説明

衛生陶器の施工方法

【課題】衛生陶器の公差に対応してバックハンガーの位置を正確に割り出すことができ、漏水なく確実に衛生陶器を壁面に施工できる施工方法を提供する。
【解決手段】壁面1の排水管の上方に固設されるバックハンガーに衛生陶器の取付け部を掛止させるとともに、衛生陶器背面の排水口を前記排水管に接続して壁面に衛生陶器を設置する施工方法であって、前記取付け部の位置に合わせて上型紙11を衛生陶器の背面に固定する工程と、前記排水口の位置に合わせて下型紙12を衛生陶器の背面に固定する工程と、衛生陶器の背面に固定させた上型紙11と下型紙12を一体化させる工程と、上型紙と下型紙を一体化した状態で衛生陶器から外し、下型紙12を排水管12bの位置に合わせて壁面1に固定するとともに、上型紙11を上方へ引き上げてバックハンガーの壁面への固定位置11bを決定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、小便器,壁掛け式流し,壁掛け式洗面器等の衛生陶器を壁面に設置する施工方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
衛生陶器は製造上3%程度の寸法ばらつきが生じており、この衛生陶器を壁面に施工された排水管の上方に固設したバックハンガーに掛止して、衛生陶器の排水口を壁面の排水管に接続して設置する場合、先に壁側にバックハンガーの固定位置を決めておくと、衛生陶器の寸法のばらつきによりバックハンガーに掛止した状態で衛生陶器の排水口と壁面の排水管の位置が整合せず、良好に衛生陶器の排水口と壁側の排水管を接続できない事態が生じ、特に、衛生陶器の排水口が壁側の排水管よりも下方位置になるような場合には、壁側の排水管に衛生陶器の荷重が掛かり、漏水の原因となっていた。
なお、従来、特許文献1に開示されているように、型紙の開口と小便器の排水口を合致させて小便器の背面に型紙を取り付け、小便器の背面に取り付けた型紙に対し、小便器の上部取付け部の貫通孔を通しマーキングを施し、このマークを付けた型紙を壁面に装着し、型紙のマークの位置に下孔を形成し、下孔に小便器を支持するブラケットを取り付ける工程を含む、壁掛け式小便器の取付け方法が存在する。
【特許文献1】特開平9−78670号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記特許文献1に開示されている取付け方法では、型紙に対し小便器の前側からネジの螺合位置をマーキングするものであり、ピンポイントのマーキングとなり、横に型紙がずれる虞もあり、正確な位置にマーキングすることが困難であった。また、バックハンガータイプのものでは背面からチェックすることとなり、確実に位置をマークできないという問題点があった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、壁側の正確な位置にバックハンガーを固定して、衛生陶器の寸法公差に係わらず、衛生陶器の排水口を壁側の排水管に確実に接続して壁に設置することのできる衛生陶器の施工方法を提供することを目的の1つとし、この目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
本発明は、壁面の排水管の上方に固設されるバックハンガーに衛生陶器の取付け部を掛止させるとともに、衛生陶器背面の排水口を前記排水管に接続して壁面に衛生陶器を設置する施工方法であって、前記取付け部の位置に合わせて上型紙を衛生陶器の背面に固定する工程と、前記排水口の位置に合わせて下型紙を衛生陶器の背面に固定する工程と、衛生陶器の背面に固定させた前記上型紙と下型紙を一体化させる工程と、上型紙と下型紙を一体化した状態で衛生陶器から外し、下型紙を前記排水管の位置に合わせて壁面に固定するとともに、上型紙を上方へ引き上げて前記バックハンガーの壁面への固定位置を決定する工程と、を含むことを要旨とする。
【発明の効果】
【0005】
衛生陶器の取付け部に位置合わせできる上型紙と、衛生陶器の排水口に位置合わせできる下型紙を、衛生陶器の背面に固定した状態で一体化させ、この一体化させた上型紙と下型紙を衛生陶器から外して、壁面の排水管位置に下型紙を合わせて上型紙を上方へ引き上げ、壁面のバックハンガーの固定位置を確実に決定することができ、衛生陶器の寸法公差があっても、現実の衛生陶器の排水口と取付け部間の寸法に合わせて、壁側の排水管の上方にバックハンガーを固定することができ、固定されたバックハンガーに衛生陶器の取付け部を掛止させた状態で、確実に衛生陶器の排水口と壁側の排水管が整合されて良好に接続できるものとなる。
【0006】
また、本発明の衛生陶器の施工方法において、前記上型紙を衛生陶器の背面に固定する工程が、該上型紙の上部裏面に設けた両面テープを衛生陶器に貼り付ける工程であり、前記上型紙と下型紙を一体化させる工程が、下型紙の上部裏面に設けた両面テープを上型紙の下部表面に貼り付ける工程である構成とすることもできる。
こうすれば、上型紙を衛生陶器の背面に良好に固定することができ、また、上型紙と下型紙を容易に一体化させることができる。
【0007】
また、本発明の衛生陶器の施工方法において、前記上型紙には位置合わせラインが形成され、該位置合わせラインを衛生陶器の背面の取付け部の位置に描かれた合わせマークに合わせて、該上型紙を衛生陶器の背面に位置決めできるように構成され、前記下型紙には、排水口挿入孔とその側方に長穴が開口形成され、前記排水口挿入孔内に排水口を挿入させて該下型紙を衛生陶器の背面に位置決めできるとともに、前記長穴内に前記排水管に取り付けたフランジのボルトを挿入させて該下型紙を前記壁面に位置決めできるように構成することもできる。
こうすれば、上型紙の位置合わせラインを衛生陶器に描かれた合わせマークに合わせて、上型紙を衛生陶器の背面に位置決め固定することができ、また、下型紙に形成されている排水口挿入孔内に衛生陶器の排水口を挿入させて、下型紙を衛生陶器の背面に位置決めすることができ、この状態で上型紙と下型紙を一体化させたのち取り外し、取り外した下型紙に形成されている長穴内に壁面側の排水管に取り付けたフランジのボルトを挿入させることで、下型紙を壁面の所定位置に位置決めすることができ、この状態で上型紙を上方へ引き上げて、上型紙の位置合わせラインにより、壁面へのバックハンガーの固定位置を確実に決定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
本実施例では、陶器製の小便器を壁面に設置する場合を例示する。
小便器5は、図1の側面図で、また図2の正面図で示すように設置される。
壁面1には配管業者により排水管2が既に配管施工されており、この排水管2の上方の壁面1にバックハンガー3,3を固定して、このバックハンガー3に小便器5の背面の取付け部5a,5aを掛止させ、その状態で、小便器5の下部の排水トラップ5bから背面側へ突出して設けられている排水口5cを排水管2に接続して、壁面1に小便器5が設置される。
陶器製の小便器5には、製造上、寸法公差が生じるため、既に配管施工されている排水管2に対し、小便器5の取付け部5aの位置に合わせて壁面1に正確にバックハンガー3を固定する必要がある。そのために、本例では、後述する上型紙11と下型紙12を用い、バックハンガー3の壁面1への固定位置を正確に決定することができる。
【0009】
先ず、壁面1側の排水管2に取り付けられる壁フランジについて、図3,図4,図5で説明する。
図3に示すように、壁面1には既に配管業者により排水管2が配管施工されており、この排水管2の上方側のバックハンガー3の固定位置に、木造壁の場合は予め壁面1の裏側に水平状に補強木7を取り付けておく。
また、排水管2には壁面1を仕上げした後に壁フランジ6が取り付けられる。
排水管2を壁の仕上げ面から15mm〜20mm確保して切断し、壁の仕上げ面上に壁フランジ6を排水管2の回りに固定するのであるが、壁フランジ6の取付け穴6a,6a内にネジ8を通して、ネジ8を壁に締め付けて壁フランジ6を固定する時に、壁フランジ6の裏側から壁フランジ6のボルト孔6b,6b内にそれぞれフランジボルト9のネジ部を通し、フランジボルト9,9のフランジ部を壁面1と壁フランジ6で挟持して、フランジボルト9,9のネジ部を壁フランジ6から室内側へ突出させておく。
【0010】
なお、壁フランジ6が樹脂製の場合には、図5に示すように、排水管(塩ビ排水管)2を壁面1と面一になるように切断し、VU管の場合は、予め接着剤で壁フランジ6にアダプター10を嵌め込み固定させておき、壁フランジ6の取付け穴6a,6a,6a内にネジ8を通して、ネジ8で壁フランジ6を壁面1に固定し、この時に、壁フランジ6のボルト孔6b,6b内に裏側からTボルト9,9のネジ部を通して、Tボルト9,9のフランジ部を壁面1と壁フランジ6で挟持して、Tボルト9,9のネジ部を壁フランジ6から室内側へ突出させておく。
このように、先に壁面1の排水管2の回りに壁フランジ6を取付け固定しておく。
【0011】
次に、本例では、図6に示す上型紙11と、図7に示す下型紙12を、小便器5の背面に貼り付け固定させる。
上型紙11は、図6に示すように、中央部に縦方向にセンターライン11aが描かれており、上方側には、水平に位置合わせライン11bが描かれており、位置合わせライン11b上の左右側に、バックハンガー3を壁面1に固定するためのビスの位置を示すビス位置マーク11c,11cが描かれている。このビス位置マーク11cは、バックハンガー3を3点で支持するために3個所それぞれ印されている。また、上型紙11の上端側の裏面には、左右側に両面テープ11e,11eが貼られている。なお、両面テープ11e,11eは、横長状の一枚の両面テープで構成しても良く、その位置は上端が好ましいが、上部であって、ビス位置マーク11cより上方であれば良い。
【0012】
一方、図7に示す下型紙12には、中央部に縦方向にセンターライン12aが描かれており、センターライン12a上の下部部位に排水口挿入孔12bが貫通形成されている。この排水口挿入孔12bは、小便器5の背面に突出している排水口5cより僅かに大きい丸孔である。また、排水口挿入孔12bの左右側には長穴12c,12cが一対貫通形成されている。また、下型紙12の上端側の裏面には、両面テープ12eが横長状に貼られている。
【0013】
先ず、図8に示すように、上型紙11を小便器5の背面の上部部位に裏面の両面テープ11e,11eの剥離紙を剥がして貼着固定する。
この場合、小便器5の背面の取付け部5aの位置には、中央部の上合わせマークM1と、左右の右合わせマークM2,左合わせマークM3が予め描かれており、上合わせマークM1に上型紙11のセンラーライン11aを合わせ、また、上型紙11の位置合わせライン11bの左右端を右合わせマークM2および左合わせマークM3に合わせて、上型紙11を小便器5の背面に位置決めして固定する。
【0014】
次に、図9に示すように、小便器5の背面に略水平に突出されている排水口5cを、下型紙12の排水口挿入孔12b内に差し込んで、下型紙12を小便器5の背面に位置決めし、その後、図10に示すように、下型紙12の裏面の両面テープ12eの剥離紙を剥がして、下型紙12の上端側を上型紙11の下部表面に貼り付け固定する。
【0015】
このようにして、上型紙11と下型紙12を小便器5の背面側で連結させて一体化させた後、一体化させた上型紙11と下型紙12を図11に示すように小便器5の背面から取り外す。
取り外した状態で、図12に示すように、壁面1に既に配置され壁フランジ6から室内側に突出している一対のフランジボルト9,9のネジ部を、それぞれ下型紙12の左右の長穴12c,12c内に差し込み、壁面1に下型紙12を位置決めする。
【0016】
この状態で紙が破れないように上型紙11を上方へ引き上げて、図13に示すように、壁面1に描かれている壁センターライン1aに対し、上型紙11のセンターライン11aを整合させて、上型紙11を壁面1に位置決めする。
この状態で、上型紙11に描かれているビス位置マーク11cに合わせてビス4を位置決めすることができる。
図14に示すように、バックハンガー3の下部部位の長孔3a内にビス4を入れて、ビス4を上型紙11の位置合わせライン11b上のビス位置マーク11cに合わせて、ビス4を締め付け、バックハンガー3を仮固定する。同様に、他方側のバックハンガー3も図15のように壁面1にビス4で仮固定する。
その後、壁面1から上型紙11,下型紙12を取り外す。この場合、一旦バックハンガー3を取り外して、上型紙11,下型紙12を取り外しても良い。
【0017】
このようにして所定位置にバックハンガー3,3を仮固定しておき、図16に示すように、壁面1に固定されている壁フランジ6に対しフランジアタッチメント本体13をワッシャーWとナットNで仮固定する。
この状態で図17に示すように、フランジアタッチメント本体13の大小の袋ナット16,18及び大小のパッキン15,17及び芯管14を外して、図18に示すように、小便器5の排水口5cの先端にこれらを仮取り付けする。
【0018】
この状態で図19に示すように、小便器5の取付け部5aを壁面1のバックハンガー3,3に掛止しながら、芯管14が壁1側のフランジアタッチメント本体13に差し込まれていることを確認する。差し込まれていない場合は、長孔3aを介しバックハンガー3,3を上下にスライドさせて高さ調整する。
差し込まれていることが確認された状態で小便器5を一旦取り外し、壁面1にビス4を締め付けてバックハンガー3を確実に固定する。
バックハンガー3を確実に壁面1に固定した後に、小便器5をバックハンガー3,3に掛止して、芯管14をフランジアタッチメント本体13に図20のように差し込み、芯管14を小さい袋ナット18で排水口5cの先端に仮固定する。
なお、大きいパッキン15を芯管14に沿ってスライドさせてフランジアタッチメント本体13に入れた後、大きい袋ナット16で芯管14をフランジアタッチメント本体13に仮固定する。その後、水漏れ検査等を行って、大小の袋ナット16,18を確実に締め付けて施工を完了する。
【0019】
このように本例では、壁面1にバックハンガー3を固定するために上型紙11と下型紙12を用い、この両型紙11,12を予め小便器5の背面の取付け部5aと排水口5cの位置に固定して、この固定した状態で両型紙を連結一体化させ、小便器5の実際の取付け部5aと排水口5c間の寸法に合わせて、上型紙11の位置合わせライン11bと下型紙12の排水口挿入孔12b間の寸法を合致させることができ、この状態で一体化させた型紙11,12を小便器5から取り外して、壁面1に施工されている排水管2の位置に下型紙12の長穴12cを位置決めして上型紙11を上方へ引き上げることにより、確実に小便器5の取付け部5aの位置に上型紙11の位置合わせライン11bを合わせることができて、この位置合わせライン11bの位置に描かれているビス位置マーク11cにビスを位置させ、小便器5の寸法に合わせた位置にバックハンガー3を確実にビス4で取り付けることができる。
従って、小便器5に寸法公差が生じていても、現実の小便器5の寸法に合わせてバックハンガー3の取付け位置を正確に割り出すことができるため、バックハンガー3に小便器5を掛止させた状態で確実に小便器の排水口5cが壁側の排水管2に整合されて、良好に排水口5cを排水管2に接続させることができ、漏水等の生じない小便器5の設置状態が得られるものである。
【0020】
なお、図22に示す上型紙11と、図23に示す下型紙12は変更例である。
変更例の上型紙11は、中央部に縦方向にセンターライン11aが描かれており、上方側には、水平に位置合わせライン11bが描かれており、位置合わせライン11b上の左右側に、バックハンガー3を壁面1に固定するためのビスの位置を示すビス位置マーク11c,11cが描かれている。このビス位置マーク11cは、バックハンガー3を3点で支持するために3個所それぞれ印されている。また、上型紙11の下部部位には、下型紙先端差込口11dが開口されている。また、上型紙11の上端側の裏面には、左右側に両面テープ11e,11eが貼られている。
【0021】
一方、変更例の下型紙12には、中央部に縦方向にセンターライン12aが描かれており、センターライン12a上の下部部位に排水口挿入孔12bが貫通形成されている。また、排水口挿入孔12bの左右側には長穴12c,12cが一対貫通形成されている。
なお、下型紙12の上端側中央部は、上方へ延びた先端部12dとなっており、この先端部12dの上端側の表面に両面テープ12eが貼られている。
【0022】
変更例においても、図8に示したようにして、上型紙11を小便器5の背面の上部部位に両面テープ11e,11eの剥離紙を剥がして貼着固定する。
この場合、小便器5の背面の取付け部5aの位置には、中央部の上合わせマークM1と、左右の右合わせマークM2,左合わせマークM3が予め描かれており、上合わせマークM1に上型紙11のセンラーライン11aを合わせ、また、上型紙11の位置合わせライン11bの左右端を右合わせマークM2および左合わせマークM3に合わせて、上型紙11を小便器5の背面に位置決めして固定する。
【0023】
次に、図9に示したようにして、小便器5の背面に略水平に突出されている排水口5cを、下型紙12の排水口挿入孔12b内に差し込んで、下型紙12を小便器5の背面に位置決めし、その後、図24に示すように、下型紙12の上端の先端部12dを、上型紙11に開口されている下型紙先端差込口11dに対し裏側から表側へ向かって差し込み、差し込んだ状態で先端部12dを上型紙11の表側で下方側へ折り曲げて、両面テープ12eにより折り曲げた先端部12dを固定する。
【0024】
このようにして、上型紙11と下型紙12を小便器5の背面側で連結させて一体化させた後、一体化させた上型紙11と下型紙12を図11に示したように小便器5の背面から取り外す。
取り外した状態で、図12に示したように、壁面1に既に配置され壁フランジ6から室内側に突出している一対のフランジボルト9,9のネジ部を、それぞれ下型紙12の左右の長穴12c,12c内に差し込み、壁面1に下型紙12を位置決めする。
【0025】
この状態で紙が破れないように上型紙11を上方へ引き上げて、図13に示したように、壁面1に描かれている壁センターライン1aに対し、上型紙11のセンターライン11aを整合させて、上型紙11を壁面1に位置決めする。
この状態で、上型紙11に描かれているビス位置マーク11cに合わせてビス4を位置決めすることができる。
【0026】
なお、上記実施例では、小便器5を設置する場合の施工方法を例示したが、小便器5に限らず、陶器製の壁掛け式流し、或いは壁掛け式の洗面器においても、同様に上型紙11,下型紙12を用いて、現実の壁掛け式流し或いは壁掛け式洗面器の寸法に適応したバックハンガーの壁面への取付け位置を決定することができ、これらの衛生陶器を確実に壁面1に漏水することなく施工することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】壁面に小便器を設置した状態の側面構成図である。
【図2】図1の正面構成図である。
【図3】壁面に既に配管施工されている排水管と、その上方の壁面裏側に設けられた補強木の斜視構成図である。
【図4】壁面の排水管に対し取り付けられる壁フランジの分解斜視図である。
【図5】樹脂製の壁フランジの排水管への取付け前の分解斜視図である。
【図6】上型紙の正面構成図である。
【図7】下型紙の正面構成図である。
【図8】上型紙を小便器の背面に位置決め固定する作業説明図である。
【図9】下型紙を小便器の背面に位置決め固定する作業説明図である。
【図10】位置決め固定した上型紙と下型紙を連結一体化させる作業説明図である。
【図11】一体化した上型紙と下型紙を小便器から外す作業説明図である。
【図12】上型紙と一体化した下型紙を壁面に位置決めする作業説明図である。
【図13】更に上型紙を上方へ引き上げた作業説明図である。
【図14】引き上げた上型紙のビス位置マークに合わせてビスでバックハンガーを仮固定する状態の作業説明図である。
【図15】一対のバックハンガーを仮固定した状態の作業説明図である。
【図16】壁側に固定した壁フランジに対しフランジアタッチメント本体を取り付ける前の分解斜視図である。
【図17】フランジアタッチメント本体の大小の袋ナット及び大小のパッキン及び芯管を外した状態の斜視構成図である。
【図18】外した部材を小便器の排水口に仮取付けする作業説明図である。
【図19】排水口に取り付けた芯管を壁側のフランジアタッチメント本体に差し込む作業説明図である。
【図20】芯管を小さい袋ナットで小便器の排水口に仮固定する状態の斜視構成図である。
【図21】更に大きい袋ナットで芯管を壁側のフランジアタッチメント本体に仮固定する状態の要部拡大斜視構成図である。
【図22】変更例の上型紙の正面構成図である。
【図23】変更例の下型紙の正面構成図である。
【図24】位置決め固定した上型紙と下型紙を連結一体化させる変更例の作業説明図である。
【符号の説明】
【0028】
1 壁面
1a センターライン
2 排水管
3 バックハンガー
4 ビス
5 小便器
5a 取付け部
5b 排水トラップ
5c 排水口
6 壁フランジ
6a 取付け穴
6b ボルト孔
7 補強木
8 ネジ
9 フランジボルト(Tボルト)
10 アダプター
11 上型紙
11a センターライン
11b 位置合わせライン
11c ビス位置マーク
11d 下型紙先端差込口
11e,12e 両面テープ
12 下型紙
12a センターライン
12b 排水口挿入孔
12c 長穴
12d 先端部
13 フランジアタッチメント本体
14 芯管
15 大パッキン
16 大袋ナット
17 小パッキン
18 小袋ナット
M1,M2,M3 小便器側合わせマーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁面の排水管の上方に固設されるバックハンガーに衛生陶器の取付け部を掛止させるとともに、衛生陶器背面の排水口を前記排水管に接続して壁面に衛生陶器を設置する施工方法であって、
前記取付け部の位置に合わせて上型紙を衛生陶器の背面に固定する工程と、
前記排水口の位置に合わせて下型紙を衛生陶器の背面に固定する工程と、
衛生陶器の背面に固定させた前記上型紙と下型紙を一体化させる工程と、
上型紙と下型紙を一体化した状態で衛生陶器から外し、下型紙を前記排水管の位置に合わせて壁面に固定するとともに、上型紙を上方へ引き上げて前記バックハンガーの壁面への固定位置を決定する工程と、
を含むことを特徴とする衛生陶器の施工方法。
【請求項2】
前記上型紙を衛生陶器の背面に固定する工程が、該上型紙の上部裏面に設けた両面テープを衛生陶器に貼り付ける工程であり、
前記上型紙と下型紙を一体化させる工程が、下型紙の上部裏面に設けた両面テープを上型紙の下部表面に貼り付ける工程である
ことを特徴とする請求項1に記載の衛生陶器の施工方法。
【請求項3】
前記上型紙には位置合わせラインが形成され、該位置合わせラインを衛生陶器の背面の取付け部の位置に描かれた合わせマークに合わせて、該上型紙を衛生陶器の背面に位置決めできるように構成され、
前記下型紙には、排水口挿入孔とその側方に長穴が開口形成され、前記排水口挿入孔内に排水口を挿入させて該下型紙を衛生陶器の背面に位置決めできるとともに、前記長穴内に前記排水管に取り付けたフランジのボルトを挿入させて該下型紙を前記壁面に位置決めできるように構成されている
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の衛生陶器の施工方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2009−215846(P2009−215846A)
【公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−63301(P2008−63301)
【出願日】平成20年3月12日(2008.3.12)
【出願人】(000000479)株式会社INAX (1,429)
【Fターム(参考)】