説明

自転車フォークアセンブリを固定するロードキャリア

【課題】自転車フォークアセンブリを固定するためのロードキャリアの提供。
【解決手段】貫通車軸型自転車前輪の前車軸ハブアセンブリを受け取り、固定するように構成されるが、スキュア型自転車前輪のフォークを受け取るように一時的に調整される自転車フォークマウントは、前車軸ハブアセンブリを挿入可能に収容するため構成された穴を有するフォークマウント本体を含む。アダプタは、穴に収容され、アダプタに対して平行移動するように対応付けて構成されるフォーク受取スキュアを有する。バイアスアセンブリは、アダプタとスキュア間に配置され、スキュア型前輪を有する自転車のフォークを受け取り、自転車フォークマウントに脱着可能に固定するため、前記スキュアの一対のフォーク受取端がフォークマウント本体の横断面を超えて反対方向に配置される端部延長構造に向かって前記スキュアを付勢する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両ロードキャリアとそのための迅速着脱機構に関する、特に、迅速着脱フォークマウントアセンブリを備えるロードキャリアに関する。
【背景技術】
【0002】
自転車をロードキャリアとラックアセンブリに固定する迅速着脱フォークマウントアセンブリが既知である。迅速着脱フォークマウントアセンブリの例としては、特許文献1〜4が挙げられ、これらの特許は引用により全文を本明細書に明確に組み込む。
【0003】
上記既知の迅速着脱フォークマウントアセンブリはすべて、「従来の」フォークアセンブリを固定する、すなわち、それぞれが通常末端にU字状またはC字状のスロットを有する一対のプロング端部を有する種類の自転車フォークを固定するために構成されている。よって、一般的に、前輪を従来のフォークに固定するため、ホイール車軸の対向端はプロングのスロット内に摺動され、ネジ付きナットまたは締付迅速着脱機構によって固定される。同様に、迅速着脱フォークマウントアセンブリに従来のフォークを固定するため、フォークのスロットは最初に1列に並べられ、スキュアの対向端上を摺動し、その後、締付機構によってフォークのプロングに力がかかる。フォークをフォークマウント本体に固定するためにプロングにかかる力は、通常内側に向く力だが、外側に向く力も利用することができる。
【0004】
上述の迅速着脱フォークマウントアセンブリは通常、従来の大部分のフォークを摺動可能に収容し、固定するのに十分であるが、従来のフォークを固定する迅速着脱フォークマウントアセンブリの問題は、それらが従来のフォークを固定するように特別に構成されており、多くの種類のマウンテンバイクやオフロード型自転車を固定できないことである。この理由は、多くのマウンテンバイクおよびオフロード型自転車は、「貫通車軸」型ホイールと、プロングが従来のフォークのU字状およびC字状のスロット端部を有していない「貫通車軸」フォークとを備えるからである。貫通車軸型フォークのプロングの末端は、車軸、ホイールハブ部材、または穴シリンダを受け取る閉鎖開口部を備える。したがって、従来のフォークを固定するように設計された迅速着脱フォークマウントアセンブリは通常、直接、貫通車軸型フォークを固定することができない。
【0005】
上記問題に対処する1つの試みは、従来のフォークを固定するように構成された迅速着脱フォークマウントアセンブリに対して貫通車軸フォークを固定させるアダプタを使用することである。上記アダプタの一例が、特許文献5に記載されている。特許文献5に開示されるアダプタは貫通車軸フォークを大半の従来の迅速着脱フォークマウントアセンブリに固定することができるが、アダプタを使用するのは困難で時間がかかる、および/または、アダプタはラック/ロードキャリア上に自転車を安定して固定することができない場合がある。実際、上記アダプタを使用して自転車を固定するために、自転車前輪を最初に貫通車軸フォークから取り外し、一対のネジ付きナットを用いてアダプタを貫通車軸フォークに固定しなければならず、そのためにはレンチを使用する必要がある。その後、フォークとアダプタアセンブリの組み合わせを1列に並べて、従来の迅速着脱フォークマウントアセンブリのスキュア上を摺動させ、迅速着脱機構を係止しなければならない。もう1つの問題は、大半の従来の迅速着脱フォークマウントアセンブリがフォークマウント本体またはハウジング内に緩く保持される単独のスキュアを使用するため、アダプタのプロングをスキュアのプロング受取部と位置合わせしづらいことである。これは特に、フォークマウントアセンブリが上昇されるとき、すなわち、自動車のルーフに装着される、あるいは相当苦労して自転車が固定されるときに困難である。たとえば、搭載中、アダプタのプロングはスキュアの端部に当たって、それをフォークマウントハウジングの一方の側面に移動させる可能性がある。その結果、プロングにぶつけられたスキュアの端部(およびプロング受取部)はハウジング内に隠れて、スキュアの過度に長い部分がハウジングの他方の側面から延在する可能性がある。次に自転車を搭載する際、ユーザはハウジング内でスキュアを再度中心に置かなければならない。通常、これは、自転車を脇に置いてからスキュアを中心に置く、あるいは、片方の手で自転車を支え、もう片方の手でスキュアを中心に置くことによって達成される。当然のことながら、ユーザは、貫通車軸フォークとアダプタを従来のフォークマウントアセンブリ上に置こうとするとき、多大なフラストレーションを覚える。
【0006】
特許文献5に記載される種類のアダプタを使用するもう1つの問題は、フォークマウント結合アセンブリ−アダプタ−自転車アセンブリは自転車とフォークマウントアセンブリ間の接続点が増えることである。したがって、このように固定された自転車は通常、フォークがフォークマウントアセンブリに直接接続される自転車ほど安定して固定されない。輸送車両が目的とするサイクリング地に到着するのに起伏の多い地形を横断する際、これが問題となる可能性がある。さらに、自転車とフォークマウントアセンブリ間の接続点の数が増えると、ユーザのエラーが増える傾向にある。すなわち、ユーザが正しくアダプタに自転車を、もしくはフォークマウントアセンブリにアダプタ搭載できない可能性が高まる。さらに、プロング間の幅および/または単独のプロングの幅はフォークによって様々に異なるため、個々に異なるサイズのフォークアセンブリを固定するには、別々の特別サイズのアダプタが通常要求される。また、使用中でないとき、特許文献5のアダプタは簡単に外れたり、失われたり、あるいは盗まれたりすることがある。
【特許文献1】米国特許第6,758,380号
【特許文献2】米国特許第5,875,947号
【特許文献3】米国特許第5,362,173号
【特許文献4】米国特許第5,511,894号
【特許文献5】米国特許第6,036,069号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで必要なのが、使用しやすく、多くの異なる種類のフォークをロードキャリアに安定して固定することのできる迅速着脱フォークマウントアセンブリである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記問題に対処する試みにおいて、本発明は概して、貫通車軸フォーク、すなわち、貫通車軸型自転車前輪の前車軸ハブアセンブリを固定可能なフォークを受け取り、固定するように構成されるが、従来のフォーク、すなわち、スキュア型自転車前輪を受け取ることのできるフォークを受け取るように一時的に調整される自転車フォークマウントを備える(これらを含むが、必ずしも限定されない)。本発明による自転車フォークマウントは、フォークマウント本体、すなわち、貫通車軸自転車前輪の前車軸ハブアセンブリを挿入可能に収容するための穴または空隙を有するハウジングを含むが、それに限定されない。アダプタは穴に収容され、アダプタに対して平行移動するように対応付けて構成されるフォーク受取スキュアを有する。バイアスアセンブリは、アダプタとスキュア間に配置され、スキュアの一対のフォーク受取端はそれぞれフォークマウント本体の横断面を超えて反対方向に配置される端部延長構造に向かってスキュアを付勢する。スキュアの一対のフォーク受取端は、スキュア型前輪を有する自転車のフォーク、すなわち、従来のフォークを受け取り、自転車フォークマウントに脱着可能に固定するように構成される。
【0009】
本発明の別の実施形態では、穴は、フォークマウント本体を通過し、その横側面間で延在する略円柱状チャネルであり、アダプタは、主に円柱状で、フォークマウント本体の穴内に合致適合するように構成される外面を有する。本発明のいくつかの実施形態では、アダプタは、バイアスアセンブリを収容する内部トラップ空間を有する。
【0010】
本発明のいくつかの実施形態によると、バイアスアセンブリは、アダプタとスキュアに当接係合する。いくつかの実施形態では、アダプタに接するバイアスアセンブリの部分はフォークマウント本体に対して固定され、スキュアに接するバイアスアセンブリの部分は、スキュアが移動させられた後に端部延長構造に復帰する間、フォークマウント本体に対して平行移動する。本発明の別の実施形態では、バイアスアセンブリは、アダプタに対する2方向のいずれかで、スキュアの平行移動を付勢することのできる双方向バネ機構であって、トラップ空間の内面とスキュアの外面に当接係合する。いくつかの実施形態では、バイアスアセンブリは、前記アダプタと前記スキュアに接触するコイルバネを備える。他の実施形態では、バイアスアセンブリは、それぞれがアダプタとスキュアに接触する一対のバネを備える。いくつかの実施形態では、一対のバネのそれぞれがコイルバネである。いくつかの実施形態では、バイアスアセンブリは、それぞれがアダプタとスキュアに接触する少なくとも2つのバネを備え、少なくとも2つのバネのそれぞれがコイルバネである。
【0011】
本発明のいくつかの実施形態では、スキュアには、バイアスアセンブリが接する干渉部材が設けられる。いくつかの実施形態では、干渉部材は、バイアスアセンブリが接するフランジ面を形成し、フランジ面はスキュアの長手軸を中心に略放射状に突出する。いくつかの実施形態では、放射状に配向したフランジ面は、スキュアに設けられるトラックに位置するスナップリングによって形成される。
【0012】
本発明のいくつかの実施形態では、一対のフォーク受取端はそれぞれプロング係合壁を含み、バイアスアセンブリは、各プロング係合壁をアダプタから離れるように逆方向に移動させる。
【0013】
本発明のいくつかの実施形態では、自転車フォークマウントは、スキュアに結合され、フォーク固定位置とフォーク解放位置間でスキュアを軸方向に配置するように構成される締付アセンブリを含む。いくつかの側面では、締付アセンブリがフォーク解放位置からフォーク固定位置に移動すると、プロング係合壁の少なくとも一方は、他方に向かって移動する。
【0014】
本発明の別の実施形態では、貫通車軸フォークを受け取り、固定するように構成されるが、従来のフォークを受け取るために一時的に調整される自転車フォークマウントは、貫通車軸フォークの前車軸ハブアセンブリを挿入可能に収容するために構成された穴を有するフォークマウント本体を備える。アダプタは穴に収容され、対応付けられたフォーク受取スキュアを有する。フォーク受取スキュアは、アダプタに対して平行移動するように構成される。バイアスアセンブリは、アダプタとスキュア間に配置され、スキュアの一対のフォーク受取端の両端がフォークマウント本体の横断面を超えて反対方向に配置される端部延長構造に向かってスキュアを付勢する。一対のフォーク受取端はそれぞれ、従来のフォークのスロット付きプロングを受け取り、自転車フォークマウントに脱着可能に固定するように構成される。
【0015】
本発明の別の実施形態では、自転車の貫通車軸フォークまたは従来のフォークを脱着可能に固定するフォークマウントは、貫通車軸フォークの車軸ハブ部材を収容する空隙を有するフォークマウント本体を含み、アダプタは空隙内に収容可能で、対応付けられたスキュアを有する。スキュアは対向端に第1および第2のプロング係合面を有し、アダプタに対する平行移動ができるように構成される。バイアスアセンブリはアダプタとスキュア間に配置され、第1および第2のプロング係合面がアダプタから逆方向に離れて移動するようにスキュアを付勢する。スキュアは、従来のフォークのスロット付きプロングを摺動可能に受け取り、脱着可能に固定するように構成される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明は、例として、以下の添付図面を参照して詳細に説明する。
【0017】
本発明を以下に、より詳細に説明し開示する。しかし、開示される実施形態は本発明の単なる例であり、本発明は様々な代替の形状で具体化することができると理解されたい。また、添付図面は必ずしも均等に縮尺しておらず、特定の部品の詳細を示すためにいくつかの特徴は誇張され、あるいは最小化されていると理解すべきである。したがって、本明細書に開示される固有の構造上および機能上の詳細は、請求の範囲を限定すると解釈すべきでなく、本発明を実行し使用するうえで、当業者に教示する例として単に提供されているにすぎない。以下の詳細な説明では、異なる図面の同じ参照符号が同じ構造要素を特定することを目的とすると理解すべきである。概して本発明はフォークによりルーフ搭載型のロードキャリア上に自転車を固定するように主に構成されたフォークマウントアセンブリとして記載されているが、フォークマウントアセンブリは必ずしも自転車を固定することに限定されず、ルーフ搭載型ロードキャリアと関連して利用されることに限定されないと理解すべきである。最初から、「貫通車軸」という用語は、フォークとホイールを指す際、フォークプロングの末端が大径車軸またはシリンダを収容するための閉鎖された、または閉鎖可能な開口部を有する種類のフォークを指すことを意図すると理解すべきである。通常、貫通車軸フォークの車軸またはシリンダは、直径が20mm以上で、ホイールは大径車軸またはシリンダを収容するハブを有する。多くの場合、車軸またはシリンダは、ホイールがフォークの両側間に配置された後で、開口部とホイールのハブを貫通して摺動する。これは、フォークプロングの末端がホイールを摺動可能に受け取るスロット付き端または開放端、あるいはクレビスを備える「従来の」または「標準」フォークアセンブリとは全く異なる。
【0018】
次に図面を参照すると、図1〜2は、ルーフ型ラックアセンブリ12を固定する車両10を大まかに示している。ラックアセンブリ12は、本発明によるフォークマウント22を備えるロードキャリア14を固定する物として図示される。本発明によるロードキャリア14は概して、後輪18とフォークアセンブリ20によりその上に自転車16を固定するために構成される。
【0019】
次に図3a〜3cを参照すると、本発明によるロードキャリア14は概して、フォークマウント22、ホイールトレイ24、および後輪固定アセンブリ26を備える。以下により詳細に述べるように、フォークマウント22は、フォーク20を受け取り、上に固定するように構成され、前装着アセンブリ28によってラックアセンブリ12に固定される。前装着アセンブリ28は通常、フープ部材30と締付部材31を含む。フープ30は固定端32と自由端34を有する。固定端32は、フォークマウントハウジングの第1の側面に接続され、自由端34は締付部材に固定されるTボルトと接続するロード支持バー36の近くに延在する。Tボルトは、固定端に対向するロード支持バーの側に配置される。ロード支持バー36は、正方形、円形、またはその他の断面形状を持つことができる。前装着アセンブリ、好ましくは、フォークマウントがロード支持バーに確実に固定されるように、フープに印加される張力を調節する手段を有する。前装着アセンブリ28は、フォークマウントをロード支持バー上に係止するための係止機構38を含むことができる。プラグ40は、フォークマウント22を、自転車16の後輪18を収容するように構成されるホイールトレイ24に接続する。ホイールトレイ24は通常U状断面で、ホイールトレイ装着アセンブリ42によってラックアセンブリ12に固定される。ホイールトレイ装着アセンブリ42は、固定端32と自由端34を有するフープ部材30も備えるという点で、前装着アセンブリに類似する。フープ部材の固定端32は、装着プレート44の第1の側面に接続され、自由端はホイールトレイ装着アセンブリ42のTボルトと接続するためロード支持バー36の近くに延在し、Tボルトは固定端32の側に対抗するロード支持バーの側に配置される。ホイールトレイ装着アセンブリは、ホイールトレイがロードバーに確実に固定されるように、フープに印加される張力を調節する手段も含んでよい。ホイールトレイ装着アセンブリは、アセンブリをロード支持バーに係止する係止機構も含むことができる。後輪固定アセンブリ26は、自転車の後輪18をホイールトレイ上に固定するために設けられ、通常は、中のT字状チャネルによりホイールトレイに固定されるホイールストラップ46を含む。ホイールストラップは、ストラップとホイールトレイ間で後輪を締付固定するために締付アセンブリと係合する。
【0020】
次に図4a〜5bを参照すると、フォークマウント22は、貫通車軸フォーク48や、プロング54の端部にクレビス52を有する従来の/標準フォーク50などの、複数のフォークを受け取り固定するように構成される。フォークマウント22は概して、本体56としても称されるハウジング56を備える。本体56は頭部58と首部60を有する。頭部58は、フォークマウントを車両ラックアセンブリのロード支持バーに固定し、後述するような前装着アセンブリ28を備える。頭部58は締付部材31と、フォークマウントをラックアセンブリのロード支持バーに係止する係止機構38も備える。貫通車軸フォーク48または従来のフォーク50をフォークマウントに固定できるように、頭部58は、車軸部材(図示せず)、貫通車軸アダプタ66、または従来のフォークアダプタ68を貫通させて収容するための穴62を含む。首部60は概して、頭部をホイールトレイに固定するために設けられ、プラグ40を備える。
【0021】
図4a〜4eに図示される実施形態では、穴62はフォークマウントのハウジングを貫通するように構成され、ハウジングの横側面70、72間を延在する略円柱状チャネルを備える。円柱状チャネルは、貫通車軸フォーク、貫通車軸フォークアダプタ66(図4b〜4c参照)、または従来のフォークアダプタ68(図4d〜4e参照)の車軸部材(図示せず)と略合致適合するように構成される。穴62、好ましくは、中に配置される円柱状部材の回転および横移動を防止するため、係止当接部76(図4a、および図7a〜8c参照)を収容する凹部74を含む。穴62はフォークマウントの本体を通過する円柱状チャネルを備えるように図示されているが、穴はハウジングの横側面間を通過する、もしくは円柱状チャネルを備える必要がないことは、当業者は理解すべきである。実際、穴62は、フォークマウントハウジングの外面に配置することができ、略穴ハウジングの横側面に配置される一対の開口部を備える、あるいは、車軸部材、貫通車軸フォークアダプタ、または従来のフォークアダプタの部分を摺動可能に受け取る1つ以上のプロング型またはスリーブ部材を備えるように構成することができる。
【0022】
図4bおよび図4cにより明確に示されるように、車軸部材を穴62に挿入して貫通させることによって、貫通車軸フォーク48をフォークマウント22に固定することができるが、貫通車軸フォークアダプタ66を利用して貫通車軸フォーク48にフォークマウントを固定することが好ましい。その理由は、フォークまたはホイールの車軸部材が、穴内でのアセンブリの横方向または回転移動を防止するための手段を含むことができないからである。その結果、そこに接続されるフォークは、輸送中に、回転する、あるいは横方向に移動する場合がある。したがって、図4b〜4c、および図7a〜8cに示されるように、貫通車軸フォークアダプタ66と従来のフォークアダプタ68はそれぞれ、穴62の凹部74内への収容のために構成された係止当接部76を含む。アダプタおよびそこに接続されるフォークの回転および横移動が防止されるように、係止当接部76は、バイアスピン部材(図示せず)を用いて穴内に係止することができる。また、穴内でのアダプタの回転および横移動を防止するために、本明細書では係止当接部76、凹部74、およびバイアスピン部材が記載されているが、同じ効果を達成するために他の適切なアセンブリを利用できることを理解すべきである。たとえば、バイアスボール係止機構を利用することができる。
【0023】
次に図4d〜9cを参照すると、従来のフォークアダプタ68は、従来のフォーク50をフォークマウント22に固定するために設けられ、概してアダプタ本体78、スキュア80、バイアスアセンブリ82、および迅速着脱締付アセンブリ84を備えるように示されている。
【0024】
図4a〜9cに示されるように、アダプタ本体78は通常シリンダ状で、穴62内で略合致適合するように構成される外面86を有する。合致適合という用語は、アダプタ本体が挿入されたとき、アダプタ本体78と穴62の間では対角線方向の移動がほとんどか全くないことを意味する。アダプタ本体78は、アダプタ本体の長さ方向に沿って、好ましくは、アダプタ本体の長手軸に沿って長手方向に配置されるスキュアチャネル88をさらに備える。図示される実施形態では、スキュアチャネルは、略円柱状スキュアを受け取り、アダプタ本体に対してスキュアを平行移動させるために通常円柱状である。スキュアチャネル88は略円柱状として説明および図示されているが、スキュアチャネルは、アダプタ本体に対するスキュアの回転が防止されるように、スキュアの対応する平坦部92を受け取る平坦部90を備えると理解すべきである。上述したように、アダプタ本体78は、穴62の凹部74内への収容のために外面から突出する係止当接部76も含む。係止当接部76は、穴内でのアダプタ本体の回転および横移動を防止するために設けられる。アダプタ本体の対向する外側末端94、96には、アダプタ本体の長手軸に対して垂直に延在するプロング係合壁98、100が配置される。プロング係合壁98、100は、従来のフォーク50のプロングの内面に係合するように構成され、ギザギザ状またはその他の摩擦タイプの表面を備えることができる。図8a〜8cにより明確に示されるように、プロング係合壁98は、アダプタ本体にねじ込み可能に固定され、その長手軸に沿って移動可能なバレルナット102の外面を有する。バレルナット102は、様々なサイズのフォークに対応するようアダプタ本体の長さを調整することができるようにプロング係合面98を軸方向に配置するために使用することができる、あるいは、バイアスアセンブリのバイアスを変更するように軸方向に配置することができるが、バレルナット102の主目的は、バイアスチャンバ104に含まれるバイアスアセンブリへのアクセスを提供することである。図7a〜8cにより明確に示されるように、バイアスチャンバ104は、スキュア80を収容する、および後述するように、バイアスアセンブリのバイアス部材および干渉部材を収容するように構成される。図示される実施形態では、バイアスチャンバ104は、アダプタ本体の長手軸の長さ方向に沿って延びる略円柱状チャンバを形成し、通常スキュアチャネルの部分の周りに同心円状に配置される。バイアスチャンバは、バイアスチャンバの対向端に配置され、バイアスアセンブリのバイアス部材に当接係合するように構成された一対の内側当接壁106、108を含む。図示される実施形態では、内側当接壁106はバレルナット102の表面を有し、アダプタ本体の長手軸に沿って移動可能である。バイアスチャンバのプロング係合壁100および内側当接壁108は固定されるように示されているが、アダプタ本体の長さを変更する、あるいはバイアスアセンブリ82のバイアスを変更するために軸方向に移動可能に構成することもできると理解すべきである。アダプタ本体78は、アダプタ本体の外面からバイアスチャンバの内面まで延びてバイアスチャンバへのウィンドウを形成する開口部110もさらに含む。開口部110は通常、バイアスアセンブリのアセンブリをバイアスチャンバ内に収容するために設けられる。
【0025】
次に図4d〜9cを参照すると、スキュア80は通常、従来のフォーク50のプロング54のクレビス52またはスロットを摺動可能に収容し、フォークをフォークマウントに固定するために設けられる。図7a〜9cにより明確に示されるように、スキュア80は、アダプタ本体のスキュアシャフト内に摺動可能に収容され、その中で平行移動可能に構成される略円柱状構造を備える。図9a〜9cにより明確に示されるように、スキュア80は概して、第1のスキュア端112、シャフト部114、および第2のスキュア端116を備える。第1のスキュア端112は通常、フォークの第1のプロングを受け取り、当接係合し、固定するように構成される。第1のスキュア端112は、プロング係合壁120を含む固定プロング係合部材118を備える。プロング係合壁120は、そこから延びるシャフト部の長手軸に対して略垂直に配置される。シャフト部114は通常円柱状で、アダプタ本体のスキュアチャネル内に収容されるように構成される。シャフト部114は平坦部92と環状凹部122、または凹状トラック122を含む。平坦部92は、スキュアチャネルの平坦部90と補完的に当接係合し、スキュアがそこに配置されるときアダプタ本体に対するスキュアの回転運動を防止するために設けられる。環状凹部122は、シャフト部の周囲を延在し、図示されるように環状スナップリングなどの干渉部材124を収容するために設けられる。環状凹部122は、好ましくは、スキュアがスキュアチャネル88とバイアスチャンバ104内に配置されるとき、環状凹部とそこに対応付けられる干渉部材124がバイアスチャンバの内側当接壁106、108間の略中心に配置されるように、スキュアの長さ方向に沿って配置される。第2のスキュア端116は通常、調節可能なプロング係合部材126および締付アセンブリ84を受け取るために設けられる。よって、第2のスキュア端116は受取部128とネジ部130を備える。スキュアの受取部128は概して円柱状で、シャフト部114よりも小さな半径を有する。その結果、当接壁132は、シャフト部114と受取部128の境界面に形成される。ネジ部130は通常、締付アセンブリ84の締付レバー134をねじ込み可能に固定し、アダプタ本体78に対してスキュア80を軸方向に移動させるために設けられる。調節可能なプロング係合部材126は、スキュアの長手軸に対して略垂直に配置されるプロング係合壁136を含み、そこに対して軸方向に調節可能である。調節可能なプロング係合部材126は通常、スキュア(120、136)のプロング係合壁とアダプタ本体(98、100)のプロング係合壁間のプロング受取部138の幅を調節するために設けられる。よって、調節可能なプロング係合部材126は、ネジ付きバレルナット部140とネジ付きボルト部142を備え、それらは互いに対して軸方向に調節可能である。ネジ付きバレルナット部140とネジ付きボルト部142は、受取スキュア80を摺動可能に貫通するように構成されるが、ネジ付きバレルナット部140はスキュアのシャフト部114の周囲で受け取られ、ネジ付きボルト部142は主にスキュアの受取部128の周囲で受け取られる。受取部128の周囲のネジ付きボルト部142と環状当接部132の間には、調節可能なプロング係合部材126に対してスキュアを横方向に移動させるようにバイアスをかけるバネ144が配置される。調節可能なプロング係合部材126に対してスキュアを横方向に移動させると、アダプタ本体のプロング係合面100と調節可能なプロング係合部材のプロング係合壁136間の距離が増加ので、フォークマウントからのフォークの積み降ろしが容易になる。
【0026】
次に図7a〜9cを参照すると、バイアスアセンブリ82は、アダプタ本体とスキュア間に配置され、スキュアの各対向端がアダプタ本体から離れる方向に横方向に移動するように、スキュアに双方向のバイアスをかけるために設けられる。よって、双方向バイアススキュアは、スキュアのプロング係合壁とアダプタ本体78のプロング係合壁間にクレビス受取空間138が維持されるため、フォークマウント上への従来のフォークの搭載を簡易化する。上述したように、バイアスアセンブリ82はバイアスチャンバ104内に収容され、図示される実施形態では、スキュアにバイアスをかける一対の同一のバイアス部材146、148を含む。同一のバイアス部材146、148は、バイアスチャンバの内側当接壁106、108、およびスキュアの干渉部材124とそれぞれ相互作用する一対の同一のコイルバネを備える。図7a〜9cにより明確に示されるように、バイアスアセンブリ82は、一対の同一のコイルバネ146および148を含み、各バネは干渉部材124の対向面でスキュアの周りに軸方向に配置される。図示される実施形態では、干渉部材124は、脱着可能なスナップリングを備えるように示される。最初このように配列され、各コイルバネの内側端152は干渉部材の対向面に接触し、第2に、外側端154はそれぞれバイアスチャンバの逆に配置された内側当接壁のうちの1つに接触する。したがって、スキュアはスキュアチャネルとバイアスチャンバ内で平行移動でき、コイルバネ146および148はそれぞれ干渉部材124に同一の逆方向の力を印加するため、スキュアはバイアスチャンバに対して略「中心」位置を保持するように付勢される。言い換えれば、平衡点が達成されるまで、スキュアは各バイアス部材によって逆方向に付勢される。なお、平衡点とは、干渉部材が、バイアスチャンバの内側当接壁108、110間の中心に配置される点のことである。よって、自転車のフォークマウントへの搭載中に、スキュアが偶然にハウジングに対して横方向に移動する場合、バイアスアセンブリはスキュアを付勢し、平衡位置または中心位置に回帰させるように機能する。バイアスアセンブリはスキュアを中心に軸方向に配置される同一のコイルバネを備えるように本明細書に記載されているが、アダプタ本体に対してスキュアにバイアスをかける他のアセンブリを利用する、たとえば、単独のバネまたは非バネバイアスアセンブリを利用できることを、当業者は理解すべきである。さらに、スキュアをアダプタ本体の一方の側に向かって配置できるように、バイアスアセンブリを必ずしも互いに同一にする必要はないことも理解すべきである。また、干渉部材を収容する単独の環状凹部が記載されているが、アダプタ本体に対するスキュアの平衡位置を変更できるように干渉部材の位置を調節するため、スキュアに複数の凹部を設けることができる。また、干渉部材はスキュアの周囲に配置される脱着可能な環状リングを備える必要はないが、バネを係合できる他の構造を備えることができることを理解すべきである。
【0027】
次に図5a〜9cを参照すると、従来のフォークのプロングがスキュア120、136のプロング係合壁とアダプタ本体のプロング係合壁98、100間で締め付けられる、あるいはそこから解放されるように、アダプタ本体78に対してスキュア80を軸方向に移動させるための締付アセンブリ84が通常設けられている。締付アセンブリ84は概して、カム部156とレバー部159とを有する締付レバー134を備える。カム部156は通常アーチ状で、アダプタ本体に対してスキュアを軸方向に移動させるためのアーチ状面158と、スキュアを概して係合位置または開放位置164および166にそれぞれ保持するための平坦面160および162とを含む。カム部156のアーチ面および平坦面は、スキュアが互いに対して移動できるように、調節可能なプロング係合部材126のカムフォロア面168に接するように構成される。締付アセンブリのカム部は、締付アセンブリをスキュアのネジ端130に回動可能に装着する回動ピン170をさらに含む。回動ピン170はカム部156の穴に収容され、スキュアの長手軸に対して垂直に配向する。回動ピン170は、スキュアのネジ端を収容する第1のネジ孔172と、止めネジ176を収容するため回動ピンの長手軸に沿って配置される第2のネジ孔174とを含む。止めネジ176は、スキュアの回転を防止するように、スキュアのネジ端の平坦部178に接するために設けられる。図6a〜8cに示されるように、締付アセンブリの締付レバー部159が始動されるとき、締付アセンブリが係合位置164と解放位置166間で移動できるように、回動ピン170はアーチ状面158の中心軸に対してオフセットされる。より具体的には、図6a、図7a、および図8aに示されるように、締付アセンブリが係合されたフォーク固定位置を取るように始動されると、回動ピンはアダプタ本体から離れて配置される。逆に、図6b、図7b、および図8cに示されるように、レバー部が解放されたフォーク解放位置を取るように移動すると、回動ピンはアダプタ本体の方に配置される。レバー部159は、完全な係合位置を取るとき、レバーをハウジングに係止する係止機構180を含む。
【0028】
次に図4a〜4cを参照すると、貫通車軸フォーク48を有する自転車を固定するのにフォークマウント22およびアダプタ66を利用するため、最初にユーザは、係止当接部76が凹部74とかみ合うまで、穴62に貫通車軸フォークアダプタ66を挿入しなければならない。次に、凹部または係止当接部のピン部材(図示せず)を、穴62内に貫通車軸フォークアダプタを固定するために使用することができる。その後、前輪を貫通車軸フォーク48から取り外した後、貫通車軸フォークをハウジング56の横側面から延びるアダプタ66の端部上に設定することができる。次に、貫通車軸フォークに設けられた締付部材を使用することによってプロングを締め付け、貫通車軸フォークのプロングを回転可能および横移動可能にアダプタ66の端部に固定することができる。フォークマウントからの貫通車軸フォークの取外しは、上記と逆のステップで実行可能である。
【0029】
あるいは、図4dおよび図4eに示されるように、従来のフォーク50を備える自転車が本発明のフォークマウントを利用して固定される場合、最初にユーザは係止当接部76が凹部74とかみ合うまで、従来のフォークアダプタ68を穴62に挿入しなければならない。次に、アダプタ66と同様に、凹部または係止当接部のピン部材(図示せず)は、従来のフォークアダプタを穴62内に固定するために利用することができる。したがって、前輪を従来のフォークから取外し、従来のフォークアダプタが解放位置にあることを確認した後、従来のフォークのクレビスは、プロング係合壁98、120とプロング係合壁100、138間の空間内でスキュア上を摺動することができる。上述したように、従来のフォークアダプタ68のスキュアは、搭載前に、アダプタ本体に対して「中心である」ことを必要とせず、バイアスアセンブリに印加されるバイアスによって、スキュアの端部延長構造が自動的に取られるように、スキュアの端部はアダプタ本体から離れる方向に逆に移動させられる。フォークをスキュア上で摺動させた後、調節可能なプロング係合部材126は必要に応じて軸方向に調節することができ、締付レバー134は係合位置の方に始動される。締付レバーを係合位置の方に動かすと、プロング係合壁98、120とプロング係合壁100、138間の距離が縮まり、その間にプロングが固定されるように、スキュア80が移動する。締付レバーは完全な係合位置に移動した後、係止アセンブリ180または他の手段によってレバー部159をハウジング56に固定することにより、所定位置に係止され得る。フォークマウントからの従来のフォークの取外しは、上述とは逆のステップで実行可能である。
【0030】
よって、本発明は、使いやすく、多くの異なる種類のフォークをロードキャリアに安定して固定することのできる迅速着脱フォークマウントアセンブリを提供すると考えられる。好適な実施形態であると思われるもので本発明を図示し説明したが、本発明は発明の精神と範囲を逸脱せずに様々な変更や変形を行うことができると当業者は理解すべきである。したがって、本発明は本明細書に開示される特定の実施形態に限定されないと理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】輸送車両、および本発明による迅速着脱フォークマウントアセンブリとそこに固定された自転車とを備えるロードキャリアの側面図である。
【図2】輸送車両、および本発明による迅速着脱フォークマウントアセンブリとそこに固定された自転車とを備えるロードキャリアの部分斜視図である。
【図3a】ラックアセンブリのロード支持バーに固定された、本発明による迅速着脱フォークマウントアセンブリを備えるロードキャリアの底面図である。
【図3b】ラックアセンブリのロード支持バーに固定された、本発明による迅速着脱フォークマウントアセンブリを備えるロードキャリアの側面図である。
【図3c】ラックアセンブリのロード支持バーに固定された、本発明による迅速着脱フォークマウントアセンブリを備えるロードキャリアの上面図である。
【図4a】アダプタが取り外された、本発明による迅速着脱フォークマウントアセンブリのクローズアップ斜視図である。
【図4b】貫通車軸型フォークアセンブリを受け取る、本発明による迅速着脱フォークマウントアセンブリのクローズアップ斜視図である。
【図4c】貫通車軸型フォークアセンブリを固定する、本発明による迅速着脱フォークマウントアセンブリのクローズアップ斜視図である。
【図4d】従来の凹状型フォークアセンブリを受け取る、本発明による迅速着脱フォークマウントアセンブリのクローズアップ斜視図である。
【図4e】従来の凹状型フォークアセンブリを固定する、本発明による迅速着脱フォークマウントアセンブリのクローズアップ斜視図である。
【図5a】従来機構のフォークアセンブリを固定するためのアダプタ本体を有する、本発明による迅速着脱フォークマウントアセンブリの右側面のクローズアップ斜視図である。
【図5b】従来機構のフォークアセンブリを固定するためのアダプタ本体を有する、本発明による迅速着脱フォークマウントアセンブリの左側面のクローズアップ斜視図である。
【図6a】係合されたフォーク固定位置における、本発明による迅速着脱フォークマウントの上面図である。
【図6b】解放されたフォーク解放位置における、本発明による迅速着脱フォークマウントの底面図である。
【図7a】締付アセンブリが係合されたフォーク固定位置にある、本発明によるスキュア/アダプタ本体/締付アセンブリの斜視図である。
【図7b】解放されたフォーク受取位置の方に回転される締付レバーを示すスキュア/アダプタ本体/締付アセンブリの正面図である。
【図7c】図7aのスキュア/アダプタ本体/締付アセンブリの正面図である。
【図8a】ほぼ図7cの切断線8a‐8aに沿った、係合されたフォーク固定位置におけるスキュア/アダプタ本体/締付アセンブリの断面図である。
【図8b】ほぼ図7cの切断線8b‐8bにおける、スキュア/アダプタ本体/締付アセンブリの断面図である。
【図8c】ほぼ図7cの切断線8a‐8aに沿った、係合されたフォーク固定位置におけるスキュア/アダプタ本体/締付アセンブリの断面図であるが、解放されたフォーク受取位置における締付アセンブリを示す。
【図9a】本発明によるスキュアアセンブリの分解図である。
【図9b】バイアス部材の装着を示す本発明によるスキュアアセンブリの部分分解図である。
【図9c】本発明によるスキュアアセンブリの斜視図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
貫通車軸型自転車前輪の前車軸ハブアセンブリを受け取り、固定するように構成されるが、スキュア型自転車前輪のフォークを受け取るように一時的に調整される自転車フォークマウントであって、
貫通車軸自転車前輪の前車軸ハブアセンブリを挿入可能に収容するため構成された穴を有するフォークマウント本体と、
前記穴に収容され、アダプタに対して平行移動するように対応付けて構成されるフォーク受取スキュアを有するアダプタと、
前記アダプタと前記スキュア間に配置され、スキュア型前輪を有する自転車のフォークを受け取り、自転車フォークマウントに脱着可能に固定するため、前記スキュアの一対のフォーク受取端がフォークマウント本体の横断面を超えて反対方向に配置される端部延長構造に向かって前記スキュアを付勢するバイアスアセンブリと、
を備える自転車フォークマウント。
【請求項2】
前記アダプタが、前記フォークマウント本体の前記穴内で合致適合するように構成される主に円柱状の外面をさらに備える、請求項1記載の自転車フォークマウント。
【請求項3】
前記バイアスアセンブリが前記アダプタと前記スキュアに当接係合する、請求項1記載の自転車フォークマウント。
【請求項4】
前記アダプタに接する前記バイアスアセンブリの部分が前記フォークマウント本体に対して固定され、前記スキュアに接する前記バイアスアセンブリの部分が、前記スキュアが移動させられた後に端部延長構造に復帰する間、前記フォークマウント本体に対して平行移動する、請求項3記載の自転車フォークマウント。
【請求項5】
前記バイアスアセンブリが、前記アダプタに対して2方向のいずれかに、前記スキュアの平行移動を付勢することのできる双方向バネ機構である、請求項1記載の自転車フォークマウント。
【請求項6】
前記アダプタが、前記バイアスアセンブリが収容される内部トラップ空間をさらに備える、請求項1記載の自転車フォークマウント。
【請求項7】
前記バイアスアセンブリが、前記トラップ空間の内面と前記スキュアの外面に当接係合する、請求項6記載の自転車フォークマウント。
【請求項8】
前記バイアスアセンブリが、前記アダプタと前記スキュアに接触するコイルバネを備える、請求項1記載の自転車フォークマウント。
【請求項9】
前記バイアスアセンブリが、それぞれが前記アダプタおよび前記スキュアと接触する一対のバネを備える、請求項1記載の自転車フォークマウント。
【請求項10】
前記一対のバネのそれぞれがコイルバネである、請求項9記載の自転車フォークマウント。
【請求項11】
前記バイアスアセンブリが、それぞれが前記アダプタおよび前記スキュアと接触する少なくとも2つのバネを備える、請求項1記載の自転車フォークマウント。
【請求項12】
前記少なくとも2つのバネのそれぞれがコイルバネである、請求項11記載の自転車フォークマウント。
【請求項13】
前記バイアスアセンブリが接する外部突出部が前記スキュアに設けられる、請求項3記載の自転車フォークマウント。
【請求項14】
前記スキュアの前記突出部が、前記バイアスアセンブリが接するフランジ面を形成する、請求項13記載の自転車フォークマウント。
【請求項15】
前記フランジ面が、前記スキュアの長手軸を中心に略放射状に突出する、請求項14記載の自転車フォークマウント。
【請求項16】
前記略放射状に配向したフランジ面が、前記スキュアに設けられたトラックに位置するスナップリングによって形成される、請求項15記載の自転車フォークマウント。
【請求項17】
前記穴は、前記フォークマウント本体を通過し、横側面間を延在する略円柱状チャネルである、請求項1記載の自転車フォークマウント。
【請求項18】
前記一対のフォーク受取端はそれぞれプロング係合壁を備え、前記バイアスアセンブリは前記アダプタから離れて逆方向に各前記プロング係合壁を移動させる、請求項10記載の自転車フォークマウント。
【請求項19】
スキュアに結合され、フォーク固定位置とフォーク解放位置間でスキュアを軸方向に移動させるように構成される締付アセンブリをさらに含む、請求項18記載の自転車フォークマウント。
【請求項20】
締付アセンブリがフォーク解放位置からフォーク固定位置に移動するとき、プロング係合壁の少なくとも一方が他方に向かって移動する、請求項19記載の自転車フォークマウント。
【請求項21】
貫通車軸フォークまたは従来のフォークを脱着可能に固定するフォークマウントであって、
前記貫通車軸フォークの車軸ハブ部材を収容するための空隙を有するフォークマウント本体と、
前記空隙に収容可能で、対応付けられたスキュアを有するアダプタであって、前記スキュアが対向端に第1および第2のプロング係合面を有し、前記アダプタに対して平行移動するように構成されるアダプタと、
前記アダプタと前記スキュア間に配置され、前記第1および第2のプロング係合面が前記アダプタから離れて逆方向に移動されるように前記スキュアを付勢するバイアスアセンブリであって、前記従来のフォークのスロット付き叉を摺動可能に受け取り、脱着可能に固定するように構成されるバイアスアセンブリと、
を備えるフォークマウント。
【請求項22】
貫通車軸フォークを受け取り、固定するように構成されるが、従来のフォークを受け取るように一時的に調整される自転車フォークマウントであって、
前記貫通車軸フォークの前車軸ハブアセンブリを挿入可能に収容するため構成された穴を有するフォークマウント本体と、
前記穴に収容され、対応付けられたフォーク受取スキュアを有するアダプタであって、前記スキュアが前記アダプタに対して平行移動するように構成されるアダプタと、
前記アダプタと前記スキュア間に配置され、前記スキュアの一対のフォーク受取端が従来のフォークのスロット付きプロングを受け取り、自転車フォークマウントに脱着可能に固定するフォークマウント本体の横断面を超えて反対方向に配置される端部延長構造に向かって前記スキュアを付勢するバイアスアセンブリと、
を備える自転車フォークマウント。

【図1】
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【図2】
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【図3a】
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【図3b】
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【図3c】
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【図4a】
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【図4b】
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【図4c】
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【図4d】
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【図4e】
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【図5a】
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【図5b】
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【図6a】
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【図6b】
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【図7a】
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【図7b】
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【図7c】
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【図8a】
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【図8b】
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【図8c】
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【図9a】
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【図9b】
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【図9c】
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【公表番号】特表2009−506921(P2009−506921A)
【公表日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−527108(P2008−527108)
【出願日】平成18年8月15日(2006.8.15)
【国際出願番号】PCT/US2006/031992
【国際公開番号】WO2007/022274
【国際公開日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【出願人】(508046557)スーリー, インク. (1)
【Fターム(参考)】