示手段と、
前記後面側に設けられる作業員側表示手段と、
前記ユニットの引き出しを禁止する引き出し禁止手段と、
前記顧客側操作手段での操作を無効にして取引を開始できない状態にするための操作が前記作業員側操作手段で行われた後、前記人検知手段が人を検知すると、所定時間が経過する前に前記顧客側操作手段で操作が行われないと取引が開始できなくなる旨を前記顧客側表示手段に表示させるとともに前記所定時間の経過状態を前記作業員側表示手段に表示させる制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、前記所定時間が経過する前に前記顧客側操作手段で操作が行われると、前記引き出し禁止手段の動作を制御して前記ユニットの引き出しを禁止し、前記所定時間が経過する前に前記顧客側操作手段で操作が行われないと、前記顧客側操作手段での操作を無効にするとともに前記引き出し禁止手段の動作を制御して前記ユニットを引き出し可能にする
ことを特徴とする自動入出金装置。
【請求項2】
請求項1に記載の自動入出金装置であって、
前記制御手段は、前記顧客側操作手段での操作を無効にして取引を開始できない状態にするための操作が前記作業員側操作手段で行われた後、前記人検知手段が人を検知しないと、前記顧客側操作手段での操作を無効にするとともに前記引き出し禁止手段の動作を制御して前記ユニットを引き出し可能にする
ことを特徴とする自動入出金装置。
【請求項3】
請求項2に記載の自動入出金装置であって、
前記制御手段は、前記顧客側操作手段での操作を無効にして取引を開始できない状態にするための操作が前記作業員側操作手段で行われた後、前記人検知手段が人を検知しないと、取引を開始できない旨を前記顧客側表示手段に表示させるとともに前記ユニットが取り出し可能である旨を前記作業員側表示手段に表示させる
ことを特徴とする自動入出金装置。
【請求項4】
請求項1〜3の何れか1項に記載の自動入出金装置であって、
前記前面側を撮影する撮影手段を備え、
前記制御手段は、前記顧客側操作手段での操作を無効にして取引を開始できない状態にするための操作が前記作業員側操作手段で行われた後、前記人検知手段が人を検知すると、前記撮影手段により撮影された画像を前記作業員側表示手段に表示する
ことを特徴とする自動入出金装置。
【請求項5】
請求項1〜4の何れか1項に記載の自動入出金装置であって、
前記制御手段は、前記顧客側操作手段での操作を無効にして取引を開始できない状態にするための操作が前記作業員側操作手段で行われ、前記人検知手段が人を検知した後、前記顧客側操作手段での操作を強制的に無効にして取引を開始できない状態にするための操作が前記作業員側操作手段で行われると、すぐに前記顧客側操作手段の操作を無効にするとともに前記引き出し禁止手段の動作を制御して前記ユニットの引き出し可能にする
ことを特徴とする自動入出金装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate