説明

色素およびポリ不飽和油の安定化

【課題】植物油および動物油、ならびにアスタキサンチンおよびカンタキサンチンのような色素の、酸化に対する安定化方法の提供。
【解決手段】動植物油に尿素を0.1〜40重量%添加し、アニシジン値を低減させるのに十分な温度と時間で処理する。さらにトコフェロールやアスコルビン酸のような酸化防止剤を添加する。このようにして安定化された油中にアスタキサンチンまたはカンタキサンチンを混合することにより色素の安定化がなされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、植物油および動物油、ならびにアスタキサンチンおよびカンタキサンチンのような色素の安定化方法に関する。本発明は、サケ科魚類用飼料およびサケ科魚類用飼料中の色素の作用を最適化するための方法にも関する。
【背景技術】
【0002】
水産養殖産業に関しては、サケおよびマスのような養殖魚が自然のままでは野生種と同様の強い赤色に達しないということは、経済的問題であった。多量の赤色の色素が人工的に供給されない場合には、このような養殖魚は薄赤色であり、したがって野生魚と同様には顧客に魅力的ではない。
今日、魚肉をより赤くするために、アスタキサンチンおよびカンタキサンチンのような色素が魚用飼料に添加されている。
【0003】
市販のアスタキサンチン製品は非常に高価で、それらの生物学的な保持率は非常に低い(典型的には10〜12%)。さらに、アスタキサンチンはどちらかといえば不安定な化合物であって、これはもちろん欠点である。アスタキサンチンの低い安定性は、酸化によるものである。市販の色素製品は、酸化を回避または低減するように処方されている。アスタキサンチンに関する典型的な一つの処方物は、ゼラチンおよびデンプンを有する。しかしながら、用いられる処方物はしばしば、色素の生物学的な利用可能性に関して最適ではなく、高度の安定性と改良された生物学的な利用可能性とを併有する新規の処方物は、水産養殖産業に多大の経済効果をもたらすであろう。したがって、生物学的参入に関して処方物をより最適にする可能性、ひいては、かなりの経済的節減の可能性を生じ得るので、より安定な色素が強く望まれている。
【0004】
水産養殖産業に関するもう一つの問題は、酸化による飼料中の脂肪成分の分解および低い品質である。魚用飼料中の主要脂肪源である海産脂肪が酸素と反応すると、先ず、過酸化物のような一次酸化物質が作られる。ポリ不飽和脂肪からの過酸化物は不安定で、変換により容易に二次酸化物質に分解される。
【0005】
二次酸化物質はアルデヒドおよびケトンのような化合物の複合群である。二次酸化物質の量を分析するためには、アニシジン値を測定する。アニシジン数は、化学物質アニシジンと脂肪中のアルデヒドとの反応の間に現れる色の強度である。アニシジン値は、単位名なしで示される。
【0006】
酸化のレベルは、しばしば、totox値として示される。totox値は、アニシジン値を加えた過酸化物価の2倍である。
魚用飼料に関しては、魚の最適な成長を保証するために、20より低いtotox値を有する油が用いられるべきである。現在では、20より低いtotox値を有する油を提供することは難しい。30までのtotox値を有する油が利用可能である。酸化を低減することにより、栄養的に許容できない油を、飼料中の脂肪源として利用可能にすることができる。これは、魚油の供給が限定されているので、水産養殖産業には非常に高く評価されると考えられる。
【0007】
脂肪の酸化は、海産物油以外の植物油および動物油のような脂肪源に関しても問題である。
魚油を尿素で処理することにより酸化が大幅に低減される、ということが意外にも判明した。さらに驚くべきことに、尿素で処理した魚油中に保持されるアスタキサンチンの酸化はかなり低減される、ということが見出された。
【0008】
本発明の主な目的は、酸化に関して植物油および動物油を安定化するための方法を提供することである。
本発明のもう一つの主目的は、酸化に関して、アスタキサンチンおよびカンタキサンチンのような色素を安定化するための方法を提供することである。
さらに、貯蔵安定性/分解、ならびに色素の生物学的作用に関して改良されたサケ科魚類用飼料を提供することが、本発明の一目的である。
本発明のさらに別の目的は、サケ科魚類用飼料中の色素の作用を最適化するための方法を提供することである。
【0009】
これらおよびその他の目的は、付随する請求項1〜15に定義したような尿素を用いた処理またはその存在によって得られる。
【0010】
本発明による好ましい特徴は、油が尿素で処理され、押出し加工の前または後に飼料に添加されることである。油は、尿素の存在下で加熱されることにより、または尿素の水性混合物と反応することにより処理される。もう一つの好ましい特徴は、尿素が、水性相または固体形態で、飼料混合物に直接添加されることである。
【0011】
実施例および付属の図1〜図5により、本発明を以下でさらに説明する。実施例は単に例示を意図したものであり、本発明はそれらに限定されない。
【0012】
実施例1
5%尿素を魚油に添加し、撹拌しながら次第に140℃に加熱して、油中に尿素を溶解させた。尿素の融点は132.7℃である。加熱中に、20、60、80、120、130および140℃で分析用標本を採取した。加熱後、油混合物を冷却した。結晶化は、約133℃で観察された。室温で、分析用標本を同様に採取した。標本を濾過し、アニシジン値に関して分析した。アニシジン値は、アニシジンと油中のカルボニル化合物(即ちアルデヒド)との間の化学反応により生じる色の強度に関連する。"European Pharmacopoeia in the monograph for Cod-liver oil(type A)"(3rd Edition, monograph 1998; 1192)により示されたのと同じ分析手法を用いた。
【0013】
尿素の添加前に、魚油はアニシジン値21を示した。前記のように油を140℃に加熱すると、アニシジン値は次第に減少した。室温に冷却した時、アニシジン値は10であった。これらの結果を図1に示す。
【0014】
実施例2
5%尿素を100gの魚油に添加し、140℃に加熱し、冷却した。この油混合物を、室温で35日間、磁気攪拌により連続的に撹拌した。しばしば、分析用に標本を採取した。
比較のために、100gの魚油を室温で35日間、磁気攪拌により連続的に撹拌した。しばしば、分析用に標本を採取した。
【0015】
"European Pharmacopoeia in the monograph for Cod-liver oil(type A)"(3rd Edition, monograph 1998; 1192)により示された方法にしたがって、標本を濾過し、アニシジン値(p−Av)に関して分析した。
試験開始時に、対照はアニシジン値21.5を示した。尿素で油を処理すると、アニシジン値は6.5に低減した。対照は、漸増するアニシジン値を示し、34日目に、アニシジン値は38であった。尿素で処理した魚油に関するアニシジン値は、34日目には10であった。これらの結果を図2に示す。
【0016】
実施例3
5%尿素を500gの魚油に添加し、140℃に加熱し、室温に冷却した。
1A)200ppmトコフェロール、50ppmアスコルビン酸および100ppmアスタキサンチンを、尿素処理した魚油100gに添加した。
1B)200ppmトコフェロール、200ppmアスコルビン酸および100ppmアスタキサンチンを、尿素処理した魚油100gに添加した。
1C)100ppmアスタキサンチンを、尿素処理した魚油100gに添加した。
【0017】
2A)200ppmトコフェロール、50ppmアスコルビン酸および100ppmアスタキサンチンを、魚油100gに添加した。
2B)200ppmトコフェロール、200ppmアスコルビン酸および100ppmアスタキサンチンを、魚油100gに添加した。
2C)100ppmアスタキサンチンを、魚油100gに添加した。
【0018】
油の標本1A、1B、1C、2A、2Bおよび2Cを氷水中の超音波浴中に1時間入れて、酸化防止剤(トコフェロールおよびアスコルビン酸)およびアスタキサンチンを溶解させた。均一になった標本を、空気が連続的に流通する75℃の加熱浴に入れた。毎時間、標本を採取した。これらの標本を濾過し、分光光度計で490nmで測定した。測定結果を%Absで示す。
【0019】
%Absは、ゼロに対する相対値であり、この場合、ゼロは実験開始時の量を指す。したがって、物質が分解されると、%Abs値は負になる。実験温度でのその物質のより高い溶解度のために、その値が最初に増大することもあり得る。
【0020】
これらの実験は、魚油へのトコフェロールとアスコルビン酸の添加によりアスタキサンチンの分解が低減され得ることを示した。尿素で魚油を予備処理した場合、分解はかなり著しい。予備処理した油に添加したトコフェロールおよびアスコルビン酸は、さらなる安定化作用を示した。これらの結果を図3に示す。
【0021】
1A、1B、2Aおよび2Bのアスコルビン酸は、アスコルビルパルミテートまたはアスコルビン酸のその他の誘導体と置換可能であり、尿素のみで処理した魚油と比較して改良された防御も示す。
【0022】
実施例4
CP溶液(CP−カロフィルピンク(Carophyl Pink)):0.6gのエマルゲータ(emulgator)(グリセリルポリエチレングリコールリシノレエート)、1.25gのカロフィルピンク(Hofmann La Rocheからの市販アスタキサンチン製品)および10.6gの水をN2存在下のフラスコに添加し、50℃に加熱した。この溶液は、100ppmアスタキサンチンを含有する。
【0023】
1)5gの尿素および1.25gのCP溶液を約50℃の温度で95gの魚油に添加した。この油混合物を140℃に加熱し、室温に冷却した。
2)5gの尿素および1.25gのCP溶液を約50℃の温度で95gの魚油に添加した。この油混合物を140℃に加熱し、室温に冷却した。沈澱尿素を油混合物から濾し取った。この油混合物は、1kgあたり570mgの窒素を含有した。
3)1.25gのCP溶液を約50℃の温度で、絶えず撹拌しながら、100gの魚油に添加した。この魚油は、1kgあたり54mgの窒素を含有した。
【0024】
200ppmのトコフェロールおよび200ppmのアスコルビン酸を1)および2)に添加した。フラスコを、均質化のために氷水中の超音波浴中に1時間入れた。均質になった油標本を、連続して空気が流通する75℃の加熱浴中に入れた。毎時間、標本を採取した。これらの標本を濾過し、分光光度計で480nmで測定した。
【0025】
2)は、アスタキサンチンの酸化に関して1)と同じ特性を示した。25時間後、油は色素の酸化に対するいかなる徴候も示さなかった。5時間後、3)のアスタキサンチンは酸化を開始し、それは15時間後に完全に分解された。これらの結果を図4に示す。
【0026】
実施例5
5gの尿素を5gの水に溶解させた。水は、6%のエマルゲータ(グリセリルポリエチレングリコールリシノレエート)を含有していた。この溶液(10重量%)を、魚油(100g)とともに室温で15分間撹拌した。分析の結果は、アニシジン値が14.5から7.2に低減したことを示した。
【0027】
魚油に水(6%エマルゲータ含有)のみを添加して、同様の実験を実施した。室温で15分間攪拌後、油のアニシジン値は14.5で、即ち変化は起きなかった。
したがって、尿素はアルデヒドと反応してアニシジン値の低減を引き起こす化合物である、と推測され得る。
【0028】
実施例6
実験1)アスタキサンチン(100mg/g)を、5%尿素で処理しておいた魚油中に140℃で溶解させた。100gのこの油に70℃で空気を吹き込んだ。
【0029】
実験2)アスタキサンチン(100mg/g)を、未処理魚油に添加した。100gのこの油を、5gの尿素および5gの水と混合した。水は、6%のエマルゲータ(グリセリルポリエチレングリコールリシノレエート)を含有した。混合物に空気を吹き込んだ。
【0030】
前の実験から予測されるように、実験1)におけるアスタキサンチン濃度は数時間の間、安定であった。しかしながら、実験2)の油相中のアスタキサンチンは、より長い期間でさえも安定であった。これを図5に示す。これは、油が水性尿素で効果的に処理され得るということを意味する。
【0031】
実施例7
押出生成物中の算出されたアスタキサンチン濃度が102mg/kgとなるように、押出前にアスタキサンチンの市販処方物(カロフィルピンク、Roche)を飼料混合物に添加したが、但し、この工程中は分解は起きなかった。押出生成物の分析の結果、56.0mg/kgの濃度を生じた。飼料混合物中の油を尿素で前処理した油(油および5%尿素を140℃に加熱し、室温に冷却後に油を濾過したもの)と置き換えた場合、押出生成物は70.2mg/kgのアスタキサンチンを含有した。
【0032】
同様に、同一濃度の精製アスタキサンチンを含有する飼料混合物を押出した。押出し後、未処理魚油を有する標本は、26.0mg/gのアスタキサンチンを含有したが、一方、尿素処理魚油を有する標本は、32.2mg/gのアスタキサンチンを含有した。
これらの実験は、尿素処理魚油の添加が魚用飼料の押出し中にアスタキサンチンが分解しないようにする、ということを示す。
【0033】
実施例8
23.8の初期アニシジン値を有する100gの魚油を、5%尿素と一緒に撹拌し、140℃に加熱した。この温度に達した後、油を室温に冷却した。この油の標本のアニシジン値は22.9と分析された。
100gの同一の魚油の標本を同様の方法で処理したが、但し、油を140℃で20分間保持した後に、冷却した。室温に冷却後のこの油のアニシジン値は、6.5であった。
【0034】
これは、所望の方法で油が尿素と反応するには一定時間を要することを示す。正確な時間は、油の組成および質に依存する。140℃の温度は強制的ではない。実施例1(図1)に示したように、アニシジン値の低減は低温でも観察される。油を尿素と十分な時間反応させることにより、アニシジン値の有意の低減が低温でも得られる。さらに、5%尿素の量は強制的ではなく、油の質に依存しており、ずっと少量で十分である。残りの実施例では、便利であるというだけのために、油は140℃で5%の尿素で処理される。他の温度、濃度および加熱時間は、色素の安定性に関しては同様の結果を生じ得る。
【0035】
実施例9
以下のすべての実験において、「水」とは、6%エマルゲータ(グリセリルポリエチレングリコールリシノレエート)を含有する水を意味する。
【0036】
0.5gの尿素および0.5mlの水を100gの魚油(アニシジン値23)と一緒に周囲温度で撹拌した。20分後、油のアニシジン値は9.0に低減し、2時間後には、それは8.3に低減した。
前記と同様に0.5gの尿素、5.0mlの水および100gの同一の油を用いて、同一の実験を実施した。20分後、油のアニシジン値は7.9に低減し、2時間後には、アニシジン値は7.8に低減した。
5.0gの尿素および5.0mlの水を用いて、同一の実験を実施した。アニシジン値は、20分後および2時間後には、それぞれ5.7および2.3であった。
【0037】
実施例10
1.0gの尿素を100gの魚油(アニシジン値23)と一緒に撹拌し、140℃に加熱した。この温度に達した時点および30分後に標本を採取した。アニシジン値は、それぞれ23および8.9と分析された。
5g尿素を用いて、同一の実験を実施した。アニシジン値は、温度が140℃に達した時点では17、この温度で30分後には6.9と分析された。
【0038】
そして前記の実施例に記載したように油に直接にというだけでなく、多数の方法で尿素を添加し得る。飼料の製造に関していえば、例えば押出し中に、真空被覆、噴霧被覆により、そして油浴により尿素を添加し得る。尿素は、水相中でまたは固体形態でも添加し得る。
【0039】
飼料中の重要成分であるあら粉は、海産物または野菜である。典型的には約10%の脂肪を含有する魚粉は、魚用飼料中に一般的に用いられる。しかしながら、魚粉からの脂肪は、強く酸化される。したがって、飼料混合物中に色素を混入する前に、本発明により尿素で処理した油をあら粉に添加するのが好ましい。
【0040】
酸化を低減し、したがって製造工程中の脂肪および色素の質を改良するほかに、本発明は、飼料のための貯蔵期間の延長を包含する。酸化に関する色素の安定性は、如何に長期間飼料を貯蔵し得るかを決定する一因子である。改良された安定性を有する色素は、長い貯蔵期間を有する飼料を生じる。これは、より多量のストックを築き得るという利点をもたらす。その点で、飼料製造産業は、例えば製造停止で損害を蒙ることがなくなる。
【0041】
したがって、本発明により、尿素で処理された油および尿素処理した油と接触したままである色素は、未処理油および尿素処理油と接触していない色素よりも、酸化に、そしてそれにより分解に曝されにくい、ということが実証された。さらに、本発明は、あらゆる他の同様の既知の飼料より長く貯蔵される能力を有する飼料、ならびに色素の効果があらゆる従来の既知の飼料よりも高い飼料をも開示する。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】図1は、尿素で処理した魚油の異なる温度での二次酸化物質に関する酸化に関しての図である。
【図2】図2は、尿素処理していない魚油の酸化と比較した尿素処理魚した油の二次酸化物質に関する酸化に関しての図である。
【図3】図3は、尿素および種々の酸化防止剤で処理した魚油中のアスタキサンチンの酸化を、尿素処理はしていないが、種々の酸化防止剤で処理した魚油中に保持されたアスタキサンチンの酸化と比較した図である。
【図4】図4は、尿素処理した魚油中のアスタキサンチンの酸化を、尿素処理し、未溶解尿素を除去した魚油中のアスタキサンチンの酸化と比較した図である。魚油のみの対照におけるアスタキサンチンの酸化も示す。
【図5】図5は、異なる尿素処理魚した油中のアスタキサンチンの酸化に関する図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
植物油または動物油の安定化方法であって、該油がアニシジン値を低減させるのに十分な時間尿素で処理される、該方法。
【請求項2】
前記油が、0.1〜40重量%の尿素と反応させる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記油が、0.5〜5重量%の尿素と反応させる、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記油が、1以上の酸化防止剤で処理される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記酸化防止剤が、トコフェロールおよび/またはアスコルビン酸である、請求項4記載の方法。
【請求項6】
前記酸化防止剤が、トコフェロールおよび/またはアスコルビルパルミテートである、請求項4記載の方法。
【請求項7】
前記油が、前記処理後で、押出し加工前または後にサケ科魚類用飼料に添加される、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
アスタキサンチンまたはカンタキサンチンである色素の安定化方法であって、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法による尿素で処理された油中に、該色素を混合することを特徴とする方法。
【請求項9】
25〜70重量%のタンパク質、5〜60重量%の脂質、0〜40重量%の炭水化物、および色素を、0〜15重量%の1つまたはそれ以上の付加的な成分と組合せて包含するサケ科魚類用の飼料であって、一部のまたはすべての脂質が、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法による尿素により処理された、1つまたはそれ以上の海産物油および/または植物油であることを特徴とする飼料。
【請求項10】
前記付加的成分が、充填剤、接着剤、防腐剤、ビタミンまたはミネラルから選択される、請求項9に記載の飼料。
【請求項11】
タンパク質、脂質、炭水化物、および色素を包含する成分を、1つまたはそれ以上の付加的な成分と組合せた成分の混合物から製造されるサケ科魚類用の飼料の中の色素の安定化方法であって、一部のまたはすべての脂質を請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法による尿素によって処理することを特徴とする、方法。
【請求項12】
前記付加的成分が、充填剤、接着剤、防腐剤、ビタミンまたはミネラルから選択される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
色素の添加の前に、尿素で処理された脂質を添加することを特徴とする、請求項11または12に記載の方法。
【請求項14】
サケ科魚類用飼料の製造のための、請求項1〜7のいずれか1項の方法による、尿素処理された、1つまたはそれ以上の海産物油および/または植物油の使用。
【請求項15】
前記油が1以上の酸化防止剤によって処理された、請求項14に記載の使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−30054(P2009−30054A)
【公開日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−187674(P2008−187674)
【出願日】平成20年7月18日(2008.7.18)
【分割の表示】特願2000−557705(P2000−557705)の分割
【原出願日】平成11年6月25日(1999.6.25)
【出願人】(504453362)プロノヴァ・バイオファーマ・ノルゲ・アーエス (10)
【氏名又は名称原語表記】Pronova BioPharma Norge AS
【住所又は居所原語表記】P.O.Box 420, 1327 Lysaker, Norway
【Fターム(参考)】