説明

衛星信号同期型時計校正情報配信装置

【課題】高価で扱い難い同軸ケーブルを不要とし、内部時刻を補正する精度が低下することを回避しつつ、設置作業を容易に行えるようにする。
【解決手段】GPS衛星信号受信ユニット3は、GPS衛星信号を復調して受信ステータス情報を生成するGPS衛星信号復調部4を備える。GPS衛星信号受信ユニット3からサーバ本体2へはGPS衛星信号が復調された後のデジタル信号が伝送されることで、安価で扱い易い伝送ケーブルであるLANケーブル10で対応でき、内部時刻を補正する精度の低下を回避できる。又、作業者が1人で設置作業を行う場合でも、GPS衛星信号受信ユニット3の設場場所や設置角度を調整しながら、その設場場所や設置角度に応じたGPS衛星信号の受信状態をGPS衛星信号受信ユニット3にて直接的に確認できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、衛星から受信した衛星信号に基づいて内部時刻を補正して時計校正情報を生成し、その生成した時計校正情報を外部端末へ配信する衛星信号同期型時計校正情報配信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えばパーソナルコンピュータ(パソコン)やサーバ等の情報処理端末は内部時計(内蔵時計)を有しているが、その内部時計が計時する内部時刻は時間経過にしたがって誤差を発生するのが一般的である。一方、セキュリティシステム、デジタル映像配信システム、生産管理システム等の様々なシステムでは、正確な時刻が必要とされる場合がある。このような事情から、正確な時刻が必要とされるシステムに使用される情報処理端末では、外部ネットワーク(インターネット等)に接続することで内部時刻を補正することが考えられるが、外部ネットワークの回線が混雑していると誤差が発生したり、外部ネットワークに接続することがセキュリティ上の理由から好ましくなかったりする場合がある。
【0003】
そこで、地球を周回する例えばGPS(Global Positioning System)衛星等の衛星から受信した衛星信号に基づいて内部時刻を補正して時計校正情報を生成し、その生成した時計校正情報をNTP(Network Time Protocol)やSNTP(Simple Network Time Protocol)によりネットワーク上の遅延を補正して情報処理端末へ配信する時計校正情報配信装置(NTPサーバ)が供されている。衛星から受信した衛星信号に基づいて内部時刻を補正する構成としては、例えば特許文献1に開示されている構成がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−29037号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記した従来の時計校正情報配信装置は、衛星信号を受信するアンテナユニットが屋外又は屋内であって窓際等の屋外に近い部位に設置され、衛星信号を復調するサーバ本体が屋内に設置され、アンテナユニットとサーバ本体とが同軸ケーブルを介して接続されることで、高周波のアナログ信号(高周波信号)がアンテナユニットから同軸ケーブルを介してサーバ本体へ伝送されるようになっていた。又、表示器がサーバ本体に設けられ、衛星信号の受信状態を示す受信ステータス情報がサーバ本体の表示器に表示されることで、作業者がサーバ本体にて受信ステータス情報を確認するようになっていた。
【0006】
しかしながら、上記したようにアンテナユニットとサーバ本体とが同軸ケーブルを介して接続される構成では、同軸ケーブルが高価であると共に扱い難いという問題がある。又、同軸ケーブルを介して伝送される高周波のアナログ信号が減衰し易く、高周波のアナログ信号が減衰することで内部時刻を補正する精度が低下するという問題もある。更に、アンテナユニットとサーバ本体とが離れて設置され、受信ステータス情報がサーバ本体の表示器に表示される構成では、例えば作業者が1人で設置作業を行う場合には、アンテナユニットの設場場所や設置角度を調整した後に、アンテナユニットの設置場所からサーバ本体の設置場所へと移動し、その調整した設場場所や設置角度に応じた受信ステータス情報をサーバ本体にて確認するという作業を繰返して行わざるを得ない。一方、複数人の作業者が連携して設置作業を行う場合でも、アンテナユニットの設場場所や設置角度を調整する作業者と、受信ステータス情報を確認する作業者とが、アンテナユニットの設場場所や設置角度及び受信ステータス情報を互いに通知し合うためのツール(例えば無線機等)が必要となる。
【0007】
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、高価で扱い難い同軸ケーブルを不要とし、内部時刻を補正する精度が低下することを回避しつつ、設置作業を容易に行うことができる衛星信号同期型時計校正情報配信装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載した発明は、衛星から受信した衛星信号に基づいて内部時刻を補正して時計校正情報を生成し、その生成した時計校正情報を外部端末へ配信するサーバ本体と、前記サーバ本体とは別体の衛星信号受信ユニットと、を備え、前記衛星信号受信ユニットに設けられ、衛星から送信された衛星信号をアンテナにより受信し、その受信した衛星信号を復調して受信ステータス情報を生成する衛星信号復調手段と、前記衛星信号受信ユニットに設けられ、前記衛星信号復調手段により生成された受信ステータス情報を前記サーバ本体へ出力する受信ステータス情報出力手段と、前記衛星信号受信ユニットに設けられ、衛星信号の受信状態を報知する受信状態報知手段と、前記サーバ本体に設けられ、前記受信ステータス情報出力手段から出力された受信ステータス情報を入力する受信ステータス情報入力手段と、前記サーバ本体に設けられ、前記受信ステータス情報入力手段により入力された受信ステータス情報を解析し、その解析結果に基づいて内部時刻を補正して時計校正情報を生成し、その生成した時計校正情報を時計校正情報配信手段から外部端末へ配信させると共に、衛星信号の受信状態を特定し、その特定した衛星信号の受信状態を受信状態出力手段から前記衛星信号受信ユニットへ出力させて前記受信状態報知手段により報知する制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載した発明は、前記制御手段は、衛星信号の受信状態として受信衛星数を示す情報を特定し、その特定した受信衛星数を示す情報を前記受信状態出力手段から前記衛星信号受信ユニットへ出力させて前記受信状態報知手段により報知することを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載した発明は、前記受信状態報知手段は、発光ダイオードから構成され、前記制御手段は、受信衛星数を前記発光ダイオードの点滅周期により特定可能となるように報知することを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載した発明は、前記制御手段は、衛星信号の受信状態として前記衛星信号受信ユニットの位置情報を測位中であるか測位完了したかを示す情報を特定し、その特定した前記衛星信号受信ユニットの位置情報を測位中であるか測位完了したかを示す情報を前記受信状態出力手段から前記衛星信号受信ユニットへ出力させて前記受信状態報知手段により報知することを特徴とする。
【0012】
請求項5に記載した発明は、前記受信状態報知手段は、発光ダイオードから構成され、前記制御手段は、前記衛星信号受信ユニットの位置情報を測位中であることを前記発光ダイオードの点灯により特定可能となるように且つ測位完了したことを前記発光ダイオードの点滅により特定可能となるように報知することを特徴とする。
【0013】
請求項6に記載した発明は、前記サーバ本体に設けられ、前記受信状態報知手段から報知される受信状態よりも詳細な受信状態を報知する詳細受信状態報知手段を備えたことを特徴とする。
【0014】
請求項7に記載した発明は、前記衛星信号受信ユニットに設けられ、前記衛星信号受信ユニットの動作状態を報知する動作状態報知手段を有し、前記制御手段は、前記衛星信号受信ユニットの動作状態を特定し、その特定した動作状態を動作状態出力手段から前記衛星信号受信ユニットへ出力させて前記動作状態報知手段により報知することを特徴とする。
【0015】
請求項8に記載した発明は、前記制御手段は、前記サーバ本体から前記衛星信号受信ユニットへの給電状態を特定し、その特定した給電状態を前記動作状態出力手段から前記衛星信号受信ユニットへ出力させて前記動作状態報知手段により報知することを特徴とする。
【0016】
請求項9に記載した発明は、前記動作状態報知手段は、発光ダイオードから構成され、前記制御手段は、前記サーバ本体から前記衛星信号受信ユニットへの給電が正常であることを前記発光ダイオードの点灯により特定可能となるように且つ前記サーバ本体から前記衛星信号受信ユニットへの給電が正常でないことを前記発光ダイオードの消灯により特定可能となるように報知することを特徴とする。
【0017】
請求項10に記載した発明は、前記制御手段は、前記サーバ本体と前記衛星信号受信ユニットとの間の通信状態を特定し、その特定した通信状態を前記動作状態出力手段から前記衛星信号受信ユニットへ出力させて前記動作状態報知手段により報知することを特徴とする。
【0018】
請求項11に記載した発明は、前記動作状態報知手段は、発光ダイオードから構成され、前記制御手段は、前記サーバ本体と前記衛星信号受信ユニットとの間の通信が正常であることを前記発光ダイオードの点灯により特定可能となるように且つ前記サーバ本体と前記衛星信号受信ユニットとの間の通信が正常でないことを前記発光ダイオードの消灯により特定可能となるように報知することを特徴とする。
【0019】
請求項12に記載した発明は、前記サーバ本体に設けられ、前記動作状態報知手段から報知される動作状態よりも詳細な動作状態を報知する詳細動作状態報知手段を備えたことを特徴とする。
【0020】
請求項13に記載した発明は、前記衛星信号復調手段は、GPS衛星から送信されたGPS衛星信号をGPSアンテナにより受信し、その受信したGPS衛星信号を復調して受信ステータス情報を生成することを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
請求項1に記載した発明によれば、衛星信号を復調して受信ステータス情報を生成する衛星信号復調手段を衛星信号受信ユニットに設けたので、衛星信号受信ユニットからサーバ本体へ衛星信号を復調する前のアナログ信号を伝送するのではなく、衛星信号受信ユニットからサーバ本体へ衛星信号を復調した後のデジタル信号を伝送することができ、これにより、高価で扱い難い同軸ケーブルを不要とし、安価で扱い易い伝送ケーブル(例えば周知のLAN(Local Area Network)ケーブル等)で対応することができ、内部時刻を補正する精度が低下することを回避することができる。
【0022】
又、衛星信号の受信状態を報知する受信状態報知手段を衛星信号受信ユニットに設けたので、作業者が衛星信号の受信状態を衛星信号受信ユニットにて直接的に確認することができる。即ち、衛星信号受信ユニットを屋外又は屋内であって窓際等の屋外に近い部位に設置し、サーバ本体を屋内に設置し、衛星信号受信ユニットとサーバ本体とを離して設置し、作業者が1人で設置作業を行う場合でも、衛星信号受信ユニットの設置場所とサーバ本体の設置場所とを往復することなく、衛星信号受信ユニットの設場場所や設置角度を調整しながら、その設場場所や設置角度に応じた衛星信号の受信状態を衛星信号受信ユニットにて直接的に確認することができ、設置作業を容易に行うことができる。更に、インターネット等の外部ネットワークに接続する必要もないことから、セキュリティを適切に確保することができる。
【0023】
請求項2に記載した発明によれば、衛星信号の受信状態として受信衛星数を示す情報を特定するようにしたので、受信衛星数を衛星信号受信ユニットにて直接的に確認することができ、受信衛星数を衛星信号受信ユニットにて直接的に確認しながら最適な受信状態となるように(受信衛星数が多くなるように)衛星信号受信ユニットの設置場所や設置角度を調整することができる。
【0024】
請求項3に記載した発明によれば、受信状態報知手段を発光ダイオードから構成し、受信衛星数を発光ダイオードの点滅周期により特定可能となるように報知するようにしたので、発光ダイオードの点滅周期を確認することで、受信衛星数を確認することができる。又、衛星信号受信ユニットの設置場所や設置角度を調整する機会が基本的には導入時やメンテナンス時等に限られて少ないという事情や、衛星信号受信ユニットが屋外又は屋内であって窓際等の屋外に近い部位に設置されるという事情を考慮すると、安価で且つ小型な発光ダイオードを利用することで、コストを抑えることができ、コストに対する効果を高めることができると共に、小型化を図ることができる。
【0025】
請求項4に記載した発明によれば、衛星信号の受信状態として衛星信号受信ユニットの位置情報を測位中であるか測位完了したかを示す情報を特定するようにしたので、衛星信号受信ユニットの位置情報を測位中であるか測位完了したかを衛星信号受信ユニットにて直接的に確認することができる。
【0026】
請求項5に記載した発明によれば、受信状態報知手段を発光ダイオードから構成し、衛星信号受信ユニットの位置情報を測位中であることを発光ダイオードの点灯により特定可能となるように報知するようにし、又、測位完了したことを発光ダイオードの点滅により特定可能となるように報知するようにしたので、発光ダイオードの点灯を確認することで、衛星信号受信ユニットの位置情報を測位中であることを確認することができ、又、発光ダイオードの点滅を確認することで、測位完了したことを確認することができる。
【0027】
請求項6に記載した発明によれば、衛星信号受信ユニットから報知される受信状態よりも詳細な受信状態をサーバ本体により報知するようにしたので、衛星信号受信ユニットから報知される受信状態よりも詳細な受信状態をサーバ本体にて直接的に確認することができる。即ち、受信状態報知手段を発光ダイオードから構成した場合では、発光ダイオードにより報知し得る情報には限度があるが、受信状態報知手段とは別の詳細受信状態報知手段をサーバ本体に設けることで、発光ダイオードにより報知し得る情報よりも詳細な(情報量が多い)受信状態をサーバ本体にて直接的に確認することができる。
【0028】
請求項7に記載した発明によれば、衛星信号受信ユニットの動作状態を報知する動作状態報知手段を衛星信号受信ユニットに設けたので、衛星信号受信ユニットの動作状態を衛星信号受信ユニットにて直接的に確認することができる。
【0029】
請求項8に記載した発明によれば、衛星信号受信ユニットの動作状態としてサーバ本体から衛星信号受信ユニットへの給電状態を特定し、その特定した給電状態を動作状態報知手段により報知するようにしたので、サーバ本体から衛星信号受信ユニットへの給電が正常であるか異常であるかを衛星信号受信ユニットにて直接的に確認することができる。
【0030】
請求項9に記載した発明によれば、動作状態報知手段を発光ダイオードから構成し、サーバ本体から衛星信号受信ユニットへの給電が正常であることを発光ダイオードの点灯により特定可能となるように且つサーバ本体から衛星信号受信ユニットへの給電が正常でないことを発光ダイオードの消灯により特定可能となるように報知するようにしたので、発光ダイオードの点灯を確認することで、サーバ本体から衛星信号受信ユニットへの給電が正常であることを確認することができ、又、発光ダイオードの消灯を確認することで、サーバ本体から衛星信号受信ユニットへの給電が正常でないことを確認することができる。
【0031】
請求項10に記載した発明によれば、衛星信号受信ユニットの動作状態としてサーバ本体と衛星信号受信ユニットとの間の通信状態を特定し、その特定した通信状態を動作状態報知手段により報知させるようにしたので、サーバ本体と衛星信号受信ユニットとの間の通信が正常であるか異常であるかを衛星信号受信ユニットにて直接的に確認することができる。
【0032】
請求項11に記載した発明によれば、動作状態報知手段を発光ダイオードから構成し、サーバ本体と衛星信号受信ユニットとの間の通信が正常であることを発光ダイオードの点灯により特定可能となるように且つサーバ本体と衛星信号受信ユニットとの間の通信が正常でないことを発光ダイオードの消灯により特定可能となるように報知するようにしたので、発光ダイオードの点灯を確認することで、サーバ本体と衛星信号受信ユニットとの間の通信が正常であることを確認することができ、又、発光ダイオードの消灯を確認することで、サーバ本体と衛星信号受信ユニットとの間の通信が正常でないことを確認することができる。
【0033】
請求項12に記載した発明によれば、衛星信号受信ユニットから報知される動作状態よりも詳細な動作状態をサーバ本体により報知するようにしたので、衛星信号受信ユニットから報知される動作状態よりも詳細な動作状態をサーバ本体にて直接的に確認することができる。即ち、動作状態報知手段を発光ダイオードから構成した場合では、発光ダイオードにより報知し得る情報には限度があるが、動作状態報知手段とは別の詳細動作状態報知手段をサーバ本体に設けることで、発光ダイオードにより報知し得る情報よりも詳細な(情報量が多い)動作状態をサーバ本体にて直接的に確認することができる。
【0034】
請求項13に記載した発明によれば、GPS衛星から送信されたGPS衛星信号を利用する構成において、高価で扱い難い同軸ケーブルを不要とし、内部時刻を補正する精度が低下することを回避することができ、設置作業を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の一実施形態を示す機能ブロック図
【図2】サーバ本体の斜視図
【図3】フローチャート
【図4】受信状態報知用LED及び動作状態報知用LEDの機能を示す図
【図5】受信状態報知用LEDの点滅周期を示す図
【図6】サーバ本体の液晶パネルに表示される表示画面を示す図
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、本発明を、地球を周回するGPS衛星から送信されたGPS衛星信号を受信するGPS衛星信号同期型時計校正情報配信装置に適用した一実施形態について、図面を参照して説明する。図1は、GPS衛星信号同期型時計校正情報配信装置(以下、時計校正情報配信装置と称する)の構成を機能ブロック図により示している。時計校正情報配信装置1は、サーバ本体2と、サーバ本体2とは別体のGPS衛星信号受信ユニット3(衛星信号受信ユニットに相当)とを備える。サーバ本体2は屋内に設置され、GPS衛星信号受信ユニット3はGPS衛星信号の受信感度が高くなるように屋外又は屋内であって窓際等の屋外に近い部位に設置される。即ち、サーバ本体2とGPS衛星信号受信ユニット3とはある程度の距離で離れて設置される。尚、サーバ本体2及びGPS衛星信号受信ユニット3は、それぞれ作業者が1人で容易に持ち運ぶことが可能な程度のサイズ及び重量である。
【0037】
GPS衛星信号受信ユニット3は、GPSアンテナ4aを有するGPS衛星信号復調部4(衛星信号復調手段に相当)と、GPSインタフェース(IF)部5(受信ステータス情報出力手段に相当)と、受信状態報知用発光ダイオード(LED(Light Emitting Diode))6(受信状態態知手段に相当)と、動作状態報知用発光ダイオード(LED)7(動作状態報知手段に相当)と、電源制御部8とを備える。
【0038】
GPS衛星信号復調部4は、GPS衛星9から送信されたGPS衛星信号をアンテナ4aにより受信し(捕捉し)、その受信したGPS衛星信号を復調して受信ステータス情報を生成する。受信ステータス情報には、GPS衛星信号の受信状態を示す情報、測位座標を示す情報、GPS時刻(絶対時刻)を示す情報等が含まれる。
GPSIF部5は、サーバ本体2の後述するGPSIF部との間でLAN(Local Area Network)ケーブル10を接続する。LANケーブル10には信号を送受信する信号ラインと電力を送受信する電力ラインとが割当てられており、GPSIF部5は、信号ラインを介してサーバ本体2のGPSIF部との間で受信ステータス情報や制御信号を送受信し、又、電力ラインを介してサーバ本体2のGPSIF部との間で電力を送受信する。LANケーブル10は、周知の同軸ケーブルと比較すると、安価で扱い易いという利点がある。
【0039】
受信状態報知用LED6は、サーバ本体2の後述する制御部からLANケーブル10を介して入力した制御信号に基づいて点灯、点滅又は消灯の動作を択一的に行う。動作状態報知用LED7は、サーバ本体2の後述する制御部からLANケーブル10を介して入力した制御信号に基づいて点灯又は消灯の動作を択一的に行う。
電源制御部8は、サーバ本体2のGPSIF部からGPSIF部5へ入力された電力をGPS衛星信号復調部4、受信状態報知用LED6及び動作状態報知用LED7へ動作電力として供給する。即ち、GPS衛星信号受信ユニット3の各機能フロックは、自発的に動作するのではなく、サーバ本体2が正常に動作していることを前提とし、サーバ本体2からLANケーブル10を介して電力が正常に供給されることを条件として動作する。
【0040】
サーバ本体2は、制御部11(制御手段に相当)と、外部メモリ12と、内部メモリ13と、GPSインタフェース(IF)部14(受信ステータス情報入力手段、受信状態出力手段、動作状態出力手段に相当)と、LANインタフェース(IF)部15(時計校正情報配信手段に相当)と、液晶パネル16(詳細受信状態報知手段、詳細動作状態報知手段に相当)と、電源報知用LED17と、受信正常報知用LED18と、受信異常報知用LED19と、内部時計部20とを備え、それら各機能ブロックが内部バス21を介して相互接続されて構成されている。
【0041】
制御部11は、CPU、ROM、RAM、I/O等を有し、予め外部メモリ12に記憶されている制御プログラム(コンピュータプログラム)をワークメモリ(作業領域)としての内部メモリ13へ読出し、その読出した制御プログラムを実行してサーバ本体2の動作全般を制御する。
GPSIF部14は、上記したGPS衛星信号受信ユニット3のGPSIF部5との間でLANケーブル10を接続し、信号ラインを介してGPSIF部5との間でステータス情報や制御信号を送受信し、又、電力ラインを介してGPSIF部5との間で電力を送受信する。
【0042】
LANIF部15は、外部端末22とLAN23を介して接続されており、後述する時計校正情報をNTP(Network Time Protocol)やSNTP(Simple Network Time Protocol)によりネットワーク上の遅延を補正してLAN23を介して外部端末22へ配信する。外部端末22は、例えばパーソナルコンピュータ(パソコン)やサーバ等の情報処理端末である。これら外部端末22は、内部時計を有しており、時計校正情報配信装置1(サーバ本体2)から配信された時計校正情報を受信すると、内部時計を時計校正情報に同期するように調整する。尚、サーバ本体2と外部端末22との接続態様(LANの構成)はどのような態様であっても良い。
【0043】
液晶パネル16は、制御部11から入力する制御信号に基づいて各種情報を表示する動作を行う。電源報知用LED17、受信正常報知用LED18、受信異常報知用LED19は、制御部11から入力する制御信号に基づいて点灯又は消灯の動作を択一的に行う。内部時計部20は、内部時刻を計時する。サーバ本体2は、図2に示すように、略直方体形状の筐体24からなり、その筐体24の正面部24aに、上記した液晶パネル16、電源報知用LED17、受信正常報知用LED18、受信異常報知用LED19が配置されている。又、サーバ本体2は、交流電源から交流100[V]を入力する電源入力部25を有している。電源入力部25は、交流電源から入力した交流100[V]から動作電力を生成し、その生成した動作電力をサーバ本体2の各機能ブロックへ供給すると共に、その生成した動作電力をLANケーブル10の電力ラインを介してGPS衛星信号受信ユニット3の電源制御部8へ供給する。
【0044】
次に、上記した構成の作用について、図3乃至図6を参照して説明する。図3は、時計校正情報配信装置1が本発明に関連して行う処理をフローチャートにより示している。
GPS衛星信号受信ユニット3は、GPS衛星9から送信されたGPS衛星信号をGPSアンテナ4aにより受信すると(捕捉すると)、その受信したGPS衛星信号をGPS衛星信号復調部4により復調して受信ステータス情報を生成し、その生成した受信ステータス情報をGPSIF部5からLANケーブル10を介してサーバ本体2へ出力する(ステップS1)。この場合、GPS衛星信号復調部4は、GPS衛星信号を周波数変換したり、A/D変換したりすることで、GPS衛星信号を復調する。即ち、GPS衛星信号受信ユニット3からサーバ本体2へ出力される受信ステータス情報はデジタル信号である。
【0045】
次いで、サーバ本体2は、GPS衛星信号受信ユニット3から出力された受信ステータス情報をLANケーブル10を介してGPSIF部14により入力すると、その入力した受信ステータス情報を制御部11により解析する(ステップS2)。制御部11は、受信ステータス情報に基づいてGPS衛星9からGPS衛星信号の受信地点である時計校正情報配信装置1までの距離を計算して測位する(位置を計算する)。この場合、内部時計部20の精度が高く、正確な内部時刻を計時可能であれば、3個のGPS衛星9からのGPS衛星信号を受信し、GPS衛星信号が送信された時刻から受信された時刻までの時間差に電波の伝播速度(光速)を乗じて3個のGPS衛星9からの距離を計算すれば、空間上の一点である時計校正情報配信装置1を正確に測位可能となるが、内部時計部20の精度が低く、正確な内部時刻を計時不可能であれば、4個のGPS衛星9からのGPS衛星信号を受信し、内部時計部20が計時する内部時刻を補正しつつ測位する。
【0046】
そして、制御部11は、補正した(GPS時刻に同期した)正確な時刻を時計校正情報としてLANIF部15からNTPやSNTPによりネットワーク上の遅延を補正してLAN23を介して外部端末22へ配信する。この場合、上記したように外部端末22は、このようにしてサーバ本体2から配信された時計校正情報を受信すると、内部時計を時計校正情報に同期するように調整する。
【0047】
又、サーバ本体2は、受信ステータス情報を制御部11により解析した結果に基づいて制御信号を生成し、その生成した制御信号をGPSIF部14からLANケーブル10を介してGPS衛星信号受信ユニット3へ出力する(ステップS3)。そして、GPS衛星信号受信ユニット3は、サーバ本体2から出力された制御信号をLANケーブル10を介してGPSIF部5により入力すると、その入力した制御信号に基づいて受信状態報知用LED6及び動作状態報知用LED7の動作を制御する(ステップS4)。
【0048】
具体的には、制御部11は、受信状態報知用LED6及び動作状態報知用LED7の動作を図4に示すように制御する。制御部11は、GPSの受信衛星数(受信に成功したGPS衛星信号の送信元であるGPS衛星9の個数)が「0」、又はGPS衛星信号の受信に不具合が発生したと判定すると、受信状態報知用LED6を消灯させる。又、制御部11は、GPS衛星信号の受信が正常、且つGPS衛星信号受信ユニット3の位置情報の測位中(位置を計算中)の状態にあると判定すると、受信状態報知用LED6を点灯させる。又、制御部11は、GPSの受信衛星数が「1以上」の状態で、GPS衛星信号受信ユニット3の位置情報の測位完了の状態にあると判定すると、GPSの受信衛星数に基づいて受信状態報知用LED6を点滅させる。即ち、制御部11は、GPSの受信衛星数が「1」の状態で、GPS衛星信号受信ユニット3の位置情報の測位完了の状態にあると判定すると、図5(a)に示すように、受信状態報知用LED6の1回の点滅を繰返して行い、GPSの受信衛星数が「2」の状態で、GPS衛星信号受信ユニット3の位置情報の測位完了の状態にあると判定すると、図5(b)に示すように、受信状態報知用LED6の2回の点滅を繰返して行う。以下、制御部11は、GPSの受信衛星数が「3」〜「7以上」の状態で、GPS衛星信号受信ユニット3の位置情報の測位完了の状態にあると判定すると、図5(c)〜(g)に示すように、受信状態報知用LED6の3〜7回の点滅を繰返して行う。尚、受信状態報知用LED6が点滅する期間(図5にて示す「T11」、「T21」、「T31」、…、「T71」)や受信状態報知用LED6が点滅しない期間(図5にて示す「T12」、「T22」、「T32」、…、「T72」)は作業者が点滅回数(受信衛星数)を確認可能な周期で任意に設定すれば良い。
【0049】
これにより、作業者は、受信状態報知用LED6が点灯していることを確認することで、GPS衛星信号の受信が正常、且つGPS衛星信号受信ユニット3の位置情報の測位中の状態にあることを把握することができる。又、作業者は、受信状態報知用LED6が点滅していることを確認することで、その点滅周期により受信衛星数を把握することができ、GPS衛星信号受信ユニット3の位置情報の測位完了の状態にあることを把握することができる。即ち、作業者は、受信状態報知用LED6が点灯から点滅へと移行した後に、その点滅周期を確認しながらGPS衛星信号受信ユニット3の設場場所や設置角度を調整することができ、その際、点滅周期が長くなるように(受信衛星数が多くなるように)、GPS衛星信号受信ユニット3の設場場所や設置角度を調整することで、高い精度の時刻を取得することができる。
【0050】
又、制御部11は、サーバ本体2からGPS衛星信号受信ユニット3への給電が異常な状態、又はサーバ本体2とGPS衛星信号受信ユニット3との間の通信が異常な状態にあると判定すると、動作状態報知用LED7を消灯させる。又、制御部11は、サーバ本体2からGPS衛星信号受信ユニット3への給電が正常な状態、且つサーバ本体2とGPS衛星信号受信ユニット3との間の通信が正常な状態にあると判定すると、動作状態報知用LED7を点灯させる。
【0051】
これにより、作業者は、動作状態報知用LED7が消灯していることを確認することで、サーバ本体2からGPS衛星信号受信ユニット3への給電が異常な状態、又はサーバ本体2とGPS衛星信号受信ユニット3との間の通信が異常な状態にあることを把握することができる。又、作業者は、動作状態報知用LED7が点灯していることを確認することで、サーバ本体2からGPS衛星信号受信ユニット3への給電が正常な状態、且つサーバ本体2とGPS衛星信号受信ユニット3との間の通信が正常な状態にあることを把握することができる。
【0052】
尚、制御部11は、図6に示すように、現在の月日(図6では「2月24日」)を液晶パネル16の月日表示領域26aに表示させ、現在の時刻(図6では「14時47分」)を液晶パネル16の時刻表示領域26bに表示させると同時に、上記したGPSの受信衛星数を液晶パネル16の受信衛星数表示領域26cに表示させる機能を有している。図6(a)は、GPSの受信衛星数が「1」の場合の表示態様であり、1個のセグメントが表示されている場合を例示している。図6(b)は、GPSの受信衛星数が「7以上」の場合の表示態様であり、7個のセグメントが表示されている場合を例示している。尚、GPSの受信衛星数を直接的に示す「1」や「7」の数値が表示されても良い。
【0053】
これにより、作業者は、GPS衛星信号受信ユニット3の受信状態報知用LED6の点滅周期によって把握した受信衛星数を、サーバ本体2の液晶パネル16に表示される情報によっても把握することができる。又、作業者は、GPS衛星信号受信ユニット3の受信状態報知用LED6の点滅周期によって受信衛星数を把握することができなかったとしても、サーバ本体2の液晶パネル16に表示される情報によって把握することができる。
【0054】
又、制御部11は、サーバ本体2への給電が正常な状態にあると判定すると、電源報知用LED17を点灯させる。又、制御部11は、GPS衛星信号の受信が正常な状態にあると判定すると、受信正常報知用LED18を点灯させる一方、GPS衛星信号の受信が異常な状態にあると判定すると、受信異常報知用LED19を点灯させる。
【0055】
以上に説明したように本実施形態によれば、時計校正情報配信装置1において、GPS衛星信号を復調して受信ステータス情報を生成するGPS衛星信号復調部4をGPS衛星信号受信ユニット3に設けたので、衛星信号受信ユニット3からサーバ本体2へGPS衛星信号を復調する前のアナログ信号を伝送するのではなく、GPS衛星信号受信ユニットからサーバ本体2へGPS衛星信号を復調した後のデジタル信号を伝送することができ、高価で扱い難い同軸ケーブルを不要とし、安価で扱い易い伝送ケーブルであるLANケーブル10で対応することができ、内部時刻を補正する精度が低下することを回避することができる。
【0056】
又、GPS衛星信号の受信状態を報知する受信状態報知用LED6を衛星信号受信ユニット3に設けたので、作業者がGPS衛星信号の受信状態をGPS衛星信号受信ユニット3にて直接的に確認することができる。即ち、GPS衛星信号受信ユニット3を屋外又は屋内であって窓際等の屋外に近い部位に設置し、サーバ本体2を屋内に設置し、GPS衛星信号受信ユニット3とサーバ本体2とを離して設置し、作業者が1人で設置作業を行う場合でも、GPS衛星信号受信ユニット3の設置場所とサーバ本体2の設置場所とを往復することなく、GPS衛星信号受信ユニット3の設場場所や設置角度を調整しながら、その設場場所や設置角度に応じたGPS衛星信号の受信状態をGPS衛星信号受信ユニット3にて直接的に確認することができ、設置作業を容易に行うことができる。
【0057】
又、受信衛星数を受信状態報知用LED6の点滅周期により報知するようにしたので、受信状態報知用LED6の点滅周期を確認することで、受信衛星数を確認することができる。又、GPS衛星信号受信ユニットの設置場所や設置角度を調整する機会が基本的には導入時やメンテナンス時等に限られて少ない事情を考慮すると、安価なLEDを利用することで、コストを抑えることができ、コストに対する効果を高めることができる。
【0058】
又、GPS衛星信号受信ユニット3の位置情報を測位中であることを受信状態報知用LED6の点灯により報知するようにしたので、受信状態報知用LED6の点灯を確認することで、GPS衛星信号受信ユニット3の位置情報を測位中であることを確認することができる。又、測位完了したことを受信状態報知用LED6の点滅により報知するようにしたので、受信状態報知用LED6の点滅を確認することで、測位完了したことを確認することができる。
【0059】
又、サーバ本体2からGPS衛星信号受信ユニット3への給電が正常、且つサーバ本体2とGPS衛星信号受信ユニット3との間の通信が正常であることを動作状態報知用LED7の点灯により報知するようにしたので、動作状態報知用LED7の点灯を確認することで、サーバ本体2からGPS衛星信号受信ユニット3への給電が正常、且つサーバ本体2とGPS衛星信号受信ユニット3との間の通信が正常であることを確認することができる。
【0060】
又、サーバ本体2からGPS衛星信号受信ユニット3への給電が異常、又はサーバ本体2とGPS衛星信号受信ユニット3との間の通信が異常であることを動作状態報知用LED7の消灯により報知するようにしたので、動作状態報知用LED7の消灯を確認することで、サーバ本体2からGPS衛星信号受信ユニット3への給電が異常、又はサーバ本体2とGPS衛星信号受信ユニット3との間の通信が異常であることを確認することができる。
【0061】
更に、受信状態報知用LED6が報知し得る情報には限度があることから、受信状態報知用LED6が報知し得ない詳細な受信状態として例えばGPS衛星信号の送信元であるGPS衛星に関する情報等(例えば衛星番号や軌道に関する情報等)を液晶パネル16に表示するように構成すれば、より詳細な受信状態をサーバ本体2にて確認することができる。同様に、動作状態報知用LED7が報知し得る情報には限度があることから、動作状態報知用LED7が報知し得ない詳細な動作状態として例えば異常の内容(例えば送信異常、受信異常等)を示すコード情報等を液晶パネル16に表示するように構成すれば、より詳細な動作状態をサーバ本体2にて確認することができる。このようにGPS衛星信号受信ユニット3の設置場所や設置角度を調整するのに必要な最低限の情報(受信衛星数等)だけをGPS衛星信号受信ユニット3にて報知し、それ以外の詳細な情報をサーバ本体2にて報知することで、GPS衛星信号受信ユニット3とサーバ本体2との間で機能を効果的に分担することができる。
【0062】
本発明は、上記した実施形態にのみ限定されるものではなく、以下のように変形又は拡張することができる。
GPS衛星からのGPS衛星信号を受信する測位システムを利用する構成に限らず、他の衛星からの他の衛星信号を受信する測位システムを利用する構成であっても良い。
【0063】
GPS衛星信号の受信状態(受信衛星数、測位中、測位完了)だけをGPS衛星信号受信ユニット3にて報知することで十分であれば、動作状態(給電状態、通信状態)を報知する動作状態報知用LED7をGPS衛星信号受信ユニット3から省いても(設けなくても)良い。
GPS衛星信号の受信状態(受信衛星数、測位中、測位完了)を報知する手段として、受信状態報知用LED6に代えて、別の手段を採用しても良い。又、GPS衛星信号の受信状態を視覚的に報知することに代えて、GPS衛星信号の受信状態を聴覚的に報知する(例えば「ピッ」という電子音の鳴動パターン)ようにしても良く、更に、視覚的に報知することと聴覚的に報知することを併用しても良い。同様に、動作状態(給電状態、通信状態)を報知する手段として、動作状態報知用LED7に代えて、別の手段を採用しても良い。又、動作状態を視覚的に報知することに代えて、動作状態を聴覚的に報知するようにしても良く、更に、視覚的に報知することと聴覚的に報知することを併用しても良い。
【0064】
上記した詳細な受信状態や詳細な動作状態をGPS衛星信号受信ユニット3にて報知するようにしても良い。即ち、本実施形態では、GPS衛星信号受信ユニット3の設置場所や設置角度を調整する機会が基本的には導入時やメンテナンス時等に限られて少ないという事情や、GPS衛星信号受信ユニット3が屋外又は屋内であって窓際等の屋外に近い部位に設置されるという事情を考慮し、安価で且つ小型なLEDを利用しているが、LEDを利用する構成では、コストを抑えることができ且つ小型化を実現することができるが、上記したように報知し得る情報に限度があることは否めない。そこで、コストの問題や小型化の問題を解消し得れば、LEDに代えて、LEDよりも多くの情報を報知し得る例えば液晶パネル等を設けるようにしても良く、このように構成すれば、詳細な受信状態や詳細な動作状態をもGPS衛星信号受信ユニット3にて確認することができる。
【0065】
サーバ本体2からGPS衛星信号受信ユニット3への給電状態を報知する手段と、サーバ本体2とGPS衛星信号受信ユニット3との間の通信状態を報知する手段とを、動作状態報知用LED7により同一に設ける構成に限らず、それらを別々のLEDにより設けても良い。即ち、サーバ本体2からGPS衛星信号受信ユニット3への給電状態を報知する専用のLEDと、サーバ本体2とGPS衛星信号受信ユニット3との間の通信状態を報知する専用のLEDとを別々に設けても良い。
【符号の説明】
【0066】
図面中、1はGPS衛星信号同期型時計校正情報配信装置(衛星信号同期型時計校正情報配信装置)、2はサーバ本体、3はGPS衛星信号受信ユニット(衛星信号受信ユニット)、4はGPS衛星信号復調部(衛星信号復調手段)、4aはGPSアンテナ(アンテナ)、5はGPSインタフェース部(受信ステータス情報出力手段)、6は受信状態報知用LED(受信状態態知手段)、7は動作状態報知用LED(動作状態報知手段)、11は制御部(制御手段)、14はGPSインタフェース部(受信ステータス情報入力手段、受信状態出力手段、動作状態出力手段)と、15はLANインタフェース部(時計校正情報配信手段)、16は液晶パネル(詳細受信状態報知手段、詳細動作状態報知手段)である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
衛星から受信した衛星信号に基づいて内部時刻を補正して時計校正情報を生成し、その生成した時計校正情報を外部端末へ配信するサーバ本体と、前記サーバ本体とは別体の衛星信号受信ユニットと、を備え、
前記衛星信号受信ユニットに設けられ、衛星から送信された衛星信号をアンテナにより受信し、その受信した衛星信号を復調して受信ステータス情報を生成する衛星信号復調手段と、
前記衛星信号受信ユニットに設けられ、前記衛星信号復調手段により生成された受信ステータス情報を前記サーバ本体へ出力する受信ステータス情報出力手段と、
前記衛星信号受信ユニットに設けられ、衛星信号の受信状態を報知する受信状態報知手段と、
前記サーバ本体に設けられ、前記受信ステータス情報出力手段から出力された受信ステータス情報を入力する受信ステータス情報入力手段と、
前記サーバ本体に設けられ、前記受信ステータス情報入力手段により入力された受信ステータス情報を解析し、その解析結果に基づいて内部時刻を補正して時計校正情報を生成し、その生成した時計校正情報を時計校正情報配信手段から外部端末へ配信させると共に、衛星信号の受信状態を特定し、その特定した衛星信号の受信状態を受信状態出力手段から前記衛星信号受信ユニットへ出力させて前記受信状態報知手段により報知する制御手段と、を備えたことを特徴とする衛星信号同期型時計校正情報配信装置。
【請求項2】
請求項1に記載した衛星信号同期型時計校正情報配信装置において、
前記制御手段は、衛星信号の受信状態として受信衛星数を示す情報を特定し、その特定した受信衛星数を示す情報を前記受信状態出力手段から前記衛星信号受信ユニットへ出力させて前記受信状態報知手段により報知することを特徴とする衛星信号同期型時計校正情報配信装置。
【請求項3】
請求項2に記載した衛星信号同期型時計校正情報配信装置において、
前記受信状態報知手段は、発光ダイオードから構成され、
前記制御手段は、受信衛星数を前記発光ダイオードの点滅周期により特定可能となるように報知することを特徴とする衛星信号同期型時計校正情報配信装置。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れかに記載した衛星信号同期型時計校正情報配信装置において、
前記制御手段は、衛星信号の受信状態として前記衛星信号受信ユニットの位置情報を測位中であるか測位完了したかを示す情報を特定し、その特定した前記衛星信号受信ユニットの位置情報を測位中であるか測位完了したかを示す情報を前記受信状態出力手段から前記衛星信号受信ユニットへ出力させて前記受信状態報知手段により報知することを特徴とする衛星信号同期型時計校正情報配信装置。
【請求項5】
請求項4に記載した衛星信号同期型時計校正情報配信装置において、
前記受信状態報知手段は、発光ダイオードから構成され、
前記制御手段は、前記衛星信号受信ユニットの位置情報を測位中であることを前記発光ダイオードの点灯により特定可能となるように且つ測位完了したことを前記発光ダイオードの点滅により特定可能となるように報知することを特徴とする衛星信号同期型時計校正情報配信装置。
【請求項6】
請求項1乃至5の何れかに記載した衛星信号同期型時計校正情報配信装置において、
前記サーバ本体に設けられ、前記受信状態報知手段から報知される受信状態よりも詳細な受信状態を報知する詳細受信状態報知手段を備えたことを特徴とする衛星信号同期型時計校正情報配信装置。
【請求項7】
請求項1乃至6の何れかに記載した衛星信号同期型時計校正情報配信装置において、
前記衛星信号受信ユニットに設けられ、前記衛星信号受信ユニットの動作状態を報知する動作状態報知手段を備え、
前記制御手段は、前記衛星信号受信ユニットの動作状態を特定し、その特定した動作状態を動作状態出力手段から前記衛星信号受信ユニットへ出力させて前記動作状態報知手段により報知することを特徴とする衛星信号同期型時計校正情報配信装置。
【請求項8】
請求項7に記載した衛星信号同期型時計校正情報配信装置において、
前記制御手段は、前記サーバ本体から前記衛星信号受信ユニットへの給電状態を特定し、その特定した給電状態を前記動作状態出力手段から前記衛星信号受信ユニットへ出力させて前記動作状態報知手段により報知することを特徴とする衛星信号同期型時計校正情報配信装置。
【請求項9】
請求項8に記載した衛星信号同期型時計校正情報配信装置において、
前記動作状態報知手段は、発光ダイオードから構成され、
前記制御手段は、前記サーバ本体から前記衛星信号受信ユニットへの給電が正常であることを前記発光ダイオードの点灯により特定可能となるように且つ前記サーバ本体から前記衛星信号受信ユニットへの給電が正常でないことを前記発光ダイオードの消灯により特定可能となるように報知することを特徴とする衛星信号同期型時計校正情報配信装置。
【請求項10】
請求項7に記載した衛星信号同期型時計校正情報配信装置において、
前記制御手段は、前記サーバ本体と前記衛星信号受信ユニットとの間の通信状態を特定し、その特定した通信状態を前記動作状態出力手段から前記衛星信号受信ユニットへ出力させて前記動作状態報知手段により報知することを特徴とする衛星信号同期型時計校正情報配信装置。
【請求項11】
請求項10に記載した衛星信号同期型時計校正情報配信装置において、
前記動作状態報知手段は、発光ダイオードから構成され、
前記制御手段は、前記サーバ本体と前記衛星信号受信ユニットとの間の通信が正常であることを前記発光ダイオードの点灯により特定可能となるように且つ前記サーバ本体と前記衛星信号受信ユニットとの間の通信が正常でないことを前記発光ダイオードの消灯により特定可能となるように報知することを特徴とする衛星信号同期型時計校正情報配信装置。
【請求項12】
請求項7乃至11の何れかに記載した衛星信号同期型時計校正情報配信装置において、
前記サーバ本体に設けられ、前記動作状態報知手段から報知される動作状態よりも詳細な動作状態を報知する詳細動作状態報知手段を備えたことを特徴とする衛星信号同期型時計校正情報配信装置。
【請求項13】
請求項1乃至12の何れかに記載した衛星信号同期型時計校正情報配信装置において、
前記衛星信号復調手段は、GPS衛星から送信されたGPS衛星信号をGPSアンテナにより受信し、その受信したGPS衛星信号を復調して受信ステータス情報を生成することを特徴とする衛星信号同期型時計校正情報配信装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2013−61272(P2013−61272A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−200557(P2011−200557)
【出願日】平成23年9月14日(2011.9.14)
【出願人】(396026569)日通システム株式会社 (1)
【Fターム(参考)】