説明

血中代謝物濃度の非侵襲的監視

患者の血中代謝物濃度を非侵襲的に監視するための解決策が開示される。一実施形態において、方法は、センサアレイで、複数の電磁インピーダンス読み取り値を、患者の表皮層及び患者の真皮層又は皮下層のいずれかから、読み取り値間の差が閾値を超えるまで繰り返し計測するステップと、差を表すインピーダンス値を、等価回路モデル及び患者の生理学的特徴を表す個人調整因子データを使用して算出するステップと、患者の血中代謝物濃度を、インピーダンス値及び血中代謝物濃度アルゴリズムから測定するステップであって、血中代謝物濃度アルゴリズムは、患者の血中代謝物濃度データ対電磁インピーダンスデータ値の対応を含む、ステップとを含む。

【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
[0001]本出願は、部分的には、2008年10月27日に出願された米国特許出願第12/258,509号及び2009年6月9日に出願された米国特許仮出願第61/185,258号に関し、これらは参照により本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
[0002]本開示は、患者の血中代謝物濃度(blood metabolite level)の非侵襲的監視に関する。より詳細には、本開示は、センサアレイ及び電磁インピーダンス断層撮影を用いて患者の血中代謝物濃度を非侵襲的に監視するための解決策に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]グルコース濃度、乳酸濃度及び水和レベルなどの血中代謝物濃度は、患者の健康及び身体の状態についての重要な指標である。非侵襲的血中代謝物監視システムにおいて、生物学的データの計測値は、患者の身体の表面(表皮)で取られる。これらの表面計測値は、下の層(例えば、真皮層又は皮下層)で取られる侵襲的な計測値と比べて、身体の変化に影響を受けやすい。体温、発汗、水分レベルなどの変動が、患者の生物学的データに急速且つ劇的な変化を引き起こす可能性がある。表皮層を介して(皮膚上でセンサを使用して)生物学的データ(すなわち、血中代謝物濃度)を測定しようとする際、こういった変化を補正するなかで困難が生じる。
【発明の概要】
【0004】
[0004]患者の血中代謝物濃度の非侵襲的監視を可能にする解決策を開示する。一実施形態において、本方法は、センサアレイで、複数の電磁インピーダンス読み取り値を、患者の表皮層及び患者の真皮層又は皮下層のいずれかから、読み取り値間の差が閾値を超えるまで繰り返し計測するステップと、差を表すインピーダンス値を、等価回路モデル及び患者の生理学的特徴を表す個人調整因子データを使用して算出するステップと、患者の血中代謝物濃度を、インピーダンス値及び血中代謝物濃度アルゴリズムから測定するステップであって、血中代謝物濃度アルゴリズムは、患者の血中代謝物濃度データ対電磁インピーダンスデータ値の対応を含む、ステップとを含む。
【0005】
[0005]本発明の第1の態様は、センサアレイで、複数の電磁インピーダンス読み取り値を、患者の表皮層及び患者の真皮層又は皮下層のいずれかから、読み取り値間の差が閾値を超えるまで繰り返し計測するステップと、差を表すインピーダンス値を、等価回路モデル及び患者の生理学的特徴を表す個人調整因子データを使用して算出するステップと、患者の血中代謝物濃度を、インピーダンス値及び血中代謝物濃度アルゴリズムから測定するステップであって、血中代謝物濃度アルゴリズムは、患者の血中代謝物濃度データ対電磁インピーダンスデータ値の対応を含む、ステップとを含む方法を提供する。
【0006】
[0006]本発明の第2の態様は、複数の電磁インピーダンス読み取り値を、患者の表皮層及び患者の真皮層又は皮下層のいずれかから、読み取り値間の差が閾値を超えるまで繰り返し計測するセンサアレイと、差を表すインピーダンス値を算出する計算器であって、等価回路モデル及び患者の生理学的特徴を表す個人調整因子データを含む計算器と、患者の血中代謝物濃度を、インピーダンス値及び血中代謝物濃度アルゴリズムから測定する測定器とを備える、血中代謝物濃度監視システムを提供する。
【0007】
[0007]本発明の第3の態様は、実行時に、患者の表皮層及び患者の真皮層又は皮下層のいずれかに関する複数の電磁インピーダンス読み取り値を得ること、電磁インピーダンス読み取り値を分析して、差を求めること、差を表すインピーダンス値を、等価回路モデル及び患者の生理学的特徴を表す個人調整因子データを使用して算出すること、並びに患者の血中代謝物濃度を、インピーダンス値、及び患者の血中代謝物濃度データ対電磁インピーダンスデータ値の対応を含む血中代謝物濃度アルゴリズムから測定することを実行する、コンピュータ可読媒体に格納されたプログラム製品を提供する。
【0008】
[0008]本発明の第4の態様は、患者の血中代謝物濃度を、患者から計測された複数の電磁インピーダンス読み取り値に基づいて、患者の単一の血中代謝サイクル以内で測定するデバイスを備える血中代謝物監視システムを提供する。
【0009】
[0009]本発明の第5の態様は、患者の血中代謝物濃度を監視する方法であって、患者の血中代謝物濃度を、患者から計測された複数の電磁インピーダンス読み取り値に基づいて、患者の単一の血中代謝サイクル以内で測定するステップを含む方法を提供する。
【0010】
[0010]本発明の第6の態様は、実行時に、患者の血中代謝物濃度を、患者から集められた複数の電磁インピーダンス読み取り値に基づいて、患者の単一の血中代謝サイクル以内で測定することを実行する、コンピュータ可読媒体に格納されたプログラム製品を提供する。
【0011】
[0011]本発明の第7の態様は、電磁信号を送信する信号生成器と、電磁信号を信号生成器から受信し、電磁信号を患者に印加し、複数の電磁インピーダンス読み取り値を、患者の表皮層及び患者の真皮層又は皮下層のいずれかから非侵襲的に計測するセンサアレイと、複数の電磁インピーダンス読み取り値間の差を閾値と比較する比較器と、信号生成器及び比較器を制御するコントローラであって、送信、非侵襲的計測、及び差が閾値未満であることに応答しての比較を繰り返す命令を出すコントローラとを備える血中代謝物監視システムを提供する。
【0012】
[0012]本発明の第8の態様は、実行時に、電磁信号をセンサアレイに送信すること、患者の表皮層及び患者の真皮層又は皮下層のいずれかから集められる複数の電磁インピーダンス読み取り値を、センサアレイから受け取ること、複数の電磁インピーダンス読み取り値間の差を閾値と比較すること、並びに送信、受け取り、及び差が閾値未満であることに応答しての比較を繰り返す命令を出すことを実行する、コンピュータ可読媒体に格納されたプログラム製品を提供する。
【0013】
[0013]本発明の第9の態様は、患者の血中代謝物濃度を監視する方法であって、電磁信号をセンサアレイに送信するステップと、複数の電磁インピーダンス読み取り値をセンサアレイから受け取るステップであって、電磁インピーダンス読み取り値は、患者の表皮層及び患者の真皮層又は皮下層のいずれかから集められる、ステップと、複数の電磁インピーダンス読み取り値間の差を閾値と比較するステップと、送信、受け取り、及び差が閾値未満であることに応答しての比較を繰り返すステップとを含む方法を提供する。
【0014】
[0014]本発明のこれらの及びその他の特徴は、本発明の種々の実施形態を示す添付の図面に関連づけてなされる、以下の、本発明の種々の態様の詳細な説明からより容易に理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態を実施するための例示的な環境及びコンピュータインフラストラクチャの構成図である。
【図2】本発明の諸実施形態による、患者のグルコース濃度の監視におけるステップを示す流れ図である。
【図3】本発明の一実施形態による、グルコース監視装置の下面図である。
【図4】本発明の別の実施形態による、グルコース監視装置の下面図である。
【図5】本発明の諸実施形態による、グルコース監視装置の概略図である。
【図6】本発明の代替実施形態による、グルコース監視装置の下面図である。
【図7】本発明の諸実施形態による、等価回路モデルの図である。
【図8】本発明の一実施形態による、グルコース監視装置の上面図である。
【図9】本発明の一実施形態を実施するための例示的な環境及びコンピュータインフラストラクチャの構成図である。
【図10】本発明の一実施形態による、センサアレイの概略側面図である。
【図11】本発明の諸実施形態に従って使用される検査パターンを含む表である。
【図12】図11の検査パターンに対応するセンサアレイの概略側面図である。
【図13】本発明の諸実施形態による、試験中に得られる電磁インピーダンスの値を含む表である。
【図14】本発明の諸実施形態による、試験中に使用される等価回路モデルの図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
[0029]本発明の図面は正確な縮尺でないことに留意されたい。図面は、本発明の典型的な態様のみを示すことを意図されており、したがって、本発明の範囲を限定するものと考えるべきではない。図面において、同様の番号は、各図面間で同様の要素を表している。
【0017】
[0030]患者の血中代謝物濃度を非侵襲的に監視するための解決策が、図示され、本明細書中で説明される。血中代謝物濃度情報は、患者の複数の身体の状態を判定するために使用され得ることが理解される。水和レベル及び乳酸濃度などの他の血中代謝物濃度を、本明細書に記載の解決策を使用して監視してもよいが、グルコース濃度を、主たる説明用の例として使用する。これらの解決策は、過度な実験をもって患者の水和レベル、乳酸濃度などを監視するように容易に適合できることが理解される。例えば、図1に示し、本明細書に記載するグルコース監視システム106、グルコース測定器126及びグルコース監視装置140は、別法として、すなわち、患者の水和レベル及び/又は乳酸濃度を監視するように構成することもできる。
【0018】
[0031]図面に移ると、図1は、患者のグルコース濃度を監視するための例示的な環境100を示す。この点に関して、環境100は、本明細書に記載の種々の処理を実行することができるコンピュータインフラストラクチャ102を含む。特に、グルコース監視システム106を備えるコンピューティングデバイス104を含むコンピュータインフラストラクチャ102を示しており、グルコース監視システム106は、コンピューティングデバイス104に、本開示のステップを実行することによって患者のグルコース濃度を監視することを可能にさせる。
【0019】
[0032]コンピューティングデバイス104は、メモリ112、処理装置(PU)114、入出力(I/O)インターフェイス116、及びバス118を備える状態で図示されている。また、コンピューティングデバイス104は、グルコース監視装置140及びストレージシステム122と通信している状態で図示されている。一般に、処理装置114は、メモリ112及び/又はストレージシステム122に格納されているグルコース監視システム106などのコンピュータプログラムコードを実行する。コンピュータプログラムコードを実行している間、処理装置114は、電磁インピーダンス読み取り値144などのデータを、メモリ112、ストレージシステム122、及び/又はI/Oインターフェイス116から読み出すこと、及び/又はそれらに書き込むことができる。バス118は、コンピューティングデバイス104内の構成要素のそれぞれの間に通信リンクを提供する。
【0020】
[0033]いずれにしても、コンピューティングデバイス104は、ユーザによってインストールされたコンピュータプログラムコードを実行することが可能な、任意の汎用コンピューティング製品(例えば、パーソナルコンピュータ、サーバ、ハンドヘルドデバイスなど)を含むことができる。しかし、コンピューティングデバイス104及びグルコース監視システム106は、本発明の種々の処理ステップを実行することができる、可能な種々の等価なコンピューティングデバイスを代表しているに過ぎないことが理解される。この点に関して、他の実施形態において、コンピューティングデバイス104は、特定の機能を実行するためのハードウェア及び/又はコンピュータプログラムコードを含む任意の特定用途コンピューティング製品、或いは特定用途及び汎用ハードウェア/ソフトウェアの組み合わせを含む任意のコンピューティング製品などを含むことができる。それぞれの場合において、プログラムコード及び/又はハードウェアは、それぞれ標準的なプログラミング技術及び工学技術を用いて作成することができる。
【0021】
[0034]同様に、コンピュータインフラストラクチャ102は、本発明を実施するための、種々のタイプのコンピュータインフラストラクチャを例示するものでしかない。例えば、一実施形態において、コンピュータインフラストラクチャ102は、本発明の種々の処理ステップを実行するために、ネットワーク又は共用記憶域などの任意のタイプの有線及び/又は無線通信リンクを介して通信する2つ以上のコンピューティングデバイス(例えば、サーバクラスタ)を含む。通信リンクがネットワークを含むとき、ネットワークは、1つ又は複数のタイプのネットワーク(例えば、インターネット、ワイドエリアネットワーク、ローカルエリアネットワーク、仮想私設ネットワークなど)のうちの任意の組み合わせを含むことができる。いずれにせよ、コンピューティングデバイス間の通信は、種々のタイプの伝送技術の任意の組み合わせを用いることができる。
【0022】
[0035]上記で言及し、以下でもさらに検討するように、グルコース監視システム106は、コンピューティングインフラストラクチャ102に患者のグルコース濃度の測定を可能にさせる。この点に関して、グルコース監視システム106は、比較器110、計算器124、測定器126及びオプションで較正器128を備える状態で図示されている。図1には、グルコース監視装置140も示してあり、これはセンサアレイ142を含むことができる。センサアレイ142は、電磁インピーダンス読み取り値144を患者から得ることができ、患者は、例えばヒトであってもよい。グルコース監視装置140は、電磁インピーダンス読み取り値144を、グルコース監視システム106及び/又はストレージシステム122に送ることができる。これらの構成要素のそれぞれの動作は、本明細書においてさらに検討する。しかしながら、図1に示してある種々の機能のうちのいくつかは、独立に実施すること、組み合わせること、及び/又はコンピュータインフラストラクチャ102に含まれる1つ又は複数の別個のコンピューティングデバイス用のメモリに格納することができることが理解される。また、システム及び/又は機能のうちのいくつかは、実施されなくてもよく、或いは追加のシステム及び/又は機能が、環境100の部分として含まれてもよいことが理解される。
【0023】
[0036]次に、図2に移り、引き続き図1を参照しながら、患者のグルコース濃度を監視する方法の実施形態について説明する。ステップS1において、センサアレイ142は、複数の電磁インピーダンス読み取り値144を、患者の表皮層及び真皮層又は皮下層のいずれかから、読み取り値間の差が閾値を超えるまで繰り返し計測する。電磁インピーダンス読み取り値144は、例えば交流信号などの電磁信号に対する、患者の身体部分のインピーダンス(又は「複素」インピーダンス)を計測することによって集められたデータを含み得る。電磁インピーダンス読み取り値144は、患者の身体部分のインピーダンスを、ある周波数の範囲にわたって計測することによって得ることができるインピーダンススペクトルのデータを含み得る。周波数の範囲は、例えば100Hz〜10MHzとすることができる。一実施形態において、周波数の範囲は、100kHz〜10MHzとすることができる。周波数範囲は、例えば、電磁信号をセンサアレイ142に送ることができる信号生成器によって制御され得ることが理解される。この場合、信号生成器は、グルコース監視システム106、グルコース監視装置140、又は全く別個の構成要素内の構成要素であり得る。電磁インピーダンス読み取り値144(例えば、電位差)は、信号分析器によって計測され得ることがさらに理解される。例えば、電磁インピーダンス読み取り値は、グルコース監視システム106、グルコース監視装置140、又は全く別個の構成要素内の構成要素であり得るインピーダンスアナライザによって計測され得る。
【0024】
[0037]図2に戻ると、ステップS1は、以下の2つの部分、1)複数の電磁インピーダンス読み取り値144を、患者の表皮層から、センサアレイ142で計測すること、及び2)複数の電磁インピーダンス読み取り値144を、患者の真皮層又は皮下層のいずれかから、センサアレイ142で計測することを含み得る。患者の真皮層又は皮下層のいずれかからの複数の電磁インピーダンス読み取り値144は、必然的に患者の表皮層についてのデータを含むことが理解される。本明細書に記載のすべての読み取り値144は、患者の皮膚の表面(表皮層)で取得しているため、そのような読み取り値は常に表皮層についてのなんらかのデータを含むことになる。例えば、患者の皮下層「から」又は「について」の読み取り値144は、皮下層、真皮層(皮下層の上)、及び表皮層(真皮層の上)についての電磁インピーダンスデータを含む。
【0025】
[0038]次に、センサアレイ142について、複数のセンサ240、242、250を有するセンサアレイ142、143、144の例を示す図3〜6を参照しつつ説明する。図3に示すように、センサアレイ142は、電流送り出しセンサ240、242、電流受け取りセンサ240、242、及び電圧センサ250を含み得る。これらの要素のそれぞれの動作は、本明細書において検討する。いくつかの構成において、図示し、説明しているが、センサアレイ142及びセンサ240、242、250の配列は、例示的なものでしかない。電流送り出しセンサ240、242、電流受け取りセンサ240、242、及び電圧センサ250は、図3で示したもの以外の配列で、センサアレイ142内に配置することができる。例えば、電圧センサ250は、電流送り出しセンサ240と242の間及び電流受け取りセンサ240と242の間に、直線状の配列(図4〜5)で配置することができる。しかしながら、電流送り出しセンサ240、242及び電流受け取りセンサ240、242は、例えば、電圧センサ250間に、直線状の配列で配置してもよい。また、センサアレイ142及びセンサ240、242、250は、例えば、円形状又は弧状の配列などの、他の配列で構成することができる。図4〜6は、センサアレイ142の代替実施形態を示す。図3に示すように、センサアレイ142は、16個のセンサを含む。しかしながら、センサアレイ142は、示した数よりも少ない又は多い数のセンサ240、242、250を含んでもよい。例えば、図4のセンサアレイ143は、8個のセンサ240、242、250を含んでいるが、図6のセンサアレイ144は、10個のセンサ240、242、250を含んでいる。センサアレイ142及びセンサ240、242、250は、例えば、銀/塩化銀、白金又は炭素などの導電材料で形成されてもよい。しかしながら、センサアレイ142及びセンサ240、242、250は、現在知られている又は今後に見いだされる、他の導電材料で形成されてもよい。一実施形態において、センサ240、242、250は、本明細書に記載の機能を実施することが可能な従来の電極であってもよい。
【0026】
[0039]いずれの場合でも、センサ240、242、250は、機能的に、センサアレイ142上で置き換え可能である。センサ240、242、250の置き換えは、センサの物理的な移動及び置換を必要としなくてもよく、グルコース監視システム106によるセンサアレイ142の再プログラミングによって行うことができる。例えば、センサアレイ142は、センサ242を電流送り出しセンサから電流受け取りセンサに変更するために、ユーザによってグルコース監視システム106を介して再プログラミングされてもよい。また、センサアレイ142は、センサ242を電流送り出しセンサから電圧センサに変更するために、ユーザによって再プログラミングされてもよい。この互換性は、図4〜6を参照しつつさらに説明する。
【0027】
[0040]図2及びステップS1に戻ると、センサアレイ142は、複数の電磁インピーダンス読み取り値144を、患者の表皮層及び真皮層又は皮下層のいずれかから、読み取り値間の差が閾値を超えるまで繰り返し計測することができる。表皮層からの複数の電磁インピーダンス読み取り値144は、互いにほぼ同時に、又は連続して計測することができる。また、真皮層又は皮下層のいずれかからの複数の電磁インピーダンス読み取り値144は、互いにほぼ同時に、又は連続して計測することができる。さらに、表皮層及び真皮層又は皮下層からの複数の電磁インピーダンス読み取り値144は、互いにほぼ同時に計測することができる。一実施形態において、表皮層及び真皮層又は皮下層のいずれかからの複数の電磁インピーダンス読み取り値144は、患者のグルコース濃度の正確な計測を保証するために、互いに約6分未満で計測することができる。当技術分野で知られているように、ヒト患者の典型的なグルコースサイクル(グルコース代謝の細胞振動)は、約2〜6分の長さである。一部の患者では、このグルコースサイクルは、10分もの長さになり得る。この場合、複数の電磁インピーダンス読み取り値144は、互いに約10分以内に計測してもよい。患者の1グルコースサイクル以内に複数の電磁インピーダンス読み取り値144を計測することで、その患者のグルコース濃度の正確な計測が可能になる。
【0028】
[0041]表皮層及び真皮層又は皮下層のいずれかからの電磁インピーダンス読み取り値144は、それぞれ「浅い」及び「深い」読み取り値として使用されることがさらに理解される。本明細書では、表皮層は、患者の外側の身体表面を覆う皮膚の外層を指す。真皮層は、真皮乳頭層及び真皮網状層を含む表皮の下にある皮膚の層を指す。真皮層はまた、細い血管(毛細血管床(capillary bad))並びにエクリン(汗)腺及び皮脂(油)腺などの特異性細胞を含む。皮下層は、表皮層並びに脂肪組織及び太い血管を含む真皮層の真下の皮膚の層を指す。真皮層及び皮下層を、「深い」読み取り値に関して本明細書で説明するが、表皮の下にある組織の他の層も、十分に「深い」読み取り値を提供し得ることが理解される。
【0029】
[0042]図4を参照しつつ説明したように、センサアレイ143は、複数の交流信号を、患者の異なる層を貫通して送ることができる。一実施形態において、信号生成器(図示せず)は、電磁信号を生成し、その信号をセンサアレイ143に送信することができる。この場合、信号生成器は、当技術分野で知られている従来の信号生成器のいずれでもよい。別の実施形態において、センサアレイ143は、電磁信号を生成する信号生成器を含むことができる。別の実施形態において、電流送り出しセンサ240は、電磁信号を生成可能な従来の信号生成器を含むことができるか、又はそれと電気的に結合していてもよい。いずれの場合でも、電流送り出しセンサ240及び電流受け取りセンサ242は、患者の(1つ又は複数の)層を導電媒体として使用する電磁回路を作り出す。本明細書に記載するように、電流送り出しセンサ240は、患者の(1つ又は複数の)層を貫通して送られ、電流受け取りセンサ242によって受け取られる交流信号を生成することができる。交流信号は、患者からのグルコース読み取り値の抽出を最大にする周波数範囲内にあり得る。この周波数の範囲は、約100Hz〜約10MHzにわたり得る。信号が、患者の層を貫通して送られたとき、電圧差が、その層内で計測され得る。電圧センサ250は、患者の層内のこの電圧差を測定し、グルコース監視装置140は、この電圧差をグルコース監視システム106に送ることが可能である。電圧センサ250の数は例示的なものでしかなく、12個もの電圧センサが、センサアレイ143又は他のセンサアレイ142、144内に存在してもよいことが理解される。
【0030】
[0043]図5に移ると、図4のセンサアレイ143を有するグルコース監視装置140の回路図が示してある。図5は、電流送り出しセンサ240、電流受け取りセンサ242、及び6の(6個の)電圧センサ250(一部の符号表示は省略する)を含む。電流送り出しセンサ240と電流受け取りセンサ242の間に送られる交流信号は、電流分配線270によって示す。等電位線272もまた示され、スカラーポテンシャル(電圧)が一定の面を示している。また、電流計測値線(「I」)並びに電圧計測値線「V1」、「V2」及び「V3」が示され、電流及び電圧が、それぞれセンサ240、242、250にわたって測定され得ることを示している。図4に示すように、電圧センサ250は、電流送り出しセンサ240と242の間及び電流受け取りセンサ240と242の間に、直線状の配列で位置している。3「組」の電圧センサ250が、電圧計測値V1、V2及びV3によって示されている。センサ240、242、250の間の位置関係は、下にある組織(すなわち、「検査中の物質」)の性質と併せることで、電圧が計測され得る深さを規定する。この説明用の例において、交点280は、等電位線272がどこで電流分配線270と交差するかを示すことによって電圧が計測され得る異なる深さを示すことができる。交点280は、電流送り出しセンサ240及び電流検知センサ242から最も遠い電圧センサ250が、最も深い組織層における電圧レベルを読み取ることができることを示している。この場合、V1は、患者の表皮層にわたって電圧読み取り値を表すことができる。V2は、V1よりも深い読み取り値を表し、患者の真皮層についてのデータを計測することができる。V3は、V2よりも深い読み取り値を表し、患者の皮下層についてのデータを計測することができる。図5から理解されるように、センサ240、242、250の互換性は、センサ種類の操作によって、異なる組織層の測定を可能にすることができる。
【0031】
[0044]図6は、センサアレイ144を有するグルコース監視装置140の別の代替実施形態を示す。本実施形態において、それぞれが5つのセンサ240、242、250を含む2つの列が示してある。各列は、電流送り出しセンサ240、242、電流受け取りセンサ240、242、及び3つの電圧センサ250を含むことができる。電圧センサ250は、電流送り出しセンサ240と242の間及び電流受け取りセンサ240と242の間に、直線状の配列で位置することができる。グルコース監視装置140は、電磁インピーダンス読み取り値144を、異なる層(すなわち、表皮、真皮、皮下)で、行内又は列間の電圧センサ250の異なる組み合わせを用いて計測することができる。図3〜5に関して同様に記載したように、センサアレイ144におけるセンサ240、242、250の種類は、異なる組織層の測定を可能にするために、列内又は列間で置き換え可能である。
【0032】
[0045]図2に戻ると、ステップS2において、比較器110は、電磁インピーダンス読み取り値間の差を閾値差と比較する。閾値差は、例えば、単一のインピーダンス値、又は(インピーダンス値の)差が、患者のグルコース濃度を測定するのに足りる、深い読み取り値に関する情報を含むことが確証されるインピーダンス範囲であってもよい。閾値差は、電磁インピーダンス読み取り値を計測するために使用するセンサ240、242、250の位置によって、グルコース監視装置140内の電子部品(図示せず)の信号対雑音比によって、また検査中の物質(患者組織)の特徴によって決定され得る。表皮層からの電磁インピーダンス読み取り値144の変動を補正するため、差は、真皮層又は皮下層のいずれかにおけるグルコース濃度に関する十分な情報を提供するのに足りる大きさでなければならない。
【0033】
[0046]ステップS3Aにおいて、差が閾値差未満であることに応答して、計測ステップ及び比較ステップが、差が閾値差を超えるまで繰り返される。本明細書においては「差」と記載しているが、この値は、複雑な数学的値及び/又は複雑な式であってもよい。差は、読み取り値144を患者の異なる層から計測し、次の読み取り値144を、層間の既知の関係に基づいて調整することの反復処理によって算出することができる。例えば、一実施形態において、最初の交流信号が患者の表皮層を超えて進むかどうかは明らかでない。この場合、センサ240、242、250の位置及び周波数範囲を調整することによって、異なる電磁インピーダンス読み取り値144を得ることができる。それらの異なる電磁インピーダンス読み取り値144及び患者の皮膚層間の既知の関係から、異なる層の貫通を判定することができる。別の実施形態において、差は、ナイキスト又はニューラルネットワーク技術などの1種又は複数種の数学的評価技術を使用して算出することができる。ただし、任意の他の既知の数学的技術も使用できることが理解される。
【0034】
[0047]ステップS3において、差が閾値差と少なくとも等しいことに応答して、計算器124は、等価回路モデル及び個人調整因子データを使用して、その差を表すインピーダンス値を算出する。等価回路モデルは、従来の交流(AC)ブリッジ回路の式に似ていてもよく、「0」又は零の読み取り値がその出力で測定されるとき、回路の4つの要素のインピーダンスは平衡になる。この場合、等価回路モデルは、表皮層からの複数のインピーダンス読み取り値144及び真皮層又は皮下層のいずれかからの複数のインピーダンス読み取り値144をACブリッジの「要素」として使用する。図7は、本発明の一実施形態によるAC回路モデル300の例を示す。この場合、等価回路モデルの平衡式は、D=((ZK/(ZJ+ZK))−(ZM/(ZL+ZM))となり得る。
【0035】
[0048]図7の例において、ZJは、表皮層からの第1の電磁インピーダンス読み取り値であり、ZKは、真皮層又は皮下層のいずれかからの第1の電磁インピーダンス読み取り値であり、ZMは、表皮層からの第2の電磁インピーダンス読み取り値であり、ZL真皮層又は皮下層のいずれかからの第2の電磁インピーダンス読み取り値であり、Dは、差を表すインピーダンス値である。読み取り値ZJ、ZM、ZK及びZLを得るために使用されるセンサアレイ140内の特定のセンサ240、242、250は、比較器110によって選択される。この式を用いて、計算器124は、差を表すインピーダンス値を算出することができる。表皮層からの読み取り値と真皮層又は皮下層のいずれかからの読み取り値の差を表すインピーダンス値は、真皮層又は皮下層のいずれかを表すインピーダンス値であることが理解される。したがって、インピーダンス値Dは、患者の真皮層又は皮下層に関する情報を含み、本明細書に記載するように、その患者のグルコース濃度を測定するために使用することができる。
【0036】
[0049]ステップS4において、測定器126は、患者のグルコース濃度を、差を表すインピーダンス値及びグルコースアルゴリズムから測定する。グルコースアルゴリズムは、電磁インピーダンス対グルコース濃度の相関情報を含み得る。例えば、グルコースアルゴリズムは、患者から集められた実験データ及びその実験データに割り当てられた対応する電磁インピーダンス値から導出することができる。この場合、複数の患者を、(本明細書でさらに記載する)典型的な指先穿刺法などの従来のグルコース検査技術によって検査することができる。従来の検査によって求められるグルコース濃度の測定値は、次いで、電磁インピーダンス値と対にされ、これらの対を評価するために、検査がさらに実施され得る。この反復処理によって、電磁インピーダンスの範囲は、特定の患者プロフィール用のグルコース濃度の範囲と相関させることができる。例えば、患者プロフィールは、患者のグループについて定めることができ、1つのそのような例のプロフィールは、白人女性、45〜50歳、体重120〜130ポンド、体脂肪15〜18%などである。患者がこのプロフィールに当てはまる場合、患者のグルコース濃度を、患者から計測される読み取り値間(表皮と真皮/皮下)の差を表すインピーダンス値及び患者のプロフィールに合わせたグルコースアルゴリズムを使用して測定することができる。別の実施形態において、グルコースアルゴリズムは、1人の患者に具体的に合わせることができる。この場合、グルコースアルゴリズムは、その患者のみから集められた実験データから導出することができる。患者のグルコース濃度を測定する際に集められた複数の電磁インピーダンス読み取り値とは対照的に、この実験データ(グルコース濃度データ及び電磁インピーダンスデータ)は、患者の1グルコースサイクルよりも長く継続する期間にわたって集めることができる。この患者ごとのグルコースアルゴリズムは、患者のグルコース濃度の測定において、一般的な患者プロフィール用のグルコースアルゴリズムよりも正確な結果をもたらすことができる。いずれの場合でも、測定器126は、患者のグルコース濃度を、差を表すインピーダンス値及びグルコースアルゴリズムから測定する。
【0037】
[0050]オプションのステップS5において、較正器128は、患者のグルコース濃度を患者の既知のグルコース濃度と比較することによって、センサアレイ142を較正することができる。患者の既知のグルコース濃度は、例えば、典型的な指先穿刺法によって得ることができる。この場合、患者の血液は、患者の指先の皮膚を穿刺し、例えばバイアル内に血液を集めることによって採取する。その血液は、次いで、グルコース濃度を測定するために、従来のグルコース計測技術を使用して分析され得る。指先穿刺は、患者の既知のグルコース濃度を得ることができる従来の方法の一例に過ぎない。患者の既知のグルコース濃度は、当技術分野で知られている他のさまざまな方法で得ることができる。いずれの場合でも、既知のグルコース濃度は、次いで、グルコース測定器126によって測定されるグルコース濃度と比較され得る。既知のグルコース濃度及び測定されたグルコース濃度が同じでない場合、較正器128は、センサ動作状態及びセンサ種類に調整を施すことによって、グルコース監視装置140を較正することができる。例えば、図4のセンサアレイ143において、較正器128は、電圧センサ250の対を、それぞれ電流送り出しセンサ240及び電流受け取りセンサ242に変換するように、グルコース監視装置140に命令することができる。較正器128は、患者についての電磁インピーダンスデータを得るために電圧センサ250の別個の対を使用するように、グルコース監視装置140にさらに命令することができる。較正は、グルコース監視システム106を再起動することなく実施することができ、較正待ち行列又は待ち時間が、ディスプレイ342(図8)の一部に表示され得る。
【0038】
[0051]センサアレイ142の較正は、本明細書に記載のステップとは別に実施され得ることが理解される。例えば、センサアレイ142の較正は、計測ステップS1の前に実施し、患者プロフィール(患者の生理学的特徴を表すデータを含み得る)に基づくことができる。この患者プロフィールは、患者の体重、体脂肪率、年齢、性別などの情報を含み得る。患者プロフィールは、例えば、皮膚厚情報及び検査位置情報(例えば、前腕領域、手首、背中など)などの患者ごとの情報をさらに含み得る。患者プロフィールを使用して、較正器128は、1つ又は複数の電圧センサ並びに1又は複数組の電流送り出しセンサ240及び電流受け取りセンサ242を使用して患者についての電磁インピーダンスデータを得るように、グルコース監視装置140に命令することができる。
【0039】
[0052]図8に移ると、グルコース監視装置140の上面図が示してある。グルコース監視装置140は、ディスプレイ342、及び複数の調節部344を含み得る。ディスプレイ342は、ディスプレイ342を観察している患者及びその他の人に見えるグルコース読み取り値346(「グルコース濃度:500mg/dL」)を提示することができる。グルコース読み取り値346は、調節部344の操作に応答して提示され得る。場合によっては、グルコース読み取り値346は、複数の時間間隔にわたるグルコースデータを患者が見ることを可能にするグルコースデータ履歴を含み得る。また、グルコース読み取り値346は、調節部344の操作に応答して、グルコースデータのグラフ表示を提供することができる。さらに、グルコースデータは、ストレージシステム122及び/又はコンピューティングデバイス104に格納及び/又は移送され得る。また、グルコース監視装置140及びセンサアレイ142、143、144は、別々の位置にあってもよいことを理解されたい。例えば、センサアレイ142、143、144は、電磁インピーダンス読み取り値144を患者の手首、背中、大腿などから集め、電磁インピーダンス読み取り値144をグルコース監視装置140に送信することができる。グルコース監視装置140は、電磁インピーダンス読み取り値144を、配線接続又は無線接続を利用して、例えば、グルコース監視システム106に送信することができる。
【0040】
[0053]図9は、本発明の別の実施形態による、患者のグルコース濃度を監視するための例示的な環境500を示す。この点に関して、環境500は、本明細書に記載の種々の処理を実行することができるコンピュータインフラストラクチャ502を含む。特に、グルコース監視システム506を備えるコンピューティングデバイス504を含むコンピュータインフラストラクチャ502を示しており、グルコース監視システム506は、コンピューティングデバイス504に、本開示のステップを実行することによって患者のグルコース濃度を監視することを可能にさせる。図1の例示的な環境100と比較すると、一般的な名称の構成要素(例えば、メモリ、計算器、ストレージシステムなど)は、本明細書に記載され、図1に示されるのと同様に機能し得ることが理解される。
【0041】
[0054]図9に示すように、グルコース監視システム506は、(オプションで)比較器510、計算器524、グルコース測定器526及び(オプションで)較正器528を含み得る。グルコース監視システム506は、ストレージシステム522、及び/又はグルコース監視装置540と、コンピューティングデバイス504を介して通信している状態で図示されている。グルコース監視装置540は、(オプションで)比較器510、コントローラ541、信号生成器543及び送信器546を含み得る。グルコース監視装置540は、電磁インピーダンス読み取り値544を患者(図示せず)から得ることができるセンサアレイ542と通信している状態で図示されている。
【0042】
[0055]本実施形態において、センサアレイ542は、グルコース監視装置540及びグルコース監視システム506とは別個の構成要素であり得る。例えば、センサアレイ542は、本明細書に記載の任意の構成に配列された電極の使い捨てアレイであり得る。本明細書に記載するように、センサアレイ542は、電磁インピーダンス読み取り値544を、患者の身体部分から非侵襲的に得ることができる。センサアレイ542は、グルコース監視装置540に、配線手段又は無線手段を介して接続することができる。いずれの場合でも、センサアレイ542は、信号を、グルコース監視装置540及び/又は患者とやり取りすることが可能である。一実施形態において、コントローラ541は、信号生成器543に、電気信号(例えば、交流信号)を生成するように命令し、送信器546に、電気信号をセンサアレイ542に送信するように命令することができる。信号生成器543及び送信器546は、当技術分野で知られている従来の信号生成器及び送信器のいずれであってもよい。いずれの場合でも、センサアレイ542が電気信号を送信器546から受け取った後、センサアレイ542は、複数の電磁インピーダンス読み取り値544を患者から計測することができる。電磁インピーダンス読み取り値544の計測は、本明細書に記載の又は当技術分野で知られている任意の方法で実施することができる。センサアレイ542は、電磁インピーダンス読み取り値544をグルコース監視装置540に、任意の従来の手段(例えば、センサアレイ542上に位置する別個の送信器)を介して返すことができる。しかしながら、センサアレイ542とグルコース監視装置540が、互いに配線接続されている場合、送信器546及びセンサアレイ542上に位置する送信器は、電気信号をやり取りするために必須でなくてもよい。いずれの場合でも、センサアレイ542は、電磁インピーダンス読み取り値544をグルコース監視装置540に送信することができる。
【0043】
[0056]一実施形態において、比較器510は、グルコース監視装置540内の構成要素である。この場合、比較器510は、図1の比較器110と実質的に同様に機能し得る。コントローラ541からの命令を受けて、比較器510は、電磁インピーダンス読み取り値544を比較して、読み取り値544間の差が閾値を超えたかどうか判定する。差が閾値を超える場合、コントローラ541は、送信器546に、差を表す電磁インピーダンス読み取り値544をグルコース監視システム506に送信するように命令することができる。差が閾値を超えない場合、コントローラ541は、信号生成器543及び(オプションで)送信器546に、追加の電磁インピーダンス読み取り値544を計測するために、センサアレイ542に追加の電気信号を送信するように命令することができる。コントローラ541及び比較器510は、読み取り値544間の差が閾値差を超えるまで、この処理を繰り返すことができる。
【0044】
[0057]グルコース監視装置540とグルコース監視システム506は、配線手段又は無線手段によって接続され得る。一実施形態において、グルコース監視装置540が、グルコース監視システム506と無線接続されている場合、送信器546は、電磁インピーダンス読み取り値544をグルコース監視システム506に、無線周波数(RF)の無線伝送を用いて送信することができる。いずれの場合でも、グルコース監視装置540は、電磁インピーダンス読み取り値544を、図1のグルコース監視システム106と実質的に同様に機能し得るグルコース監視システム506に送信する。
【0045】
[0058]代替実施形態において、比較器510は、グルコース監視システム506(図1のグルコース監視システム106と同様に図示し、説明する)内の構成要素であり得る。この場合、比較器510は、閾値差を表す電磁インピーダンス読み取り値544を得るために、グルコース監視装置540と、具体的には、コントローラ541と通信することができる。一度得られると、これらの読み取り値544は、図1を参照して説明したように処理され得る(例えば、計算器524、グルコース測定器526などを使用して)。
【0046】
[0059]別の代替実施形態(点線で図示)において、グルコース監視装置540及びその構成要素は、グルコース監視システム506(及び/又はコンピューティングデバイス504)に組み込まれていてもよい。この場合、例示的な環境500は、2つの構成要素であるコンピューティングデバイス504及びセンサアレイ542を含む。ここで、コンピューティングデバイス504は、センサアレイ542と配線又は無線のいずれかで接続することができ、グルコース監視装置540の機能は、すべてグルコース監視システム506によって実施され得る。いずれの場合でも、グルコース監視システム506、グルコース監視装置540及びセンサアレイ542は、患者の血中代謝物(例えば、グルコース)濃度の非侵襲的監視を実現する。
【実施例】
【0047】
[0061]以下では、本明細書に記載の実施形態の具体的な例を提供する。
【0048】
[0062]実施例1:組織層の同定
[0063]以下は、図4のセンサアレイ143を有するグルコース監視装置140を使用して得られる実験結果を説明するための例である。この実験で使用するすべてのセンサは、使い捨てバイオパック(BIOPAC)(登録商標)電極(バイオパック(登録商標)は、BIOPAC Systems Inc., Goleta, Caの登録商標)であり、各電極の直径は10.5mmであった。図10は、この実験で使用するセンサアレイ143の概略側面図である。本明細書に記載するように、センサアレイ143内の各電極には、番号(1〜8)を割り当てた。センサアレイ143は、電極間の(中心間)距離がXとなり、電極1の中心から電極8の中心までの距離が7Xとなる(電極間の間隙が等しい)ように構成した。この例では、計測値は、1つの電流送り出し電極、1つの電流受け取り電極及び2つの電圧検知電極を含む4つの電極の組を使用して得た。図11は、実験中に使用する9つの検査パターン(A〜I)を示す表である。図11に示すように、エントリ「A」は、電流送り出し電極を示し、エントリ「B」は、電流受け取り電極を示し、エントリ「M」及び「N」は、電圧検知電極を示す。すべての構成において、電流送り出し電極「A」は、電流受け取り電極「B」と交換可能であることが理解される。したがって、この説明のために、電流送り出し電極「A」及び電流受け取り電極「B」両方を、「電流搬送電極A及びB」と称する。
【0049】
[0064]この実験は、動物皮膚組織の層及び動物筋肉組織の複数の層で行った。まず、動物皮膚組織を動物筋肉組織の複数の層の上に置き、電流を加えた。この実験中の異なる時点で、計測深さを求めるために、動物皮膚組織を動物筋肉組織層の間に置いた。Agilent HP 4192A Impedance Analyzer(「インピーダンスアナライザ」)を、電流が電流搬送電極AとBの間を通過する間、2つの電圧検知電極(M及びN)間の電位差を計測するために使用した。この実験のために、限られた数の電極パターンを選択した。したがって、以下の2つの条件を設定した。1)電流搬送電極A及びBは、電圧検出電極M及びNの外側にあるようにする、並びに2)電極AとMの間の距離は、いずれの構成においても、電極NとBの間の距離と等しくなるようにする。これらの条件を考慮して、9つの可能なパターン(A〜I)を使用した(図11)。インピーダンスアナライザを周波数100kHzで使用して、各電極パターン(A〜I)で、皮膚組織及び筋肉組織のそれぞれの構成について電磁インピーダンスデータを集めた。これらの検査は、計測値が得られる深さが、検査中の物質(すなわち、皮膚組織)の抵抗率(すなわち、1/伝導率)及び計測を行うために使用する4つの活性電極の構成に依存することを示した。すべての電極(A、B、M、及びN)間の距離が等しいとき、計測深さは電極間の距離に等しいことが知られている。図4のセンサアレイ143を使用すると、D(A−M)=D(N−B)=D(M−N)のときに2つの例がある。これは、図10のパターンA及びEにおいて起こる。パターンAにおいて、D(A−M)=D(N−B)=D(M−N)=11.75mmであり、また、パターンEにおいて、D(A−M)=D(N−B)=D(M−N)=23.5mmである。この理論を用いて、電極パターンAは、組織の深さ11.75mmにおける特徴を求め、電極パターンEは、組織の深さ23.5mmにおける特徴を求めるはずだった。しかしながら、この実験を、パターンA及びEを使用して実施することで、わずかに異なる結果が得られた。電極パターンAは、深さ9.5mmを計測することができ、一方で、電極パターンEは、深さ18.75mmを計測することができた。これらは、それぞれ19%及び20%偏差である。これらの偏差は、検査中の物質及びセンサアレイ143において使用する電極に基づいて、センサアレイ143を較正して異なる計測深さを求めるために、後で使用した。
【0050】
[0065]実施例2:組織体積除去
[0066]図12は、計測された組織体積及びその計測されたインピーダンスの概念モデルを示す。このモデルにおいて、Zは、パターンAのインピーダンス計測値及び計測された体積を表し、Zは、パターンEのインピーダンス計測値及び計測された体積を表す。この検査において、パターンEにおける電極間の距離は、パターンAにおける電極間の距離の2倍である(2X対X)。したがって、Zの効果をZから除去する(ZとZの差を求める)と、Z1は、Zと直列のZと等しくなり、したがって、Z1=Z+Z(下記の式1)となる。Zは、Z1及びZ2の並列接続であり、並列接続の式は、Z=(Z1Z2)/(Z1+Z2)である。Z1を代入すると、Z=(Z+Z)*Z2/((Z+Z)+Z2)となり、式中、Z1は、表面から深さXまでの組織のインピーダンス値であり、Z2は、深さXから深さ2Xまでの組織のインピーダンス値である。ある検査においては、Xは、約11.75ミリメートル(mm)であった。組織体積除去の目標は、Z1の効果をZから除去することなので、式2をZの式(上記)から導出し、Z2の値を求めた。
[0067] Z=Z+Z (式1)
[0068] Z=Z/(Z−Z) (式2)
【0051】
[0069]このモデルを確認するために、第2の検査を実施したが、今回はパターンA及びEに集中し、平均厚さ24.61mmの動物筋肉組織のみを使用した。Z及びZを計測し、Z1及びZ2を、上記の式1及び2を用いて算出した。これらの振幅及び位相の値を、図13の表に表示する。これらの振幅及び位相の値は、筋肉組織を計測するときのみ、結果の特徴づけに役立つ。図13に示すように、筋肉組織の限界は、Z1=180Ω及び0.03°、Z2=437Ω及び−1.03°である。したがって、Z1及びZ2が、それぞれ180Ω及び437Ωよりも大きいとき、皮膚と筋肉の組み合わせは、計測中である。Z1及びZ2がこれらの限界に近付いた場合、Z1及びZ2は、筋肉組織と皮膚組織を判別できなかったことが理解される。
【0052】
[0070]実施例3:組織体積判別
[0071]患者の表皮層からの読み取り値と真皮層又は皮下層のいずれかからの読み取り値の差を求めるために、検査をさらに実施した。センサアレイ143を使用して、電磁インピーダンス読み取り値を、140mmol/Lの標準塩化ナトリウム溶液から計測した。塩化ナトリウム溶液の体積が同質であると仮定し、単一の周波数において種々の電極対(図11)によって計測された体積間の関係を、以下のように実験で導出した。
[0072] Z=kIG=kIC (式3)
[0073] Z=kGC (式4)
[0074]式中、Zは、計測されたパターン(I、G、C)のインピーダンスであり、kIG、kIC及びkGCは、140mmol/Lの標準塩化ナトリウム溶液を使用して算出した。これらの実験で導出された関係が動物組織に当てはまるかどうか検査するために、2種類の検査を行った。検査Aは、厚さ35mmの動物筋肉組織について行い、ここで、同質の筋肉組織のk値は、塩化ナトリウム検査(上記)と一貫させた。検査Bは、検査Aと同じ動物筋肉組織の上に置いた厚さ1.35mmの動物皮膚組織の片により行われた。式3を用いると、インピーダンスZは、インピーダンスZ及びZとは「異な」った。式4を用いると、インピーダンスZは、インピーダンスZとは「異ならな」かった。電磁インピーダンス(Z)は、計測された電磁インピーダンスの差が10%を超える場合に、「異なる」と考察した。検査Bにおいて、計測された電磁インピーダンスの振幅の差は、以下の通りとなった。
【0053】
[0075]1)ZとZのパーセント差 約29%、
[0076]2)ZとZのパーセント差 約37%、及び
[0077]3)ZとZのパーセント差 約7%。
【0054】
[0078]実施例4:組織体積判別及び除去(VDR)
[0079]組織体積判別及び組織体積除去が別々に可能であると判断した後に、体積判別及び除去(VDR)を実施することが可能である。このアプローチには、VDRアプローチごとに4つの電磁インピーダンス読み取り値を計測することが含まれていた。具体的には、2つの電磁インピーダンス読み取り値を、上側の体積(すなわち、表皮)から計測することができ、一方で、2つの電磁インピーダンス読み取り値を下側の体積(すなわち、真皮又は皮下)から計測することができる。上記で詳述した異なる組織体積の同定の後、体積間の差を表す電磁インピーダンス値を算出するために、4つの計測値を等価回路モデルにおいて使用することができる。一実施形態において、4つの計測値のうちの2つは、浅い体積(動物皮膚組織)からのもので、別の2つは、深い体積(動物皮膚組織&動物筋肉組織)からのものである。等価回路モデルを図14に示したが、このモデルは、従来の交流(AC)ブリッジモデルに似ており、そこでは、インピーダンスは、0又は零の読み取り値(D)にわたって「平衡にされ」る。図14において、一実施形態によれば、電磁インピーダンスZ、Zは、浅い体積(動物皮膚組織)を表し、電磁インピーダンスZ、Zは、合計体積(すなわち、浅い/深い体積)を表す。ACブリッジモデルから、以下の等価回路モデル式を導出した。
【0055】
[0080] D=[Z/(Z+Z)]−[Z/(Z+Z)] (式5)
[0081]式中、「D」は、浅い体積と深い体積の差を表す電磁インピーダンス値である。Dを0の値に設定し、浅い体積及び深い体積の電磁インピーダンスを計測することによって、インピーダンス値間の割合が求められる。別の実施形態において、ZJ、ZK、ZL及びZMは、それぞれ、2つ以上の体積からの電磁インピーダンスを表すことができる。例えば、ZJは、患者の表皮層及び真皮層についての電磁インピーダンスデータを表すことができ、一方でZKは、患者の真皮層及び表皮層についての電磁インピーダンスデータを表すことができる。この場合、インピーダンス読み取り値(ZJ、ZK)を判別することが、差Dを求めるためにさらに必要である。この場合、インピーダンス値ZJ及びZKは、成分(すなわち、実部及び虚部)に分けることができ、判別を行うことができる。
【0056】
[0082]別の場合においては、差Dを求めるのを容易にするために、インピーダンス値及びインピーダンス値間の関係について仮定を行うことができる。図12〜13を見ると、差Dを求めるのを簡易化するために、Z2、ZJ、及びZKについて仮定を行うことができる。この場合、Z2は、差Dを表すが、ZJ及びZKは、それぞれZA及びZEのある代数的結合を表す。数学的には、これらの仮定は、以下の通りである。D=Z2(図11)、ZJ=ZM、及びZK=ZL。これらの仮定を用い、式5に代入することで、以下のようになる。
【0057】
[0083] Z2=((Z1*ZE)/(Z1−ZE))、及び
[0084] ZK=ZJ*(Z1*ZE+Z1−ZE)/(Z1−ZE−Z1*ZE)。
【0058】
[0085]上記の式におけるZKについて解くために、修正(仮定及び/又は代入)がさらに必要であるが、それらの修正は当業者の技術水準以内である。
【0059】
[0086]患者の血中代謝物濃度(具体的には、グルコース濃度)を監視する方法及びシステムとして図示し、本明細書中で説明しているが、本開示は、種々の代替実施形態をさらに提供することが理解される。すなわち、本開示は、完全にハードウェアの実施形態、完全にソフトウェアの実施形態又はハードウェア要素及びソフトウェア要素の両方を含む実施形態の形をとることができる。好ましい実施形態において、本開示は、ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含むがそれらには限らないソフトウェアにおいて実施される。一実施形態において、本開示は、コンピュータ又は任意の命令実行システムによって、又はそれと連携して使用されるプログラムコードを提供する、コンピュータが使用可能な媒体又はコンピュータ可読媒体から利用可能なコンピュータプログラム製品の形をとることができ、命令実行システムは、実行時に、コンピュータインフラストラクチャに、患者のグルコース濃度を測定することを可能にさせる。説明のために、コンピュータが使用可能な媒体又はコンピュータ可読媒体は、命令実行システム、装置、若しくはデバイスによって、又はそれと連携して使用されるプログラムを保有、格納、又は移送できる任意の装置であってもよい。媒体は、電子、磁気、光、電磁、赤外線又は半導体システム(又は装置若しくはデバイス)であってもよい。コンピュータ可読媒体の例には、ストレージシステム122、磁気テープ、リムーバブルコンピュータディスケット、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、テープ、剛性磁気ディスク及び光ディスクなどの半導体記憶装置又は固体記憶装置がある。現在の光ディスクの例には、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD−ROM)、コンパクトディスク読み取り/書き込み(CD−R/W)及びDVDがある。
【0060】
[0087]プログラムコードの格納及び/又は実行に適したデータ処理システムは、システムバス118を介して直接的に又は間接的に記憶素子に結合した少なくとも1つの処理部114を含む。記憶素子は、ローカルメモリ、例えば、プログラムコードを実際に実行している間に使用されるメモリ112、大容量記憶装置(例えば、ストレージシステム122)、及び実行中に大容量記憶装置からコードを読み出さなければならない回数を減らすための、少なくともいくつかのプログラムコード用の一時的な記憶領域を提供するキャッシュメモリを含むことができる。
【0061】
[0088]別の実施形態において、本開示は、患者のグルコース濃度を監視するシステムを生成する方法を提供する。この場合、コンピュータインフラストラクチャ102、502(図1、9)などのコンピュータインフラストラクチャを得る(例えば、作成する、保持する、利用可能にする)ことができ、本明細書に記載の処理を実行する1つ又は複数のシステムを得(例えば、作成し、購入し、使用し、修正し)、コンピュータインフラストラクチャに展開することができる。この点に関して、各システムの展開は、以下のうちの1つ又は複数を含むことができる。(1)コンピュータ可読媒体から、コンピューティングデバイス104、504(図1、9)などのコンピューティングデバイスにプログラムコードをインストールすること、(2)1つ又は複数のコンピューティングデバイスを、コンピュータインフラストラクチャに追加すること、及び(3)コンピュータインフラストラクチャの1つ又は複数の既存のシステムの組み込み及び/又は修正を行って、コンピュータインフラストラクチャに本開示の処理ステップの実行を可能にさせること。
【0062】
[0089]さらに別の実施形態において、本開示は、本明細書に記載の処理を実行するビジネス方法を、加入、広告、及び/又は料金ベースで提供する。すなわち、アプリケーションサービスプロバイダなどのサービスプロバイダが、本明細書に記載するような動物のグルコース濃度を測定することを申し出てもよい。この場合、サービスプロバイダは、本明細書に記載の処理を1又は複数の顧客に実施する、コンピュータインフラストラクチャ102、502(図1、9)などのコンピュータインフラストラクチャを管理(例えば、作成、維持、サポート)することができる。その引き換えに、サービスプロバイダは、(1又は複数の)顧客から、加入契約及び/又は料金契約で支払いを受けること、1又は複数のサードパーティに対する広告売り上げから支払いを受けることなどができる。
【0063】
[0090]本明細書では、用語「プログラムコード」及び「コンピュータプログラムコード」は同義であり、直接的に又は(a)別の言語、コード又は表記への変換、(b)異なる物質形体への複製、及び/若しくは(c)展開を任意に組み合わせた後、情報処理機能を有するコンピューティングデバイスに特定の機能を実行させる命令セットの、任意の言語、コード又は表記における任意の表現を意味することが理解される。この点に関して、プログラムコードは、アプリケーション/ソフトウェアプログラム、コンポーネントソフトウェア/機能のライブラリ、オペレーティングシステム、特定のコンピューティングデバイス及び/又はI/Oデバイスのための基本I/Oシステム/ドライバなどの1つ又は複数の種類のプログラム製品として具体化することができる。
【0064】
[0091]本発明の種々の態様についての前述の説明は、例示及び説明のために提示してきた。説明は、網羅的であること、又は開示した厳密な形態に本発明を制限することは意図しておらず、また、多くの修正及び変形が可能であることは自明である。当業者には明らかであり得るそのような修正及び変形は、添付の特許請求の範囲で定義する本発明の範囲内に含まれることを意図している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサアレイで、複数の電磁インピーダンス読み取り値を、患者の表皮層及び前記患者の真皮層又は皮下層のいずれかから、前記読み取り値間の差が閾値を超えるまで繰り返し計測するステップと、
前記差を表すインピーダンス値を、等価回路モデル及び前記患者の生理学的特徴を表す個人調整因子データを使用して算出するステップと、
前記患者の血中代謝物濃度を、前記インピーダンス値及び血中代謝物濃度アルゴリズムから測定するステップであって、前記血中代謝物濃度アルゴリズムは、前記患者の血中代謝物濃度データ対電磁インピーダンスデータ値の対応を含む、ステップと
を含む方法。
【請求項2】
前記患者の前記血中代謝物濃度及び前記患者の既知の血中代謝物濃度に基づいて前記センサアレイを較正するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記血中代謝物濃度がグルコース濃度である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記個人調整因子データが、前記患者の体重、前記患者の性別、前記患者の体脂肪率、前記患者の心拍数、患者の年齢、及び患者の人種のうちの少なくとも1つに関する情報を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記表皮層から繰り返し計測する前記ステップが、前記患者の1グルコースサイクル以内に実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記患者の前記真皮層又は前記皮下層の前記いずれかから繰り返し計測する前記ステップが、前記患者の1グルコースサイクル以内に実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
繰り返し計測する前記ステップが、前記複数の電磁インピーダンス読み取り値を、前記表皮層から連続して計測するサブステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記センサアレイが、少なくとも8個のセンサを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記患者の前記血中代謝物濃度をディスプレイに表示するステップをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記等価回路モデルが、
D=((ZK/(ZJ+ZK))−(ZM/(ZM+ZL))
(式中、ZJは、前記表皮層からの第1の電磁インピーダンス読み取り値であり、ZMは、前記表皮層からの第2の電磁インピーダンス読み取り値であり、ZKは、前記真皮層又は前記皮下層の前記いずれかからの第1の電磁インピーダンス読み取り値であり、ZLは、前記真皮層又は前記皮下層の前記いずれかからの第2の電磁インピーダンス読み取り値であり、Dは、前記差を表す前記インピーダンス値である)
を有する等価回路式を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
複数の電磁インピーダンス読み取り値を、患者の表皮層及び前記患者の真皮層又は皮下層のいずれかから、前記読み取り値間の差が閾値を超えるまで繰り返し計測するセンサアレイと、
前記差を表すインピーダンス値を算出する計算器であって、前記算出が、等価回路モデル及び前記患者の生理学的特徴を表す個人調整因子データを使用することを含む、計算器と、
前記患者の血中代謝物濃度を、前記インピーダンス値及びグルコースアルゴリズムから測定する測定器と
を備える、血中代謝物濃度監視システム。
【請求項12】
電磁信号を生成し、前記電磁信号を前記センサアレイに送信する信号生成器をさらに備える、請求項11に記載の血中代謝物濃度監視システム。
【請求項13】
前記電磁信号を分析し、前記電磁インピーダンス読み取り値を生成する信号分析器をさらに備える、請求項12に記載の血中代謝物濃度監視システム。
【請求項14】
前記計算器及び前記測定器が、前記センサアレイと無線接続されている、請求項11に記載の血中代謝物濃度監視システム。
【請求項15】
ディスプレイをさらに備える、請求項11に記載の血中代謝物濃度監視システム。
【請求項16】
前記ディスプレイが、前記計算器、前記測定器、又は前記センサアレイのうちの少なくとも1つと無線接続されている、請求項15に記載の血中代謝物濃度監視システム。
【請求項17】
前記計算器が、ナイキスト方法又はニューラルネットワーク方法の少なくとも一方を使用して、前記差を表す前記インピーダンス値を算出する、請求項11に記載の血中代謝物濃度監視システム。
【請求項18】
前記電磁インピーダンス読み取り値を、約10Hz〜10MHzの周波数で得る、請求項11に記載の血中代謝物濃度監視システム。
【請求項19】
前記患者の前記血中代謝物濃度及び前記患者の既知の血中代謝物濃度に基づいて前記センサアレイを較正する較正器をさらに備える、請求項11に記載の血中代謝物濃度監視システム。
【請求項20】
前記血中代謝物濃度がグルコース濃度である、請求項11に記載の血中代謝物濃度監視システム。
【請求項21】
前記センサアレイが、前記複数の電磁インピーダンス読み取り値を、前記患者の1グルコースサイクル以内に繰り返し計測する、請求項11に記載の血中代謝物濃度監視システム。
【請求項22】
前記センサアレイが、少なくとも8個のセンサを含む、請求項11に記載の血中代謝物濃度監視システム。
【請求項23】
前記少なくとも8個のセンサが、実質的に直線状に配列されている、請求項22に記載の血中代謝物濃度監視システム。
【請求項24】
前記血中代謝物濃度アルゴリズムが、前記患者の血中代謝物濃度データ対電磁インピーダンスデータ値の対応を含む、請求項11に記載の血中代謝物濃度監視システム。
【請求項25】
前記患者の前記表皮層及び前記真皮層又は前記皮下層のいずれかからの前記複数の電磁インピーダンス読み取り値間の前記差を、前記閾値と比較する比較器をさらに備える、請求項11に記載の血中代謝物濃度監視システム。
【請求項26】
前記センサアレイが、銀/塩化銀(Ag/AgCl)、白金及び炭素からなる群から選択される導電材料で形成された複数の電極を含む、請求項11に記載の血中代謝物濃度監視システム。
【請求項27】
前記複数の電極が、前記患者の前記表皮層に、直線状の配列に位置する電流送り出し電極、電流検知電極、及び6つの電圧検知電極を含む、請求項26に記載の血中代謝物濃度監視システム。
【請求項28】
実行時に、
患者の表皮層及び前記患者の真皮層又は皮下層のいずれかに関する複数の電磁インピーダンス読み取り値を得ること、
前記電磁インピーダンス読み取り値を比較して、差を求めること、
前記差を表すインピーダンス値を、等価回路モデル及び前記患者の生理学的特徴を表す個人調整因子データを使用して算出すること、並びに
前記患者の血中代謝物濃度を、前記インピーダンス値、及び前記患者の血中代謝物濃度データ対電磁インピーダンスデータ値の対応を含む血中代謝物濃度アルゴリズムから測定すること
を実行する、コンピュータ可読媒体に格納されたプログラム製品。
【請求項29】
前記患者の前記血中代謝物濃度及び前記患者の既知の血中代謝物濃度に基づいてセンサアレイを較正する命令を出すことをさらに実行する、請求項28に記載のプログラム製品。
【請求項30】
前記血中代謝物濃度がグルコース濃度である、請求項28に記載のプログラム製品。
【請求項31】
前記個人調整因子データが、前記患者の体重、前記患者の性別、前記患者の体脂肪率、前記患者の心拍数、患者の年齢、及び患者の人種のうちの少なくとも1つに関する情報を含む、請求項28に記載のプログラム製品。
【請求項32】
前記血中代謝物濃度をディスプレイに表示する命令を出すことをさらに実行する、請求項28に記載のプログラム製品。
【請求項33】
前記等価回路モデルが、
D=((ZK/(ZJ+ZK))−(ZM/(ZM+ZL))
(式中、ZJは、前記表皮層からの第1の電磁インピーダンス読み取り値であり、ZMは、前記表皮層からの第2の電磁インピーダンス読み取り値であり、ZKは、前記真皮層又は前記皮下層の前記いずれかからの第1の電磁インピーダンス読み取り値であり、ZLは、前記真皮層又は前記皮下層の前記いずれかからの第2の電磁インピーダンス読み取り値であり、Dは、前記差を表す前記インピーダンス値である)
を有する等価回路式を含む、請求項28に記載のプログラム製品。
【請求項34】
前記電磁インピーダンス読み取り値が、センサアレイから得られる、請求項28に記載のプログラム製品。
【請求項35】
患者の血中代謝物濃度を、前記患者から計測された複数の電磁インピーダンス読み取り値に基づいて、前記患者の単一の血中代謝サイクル以内で測定するデバイス
を備える血中代謝物監視システム。
【請求項36】
前記複数の電磁インピーダンス読み取り値を、前記患者から非侵襲的に計測するセンサアレイをさらに備える、請求項35に記載の血中代謝物監視システム。
【請求項37】
前記患者の前記血中代謝物濃度及び前記患者の既知の血中代謝物濃度に基づいて前記センサアレイを較正する較正器をさらに備える請求項36に記載の血中代謝物監視システム。
【請求項38】
電磁信号を前記センサアレイに送信する信号生成器であって、前記電磁信号は、前記患者からの前記複数の電磁インピーダンス読み取り値の前記計測に使用される、信号生成器をさらに備える、請求項36に記載の血中代謝物監視システム。
【請求項39】
前記電磁インピーダンス読み取り値が、前記患者の表皮層及び前記患者の真皮層又は皮下層のいずれかから計測される、請求項35に記載の血中代謝物監視システム。
【請求項40】
前記デバイスが、
複素インピーダンス値を、前記複数の電磁インピーダンス読み取り値から算出する計算器と、
前記患者の前記血中代謝物濃度を、前記複素インピーダンス値及び血中代謝物アルゴリズムに基づいて測定する測定器と
を備える、請求項35に記載の血中代謝物監視システム。
【請求項41】
前記計算器が、前記複素インピーダンス値を、等価回路モデル及び前記患者の生理学的特徴を表す個人調整因子データを使用して算出する、請求項40に記載の血中代謝物監視システム。
【請求項42】
前記デバイスが、前記複数の電磁インピーダンス読み取り値間の差を閾値と比較する比較器を備える、請求項35に記載の血中代謝物監視システム。
【請求項43】
前記デバイスが、前記差を表す複素インピーダンス値を算出する計算器であって、前記算出が、等価回路モデル及び前記患者の生理学的特徴を表す個人調整因子データを使用することを含む、計算器を備える、請求項42に記載の血中代謝物監視システム。
【請求項44】
信号を、前記比較器と前記計算器の間で無線送信する送信器をさらに備える、請求項43に記載の血中代謝物監視システム。
【請求項45】
前記血中代謝物濃度がグルコース濃度である、請求項35に記載の血中代謝物監視システム。
【請求項46】
患者の血中代謝物濃度を監視する方法であって、
患者の血中代謝物濃度を、前記患者から計測された複数の電磁インピーダンス読み取り値に基づいて、前記患者の単一の血中代謝サイクル以内で測定するステップを含む方法。
【請求項47】
前記複数の電磁インピーダンス読み取り値が、前記患者からセンサアレイを使用して非侵襲的に計測される、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
前記患者の前記血中代謝物濃度及び前記患者の既知の血中代謝物濃度に基づいて前記センサアレイを較正するステップをさらに含む、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
前記測定ステップが、信号生成器を使用して電磁信号を前記センサアレイに送信するサブステップであって、前記電磁信号は、前記患者からの前記複数の電磁インピーダンス読み取り値の前記計測に使用される、サブステップを含む、請求項47に記載の方法。
【請求項50】
前記電磁インピーダンス読み取り値が、前記患者の表皮層及び前記患者の真皮層又は皮下層のいずれかから計測される、請求項46に記載の方法。
【請求項51】
前記測定ステップが、
複素インピーダンス値を、前記複数の電磁インピーダンス読み取り値から算出するサブステップと、
前記患者の前記血中代謝物濃度を、前記複素インピーダンス値及び血中代謝物アルゴリズムに基づいて測定するサブステップと
を含む、請求項46に記載の方法。
【請求項52】
前記計算器が、前記複素インピーダンス値を、等価回路モデル及び前記患者の生理学的特徴を表す個人調整因子データを使用して算出する、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
前記測定ステップが、前記複数の電磁インピーダンス読み取り値間の差を閾値と比較するサブステップを含む、請求項46に記載の方法。
【請求項54】
前記測定ステップが、前記差を表す複素インピーダンス値を算出するサブステップであって、等価回路モデル及び前記患者の生理学的特徴を表す個人調整因子データを使用することを有するサブステップを含む、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
前記血中代謝物濃度がグルコース濃度である、請求項46に記載の方法。
【請求項56】
実行時に、
患者の血中代謝物濃度を、前記患者から集められた複数の電磁インピーダンス読み取り値に基づいて、前記患者の単一の血中代謝サイクル以内で測定すること
を実行する、コンピュータ可読媒体に格納されたプログラム製品。
【請求項57】
前記複数の電磁インピーダンス読み取り値が、前記患者からセンサアレイを使用して非侵襲的に集められる、請求項56に記載のプログラム製品。
【請求項58】
前記患者の前記血中代謝物濃度及び前記患者の既知の血中代謝物濃度に基づいて前記センサアレイを較正する命令を出すことをさらに行う、請求項57に記載のプログラム製品。
【請求項59】
前記患者からの前記複数の電磁インピーダンス読み取り値の計測に使用される電磁信号を、前記センサアレイに送信するように信号生成器に命令を出すことをさらに行う、請求項57に記載のプログラム製品。
【請求項60】
前記電磁インピーダンス読み取り値が、前記患者の表皮層及び前記患者の真皮層又は皮下層のいずれかから集められる、請求項56に記載のプログラム製品。
【請求項61】
複素インピーダンス値を、前記複数の電磁インピーダンス読み取り値から算出すること、及び、
前記患者の前記血中代謝物濃度を、前記複素インピーダンス値及び血中代謝物アルゴリズムに基づいて測定すること
をさらに実行する、請求項56に記載のプログラム製品。
【請求項62】
前記複素インピーダンス値を前記算出することが、等価回路モデル及び前記患者の生理学的特徴を表す個人調整因子データを使用することを含む、請求項61に記載のプログラム製品。
【請求項63】
前記複数の電磁インピーダンス読み取り値間の差を閾値とさらに比較する、請求項56に記載のプログラム製品。
【請求項64】
前記差を表す複素インピーダンス値をさらに算出し、前記算出は、等価回路モデル及び前記患者の生理学的特徴を表す個人調整因子データを使用することを含む、請求項56に記載のプログラム製品。
【請求項65】
前記血中代謝物濃度がグルコース濃度である、請求項56に記載のプログラム製品。
【請求項66】
電磁信号を送信する信号生成器と、
前記電磁信号を前記信号生成器から受信し、前記電磁信号を患者に印加し、
複数の電磁インピーダンス読み取り値を、前記患者の表皮層及び前記患者の真皮層又は皮下層のいずれかから非侵襲的に計測する
センサアレイと、
前記複数の電磁インピーダンス読み取り値間の差を閾値と比較する比較器と、
前記信号生成器及び前記比較器を制御するコントローラであって、前記送信、前記非侵襲的計測、及び前記差が前記閾値未満であることに応答しての前記比較を繰り返す命令を出すコントローラと
を備える血中代謝物監視システム。
【請求項67】
前記差を表す複素インピーダンス値を算出する計算器であって、前記算出が、等価回路モデル及び前記患者の生理学的特徴を表す個人調整因子データを使用することを含む、計算器をさらに備える、請求項66に記載の血中代謝物監視システム。
【請求項68】
前記患者の血中代謝物濃度を、前記複素インピーダンス値及び血中代謝物アルゴリズムを使用して測定する測定器をさらに備える、請求項67に記載の血中代謝物監視システム。
【請求項69】
前記血中代謝物濃度がグルコース濃度である、請求項68に記載の血中代謝物監視システム。
【請求項70】
前記患者の前記血中代謝物濃度及び前記患者の既知の血中代謝物濃度に基づいて前記センサアレイを較正する較正器をさらに備える、請求項68に記載の血中代謝物濃度監視システム。
【請求項71】
前記コントローラと、前記比較器、前記計算器、前記測定器、前記較正器、又は前記センサアレイのうちの少なくとも1つとの間で信号を送信する送信器をさらに備える、請求項70に記載の血中代謝物濃度監視システム。
【請求項72】
実行時に、
電磁信号をセンサアレイに送信すること、
前記患者の表皮層及び前記患者の真皮層又は皮下層のいずれかから集められる複数の電磁インピーダンス読み取り値を、前記センサアレイから受け取ること、
前記複数の電磁インピーダンス読み取り値間の差を閾値と比較すること、並びに
前記送信、前記受け取り、及び前記差が前記閾値未満であることに応答しての前記比較を繰り返す命令を出すこと
を実行する、コンピュータ可読媒体に格納されたプログラム製品。
【請求項73】
前記差を表す複素インピーダンス値を算出することをさらに実行し、前記算出が、等価回路モデル及び前記患者の生理学的特徴を表す個人調整因子データを使用することを含む、請求項72に記載のプログラム製品。
【請求項74】
前記患者の血中代謝物濃度を、前記複素インピーダンス値及び血中代謝物アルゴリズムを使用して測定することをさらに実行する、請求項73に記載のプログラム製品。
【請求項75】
前記血中代謝物濃度がグルコース濃度である、請求項74に記載のプログラム製品。
【請求項76】
前記患者の前記血中代謝物濃度及び前記患者の既知の血中代謝物濃度に基づいて前記センサアレイを較正する命令を出すことをさらに実行する、請求項74に記載のプログラム製品。
【請求項77】
患者の血中代謝物濃度を監視する方法であって、
電磁信号をセンサアレイに送信するステップと、
複数の電磁インピーダンス読み取り値を前記センサアレイから受け取るステップであって、前記電磁インピーダンス読み取り値は、前記患者の表皮層及び前記患者の真皮層又は皮下層のいずれかから集められる、ステップと、
前記複数の電磁インピーダンス読み取り値間の差を閾値と比較するステップと、
前記送信、前記受け取り、及び前記差が前記閾値未満であることに応答しての前記比較を繰り返すステップと
を含む方法。
【請求項78】
前記差を表す複素インピーダンス値を算出するステップであって、等価回路モデル及び前記患者の生理学的特徴を表す個人調整因子データを使用するサブステップを含むステップをさらに含む、請求項77に記載の方法。
【請求項79】
前記患者の血中代謝物濃度を、前記複素インピーダンス値及びグルコースアルゴリズムから測定するステップをさらに含む、請求項78に記載の方法。
【請求項80】
前記血中代謝物濃度がグルコース濃度である、請求項79に記載の方法。
【請求項81】
前記患者の前記血中代謝物濃度及び前記患者の既知の血中代謝物濃度に基づいて前記センサアレイを較正するステップをさらに含む、請求項79に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公表番号】特表2012−529349(P2012−529349A)
【公表日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−515001(P2012−515001)
【出願日】平成22年6月4日(2010.6.4)
【国際出願番号】PCT/US2010/037361
【国際公開番号】WO2010/144313
【国際公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【出願人】(511294143)バイオセンサーズ, インコーポレイテッド (1)
【Fターム(参考)】