説明

表示システム、データ処理装置、表示装置、指示方法、表示方法、コンピュータプログラム及び記録媒体

【課題】利用者の視認能力に応じて表示すべき画像を部分的に調整するので、表示できる項目、範囲等の制限を最小限にしながらも、利用者の視認性の向上を図ることが出来る表示システム、データ処理装置、表示装置、指示方法、表示方法、コンピュータプログラム及び記録媒体を提供する。
【解決手段】データ処理装置及び表示装置を含む表示システムのデータ処理装置が、前記表示装置の利用者の顔映像を取得し、取得した顔映像に基づき、前記利用者の視認能力を判別し、その判別結果に基づいて前記表示装置にて表示すべき画像の一部を編集する編集指示を前記表示装置に出力し、編集指示に応じて、前記表示装置は前記画像を編集して表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、利用者の視認能力に応じて表示すべき画像を編集して表示する表示システム、データ処理装置、表示装置、指示方法、表示方法、コンピュータプログラム、及び該コンピュータプログラムを記録した記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
利用者を認証する方法として、利用者カード(IDカード、カードキー等)が広く普及されている。IDカードによる利用者認証の方法は、対象装置への実装が容易で手軽である反面、IDカードの紛失、偽造、盗難又は取り忘れに対する対策が必要となるという問題があった。
【0003】
このような問題に対しては、パスワード入力を併用する方法、ICチップをIDカード自体に埋め込んで偽造を防止する方法等が周知である。また、最近ではIDカード及びパスワードの代わりに、指紋の読み取り装置を用い、指紋によって個人認証を行う手法も知られている。
【0004】
しかし、指紋のような生体情報を取られることに対しては、利用者の心理的な抵抗感が大きい。この問題に対しては、顔画像を用いる方法が知られている。顔画像による認証では、指紋とは異なり利用者に認証機構を過剰に意識させることなく、実行することが可能である。
【0005】
このように、顔画像を用いた認証の例として、特許文献1には、購入に年齢制限のある商品を扱う自動販売機において、取得された生体データから当該客の年齢を判定し、該商品を販売するか否かの制御を行う年齢識別制御システムが開示されている。
【0006】
また、特許文献2には、利用者の顔画像を用いて認証または推定することで、その処理結果により装置側の動作を変更可能とする画像形成装置が開示されている。
【0007】
更に、特許文献3には、年齢確認が不要な対象者(確実な年齢制限対象者又は確実な非年齢制限対象者)であるか年齢確認が必要な対象者(要確認者)であるかを特定する年齢確認装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2003−217010号公報
【特許文献2】特開2005−266421号公報
【特許文献3】特開2008−176689号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
一方、近年、会議システムが広く普及しつつある。該会議システムにおいては、例えば、遠く離れた場所にある会議の発表者と、他の参加者(以下、聴取者と言う。)とが夫々の端末上に表示される資料の画像を参考に会議が進行される。
【0010】
しかし、会議の参加者の皆が同レベルの視認能力を有しているとは限らない。例えば、会議の参加者の皆が同年齢層であるとは限らず、参加者の中に若年者及び高齢者が混在する場合も有り、視認能力に差が生じるようになる。具体的には、発表者が若年者であって聴取者が高齢者であるような場合においては、聴取者が高齢者である場合を想定できず、聴取者の端末に表示される資料の文字等が小さく、高年齢の聴取者にとっては資料を視認しづらくなるという問題が発生し得る。その他、このような問題は聴取者の視力が悪い場合にも生じ得る。
【0011】
しかしながら、上述した特許文献1の年齢識別制御システム、及び特許文献3の年齢確認装置では、会議システムにおいて、発表者が若年者であって聴取者が高齢者であるような場合に生じ得る、上述したような問題を解決できない。
【0012】
更に、特許文献2の画像形成装置は、利用者の属性に合せて操作部のタッチパネルの表示レイアウトを標準レイアウトから簡単レイアウトに変更しているものの、レイアウト自体が簡略化されるので表示できる項目、範囲等が制限されることになる。このため、操作部のタッチパネルの表示レイアウトを標準レイアウト表示に再び戻す必要が生じ、標準レイアウト表示に戻した場合は、高齢者のような特定利用者にとっては選択項目数が多過ぎて、却って視認性の低下、操作性の低下といった不具合を招くことがある。
【0013】
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、データ処理装置及び表示装置を含む表示システムのデータ処理装置が、前記表示装置の利用者の顔映像を取得し、取得した顔映像に基づき、前記利用者の視認能力を判別し、その判別結果に基づいて前記表示装置にて表示すべき画像の一部を編集する編集指示を前記表示装置に出力し、該編集指示に応じて、前記表示装置は前記画像を編集して表示することにより、利用者の視認能力に応じて表示すべき画像を部分的に調整するので、表示できる項目、範囲等の制限を最小限にしながらも、利用者の視認性の向上を図ることが出来る表示システムを提供することにある。
【0014】
また、本発明の他の目的は、外部の表示装置の利用者の顔映像を取得し、取得した顔映像に基づき、前記利用者の視認能力を判別し、その判別結果に基づいて前記外部の表示装置にて表示すべき画像の一部を編集する編集指示を前記外部の表示装置に出力し、編集指示に応じて、前記外部の表示装置で前記画像が編集して表示されることにより、利用者の視認能力に応じて表示すべき画像を部分的に調整するので、表示できる項目、範囲等の制限を最小限にしながらも、利用者の視認性の向上を図ることが出来るデータ処理装置、指示方法、コンピュータプログラム及び該コンピュータプログラムが記録されている記録媒体を提供することにある。
【0015】
また、本発明の他の目的は、表示すべき画像の一部を編集する編集指示を外部装置から取得して、取得した編集指示に応じて、前記画像を編集した編集画像を表示することにより、表示すべき画像を部分的に調整できるので、例えば、利用者が視認能力の低い場合であっても、表示できる項目、範囲等の制限を最小限にしながらも、利用者の視認性の向上を図ることが出来る表示装置、表示方法、コンピュータプログラム及び該コンピュータプログラムが記録されている記録媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明に係る表示システムは、記憶している文書データに基づく第1画像が表示されるデータ処理装置と、該第1画像を編集して表示する表示装置とを含み、前記データ処理装置が前記表示装置の利用者の顔映像を取得できる表示システムにおいて、前記データ処理装置は、取得した顔映像に基づき、前記利用者の視認能力を判別する能力判別手段と、該能力判別手段の判別結果に基づき、前記文書データ、及び前記第1画像の一部を編集する編集指示を前記表示装置に出力する指示出力手段とを備え、前記表示装置は、前記データ処理装置から入力された編集指示に応じて、前記第1画像を編集した第2画像を生成する生成手段を備えることを特徴とする。
【0017】
本発明にあっては、前記表示装置の利用者の顔映像を取得し、前記データ処理装置の能力判別手段が取得した顔映像に基づき、前記利用者の視認能力を判別する。前記データ処理装置の指示出力手段は前記能力判別手段の判別結果に基づき、前記文書データ及び前記編集指示を前記表示装置に出力する。一方、前記表示装置の生成手段は、前記データ処理装置から入力された編集指示に応じて、前記第1画像を編集して第2画像を生成する。
【0018】
本発明に係る表示システムは、前記データ処理装置は、前記能力判別手段の判別結果に基づき、第1画像の属性を判別する属性判別手段と、該属性判別手段の判別結果に基づき、前記第1画像に含まれるテキストを選択的に抽出する抽出手段と、該抽出手段が抽出した抽出テキストのフォントサイズを所定の閾値と比較する比較手段とを備え、該比較手段の比較結果に基づき、前記指示出力手段が前記抽出テキストのフォントサイズを所定の割合で変更する旨の編集指示を前記表示装置に出力するように構成されていることを特徴とする。
【0019】
本発明にあっては、前記データ処理装置の属性判別手段は、前記能力判別手段の判別結果に基づき、第1画像の属性を判別し、前記抽出手段は前記属性判別手段の判別結果に基づき、前記第1画像に含まれるテキストを選択的に抽出する。前記比較手段は前記抽出テキストのフォントサイズを所定の閾値と比較し、斯かる比較結果に基づき、前記指示出力手段が前記抽出テキストのフォントサイズを所定の割合で変更する旨の編集指示を前記表示装置に出力する。
【0020】
本発明に係る表示システムは、前記表示装置は、前記第1画像と、該第1画像に係る第2画像との位置対応を表す対応表示画像を表示する対応表示手段を備えることを特徴とする。
【0021】
本発明にあっては、前記表示装置の対応表示手段が前記対応表示画像を表示し、前記第1画像と、該第1画像に係る第2画像との位置対応関係を表す。
【0022】
本発明に係る表示システムは、前記データ処理装置は、前記第1画像上での位置指定を受け付ける位置指定受付手段を備えており、前記表示装置は、前記データ処理装置から前記位置指定を取得する位置指定取得手段と、該位置指定取得手段が取得した位置指定に基づいて、前記第2画像のスクロール表示を行うスクロール手段とを備えることを特徴とする。
【0023】
本発明にあっては、前記データ処理装置の位置指定受付手段は前記第1画像上での位置指定を受け付け、受け付けた位置指定が前記表示装置に出力される。前記表示装置の位置指定取得手段が該位置指定を取得し、該位置指定取得手段が取得した位置指定に基づいて、前記スクロール手段が前記第2画像をスクロールして表示する。
【0024】
本発明に係る表示システムは、前記表示装置は、前記データ処理装置から視認能力判別結果を取得する判別結果取得手段と、前記利用者から入力を受け付ける複数の入力受付手段と、前記判別結果取得手段が取得した視認能力判別結果に基づき、前記複数の入力受付手段から何れか1つを指定する指定手段とを備えることを特徴とする。
【0025】
本発明にあっては、前記表示装置の判別結果取得手段が前記データ処理装置から取得した視認能力判別結果に基づき、前記指定手段が前記複数の入力受付手段から何れか1つを指定し、指定された入力受付手段から利用者の入力を受け付ける。
【0026】
本発明に係る表示システムは、前記表示装置は、前記指定手段によって指定された入力受付手段が入力を受け付ける場合、入力受付の失敗数を計数する計数手段と、該計数手段による計数結果が所定の閾値以上であるか否かを判定する数判定手段とを備え、該数判定手段によって前記計数結果が閾値以上であると判定された場合、前記指定手段は音声入力を受け付ける入力受付手段に指定を切り替えるように構成されていることを特徴とする。
【0027】
本発明にあっては、前記表示装置の指定手段によって指定された入力受付手段が入力を受け付ける場合、前記計数手段が入力受付の失敗数を計数する。前記数判定手段は、前記計数手段による計数結果が所定の閾値以上であるか否かを判定し、前記計数結果が閾値以上であると判定された場合、前記指定手段は音声入力を受け付ける入力受付手段に指定を切り替える。
【0028】
本発明に係る表示システムは、前記能力判別手段は、取得した顔映像に基づき、前記利用者の年齢を推定する年齢推定手段を備え、前記割合は、前記年齢推定手段の推定結果に係る年齢によって異なるように構成されていることを特徴とする。
【0029】
本発明にあっては、前記能力判別手段の年齢推定手段は、取得した顔映像に基づき、前記利用者の年齢を推定し、前記年齢推定手段の推定結果に係る年齢によって、前記指示出力手段が変更の割合の異なる編集指示を前記表示装置に出力する。
【0030】
本発明に係る表示システムは、前記データ処理装置は、前記能力判別手段が取得した顔映像に基づき、前記利用者がメガネを着用しているか否かを判定するメガネ判定手段を備え、前記メガネ判定手段によって利用者がメガネを着用していると判定された場合、前記指示出力手段が前記フォントサイズを拡大する旨の編集指示を前記表示装置に出力するように構成されていることを特徴とする。
【0031】
本発明にあっては、前記データ処理装置のメガネ判定手段が前記利用者がメガネを着用しているか否かを判定し、前記メガネ判定手段によって利用者がメガネを着用していると判定された場合、前記指示出力手段は、前記抽出手段が抽出した抽出テキストのフォントサイズを拡大する旨の編集指示を前記表示装置に出力する。
【0032】
本発明に係るデータ処理装置は、記憶している文書データに基づく画像が表示されるデータ処理装置において、外部表示装置の利用者の顔映像を取得する映像取得手段と、該映像取得手段が取得した顔映像に基づき、前記利用者の視認能力を判別する能力判別手段と、該能力判別手段の判別結果に基づき、前記文書データ、及び前記画像の一部を編集する編集指示を前記外部表示装置に出力する指示出力手段とを備えることを特徴とする。
【0033】
本発明にあっては、前記映像取得手段が外部表示装置の利用者の顔映像を取得した場合、該映像取得手段が取得した顔映像に基づき、前記能力判別手段が前記利用者の視認能力を判別する。該能力判別手段の判別結果に基づき、前記指示出力手段は前記文書データ及び前記編集指示を前記外部表示装置に出力する。
【0034】
本発明に係るデータ処理装置は、前記能力判別手段の判別結果に基づき、前記画像の属性を判別する属性判別手段と、該属性判別手段の判別結果に基づき、前記画像に含まれるテキストを選択的に抽出する抽出手段と、該抽出手段が抽出した抽出テキストのフォントサイズを、所定の閾値と比較する比較手段とを備え、該比較手段の比較結果に基づき、前記指示出力手段が前記抽出テキストのフォントサイズを所定の割合で変更する旨の編集指示を前記外部表示装置に出力するように構成されていることを特徴とする。
【0035】
本発明にあっては、前記属性判別手段は、前記能力判別手段の判別結果に基づき、前記画像の属性を判別し、前記抽出手段は前記属性判別手段の判別結果に基づき、前記画像に含まれるテキストを選択的に抽出する。前記比較手段は前記抽出テキストのフォントサイズを所定の閾値と比較し、斯かる比較結果に基づき、前記指示出力手段が前記抽出テキストのフォントサイズを所定の割合で変更する旨の編集指示を前記外部表示装置に出力する。
【0036】
本発明に係るデータ処理装置は、前記能力判別手段は取得した顔映像に基づき、前記利用者の年齢を推定する年齢推定手段を備え、前記割合は、前記年齢推定手段の推定結果に係る年齢によって異なるように構成されていることを特徴とする。
【0037】
本発明にあっては、前記能力判別手段の年齢推定手段は、取得した顔映像に基づき、前記利用者の年齢を推定し、前記年齢推定手段の推定結果に係る年齢によって、前記指示出力手段が変更の割合の異なる編集指示を前記外部表示装置に出力する。
【0038】
本発明に係るデータ処理装置は、前記能力判別手段は取得した顔映像に基づき、前記利用者がメガネを着用しているか否かを判定するメガネ判定手段を備え、該メガネ判定手段によって利用者がメガネを着用していると判定された場合、前記指示出力手段が前記フォントサイズを拡大する旨の編集指示を前記外部表示装置に出力するように構成されていることを特徴とする。
【0039】
本発明にあっては、前記能力判別手段のメガネ判定手段が前記利用者がメガネを着用しているか否かを判定し、前記メガネ判定手段によって利用者がメガネを着用していると判定された場合、前記指示出力手段は、前記抽出手段が抽出した抽出テキストのフォントサイズを拡大する旨の編集指示を前記外部表示装置に出力する。
【0040】
本発明に係る表示装置は、取得した文書データに基づく画像を編集して表示する表示装置において、前記画像の一部を編集する編集指示を取得する指示取得手段と、該指示取得手段が取得した編集指示に応じて、前記画像を編集した編集画像を生成する生成手段とを備えることを特徴とする。
【0041】
本発明にあっては、取得した文書データに基づく画像の一部を編集する編集指示を前記指示取得手段が外部から取得し、外部から取得した編集指示に応じて、生成手段が前記画像を編集して編集画像を生成する。
【0042】
本発明に係る表示装置は、前記指示取得手段は前記画像に含まれる一部テキストのフォントサイズを所定の割合で変更する旨の編集指示を取得し、前記生成手段は、前記一部テキストのフォントサイズを変更するように構成されていることを特徴とする。
【0043】
本発明にあっては、前記指示取得手段が前記画像に含まれる一部テキストのフォントサイズを所定の割合で変更する旨の編集指示を取得した場合、前記生成手段は、前記一部テキストのフォントサイズを変更して編集画像を生成する。
【0044】
本発明に係る表示装置は、前記画像と、該画像に係る編集画像との位置対応を表す対応表示画像を表示する対応表示手段を備えることを特徴とする。
【0045】
本発明にあっては、前記対応表示手段が前記対応表示画像を表示し、前記画像と、該画像に係る編集画像との位置対応関係を表す。
【0046】
本発明に係る表示装置は、前記画像上での位置指定を取得する位置指定取得手段と、該位置指定取得手段が取得した位置指定に基づいて、前記編集画像のスクロール表示を行うスクロール手段とを備えることを特徴とする。
【0047】
本発明にあっては、前記位置指定取得手段が外部から前記位置指定を取得し、該位置指定取得手段が取得した位置指定に基づいて、前記スクロール手段が前記編集画像をスクロールして表示する。
【0048】
本発明に係る表示装置は、入力を受け付ける複数の入力受付手段と、利用者の視認能力判別結果を取得する判別結果取得手段と、該判別結果取得手段が取得した視認能力判別結果に基づき、前記複数の入力受付手段から何れか1つを指定する指定手段とを備えることを特徴とする。
【0049】
本発明にあっては、前記判別結果取得手段が外部から取得した視認能力判別結果に基づき、前記指定手段が前記複数の入力受付手段から何れか1つを指定し、指定された入力受付手段から前記利用者の入力を受け付ける。
【0050】
本発明に係る表示装置は、前記指定手段によって指定された入力受付手段が入力を受け付ける場合、入力受付の失敗数を計数する計数手段と、該計数手段による計数結果が、所定の閾値以上であるか否かを判定する数判定手段とを備え、該数判定手段によって前記計数結果が閾値以上であると判定された場合、前記指定手段は、音声入力を受け付ける入力受付手段に指定を切り替えるように構成されていることを特徴とする。
【0051】
本発明にあっては、前記指定手段によって指定された入力受付手段が入力を受け付ける場合、前記計数手段が入力受付の失敗数を計数する。前記数判定手段は、前記計数手段による計数結果が所定の閾値以上であるか否かを判定し、前記計数結果が閾値以上であると判定された場合、前記指定手段は音声入力を受け付ける入力受付手段に指定を切り替える。
【0052】
本発明に係る指示方法は、記憶されている文書データに基づく画像の編集の指示を出力する指示方法において、外部表示装置の利用者の顔映像を取得する映像取得ステップと、該映像取得ステップで取得した顔映像に基づき、前記利用者の視認能力を判別する能力判別ステップと、該能力判別ステップでの判別結果に基づき、前記文書データ、及び前記画像の一部を編集する編集指示を前記外部表示装置に出力する指示出力ステップとを含むことを特徴とする。
【0053】
本発明に係るコンピュータプログラムは、記憶されている文書データに基づく画像が表示されるデータ処理装置を構成するコンピュータに、該画像の編集の指示を出力させるコンピュータプログラムにおいて、コンピュータに、外部表示装置の利用者の顔映像を取得させる映像取得ステップと、コンピュータに、前記映像取得ステップで取得した顔映像に基づき、前記利用者の視認能力を判別させる能力判別ステップと、コンピュータに、前記能力判別ステップでの判別結果に基づき、前記文書データ、及び前記画像の一部を編集する編集指示を前記外部表示装置に出力させる指示出力ステップとを実行させることを特徴とする。
【0054】
本発明にあっては、外部表示装置の利用者の顔映像が取得された場合、取得された顔映像に基づき、前記利用者の視認能力が判別される。斯かる判別結果に基づき、前記文書データ及び前記編集指示が前記外部表示装置に出力される。
【0055】
本発明に係る表示方法は、取得した文書データに基づく画像を編集して表示する表示方法において、前記画像の一部を編集する編集指示を取得する指示取得ステップと、該指示取得ステップが取得した編集指示に応じて、前記画像を編集した編集画像を生成する生成ステップと、該生成ステップによって生成された編集画像を表示するステップとを含むことを特徴とする。
【0056】
本発明に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、取得した文書データに基づく画像を編集して表示させるコンピュータプログラムにおいて、コンピュータに、前記画像の一部を編集する編集指示を取得させる指示取得ステップと、コンピュータに、前記指示取得ステップで取得した編集指示に応じて、前記画像を編集した編集画像を生成させる生成ステップと、コンピュータに、前記生成ステップによって生成された編集画像を表示させるステップとを実行させることを特徴とする。
【0057】
本発明にあっては、取得した文書データに基づく画像の一部を編集する編集指示が外部から取得され、外部から取得された編集指示に応じて前記画像が編集されて編集画像が生成される。
【0058】
本発明に係る記録媒体は、前述の発明のコンピュータプログラムを記録してあることを特徴とする。
【0059】
本発明にあっては、前記記録媒体に前述のコンピュータプログラムを記録する。コンピュータが前記記録媒体からコンピュータプログラムを読み出して、前述の表示システム、データ処理装置、表示装置、指示方法及び表示方法がコンピュータにより実現される。
【発明の効果】
【0060】
本発明によれば、データ処理装置及び表示装置を含む表示システムのデータ処理装置が、前記表示装置の利用者の顔映像を取得し、取得した顔映像に基づき、前記利用者の視認能力を判別し、その判別結果に基づいて前記表示装置にて表示すべき画像の一部を編集する編集指示を前記表示装置に出力し、該編集指示に応じて、前記表示装置は前記画像を編集して表示するので、利用者の視認能力に応じて表示すべき画像を部分的に調整でき、表示可能な項目、範囲等の制限を最小限にしながらも、利用者の視認性の向上を図ることが出来る。
【0061】
また、本発明によれば、外部の表示装置の利用者の顔映像を取得し、取得した顔映像に基づき、前記利用者の視認能力を判別し、その判別結果に基づいて前記外部の表示装置にて表示すべき画像の一部を編集する編集指示を前記外部の表示装置に出力し、該編集指示に応じて、前記外部の表示装置で前記画像が編集して表示されるので、利用者の視認能力に応じて表示すべき画像を部分的に調整でき、表示可能な項目、範囲等の制限を最小限にしながらも、利用者の視認性の向上を図ることが出来る。
【0062】
また、本発明によれば、表示すべき画像の一部を編集する編集指示を外部装置から取得して、取得した編集指示に応じて、前記画像を編集した編集画像を表示するので、表示すべき画像を部分的に調整でき、例えば、利用者が視認能力の低い場合であっても、表示できる項目、範囲等の制限を最小限にしながらも、利用者の視認性の向上を図ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の実施の形態1の会議システムを示す例示図である。
【図2】本発明の実施の形態1の会議システムに含まれる発表者側のPCの要部構成を示す機能ブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態1の会議システムに含まれる発表者側のPCの画像処理部5の要部構成を示す機能ブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態1の会議システムに含まれる聴取者側のPCにおけるスクロール表示を説明する説明図である。
【図5】本発明の実施の形態1の会議システムに含まれる聴取者側のPCにおけるスクロール表示を説明する説明図である。
【図6】本発明の実施の形態1の会議システムに含まれる聴取者側のPCにおける対応表示画像の一例を示す例示図である。
【図7】本発明の実施の形態1の会議システムに含まれるPCの制御部の要部構成を示す機能ブロック図である。
【図8】本発明の実施の形態1の会議システムにおける、編集資料画像の表示を説明するフローチャートである。
【図9】本発明の実施の形態1の会議システムに含まれる発表者側のPCにおける、テキスト抽出の処理を説明するフローチャートである。
【図10】本発明の実施の形態1の会議システムにおける、編集資料画像の表示の他の例を説明するフローチャートである。
【図11】本発明の実施の形態1の会議システムの他の例を示す例示図である。
【図12】本発明の実施の形態1の会議システムに含まれる聴取者側のPCにおける、入力受付部の指定を説明するフローチャートである。
【図13】本発明の実施の形態1の会議システムに含まれる聴取者側のPCにおける、入力受付部の指定の他の例を説明するフローチャートである。
【図14】本発明の実施の形態2の会議システムに含まれる発表者側のPCの要部構成を示す機能ブロック図である。
【図15】本発明の実施の形態2の会議システムに含まれる聴取者側のPCの要部構成を示す機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0064】
以下に、本発明の実施の形態に係る、データ処理装置及び表示装置をパーソナルコンピュータ(以下、PCと言う。)に適用し、データ処理装置及び表示装置を含む本発明の表示システムとして、複数のPCを含む会議システムを例にあげて図面に基づいて詳述する。
【0065】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1の会議システムを示す例示図である。本発明の実施の形態1の会議システムは、場所Aの会議室に設けた複数のPC100、101、…107と、場所Bに設けたPC1から構成されている。場所A及び場所Bは遠く離れており、前記会議システムを用いた会議の参加者は、夫々のPCの画面上に表示される資料の画面を視認しながら会議に参加する。
【0066】
例えば、場所Bの会議参加者が発表者である場合、PC1を用いて発表を行い、発表者が用意した資料の文章データ(以下資料文書データと言う。)がPC100、101、…107に送信され、場所Aの会議参加者は聴取者となり、夫々のPCに表示される資料文書データに基づく画像(以下、資料画像)を参照して当該発表を聴取する。
【0067】
また、例えば、場所Aの会議参加者の何れか一人が発表者である場合、PC100、101、…107の何れかを用いて発表を行い、発表者が用意した資料文書データがPC1と、場所Aの他の会議参加者のPCとに送信され、資料画像が表示される。
【0068】
なお、以下の説明においては、場所Bの会議参加人が発表者であり、場所Aの会議参加者が聴取者である場合を例として説明する。
【0069】
図1に示す場所Aの会議室には聴取者側のPC100、101、…107が設けられており、各聴取者はIDカードを有し、前記会議室の入り口にはカメラC及び認証装置Sが設置されている。各聴取者は前記会議室に入る際、認証装置SにIDカードをかざし、この時、カメラCによって顔映像が撮られる。認証装置SによってIDカードの情報が認証された場合、当該聴取者は入場が許可され、該聴取者のIDカードの情報及び顔映像が発表者側のPC1に送信され、関連付けて記憶される。
【0070】
入場が許可された聴取者は自己のIDカードの情報を用いて、聴取者側のPC100、101、…107の中に格納されている後述の会議システムアプリケーションにログインする。斯かる際、当該PCを特定する特定データと、該PCの利用者のIDカードの情報とが発表者側のPC1に送信され、関連付けて記憶される。
【0071】
従って、本発明の実施の形態1の会議システムにおいては、発表者側のPC1に、聴取者側のPC100、101、…107を特定する特定データを、当該PCを利用する聴取者の顔映像を関連付けて記憶することとなる。
【0072】
なお、これに限るものでなく、聴取者側のPC100、101、…107にはカメラが夫々装着されており、当該PCのログインの際、該カメラによって顔映像が撮られ、該PCを特定する特定データと共に発表者PC1に送信されように構成しても良い。
【0073】
また、場所Bの発表者側にも、カメラDが設けられており、例えば、発表者が自己のIDカードの情報を用いて、前記会議システムアプリケーションにログインする場合、カメラDによって利用者(発表者)の顔映像が撮られる。斯かる発表者のIDカードの情報及び顔映像、並びにPC1を特定する特定データは聴取者側のPC100、101、…107に送信され、夫々のPCにて関連付けて記憶される。
【0074】
すなわち、本発明の実施の形態1の会議システムにおいては、発表者側のPC1と、聴取者側のPC100、101、…107とが夫々のPCの利用者のIDカードの情報及び顔映像を共有するように構成されている。従って、場所Aの何れかのPCの利用者が発表者になる等、発表者と聴取者とが入れ替わった場合にも対応できる。
【0075】
なお、これに限るものでない。すべての会議参加者は、他のすべての会議参加者(発表者及び聴取者を含む)のIDカードの情報及び顔映像、並びにPCを特定する特定データを有するように構成しても良い。これによって、討論会のように各会議参加者が発表者にも聴取者にもなり得る場合、発表者が確定されていない場合等に対応できる。
【0076】
以下、発表者側のPC及び聴取者側のPCの構成について説明する。本発明の実施の形態1の会議システムにおいて、発表者側のPC及び聴取者側のPCは同様の構成を有しており、発表者と聴取者とが入れ替わった場合に備えている。
【0077】
図2は本発明の実施の形態1の会議システムに含まれる発表者側のPCの要部構成を示す機能ブロック図である。上述したように、発表者側のPC及び聴取者側のPCは同様の構成を有しているので、PC1が発表者側のPCである場合を例にあげて説明し、聴取者側のPCについてはその構成の説明を省略する。
【0078】
発表者側のPC1は、入力受付部4と、画像処理部5と、ディスプレイ6と、HDD7と、表示処理部8と、通信部9とを備えており、これらのハードウエアはバスNを介して制御部2に接続されている。
【0079】
入力受付部4は、キーボードを介して利用者からデータの入力を受け付ける操作入力受付部41と、マイクを介して利用者の音声入力を受け付ける音声入力受付部42と、タブレット、スタイラスペン等を介してデータの入力を受け付ける手書き入力受付部43とを備えている。
【0080】
画像処理部5は、上述したように相手利用者(聴取者)の顔映像を受信し、受信した顔映像に基づいて相手利用者の年齢を推定し、また相手利用者がメガネを着用しているか否かを判定することによって、相手利用者の視認能力を判別する。また、資料文書データに対してOCR処理を施し、テキストを検出する。更に、資料文書データに基づき、テキストを選択的に抽出し、抽出したテキストを所定の閾値と比較する。
【0081】
図3は本発明の実施の形態1の会議システムに含まれる発表者側のPC1の画像処理部5の要部構成を示す機能ブロック図である。画像処理部5は視認能力判別部51と、属性判別部54と、テキスト抽出部55と、比較部56と、生成部57とを備えている。
【0082】
視認能力判別部51は、PC100、101、…107に表示される資料画像を見て認識する相手利用者(聴取者)の視認能力を判別する。視認能力判別部51による視認能力の判別は、例えば、受信した相手利用者の顔映像に基づき、相手利用者が高齢者であるか否か、又はメガネを着用しているか否か等を考慮して行われる。視認能力判別部51は、相手利用者の年齢を推定する年齢推定部52及び相手利用者のメガネ着用如何を判定するメガネ判定部53を更に備えている。
【0083】
詳しくは、年齢推定部52は相手利用者の顔映像から相手利用者の顔に関する複数の特徴量を抽出し、それらの特徴量から年齢を推定する。すなわち、年齢推定部52は顔の特徴量として顔の形状、皺、しみ、髪などの特徴量を顔映像から抽出し、これらの特徴量から相手利用者の年齢を推定する。例えば、年齢推定部52の指定結果に基づき、後述するCPU21は相手利用者が高齢者、中年者、若年者の何れに該当するか判定する。
【0084】
属性判別部54は相手利用者のPC、すなわち、聴取者側のPC100、101、…107に送信すべき資料文書データに係る画像の属性を判別し、第1形式、第2形式、及び第3形式の中、何れかに属するかが決定される。
【0085】
第1形式は、テキストの抽出が可能であり、いわゆる‘reflowable’であるデータを言い、例えば、電子ブックデータ、HTMLデータ等が第1形式に該当する。また、第2形式は、テキストの抽出が可能であり、いわゆる‘フォーマット’を有するデータを言い、例えば、PDFデータ、Microsoft office word(登録商標)データ、Power Point(登録商標)データ等が第2形式に該当する。更に第3形式は、直接テキストを抽出することができない画像データである。
【0086】
テキスト抽出部55は属性判別部54による属性判別結果に基づき、資料画像に含まれるテキストを選択的に抽出する。詳しくは、テキスト抽出部55は資料画像に含まれるテキストの中、重要部分のみを抽出する。例えば、発表資料作成の際、重要部分に対しては、色が付され、他の文字よりフォントサイズを大きくし、下線が引かれ、太文字に表示される場合が多いことから、テキスト抽出部55はこのような処理が行われたテキストを重要部分として抽出する。また、これに限るものでなく、該重要部分を含む文字列、該重要部分に続く文字列等を重要部分として抽出するように構成しても良い。
【0087】
比較部56はテキスト抽出部55によって抽出された重要なテキストのフォントサイズと、後述する制御部2のROM22(図7参照)に記憶されている閾値とを比較する。
【0088】
更に、画像処理部5は生成部57を備えており、PC1の利用者が聴取者である場合、通信部9を介して受信した相手利用者(発表者)からの資料文書データに対して編集処理を行う。すなわち、生成部57は相手利用者側のPC、すなわち、PC100、101、…107の何れかからの資料文書データ及び後述する編集指示(拡大計数)等に基づき、該資料文書データに係る資料画像を編集した編集資料画像(第2画像、編集画像)を生成する。例えば、資料画像に含まれているテキストの中、重要なテキストのフォントが拡大された編集資料画像が生成される。
【0089】
ディスプレイ6は例えば液晶ディスプレイからなり、PC1の利用者が発表者である場合は、前記資料画像(第1画像)が表示され、PC1の利用者が聴取者である場合は、生成部57によって生成された編集資料画像が表示される。また、ディスプレイ6は利用者(発表者)から位置指定を受け付ける位置指定受付部61を更に備えている。位置指定受付部61は、例えばタッチパネルであり、発表者の指先のタッチ操作による圧力の変化を検知し、又は静電気による電気信号を検知して、発表者の指先の接触点のディスプレイ6の画面上の座標を検出し、該座標を特定する信号を発生する。従って、位置指定受付部61を介して発表者からの所定の位置指定を受け付けることが出来る。
【0090】
HDD7は、上述したように、PC1の利用者が発表者である場合は聴取者の、PC1の利用者が聴取者である場合は発表者の顔映像、IDカードの情報及びPCを特定する特定データを受信し、関連付けて記憶する。更に、HDD7はプログラム71を有しており、プログラム71は、いわゆる会議システムアプリケーションである。
【0091】
表示処理部8は、前記アプリケーションプログラムを用いて、前記資料画像又は編集資料画像をディスプレイ6に表示する。また、表示処理部8は、PC1の利用者が発表者である場合に、該発表者が前記資料画像の画面上にて文字、図形等の書き込みを行ったとき、斯かる際に位置指定受付部61が受け付け位置指定に基づき、該位置指定に対応する位置に前記文字、図形等を表示させる。また、表示処理部8は、PC1の利用者が聴取者である場合、所定の条件の下、音声入力を勧誘する旨のテキストをディスプレイ6に表示する。
【0092】
また、表示処理部8は、スクロール表示部81と、対応表示部82とを備え、PC1の利用者が聴取者である場合の編集資料画像の表示に備えている。
【0093】
スクロール表示部81は前記編集資料画像のスクロール表示を行う。詳しくは、前記資料画像の大部分を拡大する編集によって編集資料画像が生成されたことから、編集資料画像の全てがディスプレイ6に収まらず、編集資料画像の一部のみがディスプレイ6に表示される場合、状況に応じてスクロール表示を行う。
【0094】
図4及び図5は本発明の実施の形態1の会議システムに含まれる聴取者側のPCにおけるスクロール表示を説明する説明図である。説明の便宜上、PC1の利用者が聴取者である場合であって、上述したように、編集資料画像の全てがディスプレイ6に収まらず、PC1のディスプレイ6にて表示される表示画像(以下、聴取者側の表示画像)と、斯かる際の発表者側のPCのディスプレイにて表示される資料画像(以下、発表者側の資料画像)とが異なる場合を例として説明する。以下において、発表者側のPCはPC100であるものとする。
【0095】
例えば、発表者がPC100のディスプレイの画面上に書き込みを行った場合において、該書き込みに係る位置(図4及び図5にて「×」で示している。)が、その際、現に聴取者側のPC1のディスプレイ6に表示されている編集資料画像の部分でなく、ディスプレイ6に表示されていない部分であることから、ディスプレイ6の表示画像の上には前記書き込みに係る表示が出来ない場合が生じ得る。この際、スクロール表示部81は、受信した書き込みの位置指定に基づき、ディスプレイ6の表示画像を適宜スクロールする。従って、聴取者側のPC1のディスプレイ6の表示画像と、発表者側のPC100に表示される資料画像とが異なる場合においても対応できる。
【0096】
対応表示部82は、資料画像と編集資料画像との位置対応を表す対応表示画像をディスプレイ6に表示する。すなわち、上述したように、聴取者側の表示画像と、発表者側の資料画像とが異なる場合、前記対応表示画像をディスプレイ6に表示する。
【0097】
図6は本発明の実施の形態1の会議システムに含まれる聴取者側のPCにおける対応表示画像の一例を示す例示図である。説明の便宜上、PC1の利用者が聴取者である場合であって、PC100の利用者が発表者である場合を例として説明する。
【0098】
例えば、発表者がPC100のディスプレイの画面上に書き込みを行った場合において、該書き込みに係る位置が、その際現に聴取者側のPC1のディスプレイ6に表示されている編集資料画像の部分でなく、ディスプレイ6に表示されていない部分であることから、聴取者側の表示画像の上には前記書き込みに係る表示が出来ない場合、対応表示部82は前記対応表示画像をディスプレイ6に表示する。前記対応表示画像には、発表者側のPC100のディスプレイにて表示される資料画像(発表者側の資料画像)に対する、聴取者側のPC1のディスプレイ6に表示されている編集資料画像の範囲(聴取者側の表示画像)が対比して表示されており、前記書き込みに係る位置(図6にて「×」で示している。)が共に表示されている。従って、聴取者側の表示画像と、発表者側の資料画像とが異なる場合においても対応できる。
【0099】
なお、対応表示部82による前記対応表示画像の表示は利用者(聴取者)の選択によって、選択的に行われるように構成しても良い。
【0100】
更に、前記聴取者側の表示画像及び発表者側の資料画像が異なる場合において、対応表示部82による前記対応表示画像の表示を行うか、スクロール表示部81による前記編集資料画像のスクロール表示を行うかは聴取者が選択できるように構成しても良い。
【0101】
通信部9は、PC1の利用者が発表者である場合は、聴取者側のPC、例えば、PC100、101、…107に、前記資料文書データ、及び後述する編集指示(拡大係数)を送信し、聴取者側のPCを特定する特定データ、聴取者の顔映像及びIDカードの情報を取得するためのネットワークカード、モデム等を備えている。
【0102】
例えば、発表者たるPC1の利用者が、上述したように、PC1のディスプレイ6の画面上に書き込みを行った場合は、当該位置指定及び書き込みに係るデータが通信部9を介して聴取者側のPCに送信される。
【0103】
一方、PC1の利用者が聴取者である場合は、通信部9は、例えば、発表者側のPCからの資料文書データ及び編集指示(拡大計数)を受信する。
【0104】
図7は本発明の実施の形態1の会議システムに含まれるPC1の制御部2の要部構成を示す機能ブロック図である。制御部2はCPU21、ROM22及びRAM23を備えている。ROM22には各種の制御プログラム、データ等が記憶されている。また、ROM22には比較部56による比較の際に用いられるフォントサイズの閾値、及び年齢推定部52による聴取者の年齢推定に用いられる顔の特徴量等が予め格納されている。
【0105】
更に、ROM22にはPC1の利用者が聴取者である場合、利用者(聴取者)に音声入力を勧誘するためにディスプレイ6に表示されるテキストのデータ、後述する数判定部30による判定の際に用いられる失敗数の閾値等が予め格納されている。
【0106】
なお、RAM23はデータを一時的に記憶し、記憶順、記憶位置等に関係なく読み出すことが可能である。また、RAM23は、例えば、ROM22から読み出されたプログラム、該プログラムを実行することにより発生する各種データ、外部から受信した各種データを記憶する。
【0107】
CPU21は、ROM22に予め格納されている制御プログラムをRAM23上にロードして実行することによって前述の各種ハードウエアの制御を行い、装置全体を本発明の実施の形態1の会議システムの発表者側又は聴取者側のPC1として動作させる。また、CPU21は後述する拡大計数の決定を行う。
【0108】
更に、制御部2は映像取得部24と、指示出力部25とを備えている。
PC1の利用者が発表者である場合、映像取得部24は通信部9を介して聴取者の顔映像を取得する。また、映像取得部24は通信部9を介して、聴取者のPCを特定する特定データ及びIDカードの情報を共に取得する。
【0109】
指示出力部25は、PC1の利用者が発表者である場合、テキスト抽出部55によって抽出された重要なテキストのフォントサイズを編集する編集指示を聴取者側のPC、例えば、PC100、101、…107に送信する。すなわち、所定の拡大係数(割合)で前記重要なテキストを編集する編集指示を聴取者側のPC100、101、…107に出力する。例えば、テキスト抽出部55によって抽出された重要なテキストのフォントサイズがROM22に記憶されている閾値より小さい場合、前記重要なテキストを前記閾値までに拡大するに必要な拡大係数がCPU21によって決定され、指示出力部25は、前記重要なテキストを特定するテキスト特定データと、該拡大係数と、該拡大係数に基づいて前記重要なテキストを拡大する旨の編集指示とを聴取者側のPC100、101、…107に送信する。
【0110】
なお、CPU21による拡大係数の決定においては、年齢推定部52による聴取者の年齢の推定結果に応じて異なるように構成しても良い。例えば、推定結果に係る年齢と共に拡大係数が大きくなるように構成する。
【0111】
更に、制御部2は、位置指定取得部26と、判別結果取得部27と、指定部28と、計数部29と、数判定部30と、指示取得部31とを備えている。
【0112】
例えば、PC1の利用者が聴取者である場合において発表者が発表者側のPCのディスプレイの画面上に書き込みを行ったとき、位置指定取得部26は、該書き込みに係る位置指定を、通信部9を介して発表者側のPCから取得する。位置指定取得部26が取得した位置指定に基づき、対応表示部82による前記対応表示画像の表示が行われ、又はスクロール表示部81による前記編集資料画像のスクロール表示が行われる。
【0113】
判別結果取得部27は、PC1の利用者が聴取者である場合、発表者側のPCの視認能力判別部による判別結果を取得する。詳しくは、判別結果取得部27は、発表者側のPCの年齢推定部による聴取者の年齢の推定結果、及びメガネ判定部による聴取者のメガネ着用如何の判定結果を、通信部9を介して取得する。
【0114】
指定部28は、PC1の利用者が聴取者である場合、判別結果取得部27が収得した聴取者の年齢の推定結果及びメガネ着用如何の判定結果に基づき、操作入力受付部41と、音声入力受付部42と、手書き入力受付部43との中から、何れかの入力受付部を指定する。例えば、聴取者(利用者)が高齢者として推定された場合、指定部28はデフォルトとして手書き入力受付部43を指定し、手書き入力受付部43を介して聴取者の入力を受け付ける。また、数判定部30の判定結果に基づき、音声入力受付部42を指定する。
【0115】
計数部29は、PC1の利用者が聴取者である場合、指定部28によって指定された入力受付部を介して前記聴取者が入力を行う際、入力受付の失敗数を計数する。
【0116】
数判定部30は、PC1の利用者が聴取者である場合、計数部29による失敗数の計数結果と、ROM22に格納されている閾値とを比較し、該閾値以上であるか否かを判定する。
【0117】
指示取得部31は、PC1の利用者が聴取者である場合、通信部9を介して発表者側のPCから前記拡大係数と、該拡大係数に基づいて資料文書データに基づく資料画像を編集する旨の編集指示とを受け付ける。
【0118】
図8は本発明の実施の形態1の会議システムにおける、編集資料画像の表示を説明するフローチャートである。以下の説明においては、場所BのPC1の利用者が発表者であって、場所AのPC100、101、…107の利用者が聴取者であり、説明の便宜上、PC1と、PC100との間における処理を例として説明する。また、発表者は若年者であって聴取者は高齢者であり、会議が開始され、発表者側のPC1に資料画像が表示される際、これに同期して上述した一連の処理が行われ、前記資料画像に係る資料文書データ及び拡大係数が聴取者側のPC100に出力されるものとする。従って、聴取者側のPC100には資料画像を編集した編集資料画像が表示されるようになる。更に、上述したように、PC1及びPC100は同様の構成を有するので、同様の部分については、同一の符号を付して説明する。
【0119】
発表者側のPC1の映像取得部24は、図1のカメラCによって撮られた聴取者の顔映像を、通信部9を介して収得する(ステップS101)。取得された聴取者の顔映像はHDD7に記憶される。その後、発表者側のPC1のCPU21は資料画像の表示の指示を受け付けるまで待機する。
【0120】
資料画像の表示の指示を受け付ける場合、CPU21は視認能力判別部51に、聴取者の視認能力の判別を指示する。CPU21の指示に応じて視認能力判別部51は聴取者の顔映像に基づき、聴取者の視認能力を判別する(ステップS102)。詳しくは、年齢推定部52が聴取者の年齢を推定し、メガネ判定部53が聴取者のメガネ着用如何を判定する。
【0121】
次いで、CPU21は視認能力判別部51の視認能力の判別結果に基づき、聴取者が高齢者であるか否かを判定する(ステップS103)。CPU21が、聴取者が高齢者でないと判定した場合(ステップS103:NO)、資料表示指示出力(ステップS109)により資料文書データのみが聴取者側のPC100に出力され、処理が終了する。
【0122】
一方、CPU21は聴取者が高齢者であると判定した場合(ステップS103:YES)、テキスト抽出の処理を実行させる(ステップS104)。該テキスト抽出の処理については後に詳しく説明する。
【0123】
次いで、CPU21は、テキスト抽出の処理によって、テキストが抽出されたか否かを判定する(ステップS105)。例えば、写真のみの場合、図形のみの場合等はテキストの抽出が出来ないので、テキストが抽出されていないと判定されることとなる。
【0124】
CPU21が、テキストが抽出されていないと判定した場合(ステップS105:NO)、資料表示指示出力(ステップS109)により資料文書データのみが聴取者側のPC100に出力され、処理は終了する。一方、CPU21はテキストが抽出されたと判定した場合(ステップS105:YES)、比較部56にテキスト抽出の処理によって抽出されたテキスト(以下、抽出テキスト)の比較を指示する。
【0125】
CPU21の指示に応じて、比較部56は前記抽出テキストのフォントサイズを制御部2のROM22に記憶されている閾値と比較する(ステップS106)。
【0126】
比較部56による比較結果から、前記抽出テキストのフォントサイズがROM22に記憶されている閾値より小さい場合、CPU21は前記抽出テキストを前記閾値までに拡大するに必要な拡大係数を決定する(ステップS107)。一方、前記抽出テキストのフォントサイズが前記閾値より大きい場合、資料文書データのみが聴取者側のPC100に出力され、編集指示は出力されない。
【0127】
尚、前記拡大係数の決定において、メガネ判定部53の判定結果を参酌するように構成しても良い。例えば、メガネ判定部53によって聴取者がメガネを着用していると判定された場合は、ステップS107にて決定された拡大係数を所定割合で割増するように構成する。
【0128】
次いで、指示出力部25は、前記資料文書データの他、前記抽出テキストを特定するテキスト特定データと、当該拡大係数と、該拡大係数に基づいて前記抽出テキストを拡大する旨の編集指示とを聴取者側のPC100に送信する(ステップS108)。
【0129】
この際、聴取者側のPC100の指示取得部31は、通信部9を介して前記資料文書データ、前記テキスト特定データ、前記拡大係数及び前記編集指示を取得し(ステップS201)、これらをRAM23に一時記憶する。
【0130】
次いで聴取者側のPC100の生成部57は、取得した資料文書データに係る資料画像に含まれているテキストの中、重要なテキスト(抽出テキスト)のフォントを、前記拡大係数に基づいて拡大して編集資料画像を生成する(ステップS202)。
【0131】
聴取者側のPC100の表示処理部8は、生成部57によって生成された編集資料画像をディスプレイ6に表示する(ステップS203)。
【0132】
従って、本発明の会議システムにおいては、聴取者が高齢者でおり、視認能力が疑わしい場合は、当該資料画像の重要なテキスト部分のみを拡大して表示し、聴取者の視認性を向上させることが出来る。
【0133】
以上においては、当該資料画像の重要なテキスト部分のみを拡大して表示する場合を例として説明したがこれに限るものでない。例えば、アイコン、ソフトキー、選択メニュー項目等を大きく表示するように構成しても良く、重要なテキスト部分の拡大に併せてアイコン、ソフトキー、選択メニュー項目等も大きく表示するように構成しても良い。
【0134】
また、以上においては、聴取者が一人である場合について説明したが、これに限るものでない。聴取者が複数である場合は、発表者側のPC1のHDD7には聴取者の顔映像、IDカードの情報及び聴取者側のPCを特定する特定データが関連付けて記憶されているので、これらに基づき、聴取者側のPC毎に聴取者の視認能力の判別を行い、聴取者側のPC毎に編集指示を出力することができる。
【0135】
更に、以上においては、発表者側のPC1と聴取者側のPC100とが直接に接続しており、これらの間における処理を例として説明したが、これに限るものでない。例えば、発表者側のPC1と聴取者側のPC100とがサーバを介して接続しており、該サーバを介して夫々のPCの利用者のIDカードの情報及び顔映像を共有し、更に該サーバが資料文書データを記憶して、上述したステップS101からステップS107までの処理を実行するように構成しても良い。
【0136】
また、以上においては、テキストを抽出して該テキストのフォントサイズを拡大する編集を行う場合を例として説明したが、これに限るものでない。図形、写真等を抽出し、抽出した図形、写真等を編集して表示するように構成しても良い。
【0137】
また、例えば、聴取者側のPC100の利用者が高齢者でなく若年者である場合は、編集資料画像の表示は行われず、‘編集されていない資料画像’である旨を表示するように構成しても良い。
【0138】
図9は本発明の実施の形態1の会議システムに含まれる発表者側のPC1における、テキスト抽出の処理を説明するフローチャートである。
【0139】
まず、画像処理部5の属性判別部54は聴取者側のPC100に送信すべき資料文書データに係る画像(資料画像)の属性を判別する(ステップS301)。
【0140】
属性判別部54による判別結果に基づき、CPU21は資料画像の属性が第1形式であるか否かを判定する(ステップS302)。
【0141】
CPU21は資料画像の属性が第1形式であると判定した場合(ステップS302:YES)、テキスト抽出部55に重要なテキストの抽出を指示する。CPU21の指示に応じてテキスト抽出部55は上述した手法によって、当該資料画像に含まれるテキストの中、重要部分のみを抽出する(ステップS303)。
【0142】
一方、CPU21は資料画像の属性が第1形式でないと判定した場合(ステップS302:NO)、属性判別部54による判別結果に基づき、資料画像の属性が第2形式であるか否かを判定する(ステップS304)。
【0143】
CPU21は資料画像の属性が第2形式であると判定した場合(ステップS304:YES)、該資料画像において文章がメインであるか否かを判定する(ステップS305)。斯かる判定は当該資料画像の中で文章が占める割合に基づき行われる。
【0144】
CPU21は文章がメインでないと判定した場合(ステップS305:NO)、処理を終了する。一方、CPU21は文章がメインであると判定した場合(ステップS305:YES)、ステップS303の処理に移動し、当該資料画像に含まれるテキストの中、重要部分が抽出される。
【0145】
一方、CPU21が資料画像の属性が第2形式でないと判定した場合(ステップS304:NO)、該資料画像の属性は第3形式であることになる。斯かる場合、CPU21によって画像処理部5にOCR処理が指示される。CPU21の指示に応じて画像処理部5はOCR処理を施し(ステップS306)、テキスト部分の検出を行う(ステップS307)。以降、処理はステップS305に移る。
【0146】
図10は本発明の実施の形態1の会議システムにおける、編集資料画像の表示の他の例を説明するフローチャートである。説明の便宜上、図8の場合と同様に、発表者側のPC1と聴取者側のPC100との間における処理を例として説明する。
【0147】
発表者側のPC1の映像取得部24は、カメラCによって撮られた聴取者の顔映像を、通信部9を介して取得する(ステップS401)。取得された聴取者の顔映像はHDD7に記憶される。その後、発表者側のPC1のCPU21は資料画像の表示の指示を受け付けるまで待機する。
【0148】
資料画像の表示の指示を受け付ける場合、CPU21は視認能力判別部51に、聴取者の視認能力の判別を指示する。CPU21の指示に応じて視認能力判別部51は聴取者の顔映像に基づき、聴取者の視認能力を判別する(ステップS402)。すなわち、年齢推定部52が聴取者の年齢を推定し、メガネ判定部53が聴取者のメガネ着用如何を判定する。
【0149】
次いで、CPU21は視認能力判別部51の視認能力の判別結果に基づき、聴取者がメガネを着用しているか否かを判定する(ステップS403)。CPU21は聴取者がメガネを着用していないと判定した場合(ステップS403:NO)、資料表示指示出力(ステップS409)により資料文書データのみが聴取者側のPC100に出力され、処理が終了する。
【0150】
一方、CPU21は聴取者がメガネを着用していると判定した場合(ステップS403:YES)、上述したように、テキスト抽出の処理を実行させる(ステップS404)。
【0151】
次いで、CPU21はテキスト抽出の処理によって、テキストが抽出されたか否かを判定する(ステップS405)。CPU21はテキストが抽出されていないと判定した場合(ステップS405:NO)、資料表示指示出力(ステップS409)により資料文書データのみが聴取者側のPC100に出力され、処理が終了する。一方、CPU21はテキストが抽出されたと判定した場合(ステップS405:YES)、比較部56に抽出された抽出テキストの比較を指示し、比較部56は前記抽出テキストのフォントサイズを制御部2のROM22に記憶されている閾値と比較する(ステップS406)。
【0152】
比較部56による比較結果から、前記抽出テキストのフォントサイズが前記閾値より小さい場合、CPU21は前記抽出テキストのフォントサイズを前記閾値まで拡大するに必要な拡大係数を決定する(ステップS407)。
【0153】
次いで、指示出力部25は、前記資料文書データと、前記抽出テキストを特定するテキスト特定データと、当該拡大係数と、該拡大係数に基づいて前記抽出テキストを拡大する旨の編集指示とを聴取者側のPC100に送信する(ステップS408)。
【0154】
この際、聴取者側のPC100の指示取得部31は、通信部9を介して前記資料文書データ、前記テキスト特定データ、前記拡大係数及び前記編集指示を取得し(ステップS501)、これらをRAM23に一時記憶する。
【0155】
次いで聴取者側のPC100の生成部57は、取得した資料文書データに係る資料画像に含まれているテキストの中、重要なテキスト(抽出テキスト)のフォントを、前記拡大係数に基づいて拡大して編集資料画像を生成し(ステップS502)、聴取者側のPC100の表示処理部8は、生成部57によって生成された編集資料画像をディスプレイ6に表示する(ステップS503)。
【0156】
従って、本発明の会議システムにおいては、聴取者がメガネをかけており、視認能力が疑わしい場合は、当該資料画像の重要なテキスト部分を拡大して表示し、聴取者の視認性を向上させることが出来る。
【0157】
図12は本発明の実施の形態1の会議システムに含まれる聴取者側のPCにおける、入力受付部の指定を説明するフローチャートである。説明の便宜上、PC1の利用者が聴取者であり、聴取者が高齢者であるとする。また、PC1の判別結果取得部27が発表者側のPCから取得した判別結果に基づき、PC1の指定部28がデフォルトとして手書き入力受付部43を指定している状態を例にして説明する。
【0158】
まず、CPU21は計数部29に入力受付の失敗数の計数を指示する。CPU21の指示に応じて、計数部29は入力受付の失敗数(N)を1に設定する(ステップS601)。その後、CPU21は手書き入力受付部43を介して、聴取者からの入力を受け付ける(ステップS602)。
【0159】
聴取者からの手書き入力が完了した場合、CPU21は受け付けた手書き入力に係る文字の認識に成功したか否かを判定する(ステップS603)。このような判定は、例えば、受け付けた手書き入力に係る文字とHDD7の辞書データとのパターンマッチング結果に基づいて行う。
【0160】
CPU21は受け付けた手書き入力に係る文字の認識に成功したと判定した場合(ステップS603:YES)、処理を再びステップS602に戻し、継続して入力を受け付ける。
【0161】
一方、CPU21が受け付けた手書き入力に係る文字の認識に成功しなかったと判定した場合(ステップS603:NO)、数判定部30は、前記「N」と、ROM22に格納されている閾値とを比較して「N」が該閾値以上であるか否かを判定する(ステップS604)。
【0162】
数判定部30によって「N」が前記閾値以上でないと判定された場合(ステップS604:NO)、計数部29は「N+1」を新たに「N」に設定する(ステップS608)。この後、処理は再びステップS602に移る。
【0163】
一方、数判定部30によって「N」が前記閾値以上であると判定された場合(ステップS604:YES)、CPU21は音声入力を勧誘する旨のテキストの表示を表示処理部8に指示する。CPU21の指示に応じて、表示処理部8は、ROM22に予め記憶されているテキストのデータを用いて、聴取者に音声入力部からの入力を勧誘するテキストを表示し、音声入力を勧める(ステップS605)。斯かる際、聴取者は音声入力の進めを受け入れ、音声入力を選択するか、若しくは音声入力を選択せず、手書き入力を続けるかを選択することとなる。
【0164】
次いで、CPU21は音声入力の選択を受け付けたか否かを判定する(ステップS606)。聴取者によって音声入力が選択されなかった場合、すなわち、CPU21が聴取者から音声入力の選択を受け付けていないと判定した場合(ステップS606:NO)、計数部29に「N」をリセットするように指示する。CPU21の指示に応じて計数部29は「N」をリセットする(ステップS609)。
【0165】
また、CPU21はROM22に格納されている閾値をより高い値に書き直して、該閾値を上向調整する(ステップS610)。この後、処理は再びステップS601に戻り、聴取者から入力を受け付ける。
【0166】
一方、聴取者によって音声入力が選択された場合、すなわち、CPU21が聴取者から音声入力の選択を受け付けたと判定した場合(ステップS606:YES)、指定部28は入力受付部の指定を手書き入力受付部43から音声入力受付部42に切り替える(ステップS607)。以降、音声入力受付部42を介して音声入力を受け付ける。
【0167】
なお、以降の処理においては、音声入力受付部42を介した音声入力の受付と共に、聴取者に音声ガイダンスが行われるように構成しても良い。
【0168】
図13は本発明の実施の形態1の会議システムに含まれる聴取者側のPCにおける、入力受付部の指定の他の例を説明するフローチャートである。説明の便宜上、図12の場合と同様に、PC1の利用者が聴取者であり、PC1の指定部28がデフォルトとして手書き入力受付部43を指定しているときを例にして説明する。なお、PC1は時間の経過を計る計時部(図示せず)を備えており、後述する計時結果の判定に用いられる基準時間がROM22に格納されているものとする。
【0169】
聴取者が手書き入力受付部43を用いて入力を開始した場合、CPU21は手書き入力受付部43を介して手書き入力の受付を開始し(ステップS701)、前記計時部に計時開始を指示する。
【0170】
その後、CPU21は前記計時部の計時結果に基づき、手書き入力の受付開始から前記基準時間が経過したか否かを判定する(ステップS702)。
【0171】
CPU21は手書き入力の受付開始から前記基準時間が経過していないと判定した場合(ステップS702:NO)、前記基準時間が経過するまで待機する。
【0172】
一方、CPU21は手書き入力の受付開始から前記基準時間が経過したと判定した場合(ステップS702:YES)、手書き入力の受付が完了したか否かを判定する(ステップS703)。例えば、聴取者は手書き入力を終えた場合、‘エンター’キーを操作し、確定されるので、CPU21は該‘エンター’キーを監視することによって前記判定を行うことが出来る。
【0173】
前記基準時間内に聴取者による手書き入力が完了した場合、すなわち、CPU21が手書き入力の受付が完了したと判定した場合(ステップS703:YES)、処理が終了する。
【0174】
一方、CPU21は手書き入力の受付が完了していないと判定した場合(ステップS703:NO)、音声入力を勧誘する旨のテキストの表示を表示処理部8に指示する。CPU21の指示に応じて、表示処理部8は、ROM22に記憶されているテキストのデータを用いて、聴取者に音声入力部からの入力を勧誘するテキストを表示し、音声入力を勧める(ステップS704)。斯かる際、聴取者は音声入力の進めを受け入れ、音声入力を選択するか、若しくは音声入力を選択せず、手書き入力を続けるかを選択することとなる。
【0175】
CPU21は音声入力の選択を受け付けたか否かを判定する(ステップS705)。聴取者によって音声入力が選択されなかった場合、すなわち、CPU21が聴取者から音声入力の選択を受け付けていないと判定した場合(ステップS705:NO)、前記計時部に計時結果をリセットするように指示する。CPU21の指示に応じて前記計時部は計時結果をリセットする(ステップS707)。
【0176】
また、CPU21はROM22に格納されている前記基準時間をより高い値に書き直して、上向調整する(ステップS708)。この後、処理は再びステップS701に戻り、聴取者から入力を受け付ける。
【0177】
一方、聴取者によって音声入力が選択された場合、すなわち、CPU21が聴取者から音声入力の選択を受け付けたと判定した場合(ステップS705:YES)、指定部28は入力受付部の指定を手書き入力受付部43から音声入力受付部42に切り替える(ステップS706)。
【0178】
以上においては、手書き入力の受付開始から所定の時間が経過した場合、手書き入力の受付が完了したか否かを判定し、受付が完了していない場合は音声入力を勧める例について説明したがこれに限るものでない。例えば、所定の時間以上、何ら入力が行われていない場合にも音声入力を勧めるように構成することが出来る。
【0179】
以上の実施の形態においては、発表者が若年者であって聴取者が高齢者であり、発表者側のPCに資料画像が表示される際、上述した一連の処理が行われ、該資料画像に対応する編集資料画像が聴取者側のPCに出力される場合を例として説明したがこれに限るものでない。上述したように発表者側のPC及び聴取者側のPCは夫々の利用者に対する視認能力判別の結果を共有するように構成されているので、例えば、発表者と聴取者とがお互いに交替された場合には、同様の処理によって換わった聴取者のPCに編集資料画像が出力されるように構成できることは言うまでも無い。
【0180】
また、これに限るものでなく、各PCが、利用者に対する視認能力判別の結果に応じて、例えば、利用者が視認能力の低い高齢者、メガネ着用者である場合、前記編集資料画像を表示するように構成しても良い。
【0181】
以上の実施の形態においては、会議室の入り口に設けられたカメラC及び認証装置Sを用いて各会議参加者が前記会議室に入る際、各会議参加者の認証を行う場合を例として説明したが、これに限るものでない。該会議室内に、例えば、セキュリティ用のCCDカメラを設け、該CCDカメラからの各会議参加の映像と、各会議参加者のIDカードとを用いて各会議参加者の認証を行うように構成してもよい。
【0182】
また、以上の実施の形態においては、発表者側のPCにて聴取者が高齢者であるか否か、メガネを着用しているか否か等の判定が行われ、該判定の結果に基づいて拡大係数を決定し、決定された拡大係数及び編集指示が聴取者側のPCに送られる場合を例として説明したが、これに限るものでない。例えば、聴取者側のPCにて各聴取者に係る前記判定を行い、斯かる判定結果を発表者側のPCに送るように構成してもよく、前記拡大係数の決定を聴取者側のPCにて行われるように構成してもよい。
例えば、前記テキスト抽出の処理(ステップS104、ステップS404)、及び当該抽出テキストのフォントサイズと閾値との比較(ステップS106、ステップS406)までは発表者側のPCにて行い、その結果を聴取者側のPCに送信し、聴取者側のPCにて、現在の利用者(聴取者)の視認能力に応じた拡大係数を決定するように構成しても良い。
【0183】
更に、以上の実施の形態においては、発表者側のPCに(又は、聴取者側のPC)に聴取者(又は利用者)の顔映像が送られる場合を例として説明したが、これに限るものでなく、該顔映像に係る特徴量を送るように構成してもよく、該顔映像に基づく判定結果(年齢推定結果)を送るように構成しても良い。
【0184】
図11は本発明の実施の形態1の会議システムの他の例を示す例示図である。図11に示す他の例においては、場所Aの会議室に大型ディスプレイが設けられており、該大型ディスプレイにはカメラC2が更に設けられている。カメラC2によって撮られた各会議参加者の顔映像は端末Kを介して他のすべての会議参加者(発表者又は聴取者を問わず)に送られるように構成されている。また、端末Kは、所定時間毎にカメラC2及びカメラDから各会議参加者の顔映像を取得し、該顔映像に基づき、各会議参加者が同一人であるか否かを判定するように構成されている。
【0185】
例えば、一の会議参加者が会議システムからログアウトしないまま別人に変わった場合、端末Kによって前記一の会議参加者及び変わった別人が同一人でないと判定される。かかる場合、端末Kは、前記別人の顔映像を他の会議参加者に送信し直し、会議参加者が入れ替わった可能性があることを記録する。
【0186】
更に、以上のような場合においては、上述したように、発表者側のPC1と聴取者側のPC100との間にサーバを介在させ、該サーバが端末Kの役割をなすように構成しても良い。
【0187】
(実施の形態2)
図14は本発明の実施の形態2の会議システムに含まれる発表者側のPCの要部構成を示す機能ブロック図である。説明の便宜上、発表者はPC1の利用者であるものとする。発表者側のPC1は、動作を行うためのコンピュータプログラムが、I/F91を介してCD‐ROM等の可搬型記録媒体Aで提供することも可能であるように構成されている。さらに、実施の形態2の発表者側のPC1は、前記コンピュータプログラムを、図示しない外部装置から通信部9を介してダウンロードすることも可能であるように構成されている。以下に、その内容を説明する。
【0188】
実施の形態2の発表者側のPC1は外装(又は内装)の記録媒体読み取り装置(図示せず)を備えており、該記録媒体読み取り装置に、外部表示装置の利用者の顔映像を取得させ、取得した顔映像に基づき、利用者の視認能力を判別させ、判別結果に基づき、文書データ、及び画像の一部を編集する編集指示を外部表示装置に出力させるプログラム等が記録された可搬型記録媒体Aを挿入して、例えば、制御部2がHDD7にこのプログラムをインストールする。かかるプログラムはRAM23にロードして実行される。これにより、本発明の実施の形態1の発表者側のPC1として機能する。
【0189】
図15は本発明の実施の形態2の会議システムに含まれる聴取者側のPCの要部構成を示す機能ブロック図である。説明の便宜上、聴取者はPC1の利用者であるものとする。実施の形態2の聴取者側のPC1は、動作を行うためのコンピュータプログラムが、I/F91を介してCD‐ROM等の可搬型記録媒体Bで提供することも可能であるように構成されている。さらに、実施の形態2の聴取者側のPC1は、前記コンピュータプログラムを、図示しない外部装置から通信部9を介してダウンロードすることも可能であるように構成されている。以下に、その内容を説明する。
【0190】
実施の形態2の聴取者側のPC1は外装(又は内装)の記録媒体読み取り装置(図示せず)を備えており、該記録媒体読み取り装置に、画像の一部を編集する編集指示を取得させ、取得した編集指示に応じて、画像を編集した編集画像を生成させ、生成された編集画像を表示させるプログラム等が記録された可搬型記録媒体Bを挿入して、例えば、制御部2がHDD7にこのプログラムをインストールする。かかるプログラムはRAM23にロードして実行される。これにより、本発明の実施の形態1の聴取者側のPC1として機能する。
【0191】
前記記録媒体としては、いわゆるプログラムメディアであっても良く、磁気テープ及びカセットテープ等のテープ系、フレキシブルディスク及びハードディスク等の磁気ディスク並びにCD−ROM/MO/MD/DVD等の光ディスクのディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM、EPROM、EEPROM、フラッシュROM等による半導体メモリを含めた固定的にプログラムコードを担持する媒体であっても良い。
【0192】
通信部9を介してネットワークからプログラムコードをダウンロードするように流動的にプログラムコードを担持する媒体であっても良い。なお、このように通信ネットワークからプログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納しておくか、あるいは別な記録媒体からインストールされるものであっても良い。なお、本発明は、前記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【0193】
実施の形態1と同様の部分については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【符号の説明】
【0194】
1 PC(発表者側)
4 入力受付部
6 ディスプレイ
11 位置指定受付部
24 映像取得部
25 指示出力部
26 位置指定取得部
27 判別結果取得部
28 指定部
29 計数部
30 数判定部
31 指示取得部
42 音声入力受付部
51 視認能力判別部
52 年齢推定部
53 メガネ判定部
54 属性判別部
55 テキスト抽出部
56 比較部
57 生成部
81 スクロール表示部
82 対応表示部
100 PC(聴取者側)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶している文書データに基づく第1画像が表示されるデータ処理装置と、該第1画像を編集して表示する表示装置とを含み、前記データ処理装置が前記表示装置の利用者の顔映像を取得できる表示システムにおいて、
前記データ処理装置は、
取得した顔映像に基づき、前記利用者の視認能力を判別する能力判別手段と、
該能力判別手段の判別結果に基づき、前記文書データ、及び前記第1画像の一部を編集する編集指示を前記表示装置に出力する指示出力手段とを備え、
前記表示装置は、
前記データ処理装置から入力された編集指示に応じて、前記第1画像を編集した第2画像を生成する生成手段を備えることを特徴とする表示システム。
【請求項2】
前記データ処理装置は、
前記能力判別手段の判別結果に基づき、第1画像の属性を判別する属性判別手段と、
該属性判別手段の判別結果に基づき、前記第1画像に含まれるテキストを選択的に抽出する抽出手段と、
該抽出手段が抽出した抽出テキストのフォントサイズを所定の閾値と比較する比較手段とを備え、
該比較手段の比較結果に基づき、前記指示出力手段が前記抽出テキストのフォントサイズを所定の割合で変更する旨の編集指示を前記表示装置に出力するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の表示システム。
【請求項3】
前記表示装置は、
前記第1画像と、該第1画像に係る第2画像との位置対応を表す対応表示画像を表示する対応表示手段を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の表示システム。
【請求項4】
前記データ処理装置は、
前記第1画像上での位置指定を受け付ける位置指定受付手段を備えており、
前記表示装置は、
前記データ処理装置から前記位置指定を取得する位置指定取得手段と、
該位置指定取得手段が取得した位置指定に基づいて、前記第2画像のスクロール表示を行うスクロール手段と
を備えることを特徴とする請求項1から3の何れか一つに記載の表示システム。
【請求項5】
前記表示装置は、
前記データ処理装置から視認能力判別結果を取得する判別結果取得手段と、
前記利用者から入力を受け付ける複数の入力受付手段と、
前記判別結果取得手段が取得した視認能力判別結果に基づき、前記複数の入力受付手段から何れか1つを指定する指定手段と
を備えることを特徴とする請求項1から4の何れか一つに記載の表示システム。
【請求項6】
前記表示装置は、
前記指定手段によって指定された入力受付手段が入力を受け付ける場合、入力受付の失敗数を計数する計数手段と、
該計数手段による計数結果が所定の閾値以上であるか否かを判定する数判定手段とを備え、
該数判定手段によって前記計数結果が閾値以上であると判定された場合、前記指定手段は音声入力を受け付ける入力受付手段に指定を切り替えるように構成されていることを特徴とする請求項5に記載の表示システム。
【請求項7】
前記能力判別手段は、取得した顔映像に基づき、前記利用者の年齢を推定する年齢推定手段を備え、
前記割合は、前記年齢推定手段の推定結果に係る年齢によって異なるように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の表示システム。
【請求項8】
前記データ処理装置は、
前記能力判別手段が取得した顔映像に基づき、前記利用者がメガネを着用しているか否かを判定するメガネ判定手段を備え、
前記メガネ判定手段によって利用者がメガネを着用していると判定された場合、前記指示出力手段が前記フォントサイズを拡大する旨の編集指示を前記表示装置に出力するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の表示システム。
【請求項9】
記憶している文書データに基づく画像が表示されるデータ処理装置において、
外部表示装置の利用者の顔映像を取得する映像取得手段と、
該映像取得手段が取得した顔映像に基づき、前記利用者の視認能力を判別する能力判別手段と、
該能力判別手段の判別結果に基づき、前記文書データ、及び前記画像の一部を編集する編集指示を前記外部表示装置に出力する指示出力手段と
を備えることを特徴とするデータ処理装置。
【請求項10】
前記能力判別手段の判別結果に基づき、前記画像の属性を判別する属性判別手段と、
該属性判別手段の判別結果に基づき、前記画像に含まれるテキストを選択的に抽出する抽出手段と、
該抽出手段が抽出した抽出テキストのフォントサイズを、所定の閾値と比較する比較手段とを備え、
該比較手段の比較結果に基づき、前記指示出力手段が前記抽出テキストのフォントサイズを所定の割合で変更する旨の編集指示を前記外部表示装置に出力するように構成されていることを特徴とする請求項9に記載のデータ処理装置。
【請求項11】
前記能力判別手段は取得した顔映像に基づき、前記利用者の年齢を推定する年齢推定手段を備え、
前記割合は、前記年齢推定手段の推定結果に係る年齢によって異なるように構成されていることを特徴とする請求項10に記載のデータ処理装置。
【請求項12】
前記能力判別手段は取得した顔映像に基づき、前記利用者がメガネを着用しているか否かを判定するメガネ判定手段を備え、
該メガネ判定手段によって利用者がメガネを着用していると判定された場合、前記指示出力手段が前記フォントサイズを拡大する旨の編集指示を前記外部表示装置に出力するように構成されていることを特徴とする請求項10に記載のデータ処理装置。
【請求項13】
取得した文書データに基づく画像を編集して表示する表示装置において、
前記画像の一部を編集する編集指示を取得する指示取得手段と、
該指示取得手段が取得した編集指示に応じて、前記画像を編集した編集画像を生成する生成手段と
を備えることを特徴とする表示装置。
【請求項14】
前記指示取得手段は前記画像に含まれる一部テキストのフォントサイズを所定の割合で変更する旨の編集指示を取得し、
前記生成手段は、前記一部テキストのフォントサイズを変更するように構成されていることを特徴とする請求項13に記載の表示装置。
【請求項15】
前記画像と、該画像に係る編集画像との位置対応を表す対応表示画像を表示する対応表示手段を備えることを特徴とする請求項13又は14に記載の表示装置。
【請求項16】
前記画像上での位置指定を取得する位置指定取得手段と、
該位置指定取得手段が取得した位置指定に基づいて、前記編集画像のスクロール表示を行うスクロール手段と
を備えることを特徴とする請求項13又は15に記載の表示措置。
【請求項17】
入力を受け付ける複数の入力受付手段と、
利用者の視認能力判別結果を取得する判別結果取得手段と、
該判別結果取得手段が取得した視認能力判別結果に基づき、前記複数の入力受付手段から何れか1つを指定する指定手段と
を備えることを特徴とする請求項13から16の何れか一つに記載の表示装置。
【請求項18】
前記指定手段によって指定された入力受付手段が入力を受け付ける場合、入力受付の失敗数を計数する計数手段と、
該計数手段による計数結果が、所定の閾値以上であるか否かを判定する数判定手段とを備え、
該数判定手段によって前記計数結果が閾値以上であると判定された場合、前記指定手段は、音声入力を受け付ける入力受付手段に指定を切り替えるように構成されていることを特徴とする請求項17に記載の表示装置。
【請求項19】
記憶されている文書データに基づく画像の編集の指示を出力する指示方法において、
外部表示装置の利用者の顔映像を取得する映像取得ステップと、
該映像取得ステップで取得した顔映像に基づき、前記利用者の視認能力を判別する能力判別ステップと、
該能力判別ステップでの判別結果に基づき、前記文書データ、及び前記画像の一部を編集する編集指示を前記外部表示装置に出力する指示出力ステップと
を含むことを特徴とする指示方法。
【請求項20】
取得した文書データに基づく画像を編集して表示する表示方法において、
前記画像の一部を編集する編集指示を取得する指示取得ステップと、
該指示取得ステップが取得した編集指示に応じて、前記画像を編集した編集画像を生成する生成ステップと、
該生成ステップによって生成された編集画像を表示するステップと
を含むことを特徴とする表示方法。
【請求項21】
記憶されている文書データに基づく画像が表示されるデータ処理装置を構成するコンピュータに、該画像の編集の指示を出力させるコンピュータプログラムにおいて、
コンピュータに、外部表示装置の利用者の顔映像を取得させる映像取得ステップと、
コンピュータに、前記映像取得ステップで取得した顔映像に基づき、前記利用者の視認能力を判別させる能力判別ステップと、
コンピュータに、前記能力判別ステップでの判別結果に基づき、前記文書データ、及び前記画像の一部を編集する編集指示を前記外部表示装置に出力させる指示出力ステップと
を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項22】
コンピュータに、取得した文書データに基づく画像を編集して表示させるコンピュータプログラムにおいて、
コンピュータに、前記画像の一部を編集する編集指示を取得させる指示取得ステップと、
コンピュータに、前記指示取得ステップで取得した編集指示に応じて、前記画像を編集した編集画像を生成させる生成ステップと、
コンピュータに、前記生成ステップによって生成された編集画像を表示させるステップと
を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項23】
請求項21及び22に記載のコンピュータプログラムを記録してあることを特徴とするコンピュータでの読み取りが可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−73940(P2012−73940A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−219772(P2010−219772)
【出願日】平成22年9月29日(2010.9.29)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】