自動釣銭機
【課題】紙幣回収カセットに収納した紙幣を厳格に管理するための手段を提供する。
【解決手段】紙幣回収カセット９の内部に可動式仕切板２３を設け、稼動式仕切板２３の上方をリジェクト紙幣を集積する空間とし、可動式仕切板２３の下方を紙幣収納庫２２ａ、２２ｂ、２２ｃから回収した紙幣を集積する空間とするように内部を仕切り、紙幣回収カセット９に前面扉２５と、前面扉２５よりも内側で並行させて開口部２４ａを形成した内板部２４を構成し、前面扉２５を開放したときに、内板部２４が露出して開口部２４ａからリジェクト紙幣を取出し可能としたことを特徴とする。
【解決手段】紙幣回収カセット９の内部に可動式仕切板２３を設け、稼動式仕切板２３の上方をリジェクト紙幣を集積する空間とし、可動式仕切板２３の下方を紙幣収納庫２２ａ、２２ｂ、２２ｃから回収した紙幣を集積する空間とするように内部を仕切り、紙幣回収カセット９に前面扉２５と、前面扉２５よりも内側で並行させて開口部２４ａを形成した内板部２４を構成し、前面扉２５を開放したときに、内板部２４が露出して開口部２４ａからリジェクト紙幣を取出し可能としたことを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、スーパーマーケットやコンビニエンスストア等の店舗において使用されるＰＯＳレジスタに接続する自動釣銭機に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来の自動釣銭機は、入金された紙幣のうち汚れ等により釣銭に適さないと鑑別したリジェクト紙幣と、清算処理時に回収する紙幣とを回収庫に移動させており、その回収庫内には可動式仕切板によってリジェクト紙幣と回収する紙幣とを区別するように仕切られており、このような回収庫はそこに収納されている紙幣を当該装置を操作する係員が取出しやすいように利便性を考慮して装置前面に配置されている（例えば、特許文献１参照。）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
【特許文献１】特開２００７−３４４８２号公報（段落「００１７」−段落「００１８」、図２）
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
近年、ＰＯＳレジスタに接続する自動釣銭機内の現金管理の厳格化を行うニーズが高まっており、自動釣銭機内の有高が不確定となるリジェクト紙幣については、業務終了後の清算処理時以外でもレジの係員の交代時等に抜き取って回収し、人手による確認を行い、有高の突合せを行いたいといった要望がある。
【０００５】
しかしながら、上述した従来の技術においては、金種別紙幣収納庫内の紙幣が満杯となったときに一部の紙幣を回収庫に移動させて収納することがあり、そのような金種別紙幣収納庫から移動させた紙幣が収納されているときに、回収庫からリジェクト紙幣を回収する係員は金種別紙幣収納部から移されてきた紙幣に触れることができ、紙幣が抜き取られる恐れがあるため、有高保証ができない問題がある。
【０００６】
本発明は、上記の問題点を解決するための手段を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本発明は、上記課題を解決するために、紙幣入出金口に投入された紙幣を鑑別する鑑別部と、該鑑別部で鑑別した紙幣を金種別に収納する紙幣収納庫と、前記紙幣収納庫から回収した紙幣および前記鑑別部によって釣銭に適さないと鑑別したリジェクト紙幣を収納し、外部に取り出し可能に構成した紙幣回収カセットとを有する自動釣銭機であって、前記紙幣回収カセットの内部に仕切板を設け、該仕切板の上方をリジェクト紙幣を集積する空間とし、該仕切板の下方を前記紙幣収納庫から回収した紙幣を集積する空間とするように内部を仕切り、前記紙幣回収カセットは、外部に露出している側面を前面扉と、該前面扉よりも内側で並行して前記仕切板のリジェクト紙幣を集積する空間に対応した箇所を開口させるように形成した内板部とによって構成し、前記前面扉を開放したときに、前記内板部が露出してその開口からリジェクト紙幣を取出し可能としたことを特徴とする。
【発明の効果】
【０００８】
これにより、本発明は、紙幣回収カセットの前扉を開くことで係員はリジェクト紙幣のみを取り出すことができ、紙幣収納庫から回収され紙幣回収カセットに収納された紙幣には触れることができないので、係員が不正に現金を抜取ってしまうことを防止できるため、厳格な現金管理を行うことができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【０００９】
【図１】実施例１の自動釣銭機を示す外観斜視図
【図２】実施例１の紙幣入出金部の構成を示す説明図
【図３】実施例１の紙幣入出金部の構成を示す説明図
【図４】実施例１の紙幣回収カセットの外観図
【図５】実施例１の前面扉を開いた様子を示す説明図
【図６】紙幣回収カセットから紙幣を取り出す様子を示す説明図
【図７】実施例２の紙幣回収カセットの構造を示す側面図
【図８】実施例２の前面扉を開いた様子を示す説明図
【図９】実施例２の内扉を開いた様子を示す説明図
【発明を実施するための最良の形態】
【００１０】
以下に、図面を参照して本発明による自動釣銭機の実施例を説明する。
【実施例１】
【００１１】
図１は実施例１の自動釣銭機を示す外観斜視図である。
【００１２】
図１において、１は自動釣銭機であり、紙幣および硬貨の入出金処理を行うものである。
【００１３】
この自動釣銭機１はＰＯＳレジスタ１５と相互に通信可能に接続されていて、ＰＯＳレジスタ１５によって紙幣および硬貨の入出金管理が行なわれる。
【００１４】
また、自動釣銭機１は、硬貨の入出金を行うための硬貨入出金部２と、紙幣の入出金を行うための紙幣入出金部３とによって構成されている。
【００１５】
４は硬貨入金口であり、入金する硬貨を投入する入金口である。この硬貨入金口４から硬貨を投入するとその硬貨は硬貨入出金部２内に引き込まれて金種別に振り分けて図示しない硬貨収納庫に収納される。
【００１６】
５は硬貨出金口であり、出金する硬貨を蓄積する出金口である。硬貨の釣銭が必要なときは硬貨入出金部２内に収納された硬貨をこの硬貨出金口５に払い出す。
【００１７】
６は硬貨リジェクト口であり、硬貨入金口４に投入された硬貨を硬貨入出金部２内に引き込み鑑別した結果、１円、５円、１０円、５０円、１００円、５００円硬貨のいずれでもないと判断したリジェクト硬貨を返却する返却口である。
【００１８】
８は紙幣入出金口であり、入金する紙幣を投入する紙幣入金口および出金する紙幣を蓄積する出金口である。この紙幣入出金口８に投入された紙幣は紙幣入出金部３内に引き込まれて金種別に振り分けて後述する紙幣収納庫に収納される。
【００１９】
９は紙幣回収カセットであり、紙幣入出金部３内の紙幣収納庫２２ａ、２２ｂ、２２ｃに収納した紙幣を回収するときにその紙幣を収納するカセットであり、一側面が外部に露出し外部に取り出し可能となっている。
【００２０】
また紙幣回収カセット９は、図示しないロック機構によって装置内からの取り出しが制限されており、後述のカセット抜取り用鍵穴２７に専用鍵が差し込まれて専用鍵が回動したときに当該ロック機構によるロックが外れて取り出せるようになっている。
【００２１】
また、紙幣回収カセット９は入金処理時に欠損等によって釣銭に適さないと鑑別された紙幣や出金処理で斜行や重送等の異常搬送によって釣銭に適さないと鑑別された紙幣等のリジェクト紙幣を収納する。
【００２２】
１０は表示操作部であり、液晶ディスプレイ等の表示部とその表示部上に配されたタッチパネル等の操作部とからなり、自動釣銭機１への現金補充に関する操作者への操作案内を表示する他、操作者による入力操作等を受け付ける。
【００２３】
ＰＯＳレジスタ１５は、商品に付されているバーコードから商品の金額を読取る図示しないバーコード読取部を備えると共に、表示画面とその上に配されたタッチパネルからなるレジスタ表示操作部１６を備えており、表示画面に顧客が購入する商品の総額等やバーコードの付されていない商品の金額を入力するためのテンキー等の入力キーを表示し、その入力キーをタッチパネル上から押下することで入力キーに定義された情報を入力できるものとなっている。
【００２４】
１７はレシート印字部であり、顧客が購入した商品の総額や顧客から預かった現金金額顧客に支払う釣銭等を印字したレシートを発行する機能を有する。
【００２５】
図２は実施例１の紙幣入出金部の構成を示す説明図である。
【００２６】
図２に示すように、紙幣入出金口８は、投入された紙幣を１枚ずつ分離して紙幣搬送路２０に繰り出すための繰り出し手段を備えている。
【００２７】
紙幣搬送路２０は、対向配置されたローラあるいはベルト等により構成され紙幣入出金口８から繰り出された紙幣を狭持して正逆方向に搬送する機能を有する搬送路であり、紙幣鑑別部２１を経由して紙幣収納部２２ａ、２２ｂ、２２ｃ、紙幣回収カセット９へ紙幣を搬送すると共に、紙幣収納部２２ａ、２２ｂ、２２ｃに収納した紙幣を紙幣回収カセット９へ搬送する。
【００２８】
また紙幣搬送路２０には紙幣の通過を検知するための図示しないセンサを複数配置し、さらに紙幣の搬送経路を切り替えるための搬送切替ブレードを有している。
【００２９】
紙幣鑑別部２１は、紙幣入出金口８から搬送されてきた紙幣の金種や正損を鑑別する機能を有する。
【００３０】
紙幣収納庫２２ａ、２２ｂ、２２ｃは、図示しないステージを有し、そのステージ上に紙幣を落下させ集積することで収納する収納庫であり、例えば紙幣収納庫２２ａは千円券を収納し、紙幣収納庫２２ｂには５千円券、紙幣収納庫２２ｃには２千円券と１万円券を混在させて収納する。
【００３１】
また、紙幣収納庫２２ａ、２２ｂ、２２ｃは、最上位に積まれている紙幣を紙幣搬送路２０に繰り出すための図示しない紙幣繰出機構が設けられている。
【００３２】
なお、紙幣収納庫２２ａ、２２ｂは顧客に釣銭として用いる紙幣を収納する釣銭用紙幣収納庫としても運用されているものとし、釣銭用として予め準備された釣銭準備金である紙幣が係員によって収納される。
【００３３】
２３は可動式仕切板（仕切板）であり、紙幣回収カセット９内に設けられ、図２に示すように紙幣回収カセット９内に紙幣が進入してくる搬送方向に対する下流側の一端部が図示しないシャフト等によって回転可能に支持され、ソレノイドとリンクとによってシャフトを回転させることで、他端部つまり搬送方向の上流側の端部が昇降可能に構成される。
【００３４】
可動式仕切板２３は、紙幣回収カセット９にリジェクト紙幣が搬送されてきたとき、その他端部が下方に下がるように一端部が回動し、一方で紙幣収納庫２２ａ、２２ｂ、２２ｃに収納した紙幣を回収するときは、他端部が上方に上がるように一端部が回動する。
【００３５】
そのため、リジェクト紙幣は可動式仕切板２３の上面に集積し、紙幣収納庫２２ａ、２２ｂ、２２ｃから回収した紙幣は可動式仕切板２３の下方に集積していき、従って紙幣回収カセット９内において可動式仕切板２３の上方がリジェクト紙幣を収納する空間となり、可動式仕切板２３の下方が回収した紙幣を収納する空間となる。
【００３６】
ここで、図３は自動取引装置の紙幣回収カセット周辺の前面部分を示す説明図である。
【００３７】
図３において、２５は下端部が回転可能に支持された前面扉であり、紙幣回収カセット９の外部に露出する側面部分であって、自動釣銭機１の筐体表面と略同一面となるように形成され、専用鍵により開錠と施錠を行う図示しない施錠機構が設けられている。
２６は鍵穴であり、前面扉２５に設けられていて、係員が専用鍵を差して回すことで前面扉２５の施錠機構を開錠する。
【００３８】
２７はカセット抜取り用鍵穴であり、前面扉２５の近傍に配されており、紙幣回収カセット９を抜き取るための専用鍵が差し込まれて回動したときに、上述した図示しないロック機構によるロックが外れるようになっている。
【００３９】
図４は実施例１の紙幣回収カセットの外観図である。
【００４０】
図４に示す２４は内板部であり、前面扉２５よりも内側で、前面扉２５に並行するように形成され、上側の一部を開口させた開口部２４ａを有している。
【００４１】
開口部２４ａは、少なくとも可動式仕切板２３よりも上方で、かつ可動式仕切板２３上に集積したリジェクト紙幣を人の手で引き出せる程度の大きさの開口であり、これにより前面扉２５を開いて内板部２４が露出したときに、紙幣回収カセット９に収納したリジェクト紙幣のみを取り出すことが可能となる。
【００４２】
２８はカセット扉であり、開口部が設けられている面と隣り合う一側面に形成されており、開放することで紙幣収納部２２ａ、２２ｂ、２２ｃから回収し収納した紙幣の取り出しが可能となる。
【００４３】
また、カセット扉２８は図示しない扉ロック機構により施錠されている。
【００４４】
２９はカセット鍵穴であり、紙幣回収カセット９の上部に設けられ、専用鍵を差し込んで回動させることでカセット扉２８の扉ロック機構を開錠させるためのものである。
【００４５】
なお、上記の鍵穴２６、カセット抜取り用鍵穴２７、カセット鍵穴２９に差し込む専用鍵は、全て共通した鍵としてもよく、それぞれが異なる鍵であっても良いものとし、それぞれが異なる鍵とした場合は、より厳格な現金管理を行うことができる。
【００４６】
上述した構成の作用について説明する。
【００４７】
ここで、図５は実施例１の前面扉を開いた様子を示す説明図である。
【００４８】
紙幣回収カセット９に収納したリジェクト紙幣を取り出す係員は、鍵穴２６に専用鍵を差し込んで回動させることで、施錠されていた前面扉２５を開錠して前面扉２５を開放する。
【００４９】
このとき、図５に示すように前面扉２５を開くと紙幣回収カセット９の内板部２４および開口部２４ａが露出し、これにより係員は紙幣回収カセット９の可動式仕切板２３の上面に集積したリジェクト紙幣を開口部２４ａを通して取り出すことができる。
【００５０】
また、係員は、紙幣回収カセット９自体を抜取るためにカセット抜取り用鍵穴２７に専用鍵を差込み回動させて紙幣回収カセット９の抜取りを制限するロックを外すことで、紙幣回収カセット９を抜取ることが可能となる。
【００５１】
ここで図６は紙幣回収カセットから紙幣を取り出す様子を示す説明図である。
【００５２】
紙幣回収カセット９を取り出した係員は、上部に設けられたカセット鍵穴２９に専用鍵を差し込んで回動させることで、カセット扉２８を開錠して図６に示すようにカセット扉２８を開いて内部に収納された紙幣を取り出すことが可能となる。
【００５３】
以上説明したように、本実施例は、リジェクト紙幣と回収紙幣とを収納する紙幣回収カセットを備えた装置において、紙幣回収カセットからリジェクト紙幣だけを取り出すときは装置側に設けた前面扉を開くことで取り出せるようにし、リジェクト紙幣以外の回収紙幣を取り出すときには前面扉を開いて紙幣回収カセットを装置外に取り出し、カセット扉を開いて取り出させるようにしたので、係員がリジェクト紙幣を取り出すときの利便性が向上するという効果を得ることができる。
【００５４】
また、紙幣収納庫内が満杯となり一部の紙幣を紙幣回収カセットに移動させた状態のときに、リジェクト紙幣を取り出す係員が、紙幣回収カセットに収納されている紙幣収納庫から一部回収した紙幣を勝手に取り出してしまう等の不正行為を防止し、厳正な現金管理を行うことができる。
【実施例２】
【００５５】
本実施例は、上記実施例１の紙幣回収カセットのカセット扉とカセット鍵穴を省くと共に、紙幣回収カセットの前面扉の後方に位置する板の代わりに内扉を設けて、自動釣銭機を使用する係員から見た紙幣回収カセットの前面部分を２重扉の構造とした点が上記実施例１と相違する。
【００５６】
なお、上記実施例１と同様の部分は同一の符号を付してその説明を省略する。
【００５７】
ここで図７は実施例２の紙幣回収カセットの構造を示す側面図である。
【００５８】
図７において、３０は内扉であり、前面扉２５よりも内側で並行するように設けられており、下端部が回転可能に支持されていてその下端部を軸に回転して開閉する仕組みとなっている。
【００５９】
また、内扉３０は可動式仕切板２３の回転軸となる一端部と略同一の高さまで上端部を形成していることで紙幣回収カセット９の上面との間に隙間を空けている。
図８は実施例２の前面扉を開いた様子を示す説明図である。
【００６０】
図８において３１は係止片であり、内扉３０の下端部に形成され、内扉３０が閉じているときに下方に向かって突出する突起であり、そのため紙幣回収カセット９が自動釣銭機１に取り付けられた状態の時には自動釣銭機１の底面の端部の前方で近接するように突出する。
【００６１】
３５は自動釣銭機１の筐体の底面部を示している。
【００６２】
上記の構成の作用について説明する。
【００６３】
係員が前面扉２５を開いたとき、図８に示すように内扉３０が外部に露出するので、係員は可動式仕切板２３の上面に収納しているリジェクト紙幣を内扉３０の上端部と、紙幣回収カセット９の上面との隙間を通して取り出すことが可能となる。
【００６４】
また、紙幣回収カセット９の可動式仕切板２３の下方に収納した紙幣を取り出す場合は、上記実施例１と同様にまず紙幣回収カセット９を外部に抜取る必要がある。これは図８に示すように係止片３１が底面部３５の先端部に前方に位置していることからそのまま内扉３０を回動させようとした場合、係止片３１が底面部３５に当接して回動が妨げられる。
【００６５】
ここで、図９は実施例２の内扉を開いた様子を示す説明図である。
【００６６】
図９に示すように、紙幣回収カセット９が取り出されると内扉３０を開いても係止片３１は自動釣銭機１の底面部３５に当接することが無くなるので、内扉３０を完全に開くことが可能となり、これによって可動式仕切板２３の下方に収納した紙幣を係員が取り出すことが可能となる。
【００６７】
以上説明したように、本実施例は上記実施例１の効果に加えて、紙幣回収カセットを外部に取り出したときに内扉が開くようにしたので、上記実施例１におけるカセット扉のロック機構やカセット鍵穴等を省くことができるため、構造が簡素になると共に低コストで製作することが可能となる。
【００６８】
上記各実施例においては、ＰＯＳレジスタに接続される自動釣銭機を例に説明したが、これに限らず銀行内の窓口端末に接続される現金取り扱い装置に適用しても同様の効果を得ることができる。
【符号の説明】
【００６９】
１ 自動釣銭機
２ 硬貨入出金部
３ 紙幣入出金部
４ 硬貨入金口
５ 硬貨出金口
６ 硬貨リジェクト口
８ 紙幣入出金口
９ 紙幣回収カセット
１０ 表示操作部
１５ ＰＯＳレジスタ
１６ レジスタ表示操作部
１７ レシート印字部
２０ 紙幣搬送路
２１ 紙幣鑑別部
２２ａ、２２ｂ、２２ｃ 紙幣収納部
２３ 可動式仕切板
２４ 内板部
２４ａ 開口部
２５ 前面扉
２６ 鍵穴
２７ カセット抜取り用鍵穴
２８ カセット扉
２９ カセット鍵穴
３０ 内扉
３１ 係止片
３５ 底面部
【技術分野】
【０００１】
本発明は、スーパーマーケットやコンビニエンスストア等の店舗において使用されるＰＯＳレジスタに接続する自動釣銭機に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来の自動釣銭機は、入金された紙幣のうち汚れ等により釣銭に適さないと鑑別したリジェクト紙幣と、清算処理時に回収する紙幣とを回収庫に移動させており、その回収庫内には可動式仕切板によってリジェクト紙幣と回収する紙幣とを区別するように仕切られており、このような回収庫はそこに収納されている紙幣を当該装置を操作する係員が取出しやすいように利便性を考慮して装置前面に配置されている（例えば、特許文献１参照。）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
【特許文献１】特開２００７−３４４８２号公報（段落「００１７」−段落「００１８」、図２）
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
近年、ＰＯＳレジスタに接続する自動釣銭機内の現金管理の厳格化を行うニーズが高まっており、自動釣銭機内の有高が不確定となるリジェクト紙幣については、業務終了後の清算処理時以外でもレジの係員の交代時等に抜き取って回収し、人手による確認を行い、有高の突合せを行いたいといった要望がある。
【０００５】
しかしながら、上述した従来の技術においては、金種別紙幣収納庫内の紙幣が満杯となったときに一部の紙幣を回収庫に移動させて収納することがあり、そのような金種別紙幣収納庫から移動させた紙幣が収納されているときに、回収庫からリジェクト紙幣を回収する係員は金種別紙幣収納部から移されてきた紙幣に触れることができ、紙幣が抜き取られる恐れがあるため、有高保証ができない問題がある。
【０００６】
本発明は、上記の問題点を解決するための手段を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本発明は、上記課題を解決するために、紙幣入出金口に投入された紙幣を鑑別する鑑別部と、該鑑別部で鑑別した紙幣を金種別に収納する紙幣収納庫と、前記紙幣収納庫から回収した紙幣および前記鑑別部によって釣銭に適さないと鑑別したリジェクト紙幣を収納し、外部に取り出し可能に構成した紙幣回収カセットとを有する自動釣銭機であって、前記紙幣回収カセットの内部に仕切板を設け、該仕切板の上方をリジェクト紙幣を集積する空間とし、該仕切板の下方を前記紙幣収納庫から回収した紙幣を集積する空間とするように内部を仕切り、前記紙幣回収カセットは、外部に露出している側面を前面扉と、該前面扉よりも内側で並行して前記仕切板のリジェクト紙幣を集積する空間に対応した箇所を開口させるように形成した内板部とによって構成し、前記前面扉を開放したときに、前記内板部が露出してその開口からリジェクト紙幣を取出し可能としたことを特徴とする。
【発明の効果】
【０００８】
これにより、本発明は、紙幣回収カセットの前扉を開くことで係員はリジェクト紙幣のみを取り出すことができ、紙幣収納庫から回収され紙幣回収カセットに収納された紙幣には触れることができないので、係員が不正に現金を抜取ってしまうことを防止できるため、厳格な現金管理を行うことができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【０００９】
【図１】実施例１の自動釣銭機を示す外観斜視図
【図２】実施例１の紙幣入出金部の構成を示す説明図
【図３】実施例１の紙幣入出金部の構成を示す説明図
【図４】実施例１の紙幣回収カセットの外観図
【図５】実施例１の前面扉を開いた様子を示す説明図
【図６】紙幣回収カセットから紙幣を取り出す様子を示す説明図
【図７】実施例２の紙幣回収カセットの構造を示す側面図
【図８】実施例２の前面扉を開いた様子を示す説明図
【図９】実施例２の内扉を開いた様子を示す説明図
【発明を実施するための最良の形態】
【００１０】
以下に、図面を参照して本発明による自動釣銭機の実施例を説明する。
【実施例１】
【００１１】
図１は実施例１の自動釣銭機を示す外観斜視図である。
【００１２】
図１において、１は自動釣銭機であり、紙幣および硬貨の入出金処理を行うものである。
【００１３】
この自動釣銭機１はＰＯＳレジスタ１５と相互に通信可能に接続されていて、ＰＯＳレジスタ１５によって紙幣および硬貨の入出金管理が行なわれる。
【００１４】
また、自動釣銭機１は、硬貨の入出金を行うための硬貨入出金部２と、紙幣の入出金を行うための紙幣入出金部３とによって構成されている。
【００１５】
４は硬貨入金口であり、入金する硬貨を投入する入金口である。この硬貨入金口４から硬貨を投入するとその硬貨は硬貨入出金部２内に引き込まれて金種別に振り分けて図示しない硬貨収納庫に収納される。
【００１６】
５は硬貨出金口であり、出金する硬貨を蓄積する出金口である。硬貨の釣銭が必要なときは硬貨入出金部２内に収納された硬貨をこの硬貨出金口５に払い出す。
【００１７】
６は硬貨リジェクト口であり、硬貨入金口４に投入された硬貨を硬貨入出金部２内に引き込み鑑別した結果、１円、５円、１０円、５０円、１００円、５００円硬貨のいずれでもないと判断したリジェクト硬貨を返却する返却口である。
【００１８】
８は紙幣入出金口であり、入金する紙幣を投入する紙幣入金口および出金する紙幣を蓄積する出金口である。この紙幣入出金口８に投入された紙幣は紙幣入出金部３内に引き込まれて金種別に振り分けて後述する紙幣収納庫に収納される。
【００１９】
９は紙幣回収カセットであり、紙幣入出金部３内の紙幣収納庫２２ａ、２２ｂ、２２ｃに収納した紙幣を回収するときにその紙幣を収納するカセットであり、一側面が外部に露出し外部に取り出し可能となっている。
【００２０】
また紙幣回収カセット９は、図示しないロック機構によって装置内からの取り出しが制限されており、後述のカセット抜取り用鍵穴２７に専用鍵が差し込まれて専用鍵が回動したときに当該ロック機構によるロックが外れて取り出せるようになっている。
【００２１】
また、紙幣回収カセット９は入金処理時に欠損等によって釣銭に適さないと鑑別された紙幣や出金処理で斜行や重送等の異常搬送によって釣銭に適さないと鑑別された紙幣等のリジェクト紙幣を収納する。
【００２２】
１０は表示操作部であり、液晶ディスプレイ等の表示部とその表示部上に配されたタッチパネル等の操作部とからなり、自動釣銭機１への現金補充に関する操作者への操作案内を表示する他、操作者による入力操作等を受け付ける。
【００２３】
ＰＯＳレジスタ１５は、商品に付されているバーコードから商品の金額を読取る図示しないバーコード読取部を備えると共に、表示画面とその上に配されたタッチパネルからなるレジスタ表示操作部１６を備えており、表示画面に顧客が購入する商品の総額等やバーコードの付されていない商品の金額を入力するためのテンキー等の入力キーを表示し、その入力キーをタッチパネル上から押下することで入力キーに定義された情報を入力できるものとなっている。
【００２４】
１７はレシート印字部であり、顧客が購入した商品の総額や顧客から預かった現金金額顧客に支払う釣銭等を印字したレシートを発行する機能を有する。
【００２５】
図２は実施例１の紙幣入出金部の構成を示す説明図である。
【００２６】
図２に示すように、紙幣入出金口８は、投入された紙幣を１枚ずつ分離して紙幣搬送路２０に繰り出すための繰り出し手段を備えている。
【００２７】
紙幣搬送路２０は、対向配置されたローラあるいはベルト等により構成され紙幣入出金口８から繰り出された紙幣を狭持して正逆方向に搬送する機能を有する搬送路であり、紙幣鑑別部２１を経由して紙幣収納部２２ａ、２２ｂ、２２ｃ、紙幣回収カセット９へ紙幣を搬送すると共に、紙幣収納部２２ａ、２２ｂ、２２ｃに収納した紙幣を紙幣回収カセット９へ搬送する。
【００２８】
また紙幣搬送路２０には紙幣の通過を検知するための図示しないセンサを複数配置し、さらに紙幣の搬送経路を切り替えるための搬送切替ブレードを有している。
【００２９】
紙幣鑑別部２１は、紙幣入出金口８から搬送されてきた紙幣の金種や正損を鑑別する機能を有する。
【００３０】
紙幣収納庫２２ａ、２２ｂ、２２ｃは、図示しないステージを有し、そのステージ上に紙幣を落下させ集積することで収納する収納庫であり、例えば紙幣収納庫２２ａは千円券を収納し、紙幣収納庫２２ｂには５千円券、紙幣収納庫２２ｃには２千円券と１万円券を混在させて収納する。
【００３１】
また、紙幣収納庫２２ａ、２２ｂ、２２ｃは、最上位に積まれている紙幣を紙幣搬送路２０に繰り出すための図示しない紙幣繰出機構が設けられている。
【００３２】
なお、紙幣収納庫２２ａ、２２ｂは顧客に釣銭として用いる紙幣を収納する釣銭用紙幣収納庫としても運用されているものとし、釣銭用として予め準備された釣銭準備金である紙幣が係員によって収納される。
【００３３】
２３は可動式仕切板（仕切板）であり、紙幣回収カセット９内に設けられ、図２に示すように紙幣回収カセット９内に紙幣が進入してくる搬送方向に対する下流側の一端部が図示しないシャフト等によって回転可能に支持され、ソレノイドとリンクとによってシャフトを回転させることで、他端部つまり搬送方向の上流側の端部が昇降可能に構成される。
【００３４】
可動式仕切板２３は、紙幣回収カセット９にリジェクト紙幣が搬送されてきたとき、その他端部が下方に下がるように一端部が回動し、一方で紙幣収納庫２２ａ、２２ｂ、２２ｃに収納した紙幣を回収するときは、他端部が上方に上がるように一端部が回動する。
【００３５】
そのため、リジェクト紙幣は可動式仕切板２３の上面に集積し、紙幣収納庫２２ａ、２２ｂ、２２ｃから回収した紙幣は可動式仕切板２３の下方に集積していき、従って紙幣回収カセット９内において可動式仕切板２３の上方がリジェクト紙幣を収納する空間となり、可動式仕切板２３の下方が回収した紙幣を収納する空間となる。
【００３６】
ここで、図３は自動取引装置の紙幣回収カセット周辺の前面部分を示す説明図である。
【００３７】
図３において、２５は下端部が回転可能に支持された前面扉であり、紙幣回収カセット９の外部に露出する側面部分であって、自動釣銭機１の筐体表面と略同一面となるように形成され、専用鍵により開錠と施錠を行う図示しない施錠機構が設けられている。
２６は鍵穴であり、前面扉２５に設けられていて、係員が専用鍵を差して回すことで前面扉２５の施錠機構を開錠する。
【００３８】
２７はカセット抜取り用鍵穴であり、前面扉２５の近傍に配されており、紙幣回収カセット９を抜き取るための専用鍵が差し込まれて回動したときに、上述した図示しないロック機構によるロックが外れるようになっている。
【００３９】
図４は実施例１の紙幣回収カセットの外観図である。
【００４０】
図４に示す２４は内板部であり、前面扉２５よりも内側で、前面扉２５に並行するように形成され、上側の一部を開口させた開口部２４ａを有している。
【００４１】
開口部２４ａは、少なくとも可動式仕切板２３よりも上方で、かつ可動式仕切板２３上に集積したリジェクト紙幣を人の手で引き出せる程度の大きさの開口であり、これにより前面扉２５を開いて内板部２４が露出したときに、紙幣回収カセット９に収納したリジェクト紙幣のみを取り出すことが可能となる。
【００４２】
２８はカセット扉であり、開口部が設けられている面と隣り合う一側面に形成されており、開放することで紙幣収納部２２ａ、２２ｂ、２２ｃから回収し収納した紙幣の取り出しが可能となる。
【００４３】
また、カセット扉２８は図示しない扉ロック機構により施錠されている。
【００４４】
２９はカセット鍵穴であり、紙幣回収カセット９の上部に設けられ、専用鍵を差し込んで回動させることでカセット扉２８の扉ロック機構を開錠させるためのものである。
【００４５】
なお、上記の鍵穴２６、カセット抜取り用鍵穴２７、カセット鍵穴２９に差し込む専用鍵は、全て共通した鍵としてもよく、それぞれが異なる鍵であっても良いものとし、それぞれが異なる鍵とした場合は、より厳格な現金管理を行うことができる。
【００４６】
上述した構成の作用について説明する。
【００４７】
ここで、図５は実施例１の前面扉を開いた様子を示す説明図である。
【００４８】
紙幣回収カセット９に収納したリジェクト紙幣を取り出す係員は、鍵穴２６に専用鍵を差し込んで回動させることで、施錠されていた前面扉２５を開錠して前面扉２５を開放する。
【００４９】
このとき、図５に示すように前面扉２５を開くと紙幣回収カセット９の内板部２４および開口部２４ａが露出し、これにより係員は紙幣回収カセット９の可動式仕切板２３の上面に集積したリジェクト紙幣を開口部２４ａを通して取り出すことができる。
【００５０】
また、係員は、紙幣回収カセット９自体を抜取るためにカセット抜取り用鍵穴２７に専用鍵を差込み回動させて紙幣回収カセット９の抜取りを制限するロックを外すことで、紙幣回収カセット９を抜取ることが可能となる。
【００５１】
ここで図６は紙幣回収カセットから紙幣を取り出す様子を示す説明図である。
【００５２】
紙幣回収カセット９を取り出した係員は、上部に設けられたカセット鍵穴２９に専用鍵を差し込んで回動させることで、カセット扉２８を開錠して図６に示すようにカセット扉２８を開いて内部に収納された紙幣を取り出すことが可能となる。
【００５３】
以上説明したように、本実施例は、リジェクト紙幣と回収紙幣とを収納する紙幣回収カセットを備えた装置において、紙幣回収カセットからリジェクト紙幣だけを取り出すときは装置側に設けた前面扉を開くことで取り出せるようにし、リジェクト紙幣以外の回収紙幣を取り出すときには前面扉を開いて紙幣回収カセットを装置外に取り出し、カセット扉を開いて取り出させるようにしたので、係員がリジェクト紙幣を取り出すときの利便性が向上するという効果を得ることができる。
【００５４】
また、紙幣収納庫内が満杯となり一部の紙幣を紙幣回収カセットに移動させた状態のときに、リジェクト紙幣を取り出す係員が、紙幣回収カセットに収納されている紙幣収納庫から一部回収した紙幣を勝手に取り出してしまう等の不正行為を防止し、厳正な現金管理を行うことができる。
【実施例２】
【００５５】
本実施例は、上記実施例１の紙幣回収カセットのカセット扉とカセット鍵穴を省くと共に、紙幣回収カセットの前面扉の後方に位置する板の代わりに内扉を設けて、自動釣銭機を使用する係員から見た紙幣回収カセットの前面部分を２重扉の構造とした点が上記実施例１と相違する。
【００５６】
なお、上記実施例１と同様の部分は同一の符号を付してその説明を省略する。
【００５７】
ここで図７は実施例２の紙幣回収カセットの構造を示す側面図である。
【００５８】
図７において、３０は内扉であり、前面扉２５よりも内側で並行するように設けられており、下端部が回転可能に支持されていてその下端部を軸に回転して開閉する仕組みとなっている。
【００５９】
また、内扉３０は可動式仕切板２３の回転軸となる一端部と略同一の高さまで上端部を形成していることで紙幣回収カセット９の上面との間に隙間を空けている。
図８は実施例２の前面扉を開いた様子を示す説明図である。
【００６０】
図８において３１は係止片であり、内扉３０の下端部に形成され、内扉３０が閉じているときに下方に向かって突出する突起であり、そのため紙幣回収カセット９が自動釣銭機１に取り付けられた状態の時には自動釣銭機１の底面の端部の前方で近接するように突出する。
【００６１】
３５は自動釣銭機１の筐体の底面部を示している。
【００６２】
上記の構成の作用について説明する。
【００６３】
係員が前面扉２５を開いたとき、図８に示すように内扉３０が外部に露出するので、係員は可動式仕切板２３の上面に収納しているリジェクト紙幣を内扉３０の上端部と、紙幣回収カセット９の上面との隙間を通して取り出すことが可能となる。
【００６４】
また、紙幣回収カセット９の可動式仕切板２３の下方に収納した紙幣を取り出す場合は、上記実施例１と同様にまず紙幣回収カセット９を外部に抜取る必要がある。これは図８に示すように係止片３１が底面部３５の先端部に前方に位置していることからそのまま内扉３０を回動させようとした場合、係止片３１が底面部３５に当接して回動が妨げられる。
【００６５】
ここで、図９は実施例２の内扉を開いた様子を示す説明図である。
【００６６】
図９に示すように、紙幣回収カセット９が取り出されると内扉３０を開いても係止片３１は自動釣銭機１の底面部３５に当接することが無くなるので、内扉３０を完全に開くことが可能となり、これによって可動式仕切板２３の下方に収納した紙幣を係員が取り出すことが可能となる。
【００６７】
以上説明したように、本実施例は上記実施例１の効果に加えて、紙幣回収カセットを外部に取り出したときに内扉が開くようにしたので、上記実施例１におけるカセット扉のロック機構やカセット鍵穴等を省くことができるため、構造が簡素になると共に低コストで製作することが可能となる。
【００６８】
上記各実施例においては、ＰＯＳレジスタに接続される自動釣銭機を例に説明したが、これに限らず銀行内の窓口端末に接続される現金取り扱い装置に適用しても同様の効果を得ることができる。
【符号の説明】
【００６９】
１ 自動釣銭機
２ 硬貨入出金部
３ 紙幣入出金部
４ 硬貨入金口
５ 硬貨出金口
６ 硬貨リジェクト口
８ 紙幣入出金口
９ 紙幣回収カセット
１０ 表示操作部
１５ ＰＯＳレジスタ
１６ レジスタ表示操作部
１７ レシート印字部
２０ 紙幣搬送路
２１ 紙幣鑑別部
２２ａ、２２ｂ、２２ｃ 紙幣収納部
２３ 可動式仕切板
２４ 内板部
２４ａ 開口部
２５ 前面扉
２６ 鍵穴
２７ カセット抜取り用鍵穴
２８ カセット扉
２９ カセット鍵穴
３０ 内扉
３１ 係止片
３５ 底面部
【特許請求の範囲】
【請求項１】
紙幣入出金口に投入された紙幣を鑑別する鑑別部と、該鑑別部で鑑別した紙幣を金種別に収納する紙幣収納庫と、
前記紙幣収納庫から回収した紙幣および前記鑑別部によって釣銭に適さないと鑑別したリジェクト紙幣を収納し、外部に取り出し可能に構成した紙幣回収カセットとを有する自動釣銭機であって、
前記紙幣回収カセットの内部に仕切板を設け、該仕切板の上方をリジェクト紙幣を集積する空間とし、該仕切板の下方を前記紙幣収納庫から回収した紙幣を集積する空間とするように内部を仕切り、
前記紙幣回収カセットは、外部に露出している側面を前面扉と、該前面扉よりも内側で並行して前記仕切板のリジェクト紙幣を集積する空間に対応した箇所を開口させるように形成した内板部とによって構成し、
前記前面扉を開放したときに、前記内板部が露出してその開口からリジェクト紙幣を取出し可能としたことを特徴とする自動釣銭機。
【請求項２】
請求項１に記載の自動釣銭機において、
前記紙幣回収カセットの前記前面扉を形成した側面と別の側面をカセット扉とし、該カセット扉を開くことによって前記仕切板の下方に集積した紙幣を取出し可能としたことを特徴とする自動釣銭機。
【請求項３】
紙幣入出金口に投入された紙幣を鑑別する鑑別部と、該鑑別部で鑑別した紙幣を金種別に収納する紙幣収納庫と、
前記紙幣収納庫から回収した紙幣および前記鑑別部によって釣銭に適さないと鑑別したリジェクト紙幣を収納し、外部に取り出し可能に構成した紙幣回収カセットとを有する自動釣銭機であって、
前記紙幣回収カセットの内部に仕切板を設け、該仕切板の上方をリジェクト紙幣を集積する空間とし、該仕切板の下方を前記紙幣収納庫から回収した紙幣を集積する空間とするように内部を仕切り、
前記紙幣回収カセットは、外部に露出する前面扉と、該前面扉よりも内側で並行して下端部が回転軸となり開閉可能に構成されて前記仕切板の下方に集積した紙幣の取出しを規制する内扉と、該内扉の下端部に設けられて該内扉が閉じているときに下方に突出する係止片とを有し、
前記前面扉が開放されたときに、前記内板部が露出し前記開口からリジェクト紙幣の取出しが可能となり、
前記紙幣回収カセットが本装置に装着されているときに前記係止片が本装置の底面の端部前方に突出し、前記内扉を開く方向に回動させると前記底面の端部に前記係止片が当接して前記内扉の回動を阻止することを特徴とする自動釣銭機。
【請求項１】
紙幣入出金口に投入された紙幣を鑑別する鑑別部と、該鑑別部で鑑別した紙幣を金種別に収納する紙幣収納庫と、
前記紙幣収納庫から回収した紙幣および前記鑑別部によって釣銭に適さないと鑑別したリジェクト紙幣を収納し、外部に取り出し可能に構成した紙幣回収カセットとを有する自動釣銭機であって、
前記紙幣回収カセットの内部に仕切板を設け、該仕切板の上方をリジェクト紙幣を集積する空間とし、該仕切板の下方を前記紙幣収納庫から回収した紙幣を集積する空間とするように内部を仕切り、
前記紙幣回収カセットは、外部に露出している側面を前面扉と、該前面扉よりも内側で並行して前記仕切板のリジェクト紙幣を集積する空間に対応した箇所を開口させるように形成した内板部とによって構成し、
前記前面扉を開放したときに、前記内板部が露出してその開口からリジェクト紙幣を取出し可能としたことを特徴とする自動釣銭機。
【請求項２】
請求項１に記載の自動釣銭機において、
前記紙幣回収カセットの前記前面扉を形成した側面と別の側面をカセット扉とし、該カセット扉を開くことによって前記仕切板の下方に集積した紙幣を取出し可能としたことを特徴とする自動釣銭機。
【請求項３】
紙幣入出金口に投入された紙幣を鑑別する鑑別部と、該鑑別部で鑑別した紙幣を金種別に収納する紙幣収納庫と、
前記紙幣収納庫から回収した紙幣および前記鑑別部によって釣銭に適さないと鑑別したリジェクト紙幣を収納し、外部に取り出し可能に構成した紙幣回収カセットとを有する自動釣銭機であって、
前記紙幣回収カセットの内部に仕切板を設け、該仕切板の上方をリジェクト紙幣を集積する空間とし、該仕切板の下方を前記紙幣収納庫から回収した紙幣を集積する空間とするように内部を仕切り、
前記紙幣回収カセットは、外部に露出する前面扉と、該前面扉よりも内側で並行して下端部が回転軸となり開閉可能に構成されて前記仕切板の下方に集積した紙幣の取出しを規制する内扉と、該内扉の下端部に設けられて該内扉が閉じているときに下方に突出する係止片とを有し、
前記前面扉が開放されたときに、前記内板部が露出し前記開口からリジェクト紙幣の取出しが可能となり、
前記紙幣回収カセットが本装置に装着されているときに前記係止片が本装置の底面の端部前方に突出し、前記内扉を開く方向に回動させると前記底面の端部に前記係止片が当接して前記内扉の回動を阻止することを特徴とする自動釣銭機。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【公開番号】特開２０１２−８８１１（Ｐ２０１２−８８１１Ａ）
【公開日】平成２４年１月１２日（２０１２．１．１２）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１０−１４４２２５（Ｐ２０１０−１４４２２５）
【出願日】平成２２年６月２４日（２０１０．６．２４）
【出願人】（００００００２９５）沖電気工業株式会社 (6,645)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２４年１月１２日（２０１２．１．１２）
【国際特許分類】
【出願日】平成２２年６月２４日（２０１０．６．２４）
【出願人】（００００００２９５）沖電気工業株式会社 (6,645)
【Ｆターム（参考）】
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