説明

自動調心ころ軸受の保持器及び自動調心ころ軸受の組立方法

【課題】自動調心ころ軸受用のもみ抜き保持器において、保持器自体にころ脱落防止手段を付与することにより、内輪にころ脱落防止手段を設ける必要がなく、したがって、打ち抜き保持器を用いた場合の内輪との部品兼用ができるようにすることである。
【解決手段】環状の保持器本体22と、その保持器本体22の両側面に周方向に一定間隔をおいて設けられた柱部23とからなり、各柱部23の間にころ5を収納するポケットが形成された自動調心ころ軸受の保持器において、前記各柱部23の先端に該柱部23とは別体のころ脱落防止部材24が取り付けられた構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、自動調心ころ軸受に用いられる保持器及びその保持器を用いた自動調心ころ軸受の組立方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図7及び図8に示したように、従来の自動調心ころ軸受は、内輪1に二列の軌道溝2、外輪3に球面の軌道面4が形成され、各軌道溝2と軌道面4の間にたる形のころ5が介在される。両方の軌道溝2間に形成された外径面12にころ5のスキューを防止するための案内輪6が配置される。ころ5の保持器形式としては、図7に示したように、金属材に切削加工を施すことによって製作されたもみ抜き保持器7(特許文献1)及び図8に示したように、金属板にプレス加工を施すことによって製作された打ち抜き保持器8(特許文献2)等が知られている。
【0003】
前記のもみ抜き保持器7は打ち抜き保持器8に比べ、高強度、高負荷容量であることから、振動や衝撃が加わる厳しい環境下で使用される軸受に適する。また、もみ抜き保持器7を使用した軸受においては、ころ5の脱落を防止するために内輪1の各軌道溝2の外端部周縁に小つば部9が形成される。一方、打ち抜き保持器8を使用した軸受の場合は、保持器8にころ5の脱落防止のためのつば部10が形成されるため、内輪1にころ脱落防止手段を設ける必要はない。
【0004】
前記のように、もみ抜き保持器7を使用した場合は、内輪1の両端部にころ脱落防止手段としての小つば部9が必要となるため、打ち抜き保持器8を使用した場合に比べて内輪1の構造が複雑になり、加工工数が増大し、また、ころ脱落防止手段を持たない内輪1(図8参照)との部品の兼用ができない問題がある。さらに、小つば部9があることにより、保持器7の組込み時に柱部11に変形を生じさせたり、内輪1の軌道溝2に損傷を生じさせたりするおそれもある。
【0005】
もみ抜き保持器7を使用した軸受における前記の問題を解決するために、前掲の特許文献2の場合は、内輪1に小つば部9を設ける代わりに、その小つば部9に相当する別体のつば部材を内輪1の各軌道溝の端部外径面に圧入するようにしている。このような構成を採ると、内輪1にころ脱落防止手段を設ける必要がないため、打ち抜き保持器8を使用した場合の内輪1(図8参照)と同様の単純な構造となるので、加工工数が少なく、内輪1の兼用も可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−39146号公報
【特許文献2】特開2004−346971号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、図8に示したように、内輪1の軌道溝2の外端部の外径面にはテーパ角θがついているものがあるため、つば部材が圧入後に抜け落ちる可能性がある。
【0008】
そこで、この発明の第一の課題は、自動調心ころ軸受用のもみ抜き保持器において、保持器自体にころ脱落防止手段を付与することにより、内輪にころ脱落防止手段を設ける必要がなく、したがって、打ち抜き保持器を用いた場合の内輪との部品兼用ができるようにすることである。
【0009】
また、第二の課題は、前記のもみ抜き保持器を用いた自動調心ころ軸受において、ころ組込み時に保持器の柱部の変形や、内輪軌道溝に損傷を与えることがない軸受の組立方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記の第一の課題を解決するために、自動調心ころ軸受の保持器に係る発明は、環状の保持器本体と、その保持器本体の両側面に周方向に一定間隔をおいて設けられた柱部とからなり、各柱部の間にたる形のころを収納するポケットが形成された自動調心ころ軸受の保持器において、前記各柱部の先端に該柱部とは別体のころ脱落防止部材が取り付けられた構成としたものである。
【0011】
前記の第二の課題を解決するために、自動調心ころ軸受の組立方法に係る発明は、内輪に2列の軌道溝、外輪に球面の軌道面が形成され、前記2列の軌道溝間に案内輪が配置され、前記案内輪の外径面に前記の発明に係る保持器の保持器本体が嵌合され、前記保持器本体からその両側の軌道溝上に延び出した柱部の相互間に形成されたころポケットにころを収納した自動調心ころ軸受の組立方法において、前記ころを前記ころポケットに収納したのち前記保持器の柱部の先端面にころ脱落防止部材を取り付けるようにしたものである。
【発明の効果】
【0012】
以上のように、自動調心ころ軸受の保持器に係る発明においては、従来から知られているもみ抜き保持器の柱部の先端にころ脱落防止部材を取り付けたものであるから、内輪の軌道溝外端部の外径面にテーパ角がついていても、何ら影響されることなく、確実にころの脱落を防止することができる。その結果、内輪としては、従来から打ち抜き保持器を用いた場合に使用されるものと同一構造の内輪を使用できるので、部品の兼用が可能になり、軸受のコスト低減に寄与することができる。
【0013】
また、前記の保持器を用いた自動調心ころ軸受の組立方法に係る発明においては、ころ脱落防止部材を柱部に取り付ける時期を、ポケットにころを収納した後とすること、即ち後付けとすることにより、ころの組込み時における柱部の変形や軌道溝の損傷を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は、実施形態1の保持器を使用した自動調心ころ軸受の一部省略断面図である。
【図2】図2(a)は、図1のX1−X1線の一部省略断面図、同(b)は、同(a)の一部拡大断面図、同(c)は、同(b)のX2−X2線の断面図である。
【図3】図3(a)は、ころ脱落防止部材のアリ結合の一部分解斜視図、同(b)は、ころ脱落防止部材の他の角度から見た斜視図である。
【図4】図4は、ころ脱落防止部材のボルト結合の一部分解斜視図である。
【図5】図5は、実施形態2の組立途中の断面図である。
【図6】図6は、同上のさらに進んだ状態の組立途中の断面図である。
【図7】図7は、もみ抜き保持器を用いた従来例の一部省略断面図である。
【図8】図8は、打ち抜き保持器を用いた従来例の一部省略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、この発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0016】
[実施形態1]
図1は、実施形態1に係る保持器21を用いた自動調心ころ軸受を示している。この場合の軸受は、従来のもみ抜き保持器を用いた自動調心ころ軸受(図7参照)と同様に、内輪1に二列の軌道溝2、外輪3に球面の軌道面4が形成され、各軌道溝2と軌道面4の間にたる形のころ5が介在される。両方軌道溝2間の外径面12にころ5のスキューを防止するための案内輪6が配置され、保持器21はその案内輪6の外径面に嵌合され案内される。
【0017】
図2(a)から(c)に示したように、保持器21は、環状の保持器本体22と、その保持器本体22の両側面に周方向に一定間隔をおいて軸方向に突き出して設けられた柱部23と、その柱部23の先端に取り付けられた別部材のころ脱落防止部材24とからなる。保持器本体22と柱部23は、従来からくし形もみ抜き保持器として汎用されているものである。前記柱部23の周方向の対向面間にたる形のころ5を収納するポケット26が形成される。
【0018】
前記柱部23の保持器本体22からの突き出し長さは、その先端がころ5の最大径部分(中心Oの部分)から外端面までの間のほぼ中間に達する程度に形成される。また、柱部23の先端部にころ脱落防止部材24を取り付けた状態において、当該ころ脱落防止部材24はポケット26に収納されたころ5の長さの範囲内にある。
【0019】
前記の柱部23は、隣接する他の柱部23と対向する対向内面27(図2(a)、図3(a)参照)を有する。その対向内面27は、ころ5の長さ方向に沿った長さ方向湾曲面28(図2(b)、図3(a)参照)と、ころ5の周方向に沿った周方向湾曲面29(図2(c)、図3(a)参照)とが複合した湾曲面をなしている。
【0020】
長さ方向湾曲面28は、柱部23の切削加工に支障を来さない程度に微小なものであり、それ自体はころ5の長さ方向への脱落を防止する機能は持たない。周方向湾曲面29は、ころ5に対して、径方向のガタツキ量b1、b2(図2(c)参照)をもって径方向への脱落を防止するようにしている。
【0021】
前記のころ脱落防止部材24は、熱可塑性樹脂又は金属製であり、図3に示したように、柱部23に対する取付側の端面は、前記柱部23の端面と合致する形状に形成されている。前記の柱部23と同様に、ころ脱落防止部材24は隣接する他のころ脱落防止部材24と対向する対向内面30を有する。この対向内面30も長さ方向湾曲面28aと周方向湾曲面29aとの複合湾曲面となっている。
【0022】
図2(b)に示したように、柱部23の長さ方向湾曲面28の曲率半径R1と、ころ脱落防止部材24の長さ方向湾曲面28aの曲率半径R2との関係は、後者の方が前者より大きい関係(R2>R1)の関係に設定されている。このような関係に設定することにより、軸受使用時において、ころ5は柱部23の部分で案内され、ころ脱落防止部材24において案内されることはない。
【0023】
また、ころ脱落防止部材24の対向内面30の外端相互間の最小部分の間隔B(図2(b)参照)と、ころ5の最大径Dとの関係は、後者が前者より大きい関係(D>B)に設定される。これにより、ころ5の軸方向への脱落が防止される。
【0024】
前記のころ脱落防止部材24を柱部23の端面に取り付ける構造は、図3に示したようなアリ結合、図4に示したようなボルト結合がある。
【0025】
まず、図3のアリ結合について説明する。柱部23の先端面にその四辺に沿ってそれぞれ一定幅の突き当て面31が設けられ、その4個所の突き当て面31に囲まれた四角形の部分に結合凸部33が設けられる。保持器21の径方向に対向した二面は、逆テーパ面、いわゆるアリ34となっている。
【0026】
一方、ころ脱落防止部材24の内端面においては、図3(b)に示したように四辺に沿ってそれぞれ一定幅の突き当て面35が設けられる。突き当て面35は、保持器21の径方向に対向した2個所の周方向突き当て面35a、35bと周方向に対向した径方向突き当て面35c、35dの4個所の突き当て面からなる。その4個所の突き当て面35a〜35dに囲まれた部分に前記結合凸部33と相補的な形状の結合凹部38が設けられる。この結合凹部38の前記周方向突き当て面35a、35bに沿った二面は逆テーパ溝、いわゆるアリ溝37となっている。
【0027】
前記ころ脱落防止部材24の内端面に、径方向突き当て面35c、35dの中間部及び結合凹部38の底面を横断するスリット41が設けられる。このスリット41は、二面のアリ溝37に径方向反対向きの外力が加えられた場合に、その溝底を起点に係合凹部38が弾性的に拡開し得る深さに形成される。
【0028】
前記のころ脱落防止部材24は、スリット41の部分で結合凹部38を弾性的に拡開させた状態で結合凸部33に被せ、アリ34とアリ溝37を係合させるとともに、突き当て面31、35を突き当てることにより柱部23の先端面に結合一体化される。そのうえで、突き当て面31、35を接着剤、レーザ溶接等により接合することにより両者の結合力を強化することが望ましい。
【0029】
図4に示したボルト結合の場合は、柱部23の端面中央にねじ穴42が設けられる一方、ころ脱落防止部材24にはその外端面から内端面に貫通するボルト挿通穴43が設けられる。ボルト挿通穴43には外端面に近い部分に縮径段差部44が設けられる。ボルト45はその頭部46にスパナ穴47が設けれ、前記ボルト挿通穴43からねじ穴42に挿入され、スパナ穴47にスパナを嵌めて捩じられる。頭部46が縮径段差部44に係合され、締結が完了した状態で頭部46は、ボルト挿通穴43内に隠れる。
【0030】
[実施形態2]
次に、前記の保持器21を用いた自動調心ころ軸受の組立方法を、図5及び図6に基づいて説明する。
【0031】
図5に示したように、内輪1の2列の軌道溝2間の外径面12に案内輪6を嵌合配置したのち、前記案内輪6の外径面に保持器21の保持器本体22を嵌合させる。その時点では、ころ脱落防止部材24は取り付けられておらず、柱部23が左右の軌道溝2の上部に延び出した状態にある。
【0032】
次に、前記保持器21の柱部23の相互間に形成されたポケット26(図2参照)間にころ5を内輪1の軸線と平行に挿入する(図5の矢印A参照)。内輪1の軌道溝2の外端部外径面には、所定のオーバハング量aを有する立ち上がり部48が存在する。オーバハング量aは、軌道溝2の底面における径方向の接線Cからの立ち上がり量をいう。
【0033】
前記立ち上がり部48に干渉することなく、ころ5をポケット26に収納させるために、ころ5と周方向湾曲面29に存在する径方向のガタツキ量(b1+b2)(図2(c)参照)が前記のオーバハング量aより大であるように、即ち、b1+b2>aに設定されている。
【0034】
各ポケット26にころ5を組み込む際、柱部23の先端部にはころ脱落防止部材24が存在しないため、ころ5は無理なくポケット26に収納され、柱部23を変形させるなどの支障を生じることがない。また、前記のように、ガタツキ量とオーバハング量の関係が、b1+b2>aに設定されていることにより、ころ5によって軌道溝2に損傷を与えることもない。
【0035】
ころ5をすべてのポケット26に組み込んだのち、即ち後付けによって、各柱部23の先端面に前述のアリ結合又はボルト結合によってころ脱落防止部材24を取り付ける(図6参照)。前述のように、ころ脱落防止部材24の対向内面30の外端相互間の最小部分の間隔B(図2(b)参照)と、ころ5の最大径Dとの関係は、D>Bに設定されているので、ころ5の軸方向への脱落が防止される。
【0036】
また、前述のように、柱部23の長さ方向湾曲面28の曲率半径R1と、ころ脱落防止部材24の長さ方向湾曲面28aの曲率半径R2との関係は、後者の方が前者より大きい関係(R2>R1)の関係に設定されているので(図2(b)参照)、ころ5は柱部23の部分で案内され、ころ脱落防止部材24において案内されることはない。このため、ころ脱落防止部材24の柱部23に対する結合部分に過大な荷重が掛ることが防止される。
【0037】
前記のようにしてころ5をポケット26に組み込んだのち、そのころ5の外周面に外輪3が嵌合され、自動調心ころ軸受の組立が完了する(図1参照)。
【符号の説明】
【0038】
1 内輪
2 軌道溝
3 外輪
4 軌道面
5 ころ
6 案内輪
7、8 保持器
9 小つば部
10 つば部
11 柱部
12 外径面
21 保持器
22 保持器本体
23 柱部
24 ころ脱落防止部材
26 ポケット
27 対向内面
28、28a 長さ方向湾曲面
29、29a 周方向湾曲面
30 対向内面
31 突き当て面
33 結合凸部
34 アリ
35 突き当て面
35a、35b 周方向突き当て面
35c、35d 径方向突き当て面
37 アリ溝
38 結合凹部
41 スリット
42 ねじ穴
43 ボルト挿通穴
44 縮径段差部
45 ボルト
46 頭部
47 スパナ穴
48 立ち上がり部





【特許請求の範囲】
【請求項1】
環状の保持器本体と、その保持器本体の両側面に周方向に一定間隔をおいて設けられた柱部とからなり、各柱部の間にたる形のころを収納するポケットが形成された自動調心ころ軸受の保持器において、前記各柱部の先端に該柱部とは別体のころ脱落防止部材が取り付けられたことを特徴とする自動調心ころ軸受の保持器。
【請求項2】
前記ころ脱落防止部材は、その取付状態において前記ポケットに収納されたころの長さの範囲内にあることを特徴とする請求項1に記載の自動調心ころ軸受の保持器。
【請求項3】
前記柱部相互の対向内面は、ころの長さ方向に沿った長さ方向湾曲面と、ころの外周面に沿った周方向湾曲面との複合湾曲面によって形成され、前記ころ脱落防止部材の対向内面もころの長さ方向に沿った長さ方向湾曲面と外周面に沿った周方向湾曲面との複合湾曲面によって形成されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の自動調心ころ軸受の保持器。
【請求項4】
前記ころ脱落防止部材の対向内面相互間におけるころ径方向の最小の間隔Bが、前記ころの最大径Dより小さく形成されたことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の自動調心ころ軸受の保持器。
【請求項5】
前記ころの径方向のガタツキ量が、前記内輪の軌道溝端部に形成された立ち上がり部のオーバハング量より大に設定されたことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の自動調心ころ軸受の保持器。
【請求項6】
前記柱部とその先端部に取り付けられた前記ころ脱落防止部材の各長さ方向湾曲面の曲率半径が、後者の方が前者より大に形成されたことを特徴とする請求項3から5のいずれかに記載の自動調心ころ軸受の保持器。
【請求項7】
前記柱部に対するころ脱落防止部材の取付構造が、前記柱部の端面に設けられた四角形の結合凸部と、前記ころ脱落防止部材に設けられ前記結合凸部に対し相補的となる形状の結合凹部とからなり、前記結合凸部はその径方向に対向した2面がテーパ面に形成され、前記係合凹部にもこれに対応した2面にテーパ溝が形成され、前記テーパ溝間に当該係合凹部を横断するスリットが形成され、前記スリットの部分で係合凹部を含むころ脱落防止部材を弾性的に拡開させながら前記係合凸部に嵌合させることにより、アリ結合によって当該ころ脱落防止部材を前記柱部に結合一体化させたことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の自動調心ころ軸受の保持器。
【請求項8】
前記柱部ところ脱落防止部材の突き合わせ面を接合したことを特徴とする請求項7に記載の自動調心ころ軸受の保持器。
【請求項9】
前記柱部に対するころ脱落防止の取付構造が、ころ脱落防止部材側からボルトをねじ込んで結合したボルト結合によって結合一体化されたことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の自動調心ころ軸受の保持器。
【請求項10】
前記保持器本体及びその両側面に設けられた柱部がもみ抜きによって製作されたことを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の自動調心ころ軸受の保持器。
【請求項11】
内輪に2列の軌道溝、外輪に球面の軌道面が形成され、前記2列の軌道溝間に案内輪が配置され、前記案内輪の外径面に請求項1から10のいずれかに記載の保持器の保持器本体が嵌合され、前記保持器本体からその両側の軌道溝上に延び出した柱部の相互間に形成されたポケットにころを組み込む自動調心ころ軸受の組立方法において、前記ころを前記ポケットに収納したのちに、前記保持器の柱部の先端面にころ脱落防止部材を取り付けることを特徴とする自動調心ころ軸受の組立方法。





【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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