説明

自動車における遮蔽構造

【課題】構成が簡単で、遮蔽操作が容易であるとともに、遮蔽シートの収納を簡易な構造で円滑に行うことができる自動車における遮蔽構造を提供する。
【解決手段】自動車11における遮蔽構造10は、室内後部の左右の内張り13に保持され、収納及び展開が可能な一対の遮蔽シート15と、該遮蔽シート15の不使用時に遮蔽シート15を収納状態に保持する保持手段20と、遮蔽シート15の使用時に遮蔽シート15を展開した状態で両遮蔽シート15の先端部間を連結する連結手段16とを備えている。保持手段20は巻取用芯材25に巻回されたコイルバネ27により構成され、遮蔽シート15を常に収納方向に付勢し、連結された遮蔽シート15を張設状態に保持するようになっている。連結手段16は、一方の遮蔽シート15のエンドバー28に設けられた係合凹部29と、他方の遮蔽シート15のエンドバー28に設けられた係合突起30とにより構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワゴン車、ワンボックス車等の自動車の後部荷室に収容される荷物を遮蔽して目隠しするためのトノカバー等として使用することができる自動車における遮蔽構造に関する。
【背景技術】
【0002】
ワゴン車、ワンボックス車等の自動車の後部荷室に荷物が収容されるときには、その荷物を覆って目隠しするためにトノカバーが用いられる。また、自動車の後部のサイドウィンドから車内へ差し込む光を遮るために遮蔽シートによるサンシェードが用いられる。さらに、前記トノカバーをサンシェードと兼用できるように構成した装置も知られている。この装置は、後部荷室に荷物を収容するときにはトノカバーとして使用し、後部荷室に荷物を収容しないとき、或いはサイドウィンドからの光を遮りたいときにはサンシェードとして使用することができるように構成されている。
【0003】
この種の装置が特許文献1に開示されている。この装置は、光の透過を制限する制限部材と、該制限部材が車両の窓を覆う第1位置と制限部材が車室内の車幅全体において床面から離間した状態で空間を形成する第2位置とに制限部材を配置可能にする配置手段とを備えている。具体的には、車室側面のデッキサイドトリムには、後窓の上側において半円筒状の保持部材が固定されている。デッキサイドトリムの開口には配置手段としての支持面が水平に配置されるとともに、支持柱が水平に固定されている。制限部材としての遮光シートの先端には配置手段としてのガイドフレームが固定され、該ガイドフレームは固定柱及び一対の側柱を有している。各側柱にはガイド溝が形成され、各ガイド溝の上端に前記支持柱が挿入されることによりガイドフレームが支持されている。このようにして、遮光シート及びガイドフレームがデッキサイドトリムに格納されるようになっている。
【0004】
そして、ガイドフレームがガイド溝において支持柱に案内されつつ上側へ移動され、ガイドフレームの固定柱が保持部材内へ嵌入されて保持される。これにより、遮光シートが巻取装置から引き出されて後窓を覆う第1位置(サンシェード位置)に配置される。また、ガイドフレームが側柱のガイド溝において支持柱に案内されつつ、ガイドフレームが上側へ移動かつ車両左側へ回動されて、側柱において支持柱及び支持面に落下不能に支持される。これにより、車室の床面との間で下側に空間を形成する第2位置(トノカバー位置)に配置される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−213121号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記特許文献1に記載されている従来構成においては、配置手段としてのガイドフレームは固定柱及び一対の側柱を必要とするとともに、デッキサイドトリムには遮光シートを水平に保持してトノカバーとして使用するための支持柱及び支持面を必要とする。このため、装置を構成する部品点数が増え、構成が複雑であるという欠点があった。さらに、ガイドフレームの側柱にガイド溝を設け、ガイドフレームがそのガイド溝において支持柱に案内されるようにガイドフレームを上側へ移動かつ左側へ回動させてトノカバー位置に配置しなければならず、そのような操作が面倒であった。加えて、遮光シートを格納する場合には、ガイドフレームをホイールハウスの上側、車両前側及び車両後側に配置させてホイールハウスに干渉しない状態で格納しなければならず、構成が複雑で格納操作が煩雑であった。
【0007】
そこで、本発明の目的とするところは、構成が簡単で、遮蔽操作が容易であるとともに、遮蔽シートの収納を簡易な構造で円滑に行うことができる自動車における遮蔽構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明の自動車における遮蔽構造は、自動車の室内後部における左右の内張りにそれぞれ保持され、収納及び展開が可能な一対の遮蔽シートと、該遮蔽シートの不使用時に遮蔽シートを収納状態に保持する保持手段と、前記遮蔽シートの使用時に一対の遮蔽シートを展開した状態で両遮蔽シートの先端部間を連結する連結手段とを備え、室内後部に収容される収容物を遮蔽可能に構成したことを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明の自動車における遮蔽構造は、請求項1に係る発明において、前記保持手段は、遮蔽シートを常に収納方向に付勢し、一対の遮蔽シートを連結したとき遮蔽シートを張設状態に保持するテンション機構を有することを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明の自動車における遮蔽構造は、請求項2に係る発明において、前記テンション機構は巻取用芯材に巻回されたコイルバネにより構成され、遮蔽シートを常に巻き取るように付勢していることを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の発明の自動車における遮蔽構造は、請求項1から請求項3のいずれか一項に係る発明において、前記連結手段は、係合突起と、該係合突起が係合される係合凹部とにより構成されていることを特徴とする。
【0012】
請求項5に記載の発明の自動車における遮蔽構造は、請求項1から請求項4のいずれか一項に係る発明において、前記各遮蔽シートは、サイドウィンドに対向するように立ち上げてその状態で前記連結手段を左右の内張りの係止部に係止し、光の透過を遮蔽するサンシェードとして使用可能に構成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、次のような効果を発揮することができる。
本発明の自動車における遮蔽構造は、収納及び展開が可能な一対の遮蔽シートと、該遮蔽シートの不使用時に遮蔽シートを収納状態に保持する保持手段と、前記遮蔽シートの使用時に一対の遮蔽シートを展開した状態で両遮蔽シートの先端部間を連結する連結手段とにより構成されている。このため、遮蔽シートの不使用時には保持手段により遮蔽シートを収納保持できるとともに、遮蔽シートの使用時には一対の遮蔽シートを展開して遮蔽シートの先端部間を連結手段で連結することにより簡単に遮蔽状態にすることができる。
【0014】
従って、本発明の自動車における遮蔽構造によれば、構成が簡単で、遮蔽操作が容易であるとともに、遮蔽シートの収納を簡易な構造で円滑に行うことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施形態を示す図であって、遮蔽シートをトノカバーとして使用する状態と、サンシェードとして使用する状態とを示す斜視図。
【図2】(a)は遮蔽シートを展開した状態を示す斜視図、(b)は遮蔽シートを収納した状態を示す斜視図。
【図3】(a)は遮蔽シートの先端部間を連結する直前の状態を示す要部斜視図、(b)は遮蔽シートの先端部間を連結した状態を示す要部斜視図。
【図4】自動車のバックドアを開けた状態で車室内を後方から見た状態を示す斜視図。
【図5】(a)は左側の遮蔽シートをサンシェードとして使用している状態を示す斜視図、(b)は右側の遮蔽シートをサンシェードとして使用している状態を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明を具体化した実施形態を図1〜図5に基づいて詳細に説明する。
図1及び図4に示すように、ワゴン車、ワンボックス車等の自動車11の室内後部両側の上部位置にはそれぞれサイドウィンド12が設けられ、各サイドウィンド12の下方位置における内張り13には自動車11の遮蔽構造10を構成する左右一対のトノカバー14が収納及び展開可能に保持されている。トノカバー14を構成する遮蔽シート15は、使用時には展開されて両先端部間が連結手段16により連結されるようになっている。その状態で、リヤシート17後方に設けられた荷室18に収容された収容物としての荷物19がその上方位置で遮蔽シート15により遮蔽され、目隠しされるようになっている。この遮蔽シート15は、合成樹脂材等で可撓性を有するメッシュ状に形成され、透視を制限するとともに、光の透過を規制するようになっている。
【0017】
また、図2(b)に示すように、遮蔽シート15の不使用時には、遮蔽シート15が巻き取られて保持手段20を構成する収納筒21内に収納保持されるようになっている。図4に示すように、前記左側のサイドウィンド12の前後中央位置における直上の内張り13には鉤状に形成された係止突部22が設けられとともに、右側のサイドウィンド12の前後中央位置における直上の内張り13には係止孔部23が開口されている。
【0018】
図1及び図2(a),(b)に示すように、前記収納筒21はブラケット24を介して内張り13に取着され、収納筒21内の中心位置には遮蔽シート15を巻き取る巻取用芯材25が支持されている。収納筒21の上端部には、その長さ方向の全幅に亘って一定幅で切欠かれた切欠き溝26が開口されている。巻取用芯材25の外周にはテンション機構を構成するコイルバネ27が巻回され、そのコイルバネ27の外周縁に遮蔽シート15の端縁が連結されている。
【0019】
そして、図2(a)に示すように、収納筒21内に巻回された遮蔽シート15の外周側は収納筒21の切欠き溝26から外方へ引き出されるようになっている。前記コイルバネ27は遮蔽シート15を常に巻き取る方向に付勢され、図2(b)に示すように、遮蔽シート15が最も巻き取られたときには、遮蔽シート15先端部の円柱状をなすエンドバー28が切欠き溝26に係合してそれ以上の巻き取りが規制されるようになっている。前記保持手段20は、コイルバネ27のほか、巻取用芯材25、収納筒21、切欠き溝26等により構成されている。
【0020】
図3(a)に示すように、左側の遮蔽シート15先端のエンドバー28の中央位置には、連結手段16を構成する長孔状の係合凹部29が貫通形成されている。右側の遮蔽シート15先端のエンドバー28の中央位置には、連結手段16を構成するフック形状の係合突起30がエンドバー28の外周面から上方へ向けて突出形成されている。そして、図3(b)に示すように、左側のエンドバー28の係合凹部29に右側のエンドバー28の係合突起30を嵌め込むようにしてエンドバー28同士を突き合わせることにより、両遮蔽シート15の先端部間が連結されるように構成されている。このようにして、一対の遮蔽シート15を連結することにより、トノカバー14として構成することができる。
【0021】
図5(a),(b)に示すように、前記各遮蔽シート15は、収納筒21への収納状態から真上方向に引き上げ、サイドウィンド12に対向するように立ち上げることにより光の透過を遮蔽するサンシェード31として使用できるように構成されている。すなわち、図5(a)に示すように、左側の遮蔽シート15の場合には、立ち上げた遮蔽シート15のエンドバー28の係合凹部29を内張り13の係止突部22に係止させることにより、サンシェード31として保持することができる。一方、図5(b)に示すように、右側の遮蔽シート15の場合には、立ち上げた遮蔽シート15のエンドバー28の係合突起30を内張り13の係止孔部23に差し込んで係止することにより、サンシェード31として保持することができる。このように、遮蔽シート15は形状、材質等がトノカバー14及びサンシェード31として兼用できるように構成されている。
【0022】
次に、上記のように構成された本実施形態の自動車における遮蔽構造10について作用を説明する。
さて、遮蔽シート15の不使用時には、図2(b)に示すように、収納筒21内のコイルバネ27の巻取方向への付勢力によって遮蔽シート15が巻き取られ、エンドバー28が収納筒21の切欠き溝26に係合した状態に到る。このため、左右の遮蔽シート15を各収納筒21内に自動的に収納することができる。
【0023】
続いて、遮蔽シート15をトノカバー14として使用するときには、図3(a)に示すように、左右の遮蔽シート15先端のエンドバー28をそれぞれ片手で把持し、左右の遮蔽シート15を各収納筒21内から切欠き溝26を介して水平方向に引き出す。そして、図3(b)に示すように、左側の遮蔽シート15のエンドバー28に設けられた係合凹部29に右側の遮蔽シート15のエンドバー28に設けられた係合突起30を下から嵌め込んで係合することにより、両遮蔽シート15を連結する。このとき、両遮蔽シート15は収納筒21内に収納された状態からコイルバネ27の付勢力に抗して水平方向に引き出すだけで速やかに荷室18内の幅方向中央位置まで延ばすことができるとともに、エンドバー28間の連結を凹凸関係の係合により簡単に行うことができる。そして、図4に示すように、コイルバネ27の付勢力は十分に強いことから、連結された両遮蔽シート15を水平方向に張設することができ、その下方空間に収容される荷物19を遮蔽することができ、トノカバー14としての機能を良好に発揮することができる。
【0024】
次いで、遮蔽シート15をサンシェード31として使用するときには、図5(a)に示すように、左側の遮蔽シート15先端のエンドバー28を把持し、遮蔽シート15を収納筒21内から切欠き溝26を介して真上方向に引き上げる。さらに、遮蔽シート15がサイドウィンド12全体に対向するように引き上げた後、エンドバー28の係合凹部29に内張り13の係止突部22を通すようにして係止する。同様に、図5(b)に示すように、右側の遮蔽シート15先端のエンドバー28を把持し、遮蔽シート15を収納筒21内から切欠き溝26を介して真上方向に引き上げる。そして、遮蔽シート15がサイドウィンド12全体に対向するようにした後、エンドバー28の係合突起30を、内張り13の係止孔部23に通すようにして係止する。このようにして、遮蔽シート15を左右両サイドウィンド12から差し込む日光を遮り、室内の温度上昇を抑え、冷房効果を高めたりするサンシェード31として構成することができる。
【0025】
従って、本実施形態の遮蔽シート15をトノカバー14として用いることができるとともに、サンシェード31としても用いることができ、遮蔽シート15の引き出す方向を変えるだけで両用途に簡単に切り替えて使用することができる。
【0026】
以上の実施形態により発揮される効果を以下にまとめて説明する。
(1)この実施形態の自動車における遮蔽構造10は、収納及び展開が可能な一対の遮蔽シート15と、該遮蔽シート15の不使用時に遮蔽シート15を収納状態に保持する保持手段20と、前記遮蔽シート15の使用時に一対の遮蔽シート15を展開した状態で両遮蔽シート15の先端部間を連結する連結手段16とにより構成されている。
【0027】
このため、遮蔽シート15の不使用時には保持手段20により遮蔽シート15を自動的に収納でき、ホイールハウス32周囲の荷物19を片付けたり、ホイールハウス32に干渉しないように配慮して荷物19を収納したりする必要がない。そして、遮蔽シート15の使用時には一対の遮蔽シート15を展開して遮蔽シート15先端のエンドバー28間を連結手段16で連結することにより簡単に遮蔽状態を形成することができる。
【0028】
よって、本実施形態の自動車における遮蔽構造10によれば、従来のようなガイドフレームが不要であり、構成が簡単で、遮蔽操作が容易であるとともに、遮蔽シート15の収納を簡易な構造で円滑に行うことができるという効果を発揮することができる。
(2)前記保持手段20は、遮蔽シート15を常に収納方向に付勢し、一対の遮蔽シート15を連結したとき遮蔽シート15を張設状態に保持するテンション機構を有している。このため、一対の遮蔽シート15を引き出して両エンドバー28間を連結手段16で連結することにより、遮蔽シート15を水平状態に保持することができ、荷物19を収容するスペースを十分に確保することができる。
(3)前記テンション機構は巻取用芯材25に巻回されたコイルバネ27により構成され、遮蔽シート15を常に巻き取るように付勢している。従って、コイルバネ27を巻取用芯材25に巻き付けるという簡単な構成で、遮蔽シート15を容易に展開できるとともに、展開状態の遮蔽シート15を水平に維持することができる。
(4)前記連結手段16は、係合突起30と、該係合突起30が係合される係合凹部29とにより構成されている。そのため、係合突起30と係合凹部29という簡易な連結構成で、左側の遮蔽シート15先端のエンドバー28に設けられた係合凹部29に右側の遮蔽シート15先端のエンドバー28に設けられた係合突起30を嵌め込んで係合するだけで簡単かつ強固に両者を連結することができる。さらに、係合突起30と係合凹部29の凹凸係合を外すという簡単な操作で両遮蔽シート15の連結を容易に解除することができる。
(5)前記各遮蔽シート15は、サイドウィンド12に対向するように立ち上げてその状態で前記連結手段16としての係合突起30又は係合凹部29を左右の内張り13の係止部としての係止孔部23又は係止突部22に係止し、光の透過を遮蔽するサンシェード31として使用可能に構成されている。このため、左右の遮蔽シート15をそれぞれサイドウィンド12に対向するように立ち上げて内張り13の係止部に係止するという簡単な操作でサンシェード31として使用することができる。
【0029】
なお、前記各実施形態を次のように変更して実施することも可能である。
・ 前記一対の遮蔽シート15を連結する連結手段16として、係合突起30及び係合凹部29をエンドバー28の複数箇所に設けることができる。この場合、遮蔽シート15の展開状態で各遮蔽シート15が傾いた状態で張設されることを防止することができる。
【0030】
・ 前記一対の遮蔽シート15の連結手段16として、ボタンを用いたり、ファスナーを用いたり、面ファスナーを用いたり、磁石を用いたりすることも可能である。
・ 前記遮蔽シート15の保持手段20として、収納筒21内のコイルバネ27にラチェット機構を設け、遮蔽シート15を収納筒21内から所定長さ引き出したときにその位置で停止し、戻りが防止され、その位置から遮蔽シート15をさらに引き出すことができるように構成することもできる。
【0031】
・ 前記遮蔽シート15の保持手段20として、遮蔽シート15をアコーディオンカーテンのようにジクザグ状に折り畳み可能に構成し、折り畳んだ状態に保持できるような装置として構成することも可能である。
【0032】
・ 前記遮蔽シート15のエンドバー28に把持部を設け、遮蔽シート15の展開時や収納時にその把持部を把持して遮蔽シート15の展開操作や収納操作を容易に行うように構成することもできる。
【符号の説明】
【0033】
10…自動車の遮蔽構造、11…自動車、12…サイドウィンド、13…内張り、14…トノカバー、15…遮蔽シート、16…連結手段、19…収容物としての荷物、20…保持手段、22…係止部としての係止突部、23…係止部としての係止孔部、25…巻取用芯材、27…テンション機構を構成するコイルバネ、29…係合凹部、30…係合突起、31…サンシェード。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車の室内後部における左右の内張りにそれぞれ保持され、収納及び展開が可能な一対の遮蔽シートと、該遮蔽シートの不使用時に遮蔽シートを収納状態に保持する保持手段と、前記遮蔽シートの使用時に一対の遮蔽シートを展開した状態で両遮蔽シートの先端部間を連結する連結手段とを備え、室内後部に収容される収容物を遮蔽可能に構成したことを特徴とする自動車における遮蔽構造。
【請求項2】
前記保持手段は、遮蔽シートを常に収納方向に付勢し、一対の遮蔽シートを連結したとき遮蔽シートを張設状態に保持するテンション機構を有することを特徴とする請求項1に記載の自動車における遮蔽構造。
【請求項3】
前記テンション機構は巻取用芯材に巻回されたコイルバネにより構成され、遮蔽シートを常に巻き取るように付勢していることを特徴とする請求項2に記載の自動車における遮蔽構造。
【請求項4】
前記連結手段は、係合突起と、該係合突起が係合される係合凹部とにより構成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の自動車における遮蔽構造。
【請求項5】
前記各遮蔽シートは、サイドウィンドに対向するように立ち上げてその状態で前記連結手段を左右の内張りの係止部に係止し、光の透過を遮蔽するサンシェードとして使用可能に構成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の自動車における遮蔽構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−10437(P2013−10437A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−144694(P2011−144694)
【出願日】平成23年6月29日(2011.6.29)
【出願人】(000110321)トヨタ車体株式会社 (1,272)
【Fターム(参考)】