説明

苗移植機

【課題】ロータの上下の変動を勘案して圃場に苗を植え付けることができる苗移植機を提供すること。
【解決手段】油圧シリンダ46によりリンク装置3を介してフロート55を上下動させ、苗植付部4に対して昇降自在に配置され、走行車体2の進行方向を横断する横幅方向に向けて複数個配置されるロータ27a,27bをモータ63で上下動させる。フロート55の前後傾斜角度の複数の設定角度にそれぞれ対応させてフロート55の上下動の感度を敏感側から鈍感側までの複数段階に分けて制御感度変更ダイヤルで制御感度として設定し、モータ63の駆動量の設定に応じてロータ27a,27bの設定高さを調節し、接地圧変動によるフロート55の姿勢変化に基づいて苗植装置4の上下位置を制御し、モータ63によるロータ27a,27bの設定高さを低く設定すればする程、フロート55の制御感度を鈍感側に補正する制御をする制御装置100を設けている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、対地作業装置付きの苗移植機に関する。
【背景技術】
【0002】
フロート付きの苗植付装置を備えた苗移植機(田植機ということがある)において、苗植付装置による苗植付の直前に圃場を整地するためのロータを備えた構成が知られている。
上記苗移植機は、苗植付装置の耕盤に対する高さを苗植付装置に設けられたセンサフロートにより耕盤の深さを検知して、該検知情報により苗植付装置の耕盤に対する高さを制御する構成を備えている。
【0003】
なお、本明細書では苗移植機の前進方向を前側、後退方向を後側といい、前進方向に向いて左右方向をそれぞれ左側、右側ということにする。
【特許文献1】特開2003−102219号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1にはロータの高さを勘案して苗植付装置の耕盤に対する高さの制御を行う構成ではない。そのため圃場が荒れている場合にロータの高さが上下に変動するため、昇降制御が敏感だと、ロータが対地浮上し易くなって整地が不十分になったり、植付苗が浮き苗になったりするおそれがあり、苗植付装置による苗の植え付けの正確さが保てないことがあった。
【0005】
そこで本発明の課題は、ロータの上下の変動を勘案して圃場に苗を植え付けることができる苗移植機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の上記課題は、次の解決手段で解決される。
請求項1記載の発明は、走行車体(2)と、該走行車体(2)の後部に連結した圃場面を均平化するフロート(55)と、該フロート(55)に下部に装備した苗植装置(4)と、前記フロート(55)と苗植装置(4)を走行車体(2)に連結する昇降用リンク装置(3)と、該昇降用リンク装置(3)を介してフロート(55)を上下動させる走行車体(2)に設けた油圧シリンダ(46)と、該苗植付部(4)に対して昇降自在に、かつ走行車体(2)の進行方向を横断する横幅方向に向けて複数個配置され、接地して地面を整地する整地具(27a,27b)と、該整地具(27a,27b)を上下動させる駆動手段(63)と、該駆動手段(63)の駆動量の設定に応じて整地具(27a,27b)の設定高さを調節すると共に、フロート(55)の接地圧変動によるフロート(55)の姿勢変化に基づいて苗植装置(4)の上下位置を制御し、駆動手段(63)による整地具(27a,27b)の設定高さを低く設定すればする程、苗植付部(4)の昇降制御の制御感度を鈍感側に補正する制御装置(100)を設けた苗移植機である。
【発明の効果】
【0007】
請求項1記載の発明によれば、整地具(27a,27b)の高さを低く設定すればする程、苗植付部(4)の制御感度を鈍感側に補正することで、高さを低く設定した整地具(27a,27b)により圃場が深くえられて圃場を荒らすことがないようにすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、図面に基づき、本発明の好ましい実施の形態について説明する。
図1及び図2は本発明を用いた一実施例である粉粒体繰出し装置として施肥装置を装着した苗移植機の側面図と平面図である。この施肥装置付き苗移植機1は、走行車体2の後側に昇降リンク装置3を介して苗植付部4が昇降可能に装着され、走行車体2の後部上側に施肥装置5の本体部分が設けられている。
【0009】
走行車体2は、駆動輪である左右一対の前輪10,10及び左右一対の後輪11,11を備えた四輪駆動車両であって、機体の前部にミッションケース12が配置され、そのミッションケース12の左右側方に前輪ファイナルケース13,13が設けられ、該左右前輪ファイナルケース13,13の操向方向を変更可能な各々の前輪支持部から外向きに突出する左右前輪車軸に左右前輪10,10が各々取り付けられている。また、ミッションケース12の背面部にメインフレーム15の前端部が固着されており、そのメインフレーム15の後端左右中央部に前後水平に設けた後輪ローリング軸を支点にして後輪ギヤケース18,18がローリング自在に支持され、その後輪ギヤケース18,18から外向きに突出する後輪車軸11aに後輪11,11が取り付けられている。
【0010】
エンジン20はメインフレーム15の上に搭載されており、該エンジン20の回転動力が、ベルト伝動装置21及び静油圧式無段変速装置23を介してミッションケース12に伝達される。ミッションケース12に伝達された回転動力は、該ケース12内のトランスミッションにより変速された後、走行動力と外部取出動力に分離して取り出される。そして、走行動力は、一部が前輪ファイナルケース13,13に伝達されて前輪10,10を駆動すると共に、残りが後輪ギヤケース18,18に伝達されて後輪11,11を駆動する。また、外部取出動力は、走行車体2の後部に設けた植付クラッチケース25に伝達され、それから植付伝動軸26によって苗植付部4へ伝動されるとともに、施肥伝動機構28によって施肥装置5へ伝動される。
【0011】
エンジン20の上部はエンジンカバー30で覆われており、その上に座席31が設置されている。座席31の前方には各種操作機構を内蔵するフロントカバー32があり、その上方に前輪10,10を操向操作するハンドル34が設けられている。エンジンカバー30及びフロントカバー32の下端左右両側は水平状のフロアステップ35になっている。フロアステップ35は一部格子状になっており(図2参照)、該ステップ35を歩く作業者の靴についた泥が圃場に落下するようになっている。フロアステップ35上の後部は、後輪フェンダを兼ねるリヤステップ36となっている。
また、走行車体2の前部左右両側には、補給用の苗を載せておく予備苗載台38,38が機体よりも側方に張り出す位置と内側に収納した位置とに回動可能に設けられている。
【0012】
昇降リンク装置3は平行リンク構成であって、1本の上リンク40と左右一対の下リンク41,41を備えている。これらリンク40,41,41は、その基部側がメインフレーム15の後端部に立設した背面視門形のリンクベースフレーム42に回動自在に取り付けられ、その先端側に縦リンク43が連結されている。そして、縦リンク43の下端部に苗植付部4に回転自在に支承された連結軸44が挿入連結され、連結軸44を中心として苗植付部4がローリング自在に連結されている。メインフレーム15に固着した支持部材と上リンク40に一体形成したスイングアーム(図示せず)の先端部との間に昇降油圧シリンダ46が設けられており、該シリンダ46を油圧で伸縮させることにより、上リンク40が上下に回動し、苗植付部4がほぼ一定姿勢のまま昇降する。
【0013】
苗植付部4は6条植の構成で、フレームを兼ねる伝動ケース50、マット苗を載せて左右往復動し苗を一株分づつ各条の苗取出口51a、…に供給するとともに横一列分の苗を全て苗取出口51a、…に供給すると苗送りベルト51b、…により苗を下方に移送する苗載台51、苗取出口51a、…に供給された苗を圃場に植付ける苗植付装置52、…、次行程における機体進路を表土面に線引きする左右一対の線引きマーカ(図示せず)等を備えている。苗植付部4の下部には中央にセンターフロート55、その左右両側にサイドフロート56,56がそれぞれ設けられている。これらフロート55,56,56を圃場の泥面に接地させた状態で機体を進行させると、フロート55,56,56が泥面を整地しつつ滑走し、その整地跡に苗植付装置52、…により苗が植付けられる。各フロート55,56,56は圃場表土面の凹凸に応じて前端側が上下動するように回動自在に取り付けられており、植付作業時にはセンターフロート55の前部の上下動が迎い角センサ29(図4)により検出され、その検出結果に応じ前記昇降油圧シリンダ46を制御する油圧バルブを切り替えて苗植付部4を昇降させることにより、苗の植付深さを常に一定に維持する。
【0014】
施肥装置5は、肥料ホッパ60に貯留されている粒状の肥料を繰出部61、…によって一定量づつ繰り出し、その肥料を施肥ホース62、…でフロート55,56,56の左右両側に取り付けた施肥ガイド(図示せず)、…まで導き、施肥ガイド、…の前側に設けた作溝体69、…によって苗植付条の側部近傍に形成される施肥構内に落とし込むようになっている。ブロア用電動モータ53で駆動するブロア58で発生させたエアが、左右方向に長いエアチャンバ59を経由して施肥ホース62、…に吹き込まれ、施肥ホース62、…内の肥料を風圧で強制的に搬送するようになっている。
【0015】
苗植付部4には整地装置の一例であるロータ27(27a,27b)が取り付けられている。また、苗載台51は苗植付部4の全体を支持する左右方向と上下方向に幅一杯の矩形の支持枠体65の支持ローラ65aをレールとして左右方向にスライドする構成である。
【0016】
図3の側面図と図4の背面図にロータ支持構造の要部を示し、図5にロータ27a,27bとフロート55,56と苗植付装置52部分の要部平面図を示す。
ロータ支持構造には、苗載台51の前記支持枠体65の両側辺部材65bに上端を回動自在に支持された梁部材66と該梁部材66の両端に固着した支持アーム67と該支持アーム67に回動自在に取り付けられたロータ支持フレーム68が設けられている。該ロータ支持フレーム68の下端にはロータ27(27a,27b)の駆動軸部70(70a,70b)が取り付けられている。また、該ロータ支持フレーム68の下端部近くは伝動ケース50に回動自在に取り付けられた連結部材71に連結している。
【0017】
ロータ昇降用モータ63が梁部材66の軸方向延長線上に設けられている。
図5に示すように、フロート55,56との配置位置の関係でセンタフロート55の前方にあるロータ(センタロータということがある)27bはサイドフロート56の前方にあるロータ(サイドロータということがある)27aより前方に配置されている。そのため、左側のロータ27aの駆動軸部70aへの動力は後輪11のギアケース18内のギアからロータ駆動ケース87内のギアに伝達され、該ロータ駆動ケース87から自在継手72等を介して伝達され、ロータ27bの駆動軸部70bは左側のロータ27aの駆動軸部70aの車体内側の端部から動力が伝達されるチェーンケース73内のチェーン(図示せず)から動力伝達される。また、右側のロータ27aの駆動軸部70aはロータ27bの駆動軸部70bから右側のチェーン(図示せず)を介して動力伝達される。
【0018】
ロータ27bの駆動軸部70bは左右一対のチェーンケース73,73を介して支持されているだけなので、チェーンケース73,73の補強のために左右一対のチェーンケース73,73を橋渡しする補強部材74が設けられている。
【0019】
また、ロータ27bは梁部材66に上端部が支持された一対のリンク部材76,77によりスプリング78を介して吊り下げられている。
該一対のリンク部材76,77は梁部材66に一端部が固着支持された第一リンク部材76と該第一リンク76の他端部に一端が回動自在に連結した第二リンク部材77からなり、該第二リンク部材77の他端部と補強部材74に回動自在に支持された取付片74aとの間に前記スプリング78が接続している。
【0020】
ロータ昇降用モータ63の作動により第一リンク部材76を上方へ回動する向きに梁部材66が回動し、該梁部材66の回動に伴って、第一リンク部材76と第二リンク部材77とスプリング78を介してロータ27bを上方に上げることができる。ロータ27bを上方に移動させると、駆動軸部70bと駆動軸部70aを介してロータ27aも同時に上方に移動する。
【0021】
本実施例では標準位置で圃場面より40mmの高さにあるロータ27a,27bをロータ昇降用モータ63の回動で標準位置より最大15mm高くでき、またロータ昇降用モータ63の逆向きの回動で標準位置より最大15mm低くできるように設定している。
【0022】
図4に示すように、上記ロータ27a,27bをロータ昇降用モータ63で上下動ができる構成にしているので、ロータ27a,27bで畦際を整地しながら苗の植付を行う場合に、梁部材66の軸を回動可能にしたロータ27a,27bの作業状態からロータ27a,27bの収納状態への切替えを苗植付部4の上昇に連動させてロータ昇降用モータ63で自動的に行う構成とすることができる。
【0023】
苗植付部4の上昇時にロータ27bが昇降リンク装置3の下リンク41,41から逃げるように苗植付部4に対してスプリング78などを介して支持されているので、ロータ27aが融通性をもって苗植付部4に支持される。
また、操縦座席31近傍に設ける図示しないメータパネル上に設けたロータ高さ調節ダイヤルによりロータ27a,27bを設定高さに調整する構成にしても良い。
手動でロータ高さを設定する場合にはロータ27a,27bを収納位置に移動したままで次の苗植付作業時にロータ27a,27bを使用できないことがあるが、自動的にロータ27a,27bを設定高さに調整する構成にすると、そのような不具合を防ぐことができる。
【0024】
図4に示すように梁部材66の一端にロータ昇降用モータ63を取り付けておき、苗植付部4が上昇するとロータ27a,27bは下降するようにし、また苗植付部4が下降するとロータ27a,27bは上昇するような構成としても良い。これにより、畦際旋回時にロータ27a,27bを下降させて、旋回跡のみを整地することができる。この場合は苗植付部4の上下リンク40,41の昇降リンクセンサ94(図3)とロータ連動入切スイッチ96(図2)のオンにより制御装置100がロータ昇降用モータ63の駆動制御を行う。この様な構成の場合はロータ昇降用モータ63を自動で作動させることができるので、操作性が向上する。
また、図1に示すように、ロータ27a,27bの後ろ上方には、ロータカバー37を設け、フロート55,56上に泥がかからないようにしている。
【0025】
本実施例では圃場の硬軟に合わせて座席31の近傍に設けた制御感度変更ダイヤル39(図4)を調節して昇降用油圧シリンダ46の伸縮による苗植付装置4の上下位置の制御感度を複数段に変更できる構成を備えている。制御感度変更ダイヤル39による制御感度の設定値毎にセンターフロート55の前後傾斜角度(迎い角)が圃場が硬い場合は前上がり側に、圃場が軟い場合は前下がり側になるように、複数の異なる角度(例えば標準状態を中心に全部で7段階)にそれぞれ設定される。
【0026】
従って、前記迎い角センサ29の検出値が、制御感度変更ダイヤルにて設定されているセンターフロート55の傾斜角度になるように、制御装置100により昇降用油圧シリンダ46を伸縮させて、苗植付装置4が設定された上下位置になるように制御する。
このとき、圃場が硬いと制御感度変更ダイヤル39により昇降用油圧シリンダ46の伸縮の制御感度を標準状態より鈍感側にする。逆に圃場が軟らかいと制御感度変更ダイヤル39により昇降用油圧シリンダ46の伸縮の制御感度を敏感側にする。
【0027】
また、ロータ27a,27bの高さをオペレータがロータ昇降用モータ63の作動により、低く設定すればする程、フロート55の制御感度を鈍感側に補正する。これはロータ27a,27bの高さを低くすればするほど、圃場をロータ27a,27bが深くえぐって圃場を荒らすので、そのようなことがないようにするためである。
【0028】
また、畦際に最後の苗の植え付けをすることがあるが、センターロータ27bの畦際での上り具合を、例えば、図示しない上下位置センサ(ポテンショメータ)で検出してセンタフロート55の迎い角センサの検出値とは無関係に油圧シリンダ46により調整することで畦際に最後の苗の植え付けができる。なお上記上下位置センサは例えばセンターロータ27bを上下動させる第1リンク部材76の回動中心部に設ける。
【0029】
畦際に最後の植付をする(いわゆる植じまい)際に、センターフロート55の上昇を迎い角センサ29で検出するのは遅すぎて、センターフロート55の感知(畦際の検知)に基づいて油圧シリンダ46を作動開始したのではセンターフロート55が畦際で圃場内に深く潜ってしまうことがある。しかしセンターロータ27bはセンターフロート55よりかなり前方に配置されているので、センターロータ27bの上がり具合を前記上下位置センサ(ポテンショメータ)により検知することで、いわゆる植じまいであることが容易に判断できる。このときロータ27a,27bはモータ63で少しずつ上昇させることで畦に当たって損傷するおそれがなく、その収納位置に納めることができる。
【0030】
また、畦際で苗移植機をUターンさせて苗の植え始め位置で自動的に植付クラッチケース25内の植付クラッチ(畦クラッチではない)が入りになるモードを設定している場合には、、モータ63によるロータ27a,27bの上昇動作をさせないで、旋回時の泥の持ち上げを防ぎながらロータ27a,27bで圃場面を整地させる。このとき、苗植付装置4を左右にローリングモータ(ローリング装置)(、図示せず)でローリングさせて、旋回内側のサイドロータ27aは、その他のロータ27a,27bより低い位置に設定する。
【0031】
さらに、前輪10の上下用のフロントサスペンション(図示せず)に、前輪10の上下移動を検出する上下動センサを設け、前記フロントサスペンションが伸びたままになると苗移植機の走行速度を自動的に減速する制御構成を制御部100に設けている。
これは前記フロントサスペンションが浮いてしまっている状態で走行しないようにするためである。
【0032】
図6に示すように車輪11への動力伝動用のチェーンケース80を設けている場合、圃場面に合わせて該チェーンケース80が前方の回動中心を支点として回動した場合にはオーバースイング防止のストッパ81をミッションサイドパイプフランジ82に設けた。このミッションサイドパイプフランジ82を介して支持されるミッションサイドパイプは、車輪11の外側のフロート(サイドフロート56)を支持する。前記ミッションサイドパイプは、パイプフランジ82を端部に設けた該フランジ82の中央部にある図示しないパイプである。
【産業上の利用可能性】
【0033】
本発明は田植機の苗植付部を簡易な構成とすることができて利用可能性が大きい。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の実施例の乗用型田植機の側面図である。
【図2】図1の乗用型田植機の平面図である。
【図3】図1の乗用型田植機の苗植付部の要部側面図である。
【図4】図1の乗用型田植機の苗載台の支持構造の要部背面図である。
【図5】図1の乗用型田植機の苗植付部の要部平面図である。
【図6】図1の乗用型田植機の後輪動力伝動用チェーンケースのオーバースイング防止機構の説明図である。
【符号の説明】
【0035】
1 施肥装置付き乗用型田植機 2 走行車体
3 昇降リンク装置 4 苗植付部
5 粉粒体繰出し装置(施肥装置) 10 前輪
11 後輪 11a 後輪駆動軸
12 ミッションケース 13 前輪ファイナルケース
15 メインフレーム 16 変速レバー
18 後輪ギヤケース 19 畦クラッチレバー
20 エンジン 21 ベルト伝動装置
23 静油圧式無段変速装置 25 植付クラッチケース
26 植付伝動軸 27(27a,27b) ロータ
27a1 ロータ 28 施肥伝動機構
29 迎い角センサ 30 エンジンカバー
31 座席 32 フロントカバー
34 ハンドル 35 フロアステップ
36 リヤステップ 37 ロータカバー
38 予備苗載台 39 制御感度変更ダイヤル
40 上リンク 40a 突起
41 下リンク 42 リンクベースフレーム
43 縦リンク 44 連結軸
45 ロータ高さ調節レバー 46 昇降油圧シリンダ
47 チェーンケース 50 伝動ケース
51 苗載台 51a 苗取出口
51b 苗送りベルト 52 苗植付装置
52a 苗植付具 53 ブロア用電動モータ
54 出力軸 55 センターフロート
56 サイドフロート 57 弾性体
58 ブロア 59 エアチャンバ
60 肥料ホッパ 61 繰出部
62 施肥ホース 63 ロータ昇降用モータ
64 スプロケット 65 苗植付部支持枠体
65a 支持ローラ 65b 両側辺部材
66 梁部材 67 支持アーム
68 ロータ支持フレーム 69 作溝体
70(70a,70b) 駆動軸部
73 チェーンケース 74 補強部材
76 第一リンク部材 77 第二リンク部材
78 スプリング 80 後輪動力伝動用チェーンケース
81 ストッパ 82 ミッションサイドパイプフランジ
100 制御装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行車体(2)と、該走行車体(2)の後部に連結した圃場面を均平化するフロート(55)と、該フロート(55)に下部に装備した苗植装置(4)と、前記フロート(55)と苗植装置(4)を走行車体(2)に連結する昇降用リンク装置(3)と、該昇降用リンク装置(3)を介してフロート(55)を上下動させる走行車体(2)に設けた油圧シリンダ(46)と、該苗植付部(4)に対して昇降自在に、かつ走行車体(2)の進行方向を横断する横幅方向に向けて複数個配置され、接地して地面を整地する整地具(27a,27b)と、該整地具(27a,27b)を上下動させる駆動手段(63)と、該駆動手段(63)の駆動量の設定に応じて整地具(27a,27b)の設定高さを調節すると共に、フロート(55)の接地圧変動によるフロート(55)の姿勢変化に基づいて苗植装置(4)の上下位置を制御し、駆動手段(63)による整地具(27a,27b)の設定高さを低く設定すればする程、苗植付部(4)の昇降制御の制御感度を鈍感側に補正する制御装置(100)を設けたことを特徴とする苗移植機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−284862(P2009−284862A)
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−142975(P2008−142975)
【出願日】平成20年5月30日(2008.5.30)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】