説明

自動車の窓ガラスの湿り気を検出するための光学式センサ

光放射(11)が送射器(1)および受射器(2)の間の光区間に配置されている、ガラス上の検出領域(12)に偏向可能である、自動車のガラスの湿り気を検出するための光学的センサにおいて、送射器(1)および/または受射器(2)が透明に実現されておりかつガラス内に集積されていることが提案される。これにより透明な光学的エレメント(1,2,3,8,9)は窓ガラスのワイパー洗浄される払拭野の領域に配置されるようにすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
従来技術
本発明は、放射を放出する送射器と、受射器と、少なくとも1つの導光性エレメントとを備えており、放射が窓ガラス上の送射器と受射器との間の光区間に配置されている検出領域に偏向されるようになっている、自動車の窓ガラスの湿り気を検出するための光学式センサに関する。
【0002】
この形式の光学式センサは例えばDE10229239A1から公知である。この形式の光学式センサは数多くのバリエーションにおいて公知でありかつ自動車に所謂レインセンサとして使用される。レインセンサは殊にワイパー装置を(自動的に)制御するために用いることができる。導光性エレメントは例えば結合エレメント、リフレックスリフレクタとしてまたは光ガイドエレメント、殊に光導波路として実現されていてよい。
【0003】
公知のセンサはユニバーサルではないが典型的には全反射の原理に従って動作する。今日のレインセンサにおいて最も使用されている検出メソッドはまず、反射媒体、つまり光導波路の被覆部もしくは周囲が光導波路コア部より低い屈折率を有していることからして、光が光導波路において周知のように全反射によって伝搬することができるということに基づいている。その際境界面、例えば窓ガラスの面は結合エレメント、例えばプリズムを用いて十分に大きな角度で(>42°)光導波路に入ってきた光をまず全反射する。というのは、境界面が乾燥している場合光線角度は、反射光束と透過光束とへの分割を妨げるのに十分な大きさだからである。それから雨滴が光チャネルを濡らすと、(これによりガラス/空気からガラス/水に)変化した媒体移行部にとって42°から60°へと境界角度は拡大されたことになるので、今や−42°および60°の間の角度を有するレインセンサとしての機能を考慮して入力結合された−光の大部分がこれらの雨滴を介して出射していく。湿気に依存して低下していく、チャネルの導光度は出力結合箇所(ここでもプリズムまたは類似のもの)でフォトダイオードまたはホトトランジスタを用いて測定される。
【0004】
検出原理全反射の場合のように規定の基本信号の低下を有効信号として評価する代わりに、雨滴での光の入射の際に散乱もしくは反射される放射を有効信号として使用して窓ガラス上の湿り気が検出されるようにすることも可能である。全反射と散乱放射検出との組み合わせも可能である。例えば、DE4329188A1から、光が窓ガラスにおいて全反射しながら伝搬するセンサが公知である。しかし湿っているとき光の一部は窓ガラスから外に出、水滴で逆散乱されかつ窓ガラス内面に向かって来、そこでそれは受光器により評価されることができる。
【0005】
公知のレインセンサの数多くは直に、自動車のフロントガラスもしくは大抵はたかが数センチメートルにわたって延在している、フロントガラスの検出領域を光導波路として使用している。ここでフロントガラスもしくはその検出領域が雨滴またはその他の水滴で濡れていることを検出しようというものである。送光器から出射される光は適当な結合手段、例えばプリズムまたはホログラフィック結合フィルムを用いてフロントガラスの内面からガラス内に入力結合されかつ再び出力結合される。一方においてレインセンサの透明でない部分(送光器/受光器、ケーシング、評価電子装置)がドライバーの視野を妨害することがあってはならずかつ他方においてセンサの検出領域は、ウィンドウワイパー装置によって洗浄される、フロントガラスの領域に取り付ける必要があるので、この間に、次のような形態のセンサも開発されてきた:ガラス上またはガラス内に形成されている付加的な光導波路が検出領域とレインセンサの残りの部分との間の距離を橋絡するためもしくはフロントガラスのワイパー洗浄されない領域を橋絡するために用いられる形式のセンサである。
【0006】
上述した本発明の基礎となっているDE10229239A1から、付加的な光導波路がサンドイッチ型もしくは合わせガラス板の中間膜に実現されているレインセンサが公知である。適当な箇所で光は光導波路からガラスの外面に向かって出力結合され、そこで全反射されかつ再び内部にある光導波路に入力結合されるので、検出領域においてガラスの外側に存在している湿り気が所望の手法で部分出力結合により光線の減衰を引き起こすので、その場合このことを公知の手法で評価することができる。その際ガイドエレメントおよび/または出力結合エレメントをホログラムとして実現することも公知であり、その場合にはこの光をガイドするエレメントは自動車のドライバーにとって透明であり、従ってドライバーの視野が制限されることはない。本発明の課題は、冒頭に述べた形式のセンサを、−ドライバーの視野を損なうことなしに−殊にセンサ形状もしくはセンサ構成の一層大きなバリエーション幅が可能になるように改良することである。
【0007】
この課題は本発明によれば請求項1の特徴部分に記載の構成によって解決される。
【0008】
請求項1に記載の提案された解決法では、送射器および/または受射器は透明に実現されておりかつ窓ガラスに集積されている。透明な光学的なエレメントの本発明による組み合わせおよび配置により、−ドライバーの視野を損なうことなく−ガラス外部のコストが著しく低減されている種々様々に構成されたセンサ形態が具体化実現される。本発明のセンサは窓ガラスの外面および/または内面の湿り気を検出するために、つまりレインおよび/または復水センサとして使用されかつこれらは−光学的な精密さが高い場合には−コスト面で有利に製造可能である。透明な光学的なエレメントは殊に、合わせガラス板の接着性中間膜に集積されるようにするとよい。検出原理として基本的に、上で説明した全反射および/または散乱放射検出のメソッドが使用可能である。
【0009】
この解決法の特別有利な変形形態において送射器および受射器は窓ガラス上に相並んで配置されておりかつコリメータ式光学素子として実現されていて、送射器からの放射が検出領域を介して受射器に偏向されるようになっている。このセンサは窓ガラス内部および外部に配置されている部分に関して大きな変形可能性および僅かなコストで具体化実現できるものである。
【0010】
別の、特別スペース節約型の変形形態において、送射器および受射器は透明な送射器/受射器システムとして実現されておりかつ窓ガラスのワイパー洗浄される払拭野の領域に上下に配置されており、その際送射器は受射器とそれぞれ検出のために設けられている、窓ガラス面との間に配置されている。同時に導光性エレメントはコリメート式光学素子として実現されていて、送射器からの放射が検出領域を介してかつ透明な送射器を通って受射器に偏向されるようになっている。
【0011】
上述した変形形態において選択的に、窓ガラスの外面または内面が検出のために使用されるようにすることもできる。別の有利な変形形態によれば、両面での検出は簡単な手法で、ガラスの第1面上に設けられている第1の透明な光学的なエレメント(送射器、受射器、導光性エレメント)に対して付加的に、窓ガラスの相対向している第2の面における検出をするようになっている第2の透明な光学的なエレメントをガラス内に集積することによって可能である。その際第1および第2の光学的なエレメントは、窓ガラスの検出面に対して平行に延在しているレベルに関して鏡像対称に実現されている。
【0012】
これまで説明してきた変形形態に対して択一的に、この提案解決法の枠内において、付加的な光導波路を備えている実施形態も可能である。これによりまず、送射器および受射器が選択的に窓ガラスのワイパー洗浄される払拭野の領域内または領域外に配置されている形態に途が拓かれる。同時に、導光性エレメントが送射器と受射器との間の光区間の部分上にガラスに集積されている光導波路として実現されており、かつ光導波路が入力結合エレメントを有していて、窓ガラスの検出領域から到来する放射が光導波路に入力結合されるようにすることが提案される。
【0013】
この変形の発展形態において、その都度光区間の少なくとも一部が、送射器と放射が検出領域に向かって出力結合される出力結合箇所との間、および検出領域から到来する放射に対する入力結合箇所と受射器との間で光導波路として実現されていることが提案され、その際光導波路が出力結合箇所に出力結合エレメントを有しておりかつ入力結合箇所に入力結合エレメントを有している。検出領域の「前方」および「後方」に存在している光導波路領域は場合によっては「2部構成の」光導波路もしく「2つの」光導波路であってもよい。その際、送射器および受射器を光導波路に集積する、または放射をその都度別の導光性エレメントを用いて光導波路に入力結合もしくは出力結合するようにしても有利であり、その場合別の導光性エレメントはそれぞれ、コリメート式光学素子として実現されている。
【0014】
更に、検出領域の「前方」に光導波路領域を設けることは必ずしも必要ではない。それに代わって、放射を直接、光導波路を通さずに送射器から検出領域にガイドするために別の導光性エレメントを設けるようにしてもよく、その場合には別の導光性エレメントはコリメート式光学素子として実現されている。
【0015】
付加的な光導波路を有するすべての形態において、光導波路がコア部としてのガラスフィルムおよびテフロンから成る被覆層を有しており、かつ光導波路が合わせガラス板の接着性の中間膜内にまたは中間膜上に配置されていると有利である。
【0016】
本発明のすべての変形において、合わせガラス板の接着性の中間膜内にまたは中間膜上に集積されているポリマーフィルムを設け、かつ透明な送射器、または透明な送射器および透明な受射器をこのポリマーフィルム内に実現すれば特別有利である。しかし基本的に透明な光エレメントはPVB中間膜内または中間膜上に直接集積されていてもよいし、別の適当な箇所で板内に集積されていてもよい。
【0017】
次に、添付の図面を参照しながら本発明に実施例について詳しく説明する。図面:
図1ないし4は、付加的な光導波路を有しない種々の変形形態で示す本発明のセンサの部分断面をそれぞれ持った自動車のフロントガラスの断面図であり、
図5ないし10は、付加的な光導波路を有している本発明のセンサの種々の変形形態を図1ないし4と同じように示す自動車のフロントガラスの断面図であり、
図11は付加的な光導波路を有しない実施形態の1変形形態の断面図でありかつ
図12は付加的な光導波路を有する実施形態の1変形形態の断面図である。
【0018】
図1ないし12の実施例においてそれぞれ、部分ガラス4と通例はポリビニルブチラール(PBV)から成る接着性の中間膜5とを有する合わせガラスから成る、それ自体公知の自動車フロントガラスの一部が図示されている。
【0019】
図1においてセンサの光源もしくは送射器1および受射器2はそれぞれ透明に実現されておりかつPVB膜5中に相並んで集積されている。更に2つのそれぞれコリメート式光学素子3として実現されている光ガイドエレメントが示されている。これは送射器1および受射器2にそれぞれ、送射器1から出た放射11が部分ガラス4を通って窓ガラスの外面6上の検出領域12に偏向され、検出領域12で方向変換されかつ更に、もう一度部分ガラス4を通って受射器2に偏向されるように配属されているもしくはこうなるように近傍に配置されている。コリメート式光学素子3はそれぞれ、反射性、屈折性または回折性の特性を有する1つまたは複数の光学エレメントから成っていてよい。これらのエレメント3は、PVB膜5内に直接配置されている場合、公知のホログラフィックメソッドでまたは図11と関連して後で説明するように、ポリマーフィルム10に配置されている場合、機械的なストラクチャ化またはレーザを用いて生成されているものであってよい。このことは次に説明する実施例にも当てはまる。
【0020】
コリメート式光学素子3は放射11の波面を、放射11が検出領域12において最適に検出され得るように通例の仕方で修正するかもしくは波面の向きを変える。検出メソッドとして、ガラス面6が乾燥している場合に生じる全反射の妨害による放射11の減衰、散乱放射検出または組み合わせメソッドを使用することができる。放射11はコリメート式光学素子3および/または別の措置により以下の実施例における場合同様に、これが幾度も検出領域12と相互作用するように偏向されるようにしてもよい。
【0021】
送射器1および受射器2は、一方において、ドライバーの視野が妨害されないように透明であることからして検出領域12として設けられている任意のガラス箇所に配置されているものである。他方において、センサは、−相応の状況において−ワイパーの払拭野の外側に典型的には存在している湿り気または汚れによってトリガされることはあってはならないから、検出領域12もしくは送射器1および受射器2はガラスのワイパーの払拭野の領域に配置されるとよく、そうされるべきでもある。
【0022】
送射器1および受射器2は典型的には、僅か数ミリメートルの間隔で配置されているとよい。評価電子回路もしくは給電部との電気的な接続は、僅か数マイクロメートルの、実際に目には見えないワイヤによって行われる。これは送射器1もしくは受射器2から窓ガラスの周辺におよび場合によっては更に窓ガラス外部の、別のセンサ部分に導かれている。
【0023】
図3に示されている実施例では、送射器1および受射器2は積層型ストラクチャとして上下に配置されているので、送射器1から放出されかつコリメート式光学素子3を介して更に偏向される光線11は境界面6に反射して戻ってくるかまたは散乱して戻って来、透明な送射層1を通り抜けかつその下方に存在する透明な受射層2内で捕捉される。これにより結果的にガラス内に非常にコンパクトな構造のセンサが生じる。
【0024】
図1および3にそれぞれ対応している別の実施例は図2もしくは図4に示されており、後者の場合検出は窓ガラスの選択可能な側に制限されておらず、同時に窓ガラスの外側の面および内側の面7で同時に可能である。コンパクトでかつ製造技術的に有利な構造は説明するように、第1および第2の光学的なエレメントが実質的にガラスの検出面に対して平行に延在しているレベルに関して鏡像的対称に実現されていることによって可能になる。
【0025】
図5ないし10には、放射11が送射器1と受射器2との間の光区間の大部分において、PVB膜5内または膜上に配置されている光導波路8をガイドされるようになっている実施例が示されている。その際図5ないし7は、送射器1および受射器2が双方とも透明に実現されている変形形態に関し、一方図8ないし10は透明ではない受射器2を有している変形形態に関している。受射器が透明であって、送射器が透明でない場合も択一例として可能である。その際光導波路8によって、透明な送射器/受射器1および2、もしくは透明な送射器1だけをその都度選択的にガラスのワイパー洗浄される払拭野の領域にまたは該領域の外側に位置決めすることが可能になる。とどのつまり検出領域12が払拭野に位置決めされる必要があるだけであるからだ。
【0026】
図5に示されているように、放射11はまず光導波路8の第1の部分内を伝搬して行き、ついには所望の検出領域12に関して選択されている出力結合箇所にて出力結合エレメント9を用いて検出領域12に向かって出力結合される。窓ガラスの外側の面6で放射11は窓ガラスと空気との境界面においてまたはこの面が湿り気で濡れている場合には、窓ガラスと水との境界面において反射されるかまたは場合によって存在している水滴で散乱されかつ放射11がその後光導波路8の第2の部分に達するように向きを変えられる。その際光導波路は相応の入力結合箇所で入力結合エレメント9を用いて、放射11が光導波路8の第2部分において更にガイドされるように実現されている。結合エレメント9は例えばホログラフィック格子として実現されていてよい。図6に示されているように、結合エレメント9は、殊に示されている鏡像的対称法に「2重化」されていて、窓ガラスの両面での検出が可能になるようなものであって構わない。
【0027】
送射器1および受射器2は、殊に図5および6から分かるように、光導波路8もしくは2つの光導波路部分に直接集積されているようにすることができる。しかしこれらは、図7の両サイドでの検出を参照するに、光導波路8の外部に配置されていてもよく、その場合には図示されているように、それぞれコリメート式光学素子3が設けられているようにすることができる。
【0028】
図8ないし10は、送射器1もしくは受射器2の配置および構造に関する種々の変形例を示すものである。透明な送射器1は図8に示されているように透明でない受射器2と組み合わされることができ、その際受射器の方は、窓ガラスの周辺部に配置されるべきである。そこで受射器2は一方においてドライバーの視野を妨げず、他方において窓ガラスの汚れていない縁領域は光導波路8の右側の領域によって橋絡される。別の形態は図9に示されており、これは、放射11を自動車の内部空間にある外部の受射器2に向けて出力結合する別の結合エレメント9に基づいている。受射器が透明でなく、送射器が透明である場合も択一例として可能である。
【0029】
図10に図示されているように、−透明な送射器1および受射器2を有する変形形態の場合も−別の導光性エレメントが設けられていて、放射11が光導波路(部分)なしに、窓ガラスに直接送射器1から検出領域12に偏向されるようにすることもでき、その場合にはこの別の導光性エレメントはコリメート式光学素子3として実現されている。
【0030】
図5ないし10の変形形態において、光導波路8は有利にはコア部としてのガラスフィルムおよびテフロンから成る被覆層を有しており、かつ光導波路が合わせガラス板の接着性の中間膜内にまたは中間膜上に配置されているようにすることができる。いずれにせよ図8ないし10の変形形態においても、両サイドでの検出へと拡張する可能性がある。
【0031】
層形状の透明な送射器1および受射器2の、PVB膜5中への直接的な集積も基本的に可能である。しかし技術的に容易に実現可能なのは、合わせガラス板の接着性の中間膜5内または膜上に集積されているポリマーフィルム10を用いた間接的な集積である。その際透明な送射器1、または透明な送射器1および受射器2はポリマーフィルム10に実現されている。その場合透明な層状ストラクチャ1および2は有利にはまず、ポリマーフィルム10において生成されかつこれを後に、PVB膜5に集積されるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】付加的な光導波路を有しない実施例の、本発明のセンサの部分断面を持った自動車のフロントガラスの断面図
【図2】付加的な光導波路を有しない別の実施例の、本発明のセンサの部分断面を持った自動車のフロントガラスの断面図
【図3】付加的な光導波路を有しない更に別の実施例の、本発明のセンサの部分断面を持った自動車のフロントガラスの断面図
【図4】付加的な光導波路を有しないもう1つ別の実施例の、本発明のセンサの部分断面を持った自動車のフロントガラスの断面図
【図5】付加的な光導波路を有している実施例の、本発明のセンサの部分断面を持った自動車のフロントガラスの断面図
【図6】付加的な光導波路を有している別の実施例の、本発明のセンサの部分断面を持った自動車のフロントガラスの断面図
【図7】付加的な光導波路を有している更に別の実施例の、本発明のセンサの部分断面を持った自動車のフロントガラスの断面図
【図8】付加的な光導波路を有しているまた別の実施例の、本発明のセンサの部分断面を持った自動車のフロントガラスの断面図
【図9】付加的な光導波路を有しているもう1つ別の実施例の、本発明のセンサの部分断面を持った自動車のフロントガラスの断面図
【図10】付加的な光導波路を有している更にもう1つ別の実施例の、本発明のセンサの部分断面を持った自動車のフロントガラスの断面図
【図11】付加的な光導波路を有しない実施例の1変形形態の断面図
【図12】付加的な光導波路を有する実施例の1変形形態の断面図

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光放射を受射器(2)に送射する送射器(1)を備え、光放射は送射器(1)および受射器(2)の間の光区間において該送射器と該受射器との間に配置されている、窓ガラス上の検出領域に偏向可能であるという、自動車の窓ガラスの湿り気を検出するための光学式センサにおいて、
送射器(1)および/または受射器(2)が透明に実現されておりかつガラス内に集積されている
ことを特徴とする光学式センサ。
【請求項2】
送射器(1)および受射器(2)は相並んで配置されており、かつ
導光性エレメントは透明のコリメート式光学素子(3)として実現されていて、送射器(1)からの光放射(11)が検出領域(12)を介して受射器(2)に偏向されるようになっている
請求項1記載の光学式センサ。
【請求項3】
送射器(1)および受射器(2)は上下に配置されており、ここで送射器(1)は受射器(2)と窓ガラスの検出領域(12)との間に存在しており、かつ
導光性エレメントは透明のコリメート式光学素子(3)として実現されていて、送射器(1)からの光放射(11)が検出領域(12)を介しかつ透明な送射器(1)を通って受射器(2)に偏向されるようになっている
請求項1記載の光学式センサ。
【請求項4】
窓ガラスの第1の面に検出のために設けられている透明な光学的なエレメント(1,2,3,8,9)に対して付加的に、窓ガラスの第2の、相対向する面に検出のために設けられている第2の透明な光学的なエレメント(1,2,3,8,9)が窓ガラス内に集積されており、かつ
該第1および第2の透明な光学的なエレメント(1,2,3,8,9)は窓ガラスの検出面(6,7)に対して平行に延在しているレベルに関して鏡像的対称に実現されている
請求項2または3記載の光学式センサ。
【請求項5】
送射器(1)と受射器(2)との間の光区間の部分において、窓ガラスに集積されている光導波路(8)が透明な導光性エレメントとして実現されており、かつ
光導波路(8)が入力結合エレメント(9)を有していて、ガラスの検出領域(12)から到来する光放射(11)が光導波路(8)に入力結合されるようになっている
請求項1記載の光学式センサ。
【請求項6】
その都度光区間の少なくとも一部が、送射器(1)と光放射(11)が検出領域(12)に向かって出力結合される出力結合箇所との間、および検出領域(12)から到来する光放射(11)に対する入力結合箇所と受射器との間で光導波路(8)として実現されており、ここで光導波路(8)が出力結合箇所に出力結合エレメント(9)を有しておりかつ入力結合箇所に入力結合エレメント(9)を有しており、かつ
送射器(1)および受射器(2)は光導波路(8)に集積されておりまたは光放射(11)はそれぞれ別の導光性エレメントを用いて光導波路(8)に入力結合もしくは出力結合され、該別の導光性エレメントはそれぞれ透明のコリメート式光学素子(3)として実現されている
請求項5記載の光学式センサ。
【請求項7】
光放射(11)を直接、送射器(1)から検出領域(12)に偏向するために別の導光性エレメントが設けられており、その場合には該別の導光性エレメントは透明なコリメート式光学素子(3)として実現されている
請求項5記載の光学式センサ。
【請求項8】
光導波路(8)はコア部としてのガラスフィルムおよびテフロンから成る被覆層を有しており、かつ該光導波路(8)は合わせガラス板の接着性の中間膜(5)内にまたは中間膜上に配置されている
請求項5から7までのいずれか1項記載の光学式センサ。
【請求項9】
合わせガラス板の接着性の中間層(5)内にまたは中間層上に集積されているポリマーフィルム(10)を設け、かつ
透明な送射器(1)および/または透明な受射器(2)は該ポリマーフィルム(10)内に実現されている
請求項1から9までのいずれか1項記載の光学式センサ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公表番号】特表2008−524557(P2008−524557A)
【公表日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−540622(P2007−540622)
【出願日】平成17年10月12日(2005.10.12)
【国際出願番号】PCT/EP2005/055174
【国際公開番号】WO2006/051028
【国際公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(390023711)ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング (2,908)
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
【住所又は居所原語表記】Stuttgart, Germany
【Fターム(参考)】