説明

自動車用マット

【課題】遮音性に優れる上に吸音性にも優れて自動車室内における静粛性を十分に確保し得る自動車用マットを提供する。
【解決手段】この発明の自動車用マット1は、通気性を有する表皮材層2の下面側に裏打層3が積層一体化されてなり、裏打層3の下面に下方に向けて突出する防滑用突起4が多数形成され、裏打層3に上下方向に貫通する貫通孔5が多数穿設され、裏打層3の下面における貫通孔5の周縁に下方に向けて突出する突出壁6が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、遮音性及び吸音性に優れた自動車用マットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より自動車内のフロアーには、足踏み感を良好にすると共に床側からの振動が伝わらないようにすること等を目的として、フロアーカーペットが敷設されている。例えば、床面側(エンジンルーム等)から車室内に侵入する騒音に対する遮音性能を高めたものとして、熱可塑性樹脂からなる裏打層をカーペット基材の裏面に裏打ち被覆したフロアーカーペットが公知である(特許文献1参照)。
【0003】
また、自動車内での静粛性を維持するべく、屋根、ドア、窓等から車室内に侵入する騒音に対する吸音性能を高めたものとして、例えば、表皮材とフェルト状吸音部材とを熱可塑性樹脂粉末の溶融により形成された通気性接着層で接着一体化した自動車用フロアーカーペットが公知である(特許文献2参照)。屋根、ドア、窓などを介して車室内に侵入してくる騒音は、この通気性接着層を通過してフェルト状吸音部材に到達してここで吸音される。
【0004】
ところで、近年、自動車内での快適性をより一層向上させるために、自動車の室内空間における静粛性をさらに高めることが強く求められるようになってきている。しかるに、前者の遮音フロアーカーペットでは屋根、ドア、窓等から車室内に侵入する騒音に対する吸音性が不十分であるし、後者の吸音フロアーカーペットでは床面側(エンジンルーム等)から車室内に侵入する騒音に対する遮音性能が不十分であり、このように従来の自動車用フロアーカーペットでは、吸音性能と遮音性能のいずれかの性能が不十分であるために優れた静粛性を確保することができなかった。
【0005】
そこで、特許文献3には、繊維基材の裏面側にバッキング層が形成された防音カーペットにその表裏を貫通する貫通孔が多数形成された構成のものが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平10−276888号公報
【特許文献2】実公平1−7636号公報
【特許文献3】特開2002−238730号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記貫通孔が多数形成された構成の防音カーペットは、吸音性能向上の効果は認められるものの、自動車室内の静粛性をさらに高めるべく、十分な遮音性能を備えつつより一層優れた吸音性能を有する自動車用マットの開発が望まれていた。
【0008】
この発明は、かかる技術的背景に鑑みてなされたものであって、遮音性に優れる上に吸音性にも優れて自動車室内における静粛性を十分に確保し得る自動車用マットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
【0010】
[1]通気性を有する表皮材層の下面側に裏打層が積層一体化されてなり、
前記裏打層の下面に下方に向けて突出する防滑用突起が多数形成され、前記裏打層に上下方向に貫通する貫通孔が多数穿設され、前記裏打層の下面における前記貫通孔の周縁に下方に向けて突出する突出壁が設けられていることを特徴とする自動車用マット。
【0011】
[2]前記貫通孔は、下面側から上面側に向けて縮径する形状である前項1に記載の自動車用マット。
【0012】
[3]前記貫通孔は、2つの底面のうち面積の大きい方の底面が下面側に配置された円錐台形状である前項1に記載の自動車用マット。
【0013】
[4]前記貫通孔の内面が前記裏打層の下面となす角度(鋭角又は直角)は、60〜90度の範囲である前項2または3に記載の自動車用マット。
【0014】
[5]前記突出壁の高さは、前記防滑用突起の高さよりも小さいことを特徴とする前項1〜4のいずれか1項に記載の自動車用マット。
【0015】
[6]前記突出壁の外周面は、前記裏打層の下面に対して略直角状である前項1〜5のいずれか1項に記載の自動車用マット。
【0016】
[7]前記表皮材層として、基布の上面にパイルが植設されてなるカーペット基材が用いられ、前記基材の下面に前記裏打層が積層一体化されている前項1〜6のいずれか1項に記載の自動車用マット。
【発明の効果】
【0017】
[1]の発明では、表皮材層の下面側に裏打層が積層されているから、十分な遮音性が得られる。また、裏打層に上下方向に貫通する貫通孔が多数穿設されているから、例えば自動車の床面からの騒音はこの貫通孔を通過する間に一部吸音され、この貫通孔を通過した騒音は、通気性を有する表皮材層において吸音される。更に、裏打層の下面における貫通孔の周縁から下方に向けて突出する突出壁が設けられており、該突出壁が、例えば自動車の床面からの騒音を前記貫通孔内に導く集音作用等を発揮するものと考えられ、これにより十分な吸音効果が得られる。更に、裏打層の下面に下方に向けて突出する防滑用突起が多数形成されているから、滑り防止性に優れている、即ちマットの滑り(位置づれ)を十分に防止できる。
【0018】
[2]の発明では、貫通孔は、下面側から上面側に向けて縮径する形状に形成されているから、吸音性能を一層向上させることができる。
【0019】
[3]の発明では、貫通孔は、2つの底面のうち面積の大きい方の底面が下面側に配置された円錐台形状に形成されているから、吸音性能を一層向上させることができると共に、成形性も向上させることができる。
【0020】
[4]の発明では、貫通孔の内面が裏打層の下面となす角度(鋭角又は直角)は60〜90度の範囲に設定されているから、吸音性能をより一層向上させることができる。
【0021】
[5]の発明では、突出壁の高さは、防滑用突起の高さよりも小さいから、防滑用突起の滑り防止作用を何ら損なうことがなく、従って十分な滑り防止性が確保される。
【0022】
[6]の発明では、突出壁の外周面は、裏打層の下面に対して略直角状であるので、該突出壁も滑り防止作用を発現するものとなり、防滑用突起の滑り防止作用と相俟って、マットの滑りをより十分に防止できる。
【0023】
[7]の発明では、パイルが植設されているので、高級感を付与できると共に吸音性をより向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】この発明に係る自動車用マットの一実施形態を示す下面図である。
【図2】図1におけるX−X線の断面図である。
【図3】自動車用マットの製造方法の一例を示す概略側面図である。
【図4】(a)は貫通孔形成用ロールの表面の円錐突起及びその近傍を示す断面図、(b)は同ロールの表面の防滑用突起形成用孔及びその近傍を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
この発明に係る自動車用マット(1)の一実施形態を図1、2に示す。これらの図において、(2)は表皮材層、(3)は裏打層、(4)防滑用突起、(5)は貫通孔、(6)は突出壁である。
【0026】
前記表皮材層(2)は、基布(21)の上面にパイル(22)が植設されてなるカーペット基材からなり、通気性を有している。前記基布(21)の下面に裏打層(3)が積層一体化されている。
【0027】
前記裏打層(3)の下面に下方に向けて突出する防滑用突起(4)が多数形成されている。前記防滑用突起(4)は、円柱形状の台座部(25)と、該台座部(25)の下面(先端面)から下方に向けて突設された小突起(26)とからなる。しかして、図1に示すように、平面視において、前記防滑用突起(4)が3個集まって形成された突起群が多数個全体に分散して配置された構成が採用されている。
【0028】
前記裏打層(3)には上下方向に貫通する貫通孔(5)が多数個形成されている。前記貫通孔(5)は、2つの底面のうち面積の大きい方の底面が下面側に配置された円錐台形状に形成されている(図2参照)。しかして、前記貫通孔(5)は、図1に示すように、平面視において略千鳥状に配置されている。
【0029】
また、前記裏打層(3)の下面における前記貫通孔(5)の周縁に下方に向けて突出する環状の突出壁(6)が設けられている(図1、2参照)。前記突出壁(6)の外周面(6a)は、前記裏打層(3)の下面に対して略直角状である(図2参照)。
【0030】
この発明において、前記基布(21)としては、特に限定されるものではないが、例えばスパンボンド不織布、ニードルパンチ不織布、織布等を例示できる。これらの中でも、スパンボンド不織布を用いるのが好ましく、この場合には表裏に連通した空隙がより多く形成されるものとなり、一層優れた通気性が得られるので、吸音性能をより向上させることができる。
【0031】
前記基布(21)の目付は80〜150g/m2 に設定されるのが好ましい。80g/m2 以上とすることでパイル(22)を基布(21)に安定支持状態に植設することができると共に150g/m2 以下とすることで通気性が十分に得られて吸音性能をさらに向上させることができる。
【0032】
また、前記パイル(22)の目付は250〜2000g/m2 の範囲に設定されるのが好ましい。
【0033】
前記裏打層(3)に設けられる貫通孔(5)としては、特に限定されるものではないが、図2に示すような下面側から上面側に向けて縮径する形状に形成されているのが好ましい。このような構成を採用した場合には吸音性能を一層向上させることができる。このような下面側から上面側に向けて縮径する形状としては、特に限定されないが、例えば円錐台形状(図2参照)、円錐形状、多角錐形状(三角錐形状、四角錐形状、六角錐形状等)、多角錐台形状、ドーム形状などが挙げられる。
【0034】
前記貫通孔(5)の底面の開口径(L)は2.5〜3.5mmに設定されるのが好ましく、前記貫通孔(5)の上面の開口径(M)は0.3〜1.0mmに設定されるのが好ましい。
【0035】
しかして、前記貫通孔(5)の内面(5a)が前記裏打層(3)の下面となす角度(鋭角又は直角)(θ)は60〜90度の範囲に設定されるのが好ましい。60度以上であることで十分な遮音性が得られる。中でも、前記貫通孔(5)の内面(5a)が前記裏打層(3)の下面となす角度(鋭角)(θ)は70〜80度の範囲に設定されるのが特に好ましい。80度以下であることで騒音を前記貫通孔(5)内に導く集音作用等が十分に発揮され得て吸音性能を向上させることができると共に70度以上であることでより十分な遮音性が得られる。
【0036】
前記突出壁(6)の外周面(6a)は、前記裏打層(3)の下面に対して略直角状であるのが好ましく(図2参照)、この場合には該突出壁(6)も滑り防止作用を発現するものとなり、防滑用突起(4)の滑り防止作用と相俟って、マット(1)の滑りをより十分に防止できる。
【0037】
前記突出壁(6)の高さ(E)は0.5〜1.5mmの範囲に設定されるのが好ましい。0.5mm以上とすることで騒音を前記貫通孔(5)内に導く集音作用等が十分に発揮され得て吸音性能を向上させることができる。
【0038】
前記防滑用突起(4)の高さ(F)は2.0〜4.0mmの範囲に設定されるのが好ましい。2.0mm以上とすることで十分な滑り防止性を確保できる。
【0039】
しかして、前記突出壁(6)の高さ(E)は、前記防滑用突起(4)の高さ(F)よりも小さくなるように構成されるのが好ましい。この場合には、この突出壁(6)の存在が防滑用突起(6)の滑り防止作用を損なうことがなく、従って十分な滑り防止性を確保できる。
【0040】
前記裏打層(3)、突出壁(6)及び防滑用突起(4)は、合成樹脂又は合成ゴムによって形成される。前記合成樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えばSBS(スチレン−ブタジエン−スチレン)エラストマー、オレフィン系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー等が挙げられ、前記合成ゴムとしては、特に限定されるものではないが、例えばSBR(スチレン−ブタジエンゴム)、BR(ブタジエンゴム)、IR(イソプレンゴム)等が挙げられる。
【0041】
前記裏打層(3)の厚さ(S)は1.0〜2.5mmに設定されるのが好ましい。1.0mm以上とすることで十分な遮音効果を得ることができると共に2.5mm以下とすることで軽量性を十分に維持できる。
【0042】
なお、上記実施形態では、表皮材層(2)として、基布(21)の上面にパイル(22)が植設されてなるカーペット基材が用いられていたが、特にこのような構成のものに限定されるものではなく、通気性を有する表皮材であればどのようなものでも良く、例えば織布、ニードルパンチ不織布等の不織布などが挙げられる。
【0043】
また、上記実施形態では、前記基布(21)には孔が形成されていない構成が採用されていたが、特にこのような構成に限定されるものではなく、例えば前記基布(21)における前記貫通孔(5)の対応位置(上部位置)に該貫通孔(5)に連通する孔が形成された構成を採用しても良い。
【0044】
この発明の自動車用マット(1)は、例えば次のような製造方法により製造される。まず、貫通孔形成用ロール(31)について説明する。この貫通孔形成用ロール(31)の表面には、図4(a)に示すように、円錐突起(32)が突設形成されると共に、同表面における前記円錐突起(32)の周囲部には環状溝(33)が形成されている。前記円錐突起(32)は貫通孔(5)を形成させるための突起であり、前記環状溝(33)は突出壁(6)を形成させるための溝である。また、前記貫通孔形成用ロール(31)の表面には、図4(b)に示すように、防滑用突起形成用孔(38)も穿設されている。このような円錐突起(32)、環状溝(33)及び防滑用突起形成用孔(38)が前記ロール(31)の表面の所定位置に配置されている。
【0045】
しかして、図3に示すように、前記貫通孔形成用ロール(31)の外周面に、押出機(30)から合成樹脂(又は合成ゴム)を吐出すると、前記ロール(31)の外周面において、貫通孔(5)、突出壁(6)及び防滑用突起(4)が所定位置に形成された裏打層シート(3)が形成され、この裏打層シート(3)は、第1ロール(35)の外周面に沿って搬送されてきた表皮材シート(2)と重ね合わされてこれらロール(31)(35)間で挟圧されて積層一体化された後、さらに貫通孔形成用ロール(31)と第2ロール(36)との間で挟圧され、しかる後第2ロール(36)の外周面に沿って搬送されて、図1、2に示すような本発明の自動車用マット(1)が得られる。
【0046】
なお、上記製造方法は好適な一例を示したものに過ぎず、この発明の自動車用マット(1)は、このような製造方法で製造されるものに特に限定されるものではない。
【実施例】
【0047】
次に、この発明の具体的実施例について説明するが、本発明はこれら実施例のものに特に限定されるものではない。
【0048】
<実施例1>
目付100g/m2のPET(ポリエチレンテレフタレート)繊維製スパンボンド不織布からなる基布(21)にナイロン糸からなる目付1100g/m2のパイル(22)をタフトしてカーペット基材(表皮材シート)(2)を得た。
【0049】
次に、図4に示すような円錐突起(32)、環状溝(33)及び防滑用突起形成用孔(38)が表面の所定位置に形成された貫通孔形成用ロール(31)の外周面に、押出機(30)からSBSエラストマーを吐出することによって、貫通孔(5)、突出壁(6)及び防滑用突起(4)が所定位置に形成された裏打層シート(3)を成形せしめ、この裏打層シート(3)を、図3に示すように、第1ロール(35)の外周面に沿って搬送されてきた表皮材シート(表皮材層)(2)と重ね合わせてロール(31)(35)間で挟圧して積層一体化した後、さらに貫通孔形成用ロール(31)と第2ロール(36)との間で挟圧することによって、図1、2に示すような自動車用マット(1)を得た。得られた自動車用マット(1)において、裏打層(3)の厚さ(S)は1.2mm、突出壁(6)の高さ(E)は1.0mm、防滑用突起(4)の高さ(F)は2.5mm、貫通孔の内面(5a)が裏打層(3)の下面となす角度(鋭角)(θ)は73.3度、貫通孔(5)の上面の開口径(M)は0.5mm、貫通孔(5)の底面の開口径(L)は3.0mm、突出壁の外周面(6a)は裏打層(3)の下面に対して直角であった。
【0050】
<実施例2>
カーペット基材(表皮材シート)(2)として、不織布からなる基布にパイルをタフトしてなるものに代えて、目付450g/m2のニードルパンチ不織布を用いた以外は、実施例1と同様にして自動車用マットを得た。
【0051】
<比較例1>
貫通孔形成用ロール(31)として環状溝(33)のない構成のものを用いることによって、裏打層(3)の下面に突出壁(6)を全く形成せしめないものとした以外は、実施例1と同様にして自動車用マットを得た。即ち、突出壁(6)を有しない以外は実施例1と同様の構成の自動車用マットを得た。
【0052】
<比較例2>
貫通孔形成用ロール(31)として環状溝(33)のない構成のものを用いることによって、裏打層(3)の下面に突出壁(6)を全く形成せしめないものとした以外は、実施例2と同様にして自動車用マットを得た。即ち、突出壁(6)を有しない以外は実施例2と同様の構成の自動車用マットを得た。
【0053】
上記のようにして得られた各自動車用マットについて下記評価法に基づいて評価を行った。これらの結果を表1に示す。
【0054】
<透過損失測定法(遮音性評価法)>
インピーダンス管(音響管)を用いた管内法による透過損失測定を行って各周波数での透過損失(dB)を求めた。
【0055】
<吸音率測定法>
JIS A1405の垂直入射法に準拠して各周波数での吸音率を測定した。
【0056】
【表1】

【0057】
表から明らかなように、この発明の実施例1、2の自動車用マットは、遮音性に優れる上に吸音性能も優れていた。
【0058】
これに対し、裏打層に貫通孔が形成されているものの突出壁が形成されていない比較例1、2の自動車用マットは、吸音性能が不十分であった。
【産業上の利用可能性】
【0059】
この発明に係る自動車用マットは、自動車室内における例えば運転者や同乗者の足元に敷いて用いられるマットとして利用可能である。
【符号の説明】
【0060】
1…自動車用マット
2…表皮材層
3…裏打層
4…防滑用突起
5…貫通孔
5a…内面
6…突出壁
6a…外周面
21…基布
22…パイル
E…突出壁の高さ
F…防滑用突起の高さ
θ…貫通孔の内面が裏打層の下面となす角度(鋭角又は直角)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通気性を有する表皮材層の下面側に裏打層が積層一体化されてなり、
前記裏打層の下面に下方に向けて突出する防滑用突起が多数形成され、前記裏打層に上下方向に貫通する貫通孔が多数穿設され、前記裏打層の下面における前記貫通孔の周縁に下方に向けて突出する突出壁が設けられていることを特徴とする自動車用マット。
【請求項2】
前記貫通孔は、下面側から上面側に向けて縮径する形状である請求項1に記載の自動車用マット。
【請求項3】
前記貫通孔は、2つの底面のうち面積の大きい方の底面が下面側に配置された円錐台形状である請求項1に記載の自動車用マット。
【請求項4】
前記貫通孔の内面が前記裏打層の下面となす角度(鋭角又は直角)は、60〜90度の範囲である請求項2または3に記載の自動車用マット。
【請求項5】
前記突出壁の高さは、前記防滑用突起の高さよりも小さいことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の自動車用マット。
【請求項6】
前記突出壁の外周面は、前記裏打層の下面に対して略直角状である請求項1〜5のいずれか1項に記載の自動車用マット。
【請求項7】
前記表皮材層として、基布の上面にパイルが植設されてなるカーペット基材が用いられ、前記基材の下面に前記裏打層が積層一体化されている請求項1〜6のいずれか1項に記載の自動車用マット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−228706(P2010−228706A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−81199(P2009−81199)
【出願日】平成21年3月30日(2009.3.30)
【出願人】(390014487)住江織物株式会社 (294)
【出願人】(398009948)株式会社丸正 (3)
【Fターム(参考)】