説明

苅払機用耕耘刃、およびそれによる苅払機

【課題】 出力が小さくて非力な苅払機であっても、確実に地面を掘り下げることができ、地中で強く絡み合った雑草の根を効率的に切断、破砕、攪拌可能とする新たな苅払機用刃物技術を提供する。
【解決手段】 装着対象となる苅払機5ギアボックス6の刃物装着座60中央にある回転軸61に、緊締可能な緊締具62用の座金型保護カバー63と同一直径Dの円形平板状であって中央に軸孔20を穿孔した刃物盤座2を形成し、その外周縁の均衡する複数箇所夫々から、該回転軸61に緊締させたときの当該保護カバー63および緊締具62の厚さ寸法Tを超える長さLに設定された耕耘用爪部3,3,……を延伸状に形成するよう一体化してなる苅払機5用耕耘刃1である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、苅払機に関するものであり、苅払機およびそれ用の刃物を製造する分野は勿論のこと、その輸送、保管、組み立ておよび設置に必要となる設備、器具類を提供、販売する分野から、それら資材や機械装置、部品類に必要となる素材、例えば、木材、石材、各種繊維類、プラスチック、各種金属材料等を提供する分野、それらに組み込まれる電子部品やそれらを集積した制御関連機器の分野、各種計測器の分野、当該設備、器具を動かす動力機械の分野、そのエネルギーとなる電力やエネルギー源である電気、オイルの分野といった一般的に産業機械と総称されている分野、更には、それら設備、器具類を試験、研究したり、それらの展示、販売、輸出入に係わる分野、将又、それらの使用の結果やそれを造るための設備、器具類の運転に伴って発生するゴミ屑の回収、運搬等に係わる分野、それらゴミ屑を効率的に再利用するリサイクル分野などの外、現時点で想定できない新たな分野までと、関連しない技術分野はない程である。
【背景技術】
【0002】
(着目点)
広大な圃場や畦の除草作業などは、春から夏の暑い時期に頻繁に行うこととなって体力的にも大変な作業となってしまうことから、苅払機を用いて効率的に雑草を刈り払いするようにする人も多く見受けられるが、従来型の苅払機は、通常、装着する苅払刃が平盤状のものとなっていて、繁茂する雑草の根元付近より、少なくとも数cm程度上がわを切断することとなるが、地中に根を残したまま上部の茎や葉のみを切除すると、刈払いの数日後には、再び雑草が発生してしまうことになって頻繁に除草作業を繰り返さなければならず、多大な手間と労力とを必要とすることになった。
【0003】
(従来の技術)
こうした状況を憂慮し、例えば、下記の特許文献1(1)に提案されているものに代表されるように、苅払機用回転刃物の外径側から遠心方向、下向きに曲げられた凹み形成部と、これに続く遠心方向の上向き傾斜部、同遠心方向の下向き傾斜部、および、回転周回り方向の後方に向って上向き傾斜となる掬い部を形成し、外径刃先がわを地中に切り込み易くして雑草を根刮ぎ切除可能としたものや、同特許文献1(2)に見られるような、円盤状板体の中央に苅払機装着用の取り付け孔を形成し、同板体の片面に複数の突起を設けた回転刃であり、苅払機に装着し、回転駆動させた同回転刃を接地しながら移動するようにして各突起が地面を掻いて表土諸共、雑草を削り取ることができるようにしたものなどが散見される。
【0004】
しかし、前者特許文献1(1)および後者特許文献1(2)の苅払機用の耕耘刃は、何れも、雑草の茎や葉を切断する目的で設計、製造された苅払機に、耕耘を可能とする特殊な刃物を装着可能とするものであって、軟らかい地面であれば、雑草の根元に達するよう容易に切り込むことが可能であるが、多少硬い地面や、密生して強く絡み合った太い根などを確実に切断できるものとはなっておらず、こうした悪条件の場合には、やはり従来同様、鎌や鍬などの農機具類を用いるか、トラクターや耕耘機などの専用の大型機械を持ち込むかしかなく、圃場の畝間の除草に際しては、農作物に傷付けたり汚したりしないよう、地道な手作業によって根諸共雑草を除去するしか確実な除草手段はなかった。
【特許文献1】(1)特開2000−333524号公報 (2)実開平5−4831号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
(問題意識)
上述したとおり、従前までに提案のある苅払機用の各種耕耘刃類は、何れも苅払機用の他の除草用回転刃物と略同等の外径寸法に設定されており、従前までの苅払機と略同様の使用感で、雑草の地中にある根元まで切り込めるよう形成されたものとしているが、こうした使用目的を考慮して設計されていない苅払機は、地中に切り込めるほどの強いトルクを有しておらず、多少硬い地面や強く絡み合った雑草の根を効率的に切断することができないという致命的な欠点があり、出力の小さな非力な機種、型式の苅払機であっても、確実に地面を掘り下げて地中に繁茂する雑草の根を切断、破砕可能とするような刃物技術については、未だ存在しないという状況にある。
【0006】
(発明の目的)
そこで、この発明は、出力の小さな非力な苅払機であっても、確実に地面を掘り下げることができ、地中で強く絡み合った雑草の根を効率的に切断、破砕、攪拌可能とする新たな苅払機用刃物技術の開発はできないものかとの判断から、逸速くその開発、研究に着手し、長期に渡る試行錯誤と幾多の試作、実験とを繰り返してきた結果、今回、遂に新規な構造の苅払機用耕耘刃、およびそれによる苅払機を実現化することに成功したものであり、以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構成を詳述することとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(発明の構成)
図面に示すこの発明を代表する実施例からも明確に理解されるように、この発明の苅払機用耕耘刃は、基本的に次のような構成から成り立っている。
即ち、原動機に基端を連結した操作竿先端にギアボックスを設け、同操作竿中途適所に操作用ハンドルを装着してなる苅払機の、該ギアボックスの刃物装着座中央より突出した回転軸に緊締可能な、緊締具用の座金型保護カバーと同一直径の円形平板状であって、中央に回転軸貫通装着用の軸孔を穿孔した刃物盤座を形成し、該刃物盤座外周縁の周回りに均衡する複数箇所夫々から、先細状の各先端部分が、該回転軸に緊締させたときの当該保護カバーおよび緊締具の厚さ寸法を超える長さに設定された耕耘用爪部を、該回転軸に緊締させたときの保護カバー直近を囲むよう、当該刃物装着座に装着したときの回転軸に平行状であって、同回転軸先端方向に向けて延伸、形成するよう一体化してなるものとした構成を要旨とする苅払機用耕耘刃である。
【0008】
この基本的な構成からなる苅払機用耕耘刃を、より具体的なものとして示すと、原動機に基端を連結した操作竿先端にギアボックスを設け、同操作竿中途適所に操作用ハンドルを装着してなる苅払機の、該ギアボックスの刃物装着座中央より突出した回転軸に緊締可能な、緊締具用の座金型保護カバーと同一直径の円形平板状であって、中央に回転軸貫通装着用の軸孔を穿孔した刃物盤座を形成し、該刃物盤座外周縁の周回りに均衡する複数箇所夫々から、先細状の各先端部分が、該回転軸に緊締させたときの当該保護カバーおよび緊締具の厚さ寸法を超える長さに設定された耕耘用爪部を、該回転軸に緊締させたときの保護カバー直近を囲むよう、当該刃物装着座に装着したときの回転軸に平行状であって、同回転軸先端方向に向けて延伸、形成するよう一体化した上、該刃物盤座の周回り方向の1爪置き毎となる各先端がわを、遠心方向に僅かに傾斜させた姿勢とするよう形成してなるものとした構成からなる苅払機用耕耘刃となる。
【0009】
これを換言すると、原動機に基端を連結した操作竿先端にギアボックスを設け、同操作竿中途適所に操作用ハンドルを装着してなる苅払機の、該ギアボックスの刃物装着座中央より突出した回転軸に緊締可能な、緊締具用の座金型保護カバーと同一直径の円形平板状であって、中央に回転軸貫通装着用の軸孔を穿孔した刃物盤座を形成し、該刃物盤座外周縁の周回りに均衡する複数箇所夫々から、先細状の各先端部分が、該回転軸に緊締させたときの当該保護カバーおよび緊締具の厚さ寸法を超える長さに設定された耕耘用爪部を、該回転軸に緊締させたときの保護カバー直近を囲むよう、当該刃物装着座に装着したときの回転軸に平行状であって、同回転軸先端方向に向けて延伸、形成するよう一体化した上、該刃物盤座の周回り方向の1爪置き毎となる各先端がわを、苅払機の刃物装着座に装着するとき、緊締具保護カバーに緩衝しない範囲で、求心方向に僅かに傾斜させた姿勢とするよう形成してなるものとした構成からなる苅払機用耕耘刃となる。
【0010】
さらに、表現を変えて示すと、原動機に基端を連結した操作竿先端にギアボックスを設け、同操作竿中途適所に操作用ハンドルを装着してなる苅払機の、該ギアボックスの刃物装着座中央より突出した回転軸に緊締可能な、緊締具用の座金型保護カバーと同一直径の円形平板状であって、中央に回転軸貫通装着用の軸孔を穿孔した刃物盤座を形成し、該刃物盤座外周縁の周回りに均衡する複数箇所夫々から、先細状の各先端部分が、該回転軸に緊締させたときの当該保護カバーおよび緊締具の厚さ寸法を超える長さに設定された耕耘用爪部を、該回転軸に緊締させたときの保護カバー直近を囲むよう、当該刃物装着座に装着したときの回転軸に平行状であって、同回転軸先端方向に向けて延伸、形成するよう一体化した上、該刃物盤座の周回り方向の1爪置き毎となる各先端がわを、遠心方向に僅かに傾斜させた姿勢とし、それら遠心方向に傾斜した爪部以外の爪部各先端がわを苅払機の刃物装着座に装着するとき、緊締具保護カバーに緩衝しない範囲で、求心方向に僅かに傾斜した姿勢に形成してなるものとした構成からなる苅払機用耕耘刃となる。
【0011】
(関連する発明)
上記した苅払機用耕耘刃に関連し、この発明には、それを採用した苅払機も包含している。
即ち、この発明の基本をなす前記何れか記載の苅払機用耕耘刃を、その刃物盤座の軸孔が、原動機に基端を連結した操作竿先端にギアボックスを設け、同操作竿中途適所に操作用ハンドルを装着してなる苅払機の、該ギアボックスの刃物装着座中央より突出した回転軸に貫通するよう組み合わせると共に、軸孔より露出状となった回転軸に、保護カバーおよび緊締具が着脱自在に装着、緊締されてなるものとした構成からなる苅払機がそれである。
【発明の効果】
【0012】
以上のとおり、この発明の苅払機用耕耘刃によれば、従前までのものとは違い、上記したとおりの固有の特徴ある構成から、苅払機の緊締具用座金型保護カバーと同一直径の円形平板状とした刃物盤座と、その外周縁の周回りの複数箇所から、該保護カバーおよび緊締具の厚さ寸法を超える長さに延伸、形成した耕耘用爪部とからなり、それら耕耘用爪部が、当該苅払機の保護カバー直近を囲むよう回転軸に平行状のものとしてあるから、当該苅払機の回転軸より各耕耘用爪部に伝達される回転トルクを、従来型の何れの苅払刃や耕耘刃より遙かに大きなものとすることができ、各社製の苅払機の何れの機種、何れの型式のものであっても、各機種、型式毎の最大の耕耘トルクを達成できるものとなり、しかも直径を可能な範囲で最小のものに設定してあるから、圃場の畝間のように狭い範囲の除草にも好都合で、作物に傷付けてしまう虞れも無く、各段に効率的な除草作業を実現可能とすることができるという秀れた効果を発揮できるものである。
【0013】
加えて、刃物盤座の周回り方向の1爪置き毎となる各耕耘用爪部の先端がわを、遠心方向に僅かに傾斜させた姿勢とするよう形成してなるものは、全ての耕耘用爪部の先端部分が、同一環状の一線上を通過するよう回転するものとは違い、内がわおよび外がわの同心環状二重線上の夫々を通過するよう回転するものとなり、最小経化に伴って発生可能とした大トルクと相俟って地面をより効率的に掘削可能なものとし、雑草の地中に広がる根を、より効果的に攪拌、裁断可能なものとすることができる。
【0014】
また、刃物盤座の周回り方向の1爪置き毎となる各耕耘用爪部の先端がわを、苅払機の刃物装着座に装着するとき、緊締具保護カバーに緩衝しない範囲で、求心方向に僅かに傾斜させた姿勢とするよう形成してなるものは、緊締具および保護カバーによる刃物装着座への取り付けを支障なく行うことができ、しかも回転中心がわに向けて傾斜させた各耕耘用爪部が、一段と大きな回転トルクを達成可能とし、同一機種、同一型式の苅払機であれば、より高い耕耘性能を発揮できるものとなるという秀れた特徴を得ることができる。
【0015】
そして、刃物盤座の周回り方向の1爪置き毎となる各先端がわを、遠心方向に僅かに傾斜させた姿勢とし、それら遠心方向に傾斜した爪部以外の爪部各先端がわを苅払機の刃物装着座に装着するとき、緊締具保護カバーに緩衝しない範囲で、求心方向に僅かに傾斜した姿勢に形成してなるものは、前述した遠心方向に僅かに傾斜させた各耕耘用爪部による掘削、攪拌性能アップと、求心方向に僅かに傾斜させた各耕耘用爪部による回転トルク向上とを同時に達成することができ、それら全ての耕耘用爪部によって総合的な耕耘性能を各段に高めたものとすることができる。
【0016】
さらに、この発明の苅払機用耕耘刃を装着してなる苅払機によれば、従前までのものとは違い、上記したとおりの固有の特徴ある構成から、一般的な苅払機に対し、この発明の耕耘刃を装着するだけで、従前までは、一般的な苅払機を用いると、雑草の地表に露出している茎や葉の部分しか切除できず、地中に残る根から短期間の中に再び雑草が繁茂してしまい、除草作業を頻繁に繰り返さなければならないため、機械を使わずに広大な農圃に長時間に渡って屈み込み、手作業にて1本ずつ根諸共抜き去るよう根気よく除草せざるを得ず、何れにしても多大な労働負担を強いられるものとなっていたが、当該苅払機を用いれば、広い圃場であっても立ち姿勢のまま短時間で除草作業を終えることができると共に、狭い畝間などであっても周囲の農作物などに傷付けることなく、しかも地表面の雑草に留まらず、地中の根も残らず攪拌状に裁断、除去して手作業による除草と同等の除草効果を達成可能とし、通常の苅払機で除草した場合よりも雑草の再生時期を大幅に遅らせ、年間を通した除草作業の回数を各段に削減し、農作業の作業効率を大幅に改善できるものになるという秀れた効果を発揮できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
上記したとおりの構成からなるこの発明の実施に際し、その最良もしくは望ましい形態について説明を加えることにする。
耕耘刃の刃物盤座は、装着対象となる苅払機ギアボックスの刃物装着座に積層状に接合し、該刃物装着座の回転軸に貫通状に装着可能であって、該回転軸に結合可能な緊締具およびその保護カバーと、該刃物装着座との間に緊締、仮固定可能とする機能を果たし、該保護カバーと同一直径の円形平板状のものとし、その中央に該回転軸貫通装着用の軸孔を穿孔した上、その外周縁、周回りの均衡する複数箇所夫々から耕耘用爪部を延伸、形成してなるものとしなければならず、一般的な苅払機用の刃物類と同等以上の耐久強度を有する鋼やステンレス鋼などの材質製のものとすべきであるり、できるだけ小径化して該保護カバーと全く同一直径の円形平板状に設定されたものとすべきであるが、後述する実施例に示すように、該保護カバー直径に、脱着操作用の僅かな余裕寸法を加えた直径に設定したものとすることができる。
【0018】
刃物盤座の軸孔は、各社製の複数種類の苅払機におけるギアボックス刃物装着座の回転軸に該刃物盤座を支障なく取り付け可能とする機能を果たし、各社製苅払機のギアボックス刃物装着座における各回転軸よりも僅かに大きな直径に設定し、容易に着脱できる寸法、形状に設定したものとしなければならない。
【0019】
耕耘用爪部は、装着対象となる苅払機ギアボックスの刃物装着座、回転軸を介して出力される回転力を受けて回転駆動し、地表下の雑草の根諸共、耕耘可能とするよう地面を掘り起こし、攪拌状としてしまうという機能を果たし、刃物盤座の少なくとも外周縁、周回りの均衡する複数箇所夫々から先細状の各先端部分が、該回転軸に緊締させたときの当該保護カバーおよび緊締具の厚さ寸法を超える長さに規制したものとしなければならず、一般的な苅払機用刃物類の刃先部分と同等以上の耐久強度を有する鋼や超硬鋼、ステンレス鋼などの材質製のものとすべきであり、各先端がわの地中への切り込み部分となる適所に、超硬鋼、高速度工具鋼、ステンレス鋼、セラミックスなどからなる別体のチップを、蝋付けやボルト結合などにて一体化したものとすることができ、全ての先端がわが、苅払機の刃物装着座に装着するとき、回転軸に平行な姿勢となるようにしたものとすることができる外、刃物盤座の周回り方向の1爪置き毎となる各先端がわが、遠心方向に僅かに傾斜させた姿勢とするよう形成してなるものとしたり、刃物盤座の周回り方向の1爪置き毎となる各先端がわが、苅払機の刃物装着座に装着するとき、緊締具保護カバーに緩衝しない範囲で、求心方向に僅かに傾斜された姿勢とするよう形成してなるものとしたり、刃物盤座の周回り方向の1爪置き毎となる各先端がわが、遠心方向に僅かに傾斜された姿勢とし、それら遠心方向に傾斜した爪部以外の爪部各先端がわを苅払機の刃物装着座に装着するとき、緊締具保護カバーに緩衝しない範囲で、求心方向に僅かに傾斜した姿勢に形成してなるものとしたりすることが可能であり、それら爪部数に制限を受けるものではない。
以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構造について詳述することとする。
【実施例1】
【0020】
図1の耕耘刃の側面図および底面図、図2の一部の爪部を遠心がわに傾斜した耕耘刃の側面図および底面図、図3の一部の爪部を求心がわに傾斜した耕耘刃の側面図および底面図、図4の隣接する爪部を遠心および求心がわに交互に傾斜した耕耘刃の側面図および底面図、図5の各爪部にスリットを形成した耕耘刃の側面図および底面図、図6の分解状態にある苅払機と耕耘刃との斜視図、図7の使用状態にある耕耘刃による苅払機の斜視図、および、図8の散乱防止カバーを装着した耕耘刃による苅払機の斜視図に示す事例は、装着対象となる苅払機5ギアボックス6の刃物装着座60中央にある回転軸61に、緊締可能な緊締具62用の座金型保護カバー63と同一直径Dの円形平板状であって、中央に軸孔20を穿孔した刃物盤座2を形成し、その外周縁の均衡する複数箇所夫々から、該回転軸61に緊締させたときの当該保護カバー63および緊締具62の厚さ寸法Tを超える長さLに設定された耕耘用爪部3,3,……を延伸、形成するよう一体化してなるものとしたこの発明の苅払機用耕耘刃における代表的な一実施例を示すものである。
【0021】
それら各図からも明確に把握できるとおり、この発明の苅払機5用耕耘刃1は、鋼製の刃物盤座2と、これに一体化した超硬鋼製の耕耘用爪部3,3,……とからなっていて、該刃物盤座2は、例えば図1および図6中に示すように、苅払機5の、該ギアボックス6の刃物装着座60中央より突出した回転軸61に緊締可能な、緊締ボルト(緊締具)62用の座金型保護カバー63(図1ないし図5中に二点鎖線円で示す)と同一直径(保護カバー63の直径Dに僅かに装着用の余裕寸法を加えた直径)とした円形平板状に設定したものであり、中央に回転軸61貫通装着用の軸孔20を穿孔し、該刃物盤座2外周縁の周回りに均衡する複数箇所夫々から、先細状の各先端部分30,30,……が、該回転軸61に緊締させたときの当該保護カバー63および緊締ボルト62頭部の厚さ寸法Tを超える長さLに設定した耕耘用爪部3,3,……を、該回転軸61に緊締させたときの保護カバー63直近を囲むよう、当該刃物装着座60に装着したときの回転軸61に平行状であり、同回転軸61先端方向に向けて延伸、形成するよう熔接、一体化してなるものとする。
【0022】
該耕耘用爪部3,3,……は、それらの基端部分が短尺円筒状に一体化してあり、その円筒状の基端を刃物盤座2の外周縁に一体化、結合してなるものであり、該刃物盤座2と耕耘用爪部3,3,……との結合は、熔接、蝋付け、締まり嵌め、接着などによる一体化の外、円盤状の板材を熱間鍛造、冷間鍛造、プレス加工、または、絞り加工などにて軸孔20や、各耕耘用爪部3,3,……が成型されたものとすることなどが可能である。
【0023】
図2中に示すように、耕耘刃1は、刃物盤座2の周回り方向の1爪置き毎となる各耕耘用爪部3,3,……先端がわ30,30,……を、遠心方向に僅かに傾斜させた姿勢とするよう形成してなるものとすることが可能であり、また、図3中に示すように、該刃物盤座2の周回り方向の1爪置き毎となる各耕耘用爪部3,3,……先端がわ30,30,……を、苅払機5の刃物装着座60に装着するとき、緊締ボルト62保護カバー63に緩衝しない範囲で、求心方向に僅かに傾斜させた姿勢とするよう形成してなるものとすることができる。
【0024】
そして、図4中に示すように、耕耘刃1は、刃物盤座2の周回り方向の1爪置き毎となる各耕耘用爪部3,3,……先端がわ30,30,……を、遠心方向に僅かに傾斜させた姿勢とし、それら遠心方向に傾斜した爪部3,3,……以外の各耕耘用爪部3,3,……先端がわ30,30,……を苅払機5の刃物装着座60に装着するとき、緊締ボルト62保護カバー63に緩衝しない範囲で、求心方向に僅かに傾斜した姿勢に形成してなるものとすることが可能である。
【0025】
さらに、図5中に示してあるように、耕耘刃1は、各耕耘用爪部3,3,……の先端部分30,30,……より、刃物盤座2がわに向けて延伸形成した先割れ状であって、該耕耘刃1の回転方向に向けて傾斜させた姿勢に開口したスリット31,31,……を夫々形成してなるものとし、各スリット31,31,……の回転方向、後方がわとなる縁部分32,32,……を遠心方向に僅かに傾斜させた姿勢となるようにしたものなどととすることが可能である。
【実施例2】
【0026】
図6中に示すように、この発明の苅払機5は、当該耕耘刃1を、その刃物盤座2の軸孔20が、苅払機5ギアボックス6の刃物装着座60中央より突出した回転軸61に貫通するよう組み合わせると共に、軸孔20より露出状とした回転軸61先端に、保護カバー63に挿し通した緊締ボルト62の先端を螺着、緊締して仮止め、一体化し、同苅払機5の原動機50の駆動力を受けて、該耕耘刃1が回転駆動するようにしたものの事例となっている。
【0027】
より具体的には、当該ギアボックス6の刃物装着座60と耕耘刃1刃物盤座2との間に巻付き防止カバー64を介在し、さらに、これら耕耘刃1刃物盤座2と保護カバー63との間にスプラインホルダー65を挟み込み、回転軸61先端の図示しないネジ孔の逆ネジ(左ネジ)に緊締ボルト(緊締具)62を螺合、締め付けして確り仮固定したものとする。
該緊締具62は、ギアボックス6刃物装着座60の回転軸61の雌ネジに螺着する緊締ボルト62の外、回転軸61の外周壁に刻設した雄ネジに螺合可能な緊締ナット(図示せず)とすることができ、また、それらと同等の強度で連結可能なボルトやナット以外の緊締具に置き換えることも勿論可能である。
【0028】
さらに、図8中に示すように、当該耕耘刃1を装着してなる苅払機5には、散乱防止カバー4を装着したものとすることが可能であって、該散乱防止カバー4は、苅払機5ギアボックス6の刃物装着座60に装着した耕耘刃1が回転駆動し、各耕耘用爪部3,3,……を地上面に接して耕耘するときに、各耕耘用爪部3,3,……に弾き飛ばされた土塊や土煙、小石などが周囲に飛散するのを防止することができるようにすると共に、回転する耕耘刃1それ自体が、周囲の農作物や縁石などに緩衝してしまうのを防止可能とする機能を果たし、ギアボックス6に装着した耕耘刃1の各耕耘用爪部耕耘用爪部3,3,……の先端がわ30,30,……を除き、該耕耘刃1の外周囲および天面を、装着対象のギアボックス6と共に包囲可能とする面壁40からなり、その適所に該操作竿51中途適所に着脱自在に固定可能とする装着孔41および脱着金具42を設けてなるものとしなければならず、小石などの衝突力を緩衝可能な軟質合成樹脂製の周囲面壁40からなるものとするのが望ましいと言えるものの、必要に応じて軟質な天然ゴム製のものや、硬質な金属製のものなどとすることもできる。
【0029】
当該散乱防止カバー4の装着孔41は、苅払機5の操作竿51中途適所に装着するときに同ギアボックス6を通過可能とする機能を果たし、各社製の苅払機5のギアボックス6を夫々通過可能な寸法、形状に設定されたものとすべきであり、散乱防止カバー4自体を軟質合成樹脂製とし、同装着孔41を該ギアボックス6の外郭形状、寸法よりも僅かに小さな形状、寸法に設定し、該散乱防止カバー4の柔軟性を利用してギアボックス6を通過、装着可能とするようにしたものとすることができる。
【0030】
この散乱防止カバー4を、より具体的なものとして示すと、ギアボックス6に装着された耕耘刃1の接地、耕耘がわとなる各耕耘用爪部3,3,……の先端がわ30,30,……を除き、該耕耘刃1の外周囲および天面を、装着対象のギアボックス6と共に包囲可能とする、軟質合成樹脂製であって底面が開口した矩形状面壁40からなり、その適所に、当該操作竿51およびその先端がわのギアボックス6を通過可能とする装着孔41を形成し、且つ、図示しないボルト・ナットにて締め付け固定可能とする脱着金具42を設けてなるものとしり、外がわから該装着孔41を通じて操作竿51およびギアボックス6を、この面壁40内中央付近に配置し、当該脱着金具42のボルト・ナットにて該ギアボックス6に近接する操作竿51の先端寄り適所に、着脱自在に仮固定するよう組み込んでなるものである。
【0031】
(実施例1の作用)
以上のとおりの構成からなるこの発明の耕耘刃1は、図1および図6中に示しているように、苅払機5ギアボックス6の刃物装着座60回転軸61に巻付き防止カバー64を装着し、該耕耘刃1刃物盤座2の軸孔20に回転軸61を差し込むよう装着し、スプラインホルダー65、保護カバー63を順次装着した上、緊締ボルト62を螺着、締め付けするようにして仮固定することが可能であり、図7中に示すように、苅払機5原動機50を起動し、回転する耕耘刃1の耕耘用爪部3,3,……先端がわ30,30,……を地面に接触させ、掘削するようにしながら雑草を根諸共に耕耘するよう操作することが可能である。
【0032】
図1中に示すように、耕耘刃1は、その刃物盤座2の直径Dが、ギアボックス6の保護カバー63の直径Dに略一致したものとしてあることから、各耕耘用爪部3,3,……が、最小直径の円周上に配するものとなって耕耘トルクが最大のものとなり、図2中に示すように、周回り方向の1爪置き毎となる各耕耘用爪部3,3,……先端がわ30,30,……を遠心方向に僅かに傾斜させた姿勢としたものは、各爪部3,3,……先端がわ30,30,……が同心環状二重線上の夫々を通過するよう回転して一段と強い攪拌、裁断作用を発揮するものとなる。
【0033】
図3中に示すように、耕耘刃1周回り方向の1爪置き毎となる各耕耘用爪部3,3,……先端がわ30,30,……を、緊締具保護カバー63に緩衝しない範囲で、求心方向に僅かに傾斜させた姿勢としたものは、より強い耕耘トルクを発揮するものとなり、図4中に示すように、耕耘刃1周回り方向の1爪置き毎となる各耕耘用爪部3,3,……先端がわ30,30,……を遠心方向に僅かに傾斜させた姿勢とし、それら遠心方向に傾斜した爪部3,3,……以外の爪部3,3,……各先端がわ30,30,……を、緊締具保護カバー63に緩衝しない範囲であって、求心方向に僅かに傾斜させてなる姿勢に形成したものは、遠心方向に傾いた先端がわ30,30,……が地中の攪拌、裁断作用を高めるものとなり、また、求心方向に傾いた先端がわ30,30,……が、一段と強い回転トルクを発生するものとなる。
【0034】
図5に示すように、各耕耘用爪部3,3,……の先端部分30,30,……夫々に回転方向に傾斜、開口したスリット31,31,……を形成し、各スリット31,31,……の回転方向後方がわ縁部分32,32,……を僅かに遠心がわに傾斜させてなる耕耘刃1は、各スリット31,31,……が地中への掘削作用を各段に高めるものとなり、さらに、遠心がわに傾斜した各縁部分32,32,……が、回転方向に向けられた鋭利な刃物状となって地中に鋭く切り込み、雑草の根を攪拌状に裁断する効果を大幅に高めるものとなる。
【0035】
(実施例2の作用)
この発明の苅払機5は、図6および図7中に示すように、前記実施例1中の何れかの耕耘刃1を、通常の苅払刃と同様に装着するだけで、秀れた耕耘機能を有するものとすることが可能となり、耕耘刃1の刃物盤座2直径Dの最小化にて、大トルクを出力可能なものとなり、さらに、各耕耘用爪部3,3,……の姿勢、形状に変化を与えた耕耘刃1を装着したものは、夫々の形状に応じた耕耘機能の向上を達成するものとなる。
【0036】
さらに、図8中に示すように、散乱防止カバー4を装着した苅払機5は、回転駆動する耕耘刃1が地面に接触して掘削状に耕耘するときに、周囲に向けて飛散する土塊や雑草、根などを該散乱防止カバー4内に留め、周囲に塵埃が飛散するのを防止するものとなる上、圃場の畝間などを除草する場合には、特に周辺の農作物に回転する耕耘刃1が接触してしまうのをうまく防止すると共に、周辺の農産物に土埃や雑草、根などが吹き掛かるのを防止するものとなる。
【0037】
(実施例1の効果)
以上のような構成からなる実施例1の耕耘刃1は、図5中に示すように、各耕耘用爪部3,3,……先端部分30,30,……に形成したスリット31,31,……が、同耕耘刃1の回転方向に向けて傾斜して開口したものとしてあり、しかも同回転方向後方がわとなる縁部分32,32,……夫々が、遠心方向に向けて僅かに傾斜されてなり、1枚の耕耘用爪部3毎の耕耘機能を各段に高めたものとすることができ、一層耕耘作業の効率を向上するという効果を奏するものとなる。
【0038】
(実施例2の効果)
また、実施例2の苅払機5は、図8中に示すように、散乱防止カバー4を装着して、耕耘作業中に土塊や雑草などが周囲に飛散するのを確実に防止することができ、回転駆動する耕耘刃1に農作物や縁石などの異物を接触させてしまって、それら周辺物や耕耘刃1に損傷を与えてしまうという不測の事態を未然に防止可能とすることができるという実益を得るものとなる。
【0039】
(結 び)
叙述の如く、この発明の苅払機用耕耘刃、およびそれによる苅払機は、その新規な構成によって所期の目的を遍く達成可能とするものであり、しかも製造も容易で、従前からの苅払機用の耕耘刃技術に比較して遙かに小型化、軽量化して各段に回転トルクを高めたものとすると共に、耕耘作業の労働負担を大幅に軽減できる上、耕耘刃自体を低廉化することができ、より経済的に提供可能とし、これまで雑草の地中に密生する根を効果的に掘削、裁断除去することができず、負担の大きな手作業による除草を余儀なくされてきた園芸農家や稲作農家は固よりのこと、硬い地面に繁茂している雑草を効率的に除草する手段を希望する一般家庭や各種企業、そして、そうした顧客ニーズへの対応に苦慮していた農機具業界やホームセンター業界などにおいても高い評価がなされ、広範に渡って利用、普及していくものになると予想される。
【図面の簡単な説明】
【0040】
図面は、この発明の苅払機用耕耘刃、およびそれによる苅払機の技術的思想を具現化した代表的な幾つかの実施例を示すものである。
【図1】耕耘刃を示す側面図および底面図である。
【図2】一部の爪部を外がわに傾斜した耕耘刃を示す側面図および底面図である。
【図3】一部の爪部を内がわに傾斜した耕耘刃を示す側面図および底面図である。
【図4】爪部を内外に向けて交互に傾斜した耕耘刃を示す側面図および底面図である。
【図5】先割れ状の爪部を設けた耕耘刃を示す側面図および底面図である。
【図6】分解状態にある苅払機を示す斜視図である。
【図7】耕耘作業中の苅払機を示す斜視図である。
【図8】散乱防止カバーを装着した苅払機を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0041】
1 耕耘刃
2 刃物盤座
20 同 軸孔
3 耕耘用爪部
30 同 先端部分
31 同 スリット
32 同 スリット回転方向後方がわ縁部分
4 散乱防止カバー
40 同 面壁
41 同 装着孔
42 同 脱着金具
5 苅払機
50 同 原動機
51 同 操作竿
52 同 ハンドル
6 ギアボックス
60 同 刃物装着座
61 同 回転軸
62 同 緊締ボルト(緊締具)
63 同 保護カバー
64 同 巻付き防止カバー
65 同 スプラインホルダー
D 直径寸法
L 長さ寸法
T 厚さ寸法

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原動機に基端を連結した操作竿先端にギアボックスを設け、同操作竿中途適所に操作用ハンドルを装着してなる苅払機の、該ギアボックスの刃物装着座中央より突出した回転軸に緊締可能な、緊締具用の座金型保護カバーと同一直径の円形平板状であって、中央に回転軸貫通装着用の軸孔を穿孔した刃物盤座を形成し、該刃物盤座外周縁の周回りに均衡する複数箇所夫々から、先細状の各先端部分が、該回転軸に緊締させたときの当該保護カバーおよび緊締具の厚さ寸法を超える長さに設定された耕耘用爪部を、該回転軸に緊締させたときの保護カバー直近を囲むよう、当該刃物装着座に装着したときの回転軸に平行状であって、同回転軸先端方向に向けて延伸、形成するよう一体化してなるものとしたことを特徴とする苅払機用耕耘刃。
【請求項2】
原動機に基端を連結した操作竿先端にギアボックスを設け、同操作竿中途適所に操作用ハンドルを装着してなる苅払機の、該ギアボックスの刃物装着座中央より突出した回転軸に緊締可能な、緊締具用の座金型保護カバーと同一直径の円形平板状であって、中央に回転軸貫通装着用の軸孔を穿孔した刃物盤座を形成し、該刃物盤座外周縁の周回りに均衡する複数箇所夫々から、先細状の各先端部分が、該回転軸に緊締させたときの当該保護カバーおよび緊締具の厚さ寸法を超える長さに設定された耕耘用爪部を、該回転軸に緊締させたときの保護カバー直近を囲むよう、当該刃物装着座に装着したときの回転軸に平行状であって、同回転軸先端方向に向けて延伸、形成するよう一体化した上、該刃物盤座の周回り方向の1爪置き毎となる各先端がわを、遠心方向に僅かに傾斜させた姿勢とするよう形成してなるものとしたことを特徴とする苅払機用耕耘刃。
【請求項3】
原動機に基端を連結した操作竿先端にギアボックスを設け、同操作竿中途適所に操作用ハンドルを装着してなる苅払機の、該ギアボックスの刃物装着座中央より突出した回転軸に緊締可能な、緊締具用の座金型保護カバーと同一直径の円形平板状であって、中央に回転軸貫通装着用の軸孔を穿孔した刃物盤座を形成し、該刃物盤座外周縁の周回りに均衡する複数箇所夫々から、先細状の各先端部分が、該回転軸に緊締させたときの当該保護カバーおよび緊締具の厚さ寸法を超える長さに設定された耕耘用爪部を、該回転軸に緊締させたときの保護カバー直近を囲むよう、当該刃物装着座に装着したときの回転軸に平行状であって、同回転軸先端方向に向けて延伸、形成するよう一体化した上、該刃物盤座の周回り方向の1爪置き毎となる各先端がわを、苅払機の刃物装着座に装着するとき、緊締具保護カバーに緩衝しない範囲で、求心方向に僅かに傾斜させた姿勢とするよう形成してなるものとしたことを特徴とする苅払機用耕耘刃。
【請求項4】
原動機に基端を連結した操作竿先端にギアボックスを設け、同操作竿中途適所に操作用ハンドルを装着してなる苅払機の、該ギアボックスの刃物装着座中央より突出した回転軸に緊締可能な、緊締具用の座金型保護カバーと同一直径の円形平板状であって、中央に回転軸貫通装着用の軸孔を穿孔した刃物盤座を形成し、該刃物盤座外周縁の周回りに均衡する複数箇所夫々から、先細状の各先端部分が、該回転軸に緊締させたときの当該保護カバーおよび緊締具の厚さ寸法を超える長さに設定された耕耘用爪部を、該回転軸に緊締させたときの保護カバー直近を囲むよう、当該刃物装着座に装着したときの回転軸に平行状であって、同回転軸先端方向に向けて延伸、形成するよう一体化した上、該刃物盤座の周回り方向の1爪置き毎となる各先端がわを、遠心方向に僅かに傾斜させた姿勢とし、それら遠心方向に傾斜した爪部以外の爪部各先端がわを苅払機の刃物装着座に装着するとき、緊締具保護カバーに緩衝しない範囲で、求心方向に僅かに傾斜した姿勢に形成してなるものとしたことを特徴とする苅払機用耕耘刃。
【請求項5】
請求項1ないし4何れか一項記載の苅払機用耕耘刃を、その刃物盤座の軸孔が、原動機に基端を連結した操作竿先端にギアボックスを設け、同操作竿中途適所に操作用ハンドルを装着してなる苅払機の、該ギアボックスの刃物装着座中央より突出した回転軸に貫通するよう組み合わせると共に、軸孔より露出状となった回転軸に、保護カバーおよび緊締具が着脱自在に装着、緊締されてなるものとした苅払機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−154824(P2010−154824A)
【公開日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−335765(P2008−335765)
【出願日】平成20年12月29日(2008.12.29)
【出願人】(509006244)
【Fターム(参考)】