説明

自動車の車内における走行補助装置の支持器具

【課題】 特に自動車搭載用の走行補助装置を固定するための支持器具を提供する。
【解決手段】 自動車の車内におけるバックミラーの固定棒に設置される支持器具において、その支持器具は、掛け部材と、少なくとも1つの当接部と、少なくとも1つの連接部とを有し、その内、該掛け部材は、前記固定棒に掛けられる乗せ部を備え、該当接部は、一端が該掛け部材に連接され、該少なくとも1つの連接部には、該掛け部材に設置されるものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、固定器具に関し、特に自動車搭載用の走行補助装置を固定するための支持器具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ドライブレコーダーは、自動車の車内に搭載された走行補助装置の一つであり、近年において大人気の自動車用商品の一つである。そのドライブレコーダーは、自動車の移動情報を記録することができ、特に事故発生時の状況を正確に記録できるので、事故原因の究明に役立っている。また、そのドライブレコーダーは、その殆どが自動車の車内のフロントガラスに設置されるものである。
【0003】
図21に示すように、既存の技術におけるドライブレコーダーは、外接式バックミラー17に設置され、その外接式バックミラー17は、クリップ13を介して車内におけるもとのバックミラー8に挟持されると共に、もとのバックミラー8に代って後方を映し出すことができる。しかしながら、このような外接式バックミラー17には、もとのバックミラー8における、夜間においての自動防眩機能がないことから、後続車の前照灯の眩しさを低減できず、夜間の走行安全性を維持することができない。故に、従来では、ドライブレコーダーを設置するために、先ず外接式バックミラー17を掛けなければならないので、もとのバックミラー8における自動防眩機能をあきらめなくてはならなかった。
【0004】
既存の技術におけるもう一つのドライブレコーダーを固定する方法としては、図22に示すように、ドライブレコーダーが支持器具27に取り付けられると共に、該支持器具27の一端に吸盤18が設けられ、その吸盤18によって、ドライブレコーダー5がフロントガラスの内側面に装着される。しかしながら、単に一つの吸盤18によりドライブレコーダー5及び支持器具27を支えていることから、自動車が衝突した場合、そのドライブレコーダー5及び支持器具27がフロントガラスから落ちる虞があるので、移動情報を記録する機能をが失われると共に、運転手や同乗者にも危険が及ぶ場合がある。
【0005】
さらに、既存のドライブレコーダーを固定する方法においては、前記吸盤に代ってテープを使用する支持器具でもよく、この場合は、テープをフロントガラスにはり付けることによりドライブレコーダー及び支持器具を固定する。しかしながら、この方法には、以下に示すような欠点を有する。
1.支持器具を一旦フロントガラスに貼り付けてけてしまうと、簡単に取り外せない。
2.殆どの自動車のフロントガラスには、自動車用ウインドーフィルムが貼られていることから、テープをそのフロントガラスに貼り付ける時には、ウインドーフィルムに貼り付けられることになるので、自動車が振動すると、支持器具及びドライブレコーダーが揺れてウインドーフィルムが剥がれてしまう虞がある。
3.さらに、ドライブレコーダーを取り外す時、或いは他のタイプに交換する時は、そのフロントガラスに一部のテープが残ってしまい、特に揮発性溶剤によって、プラスッチク材質からなるウインドーフィルムに残したテープを除く時に、値段高いウインドーフィルムを壊してしまうという問題があった。
【0006】
また、既存のドライブレコーダーの固定方法としては、固定用クリップを用いてドライブレコーダーを車内前方の調整可能なサンバイザーに設置するものであり、その固定用クリップは、調整可能な継ぎ手を備えているので、サンバイザーを回転することができる。
【0007】
しかし、ドライブレコーダーはもともとクリップにより、不安定に設置されたものであることから、自動車が振動で揺れると、ドライブレコーダーが撮影した画面も揺れてしまうといった問題があった。また、ドライブレコーダーを、固定用クリップを利用して車内前方のサンバイザーに設置し、撮影を行う場合には、サンバイザーを回転させてはならなく、もしサンバイザーを使用する場合には、ドライブレコーダーによる撮影ができないという欠点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2009−18638号公報
【発明の概要】
【0009】
上述したように、既存のドライブレコーダーを固定するための支持器具は、安定的に固定することができなく、自動車にもともと有する機能が使用できなくなり、更に、ウインドーフィルムを剥がしてしまうという欠点があった。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る請求項1に請求する自動車の車内における走行補助装置の支持器具は、自動車の車内におけるバックミラーの固定棒に設置される支持器具において、掛け部材と、少なくとも1つの当接部と、少なくとも1つの連接部とを有し、その内、該掛け部材は、前記固定棒に掛けられる乗せ部を備え、該当接部は、一端が該掛け部材に連接され、該少なくとも1つの連接部は、該掛け部材に設置される。
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
前記掛け部材における少なくとも1つの連接部は、少なくとも1つの対応連接部を備えた走行補助装置に連接されることが好ましい。
【0012】
前記掛け部材に、後側に向かって少なくとも1つの後支持部が延設されても構わない。
【0013】
前記掛け部材に、前側に向かって少なくとも1つの前支持部延設されても構わない。
【0014】
前記当接部は、弾力性を有する棒体であることが好ましい。
【0015】
該掛け部材と該当接部とは、回転継ぎ手を介して連結されるものであることが好ましい。
【0016】
前記掛け部材の一端にフックが設置されることが好ましい。
【0017】
前記掛け部材における、少なくとも1つの連接部と少なくとも1つの対応連接部の接合部とは、互いに連接されるものであることが好ましい。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係る自動車の車内における走行補助装置の支持器具は、乗せ部を介してバックミラーに掛けられると共に、弾性を有する当接部の一端が自動車のフロントガラス、或いは、フロントガラスと車内の天井との間にのせるように貼り付けられ、又は、その弾性を有する当接部が、バックミラーとフロントガラスとの間や、バックミラーと車内の天井との間や、バックミラーとフロントガラスとの間における車内の天井部や、固定棒と車内の天井との間や、固定棒とフロントガラスとの間や、固定棒とフロントガラスとの間における車内の天井部の接合箇所のうちの何れか一つの箇所に当接される構成である。また、連接部は単に、対応連接部を備えた走行補助装置、或いは接合部に結合するだけでよいので、簡単に固定することができ、更に、本発明に係る支持器具は、以下に示すような、優れた効果を有する。
【0019】
1.本発明の支持器具は、走行補助装置と支持器具の重さによって、自動車の所定の箇所に掛けるので、取り付けや取り外しが非常にが容易である。
2.本発明の支持器具において、当接部の湾曲特性又は伸縮性によって自動車の所定の箇所に掛けるので、取り付けや取り外しが非常にが容易である。
3.本発明では、接着手段を用いないので、ウインドーフィルムを剥がしてしまうといった問題は起こらない。
4.本発明の支持器具では、走行補助装置を、自動車のフロントガラスとバックミラーとの間に装着するので、ドライバーの視線を遮ることはない。
5.本発明におけるバックミラーの固定棒は、常に自動車のフロントガラスの上方に位置していることから、ドライブレコーダーを、支持器具(掛け部材や、当接部や、連接部など)を介して固定棒に装着した時、好ましい撮影位置及び角度となる。また、GPSナビゲーション或いはモバイル通信デバイスを支持器具を介して固定棒に設置すれば、優れた通信効果を発揮することができる。
6.前記2つの当接部が左側と右側にそれぞれ設置された場合には、掛け部材と共に、安定的な3点の支持構成を有することから、走行補助装置の前後左右への揺れを防ぐと共に、安定的な設置効果を提供することができる。
7.該当接部は、弾性を有する棒体であるので、走行補助装置の揺れを防止すると共に、安定的な固定効果を提供することができる。
8.該掛け部材と走行補助装置との仕組み、或いは、該掛け部材と接合部との仕組みは、中空リングを形成し、該中空リングを介して支持器具及び走行補助装置を、バックミラーの固定棒に装着するものであることから、自動車が衝突しても容易に脱落することはないので、装置の品質及び信頼性を高めることができる。
9.該掛け部材は、接合部が両側に向かって延出された構成であることから、1つ以上の走行補助装置、例えば、該掛け部材を接合部に連結し、該接合部の両側にそれぞれ、連結棒が延設されて同時にドライブレコーダー及びGPSナビゲーションを設置することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明に係る第一実施例の斜視図である。
【図2】本発明に係る第一実施例の使用状態を示す側面図である。
【図3】本発明に係る第二実施例の斜視図である。
【図4】本発明に係る第三実施例の分解斜視図である。
【図5】本発明に係る第三実施例の使用状態を示す側面図である。
【図6】本発明に係る第四実施例の分解斜視図である。
【図7】本発明に係る第四実施例の使用状態を示す側面図である。
【図8】本発明に係る第五実施例の部分斜視図である。
【図9】本発明に係る第五実施例の使用状態を示す側面図である。
【図10】本発明に係る第六実施例の斜視図である。
【図11】本発明に係る第七実施例の斜視図である。
【図12】本発明に係る第八実施例の斜視図である。
【図13】本発明に係る第八実施例の使用状態を示す側面図である。
【図14】本発明に係る第九実施例の分解斜視図である。
【図15】本発明に係る第九実施例の斜視図である。
【図16】本発明に係る第十実施例の分解斜視図である。
【図17】本発明に係る第十実施例の斜視図である。
【図18】本発明に係る第十一実施例の斜視図である。
【図19】本発明に係る第十二実施例の斜視図である。
【図20】本発明に係る第十二実施例の使用状態を示す側面図である。
【図21】既存の技術におけるドライブレコーダーの固定方法を示す側面図である。
【図22】他の既存の技術におけるドライブレコーダーの固定方法を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、添付図面を参照して本発明の適切な実施の形態を詳細に説明する。
【0022】
図1乃至図2に示すように、本発明に係る自動車の車内における走行補助装置の支持器具における第一実施例は、掛け部材1と、2つの当接部2と、2つの連接部3とを有するものである。
【0023】
前記掛け部材1は一体成形であり、底部に乗せ部11が凹設され、該乗せ部11は、逆U字形を呈するものであり、図2に示すように、該掛け部材1には、バックミラー8に向かって(図2の右側)後支持部6が延設される。
【0024】
前記当接部2は、棒状を呈し、一端が前記掛け部材1に連接されるものであり、その連結手段は、接着手段、係合手段、挟持手段、螺合手段、リベットを打ち込む手段、チューブを差し込む手段、回転可能な継ぎ手を連結する手段、一体成形手段などの何れか1つの手段で行えばよい。尚、図1及び図2に示す本実施例においては、前記当接部2は、間隔をおいてそれぞれ前記掛け部材1の上部から延設される2つの棒体であり、該掛け部材1及び当接部2は一体成形であることが好ましい。
【0025】
前記連接部3は、前記掛け部材1に設置されるものであり、該連接部3は、ボルト、ナット、挿設孔、ピン、係合凹部、クリップ部材、チューブ、回転可能な継ぎ手、接着、磁石などの何れか1つの手段で行えばよい。尚、図1及び図2に示す本実施例では、前記連接部3はピンであり、前記掛け部材1の底部に、バックミラー8と反対する方向に向かって延設される。
【0026】
図2に示す第一実施において、掛け部材1は、乗せ部11を介してバックミラー8の固定棒9に掛けられ、当接部2の端部には、自動車の車内天井7や、フロントガラス10や、天井7とフロントガラス10との間の接合箇所などのところに当接される或いは張り付かれることができる。当該図面では、当接部2がフロントガラス10の内側面に当接されると共に、後支持部6gがバックミラー8の後側面に当接される。
【0027】
また、前記掛け部材1は、対応連接部4を備えた走行補助装置5に連接される。尚、当該図面では、該対応連接部4は挿設孔であり、その掛け部材1における連接部3は該対応連接部4に挿設される構成であるので、簡単に又は安定的にその走行補助装置5に連結することができる。さらに、その走行補助装置5の重さ及び乗せ部11、後支持部6、当接部2の当接ポイントによって、本発明に係る支持器具及びその走行補助装置5を、安定的に固定棒9に掛け止めすることができる。
【0028】
図3に示すように、本発明に係る自動車の車内における走行補助装置の支持器具における第三実施例は、掛け部材1Aと、当接部2Aと、2つの連接部3Aとを有し、その内、該掛け部材1Aの底部における2つの連接部3Aの間に乗せ部11Aが形成され、該当接部2Aは、該掛け部材1の上部から延設された棒状体であると共に、該2つの連接部3は位置決め凸部であり、それぞれ掛け部材1Aの乗せ部11Aと相対する両側部にそれぞれ設けられる。
【0029】
また、走行補助装置5Aの両側面にそれぞれ対応連接部4Aが形成され、該対応連接部4Aはそれぞれ、前記位置決め凸部に対応するように、走行補助装置5Aの両側面に凹設された位置決め凹部であり、その連接部3Aと対応連接部4Aとが互いに嵌合することによって、走行補助装置5Aと掛け部材1Aとを結合させる。
【0030】
尚、本実施例においては、前記連接部3Aが位置決め凹部であり、前記対応連接部4Aが走行補助装置5Aの両側面に、該連接部3Aと対応するように凸設された位置決め凸部であっても構わない。
【0031】
図4及び図5に示すように、本発明に係る自動車の車内における走行補助装置の支持器具の第三実施例は、掛け部材1Bと、2つの当接部2Bと、2つの連接部3Bとを有し、その内、該掛け部材1Bは、底部に乗せ部11Bが形成され、該2つの当接部2Bはそれぞれ、掛け部材1Bの底端両側から外側斜め上方に向かって延設され、該連接部3Bは、ピン状であり、それぞれ掛け部材1Bの底端両側から前方に向かって延設される。
【0032】
さらに、前記接合部15Bは、走行補助装置5Bに取り付けられ、該接合部15B及び走行補助装置5Bにそれぞれ、互いに対応するように結合される連接部20Bと対応連接部12Bが形成される。尚、それらの結合構造は、既存の技術であるため、説明を省略する。また、接合部15Bに2つの対応連接部4Bが設けられ、本実施例の対応連接部4Bは、挿設孔であり、その連接部3Bが対応連接部4Bと対応するように挿設されることによって、走行補助装置5Bと掛け部材1Bとが結合される。車内に設置するときは、該掛け部材1Bを、図5に示すように、乗せ部11Bを用いて固定棒9Bに掛け止めると共に、該当接部2Bを、フロントガラス10Bに当接或いは張り付ける。
【0033】
図6及び図7に示すように、本発明に係る自動車の車内における走行補助装置の支持器具の第四実施例は、掛け部材1Cと、2つの当接部2Cと、2つの連接部3Cとを有し、その内、該掛け部材1Cは、底部に乗せ部11Cが形成されると共に、後部にバックミラー8Cの方向に向かって後支持部6Cが延設され、該2つの当接部2Cは、間隔をおいて設けられる棒体であり、それぞれ該掛け部材1Cの上部両側からバックミラー8Cの方向に向かって延設され、該連接部3Cは、該掛け部材1Cの底部両端からバックミラー8Cと反対する方向に向かって延設されるピンである。
【0034】
この支持器具を車内に設置する場合は、掛け部材1Cを、乗せ部11Cを用いて固体棒9Cに掛け、当接部2Cを図7に示すように、フロントガラス10Cと車内の天井7Cとの間の接合箇所に当接し、さらに、接合部15Cを走行補助装置5Cに取り付けると共に、該接合部15Cにおける2つの対応連接部4Cに該連接部3Cを挿設することにより、掛け部材1Cと走行補助装置5Cとを結合する。また、本実施例では図に示すように、前記接合部15Cに回転継ぎ手14Cが取り付けられ、該回転継ぎ手14Cの下端に連接部20Cが設けられ、該連接部20Cは、走行補助装置5Cの対応連接部12Cに係合される。
【0035】
図8及び図9に示すように、本発明に係る自動車の車内における走行補助装置の支持器具における第五実施例は、図6の実施例四を改良したものであり、第四実施例とは、掛け部材1Dに後支持部が設置されていなく、上部に前側に向かって前支持部21Dが延設される点において異なる。尚、この実施例においては、後側に伸びる2つの当接部2Dがフロントガラス10Dと車内の天井7Dとの間の接合箇所に当接されると共に、前側に伸びる前支持部21Dがフロントガラス10Dの内側面に当接されるので、ドライブレコーダーを安定的に設置することができる。
【0036】
図10に示すように、本発明に係る自動車の車内における走行補助装置の支持器具における第六実施例は、図1に示す第一実施例を改良したものであり、掛け部材1Eに連接される2つの当接部2Eは、弾性を有する材質からなる棒体であることから、支持器具を車内に設置しやすい。
【0037】
図11に示すように、本発明に係る自動車の車内における走行補助装置の支持器具における第七実施例は、図6に示す第四実施例の接合部15Cを改良したものであり、第四実施例とは、接合部15Hに設置された回転継ぎ手14Hの底部に、両側に向かって2つの棒体が延設され、その2つの棒体がそれぞれ2つの連接部20Hに連接され、該2つの連接部20Hが2種類の走行補助装置を配置する点において異なる。尚、この実施例においては、前記2つの連接部20Hに、ドライブレコーダー26H及びGPSナビゲーション19Hを配置することが好ましい。
【0038】
図12及び図13に示すように、本発明に係る自動車の車内における走行補助装置の支持器具における第八実施例においては、バックミラー8Iの固定棒9Iが自動車の車内の天井7Iに連結されることから、掛け部材1Iの乗せ部11Iは固定棒9Iの後方から掛けられると共に、当接部2Iの一端は、フロントガラス10Iと車内の天井7Iとの間の接合箇所に当接される。故に、この実施例においては、その当接部2Iと反対する方向からの支持力を得ることができることから、掛け部材1Iの後方への移動を防ぐので、安定な設置を実現できる。
【0039】
図14及び図15に示すように、本発明に係る自動車の車内における走行補助装置の支持器具における第九実施例は、第一実施例における掛け部材1及び当接部2をさらに設計したものであり、本実施例では、当接部2が回転可能に掛け部材1に枢設される。また、その構造は、掛け部材1Jに開口状の横向凹部111Jが形成されると共に、2つの当接部2Jの間に、該横向凹部111Jと同一径を有する、或いは直径が該横向凹部111Jの内径よりやや大きい横向連接棒211Jが設けられ、該横向連接棒211Jは、該横向凹部111Jに締め付けられるように枢設され、これにより、該掛け部材1Jに対して角度が調整可能な枢設結構となる。
【0040】
外力による当接部2Jを回転させる力が、横向連接棒211Jと横向凹部111Jとの間の締め付け力より大きい時は、2つの当接部2Jを、前方へ或いは後方へ360度の回転させることにより調整することができる。さらに、前記横向凹部111JはC字形の凹部であり、該C字形の凹部は、横向連接棒211Jを締め付けまたは枢設する機能を備える。
【0041】
本実施例は、以下に示すような利点を有する。
1.掛け部材1J及び当接部2Jは、異なる材質からなったことから、簡単に組み立てられる或いは分解されることができる。
2.自動車におけるバックミラーとフロントガラスとの間のスペースが狭い場合には、2つの当接部2Jを、前方へ或いは後方へ回転させて角度を調整して全体の体積を縮小させれば、バックミラーとフロントガラスとの間からバックミラーの固定棒に掛けることができるので、取り付けが極めて簡単である。
3.一方、支持器具を取り外す時は、2つの当接部2Jを、前方へ或いは後方へ回転させて角度を調整すれば、支持器具の体積を縮小させることができるので、簡単に取り外す。
4.2つの当接部2Jは、自在に前方へ或いは後方へ回転させて角度を調整することができることから、適当な角度で車内の上部或いはフロントガラスと車内の上部との間の接合箇所に設置することができる。
5.2つの当接部2Jは、自在に前方へ或いは後方へ回転させて角度を調整することができることから、図2に示すような前方向けの当接部2であってもよく、図7に締めるような後方向けの当接部2Cであってもよく、1つの製品によって多い機能を達成することができると共に、製造鋳型の作るコスト及び在庫コストを節約することができる。
【0042】
図16及び図17に示すように、本発明に係る自動車の車内における走行補助装置の支持器具における第十実施例は、さらに第九実施例を設計するものであり、本実施例では、掛け部材1Kに少なくとも1つのC字形クリップ311Kが設置され、2つの当接部2の間に横方向に横向連接棒211Kが設けられ、該横向連接棒211Kが少なくとも1つのC字形クリップ311Kに嵌設される。故に、この実施例では、前記横向連接棒211Kが前方へ或いは後方へ360度回転可能な枢接構造を達成できる。尚、本実施例は、前記第九実施例の利点も備える。
【0043】
図18に示すように、本発明に係る自動車の車内における走行補助装置の支持器具における第十一実施例においては、掛け部材1Lと、2つの当接部2Lと、連接部3Lとを有し、その内、該掛け部材1Lは、逆U字形を呈する棒体であり、底部の2つの棒体の間に乗せ部11Lが形成されると共に、該2つの当接部2Lはそれぞれ該掛け部材1Lの上部両側に延設され、該連接部3は、該掛け部材1Lの一端に連接される。また、前記掛け部材1Lは、一端の長さが他端の長さより短くカットされた構成であることから、そのカットされた切欠き部分から該掛け部材1Lの乗せ部11Lをバックミラーの固定棒に掛けることができる。
【0044】
図19及び図20に示すように、本発明に係る自動車の車内における走行補助装置の支持器具における第十二実施例は、自動車における車内の天井7Mが車の内部に向かって突出され、バックミラー8Mの固定棒9Mが短くなり、スペースが小さくなる自動車に応じて開発されたものであり、掛け部材1Mと、2つの当接部2Mと、連接部3Mと、接合部15Mとを有し、その内、該掛け部材1Mは、一端に乗せ部11Mを有するフック411Mが設けられ、該フック411Mは、固定棒9Mの一側から該固定棒9Mに掛けることができる。
【0045】
前記掛け部材1Mに、少なくとも1つのC字形クリップ311Mが設けられると共に、該2つの当接部2Mの間に横向連接棒211Mが設けられ、該少なくとも1つのC字形クリップ311Mに、該横向連接棒211Mが嵌設され、これにより、該2つの当接部2Mを前方へ或いは後方へ360度回転させて調整することができる。
【0046】
前記2つの当接部2Mは、一端がフロントガラス10Mと車内の天井7Mとの間の接合箇所に当接されることから、該当接部2Mからの支持力によって、掛け部材1Mの後方への移動、及びフック411Mの固定棒9Mからの脱落を防止するので、支持器具を安定的に固定することができる。また、前記接合部15Mは対応連接部4Mを備え、該対応連接部4Mは、該連接部3Mに係合されることによって、該接合部15Mと掛け部材1Mを固定する。尚、前記連接部3Mは、係合凹部としても構わなく、前記対応連接部4Mは、ピンとしても構わない。
【0047】
更に、前記各実施例における掛け部材や、当接部、連接部、接合部などの部材は、設計を自由に変更しても構わなく、例えば、該掛け部材は、サドル状に設計しても構わなく、該当接部は、翼状のように設計しても構わない。
前記実施例における当接部は、弾性を有する材質又は装置からなることから、掛け部材とフロントガラスとの距離を、自由に調整することができ、或いは、掛け部材と車内の天井との間の距離を、自由に調整することもできる。例えば、該当接部は、弾性を有する棒体(管体や、細長体や、螺旋ばねなど)を介して、掛け部材とフロントガラスとの距離を自動的に調整することができ、さらに、その弾性によって、その支持器具(掛け部材、当接部、連接部を含み)を、バックミラーとフロントガラスとの間、或いは、固定棒とフロントガラスとの間に掛け止めることができる。
【0048】
また、前記当接部は、弾性を有するゴムやプラスチック、金属糸などの材質からなり、その弾力による湾曲によって掛け部材とフロントガラスと車内の天井の接合箇所との距離を自動的に調整できると共に、その弾性によって、その支持器具(掛け部材、当接部、連接部を含む)を、バックミラーとフロントガラスとの間、或いは、固定棒とフロントガラスとの間に掛け止めることができる。
【0049】
尚、各自動車のフロントガラスは、傾斜程度や車内の天井の高さが異なると共に、バックミラーの構造や、傾斜程度、設置位置までも異なることから、上述した実施例における掛け部材、当接部、連接部、接合部をそれぞれ、各自動車の異なる点に対応させるように、変更しても構わない。その変更例を以下にて説明する。
【0050】
例1:前記当接部は、自動車のフロントガラスや、車内の天井、フロントガラスと車内の天井との間の接合箇所などに対応させるために、傾斜設計(前方向傾斜や、後方向傾斜など)或いは湾曲設計(前方への湾曲や、後方への湾曲など)を有するので、優れた支持角度を提供することができる。
【0051】
例2:前記掛け部材は、バックミラーの固定棒の構造や、傾斜角度や、設置位置などに対応させるために、傾斜設計(前方向傾斜や、後方向傾斜など)或いは湾曲設計(前方向湾曲や、後方向傾斜など)、或いは長さの増加や、幅の増加や、薄さや、厚さなどの設計を、自由に変更しても構わなく、これにより、優れた固定効果を提供することができる。
【0052】
例3:前記掛け部材と当接部との間に、角度調整可能な回転継ぎ手が設置されることから、各型の自動車におけるフロントガラスや、バックミラー、車内の天井などの設計上の変化に対応することができる。
【0053】
また、前記実施例における掛け部材は、少なくとも1つの部材からなるものであり、それらは、接着、係合、挟持、螺合、リベットの打ち込み、チューブの嵌め込み、回転可能な継ぎ手などの手段を用いて組み立ててもよい。尚、設計上の必要に応じて、当接部の部分構造が掛け部材の一部になっても構わない。
【0054】
尚、前記実施例における連接部或いは接合部は、その設計に応じて、走行補助装置における少なくとも1つの部品に連結しても構わなく、例えば、該連接部或いは接合部は、走行補助装置のカメラに連結され、走行補助装置の集配信装置には、自動車の他の適当なところに設置される、また、カメラと集配信装置との間に、少なくとも1つの通信装置を介して信号を通信することができる。
【0055】
また、前記実施例における走行補助装置は、タクシーに乗車状態を示すための表示装置に設置されても構わなく、即ち、前記支持器具は、対応連接部を備える乗客状態を示すための表示装置に取り付けられても構わない。
【0056】
尚、上記実施例は、本発明の好適な実施の形態を示したものにすぎず、本発明の技術的範囲は、上記実施例そのものに何ら限定されるものではない。
【産業上の利用可能性】
【0057】
上述したように、本発明における自動車車内の走行補助装置の支持器具は、走行補助装置を、安定的に自動車の車内に設置すると共に、走行補助装置の交換することが簡単にさせる支持器具を提供する。
【符号の説明】
【0058】
1、1A、1B、1C、1D、1E、1I、1J、1K、1L、1M
掛け部材
11、11A、11B、11I 乗せ部
2、2A、2B、2C、2D、2E、2I、2J、2L、2M
当接部
3、3A、3B、3C、3L、3M 連接部
4、4A、4B、4C、4M 対応連接部
5、5A、5B、5C 走行補助装置
6、6C 後支持部
7、7C、7D、7I、7M 車内の天井
8、8C、8I、8M バックミラー
9、9B、9C、9I、9M 固定棒
10、10B、10C、10D、10I、10M フロントガラス
11、11A、11B、11C、11L 乗せ部
111J 横向凹部
12B、12C 対応連接部
14C、14H 回転継ぎ手
15B、15C、15H、15M 接合部
19H GPSナビゲーション
20B、20C、20H 連接部
211J、211K、211M 横向連接棒
311K、311M C字形クリップ
411M フック
5 ドライブレコーダー
8 バックミラー
13 クリップ
17 外接式バックミラー
18 吸盤
27 支持器具

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車の車内におけるバックミラーの固定棒に設置される支持器具において、
その支持器具は、掛け部材と、少なくともつの当接部と、少なくとも1つの連接部とを有し、
前記掛け部材は、前記固定棒に掛けられる乗せ部を備え、
前記当接部は、一端が前記掛け部材に連接され、
前記少なくとも1つの連接部は、前記掛け部材に設置されることを特徴とする自動車の車内における走行補助装置の支持器具。
【請求項2】
前記掛け部材における少なくとも1つの連接部は、少なくとも1つの対応連接部を備えた走行補助装置に連接されることを特徴とする請求項1に記載の自動車の車内における走行補助装置の支持器具。
【請求項3】
前記掛け部材に、後側に向かって少なくとも1つの後支持部が延設されることを特徴とする請求項1に記載の自動車の車内における走行補助装置の支持器具。
【請求項4】
前記掛け部材に、前側に向かって少なくとも1つの前支持部が延設されることを特徴とする請求項1に記載の自動車の車内における走行補助装置の支持器具。
【請求項5】
前記当接部は、弾性を有する棒体であることを特徴とする請求項1に記載の自動車の車内におけるの走行補助装置の支持器具。
【請求項6】
前記掛け部材と当接部とは、回転継ぎ手を介して連結されることを特徴とする請求項1に記載の自動車の車内における走行補助装置の支持器具。
【請求項7】
前記掛け部材の一端にフックが設置されることを特徴とする請求項1に記載の自動車の車内における走行補助装置の支持器具。
【請求項8】
前記掛け部材における、少なくとも1つの連接部と少なくとも1つの対応連接部の接合部とは、互いに連接されることを特徴とする請求項1に記載の自動車の車内における走行補助装置の支持器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2012−148757(P2012−148757A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−127835(P2011−127835)
【出願日】平成23年6月8日(2011.6.8)
【出願人】(503357584)
【Fターム(参考)】