説明

蛍光を発する新蓄光体とその応用装置

【課題】蛍光を発するようにその骨格内に炭素を導入したシリカゲル中に蓄光性セラミック粉末を分散させ新しい蓄光材を得ること。同時にLED等の照明の点光源性を改善して面光源化し、人に優しい光源にするとともに、省エネルギー的で且つ防災上有用な光源を得ること。
【解決手段】その骨格内に炭素を導入したシリカゲル中に蓄光性セラミック粉末を分散させて得た蛍光を発する蓄光性シリカゲルを複数個のLEDからなるエッジライトの導光板の裏面に配置し、LED等から発する光を前記蓄光性樹脂ペレットに入射させ、かつLED等の発する光を前記ペレット表面で乱反射させるように配置する。
蓄光材の残光効果によりLED等の点灯時間を短縮できるので省エネルギーにもなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蛍光を発する新蓄光体及びそれを用いた照明器具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の蓄光材料は特許3585994にその構造式がSrAlO:Eu,Dyで示された蓄光性セラミック粉末、またはその構造式がSrAl14O25:Eu,Dyで示された蓄光性セラミック粉末、または特許第3856312にその構造式がMO.aAl2O3bSiO2cL:fXで示された蓄光性セラミック粉末や、Sr2MgSi2O7:Eu,Dyからなる蓄光性セラミック粉末または
特許3257942または特許3257947にその構造式が
m(Sr1-a・Aa)O・n(Mg1-b・Jb)O・2(Si1-c・GeC)O:Eux、Lnyで示された蓄光性セラミック粉末または特許3606302にその構造式が
(M・Eu)AlO4・(M・Eu)O・n(Al1-a-b・B・Qa・Oで示された蓄光性セラミック粉末にアクリルやポリカーボネート等の樹脂ペレットを加えて押し出し機を用いて混練し、2mmφ程度のひも状に押し出し、裁断して長さ2mmで径2mmφ程度の蓄光性樹脂ペレットとし、前記蓄光性樹脂ペレットの中に蓄光性セラミック粉末が1から15Vol%程度分散した蓄光性樹脂ペレットを造り、その蓄光性樹脂ペレットを射出成型機に供給し、射出成型した板などの成型物を得ていた。
【0003】
しかし前記蓄光性セラミック粉末はアルミナに近い硬度を持つ硬い粒子であるため、射出成型機の磨耗が激しく、チタン等の高価な金属を用いて射出成型機の主要部分を造らねばならない為、出来た成型物は極めて高価であるという欠点があった。
また射出成型機の磨耗粉が混入することは避けられず、その為出来た蓄光体はわずかに黒ずんだ色調となることが避けられないという欠点があった。
しかし市場ではより明るい色調の蓄光体が求められているのである。
また従来の方法で射出成型機を用いて造った蓄光板の厚さを0.6mmから4mm程度まで厚くしていったとき、厚さの増加に伴いその残光輝度も増加するが、4mm以上の厚さ以上に厚さを増加しても、その残光輝度を増加させることは出来なかった。これは蓄光性セラミック粉末が蓄光板の中に3.2Vol%(即ち9.1wt%)だけ分散した蓄光板のデータである。蓄光板の厚さが4mm以上になると外部から照射した励起光が4mmより深く侵入せず、その為4mm以上の厚さ以上に厚さを増加しても、その残光輝度を増加させることは出来なかった。
【0004】
本発明はこの欠点を改善する手段を提供するものである。即ち4mm以上厚くても残光輝度が厚さの増加と共に増大する蓄光体を提供する。
また射出成型機を用いずに成型でき、且つ射出成型機の磨耗粉の混入が無いため黒ずまず、高品質で安価な蓄光体を提供することを目的とする。

【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
解決しようとする第一の問題点は、従来の蓄光体が射出成型機を用いて成型された成型体である為、出来た蓄光体はわずかに黒ずんだ色調となることが避けられないという欠点を解決する必要がある。

解決しようとする第二の問題点は、射出成型機を用いて造った蓄光板の厚さを0.6mmから4mm程度まで厚くしていったとき、厚さの増加に伴いその残光輝度も増加するが、4mm以上の厚さ以上に厚さを増加しても、その残光輝度を増加させることは出来ないという欠点である。
【0006】
解決しようとする第三の問題点は、従来の蓄光性セラミック粉末の性能を最大限に引き出すためアクリルやポリカーボネート等の透明度の高い高価な透明樹脂を用いているため高価になりすぎることである。
【0007】
それでも従来の蓄光性セラミック粉末をアクリルやポリカーボネート樹脂と押し出し機を用いて混練して出来た蓄光性樹脂ペレットは射出成型用の中間原料として大量に造られており、蓄光性樹脂ペレット自体の価格も比較的安価なので中間原料としての蓄光性樹脂ペレットをそのまま蓄光体として用い、射出成型をしない蓄光体が出来るならば、それは比較的安価なので、蓄光性樹脂ペレットを用いて安価で良い蓄光体を造る手段を見出すことが第三の問題点を解決するための一つの課題である。
【0008】
またアクリルやポリカーボネート等の高価な透明樹脂を用いずに安価な透明セラミックを用いてアクリルやポリカーボネート等の代替とする手段を見出すことも、第三の問題点を解決するためのもう一つの課題である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は上記第一の問題点を解決するために、まず例えばテトラ・エトキシシランのようなシリコンのアルコキシド溶液を加水分解しゲル化するゲル化触媒、例えば塩酸のようなゲル化触媒を用いるかあるいは加熱してシリコンのアルコキシド溶液のゲル化を開始させ、ゲル化が始まったゲル粘性体の中に蓄光性セラミック粉末を乾燥シリカゲルの体積に対して1から15Vol%だけ加えて混練機を用いて混練して分散させ、シリコンのアルコキシドの加水分解反応をさらに進行させ、縮重合させてゲル化し、出来たシリカゲルを焼成して粉砕し蓄光性シリカゲルとするゾルゲル法を用いる。
【0010】
即ちアルコール性シリカゾルをゲル化したゲル粘性体中に、
特許3585994にその構造式がSrAlO:Eu,Dyで示される蓄光性セラミック粉末、又はその構造式がSrAl14O25:Eu,Dyで示された蓄光性セラミック粉末、または特許第3856312に
その構造式がSrO.aAl2O3bSiO2:cL,fX
(Lは鉱物剤で、ハロゲン化アルカリ及び/又はハロゲン化アンモニウム塩及び/又はリン酸アンモニウム、XはEu又はDy、a,b,c,fは定数)で示された蓄光性セラミック粉末を乾燥シリカゲルの体積に対して1から15Vol%だけ加えて分散させ、アルコール性シリカゾルをゲル化したゲル粘性体を加熱する時、
2価のEuが酸化されて3価のEuにならない範囲以下の温度でゲルを加熱してゲルを収縮させ且つアルコール成分と水分を蒸散させて乾燥シリカゲルとすることを特徴とする、シリカゲル粒子の中に前記蓄光性セラミックが1から15Vol%だけ分散した蓄光性シリカゲル蓄光体を得る事ができる。
【0011】
また水性シリカゾルをゲル化させたゲル粘性体中に、耐水性の大きい蓄光性セラミックス即ち、その構造式がSr2MgSi2O7:Eu,Dyからなる蓄光性セラミック粉末またはその構造式がSrAl14O25:Eu,Dyで示された蓄光性セラミック粉末、又は特許3257942または特許3257947にその構造式が
m(Sr1-a・Aa)O・n(Mg1-b・Jb)O・2(Si1-c・GeC)O:Eux,Lny
(AはCa又はBa, JはBe又はZn又はCd、LnはDy又はLa、a,b,c,m,n,x,yは定数)で示された蓄光性セラミック粉末、または特許3606302にその構造式が
(M・Eu)AlO4・(M・Eu)O・n(Al1-a-b・B・Qa・O
(MはSr、Ca又はMg, QはDy、a,bは定数)で示された蓄光性セラミック粉末、を乾燥シリカゲルの体積に対して1から15Vol%だけ加えて分散させ、水性シリカゾルをゲル化させたゲル粘性体を加熱する時、2価のEuが酸化されて3価のEuにならない範囲以下の温度でゲルを加熱してゲルを収縮させ且つ水分を蒸散させて乾燥シリカゲルとすることを特徴とする、シリカゲル粒子の中に前記蓄光性セラミックが1から15Vol%だけ分散した蓄光性シリカゲル蓄光体を得ることが出来る。
【0012】
またアルコール性シリカゾルまたは水性シリカゾルを用いる場合、2価のEuが酸化されて3価のEuにならない範囲以下の温度でゲル粘性体を加熱するとき、空気中で加熱する場合は400℃以下の温度で加熱する。

また窒素中で加熱する場合は800℃以下の温度で加熱する。
【0013】
シリカゲルの分子式はSiO・nHOである。
上記はケイ酸末端が Siと酸素の二重結合であるが、
ケイ酸末端が Si(OH)2となるように処理されているものでも良い。
また逆相クロマト用に用いるシリカゲルと同様の手法で、疎水性基を用いて化学修飾したシリカゲルであっても良い。
【0014】
また2価のEuが酸化されて3価のEuにならない範囲以下の温度でゲル粘性体を加熱するとき、水性シリカゾルまたはアルコール性シリカゾルに加えたアルコールの水素分が残留する温度以下で加熱することにより、収縮したシリカゲル中に水素を残留させ、残留した水素の還元力により2価のEuが3価に酸化されないようにしたことを特徴とする蓄光体を得ることもできる。
【0015】
このようにシリカゲルの中に蓄光性セラミック粉末を分散させた蓄光性シリカゲルは、樹脂の中に分散させた蓄光性樹脂ペレットに比べ耐熱性が優れているので温度の高いハロゲンランプやキセノンランプのような光源の発光面に近いところで用いる蓄光体としても好適である。蓄光性セラミック粉末そのものは無機材料でありそれ自体の耐熱性は大きいし、シリカゲルの耐熱性も大きい。
【0016】
本発明の上記第一の問題点を解決する第二の方法として、まず例えば水性シリカゾルのようなシリカのゾル溶液のPHを変えるゲル化触媒、例えばアンモニアのような塩基触媒を用いてゲル化を開始させ、ゲル化が始まったゲル粘性体の中に蓄光性セラミック粉末を乾燥シリカゲルの体積に対して1から15Vol%だけ加えて混練機を用いて混練して分散させ、ゲル化をさらに進行させ出来たシリカゲルを焼成して粉砕し蓄光性シリカゲルとするゾルゲル法を用いる。
蓄光材粉末に平均粒子径3μのような、より細かい粒子を用いることもできるが蓄光性能が低下した。また平均粒子径100μのような大きな粒子径のものを用いると、より蓄光性能は増大する。これをシリカゲル粘性体中に混練するので大きな粒子径の蓄光性セラミック粉末を用いても混練中に蓄光性セラミック粉末は沈降せず混練により良く分散性できた。
【0017】
また本発明の上記第一の問題点を解決する第三の方法として、アクリルやポリカーボネートの樹脂ペレットに平均粒子径100μの蓄光性セラミック粉末を1から15Vol%だけ混合し、公知の押出機を用いて樹脂ペレットと蓄光材粉末をほぼ均一に混練し、約4mmのダイス孔から押し出して紐状の樹脂とし、ペレタイザーを用いて紐状の樹脂を切断して長径が3.4mm、短径が2.7mm、高さが3.8mmの楕円円柱状の蓄光性樹脂ペレットを造った。
用いる透明樹脂はアクリル樹脂の他に、ABS樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリプロピレン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂なども用いうる。
【発明の効果】
【0018】
比較実験は目視で行ってさえも明らかに大きな差が確認された。
従来の非常案内板に用いているJIS Z 9107規格の100wt%の蓄光材原粉末を4分間励起した後消灯して停電とし、2時間経過した後の残光輝度は10mcd/平方メートルであったが、本発明のアクリル樹脂中に蓄光性セラミックを3.2Vol%だけ含む5mm厚みの蓄光材を4分間励起した後消灯して停電とし、2時間経過した後の蓄光材の残光輝度は40mcd/平方メートルであった。
大きな違いの要因は従来の100wt%の蓄光材は光が蓄光材の内部に届かずわずかに蓄光材原粉末の表面を励起するのみで表面しか光らないが、本発明の3.2Vol%の蓄光性セラミックを含む5mm厚みの蓄光材は5mmの奥まで光が届き光源の光エネルギーを吸収して蓄光しているので5mmのマス全体が光り残光輝度が大きいためである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
テトラ・エトキシシランのようなシリコンのアルコキシド溶液を加水分解しゲル化するゲル化触媒、例えば塩酸のようなゲル化触媒を用いるか加熱してシリコンのアルコキシド溶液のゲル化を開始させ、ゲル化が始まったゲル粘性体の中に蓄光性セラミック粉末を乾燥シリカゲルの体積に対して3.2Vol%だけ加えて混練機を用いて混練して分散させ、シリコンのアルコキシドの加水分解反応をさらに進行させ、縮重合させてゲル化し、出来たシリカゲルを焼成して粉砕し蓄光性セラミック粉末を3.2Vol%だけ含んだ蓄光性シリカゲルとする。
また焼成により2価のEuが3価に酸化されないように空気中焼成では400℃以下の温度で、窒素中焼成では800℃以下の温度で焼成する。
またシリコンのアルコキシド中の水素分が完全になくならない温度で焼成すれば水素の還元性により2価のEuが3価に酸化されることを防止できる。
【0020】
また水性シリカゾルのようなシリカのゾル溶液のPHを変えるゲル化触媒、例えば塩酸のようなゲル化触媒を用いるか、加熱してゲル化を開始させゲル化が始まったゲル粘性体の中に蓄光性セラミック粉末を乾燥シリカゲルの体積に対して3.2Vol%だけ加えて混練機を用いて混練して分散させ、ゲル化をさらに進行させ出来たシリカゲルを焼成して粉砕し蓄光性セラミック粉末を3.2Vol%だけ含んだ蓄光性シリカゲルとする。
また焼成により2価のEuが3価に酸化されないように空気中焼成では400℃以下の温度で、窒素中焼成では800℃以下の温度で焼成する。
【0021】
また応用製品としては、
(a)透明樹脂板の裏面に反射ドットを印刷したエッジライト用導光板または、
(b)透明樹脂板の裏面に反射用溝を設けたエッジライト用導光板または、
(c)透明樹脂板の内部に反射用の微粒子を分散したエッジライト用導光板または、
(d)エッジライト光源から遠ざかるほどその厚みが薄くなるエッジライト用導光板、
の内いずれかのエッジライト用導光板を用い、前記エッジライト用導光板の裏面の少なくとも一部に、請求項1から請求項7に示した蓄光体層を配置し、前記エッジライト用導光板、前記蓄光体層の順で二層を積層構造としたことを特徴とし、かつエッジライトからの光がエッジライト用導光板の内部で反射してエッジライト用導光板の表面に放射され、他方反射した光の一部はエッジライト用導光板の裏面に配置した蓄光体層に入射し、前記蓄光体層の蓄光体を励起して光エネルギーの一部を蓄光し、蓄光された光の一部は前記エッジライト用導光板の表面及び裏面に放射されることを特徴とする請求項1から請求項7に示した蓄光体層を用いたエッジライトを製作できる。
【実施例1】
【0022】
1リットルのガラス容器に15℃のテトラメトキシシラン300gを入れ、80rpmの攪拌機を用いて攪拌した。次に15℃の純水120gを加えた。
攪拌を続け均一なゾルになったところで、温度を25℃に上げシリカゲル粘性体になり始めた時に、粘性体全量の5分の一と5分の四を取り分けて、5分の一の部分のゲル化をさらに進め、固形のゲルとした。
固形のゲルを取り出した後、平均粒径が500μになるように粉砕した。
これを石英のボートに詰め120℃で真空乾燥を行った。これを空気中焼成炉で400℃で1時間乾燥を行いシリカゲルとした。このシリカゲルの窒素吸着法によるBET比表面積は1g当たり25平方メートルである。
またこのシリカゲルの炭素含有量は0.15wt%であった。炭素含有量の検定は先ずゲルを1450℃で燃焼させて得られたガスを定量して炭素含有量を調べた。
このシリカゲルを蛍光を発しない容器に広げ、中心波長365nmのブラックライトを照射するとシリカゲルは白色の蛍光を発した。
【0023】
また上記で取り分けた残りの5分の四のシリカゲル粘性体にアルミン酸ストロンチウムからなる蓄光性セラミック粉末を乾燥シリカゲルの体積に対して3.2Vol%だけ混合し、混練して均一に分散したところでさらにゲル化を進め120℃で真空乾燥を行った。これを空気中焼成炉で400℃で1時間乾燥を行い乾燥シリカゲルとした。
このシリカゲルはアルミン酸ストロンチウム粒子がシリカゲル中に分散したもので、アルミン酸ストロンチウムの体積比は全体の3.2Vol%となるようにした。
このシリカゲル中に分散したアルミン酸ストロンチウム粒子を持つ新蓄光材はアルミン酸ストロンチウムが長残光を発するだけでなく、シリカゲルの部分も白色蛍光を発することが特徴である。その為アクリル樹脂の中にアルミン酸ストロンチウム粒子を3.2Vol%だけ分散させた従来の蓄光性樹脂ペレットに比べ、シリカゲル中にアルミン酸ストロンチウム粒子を3.2Vol%だけ分散させた新蓄光材は明らかに目視でもより白色に近い色調の長残光を発生した。
【0024】
蛍光シリカゲルが蛍光を発する理由に関しては、次のような仮説が存在する。図1(a)の左方の構造式ように、ガラス状のシリカゲルのネットワークに炭素化合物(二酸化炭素のようなものと推定される)がシリカゲル骨格の珪素原子(Si)を同型置換する形で閉じこめられている。これが紫外線を受けると、閉じこめられた炭素化合物の炭素―酸素あるいは珪素―酸素の化学結合が切断され図1(a)の右方の構造式のような励起状態になる。この励起状態が元の規定状態である左方の構造に戻る時に蛍光を発する、という仮説である。蛍光中心はシリカゲルに取り込まれた炭素化合物と考えられる。
【0025】
アルコール性シリカゾルを出発原料としてシリカゲルを造ると、シリカゲルのネットワークにメタノールまたはエタノール、イソプロパノール他の炭素化合物中の炭素がシリカゲル骨格の珪素原子(Si)を同型置換する形で閉じこめられるようになる。
【0026】
また水性シリカゾルを出発原料としてシリカゲルを造るときは、シリカゾルにメタノールまたはエタノール、イソプロパノール他の水溶性炭化水素であるアルコールを少量だけ加えると、水溶性炭化水素中の炭素がシリカゲル骨格の珪素原子(Si)を同型置換する形で閉じこめられるようになる。
【0027】
出来たシリカゲルの乾燥は、先ず200℃以下の常圧で乾燥し、その後350℃から600℃のいずれかの温度で常圧乾燥する。
図1(a)に炭素の閉じ込められたシリカゲル骨格を示す。
図中Siは珪素原子、Cは炭素原子、Oは酸素原子を示す。
【0028】
図1(b)は出来たシリカゲルにキセノンランプ光源から分光して得た245nmの光線を照射したときのシリカゲルの発する蛍光スペクトルで、これを(1)に示した。また照射する光の波長を240〜450nmまで変化させ、検出する蛍光波長を540nmとしたときの蛍光の強度変化を(2)に示した。
【実施例2】
【0029】
図2に本発明の蓄光性セラミック粒子を分散させたシリカゲルの1粒子の断面図を示す。蓄光性セラミック粒子の一つを番号201で示す。シリカゲルの部分を番号202で示す。このシリカゲル202の部分が白色蛍光を発する。
【実施例3】
【0030】
図3に蓄光性セラミック粒子301がシリカゲル粒子302の中に一つだけ分散している模式図を示す。
外部から入射した励起光303は蓄光性セラミック粒子301に入射し、蓄光性セラミック粒子301を透過したり表面で反射したりしながら蓄光する。勿論シリカゲル302内部を通過する励起光303はシリカゲル303に白色蛍光を発生させる。
【実施例4】
【0031】
図4に蓄光性セラミック粒子が分散した蓄光材粒子402の多数個を示す。蓄光性セラミック粒子の一つである番号401はシリカゲルの中に分散している。他の蓄光性セラミック粒子についても他のシリカゲル粒子についても同様である。
これら多数個のシリカゲル粒子の間に透明樹脂液404を含浸させ硬化させて一体の蓄光材シートまたは蓄光材ブロックとすることができる。
このシリカゲル内部に蓄光性セラミックが分散した蓄光性シリカゲル粒子を用いて、

(a)前記蓄光性シリカゲル粒子をシート状に並べ、且つ蓄光性シリカゲル粒子の間を透明樹脂バインダで連結したシート状蓄光体、または
(b)前記蓄光性シリカゲル粒子を直方体状の透明容器に充填したブロック状蓄光体、または
(c)前記蓄光性シリカゲル粒子を直方体状の透明容器に充填し、且つ蓄光性シリカゲル粒子の間を透明樹脂バインダで連結したブロック状蓄光体、または
(d)放物面鏡または凹面鏡の鏡面上に前記蓄光性シリカゲル粒子を並べ、且つ蓄光性シリカゲル粒子の間を透明樹脂バインダで連結した放物面鏡または凹面鏡面状の蓄光体、または
(e) (a)から(d)に示した前記蓄光性シリカゲル粒子に透明樹脂片または透明セラミック片または透明樹脂ビーズまたは透明セラミックビーズを混入した蓄光体、
のうちいずれかの構造持つことを特徴とする蓄光体を造ることができる。

【実施例5】
【0032】
また透明樹脂液404の代わりに前記シリカゲル粘性体液を用い蓄光性セラミック粒子が分散した蓄光材粒子402の多数個の間を充填し、ゲル化を進めて固化させ一体の蓄光材シートまたは蓄光材ブロックとすることができる。
【実施例6】
【0033】
またシリカゲル粒子402は機械的粉砕によって500μ以下の細粒とすることも可能なので、このシリカゲル細粒をクリヤーラッカーや液状シリコーンに分散させ、蓄光塗料として塗布する事もできる。
【実施例7】
【0034】
図5は蓄光性セラミック粒子501を透明アクリルまたはポリカーボネート樹脂502中に分散させ、蓄光性樹脂ペレット505とし、蓄光性樹脂ペレット505の多数個の間に透明樹脂液またはシリカゲル粘性体504を充填し、固化させて一体の一体の蓄光材シートまたは蓄光材ブロックとしたものを示す。

(a)前記蓄光性樹脂ペレットをシート状に並べ、且つ蓄光性樹脂ペレットの間を透明樹脂バインダで連結したシート状蓄光体、または
(b) 前記蓄光性樹脂ペレットをシート状に並べ、加温して蓄光性樹脂ペレット同士を熱融着させたシート状蓄光体、または
(c)前記蓄光性樹脂ペレットを直方体状の透明容器に充填したブロック状蓄光体、または
(d)前記蓄光性樹脂ペレットを直方体状の透明容器に充填し、且つ蓄光性樹脂ペレットの間を透明樹脂バインダで連結したブロック状蓄光体、または
(e)放物面鏡または凹面鏡の鏡面上に前記蓄光性樹脂ペレットを並べ、且つ蓄光性樹脂ペレットの間を透明樹脂バインダで連結した放物面鏡または凹面鏡面状の蓄光体、または
(f) 放物面鏡または凹面鏡の鏡面上に前記蓄光性樹脂ペレットを並べ、加温して蓄光性樹脂ペレット同士を熱融着させた放物面鏡または凹面鏡面状の蓄光体
(g) (a)から(f)に示した前記蓄光性樹脂ペレットに透明樹脂片または透明セラミック片または透明樹脂ビーズまたは透明セラミックビーズを混入した蓄光体、
のうちいずれかの構造を持つことを特徴とする蓄光体を造ることができる。
【実施例8】
【0035】
図6はアクリルやポリカーボネート等の蓄光性樹脂ペレット602または蓄光性シリカゲル粒子603を示す。蓄光性樹脂ペレット602または蓄光性シリカゲル粒子603は透明樹脂のケース604中に充填されている。番号605は透明樹脂のケース604の蓋体を示す。蓄光性樹脂ペレット602または蓄光性シリカゲル粒子603の各々の間に透明樹脂液やシリカゲル粘性体を注入し固化させても良いし、注入せずケースの中に蓄光性樹脂ペレット602または蓄光性シリカゲル粒子603を収納するだけでも良い。
【実施例9】
【0036】
図7に示す断面図ように複数個のLED701をエッジライト用LEDとして用い、エッジライトの導光板702の裏面に請求項1から請求項7に示した蓄光体層703を配置し、前記エッジライト用導光板702、前記蓄光体層703の順で二層を積層構造とする。その結果エッジライトから発生した光はエッジライト用導光板702の内部で反射してエッジライト用導光板702の表面に放射され、他方反射した光の一部はエッジライト用導光板702の裏面に配置した蓄光体層703に入射し、前記蓄光体層703の蓄光体を励起して光エネルギーの一部を蓄光し、蓄光された光の一部は前記エッジライト用導光板702の表面及び蓄光体層703の裏面に放射されるようになる。前記エッジライト用導光板702はLEDから遠いほどその厚みが減少するようにし、導光板内で多重反射するときLEDから遠いところほど多重反射の回数が多くなるようにし、エッジライトの性能を向上させた例を示す。端面反射体705はエッジライトLED701の入射面以外の3端面に設ける。
【実施例10】
【0037】
図8では蓄光体層803のさらに背後に反射板804を設けて前記エッジライト用導光板802、蓄光体層803、反射板804の順で三層を積層構造とし、かつエッジに設置したLED801の光がエッジライト用導光802の内部で反射してエッジライト用導光板802の表面に放射され、他方反射した光の一部はエッジライト用導光板802の裏面に配置した蓄光体層803に入射し、前記蓄光体層803を励起して光エネルギーの一部を蓄光し、蓄光された光の一部は前記エッジライト用導光板802の表面に放射され、蓄光された光の他の一部は前記蓄光体層803の裏面に配置した反射板804により回帰反射されてエッジライト用導光板802の表面に向けて放射されるようにしたものである。
【0038】
エッジライト用導光板802の裏面に図示しないドットを印刷すれば、LED801の光がドットで反射され、エッジライト用導光板802の表面に向けて放射され、また光の一部は裏面に配置した蓄光体層803に入射して蓄光され、導光板802の表面に向けて放射され一部は反射板804で回帰反射され導光板802の表面に向けて放射されるようになる。
また反射板804を取り去り、裏面の蓄光層803と導光板802のみの二層構造にすると、裏面の蓄光層803は反射板804と類似の働きをすることが分かっている。
【0039】
またエッジライト用導光板802の裏面にドットを印刷せず、図示しない線条を印刷したり刻んだりしても同様の効果がある。
【0040】
さらにエッジライト用導光板802の中に微粒子を分散させその分散率を、LED801に遠いほど濃くしても同様の効果がある。
図8(a)は断面図、図8(b)は平面図である。また導光板802の表面に拡散板806をつけてもよい。番号805は端面反射体でアルミ箔等が用いられる。
端面反射体805はLED801を取り付ける端面以外の3端面に取り付ける。
これは図7の場合と同様である。
【実施例11】
【0041】
図9はアクリルやポリカーボネート中に蓄光性セラミック粉末901を分散した蓄光性樹脂ペレットまたはシリカゲル中に蓄光性セラミック粉末901を分散したシリカゲル粉末からなる蓄光材903の1個を拡大した見取り図である。
蓄光材903の内部には、ほぼ均一にアルミン酸ストロンチウムからなる蓄光性セラミックの粉末901が分散しており、蓄光性セラミックの粉末901の体積比が1から15Vol%である時、蓄光性セラミックの粉末901はLED等外部から照射された光を吸収しやすいだけでなく、LED等の光は透明樹脂やシリカゲルからなる透明セラミックの部分902を通過して、LED等から離れたところにある図示しない別の蓄光性ペレットにも光が到達する。また蓄光性セラミックの粉末901の平均粒子径が100μであればLED等からの光は蓄光性セラミックの粉末901によって蓄光材内で程良く散乱される。また蓄光性ペレット903同士の隙間を通過して到達する光もある。
その結果蓄光材は強い光を吸収し蓄光できる。
【実施例12】
【0042】
蓄光性セラミックであるアルミン酸ストロンチウムのある種のものは水分に出会うと加水分解しやすい性質があるので、直方体状などの透明なケース内に蓄光性樹脂ペレットや蓄光性セラミックを分散したシリカゲル粉末からなる蓄光材を封入し、透明樹脂の液体を注入して固化させ、蓄光性樹脂ペレットや蓄光性セラミックを分散したシリカゲル粉末からなる蓄光材同士の隙間を透明樹脂で満たせば、外来の水分から遮断され蓄光性セラミックは加水分解しにくくなることが解っている。また蓄光性樹脂ペレットや蓄光性セラミックを分散したシリカゲル粉末からなる蓄光材と共に透明樹脂や透明セラミックまたはガラスの片やビーズを混ぜておいてもよい。このようにすると透明樹脂や透明セラミックを通過した光は蓄光体の奥深くまで届き蓄光し、より残光輝度が増大する。
【0043】
図10に蓄光性樹脂ペレットまたは蓄光性セラミックを分散したシリカゲル粉末1003の一つを示す。蓄光性樹脂ペレットまたは蓄光性セラミックを分散したシリカゲル粉末1003の多数個はケース1004をもちいて、LED1001の頭部が露出するように充填されている。このようにするとLED1001の発する光は余り減衰せず、上面に放射され、かつ蓄光材1004による蓄光効果も利用できる。
【実施例13】
【0044】
図11に示すように放物面鏡または凹面鏡1104の鏡面上に前記蓄光性樹脂ペレットや蓄光性セラミックを分散したシリカゲル粉末からなる蓄光材1103を並べた放物面鏡または凹面鏡面状の蓄光体、または放物面鏡または凹面鏡の鏡面上に蓄光性樹脂ペレットや蓄光性セラミックを分散したシリカゲル粉末からなる蓄光材を並べ、且つ蓄光性樹脂ペレットの間を透明樹脂バインダで連結した放物面鏡または凹面鏡面状の蓄光体を造ることも出来る。
【0045】
図11(a)は放物面鏡または凹面鏡1104の鏡面上に前記蓄光性樹脂ペレットや蓄光性セラミックを分散したシリカゲル粉末からなる蓄光材1103を並べ蓄光材1103の多数個の間を透明樹脂等で連結した実施例である。特に前記蓄光性樹脂ペレットを用いる場合は放物面鏡または凹面鏡1104の鏡面上に蓄光性樹脂ペレットを並べて加温し熱融着させてもよい。発光体1101にLEDやハロゲンランプ、キセノンランプ、タングステンランプなどを示す。

図11(b)は放物面鏡または凹面鏡1104の鏡面上に前記蓄光性樹脂ペレットや蓄光性セラミックを分散したシリカゲル粉末からなる蓄光材1103を並べるとき、ケース1102を用いて前記蓄光性樹脂ペレットや蓄光性セラミックを分散したシリカゲル粉末からなる蓄光材1103を保持した実施例を示す。
【実施例14】
【0046】
また直方体状などの透明なケースを用いず、蓄光性樹脂ペレットや蓄光性セラミックを分散したシリカゲル粉末からなる蓄光材同士を透明樹脂バインダを用いて連結して図示しない蓄光体シートにしても良い。蓄光性樹脂ペレットを用いる場合はシートやブロックの形をした図示しない金型に蓄光性樹脂ペレットを並べて加圧し加熱して互いに熱融着させてもよい。
【実施例15】
【0047】
またV字形またはコの字型または半円型または半楕円型の断面をもつ金属またはガラスレールを用いて、レールの開口部に請求項1、請求項2に示す蓄光性シリカゲル粒子を充填し、蓄光性シリカゲル粒子同士を透明樹脂バインダを用いて連結したことを特徴とする蓄光体を造ることができる。
【0048】
またV字形またはコの字型または半円型または半楕円型の断面をもつ金属またはガラスレールを用いて、レールの開口部に請求項7に示す蓄光性樹脂ペレットを充填し、蓄光性樹脂ペレット同士を透明樹脂バインダを用いて連結するか、または蓄光性樹脂ペレットを加熱し、蓄光性樹脂ペレット同士を熱融着したことを特徴とする蓄光体を造ることができる。
【0049】
図12は蛍光灯と類似の形をした直管型LEDライトの側方の近傍にV字形の断面をもつ金属またはガラスレール1201を配置した実施例を示す。金属またはガラスレールの開口部1202には蓄光性樹脂ペレット1203を充填した後、蓄光性樹脂ペレット1203をレールごと加熱し、蓄光性樹脂ペレット1203同士を熱融着して一体の蓄光体とした。この蓄光体がLEDライトからの光で励起されて蓄光し、LEDライトが消灯したとき長残光を発する。
図12(a)にV字型断面のレール、図12(b)にレールの開口部に蓄光材を融着した図を示す。
金属またはガラスレールはV字型に限らずコの字型または半円または半楕円型の断面を持つ金属またはガラスレールであっても良い。
【0050】
また図13のように蛍光灯と類似の形をした直管型LEDライトの側方の近傍にV字形またはコの字型または半円または半楕円型の断面をもつ金属またはガラスレールを配置し、金属またはガラスレールの開口部1202には蓄光性シリカゲル粒子を充填した後、蓄光性シリカゲル粒子間を透明樹脂バインダまたはシリカゲル粘性体バインダで連結しバインダを固化させ一体の蓄光体としてもよい。
この蓄光体がLEDライトからの光で励起されて蓄光し、LEDライトが消灯したとき長残光を発する。
【0051】
図13に直管型LEDライトに用いるLED基板1301を示す。LED1302は基板1301上に複数個配置する。このLED1302が発する光は金属またはガラスレール1303の開口部1304に充填され互いに熱融着した図示しない蓄光ペレットや互いにバインダで連結された図示しないシリカゲル蓄光体に入射し蓄光体を励起する。LED消灯時には蓄光体は長残光を発する。
【0052】
図14(a)はコの字型の断面を持つ金属またはガラスレール1401の断面を示す。このレールの開口部1402には図示しない蓄光体を充填する。
図14(b)は半楕円状の断面を持つ金属またはガラスレール1403の断面を示す。このレールの開口部1404には図示しない蓄光体を充填する
【0053】
図15は図13で用いている直管型LED基板1301とLED1302の代わりに導光板1501とエッジライト用LED1502を用いた例を示す。
この導光板1501とLED1502を図13の基板1301の位置に置き、LED1502からの光を導光板1501で導光し導光板1501の表面1503から放射された光を金属またはガラスレール1303と同様な図示しない金属またはガラスレールの開口部に充填された蓄光材に入射させ蓄光材を励起し、消灯時には蓄光材が長残光を発生するようにする。
【0054】
またLEDは基板1301のような長い長方形の直管型LED基板だけに限らず、ドーナツ型のLED基板でも、正方形の基板上に碁盤の目のような均等な間隔でLEDを配列した基板であっても良い。
また光源はLED以外に冷陰極管、蛍光灯、ハロゲンランプ、キセノンランプであっても良い。
【0055】
また蓄光性樹脂ペレットや蓄光性セラミックを分散したシリカゲル粉末からなる蓄光材を透明塗料ビヒクルに混ぜて蓄光塗料とすることもできる。
【0056】
建物は消防法により非常用案内板の設置が義務付けられており、現状の非常用案内板の蓄光性能は前述のようにあまり満足すべきものではないので、本発明の実施によって、より長残光性能を有する非常案内板兼用・避難誘導灯や長残光性能を有する一般照明機器を提供できることになり、停電等災害時の安全性の向上に寄与できる。
また蓄光により長残光性能があるので間歇的に消灯しても視認できるので、間歇点灯やパルス点灯により一般照明の省エネ化を図ることが可能で炭酸ガス削減や地球温暖化防止に寄与できる。
【産業上の利用可能性】
【0057】
本発明は以上のように構成され、前述のような効果があるので、LED等の点光源性をエッジライト導光板によって面光源性に出来るだけでなくLED等が消灯したときにも導光板背面の蓄光材が強い光を発するので、避難誘導灯兼用・避難誘導灯として用いることが出来ることになり、防災上有用な避難誘導灯兼用・避難誘導灯及び一般照明機器を提供できる。
【0058】
また今まで室内では強い点光源性が忌諱されて間接照明として用いるほか無かったLED等の照明を面光源化し、人に優しい柔らかい直接照明として用いうることが出来る。また前記のように停電時にも蓄光体が光る省エネルギー的な光源が出来ることになるので地球温暖化防止に貢献できる。
また地下鉄等で停電事故が起こったときの避難誘導用の照明を提供できる。

【0059】
【特許文献1】特許庁電子図書館で先行技術を検索した。特許出願を検索する検索式=(シリカゲル+ケイ酸ゲル+珪酸ゲル)&(蓄光+夜光+残光)でヒット数5件であり、本出願は下記5件のいずれにも抵触しない。 1. 特開2005-340192 長残光性を有するランプ 2. 特開平08-043556 蓄光型砂時計 3. 特許3948757 ケイ酸塩長残光の発光材料及びその製造方法 4. 特公平05-036062 発光消臭剤 5. 実登3101899 充電式発光浮標
【0060】
【特許文献2】さらに特許出願を検索する検索式=(シリカゲル+ケイ酸ゲル+珪酸ゲル)&蛍光 で検索、ヒット件数 94件であり、本出願は下記94件のいずれにも抵触しない。 1. 特開2008-028384 発光ダイオード封止構造 2. 特開2007-322118 格好良く元気がでる森の気エヤコン 3. 特開2007-284679 カーボンナチューブを含む複合材料及びその製造方法 4. 特開2007-234613 平板発光ランプ装置及びその製造方法 5. 特開2007-131641 固体支持体上での標識化オリゴヌクレオチドおよびアナログの合成のための方法および組成物 6. 特開2007-123390 発光装置 7. 特開2007-005748 光電子半導体素子 8. 特開2006-313675 蛍光表示管 9. 特開2006-189843 ディスプレイ用フィルタ、及びその製造方法 10. 特開2006-081618 空気浄化装置 11. 特開2005-340192 長残光性を有するランプ 12. 特開2005-276808 平板発光ランプ装置及びその製造方法 13. 特開2005-268154 電界放出型冷陰極の製造方法、電界放出型冷陰極および電界放出型画像表示装置 14. 特開2005-150484 半導体発光素子用被膜及びその製造方法並びに半導体発光装置 15. 特開2005-145849 新規物質 16. 特開2005-037287 ディーゼル粒子中のニトロ多環芳香族炭化水素の分析装置と分析方法 17. 特開2004-355891 電界放出型冷陰極、その製造方法及び電解放出型画像表示装置 18. 特開2004-352542 ナノ粒子で装飾された無機成形体及びその製造方法 19. 特開2004-226234 機能性ビーズ、その読み取り方法および読み取り装置 20. 特開2004-093331 高感度アフィニティー反応検出チップ及びその作製方法並びに検出装置 21. 特開2003-335962 難燃性膜材用シート及び難燃性膜材 22. 特開2003-284552 イオン性高分子同定用高分子チップ及びイオン性高分子の同定方法 23. 特開2003-257666 有機ELディスプレイ 24. 特開2003-213254 珪酸塩蛍光体の製造方法 25. 特開2003-201473 酸化亜鉛−シリカ系無機多孔質蛍光体及びその製造方法 26. 特開2003-201118 無機金属化合物粉末の製造方法 27. 特開2003-155478 蛍光シリカゲルおよびその製造方法 28. 特開2002-357595 ジフェニルアントラセンの測定方法 29. 特開2002-284641 標識メークアップ化粧料 30. 特開2002-282816 有機ハロゲン化物処理設備監視システム 31. 特開2002-020127 合成石英ガラス粉及び合成石英ガラス成形体 32. 特開2002-014032 合成石英ガラス粉又はシリカゲルの検査方法 33. 特開2001-200248 電場発光蛍光体、その製造方法および有機分散型電場発光素子 34. 特開2001-122676 調湿タイルの製造方法および調湿タイル 35. 特開2000-070726 酸化物光触媒、及びそれを備えた物品 36. 特開平11-317157 電子放出素子や画像形成装置等の製造方法 37. 特開平11-290697 光触媒酸化チタン、および光触媒脱臭体、および光触媒脱臭、環境浄化装置 38. 特開平11-056392 酵素活性測定法およびバインディング測定法 39. 特開平10-245389 新規抗ウイルス活性物質 40. 特開平10-019785 光導波路型センサ 41. 特開平09-208414 楽器用抗菌処理鍵 42. 特開平09-171011 ガス反応性色素、同反応性色素を用いるガス検知材、ガス検知方法又はガス検知装置 43. 特開平08-048605 抗菌性複合体およびその製造方法 44. 特開平08-043308 抗菌性材料の添加量判定装置および判定方法 45. 特開平07-278348 抗菌性樹脂組成物 46. 特開平07-232060 化学物質吸着シートの製造法 47. 特開平05-078379 抗生物質、その製法、それを含有する農園芸用殺菌剤並びにその生産菌 48. 特表2008-506961 装置構成要素および被検体の存在を検出するための装置構成要素の使用 49. 特表2007-535615 新規なシリケート系黄色−緑色蛍光体 50. 特表2007-532882 抗体結合体の質量分析 51. 特表2007-532683 動物の外部寄生虫を治療、予防及び抑制するための、抗寄生虫薬及び方法 52. 特表2006-511513 キングコブラ毒液からの抗不整脈化合物およびその精製方法 53. 特表2005-536625 ポリオール修飾シラン由来シリカの形態および収縮を制御する方法および化合物 54. 特表2005-528466 種々の発光強度及び周波数を有する発光性の球状非自己蛍光性シリカゲル 55. 特表2005-526053 温血動物の免疫、抗炎症性、抗腫瘍性、及びDNA修復の工程を促進するための、植物種の水溶性抽出物の生体活性成分の単離、精製、及び構造同定 56. 特表2005-525554 バイオセンサ用途のための受容体(例えば、ポリヌクレオチド、抗体など)を有する高分子電解質複合体(例えば、両性イオンポリチオフェン) 57. 特表2005-516595 ヘテロ配座ポリヌクレオチドおよび使用方法 58. 特表2004-510167 蛍光物質の層を使用して電離放射線を検出するための装置 59. 特表2003-511358 1以上の化合物の製造およびスクリーニングのための方法 60. 特表2003-511059 PNA−DNAキメラプローブを用いたテンプレート依存型ライゲーション 61. 特表2003-511045 RNA結合化合物の同定方法 62. 特表2003-507024 PNA−DNAキメラの3’末端でのポリメラーゼ伸長 63. 特表2002-537401 固体支持体上での標識化オリゴヌクレオチドおよびアナログの合成のための方法および組成物 64. 特表2002-529682 物質の濃度測定システム 65. 特表2002-503454 体液中の腫瘍細胞の定量方法とそれに適した検査キット 66. 特表2000-512126 体液中の腫瘍細胞を数量化するための方法およびかかる方法に適合した試験キット 67. 特表2000-511880 カリックスピロール、カリックスピリジノピロールおよびカリックスピリジン 68. 特表2000-500740 オリゴヌクレオチドの溶液相合成方法 69. 特表平11-505923 アナライト濃度測定用高感度単層システム製造方法、およびこの方法によって形成されるシステム 70. 特表平11-504316 進行性グリコシル化終末産物に結合する薬剤及びその使用方法 71. 特表平10-502614 タグでコードされる複合体の組合せ化学ライブラリ 72. 特表平09-511486 合成レセプター、ライブラリー及びこれらの使用 73. 特表平08-506175 タグでコードされる複合体の組合せ化学ライブラリ 74. 特表平08-504851 遷移金属触媒に関係がない酸素捕獲剤 75. 再表01/011364 分注機を利用した自動標識化方法、目的物質自動選別方法、塩基配列決定方法および自動分注システム 76. 特許4009722 ナノ粒子で装飾された無機成形体及びその製造方法 77. 特許3881883 有機ハロゲン化物処理設備監視システム 78. 特許3855803 ジフェニルアントラセンの測定方法 79. 特許3830968 アナライト濃度測定用高感度単層システム製造方法、およびこの方法によって形成されるシステム 80. 特許3789817 PNA−DNAキメラプローブを用いたテンプレート依存型ライゲーション 81. 特許3195054 マンガンをドープした珪酸亜鉛に基づく蛍光材料およびその製造方法 82. 特許3154375 抗菌性複合体およびその製造方法 83. 特許3115324 核酸を単離する装置及び方法 84. 特許2819041 アマチャ由来抗変異原性作用剤 85. 特許2518637 アミノ酸分析のためのアミノ酸蛍光誘導体混合物とアミノ酸分析のためのアミノ酸蛍光誘導体混合物の製造方法とアミノ酸蛍光誘導体混合物をアミノ酸分析に使用する方法 86. 特公平08-007215 抗原および/又は抗体の検出方法および検出用の試験キット 87. 特公平06-086389 ヤシャブシ実由来抗紫外線誘発突然変異作用剤 88. 特公平06-082100 光学センサとその製造方法 89. 特公平05-067610 90. 特公平05-065490 91. 特公平05-036062 92. 特公平03-024984 93. 実開昭62-018955 94. 実登3120556 混合光発光ダイオード構造
【0061】
【特許文献3】またエッジライトへの応用に関して、特許庁電子図書館で下記の先行技術28件を検索した。しかし本出願は下記のものに抵触しない。 1.実用新案昭63-082222 取下2.特開平7-176794号 板のいずれか一方に蛍光(査定なし)3.特開平7-056163号 取り下げ 直下蛍光4.特開平5-346510号 取下 シャープ エッジ 蛍光5.特開平5-289074号 取下ソニー エッジ 蛍光6.特開平3-231792号 取下セイコー エッジ 蛍光7.特開昭54-092345号 取下 期限切れ セイコー エッジ 蓄光8.特開昭52-020796号 取下 期限切れ カシオ テーパエッジ 蛍光9.特開昭52-006496号 拒絶 東芝 エッジ 蛍光10.特公平7-118299号 登録 期限切れ エッジ 蓄光11.実開平6-016901号 取下 村田 エッジ 裏残光12.実用新案全文平1-146217 拒絶 三洋 偏向板 蛍光13.特開 平3−189627(JP,A)14.特開 平2−3011(JP,A)15.特開 平4−267215(JP,A)16.特開 平7−176794(JP,A)17.特開 平7−56163(JP,A)18.特開 平5−346510(JP,A)19.特開 平5−289074(JP,A)20.特開 平3−231792(JP,A)21.特開 昭54−92345(JP,A)22.特開 昭52−20796(JP,A)23.特開 昭52−6496(JP,A)24.実開 昭63−82222(JP,U)25.実開 平6−16901(JP,U)26.実開 平1−146217(JP,U)27.特公 平7−118299(JP,B2)28.特許登録 第3196870
【0062】
上記のように本発明は防災・セキュリティと省エネルギーという2大効果をもたらし産業上きわめて有用である。
本発明は上記のように構成されており、全ての手段は公知の手段を用いて実現できるので、本発明はその構成が完成されていることは明白である。
また本発明は均等の原則により、以上に述べた実施例及び本文、請求項に限定されるものではなく、要旨を変更しない範囲で種々の変更、派生例の実施が可能であることは言うまでも無い。

【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】(a)は本発明に用いる蛍光を発するシリカゲルの構造式を示す。 このシリカゲル中に図示しない蓄光性セラミック粉を分散する。 (b)は本発明に用いる蛍光を発するシリカゲルの蛍光発光特性を示す。
【図2】本発明のシリカゲルの一粉末を示す断面図であり蓄光性セラミックの粉末の複数個がシリカゲル中に分散している。
【図3】本発明のシリカゲルの一粉末中で入射光が散乱され蓄光され且つシリカゲルは蛍光を発生している断面図を示す。
【図4】本発明のシリカゲルの複数個の粉末を示す断面図。シリカゲル粉末間はバインダーにより連結されている。
【図5】本発明の蓄光性樹脂ペレットの複数個を示す断面図。蓄光性樹脂ペレット間はバインダーにより連結されている。
【図6】本発明の蓄光性樹脂ペレットの複数個またはシリカゲルの複数個の粉末を透明ケースに収納した断面図を示す。各蓄光性樹脂ペレットまたは粉末間はバインダーを用いて連結しても良いし、バインダーを用いなくとも良い。また蓄光性樹脂ペレットの場合は加温して加圧し互いに熱融着させても良い。
【図7】本発明の一実施例であるエッジライトを示す断面図。
【図8】(a)は本発明の別の実施例であるエッジライトを示す断面図。(b)はその平面図。
【図9】透明樹脂の中に蓄光性セラミックを分散させた本発明の蓄光性樹脂ペレットの一個を示す見取り図。
【図10】本発明の平面光源で、LEDの側面部に本発明の蓄光性ペレットまたは蓄光性シリカゲルを配置し、LEDからの直接光は減衰させず且つ蓄光も行った実施例を示す断面図。
【図11】(a)は放物面鏡または凹面鏡の内面に本発明の蓄光性樹脂ペレットまたは蓄光性シリカゲル粉末を配置した実施例を示す断面図。(b)は放物面鏡または凹面鏡の内面に本発明の蓄光性樹脂ペレットまたは蓄光性シリカゲル粉末を透明ケース内に保持して配置した実施例を示す断面図。
【図12】(a)はV字型の断面を持つ金属またはガラスレールを示す見取り図。(b)はV字型の断面を持つ金属またはガラスレールの開口部に蓄光材を充填した見取り図。
【図13】直管型LEDに用いるLED基板と蓄光材を充填するV字型の金属またはガラスレールの位置関係を示す見取り図。
【図14】(a)はコの字型断面を持つ金属またはガラスレールの断面図。 (b)は半楕円型断面を持つ金属またはガラスレールの断面図。
【図15】直管型LED基板1301とLED1302の代わりに用いる導光板とエッジライト用LEDを示す見取り図。
【符号の説明】
【0064】
Si;珪素原子
O;酸素原子
C;炭素原子
hν;光量子

201;蓄光性セラミック粉末
202;シリカゲル部分
301;蓄光性セラミック粉末
302;シリカゲル部分
303;外部より入射した光
401;蓄光性セラミック粉末
402;シリカゲルの部分
404;バインダー部分
501;蓄光性セラミック粉末
502;透明樹脂の部分
504;バインダー部分
505;蓄光性樹脂ペレットの一つ
601;蓄光性セラミック粉末
602;透明樹脂の部分
603;シリカゲルの部分
604;透明ケースの上面
605;透明ケースの裏面
701;LED
702;導光板
703;蓄光層
705;エッジ反射層
706;拡散板
801;LED
802;導光板
803;蓄光層
804;反射板
805;エッジ反射層
806;拡散板
901;蓄光性セラミック粉末
902;透明樹脂の部分
903;蓄光性樹脂ペレットの一つ
1001;LED
1003;蓄光性樹脂ペレットまたは蓄光性シリカゲル粉末
1004;LEDの基板
1101;LED
1102;透明樹脂ケースの断面
1103;蓄光性樹脂ペレットまたは蓄光性シリカゲル
1104;放物面鏡または凹面鏡の断面
1201;金属またはガラスレール
1202;金属またはガラスレールの開口部
1203;開口部に充填した蓄光材
1301;LED基板
1302;LED
1303;金属またはガラスレール
1304;金属またはガラスレールの開口部
1401;コの字型レールの断面
1402;コの字型レールの開口面
1403;半楕円型の断面を持つ金属またはガラスレール
1404;半楕円型の断面を持つ金属またはガラスレールの開口部
1501;導光板
1502;エッジライトのLED他の発光体
1503;導光板の表面で光を放射する面


【特許請求の範囲】
【請求項1】
アルコール性シリカゾルをゲル化したゲル粘性体中に、
その構造式がSrAlO:Eu,Dy、又はその構造式がSrAl14O25:Eu,Dyで示された蓄光性セラミック粉末、
またはその構造式がSrO.aAl2O3bSiO2:cL,fX
(Lは鉱物剤で、ハロゲン化アルカリ及び/又はハロゲン化アンモニウム塩及び/又はリン酸アンモニウム、XはEu又はDy、a,b,c,fは定数)
で示された蓄光性セラミック粉末を乾燥シリカゲルの体積に対して1から15Vol%だけ加えて分散させ、アルコール性シリカゾルをゲル化したゲル粘性体を加熱する時、
2価のEuが酸化されて3価のEuにならない範囲以下の温度でゲルを加熱してゲルを収縮させ且つアルコール成分と水分を蒸散させて乾燥シリカゲルとすることを特徴とする、シリカゲル粒子の中に前記蓄光性セラミックが1から15Vol%だけ分散した蓄光性シリカゲル蓄光体。
【請求項2】
水性シリカゾルをゲル化させたゲル粘性体中に、
その構造式がSr2MgSi2O7:Eu,Dyからなる蓄光性セラミック粉末又は
その構造式がSrAl14O25:Eu,Dyからなる蓄光性セラミック粉末又は
その構造式が
m(Sr1-a・Aa)O・n(Mg1-b・Jb)O・2(Si1-c・GeC)O:Eux,Lny
(AはCa又はBa, JはBe又はZn又はCd、LnはDy又はLa、a,b,c,m,n,x,yは定数)で示された蓄光性セラミック粉末、またはその構造式が
(M・Eu)AlO4・(M・Eu)O・n(Al1-a-b・B・Qa・O
(MはSr、Ca又はMg, QはDy、a,bは定数)で示された蓄光性セラミック粉末を乾燥シリカゲルの体積に対して1から15Vol%だけ加えて分散させ、水性シリカゾルをゲル化させたゲル粘性体を加熱する時、2価のEuが酸化されて3価のEuにならない範囲以下の温度でゲルを加熱してゲルを収縮させ且つ水分を蒸散させて乾燥シリカゲルとすることを特徴とする、シリカゲル粒子の中に前記蓄光性セラミックが1から15Vol%だけ分散した蓄光性シリカゲル蓄光体。
【請求項3】
請求項1から請求項2において、2価のEuが酸化されて3価のEuにならない範囲以下の温度でゲル粘性体を加熱するとき、空気中で加熱する場合は400℃以下の温度で加熱することを特徴とする蓄光性シリカゲル蓄光体。
【請求項4】
請求項1から請求項2において、2価のEuが酸化されて3価のEuにならない範囲以下の温度でゲル粘性体を加熱するとき、窒素中で加熱する場合は800℃以下の温度で加熱することを特徴とする蓄光性シリカゲル蓄光体。
【請求項5】
請求項1から請求項2において、2価のEuが酸化されて3価のEuにならない範囲以下の温度でゲル粘性体を加熱するとき、シリカゾルに加えたアルコールの水素分が残留する温度以下で加熱することにより、収縮したシリカゲル中に水素を残留させ、残留した水素の還元力により2価のEuが3価に酸化されないようにしたことを特徴とする蓄光性シリカゲル蓄光体。
【請求項6】
請求項1から請求項5において、シリカゲル内部に蓄光性セラミックが分散した前記蓄光性シリカゲル粒子を用いて造った、

(a)
前記蓄光性シリカゲル粒子をシート状に並べ、且つ蓄光性シリカゲル粒子の間を透明樹脂バインダで連結したシート状蓄光体、または
(b)
前記蓄光性シリカゲル粒子を直方体状の透明容器に充填したブロック状蓄光体、または
(c)
前記蓄光性シリカゲル粒子を直方体状の透明容器に充填し、且つ蓄光性シリカゲル粒子の間を透明樹脂バインダで連結したブロック状蓄光体、または
(d)
放物面鏡または凹面鏡の鏡面上に前記蓄光性シリカゲル粒子を並べ、且つ蓄光性シリカゲル粒子の間を透明樹脂バインダで連結した放物面鏡または凹面鏡面状の蓄光体、または
(e)
(a)から(d)に示した前記蓄光性シリカゲル粒子に透明樹脂片または透明セラミック片または透明樹脂ビーズまたは透明セラミックビーズを混入した蓄光体、
のうちいずれかの構造持つことを特徴とする蓄光体。
【請求項7】
請求項1または請求項2に示した構造式の蓄光性セラミック粉末とアクリルやポリカーボネート等の樹脂ペレットを押し出し機を用いて混練し、1から15Vol%の蓄光材粉末を分散させた蓄光性樹脂ペレットを造り、出来た蓄光性樹脂ペレットの一辺が0.5mm以上6mm以下の直方体状の蓄光性樹脂ペレットまたは長短径が0.5mm以上6mm以下で、高さが0.5mm以上6mm以下の楕円円柱状の蓄光性樹脂ペレットを用いて造った、

(a)前記蓄光性樹脂ペレットをシート状に並べ、且つ蓄光性樹脂ペレットの間を透明樹脂バインダで連結したシート状蓄光体、または
(b) 前記蓄光性樹脂ペレットをシート状に並べ、加温し蓄光性樹脂ペレット同士を熱融着させたシート状蓄光体、または
(c)前記蓄光性樹脂ペレットを直方体状の透明容器に充填したブロック状蓄光体、または
(d)前記蓄光性樹脂ペレットを直方体状の透明容器に充填し、且つ蓄光性樹脂ペレットの間を透明樹脂バインダで連結したブロック状蓄光体、または
(e)放物面鏡または凹面鏡の鏡面上に前記蓄光性樹脂ペレットを並べ、且つ蓄光性樹脂ペレットの間を透明樹脂バインダで連結した放物面鏡または凹面鏡面状の蓄光体、または
(f) 放物面鏡または凹面鏡の鏡面上に前記蓄光性樹脂ペレットを並べ、加温して蓄光性樹脂ペレット同士を熱融着させた放物面鏡または凹面鏡面状の蓄光体、
(g) (a)から(f)に示した前記蓄光性樹脂ペレットに透明樹脂片または透明セラミック片または透明樹脂ビーズまたは透明セラミックビーズを混入した蓄光体、
のうちいずれかの構造を持つことを特徴とする蓄光体。
【請求項8】
請求項1から請求項5に述べられた方法で造ったことを特徴とする、内部に蓄光性セラミックが分散した蓄光性シリカゲル粒子または前記蓄光性シリカゲル粒子を分散した蓄光塗料、またはシート状蓄光体またはブロック状蓄光体及び前記蓄光体を製造する製造方法。
【請求項9】
請求項7に述べられた方法で造ったことを特徴とする、内部に蓄光性セラミックが分散した蓄光性樹脂ペレット、及び蓄光性樹脂ペレットを分散させた蓄光塗料、またはシート状蓄光体またはブロック状蓄光体及び前記蓄光体を製造する製造方法。
【請求項10】
請求項1から請求項7において、
(a)
透明樹脂板の裏面に反射ドットを印刷したエッジライト用導光板または、
(b)
透明樹脂板の裏面に反射用溝を設けたエッジライト用導光板または、
(c)
透明樹脂板の内部に反射用の微粒子を分散したエッジライト用導光板または、
(d)
エッジライト光源から遠ざかるほどその厚みが薄くなるエッジライト用導光板、
の内いずれかのエッジライト用導光板を用い、前記エッジライト用導光板の裏面の少なくとも一部に、請求項1から請求項7に示した蓄光体層を配置し、前記エッジライト用導光板、前記蓄光体層の順で二層を積層構造としたことを特徴とし、かつエッジライトからの光がエッジライト用導光板の内部で反射してエッジライト用導光板の表面に放射され、他方反射した光の一部はエッジライト用導光板の裏面に配置した蓄光体層に入射し、前記蓄光体層の蓄光体を励起して光エネルギーの一部を蓄光し、蓄光された光の一部は前記エッジライト用導光板の表面及び裏面に放射されることを特徴とする請求項1から請求項7に示した蓄光体層を用いたエッジライト。
【請求項11】
請求項1から請求項7において、
(a)透明樹脂板の裏面に反射ドットを印刷したエッジライト用導光板または、
(b)透明樹脂板の裏面に反射用溝を設けたエッジライト用導光板または、
(c)透明樹脂板の内部に反射用の微粒子を分散したエッジライト用導光板または(d)エッジライト光源から遠ざかるほどその厚みが薄くなるエッジライト用導光板、の内いずれかのエッジライト用導光板を用い、前記エッジライト用導光板の裏面の少なくとも一部に、請求項1から請求項7に示した蓄光体層を配置し、かつ前記蓄光体層の背面には反射板を設け、前記エッジライト用導光板、前記蓄光体層、前記反射板の順で三層を積層構造としたことを特徴とし、かつエッジライトからの光がエッジライト用導光板の内部で反射してエッジライト用導光板の表面に放射され、他方反射した光の一部はエッジライト用導光板の裏面に配置した蓄光体層に入射し、前記蓄光体層の蓄光体を励起して光エネルギーの一部を蓄光し、蓄光された光の一部は前記エッジライト用導光板の表面に放射され、蓄光された光の他の一部は前記蓄光体層の裏面に配置した反射板により回帰反射されてエッジライト用導光板の表面に向けて放射されることを特徴とする請求項1から請求項7に示した蓄光体層を用いたエッジライト。
【請求項12】
請求項1または請求項2において、前記蓄光性シリカゲルはシリカゲルのネットワーク中に炭素化合物がシリカゲル骨格の珪素原子(Si)を同型置換する形で閉じこめられていることを特徴とする蓄光体。
【請求項13】
V字形またはコの字型または半円または半楕円型の断面をもつ金属またはガラスレールを用いて、レールの開口部に請求項1、請求項2に示す蓄光性シリカゲル粒子を充填し、蓄光性シリカゲル粒子同士を透明樹脂バインダを用いて連結したことを特徴とする蓄光体。
【請求項14】
V字形またはコの字型または半円または半楕円型の断面をもつ金属またはガラスレールを用いて、レールの開口部に請求項7に示す蓄光性樹脂ペレットを充填し、蓄光性樹脂ペレット同士を透明樹脂バインダを用いて連結するか、または蓄光性樹脂ペレットを加熱し、蓄光性樹脂ペレット同士を熱融着したことを特徴とする蓄光体。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2009−235135(P2009−235135A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−79351(P2008−79351)
【出願日】平成20年3月25日(2008.3.25)
【出願人】(398034733)エス・ジー・ケイ有限会社 (7)
【Fターム(参考)】