説明

蛇腹管の製造装置及びその製造方法

【課題】 蛇腹形成の動作時、中空円筒型母材にパーティングライン及び段差のような継ぎ目が生じないようにして蛇腹管の品質を改善する蛇腹管の製造装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 蛇腹管の製造装置は、動力発生部と、外周面に波形の蛇腹成形部が形成され、射出成形部から移送されて来る中空円筒型母材の周りを公転しながら自転できるように配置され、中空円筒型母材に蛇腹状を形成する少なくとも一つの蛇腹形成ギヤを備える外部金型と、動力発生部の動力を外部金型の蛇腹形成ギヤに伝達する動力伝達部とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は蛇腹管の製造装置及びその製造方法に関し、より詳細には真空掃除機などに使用される蛇腹管の品質を改善することのできる、蛇腹管の製造装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、流体の移送を案内する合成樹脂材の蛇腹管は、射出成形の工程により中空円筒型母材を成形した後、金型などを使用して中空円筒型母材に波形の蛇腹を形成する方法で製造される。
【0003】
中空円筒型母材に波形の蛇腹を形成する装置の一例として、韓国の実用新案公告第1996−4047号に波形蛇腹管の製造装置が開示されている。この波形蛇腹管の製造装置は内周面に蛇腹の成形溝が備えられた外部金型、及び外部金型の蛇腹成形溝の方に高圧流体を供給する内部金型から構成されている。
【0004】
このような波形蛇腹管の製造装置における蛇腹形成の動作をみると、まず、外部金型と外部金型との間に射出成形工程によって成形された中空円筒型母材が挟み込まれる。その後、内部金型の流体供給路を介して中空円筒型母材の内周面に高圧の流体が供給される。その結果、外部金型の蛇腹成形溝の方に位置した中空円筒型母材の部分が外部金型の内周面に形成された蛇腹成形溝の中に膨らんで中空円筒型母材には波形状の蛇腹が形成される。
【0005】
しかし、このような従来の波形蛇腹管の製造装置は、中空円筒型母材に波形蛇腹が形成される度に、中空円筒型母材から外部金型を分離した後に中空円筒型母材を外部金型の長さに相応する一定距離を移動させ、また上記した蛇腹の形成動作を繰返さなければならない。従って、中空円筒型母材に蛇腹を形成する作業が不容易でかつ煩雑さがあるだけではなく、複数の蛇腹形成の工程を順次別々行なうことにより中空円筒型母材にパーティングライン及び段差が生じる問題点がある。また、中空円筒型母材を成形する射出成形の工程と蛇腹形成の工程が互いに完全独立して行なわれるので、中空円筒型母材に波形蛇腹を形成するときに高圧流体を供給する別の内部金型が必要となる問題点がある。
【0006】
このような問題点を解決するために、内部金型と中空円筒型母材が回転する間、外部金型を一方向に移動させて中空円筒型母材に波形蛇腹を形成するフレキシブル管の製造装置及び製造方法が韓国特許第10-0658829号に開示されている。このフレキシブル管の製造装置は、外周面に波形蛇腹成形部が形成され回転軸によって回転されるスクリュー棒状の内部金型、中空円筒型母材を押して波形蛇腹を形成するように内部金型の波形蛇腹成形部と噛み合う環状の成形突部を備える外部金型、及び外部金型を中空円筒型母材に接近及び離隔させる手段から構成されている。
【0007】
しかし、このようなフレキシブル管の製造装置は中空円筒型母材に蛇腹を形成するときに外部金型が一方向に移動するため、蛇腹形成の動作が完了した後は外部金型を元の位置に復帰させなければならない煩雑さがある。更に、長さの長い中空円筒型母材が加工できるようにするためには装置のサイズが大きくなる問題点がある。また、韓国実用新案公告第1996-4047号の波形蛇腹管の製造装置と同様に、射出成形の工程と蛇腹形成の工程が別々に行なわれるので、中空円筒型母材に波形蛇腹を形成するときに高圧流体を供給する別の内部金型が必要となる問題点は依然として残されている。
【特許文献1】韓国実用新案公告第1996−4047号
【特許文献2】韓国特許登録第10−0658829号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は前述の問題点を鑑みて案出されたもので、本発明の目的は蛇腹形成の動作時、中空円筒型母材にパーティングライン及び段差のような継ぎ目が生じないようにして蛇腹管の品質を改善する蛇腹管の製造装置及びその製造方法を提供することにある。
【0009】
本発明の他の目的は、蛇腹形成の動作を比較的に容易に行なうことができるだけではなく、比較的に簡単で体積の小さい蛇腹管の製造装置及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記のような目的を達成するための本発明の一実施形態に係る蛇腹管の製造装置は、動力発生部と、外周面に波形蛇腹成形部が形成され、射出成形部から移送されてくる中空円筒型母材の周りを公転しながら自転できるように配置され、中空円筒型母材に蛇腹状を形成する少なくとも一つの蛇腹形成ギヤを備える外部金型と、動力発生部の動力を外部金型の蛇腹形成ギヤに伝達する動力伝達部とを含むことを特徴とする。
【0011】
ここで、動力発生部は、動力発生源とギヤトレイン又はベルトで連結された動力発生ギヤを含むことができる。
【0012】
外部金型は、蛇腹形成ギヤの両端部を等間隔の円形形態で回転できるように保持する均衡保持部と、蛇腹形成ギヤを保持し蛇腹形成ギヤの公転と自転をガイドする固定保持部と、を更に含むことができる。このとき、均衡保持部はそれぞれ蛇腹形成ギヤの両端部を回転自在に保持する第1及び第2の円形リングから構成され、固定保持部は装置の本体に固定され、内周面に蛇腹形成ギヤの一端部に形成された保持ギヤと噛み合う内周歯車を形成した固定ギヤを含むことが好ましい。
【0013】
波形蛇腹成形部は、1ピッチ列以上の螺旋状の蛇腹成形溝を含むことが好ましい。また、波形蛇腹成形部は射出成形部から移送されてくる中空円筒型母材の固化速度を鑑みて、約10〜500mm、好ましくは100〜200mmの長さで形成されることが好ましい。
【0014】
動力伝達部は、外周面には動力発生部の動力発生ギヤと噛み合う外周歯車を形成し、内周面には蛇腹形成ギヤの他端部に形成された被動ギヤと噛み合う内周歯車を形成した回転伝達ギヤを含むことができる。
【0015】
好適な実施例において、蛇腹形成ギヤは、中空円筒型母材の周りにおいて、等間隔の円形形態で配置された3つの蛇腹形成ギヤを含むことが好ましい。
【0016】
本発明の他の実施形態に係る蛇腹管の製造方法は、中空円筒型母材を、外周面に波形蛇腹成形部が形成された少なくとも一つの蛇腹形成ギヤに移送するステップと、中空円筒型母材の周りを公転しながら自転し、中空円筒型母材に蛇腹状を形成するように蛇腹形成ギヤを駆動するステップと、を含むことを特徴とする。
【0017】
ここで、移送ステップは、中空円筒型母材を成形する射出成形部によって、中空円筒型母材を蛇腹形成ギヤの波形蛇腹成形部と接触するように移送するステップを含むことができる。このとき、蛇腹形成ギヤは中空円筒型母材の周りに等間隔の円形形態で配置された3つの蛇腹形成ギヤを含み、移送ステップは、3つの蛇腹形成ギヤの波形蛇腹成形部と接触するように中空円筒型母材を3つの蛇腹形成ギヤの中央に移送するステップを含むことが好ましい。
【0018】
駆動ステップは、中空円筒型母材に螺旋状の蛇腹を形成するように波形の蛇腹成形部として1ピッチ以上の螺旋状の蛇腹成形溝を形成した蛇腹形成ギヤを駆動するステップを含むことができる。このとき、蛇腹形成ギヤは、中空円筒型母材の周りに等間隔の円形形態で配置された3つの蛇腹形成ギヤを含み、中空円筒型母材の内部には、中空円筒型母材を成形する射出成形部によって高圧の流体が供給されることが好ましい。
【0019】
また、駆動ステップは蛇腹形成ギヤによって中空円筒型母材に形成される螺旋状蛇腹のピッチ形成の速度が、最終的に形成する蛇腹管の厚みに応じて射出成形部によって移送される中空円筒型母材の移動速度と同一又は異なるように蛇腹形成ギヤを駆動するステップを含むことができる。このとき、最終的に形成する蛇腹管の厚みが、中空円筒型母材の厚みより厚いときには螺旋状蛇腹のピッチ形成の速度が中空円筒型母材の移送速度より遅くなるように蛇腹形成ギヤを駆動し、薄いときには螺旋状蛇腹のピッチ形成の速度が中空円筒型母材の移送速度より速くなるように蛇腹形成ギヤを駆動することが好ましい。
【発明の効果】
【0020】
本発明によると本発明の蛇腹管の製造装置及びその製造方法は、蛇腹形成の動作時、中空円筒型母材が蛇腹形成ギヤの回転に伴って回転する波形蛇腹成形部の螺旋状の蛇腹成形溝によって連続的に螺旋状蛇腹を形成するため、従来の蛇腹管製造装置のように独立的又は非連続的に行なわれる蛇腹形成工程により中空円筒型母材にパーティングライン及び段差のような継ぎ目が発生する問題が防止でき、これにより蛇腹管の品質が改善される。
【0021】
また、本発明の蛇腹管の製造装置及びその製造方法は、中空円筒型母材が移送される状態で外部金型の蛇腹形成ギヤが中空円筒型母材の周りを公転及び自転して中空円筒型母材に蛇腹を形成するため、従来のフレキシブル管の製造装置のように蛇腹形成後に外部金型を再び元位置に復帰させなければならない煩雑さがなくなるだけではなく、装置のサイズを大きくすることなく長さの長い中空円筒型母材を加工することができる。
【0022】
本発明の蛇腹管の製造装置及びその製造方法は、中空円筒型母材を成形する射出成形工程と蛇腹形成工程が連続的に行なわれるので、中空円筒型母材に波形蛇腹を形成するときに高圧流体を供給する別の内部金型が必要なく、それにより製造コストが削減される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、添付の図面に基づいて本発明の好適な実施形態に係る蛇腹管の製造装置及びその製造方法を詳説する。
【0024】
図1ないし図3は、本発明の一実施形態に係る蛇腹管の製造装置10を概略的に示す斜視図及び側面図である。
【0025】
図1に示すように、本発明の蛇腹管の製造装置10は、動力発生部11、外部金型20、及び動力伝達部40を含む。
【0026】
動力発生部10はモータのような動力発生源(図示せず)とギヤトレイン(図示せず)で連結された動力発生ギヤ13からなる。動力発生ギヤ13は動力発生源とギヤトレインで連結される代わりに、動力発生源の駆動軸に形成された駆動プーリー(図示せず)、動力発生ギヤ13の軸14に形成された被動プーリー(図示せず)、及び駆動プーリーと被動プーリーを連結するベルト(図示せず)を含むベルト装置によって動力発生源と連結されることも可能である。
【0027】
外部金型20は、射出成形部(図示せず)によって成形され移送されてくる完全に固化されていない樹脂材の中空円筒型母材16に螺旋状の蛇腹16aを形成するためのもので、少なくとも一つ以上、例えば3つの蛇腹形成ギヤ21、23、25を備える。ここで、射出成形部は流体供給路(図示せず)を介して供給される高圧流体を用いて溶融樹脂材を円筒型ジグ(図示せず)に噴射して中空円筒型母材16を連続的に形成するもので、一般の公知構成と同様であるので詳細説明は省略する。
【0028】
それぞれの蛇腹形成ギヤ21、23、25はその外周面に、中空円筒型母材と接触しながら回転し中空円筒型母材16に螺旋状蛇腹16aを形成するための波形蛇腹成形部22、24、26が形成されている。波形蛇腹成形部22、24、26は、それぞれ中空円筒型母材16に螺旋状蛇腹16aを形成することができるように1ピッチ列以上の螺旋状を有する蛇腹成形溝で構成されたことが好ましい。また、射出成形部によって成形され移送されてくる中空円筒型母材16が完全に固化されていない状態で蛇腹状を成形することができるようにするために、波形蛇腹成形部22、24、26はそれぞれ中空円筒型母材16の移送方向に対して約10〜500mm、好ましくは約100〜200mmの長さで形成されることが好ましい。
【0029】
3つの蛇腹形成ギヤ21、23、25は中空円筒型母材16の周りを公転しながら自転できるように配置される。これのため、蛇腹形成ギヤ21、23、25の第1及び第2端部21a、23a、25a(第1端部のみ図示)は後述する動力伝達部40の回転伝達ギヤ41と固定保持部30の固定ギヤ33の内側において、均衡保持部27によって等間隔の円形形態で回転できるように保持される。均衡保持部27はそれぞれ蛇腹形成ギヤ21、23、25の第1及び第2端部21a、23a、25aを約120°の等間隔の円形形態で回転できるように保持する第1及び第2円形リング28、29を備える。第1及び第2円形リング28、29にはそれぞれ蛇腹形成ギヤ21、23、25の第1及び第2端部21a、23a、25aを回転自在に保持する3つの第1及び第2保持ホール28a、28b、28c(第1保持ホールのみ図示)が形成されている。
【0030】
蛇腹形成の動作時に第2円形リング29によって回転自在に保持された蛇腹形成ギヤ21、23、25の第2端部が安定的に公転及び自転するように保持及びガイドするために、蛇腹形成ギヤ21、23、25の第2端部側には固定保持部30が配置される。固定保持部30は下部が装置本体18に固定された固定ギヤ33から構成される。固定ギヤ33はその内周面に蛇腹形成ギヤ21、23、25の第2端部側に形成された保持ギヤ35、36(3つのうち2つのみ図示)と噛み合う内周歯車34を形成している。
【0031】
動力伝達部30は動力発生部11の動力発生ギヤ13から伝達された動力を外部金型20の蛇腹形成ギヤ21、23、25に伝達するためのもので、回転伝達ギヤ41を含む。回転伝達ギヤ41は、外周面には動力発生ギヤ14と噛み合う外周歯車41aを形成し、内周面には蛇腹形成ギヤ21、23、25の第1端部21a、23a、25a側に形成された被動ギヤ37、38、39と噛み合う内周歯車41bを形成している。
【0032】
以上のように構成された蛇腹管の製造装置10における蛇腹管の形成動作を図1ないし図4に基づいて詳説すると次の通りである。
【0033】
まず、図示していない射出成形部によって中空円筒型母材16が連続的に成形される(S1)。
【0034】
その後、成形された中空円筒型母材16が完全に固化されていない状態で外部金型20の蛇腹形成ギヤ21、23、25の方向、すなわち図1及び図2の矢印Aの方向に移送される(S2)。
【0035】
このとき、モータのような動力発生源から発生された動力はギヤトレインを介して動力発生ギヤ13に伝達され、動力発生ギヤ13を一方向、例えば図1の時計方向に回転させる。動力発生ギヤ13が時計方向に回転することにより、外周歯車41aが動力発生ギヤ13と噛み合った回転伝達ギヤ41は反時計方向に回転する。その結果、回転伝達ギヤ41の内周歯車41bと噛み合った3つの蛇腹形成ギヤ21、23、25は、回転伝達ギヤ41の回転力によって反時計方向に公転しながら反時計方向に自転し始める。
【0036】
この状態で、中空円筒型母材16の先端部が射出成形部によって外部金型20の蛇腹形成ギヤ21、23、25に到達すると、中空円筒型母材16の先端部は第1及び第2円形リング28、29によって約120°の角度の等間隔の円形形態で回転できるように保持された3つの蛇腹形成ギヤ21、23、25の中心部に進入する。
【0037】
中空円筒型母材16の先端部が3つの蛇腹形成ギヤ21、23、25の中心部に進入すると、3つの蛇腹形成ギヤ21、23、25は中空円筒型母材16を中心に公転及び自転しているので、波形蛇腹成形部22、24、26の螺旋状蛇腹の成形溝が中空円筒型母材16と接触しながら回転し、中空円筒型母材16の外周面に螺旋状の蛇腹16aを形成する(S3)。
【0038】
このとき、中空円筒型母材16の内周面には射出成形部の流体供給路を介して高圧流体が供給される。その結果、波形蛇腹成形部22、24、26は螺旋状蛇腹の成形溝の方に位置した中空円筒型母材16の部分が蛇腹成形溝の中に膨らんで中空円筒型母材16には螺旋状の蛇腹が形成される。
【0039】
また、蛇腹形成ギヤ21、23、25は最終的に形成する蛇腹管の厚みに応じて、蛇腹形成ギヤ21、23、25によって中空円筒型母材16に形成される螺旋状蛇腹16aのピッチ形成速度と、中空円筒型母材16が射出成形部によって移送されてくる移送速度とが異なるように駆動される。すなわち、モータのような動力発生源の駆動速度と動力発生ギヤ13、回転伝達ギヤ41、及び蛇腹形成ギヤ21、23、25のギヤ比は、最終的に形成する蛇腹管の厚みが中空円筒型母材16の厚みより厚いときには螺旋状蛇腹16aのピッチ形成速度が、射出成形部によって移送される中空円筒型母材16の移送速度より遅くなるように蛇腹形成ギヤ21、23、25が駆動するよう設定される。また、最終的に形成する蛇腹管の厚みが中空円筒型母材16の厚みより薄いときには螺旋状蛇腹16aのピット形成速度が、中空円筒型母材16の移送速度より速くなるように動力発生源の駆動速度と動力発生ギヤ13、回転伝達ギヤ41、及び蛇腹形成ギヤ21、23、25のギヤ比が設定される。
【0040】
このような方法で中空円筒型母材16が蛇腹形成ギヤ21、23、25の波形蛇腹成形部22、24、26を完全に通過すると、中空円筒型母材16に螺旋状蛇腹16aを形成する動作は完了される。
【0041】
その後、螺旋状蛇腹16aが形成された中空円筒型母材16、すなわち最終の蛇腹管は冷却された後に適当なサイズでカットされて保管される(S4)。
【0042】
以上、本発明の好適な実施形態を図示及び説明してきたが、本発明の技術的範囲は前述の実施形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に基づいて定められ、特許請求の範囲において請求する本発明の要旨から外れることなく当該発明が属する技術分野において通常の知識を有する者であれば誰もが多様な変形実施が可能であることは勿論のことであり、該変更した技術は特許請求の範囲に記載された発明の技術的範囲に属するものである。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の好適な一実施形態に係る蛇腹管の製造装置を示す斜視図である。
【図2】図1の蛇腹管の製造装置を上方から見た一側面図である。
【図3】図1の蛇腹管の製造装置の一側面図である。
【図4】図1の蛇腹管の製造装置における蛇腹管の形成動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0044】
10 蛇腹管の製造装置
11 動力発生部
13 動力発生ギヤ
16 中空円筒型母材
20 外部金型
21、23、25 蛇腹形成ギヤ
27 均衡保持部
28、29 円形リング
30 固定保持部
33 固定ギヤ
41 回転伝達ギヤ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
動力発生部と、
外周面に波形蛇腹成形部が形成され、射出成形部から移送されてくる中空円筒型母材の周りを公転しながら自転できるように配置され、前記中空円筒型母材に蛇腹状を形成する少なくとも一つの蛇腹形成ギヤを備える外部金型と、
前記動力発生部の動力を前記外部金型の前記蛇腹形成ギヤに伝達する動力伝達部と、
を含むことを特徴とする蛇腹管の製造装置。
【請求項2】
前記動力発生部は、動力発生源とギヤトレイン又はベルトで連結された動力発生ギヤを含むことを特徴とする請求項1に記載の蛇腹管の製造装置。
【請求項3】
前記外部金型は、
前記蛇腹形成ギヤの両端部を等間隔の円形形態で回転できるように保持する均衡保持部と、
前記蛇腹形成ギヤを保持し前記蛇腹形成ギヤの公転と自転をガイドする固定保持部と、
を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の蛇腹管の製造装置。
【請求項4】
前記均衡保持部はそれぞれ前記蛇腹形成ギヤの両端部を回転自在に保持する第1及び第2の円形リングを含むことを特徴とする請求項3に記載の蛇腹管の製造装置。
【請求項5】
前記固定保持部は、装置の本体に固定され、内周面に前記蛇腹形成ギヤの一端部に形成された保持ギヤと噛み合う内周歯車を形成した固定ギヤを含むことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の蛇腹管の製造装置。
【請求項6】
前記波形蛇腹成形部は、1ピッチ列以上の螺旋状の蛇腹成形溝を含むことを特徴とする請求項1に記載の蛇腹管の製造装置。
【請求項7】
前記波形蛇腹成形部は、約10〜500mmの長さで形成されたことを特徴とする請求項6に記載の蛇腹管の製造装置。
【請求項8】
前記動力伝達部は、外周面には前記動力発生部の前記動力発生ギヤと噛み合う外周歯車を形成し、内周面には前記蛇腹形成ギヤの他端部に形成された被動ギヤと噛み合う内周歯車を形成した回転伝達ギヤを含むことを特徴とする請求項5に記載の蛇腹管の製造装置。
【請求項9】
前記蛇腹形成ギヤは、前記中空円筒型母材の周りにおいて、等間隔の円形形態で配置された3つの蛇腹形成ギヤを含むことを特徴とする請求項3に記載の蛇腹管の製造装置。
【請求項10】
中空円筒型母材を、外周面に波形蛇腹成形部が形成された少なくとも一つの蛇腹形成ギヤに移送するステップと、
前記中空円筒型母材の周りを公転しながら自転し、前記中空円筒型母材に蛇腹状を形成するように少なくとも一つの蛇腹形成ギヤを駆動するステップと、
を含むことを特徴とする蛇腹管の製造方法。
【請求項11】
前記移送ステップは、前記中空円筒型母材を成形する射出成形部によって、前記中空円筒型母材を前記蛇腹形成ギヤの波形蛇腹成形部と接触するように移送するステップを含むことを特徴とする請求項10に記載の蛇腹管の製造方法。
【請求項12】
前記蛇腹形成ギヤは前記中空円筒型母材の周りに等間隔の円形形態で配置された3つの蛇腹形成ギヤを含み、
前記移送ステップは、前記3つの蛇腹形成ギヤの波形蛇腹成形部と接触するように前記中空円筒型母材を前記3つの蛇腹形成ギヤの中央に移送するステップを含むことを特徴とする請求項11に記載の蛇腹管の製造方法。
【請求項13】
前記駆動ステップは、前記中空円筒型母材に螺旋状の蛇腹を形成するように前記波形蛇腹成形部として1ピッチ以上の螺旋状の蛇腹成形溝を形成した前記蛇腹形成ギヤを駆動するステップを含むことを特徴とする請求項10に記載の蛇腹管の製造方法。
【請求項14】
前記蛇腹形成ギヤは、中空円筒型母材の周りに等間隔の円形形態で配置された3つの蛇腹形成ギヤを含むことを特徴とする請求項13に記載の蛇腹管の製造方法。
【請求項15】
前記中空円筒型母材の内部には、前記中空円筒型母材を成形する射出成形部によって高圧の流体が供給されることを特徴とする請求項13に記載の蛇腹管の製造方法。
【請求項16】
前記駆動ステップは、前記蛇腹形成ギヤによって前記中空円筒型母材に形成される前記螺旋状蛇腹のピッチ形成の速度が、最終的に形成する蛇腹管の厚みに応じて射出成形部により移送される前記中空円筒型母材の移動速度と同一又は異なるように前記蛇腹形成ギヤを駆動するステップを含むことを特徴とする請求項13に記載の蛇腹管の製造方法。
【請求項17】
最終的に形成する前記蛇腹管の厚みが、前記中空円筒型母材の厚みより厚いときには前記螺旋状蛇腹のピッチ形成の速度が前記中空円筒型母材の移送速度より遅くなるように前記蛇腹形成ギヤを駆動し、薄いときには前記螺旋状蛇腹のピッチ形成の速度が前記中空円筒型母材の移送速度より速くなるように前記蛇腹形成ギヤを駆動することを特徴とする請求項16に記載の蛇腹管の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−18571(P2009−18571A)
【公開日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−125145(P2008−125145)
【出願日】平成20年5月12日(2008.5.12)
【出願人】(595072848)三星光州電子株式会社 (134)
【Fターム(参考)】