説明

自動車のリア・シートに用いるセンター・クッション

【課題】電子機器類を安定的に固定でき、走行中、振動や横Gなどで脱落することを未然に回避できる。
【解決手段】センター・クッション本体13が、前端16側でリア・シート・クッション・フレームにヒンジ結合され、センター窪み12から前方に跳ね上げられてコンソール状態にされ、その跳ね上げ位置から後方に倒され、そのセンター窪み12に収められてクッション状態にされ、センター・クッション操作グリップ20が、センター・クッション本体13の裏面17から適宜の間隔を置いて電子機器止めクリップ23をセンター・クッション本体13の前端方向に適宜に突き出す構造に樹脂から一体的に成形され、センター・クッション本体13の後端面18に固定的に取り付けられ、電子機器類がセンター・クッション本体13の裏面17に置かれる際、クリップ23で電子機器類30を裏面17に柔軟に押え付けて電子機器類30を安定的に固定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、自動車のリア・シートに用いるセンター・クッションに関し、詳細には、電子機器類の薄型で大型化に適合するように跳ね上げセンター・クッションの改良に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車のリア・シートでは、近年、電子機器類が薄型で大型化されるに伴ってセンター・アームレストが狭くなって使いなくなり、また、跳ね上げセンター・クッションには、跳ね上げてコンソール状態で裏面に薄型で大型の電子機器類をのせても押さえがなく、走行時には、振動や横Gなどで脱落してしまう不具合があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2001−37581公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この発明の課題は、電子機器類の薄型で大型化に適合でき、跳ね上げてコンソール状態で裏面にその薄型で大型の電子機器類をのせてその電子機器類をその裏面に柔軟に押す付け、そして、安定的に固定でき、走行中、振動や横Gなどで脱落することを未然に回避で
き、そして、移動を快適にするところの自動車のリア・シートに用いるセンター・クッションを提供するにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明の自動車のリア・シートに用いるセンター・クッションは、センター・クッション本体が、それの前端側で裏面に段付けされた棚を有してリア・シート・クッションのセンター窪みにおいてその前端でリア・シート・クッション・フレームにヒンジ結合され、そして、そのセンター窪みから前方に跳ね上げられてコンソール状態にされ、また、その跳ね上げ位置から後方に倒され、そのセンター窪みに収められてクッション状態にされ、そして、センター・クッション操作グリップが、そのセンター・クッション本体のその裏面から適宜の間隔を置いて電子機器止めクリップをそのセンター・クッション本体のその前端方向に適宜に突き出す構造に樹脂から一体的に成形されてそのセンター・クッション本体の後端面に固定的に取り付けられ、そして、そのセンター・クッション本体がコンソール状態にされて電子機器類がそのセンター・クッション本体のその棚にのせられ、そして、そのセンター・クッション本体のその裏面に置かれる際、そのクリップでその電子機器類をその裏面に柔軟に押え付けてその電子機器類を安定的に固定する。
【発明の効果】
【0006】
この発明の自動車のリア・シートに用いるセンター・クッションでは、電子機器類の薄型で大型化に適合でき、その薄型で大型の電子機器類が跳ね上げてコンソール状態で裏面にのせてその裏面に柔軟に押え付け、そして、安定的に固定でき、走行中、振動や横Gな
どで脱落することが未然に回避され、そして、その電子機器類が活用できて移動が快適になる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】この発明の自動車のリア・シートに用いるセンター・クッションの具体例を活用するところの乗用車のリア・シートを示した部分斜視図である。
【図2】そのセンター・クッションを跳ね上げてコンソール状態で示した斜視図である。
【図3】そのセンター・クッションを跳ね上げてコンソール状態で示した側面図である。
【図4】センター・クッション操作グリップを示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
この発明の自動車のリア・シートに用いるセンター・クッションは、センター・クッション本体が、それの前端側で裏面に段付けされた棚を有してリア・シート・クッションのセンター窪みにおいてその前端でリア・シート・クッション・フレームにヒンジ結合され、そして、そのセンター窪みから前方に跳ね上げられてコンソール状態にされ、また、その跳ね上げ位置から後方に倒され、そのセンター窪みに収められてクッション状態にされ、そして、センター・クッション操作グリップが、そのセンター・クッション本体のその裏面から適宜の間隔を置いて電子機器止めクリップをそのセンター・クッション本体のその前端方向に適宜に突き出す構造に樹脂から一体的に成形されてそのセンター・クッション本体の後端面に固定的に取り付けられ、そして、そのセンター・クッション本体がコンソール状態にされて電子機器類がそのセンター・クッション本体のその棚にのせられ、そして、そのセンター・クッション本体のその裏面に置かれる際、そのクリップでその電子機器類をその裏面に柔軟に押え付けてその電子機器類を安定的に固定する。
【0009】
そして、そのセンター・クッション操作グリップおよび電子機器止めクリップは柔軟質樹脂から一体成形されるのが望ましい。
【実施例1】
【0010】
以下、特定されて図示された具体例に基づいて、この発明の自動車のリア・シートに用いるセンター・クッションを説明するに、図1ないし図4は、乗用車のリア・シート40
に活用されるところのこの発明の自動車のリア・シートに用いるセンター・クッションの具体例10を示し、そして、そのリア・シート40は、左右のクッション42、43およびセンター・クッション10からなるベンチ型リア・シート・クッション41、リクライニング・デバイス(図示せず)でそのベンチ型リア・シート・クッション41にヒンジ結合される左右のリア・シート・バック44、45、およびセンター・バック46、および左右のヘッドレスト(図示せず)などで、組み立てられ、そして、このリア・シート40では、そのセンター・クッション10が、固定部分11と跳ね上げ部分13からなり、そして、その固定部分11はセンター窪み12を備え、また、その跳ね上げ部分13はセンター・クッション本体でその固定部分11のそのセンター窪み12において前端16でリア・シート・クッション・フレーム(図示せず)にヒンジ結合される。
【0011】
このセンター・クッション10では、そのセンター・クッション本体13が、それの前端16側で裏面17に段付けされた棚19を有してリア・シート・クッション41のセンター窪み12においてその前端16でリア・シート・クッション・フレームにヒンジ結合され、そして、そのセンター窪み12から前方に跳ね上げられてコンソール状態にされ、また、その跳ね上げ位置から後方に倒され、そのセンター窪み12に収められてクッション状態にされ、そして、センター・クッション操作グリップ20が、そのセンター・クッション本体13のその裏面17から適宜の間隔を置いて電子機器止めクリップ23をそのセンター・クッション本体13のその前端方向に適宜に突き出す構造に樹脂から一体的に成形されてそのセンター・クッション本体13の後端面18に固定的に取り付けられ、そして、そのセンター・クッション本体がコンソール状態にされて電子機器類がそのセンター・クッション本体13のその棚19にのせられ、そして、そのセンター・クッション本体13のその裏面17に置かれる際、そのクリップ23でその電子機器類30をその裏面17に柔軟に押え付けてその電子機器類30を安定的に固定する。
【0012】
さらに詳細には、そのセンター・クッション本体13は、センター・クッション・フレーム(図示せず)にパッド14を組み付け、それにトリム・カバー15を被せて固定し、そして、このセンター・クッション本体13は、それの後端面18にグリップはめ込み口(図示せず)を開口し、そのグリップはめ込み口にそのセンター・クッション操作グリップ20をはめ込み、そのセンター・クッション操作グリップ20をその後端面18にねじ止めして組み立てられる。
【0013】
そのセンター・クッション操作グリップ20は、一端を開口する長方形箱形グリップ本体21と、そのグリップ本体21の開口端で外周に外向きに突き出される取付けフランジ22からなる構造に設計され、そして、その取付けフランジ22において一方の長いフランジ部分にその電子機器止めクリップ23を突き出して樹脂から一体成形される。
その電子機器止めクリップ23は、その取付けフランジ22よりも薄くされてその電子機器類30をそのセンター・クッション本体13のその裏面17に柔軟に押し付け可能にしている。勿論、そのセンター・クッション操作グリップ20および電子機器止めクリップ23は柔軟質樹脂から一体成形されるのが望ましい。
【0014】
したがって、このセンター・クッション10では、その電子機器類30の薄型で大型化に適合でき、その薄型で大型の電子機器類30が、そのセンター・クッション10を跳ね上げてコンソール状態でそのセンター・クッション10のその裏面17にのせてその電子機器止めクリップ23でその裏面17に柔軟に押し付けられ、そして、安定的に固定され、その乗用車の走行中、その電子機器類30が振動や横Gなどで脱落することもなく、そ
のコンソール状態のそのセンター・クッション10のその裏面17にしっかりと保持され、その電子機器類30が活用できて移動が快適になる。
【0015】
先に図面を参照して説明されたところのこの発明の特定された具体例から明らかであるように、この発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者にとって、この発明の内容は、その発明の性質(nature)および本質(substance)に由来し、そして、それらを内在させると客観的に認められる別の態様に容易に具体化される。勿論、この発明の内容は、その発明の課題に相応し(be commensurate with)、そして、その発明の成立に必須である。
【産業上の利用可能性】
【0016】
上述から理解されるように、この発明の自動車のリア・シートに用いるセンター・クッションは、センター・クッション本体が、それの前端側で裏面に段付けされた棚を有してリア・シート・クッションのセンター窪みにおいてその前端でリア・シート・クッション・フレームにヒンジ結合され、そして、そのセンター窪みから前方に跳ね上げられてコンソール状態にされ、また、その跳ね上げ位置から後方に倒され、そのセンター窪みに収められてクッション状態にされ、そして、センター・クッション操作グリップが、そのセンター・クッション本体のその裏面から適宜の間隔を置いて電子機器止めクリップをそのセンター・クッション本体のその前端方向に適宜に突き出す構造に樹脂から一体的に成形されてそのセンター・クッション本体の後端面に固定的に取り付けられ、そして、そのセンター・クッション本体がコンソール状態にされて電子機器類がそのセンター・クッション本体のその棚にのせられ、そして、そのセンター・クッション本体のその裏面に置かれる際、そのクリップでその電子機器類をその裏面に柔軟に押え付けてその電子機器類を安定的に固定するので、この発明の自動車のリア・シートに用いるセンター・クッショでは、その電子機器類の薄型で大型化に適合でき、その薄型で大型の電子機器類が、そのセンター・クッションを跳ね上げてコンソール状態でそのセンター・クッションのその裏面にのせてその電子機器止めクリップでその裏面に柔軟に押し付けられ、そして、安定的に固定され、その自動車の走行中、その電子機器類が振動や横Gなどで脱落することもなく、そ
のコンソール状態のそのセンター・クッションのその裏面にしっかりと保持され、その電子機器類が活用できて移動が快適になり、その結果、自動車のリア・シートにとって非常に有用で実用的である。
【符号の説明】
【0017】
10 自動車のリア・シートに用いるセンター・クッション
11 固定部分
12 センター窪み
13 跳ね上げ部分/センター/クッション本体
14 パッド
15 トリム・カバー
16 前端
17 裏面
18 後端面
19 棚
20 センター・クッション操作グリップ
21 長方形箱形グリップ本体
22 取付けフランジ
23 電子機器止めクリップ
30 電子機器類
40 乗用車のリア・シート
41 ベンチ型リア・シート・クッション
42 左のクッション
43 右のクッション
44 左のリア・シート・バック
45 右のリア・シート・バック
46 センター・バック

【特許請求の範囲】
【請求項1】
センター・クッション本体が、それの前端側で裏面に段付けされた棚を有してリア・シート・クッションのセンター窪みにおいてその前端でリア・シート・クッション・フレームにヒンジ結合され、そして、そのセンター窪みから前方に跳ね上げられてコンソール状態にされ、また、その跳ね上げ位置から後方に倒され、そのセンター窪みに収められてクッション状態にされ、そして、センター・クッション操作グリップが、そのセンター・クッション本体のその裏面から適宜の間隔を置いて電子機器止めクリップをそのセンター・クッション本体のその前端方向に適宜に突き出す構造に樹脂から一体的に成形されてそのセンター・クッション本体の後端面に固定的に取り付けられ、そして、そのセンター・クッション本体がコンソール状態にされて電子機器類がそのセンター・クッション本体のその棚にのせられ、そして、そのセンター・クッション本体のその裏面に置かれる際、そのクリップでその電子機器類をその裏面に柔軟に押え付けてその電子機器類を安定的に固定するところの自動車のリア・シートに用いるセンター・クッション。
【請求項2】
そのセンター・クッション操作グリップおよび電子機器止めクリップが、柔軟質樹脂から一体的に成形される請求項1に記載の自動車のリア・シートに用いるセンター・クッション。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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