説明

自転回転低分子化改質システム。

【課題】簡便な操作で無添加にして短時間かつ有効的に、植物(野菜)・果物の原材料または加工製品中の成分(ポリフェノール等)の機能性の向上に働きかけ、特には生鮮野菜・果物などへの即時の対応(日常の、食事に供する場所にての飲食直前または飲食中での一般的使用)を容易とさせる汎用性の高い改質方法を提供する。
【解決手段】自転回転遠心と、磁場との双負荷を発振する回転装置を応用し、対象材料(植物(野菜)・果物などの原材料または加工製品)中の機能性成分の重合体(ポリフェノール等)への解重合に働きかけることで低分子化ポリフェノールへ改質させ、機能性の向上を図らせる構成とされている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自転回転の遠心力と磁場の印加との双負荷を利用した、植物ポリフェノール(重合体)への切断分離に働きかける低分子化改質方法とそのシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、がんや動脈硬化などの生活習慣病や老化促進に、体内で発生する活性酸素(フリーラジカル)による生体組織への酸化ストレスが密接に関与(老化と病気の原因の90%)していることが明らかとされ、これらを抑制・除去する新たな訴求機能として食品由来の抗酸化性物質が着目されるようになり、取分けポリフェノール類などが脚光を浴びるようになってきている。
【0003】
また、近年の生活習慣病の増加、高齢化社会の進行、医療費の増大等の社会的背景からも、これら坑酸化食品による健康増進・疾病予防への関心が高まっている。
【0004】
このため、ポリフェノール類等は機能性食品の有効成分として益々注目を集めており、ポリフェノールを含む植物の探索及び機能性の向上等に関する研究が盛んである。
(特許文献1・2及び非特許文献1参照)
しかしながら、収穫後即の生植物(生野菜)・果物における飲食直前でのポリフェノールの機能性(坑酸化力・吸収力など)の向上・増加を図る等の試みは殆ど成されておらず、増量剤を用いて栽培過程にての調整によって増加させる方法が近年公開の特許文献に開示されている程度である。(特許文献3参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−60890 号公報
【特許文献2】国際公開WO2006/090830号公報
【特許文献3】特開2008−37839 号公報
【非特許文献1】日本補完代替医療学会誌 第5巻 第3号163−171(2008−10)
【0006】
これら上述技術の活用法においては、いずれの方法にしても如何にも専門的であり、非特許文献1・2及び特許文献1では工業生産的有利における加工法、またもう一方の特許文献2では農業生産的有利における栽培法であり、産業分野での利用が主目的とされていることから、日常の、食事に供する場所にての飲食直前での簡単改質等への考慮は一切なく、特に一般に向けての汎用性は乏しい。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
このポリフェノールは、化学構造によりいくつかのグループに分類され、中でも植物界に広く分布するプロアントシアニジン類(PA)が最近特に注目されているが、PAの天然で得られるものの多くは高分子であるため、経口的に採取された際に強烈な渋味・苦味を呈す、又は、生体への吸収性・溶解性が低い等の問題から食品産業上利用し難いとされ、その産業上での利用化への改善が望まれていた。
【0008】
一方、抗酸化力を評価・数値化できる新たな指標表示の本格的導入に向けての検討が盛んに行われており、その需要の高まりに対しても、このような産業的技術やその効果を一般にても利用可能な程度にまで汎用化することが出来るならば、多くの分野で画期的な新規産業の創出につながると期待される。
【0009】
本発明の目的は以上の問題点を解決し、日常の、食事に供する場所にての飲食直前または飲食中での一般的利用をも可能としうる汎用性の高い簡易改質システムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者は、上記の問題点に鑑みてなされたもので、自転回転による遠心力と磁場との双負荷を連続的且つ同時に対象材料(植物・果物などの原材料または加工製品)に加え、植物ポリフェノール(重合体)への断片化(低分子化)を図らせることによってその機能性(坑酸化力など)が向上するなどの改質効果を生じることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】
このような目的を達成するための本開発の技術的手段は、対象材料(植物・果物などの原材料または加工製品)を、専用容器または市販形態(瓶型容器)直接での装着を可能とする容器保持アダプター用固定ネジ部(10h)と、それを支え動力(回転)を伝えるシールド機能(10f・10k)を付属する上部回転シャフト(10e)及び下部回転シャフト(10j)と、それを回転させ任意の速度に制御するモーターON・OFF兼、速度制御ダイヤル型スイッチ(10b)を具え、前記シールド機能(10f・10k)を付属する上下回転シャフト(10e・10j)に装着される前記対象材料に対し自転回転による遠心力と磁場との双方による連続的且つ同時負荷を加える構成としたものである。
【0012】
上述した本発明の自転回転低分子化改質システムは、対象材料(植物・果物などの原材料または加工製品)への改質に対し、遠心力と磁場との双方からの連続的且つ同時負荷の両立を図ることが好ましく、またその調整操作においては微調整を可能とした高精度なミキシング(双方向での調整)においては簡便且つコンパクトに行わせることがより一層好ましい。
【0013】
また、上述した前記自転回転装置(100)の始動時においては、目標設定値(目標回転数)への立ち上がり速度が、瞬発的に起動することが好ましく、またその設定操作においては簡便且つコンパクトに行えることがより一層好ましい。
【0014】
また、上述した本発明の自転回転低分子化改質システムは、前記自転回転装置(100)への装着容器が、その対象材料(植物・果物などの原材料または加工製品)毎で多種多様な形態(瓶又はペットボトル等)を有することから集約化を図ることが好ましく、またその装着操作(取付操作)を、簡便且つコンパクトに行わせることがより一層好ましい。
【0015】
上記第1の課題解決手段による作用は次の通りである。
前記自転回転装置(100)における回転速度の制御が、正転(時計回り)または逆転の何れかにおいて、10rpm以上100rpm又は200〜300rpm程度として、その間での1rpmステップ毎での任意の微調整設定を、モーターON・OFF兼、速度制御ダイヤル型スイッチ(10b)とデジタル回転表示部(10c)との併設によって可能にすると伴に、一方の磁場調整においては、動力源となるモーターより発生の磁場(稼動時に発生)に対し、回転保護カバー(10f・10k)へのシールドコーティングにおいて、ピークの異なる複数のコーティング剤(10k−A・10k−2B・10k−2C)を用いることで微調整設定(より広い周波数帯へのシールドに対応)に働きかけ、専用の磁場発生ユニット等を不要にするという効果を発揮することができる。
【0016】
また、上記第2の課題解決手段による作用は、
前記自転回転装置(100)の起動時における立ち上がり速度を、任意の設定速度から自動的に50%upして行わせる瞬発高回転起動を可能とさせ、その設定のスタートを、電源ON・OFFスイッチ(10a)との兼用とすることでは、シンプルな操作(モーターON・OFFスイッチ10bがOFFの場合では通常の電源ON・OFFスイッチとして働き、任意の回転数設定状態でのONによってのみ瞬発高回転起動を発生する様に働く)にて、より簡便に行わせるという効果を発揮することができる。
【0017】
また、上記第3の課題解決手段による作用は、
前記自転回転装置(100)における装着容器が、
対象材料(植物・果物などの原材料または加工製品)毎で多種多様な形態(市販の瓶型容器又はペットボトル)を有することに対して、比較的共通化(ペットボトルでは主にφ28mm径に対応する「Alcoa1716規格」と「PCO1810規格」が一般的)されている注ぎ口部を基点とした吊下げ状とすることでは、多種多様な容器形態への集約化に働き、最小限のアダプターによるコンパクトな保持に働きかけるという効果を発揮することができる。
【0018】
本発明において、飲食直前または飲食中の改質とは、1分程度の処理時間にて、無添加にして簡便かつ衛生的(間接的処理)に前記対象材料(植物・果物などの原材料または加工製品)への単独及び混合処理(野菜・果物ジュースのミックス)等による改質改善の実施を言う。
【発明の効果】
【0019】
本発明の自転回転低分子化改質システムを用いれば、簡単な操作で機能性食品としての性質を高めることが可能となる。すなわち、本発明は、特殊な設備を必要とせず、短時間かつ有効的に、植物・果物の原材料または加工製品中の機能性成分の向上に働きかけることから、一般利用的に極めて有利である。さらに、本発明方法により得られる効果として風味が良好であり、特に飲料として用いるのに有利である。
【0020】
また、本発明の自転回転低分子化改質システムは、特に、近年の健康志向ブームによる坑酸化への関心が高まりつつあることや、よりシンプルな構造に付き比較的容易に物作りが出来ることと、またその操作に一切の添加物を不要とした間接的処理を利用するので衛生上からも良好に設定され、安全性の面でも問題がないと思われる等より実用化への期待は大きい。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施の形態の組み合わせを示す、自転回転装置(100)と手動昇降式スタンド台(110)を示す斜視図である。
【図2】図1の手動昇降式スタンド台(110)における自転回転装置(100)の昇降状態を示す斜視図である。
【図3】図1の自転回転装置(100)の全体の組み立てを示す分解図である。
【図4】図1の自転回転装置(100)の詳細を示す斜視図である。
【図5】図3の2分割式専用容器差上げ保持アダプター(12)の外・内面を示す分解説明図である。
【図6】図3の2分割式瓶容器吊下げW保持アダプター(13)の外・内面を示す分解説明図である。
【図7】図5の2分割式専用容器差上げ保持アダプター(12)への専用容器(15)の装着状態を示す実施図である。
【図8】図6の2分割式瓶容器吊下げW保持アダプター(13)への大瓶容器ボトルネック部(15−L)と、小瓶容器ボトルネック部(15−S)の装着状態を示す実施図である。
【図9】図5の2分割式専用容器差上げ保持アダプター(12)への専用カップ(14)の装着に引き続き、容器保持アダプター用固定ネジ部(10h)までのセットアップ手順を示す実施説明図である。
【図10】図6の2分割式瓶容器吊下げW保持アダプター(13)への瓶容器(15)の装着に引き続き、容器保持アダプター用固定ネジ部(10h)までのセットアップ手順を示す実施説明図である。
【図11】図6の2分割式瓶容器吊下げW保持アダプター(13)の対象瓶容器類の内の、多種多様なペットボトル容器(13−A)と、国・製作地方毎で異なる複数類のワインボトル(13−B)等を示す斜視図である。
【図12】図4の回転保護カバー電磁波シールドコーティング(10f−2)及び(10k−2)のコーティング毎で異なるシールド性能を示すグラフである。
【図13】対象材料(ワイン)へのビタミンC当量による坑酸化力の測定比較を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以上のような効果を奏することができる自転回転低分子化改質システムは、図1の組み合わせ説明図に示すように、モーターを駆動源とする自転回転装置(100)と手動昇降式スタンド台(110)との2系統の組み合わせによる構成としたものである。
【0023】
以下、本発明の実施の形態の自転回転低分子化改質システムにつき、図1〜図13を用いて詳細に説明する。
【0024】
図1は本発明の実施例を示す自転回転低分子化改質システムの全体構成図、図2〜図10はその詳細な構成を示す模式図である。
【0025】
これらの図1において、100は自転回転装置、110は手動昇降式スタンド台で、図はその組み立てられた完成形を示す。
【0026】
図2においては、手動昇降式スタンド台(110)の構成から、11aは手動回転式昇降調整ハンドル部を、11bは昇降レール部、11cは昇降レール上限ストッパー部を、11dは固定スタンドのベース板を示し、またそれらの機能による、100aは自転回転装置(100)の上昇状態(市販形態の瓶型容器又はペットボトル装着時)を、100bは自転回転装置(100)の下降状態(専用円筒容器装着時)を示す。
【0027】
図3は自転回転低分子化改質システムの組み立ての詳細から、100は自転回転装置本体を、10b・10iは上・下部回転保護カバー用取り付けネジ部を、10e・10jは上・下部回転シャフトを、10f・10f−2は差上げ式固定容器用シールド回転保護カバーとそのシールドコーティングを、10k・10k−2は吊下げ式固定容器用シールド回転保護カバーとそのシールドコーティングを、10h・10gは容器保持アダプター用固定ネジ部とそのシャフトへのロック部を、また12・13は2分割式専用容器差上げ保持アダプターと2分割式瓶容器吊下げW保持アダプターで、14・15は其々に装着される専用円筒容器と市販形態の瓶型容器を示す。
【0028】
図4は自転回転装置(100)の詳細から、100は自転回転装置本体を、10aは電源ON・OFF兼、瞬発高回転起動スイッチを、10bはモーターON・OFF兼、速度制御ダイヤル型スイッチを、10cはデジタル回転表示部を示す。
【0029】
図5は2分割式専用容器差上げ保持アダプター(12)の組み立ての詳細から、12a・12bは2分割式差上げ保持アダプター外面左部及び右部を、12c・12dは2分割式差上げ保持アダプター内面左部及び右部を示し、10h2はそれら容器保持アダプター用の固定ネジ部の断面を示す。
【0030】
図6は2分割式瓶容器吊下げW保持アダプター(13)の組み立ての詳細から、13a・13bは2分割式吊下げW保持アダプター外面左部及び右部を、13c・13dは2分割式吊下げW保持アダプター内面左部及び右部を示し、13S・13Lはその小大サイズ瓶の合致部を、10h2はそれら容器保持アダプター用の固定ネジ部の断面を示す。
【0031】
図7〜図8においては、2分割式容器差上げ及び吊下げ保持アダプターへの容器の装着状態から、14は専用円筒容器の装着例を、15S・15Lは市販形態の大小瓶型容器の装着例を示し、15a・15b・15cはそれらの開口部(キャップ部)と段差部(ネック部)と細口テーパー部を示す。
【0032】
図9〜図10においては、2分割式容器差上げ及び吊下げ保持アダプターへの其々の容器の組み付け手順を示す。
【0033】
図11は、市販形態瓶型容器の現状から、13−Aは多種多様なペットボトル容器を、13−Bは国・製作地方毎で異なる数種類のワインボトルを示す。
【0034】
このような機能を有する自転回転低分子化改質システムの使用方法について、図2〜11を参照して説明する。
【0035】
まず、目的とする対象材料(植物・果物などの原材料または加工製品)の容器に合わせて2分割式容器保持アダプターの12・13の何れかを選択し、図7又は図8状に合致させた上にて容器保持アダプター用固定ネジ部(10h)に組み付け、図9又は図10状にセットする。
【0036】
次に、選択された容器に合わせて回転装置用固定スタンド(110)の手動回転式昇降調整ハンドル部(11a)を操作し、自転回転装置(100)の上下位置を図2の100a又は100b状に調整する。
【0037】
続いて、自転回転装置(100)の電源ON・OFFスイッチ(10a)をONとした上にて、ON・OFF兼、速度制御ダイヤル型スイッチ(10b)とデジタル回転表示部(10c)との連携操作によって任意の回転数への設定を行い、終了後に、電源ON・OFFスイッチ(10a)のみをOFFにしてスタンバイとする。
【0038】
そして、保持アダプターの選択により決定される専用シールド回転保護カバー(10f・10k)を上下の回転シャフト(10e・10j)に付帯する回転保護カバー用取り付けネジ部(10d・10i)へ先行させて取り付け、後に、対象材料容器を組み付けた容器保持アダプター用固定ネジ部(10h)を回転シャフト(10e・10j)に挿入して付属のシャフトロック部(10g)によって締め付け固定を行い、確認の上にて電源ON・OFFスイッチ(10a)をONとして瞬発高回転起動による改質を開始させる。
【0039】
なお、上記、図に説明の前記自転回転低分子化改質システムに付いては、これらに限定することなく、目的に合わせて様々な形状及びサイズへの変更が図れる。
【0040】
本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形および付加が可能であり、これらを本発明の範囲から排除するものではない。
[基礎実験例]
【0041】
以下に、本発明の自転回転低分子化改質システムの根幹となるシールド性能と高酸化能の改善に関する基礎実験例につき、図12〜図13を用いて詳細に説明する。
【0042】
図12は、本発明の改質に大きく関与する電磁波へのシールド性能(コーティング毎の性能)をKEC法によって測定した比較グラフで、10k−Aの銀フィラー塗装(5〜10μm)と、10k−Bの銀・銅フィラー塗装(15〜20μm)と、10k−Cのニッケル/フィラー塗装(15〜20μm)との3点において、其々が異なる性能を示しているのが確認出来る。
【0043】
図13は、本発明に用いられる自転回転装置における機能性成分(坑酸化力)の向上に付き、回転装置未使用との比較測定を示すグラフで、同量のワインにおいてより高い坑酸化力の向上が確認できる。
1)測定装置:テトラライトTK−LP400
2)測定環境
発光試薬 :ルミノール+安定化酸化物
反応試薬 :HRP
基準物質 :Vitamin C
Blank試料:PBS
希釈条件 :サンプルをPBSにて希釈
3)測定方法
▲1▼テトラライトにBlank試料と基準物質濃度2種及び被験体をセットする。
▲2▼各測定セルに発光試薬及び反応試薬 を自動分注する。
▲3▼自動分注後に1秒間フォトンカウントを実施しルミノールの発光量を計測する。
▲4▼その後5秒間隔でフォトンカウントし、各測定セルに対し5分間繰り返し実施。
▲5▼得られた発光量から、最小二乗法にて発光阻害能半減時間を算出する。
▲6▼VCの発光阻害能半減時間から近似直線を求め、被試験試料をその近似直線からVCに当てはめた坑酸化能(μg/mlVC当量)を求める。(VCとはvitamin C)
【符号の説明】
【0044】
100 自転回転装置
100a 回転装置のスタンド上部移動状態
100b 回転装置のスタンド下部移動状態
10a 電源ON・OFF兼、瞬発高回転起動スイッチ
10b モーターON・OFFスイッチ兼、速度制御部
10c デジタル回転表示部
10d 上部回転保護カバー用取り付けネジ部
10e 上部回転シャフト
10f 差上げ式固定容器用シールド回転保護カバー
10f−2 回転保護カバー電磁波シールドコーティング
10g 容器保持アダプター用シャフトロック部
10h 容器保持アダプター用固定ネジ部
10h2 容器保持アダプター用固定ネジ部の断面
10i 下部回転保護カバー用取り付けネジ部
10j 下部回転シャフト
10k 吊下げ式固定容器用シールド回転保護カバー
10k−2 回転保護カバー電磁波シールドコーティング
10k2A 銀フィラー塗装
10k2B 銀・銅フィラー塗装
10k2C ニッケル・フィラー塗装
110 回転装置用固定スタンド
11a 手動回転式昇降調整ハンドル部
11b 昇降レール部
11c 昇降レール上限ストッパー部
11d 固定スタンドベース板
12 2分割式専用容器差上げ保持アダプター
12a 2分割式差上げ保持アダプター外面左部
12b 2分割式差上げ保持アダプター外面右部
12c 2分割式差上げ保持アダプター内面左部
12d 2分割式差上げ保持アダプター内面右部
13 2分割式瓶容器W吊下げ保持アダプター
13a 2分割式吊下げW保持アダプター外面左部
13b 2分割式吊下げW保持アダプター外面右部
13c 2分割式吊下げW保持アダプター内面左部
13d 2分割式吊下げW保持アダプター内面右部
13−A 多種多様なペットボトル容器
13−B 国及び製作地方毎で異なる数種類のワインボトル
13S 2分割式吊下げW保持アダプター小瓶サイズ合致部
13L 2分割式吊下げW保持アダプター大瓶サイズ合致部
14 専用円筒容器
14a 専用円筒容器用キャップ
15 市販形態の瓶型容器
15a 開口部(キャップ部)
15b 段差部(ネック部)
15c 細口テーパー部
15−S 小瓶容器ボトルネック部
15−L 大瓶容器ボトルネック部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自転回転における遠心力と磁場との双負荷による、植物成分の重合体(ポリフェノール等)への解重合(低分子化)を目的とする自転回転改質システムであって、対象材料(植物・果物などの原材料または加工製品)の充填容器が装着される自転回転装置(100)と、容器内への磁場の影響を調整するシールド回転保護カバー(10f・10k)との組み合わせによって、植物成分の重合体(ポリフェノール)に対し、自転回転による遠心力及び磁場の双負荷を、連続的且つ同時に加えることで低分子化を図らせ、対象材料(植物・果物などの原材料または加工製品)中の機能性成分の向上に働きかけることを特徴とする、
自転回転低分子化改質システム。
【請求項2】
前記自転回転装置(100)が、対象材料(植物・果物などの原材料または加工製品)を、専用容器または市販形態(瓶容器)直接での装着を可能とする容器保持アダプター用固定ネジ部(10h)と、それを支え動力(回転)を伝えるシールド機能(10f・10k)を付属する上部回転シャフト(10e)及び下部回転シャフト(10j)と、それを回転させ任意の速度に制御するモーター制御部(10b)を具え、前記シールド機能(10f・10k)を付属する上下回転シャフト(10e・10j)に固定載置される前記対象材料に対し、自転回転による遠心力と磁場の双負荷を連続的且つ同時に発生し得る出力を有することを特徴とする、
請求項1に記載の自転回転低分子化改質システム。
【請求項3】
前記自転回転装置(100)の動力源となるモーターより発生の磁場(稼動時に発生)に対して、シールド加工がその調整に働くことを利用した印加機能とし、遠心との併用負荷を容易にさせると伴に、専用の磁場発生ユニット等を不要とした簡易化に働きかけることを特徴とする、
請求項1・2に記載の自転回転低分子化改質システム。
【請求項4】
前記自転回転装置(100)へのシールド回転保護カバー(10f・10k)の取り付け形態が、上部回転保護カバー用取り付けネジ部(10d)に取りつける事による差し上げ式固定容器用(10f)と、下部回転保護カバー用取り付けネジ部(10i)に取り付ける事での吊下げ式固定容器用(10k)との双方の用途に対応させ、前記対象材料(植物・果物などの原材料または加工製品)の各種容器の形態に合わせ、随時取り換えて使用できることを特徴とする、
請求項1〜3に記載の自転回転低分子化改質システム。
【請求項5】
また、前記シールド回転保護カバー(10f・10k)のシールド形態が、スプレー法にての施行において、シールドピークの異なるコーティング剤の選択または、複数のコーティング剤をマルチレイヤーに重ね合わせることで、より広い周波数帯へのシールドに対応させ、前記対象材料(植物・果物などの原材料または加工製品)の各種成分毎の特性に合わせ、随時取り換えて使用できることを特徴とする、
請求項1〜4に記載の自転回転低分子化改質システム。
【請求項6】
前記上下回転シャフト部(10e・10j)への前記対象材料(植物・果物などの原材料または加工製品)用充填容器の装着形態が、容器保持アダプター用固定ネジ部(10h)と、それに合致する2分割式の専用容器差上げ保持アダプター(12)と、2分割式瓶容器吊下げW保持アダプター(13)との3点により構成され、前記対象材料(植物・果物などの原材料または加工製品)の各種容器に対し、雄ネジ付きの2分割容器保持アダプター(12・13)によって左右から挟み込んだ後に、固定用雌ネジ部(10h)にてシャフトに固定され、前記自転回転装置へと接続されることを特徴とする、
請求項1・2に記載の自転回転低分子化改質システム。
【請求項7】
前記2分割式瓶容器吊下げW保持アダプター(13)の前記対象材料(植物・果物などの原材料または加工製品)用瓶型容器(15)への取り付け形態が、瓶容器の開口キャップ部(15a)と細口テーパー部(15C)との段差ネック部(15B)を利用した挟み込み型の固定アダプターで、上下で異なる瓶サイズへの合致部(15−S・15−L)を有して下部シャフト(10j)への接続を容易とした吊下げ固定式であって、前記対象材料(植物・果物などの原材料または加工製品)の各種瓶型容器に合わせ、随時取り換えて使用できることを特徴とする、
請求項1・2・6に記載の自転回転低分子化改質システム。
【請求項8】
また、前記2分割式瓶容器吊下げW保持アダプター(13)の取り付け形態が、比較的共通化(ペットボトル例:主にφ28mm径に対応する「Alcoa1716規格」と「PCO1810規格」が一般的・ワインボトル:φ17〜28mmで主に28mmが一般的)されている注ぎ口部を基点とすることでは、多種多様に渡る対象容器のペットボトル(13−A)または、国・製作地方毎で異なる数種類のワインボトル(13−B)等に対して集約化を図らせ、最小限のアダプターでよりコンパクトな保持を行わせることを特徴とする、
請求項6・7に記載の自転回転低分子化改質システム。
【請求項9】
前記自転回転装置(100)の前記自転回転装置(100)のモーター制御部部(10b)における回転速度の制御が、正転(時計回り)または逆転の何れかにおいて、10rpm以上100rpm程度又は200〜300rpmとして、その間での1rpmステップ毎での任意の微調整設定を可能にすると伴に、その起動時における立ち上がり速度を、任意の設定速度から自動的に50%upして行わせる瞬発高回転起動を可能とさせ、より効果的な低分子化に働きかけることを特徴とする、
請求項1・2に記載の自転回転低分子化改質システム。
【請求項10】
前記自転回転装置(100)の低分子化改質処理時間が、1〜2分程度と極短時間での処理を可能とすることでは、対象材料(植物・果物などの原材料または加工製品)の飲食直前または飲食中での好みに合わせた改質を可能として、特には生鮮野菜・果物などへの即時の改質をも容易とさせることを特徴とする、
請求項1・2に記載の自転回転低分子化改質システム。
【請求項11】
前記自転回転装置(100)への対象材料(植物・果物などの原材料または加工製品)の固定載置が、前記専用円筒容器(14)または市販形態瓶型容器(15)などを介する間接的な固定把持により、完全非接触環境下において衛生上からも良好に実施されることを特徴とする、
請求項1・2・6・7に記載の自転回転低分子化改質システム。
【請求項12】
前記自転回転装置(100)の固定スタンド(110)が、前記対象材料(植物・果物などの原材料または加工製品)用市販形態瓶型容器(15)の各種サイズ毎での調整(長さ)において、昇降レール部(11b)と手動回転式昇降調整ハンドル部(11a)の採用により、連続的且つ無段階の調整を可能とし、必要最小限の高さによる最適重心バランスを容易に図らせることを特徴とする、
請求項1・2に記載の自転回転低分子化改質システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate


【公開番号】特開2013−99328(P2013−99328A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−239577(P2012−239577)
【出願日】平成24年10月15日(2012.10.15)
【出願人】(392022260)
【出願人】(511063675)
【Fターム(参考)】