説明

舗装材(ガーデンサンドコート)と施工方法

【課題】簡便な舗装・遊歩道・公園・家屋・施設周辺等の景観保護機能を果たし、その継続性を維持し、ヒートアイランド現象等を抑制する舗装を提供する。
【解決手段】廃ガラス粉状骨材、樹脂系モルタル接着増強剤を主体する舗装材を使用した表面舖装材(上層)を形成する。廃ガラス粉状骨材とセメントを使用し、周辺の水分により固化し強固な基盤強化(中層)を形成する。粉状生石灰とセメントを使用した乾燥固化促進材(下層)により当該表面舗装(上層)の乾燥固化を促進する。施工方法は、土砂の基盤に当該乾燥固化促進材(下層)を敷き均し,その上に当該基盤強化材(中層)を敷き均し、締め固め・散水する工程と、当該表面舗装材を敷き均し、転圧、表面仕上げを行い、舗装面を形成する。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】

【技術分野】
【0001】
本発明は、遊歩道・公園・家屋・施設周辺等の土砂の表面に舗装工事施工方法に係り、土砂の基面に乾燥固化促進材・基盤強化材・表面散水・表面舗装材を敷き均し・転圧・表面仕上げし、舗装面(固化部)を形成し、かつ工程の簡略化により工事期間の短縮、ヒートアイランド現象の抑制効果及び自然らしい舖装を可能とした施工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
遊歩道・公園・家屋・庭・施設周辺は、未舗装が大半であり、一部はアスファルト・コンクリートは大型機械による舗装がされており、施工作業が煩雑であり、合理性が主である。かつアスファルト・コンクリート舗装はヒートアイランド現象の問題を抱えています。
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
現状の遊歩道・公園・家屋・庭・施設周辺は、主にアスファルト・コンクリート張り工事方法が採用されている。該遊歩道・公園・家屋・庭・施設周辺等の草木・土砂をすきとり除去し、アスファルト・コンクリート打設・養生することで、遊歩道・公園・家屋・庭・施設周辺の洗堀・草木の繁茂を防ぎ、路面の補修・草刈・草取り作業を回避するようにしているが、いずれも期待される機能を発揮するに至らず、あるいは施工が複雑で経済性が低いなどの理由で未整備もしくは心ならずも放置されている状況にある。
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、要求される簡便な舗装・遊歩道・公園・家屋・施設周辺等の景観保護機能を果たし、その継続性を維持し、ヒートアイランド現象等を抑制する、優れた技術を提供することである。
【0005】
本発明は、上述したよう問題に対処したものであって、その目的は、工事期間の短縮と工法簡略化が図れると共に、ヒートアイランド現象を抑制し、地球温暖化に貢献できる施工方法を提供することである。
【問題を解決するための手段】
【0006】
簡便な舗装としての機能を果たすためには、
▲1▼ 人力で簡単に誰でも施工できる。
▲2▼ 基盤強化材を敷き均すことにより不陸整正作業が簡素化できる。
▲3▼ 部分補修が簡単にできる。
▲4▼ 周辺の環境に調和する自然らしさ。
▲5▼ ヒートアイランド現象の緩和・抑制効果が期待出きる。
【0007】
樹脂系モルタル接着増強剤(エチレン酢酸ビニル共重合体)(粉末)を用いる。
樹脂系モルタル接着増強剤を用いるのは、細骨材の接着及び下層に対する接着性が向上し、曲げ強さ、引張り強さ、耐衝撃性及び耐磨耗性が向上する効果がある。
樹脂系モルタル接着増強剤の使用量は、細骨材100重量部に対し、樹脂系モルタル接着増強剤(1〜10)重量部が望ましい。
少なすぎると目的とする効果が得られない。
【0008】
基盤強化材は廃ガラス粉状骨材とセメント混合品を用いる。
廃ガラス粉状骨材とセメントの混合品を用いるのは、基盤支持力の強化とセメントの凝固熱による表面舗装材の乾燥固化が期待出来る。
又廃ガラスは付着水分が殆どなく、乾燥工程を省く事ができ、リサイクルにも貢献できる。
基盤強化材は、廃ガラス粉状骨材100重量部に対し、セメント(10〜30)重量部が望ましい。
【0009】
乾燥固化促進材は粉状生石灰とセメントの混合品を用いる。
粉状生石灰とセメントの混合品を用いるのは、土中の水分と反応し発熱し、長時間の保温が維持でき表面舗装材の裏面からの乾燥固化の促進が期待できる。
乾燥固化促進材は、セメント100重量部に対し、粉状生石灰(10〜50)重量部が望ましい。
粉状生石灰が多すぎると、発熱膨張し表面舗装部に盛り上がり、亀裂が発生する、又少なすぎると発熱温度が低く効果が小さい。
【発明実施の形態】
【0010】
本発明になる簡便な舖装の材料は、細骨材(湿)、樹脂系モルタル接着増強剤(粉末)、廃ガラス粉状骨材を含む。
【0011】
上記組成の、材料硬化体の物性を示す。
No (骨材) (モルタル接着増強剤) (圧縮強度)
重量部 % (N/m m
1 100 2.0 3.88
2 100 3.0 4.69
3 100 4.0 6.18
樹脂系モルタル接着増強剤(酢酸ビニル系共重合体粉末樹脂)は旭化成ケミカルズ社のVinnapas(RE7034N)である。
【実施例】
【0012】
以下、図面を参照しながら、本発明を具体化した実施例について説明する。
図−1は、本発明の実施例を示し、作業工程を説明するための工程図である。
【0013】
実施例の施工方法は、概略すると、▲1▼舗装面の不陸・整正・転圧▲2▼乾燥固化促進材の敷き均し工程、▲3▼基盤強化材敷き均し工程、▲4▼表面散水の工程、▲5▼表面舗装材の敷き均し、転圧、表面仕上げ工程の五工程を有し、遊歩道、公園・家屋・庭・施設周辺等に舗装部(固化部)を形成するようにした構成よりなる。
【0014】
<舗装面の不陸・整正・転圧の工程>
本工程は、遊歩道・公園・家屋・庭・施設周辺等に配設されている土砂の表層を整正・転圧する工程である。
【0015】
<乾燥固化促進材を敷き均す工程>
本工程は、該残土層に乾燥固化促進材を敷き均しする工程である。
【0016】
<基盤強化材を敷き均す工程>
本工程は、前工程で敷き均した乾燥固化促進材の上に基盤強化材を敷き均す工程である。
【0017】
<表面散水する工程>
本工程は、敷き均した基盤強化材の表面に散水し、表面舗装材との密着性の向上とセメントによる舗装表面の白光現象の抑制を図る工程である。
【0018】
<表面舗装材を敷き均し・転圧・表面仕上げをする工程>
本工程は、乾燥固化促進材、基盤強化材の上に表面舗装材を敷き均し・転圧・表面仕上げをする工程である。
【0019】
<アスファルト・コンクリート・鉄板・タイル面等に施工する工程>
アスファルト・コンクリート・鉄板・タイル面等に清掃・散水し、表面舗装材を敷き均し・転圧・表面仕上げをする工程である。
以上の結果より、本実施工法の場合、従来の工法に比べて、工法も簡略化され、工期も短縮して舗装が施工できる。
【0020】
本発明は上述した実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲内で変形実施できる構成を含む、本発明は、遊歩道・公園・家屋・庭・施設周辺・アスファルト・コンクリート・鉄板・タイル面等についての構成であるが、必要に応じて、他の路面や地面等における舗装対策施工方法としても摘要できる。
【0021】
以上の説明のように、本発明の施工方法によれば、遊歩道・公園・家屋・庭・施設周辺等に配設されている表層土の一部を取り除き、乾燥固化促進材・基盤強化材・表面舗装材の敷き均し、転圧、表面仕上げ及びアスファルト・コンクリート・鉄板・タイル面等に表面舗装材の乾燥固化・養生するようにしているので、その施工期間を短縮できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図−1】は本発明の実施例を示し、その作業工程を説明するための工程図である。
【図−1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面舗装材(湿)
細骨材と、
廃ガラス粉状骨材と
樹脂系モルタル接着増強剤
基盤強化材(乾)
廃ガラス粉状骨材と、
セメントと、
乾燥固化促進材
粉状生石灰と
セメント
を含むことを特徴とする。
【請求項2】
樹脂系モルタル接着増強剤(粉末)は、細骨材と廃ガラス粉状骨材及び下層路盤との接着性が強く、曲げ強さ、耐衝撃性及び耐磨耗性当が向上し、耐透水性向上する、また廃ガラス粉状骨材を配合することにより表面の平坦性、施工性を向上させることを特徴とする請求項1の表面舗装材料。
【請求項3】
骨材100重量部に対し樹脂系モルタル接着増強剤(1〜10)重量部の割合であること及び骨材100重量部に対し廃ガラス粉状骨材(10〜30)重量部の割合であることを特徴とする表面舗装材料。
【請求項4】
基盤強化材(乾)は、廃ガラス粉状骨材とセメントの混合品を敷き均し転圧する。表面舗装材の水分を吸収し、舗装材の乾燥固化を促進し、基盤材は周辺の水分により固化し、より強固な基盤を形成する。表面散水することにより、舗装材との密着性がよくなり、セメントによる表面舗装面の白光現象の抑制することを特徴とする請求項1の基盤強化材料。
【請求項5】
廃ガラス粉状骨材100重量部に対しセメント(10〜30)の重量部の割合であることを特徴とする基盤強化材料。
【請求項6】
乾燥固化促進材は、粉状生石灰とセメントの混合品を敷き均し、基盤土の水分を吸水発熱し、表面舗装材の乾燥固化を促進することを特徴とする請求項1の乾燥固化促進材料。
【請求項7】
セメント100重量部に対し粉状生石灰(10〜50)重量部の割合であることを特徴とする乾燥固化促進材料。
【請求項8】
基盤強化材と乾燥固化促進材を混合して使用することを妨げるものではない。
【請求項9】
遊歩道・公園・家屋・庭・施設周辺等の舗装土砂基盤面に乾燥固化促進材を敷き均し、その上に基盤強化材を敷き均し、表面散水し、表面舗装材を敷き均し・転圧・表面仕上げする工程と、前記遊歩道・公園・家屋・庭・施設周辺等に、請求項1の舗装材料を使用した舗装面(固化部)を形成’することを特徴とする施工方法
【請求項10】
細骨材(海砂・川砂・山砂・人工砂)及び廃ガラス粉状骨材と樹脂系モルタル接着増強剤をプレミックスし、袋詰めすることにより湿潤状態で長期保存が可能であることを特徴とする舗装材料。又細骨材と樹脂系モルタル接着増強剤のみをプレミックスすることを妨げるものではない。
【請求項11】
廃ガラス粉状骨材とセメントをプレミックスし、袋詰めすることにより乾燥状態で長期保存が可能であることを特徴とする基盤強化材料。
【請求項12】
プレミックスされた表面舗装材・基盤強化材・乾燥固化促進材を公園・家屋・庭・施設周辺等の土質面に舗装面を外気温に左右されず早期に乾燥固化部を形成することを特徴とする請求項1に記載する施工方法。

【公開番号】特開2012−140838(P2012−140838A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−10249(P2011−10249)
【出願日】平成23年1月4日(2011.1.4)
【出願人】(511018402)株式会社エム・ピー・ジェイ (1)
【Fターム(参考)】