説明

自動車用ギアのための潤滑組成物

本発明は、新規な潤滑組成物、自動車用ギア潤滑組成物、及び完成品自動車用ギア潤滑油及び完成品ギアオイルの調製に有用な流体を含み、その調製方法を含む。本発明の1の実施態様は、100℃で約40cSt.以上及び100℃で1,000cSt.以下の粘度を有するPAOと100℃で2.0cSt.以下の粘度を有するエステルとのブレンドを含み、ここで前記PAOと前記エステルとの前記ブレンドが前記PAOの粘度指数以上の粘度指数を有する潤滑組成物を含む。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
発明の分野
本発明は潤滑流体及び油の分野に属する。より具体的には、本発明は、グループIV及びグループVベースストックを含む高粘度指数潤滑流体及び完成品(finished)ギア潤滑油の使用及び調製に関する。
【0002】
発明の背景
オリゴマー炭化水素流体の合成により天然鉱物油ベース潤滑油の性能を向上させるための試みは少なくとも50年間、石油産業において重要な研究開発の主題となっており、近年において多数の合成潤滑油を市場に導入している。潤滑油特性の改善に関して、合成潤滑油の工業的研究努力の波は広範囲の温度にわたって有用な粘度、すなわち改善された粘度指数を示しながら、鉱物油と同等またはそれより優れた潤滑性、熱及び酸化安定性及び流動点も示す流動体に向けられてきた。
【0003】
潤滑油の粘度−温度関係は特定用途に潤滑油を選択する際に考慮しなければならない重要な規準の一つである。シングル及びマルチグレード潤滑油のベースとして通常用いられる鉱物油は、温度変化とともに比較的粘度が大きく変わる。温度とともに比較的大きく粘度が変わるこのような流動体は低粘度指数を有するといわれる。粘度指数(VI)は所定の温度範囲内でのオイル粘度の変化率を示す経験値である。高VIオイルは、例えば、高温で低VIオイルよりもゆっくりと薄くなる。VIの等級分けの利点は温度の効果を1の数字に集約できる点である。一般的なパラフィン系鉱物油の粘度指数には通常、約100の値が与えられる。粘度指数はASTM法D2270−93[1998]に従って測定され、ここでVIはASTM法D445−01を用いて40℃及び100℃で測定された動粘度に関する。両方法をここに引用するものとする。
【0004】
米国石油協会は5つのベースストックのグループを定める。グループI、II及びIIIは含まれる飽和量及び硫黄量、及び粘度指数により分類される鉱物油である。グループIベースストックは溶媒精製鉱物油である。グループIベースストックはほとんど飽和しておらず、硫黄をより多く含み、より低い粘度指数を有する。グループIは潤滑油性能の下層レベルを定める。グループIストックは生成に最もコストがかからず、現在、全ベースストックの約75%の割合を占める。これは“従来型”のベースストックの大半を含む。
【0005】
グループII及びIIIは水素化処理された鉱物油である。グループIIIオイルはグループIIオイルよりも高い粘度指数を有する。グループII及びIIIストックはより優れた熱的及び酸化安定性を有する。アイソドワックス(isodewaxed)オイルもグループII及びIIIに属する。アイソドワックス化(isodewaxing)はこれらの鉱物油から大部分のワックスが取除かれ、低温性能が大きく改善される。グループII及びIIIストックは全ベースストックの約20%の割合を占める。
【表1】

【0006】
グループIIストックは“従来型”または“非従来型”である。概して、“非従来型”のベースストックは通常高い粘度指数及び通常低い揮発性を有する鉱物油である。低い厳格度で水素化処理及び溶媒精製されたグループII鉱物ベースストックは“従来型”である。グループIオイルと比較して、厳格に水素化処理されたグループII及びIIIオイルは低揮発性を備え、適当に加えられた場合、大きな熱及び酸化安定性及び低い流動点を与える。
【0007】
グループIVはポリアルファオレフィンからなる。グループIVベースストックは、添加物によりあまり影響されないグループII及びIIIオイルに、優れた揮発性、熱的安定性、酸化安定性、及び流動点特性を与える。現在、グループIVストック、PAOはベースオイル市場の約3%を構成する。グループVはグループI、II、III及びIVに含まれないその他の全てのベースストックを含む。エステルはグループVベースストックである。
【0008】
ポリアルファオレフィン(“PAO”)は、一般的に1−オクテンから1−ドデセンの範囲に含まれる線状α−オレフィンの触媒オリゴマー化(低分子量生成物の重合)により製造された炭化水素の分類を含み、1−デセンが好ましい物質であるが、エチレン及びプロピレンなどの低オレフィンのポリマーも用いることができ、米国特許第4,956,122号及びそこで言及されている特許に記載のエチレンと高オレフィンとのコポリマーなどがある。PAO生成物は潤滑油市場において重要性を確立している。
【0009】
一般的に生成されるPAO生成物は広範囲の粘度を有するものが得られ、低粘度、100℃で約2cSt.の高度に流動性のある流体から100℃で100cSt.を超える粘度を有する高分子量の粘性物質と様々である。PAOは一般的に、100℃でのおおよその動粘度(KV)に従って分類される。液体の動粘度は液体の体積に関して重力下で所定の距離を流れた時間を測定することにより測定される。次に動的粘度は測定した動粘度に液体の密度を掛けることにより得ることができる。動粘度の単位は1m/sであり、通常は20℃での水の粘度である、cSt.または1cSt.を用いてセンチストーク(1cSt.=10−6/s)に換算される。
【0010】
PAOは、AlCl、BFまたはBF錯体などの触媒の存在下、オレフィン供給物の重合により生成できる。PAO生成のための方法は例えば以下の特許:米国特許第3,149,178号、第3,382,291号、第3,742,082号、第3,769,363号、第3,780,128号、第4,172,855号、及び4,956,122号に開示されており、その全体をここに引用する。PAOはまた、Lubrication Fundamentals(潤滑の原理),J.G.PAO Wills,Marcel Dekker Inc.,(ニューヨーク、1980)に開示されている。重合に続いて、PAO潤滑範囲生成物(lubricant range products)を水素化し、残留不飽和を減少させる。この反応の間、残留不飽和量は通常、90%以上減少される。
【0011】
通常、炭化水素、特に合成PAOは、鉱物ベース潤滑剤よりも優れているので潤滑剤分野において広い許容性及び商業的成功を収めている。潤滑特性の改善に関する、合成潤滑油における工業研究の試みにより、広範囲の温度にわたって有用な粘度、すなわち改善された粘度指数を示しながら、鉱物油と同等またはそれ以上の潤滑性、熱的及び酸化安定性及び流動点も示すPAO流動体がもたらされた。これらの比較的新しい合成潤滑油は機械摩擦を低下させ、機械的負荷の全領域にわたって機械効率を高め、鉱物油よりも広範囲の動作条件にわたってそのような効果を有する。
【0012】
潤滑油の当業界の慣行に従って、PAOは、エンジン潤滑油、作動液、ギア潤滑油などの用途に応じて潤滑特性を与えるために、または当該特性を改善するために、機能的化学物質、オリゴマー及びポリマー及びその他の合成及び鉱物油ベース潤滑油など種々の添加物とブレンドされてきた。ブレンド及びそれらの添加成分は、Kirk−Othmer Encyclopedia of Chemical Technology、第4版、第5巻、第463−517頁に記載されており、その全体をここに引用する。
【0013】
ブレンドを形成する特定の目的は、一般に高分子量合成有機分子であるVI改良剤を加えることにより粘度指数を向上させることである。このような添加物は通常、ポリイソブチレン、ポリメタクリレート、及びポリアルキルスチレンから生成され、分子量は約45,000から約1,700,000の範囲で使用される。これらのVI改良剤は、粘度指数を改善する一方、まさにVI改良剤を有用にするその高分子量特性により実際の使用時にブレンドのせん断安定性が脆弱になってしまうため、不完全であることがわかっている。一時せん断(temporary shear)は高分子量ポリマー溶液に関係した非ニュートン粘度測定から得られ、最終的な粘度が低下する高せん断速度下でせん断場を有するポリマー鎖の配置により生じる。低下した粘度は粘性油に関係した摩耗保護を減少させる。一方、ニュートン流体はせん断速度に関係なく粘度を維持する。このせん断安定性の不完全性は多くのVI改良剤添加物の有用な用途の範囲を格段に減少させる。従って、潤滑油の当業界において、高粘度指数を有する、より優れた潤滑油ブレンドの研究が続けられている。
【0014】
現在の市況は、より低い動作温度、増加した作業効率及び増加した機械設備耐久性を与える潤滑組成物にとって有利である。より長い車軸及びトランスミッション油の交換間隔(約250,000〜500,000マイル)の出現により、耐久性についても明らかに問題となっている。従って、本発明はマルチグレード自動車用ギア潤滑油及び潤滑流体の調製を可能にすることによりこれらの要求を満たすものであり、これらは従来の処方より優れた性能を有し、現在商業的に使用可能な潤滑剤において見られる欠陥を有さず、またはほとんど有さない。
【0015】
発明の概要
本発明は、完成品の自動車用ギア潤滑油の調製に有用な、新規な潤滑組成物、自動車用ギア潤滑組成物及び流体を含む。本発明の新規な潤滑組成物は低粘度エステルとブレンドした高粘度PAOを含み、最終ブレンドは200以上の粘度指数を有する。他の実施態様において、本発明の新規な潤滑組成物は低粘度エステルとブレンドした高粘度PAOのブレンドを多量に含み、最終ブレンドは200以上の粘度指数を有する。高粘度PAOと低粘度エステルとのブレンドは、全組成物の約70重量%以上で存在する場合、一般的に多量であり、好ましくは全組成物の約80重量%、より好ましくは約90重量%以上である。
【0016】
他の実施態様において、本発明の新規な潤滑組成物は完成品(finished)ギアオイルを含む。
【0017】
他の実施態様において、本発明は、ここに記載の特性を有する潤滑組成物を調製する方法を含み、高粘度PAOと低粘度エステルとをブレンドする工程を含み、最終ブレンドは200以上の粘度指数を有する。
【0018】
他の実施態様において、本発明の新規な潤滑組成物は以下を含む:100℃で40cSt.以上及び100℃で1,000cSt.以下の粘度を有する高粘度PAOであって、100℃で2.0cSt.以下の粘度を有する低粘度エステルとブレンドされたもの。ここで、前記高粘度PAOと前記低粘度エステルとの最終ブレンドは200以上の粘度指数を有する。
【0019】
他の実施態様において、本発明は以下を含む自動車用ギア潤滑組成物を含む:100℃で40cSt.以上及び100℃で1,000cSt.以下の粘度を有する高粘度PAOであって、100℃で2.0cSt.以下の粘度を有する低粘度エステルとブレンドされたもの。ここで、前記高粘度PAOと前記低粘度エステルとの最終ブレンドは200以上の粘度指数を有する。
【0020】
他の実施態様において、本発明は成分(A)及び(B)とのブレンドを含有する自動車用ギア潤滑組成物を含み、ここで、成分(A)は(i)100℃で40cSt.以上及び100℃で1,000cSt.以下の粘度を有し、及び(ii)100以上の粘度指数を有する高粘度PAOを含み、及び成分(B)は100℃で2.0cSt.以下の粘度を有する低粘度エステルを含み、ここで成分(A)及び(B)との最終ブレンドは200以上の粘度指数を有する。
【0021】
他の実施態様において、本発明は、100℃で40cSt.以上及び100℃で1,000cSt.以下の粘度を有する高粘度PAOと100℃で2.0cSt.以下の粘度を有する低粘度エステルとをブレンドすることを含む、潤滑組成物を調製する方法を含み、前記高粘度PAOと前記低粘度エステルとの最終ブレンドは200以上の粘度指数を有する。
【0022】
他の実施態様において、本発明は、以下を含む自動車用ギア潤滑組成物を含む:100℃で40cSt.以上及び100℃で1,000cSt.以下の粘度を有する、高粘度PAOと低粘度エステルとの多量のブレンドであって、前記低粘度エステルは100℃で2.0cSt.以下の粘度を有し、ここで前記高粘度PAOと前記低粘度エステルとの最終ブレンドは200以上の粘度指数を有する。
【0023】
他の実施態様において、本発明は、以下を含む自動車用ギア潤滑組成物を含む:100℃で100cSt.以上及び100℃で300cSt.以下の粘度を有する、高粘度PAOであって、100℃で2.0cSt.以下の粘度を有する低粘度エステルをブレンドされたもの。ここで、前記高粘度PAOと前記低粘度エステルとの最終ブレンドは200以上の粘度指数を有する。
【0024】
発明の詳細な説明
本発明は完成品ギア潤滑油及び自動車用ギア潤滑油の調製に有用な新規な潤滑組成物を含む。本発明の新規な潤滑組成物は低粘度エステルとブレンドされた高粘度PAOを含み、ここで高粘度PAOと低粘度エステルとの最終ブレンドは200以上の粘度指数を有する。他の実施態様において、本発明の新規な潤滑組成物は高粘度PAOと低粘度エステルとの多量のブレンドを含み、ここで前記高粘度PAOと低前記粘度エステルとの最終ブレンドは粘度指数が200以上である。高粘度PAOと低粘度エステルとのブレンドは通常、全組成物の約70重量%以上存在する場合、多量であり、好ましくは全組成物の約80重量%以上、及びより好ましくは全組成物の90重量%以上である。本発明の組成物は恒久的なせん断に対して非常に高い安定性を示し、ニュートン特性により、存在するとすれば、非常に小さい、一時せん断を示し、それにより、適切な磨耗保護に必要な粘度を維持する。
【0025】
他の実施態様において、本発明の新規な潤滑組成物は以下を含む:100℃で40cSt.以上及び100℃で1,000cSt.以下の粘度を有する高粘度PAOであって、100℃で2.0cSt.以下の粘度を有する低粘度エステルとブレンドされたもの。ここで、前記高粘度PAOと前記低粘度エステルとの最終ブレンドは200以上の粘度指数を有する。
【0026】
本発明の新規な潤滑組成物の他の実施態様において、高粘度PAOは100℃で100cSt.以上の粘度を有する。本発明の新規な潤滑組成物の他の実施態様において、高粘度PAOは100℃で300cSt.以下の粘度を有する。本発明の新規な潤滑組成物の他の実施態様において、高粘度PAOは100℃で100cSt.以上の粘度を有し、かつ100℃で300cSt.以下の粘度を有する。
【0027】
本発明の新規な潤滑組成物の他の実施態様において、高粘度PAOは100℃で100cSt.以上の粘度を有する。本発明の新規な潤滑組成物の他の実施態様において、高粘度PAOは100℃で200cSt.以下の粘度を有する。本発明の新規な潤滑組成物の他の実施態様において、高粘度PAOは100℃で100cSt.以上の粘度を有し、かつ100℃で200cSt.以下の粘度を有する。
【0028】
本発明の新規な潤滑組成物の他の実施態様において、低粘度エステルは100℃で2.0cSt.以下の粘度を有する。本発明の新規な潤滑組成物の他の実施態様において、低粘度エステルは100℃で1.5cSt.以下の粘度を有する。本発明の新規な潤滑組成物の他の実施態様において、低粘度エステルは100℃で1.0cSt.以上、かつ100℃で2.0cSt.以下の粘度を有する。
【0029】
本発明の新規な潤滑組成物の他の実施態様において、前記高粘度PAOと前記低粘度エステルとの最終ブレンドの粘度指数は200以上である。本発明の新規な潤滑組成物の他の実施態様において、前記高粘度PAOと前記低粘度エステルとの最終ブレンドの粘度指数は220以上である。本発明の新規な潤滑組成物の他の実施態様において、前記高粘度PAOと前記低粘度エステルとの最終ブレンドの粘度指数は240以上である。本発明の新規な潤滑組成物の他の実施態様において、前記高粘度PAOと前記低粘度エステルとの最終ブレンドの粘度指数は260以上である。本発明の新規な潤滑組成物の他の実施態様において、前記高粘度PAOと前記低粘度エステルとの最終ブレンドの粘度指数は280以上である。
【0030】
本発明の新規な潤滑組成物の他の実施態様において、高粘度PAOと低粘度エステルはベースストックを含む。
【0031】
本発明の新規な潤滑組成物の他の実施態様において、高粘度PAOは全潤滑組成物の約10重量%〜約90重量%の量を含む。本発明の新規な潤滑組成物の他の実施態様において、低粘度エステルは全潤滑組成物の30重量%〜約90重量%の量を含む。本発明の新規な潤滑組成物の他の実施態様において、低粘度エステルは全潤滑組成物の50重量%〜約70重量%を含む。本発明の新規な潤滑組成物の他の実施態様において、低粘度エステルは全潤滑組成物の60重量%〜約70重量%を含む。
【0032】
他の実施態様において、本発明の新規な潤滑組成物はさらに、以下の1以上を含む:増粘剤、酸化防止剤、阻害剤パッケージ、及び/または錆止め添加剤;及び/またはさらに以下の1以上を含む:分散剤、界面活性剤、摩擦調整剤、トラクション向上剤、乳化破壊剤、消泡剤、発色団(染料)、及び/またはヘイズ阻害剤。
【0033】
他の実施態様において、本発明の新規な潤滑組成物はさらに、完成品ギアオイルを含む。本発明の完成品ギアオイルの他の実施態様において、低粘度エステルと混合された高粘度PAOのブレンドは多量の前記完成品ギアオイルを含む。
【0034】
他の実施態様において、本発明の新規な潤滑組成物はさらに、極圧保護及び耐摩耗添加剤を含む。
【0035】
他の実施態様において、本発明の新規な潤滑組成物は、オートマティック・トランスミッション液、マニュアル・トランスミッション液、トランスアクスル潤滑油、ギア潤滑油、オープンギア潤滑油、エンクローズドギア潤滑油、及び/またはトラクター潤滑油を含む。
【0036】
他の実施態様において、本発明の新規な潤滑組成物は、オートマティック・トランスミッション、マニュアル・トランスミッション、トランスアクスル、ギア、オープンギア、エンクローズドギア、及び/またはトラクターの少なくとも一部を含む接触面を含む。
【0037】
他の実施態様において、本発明は以下を含む自動車用ギア潤滑組成物を含む:100℃で40cSt.以上及び100℃で1,000cSt.以下の粘度を有する高粘度PAOであって、100℃で2.0cSt.以下の粘度を有する低粘度エステルとブレンドされたもの。ここで、前記高粘度PAOと前記低粘度エステルとの最終ブレンドは200以上の粘度指数を有する。
【0038】
本発明の新規な自動車用ギア潤滑組成物の他の実施態様において、高粘度PAOは100℃で100cSt.以上の粘度を有する。本発明の新規な自動車用ギア潤滑組成物の他の実施態様において、高粘度PAOは100℃で300cSt.以下の粘度を有する。本発明の新規な自動車用ギア潤滑組成物の他の実施態様において、高粘度PAOは100℃で100cSt.以上、かつ100℃で300cSt.以下の粘度を有する。
【0039】
本発明の新規な自動車用ギア潤滑組成物の他の実施態様において、高粘度PAOは100℃で100cSt.以上の粘度を有する。本発明の新規な自動車用ギア潤滑組成物の他の実施態様において、高粘度PAOは100℃で200cSt.以下の粘度を有する。本発明の新規な自動車用ギア潤滑組成物の他の実施態様において、高粘度PAOは100℃で100cSt.以上、かつ100℃で200cSt.以下の粘度を有する。
【0040】
本発明の新規な自動車用ギア潤滑組成物の他の実施態様において、低粘度エステルは100℃で2.0cSt.以下の粘度を有する。本発明の新規な潤滑組成物の他の実施態様において、低粘度エステルは100℃で1.5cSt.以下の粘度を有する。本発明の新規な潤滑組成物の他の実施態様において、低粘度エステルは100℃で1.5cSt.以上、かつ100℃で2.0cSt.以下の粘度を有する。本発明の新規な自動車用ギア潤滑組成物の他の実施態様において、低粘度流体は100℃で1.0cSt.以上、かつ100℃で2.0cSt.以下の粘度を有する。
【0041】
本発明の新規な自動車用ギア潤滑組成物の他の実施態様において、前記高粘度PAOと前記低粘度エステルとの最終ブレンドの粘度指数は200以上である。本発明の新規な自動車用ギア潤滑組成物の他の実施態様において、前記高粘度PAOと前記低粘度エステルとの最終ブレンドの粘度指数は220以上である。本発明の新規な自動車用ギア潤滑組成物の他の実施態様において、前記高粘度PAOと前記低粘度エステルとの最終ブレンドの粘度指数は240以上である。本発明の新規な自動車用ギア潤滑組成物の他の実施態様において、前記高粘度PAOと前記低粘度エステルとの最終ブレンドの粘度指数は260以上である。本発明の新規な自動車用ギア潤滑組成物の他の実施態様において、前記高粘度PAOと前記低粘度エステルとの最終ブレンドの粘度指数は280以上である。本発明の新規な自動車用ギア潤滑組成物の他の実施態様において、高粘度PAOと低粘度エステルはベースストックを含む。
【0042】
本発明の新規な自動車用ギア潤滑組成物の他の実施態様において、高粘度PAOは全潤滑組成物の約10重量%〜約90重量%の量を含む。本発明の新規な自動車用ギア潤滑組成物の他の実施態様において、低粘度流体は全潤滑組成物の30重量%〜約90重量%の合成炭化水素を含む。他の実施態様において、本発明の新規な自動車用ギア潤滑組成物はさらに、全組成物の50重量%〜約70重量%のエステルを含む。
【0043】
他の実施態様において、本発明の新規な自動車用ギア潤滑組成物はさらに以下の1以上を含む:増粘剤、酸化防止剤、阻害剤パッケージ、及び/または錆止め添加剤;及び/またはさらに以下の1以上を含む:分散剤、界面活性剤、摩擦調整剤、トラクション向上剤、乳化破壊剤、消泡剤、発色団(染料)、及び/またはヘイズ阻害剤。
【0044】
他の実施態様において、本発明の新規な自動車用ギア潤滑組成物は完成品ギアオイルを含む。本発明の前記完成品ギアオイルの他の実施態様において、低粘度エステルと混合された高粘度PAOのブレンドは多量の前記完成品ギアオイルを含む。
【0045】
他の実施態様において、本発明の新規な自動車用ギア潤滑組成物はさらに、極圧保護及び耐摩耗添加剤を含む。
【0046】
他の実施態様において、本発明の新規な自動車用ギア潤滑組成物は、オートマティック・トランスミッション液、マニュアル・トランスミッション液、トランスアクスル潤滑油、ギア潤滑油、オープンギア潤滑油、エンクローズドギア潤滑油、及び/またはトラクター潤滑油を含む。
【0047】
他の実施態様において、本発明の新規な自動車用ギア潤滑組成物は、オートマティック・トランスミッション、マニュアル・トランスミッション、トランスアクスル、ギア、オープンギア、エンクローズドギア、及び/またはトラクターの少なくとも一部を含む接触面を含む。
【0048】
他の実施態様において、本発明は成分(A)及び(B)のブレンドを含む自動車用ギア潤滑組成物を含み、ここで、成分(A)は(i)100℃で40cSt.以上及び100℃で1,000cSt.以下の粘度を有し、かつ(ii)粘度指数が40以上である、高粘度PAOを含み、及び成分(B)は100℃で2.0cSt.以下の粘度を有する低粘度エステルを含み、ここで、成分(A)と成分(B)との最終ブレンドは200以上の粘度指数を有する。
【0049】
本発明の新規な自動車用ギア潤滑組成物の他の実施態様において、成分(A)及び(B)との最終ブレンドの粘度指数は220以上である。本発明の新規な自動車用ギア潤滑組成物の他の実施態様において、成分(A)及び(B)との最終ブレンドの粘度指数は240以上である。本発明の新規な自動車用ギア潤滑組成物の他の実施態様において、成分(A)及び(B)との最終ブレンドの粘度指数は260以上である。本発明の新規な自動車用ギア潤滑組成物の他の実施態様において、成分(A)及び(B)との最終ブレンドの粘度指数は280以上である。
【0050】
本発明の新規な自動車用ギア潤滑組成物の他の実施態様において、成分(A)及び(B)はベースストックを含む。
【0051】
他の実施態様において、本発明の新規な自動車用ギア潤滑組成物はさらに、全組成物の30重量%〜約90重量%のエステルを含む。他の実施態様において、本発明の新規な自動車用ギア潤滑組成物はさらに、全組成物の50重量%〜約70重量%のエステルを含む。他の実施態様において、本発明の新規な自動車用ギア潤滑組成物はさらに、全組成物の60重量%〜約70重量%のエステルを含む。
【0052】
本発明の新規な自動車用ギア潤滑組成物の他の実施態様において、成分(A)は全組成物の約10重量%〜約90重量%の量でポリアルファオレフィンを含む。
【0053】
他の実施態様において、本発明の新規な自動車用ギア潤滑組成物はさらに、以下の1以上を含む:増粘剤、酸化防止剤、阻害剤パッケージ、及び/または錆止め添加剤;及び/またはさらに以下の1以上を含む:分散剤、界面活性剤、摩擦調整剤、トラクション向上剤、乳化破壊剤、消泡剤、発色団(染料)、及び/またはヘイズ阻害剤。
【0054】
他の実施態様において、本発明の新規な自動車用ギア潤滑組成物は完成品ギアオイルを含む。
【0055】
他の実施態様において、本発明の新規な自動車用ギア潤滑組成物はさらに、極圧保護及び耐摩耗添加剤を含む。
【0056】
他の実施態様において、本発明の新規な自動車用ギア潤滑組成物は、オートマティック・トランスミッション液、マニュアル・トランスミッション液、トランスアクスル潤滑油、ギア潤滑油、オープンギア潤滑油、エンクローズドギア潤滑油、及び/またはトラクター潤滑油を含む。
【0057】
他の実施態様において、本発明の新規な自動車用ギア潤滑組成物は、オートマティック・トランスミッション、マニュアル・トランスミッション、トランスアクスル、ギア、オープンギア、エンクローズドギア、及び/またはトラクターの少なくとも一部を含む接触面を含む。
【0058】
他の実施態様において、本発明は、100℃で40cSt.以上及び100℃で1,000cSt.以下の粘度を有する高粘度PAOと100℃で2.0cSt.以下の粘度を有する低粘度エステルとをブレンドする工程を含んだ、潤滑組成物を調製する方法を含み、ここで前記PAOと前記エステルとの最終ブレンドの粘度指数は200以上である。
【0059】
本発明の潤滑組成物を調製する方法の他の実施態様において、高粘度PAOは粘度指数が100以上である。
【0060】
本発明の潤滑組成物を調製する方法の他の実施態様において、前記高粘度PAOと前記低粘度エステルとの最終ブレンドの粘度指数は220以上である。本発明の潤滑組成物を調製する方法の他の実施態様において、前記高粘度PAOと前記低粘度エステルとの最終ブレンドの粘度指数は240以上である。本発明の潤滑組成物を調製する方法の他の実施態様において、前記高粘度PAOと前記低粘度エステルとの最終ブレンドの粘度指数は260以上である。本発明の潤滑組成物を調製する方法の他の実施態様において、前記高粘度PAOと前記低粘度エステルとの最終ブレンドの粘度指数は280以上である。
【0061】
本発明の潤滑組成物を調製する方法の他の実施態様において、前記高粘度PAOと前記低粘度エステルはベースストックを含む。
【0062】
本発明の潤滑組成物を調製する方法の他の実施態様において、低粘度エステルと混合した高粘度PAOブレンドは潤滑組成物の大部分を含む。
【0063】
他の実施態様において、本発明の潤滑組成物を調製する方法はさらに、全組成物の30重量%〜約70重量%のエステルを加える工程を含む。他の実施態様において、本発明の潤滑組成物を調製する方法はさらに、全組成物の50重量%〜約70重量%のエステルを加える工程を含む。他の実施態様において、本発明の潤滑組成物を調製する方法はさらに、全組成物の60重量%〜約70重量%のエステルを加える工程を含む。他の実施態様において、本発明の潤滑組成物を調製する方法はさらに、全組成物の50重量%のエステルを加える工程を含む。
【0064】
他の実施態様において、本発明の潤滑組成物を調製する方法はさらに、以下の1以上を加える工程を含む:増粘剤、酸化防止剤、阻害剤パッケージ、及び/または錆止め添加剤;及び/またはさらに以下の1以上を含む:分散剤、界面活性剤、摩擦調整剤、トラクション向上剤、乳化破壊剤、消泡剤、発色団(染料)、及び/またはヘイズ阻害剤。
【0065】
他の実施態様において、本発明の潤滑組成物を調製する方法はさらに、極圧保護及び耐摩耗添加剤を加える工程を含む。
【0066】
他の実施態様において、本発明の潤滑組成物を調製する方法からの生成物は、オートマティック・トランスミッション液、マニュアル・トランスミッション液、トランスアクスル潤滑油、ギア潤滑油、オープンギア潤滑油、エンクローズドギア潤滑油、及び/またはトラクター潤滑油を含む。
【0067】
他の実施態様において、本発明の潤滑組成物を調製する方法からの生成物は、オートマティック・トランスミッション、マニュアル・トランスミッション、トランスアクスル、ギア、オープンギア、エンクローズドギア、及び/またはトラクターの少なくとも一部を含む接触面を含む。
【0068】
他の実施態様において、本発明は潤滑組成物を調製する前述の方法からの生成物を含む。
【0069】
他の実施態様において、本発明は以下を含む自動車用ギア潤滑組成物を含む:低粘度エステルと混合した多量の高粘度PAOのブレンドであって、前記高粘度PAOは100℃で40cSt.以上及び100℃で1,000cSt.以下の粘度を有し、前記低粘度エステルは100℃で2.0cSt.以下の粘度を有し、ここで、前記高粘度流体と前記低粘度流体との最終ブレンドは200以上の粘度指数を有する。
【0070】
低粘度エステルと混合された高粘度PAOの多量のブレンドを含む本発明の新規な自動車用ギア潤滑組成物の他の実施態様において、前記高粘度PAO及び前記低粘度エステルはベースストックを含む。
【0071】
他の実施態様において、本発明は以下を含む自動車用ギア潤滑組成物を含む:低粘度エステルと混合した高粘度PAOであって、前記高粘度PAOは100℃で100cSt.以上及び100℃で300cSt.以下の粘度を有し、前記低粘度エステルは100℃で2.0cSt.以下及び100℃で1.5cSt.以上の粘度を有し、ここで、前記高粘度PAOと前記低粘度エステルとの最終ブレンドは200以上の粘度指数を有する。
【0072】
本発明の好ましい実施態様は、100℃で40cSt.以上及び100℃で1,000cSt.以下の粘度、より好ましくは100℃で100cSt.以上及び100℃で300cSt.以下の粘度、最も好ましくは100℃で100cSt.以上及び100℃で200cSt.以下の粘度を有する高粘度PAOを含み、低粘度エステルと混合され、当該低粘度エステルは100℃で2.0cSt.以下の粘度、より好ましくは100℃で2.0cSt.以下かつ100℃で1.5cSt.以上の粘度、最も好ましくは100℃で2.0cSt.以下かつ100℃で1.0cSt.以上の粘度を有し、ここで、前記高粘度PAOと前記低粘度エステルとの最終ブレンドは200以上の粘度指数を有し、より好ましくは220以上、より好ましくは240以上、より好ましくは260以上、より好ましくは280以上の粘度指数を有する。
【0073】
本発明に従う好ましい実施態様において、新規な自動車用ギア潤滑組成物は以下を含む:(i)100℃で40cSt.以上、より好ましくは100cSt.以上、及びより好ましくは150cSt.以上の粘度を有し、かつ100℃で1,000cSt.以下の高粘度PAOと、低粘度エステルとの多量のブレンド(全組成物の約70重量%以上、好ましくは約90重量%以上)であって、前記低粘度エステルは100℃で2.0cSt.以下の粘度を有し、ここで、前記高粘度PAOと前記低粘度エステルとの最終ブレンドは200以上の粘度指数を有し、より好ましくは220以上であり;及び(ii)少量の極圧保護及び耐摩耗添加剤。
【0074】
流体
本発明に適した高粘度PAOは、100℃で40cSt.以上及び100℃で1,000cSt.以下の粘度、より好ましくは100℃で100cSt.以上及び100℃で300cSt.以下の粘度、より好ましくは100℃で100cSt.以上及び100℃で200cSt.以下の粘度、及びさらに好ましくは100℃で150cSt.以上及び200cSt.以下の粘度を有するPAOである。本発明に適した低粘度エステルは100℃で2.0cSt.以下、好ましくは100℃で1.5cSt.以下、より好ましくは100℃で1.0cSt.以下の粘度を有するエステルである。適した高粘度PAO及び低粘度エステルの例についてこれから述べる。
【0075】
ポリアルファオレフィン(“PAO”)
本発明の高粘度PAOに適したポリアルファオレフィンは公知のPAO物質を含み、通常、アルファオレフィンの比較的低い分子量の水素化ポリマーまたはオリゴマーを含む。アルファオレフィンは限定されないが、C〜約C32アルファオレフィンを含み、C〜約C16アルファオレフィン、例えば、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン等が好ましい。C14〜C18の範囲の高オレフィン二量体は低粘度ベースストックを提供するが、好ましいポリアルファオレフィンはポリ−1−オクテン、ポリ−1−デセン、及びポリ−1−ドデセンである。
【0076】
高粘度PAOとして本発明に適したPAOはアルファオレフィンの重合により、フリーデル・クラフト触媒などの重合触媒の存在下、適宜作ることができ、例えば、三塩化アルミニウム、三フッ化ホウ素または三フッ化ホウ素と水との錯体、エタノール、プロパノールまたはブタノールなどのアルコール、カルボン酸またはエステル、例えば酢酸エチルまたはプロピオン酸エチルなどの存在下で作ることができる。例えば、米国特許第4,149,178号または第3,382,291号に開示の方法をここで適宜使用できる。PAO合成のその他の記載は以下の米国特許第において見られる:第3,742,082号(Brennan);第3,769,363号(Brennan);第3,876,720号(Heilman);第4,239,930号(Allphin);第4,367,352号(Watts);第4,413,156号(Watts);第4,434,408号(Larkin);第4,910,355号(Shubkin);第4,956,122号(Watts);及び第5,068,487号(Theriot)。
【0077】
本発明に適した高粘度PAOは還元クロミウム触媒とアルファオレフィンとの作用により調製でき、このようなPAOは、米国特許第4,827,073号(Wu);第4,827,064号(Wu);第4,967,032号(Ho他);第4,926,004号(Pelrine他);及び第4,914,254号(Pelrine)に開示されている。C14〜C18オレフィンの二量体は米国特許第4,218,330号に記載されている。市販の高粘度PAOは、SuperSyn(登録商標)2150、SuperSyn(登録商標)2300、SuperSyn(登録商標)21000、SuperSyn(登録商標)23000(エクソンモービル・ケミカル社)が挙げられる。
【0078】
エステル
本発明に適したエステルは、一塩基酸とモノアルカノールまたはポリオールとのエステルを含む。適当なエステルは式RCOを有するものを含み、ここでRは約4〜約10炭素原子を有するアルキルラジカルを含み、Rは約4〜約15炭素原子を有するアルキルラジカルを含む。好ましくは、Rは約4〜約12炭素原子を有するアルキルラジカルを含み、より好ましくはRは約4〜約9炭素原子を有するアルキルラジカルを含む。これらのエステルの種類の具体的な例としては、イソノニル2−エチルヘキサノエート、イソオクチル2−エチルヘキサノエート、2−エチルヘキシル2−エチルヘキサノエート、イソノニルヘプタノエート、イソノニルイソペンタノエート、イソオクチルヘプタノエート、イソノニルペンタノエート、イソオクチルイソペンタノエート、イソオクチルペンタノエート、オクチルペンタノエート、ノニルペンタノエート、デシルペンタノエート、オクチルヘプタノエート、ノニルヘプタノエート、デシルヘプタノエートが挙げられる。その他の適したエステルは、イソノニルアルコール及び約8炭素原子〜約10炭素原子を有する酸混合物との反応により形成されるエステルの混合物、または2−エチルヘキシルアルコール及び約8炭素原子〜約10炭素原子を有する酸混合物との反応により形成される混合エステルを含む。市販の例としては、Esterex(登録商標)M31エクソンモービル・ケミカル社が挙げられる。
【0079】
また、本発明に適しているのは、1以上の多価アルコール、好ましくはネオペンチルポリオールなどのヒンダードポリオール(hindered polyol)、例えば、ネオペンチルグリコールと5〜10炭素を含むモノカルボン酸とを反応させることにより得られるエステルである。当該酸は直鎖または分岐鎖脂肪酸、またはこれらの混合物である。その他の適したエステルは、上述の酸、及び1〜4炭素、好ましくは3〜4炭素を有する直鎖炭化水素でキャップされた、ジ−またはトリ−エチレングリコールまたはジ−またはトリ−プロピレングリコールアルコールとの反応から得ることができる。
【0080】
極圧保護及び耐摩耗添加剤
他の実施態様において、本発明の新規な潤滑組成物はさらに、極圧保護及び耐摩耗添加剤を含む。例えば、硫黄、リン及び/またはホウ素含有化合物の混合物が添加物として含まれ、例えば、Mobilad(登録商標)C−100、Mobilad(登録商標)C−175(硫黄);Mobilad(登録商標)C−420、Mobilad(登録商標)C−421、Mobilad(登録商標)C−423(リン);及び/またはMobilad(登録商標)C−200(ホウ素)(エクソンモービル・ケミカル社)の混合物である。これらの組み合わせを含む潤滑油は、臭い、イエローメタル保護(yellow metal protection)、熱磨耗安定性(thermal stability wear)、すり減り、酸化、表面疲労、シール適合性、耐食性、及び耐熱性などに関して改善された特性を有する。その他の公知の極圧保護及び耐磨耗添加剤も用いることができる。
【0081】
その他の成分
本発明の新規な潤滑組成物中に含まれることができるその他の成分は限定されないが、増粘剤、酸化防止剤、阻害剤パッケージ、及び/または錆止め添加剤を含む。さらに、その他の従来の添加剤が、特定の供給要件に応じて本発明の新規な組成物中に含まれることができ、例えば、用途に応じて、分散剤、界面活性剤、摩擦調整剤、トラクション向上剤、乳化破壊剤、消泡剤、発色団(染料)、及び/またはヘイズ阻害剤が含まれ、これら全ては市販の材料を用いて従来方法に従って混合できる。
【0082】
本発明の潤滑組成物の粘度はポリマー増粘剤を使用することにより所望のグレード状態にできる。本発明で使用できる適当な増粘剤は、ポリイソブチレン及びエチレン−プロピレンポリマー、ポリメタクリレート及び種々のジエンブロックポリマー及びコポリマー、ポリオレフィン及びポリアルキルスチレンを含む。これらの成分は市場のニーズ、装置設計業者の仕様書に従ってブレンドして、最終的に所望の粘度グレードを有する生成物を生成することができる。
【0083】
また、本発明の潤滑組成物に使用するのに適した一般的な市販の増粘剤はポリイソブチレン、重合及び共重合アルキルメタクリレート、及び窒素含有化合物と反応したスチレン無水マレイン酸インターポリマーの混合エステルを含み、例えば、インフィニアム・インターナショナル社(Infineum International Ltd.)のShellvis(登録商標)生成物(特に、Shellvis(登録商標)40、Shellvis(登録商標)50、Shellvis(登録商標)90、Shellvis(登録商標)200、Shellvis(登録商標)260、及びShellvis(登録商標)300)、Rohm and HaasのAcryloid(登録商標)1263及び1265、Rohm−GmbHのViscoplex(登録商標)5151及び5089、ルブリゾール社(Lubrizol Corp.)のLubrizol(登録商標)3702及び3715である。
【0084】
酸化防止剤を本発明の潤滑組成物中で使用することにより酸化安定性を高めることができ、広範囲の市販物質がこの目的に適している。本発明での使用に適した最も一般的な酸化防止剤の種類は、フェノール系酸化防止剤、アミン型酸化防止剤、アルキル芳香族スルフィド、リン化合物、例えば亜リン酸塩及びホスホン酸エステル及び硫黄−リン化合物、例えば、ジチオホスフェート及びその他の種類、例えばジアルキルジチオカルバメート、例えば、メチレンビス(ジ−n−ブチル)ジチオカルバメートである。これらは種類別に独立して用いることができ、または互いに組合わせて用いることもできる。フェノールまたはアミンの異なる種類の混合物は特に有用である。通常、酸化防止剤の合計量は全組成物の10重量%を超えず、好ましくは、例えば全組成物の5重量%以下である。通常、0.5〜2重量%の酸化防止剤が適しているが、所望により、特定の用途ではそれ以上用いることができる。
【0085】
阻害剤パッケージは、本発明の潤滑組成物に耐磨耗及び錆止め/耐食特性の所望のバランスを与えるために用いることができる。適当な阻害剤パッケージは置換ベンゾトリアゾールアミンホスフェート付加化合物及びトリ−置換ホスフェートを含有するものを含み、特にトリアリールホスフェート、例えばクレシルジフェニルホスフェートであり、市販の公知の物質である。この成分は通常、組成物中5重量%以下の少量で存在する。通常、全組成物の3重量%未満(例えば、0.5〜2重量%)が所望の耐磨耗特性を与えるために適している。
【0086】
また、本発明の潤滑組成物への使用に適しているのは、耐磨耗及び酸化防止性能を与えるベンゾトリアゾールの付加化合物またはアミンホスフェート付加化合物を有する置換ベンゾトリアゾールを含む阻害剤パッケージである。この種の(芳香族アミンを有する)特定の多機能付加化合物は米国特許第4,511,481号に記載されており、この文献にはこれらの付加化合物及びこれらの調製方法の説明がある。
【0087】
本発明の使用に適した錆止め添加剤は市販の金属誘導体を含み、一般的に、例えば、N,N−二置換アミノメチル−1,2,4−トリアゾール、及びN,N−二置換アミノメチル−ベンゾトリアゾール、スクシニミド誘導体、例えば、市販の、ドデシレン琥珀酸の高級アルキル置換アミド、ドデセニル琥珀酸の高級アルキル置換アミド、例えば、テトラプロペニル琥珀酸モノエステル(市販)、及びイミダゾリン無水琥珀酸誘導体、例えば、テトラプロペニル無水琥珀酸のイミダゾリン誘導体を含む。通常、これらの追加の防錆剤は全組成物の2重量%以下の非常に少量で用いられるが、必要に応じて、特定の用途では約5重量%まで用いることができる。
【表2】

【0088】
図1は、2cSt PAO及びSuperSyn(登録商標)2150との50:50重量/重量の混合物中の2cSt PAOを置換するためにエステルMCP164(イソ−オクチルアジピン酸)を用いる場合の粘度指数への効果を示す。2cST PAOは5重量%ずつ増加して置換される。図1は、100℃で粘度2.7cSt.を有するMCP164が、混合物の粘度指数に比較的小さい効果しか有さないことを示す。
【表3】

【0089】
図2は、SuperSyn(登録商標)2150のサンプルの一部が、10%増分の100℃で1.3cSt.の粘度を有するエステルMCP859A(イソノニルヘプタノエート)で置換された場合の粘度指数への効果を示す。
【表4】

【0090】
図3は、SuperSyn(登録商標)2150のサンプルの一部が、10%増分の100℃で2.7cSt.の粘度を有するエステルMCP164(イソ−オクチルアジピン酸)で置換された場合の粘度指数への効果を示す。
【表5】

【0091】
図4は、2cSt PAO及びSuperSyn(登録商標)2150との50:50重量/重量の混合物中の2cSt PAO部分を置換するために、100℃で1.3の粘度を有するエステルMCP859A(イソノニルヘプタノエート)を用いる場合の粘度指数への効果を示す。図1と図4との比較は、2未満の粘度を有するエステルは、2を超える粘度を有するエステルを用いた場合の粘度指数の変化に比べて、予期しない粘度指数の増加を与えることを示す。
【0092】
実施例
本発明の潤滑組成物は、ブレンド槽及び/またはインライン混合器からなる標準の市販潤滑油ブレンド設備を用いて調製でき、ここで熱は揚水及び完全な混合を促進するためにのみ用いられる。
【0093】
実施例A及びBは標準として用いられる比較サンプルである。実施例Cは、本発明の潤滑組成物を含む完成品ギアオイルの実施態様の特性を説明するものである。以下の表、チャート、及び添付の図面は本発明の実施態様において観測される利点を概説するものである。
【0094】
実施例Aは、対照データとして機能する、排液の絶対温度(absolute sump temperature)及びトルク効率を測定するためのFord Factory Fill,SAE 75W−140流体テストである。実施例Aは動粘度25.8を有した。対照として用いるため、平均温度、平均ピニオン、及び平均ダイノ(dyno)は、定義により、ゼロである。これらの値はEPA領域。中間領域及び耐性領域(durability area)に関して測定される。排液温度の相対的な改善は負の値により示され、効率の相対的な改善は、ピニオンまたはダイノに関して、正の値により示される。
【0095】
実施例Bは100℃で動粘度13.5を有し、粘度指数は227である。実施例Bはイソノニルヘプタノエート、SuperSyn2150及びPAO23中、6.00% MCP2119Bである。イソノニルヘプタノエート濃度は20重量%であった。
【表6】

【0096】
穏やかな負荷のEPA範囲にわたっての排液温度の改善は約20°F(−6.7℃)であった。ピニオン及び耐性効率は0.3%未満であった。
【0097】
実施例Cは100℃で動粘度7.9、及び261の粘度指数を有する。実施例Bも、SuperSyn2150中、55.7重量%で、イソノニルヘプタノエートを用いる。No.2 cSt PAOを用いた。
【表7】

【0098】
実施例CはEPA領域において40°F(4.4℃)への排液温度の改善を有する。耐性領域では妥協しない。2.6%の効率の改善がある。
【0099】
試験
本発明の潤滑組成物を含む完成品ギアオイルは、自動車燃料経済及び機械設備耐久性に関して以前には観測されていなかった利点を有し、著しく高められた潤滑特性を示す。例えば、本発明の潤滑組成物を含む完成品ギアオイルをトラック車軸において試験する場合、得られたオイルの排液温度は広範囲の動作条件にわたって、現在の市販の潤滑流動体よりも低い。これらの低下した車軸排液温度は駆動系内の減少された抵抗の結果によるものである。減少された抵抗は直接、効率向上に導かれる。低下した排液温度は機械設備耐久性を高める効果を有する。従って、本発明の潤滑組成物を含む完成品ギアオイルに見られる潤滑油温度の減少により、増加した燃料効率及び機械設備耐久性が生じる。
【0100】
本発明の潤滑組成物を含む完成品ギアオイルの性能向上は、一定の車軸速度及び一定の冷却で試験車軸に規定の負荷が適用される研究室試験台上で自動車駆動軸を用いて示すことができる。試験ステージは実際の負荷及び速度の商業的動作条件の範囲を含むように規定する。排油温度をそれから測定して間接的に、当該分野における改善された効率及び機械設備耐久性保護を示すことができる。もしくは、当該試験台は、より明白に効率を見積もるためにトルク計を備えることができる。
【0101】
1のそのような試験は、ASTM D6121−01(L−37ギア耐性試験)に類似の“T−バー(bar)”タイプ試験構造中に取り付けた軽トラック車軸を用い、例外として、この試験において、電源は250hp電動機からであり、一定熱除去は車軸キャリアに向けた換気扇により提供される。車軸キャリアは試験オイルで満たされ、次にトルク及びrpmのステージを通過する。各ステージは排油温度が安定化するまで保持される。各ステージの温度は、車軸が適切に備えられている場合、トルクイン及びトルクアウト読み取りと一緒に記録する。そして、試験は全ステージが完結するまで次のステージに動く。表8は、ここに記載の試験データを得るために用いたトルクと車軸速度を記載する。
【表8】

【0102】
10個のステージから試験情報を3つのグループに集約し、排液温度の改善を平均することにより、さらに本発明の組成物により得られる利点に注目する。表9はステージ統合を示す。
【表9】

【0103】
結論として、本発明の潤滑組成物を含む完成品ギアオイルの前述の実施例は、対照及びその他の市販の流動体の両方と比較しても排液温度の改善を示し、全くまたはほとんど耐性に妥協を有しない。
【0104】
本発明を説明するために、特定の代表的な実施態様及び詳細について示したが、これらの実施態様は本発明の原理を説明するにすぎないものであることが理解される。多数の修正及び変更が当業者にとって容易であり、前述の記載は、本発明をここに記載された厳密な構成及び動作に限定するものではなく、本発明の請求の範囲内に含まれる全ての適当な修正及び均等物は本発明の概念に入るものとみなす。
【0105】
本発明の特徴は、本発明のその他の目的とともに、及び本発明を特徴付ける種々の新規な特徴と一緒に、請求の範囲において詳細が示され、この開示の一部を形成する。
【表10】

【図面の簡単な説明】
【0106】
【図1】図1は、20重量%を超えるエステルレベルがPAO粘度指数の増加に付加的効果を有さないことを示す。
【図2】図2は、30重量%を超えるエンコードエステルレベルがPAO粘度指数の増加に著しい利点を与えることを示す予期しなかった結果である。
【図3】図3は、粘度2.7cStの二塩基エステルを混合した結果である。
【図4】図4は、2cSt PAOをエステルで置換した結果である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
潤滑組成物であって、
a)100℃で約40cSt.以上及び100℃で約1,000cSt.以下の粘度を有するPAO;及び
b)100℃で約2.0cSt.以下の粘度を有するエステル
とのブレンドを含み、ここで、前記ブレンドは約200以上の粘度指数を有する潤滑組成物。
【請求項2】
前記PAOの粘度が100℃で約100cSt.以上である、請求項1の潤滑組成物。
【請求項3】
前記PAOの粘度が100℃で約300cSt.以下である、請求項1の潤滑組成物。
【請求項4】
前記PAOの粘度が100℃で約300cSt.以下である、請求項2の潤滑組成物。
【請求項5】
前記ブレンドを前記潤滑組成物の80重量%以上含む、請求項1の潤滑組成物。
【請求項6】
前記PAOの粘度が100℃で約200cSt.以下である、請求項1の潤滑組成物。
【請求項7】
前記PAOの粘度が100℃で約200cSt.以下である、請求項3の潤滑組成物。
【請求項8】
前記エステルが式RCOを有し、式中、Rは約4〜約9の炭素原子を有するアルキルラジカルを含み、Rは約4〜約15の炭素原子を有するアルキルラジカルを含む、請求項1の潤滑組成物。
【請求項9】
前記Rが約4〜約12の炭素原子を有するアルキルラジカルを含む、請求項8の潤滑組成物。
【請求項10】
前記Rが約4〜約10の炭素原子を有するアルキルラジカルを含む、請求項8の潤滑組成物。
【請求項11】
前記エステルが、イソノニル2−エチルヘキサノエート、イソオクチル2−エチルヘキサノエート、2−エチルヘキシル2−エチルヘキサノエート、イソノニルヘプタノエート、イソノニルイソペンタノエート、イソオクチルヘプタノエート、イソノニルペンタノエート、イソオクチルイソペンタノエート、イソオクチルペンタノエート、オクチルペンタノエート、ノニルペンタノエート、デシルペンタノエート、オクチルヘプタノエート、ノニルヘプタノエート、デシルヘプタノエート及びこれらの混合物の少なくとも1つを含む、請求項1の潤滑組成物。
【請求項12】
前記エステルが、イソノニルアルコール及び約8炭素原子〜約10炭素原子を有する酸混合物との反応により形成されるエステルの混合物、または2−エチルヘキシルアルコール及び約8炭素原子〜約10炭素原子を有する酸混合物との反応により形成される混合エステルを含む、請求項1の潤滑組成物。
【請求項13】
前記エステルと前記PAOとの比が約30:70〜約90:10の範囲である、請求項1の潤滑組成物。
【請求項14】
前記比が約50:50〜約90:10の範囲である、請求項13の潤滑組成物。
【請求項15】
前記比が約50:50〜約70:30の範囲である、請求項14の潤滑組成物。
【請求項16】
前記比が約50:50である、請求項15の潤滑組成物。
【請求項17】
前記潤滑組成物が前記潤滑組成物中の前記PAOよりも少なくとも8%高い粘度指数を有する、請求項16の潤滑組成物。
【請求項18】
前記潤滑組成物の前記粘度指数が前記潤滑組成物中の前記PAOの粘度指数よりも少なくとも16%大きい、請求項17の潤滑組成物。
【請求項19】
前記潤滑組成物の前記粘度指数が前記潤滑組成物中の前記PAOの粘度指数よりも少なくとも28%大きい、請求項19の潤滑組成物。
【請求項20】
さらに、増粘剤、酸化防止剤、阻害剤パッケージ、及び/または錆止め添加剤の1以上を含む、請求項1の潤滑組成物。
【請求項21】
さらに、分散剤、界面活性剤、摩擦調整剤、トラクション向上剤、乳化破壊剤、消泡剤、発色団(染料)、及び/またはヘイズ阻害剤の1以上を含む、請求項1の潤滑組成物。
【請求項22】
さらに、分散剤、界面活性剤、摩擦調整剤、トラクション向上剤、乳化破壊剤、消泡剤、発色団(染料)、及び/またはヘイズ阻害剤の1以上を含む、請求項23の潤滑組成物。
【請求項23】
前記潤滑組成物が完成品ギアオイル(finished gear oil)を含む、請求項1の潤滑組成物。
【請求項24】
前記エステルと混合された前記PAOのブレンドが多量の前記完成品ギアオイルを含む、請求項26の完成品ギアオイル。
【請求項25】
さらに、極圧保護及び耐磨耗添加剤を含む、請求項1の潤滑組成物。
【請求項26】
オートマティック・トランスミッション液、マニュアル・トランスミッション液、トランスアクスル潤滑油、ギア潤滑油、オープンギア潤滑油、エンクローズドギア潤滑油、及び/またはトラクター潤滑油を含む、請求項1の潤滑組成物。
【請求項27】
オートマティック・トランスミッション、マニュアル・トランスミッション、トランスアクスル、ギア、オープンギア、エンクローズドギア、及び/またはトラクターの少なくとも一部を含む接触面を含む、請求項1の潤滑組成物。
【請求項28】
自動車用ギア潤滑組成物であって:100℃で40cSt.以上及び100℃で1,000cSt.以下の粘度を有するPAOであって、100℃で2.0cSt.以下の粘度を有するエステルとブレンドされたものを含み、ここで前記PAOと前記エステルとの最終ブレンドが200以上の粘度指数を有する潤滑組成物。
【請求項29】
成分(A)及び(B)とのブレンドを含有する自動車用ギア潤滑組成物であって:成分(A)は(i)100℃で100cSt.以上及び100℃で1,000cSt.以下の粘度を有し、及び(ii)170以上の粘度指数を有するPAOを含み、及び成分(B)は100℃で2.0cSt.以下の粘度を有するエステルを含み;ここで成分(A)及び(B)との最終ブレンドは200以上の粘度指数を有する
【請求項30】
潤滑組成物を調製する方法であって、100℃で40cSt.以上及び100℃で1,000cSt.以下の粘度を有するPAOと100℃で2.0cSt.以下の粘度を有するエステルとをブレンドする工程を含み、前記PAOと前記エステルとの最終ブレンドが200以上の粘度指数を有する、方法。
【請求項31】
自動車用ギア潤滑組成物であって:100℃で100cSt.以上及び100℃で300cSt.以下の粘度を有するPAOであって、100℃で2.0cSt.以下及び100℃で1.5cSt.以上の粘度を有するエステルとブレンドされたものを含み、ここで前記PAOと前記エステルとの最終ブレンドが200以上の粘度指数を有する潤滑組成物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2007−505191(P2007−505191A)
【公表日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−526279(P2006−526279)
【出願日】平成16年9月10日(2004.9.10)
【国際出願番号】PCT/US2004/029407
【国際公開番号】WO2005/028599
【国際公開日】平成17年3月31日(2005.3.31)
【出願人】(599134676)エクソンモービル・ケミカル・パテンツ・インク (301)
【Fターム(参考)】