説明

蓄電素子

【課題】蓋体と集電体との位置ずれを抑制し、コンパクトで大容量の蓄電素子を提供する。
【解決手段】発電要素101と、発電要素101を収容する容器102と、容器102の開口部を閉塞し、第一係合部131を有する金属製の蓋体103と、第一係合部131と嵌合状態で係合する第二係合部142を有する集電体104とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、蓄電素子に関し、特に、発電要素を収容する容器を閉塞する蓋体に集電体が取り付けられる蓄電素子に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ハイブリッド自動車や電気自動車などのように、駆動源や駆動源の一部として電力を用いる走行車が注目されており、このような走行車の電源として高いエネルギー容量を備える蓄電素子が実用化されている。なお、本明細書、および、請求の範囲中において「蓄電素子」とは、電池(リチウムイオン電池、ニッケル水素電池等)及びキャパシタ(電気二重層キャパシタ等)の双方を包含する概念で使用している。
【0003】
特に、大電流を流すことが要求される自動車などに搭載される蓄電素子としては、薄型直方体の容器と当該容器を閉塞する蓋体とで構成される筐体と、筐体の内容積のほとんどを占める発電要素からなる非水電解質二次電池がある。またこの二次電池は、蓋体の外側面には電極端子が取り付けられ、筐体の内方には電極端子と発電要素とを接続する集電体が配置されており、発電要素から電力を筐体外部に取り出し、また、発電要素に電力を供給するものとなっている。
【0004】
さらに、集電体は蓋体に絶縁部材を介して物理的に固定され、発電要素の端部とは電気的かつ物理的に接続されている。従って、発電要素は、蓋体に対し集電体を介して物理的に固定されるものとなるとともに、筐体とは絶縁状態で電力を需給できるものとなっている。
【0005】
このような二次電池を製造するに当たっては、蓋体に対する集電体の位置を明確かつ簡単に決定する必要があるため、特許文献1に記載の二次電池は、蓋体と絶縁部材と蓋体とを係合させて位置合わせをし、さらに、絶縁部材と集電体とを係合させることで、絶縁体を介して集電体の位置を決定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−212240号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところが、集電体を蓋体に物理的に固定する場合、リベットを用いて固定することがある。このリベットを潰して集電体と蓋体とを固定する際は、リベットに当接するツールヘッドを押付方向を回転軸として回転させ、回転を加えながら押し潰す。この場合、集電体と蓋体とはツールの回転方向において反対方向に回転しようとする力が発生する。この力に絶縁部材が抗しきれず、集電体と蓋体とがずれた状態となることがある。このように集電体と蓋体との間にずれが発生すると、集電体に保持される発電要素に歪みが発生し、長期間振動に晒されることで前記ずれや歪みが悪影響を及ぼすことが懸念される。
【0008】
本願発明は上記課題に鑑みなされたものであり、組み立ての際に発生する蓋体に対する集電体の位置ずれを簡易かつ強固に回避して発電要素の歪みの発生を抑制することのできる蓄電素子の提供を第一の目的とする。
【0009】
また、筐体の内容積に対し、発電要素の占める割合はできる限り大きい方がよいが、前記絶縁部材の構造的強度を上げるためには絶縁部材を大きくする必要があり、前記割合を大きくすることは困難となっている。また、発電や蓄電に直接寄与しない発電体や電極端子などが配置される部分の構造はできる限りコンパクトとなる構造とし、蓄電素子が配置される場所の省スペース化を図ることが望まれている。
【0010】
本願発明は上記課題に鑑みなされたものであり、筐体の内容積に対し発電要素の占める割合を向上させ、かつ、コンパクトな構造とすることのできる蓄電素子の提供を第二の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記第一の目的を達成するために、本願発明にかかる蓄電素子は、発電要素と、前記発電要素を収容する容器と、前記容器の開口部を閉塞し、第一係合部を有する金属製の蓋体と、前記第一係合部と嵌合状態で係合する第二係合部を有する集電体と、前記蓋体に対し前記集電体と反対側に配置される電極端子とを備えることを特徴とする。
【0012】
ここで、嵌合状態とは、前記第一係合部と前記第二係合部とのいずれか一方が凸形状であり、他方が前記凸形状の少なくとも一部が挿入状態となって係合する有底の穴、または、貫通状の孔であることを意味する。また、第一係合部と第二係合部とは直接係合するものに限定されるわけでは無く、絶縁部材など他の部材を介して係合する場合も含まれる。
【0013】
また、前記第一係合部は、前記発電要素に向かって突出する突出部を備え、前記第二係合部は、前記突出部と嵌合状態で係合する孔部を備えるものでもよい。
【0014】
これによれば蓋体の第一係合部と集電体の第二係合部とが、一方の少なくとも一部が他方に挿入状態となって係合するため、締結部材で蓋体に集電体を固定する際に集電体がずれ動こうとしても、第一係合部と第二係合部とがしっかりと係合するため、蓋体と集電体とのずれの発生を抑制することが可能となる。
【0015】
また、前記第一係合部は、前記発電要素に向かって突出する突出部を備え、前記第二係合部は、前記突出部と嵌合状態で係合する孔部を備えるものでもよい。
【0016】
これによれば、上記第一の目的を達成できるばかりでなく、第二の目的も達成可能となる。すなわち、発電要素と蓋体との間の空間で第一係合部と第二係合部とが係合するため電極端子が配置される蓋体の外側空間をコンパクト化することが可能となる。さらに、第二係合部は孔であるため、第二係合部が発電要素側に突出すること無く第一係合部の突出部を受け入れることが可能となる。従って蓋体から発電要素の間の空間もコンパクト化することができ、容器と蓋体とで構成される筐体の内容積に対し発電要素の占める割合を向上させることが可能となる。
【0017】
また、集電体に第二係合部としての孔を設けることで蓄電素子の軽量化にも寄与することが可能となる。
【0018】
さらに、絶縁体で形成される板状の部材であって、一面側に前記第一係合部と係合する第三係合部を有し、他面側に前記第二係合部と係合する第四係合部を有する絶縁部材を備えるものでもよい。
【0019】
前記絶縁部材はさらに、前記締結部材を挿通する厚さ方向に貫通する挿通孔を有してもよい。
【0020】
これによれば、蓋体等に絶縁処理を行う必要がなく、容易に蓋体と集電体との絶縁状態を確保することが可能となる。また、第一係合部と第三係合部とを係合させることにより、絶縁部材の位置決めを容易に行うことが可能となる。さらに、蓋体に対して集電体がずれようとする力は、絶縁部材に対しては圧縮方向に加わるため、剛性の低い薄い絶縁部材でも、十分に前記力に抗することが可能となる。
【0021】
前記蓋体は、当該蓋体に対し前記突出部と反対側に前記発電要素に向かって陥没する凹陥部を備え、さらに、前記凹陥部に嵌合状態で一部が配置される接続端子を備えてもよい。
【0022】
これによれば、接続端子の回転を防止する構造を電極端子が配置されている側に蓋体を突出させること無く、第一係合部と第二係合部とが係合する部分に配置することができる。従って、蓄電素子のコンパクトさを維持しつつ接続端子を設けることが可能となる。
【発明の効果】
【0023】
本願発明によれば、組み立ての際に発生する蓋体に対する集電体のずれを容易かつ強固に抑制することが可能となる。また、発電要素の蓄電素子全体の大きさに占める割合を向上させて、大容量かつコンパクトな蓄電素子を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】図1は、本実施の形態の蓄電素子の外観を示す斜視図である。
【図2】図2は、容器の一部を省略して蓄電素子の内部を模式的に示す斜視図である。
【図3】図3は、集電体近傍を分解状態で模式的に示す分解斜視図である。
【図4】図4は、集電体近傍を分解状態で模式的に図3とは逆の視線で示す分解斜視図である。
【図5】図5は、集電体近傍を断面で模式的に示す断面図である。
【図6】図6は、正極側の集電体近傍を分解状態で模式的に示す分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
次に、本願発明に係る蓄電素子の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の実施の形態は、本願発明に係る蓄電素子の一例を示したものに過ぎない。従って本願発明は、以下の実施の形態を参考に請求の範囲の文言によって範囲が画定されるものであり、以下の実施の形態のみに限定されるものではない。
【0026】
図1は、本実施の形態の蓄電素子の外観を示す斜視図である。
【0027】
図2は、容器の一部を省略して蓄電素子の内部を模式的に示す斜視図である。
【0028】
図3は、集電体近傍を分解状態で模式的に示す分解斜視図である。
【0029】
図4は、集電体近傍を分解状態で模式的に図3とは逆の視線で示す分解斜視図である。
【0030】
これらの図に示すように、本実施の形態にかかる蓄電素子100は、電気を充電し、また、電気を放電することのできる非水電解質二次蓄電素子であり、発電要素101と、容器102と、蓋体103と、集電体104と、電極端子105と、締結部材106とを備えている。さらに、本実施の形態の場合、蓄電素子100は、絶縁部材107と、接続端子108と、第二絶縁部材109とを備えている。
【0031】
発電要素101は、本実施の形態の場合、詳細な図示は省略するが、セパレータと負極と正極とを備え、電気を蓄えることができる部材である。負極は、例えば、銅からなる長尺帯状の負極集電箔の表面に負極活物質層が形成されたものである。正極は、例えば、アルミニウムからなる長尺帯状の正極集電箔の表面に正極活物質層が形成されたものである。セパレータは、例えば、樹脂からなる微多孔性のシートである。発電要素101は、負極と正極との間にセパレータが挟み込まれるように層状に配置されたものを長さ方向に全体が長円形状となるように巻き回されて形成されるいわゆる扁平巻回型の発電要素である。
【0032】
容器102は、発電要素101を収容する矩形(直方体)の箱体である。容器102は、軽量化のため、アルミニウムやその合金で形成されたり、肉厚の薄いステンレス鋼などにより形成される。容器102は、矩形の底部と、底部の各長辺部にそれぞれ立設される矩形の長壁部と、底部の各短辺部にそれぞれ立設される矩形の短壁部とを備えている。また、容器102は、容器102の開口端部と蓋体103とが溶接されることにより、蓋体103とともに筐体を構成する。
【0033】
蓋体103は、容器102の開口部を閉塞する金属製の板状部材であり、第一係合部131を備えている。本実施の形態の場合、第一係合部131は、発電要素101に向かって突出する突出部であり、矩形(正方形)となっている。また、第一係合部131は、板状の金属部材をプレス加工により形成される部分であり、蓋体103に対し突出部(第一係合部131)と反対側の突出部に対応する部分は、発電要素101に向かって陥没する凹陥部132が設けられている。凹陥部132は、突出部をプレス加工により形成すると同時に形成されるものとなっている。
【0034】
集電体104は、電極端子105と発電要素101とに電気的に接続されるとともに、蓋体103に物理的(機械的)にも接続される部材であり、第一係合部131と嵌合状態で係合する第二係合部142を備えている。本実施の形態の場合、第二係合部142は、突出部(第一係合部131)と嵌合状態で係合する厚さ方向に貫通する孔部である。
【0035】
また、集電体104は、蓋体103から容器102の短壁部に渡って短壁部および蓋体103に沿って屈曲状態で配置される金属製の板状部材である。また、集電体104は、電極端子105とともに蓋体103に接続端子108により固定的に接続されており、発電要素101の負極、または、正極にそれぞれ溶接などによって固定され、電気的に接続されている。これにより、発電要素101は、筐体の内部において集電体104により保持される。
【0036】
なお、発電要素101の負極に取り付けられる集電体104は、銅で形成され、正極に取り付けられる集電体104はアルミニウムで形成されている。
【0037】
また、集電体104と発電要素101の負極集電箔や正極集電箔との接合方法は特に限定されるものでは無いが、本実施の形態の場合、溶接用のフィン145を集電体104の一部を折り曲げることにより起立させ、フィン145で発電要素101の負極集電箔や正極集電箔を挟み込みつつ溶接により接合する方法が採用されている。
【0038】
ここで、第一係合部131と第二係合部142との嵌合状態を図5を用いて説明する。図5は、集電体近傍を断面で模式的に示す断面図である。
【0039】
同図に示すように、蓋体103の第一係合部131である突出部は、集電体104の第二係合部142である孔部にZ軸方向に挿入された状態で配置されており、当該状態を嵌合状態と称している。つまり、嵌め合っている状態とは、突出部である一方が貫通孔、または、凹部(穴)である他方に挿入した状態である。このように第一係合部131と第二係合部142とが嵌合状態にあると、蓋体103に対して集電体104がXY方向に移動する場合、第一係合部131と第二係合部142とは同一のXY平面内でそれぞれ反対方向に力が発生する。従って、蓋体103と集電体104との間に配置される絶縁部材107は、圧縮方向に力が加えられ、ねじれの方向には力が加えられないため、絶縁部材107が薄い場合でも十分に前記力に抗することが可能となる。また、蓋体103の一部が発電要素101の方向に突出していても、第一係合部131(突出部)の先端が集電体104の厚さ内に位置しているため、第一係合部131の先端が発電要素101と触れることを回避するために蓋体103と発電要素101との間の空間を広くする必要がなくなる。
【0040】
電極端子105は、発電要素101に蓄えられている電気を容器102と蓋体103とからなる筐体の外部空間に導出し、また、発電要素101に電気を蓄えるために筐体の内部空間に電気を導入するための端子であり、蓋体103に対し集電体104と反対側に配置され導電性を備えた部材である。本実施の形態の場合、蓋体103が金属製であるため、蓋体103と絶縁し、かつ、蓋体103との隙間を埋めて筐体の内部空間を封止するための第二絶縁部材109を介して電極端子105は蓋体103に取り付けられている。
【0041】
締結部材106は、集電体104と電極端子105とを蓋体103に挿通された状態で接続する導電性を備える部材である。本実施の形態の場合、締結部材106は金属製のリベットであり、集電体104に設けられる第一取付孔143、絶縁部材107に設けられる挿通孔173、蓋体103に設けられる第二挿通孔133、第二絶縁部材109に設けられる第三挿通孔193、電極端子105に設けられる第二取付孔153に刺し通された状態で、回転しながら押圧するツールにより塑性変形され(かしめられ)、集電体104と電極端子105とを蓋体103に物理的(機械的)に固定する。また、締結部材106と蓋体103との間には、第二絶縁部材109が介在配置されており、締結部材106は、集電体104と電極端子105とを電気的に接続しつつ、蓋体103とは絶縁状態が保たれるものとなっている。
【0042】
絶縁部材107は、樹脂などの絶縁体で形成される板状の部材であって、一面側に第一係合部131と係合する第三係合部174を有し、他面側に第二係合部142と係合する第四係合部175とを有する部材である。本実施の形態の場合、第三係合部174は、第一係合部131(突出部)と嵌合状態となる凹陥形状となされている。第四係合部175は、第二係合部142(孔部)に挿入される突出形状となされている。
【0043】
接続端子108は、電極端子105と他の部材、例えばバスバーや電線などとを電気的かつ物理的に接続するための部材である。本実施の形態の場合、接続端子108は、凹陥部132に第二絶縁部材109を介して嵌合状態で一部が配置される部材であり、矩形の凹陥部132に対応する矩形のヘッドを有するボルトである。
【0044】
以上のように、第一係合部131を形成する際に蓋体103に形成される凹陥部132に接続端子108の一部が挿入されることで、蓋体103の表面から突出する接続端子108の突出量を抑制することができ、蓄電素子100と他の部材とを接続するために必要な空間を小さくすることが可能となる。従って、小さな空間でも配置可能なコンパクトな蓄電素子100を提供することが可能となる。
【0045】
上記蓄電素子100によれば、締結部材106で、電極端子105と集電体104とを接続する際に、蓋体103の第一係合部131と集電体104の第二係合部142とが嵌合状態で係合しているため、蓋体103に対し集電体104がずれて配置されることを可及的に抑制することが可能となる。従って、集電体104に接続される発電要素101がひずんだり、不要な力が加えられることが無く、発電要素101を健全な状態で維持することが可能となる。
【0046】
また、絶縁部材107の両面に突出部を設けること無く、薄い絶縁部材107を採用しうるため、蓋体103と集電体104とが配置される空間の厚さ(Z軸方向長さ)を薄くすることができるため、容器102の内容積に占める発電要素101の割合を向上させることが可能となる。つまり、コンパクトかつ大容量の蓄電素子100を提供することが可能となる。
【0047】
なお、上記説明では、一方の極(正極、または、負極)を例示して説明したが、他方の極も同様の構造を備えていてもかまわない。また、他方の極を一方の極と異なる構造としてもかまわない。
【0048】
また本願発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、本明細書において記載した構成要素を任意に組み合わせて、また、構成要素のいくつかを除外して実現される別の実施の形態を本願発明の実施の形態としてもよい。また、上記実施の形態に対して本願発明の主旨、すなわち、請求の範囲に記載される文言が示す意味を逸脱しない範囲で当業者が思いつく各種変形を施して得られる変形例も本願発明に含まれる。
【0049】
例えば、第一係合部131や凹陥部132の形状は矩形に限定されるわけでは無く、円形であってもかまわない。ただし、第一係合部131や凹陥部132の形状が非円形(例えば多角形や略多角形)であれば、接続端子108の一部が凹陥部132に挿入されると、接続端子108が蓋体103に対し、Z軸方向を回転軸とする回転が規制されるため好ましい。
【0050】
また、第二係合部142は、孔部である必要は無く、凹部であってもかまわない。ただし、集電体104に貫通孔を設けることによって集電体104の重量を低減させることができるため好ましい。
【0051】
また、第一係合部131を凸形状としたが、第二係合部142を発電要素101から遠ざかる方向に凸形状とし、第二係合部142を凹形状としてもかまわない。この場合、絶縁部材107や第二絶縁部材109の形状は上記実施の形態と逆の形状を採用すればよい。
【0052】
また、蓋体103や集電体104の表面の必要な箇所に絶縁処理が施される場合、蓄電素子100は、絶縁部材107や第二絶縁部材109を備える必要はない。
【0053】
また、電極端子105に直接他の部材を溶接する場合などは、蓄電素子100は、接続端子108を備える必要は無い。
【0054】
また、正負一方の極(例えば正極)の集電体104が蓋体103と導通状態で接触してもかまわない。この場合、図6に示すように、正極の集電体104と蓋体103との関係においては、絶縁部材107、および、第二絶縁部材109が存在しない場合もある。
【産業上の利用可能性】
【0055】
本願発明は、蓄電素子に利用可能であり、特に、省スペースで大電流が要求される蓄電素子に好適に利用できる。
【符号の説明】
【0056】
100 蓄電素子
101 発電要素
102 容器
103 蓋体
104 集電体
105 電極端子
106 締結部材
107 絶縁部材
108 接続端子
109 第二絶縁部材
131 第一係合部
132 凹陥部
133 第二挿通孔
142 第二係合部
143 第一取付孔
145 フィン
153 第二取付孔
173 挿通孔
174 第三係合部
175 第四係合部
193 第三挿通孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発電要素と、
前記発電要素を収容する容器と、
前記容器の開口部を閉塞し、第一係合部を有する金属製の蓋体と、
前記第一係合部と嵌合状態で係合する第二係合部を有する集電体と、
前記蓋体に対し前記集電体と反対側に配置される電極端子と、
を備える蓄電素子。
【請求項2】
前記第一係合部は、前記発電要素に向かって突出する突出部を備え、
前記第二係合部は、前記突出部と嵌合状態で係合する孔部を備える
請求項1に記載の蓄電素子。
【請求項3】
前記第一係合部は、前記発電要素に向かって突出する突出部を備え、
前記第二係合部は、前記突出部と嵌合状態で係合する凹部を備える
請求項1に記載の蓄電素子。
【請求項4】
さらに、
絶縁体で形成される板状の部材であって、一面側に前記第一係合部と係合する第三係合部を有し、他面側に前記第二係合部と係合する第四係合部を有する絶縁部材
を備える請求項1〜3のいずれか1項に記載の蓄電素子。
【請求項5】
さらに、
前記集電体と前記電極端子とを前記蓋体に挿通された状態で接続する締結部材
を備える請求項1〜4のいずれか1項に記載の蓄電素子。
【請求項6】
前記絶縁部材はさらに、
前記締結部材を挿通する厚さ方向に貫通する挿通孔を有する
請求項5に記載の蓄電素子。
【請求項7】
前記蓋体は、当該蓋体に対し前記突出部と反対側に前記発電要素に向かって陥没する凹陥部を備え、
さらに、前記凹陥部に嵌合状態で一部が配置される接続端子
を備える請求項1〜6のいずれか1項に記載の蓄電素子。
【請求項8】
前記第一係合部の形状は多角形である
請求項1〜7のいずれか1項に記載の蓄電素子。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2013−12363(P2013−12363A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−143604(P2011−143604)
【出願日】平成23年6月28日(2011.6.28)
【出願人】(508110205)株式会社リチウムエナジージャパン (32)
【Fターム(参考)】