説明

著作物権利確認方法、装置、プログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体

【課題】コンテンツの転送において、音や映像の信号に基づいた探索を行い、その結果に基づいて著作権のチェックを行う。
【解決手段】著作権確認装置1は、権利者が既知のコンテンツからなるデータベース中の前記コンテンツから導かれた特徴データである著作権確認データベース特徴を読み込む一方、著作権確認対象コンテンツを受信し、この受信した著作権確認対象コンテンツから特徴データを抽出する。そして、抽出された特徴データを用いて、著作権確認データベース特徴を探索し、同一の特徴を有するコンテンツが検出された場合には、著作権確認対象コンテンツを転送不可と判断し、検出されなかった場合は転送可と判断する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、音・映像メディアを含むコンテンツを使用する権利をユーザーが有するかどうかを、コンテンツの特徴データを探索した結果に基づいて判定する著作物権利確認方法、装置、プログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、著作権確認方法に関しては、著作権保護管理端末からコンテンツの利用の許諾があった場合に、コンテンツ利用時のコンテンツ利用条件のチェックを行って、条件を満たす場合にのみ当該コンテンツを利用可能にする方法(例えば、特許文献1)のように、カプセル制御に基づく方法が知られている。しかし、この方法では、コンテンツの再生時にスクリーンキャプチャを行う方法でダビングされたコンテンツでは、コンテンツの利用条件が取り除かれてしまい、チェックを回避されてしまうという欠点があった。
【特許文献1】特開2003−256596号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
近年、GnutellやNapster(登録商標)などのPeer to Peer(P2P)モデルを用いたファイル共有ネットワークにおいて、著作権を無視して、コンテンツ転送装置プログラム同士の間で市販ソフトや音楽・映像コンテンツなどがネットワーク経由でやり取りされるなど、著作権が管理されない状態が続いている。それにより、音や映像に関する多くの違法データが流出し、著作権管理団体などから問題視されている。
【0004】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、上述したような違法なデータの流出を防ぐために、コンテンツの転送において、音や映像の信号に基づいた探索を行い、その結果に基づいて著作権のチェックを行うことができる著作物権利確認方法、装置、プログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体を提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、本発明は、コンテンツの著作権を確認して当該コンテンツの転送可否を判定する著作物権利確認方法であって、著作物権利確認装置が、権利者が既知のコンテンツからなるデータベース中の前記コンテンツから導かれた特徴データを読み込む著作権確認データベース特徴読込過程と、著作権を確認する対象のコンテンツである著作権確認対象コンテンツを受信する著作権確認対象コンテンツ受信過程と、前記著作権確認対象コンテンツ受信過程において受信した著作権確認対象コンテンツから特徴データを抽出する著作権確認対象特徴抽出過程と、前記著作権確認対象特徴抽出過程において抽出された特徴データを用いて、前記著作権確認データベース特徴読込過程において読み込んだ特徴データを探索する著作権確認データベース探索過程と、前記著作権確認データベース探索過程における探索結果に基づいて前記著作権確認対象コンテンツの転送の可否を判定するコンテンツ転送可否判定過程と、前記コンテンツ転送可否判定過程において転送可と判定された場合に前記著作権確認対象コンテンツを送信する著作権確認対象コンテンツ送信過程と、を有することを特徴とする著作物権利確認方法である。
特に、著作権保護管理端末からコンテンツの利用の許諾があった場合に、コンテンツ利用時のコンテンツ利用条件のチェックを行って、条件を満たす場合にのみ当該コンテンツを利用可能にする方法(特許文献1)に比べて、本発明では、コンテンツの信号から導き出された特徴データに基づいて探索し、権利者が既知のコンテンツと同一であるかどうかを判定することで、コンテンツを転送することが可能であるかどうかを判定することを可能とした点が発明の主眼である。
【0006】
また本発明は、コンテンツの著作権を確認して当該コンテンツの転送可否を判定する著作物権利確認方法であって、コンテンツ転送装置が、著作権を確認する対象のコンテンツである著作権確認対象コンテンツを受信する著作権確認対象コンテンツ受信過程と、前記著作権確認対象コンテンツ受信過程において受信した著作権確認対象コンテンツから特徴データを抽出する著作権確認対象特徴抽出過程と、前記著作権確認対象特徴抽出過程において抽出した特徴データを送信する著作権確認対象特徴送信過程と、著作権確認装置が、権利者が既知のコンテンツからなるデータベース中の前記コンテンツから導かれた特徴データを読み込む著作権確認データベース特徴読込過程と、前記コンテンツ転送装置より、前記著作権確認対象コンテンツから抽出された特徴データを受信する著作権確認対象特徴受信過程と、前記著作権確認対象特徴受信過程において受信した特徴データを用いて、前記著作権確認データベース特徴読込過程において読み込んだ特徴データを探索する著作権確認データベース探索過程と、前記著作権確認データベース探索過程における探索結果に基づいて前記著作権確認対象コンテンツの転送の可否を判定するコンテンツ転送可否判定過程と、前記コンテンツ転送可否判定過程において判定された転送可否の情報を前記コンテンツ転送装置へ送信する著作権確認対象コンテンツ転送可否情報送信過程と、前記コンテンツ転送装置が、前記著作権確認装置から転送可否の情報を受信するコンテンツ転送可否情報受信過程と、前記コンテンツ転送可否情報受信過程において受信した情報が転送可を示す場合に前記著作権確認対象コンテンツを送信する著作権確認対象コンテンツ送信過程と、を有することを特徴とする著作物権利確認方法である。
【0007】
また本発明は、上述する著作物権利確認方法であって、前記著作権確認装置が、過去に探索したデータベースの内容を示す既探索コンテンツリストを受信する既探索コンテンツリスト受信過程と、前記著作権確認データベース内のコンテンツの中から、前記既探索コンテンツリスト受信過程において受信した既探索コンテンツリストにより示されるコンテンツを除いて、探索が必要なコンテンツのリストを作成する要探索コンテンツリスト作成過程と、前記既探索コンテンツリスト受信過程において受信した既探索コンテンツリストに、新たに探索したコンテンツを加えて当該既探索コンテンツリストを更新する既探索コンテンツリスト更新過程と、前記既探索コンテンツリスト更新過程において更新した既探索コンテンツリストを送信する既探索コンテンツリスト送信過程とを有し、前記著作権確認データベース探索過程においては、前記要探索コンテンツリスト作成過程において作成したリストにより示される探索が必要なコンテンツの特徴データを、前記著作権確認対象特徴受信過程において受信した特徴データを用いて探索する、ことを特徴とする。
【0008】
また本発明は、コンテンツの著作権を確認して当該コンテンツの転送可否を判定する著作権確認装置と、前記著作権確認装置の判定に基づいてコンテンツを転送するコンテンツ転送装置とからなる著作物権利確認装置の前記コンテンツ転送装置に用いられる著作物権利確認方法であって、前記コンテンツ転送装置が、著作権を確認する対象のコンテンツである著作権確認対象コンテンツを受信する著作権確認対象コンテンツ受信過程と、前記著作権確認対象コンテンツ受信過程において受信した著作権確認対象コンテンツから特徴データを抽出する著作権確認対象特徴抽出過程と、前記著作権確認対象特徴抽出過程において抽出した特徴データを前記著作権確認装置へ送信する著作権確認対象特徴送信過程と、権利者が既知のコンテンツからなるデータベース中の前記コンテンツから導かれた特徴データを、前記著作権確認対象特徴送信過程において送信した特徴データを用いて探索した結果に基づく転送可否の情報を前記著作権確認装置から受信するコンテンツ転送可否情報受信過程と、前記コンテンツ転送可否情報受信過程において受信した情報が転送可を示す場合に前記著作権確認対象コンテンツを送信する著作権確認対象コンテンツ送信過程と、を有することを特徴とする著作物権利確認方法である。
【0009】
また、本発明は、コンテンツの著作権を確認して当該コンテンツの転送可否を判定する著作権確認装置と、前記著作権確認装置の判定に基づいてコンテンツを転送するコンテンツ転送装置とからなる著作物権利確認装置の前記著作権確認装置に用いられる著作物権利確認方法であって、前記著作権確認装置が、権利者が既知のコンテンツからなるデータベース中の前記コンテンツから導かれた特徴データを読み込む著作権確認データベース特徴読込過程と、前記コンテンツ転送装置より、著作権を確認する対象のコンテンツである著作権確認対象コンテンツから抽出された特徴データを受信する著作権確認対象特徴受信過程と、前記著作権確認対象特徴受信過程において受信した特徴データを用いて、前記著作権確認データベース特徴読込過程において読み込んだ特徴データを探索する著作権確認データベース探索過程と、前記著作権確認データベース探索過程における探索結果に基づいて前記著作権確認対象コンテンツの転送の可否を判定するコンテンツ転送可否判定過程と、前記コンテンツ転送可否判定過程において判定された転送可否の情報を前記コンテンツ転送装置へ送信する著作権確認対象コンテンツ転送可否情報送信過程と、を有することを特徴とする著作物権利確認方法である。
【0010】
また、本発明は、コンテンツの著作権を確認して当該コンテンツの転送可否を判定する著作物権利確認装置であって、権利者が既知のコンテンツからなるデータベース中の前記コンテンツから導かれた特徴データを読み込む著作権確認データベース特徴読込部と、著作権を確認する対象のコンテンツである著作権確認対象コンテンツを受信する著作権確認対象コンテンツ受信部と、前記著作権確認対象コンテンツ受信部により受信した著作権確認対象コンテンツから特徴データを抽出する著作権確認対象特徴抽出部と、前記著作権確認対象特徴抽出部により抽出された特徴データを用いて、前記著作権確認データベース特徴読込部により読み込んだ特徴データを探索する著作権確認データベース探索部と、前記著作権確認データベース探索部による探索結果に基づいて前記著作権確認対象コンテンツの転送の可否を判定するコンテンツ転送可否判定部と、前記コンテンツ転送可否判定部により転送可と判定された場合に前記著作権確認対象コンテンツを送信する著作権確認対象コンテンツ送信部と、を備えることを特徴とする著作物権利確認装置である。
【0011】
また、本発明は、コンテンツの著作権を確認して当該コンテンツの転送可否を判定する著作権確認装置と、前記著作権確認装置の判定に基づいてコンテンツを転送するコンテンツ転送装置とからなる著作物権利確認装置であって、前記コンテンツ転送装置は、著作権を確認する対象のコンテンツである著作権確認対象コンテンツを受信する著作権確認対象コンテンツ受信部と、前記著作権確認対象コンテンツ受信部により受信した著作権確認対象コンテンツから特徴データを抽出する著作権確認対象特徴抽出部と、前記著作権確認対象特徴抽出部により抽出した特徴データを前記著作権確認装置へ送信する著作権確認対象特徴送信部と、前記著作権確認対象特徴送信部により送信した特徴データに対応して転送可否の情報を受信するコンテンツ転送可否情報受信部と、前記コンテンツ転送可否情報受信部により受信した情報が転送可を示す場合に前記著作権確認対象コンテンツを送信する著作権確認対象コンテンツ送信部とを備え、前記著作権確認装置は、権利者が既知のコンテンツからなるデータベース中の前記コンテンツから導かれた特徴データを読み込む著作権確認データベース特徴読込部と、前記コンテンツ転送装置より、前記著作権確認対象コンテンツから抽出された特徴データを受信する著作権確認対象特徴受信部と、前記著作権確認対象特徴受信部により受信した特徴データを用いて、前記著作権確認データベース特徴読込部により読み込んだ特徴データを探索する著作権確認データベース探索部と、前記著作権確認データベース探索部による探索結果に基づいて前記著作権確認対象コンテンツの転送の可否を判定するコンテンツ転送可否判定部と、前記コンテンツ転送可否判定部により判定された転送可否の情報を前記コンテンツ転送装置へ送信する著作権確認対象コンテンツ転送可否情報送信部とを備える、ことを有することを特徴とする著作物権利確認装置である。
【0012】
また、本発明は、上述する著作物権利確認装置であって、前記著作権確認装置は、過去に探索したデータベースの内容を示す既探索コンテンツリストを受信する既探索コンテンツリスト受信部と、前記著作権確認データベース内のコンテンツの中から、前記既探索コンテンツリスト受信部により受信した既探索コンテンツリストにより示されるコンテンツを除いて、探索が必要なコンテンツのリストを作成する要探索コンテンツリスト作成部と、前記既探索コンテンツリスト受信部により受信した既探索コンテンツリストに、新たに探索したコンテンツを加えて当該既探索コンテンツリストを更新する既探索コンテンツリスト更新部と、前記既探索コンテンツリスト更新部により更新した既探索コンテンツリストを送信する既探索コンテンツリスト送信部とをさらに備え、前記著作権確認データベース探索部は、前記要探索コンテンツリスト作成部により作成されたリストにより示される探索が必要なコンテンツの特徴データを、前記著作権確認対象特徴受信部により受信した特徴データを用いて探索する、ことを特徴とする。
【0013】
また、本発明は、コンテンツの著作権を確認して当該コンテンツの転送可否を判定する著作物権利確認装置として用いられるコンピュータに、権利者が既知のコンテンツからなるデータベース中の前記コンテンツから導かれた特徴データを読み込む著作権確認データベース特徴読込ステップと、著作権を確認する対象のコンテンツである著作権確認対象コンテンツを受信する著作権確認対象コンテンツ受信ステップと、前記著作権確認対象コンテンツ受信ステップにおいて受信した著作権確認対象コンテンツから特徴データを抽出する著作権確認対象特徴抽出ステップと、前記著作権確認対象特徴抽出ステップにおいて抽出された特徴データを用いて、前記著作権確認データベース特徴読込ステップにおいて読み込んだ特徴データを探索する著作権確認データベース探索ステップと、前記著作権確認データベース探索ステップにおける探索結果に基づいて前記著作権確認対象コンテンツの転送の可否を判定するコンテンツ転送可否判定ステップと、前記コンテンツ転送可否判定ステップにおいて転送可と判定された場合に前記著作権確認対象コンテンツを送信する著作権確認対象コンテンツ送信ステップと、を実行させることを特徴とするプログラムである。
【0014】
また、本発明は、コンテンツの著作権を確認して当該コンテンツの転送可否を判定する著作権確認装置と、前記著作権確認装置の判定に基づいてコンテンツを転送するコンテンツ転送装置とからなる著作物権利確認装置における前記コンテンツ転送装置として用いられるコンピュータに、著作権を確認する対象のコンテンツである著作権確認対象コンテンツを受信する著作権確認対象コンテンツ受信ステップと、前記著作権確認対象コンテンツ受信ステップにおいて受信した著作権確認対象コンテンツから特徴データを抽出する著作権確認対象特徴抽出ステップと、前記著作権確認対象特徴抽出ステップにおいて抽出した特徴データを前記著作権確認装置へ送信する著作権確認対象特徴送信ステップと、権利者が既知のコンテンツからなるデータベース中の前記コンテンツから導かれた特徴データを、前記著作権確認対象特徴送信ステップにおいて送信した特徴データを用いて探索した結果に基づく転送可否の情報を著作権確認装置から受信するコンテンツ転送可否情報受信ステップと、前記コンテンツ転送可否情報受信ステップにおいて受信した情報が転送可を示す場合に前記著作権確認対象コンテンツを送信する著作権確認対象コンテンツ送信ステップと、を実行させることを特徴とするプログラムである。
【0015】
また、本発明は、コンテンツの著作権を確認して当該コンテンツの転送可否を判定する著作権確認装置と、前記著作権確認装置の判定に基づいてコンテンツを転送するコンテンツ転送装置とからなる著作物権利確認装置における前記著作権確認装置として用いられるコンピュータに、権利者が既知のコンテンツからなるデータベース中の前記コンテンツから導かれた特徴データを読み込む著作権確認データベース特徴読込ステップと、前記コンテンツ転送装置より、著作権を確認する対象のコンテンツである著作権確認対象コンテンツから抽出された特徴データを受信する著作権確認対象特徴受信ステップと、前記著作権確認対象特徴受信ステップにおいて受信した特徴データを用いて、前記著作権確認データベース特徴読込ステップにおいて読み込んだ特徴データを探索する著作権確認データベース探索ステップと、前記著作権確認データベース探索ステップにおける探索結果に基づいて前記著作権確認対象コンテンツの転送の可否を判定するコンテンツ転送可否判定ステップと、前記コンテンツ転送可否判定ステップにおいて判定された転送可否の情報を前記コンテンツ転送装置へ送信する著作権確認対象コンテンツ転送可否情報送信ステップと、を実行させることを特徴とするプログラムである。
【0016】
また、本発明は、上述するプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、著作権確認装置が音や映像の信号を探索し著作権データベース中に同一のコンテンツがあるかどうかを確認してコンテンツの違法性をチェックすることにより、インターネットでウェブやメールを通じて交換されるファイルが適正なデータであることを確認することができる。このようなチェックを行うことで、キーワード検索の際に中身とはまったく関係のない名称に変えることで検索されることを免れてきた違法な音・映像のファイルも漏れなく検出することができ、インターネット上のウェブやメールを通じて交換されるファイルがオリジナルコンテンツであり権利侵害性がないことを確認し流通させることができる。特に著作権が管理されないことで問題となってきたP2Pによるファイル交換を管理することができる。また電子透かしによってデータを特定する場合は、ダビングを重ねることで電子透かしが失われてしまい、著作権侵害に該当するデータの特定ができないという問題点があったのに対して、メディア探索の技術を用いた音の照合による不正データの特定では、ダビングによる磨耗といった問題点がないので、一定の精度を保つことができる。また、既に探索したコンテンツのリストを作成しながら、コンテンツを転送し、そのリストを除くコンテンツのみを探索して著作権のチェックを行うことで、効果的な著作権チェックを行うことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0019】
[第一の実施形態]
第一の実施形態では、コンテンツの著作権確認と転送をピア・ツー・ピア(P2P)のノード内において行うものである。
図1は、本発明の第一の実施形態による著作物権利確認装置としての著作権確認装置1の機能ブロック図である。第一の実施形態の著作権確認装置1は、P2Pのノードであり、著作権確認データベース特徴読込部11と、著作権確認対象コンテンツ受信部12と、著作権確認対象特徴抽出部13と、著作権確認データベース探索部14と、コンテンツ転送可否判定部15と、著作権確認対象コンテンツ送信部16とで構成され、著作権確認データベース特徴および著作権を確認する対象のコンテンツを入力として著作権を確認し、転送可能と判断した著作権確認対象コンテンツを他のP2Pのノード(他の著作権確認装置1)へ出力する。ここでいうコンテンツとは、音や映像メディアを含むファイルであり、音のファイルとしては、例えば、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)、Wave、AU、AIFE、MP3(MPEG-1 Audio Layer-3)がある。
【0020】
著作権確認データベース特徴読込部11は、権利者が既知のコンテンツ、すなわち、著作権を保護すべきコンテンツからなるデータベース中のコンテンツから導かれた、当該各コンテンツの特徴データである著作権確認データベース特徴を読み込む。著作権確認対象コンテンツ受信部12は、著作権を確認する対象のコンテンツ(著作権確認対象コンテンツ)を受信する。著作権確認対象特徴抽出部13は、著作権確認対象コンテンツ受信部12が受信した著作権確認対象コンテンツから導かれた当該コンテンツの特徴データを抽出する。著作権確認データベース探索部14は、著作権確認対象特徴抽出部13が抽出した特徴データを用いて前記著作権確認データベース特徴中の該当特徴データを探索する。コンテンツ転送可否判定部15は、著作権確認データベース探索部14による探索結果に基づいてコンテンツの転送の可否を判定する。著作権確認対象コンテンツ送信部16は、コンテンツ転送可否判定部15による転送可否に基づいてコンテンツを送信する。
【0021】
次に、上述した著作権確認データベース特徴読込部11〜著作権確認対象コンテンツ送信部16における処理を具体的に説明する。図2は、図1に示す本実施形態による著作権確認装置1の動作を示すフローチャートである。
【0022】
著作権確認装置1の著作権確認データベース特徴読込部11では、権利者が既知のコンテンツからなるデータベースを備えるサーバなどの外部の装置から、当該データベース内のコンテンツから導かれた著作権確認データベース特徴を読み込み(ステップS100)、待機する(ステップS110)。なお、本実施形態及び後述する第二、第三の実施形態の著作権確認データベース特徴として利用する特徴データは、特許第3065314号に示される特徴抽出方法により抽出された特徴データを利用する。なお、この文献に示される特徴抽出手法以外の手法を用いるようにしてもよい。
【0023】
著作権確認対象コンテンツ受信部12では、待機状態において、著作権確認対象コンテンツを転送したいクライアントプログラムまたは外部の装置より受信する(ステップS120)。著作権確認対象特徴抽出部13では、ステップS120において受信した著作権確認対象コンテンツより、当該著作権確認対象コンテンツの特徴を示す特徴データである著作権確認対象特徴を抽出する(ステップS130)。なお、本実施形態及び後述する第二、第三の実施形態における著作権確認対象特徴は、前述の著作権確認データベース特徴と同様に、特許第3065314号に示される特徴抽出方法により抽出された特徴データを利用する。なお、この文献に示される特徴抽出手法以外の手法を用いるようにしてもよい。
【0024】
特許第3065314号においては、予め登録された音響信号である参照信号(本実施の形態における著作権確認データベース特徴に相当)について特徴量系列を生成する一方、入力された音響信号である入力信号(本実施の形態における著作権確認対象特徴に相当)に対して、一定時間長の入力信号注目窓を設定し、この入力信号注目窓内の入力信号について特徴量系列を生成する。そして、参照信号から生成された特徴量系列と入力信号から生成された特徴量系列との類似度合いを示す入力信号類似値を計算し、さらに、この計算された入力信号類似値に基づいて、入力信号注目窓を移動できる量を示す移動可能量を計算し、この計算された移動可能量に基づいて、入力信号注目窓の位置を決定し、その位置に該入力信号注目窓を設定する。新たな入力信号注目窓を用いて同様の処理を繰り返すことによって、入力信号注目窓の各位置について、入力信号類似値を計算し、入力信号類似値と予め設定された閾値との比較結果に基づいて、入力信号上において入力信号注目窓が現在示す位置に参照信号が存在するか否かを判定している。
なお、照合する参照信号を著作権確認データベース特徴から部分的に切り出して(例えば、15秒の断片を5秒間隔で切り出すなど)探索することで、より詳細に探索を行うことができる。
また、参照信号を本実施の形態における著作権確認対象特徴とし、入力信号を本実施の形態における著作権確認データベース特徴として上記処理を行うことでもよい。
また、音響信号の代わりに映像信号を用いてもよい。
なお、この文献に示される高速探索手法以外の手法を用いるようにしてもよい。
【0025】
著作権確認データベース探索部14では、ステップS130において抽出された著作権確認対象特徴を用いて、著作権確認データベース特徴中の特徴データを探索し、同一の特徴を有する、すなわち、同一のコンテンツが存在するかどうか検出する(ステップS140)。コンテンツ転送可否判定部15では、ステップS140において検出されたコンテンツがあれば、他に著作権者がいるものとみなし、コンテンツ転送可否情報に転送不可を記述して(ステップS150、S160:NO)、待機状態に戻り(ステップS110)、検出されなければ、コンテンツ転送可否情報に転送可を記述して次のステップへ進む(ステップS150、S160:YES)。コンテンツ転送可の場合(ステップS160:YES)、著作権確認対象コンテンツ送信部16では、あらかじめ設定された他のコンテンツ転送装置へ著作権確認対象コンテンツを送信し(ステップS170)、待機の状態に戻る(ステップS110)。
【0026】
上述するように、著作権確認装置1では、受信した著作権確認対象コンテンツのコンテンツ転送可否情報が転送可であれば、あらかじめ送信先として設定された他のコンテンツ転送装置(P2Pのノード)へ著作権確認対象コンテンツを送信して次の著作権確認対象コンテンツの受信を待ち受ける待機の状態に戻り、また、転送不可であればそのまま待機状態に戻る。
以上によりコンテンツの著作権を確認しながらコンテンツを転送することが可能となる。
【0027】
[第二の実施形態]
前述の第一の実施形態では、著作権確認とコンテンツ転送を常に同一の著作権確認装置1で行うために、ネットワーク上でコンテンツ転送を行う場合、権利確認のためのデータベースを全てのコンテンツ転送装置で持たなければならないという問題がある。そこで、第二の実施形態では、著作権確認とコンテンツの転送を別々の装置で実行する。
【0028】
図3は、本実施形態による著作物権利確認装置の構成図である。
同図において、コンテンツ転送装置3としてのコンテンツ転送装置3a、3b、3cはP2Pの各ノードであり、コンテンツ転送装置3bは、著作権確認装置2、コンテンツの転送元であるコンテンツ転送装置3a、及び、コンテンツの転送先であるコンテンツ転送装置3cと接続される。コンテンツ転送装置3bは、著作権確認装置2へ、コンテンツ転送装置3aから受信したコンテンツの権利確認対象特徴(著作権確認対象特徴)を送信して転送可否を問い合わせ、権利確認対象コンテンツの送信可否情報の返送を受け、送信可であれば、コンテンツ転送装置3cへ転送する。
【0029】
図4は、本実施形態による著作権確認装置2及びコンテンツ転送装置3の構成を示す機能ブロック図である。
著作権確認装置2は、著作権確認データベース特徴読込部21と、著作権確認対象特徴受信部22と、著作権確認データベース探索部23と、コンテンツ転送可否判定部24と、著作権確認対象コンテンツ転送可否情報送信部25とで構成され、著作権確認データベース特徴および著作権を確認する対象のコンテンツから抽出された特徴データを入力とし、コンテンツ転送可否情報を出力する。
【0030】
コンテンツ転送装置3は、著作権確認対象コンテンツ受信部31と、著作権確認対象特徴抽出部32と、著作権確認対象特徴送信部33と、コンテンツ転送可否情報受信部34と、著作権確認対象コンテンツ送信部35とで構成され、著作権を確認する対象のコンテンツおよびコンテンツ転送可否情報を入力とし、著作権を確認する対象のコンテンツから抽出された特徴データおよび著作権確認対象コンテンツを出力する。
【0031】
著作権確認装置2の著作権確認データベース特徴読込部21は、権利者が既知のコンテンツからなるデータベース中のコンテンツから導かれた、当該コンテンツの特徴データである著作権確認データベース特徴を読み込む。著作権確認対象特徴受信部22は、著作権を確認する対象のコンテンツから導かれた当該コンテンツの特徴データを受信する。著作権確認データベース探索部23は、著作権確認対象特徴受信部22により受信した前記特徴データを用いて、著作権確認データベース特徴読込部21が読み込んだ著作権確認データベース特徴中の該当特徴データを探索する。コンテンツ転送可否判定部24は、著作権確認データベース探索部23による探索結果に基づいて著作権確認対象コンテンツの転送の可否を判定する。著作権確認対象コンテンツ転送可否情報送信部25は、コンテンツ転送可否判定部24が判定した転送可否を送信する。
【0032】
コンテンツ転送装置3の著作権確認対象コンテンツ受信部31は、著作権を確認する対象のコンテンツを受信する。著作権確認対象特徴抽出部32は、著作権確認対象コンテンツ受信部31により受信した著作権確認対象コンテンツから導かれた、当該コンテンツの特徴データである著作権確認対象特徴データを抽出する。著作権確認対象特徴送信部33は、著作権確認対象特徴抽出部32が抽出した著作権確認対象特徴データを著作権確認装置2へ送信する。コンテンツ転送可否情報受信部34は、著作権確認装置2からコンテンツ転送可否情報を受信する。著作権確認対象コンテンツ送信部35は、コンテンツ転送可否情報受信部34が受信した転送可否情報に基づいてコンテンツを送信する。
【0033】
次に、上述した著作権確認装置2の著作権確認データベース特徴読込部21〜著作権確認対象コンテンツ転送可否情報送信部25およびコンテンツ転送装置3の著作権確認対象コンテンツ受信部31〜著作権確認対象コンテンツ送信部35における処理を具体的に説明する。図5は、本実施形態における著作権確認装置2の動作を示すフローチャート、図6は、本実施形態におけるコンテンツ転送装置3の動作を示すフローチャートである。
【0034】
図5において、著作権確認装置2の著作権確認データベース特徴読込部21では、権利者が既知のコンテンツからなるデータベースを備えるサーバなどから、当該コンテンツから導かれた著作権確認データベース特徴を読み込み(ステップS200)、待機する(ステップS210)。
【0035】
著作権確認対象特徴受信部22では、待機状態において、著作権を確認する対象のコンテンツである著作権確認対象コンテンツの著作権確認対象特徴をコンテンツ転送装置3より受信する(ステップS220)。著作権確認データベース探索部23では、ステップS220において受信した著作権確認対象特徴を用い、ステップS200において読み込んだ著作権確認データベース特徴中の特徴データを探索し、同一の特徴を有する、すなわち、同一のコンテンツが存在するかどうか検出する(ステップS230)。コンテンツ転送可否判定部24では。検出されたコンテンツがあれば、他に著作権者がいるものとみなし、転送不可を示すコンテンツ転送可否情報を記述し、検出されなければ、転送可を示すコンテンツ転送可否情報を記述する(ステップS240)。著作権確認対象コンテンツ転送可否情報送信部25では、ステップS240において記述したコンテンツ転送可否情報をコンテンツ転送装置3へ送信する(ステップS250)。
【0036】
図6において、コンテンツ転送装置3は、初期状態では待機状態であり、別のコンテンツ転送装置3より著作権確認対象コンテンツが到着すると次のステップに入る(ステップS300)。著作権確認対象コンテンツ受信部31では、別のコンテンツ転送装置3より著作権確認対象コンテンツを受信する(ステップS310)。著作権確認対象特徴抽出部32では、ステップS310において受信した著作権確認対象コンテンツより特徴データである著作権確認対象特徴を抽出する(ステップS320)。著作権確認対象特徴送信部33では、ステップS320において抽出した著作権確認対象特徴を著作権確認装置2へ送信する(ステップS330)。
【0037】
コンテンツ転送可否情報受信部34では、ステップS330において送信した著作権確認対象特徴に対応して、著作権確認装置2からコンテンツ転送可否情報を受信する(ステップS340)。ここで、ステップS340において受信したコンテンツ転送可否情報が転送可を示していれば(ステップS350:YES)、次に進み、転送不可を示していれば(ステップS350:NO)、待機状態に戻る(ステップS300)。コンテンツ転送可である場合(ステップS350:YES)、著作権確認対象コンテンツ送信部35では、あらかじめ送信先として設定された他のコンテンツ転送装置3へ著作権確認対象コンテンツを送信し(ステップS360)、待機の状態に戻る(ステップS300)。
【0038】
以上により、著作権確認とコンテンツの転送を別々の装置で行い、効率的にコンテンツの著作権を確認しながらコンテンツを転送することが可能となる。
【0039】
[第三の実施形態]
前述の第二の実施形態では、転送を行うたびに過去に著作権確認したコンテンツについても再度探索を行うため冗長であるという問題がある。そこで、第三の実施形態では、既に探索し著作権を確認したコンテンツについては電子署名により著作権確認を行い、過去に探索していないコンテンツのみ探索を行う。つまり、本実施形態では、第二の実施形態において、P2Pの転送全てにおいて同一のコンテンツの問い合わせが行われることを回避するため、既に探索したコンテンツをスキップして新規のコンテンツのみ探索する効率化を行うものである。
【0040】
本実施形態による著作物権利確認装置の全体構成は、図3に示す第二の実施形態における著作権確認装置2を著作権確認装置4に、コンテンツ転送装置3をコンテンツ転送装置5に置き換えたものである。
【0041】
図7は、本実施形態による著作権確認装置4及びコンテンツ転送装置5の構成を示す機能ブロック図である。
本実施形態では、著作権確認装置4とコンテンツ転送装置5が同図に示すように接続されている。著作権確認装置4は、著作権確認データベース特徴読込部41と、著作権確認対象特徴受信部42と、既探索コンテンツリスト受信部43と、要探索コンテンツリスト作成部44と、著作権確認データベース探索部45と、コンテンツ転送可否判定部46と、既探索コンテンツリスト更新部47と、著作権確認対象コンテンツ転送可否情報送信部48と、既探索コンテンツリスト送信部49とで構成され、著作権確認データベース特徴および著作権を確認する対象のコンテンツから抽出された特徴データおよび既探索コンテンツリストおよびデータベース固有の鍵を入力とし、コンテンツ転送可否情報および既探索コンテンツリストを出力する。
【0042】
コンテンツ転送装置5は、著作権確認対象コンテンツ受信部51と、既探索コンテンツリスト受信部52と、著作権確認対象特徴抽出部53と、著作権確認対象特徴送信部54と、既探索コンテンツリスト送信部55と、コンテンツ転送可否情報受信部56と、既探索コンテンツリスト受信部57と、著作権確認対象コンテンツ送信部58と、既探索コンテンツリスト送信部59とで構成され、著作権を確認する対象のコンテンツおよびコンテンツ転送可否情報を入力とし、著作権確認対象コンテンツから抽出された特徴データおよび著作権確認対象コンテンツを出力する。
【0043】
著作権確認装置4の著作権確認データベース特徴読込部41は、権利者が既知のコンテンツからなるデータベース中のコンテンツから導かれた、当該コンテンツの特徴データである著作権確認データベース特徴を読み込む。著作権確認対象特徴受信部42は、著作権を確認する対象のコンテンツから導かれた当該コンテンツの特徴データを受信する。既探索コンテンツリスト受信部43は、過去に探索したデータベースの内容を示す既探索コンテンツリストを受信する。
【0044】
要探索コンテンツリスト作成部44は、前記著作権確認データベース内のコンテンツから前記既探索コンテンツリストのコンテンツを除いて、探索が必要なコンテンツのリストを作成する。著作権確認データベース探索部45は、著作権確認対象特徴受信部42から受信した特徴データを用いて、著作権確認データベース特徴読込部41が読み込んだ著作権確認データベース特徴中の、探索が必要なコンテンツの特徴データを探索する。コンテンツ転送可否判定部46は、著作権確認データベース探索部45による探索結果に基づいてコンテンツの転送の可否を判定する。
【0045】
既探索コンテンツリスト更新部47は、既探索コンテンツリスト受信部43が受信した既探索コンテンツリストに、新たに探索したコンテンツを加えて前記既探索コンテンツリストを更新する。著作権確認対象コンテンツ転送可否情報送信部48は、コンテンツ転送可否判定部46が判定した著作権確認対象コンテンツ転送可否を送信する。既探索コンテンツリスト送信部49は、既探索コンテンツリスト更新部47が更新した既探索コンテンツリストを送信する。
【0046】
コンテンツ転送装置5の著作権確認対象コンテンツ受信部51は、著作権を確認する対象のコンテンツを受信する。既探索コンテンツリスト受信部52は、過去に探索したデータベースの内容を示す既探索コンテンツリストを受信する。著作権確認対象特徴抽出部53は、著作権確認対象コンテンツ受信部51が受信した著作権確認対象コンテンツから導かれた当該コンテンツの特徴データである著作権確認対象特徴を抽出する。著作権確認対象特徴送信部54は、著作権確認対象特徴抽出部53が抽出した著作権確認対象特徴データを送信する。既探索コンテンツリスト送信部55は、既探索コンテンツリスト受信部52が受信した既探索コンテンツリストを送信する。
【0047】
コンテンツ転送可否情報受信部56は、著作権確認装置4からコンテンツ転送可否情報を受信する。既探索コンテンツリスト受信部57は、過去に探索したデータベースの内容を示す既探索コンテンツリストを著作権確認装置4から受信する。著作権確認対象コンテンツ送信部58は、コンテンツ転送可否情報受信部56が受信した転送可否情報に基づいてコンテンツを送信する。既探索コンテンツリスト送信部59は、既探索コンテンツリスト受信部57が受信した既探索コンテンツリストを送信する。
【0048】
次に、上述した著作権確認装置4の著作権確認データベース特徴読込部41〜既探索コンテンツリスト送信部49およびコンテンツ転送装置5の著作権確認対象コンテンツ受信部51〜既探索コンテンツリスト送信部59における処理を具体的に説明する。図8は、本実施形態における著作権確認装置4の動作を示すフローチャート、図9は、本実施形態におけるコンテンツ転送装置5の動作を示すフローチャートである。
【0049】
図8において、著作権確認装置4の著作権確認データベース特徴読込部41では、権利者が既知のコンテンツからなるデータベースを備えるサーバなどから、当該コンテンツから導かれた著作権確認データベース特徴を読み込み(ステップS400)、待機する(ステップS410)。この著作権確認データベース特徴で示される各特徴データには、どのコンテンツに対応した特徴データであるかを特定するコンテンツIDが対応付けられている。
【0050】
著作権確認対象特徴受信部42では、待機状態において、著作権を確認する対象のコンテンツである著作権確認対象コンテンツの著作権確認対象特徴をコンテンツ転送装置5より受信する(ステップS420)。既探索コンテンツリスト受信部43では、コンテンツ転送装置5より、既に探索したコンテンツのリストを示した既探索コンテンツリストを受信する(ステップS430)。
【0051】
図10は、既探索コンテンツリストのデータ構成を、図11は、データベースコンテンツリストのデータ構成を示す図である。既探索コンテンツリストは、図10に示すように、データベースIDとシリアルナンバーと電子署名からなる。データベースIDは著作権確認装置4固有のIDであり、例えば、ドメイン名で表される。シリアルナンバーは、データベースの作成時期を表し、例えば、図11に示すデータベースコンテンツリストのように、データベースに蓄積されている複数のコンテンツに対応している。なお、データベースコンテンツリストは、著作権確認装置4に蓄積されているコンテンツの特徴データのリストを示すものである。図11の例では、シリアルナンバーとコンテンツ固有のIDであるコンテンツIDは、年・月・日・時間・分からなる時刻で表され、シリアルナンバーは、複数のコンテンツIDをまとめたものとして表現されている。また、電子署名は、そのデータベースIDとシリアルナンバーが正しいものであるかどうかを判定するために、後述の要探索コンテンツリスト作成部44で利用される。本実施形態で用いる電子署名は、データベースIDとシリアルナンバーと特徴データを合わせたデータを平文としてデータベース固有の鍵である署名用データベース鍵で暗号化された暗号文が用いられる。また。ここで用いる暗号化方法は、公知の方法であるMD5(Message Digest 5)を用いる。
【0052】
要探索コンテンツリスト作成部44では、まず、自身のデータベース固有の電子署名用の鍵である署名用データベース鍵を読み込む。次に、自身の備えるデータベースに含まれるコンテンツの特徴データ、すなわち、S400において読み込んだ著作権確認対象特徴を示すデータベースコンテンツリストを読み込む。次に、このデータベースコンテンツリストに含まれるコンテンツIDの全てをリスト化したものを要探索コンテンツリストとする。要探索コンテンツリスト作成部44は、受信した既探索コンテンツリストから自身のデータベースIDと同一のデータベースIDを探索し、対応する署名が正しいかどうか判定する。ここでの判定は、データベースIDとシリアルナンバーと受信した著作権確認対象特徴の特徴データを合わせたデータを平文として前記署名用データベース鍵を用いて暗号化し、その暗号文が電子署名と同一であるかどうかで判定する。同一のものであれば、シリアルナンバーに対応するコンテンツIDのコンテンツは既に探索されたものとし、前述の要探索コンテンツリストから対応するコンテンツIDを削除する。この処理を既探索コンテンツリストの全てについて行う(ステップS440)。
【0053】
著作権確認データベース探索部45では、コンテンツ転送装置5より受信した著作権確認対象特徴を用いて、著作権確認データベース特徴中の特徴データのうち、要探索コンテンツリストにより示されるコンテンツIDに対応した特徴データを探索し、同一の特徴を有する、すなわち、同一のコンテンツが存在するかどうか検出する(ステップS450)。コンテンツ転送可否判定部46では、検出されたコンテンツがあれば、他に著作権者がいるものとみなし、転送不可を示すコンテンツ転送可否情報を記述し、検出されなければ、転送可を示すコンテンツ転送可否情報を記述する(ステップS460)。既探索コンテンツリスト更新部47では、既探索コンテンツリストに、現在の自身のデータベースコンテンツリストに含まれるシリアルナンバーのうち、既探索コンテンツリストに含まれていないものを追加する(ステップS470)。追加するデータは、データベースIDとシリアルナンバーと電子署名である。電子署名は、データベースIDとシリアルナンバーと受信した著作権確認対象特徴の特徴データを合わせたデータを平文として署名用データベース鍵を用いて暗号化したものを用いる。なお、ここに示す暗号化手法以外の手法を用いるようにしてもよい。
【0054】
著作権確認対象コンテンツ転送可否情報送信部48では、ステップS460において記述したコンテンツ転送可否情報をコンテンツ転送装置5へ送信する(ステップS480)。既探索コンテンツリスト送信部49では、ステップS470において更新した既探索コンテンツリストをコンテンツ転送装置5へ送信する(ステップS490)。
【0055】
図9において、コンテンツ転送装置5は、初期状態では待機状態であり、別のコンテンツ転送装置5より著作権確認対象コンテンツが到着すると次のステップに入る(ステップS500)。著作権確認対象コンテンツ受信部51では、別のコンテンツ転送装置5より著作権確認対象コンテンツを受信する(ステップS510)。既探索コンテンツリスト受信部52では、前記別のコンテンツ転送装置5より著作権確認対象コンテンツに対応する既探索コンテンツリストを受信する(ステップS520)。著作権確認対象特徴抽出部53では、ステップS510において受信した著作権確認対象コンテンツより特徴データである著作権確認対象特徴を抽出する(ステップS530)。著作権確認対象特徴送信部54では、ステップS530において抽出した著作権確認対象特徴を著作権確認装置4に送信する(ステップS540)。さらに、既探索コンテンツリスト送信部55では、ステップS520において受信した既探索コンテンツリストを著作権確認装置4に送信する。
【0056】
コンテンツ転送可否情報受信部56では、著作権確認装置4から前記コンテンツ転送可否情報を受信する(ステップS550)。既探索コンテンツリスト受信部57では、著作権確認装置4により更新された既探索コンテンツリストを受信する(ステップS560)。ここで、ステップS550において受信したコンテンツ転送可否情報が転送可を示していれば(ステップS570:YES)、次に進み、転送不可を示していれば(ステップS570:NO)、待機状態に戻る(ステップS500)。コンテンツ転送可である場合(ステップS570:YES)、著作権確認対象コンテンツ送信部58では、あらかじめ送信先として設定された他のコンテンツ転送装置5へ著作権確認対象コンテンツを送信し(ステップS580)、待機の状態に戻る(ステップS500)。さらに、既探索コンテンツリスト送信部59では、ステップS560において受信した既探索コンテンツリストを、前記他のコンテンツ転送装置5へ送信し、待機状態に戻る。
【0057】
以上により、過去の探索したコンテンツについては電子署名により著作権確認を行うことで、効率的にコンテンツの著作権を確認しながらコンテンツを転送することが可能となる。
【0058】
上述した本発明の実施形態によれば、インターネットでウェブやメールを通じて交換されるファイルが適正なデータであることを確認する。そのようなファイルに対して著作権確認装置が、音や映像の信号を探索し著作権データベース中に同一のコンテンツがあるかどうかを確認してコンテンツの違法性をチェックする。このようなチェックを行うことで、キーワード検索の際に中身とはまったく関係のない名称に変えることで検索されることを免れてきた違法な音・映像のファイルも漏れなく検出することができ、インターネット上のウェブやメールを通じて交換されるファイルがオリジナルコンテンツであり権利侵害性がないことを確認し流通させることができる。特に著作権が管理されないことで問題となってきたP2Pによるファイル交換を管理することができる。また電子透かしによってデータを特定する場合は、ダビングを重ねることで電子透かしが失われてしまい、著作権侵害に該当するデータの特定ができないという問題点があったのに対して、メディア探索の技術を用いた音の照合による不正データの特定では、ダビングによる磨耗といった問題点がないので、一定の精度を保つことができる。また、既に探索したコンテンツのリストを作成しながら、コンテンツを転送し、そのリストを除くコンテンツのみを探索して著作権のチェックを行うことで、効果的な著作権チェックを行うことが可能となる。
【0059】
なお、上述の著作権確認装置1、2、4、及び、コンテンツ転送装置3、5は、内部にコンピュータシステムを有している。そして、上述した著作権確認装置1の著作権確認データベース特徴読込部11、著作権確認対象コンテンツ受信部12、著作権確認対象特徴抽出部13、著作権確認データベース探索部14、コンテンツ転送可否判定部15、及び、著作権確認対象コンテンツ送信部16、著作権確認装置2の著作権確認データベース特徴読込部21、著作権確認対象特徴受信部22、著作権確認データベース探索部23、コンテンツ転送可否判定部24、及び、著作権確認対象コンテンツ転送可否情報送信部25、著作権確認装置4の著作権確認データベース特徴読込部41、著作権確認対象特徴受信部42、既探索コンテンツリスト受信部43、要探索コンテンツリスト作成部44、著作権確認データベース探索部45、コンテンツ転送可否判定部46、既探索コンテンツリスト更新部47、著作権確認対象コンテンツ転送可否情報送信部48、及び、既探索コンテンツリスト送信部49、コンテンツ転送装置3の著作権確認対象コンテンツ受信部31、著作権確認対象特徴抽出部32、著作権確認対象特徴送信部33、コンテンツ転送可否情報受信部34、及び、著作権確認対象コンテンツ送信部35、ならびに、コンテンツ転送装置5の著作権確認対象コンテンツ受信部51、既探索コンテンツリスト受信部52、著作権確認対象特徴抽出部53、著作権確認対象特徴送信部54、既探索コンテンツリスト送信部55、コンテンツ転送可否情報受信部56、既探索コンテンツリスト受信部57、著作権確認対象コンテンツ送信部58、及び、既探索コンテンツリスト送信部59の動作の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータシステムが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでいうコンピュータシステムとは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものである。
【0060】
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の第一の実施形態による著作物権利確認装置としての著作権確認装置の構成図である。
【図2】第一の実施形態による著作権確認装置の動作を示すフローチャートである。
【図3】本発明の第二の実施形態による著作物権利確認装置の接続構成図である。
【図4】第二の実施形態による著作権確認装置及びコンテンツ転送装置の構成を示す機能ブロック図である。
【図5】第二の実施形態による著作権確認装置の動作を示すフローチャートである。
【図6】第二の実施形態によるコンテンツ転送装置の動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第三の実施形態による著作権確認装置及びコンテンツ転送装置の構成を示す機能ブロック図である。
【図8】第三の実施形態による著作権確認装置の動作を示すフローチャートである。
【図9】第三の実施形態によるコンテンツ転送装置の動作を示すフローチャートである。
【図10】第三の実施形態による既探索コンテンツリストのデータ構成を示す図である。
【図11】第三の実施形態によるデータベースコンテンツリストのデータ構成を示す図である。
【符号の説明】
【0062】
1、2、4…著作権確認装置
3、3a、3b、3c、5…コンテンツ転送装置
11、21、41…著作権確認データベース特徴読込部
12、31、51…著作権確認対象コンテンツ受信部
13、32、53…著作権確認対象特徴抽出部
14、23、45…著作権確認データベース探索部
15、24、46…コンテンツ転送可否判定部
16、35、58…著作権確認対象コンテンツ送信部
22、42…著作権確認対象特徴受信部
25、48…著作権確認対象コンテンツ転送可否情報送信部
33、54…著作権確認対象特徴送信部
34、56…コンテンツ転送可否情報受信部
43、52、57…既探索コンテンツリスト受信部
44…要探索コンテンツリスト作成部
47…既探索コンテンツリスト更新部
49、55、59…既探索コンテンツリスト送信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツの著作権を確認して当該コンテンツの転送可否を判定する著作物権利確認方法であって、
著作物権利確認装置が、
権利者が既知のコンテンツからなるデータベース中の前記コンテンツから導かれた特徴データを読み込む著作権確認データベース特徴読込過程と、
著作権を確認する対象のコンテンツである著作権確認対象コンテンツを受信する著作権確認対象コンテンツ受信過程と、
前記著作権確認対象コンテンツ受信過程において受信した著作権確認対象コンテンツから特徴データを抽出する著作権確認対象特徴抽出過程と、
前記著作権確認対象特徴抽出過程において抽出された特徴データを用いて、前記著作権確認データベース特徴読込過程において読み込んだ特徴データを探索する著作権確認データベース探索過程と、
前記著作権確認データベース探索過程における探索結果に基づいて前記著作権確認対象コンテンツの転送の可否を判定するコンテンツ転送可否判定過程と、
前記コンテンツ転送可否判定過程において転送可と判定された場合に前記著作権確認対象コンテンツを送信する著作権確認対象コンテンツ送信過程と、
を有することを特徴とする著作物権利確認方法。
【請求項2】
コンテンツの著作権を確認して当該コンテンツの転送可否を判定する著作物権利確認方法であって、
コンテンツ転送装置が、
著作権を確認する対象のコンテンツである著作権確認対象コンテンツを受信する著作権確認対象コンテンツ受信過程と、
前記著作権確認対象コンテンツ受信過程において受信した著作権確認対象コンテンツから特徴データを抽出する著作権確認対象特徴抽出過程と、
前記著作権確認対象特徴抽出過程において抽出した特徴データを送信する著作権確認対象特徴送信過程と、
著作権確認装置が、
権利者が既知のコンテンツからなるデータベース中の前記コンテンツから導かれた特徴データを読み込む著作権確認データベース特徴読込過程と、
前記コンテンツ転送装置より、前記著作権確認対象コンテンツから抽出された特徴データを受信する著作権確認対象特徴受信過程と、
前記著作権確認対象特徴受信過程において受信した特徴データを用いて、前記著作権確認データベース特徴読込過程において読み込んだ特徴データを探索する著作権確認データベース探索過程と、
前記著作権確認データベース探索過程における探索結果に基づいて前記著作権確認対象コンテンツの転送の可否を判定するコンテンツ転送可否判定過程と、
前記コンテンツ転送可否判定過程において判定された転送可否の情報を前記コンテンツ転送装置へ送信する著作権確認対象コンテンツ転送可否情報送信過程と、
前記コンテンツ転送装置が、
前記著作権確認装置から転送可否の情報を受信するコンテンツ転送可否情報受信過程と、
前記コンテンツ転送可否情報受信過程において受信した情報が転送可を示す場合に前記著作権確認対象コンテンツを送信する著作権確認対象コンテンツ送信過程と、
を有することを特徴とする著作物権利確認方法。
【請求項3】
前記著作権確認装置が、
過去に探索したデータベースの内容を示す既探索コンテンツリストを受信する既探索コンテンツリスト受信過程と、
前記著作権確認データベース内のコンテンツの中から、前記既探索コンテンツリスト受信過程において受信した既探索コンテンツリストにより示されるコンテンツを除いて、探索が必要なコンテンツのリストを作成する要探索コンテンツリスト作成過程と、
前記既探索コンテンツリスト受信過程において受信した既探索コンテンツリストに、新たに探索したコンテンツを加えて当該既探索コンテンツリストを更新する既探索コンテンツリスト更新過程と、
前記既探索コンテンツリスト更新過程において更新した既探索コンテンツリストを送信する既探索コンテンツリスト送信過程と
を有し、
前記著作権確認データベース探索過程においては、前記要探索コンテンツリスト作成過程において作成したリストにより示される探索が必要なコンテンツの特徴データを、前記著作権確認対象特徴受信過程において受信した特徴データを用いて探索する、
ことを特徴とする請求項2に記載の著作物権利確認方法。
【請求項4】
コンテンツの著作権を確認して当該コンテンツの転送可否を判定する著作権確認装置と、前記著作権確認装置の判定に基づいてコンテンツを転送するコンテンツ転送装置とからなる著作物権利確認装置の前記コンテンツ転送装置に用いられる著作物権利確認方法であって、
前記コンテンツ転送装置が、
著作権を確認する対象のコンテンツである著作権確認対象コンテンツを受信する著作権確認対象コンテンツ受信過程と、
前記著作権確認対象コンテンツ受信過程において受信した著作権確認対象コンテンツから特徴データを抽出する著作権確認対象特徴抽出過程と、
前記著作権確認対象特徴抽出過程において抽出した特徴データを前記著作権確認装置へ送信する著作権確認対象特徴送信過程と、
権利者が既知のコンテンツからなるデータベース中の前記コンテンツから導かれた特徴データを、前記著作権確認対象特徴送信過程において送信した特徴データを用いて探索した結果に基づく転送可否の情報を前記著作権確認装置から受信するコンテンツ転送可否情報受信過程と、
前記コンテンツ転送可否情報受信過程において受信した情報が転送可を示す場合に前記著作権確認対象コンテンツを送信する著作権確認対象コンテンツ送信過程と、
を有することを特徴とする著作物権利確認方法。
【請求項5】
コンテンツの著作権を確認して当該コンテンツの転送可否を判定する著作権確認装置と、前記著作権確認装置の判定に基づいてコンテンツを転送するコンテンツ転送装置とからなる著作物権利確認装置の前記著作権確認装置に用いられる著作物権利確認方法であって、
前記著作権確認装置が、
権利者が既知のコンテンツからなるデータベース中の前記コンテンツから導かれた特徴データを読み込む著作権確認データベース特徴読込過程と、
前記コンテンツ転送装置より、著作権を確認する対象のコンテンツである著作権確認対象コンテンツから抽出された特徴データを受信する著作権確認対象特徴受信過程と、
前記著作権確認対象特徴受信過程において受信した特徴データを用いて、前記著作権確認データベース特徴読込過程において読み込んだ特徴データを探索する著作権確認データベース探索過程と、
前記著作権確認データベース探索過程における探索結果に基づいて前記著作権確認対象コンテンツの転送の可否を判定するコンテンツ転送可否判定過程と、
前記コンテンツ転送可否判定過程において判定された転送可否の情報を前記コンテンツ転送装置へ送信する著作権確認対象コンテンツ転送可否情報送信過程と、
を有することを特徴とする著作物権利確認方法。
【請求項6】
コンテンツの著作権を確認して当該コンテンツの転送可否を判定する著作物権利確認装置であって、
権利者が既知のコンテンツからなるデータベース中の前記コンテンツから導かれた特徴データを読み込む著作権確認データベース特徴読込部と、
著作権を確認する対象のコンテンツである著作権確認対象コンテンツを受信する著作権確認対象コンテンツ受信部と、
前記著作権確認対象コンテンツ受信部により受信した著作権確認対象コンテンツから特徴データを抽出する著作権確認対象特徴抽出部と、
前記著作権確認対象特徴抽出部により抽出された特徴データを用いて、前記著作権確認データベース特徴読込部により読み込んだ特徴データを探索する著作権確認データベース探索部と、
前記著作権確認データベース探索部による探索結果に基づいて前記著作権確認対象コンテンツの転送の可否を判定するコンテンツ転送可否判定部と、
前記コンテンツ転送可否判定部により転送可と判定された場合に前記著作権確認対象コンテンツを送信する著作権確認対象コンテンツ送信部と、
を備えることを特徴とする著作物権利確認装置。
【請求項7】
コンテンツの著作権を確認して当該コンテンツの転送可否を判定する著作権確認装置と、前記著作権確認装置の判定に基づいてコンテンツを転送するコンテンツ転送装置とからなる著作物権利確認装置であって、
前記コンテンツ転送装置は、
著作権を確認する対象のコンテンツである著作権確認対象コンテンツを受信する著作権確認対象コンテンツ受信部と、
前記著作権確認対象コンテンツ受信部により受信した著作権確認対象コンテンツから特徴データを抽出する著作権確認対象特徴抽出部と、
前記著作権確認対象特徴抽出部により抽出した特徴データを前記著作権確認装置へ送信する著作権確認対象特徴送信部と、
前記著作権確認対象特徴送信部により送信した特徴データに対応して転送可否の情報を受信するコンテンツ転送可否情報受信部と、
前記コンテンツ転送可否情報受信部により受信した情報が転送可を示す場合に前記著作権確認対象コンテンツを送信する著作権確認対象コンテンツ送信部と
を備え、
前記著作権確認装置は、
権利者が既知のコンテンツからなるデータベース中の前記コンテンツから導かれた特徴データを読み込む著作権確認データベース特徴読込部と、
前記コンテンツ転送装置より、前記著作権確認対象コンテンツから抽出された特徴データを受信する著作権確認対象特徴受信部と、
前記著作権確認対象特徴受信部により受信した特徴データを用いて、前記著作権確認データベース特徴読込部により読み込んだ特徴データを探索する著作権確認データベース探索部と、
前記著作権確認データベース探索部による探索結果に基づいて前記著作権確認対象コンテンツの転送の可否を判定するコンテンツ転送可否判定部と、
前記コンテンツ転送可否判定部により判定された転送可否の情報を前記コンテンツ転送装置へ送信する著作権確認対象コンテンツ転送可否情報送信部と
を備える、
ことを有することを特徴とする著作物権利確認装置。
【請求項8】
前記著作権確認装置は、
過去に探索したデータベースの内容を示す既探索コンテンツリストを受信する既探索コンテンツリスト受信部と、
前記著作権確認データベース内のコンテンツの中から、前記既探索コンテンツリスト受信部により受信した既探索コンテンツリストにより示されるコンテンツを除いて、探索が必要なコンテンツのリストを作成する要探索コンテンツリスト作成部と、
前記既探索コンテンツリスト受信部により受信した既探索コンテンツリストに、新たに探索したコンテンツを加えて当該既探索コンテンツリストを更新する既探索コンテンツリスト更新部と、
前記既探索コンテンツリスト更新部により更新した既探索コンテンツリストを送信する既探索コンテンツリスト送信部と
をさらに備え、
前記著作権確認データベース探索部は、前記要探索コンテンツリスト作成部により作成されたリストにより示される探索が必要なコンテンツの特徴データを、前記著作権確認対象特徴受信部により受信した特徴データを用いて探索する、
ことを特徴とする請求項7に記載の著作物権利確認装置。
【請求項9】
コンテンツの著作権を確認して当該コンテンツの転送可否を判定する著作物権利確認装置として用いられるコンピュータに、
権利者が既知のコンテンツからなるデータベース中の前記コンテンツから導かれた特徴データを読み込む著作権確認データベース特徴読込ステップと、
著作権を確認する対象のコンテンツである著作権確認対象コンテンツを受信する著作権確認対象コンテンツ受信ステップと、
前記著作権確認対象コンテンツ受信ステップにおいて受信した著作権確認対象コンテンツから特徴データを抽出する著作権確認対象特徴抽出ステップと、
前記著作権確認対象特徴抽出ステップにおいて抽出された特徴データを用いて、前記著作権確認データベース特徴読込ステップにおいて読み込んだ特徴データを探索する著作権確認データベース探索ステップと、
前記著作権確認データベース探索ステップにおける探索結果に基づいて前記著作権確認対象コンテンツの転送の可否を判定するコンテンツ転送可否判定ステップと、
前記コンテンツ転送可否判定ステップにおいて転送可と判定された場合に前記著作権確認対象コンテンツを送信する著作権確認対象コンテンツ送信ステップと、
を実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項10】
コンテンツの著作権を確認して当該コンテンツの転送可否を判定する著作権確認装置と、前記著作権確認装置の判定に基づいてコンテンツを転送するコンテンツ転送装置とからなる著作物権利確認装置における前記コンテンツ転送装置として用いられるコンピュータに、
著作権を確認する対象のコンテンツである著作権確認対象コンテンツを受信する著作権確認対象コンテンツ受信ステップと、
前記著作権確認対象コンテンツ受信ステップにおいて受信した著作権確認対象コンテンツから特徴データを抽出する著作権確認対象特徴抽出ステップと、
前記著作権確認対象特徴抽出ステップにおいて抽出した特徴データを前記著作権確認装置へ送信する著作権確認対象特徴送信ステップと、
権利者が既知のコンテンツからなるデータベース中の前記コンテンツから導かれた特徴データを、前記著作権確認対象特徴送信ステップにおいて送信した特徴データを用いて探索した結果に基づく転送可否の情報を著作権確認装置から受信するコンテンツ転送可否情報受信ステップと、
前記コンテンツ転送可否情報受信ステップにおいて受信した情報が転送可を示す場合に前記著作権確認対象コンテンツを送信する著作権確認対象コンテンツ送信ステップと、
を実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項11】
コンテンツの著作権を確認して当該コンテンツの転送可否を判定する著作権確認装置と、前記著作権確認装置の判定に基づいてコンテンツを転送するコンテンツ転送装置とからなる著作物権利確認装置における前記著作権確認装置として用いられるコンピュータに、
権利者が既知のコンテンツからなるデータベース中の前記コンテンツから導かれた特徴データを読み込む著作権確認データベース特徴読込ステップと、
前記コンテンツ転送装置より、著作権を確認する対象のコンテンツである著作権確認対象コンテンツから抽出された特徴データを受信する著作権確認対象特徴受信ステップと、
前記著作権確認対象特徴受信ステップにおいて受信した特徴データを用いて、前記著作権確認データベース特徴読込ステップにおいて読み込んだ特徴データを探索する著作権確認データベース探索ステップと、
前記著作権確認データベース探索ステップにおける探索結果に基づいて前記著作権確認対象コンテンツの転送の可否を判定するコンテンツ転送可否判定ステップと、
前記コンテンツ転送可否判定ステップにおいて判定された転送可否の情報を前記コンテンツ転送装置へ送信する著作権確認対象コンテンツ転送可否情報送信ステップと、
を実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項12】
請求項9から請求項11のいずれかの項に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2008−217572(P2008−217572A)
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−55886(P2007−55886)
【出願日】平成19年3月6日(2007.3.6)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】