説明

蓄積装置及びコピーシステム

【課題】蓄積されたコンテンツがオリジナルコンテンツであるか、コピーコンテンツであるかをユーザに意識させることなく、コンテンツのコピー処理を行うことができる技術を提供する。
【解決手段】コンテンツを蓄積すると共に、前記コンテンツに含まれるコピー制御情報に基づいて、他の蓄積装置に対して前記コンテンツのコピー処理を行う蓄積装置であって、コンテンツが蓄積される蓄積手段と、前記蓄積手段に蓄積されたコンテンツのコピーを要求するコピー要求を前記他の蓄積装置から受信する要求受信手段と、前記コピー要求で要求されたコンテンツが、最初に蓄積されたのが前記蓄積装置であるオリジナルコンテンツである場合に、当該コンテンツに前記蓄積装置に接続するためのアドレス情報を付加してコピーコンテンツを生成するコピー処理手段と、前記コピーコンテンツを前記他の蓄積装置に送信するコンテンツ送信手段と、を有することを特徴とする蓄積装置を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蓄積装置及びコピーシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在放送されているデジタル放送では、放送事業者がデジタルコンテンツにコピー制御情報を付加して送信することによって、かかるコンテンツを蓄積装置に蓄積して視聴すること、及び、蓄積装置に蓄積したコンテンツのコピーを制限することが可能となっている。
【0003】
コンテンツのコピーを制限する最も一般的な方式である「コピーワンス」は、コンテンツを蓄積装置に1回だけコピーすることを許可し、それ以上のコピーを認めないというものである。コピーワンスにおいて、コンテンツの蓄積を実行した蓄積装置と異なる蓄積装置にコンテンツを移動させたい場合には、移動先の蓄積装置にコンテンツを移動させると共に、移動元の蓄積装置からコンテンツを削除する、所謂、「ムーブ」のみが認められている。
【0004】
また、ムーブの失敗に対する救済を考慮し、コンテンツのコピー制限を緩和する目的で10回までのコピーを許可する「ダビング10」も規格化されている。ダビング10では、コンテンツの蓄積を実行した蓄積装置から異なる蓄積装置に対して9回までコンテンツのコピーを行うことができる。そして、9回のコピーを行った後のコンテンツは、コンテンツのムーブのみが認められ、コピーワンスのコンテンツと同じ扱いとなる。
【0005】
一方、近年では、蓄積装置の大容量化及び多様化が進んでいる。例えば、現在のテレビに接続可能な蓄積装置としては、テレビに内蔵されたハードディスクドライブ(HDD)、IEEE1394やHDMI(High Definition Multimedia Interface)で接続されるレコーダが考えられる。更に、USB(Universal Sernial Bus)で接続されるHDDやLAN(Local Area Network)で接続されるHDDもテレビに接続可能な蓄積装置として考えられる。また、DLNA(Digital Living Network Alliance)で定義されるDMS(Digital Media Server)などの外部サーバにコンテンツを蓄積することも可能である。
【0006】
大容量の蓄積装置が増え、且つ、ダビング10の運用が開始されると、以下の2つの視聴形態が一般化すると考えられる。第1の視聴形態は、蓄積を実行したテレビ(に内蔵されたHDD)にコンテンツを保持しつつ、DLNAで定義されるDMSにコンテンツをコピーし、複数のDMP(Digital Media Player)でコンテンツを視聴する形態である。第2の視聴形態は、蓄積を実行したテレビにコンテンツを保持しつつ、ネットワーク上の複数のHDDにコンテンツをコピーし、不慮のコンテンツ消去に備えながら他のテレビからの視聴を可能にする形態である。
【0007】
但し、現行のダビング10の規格では、コンテンツのコピーは蓄積を実行した蓄積装置からのみ許可され、コピーされたコンテンツから更なるコピーを行うことは認められていない。従って、蓄積を実行した蓄積装置からはコンテンツのコピーを行うことができるが、コピーされたコンテンツを保持する蓄積装置からはコンテンツのコピーを行うことができない。即ち、ユーザは、同一のコンテンツを保持する複数の蓄積装置から蓄積を実行した蓄積装置がどれであるかを把握し、かかる蓄積装置からコンテンツのコピーを行わなければならない。また、ユーザが蓄積を実行した蓄積装置を把握していない場合には、同一のコンテンツを保持する複数の蓄積装置に対してコンテンツのコピーが可能であるかどうかを順次調べなければならず、非常に不便である。
【0008】
このような問題は、今後、家庭内に蓄積を実行できる蓄積装置が増えれば増えるほど顕著となる。そこで、コンテンツを保持していないコントローラからコンテンツを保持する装置に対してコンテンツのコピー等を指示し、かかる指示に応じてコンテンツを保持する装置から所望の装置にコンテンツのコピーを行うDLNA技術が提案されている。また、インターネット上の任意のサーバに保持されているコンテンツの情報を取得し、かかる情報をローカルネットワーク内のサーバに保持させる技術も提案されている(特許文献1参照)。特許文献1の技術では、ローカルネットワーク内のサーバに保持されているコンテンツと同等にインターネット上のサーバに保持されているコンテンツを操作することが可能となる。即ち、ローカルネットワーク内のサーバを操作することで、インターネット上のサーバに保持されているコンテンツを任意の装置にコピーすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2007−272868号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、従来技術において、ユーザが操作する装置は、サーバに保持されたコンテンツを操作する装置にすぎず、自身が保持するコンテンツに対する操作要求(例えば、コピー要求)の処理判断を行うことができない。従って、従来技術では、ユーザが操作する装置が保持しているコンテンツがコピーコンテンツであるのか、或いは、オリジナルコンテンツであるのかを判断することはできない。更に、従来技術では、コピーコンテンツのオリジナル装置を知ることもできない。なお、ここでは、最初に蓄積を実行した蓄積装置に蓄積されたコンテンツをオリジナルコンテンツ、コピーされたコンテンツをコピーコンテンツ、最初に蓄積を実行した蓄積装置をオリジナル装置と称している。また、コピーされたコンテンツを保持する蓄積装置をコピー先装置と称するものとする。
【0011】
このように、従来技術は、コンテンツがオリジナルコンテンツであるか、コピーコンテンツであるかをユーザに意識させることなく、コンテンツのコピーを行うことを可能にする技術ではない。換言すれば、従来技術は、ユーザがコピー先装置に保持されたコピーコンテンツに対してコピーを要求した場合であっても、コピーが行われるようにする技術ではない。
【0012】
本発明は、このような従来技術の課題に鑑みてなされ、蓄積されたコンテンツがオリジナルコンテンツであるか、コピーコンテンツであるかをユーザに意識させることなく、コンテンツのコピー処理を行うことができる技術を提供することを例示的目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての蓄積装置は、コンテンツを蓄積すると共に、前記コンテンツに含まれるコピー制御情報に基づいて、他の蓄積装置に対して前記コンテンツのコピー処理を行う蓄積装置であって、コンテンツが蓄積される蓄積手段と、前記蓄積手段に蓄積されたコンテンツのコピーを要求するコピー要求を前記他の蓄積装置から受信する要求受信手段と、前記コピー要求で要求されたコンテンツが、最初に蓄積されたのが前記蓄積装置であるオリジナルコンテンツである場合に、当該コンテンツに前記蓄積装置に接続するためのアドレス情報を付加してコピーコンテンツを生成するコピー処理手段と、前記コピーコンテンツを前記他の蓄積装置に送信するコンテンツ送信手段と、を有することを特徴とする。
【0014】
本発明の更なる目的又はその他の側面は、以下、添付図面を参照して説明される好ましい実施形態によって明らかにされるであろう。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、例えば、蓄積されたコンテンツがオリジナルコンテンツであるか、コピーコンテンツであるかをユーザに意識させることなく、コンテンツのコピー処理を行う技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一側面としてのコピーシステムの構成を示す概略ブロック図である。
【図2】図1に示すコピーシステムにおいて、第1の蓄積装置に蓄積された第1のオリジナルコンテンツを第2の蓄積装置にコピーする動作を説明するための図である。
【図3】第1の蓄積装置の第1の蓄積部におけるコンテンツの蓄積例を示す図である。
【図4】フォーマット情報の一例を示す図である。
【図5】図1に示すコピーシステムにおいて、第2の蓄積装置に蓄積された第1のコピーコンテンツを第3の蓄積装置にコピーする動作を説明するための図である。
【図6】第2の蓄積装置の第2の蓄積部におけるコンテンツの蓄積例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。なお、各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
【0018】
図1は、本発明の一側面としてのコピーシステム1の構成を示す概略ブロック図である。コピーシステム1では、それぞれがコンテンツを蓄積する第1の蓄積装置100、第2の蓄積装置200及び第3の蓄積装置300が互いに接続されている。コピーシステム1は、コンテンツに含まれるコピー制御情報に基づいて、第1の蓄積装置100、第2の蓄積装置200及び第3の蓄積装置の各装置の間でコンテンツのコピー処理を行う。なお、本実施形態では、各装置の間の具体的な通信プロトコルを明示しないが、例えば、UPnP(Universal Plug And Play)で規定されているプロトコルを使用することができる。
【0019】
第1の蓄積装置100は、放送波に含まれるコンテンツを取得して第1のオリジナルコンテンツとして蓄積すると共に、外部又は他の蓄積装置(第2の蓄積装置200や第3の蓄積装置300)に対して第1のオリジナルコンテンツのコピー処理を行う。なお、第1のオリジナルコンテンツとは、最初に蓄積されたのが第1の蓄積装置100であるコンテンツのことである。
【0020】
第1の蓄積装置100は、第1の放送受信部101と、第1の再生部102と、第1の蓄積処理部103と、第1の蓄積部104と、コピー回数管理部105と、第1の要求送受信部106とを有する。更に、第1の蓄積装置100は、第1のフォーマット調整部107と、アドレス情報生成部108と、第1のコピー処理部109と、第1のフォーマット変換部110と、第1のコンテンツ送信部111とを有する。
【0021】
第1の放送受信部101は、放送事業者からの放送波を受信して、かかる放送波に含まれるコンテンツを、ユーザの操作に応じて、第1の再生部102又は第1の蓄積処理部103に出力する。
【0022】
第1の再生部102は、第1の放送受信部101から入力されたコンテンツを、モニタ等の表示部(不図示)に出力する。
【0023】
第1の蓄積処理部103は、第1の放送受信部101から入力されたコンテンツを、第1の蓄積部104に蓄積する。この際、第1の蓄積処理部103は、放送波に含まれるコンテンツのコピー制御情報と、第1の蓄積装置100で最初に蓄積された第1のオリジナルコンテンツであることを示すフラグを合わせて蓄積する。ここで、コピー制御情報とは、コンテンツのコピーを制限する情報である。現在のARIB規格では、「コピー不可」、「一度だけコピー可」、「10回までコピー可」及び「コピー制限無し」の4通りのコピー制御情報を付加することができる。なお、ARIB規格は、Association of Radio Industries and Businesses:社団法人電波産業会で規定された規格である。
【0024】
第1の蓄積部104は、第1の蓄積処理部103からのコンテンツを第1のオリジナルコンテンツとして蓄積する。なお、第1の蓄積部104は、第1の蓄積装置100に接続された他の蓄積装置から送信されたコピーコンテンツを保持することもできる。
【0025】
コピー回数管理部105は、第1の蓄積部104に蓄積されているコンテンツのコピー可能回数(即ち、コピー制御情報で制限されたコピー回数の残数)を取得及び管理する。
【0026】
第1の要求送受信部106は、第1の蓄積装置100に接続された他の蓄積装置から、第1の蓄積部104に蓄積されたコンテンツのコピーを要求するコピー要求(第1のコピー要求)を受信する機能(第1の要求受信部)を有する。また、第1の要求送受信部106は、第1の蓄積装置100に接続された他の蓄積装置に対して、かかる他の蓄積装置に蓄積されているコンテンツのコピーを要求するコピー要求を送信する機能を有する。更に、第1の要求送受信部106は、第1の蓄積装置100に接続された他の蓄積装置に対して、他の蓄積装置で変換可能なコンテンツのフォーマットの情報(フォーマット情報)の送信を要求する送信要求を送信する機能も有する。
【0027】
第1のフォーマット調整部107は、第1の蓄積装置100に蓄積された他の蓄積装置に対して、第1の要求送受信部106を介して、自身(第1の蓄積装置100)が変換可能なコンテンツのフォーマット情報を送信(通知)する。また、第1のフォーマット調整部107は、第1の要求送受信部106を介して受信した他の蓄積装置のフォーマット情報と自身のフォーマット情報とを比較し、自身と他の蓄積装置との間で共通なコンテンツのフォーマットを第1のコピー処理部109に出力する。
【0028】
アドレス情報生成部108は、第1の蓄積装置100に接続するためのアドレス情報(第1のアドレス情報)を生成して第1のコピー処理部109に出力する。ここで、アドレス情報とは、例えば、ネットワーク上における第1の蓄積装置100の位置を示すURL(Uniform Resource Locator)などである。
【0029】
第1のコピー処理部109は、第1の要求送受信部106で受信した第1のコピー要求に基づいて、第1の蓄積部104からコンテンツを読み出し、かかるコンテンツに第1のオリジナルコンテンツであることを示すフラグが付加されているか否かを確認する。第1のコピー処理部109は、第1の蓄積部104から読み出したコンテンツが第1のオリジナルコンテンツであれば、アドレス情報生成部108で生成されたアドレス情報を付加して第1のコピーコンテンツを生成し、第1のコンテンツ送信部111に出力する。このように、第1のコピー処理部109は、第1のコピー要求で要求されたコンテンツが、第1のオリジナルコンテンツである場合に、かかるコンテンツにアドレス情報を付加して第1のコピーコンテンツを生成する。なお、コンテンツにアドレス情報を付加する方法は、かかるアドレス情報を第1の蓄積装置100、第2の蓄積装置200及び第3の蓄積装置300で読み取り可能に付加することができれば、任意の方法を用いることができる。例えば、コンテンツが放送波で用いられるMPEG2TSである場合には、蓄積するコンテンツの先頭のトランスポートパケットのアダプテーションフィールド内に存在するprivate_data_byteにアドレス情報を付加することが可能である。
【0030】
また、第1のコピー処理部109は、第1のコピー要求で要求されたコンテンツのフォーマットが第1の蓄積部104で読み出したコンテンツのフォーマットと異なる場合に、かかるコンテンツを第1のフォーマット変換部110に出力する。
【0031】
第1のフォーマット変換部110は、第1のコピー処理部109から入力されたコンテンツを所定のフォーマット(即ち、第1のコピー要求で要求されたコンテンツのフォーマット)に変換して第1のコピー処理部109に出力する。第1のフォーマット変換部110でフォーマットが変換されたコンテンツ(第1のオリジナルコンテンツ)は、第1のコピー処理部109でアドレス情報が付加され、第1のコピーコンテンツとして第1のコンテンツ送信部111に出力される。なお、コンテンツのフォーマットの変換は本発明の趣旨ではないため、詳細な説明は省略する。
【0032】
第1のコンテンツ送信部111は、第1のコピー処理部109で生成された第1のコピーコンテンツを、第1のコピー要求を送信した蓄積装置(即ち、第1のコピー要求の送信元の蓄積装置)に送信する。
【0033】
第2の蓄積装置200は、放送波に含まれるコンテンツを取得して第2のオリジナルコンテンツとして蓄積すると共に、外部又は他の蓄積装置(第1の蓄積装置100や第3の蓄積装置300)に対して第2のオリジナルコンテンツのコピー処理を行う。また、第2の蓄積装置200は、本実施形態では、第1の蓄積装置100からの第1のコピーコンテンツを保持(蓄積)する。なお、第2のオリジナルコンテンツとは、最初に蓄積されたのが第2の蓄積装置200であるコンテンツのことである。
【0034】
第2の蓄積装置200は、第1のコンテンツ受信部201と、第2の放送受信部202と、第2の再生部203と、第2の蓄積処理部204と、装置管理部205と、第2の蓄積部206と、入力部207と、判定部208とを有する。更に、第2の蓄積装置200は、第2の要求送受信部209と、第2のフォーマット調整部210と、第2のコピー処理部211と、制御部212と、第2のフォーマット変換部213と、第2のコンテンツ送信部214とを有する。
【0035】
第1のコンテンツ受信部201は、第1の蓄積装置100からの(即ち、第1のコンテンツ送信部111から送信された)第1のコピーコンテンツを受信して、かかる第1のコピーコンテンツを装置管理部205及び第2の蓄積部206に出力する。
【0036】
第2の放送受信部202は、放送事業者からの放送波を受信して、かかる放送波に含まれるコンテンツを、ユーザの操作に応じて、第2の再生部203又は第2の蓄積処理部204に出力する。
【0037】
第2の再生部203は、第2の放送受信部202から入力されたコンテンツを、モニタ等の表示部(不図示)に出力する。
【0038】
第2の蓄積処理部204は、第2の放送受信部202から入力されたコンテンツを、第2の蓄積部206に蓄積する。この際、第2の蓄積処理部103は、放送波に含まれるコンテンツのコピー制御情報と、第2の蓄積装置200で最初に蓄積された第2のオリジナルコンテンツであることを示すフラグを合わせて蓄積する。
【0039】
装置管理部205は、第1のコンテンツ受信部201からの第1のコピーコンテンツに付加されているアクセス情報を抽出し、かかるアクセス情報と第1のコピーコンテンツとを対応させて第2の蓄積部206に蓄積する。
【0040】
第2の蓄積部206は、第2の蓄積処理部204からのコンテンツを第2のオリジナルコンテンツとして蓄積する。また、第2の蓄積部206は、第1のコンテンツ受信部201からの第1のコピーコンテンツを、装置管理部205で抽出したアクセス情報と対応させて保持する。なお、第2の蓄積部206は、第2の蓄積装置200に接続された他の蓄積装置から送信されたコピーコンテンツを保持することもできる。
【0041】
入力部207は、第2の蓄積部206に蓄積されたコンテンツ(第2のオリジナルコンテンツや第1のコピーコンテンツ)のコピーを要求するコピー要求(第2のコピー要求)をユーザから受け付ける。なお、本実施形態では、第2のコピー要求は、第2の蓄積部206に蓄積されたコンテンツの第3の蓄積装置300へのコピーを要求するコピー要求であるものとする。
【0042】
判定部208は、入力部207で受け付けた第2のコピー要求で要求されたコンテンツに付加されているフラグを第2の蓄積部206から取得し、かかるコンテンツが、第1のコピーコンテンツであるか、第2のオリジナルコンテンツであるか、を判定する。なお、判定部208は、第2のコピー要求で要求されたコンテンツが第1のコピーコンテンツであるか、第2のオリジナルコンテンツであるか、の判定結果を制御部212に出力する。
【0043】
第2の要求送受信部209は、第2の蓄積装置200に接続された他の蓄積装置から、第2の蓄積部206に蓄積されたコンテンツのコピーを要求するコピー要求を受信する機能を有する。また、第2の要求送受信部209は、第2の蓄積装置200に接続された他の蓄積装置に対して、かかる他の蓄積装置に蓄積されているコンテンツのコピーを要求するコピー要求を送信する機能を有する。更に、第2の要求送受信部209は、第2の蓄積装置200に接続された他の蓄積装置に対して、他の蓄積装置で変換可能なコンテンツのフォーマットの情報(フォーマット情報)の送信を要求する送信要求を送信する機能も有する。
【0044】
第2のフォーマット調整部210は、第2の蓄積装置200に接続された他の蓄積装置に対して、第2の要求送受信部209を介して、自身(第2の蓄積装置200)が変換可能なコンテンツのフォーマット情報を送信(通知)する。
【0045】
また、第2のフォーマット調整部210は、第1の蓄積装置100、第2の蓄積装置200及び第3の蓄積装置300の各装置の間でコンテンツのコピーが行えるかどうかを判定するコピー判定部としても機能する。例えば、第2のフォーマット調整部210は、第1のフォーマット変換部110、第2のフォーマット変換部213及び第3のフォーマット変換部305の間で共通のコンテンツのフォーマットがあるかどうかに基づいて、コピーが行えるかどうかを判定する。なお、第2のフォーマット調整部210は、第1の蓄積装置100、第2の蓄積装置200及び第3の蓄積装置300の各装置の間でコンテンツのコピーが行えるかどうかの判定結果を制御部212に出力する。
【0046】
第2のコピー処理部211は、判定部208によって、第2のコピー要求で要求されたコンテンツが第2のオリジナルコンテンツであると判定された場合に、第2のコピーコンテンツを生成し、第2のコンテンツ送信部214に出力する。ここで、第2のコピーコンテンツは、第2のコピー要求に基づいて第2の蓄積部206から読み出したコンテンツ(第2のオリジナルコンテンツ)に、第2の蓄積装置200に接続するためのアドレス情報(第2のアドレス情報)を付加して生成される。かかるアドレス情報は、第2のコピー処理部211で生成してもよいし、別途設けたアドレス情報生成部(不図示)で生成してもよい。
【0047】
また、第2のコピー処理部211は、第2のコピー要求で要求されたコンテンツのフォーマットが第2の蓄積部206で読み出したコンテンツのフォーマットと異なる場合に、かかるコンテンツを第2のフォーマット変換部213に出力する。
【0048】
制御部212は、判定部208によって第2のコピー要求で要求されたコンテンツが第1のコピーコンテンツであると判定された場合に、かかるコンテンツのコピー処理を制御する。制御部212は、第2のコピー要求で要求されたコンテンツに対応する第1のオリジナルコンテンツが第1の蓄積装置100から第3の蓄積装置300にコピーされるように制御する。
【0049】
例えば、第2のコピー要求で要求されたコンテンツが第1のコピーコンテンツであると判定され、且つ、第1の蓄積装置100と第3の蓄積装置300との間でコンテンツのコピー処理が行えると判定された場合を考える。この場合、制御部212は、第2の要求送受信部209を介して、かかる第1のコピーコンテンツに付加されたアドレス情報と共に、かかるアドレス情報に基づいて第1の蓄積装置100に接続してコピー要求を行うよう、指示を第3の蓄積装置300に送信する。
【0050】
また、第1の蓄積装置100と第3の蓄積装置300との間ではコンテンツのコピー処理が行えず、第2の蓄積装置200と第3の蓄積装置300との間ではコンテンツのコピー処理が行えると判定された場合を考える。但し、第2のコピー要求で要求されたコンテンツが第1のコピーコンテンツであると判定されているものとする。この場合、制御部212は、かかる第1のコピーコンテンツに対応する第1のオリジナルコンテンツのコピーを第1の蓄積装置100から取得して、第2のコンテンツ送信部214を介して、第3の蓄積装置300に転送する。なお、制御部212は、第1の蓄積装置100から取得した第1のオリジナルコンテンツのコピーを第2のフォーマット変換部213によって第2のフォーマット変換部213と第3のフォーマット変換部305との間で共通のフォーマットに変換して転送する。
【0051】
第2のフォーマット変換部213は、第2のコピー処理部211から入力されたコンテンツを所定のフォーマット(即ち、第2のコピー要求で要求されたコンテンツのフォーマット)に変換して第2のコピー処理部211に出力する。なお、第2のフォーマット変換部213でフォーマットが変換されたコンテンツ(第2のオリジナルコンテンツ)は、第2のコピー処理部211でアドレス情報が付加され、第2のコピーコンテンツとして第2のコンテンツ送信部214に出力される。
【0052】
第2のコンテンツ送信部214は、第2のコピー処理部211で生成された第2のコピーコンテンツを、第2のコピー要求で要求された蓄積装置(本実施形態では、第3の蓄積装置300)に送信する。
【0053】
第3の蓄積装置300は、第1の蓄積装置100又は第2の蓄積装置200からコピーコンテンツを受信して蓄積する蓄積装置である。但し、第3の蓄積装置300は、放送波に含まれるコンテンツを取得してオリジナルコンテンツとして蓄積することも可能である。
【0054】
第3の蓄積装置300は、第2のコンテンツ受信部301と、第3の蓄積部302と、第3の要求送受信部303と、第3のフォーマット調整部304と、第3のフォーマット変換部305とを有する。
【0055】
第2のコンテンツ受信部301は、第1の蓄積装置100又は第2の蓄積装置200から送信されたコピーコンテンツを受信して第3の蓄積部302に出力する。第1の蓄積装置100又は第2の蓄積装置200から送信されたコピーコンテンツのフォーマットを変換する場合には、第2のコンテンツ受信部301は、かかるコピーコンテンツを第3のフォーマット変換部305に出力する。
【0056】
第3の蓄積部302は、第2のコンテンツ受信部301で受信したコピーコンテンツを保持する。
【0057】
第3の要求送受信部303は、第3の蓄積装置300に接続された他の蓄積装置に対して、かかる他の蓄積装置に蓄積されているコンテンツのコピーを要求するコピー要求を送信する。また、第3の要求送受信部303は、第2の蓄積装置200から送信されたアドレス情報及び指示を受信する。
【0058】
第3のフォーマット調整部304は、第3の蓄積装置300に接続された他の蓄積装置に対して、第3の要求送受信部303を介して、自身(第2の蓄積装置300)が変換可能なコンテンツのフォーマット情報を送信(通知)する。
【0059】
第3のフォーマット変換部305は、第2のコンテンツ受信部301から入力されたコンテンツを所定のフォーマットに変換する。第3のフォーマット変換部305でフォーマットが変換されたコンテンツは、第2のコンテンツ受信部301を介して、第3の蓄積部302に蓄積される。
【0060】
以下、コピーシステム1において、第1の蓄積装置100に蓄積された第1のオリジナルコンテンツを第2の蓄積装置200にコピーし、第2の蓄積装置200に蓄積された第1のコピーコンテンツを第3の蓄積装置300にコピーする例を説明する。
【0061】
まず、図2を参照して、コピーシステム1において、第1の蓄積装置100に蓄積された第1のオリジナルコンテンツを第2の蓄積装置200にコピーする動作(特に、第1の蓄積装置100の動作)を説明する。なお、本実施形態では、第1の要求送受信部106が、第1の蓄積部104に蓄積されたコンテンツのコピーを要求するコピー要求(第1のコピー要求)を第2の蓄積装置200から受信しているものとする。但し、第1の蓄積装置100の入力部(不図示)が、第1の蓄積部104に蓄積されたコンテンツの第2の蓄積装置200へのコピーを要求するコピー要求をユーザから受け付けた場合にも、第1の蓄積装置100は図2に示すフローチャートと同様に動作する。
【0062】
第1の蓄積部104には、第1の蓄積処理部103を介して、第1の放送受信部101で受信したコンテンツが蓄積されているものとする。この際、第1の蓄積処理部103は、上述したように、第1の蓄積装置100で最初に蓄積された第1のオリジナルコンテンツであることを示すフラグを付加している。また、第1の蓄積部104には、他の蓄積装置から受信したコンテンツ(コピーコンテンツ)も蓄積されているものとする。なお、第1の蓄積処理部103は、コンテンツに付加されたコピー制御情報を読み出し、コピー可能回数をコンテンツと共に第1の蓄積部104に蓄積する。従って、第1の蓄積部104は、図3に示すように、第1のオリジナルコンテンツであることを示すフラグと、コピー可能回数とを対応させてコンテンツを蓄積している。図3は、第1の蓄積部104におけるコンテンツの蓄積例を示す図である。
【0063】
ステップS1002では、第2の蓄積装置200からの第1のコピー要求を受けて、第1の要求送受信部106が、第2の蓄積装置200に対して、フォーマット情報の送信を要求する送信要求を送信する。第1の蓄積装置100からの送信要求を受けて、第2の蓄積装置200では、第2のフォーマット調整部210が、第2の要求送受信部209を介して、自身(第2の蓄積装置200)のフォーマット情報を送信する。ここで、フォーマット情報とは、図4に示すように、コンテンツが動画、静止画、音声のどれであるのか、ファイルフォーマット、圧縮形式(映像圧縮形式、音声圧縮形式)を指定するものである。図4は、フォーマット情報の一例を示す図である。
【0064】
ステップS1004では、第1の要求送受信部106が、第2の蓄積装置200から送信された第2の蓄積装置200のフォーマット情報を取得する。なお、第1の要求送受信部106は、第2の蓄積装置200のフォーマット情報を第1のフォーマット調整部107に出力する。
【0065】
ステップS1006では、第1のコピー処理部109が、第2の蓄積装置200からの第1のコピー要求で要求されたコンテンツが第1のオリジナルコンテンツであるかどうかを確認する。第2の蓄積装置200からの第1のコピー要求で要求されたコンテンツが第1のオリジナルコンテンツでない場合には、ステップS1008に進む。また、第2の蓄積装置200からの第1のコピー要求で要求されたコンテンツが第1のオリジナルコンテンツである場合には、ステップS1010に進む。
【0066】
ステップS1008では、第1の蓄積装置100は、後述する第2の蓄積装置200に蓄積された第1のコピーコンテンツを第3の蓄積装置300にコピーする際の動作(図5参照)と同様な動作を実行し、処理を終了する。
【0067】
ステップS1010では、コピー回数管理部105が、第2の蓄積装置200からの第1のコピー要求で要求されたコンテンツ(第1のオリジナルコンテンツ)のコピー可能回数に基づいて、かかるコンテンツのコピー処理が行えるかどうかを確認する。第2の蓄積装置200からの第1のコピー要求で要求されたコンテンツ(第1のオリジナルコンテンツ)のコピー処理が行えない場合には、ステップS1012に進む。また、第2の蓄積装置200からの第1のコピー要求で要求されたコンテンツ(第1のオリジナルコンテンツ)のコピー処理が行える場合には、ステップS1014に進む。
【0068】
ステップS1012では、第2の蓄積装置200からの第1のコピー要求で要求されたコンテンツ(第1のオリジナルコンテンツ)のコピー処理が行えない旨をユーザに通知し、処理を終了する。
【0069】
ステップS1014では、アドレス情報生成部108が、第1の蓄積装置100に接続するためのアドレス情報(第1のアドレス情報)を生成する。
【0070】
ステップS1016では、第1のフォーマット調整部107が、ステップS1004で取得した第2の蓄積装置200のフォーマット情報に基づいて、コンテンツのフォーマットを変換する必要があるかどうかを判定する。具体的には、第1のフォーマット調整部107は、第1のコピー要求で要求されたコンテンツに対応する第1の蓄積部104に蓄積された第1のオリジナルコンテンツのフォーマットを変換する必要があるかどうかを判定する。コンテンツのフォーマットを変換する必要がある場合(即ち、第2の蓄積装置200のフォーマット情報に含まれるフォーマットと第1のオリジナルコンテンツのフォーマットが一致していない場合)には、ステップS1020に進む。また、コンテンツのフォーマットを変換する必要がない場合(即ち、第2の蓄積装置200のフォーマット情報に含まれるフォーマットと第1のオリジナルコンテンツのフォーマットが一致している場合)には、ステップS1024に進む。
【0071】
ステップS1020では、第1のフォーマット調整部107が、第1の蓄積部104に蓄積された第1のオリジナルコンテンツを第2の蓄積装置200で処理可能なフォーマットに変換することができるかどうかを判定する。具体的には、第1のフォーマット調整部107は、ステップS1004で取得した第2の蓄積装置200のフォーマット情報と、自身(第1の蓄積装置100)のフォーマット情報とを比較する。そして、第2の蓄積装置200と自身との間で共通なコンテンツのフォーマットがある場合、第1のフォーマット調整部107は、第2の蓄積装置200で処理可能なフォーマットに変換することができると判定し、ステップS1022に進む。一方、第2の蓄積装置200と自身との間で共通なコンテンツのフォーマットがない場合、第1のフォーマット調整部107は、第2の蓄積装置200で処理可能なフォーマットに変換することができないと判定し、ステップS1012に進む。
【0072】
ステップS1022では、第1のフォーマット変換部110が、第1のコピー処理部109から入力される第1のオリジナルコンテンツ(第1のコピー要求で要求されたコンテンツ)のフォーマットを変換し、第1のコピー処理部109に出力する。なお、第1のフォーマット変換部110が変換するコンテンツのフォーマットは、第1のフォーマット調整部107によって第2の蓄積装置200と自身との間で共通なコンテンツのフォーマットに決定されており、第1のオリジナルコンテンツと共に入力される。
【0073】
ステップS1024では、第1のコピー処理部109が、第1の蓄積部104から読み出したコンテンツ(第1のコピー要求で要求されたコンテンツ)又は第1のフォーマット変換部110から入力されたコンテンツから第1のコピーコンテンツを生成する。具体的には、第1のコピー処理部109は、第1の蓄積部104から読み出したコンテンツ又は第1のフォーマット変換部110から入力されたコンテンツにステップS1016で生成したアドレス情報を付加して第1のコピーコンテンツを生成する。
【0074】
ステップS1026では、第1のコンテンツ送信部111が、ステップS1024で生成された第1のコピーコンテンツを、第2の蓄積装置200に送信する。
【0075】
第1のコンテンツ送信部111から送信された第1のコピーコンテンツは、第1のコンテンツ受信部201で受信され、第2の蓄積装置200(第2の蓄積部206)に蓄積される。この際、第2の蓄積装置200において、装置管理部205は、第1のコピーコンテンツに付加されている第1の蓄積装置100に接続するためのアドレス情報を抽出し、第1のコピーコンテンツと共に第2の蓄積部206に蓄積する。
【0076】
次に、図5を参照して、コピーシステム1において、第2の蓄積装置200に蓄積された第1のコピーコンテンツを第3の蓄積装置300にコピーする動作(特に、第2の蓄積装置200の動作)を説明する。なお、本実施形態では、入力部207が、第2の蓄積部206に蓄積されたコンテンツの第3の蓄積装置300へのコピーを要求するコピー要求(第2のコピー要求)をユーザから受け付けているものとする。
【0077】
第2の蓄積部206には、上述したように、第1の蓄積装置100からの第1のコピーコンテンツがアドレス情報と共に蓄積されているものとする。また、第2の蓄積部206には、第2の蓄積処理部204を介して、第2の放送受信部202で受信したコンテンツが蓄積されているものとする。この際、第2の蓄積処理部204は、上述したように、第2の蓄積装置200で最初に蓄積された第2のオリジナルコンテンツであることを示すフラグを付加している。なお、第2の蓄積処理部204は、コンテンツに付加されたコピー制御情報を読み出し、コピー可能回数をコンテンツと共に第2の蓄積部206に蓄積する。従って、第2の蓄積部206は、図6に示すように、第2のオリジナルコンテンツであることを示すフラグと、コピー可能回数とを対応させてコンテンツを蓄積している。また、コンテンツがコピーコンテンツである場合には、かかるコピーコンテンツに対応するオリジナルコンテンツを蓄積している蓄積装置のアドレス情報を対応させてコンテンツを蓄積している。図6は、第2の蓄積部206におけるコンテンツの蓄積例を示す図である。
【0078】
ステップS2002では、判定部208が、入力部207で受け付けた第2のコピー要求で要求されたコンテンツが第2のオリジナルコンテンツであるかどうかを判定する。具体的には、判定部208は、第2のコピー要求で要求されたコンテンツに、第2のオリジナルコンテンツであることを示すフラグが付加されていれば第2のオリジナルコンテンツと判定する。なお、第2のコピー要求で要求されたコンテンツに、アドレス情報が付加されていれば第2のオリジナルコンテンツではないと判定することも可能である。
【0079】
第2のコピー要求で要求されたコンテンツが第2のオリジナルコンテンツであると判定された場合には、ステップS2004に進む。第2のコピー要求で要求されたコンテンツが第2のオリジナルコンテンツではない(即ち、本実施形態では、第1のコピーコンテンツである)と判定された場合には、ステップS2020に進む。
【0080】
ステップS2004では、第2のコピー要求を受けて、第2の要求送受信部209が、第3の蓄積装置300に対して、フォーマット情報の送信を要求する送信要求を送信する。第2の蓄積装置200からの送信要求を受けて、第3の蓄積装置300では、第3のフォーマット調整部304が、第3の要求送受信部303を介して、自身(第3の蓄積装置300)のフォーマット情報を送信する。
【0081】
ステップS2006では、第2の要求送受信部209が、第3の蓄積装置300から送信された第3の蓄積装置300のフォーマット情報を取得する。なお、第2の要求送受信部209は、第3の蓄積装置300のフォーマット情報を第2のフォーマット調整部210に出力する。
【0082】
ステップS2008では、第2のフォーマット調整部210が、ステップS2006で取得した第3の蓄積装置300のフォーマット情報に基づいて、コンテンツのフォーマットを変換する必要があるかどうかを判定する。具体的には、第2のフォーマット調整部210は、第2のコピー要求で要求されたコンテンツに対応する第2の蓄積部206に蓄積された第2のオリジナルコンテンツのフォーマットを変換する必要があるかどうかを判定する。コンテンツのフォーマットを変換する必要がある場合(即ち、第3の蓄積装置300のフォーマット情報に含まれるフォーマットと第2のオリジナルコンテンツのフォーマットが一致していない場合)には、ステップS2010に進む。また、コンテンツのフォーマットを変換する必要がない場合(即ち、第3の蓄積装置300のフォーマット情報に含まれるフォーマットと第2のオリジナルコンテンツのフォーマットが一致している場合)には、ステップS2014に進む。なお、実際には、ステップS2008の前に、第2のコピー要求で要求されたコンテンツ(第2のオリジナルコンテンツ)のコピー可能回数に基づいて、かかるコンテンツのコピー処理が行えるかどうかを確認するステップが実行される。
【0083】
ステップS2010では、第2のフォーマット調整部210が、第2の蓄積部206に蓄積された第2のオリジナルコンテンツを第3の蓄積装置300で処理可能なフォーマットに変換することができるかどうかを判定する。具体的には、第2のフォーマット調整部210は、ステップS2006で取得した第3の蓄積装置300のフォーマット情報と、自身(第2の蓄積装置200)のフォーマット情報とを比較する。そして、第3の蓄積装置300と自身との間で共通なコンテンツのフォーマットがない場合、第2のフォーマット調整部210は、第3の蓄積装置300で処理可能なフォーマットに変換することができないと判定し、ステップS2012に進む。一方、第3の蓄積装置300と自身との間で共通なコンテンツのフォーマットがある場合、第2のフォーマット調整部210は、第3の蓄積装置300で処理可能なフォーマットに変換することができると判定し、ステップS2014に進む。
【0084】
ステップS2012では、第2のコピー要求で要求されたコンテンツのコピー処理が行えない旨をユーザに通知し、処理を終了する。
【0085】
ステップS2014では、第2のフォーマット変換部213が、第2のコピー処理部211から入力される第2のオリジナルコンテンツ(第2のコピー要求で要求されたコンテンツ)のフォーマットを変換し、第2のコピー処理部211に出力する。なお、第2のフォーマット変換部213が変換するコンテンツのフォーマットは、第2のフォーマット調整部210によって第3の蓄積装置300と自身との間で共通なコンテンツのフォーマットに決定されており、第2のオリジナルコンテンツと共に入力される。
【0086】
ステップS2016では、第2のコピー処理部211が、第2の蓄積部206から読み出したコンテンツ(第2のコピー要求で要求されたコンテンツ)又は第2のフォーマット変換部213から入力されたコンテンツから第2のコピーコンテンツを生成する。この際、第2のコピー処理部211は、第2の蓄積装置200に接続するためのアドレス情報を付加して第2のコピーコンテンツを生成する。
【0087】
ステップS2018では、第2のコンテンツ送信部214が、ステップS2016で生成された第2のコピーコンテンツを、第3の蓄積装置300に送信する。
【0088】
第2のコンテンツ送信部214から送信された第2のコピーコンテンツは、第2のコンテンツ受信部301で受信され、第3の蓄積装置300(第3の蓄積部302)に蓄積される。
【0089】
ステップS2020では、第2のコピー要求を受けて、第2の要求送受信部209が、第1の蓄積装置100及び第3の蓄積装置300に対して、フォーマット情報の送信を要求する送信要求を送信する。第2の蓄積装置200からの送信要求を受けて、第1の蓄積装置100では、第1のフォーマット調整部107が、第1の要求送受信部106を介して、自身(第1の蓄積装置100)のフォーマット情報を送信する。同様に、第2の蓄積装置200からの送信要求を受けて、第3の蓄積装置300では、第3のフォーマット調整部304が、第3の要求送受信部303を介して、自身(第3の蓄積装置300)のフォーマット情報を送信する。
【0090】
ステップS2022では、第2の要求送受信部209が、第1の蓄積装置100から送信された第1の蓄積装置のフォーマット情報及び第3の蓄積装置300から送信された第3の蓄積装置300のフォーマット情報を取得する。なお、第2の要求送受信部209は、第1の蓄積装置100のフォーマット情報及び第3の蓄積装置300のフォーマット情報を第2のフォーマット調整部210に出力する。
【0091】
ステップS2024では、第2のフォーマット調整部210が、ステップS2022で取得したフォーマット情報に基づいて、第1の蓄積装置100と第3の蓄積装置300との間で共通のフォーマットがあるかどうかを判定する。第1の蓄積装置100と第3の蓄積装置300との間で共通のフォーマットがある場合には、ステップS2026に進む。第1の蓄積装置100と第3の蓄積装置300との間で共通のフォーマットがない場合には、ステップS2028に進む。
【0092】
ステップS2026では、制御部212が、第3の蓄積装置300に対して、第2のコピー要求で要求されたコンテンツ(第1のコピーコンテンツ)のコピーを要求するコピー要求を第1の蓄積装置100に行うように指示する。具体的には、制御部212は、第2の要求送受信部209を介して、かかる第1のコピーコンテンツに付加されたアドレス情報と共に、かかるアドレス情報に基づいて第1の蓄積装置100に接続してコピー要求を行うよう、指示を第3の蓄積装置300に送信する。
【0093】
第2の蓄積装置200からの指示を受けて、第3の蓄積装置300は、第3の要求送受信部303を介して、第2のコピー要求で要求されたコンテンツのコピー要求を送信する。これにより、第1の蓄積装置100から第1のコピーコンテンツが第3の蓄積装置300に送信され、第3の蓄積部302に蓄積される。なお、第1の蓄積装置100における第1のコピーコンテンツの生成及び第1のコピーコンテンツの第3の蓄積装置300への送信に関する動作は、図2で説明した動作と同様であるため、ここでの詳細な説明は省略する。
【0094】
ステップS2028では、第2のフォーマット調整部210が、ステップS2022で取得したフォーマット情報に基づいて、自身(第2の蓄積装置200)と第3の蓄積装置300との間で共通のフォーマットがあるかどうかを判定する。第2の蓄積装置200と第3の蓄積装置300との間で共通のフォーマットがない場合には、ステップS2012に進み、第2のコピー要求で要求されたコンテンツのコピー処理が行えない旨をユーザに通知し、処理を終了する。第2の蓄積装置200と第3の蓄積装置300との間で共通のフォーマットがある場合には、ステップS2030に進む。
【0095】
ステップS2030では、制御部212が、第1のコンテンツ受信部201を介して、第1の蓄積装置100から第2のコピー要求で要求されたコンテンツのコピーを取得する。なお、制御部212が取得したコンテンツのコピーは、第2のコピー処理部211を介して、第2のフォーマット変換部213に出力される。
【0096】
ステップS2032では、第2のフォーマット変換部213が、ステップS2030で取得したコンテンツのコピーのフォーマットを変換し、第2のコピー処理部211に出力する。なお、第2のフォーマット変換部213が変換するコンテンツのフォーマットは、第2のフォーマット調整部210によって第3の蓄積装置300と自身との間で共通なコンテンツのフォーマットに決定されており、第2のオリジナルコンテンツと共に入力される。
【0097】
ステップS2034では、制御部212が、第2のコピー処理部211及び第2のコンテンツ送信部214を介して、ステップS2034でフォーマットが変換されたコンテンツのコピーを第3の蓄積装置300に転送する。
【0098】
第2のコンテンツ送信部214から転送されたコンテンツのコピーは、第2のコンテンツ受信部301で受信され、第3の蓄積装置300(第3の蓄積部302)に蓄積される。
【0099】
このように、本実施形態によれば、第2の蓄積装置200に蓄積された第1のコピーコンテンツを第3の蓄積装置300にコピーするコピー要求をした場合であっても、第3の蓄積装置300へのコピー処理を行うことができる。換言すれば、蓄積装置に蓄積されたコンテンツがオリジナルコンテンツであるか、コピーコンテンツであるかをユーザに意識させることなく、コンテンツのコピー処理を行うことができる。
【0100】
なお、本実施形態では、第1の蓄積装置100、第2の蓄積装置200及び第3の蓄積装置300のそれぞれは、第2の蓄積装置200に蓄積された第1のコピーコンテンツを第3の蓄積装置300にコピーする場合に必要となる構成しか有していない。但し、実際には、第1の蓄積装置100、第2の蓄積装置200及び第3の蓄積装置300のそれぞれは、第1の蓄積装置100、第2の蓄積装置200及び第3の蓄積装置300の全ての構成を有していてもよい。また、第1の蓄積装置100、第2の蓄積装置200及び第3の蓄積装置300の構成を選択的に有していてもよい。
【0101】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
【符号の説明】
【0102】
1 コピーシステム
100 第1の蓄積装置
103 第1の蓄積処理部
104 第1の蓄積部
105 コピー回数管理部
106 第1の要求送受信部
108 アドレス情報生成部
109 第1のコピー処理部
111 第1のコンテンツ送信部
200 第2の蓄積装置
201 第1のコンテンツ受信部
204 第2の蓄積処理部
205 装置管理部
206 第2の蓄積部
207 入力部
208 判定部
209 第2の要求送受信部
211 第2のコピー処理部
212 制御部
300 第3の蓄積装置
301 第2のコンテンツ受信部
302 第3の蓄積部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツを蓄積すると共に、前記コンテンツに含まれるコピー制御情報に基づいて、他の蓄積装置に対して前記コンテンツのコピー処理を行う蓄積装置であって、
コンテンツが蓄積される蓄積手段と、
前記蓄積手段に蓄積されたコンテンツのコピーを要求するコピー要求を前記他の蓄積装置から受信する要求受信手段と、
前記コピー要求で要求されたコンテンツが、最初に蓄積されたのが前記蓄積装置であるオリジナルコンテンツである場合に、当該コンテンツに前記蓄積装置に接続するためのアドレス情報を付加してコピーコンテンツを生成するコピー処理手段と、
前記コピーコンテンツを前記他の蓄積装置に送信するコンテンツ送信手段と、
を有することを特徴とする蓄積装置。
【請求項2】
コンテンツを蓄積すると共に、前記コンテンツに含まれるコピー制御情報に基づいて、他の蓄積装置に対して前記コンテンツのコピー処理を行う蓄積装置であって、
コンテンツが蓄積される蓄積手段と、
外部の蓄積装置から送信された、前記外部の蓄積装置に接続するための第1のアドレス情報が付加された第1のコピーコンテンツを受信して前記蓄積手段に蓄積するコンテンツ受信手段と、
前記蓄積手段に蓄積されたコンテンツの前記他の蓄積装置へのコピーを要求するコピー要求をユーザから受け付ける入力手段と、
前記コピー要求で要求されたコンテンツが、前記第1のコピーコンテンツであるか、最初に蓄積されたのが前記蓄積装置であるオリジナルコンテンツであるか、を判定する判定手段と、
前記判定手段によって、前記コピー要求で要求されたコンテンツが、前記オリジナルコンテンツであると判定された場合に、当該コンテンツに前記蓄積装置に接続するための第2のアドレス情報を付加して第2のコピーコンテンツを生成するコピー処理手段と、
前記第2のコピーコンテンツを前記他の蓄積装置に送信するコンテンツ送信手段と、
前記判定手段によって、前記コピー要求で要求されたコンテンツが、前記第1のコピーコンテンツであると判定された場合に、当該第1のコピーコンテンツに対応するオリジナルコンテンツが前記外部の蓄積装置から前記他の蓄積装置にコピーされるように制御する制御手段と、
を有することを特徴とする蓄積装置。
【請求項3】
それぞれがコンテンツを蓄積する第1の蓄積装置、第2の蓄積装置及び第3の蓄積装置が互いに接続され、前記コンテンツに含まれるコピー制御情報に基づいて、前記第1の蓄積装置、前記第2の蓄積装置及び前記第3の蓄積装置の各装置の間で前記コンテンツのコピー処理を行うコピーシステムであって、
前記第1の蓄積装置は、
コンテンツが蓄積される第1の蓄積手段と、
前記第1の蓄積手段に蓄積されたコンテンツのコピーを要求する第1のコピー要求を前記第2の蓄積装置から受信する第1の要求受信手段と、
前記第1のコピー要求で要求されたコンテンツが、最初に蓄積されたのが前記第1の蓄積装置である第1のオリジナルコンテンツである場合に、当該コンテンツに前記第1の蓄積装置に接続するための第1のアドレス情報を付加して第1のコピーコンテンツを生成する第1のコピー処理手段と、
前記第1のコピーコンテンツを前記第2の蓄積装置に送信する第1のコンテンツ送信手段と、
を有し、
前記第2の蓄積装置は、
コンテンツが蓄積される第2の蓄積手段と、
前記第1のコンテンツ送信手段から送信された第1のコピーコンテンツを受信して前記第2の蓄積手段に蓄積する第1のコンテンツ受信手段と、
前記第2の蓄積手段に蓄積されたコンテンツの前記第3の蓄積装置へのコピーを要求する第2のコピー要求をユーザから受け付ける入力手段と、
前記第2のコピー要求で要求されたコンテンツが、前記第1のコピーコンテンツであるか、最初に蓄積されたのが前記第2の蓄積装置である第2のオリジナルコンテンツであるか、を判定する判定手段と、
前記判定手段によって、前記第2のコピー要求で要求されたコンテンツが、前記第2のオリジナルコンテンツであると判定された場合に、当該コンテンツに前記第2の蓄積装置に接続するための第2のアドレス情報を付加して第2のコピーコンテンツを生成する第2のコピー処理手段と、
前記第2のコピーコンテンツを前記第3の蓄積装置に送信する第2のコンテンツ送信手段と、
前記判定手段によって、前記第2のコピー要求で要求されたコンテンツが、前記第1のコピーコンテンツであると判定された場合に、当該第1のコピーコンテンツに対応する前記第1のオリジナルコンテンツが前記第1の蓄積装置から前記第3の蓄積装置にコピーされるように制御する制御手段と、
を有し、
前記第3の蓄積装置は、
コンテンツが蓄積される第3の蓄積手段と、
前記制御手段の制御に従って前記第1のコンテンツ送信手段又は前記第2のコンテンツ送信手段から送信された、前記第2のコピー要求に対応するコピーコンテンツを受信して前記第3の蓄積手段に蓄積する第2のコンテンツ受信手段と、
を有することを特徴とするコピーシステム。
【請求項4】
前記第2の蓄積装置は、
前記第1の蓄積装置、前記第2の蓄積装置及び前記第3の蓄積装置の情報に基づいて、前記第1の蓄積装置、前記第2の蓄積装置及び前記第3の蓄積装置の各装置の間でコンテンツのコピー処理が行えるかどうかを判定するコピー判定手段を更に有し、
前記判定手段によって、前記第2のコピー要求で要求されたコンテンツが前記第1のコピーコンテンツであると判定され、且つ、前記コピー判定手段によって前記第1の蓄積装置と前記第3の蓄積装置との間でコンテンツのコピー処理が行えると判定された場合には、前記制御手段は、前記第1のコピーコンテンツに付加された前記第1のアドレス情報と共に、前記第1のアドレス情報に基づいて前記第1の蓄積装置に接続して当該第1のコピーコンテンツに対応する前記第1のオリジナルコンテンツのコピーを要求するコピー要求を行うよう、指示を前記第3の蓄積装置に送信し、
前記判定手段によって、前記第2のコピー要求で要求されたコンテンツが前記第1のコピーコンテンツであると判定され、且つ、前記コピー判定手段によって前記第1の蓄積装置と前記第3の蓄積装置との間ではコンテンツのコピー処理が行えず、前記第2の蓄積装置と前記第3の蓄積装置との間ではコンテンツのコピー処理が行えると判定された場合には、前記制御手段は、前記第1のコピーコンテンツを前記第1の蓄積装置から取得して、前記第2のコンテンツ送信手段によって前記第3の蓄積装置に転送することを特徴とする請求項3に記載のコピーシステム。
【請求項5】
前記第1の蓄積装置、前記第2の蓄積装置及び前記第3の蓄積装置のそれぞれは、コンテンツのフォーマットを変換するフォーマット変換手段を更に有し、
前記コピー判定手段は、前記第1の蓄積装置のフォーマット変換手段、前記第2の蓄積装置のフォーマット変換手段及び前記第3の蓄積装置のフォーマット変換手段の間で共通のフォーマットがあるかどうかに基づいて、前記第1の蓄積装置、前記第2の蓄積装置及び前記第3の蓄積装置の各装置の間でコンテンツのコピーが行えるかどうかを判定することを特徴とする請求項4に記載のコピーシステム。
【請求項6】
前記制御手段は、前記判定手段によって、前記第2のコピー要求で要求されたコンテンツが前記第1のコピーコンテンツであると判定され、且つ、前記コピー判定手段によって前記第1の蓄積装置と前記第3の蓄積装置との間ではコンテンツのコピー処理が行えず、前記第2の蓄積装置と前記第3の蓄積装置との間ではコンテンツのコピー処理が行えると判定された場合に、前記第1の蓄積装置から取得した前記第1のコピーコンテンツを前記第2の蓄積装置のフォーマット変換手段によって前記第2の蓄積装置のフォーマット変換手段と前記第3の蓄積装置のフォーマット変換手段との間で共通のフォーマットに変換して前記第3の蓄積装置に転送することを特徴とする請求項5に記載のコピーシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−183530(P2010−183530A)
【公開日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−27789(P2009−27789)
【出願日】平成21年2月9日(2009.2.9)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】