説明

自動車用内装部品

【課題】ソリッド層と発泡層とからなる発泡樹脂成形品をベースとした自動車用内装部品であって、クラッシャブル構造を採用することで、廃車時等、内装部品の回収作業を簡素化するとともに、その際の金型加工を簡単に行なうようにする。
【解決手段】シートベルトにおけるウエビング20のアンカープレート21を車体パネル30に取り付けるアンカーボルト22を挿通させるために、ラゲージサイドトリム10に開口12を開設し、その周りに薄肉状の脆弱部14によるクラッシャブル構造を採用することで、成形金型40の型構造を簡素化しつつ、クラッシャブル構造により、廃車時におけるラゲージサイドトリム10の開口12周りの破断を促進させ、回収作業性を高める。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、発泡樹脂成形品をベースとした自動車用内装部品に係り、特に、車両の廃車時において内装部品を車体パネルから離脱、回収する際、簡単に取り外すことができ、回収作業性を高めた自動車用内装部品に関する。
【背景技術】
【0002】
図10は、車両のラゲージルームの側壁に内装されるラゲージサイドトリム1の特にフロント側下部を示す斜視図であり、図10,図11に示すように、ラゲージサイドトリム1のフロント側下部には、シートベルト2のアンカープレート2aを収容するための収容凹部1aが凹設され、アンカープレート2aを車体パネル3に対してボルト2bにより締め付け固定する際に、ボルト2bを挿通させるための開口1bが収容凹部1aの底面側に開設されている。
【0003】
ところで、最近では、軽量でかつ耐衝撃性に優れ、コストも廉価なことから、発泡樹脂成形品が自動車用内装部品の素材として多用される傾向にある。この発泡樹脂成形品の成形方法に使用する成形金型4は、例えば、図12に示すように、可動側金型5と固定側金型6と、固定側金型6に連設される射出機7とから構成されており、可動側金型5と固定側金型6とを型締めした状態で両者間に形成されるキャビティC内に射出機7から固定側金型6内のランナ6a、ゲート6bを通してキャビティC内に発泡樹脂材料Mを射出充填して、その後、図示はしないが可動側金型5を寸開操作して、発泡スペースを確保するとともに、キャビティC内の内圧を調整して、発泡反応を誘起させ、図13に示すように、製品表面側のソリッド層aと内部の発泡層bとの二層構造の発泡樹脂成形品からなるラゲージサイドトリム1が所要形状に成形されている。
【0004】
そして、シートベルト2の車体パネル3に対するアンカー部においては、アンカー部を車体パネル3から取り外すことなく、ラゲージサイドトリム1だけを車体パネル3から離脱、回収できるように、ラゲージサイドトリム1における開口1b周りに破断を誘発し易い脆弱構造が採用されていた。すなわち、図13に示すように、スリット8や孔9等をラゲージサイドトリムの特に開口1bの周囲に設けて、この部分の剛性を脆弱化しているのが実情である。シートベルト2のアンカー部におけるパネルに対する内装トリムの取付構造については、特許文献1に詳細に示されている。
【0005】
【特許文献1】特開平10−166997号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このように、従来では、廃車時においてラゲージサイドトリム1を簡単に車体パネル3から離脱、回収できるように、ラゲージサイドトリム1の開口1bの周りにはスリット8や孔9等が形成されるように成形金型に凹凸加工を付与することにより、スリット加工、孔加工等を施しているのが実情であり、型加工が複雑化するため、加工コストの高騰化を招くという欠点が指摘されている。
【0007】
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、成形金型内に発泡樹脂材料を射出充填して成形され、製品表面側のソリッド層と内部の発泡層とを備えた発泡樹脂成形品をベースとした自動車用内装部品であって、簡単かつ廉価に実施できるクラッシャブル構造を採用することで、内装部品の回収作業を容易に行なうようにした自動車用内装部品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、上記課題を解決するために、鋭意研究の結果、発泡樹脂成形品をベースとした自動車用内装部品において、発泡させないでソリッド層のみからなる薄肉部を設けることで、クラッシャブル構造を達成できることに着目し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は、成形金型のキャビティ内に発泡樹脂材料を射出充填して、発泡反応を誘起させることにより、所要形状に成形してなり、製品表面側のソリッド層と内部の発泡層とで構成される発泡樹脂成形品をベースとした自動車用内装部品であって、ソリッド層のみからなる脆弱部が部分的に設けられていることを特徴とする。
【0010】
ここで、自動車用内装部品として、ラゲージサイドトリム、リヤサイドトリム、ドアトリム等に適用でき、適用対象としては、製品表面側のソリッド層とその内部の発泡層との二層からなる発泡樹脂成形品である。そして、脆弱部を設定する箇所として、シートベルトのアンカー部等、車体パネルに取り付けるためのボルトを挿通させるための開口周りに適用した場合、廃車時等、車体パネルから内装部品を取り外す際、アンカー部と干渉して開口周囲が容易に破断して、内装部品の回収作業を迅速に行なえる。また、脆弱部の構成を側突時等において乗員の身体が触れ易い側突エリアに適用した場合、側突時における衝撃荷重により、脆弱部が容易に破断して、乗員に加わる負荷を軽減することができる。
【0011】
次に、発泡樹脂成形品の素材としては、熱可塑性樹脂中に発泡剤が混入された発泡樹脂材料を使用する。例えば、使用する熱可塑性樹脂は、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アイオノマー系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂等から適宜選択されて良い。また、発泡剤として、アゾジカルボンアミド等の有機発泡剤、あるいは重炭酸ナトリウム等の無機発泡剤を使用することができる。
【0012】
更に、発泡樹脂成形体を成形する際に使用する成形金型は、可動側金型と固定側金型と、固定側金型に連設されている射出機とから構成されている。上記可動側金型は、駆動シリンダの動作により、型開き位置から型締め位置(下死点)まで型締め動作を行なう。更に、発泡樹脂材料の発泡反応時の発泡スペースを確保するために、可動側金型は発泡樹脂材料をキャビティ内に充填した後、微小ストローク後退し、発泡反応が完了すれば、その後、型開き位置まで動作する。すなわち、可動側金型は、型開き位置、型締め位置、型開き位置からやや型クリアランスを確保した発泡位置の3つのポジションをとることになる。一方、固定側金型には、射出機から供給される発泡樹脂材料を可動側金型と固定側金型との間に画成されるキャビティ内に射出充填するための樹脂通路として、ホットランナ、バルブゲート等が設けられている。また、成形後、発泡樹脂成形品を突き出すためのエジェクタ機構が固定側金型に設けられている。更に、内装部品における開口周囲のクラッシャブル構造としては、ソリッド層のみからなる薄肉状の脆弱部で対応させるため、成形金型は可動側金型と固定側金型とのクリアランスを調整するだけの調整作業だけで済む。
【0013】
以上の構成から明らかなように、可動側金型と固定側金型との型締め動作により画成されるキャビティ内に発泡樹脂材料を射出充填した後、可動側金型を型開方向に後退動作させて、発泡スペースを確保した状態で発泡樹脂材料の発泡反応を行なわせ、製品表面側のソリッド層とその内部の発泡層との二層からなる発泡樹脂成形品を所要形状に成形することができる。例えば、付属部品のアンカー部を車体パネルに固定する際の開口周りに脆弱部の構成を適用した場合、この開口周囲は、ソリッド層のみからなる薄肉部をベースとしたクラッシャブル構造が採用されることにより、廃車時等、付属部品のアンカー部を車体パネルに固定した状態で内装部品のアンカー部を車体パネルから取り外す方向に外力を加えれば、クラッシャブル部分が簡単に破断することで、付属部品のアンカー部はそのままで、内装部品のみを簡単に車体パネルから離脱、回収することができる。また、脆弱部の構成を側突エリアに適用した場合、側突時における衝撃荷重により、脆弱部が容易に破断して、乗員に加わる負荷を軽減することができる。
【0014】
次いで、本発明の好ましい実施の形態においては、前記脆弱部は、荷重が集中する部位を中心として四方に向けて延びる複数の放射状薄肉部として設けられていることを特徴とする。そして、この実施の形態によれば、荷重が集中する部位を中心として外側に向けて放射状薄肉部が形成されているため、例えば、付属部品取付用の開口周りに適用した場合、廃車時等、車体パネルから内装部品を取り外す際、開口の縁部に車体パネルから離脱する方向の外力が加われば、各放射状薄肉部を基点として破断が誘発されるため、開口周りの破断パターンを一定に制御することができる。
【発明の効果】
【0015】
以上説明した通り、本発明に係る自動車用内装部品によれば、成形金型内に発泡樹脂材料を射出充填し、発泡反応を誘起させた後、所要形状に発泡成形してなり、製品表面側のソリッド層とその内部の発泡層の二層からなる発泡樹脂成形品をベースとしており、部分的にソリッド層のみからなるクラッシャブル構造を採用したため、成形金型に対して面倒な型加工を廃止できるとともに、付属部品取付用の開口周りに適用すれば、廃車時、クラッシャブル構造により簡単に開口周りが破断することで内装部品の回収作業性を高めることができるという効果を有する。また、側突エリアに適用した場合、側突時に簡単に破断することで、衝撃荷重を有効に吸収でき、衝撃吸収機能を高めることができるという効果を有する。
【0016】
更に、本発明の好ましい実施の形態によれば、脆弱部として複数の放射状薄肉部を設けているため、付属部品取付用の開口周りに適用した場合、廃車時に車体パネルから内装部品を離脱させる方向に外力を加えれば、常に一定の破断パターンを介して内装部品を車体パネルから離脱、回収することができ、作業のバラツキが発生せず、良好な回収作業性が得られるという効果を有する。また、側突エリアに適用した場合、側突時に一定の破断パターンで破断することにより、常時一定の衝撃荷重を吸収でき、衝撃吸収機能を高めることができるという効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明に係る自動車用内装部品の実施例を添付図面を参照しながら詳細に説明する。尚、念のため付言すれば、本発明の要旨は特許請求の範囲に記載した通りであり、以下に説明する実施例の内容は、本発明の一例を単に示すものに過ぎない。
【実施例】
【0018】
図1乃至図9は、本発明の一実施例を示すもので、図1は本発明に係る自動車用内装部品の構成を適用したラゲージサイドトリムを示す正面図、図2は同ラゲージサイドトリムのフロント側下部におけるシートベルトのアンカー部を示す斜視図、図3は同ラゲージサイドトリムとシートベルトのアンカー部を車体パネルに取り付けた状態を示す断面図、図4は同ラゲージサイドトリムの開口周辺部分を示す断面図、図5は同ラゲージサイドトリムの開口付近を裏面側から見た斜視図、図6は図1に示すラゲージサイドトリムを成形する際に使用する成形金型の構成を示す概要図、図7乃至図9は同ラゲージサイドトリムの製造方法における各工程を示す説明図である。
【0019】
図1において、ラゲージサイドトリム10は、ラゲージルームの側壁パネル側に装着され、図示はしないが、各種機能部品、例えば、スイッチパネル、備品吊下げ用ホルダや各種オーナメント類を取り付けて構成されている。特に、図2,図3に示すように、ラゲージサイドトリム10のフロント側下部については、シートベルトのウエビング20端末のアンカープレート21を収容するための収容凹部11が設けられており、アンカープレート21を車体パネル30の取付孔31にアンカーボルト22で固定しているが、その際の作業用の開口12が収容凹部11の底面側に開設されている。そして、この開口12周りには、車体パネル30面に対峙するフランジ13が立設されているとともに、薄肉状の脆弱部14が形成され、この薄肉状の脆弱部14により、開口12周りは剛性を脆弱化したクラッシャブル構造となっている。
【0020】
そして、上記ラゲージサイドトリム10は、軽量でかつ所望の剛性並びに衝撃吸収性能を備え、かつ量産性に優れることから、図4に示すように、製品表面のソリッド層10aと、その内部の発泡層10bとの二層からなる発泡樹脂成形品をベースとして構成されている。この発泡樹脂成形品としては、熱可塑性樹脂中に発泡剤を混入した発泡樹脂材料を使用しており、使用する熱可塑性樹脂は、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アイオノマー系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂等から適宜選択されて良い。また、発泡剤としては、アゾジカルボンアミド等の有機発泡剤、あるいは重炭酸ナトリウム等の無機発泡剤を使用することができる。
【0021】
ところで、本発明におけるラゲージサイドトリム10は、発泡樹脂成形品をベースとしているとともに、開口12周りに薄肉状の脆弱部14を利用して簡単かつ廉価に実施できるクラッシャブル構造を採用したことが特徴であり、成形金型の型加工が簡素化できるとともに、廃車時において外力を加えることで開口周りを簡単に破断させることが可能となり、ラゲージサイドトリム10を車体パネル30から離脱、回収する作業を円滑に進めることができるという利点を備えている。
【0022】
また、この実施例においては、ラゲージサイドトリム10は、発泡樹脂成形品をベースとした一体型構造としたが、トリムアッパーとトリムロアの上下二分割体同士を接合固定しても良く、その場合は、トリムアッパー、トリムロア共、発泡樹脂成形品で成形しても良いが、トリムアッパーは非発泡の樹脂成形品、トリムロアは発泡樹脂成形品を使用して両者を一体化して製作することもできる。
【0023】
このように、本実施例におけるラゲージサイドトリム10は、開口12周りに薄肉状の脆弱部14をベースとしたクラッシャブル構造を採用することで、成形金型の型加工を簡単に行なえるとともに、廃車時においてラゲージサイドトリム10を簡単に破断させることにより、ラゲージサイドトリム10の回収作業を円滑に行なうことができる。そして、図5に示すように、開口12の縁部12aから四方に向けて延びる放射状薄肉部14Aを設定すれば、例えば、廃車時、ウエビング20のアンカープレート21がアンカーボルト22により車体パネル30に固定されている状態でラゲージサイドトリム10を車体パネル30から取り外す際、開口12周りは四方に向けて延びる放射状薄肉部14Aを基点として常に一定の破断パターンを基本として破断が促進されることで、ラゲージサイドトリム10の回収作業が迅速に行なえる。また、乗員の身体が触れ易い側突エリアに脆弱部14を設定すれば、側突時において薄肉状の脆弱部14を中心として簡単にラゲージサイドトリム10が破断するため、衝撃荷重を有効に吸収でき、乗員に加わる負荷を軽減させることができる。
【0024】
次いで、上述したラゲージサイドトリム10を成形する際に使用する成形金型40の構成について、図6を基に説明する。成形金型40は、可動側金型50と固定側金型60と射出機70とから構成されている。更に詳しくは、上記可動側金型50は、図示しない駆動シリンダの動作により、型締め位置、型開き位置に加えて、発泡位置の3つのポジションをとるように駆動される。一方、固定側金型60は、射出機70から供給される溶融樹脂の樹脂通路となるホットランナ61、バルブゲート62を通じて発泡樹脂材料が供給されるとともに、成形後の発泡樹脂成形品を突き出すためのエジェクタピン63が内装されている。
【0025】
更に、可動側金型50と固定側金型60との間で画成されるキャビティC形状に沿って、ラゲージサイドトリム10が所要形状に成形されるが、その際、ラゲージサイドトリム10に開口12を形成するために、図6中拡大して示すように、可動側金型50に凸部51が突設形成され、固定側金型60には凸部51を受ける凹部64が凹設されている。また、固定側金型60には、凹部64の周囲の溝部65が形成され、ラゲージサイドトリム10のフランジ13に対応しているとともに、溝部65周りは、可動側金型50と固定側金型60とのクリアランスが小さく設定され、その結果、開口12の周りに薄肉状の脆弱部14が形成されている。図6中、一般部のクリアランスをd1で示し、薄肉状の脆弱部14を形成するために小さく設定した薄肉部のクリアランスをd2で示す。
【0026】
次に、この成形金型40を使用して、ラゲージサイドトリム10の成形工程について、図7乃至図9を基に説明する。図7に示すように、固定側金型60に対する可動側金型50の型締め後、射出機70からホットランナ61、バルブゲート62を通じてキャビティC内に発泡樹脂材料Mが射出充填される。この時、図示はしないが、外部からキャビティC内にエアを強制導入し、発泡樹脂材料Mが発泡反応を行なわないようにキャビティC内に樹脂を充填するカウンタープレッシャー工法を採用することもできる。
【0027】
上述した発泡樹脂材料Mの射出充填工程が完了すれば、図8に示すように、可動側金型50が型開き方向に後退する。この可動側金型50の後退動作は、発泡反応を有効に行なわせるためにキャビティCの内圧を調整して行なう。続いて、図9に示すように、可動側金型50が後退動作した後、発泡樹脂材料Mの発泡反応が誘起され、外表面にソリッド層10aが形成され、内部に発泡層10bが形成される。そして、上述したように、ラゲージサイドトリム10の成形と同時に開口12が開設されるとともに、開口12周りに薄肉状の脆弱部14が一体形成される。
【産業上の利用可能性】
【0028】
以上説明した実施例は、ラゲージサイドトリム10にシートベルトのウエビング20を固定するためのアンカーボルト22を挿通させる開口12周りについてのクラッシャブル構造について説明したが、ソリッド層10aと発泡層10bとからなる発泡樹脂成形品において、衝撃吸収機能を高める薄肉状の脆弱部14に適用することもできる。また、発泡樹脂成形品の成形工程において、発泡樹脂材料Mの射出充填時、キャビティC内にエア、ガス等を注入するカウンタープレッシャー工法を採用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明に係る自動車用内装部品の一実施例であるラゲージサイドトリムを示す正面図である。
【図2】図1に示すラゲージサイドトリムのフロント側下部におけるシートベルトのアンカー部を示す斜視図である。
【図3】図1に示すラゲージサイドトリムとシートベルトのアンカー部を車体パネルに取り付けた状態を示す断面図である。
【図4】図3に示すラゲージサイドトリムの開口周辺部分を示す断面図である。
【図5】図3に示すラゲージサイドトリムの開口付近を裏面側から見た斜視図である。
【図6】図1に示すラゲージサイドトリムを成形する成形金型の概略構成を示す説明図である。
【図7】図1に示すラゲージサイドトリムの製造方法における発泡樹脂材料の射出充填工程を示す説明図である。
【図8】図1に示すラゲージサイドトリムの製造方法における可動側金型の後退工程を示す説明図である。
【図9】図1に示すラゲージサイドトリムの製造方法における成形工程を示す説明図である。
【図10】従来のラゲージサイドトリムにおけるフロント側下部を示す斜視図である。
【図11】従来のラゲージサイドトリムとシートベルトのアンカー部を車体パネルに取り付けた状態を示す断面図である。
【図12】従来のラゲージサイドトリムの成形工程の概要を示す説明図である。
【図13】従来のラゲージサイドトリムにおける開口周囲の構造を示す説明図である。
【符号の説明】
【0030】
10 ラゲージサイドトリム
10a ソリッド層
10b 発泡層
11 収容凹部
12 開口
13 フランジ
14 薄肉状の脆弱部
14A 放射状薄肉部
20 シートベルトのウエビング
21 アンカープレート
22 アンカーボルト
30 車体パネル
31 取付孔
40 成形金型
50 可動側金型
51 凸部
60 固定側金型
61 ホットランナ
62 バルブゲート
63 エジェクタピン
64 凹部
65 溝部
70 射出機
C キャビティ
M 発泡樹脂材料
d1 一般部のクリアランス
d2 薄肉部のクリアランス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
成形金型(40)のキャビティ(C)内に発泡樹脂材料(M)を射出充填して、発泡反応を誘起させることにより、所要形状に成形してなり、製品表面側のソリッド層(10a)と内部の発泡層(10b)とで構成される発泡樹脂成形品をベースとした自動車用内装部品(10)であって、ソリッド層(10a)のみからなる脆弱部(14)が部分的に設けられていることを特徴とする自動車用内装部品。
【請求項2】
前記脆弱部(14)は、荷重が集中する部位を中心として四方に向けて延びる複数の放射状薄肉部(14A)として設けられていることを特徴とする請求項1に記載の自動車用内装部品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2009−184146(P2009−184146A)
【公開日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−24127(P2008−24127)
【出願日】平成20年2月4日(2008.2.4)
【出願人】(000124454)河西工業株式会社 (593)
【Fターム(参考)】