衛生用紙の組立式収納箱
【課題】ティシュペーパー等の取出し操作が容易、円滑且つ整然と連続的に実行でき、繰り返し使用を可能にした衛生用紙の組立式収納箱を提供する。
【解決手段】開口縁部に折線部２，２を有して略三日月状の被係合片３，３が延設され、且つ、該双方の被係合片３，３の夫々の一側部には係合部６，６を形成すべく該双方の被係合片３，３の曲線から延長突片３ａ，３ａが延設されており、一方、他の開口縁部であって、前記双方の被係合片３，３の各係合部６，６方向の開口縁部に、前記双方の被係合片３，３の各曲線に沿う如く形成された係合片４を折線部２を有して延設し、且つ、該係合片４は、その上部両側部に前記係合部６，６に係合する係合凹部７，７が形成された突設部４ａが各側方及び上方に向かって延設され、更に蓋体５を折線部２を有して延設し、前記双方の被係合片３，３及び係合片４間に形成される取出し口９を蓋装することができるように構成した。
【解決手段】開口縁部に折線部２，２を有して略三日月状の被係合片３，３が延設され、且つ、該双方の被係合片３，３の夫々の一側部には係合部６，６を形成すべく該双方の被係合片３，３の曲線から延長突片３ａ，３ａが延設されており、一方、他の開口縁部であって、前記双方の被係合片３，３の各係合部６，６方向の開口縁部に、前記双方の被係合片３，３の各曲線に沿う如く形成された係合片４を折線部２を有して延設し、且つ、該係合片４は、その上部両側部に前記係合部６，６に係合する係合凹部７，７が形成された突設部４ａが各側方及び上方に向かって延設され、更に蓋体５を折線部２を有して延設し、前記双方の被係合片３，３及び係合片４間に形成される取出し口９を蓋装することができるように構成した。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は衛生用紙の組立式収納箱に関するものであり、特に、ティシュペーパーやトイレットロール等を収納し、ティシュペーパー片やトイレットロール片を整然、且つ、円滑に取出し可能に形成された衛生用紙の組立式収納箱に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
従来の此種衛生用紙の収納箱は一般家庭や職場等で広く使用されているが、ドレッサー（鏡台）や車内などの限られた空間に設置するためには、コンパクトタイプが好適である。この場合、従来のものは収納箱の取出し口にポリウインドウフィルムが内貼されて塵埃等の混入を防止するとともにティシュペーパー等の取出しを容易にしていた。
【０００３】
又、特許文献１記載のティシュボックスも存在するが、該ティシュボックスは取出し口にポリウインドウフィルムを使用することなく、直方体に形成されたティシュボックスの長方形状の上板に対角線を引き、その交点に生じる４つの角を夫々山形にカットして形成される小さな開口部の、長方方向の曲線と短手方向の曲線との接点より対角線上に切り込みを入れ、且つ、該切り込みの夫々の終点に小孔が設けられて成るものである。
【特許文献１】特開２０００−５３１７６号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
上記従来例の衛生用紙の紙製収納箱は、使用後、廃棄する場合は、収納箱体の本体とポリウインドウフィルムとを分別する手間がかかり、又、取出し口が比較的小さく、積層したティシュペーパーを折り曲げて収納していることから該ティシュペーパーの引き出し時の抵抗が大きく、取出し時に収納箱が一緒に持ち上がってしまったり、或いは破断することがあり、更に又、次のティシュペーパーが収納箱内に落ち込むと、ティシュペーパーの引き出し動作に不具合が生じる等の欠陥がある。
【０００５】
又、特許文献１記載のティシュボックスは取出し口にポリウインドウフィルムは使用されていないので廃棄時に本体とポリウインドウフィルムとの分別作業は不要であるが、取出し口が極めて小さく形成されているので、前記従来例と全く同様の欠陥を有する。
【０００６】
斯くして、ティシュペーパー等の取出しが極めて円滑で且つ、整然と連続的に実行でき、更に必要に応じてティシュペーパー等の詰め替えをして収納箱の繰り返し使用を可能にして資源の保護に寄与するとともに、容易に折り畳みができ、且つ、不使用時には取出し口を閉塞して塵埃の侵入を防止できるようにするために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明は該課題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本発明は上記目的を達成するために提案せられたものであり、請求項１記載の発明は 略立方形に形成された収納箱本体であって、該収納箱本体の上面開口縁部のうち、相互に対向する開口縁部に折線部を有して略三日月状の被係合片が延設され、且つ、該双方の被係合片の夫々の一側部には係合部を形成すべく該双方の被係合片の曲線から延長突片が延設されており、一方、前記収納箱本体の上面開口部の他の開口縁部であって、前記双方の被係合片の各係合部方向の開口縁部に、前記双方の被係合片の各曲線に沿う如く形成された係合片を折線部を有して延設し、且つ、該係合片は、その上部両側部に前記係合部に係合する係合凹部が形成された突設部が該係合片の曲線上方部から各側方及び上方に向かって延設され、更に、前記係合片と反対側の収納箱本体の上面開口縁部に蓋体を折線部を有して延設し、前記双方の被係合片及び係合片間に形成される取出し口を蓋装することができるように構成された衛生用紙の組立式収納箱を提供するものである。
【０００８】
この構成によれば、上方へ突設されている相互に対峙する被係合片を収納箱本体内方へ略水平に折線部を介して折り曲げ、次に係合片を折線部を介して収納箱本体内方へ向かって折り曲げる。このとき、係合片が被係合片の延長突片を押圧しながら該被係合片に延設されている突設部が被係合片の内側へ押し込まれ、このとき、係合部と係合凹部とが相互に係合する。
【０００９】
この際、被係合片の曲線と、係合片の突設部の曲線並びに蓋体の折線部との間に適正な大きさの取出し口が形成され、収納箱に収納されているティシュペーパー等は該取出し口から順次取出される。
【００１０】
又、ティシュペーパー等の不使用時には蓋体によって前記取出し口を閉塞する。
【００１１】
請求項２記載の発明は上記蓋体はその先端部に突部が形成され、該突部を挿着するための切込線が前記係合片の中央部に設けられている衛生用紙の組立式収納箱を提供する。
【００１２】
この構成によれば、上記蓋体は該蓋体先端部に設けられている突部を係合片に設けられている切込線に挿着することにより取出し口を安定的に閉塞する。
【００１３】
請求項３記載の発明は上記係合片に延設された突設部は略円弧状に形成されている衛生用紙の組立式収納箱を提供する。
【００１４】
この構成によれば、係合片に延設された突設部は先端面が曲線に形成されるので、前記被係合片の曲線と相俟って取出し口は之等曲線によって形成される。収納箱に収納されたティシュペーパー等は該曲線に沿って整然と取出される。
【発明の効果】
【００１５】
本発明は収納箱に収納される衛生用紙、特にポップアップ式に取出すことができるように交互に積層されたティシュペーパーや、ハンドタオル又はトイレットロール等は、適正に大きく開口された取出し口の曲線に沿って取出されるので、整然且つ、円滑に取出されることが可能となる。
【００１６】
又、収納箱本体の上面開口縁部に延設された蓋体、被係合片及び係合片を上方へ立設した状態では、該収納箱本体の上面開口部からティシュペーパー等の詰め替えもでき、依って、本発明の収納箱は繰り返し使用が可能となる。
【００１７】
更に又、取出し口の形成も極めて容易であるとともに、該取出し口は前述したように適正な大きさに略山形に形成され、且つ、ティシュペーパー等の取出し面が曲線によって形成されているので、各ティシュペーパー等は該曲線に沿って取出されるので、取出し時の抵抗も小さく、且つ、収納箱が一緒に持ち上げられるようなことはなく、又、該ティシュペーパー等は取出し時に破断するようなこともなく、次のティシュペーパー等が収納箱内に落ち込むことなく立設した蓋体の支えと協同して綺麗に広がって保持されのである。
【００１８】
更に又、ティシュペーパー等の不使用時には蓋体にて取出し口を閉塞することにより、塵埃等の収納箱内への侵入を防止できる。
【００１９】
又、本発明の収納箱は、一般のボトムロック式の底板構成を採択することと相俟って全体として折畳み、組立自在に形成することも可能となる等、諸種の効果を奏する発明である。
【発明を実施するための最良の形態】
【００２０】
本発明はティシュペーパー等を収納した収納箱からティシュペーパー等を円滑、且つ、整然と連続的に取出すことができ、更に、必要に応じて該収納箱の繰り返し使用が可能にするとともに、ティシュペーパー等の不使用時にはティシュペーパー等の取出し口を閉塞して塵埃の収納箱への侵入を防止すると云う目的を達成するために、略立方形に形成された収納箱本体であって、該収納箱本体の上面開口縁部のうち、相互に対向する開口縁部に折線部を有して略三日月状の被係合片が延設され、且つ、該双方の被係合片の夫々の一側部には係合部を形成すべく該双方の被係合片の曲線から延長突片が延設されており、
一方、前記収納箱本体の上面開口部の他の開口縁部であって、前記双方の被係合片の各係合部方向の開口縁部に、前記双方の被係合片の各曲線に沿う如く形成された係合片を折線部を有して延設し、且つ、該係合片は、その上部両側部に前記係合部に係合する係合凹部が形成された突設部が該係合片の曲線上方部から各側方及び上方に向かって延設され、更に、前記係合片と反対側の収納箱本体の上面開口縁部に蓋体を折線部を有して延設し、前記双方の被係合片及び係合片間に形成される取出し口を蓋装することができるように構成されたことを特徴とする衛生用紙の組立式収納箱を提供することにより実現した。
【実施例】
【００２１】
以下、本発明の好適な一実施例を図１乃至図５に従って詳述する。図において、符号１は本発明の収納箱である。該収納箱１は主として紙製である。但し、之に限定せられるべきではなく、樹脂製であってもよい。略立方形に形成され、又、該収納箱１は収納箱本体１ａと該収納箱本体１ａ上面開口縁部に折線部２，２，２，２を介して延設されている被係合片３，３及び係合片４並びに蓋体５とから成る。
【００２２】
前記被係合片３，３は収納箱本体１ａの開口縁部のうち相互に対峙する開口縁部（図において左右）から略三日月状に延設されて成り、且つ、該三日月状の被係合片３，３はそれぞれ一側部に下辺が該三日月状の曲線と共通する如く延長突片３ａ，３ａが夫々延設されている。該延長突片３ａ，３ａは前記下辺の曲線を除く他の辺は略方形に形成され、依って、方形に突設された中央寄りの一辺（図１において夫々右側）と被係合片３，３の夫々の曲線との間に尖鋭状の係合部６，６が形成され、更に、該延長突片３ａ，３ａは被係合片３，３が折線部２を介して収納箱本体１ａ内方へ水平状に折曲されたとき、後述の係合片４と重なることができるように形成されている。
【００２３】
一方、該係合片４は収納箱本体１ａの前記延長突片３ａ，３ａ側の上面開口縁部に、折線部２を介して両側辺が前記三日月状の曲線に沿う如く形成され、且つ、該係合片４の上端部に前記両側辺から外方へ突出するようにして略円弧状の突設部４ａが延設されている。而も、該突設部４ａは係合片４の曲線状の両側辺の上端部から外方へ突設されていることにより、前記係合部６と相互に係合する係合凹部７，７が形成される。
【００２４】
そこで、前記三日月状に形成されている被係合片３，３を折線部２，２を介して収納箱本体１ａ内方へ略水平状に折曲し、次に、係合片４を被係合片３，３に設けた延長突片３ａ，３ａ上面に重ね、突設部４ａを更に押圧しながら被係合片３，３の内面まで押し込む。然るときは、突設部４ａによって形成されている両側の係合凹部７，７が被係合片３，３に形成されている係合部６，６に夫々係合して被係合片３，３と係合片４とが相互に係合し、蓋体５の折線部２と被係合片３，３及び係合片４の各曲線によって収納箱１内に収納されているティシュペーパー８等の取出し口９が形成される。
【００２５】
而して、該取出し口９を適正な大きさに形成するためには、図５において、係合片４に延設されている突設部先端部と該係合片４の折線部２との間の距離ａを収納箱本体１ａの開口上縁の距離Ａに対して略３０〜５５％に設定するを可とする。即ち、３０％以下では取出し口９が大きくなり、ポップアップ式に取出されるティシュペーパー８等が収納箱１内に落ち易くなり、又、５５％以上では取出し時の抵抗が大きく、ティシュペーパー８等の破断等が生じ易くなるからである。
【００２６】
又、被係合片３の頂点と折線２との距離ｂは収納箱１ａの開口上縁の距離Ｂに対して略２８〜３８％に設定するを可とする。その理由は前記ａの場合と同様である。これらにより、形成される取り出し口の面積は、収納箱本体１ａの上面開口面積の略２５〜４０％に設定するを可とする。
【００２７】
又、収納箱本体１ａの他の上面開口縁部には折線部２を介して蓋体５が延設されている。更に、該蓋体５の先端部には突部５ａが設けられ、そして、該突部５ａは前記係合片４の略中央部に設けられている切込線１０に挿着して蓋体５の蓋装状態を安定させることができるように構成されている。
【００２８】
斯くして、収納箱本体１ａ内に収納されているティシュペーパー８等は図３に示すように、取出し口９の曲線によって矯正されながら順次整然と取出されることができる。而も、ティシュペーパー８等を使用しない場合は前記蓋体５を蓋装することにより塵埃等の収納箱内への侵入を防止して衛生上も好適となる。
【００２９】
又、前記被係合片３，３及び係合片４の係合及び解脱操作は極めて容易迅速に行われ、依って、ティシュペーパー８等の詰め替えによって該収納箱１の繰り返し使用が可能となり、経済的にも有利である。
【００３０】
更に又、一般のボトムロック式の底板構造を併用することにより、本発明の収納箱１は折り畳み及び組立て操作も極めて容易となる。
【００３１】
又、ティシュペーパー８等を収納した収納箱１は、図４に示すように前記蓋体５を蓋装した後、先端部を封緘シール１１によって封止されることもできる。
【００３２】
更に又、本発明の収納箱１ａの販売においては、詰替え用の衛生用紙とセットとしても良いし、使用者が市販品を詰替えるように単品としてもよい。またデザインの異なる複数個の収納箱をセットとしてもよい。
【００３３】
尚、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。
【図面の簡単な説明】
【００３４】
【図１】本発明の一実施例を示し、収納箱の上面を開放した状態の斜視図。
【図２】図１の収納箱において取出し口を形成した状態を示す斜視図。
【図３】図１の収納箱内にティシュペーパーを収納し、その一片を取出し口から突出させた状態を示す斜視図。
【図４】図１の収納箱へティシュペーパー等を収納し封緘した状態を示す斜視図。
【図５】図１の収納箱に形成される取出し口の大きさを決定するための解説図。
【符号の説明】
【００３５】
１ 収納箱
１ａ 収納箱本体
２ 折線部
３ 被係合片
３ａ 延長突片
４ 係合片
４ａ 突設部
５ 蓋体
６ 係合部
７ 係合凹部
８ ティシュペーパー
９ 取出し口
１０ 切込線
【技術分野】
【０００１】
本発明は衛生用紙の組立式収納箱に関するものであり、特に、ティシュペーパーやトイレットロール等を収納し、ティシュペーパー片やトイレットロール片を整然、且つ、円滑に取出し可能に形成された衛生用紙の組立式収納箱に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
従来の此種衛生用紙の収納箱は一般家庭や職場等で広く使用されているが、ドレッサー（鏡台）や車内などの限られた空間に設置するためには、コンパクトタイプが好適である。この場合、従来のものは収納箱の取出し口にポリウインドウフィルムが内貼されて塵埃等の混入を防止するとともにティシュペーパー等の取出しを容易にしていた。
【０００３】
又、特許文献１記載のティシュボックスも存在するが、該ティシュボックスは取出し口にポリウインドウフィルムを使用することなく、直方体に形成されたティシュボックスの長方形状の上板に対角線を引き、その交点に生じる４つの角を夫々山形にカットして形成される小さな開口部の、長方方向の曲線と短手方向の曲線との接点より対角線上に切り込みを入れ、且つ、該切り込みの夫々の終点に小孔が設けられて成るものである。
【特許文献１】特開２０００−５３１７６号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
上記従来例の衛生用紙の紙製収納箱は、使用後、廃棄する場合は、収納箱体の本体とポリウインドウフィルムとを分別する手間がかかり、又、取出し口が比較的小さく、積層したティシュペーパーを折り曲げて収納していることから該ティシュペーパーの引き出し時の抵抗が大きく、取出し時に収納箱が一緒に持ち上がってしまったり、或いは破断することがあり、更に又、次のティシュペーパーが収納箱内に落ち込むと、ティシュペーパーの引き出し動作に不具合が生じる等の欠陥がある。
【０００５】
又、特許文献１記載のティシュボックスは取出し口にポリウインドウフィルムは使用されていないので廃棄時に本体とポリウインドウフィルムとの分別作業は不要であるが、取出し口が極めて小さく形成されているので、前記従来例と全く同様の欠陥を有する。
【０００６】
斯くして、ティシュペーパー等の取出しが極めて円滑で且つ、整然と連続的に実行でき、更に必要に応じてティシュペーパー等の詰め替えをして収納箱の繰り返し使用を可能にして資源の保護に寄与するとともに、容易に折り畳みができ、且つ、不使用時には取出し口を閉塞して塵埃の侵入を防止できるようにするために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明は該課題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本発明は上記目的を達成するために提案せられたものであり、請求項１記載の発明は 略立方形に形成された収納箱本体であって、該収納箱本体の上面開口縁部のうち、相互に対向する開口縁部に折線部を有して略三日月状の被係合片が延設され、且つ、該双方の被係合片の夫々の一側部には係合部を形成すべく該双方の被係合片の曲線から延長突片が延設されており、一方、前記収納箱本体の上面開口部の他の開口縁部であって、前記双方の被係合片の各係合部方向の開口縁部に、前記双方の被係合片の各曲線に沿う如く形成された係合片を折線部を有して延設し、且つ、該係合片は、その上部両側部に前記係合部に係合する係合凹部が形成された突設部が該係合片の曲線上方部から各側方及び上方に向かって延設され、更に、前記係合片と反対側の収納箱本体の上面開口縁部に蓋体を折線部を有して延設し、前記双方の被係合片及び係合片間に形成される取出し口を蓋装することができるように構成された衛生用紙の組立式収納箱を提供するものである。
【０００８】
この構成によれば、上方へ突設されている相互に対峙する被係合片を収納箱本体内方へ略水平に折線部を介して折り曲げ、次に係合片を折線部を介して収納箱本体内方へ向かって折り曲げる。このとき、係合片が被係合片の延長突片を押圧しながら該被係合片に延設されている突設部が被係合片の内側へ押し込まれ、このとき、係合部と係合凹部とが相互に係合する。
【０００９】
この際、被係合片の曲線と、係合片の突設部の曲線並びに蓋体の折線部との間に適正な大きさの取出し口が形成され、収納箱に収納されているティシュペーパー等は該取出し口から順次取出される。
【００１０】
又、ティシュペーパー等の不使用時には蓋体によって前記取出し口を閉塞する。
【００１１】
請求項２記載の発明は上記蓋体はその先端部に突部が形成され、該突部を挿着するための切込線が前記係合片の中央部に設けられている衛生用紙の組立式収納箱を提供する。
【００１２】
この構成によれば、上記蓋体は該蓋体先端部に設けられている突部を係合片に設けられている切込線に挿着することにより取出し口を安定的に閉塞する。
【００１３】
請求項３記載の発明は上記係合片に延設された突設部は略円弧状に形成されている衛生用紙の組立式収納箱を提供する。
【００１４】
この構成によれば、係合片に延設された突設部は先端面が曲線に形成されるので、前記被係合片の曲線と相俟って取出し口は之等曲線によって形成される。収納箱に収納されたティシュペーパー等は該曲線に沿って整然と取出される。
【発明の効果】
【００１５】
本発明は収納箱に収納される衛生用紙、特にポップアップ式に取出すことができるように交互に積層されたティシュペーパーや、ハンドタオル又はトイレットロール等は、適正に大きく開口された取出し口の曲線に沿って取出されるので、整然且つ、円滑に取出されることが可能となる。
【００１６】
又、収納箱本体の上面開口縁部に延設された蓋体、被係合片及び係合片を上方へ立設した状態では、該収納箱本体の上面開口部からティシュペーパー等の詰め替えもでき、依って、本発明の収納箱は繰り返し使用が可能となる。
【００１７】
更に又、取出し口の形成も極めて容易であるとともに、該取出し口は前述したように適正な大きさに略山形に形成され、且つ、ティシュペーパー等の取出し面が曲線によって形成されているので、各ティシュペーパー等は該曲線に沿って取出されるので、取出し時の抵抗も小さく、且つ、収納箱が一緒に持ち上げられるようなことはなく、又、該ティシュペーパー等は取出し時に破断するようなこともなく、次のティシュペーパー等が収納箱内に落ち込むことなく立設した蓋体の支えと協同して綺麗に広がって保持されのである。
【００１８】
更に又、ティシュペーパー等の不使用時には蓋体にて取出し口を閉塞することにより、塵埃等の収納箱内への侵入を防止できる。
【００１９】
又、本発明の収納箱は、一般のボトムロック式の底板構成を採択することと相俟って全体として折畳み、組立自在に形成することも可能となる等、諸種の効果を奏する発明である。
【発明を実施するための最良の形態】
【００２０】
本発明はティシュペーパー等を収納した収納箱からティシュペーパー等を円滑、且つ、整然と連続的に取出すことができ、更に、必要に応じて該収納箱の繰り返し使用が可能にするとともに、ティシュペーパー等の不使用時にはティシュペーパー等の取出し口を閉塞して塵埃の収納箱への侵入を防止すると云う目的を達成するために、略立方形に形成された収納箱本体であって、該収納箱本体の上面開口縁部のうち、相互に対向する開口縁部に折線部を有して略三日月状の被係合片が延設され、且つ、該双方の被係合片の夫々の一側部には係合部を形成すべく該双方の被係合片の曲線から延長突片が延設されており、
一方、前記収納箱本体の上面開口部の他の開口縁部であって、前記双方の被係合片の各係合部方向の開口縁部に、前記双方の被係合片の各曲線に沿う如く形成された係合片を折線部を有して延設し、且つ、該係合片は、その上部両側部に前記係合部に係合する係合凹部が形成された突設部が該係合片の曲線上方部から各側方及び上方に向かって延設され、更に、前記係合片と反対側の収納箱本体の上面開口縁部に蓋体を折線部を有して延設し、前記双方の被係合片及び係合片間に形成される取出し口を蓋装することができるように構成されたことを特徴とする衛生用紙の組立式収納箱を提供することにより実現した。
【実施例】
【００２１】
以下、本発明の好適な一実施例を図１乃至図５に従って詳述する。図において、符号１は本発明の収納箱である。該収納箱１は主として紙製である。但し、之に限定せられるべきではなく、樹脂製であってもよい。略立方形に形成され、又、該収納箱１は収納箱本体１ａと該収納箱本体１ａ上面開口縁部に折線部２，２，２，２を介して延設されている被係合片３，３及び係合片４並びに蓋体５とから成る。
【００２２】
前記被係合片３，３は収納箱本体１ａの開口縁部のうち相互に対峙する開口縁部（図において左右）から略三日月状に延設されて成り、且つ、該三日月状の被係合片３，３はそれぞれ一側部に下辺が該三日月状の曲線と共通する如く延長突片３ａ，３ａが夫々延設されている。該延長突片３ａ，３ａは前記下辺の曲線を除く他の辺は略方形に形成され、依って、方形に突設された中央寄りの一辺（図１において夫々右側）と被係合片３，３の夫々の曲線との間に尖鋭状の係合部６，６が形成され、更に、該延長突片３ａ，３ａは被係合片３，３が折線部２を介して収納箱本体１ａ内方へ水平状に折曲されたとき、後述の係合片４と重なることができるように形成されている。
【００２３】
一方、該係合片４は収納箱本体１ａの前記延長突片３ａ，３ａ側の上面開口縁部に、折線部２を介して両側辺が前記三日月状の曲線に沿う如く形成され、且つ、該係合片４の上端部に前記両側辺から外方へ突出するようにして略円弧状の突設部４ａが延設されている。而も、該突設部４ａは係合片４の曲線状の両側辺の上端部から外方へ突設されていることにより、前記係合部６と相互に係合する係合凹部７，７が形成される。
【００２４】
そこで、前記三日月状に形成されている被係合片３，３を折線部２，２を介して収納箱本体１ａ内方へ略水平状に折曲し、次に、係合片４を被係合片３，３に設けた延長突片３ａ，３ａ上面に重ね、突設部４ａを更に押圧しながら被係合片３，３の内面まで押し込む。然るときは、突設部４ａによって形成されている両側の係合凹部７，７が被係合片３，３に形成されている係合部６，６に夫々係合して被係合片３，３と係合片４とが相互に係合し、蓋体５の折線部２と被係合片３，３及び係合片４の各曲線によって収納箱１内に収納されているティシュペーパー８等の取出し口９が形成される。
【００２５】
而して、該取出し口９を適正な大きさに形成するためには、図５において、係合片４に延設されている突設部先端部と該係合片４の折線部２との間の距離ａを収納箱本体１ａの開口上縁の距離Ａに対して略３０〜５５％に設定するを可とする。即ち、３０％以下では取出し口９が大きくなり、ポップアップ式に取出されるティシュペーパー８等が収納箱１内に落ち易くなり、又、５５％以上では取出し時の抵抗が大きく、ティシュペーパー８等の破断等が生じ易くなるからである。
【００２６】
又、被係合片３の頂点と折線２との距離ｂは収納箱１ａの開口上縁の距離Ｂに対して略２８〜３８％に設定するを可とする。その理由は前記ａの場合と同様である。これらにより、形成される取り出し口の面積は、収納箱本体１ａの上面開口面積の略２５〜４０％に設定するを可とする。
【００２７】
又、収納箱本体１ａの他の上面開口縁部には折線部２を介して蓋体５が延設されている。更に、該蓋体５の先端部には突部５ａが設けられ、そして、該突部５ａは前記係合片４の略中央部に設けられている切込線１０に挿着して蓋体５の蓋装状態を安定させることができるように構成されている。
【００２８】
斯くして、収納箱本体１ａ内に収納されているティシュペーパー８等は図３に示すように、取出し口９の曲線によって矯正されながら順次整然と取出されることができる。而も、ティシュペーパー８等を使用しない場合は前記蓋体５を蓋装することにより塵埃等の収納箱内への侵入を防止して衛生上も好適となる。
【００２９】
又、前記被係合片３，３及び係合片４の係合及び解脱操作は極めて容易迅速に行われ、依って、ティシュペーパー８等の詰め替えによって該収納箱１の繰り返し使用が可能となり、経済的にも有利である。
【００３０】
更に又、一般のボトムロック式の底板構造を併用することにより、本発明の収納箱１は折り畳み及び組立て操作も極めて容易となる。
【００３１】
又、ティシュペーパー８等を収納した収納箱１は、図４に示すように前記蓋体５を蓋装した後、先端部を封緘シール１１によって封止されることもできる。
【００３２】
更に又、本発明の収納箱１ａの販売においては、詰替え用の衛生用紙とセットとしても良いし、使用者が市販品を詰替えるように単品としてもよい。またデザインの異なる複数個の収納箱をセットとしてもよい。
【００３３】
尚、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。
【図面の簡単な説明】
【００３４】
【図１】本発明の一実施例を示し、収納箱の上面を開放した状態の斜視図。
【図２】図１の収納箱において取出し口を形成した状態を示す斜視図。
【図３】図１の収納箱内にティシュペーパーを収納し、その一片を取出し口から突出させた状態を示す斜視図。
【図４】図１の収納箱へティシュペーパー等を収納し封緘した状態を示す斜視図。
【図５】図１の収納箱に形成される取出し口の大きさを決定するための解説図。
【符号の説明】
【００３５】
１ 収納箱
１ａ 収納箱本体
２ 折線部
３ 被係合片
３ａ 延長突片
４ 係合片
４ａ 突設部
５ 蓋体
６ 係合部
７ 係合凹部
８ ティシュペーパー
９ 取出し口
１０ 切込線
【特許請求の範囲】
【請求項１】
略立方形に形成された収納箱本体であって、該収納箱本体の上面開口縁部のうち、相互に対向する開口縁部に折線部を有して略三日月状の被係合片が延設され、且つ、該双方の被係合片の夫々の一側部には係合部を形成すべく該双方の被係合片の曲線から延長突片が延設されており、
一方、前記収納箱本体の上面開口部の他の開口縁部であって、前記双方の被係合片の各係合部方向の開口縁部に、前記双方の被係合片の各曲線に沿う如く形成された係合片を折線部を有して延設し、且つ、該係合片は、その上部両側部に前記係合部に係合する係合凹部が形成された突設部が該係合片の曲線上方部から各側方及び上方に向かって延設され、更に、前記係合片と反対側の収納箱本体の上面開口縁部に蓋体を折線部を有して延設し、前記双方の被係合片及び係合片間に形成される取出し口を蓋装することができるように構成されたことを特徴とする衛生用紙の組立式収納箱。
【請求項２】
上記蓋体はその先端部に突部が形成され、該突部を挿着するための切込線が前記係合片の中央部に設けられていることを特徴とする衛生用紙の組立式収納箱。
【請求項３】
上記係合片に延設された突設部は略円弧状に形成されていることを特徴とする請求項１記載の衛生用紙の組立式収納箱。
【請求項１】
略立方形に形成された収納箱本体であって、該収納箱本体の上面開口縁部のうち、相互に対向する開口縁部に折線部を有して略三日月状の被係合片が延設され、且つ、該双方の被係合片の夫々の一側部には係合部を形成すべく該双方の被係合片の曲線から延長突片が延設されており、
一方、前記収納箱本体の上面開口部の他の開口縁部であって、前記双方の被係合片の各係合部方向の開口縁部に、前記双方の被係合片の各曲線に沿う如く形成された係合片を折線部を有して延設し、且つ、該係合片は、その上部両側部に前記係合部に係合する係合凹部が形成された突設部が該係合片の曲線上方部から各側方及び上方に向かって延設され、更に、前記係合片と反対側の収納箱本体の上面開口縁部に蓋体を折線部を有して延設し、前記双方の被係合片及び係合片間に形成される取出し口を蓋装することができるように構成されたことを特徴とする衛生用紙の組立式収納箱。
【請求項２】
上記蓋体はその先端部に突部が形成され、該突部を挿着するための切込線が前記係合片の中央部に設けられていることを特徴とする衛生用紙の組立式収納箱。
【請求項３】
上記係合片に延設された突設部は略円弧状に形成されていることを特徴とする請求項１記載の衛生用紙の組立式収納箱。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【公開番号】特開２００９−１７３２９３（Ｐ２００９−１７３２９３Ａ）
【公開日】平成２１年８月６日（２００９．８．６）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００８−１０９８１（Ｐ２００８−１０９８１）
【出願日】平成２０年１月２１日（２００８．１．２１）
【出願人】（０００１８３４６２）日本製紙クレシア株式会社 (112)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２１年８月６日（２００９．８．６）
【国際特許分類】
【出願日】平成２０年１月２１日（２００８．１．２１）
【出願人】（０００１８３４６２）日本製紙クレシア株式会社 (112)
【Ｆターム（参考）】
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