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航空機の貨物ドア用施錠機構
説明

航空機の貨物ドア用施錠機構

本発明は航空機の胴体セル3における貨物ドア1、27用の施錠機構に関する。貨物ドア1、27は外側に開放するように、凹部2の領域内でヒンジ5によって接続されている。施錠機構は、とりわけ貨物ドア1、27の積み込み端8の領域内に配置されたいくつかの胴体セル装備品9、41と、貨物ドア1、27の下端6の領域内に固定された対応する数量の貨物ドア装備品7、28、61とを備える。本発明によると、貨物ドア装備品7、28、61は、胴体セル装備品9、41と少なくともいくつかの領域内で積極的施錠係合をもたらされることができ、施錠機構上の主要なストレスを引き起こし、それゆえ寸法の基礎を形成する、胴体セル3内で生じる周辺荷重は、実質的に好ましくは平坦な荷重伝達面15、48によって伝達され、一方、全般的により小さい半径方向の荷重は実質的に滑り要素17、31、55だけによって負担される。貨物ドア1、27の施錠は、不慮の移動に対して任意選択の安全バー38により固定することができる、可動の滑り要素17、31、55により実行される。滑り要素17、31、55が壊れた場合でさえ、貨物ドア1、27は制御されない開放に対して完全に固定され続ける。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、貨物ドアの積み込み端の領域に配置されたいくつかの胴体セル装備品(fitments)と、貨物ドアの下端の領域に固定された対応する数量の貨物ドア装備品とを備えた、航空機の胴体セルの貨物ドア用施錠(locking)機構に関する。
【背景技術】
【0002】
航空機の胴体セルの貨物ドアは、相当量の周辺荷重を伝達しなければならない。胴体セルの直径が大きければ大きい程、胴体セル構造内に発生する周辺荷重は大きくなる。航空機のタイプ次第で、周辺の力は150.000N超の荷重に到達することもあり得る。
【0003】
貨物ドアと胴体セル構造の間の荷重伝達は、胴体セルの領域に実質的に水平に固定されたシャフト部分の周囲に係合するシャフト上に取り付けられた複数の旋回フックを介して今まで行われてきた。伝達しなければならない大きな力の結果として、フックおよびシャフト部分は一体構造で作られ、したがって重い。
【0004】
フックがその固定位置から自動的に外へ旋回するのを防止するために、フックを旋回させるレバー機構は、荷重作用下でさえ、フックが自動的に旋回して戻るのを防止する少なくとも1つの死点を有する。施錠機構をさらに固定するために、上に取り付けたシャフトおよびフックと相互作用する個別に操作可能なカムが設けられ、フックの旋回作用を阻止する。
【0005】
レバー機構を含む、航空機の貨物ドア用に知られている施錠装置は、複雑であり重い。さらにフックおよびシャフト部分による力の移行は、追加モーメントが発生するので最適ではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、重量を軽くし、かつ力伝達を改善することができる、航空機の貨物ドア用施錠機構を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
これは、特許請求項1の特徴を有する装置を介して達成される。
【0008】
貨物ドアの施錠は滑り要素により実行され、貨物ドア装備品は有鍵(keyed)係合により少なくともいくつかの領域で胴体セル装備品に導入されることができ、ここで、胴体セルの周辺荷重が実質的に荷重伝達面により伝達され、半径方向の荷重が実質的に滑り要素により吸収されるので、当初は構造的に簡素化、したがって軽量化した構造である新タイプの貨物ドア用施錠機構が製造される。より詳細には、貨物ドア装備品が貨物ドアに対して局所的に固定され、胴体セル装備品が胴体セルに固定して接続されるので、施錠機構は最小限の可動部品で形成される。さらに、好ましくは平坦に形成された荷重伝達面が胴体セルからもたらされる実質的にすべての周辺荷重を伝達し、周辺荷重は航空機のタイプによっては施錠機構により伝達するべき荷重全体の90%超を占めることもあり得る。理想的な状況における周辺の力のベクトルは、荷重伝達面に約70°と90°の間の角度の範囲でぶつかり、貨物ドア装備品と胴体セル装備品の間にこの角度で荷重伝達面により伝達され、そのため顕著な追加モーメントは発生しない。したがって、とりわけ大気圧と胴体内圧の間の圧力差に起因する比較的相当小さい半径方向の力は、実質的に滑り要素により吸収される。
【0009】
施錠機構がさらに開発され、貨物ドア装備品が実質的にT字形に形成され、各々がハンドルの端にトグルを備えたハンドルを有することが提案される。
【0010】
貨物ドア装備品を、より詳細にはT字形の保持留め具として設計することで、実質的にT字形である、すなわち、T字形の保持留め具に対応して設計された胴体装備品に、対称でありこれにより調整された効果的な力伝達がもたらされる。貨物ドア装備品およびT字形の(トグル形の)保持留め具は、実質的に対称の同一平面を有し、少なくともいくつかの領域で積極的施錠係合を両留め具間に生成することができる。
【0011】
貨物ドアに固定された貨物ドア装備品のトグルと、次に以前知られていた貨物ドア用旋回フックの施錠機構と比較して多重な力変換および重量の増加をもたらす胴体セルの側に固定された実質的に叉状(forked)胴体装備品とが、主要な力の流れの方向において変化の可能性が低い結果、最適な力伝達を可能にする。
【0012】
T字形の保持留め具は貨物ドアの下端の領域で固定され、貨物ドアの開閉運動を完全なものにする。T字形の保持留め具は、例えば、貨物ドアのフォーマ(former)にリベット留めされたブラケット・プレートにより固定され、そこでは、貨物ドア装備品の間の距離は通例フォーマの標準的な間隔に対応する。一般に、施錠機構には5から12個の間の貨物ドア装備品と、それに対応する数量の胴体セル装備品が使用される。貨物ドアは航空機の胴体セルの凹部の上部領域にヒンジ、より詳細には複数部品ヒンジによって固定され、開放運動時には外側に旋回する
【0013】
貨物ドアに取り付けられたトグルと、胴体セル側のほぼ叉状の装備品の間の力伝達は、実質的に対称に、かつモーメントなしで起こる。力の流れは航空機のフォーマのシステムに対して対称にかつ直接路で起こるので、貨物ドア装備品のトグルを介する力伝達はわずかのモーメントしか伴わないで起こる。
【0014】
さらに有利な開発によると、胴体セル装備品は実質的に叉状であり、トグルを受け入れる凹部を有することが提案される。これにより、貨物ドアを閉鎖した状態でT字形のトグルと叉状の胴体セル装備品の間に好ましくは平坦な荷重伝達面が形成され、その双方の間に最適な力導入が保証される。胴体セル装備品および貨物ドア装備品の両方は、伝達されるべき荷重が大きい結果、フライス削り加工した固形材料、より詳細にはアルミニウム、ステンレス鋼、またはチタンから作られる。あるいは、貨物ドア装備品および胴体セル装備品は、一例として、局所的リング・フォーマの一体型構成部品として形成することもでき、そこでは、リング・フォーマおよび装備品は複合材料で作られる。
【0015】
本発明のさらなる開発によると、ハンドルの断面はより詳細には円形または長方形であることが提案される。これにより、例えば、操縱により誘発された飛行荷重、外面空気力学的効果、または胴体セルの内圧により生成される胴体凹部および貨物ドアに起こり得る剪断運動および変形に関して、施錠機構の柔軟性は改善することができる。保持留め具のハンドル端の断面が一例として長方形であり、この長方形の断面形状の縦軸が飛行方向を指す場合、施錠機構はこの方向の変形についてはより高い剛性を有する。その一方で、保持留め具の縦軸が飛行方向と横行して整列された場合、一例として胴体セルの内圧を介して生成される半径方向の荷重はより強くなる。さらに、保持留め具のハンドルは、飛行方向または逆方向の動きにはさらに効果的に従うことができる。円形の断面形状を選択した場合、すべての方向で均一な荷重負担能力がもたらされる。
【0016】
さらなる開発によると、貨物ドア装備品のトグルは自動調心になり、より詳細には鳩の尾(dove−tailed)形状を有する。したがって、貨物ドアが閉鎖されているとき、トグルは自動的に胴体セル装備品と整列する、またはトグル自体を胴体セル装備品の中心に位置させる。
【0017】
施錠機構のさらなる開発では、滑り要素を実質的に航空機の縦軸に平行に滑らせることで、貨物ドアを閉鎖状態に施錠することが提案される。航空機のタイプおよび貨物ドアの取り付け位置次第で、施錠滑動部の移動軸は航空機の縦軸(座標系のX軸)に平行に延びることができるが、空間では航空機の縦軸に対して傾斜して延びることもできる。
【0018】
この施錠のさらに有利な開発については、さらなる特許請求項で説明する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】航空機の胴体セルの貨物ドアの線図である。
【図2】貨物ドアを閉鎖しているが解錠した状態における胴体セル装備品および貨物ドア装備品を通る、図1の切断線II−IIに沿う断面図である。
【図3】貨物ドア装備品がその内に受容された胴体セル装備品の平面図である。
【図4】貨物ドアを閉鎖しかつ施錠した状態における貨物ドア装備品がその内に受容された、胴体セル装備品の断面図である。
【図5】安全バーがその内に嵌合された、貨物ドア装備品の斜視図である。
【図6】胴体セル装備品内に受容された貨物ドア装備品の斜視図である。
【図7】貨物ドア装備品がその内に受容された、胴体セル装備品の部分切断斜視図である。
【図8】貨物ドア装備品用留め具の代替実施形態の図である。
【図9】貨物ドア装備品を備えた滑り要素の代替設計の図である。
【図10】貨物ドア装備品を備えた滑り要素の代替設計の図である。
【図11】施錠機構の代替実施形態の斜視図である。
【図12】図11の切断線A−Aに沿う閉鎖および施錠位置における断面図である。
【図13】図1の切断線A−Aに沿う閉鎖および解錠位置における断面図である。
【図14】図12の切断線B−Bに沿う断面図である。
【図15】完全開放および解錠位置のさらなる代替設計の斜視図である。
【図16】完全閉鎖および施錠位置の貨物ドア施錠機構の下方からの斜視図である。
【図17】解錠位置の切断線C−Cに沿う断面図である。
【図18】施錠位置の切断線C−Cに沿う断面図である。
【図19】施錠位置の切断線D−Dに沿う断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図面では、同じ構造要素はそれぞれ同じ参照番号が与えられている。図面は、特に断っていない限り、異なる実施形態を示す。
【0021】
図1は航空機(図示せず)の胴体セル3の凹部2内の貨物ドア1またはドアを示す。凹部2と貨物ドア1の間に、実質的に気密封止のための要素(図示せず)がある。
【0022】
貨物ドア1はいくつかの垂直に整列したフォーマを有し、その中で1つのフォーマ4が残りのものの代表として参照番号を付与されている。貨物ドア1は、関節結合運動および旋回運動のために、ヒンジ5により胴体セル3に上部で接続されている。貨物ドア1の下端6に、好ましくは互いに対して均一に間隔を開けて(フォーマの間隔)いくつかの貨物ドア装備品が取り付けられ、その中で1つの貨物ドア装備品7だけがその他すべての代表として参照番号を与えられている。積み込み端8の領域で、貨物ドア装備品の数量に対応して、いくつかの胴体セル装備品が固定されていて、そこで概要をより分かりやすくするために、1つの胴体セル装備品9だけに参照番号が与えられている。貨物ドア1は、少なくともいくつかの領域において有鍵接続で互いに係合する貨物ドア装備品と胴体セル装備品により、閉鎖位置で固定して施錠される。胴体セル装備品は貨物ドア1のフォーマ4に、および貨物ドア装備品は胴体セル3のフォーマに、ブラケット・プレート(図示せず)によって接続される。あるいは、胴体セル装備品および貨物ドア装備品の両方が、フォーマの一体型構成部品である。
【0023】
座標系10は空間における構成部品の位置を示す。航空機の飛行方向およびその縦軸は、実質的に座標系10のX軸の方向と平行に延び、貨物ドア1の旋回軸は同様にX軸とほぼ平行に延び、貨物ドア1は好ましくはY軸の整列の方向に外側に開く。胴体セル3の外板は湾曲している結果、座標系10のZ軸と常に平行には延びないことにここで留意されたい。
【0024】
貨物ドア装備品と係合するに至る胴体セル装備品は、胴体セル3における、すなわち胴体セル3における凹部2内の貨物ドア1の施錠機構を全体として形成する。本発明による施錠機構は水平に接続された貨物ドア1のための使用に制限されるものではない。
【0025】
貨物ドア装備品7および胴体セル装備品9により、周辺部分で伝わる主要な荷重は胴体セル3の方向(実質的にZ軸と平行)に向くほかに、さらに半径方向で外側に向かった荷重が貨物ドア1の上に(実質的にY軸と平行に)向けられる。これは、貨物ドア1には貨物ドアの外の残りの胴体セル3のような全部の構造荷重がかかっていることを意味する。周辺部分の荷重は、航空機のタイプ次第で、貨物ドア装備品および胴体セル装備品の力学的な全荷重の90%超を構成することもある。全荷重の残りの10%は、とりわけ胴体セル3の内圧と関連した外気圧との間で気圧が下がる結果、貨物ドア1を外側に押し出そうとする半径方向の荷重に起因する。
【0026】
図2は切断線II−IIに沿う断面図である。
【0027】
貨物ドア装備品7はハンドル11およびトグル12を有する。ハンドル11は断面に長方形、正方形、または円形の断面形状を有することができる。ハンドル11の断面形状を適正に変化させることで、特に実質的にX軸に平行な剪断運動に関して貨物ドア施錠機構の柔軟性を調整することが可能になる。このような凹部2の剪断運動と、したがってまた貨物ドア1の剪断運動とは、一例として、操縱により誘発された荷重、外部の突風による荷重、または胴体セルの内圧を介してもたらされる。実質的に円形、正方形、多角形、またはほぼ台形の断面形状を有するトグル12は、ハンドル11の両側のハンドル端13の領域で横行して延び、これと共に保持留め具13aを形成する。ほぼ平面の荷重伝達面15を生成するように、保持留め具13aのトグル12は少なくともいくつかの領域で、胴体セル装備品9の対応した形状の凹部14内に積極的施錠係合によりもたらすことができる。荷重伝達面15(図示せず)に関与する周辺荷重の個々の力ベクトルは、荷重伝達面15に対してほぼ60°と90°の間の角度で延びる。さらに周辺荷重は、胴体セル装備品9の中立素分の領域で実質的にモーメントなしに関与する。
【0028】
貨物ドア1が開閉するとき、貨物ドア装備品7およびそれと共に貨物ドア1全体が黒色両方向矢印16の方向に旋回し、一方、胴体セル装備品9はこの運動に関連して局所的に固定された状態を維持する。貨物ドア装備品7は、図面の面に対して垂直、すなわちX軸に平行(図4参照)に移動可能な滑り要素17により、図2に描かれた位置に固定される。胴体セル3の周辺荷重FUの伝達は、実質的に平面の荷重伝達面15を介して起こり、一方、貨物ドア1を施錠した状態のかなり小さい半径方向の荷重FRは、実質的に滑り要素17によって負担される。これら個別の荷重の流れは、構造的簡素化かつ軽量化した構造を可能にする。滑り要素17は、本質的に2つの溝19、20により形成される水平ガイド18の胴体セル装備品9内の滑り運動で誘導される。描かれた実施形態と異なって、滑り要素17もまた、貨物ドア装備品7(図5〜7参照)の領域で誘導される場合もある。胴体セル装備品9は胴体セル3に接続される。
【0029】
図3は、貨物ドア装備品7が胴体セル装備品9に受容され、胴体セル3に接続された胴体セル装備品9の図であり、座標系10は空間における方向を示す。
【0030】
貨物ドア装備品7はハンドル端13を伴ったハンドル11を備え、ハンドル端13はトグル12に変わる。トグル12は、少なくともいくつかの領域で積極的施錠係合により、胴体セル装備品9の凹部14内に受容される。胴体セル装備品9はさらに互いに鏡面対称に設計された2つのアーム21、22を備え、それぞれがオーバーロック端23、24に変わり、そこで、オーバーロック端23がアーム21に対しておよそ+/−90°に傾いて配置され、オーバーロック端24がアーム22に対しておよそ+/−90°に傾いて配置される。オーバーロック端23、24は、トグル12がZ軸の方向、したがって、荷重伝達面15によって貨物ドア装備品7から胴体セル装備品9へ伝達される関連周辺荷重の主要動作方向に引き出されることに対して保護する。オーバーロック端23、24の間を、貨物ドア装備品7のハンドル11を通過させて胴体セル装備品9に挿入できる、または貨物ドア1を閉鎖するとそこで旋回できる、細長い開口25がある。
【0031】
滑り要素17は、白色両方向矢印によって示されるように水平ガイド18内に滑り運動を伴って受容される。滑り要素17は、実質的に貨物ドア装備品7および胴体セル装備品9(X軸に平行)の間隔に対応する一定の隔たりで配置される台形凹部26を有する。台形凹部26が胴体セル装備品9の領域に位置する場合、図3の説明図に示すように、貨物ドア装備品7を胴体セル装備品9から外に旋回させ貨物ドア1を開くことができる。一方、滑り要素17が水平方向に動き、台形凹部26が胴体セル装備品9の外側にある場合、貨物ドア装備品7と胴体セル装備品9は一緒に施錠され、貨物ドア1を開くことはもはや可能ではなくなる。
【0032】
図4は貨物ドア装備品7がその内に収容され固定された胴体セル装備品9の断面図である。図2の説明図に反して、貨物ドア装備品7は、荷重伝達面15を形成するように凹部14とトグル12の間の少なくともいくつかの領域内で積極的施錠係合をもたらすことによって完全に胴体セル装備品9に受容され、さらに滑り要素17により施錠される。これにより、施錠作用のための滑り要素17の動きは、実質的に座標系10のX軸と平行に、すなわち航空機の飛行方向と平行に行われる。大きい周辺荷重FUの伝達が荷重伝達面15により起こり、一方、半径方向の荷重FRは滑り要素17から構造内に本質的に向かう。
【0033】
さらに図5乃至7を同様に参照する。
【0034】
図5は、安全バーが胴体セル装備品なしでその内に収容された施錠状態にある、貨物ドア装備品の1つのバージョンの斜視図である。
【0035】
貨物ドア27に取り付けられた実質的にT字形の貨物ドア装備品28は、フォーマ30に固定するためのブラケット・プレート29を有する。図1乃至4および図9、10の実施形態とは異なって、施錠機構のための滑り要素31は、胴体セル装備品内ではなく貨物ドア装備品28内に取り付けられた、ほぼ長方形の断面形状を有する水平ガイド32内に白色両方向矢印の方向で移動可能に収容される。これにより、貨物ドア27の開放運動は滑り要素31を伴う。水平ガイド32の構造設計は第1の実施形態の水平ガイド18に対応する。次に、貨物ドア装備品7に対応する貨物ドア装備品28は、ハンドル33を備えた保持留め具32aおよびハンドル端35の領域内に取り付けられたトグル34を有する。滑り要素31は互いに等間隔で配置したいくつかの台形凹部を有し、その中で他のものの代表としての台形凹部36には参照番号が与えられている。台形凹部36について、移行斜面を伴った左または右部分のみが図5乃至7で見ることができる。台形凹部36の間の隔たりは、好ましくは胴体セル3のフォーマの間隔に対応する。
【0036】
貨物ドア装備品7とさらに異なり、(図2乃至4を参照)、貨物ドア装備品28は、安全カム39を備えた追加または任意選択の安全バー38が旋回運動のために収容される穴37を有する。安全バー38を旋回することで、安全カム39を滑り要素31内の小さな安全凹部40内にもたらすことができる。安全機構は滑り要素31の水平移動を防止し、したがって滑り要素31が意図しないで移動した結果として、貨物ドア27が不慮に開くのを防止する。安全バー38の旋回は機構(図示せず)により実行される。
【0037】
図6は、貨物ドア27を閉鎖し施錠した状態の斜視図における、貨物ドア装備品28がその内に収容された(図5を参照)胴体セル装備品41を示す。
【0038】
実質的に叉状形状の胴体装備品41は、オーバーロック端44、45に変化する2つのアーム42、43を有する。細長い開口46がアーム42、43の間で延びる。安全カム39を備えた安全バー38が貨物ドア装備品28の穴37内に旋回作用により収容される。さらに、滑り要素31は、同様に貨物ドア装備品28内に位置する、実質的に長方形形状の水平ガイド32内に滑り作用を伴って収容される。白色両方向矢印の方向の滑り要素31の移動は、安全保護のため安全カム39が安全凹部40の外側に位置するときだけに可能になる。貨物ドア装備品28の保持留め具32aは、少なくともいくつかの領域で積極的施錠係合により胴体装備品41の凹部47(図7参照)に受容され、これにより貨物ドア27用の施錠機構をもたらす。
【0039】
図7は図6の説明図に対応するが、胴体装備品41の右手部分が切り欠きされている。
【0040】
保持留め具32aのトグル34は少なくともいくつかの領域内で積極的施錠係合により凹部47内に受容され、一方、胴体装備品41内に荷重伝達面48を提供する。必要に応じ、施錠機構を調整するように、補正板(「シム」プレートと呼ぶ)を凹部47に嵌合することができる。施錠機構の力学的荷重の主要部分を構成する胴体セルの周辺荷重は、荷重伝達面48上に向けられる。必要に応じ施錠機構の許容誤差を調整または補正するために、この荷重伝達面48とトグル34の間に薄い「シム」プレート(図示せず)が挿入される。貨物ドア27を閉鎖した状態における胴体セル装備品41内へのトグル34の固定は、対面するアーム42、43の2つの溝49、50に嵌合する滑り要素31により実行される。滑り要素31が白色両方向矢印の方向に動く場合、滑り要素31の凹部36が胴体セル装備品41の領域に移動し、したがってもはや2つの溝49、50内には収容されていないので、トグル34を胴体セル装備品41から外に旋回させることができる。この位置で、トグル34を凹部47から外に旋回させることができ、貨物ドア27を開くことができる。しかし、滑り要素31のこの水平移動は、安全カム39および安全凹部40の形態をした安全機構が起動されていない場合にのみ可能であり、さもなければ、わずかに安全バー38を回転させることによって、安全カム39が滑り要素31の安全凹部40から外に旋回してしまう。半径方向の施錠機構を調整するために、わずかな材料厚さの「シム」プレート(図示せず)を滑り要素31と表面50aの間に挿入することができる。
【0041】
図8はハンドル端53の区域内のハンドル52に取り付けたトグルの保持留め具51の代替実施形態を示す。しかし、先に説明したトグルと異なり、トグル54は鳩の尾形状であり、すなわち若干V字形に形成され、それによって、貨物ドアが閉鎖されると、胴体セル装備品内で自動調心作用が起きる。
【0042】
図9および10は滑り要素54の実施形態の一部分の例示的線図である。次に、座標系10は空間での構成部品の位置を示す。
【0043】
滑り要素55は、2つの好ましくは同一に傾斜した線形斜面57、58を備えた台形凹部56を有する。さらに、滑り要素55には移行傾斜(図示せず)を備えた台形凹部56のいずれかの側に2つの肥厚領域59、60が設けられ、それによって斜面57、58と連動して貨物ドア装備品61は、滑り要素55を矢印62の方向に水平に滑らせることで矢印63に平行な垂直方向の胴体セル装備品(図示せず)内に誘導される、または「引き込まれる。」
【0044】
既に実質的に閉鎖した状態の貨物ドア1は、これによって、滑り要素を滑らせることで完全に閉鎖かつ施錠した状態に移動することができる。
【0045】
より簡単に引くために、貨物ドア装備品61は、移行ランアップ面64、65をいずれかの側に、この場合好ましくは湾曲した球状または形成平面に、任意選択で配置することができる。
【0046】
滑り要素55は、点または破線によって示すように、いずれかの側に周期的に継続し、それによって、凹部の数量は好ましくは施錠される貨物ドア装備品の数量に対応する。
【0047】
図11は完全に閉鎖した状態にある施錠機構の実施形態の等角図である。
【0048】
座標系66は空間における個々の構成部品の位置を示す。施錠機構は、とりわけ胴体セル装備品67と、貨物ドア(図示せず)に接続され、この実施形態では第1の実施形態のトグル形状の貨物ドア装備品7とは異なるバージョンが叉状装備品69として形成された貨物ドア装備品68と、滑り要素70とを備える。胴体セル装備品67は胴体セルの積み込み端71の領域内で航空機の胴体セル(図示せず)に接続され、意図しない開放に対して貨物ドアを固定するための滑り要素70が、白色両方向矢印によって示されるように座標系67のX軸に平行に移動可能な叉状装備品69内に収容される。貨物ドア装備品68または叉状装備品69は、貨物ドアの下端(図示せず)領域内で固定される。叉状装備品69は、互いに間隔を開けて、実質的に平行に延びる2つのアーム72、73(叉状装備品アーム)を有し、アームのリベット端(符号なし)は貨物ドアのフォーマ74に接続される。2つのアーム72、73は、アーム72、73の間で水平に延びるウェブ75に下部で接続され、そこでウェブ75は、貨物ドアを閉鎖した状態で実質的にフック形状の胴体セル装備品67と少なくともいくつかの領域内で積極的施錠係合により相互作用する。施錠機構の第1の実施形態と異なる滑り要素70の断面形状は、実質的に円形部分に対応する。しかし、代替として、滑り要素70もほぼ長方形の断面形状(例えば図2を参照)を有することもできる。
【0049】
叉状装備品69の下部に、座標系66のX軸および滑り要素70に平行に延び、その機能が第1の実施形態の安全バーに対応する、旋回するように取り付けられた中空円筒形の安全バー76がある。安全バー76はこれによってX軸の周りを旋回することができる。安全バー76上に、貨物ドアを施錠した状態で、施錠状態でこれが水平に滑るのを防止するように滑り要素70の安全凹部78内にもたらすことができる安全カム77がある。本発明により設計した貨物ドアの施錠機構を構成するために、通例4つ乃至9つの胴体セル装備品およびそれに対応する数量の貨物ドア装備品がある。基本的に、1つの安全カムをそれぞれの叉状装備品69の領域内で完全長の安全バー上に設けることができる。最低限の固定のために、基本的に安全バー76には1つの安全カム77で十分であり、滑り要素70には1つの安全凹部78で十分である。
【0050】
また参照されている図12および13は、図11の切断線A−Aに沿う貨物ドア装備品68の断面図である。図12は滑り要素70で施錠された閉鎖位置にある貨物ドア装備品68を示し、一方、図13は解錠されているがまだ未開放位置にある貨物ドア装備品を示す。
【0051】
叉状装備品69内に、許容誤差補正のために設けられた2枚のシム・プレート79、80がある。叉状装備品69またはそのアーム72およびアーム73(ここでは見えない)のウェブ75と、胴体セル装備品67のフック部分81との間で、胴体セル装備品67と貨物ドアに固定された叉状装備品69との間の力伝達は、上部シム・プレート79およびフック部分81により形成された荷重伝達表面82上で起きる。説明した実施形態と異なって、荷重伝達面82は、空間の一方向または両方向に湾曲して形成することもできる。
【0052】
叉状装備品69は、若干凸状の肥厚領域84が、この位置のウェブ75内に対応して形成された(若干凹状の)凹部85と相互作用する滑り要素70により、図13で点線の矢印によって示されるように、胴体セル装備品67内のほぼ三角形の開口83から外に旋回するのを防止される。
【0053】
滑り要素70は、下部シム・プレート80または胴体セル装備品67の接触ベアリング・アーム86上に位置する。滑り要素70のガイドは叉状装備品69のアーム72、73の下部領域の凹部内に設けられ、そのうち1つの凹部87だけが図12、13で見ることができる。
【0054】
図12に描かれた位置で、座標系66のX軸の周りで旋回することで、安全バー76を選択的に施錠または解錠位置にもたらすことができる。
【0055】
滑り要素70および安全バー76の両方が、アーム72、73の下部領域88で、対応した形状の凹部に誘導され、かつ受容される。
【0056】
図13では、滑り要素70は図12の位置に対してX軸に平行に移動した位置に位置し、それによって滑り要素70の凹部89(図14参照)は接触ベアリング・アーム86の領域内にもたらされる。貨物ドア(ウェブ75および滑り要素70を備える貨物ドア装備品69を含む)は、これによって、開口曲面90によって簡単に示されるように、接触ベアリング・アーム86およびシム・プレート80を越えて開放することができる。
【0057】
図14は、図12(施錠状態)の切断線B−Bに沿う貨物ドア装備品68を通る断面図である。
【0058】
滑り要素70は、ウェブ75内に対応して形成された(凹状の)凹部85と相互作用する台形の(凸状の)肥厚領域84を有する。前述した肥厚領域84および凹部85の設計の結果として、滑り要素70は2つの垂直矢印91の方向に作用し、本質的に飛行中に胴体セル内に広がる過剰圧力により引き起こされる力により押圧され、圧力が上昇するにつれて叉状装備品69の凹部85にさらに強く圧力嵌めになり、したがって、例えば滑り要素70上のX軸に平行に作用する荷重を介して発生する水平矢印91に平行する滑り要素70の移動運動の傾向は、安全バー76による施錠機構の起動に関わらず、確実に防止される。滑り要素70上で作用する前述の力は、例えば既に通常の飛行運航中に胴体セルの剪断運動を介して発生し得る。少なくともいくつかの領域内で積極的施錠係合が滑り要素70の矢印92の方向(X軸に平行)に動く傾向を防止する限り、肥厚領域84および凹部85の幾何学的形状は広い範囲内のいずれであってもよい。
【0059】
滑り要素70および安全カム77を備えた安全バー76の両方が、叉状装備品69の2つのアーム72、73の下部領域で適正な形状をした凹部(図示せず)に誘導される。滑り要素70の肥厚領域84および凹部85の数量は、胴体セル装備品および貨物ドア装備品または施錠機構に使用された叉状装備品の数量に好ましくは対応する。摩擦損失および摩耗を最小化するために、滑り要素70は好ましくはブロンズ合金で形成される。あるいは、滑り要素70は、伸張性の高いアルミニウム合金、チタン合金、または摩擦および摩耗を最小化するようにテフロン(登録商標)で覆うことができるステンレス鋼合金でも形成することができる。
【0060】
図11乃至14による施錠機構の第2の変形は、圧力が増加するにつれて自動的に強化される叉状装備品69の(横軸)ウェブ75への滑り要素70の圧力嵌めを介して達成される、貨物ドアの制御されない開放に対してさらなる固定を可能にする。
【0061】
滑り要素70が座標系66のX軸に平行に移動しがちである潜在的な傾向は、胴体セルが非加圧の状態にあるときでさえ直ちに排除されるように、非取付状態の滑り要素の形状が弾性変形を介して組立状態の形状から逸脱するように、滑り要素70の幾何学的形状を選択することができる。滑り要素70は、この設計のバージョンでは、幾何学的条件付きの要求を克服するだけで、叉状装備品の叉状装備品アームの凹部に移動させるまたは挿入することができる。
【0062】
図15乃至19は本発明による貨物ドア施錠機構のさらなる代替実施形態を示す。図11乃至14によるバージョンと異なり、叉状装備品のウェブは、もはや圧荷重をかけた胴体セルの場合の水平移動に対して滑り要素を自動的に固定する役目をしない。
【0063】
さらに、ローラ要素が、叉状装備品の凹部での滑り要素の滑りまたは回転を促進する。座標系93は空間でのすべての構成部品の位置を示す。
【0064】
図15および16の異なった斜視図で示され、さらに参照されている貨物ドア施錠機構は、とりわけ胴体セル装備品94と、貨物ドア(図示せず)に接続され貨物ドアを施錠するための叉状装備品96および滑り要素97として再び以前の設計のバージョンに対応して設計されている貨物ドア装備品95とを備える。胴体セル装備品94は航空機の胴体セルの積み込み端98の領域内で取り付けられている。滑り要素97は座標系93のX軸に平行に移動可能な叉状装備品96(図15、16では隠れている)のアーム99、100内の凹部に収容される。叉状装備品96のアーム99、100の上端の両方は、貨物ドアのフォーマ101に接続される。滑り要素97の断面形状は少なくとも台形凹部の外側に対応し、台形凹部は叉状装備品96が貨物セル装備品94からおおよそ若干丸い角領域を備えた長方形の滑り要素まで、外側へ旋回することを可能にする。基本的に、滑り要素97はこれから逸脱する断面形状も有することができる。
【0065】
両アーム99、100は、印が付いていない領域で、図15、16で隠れているウェブに接続されている。アーム99、100の下部領域で、滑り要素97に平行に延び、X軸の周りを旋回でき、滑り要素97内で安全凹部104と相互作用して、滑り要素97が水平に(X軸に水平に)滑るのを防止する安全カム103を有する安全バー102がある。
【0066】
以前の実施形態と異なり、少なくとも1つのローラ要素105が叉状装備品96に取り付けられ、航空機のすべての運航状況で、より詳細には貨物ドア装備品94の氷結状況で、滑り要素97が滑らかに起動するのを保障するように、滑り要素97の表面106上で回転する。さらにローラ要素105は、滑り要素97の起動中に水平に滑るため、ローラ要素105によりアーム99、100の凹部の端から少量だけ「持ち上げられる」ので、アーム99、100の下部領域の凹部に誘導された滑り要素97の過剰な摩耗を減少させる。さらに、閉鎖凹部107が滑り要素97の表面106に挿入され、その表面形状は本質的にローラ要素105に対応するように設計されている。施錠状態に到達すると、ローラ要素105は閉鎖凹部107に回転して入り、したがって滑り要素97に同時に効果的かつ明確な閉鎖点を与える。したがって、貨物ドアの開放または解錠過程時にはローラ要素105が閉鎖凹部から回転して出るように、若干の反力を克服することが必要である。閉鎖凹部107は、好ましくは半径がほぼローラ要素105の半径と合致する実質的に半円形の断面形状を備えた刳り抜き溝として設計される。ローラ要素105は、一例としてアーム99上に叉状保持具108により固定されるニードル・ベアリングであってもよい。ニードル・ベアリングは有利な方法でローラ要素105の半径寸法を小さくすることができ、それによってコンパクトな構造が可能になる。代替として、ローラ要素105は2つのアーム99、100の間にも置くことができる。第3の設計のバージョンにおいて新規の追加である閉鎖凹部107は、滑り要素97の台形の肥厚領域109の傾斜側面(図15、16には表示せず)の領域内で形成される。図15、16では隠れている(代わりに特に図17、18を参照)滑り要素97内のほぼ台形の凹部110は、貨物ドア施錠機構の以前の設計バージョンに対応して、凹部110が貨物ドア装備品95のアーム99、100の間で解錠状態に位置するとき、貨物ドア装備品95が胴体セル装備品94に対して自由になり、胴体セル装備品94から外に旋回することができるような深さと幅を有する。
【0067】
図17は図15において点線で印された切断線C−Cに沿う貨物ドア施錠機構の断面図であり、一方、図18は同じ断面であるが、貨物ドア施錠機構を閉鎖しかつ施錠した位置の断面図である。図17、18は、丸角を点線で示した長方形で印した線図形式でローラ要素105の位置を示している。図19は、閉鎖かつ施錠状態において、図17、18に実線で印した切断線D−Dに沿う断面図である。残りの説明については、図17乃至19を参照する。
【0068】
胴体セル装備品94はフック部分111を有する。フック部分111の領域内に、許容誤差を補正するための第1のシム・プレートがある。貨物ドア装備品95および叉状装備品96の両方のアーム99、100は、貨物ドア装備品95の下部領域で(横軸)ウェブ113によって接続されている。ウェブ113およびフック部分111が、通例貨物ドア装備品95の全荷重の90%まで構成する胴体セル内の周辺荷重だけが本質的に向けられる荷重伝達面115を形成し、それによって、この実施形態の力ベクトルは理想的に荷重伝達面115に対し実質的に垂直である。さらにアーム99、100はそれぞれ、ほぼ長方形の凹部116、117を有し、そこで凹部116、117の断面形状は、必要に応じわずかな隙間を備え、滑り要素97のテーパになっていない部分(すなわち、凹部110または複数の凹部の外側)に対応してそれぞれ形成され、凹部の中に滑り要素97がX軸に平行に移動可能に収容される。滑り要素97の凹部110が滑り要素97の利用可能な(全体の)断面表面積の50%超を構成することが、さらに図17から理解可能である。胴体セル装備品94はさらに、第2のシム・プレート119が取り付けられ固定されている下部接触ベアリング・アーム118を有する。凹部110が接触ベアリング・アーム118の領域内に位置する場合、貨物ドア装備品95は胴体セル装備品94から外に旋回でき、貨物ドアは全体として開放可能である。しかし、凹部110が完全に胴体セル装備品94または貨物ドア装備品95(特に図18参照)の外側に位置するまで、滑り要素97がX軸に平行に移動した場合、貨物ドア装備品95およびしたがって貨物ドア(図示せず)はもはや胴体セル装備品94から外に旋回できず、貨物ドアは閉鎖され施錠される。
【0069】
胴体セル装備品94は胴体セルの積み込み端98に接続され、一方、貨物ドア装備品は貨物ドアのフォーマ101に固定される。安全バー102は、胴体セルの圧荷重状態における滑り要素97の自己固定機能から独立してX軸に平行に滑り要素97の水平移動に対する追加固定手段として役目を果たし、そこで、滑り要素97の追加の固定は座標系93のX軸の周りに安全バー102を旋回させることで達成される。
【0070】
図11乃至14による設計バージョンと異なり、水平移動に対する滑り要素97の自己固定作用は、もはや叉状装備品96のアーム99、100の間に取り付けられたウェブ113によるものではない。特に図19に示されるように、むしろ安全バー102の機能から離れた滑り要素97の自己固定作用は、さらなる詳細は記されていないが、わずかに傾斜した側面を伴った滑り要素97の表面106の領域内のほぼ台形の形状をした肥厚領域109を介し、ここで、側面が鏡面対称の様式でいずれかの側で肥厚領域109に隣接し、胴体セルが過剰圧力下にある場合に起こる。
【0071】
本発明によると、胴体セルの圧力が上昇するにつれ、肥厚領域109が叉状装備品96のアーム99、100の間でますます押圧され、そこで肥厚領域109の側面は軽い圧入係合をもたらすアーム99、100の凹部116、117の端120、121と相互作用し、したがって、圧荷重がかかった胴体セルの場合の滑り要素97の水平移動は安全バー102から独立しては不可能である。第2のシム・プレート119は少なくとも片側で滑り要素97の滑り作用を促進するようにわずかな傾斜を有する。
【0072】
肥厚領域および凹部の数量は、具体的な事例で本発明による貨物ドア施錠機構を実行するために使用される貨物ドア装備品および胴体セル装備品の数量に対応する。
【0073】
さらに、貨物ドアを閉鎖しかつ施錠した状態で、明確な反力を適用することでのみ再び克服することができる明確に「有効な」閉鎖点をもたらすように、閉鎖凹部107と少なくともいくつかの領域内でローラ要素105が積極的施錠係合を形成することを、図19に示された貨物ドア施錠機構を完全に閉鎖しかつ施錠した位置で見ることができる。さらに、滑り要素97を水平に滑らせることによって解錠するときに、滑り要素97と、したがって貨物ドア装備品95および貨物ドアが白色両方向矢印123の方向に縦に少量だけ(すなわち、通常10分の数ミリメートルだけ)端120、121から「持ち上げられ」て離れ、すなわち外側に押圧され、それによって叉状装備品96の凹部116、117内の端120、121との接触領域内の滑り要素97の摩耗が防止され、滑り要素97の滑らかで動きやすく引っかからない作用が、航空機のすべての運航状況、特に低温かつ凍結状態で保障される。
【0074】
逆に、施錠過程中、完全な施錠状態で再び明確な閉鎖位置に到達するように、貨物ドアは胴体セルの貨物ドア凹部内に自動的に少量だけ押圧され戻される。
【符号の説明】
【0075】
1 貨物ドア
2 凹部(胴体セル)
3 胴体セル
4 フォーマ(貨物ドア)
5 ヒンジ
6 下端(貨物ドア)
7 貨物ドア装備品
8 積み込み端(胴体セル)
9 胴体セル装備品
10 座標系
11 ハンドル
12 トグル
13 ハンドル端
13a 保持留め具
14 凹部(胴体セル装備品)
15 荷重伝達面
16 矢印
17 滑り要素
18 水平ガイド(滑り要素)
19 溝
20 溝
21 アーム(胴体セル装備品)
22 アーム(胴体セル装備品)
23 オーバーロック端(胴体セル装備品)
24 オーバーロック端(胴体セル装備品)
25 縦開口
26 台形凹部(滑り要素)
27 貨物ドア
28 貨物ドア装備品
29 ブラケット板
30 フォーマ
31 滑り要素
32 水平ガイド(貨物ドア装備品内)
32a 保持留め具
33 ハンドル
34 トグル
35 ハンドル端
36 台形凹部(滑り要素)
37 穴
38 安全バー
39 安全カム
40 安全凹部(滑り要素)
41 胴体セル装備品
42 アーム
43 アーム
44 オーバーロック端
45 オーバーロック端
46 縦開口(胴体セル装備品)
47 凹部(胴体セル装備品)
48 荷重伝達面
49 溝
50 溝
50a 表面
51 保持留め具
52 ハンドル
53 ハンドル端
54 トグル
55 滑り要素
56 台形凹部(滑り要素)
57 斜面(線形)
58 斜面(線形)
59 肥厚領域
60 肥厚領域
61 貨物ドア装備品
62 矢印
63 矢印
64 移行表面(湾曲)
65 移行表面(湾曲)
66 座標系
67 胴体セル装備品
68 貨物ドア装備品
69 叉状装備品(貨物ドア)
70 滑り要素
71 積み込み端(胴体セル)
72 アーム(叉状装備品)
73 アーム(叉状装備品)
74 フォーマ(貨物ドア)
75 ウェブ(叉状装備品)
76 安全バー
77 安全カム
78 安全凹部
79 シム・プレート
80 シム・プレート
81 フック部分(胴体セル装備品)
82 荷重伝達面
83 開口(胴体セル装備品)
84 肥厚領域(滑り要素)
85 凹部(ウェブ)
86 接触ベアリング・アーム(胴体セル装備品)
87 凹部(アーム叉状装備品)
88 下部領域(アーム叉状装備品)
89 凹部(滑り要素)
90 開口曲面
91 矢印
92 矢印
93 座標系
94 胴体セル装備品
95 貨物ドア装備品
96 叉状装備品(貨物ドア)
97 滑り要素
98 積み込み端(胴体セル)
99 アーム(叉状装備品)
100 アーム(叉状装備品)
101 フォーマ(貨物ドア)
102 安全バー
103 安全カム
104 安全凹部
105 ローラ要素
106 表面(滑り要素)
107 閉鎖凹部(滑り要素)
108 叉状保持具
109 肥厚領域(滑り要素)
110 台形凹部(滑り要素)
111 フック部分
112 シム・プレート(第1)
113 ウェブ
114 下部領域(アーム貨物ドア装備品)
115 荷重伝達面
116 凹部(アーム貨物ドア装備品)
117 凹部(アーム貨物ドア装備品)
118 接触ベアリング・アーム
119 シム・プレート(第2)
120 端(凹部アーム貨物ドア装備品)
121 端(凹部アーム貨物ドア装備品)
122 斜面(第2シム・プレート)
123 矢印


【特許請求の範囲】
【請求項1】
航空機の胴体セル(3)の貨物ドア(1、27)またはドアのための施錠機構であって、前記貨物ドア(1、27)の積み込み端(8、71)の領域に配置されたいくつかの胴体セル装備品(9、41、67)を備え、前記貨物ドア(1、27)の下端領域(6)に固定された対応する数量の貨物ドア装備品(7、28、61、68)を備えた施錠機構において、
前記貨物ドア(1、27)の施錠は滑り要素(17、31、55、70)により実行され、前記貨物ドア装備品(7、28、61、68)は前記胴体セル装備品(9、41、67)と少なくともいくつかの領域で積極的施錠係合をもたらされることができ、前記胴体セル(3)の周辺荷重は実質的に荷重伝達面(15、48、82)によって伝達され、半径方向荷重は実質的に前記滑り要素(17、31、55、70)によって負担されることを特徴とする、施錠機構。
【請求項2】
前記貨物ドア装備品(7、28、61)が実質的にT字形に設計され、それぞれがハンドル端領域(13、35、53)に設けられたトグル(12、34、54)を伴ったハンドル(11、33、52)を有することを特徴とする、請求項1に記載の施錠機構。
【請求項3】
前記胴体セル装備品(9、41)が実質的に叉状に設計され、トグル(12、34、54)を受容するための凹部(14、47)を有することを特徴とする、請求項1または2に記載の施錠機構。
【請求項4】
前記ハンドル(11、33、52)の断面が、前記胴体セル(3)の変形に対してより柔軟であるように、より詳細には円形または長方形に設計されることを特徴とする、請求項1から3の一項に記載の施錠機構。
【請求項5】
前記トグル(12、34、54)が自動調心、より詳細には鳩の尾形状であるように設計されることを特徴とする、請求項1から4の一項に記載の施錠機構。
【請求項6】
閉鎖状態において前記貨物ドア(1、27)の前記施錠が、前記航空機の縦軸に実質的に平行な前記滑り要素(17、31、55)を滑らせることによって実行されることを特徴とする、請求項1から5の一項に記載の施錠機構。
【請求項7】
前記貨物ドア(1、27)を開放するとき、前記貨物ドア装備品(7、28、61)が前記胴体セル装備品(9、41)から外に旋回できるように、前記滑り要素(17、31、55)が互いに対して均一に間隔を取った凹部(26、36、56)を有することを特徴とする、請求項1から6の一項に記載の施錠機構。
【請求項8】
前記滑り要素(17、31、55)を滑らせることによって、前記貨物ドア(1、27)が実質的に閉鎖状態にあるときに、完全な閉鎖状態に引き込むことができることを特徴とする、請求項1から7の一項に記載の施錠機構。
【請求項9】
少なくとも1つの安全カム(39)が配置されている安全バー(38)が設けられ、前記安全バー(38)を旋回することによって、意図しない移動に対して前記滑り要素(17、31、55)を固定するように、前記少なくとも1つの安全カム(39)が前記滑り要素(17、31、55)の少なくとも1つの安全凹部(40)内にもたらされることができることを特徴とする、請求項1から8の一項に記載の施錠機構。
【請求項10】
前記力伝達が、前記貨物ドア装備品(7、28、61)の前記トグル(12、34、54)を介して実質的に対称に、かつモーメントなしに起こることを特徴とする、請求項1から9の一項に記載の施錠機構。
【請求項11】
前記少なくとも1つの貨物ドア装備品(68)が、水平ウェブ(75)を介して接続された2つのアーム(72、73)を備えた叉状装備品(69)として設計され、前記胴体セル(3)における圧荷重が上昇する場合に、前記滑り要素(70)の肥厚領域(84)が、不慮の開放に対する補足的な自己固定のために前記ウェブ(75)の凹部(85)内にさらにさらに押圧されることができることを特徴とする、請求項1に記載の施錠機構。
【請求項12】
前記胴体セル(3)における前記圧荷重が上昇すると、前記肥厚領域(84)が前記アーム(72、73)の凹部(87)内にさらに押圧されることができることを特徴とする、請求項11に記載の施錠機構。
【請求項13】
前記少なくとも1つの貨物ドア装備品(95)が、水平ウェブ(113)により接続された2つのアーム(9,100)を備えた叉状装備品(96)として設計され、前記胴体セル(3)における圧荷重が上昇する場合に、前記滑り要素(97)の肥厚領域(109)が、意図しない開放に対する補足的な自己固定のために前記叉状装備品(96)の前記アーム(99、100)の凹部(116、117)内にさらにさらに押圧されることを特徴とする、請求項1に記載の施錠機構。
【請求項14】
少なくとも1つのローラ要素(105)が設けられ、前記ローラ要素は、前記滑り要素(97)の表面(106)上で回転するものであり、前記施錠機構が閉鎖した状態で、閉鎖凹部(107)と少なくともいくつかの領域で積極的施錠係合をもたらされることができることを特徴とする、請求項13に記載の施錠機構。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公表番号】特表2011−503395(P2011−503395A)
【公表日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−532515(P2010−532515)
【出願日】平成20年4月9日(2008.4.9)
【国際出願番号】PCT/EP2008/054274
【国際公開番号】WO2009/059808
【国際公開日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【出願人】(504467484)エアバス・オペレーションズ・ゲーエムベーハー (268)
【Fターム(参考)】