説明

苺の搬送用保持具および苺の搬送・陳列用容器

【課題】収穫後に苺の可食部を手で触れることなく、その後の選別、洗浄、殺菌などの前処理工程に使用できる搬送用保持具及びこの搬送用保持具を利用した搬送・陳列用容器を提供する。
【解決手段】花茎sの一部を一体として採取された可食部Sを保持対象物とし、その花茎sを差し込んで挟持可能な楔形孔5が1以上形成された板状体からなる苺の搬送用保持具1とする。容器に保持具1の縁もしくは端部を係止可能な孔または凹部が形成されている苺の搬送・陳列用容器を採用する。花茎sを楔形孔5に挟持させ、楔形孔5から抜けない状態にして可食部Sを吊り下げて保持するので、可食部Sが搬送用保持具1、搬送用容器や保管容器もしくは搬送ベルト10、または果実同士が接触しない状態で保持し、搬送することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、収穫された苺の出荷前処理や出荷などの際に、可食部を傷つけないで搬送できるようにする苺の搬送用保持具、及びそのような搬送を可能にすると共に陳列も可能な苺の搬送・陳列用容器に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、苺は、収穫の後、選別、洗浄、殺菌工程を経て上面開放の容器内に「並列パック」または「段重ねパック」と称される配列方法で詰められて、透明フィルムで包装され出荷され、そのような容器入りの状態で販売されている。
【0003】
苺の可食部は花托の発達したものであり、表面に分布する粒がそれぞれ果実であるが、可食部全体を慣用的に苺果実または単に果実もしくは苺と称する場合があり、この明細書中でもそれに従っている。
苺のように非常に柔らかい可食部の収穫、選別、調整、包装、荷役、輸送などの際には、指や爪の接触による僅かな圧迫、静荷重、衝撃、振動などを受けても、その部分が傷(スレとも称される。)となってカビの発生や腐敗の原因になる。
また、カビや腐敗が起こる以前であっても消費者の衛生や安全に対する高い関心によって商品価値が低下する。
【0004】
このような状態になるのを回避するために、苺の収穫は手作業で行なわれ、さらに、その後の選別および衛生処理も熟練した作業者によって手作業で行なう場合が多い。
【0005】
手作業を行なう者は、通常、雑菌の付着し難い衛生的な手袋を着用しているが、苺果実に触れずに作業できないため、完全に傷の発生を防止することはできず、カビの発生や腐敗の原因を確実になくすことは困難であった。
【0006】
なお、苺の自動充填方法についての装置および容器としては、苺の蔓(花茎に同じ部分。Stalkとも称される。)をチャックで挟んで搬送し、苺充填用容器に充填する方法および装置があり、充填用容器は、苺を収容した際に苺の先端が上向きになるように、底面に傾斜が設けてあるものが知られている(特許文献1)。
【0007】
【特許文献1】特開2002−284114号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、上記した従来の苺の自動充填方法に用いる容器は、容器に収容された状態で苺が交通手段などで輸送されるとき、容器内で振動や衝撃または慣性力などによって接触面から圧迫され、その部分が傷となってカビの発生や腐敗の原因になることを避けられなかった。
【0009】
また、苺の搬送状態を観察すると、容器内で隣り合う苺果実同士が圧迫しあうことにより、その部分が傷となる場合が多く見られ、搬送状態に改善の必要性が認められる。
【0010】
従来の苺の搬送は、水耕栽培または露地栽培されている苺の生産現場まで大型の搬送装置を持ち込むことが困難であるから、収穫から選別・衛生処理・包装施設への搬送は、籠などの汎用の容器を用いており、その際の緩衝対策がなされていないことも問題である。
【0011】
そこで、この発明の課題は、上記した問題点を解決して、収穫後に苺の可食部を手で触れることなく、その後の選別、洗浄、殺菌などの前処理工程にも使用できる搬送用保持具とすることである。
【0012】
また、このような保持具を苺と共に搬送用容器に収容し、生産地から消費地への輸送工程において苺果実に振動や衝撃または慣性力などによって接触面から圧迫されることのないようにし、これをもって可及的にスレと称される傷の発生を防止し、結果的にはカビの発生や腐敗の原因をなくせる苺の搬送・陳列用容器とすることである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記の課題を解決するために、この発明では、苺の花茎の一部を一体として採取された可食部を保持対象とし、前記花茎を差し込んで挟持可能な楔形孔が形成された板状体または棒状体からなる苺の搬送用保持具としたのである。
【0014】
上記したように構成されるこの発明の苺の搬送用保持具は、花茎の一部を一体として採取された可食部を保持対象物とし、楔形孔が形成された板状体または棒状体に、前記花茎を楔形孔に差し込み、さらに花茎をその直径よりも狭窄した部分まで移動させることにより花茎を楔形孔に挟持させ、楔形孔から抜けないようにして可食部を吊り下げた状態にすれば、板状体または棒状体と一体に保持することができる。
【0015】
そして、可食部を保持した板状体または棒状体は、その両端部分または任意部分を搬送用容器や保管容器またはコンベヤに係止し、可食部を吊り下げた状態にすることにより、この可食部が保持具、搬送用容器や保管容器もしくはコンベヤ、または果実同士が接触しない状態で保持し、搬送することができる。
【0016】
収穫時には、所定の範囲内の大きさ(同一等級)の苺果実を同じ搬送用保持具に揃えて保持させれば、後の選別作業を1つの搬送用保持具を単位として行なうことができるため、選別作業の効率が向上する。
【0017】
搬送用保持具の素材となる板状体または棒状体は、長手方向をアーチ型に撓ませる弾性変形が可能な合成樹脂素材または木質素材で形成されていることが好ましい。
搬送用保持具の長手方向をアーチ型に撓ませて弾性変形させると、薄肉の板状体または細径の棒状体に多数の可食部を吊り下げた状態でも耐荷重性が向上し、アーチの形状が変形せず、搬送状態での振動にも強く、苺の搬送時の姿勢が安定する。
【0018】
搬送用保持具に形成する楔形孔は、板状体または棒状体の縁に開いた楔形孔であれば、収穫された苺の花茎を差し込み易く、収穫作業性がよいものになる。
また楔形孔が、多角形の孔または閉曲線からなる孔に楔形部分が複合した楔形孔である搬送用保持具を採用すると、複数の苺の花茎を一度に差し込めるので、予め複数の同等級の可食部(苺果実)を選別しながら保持する際に便利である。
【0019】
また、以上の形態の苺の搬送用保持具を収容する容器としては、この容器に前記保持具の縁もしくは端部を係止可能な孔または凹部が形成されている苺の搬送・陳列用容器を採用することができる。
容器内で前記保持具の縁もしくは端部を係止すれば、苺果実を吊り下げた状態にして容器内で保管できる。
【0020】
また、苺の搬送用保持具を容器内に収容した際、保持具をアーチ型に撓ませて弾性変形させた状態で収容可能な容器を採用すれば、容器内の上部に保持具を位置させて苺を吊り下げることができるので、容器内空間をできるだけ効率よく利用することができ、容器を可及的に輸送効率よく小型化した苺の搬送・陳列用容器にできる。
また、前述したように、薄肉の板状体または細径の棒状体に多数の苺果実を吊り下げた状態でも耐荷重性が向上し、アーチ形状が変形せず、搬送状態での振動にも強く、苺の搬送時の姿勢が安定する。
【0021】
このような容器の形状は、特に限定せずに苺の搬送用保持具を使用可能であるが、特に嵌め合い蓋付き容器の容器本体またはこれに嵌め合わせる蓋体のうち、いずれか一方の縁に、外周部が内周部に比べて高い段付きフランジを設け、他方の縁には前記フランジの内周部に整合し段の立ち上がり面に弾性的に嵌まり合う外折れ縁を設け、前記したいずれかの構造の苺の搬送用保持具の長手方向の両端を押し縮めてアーチ型に弾性変形させた状態で、前記段付きフランジの対向する立ち上がり面にその両端を係止し、係止された搬送用保持具の両端部分に重ねて蓋体の外折れ縁を段付きフランジに嵌め合わせた苺の搬送・陳列用容器とすることがより好ましい。
【0022】
容器内で搬送用保持具をアーチ型に撓ませて弾性変形させた状態にできると共に、搬送用保持具の両端部分が、容器本体またはこれに嵌め合わせる蓋体の縁の間で遊動しないように保持されるため、アーチ形状が変形せず、苺を吊り下げた搬送状態で振動に強く、苺の搬送時の姿勢が安定する。
このような容器は、苺の販売するときに蓋と本体を上下逆転させてショーケースに置くだけで、傷のない苺果実が上向きの見栄えの良い商品陳列が可能なものである。
【発明の効果】
【0023】
この発明は、苺の搬送用保持具を、採取された可食部の花茎を差し込んで挟持可能な楔形孔を形成した板状体または棒状体で形成したので、花茎を楔形孔に挟持させ、楔形孔から抜けない状態にすると、苺果実を板状体または棒状体から吊り下げて一体に保持することができるため、収穫後に苺果実を手で触れることなく、その後の選別、洗浄、殺菌などの前処理工程に使用できる搬送用保持具となる利点がある。
【0024】
また、このような保持具と共に苺を搬送用容器に収容することにより、生産地から消費地への輸送工程において、可食部に振動や衝撃または慣性力などによって接触面から圧迫されることがないようになり、そのために可及的にスレと称される傷の発生が防止され、結果的にはカビの発生や腐敗の原因をなくせる苺の搬送・陳列用容器となる利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
この発明の実施形態を以下に添付図面に基づいて説明する。
図1〜3に示すように、苺の搬送用保持具1、2、3、4の実施形態は、花茎sの一部を一体として採取された可食部Sを保持対象物とし、その花茎sを差し込んで挟持可能な楔形孔5、6、7、8が1以上形成された板状体(図3a、b、c参照)または棒状体(図3d参照)からなる。
【0026】
図3aに示す苺の搬送用保持具1は、合成樹脂、木質素材または複数のシート材料を単体または積層した複合材などの周知の細幅板状の成形材料からなり、楔形孔5を縁に開いた状態に形成したものである。楔形孔5は、成形後の穴あけ・切削加工、または成形型により形成できる。
【0027】
このような楔形孔5の先端には、花茎sと同径より僅かに小径に設定される円孔部5aを形成しておくことが、花茎sを適当な圧力で挟持して搬送時に外れないように確実に保持するために好ましいことである。
【0028】
成形素材として合成樹脂を採用する場合は、板状または棒状の成形体として長手方向をアーチ型に撓ませる程度の弾性変形を可能とするように適宜な素材を選択することが好ましく、例えばセルロイド、ポリプロピレン、ポリスチレン、硬質ポリ塩化ビニル、AS樹脂、ABS樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂などの成形材料を1種以上使用できる。
【0029】
また、成形素材のうち、木質素材としては切り出された木材の単体からなるものばかりでなく、集成材やパーティクルボードの板状や棒状の成形体など、木質材が主要成分の積層体や集合体またはその他の周知材料との複合材であってもよい。この場合も板状または棒状の成形体が、長手方向をアーチ型に撓ませる程度の弾性変形を可能とするように適宜な素材を選択することが好ましい。
【0030】
典型的な楔形孔5は、その形状全体が略三角形であり、少なくとも三角形の隣り合う二辺が搬送用保持具の本体となる板状体または棒状体の周縁または中央部に形成された孔に複合的に形成されており、例えば図3aに示すように、板状体または棒状体の縁を切り欠いた状態、すなわち開かれた楔形となるように形成されていてもよく、それらは保持された苺が接触しない程度の間隔で配置される。楔形孔5の好ましい所定間隔は、保持された可食部が隣同士で接触しない程度に効率よく多数を保持できる間隔であり、例えば通常良く見られるサイズの苺を効率よく保持するためには3〜5cmである。
【0031】
また、図3bに示すように、楔形孔6は、板状体の幅方向の中ほどに長手方向に沿って配列されていてもよく、すなわち、前記の間隔で縁に開かれることなく形成されていても良い。
また、図3cもしくは図3dに示すように、楔形孔7、8の配置およびその他の孔形状として、板状体に形成した長方形状の長孔9の縁を切り欠いたように、所定間隔で形成された開かれた楔形孔7としてもよく、また図3dに示すように、長方形もしくは正方形の厚板素材または断面が円曲面もしくは多角形の棒状素材(円柱、楕円柱、多角柱など)を用いて、その片縁または対向する両縁に開かれた楔形孔8を所定間隔で形成してもよく、その際に吊り下げた苺の荷重で変形しない搬送用保持具4としてもよい。
また、図3cの他の長孔9は、長方形などの多角形の孔ばかりでなく、楕円孔や不定形状の閉曲線からなる孔であってもよく、これらの孔に1以上の楔形孔7(楔形部分)をその孔の縁に所定間隔で形成すればよい。
【0032】
また、楔形孔5、6、7、8などを形成した搬送用保持具を苺の収穫に使用するには、苺の大きさなど等級別に選択した可食部と一体に花茎sを長さ約1〜3cm程度に挟み等で切断して収穫し、その花茎sの額に近い部分を搬送用保持具に対して楔形孔5に挿し込み、円孔部5aに係止していけば、等級別の選別作業と収穫を同時に行なうことができる。
【0033】
花茎sを楔形孔5へ作業性よく挿し込むには、一旦、楔形孔5の比較的径の大きい部分から挿し入れ、花茎sをその直径よりも狭窄した部分まで楔形孔5内を移動させることにより花茎sをしっかりと挟持させることができる。楔形孔5に円孔部5aが形成されている場合には、この部分に係止すれば、係止状態が外れ難くなり、安定して苺果実(可食部S)を吊り下げることができる。
このようして、複数の苺果実を保持した搬送用保持具は、次にベルト搬送式の洗浄・殺菌装置にセットする。
【0034】
図1、2に示すように、並行する一対の搬送ベルト10、10の上に掛け渡した状態に置かれた搬送用保持具1は、作業に適当な搬送速度で気密性のドーム部、床及び側壁14からなるトンネル11の中を搬送され、通常の流通前の処理としての流水または噴霧(ミスト)による洗浄(水洗)および殺菌(薬浴)工程を経る。
【0035】
並行する一対の搬送ベルト10は、電動モータおよび速度調整用ギア・クラッチなどからなる周知手段の搬送駆動手段により、適当な速度で駆動される。搬送ベルト10に係止された搬送用保持具1の両端部は、搬送ベルト10上でベルト上面に設けられた断面L型の係止壁12に押し付けられ、搬送用保持具1の素材が板状体である場合には板厚方向の耐荷重性を高めるために長手方向を撓ませてアーチ型に弾性変形させておくことが好ましい。係止壁12は、搬送ベルト10と一体にエンドレス状に形成されていてもよく、または任意間隔を空けて複数個設けられたものであっても良い。
【0036】
搬送用保持具1によってトンネル11内に吊り下げられた苺果実(可食部S)は、搬送中に揺れ動いても隣り合う果実の表面同士が接することなく、擦れたり傷つくことなく、トンネル11内の上部または任意の位置で設置されたノズル13から洗浄水や殺菌など薬液の噴霧処理、鮮度保持処理、水切り(風乾)工程その他の通常の衛生処理工程を経ることができる。
【0037】
次に、流通のための苺の容器詰めについては、以下のように行なう。
先ず、搬送用保持具1を搬送ベルト10から取り外し、苺の搬送・陳列用容器15(以下、単に容器と略称する。)に収容する。このような容器15には、搬送用保持具1の端部を係止可能な段付きフランジ19等からなる凹部または係止用孔が形成されているものを採用する。
【0038】
図4〜6に示す容器15は、流通時には、蓋16を下側にして搬送用保持具1を縁に係止し、苺の可食部Sを吊り下げた状態で使用する(図4)。そして、販売時には蓋16を上側にして(図5)使用される。
【0039】
詳細に説明すると、容器15には、蓋16の全周縁に、段付きフランジ19を外周部が内周部に比べて高い状態に設けられ、容器本体17の全周縁には段付きフランジ19の立ち上がり面19aの枕状凸部20に弾性的に嵌まり合う外折れ縁17aが設けられており、苺の搬送用保持具1の長手方向の両端を押し縮めてアーチ型に弾性変形させた状態で、容器15内に対向する立ち上がり面19aにその両端を係止することができる。そして、容器本体17が蓋16に被せられた際、搬送用保持具1の両端部分には、蓋16の外折れ縁17aが重なり、これによって搬送用保持具1の両端部分が遊動しないように保持される。
【0040】
このような実施形態の容器15は、内部で搬送用保持具1がアーチ型になって耐荷重性が高められており、かつ搬送用保持具1の両端部分が、容器本体17と蓋16に挟まれて遊動しないため、搬送時に揺れや振動を受けても苺の搬送時の位置が安定し、吊り下げ状態も揺動が少なく安定するものである。
【0041】
また、図5、6に示すように、苺を販売するときには容器15の蓋16と本体容器17を、流通時の状態から上下逆転させてショーケースに置く。このようにすると、流通時に傷が付かなかったきれいな苺果実が上向きの見栄えの良い状態で陳列できる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】実施形態の搬送用保持具の使用状態を示す斜視図
【図2】図1の要部の断面図
【図3】実施形態の搬送用保持具の平面図
【図4】実施形態の苺の搬送・陳列用容器の搬送時の断面図
【図5】実施形態の苺の搬送・陳列用容器の陳列時の断面図
【図6】実施形態の苺の搬送・陳列用容器の陳列時の斜視図
【符号の説明】
【0043】
1、2、3、4 搬送用保持具
5、6、7、8 楔形孔
5a、6a、7a、8a 円孔部
9 長孔
10 搬送ベルト
11 トンネル
12 係止壁
13 ノズル
14 床および側壁
15 搬送・陳列用容器
16 蓋
17 容器本体
17a 外折れ縁
19 段付きフランジ
19a 立ち上がり面
20 枕状凸部
S 可食部
s 花茎

【特許請求の範囲】
【請求項1】
苺の花茎の一部を一体として採取された可食部を保持対象とし、前記花茎を差し込んで挟持可能な楔形孔が形成された板状体または棒状体からなる苺の搬送用保持具。
【請求項2】
板状体または棒状体が、長手方向をアーチ型に撓ませる弾性変形が可能な合成樹脂素材または木質素材で形成されている請求項1に記載の苺の搬送用保持具。
【請求項3】
楔形孔が、板状体または棒状体の縁に開いた楔形孔である請求項1または2に記載の苺の搬送用保持具。
【請求項4】
楔形孔が、多角形の孔または閉曲線からなる孔に楔形部分が複合した楔形孔である請求項1〜3のいずれかに記載の苺の搬送用保持具。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載の苺の搬送用保持具を収容可能な容器からなり、この容器に前記保持具の縁もしくは端部を係止可能な孔または凹部が形成されている苺の搬送・陳列用容器。
【請求項6】
請求項1〜4のいずれかに記載の苺の搬送用保持具を容器内に収容した際、保持具をアーチ型に撓ませて弾性変形させた状態で収容可能な容器からなる苺の搬送・陳列用容器。
【請求項7】
嵌め合い蓋付き容器の容器本体またはこれに嵌め合わせる蓋体のうち、いずれか一方の縁に、外周部が内周部に比べて高い段付きフランジを設け、他方の縁には前記フランジの内周部に整合し段の立ち上がり面に弾性的に嵌まり合う外折れ縁を設け、請求項1〜4のいずれかに記載の苺の搬送用保持具の長手方向の両端を押し縮めてアーチ型に弾性変形させた状態で、前記段付きフランジの対向する立ち上がり面にその両端を係止し、係止された搬送用保持具の両端部分に重ねて蓋体の外折れ縁を段付きフランジに嵌め合わせたことを特徴とする苺の搬送・陳列用容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−7014(P2009−7014A)
【公開日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−167469(P2007−167469)
【出願日】平成19年6月26日(2007.6.26)
【出願人】(591107975)
【Fターム(参考)】