説明

草種の同定のための方法

本発明は、組成物中の少なくとも一つの草種からの抽出物の存在を決定するための、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、及び配列番号5からなる群から選択される配列を含む、又はからなる少なくとも一つのペプチドの使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、草種からの抽出物が組成物中に存在するかどうかを決定するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
I型アレルギー性疾患、例えば、季節性アレルギー性鼻炎(花粉症)、結膜炎、アレルギー性喘息、及びアレルギー性皮膚炎などは、工業化国において、大きな健康問題を示す(Wuthrich et al. (1989) Int Arch Allergy Appl Immunol 90:3-10)。現在、先進国の人口の15〜20%が何らかの形態のアレルギーに悩まされていると見積もられる。
【0003】
季節性花粉症、及びアレルギー性喘息の主な戸外の原因は、空中の草の花粉である(Smart et al. (1982) Clin Allergy 12(1):83-9)。草の花粉の最も重要な供給源は、世界のいたるところに広く導入されている、ありふれた農業の牧草である。例えば、低い温度領域では、草、例えば、ホソムギ、ケンタッキーブルーグラス、及びオオアワガエリ(全てイチゴツナギ(Pooideae)亜科に属する)などは、臨床的に重要である。
抗原特異的耐性は、他の正常な免疫系において、特定の抗原に対する、一つ又はいくつかの免疫反応、特に、有機体に対する有害な作用の原因となる反応、の強度の不在又は減少として定義される。
【0004】
抗原特異的耐性を誘導するために、治療的介入は、アレルゲン又はアレルギー性疾患に関与すると想定されるアレルゲンの混合物の注射又は粘膜投与(例えば経口投与)が含む。粘膜投与に関しては、例えば、舌下投与は、様々な条件で抗原投与のために研究されている(例えば、Bahceciler et al. (2005) Int. Arch. Allergy Immunol. 136:287-294を参照)。草アレルギーの場合、舌下の草錠剤は、草種から得られる花粉からつくられた、一つ又はいくつかの抽出物を用いて製造される。そのような錠剤の例は、現在、ALK Abello CompanyによりGrazax(登録商標)(オオアワガエリ(Phleum pratense)花粉抽出物)の名称で、StallergenesによりOralair(登録商標) (5つの草種からの花粉抽出物の混合物)の名称で販売されている。
それ故、組成物中の特定の草アレルゲンの決定を可能にする方法のための、特に品質管理有機物又は薬物代理店からの要求がある。
【0005】
当業者に知られている方法、例えば、酵素結合免疫吸着測定法は、通常時間がかかり、特異的な抗体の入手可能性に依存し、しばしば低い精度を示す。それゆえ、改良された特異性及び正確性を備えた代替方法を提供することは、本発明の目的である。
【発明の概要】
【0006】
発明の概要
本発明は、花粉アレルゲン由来のペプチドが、組成物中の特定の草抽出物の存在の同定に用いられるという、発明者らによる予期していなかった発見に起因する。
【0007】
それゆえ、本発明は、組成物中の少なくとも一つの草種からの抽出物の存在を決定するための、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、及び配列番号5からなる群から選択される配列を含む、又はからなる、少なくとも一つのペプチドの使用に関する。
【0008】
本発明はまた、組成物中の草種からの抽出物の存在を決定するための方法に関し、以下;
−組成物のサンプル中で、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、及び配列番号5からなる群から選択される配列を含む又はからなる少なくとも一つのペプチドを検出し;
−それぞれ配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、又は配列番号5を含む又はからなるペプチドがサンプル中で検出された場合、ペレニアルライ、オオアワガエリ、カモガヤ、ハルガヤ、又はケンタッキーブルーグラスからの抽出物が組成物中に存在することを推定すること、
を含む。
【0009】
本発明はまた、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、又は配列番号5を含む群から選択される配列を含むペプチドに関する。
【0010】
本発明はまた、本発明による少なくとも二つのペプチドを含む組成物中の草種からの抽出物の存在を検出するためのキットに関する。
【0011】
好ましい実施形態では、本発明によるキットは、以下:
−配列番号1からなるペプチド;
−配列番号2からなるペプチド;
−配列番号3からなるペプチド;
−配列番号4からなるペプチド;
−配列番号5からなるペプチド;
を含む。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、それぞれペレニアルライ、オオアワガエリ、カモガヤ、ハルガヤ、及びケンタッキーブルーグラスからの、精製された群1アレルゲンLol p 1、Phl p 1、Dac g 1、Ant o 1、Poa p 1の抽出物のMALDI-TOF(マトリックス支援レーザー脱離/イオン化飛行時間)スペクトルを表す。
【図2】図2は、それぞれペレニアルライ、オオアワガエリ、カモガヤ、ハルガヤ、及びケンタッキーブルーグラスからの、精製された群1アレルゲンLol p 1、Phl p 1、Dac g 1、Ant o 1、Poa p 1の抽出物からの1302.7 Daのペプチドに対応するESI-MS(エレクトロスプレイイオン化-質量分析)信号を表す。ピークは分での保持時間を記入された。
【図3】図3は、ペレニアルライ花粉の3つの異なるバッチ(A)、(B)、及び(C)の粗抽出物からのフルLC-MS(液体クロマトグラフィー-質量分析)スペクトルを表す。ピークは分での保持時間を記入された。
【図4】図4は、3つの異なるバッチ(A)、(B)、及び(C)からの質量1302.7 Daのペプチドで、Lol p 1抽出物からのペプチドに相当するLC-MS信号を表す。ピークは分での保持時間を記入された。
【図5】図5は、カモガヤを含まない(w/o カモガヤ)、ハルガヤを含まない(w/o ハルガヤ)、ペレニアルライを含まない(w/o ペレニアルライ)、ケンタッキーブルーグラスを含まない(w/o ケンタッキーブルーグラス)、又はオオアワガエリを含まない(w/o オオアワガエリ)草混合物中において(水平に)、MS/MS分析により測定された、カモガヤマーカー、ハルガヤマーカー、ペレニアルライマーカー、ケンタッキーブルーグラスマーカー、及びオオアワガエリマーカー(垂直に)、の検出の強度を表す。
【図6】図6は、LC-MS/MSによる、5つの草花粉抽出物中のPhl p 1、Poa p 1、Ant o 1、Dac g 1、Lol p 1の特異的な群1ペプチド信号の検出を表す。ピークは分での保持時間を記入された。
【発明を実施するための形態】
【0013】
発明の詳細な説明
本明細書で用いる用語「ペプチド」は、ペプチド結合により直線的に配列でお互いが繋がった、D- 又はL-アミノ酸残基の直線配列を含む分子を意味する。本明細書で用いる「アミノ酸」は、特に、20の天然に生ずるアミノ酸(すなわち、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、スレオニン、トリプトファン、チロシン、及びバリン)、しかしまた、例えば、ヒドロキシプロリン、ホスホセリン、及びホスホスレオニンなどのようなインビボで見られる翻訳後修飾を有するアミノ酸;及び2-アミノアジピン酸、ヒドロキシリジン、イソデスモシン、ノル‐バリン、ノル‐ロイシン、及びオルニチンを含むがこれに限定されない他の珍しいアミノ酸、を含む。
【0014】
好ましくは、本発明のペプチドは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、又は配列番号5から選択される配列を含み、それは100アミノ酸長以下、より好ましくは70アミノ酸長以下であり、及び最も好ましくは、それは50アミノ酸以上含まない。
【0015】
より好ましくは、本発明のペプチドは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、及び配列番号5からなる群から選択される配列を含む。
【0016】
配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、及び配列番号5は、それぞれ、群1アレルゲン、Lol p 1 (ペレニアルライ)、Phl p 1 (オオアワガエリ)、Dac g 1 (カモガヤ)、Ant o 1 (ハルガヤ)、及びPoa p 1 (ケンタッキーブルーグラス) の断片である。
【0017】
本明細書で意図する用語「草」は、全ての単子葉植物を意図して用いられる。好ましくは、本明細書で用いられる用語「草種」は、イネ(Poaceae)科(又はイネ(Gramineae)科)の種類をいう。より好ましくは、用語「草種」は、ペレニアルライグラス(Lolium perenne)、オオアワガエリ(Pleum pratense)、カモガヤ(Dactylis glomerata)、ハルガヤ(Anthoxanthum odoratum)、及びケンタッキーブルーグラス(Poa pratensis)からなる群から選択される種類をいう。
【0018】
本明細書で用いられる用語「組成物」は、少なくとも一つの草種、特にペレニアルライ、オオアワガエリ、カモガヤ、ハルガヤ、又はケンタッキーブルーグラスからなる群から選択される草種、の抽出物を含むような任意の混合物をいう。
【0019】
本明細書で用いられる用語「抽出物」は、原料の一部を抽出することによりつくられた物質をいう。特に、抽出物は、花粉抽出物、より好ましくは、草花粉抽出物である。抽出物は、好ましくは、アレルゲンタンパク質、例えば、Lol p 1、Phl p 1、Dac g 1、Ant o 1及びPoa p 1など、を含む。好ましくは、抽出物は重炭酸アンモニウムで、具体的には4 g/lの濃度で、草花粉の水性抽出後、得られる。
【0020】
好ましくは、本発明の組成物は、医薬組成物である。本明細書で用いられる「医薬組成物」は、疾患の治療のために用いられることを意図された組成物をいう。好ましい実施形態では、医薬組成物は、アレルギーの治療、好ましくは草アレルギーの治療、に用いられることを意図される。医薬組成物は、任意の投与経路、例えば局所の、経口の、非経口の、経鼻の、静脈内の、筋肉内の、皮下の、眼球内の、舌下の経路などのために製剤化されうる。しかしながら、医薬組成物は、舌下に投与されることを意図されることが望ましい。
【0021】
本発明のペプチドは、当業者に知られている任意の好適な方法により検出される。好ましくは、ペプチドの検出は、液体クロマトグラフィー及び質量分析の組み合わせにより行われる。
【0022】
本明細書で意図される表現「液体クロマトグラフィー」は、混合物の分離のための技術をいう。これは、通常、液体移動相中に溶解された混合物を、混合物中の他の分子から測定される検体を分離する固相を介して通すことを含み、それを単離することを許容する。HPLCのあいだ、サンプルは、高圧の液体(移動相)により、不規則的に、又は球状に成型された粒子、又は多孔質の頑丈な層が充填されたカラム(固相)を通って、押し出される。
【0023】
質量分析は、当業者によく知られている。本発明の範囲内の質量分析技術は、とりわけ、MALDI-TOF(マトリックス支援レーザー脱離/イオン化飛行時間)、又はLC-ESI- MS/MS(液体クロマトグラフィー-エレクトロスプレイ イオン化-質量分析/質量分析)を含む。
【0024】
表現「液体クロマトグラフィーと質量分析の組み合わせ」は、液体クロマトグラフィーの物理的分離機能と、一つ又はいくつかの質量分析、好ましくは、エレクトロスプレイイオン化(ESI)後、例えばタンデム質量分析(MS/MS)など、の質量分析機能を組み合わせた分析的化学的技術である。
【0025】
好ましくは、上記で明示した方法又は使用において、抽出物は、ペプチドを検出する前に、タンパク質分解処理を受ける。本明細書で意図されるように、「タンパク質分解処理」は、タンパク質分解酵素と呼ばれる酵素によるペプチドの直接分解(消化)、又は分子内消化をいう。好ましくは、タンパク質分解処理は、少なくとも一つのタンパク質分解酵素を含む。タンパク質分解酵素の例は、例えば、トリプシン、キモトリプシン、エラスターゼ、エンドプロテアーゼGlu-C、エンドプロテアーゼAsp-N、エンドプロテアーゼLys-C、及びエンドプロテアーゼPro-Cなどを含む。より好ましくは、タンパク質分解酵素は、トリプシンである。トリプシンは、プロリンが続くときを除いて、アミノ酸リジン、及びアルギニンのカルボキシル側でペプチド鎖を主に分解する、セリンタンパク質分解酵素である。
【0026】
好ましくは、本発明のキットに含まれるこのペプチドは、組成物中の草種からの抽出物の存在を検出するための方法を行うときに、対照として用いられることを意図される。
【実施例】
【0027】
実施例
方法
花粉抽出物及び5つの草花粉薬剤物質
ケンタッキーブルーグラス、カモガヤ、ペレニアルライ、ハルガヤ、及びオオアワガエリの花粉は、個別に4 g/Lの重炭酸アンモニウム溶液で、撹拌下で、24時間抽出された。抽出物は、さらに濾過され、濃縮され、凍結乾燥された。
【0028】
2番目のステップでは、それぞれの草として同定されたマーカーの特異性を確かめるために、上記の草花粉の4つだけを含む抽出物形態混合物はまた、調製された。
【0029】
質量分析(MS)
草種特異的ペプチドの特定を確認するために、4つの草種を含む混合物に基づく薬剤物質は、トリプシン消化後に得られるペプチドパターンに関する質量分析(MS)技術により特徴付けられた。実験条件は、トリプシン消化の有効性を保障するために最初に最適化された。
【0030】
手短に言えば、それぞれの精製された草アレルゲン又はアレルゲンの精製された混合物の一定分量(約5μg)は、陰イオン界面活性剤(Rapigest、Waters Corp.製)の存在下で、熱的に変性された。ジスルフィド結合は、ジチオスレイトールとインキュベーション後、その後開裂され、一晩のトリプシン消化の前に、得られたシステイン残基はさらにヨードアセトアミドでアルキル化された。様々なアレルゲンから得られたトリプシン消化物は、その後一次構造特性評価のためにMALDI-TOF MS及びLC-ESI-MS/MSの双方によって分析された(図1及び図2)。
【0031】
LC-ESI-MS/MSのために、20μLのアレルゲン溶液(20μg/mL)は、Dionex U3000 HPLCと接続された液体クロマトグラフィー、例えば、疎水性クロマトグラフィー、RP-HPLC(逆相高圧液体クロマトグラフィー)、イオン交換クロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフィー、及びアフィニティクロマトグラフィーなど用のカラムに注入された。Q-TOF 1 (Waters)質量分析は、正確な質量分析のために、HPLCと接続された。この装置は、正イオン化モードで行われた。この装置の較正は、アポミオグロビンを用いて行われた。
【0032】
結果
種特異的群1アレルゲンペプチドの同定
花粉抽出物の3つの独立したバッチは、それぞれの草種について、それらのペプチドの特異性を確かめるために、分析された(ペレニアルライについて、図3及び図4に例示される)。
【0033】
同様な手法を用いて、特異的トリプシンの群1アレルゲンペプチドは、それぞれの個別の草種から(異なる分子質量及びアミノ酸配列で)うまく同定された(表1)。
【0034】
【表1】

【0035】
同様に、花粉抽出物の3つの独立したバッチは、それぞれの草種について、それらのペプチドの特異性を確かめるために、分析された。もっとも、これらの分析は、質量分析が、正確な質量及び配列特性とともに、特異的群1ペプチドを同定するために用いられ得ることを実証し、それぞれの個別の草種の分子署名を表現する。
【0036】
5つの草花粉抽出物中の個別の草種の同定
5つの草種のそれぞれについて種特異的群1ペプチドを同定した後、そのようなペプチドが5つの草花粉抽出物中で検出できるかどうか調査された。まず、ペプチドアレルゲン特異性を確かめるために、4種のみを含む草花粉原料が分析された。LC-MS/MS手法(ThermoElectron 製のLTQ-Orbitrap質量分析が用いられた)は、種特異的群1ペプチドを検出するために用いられた。全ての特異的ペプチドの存在は、これらのサンプル中でLC-MS/MSにより直接的に検出された。
【0037】
例として、この方法を用いて、4505.0 Daペプチド(Dac g 1特異的ペプチド)は、カモガヤを欠く4つの草の混合物からつくられた抽出物中では検出されなかったが、カモガヤを含む全ての4つの草の混合物中では検出された(図5)。他の種に特異的な個別のマーカーは、対応する草種を欠いた4つの草の混合物中で検出されなかった(図5)。
【0038】
このアプローチとともに、全ての5つのアレルゲン特異的ペプチドは、5つの草花粉の混合物からつくられた薬剤物質中で、明確に検出された(図6)。同様の結果は、異なる花粉で独立して調製された二つの追加する薬剤物質で得られた。
【0039】
それゆえ、この研究は、草種の抽出物を含む混合物中で、草種の存在を同定する又は確かめるための試験を提供する。
【0040】
この研究はまた、5つの草の花粉抽出物から製造された薬剤物質の中で、それぞれの個別の草種の存在を実証するための精度の高い同一性試験を提供する。
【0041】
群1アレルゲン由来ペプチドは、最初に特異的な質量及びアミノ酸配列特性で同定され、それはそれぞれ個別の草種にとって、分子署名として用いられうる。LC-MS/MS方法論を用いて、(i) MS/MS信号、(ii)高分解能質量測定、及び(iii)クロマトグラフィー保持時間、を組み合わせたときに、検出特異性の高レベルが達成された。それゆえ、それは、そのような群1由来ペプチドが、それぞれの個別の花粉についての3つの異なるバッチ中で確認されたように、個別の草種のための真に特異的であることが、示された。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
組成物中の少なくとも一つの草種からの抽出物の存在を決定するための、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、及び配列番号5からなる群から選択される配列を含む又はからなる少なくとも一つのペプチドの使用。
【請求項2】
前記草種が、ペレニアルライ、オオアワガエリ、カモガヤ、ハルガヤ、及びケンタッキーブルーグラスからなる群から選択される、請求項1に記載の使用。
【請求項3】
前記ペプチドが、ペレニアルライ、オオアワガエリ、カモガヤ、ハルガヤ、又はケンタッキーブルーグラスからの抽出物の存在をそれぞれ決定するための、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、又は配列番号5に存在する、請求項1又は2に記載の使用。
【請求項4】
前記組成物が、医薬組成物である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の使用。
【請求項5】
−組成物中のサンプル中に、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、及び配列番号5からなる群から選択される配列を含む、又はからなる少なくとも一つのペプチドを検出し;
−配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、又は配列番号5をそれぞれ含む、又はからなる、ペプチドがサンプル中から検出された場合、ペレニアルライ、オオアワガエリ、カモガヤ、ハルガヤ、又はケンタッキーブルーグラスからの抽出物が組成物中に存在することを推定すること、
を含む、該組成物中の草種からの抽出物の存在を検出するための方法。
【請求項6】
前記ペプチドの検出が、液体クロマトグラフィーと質量分析法との組み合わせにより行われる、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記サンプルが、ペプチドを検出する前に、タンパク質分解処理を受ける、請求項5又は6に記載の方法。
【請求項8】
タンパク質分解処理が少なくとも一つのタンパク質分解酵素を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記タンパク質分解酵素がトリプシンである、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、又は配列番号5からなる群から選択される配列を含む、ペプチド。
【請求項11】
前記ペプチドが、50以下のアミノ酸を含む、請求項10に記載のペプチド。
【請求項12】
配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、又は配列番号5からなる群から選択される配列からなる、請求項10又は11に記載のペプチド。
【請求項13】
請求項10〜12のいずれか一項に記載の少なくとも二つのペプチドを含む組成物における、草種からの抽出物の存在を検出するためのキット。
【請求項14】
−配列番号1からなるペプチド;
−配列番号2からなるペプチド;
−配列番号3からなるペプチド;
−配列番号4からなるペプチド;
−配列番号5からなるペプチド;
を含む、請求項13に記載のキット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2012−525572(P2012−525572A)
【公表日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−507780(P2012−507780)
【出願日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際出願番号】PCT/EP2010/055915
【国際公開番号】WO2010/125186
【国際公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【出願人】(510307635)スタラジン ソシエテ アノニム (3)
【Fターム(参考)】