説明

表示体及びラベル付き物品

【課題】より高い偽造防止効果を発揮する表示体を提供する。
【解決手段】本発明の表示体は、レリーフ構造形成層の一方の主面に、複数の凸部又は凹部が可視光の最短波長未満の中心間距離で配置されている低反射性界面部を少なくとも含み、前記低反射性界面部は微小隠蔽画像を形成していることを特徴とする。また、微小隠蔽画像が文字又は記号又は数字又はそれらの組み合わせからなるマイクロ文字であることを特徴とし、微小隠蔽画像の一辺の長さは、1μm以上300μm以下であることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば偽造防止効果を提供する表示技術に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、商品券及び小切手などの有価証券類、クレジットカード、キャッシュカード及びIDカードなどのカード類、並びにパスポート及び免許証などの証明書類には、それらの偽造を防止するために、通常の印刷物とは異なる光学的作用を発揮する表示体が貼り付けられている。また、近年、これら以外の物品についても、偽造品の流通が社会問題化している。そのため、そのような物品に対しても、同様の偽造防止技術を適用する機会が増えてきている。
【0003】
通常の印刷物とは異なる光学的作用を発揮する表示体としては、複数の溝を並べてなる回折格子を含んだ表示体が知られている。この表示体には、例えば、観察条件に応じて変化する像を表示させることや、立体像を表示させることができ、さらには、フルカラーの写真のような表示像を得ることも可能である。また、回折格子が表示する虹色に輝く分光色は、通常の印刷技術では表現することができない。そのため、回折格子を含んだ表示体は、偽造防止対策が必要な物品に広く用いられている。
【0004】
この表示体では、レリーフ型の回折格子を使用することが一般的である。レリーフ型回折格子は、通常、フォトリソグラフィを利用して製造した原版から複製することにより得られる。例えば、特許文献1及び2には、回折格子を形成するために、一方の主面に感光性レジストを塗布した平板状の基板をXYステージ上に載置し、コンピュータ制御のもとでステージを移動させながら感光性レジストに電子ビームを照射することにより、感光性レジストをパターン露光することが記載されている。また、非特許文献1には、二光束干渉を利用して回折格子を形成することが記載されている。
【0005】
しかしながら、この表示体に用いられるレリーフ型の回折格子は、露光装置等の装置があれば、比較的容易に形成することができるため、この表示体の偽造防止効果は低下しつつある。
【0006】
そこで、偽造防止用途で用いられる表示体では、さらに偽造防止効果を向上させるために、一般的にマイクロ文字と呼称される、視認が困難もしくは不可能な微小な文字等を表示体の一部に形成することが行われている。マイクロ文字は表示体全体の意匠性を損ねることなく付与でき、また構造が微小であることから、より高度な加工技術が要求される。
【0007】
マイクロ文字の大きさとしては、表示体が貼付されている印刷物等の使用者が真偽判定できるように、肉眼での認識がかろうじて可能な300μmから1000μm程度の大きさのものから、ルーペや光学顕微鏡等での拡大観察によって真偽判定を行うことを想定した、肉眼では認識が不可能な300μm以下の大きさのものまで様々である。
【0008】
マイクロ文字の構造としては、文字の内部と外部で構造の高さが異なっているだけのものや、文字の内部にレリーフ型回折格子を構成したもの等がある(特許文献3参照)。
【0009】
文字の内外で構造の高さが異なっているだけのものは、加工が比較的容易であり、光学的な作用もほとんど生じないため、肉眼で観察した際の隠蔽効果は高いが、顕微鏡などで拡大観察した際にも文字の内部と外部の境界が鮮明ではないので、文字情報の読みとりが困難であったり、真偽判定が難しくなる場合がある。
【0010】
一方、回折格子によって構成されたマイクロ文字は、より高い加工精度が要求されることから偽造防止効果が比較的高いものの、肉眼で観察した際に回折光が輝くことでその場所に特別な構造が形成されていることが認識されやすく、十分な隠蔽効果を得ることができない。また、マイクロ文字からの回折光が表示体全体の意匠性を損ねてしまうおそれもある。
【0011】
また、偽造防止対策が必要な物品の多くでマイクロ文字を含む表示体が用いられるようになった結果、この技術が広く認知され、これに伴い、偽造品の発生も増加する傾向にある。そのため、このような表示体では十分な偽造防止効果を達成することが難しくなってきている。
【特許文献1】特開平2−72320号公報
【特許文献2】米国特許第5058992号明細書
【特許文献3】特開2007−309960号公報
【非特許文献1】辻内順平著、「ホログラフィー」、丸善株式会社
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の目的は、より高い偽造防止効果を発揮する表示体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の第1側面によると、レリーフ構造形成層の一方の主面に、複数の凸部又は凹部が可視光の最短波長未満の中心間距離で配置されている低反射性界面部を少なくとも含み、前記低反射性界面部は微小隠蔽画像を形成していることを特徴とする表示体が提供される。
【0014】
本発明の第2側面によると、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の表示体とこれを支持した物品とを具備したラベル付き物品が提供される。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、マイクロ文字等の微小隠蔽画像を光反射防止機能を有する低反射性界面部によって形成することで、肉眼で表示体を観察した際には微小隠蔽画像の隠蔽効果が高く、ルーペや光学顕微鏡等で拡大観察した際には微小隠蔽画像内部と外部とで明暗が明確に分かれるため、真偽判定を確実に行うことが可能となる。これにより、表示体の偽造防止効果を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の態様について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、全ての図面を通じて、同様又は類似した機能を発揮する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
【0017】
図1は、本発明の一態様に係る表示体を概略的に示す平面図である。図2は、図1に示す表示体のII−II線に沿った断面図である。この表示体10は、レリーフ構造形成層11と反射層13との積層体を含んでおり、図2に示す例では、レリーフ構造形成層11側を前面側とし且つ反射層13側を背面側としている。レリーフ構造形成層11と反射層13との界面は、複数の界面部(第1界面部IF1及び第2界面部IF2及び第3界面部IF3)を含んでおり、第1界面部IF1は、複数の凹部又は凸部が可視光の最短波長未満の中心間距離で配置されている低反射性界面部であり、微小隠蔽画像を形成している。以下、この表示体10のうち、第1界面部IF1乃至第3界面部IF3に対応した部分を、それぞれ、第1表示部DA1乃至第3表示部DA3と呼ぶ。
【0018】
本発明に用いられるレリーフ構造形成層11は、一方の主面に、複数の凸部又は凹部が可視光の最短波長未満の中心間距離で配置されている低反射性界面部(第1界面部IF1)を少なくとも含むものであり、レリーフ構造形成層11の材料としては、例えば、ポリカーボネート及びポリエステルなどの光透過性を有する樹脂を使用することができる。例えば、熱可塑性樹脂又は光硬化性樹脂を使用すると、原版を用いた転写により、一方の主面に凸部又は凹部が設けられたレリーフ構造形成層11を容易に形成することができる。
【0019】
図2には、一例として、光透過性基材111と光透過性樹脂層112との積層体で構成されたレリーフ構造形成層11を描いている。光透過性基材111は、それ自体を単独で取り扱うことが可能なフィルム又はシートである。光透過性樹脂層112は、光透過性基材111上に形成された層である。図2に示すレリーフ構造形成層11は、例えば、光透過性基材111上に熱可塑性樹脂又は光硬化性樹脂を塗布し、この塗膜に原版を押し当てながら樹脂を硬化させることにより得ることができる。
【0020】
次に、複数の凸部又は凹部が可視光の最短波長未満の中心間距離で配置されている低反射性界面部(第1界面部IF1)について説明する。
【0021】
図3は、図1及び図2に示す表示体10の低反射性界面部(第1界面部IF1)に採用可能な構造の一例を示す斜視図である。図3における第1界面部IF1は、凸部又は凹部が格子状に配置されている低反射界面部を表すものである。図4は、図3に示す構造の平面図である。なお、図3には、レリーフ構造形成層11側から見た低反射性界面部(第1界面部IF1)を描いている。
【0022】
図3に示す低反射性界面部(第1界面部IF1)には、可視光の最短波長未満の中心間距離で配置された複数の凸部PRが設けられている。ここでの中心間距離とは、隣接して配置されている凸部PR間の距離を意味するものである。図3に示す例では、凸部PRは、互いに略直交するx方向とy方向とに格子状に配列しているが、凸部PRはそれとは異なる方向に交差するような格子状の配列であってもよく、また、格子状の配列は曲線であっても、蛇行していてもよい。
【0023】
図3に示す低反射性界面部(第1界面部IF1)において、凸部PRは所謂回折格子を形成している。凸部PRが形成している回折格子は、溝(即ち、格子線)を破線で示すように配置してなる回折格子とほぼ同様に機能する(図4参照)。
【0024】
次に、図3及び図4に示す低反射性界面部(第1界面部IF1)が有している視覚効果について説明する。
【0025】
回折格子に照明光源を用いて照明光を照射すると、回折格子は、入射光である照明光の進行方向に対して特定の方向に強い回折光を射出する。
【0026】
m次回折光(m=0、±1、±2、・・・)の射出角βは、回折格子の格子線に垂直な面内で光が進行する場合、下記等式から算出することができる。
d=mλ/(sinα−sinβ)
この等式において、dは回折格子の格子定数を表し、mは回折次数を表し、λは入射光及び回折光の波長を表している。また、αは、0次回折光、即ち、透過光又は正反射光の射出角を表している。換言すれば、αの絶対値は照明光の入射角と等しく、反射型回折格子の場合には、照明光の入射方向と正反射光の射出方向とは、回折格子が設けられた界面の法線に関して対称である。
【0027】
なお、回折格子が反射型である場合、角度αは、0°以上であり且つ90°未満である。また、回折格子が設けられた界面に対して斜め方向から照明光を照射し、法線方向の角度、即ち0°を境界値とする2つの角度範囲を考えると、角度βは、回折光の射出方向と正反射光の射出方向とが同じ角度範囲内にあるときには正の値であり、回折光の射出方向と照明光の入射方向とが同じ角度範囲内にあるときには負の値である。以下、正反射光の射出方向を含む角度範囲を「正の角度範囲」と呼び、照明光の入射方向を含む角度範囲を「負の角度範囲」と呼ぶ。
【0028】
法線方向から回折格子を観察する場合、表示に寄与する回折光は射出角βが0°の回折光のみである。
【0029】
従って、格子定数dが波長λと比較してより大きい場合、上記等式を満足する波長λ及び入射角αが存在する。即ち、この場合、観察者は、上記等式を満足する波長λを有する回折光を観察することができる。
【0030】
これに対し、格子定数dが波長λと比較してより小さい場合、上記等式を満足する入射角αは存在しない。従って、この場合、観察者は、回折光を観察することができない。
【0031】
この説明から明らかなように、格子定数d(中心間距離)が可視光の最短波長未満である低反射性界面部(第1界面部IF1)は、法線方向に回折光を射出しない。それゆえ、法線方向から観察した場合、第1表示部DA1は回折による分光色を表示しない。つまり、第1表示部DA1は暗灰色又は黒色印刷層の如く視認される。
【0032】
格子定数d(中心間距離)が可視光の最短波長以上であり、可視光を回折する、所謂通常の回折格子と、格子定数d(中心間距離)が可視光の最短波長未満である低反射界面部(第1界面部IF1)に設けられた回折格子とは、更に以下の点で相違する。
【0033】
図5は、通常の回折格子が1次回折光を射出する様子を概略的に示す図である。図6は、低反射性界面部(第1界面部IF1)に設けられた回折格子が1次回折光を射出する様子を概略的に示す図である。図5及び図6において、IFは回折格子が形成された界面を示し、NLは界面IFの法線を示し、ILは照明光を示し、RLは正反射光又は0次回折光を示し、DLは1次回折光を示している。
【0034】
上記等式から明らかなように、回折格子の格子定数dが可視光の最短波長と比較してより大きい場合、界面IFに対して斜め方向から照明光ILを照射すると、回折格子は、図5に示すように正の角度範囲内の射出角βで1次回折光DLを射出する。本発明において可視光の最短波長とは、400nmの波長を表すものである。
【0035】
これに対し、回折格子の格子定数dが可視光の最短波長未満である場合、つまり、400nm未満である場合、界面IFに対して斜め方向から照明光ILを照射すると、回折格子は、図6に示すように負の角度範囲内の射出角βで1次回折光DLを射出する。例えば、角度αが80°であり、格子定数dが300nmである場合を考えると、回折格子は、波長λが540nmの1次回折光を約−25°の射出角βで射出する。
【0036】
一般に、物品を観察する場合、特には光反射能及び光散乱能が小さい光吸収性の物品を観察する場合、正反射光を知覚できるように物品と光源とを観察者の目に対して相対的に位置合わせする。そのため、図5を参照しながら説明した構成を用いた場合、そのこと自体を観察者が知らないとしても、観察者は比較的高い確率で回折光を知覚する。これに対し、図6を参照しながら説明した構成を用いた場合、そのことを知らない観察者は、多くの場合、回折光を知覚できない。それゆえ、この表示体10は、第1表示部DA1が回折光を表示し得ることを悟られ難い。
【0037】
次に、図7は、図1及び図2に示す表示体の低反射性界面部(第1界面部IF1)に採用可能な構造であって、図3の構造とは異なり、複数の凸部又は凹部が非格子状に配置されている界面部を表す斜視図である。ここで、複数の凸部又は凹部が非格子状に配置とは、周期的な配列規則を伴わずに不規則に配置された状態を意味する。図8は図7に示す構造の平面図である。なお、図7には、レリーフ構造形成層11側から見た低反射性界面部(第1界面部IF1)を描いている。
【0038】
図7に示すように、低反射性界面部(第1界面部IF1)には、非格子状に配置された複数の凸部PRが設けられており、凸部PRの中心間距離が可視光の最短波長未満となるように配置される。ここでの中心間距離とは、第1界面部IF1内において隣接して配置されている凸部PR間の距離の平均値を意味するものである。このように不規則に配置された凸部PRから構成される低反射性界面部(第1界面部IF1)からなる第1表示部DA1は、図3で示した低反射性界面部(第1界面部IF1)から成る第1表示部DA1とは異なり、1次回折光DLは観察されにくく、例えば、表示体10を斜め方向から観察した場合であっても、第1表示部DA1は暗灰色又は黒色印刷層の如く視認される。
【0039】
図7に示す低反射性界面部(第1界面部IF1)に採用可能な構造の中心間距離は可視光の最短波長未満(400nm未満)とすることで暗灰色又は黒色印刷層の如く見える構造を得ることができる。
【0040】
なお、本発明において、低反射性界面部(第1界面部IF1)に形成される凸部又は凹部の中心間距離は200nm以上400nm未満とすることが好ましい。低反射性界面部(第1界面部IF1)に形成される凸部又は凹部は、黒色の表示を行うために可視光の最短波長(400nm)未満の中心間距離で配置しているが、中心間距離が200nm未満であると加工や複製が困難になる。200nm以上且つ400nm未満の任意の値を中心間距離とすることで、十分に黒色もしくは暗灰色の表示が可能になる。
【0041】
本発明の低反射性界面部(第1界面部IF1)に用いられる複数の凸部又は凹部の形状としては、図3及び図7に示されるように、テーパ形状を用いることができるが、これに限定されるものではない。テーパ形状としては、例えば、半紡錘形状、円錐及び角錐などの錐体形状、又は切頭円錐及び切頭角錐などの切頭錐体形状を挙げることができる。また、低反射性界面部(第1界面部IF1)に形成される複数の凸部又は凹部の側面形状としては、傾斜面のみで構成されていてもよく、階段状であってもよい。
【0042】
テーパ形状は、原版からのレリーフ構造形成層11の取り外しを容易にし、生産性を向上する効果を有する。
【0043】
このような構造を採用した場合、凸部PRの中心間距離が可視光の最短波長と比較してより短ければ、低反射性界面部(第1界面部IF1)領域は、表示体10の厚さ方向に連続的に変化した屈折率を有していると見なすことができる。そのため、どの角度から観察しても、低反射性界面部(第1界面部IF1)の正反射光の反射率は小さい。さらに、図3に示すような複数の凸部又は凹部が格子状に配置されている格子状の低反射性界面部(第1界面部IF1)を用いた場合であっても、法線方向に回折光を射出することはほとんどない。
【0044】
従って、例えば、表示体10をその法線方向から観察した場合、表示部DA1は暗く見える。典型的には、表示部DA1は暗灰色又は黒色に見える。なお、ここで、「暗灰色」とは、例えば、表示体10に法線方向から光を照射し、正反射光の強度を測定したときに、波長が400nm乃至700nmの範囲内にある全ての光成分について反射率が約25%以下であることを意味する。また、「黒色」は、例えば、表示体10に法線方向から光を照射し、正反射光の強度を測定したときに、波長が400nm乃至700nmの範囲内にある全ての光成分について反射率が10%以下であることを意味する。それゆえ、表示部DA1は、例えば暗灰色又は黒色印刷層の如く見える。
【0045】
本発明における低反射性界面部(第1界面部IF1)では、複数の凸部又は凹部の中心間距離が小さくなるのに伴って明度及び彩度が低下し、より黒い表示が可能となり、中心間距離が大きくなるのに伴って、やや輝度が上昇し、暗灰色に知覚されるような構造となる。
【0046】
本発明における低反射性界面部(第1界面部IF1)では、複数の凸部又は凹部の高さ又は深さが大きいほうがより黒い表示が可能となり、高さ及び深さが小さくなるのに伴って輝度が上昇し、暗灰色に知覚されるようになる。典型的には高さは中心間距離の1/2以上とすることが望ましい。具体的には、例えば中心間距離が380nmであった場合、高さ又は深さを190nm以上とすることで暗灰色の表示が可能となり、380nm以上の高さとすることでより黒い表示が可能となる。中心間距離と比較してはるかに高い構造にすると十分な黒さが得られ、且つ高精度な製造技術が必要となることから、より一層偽造防止効果を向上させることができる。ここで、本発明における凸部又は凹部の高さとは、凸部又は凹部の頂部から底部までの高低差を意味する。
【0047】
本発明における第1界面部では、形成される複数の凸部又は凹部の形状、又は/及び中心間距離、又は/及び高さを変化させることで、観察される黒さの程度が変化する。本発明における表示体が、2以上の低反射性界面部を含んでいるとき、2以上の低反射性界面部における複数の凸部又は凹部の形状、又は/及び中心間距離、又は/及び高さ、を互いに異なったものとすることにより、観察した際に黒さの程度が異なる表示が可能となる。すなわち複数の低反射性界面部を用いて暗灰色から黒色まで階調が段階的に制御された表示が可能となる。
【0048】
次に、図2に示す第2界面部IF2及び第3界面部IF3について説明する。
【0049】
第2界面部IF2及び第3界面部IF3は、例えば回折格子形成面や光散乱構造形成面であり、平坦面であってもよい。表示体10に複数の第2界面部IF2及び第3界面部IF3を設け、それぞれに回折格子形成面や光散乱構造形成面や平坦面等を設けることで、それらを画像構成要素として、画像を形成する。第2界面部IF2もしくは第3界面部IF3に回折格子形成面を設けることで回折格子による分光によって虹色に輝く光学効果が得ることができ、また、光散乱構造形成面を設けた場合には、光の散乱効果によって白色または白濁色の表示が可能となる。平坦面とした場合には特別な光学効果は得ることができないが、他の光学効果を有する他の界面部との差によって画像を構成することができる。
【0050】
図9は、本発明の一態様に係る表示体を概略的に示す平面図である。図10は、図9に示す表示体の点線で囲んだ領域Lを拡大した平面図である。図11は、図10に示す表示体の一部に設けられた微小隠蔽画像を光学顕微鏡で拡大観察した様子を概略的に示す平面図である。図12は、図11に示す表示体のIV−IV破線に沿った断面図である。
【0051】
図9乃至図12に示す表示体10は、レリーフ構造形成層11と反射層13との積層体を含んでおり、図12に示す例では、レリーフ構造形成層11側を前面側とし且つ反射層13側を背面側としている。レリーフ構造形成層11と反射層13との界面は、複数の界面部(第4界面部IF4及び第5界面部IF5及び第6界面部IF6)を含んでおり、第4界面部IF4は、複数の凹部又は凸部が可視光の最短波長未満の中心間距離で配置されている低反射性界面部であり、微小隠蔽画像01を形成している。以下、この表示体10のうち、第4界面部IF4乃至第6界面部IF6に対応した部分を、それぞれ、第4表示部DA4乃至第6表示部DA6と呼ぶ。
【0052】
図9及び図10に示すように、表示体10を拡大観察することで、表示体10の「水平線」の部分(図9に示す表示部DA4)が、「security」というマイクロ文字によって形成されていることが分かる(図10及び図11に示す第4界面部IF4)。微小隠蔽画像01は光反射防止機能を有する低反射性界面部(第4界面部IF4)から成るので黒色もしくは暗灰色のごとく知覚される。
【0053】
本発明における微小隠蔽画像10としては、真偽判定をする際に、観察者に依らず共通の情報として取り扱いができるため、マイクロ文字を用いることが好ましい。マイクロ文字とは、文字又は記号又は数字又はその組み合わせからなるものであり、図10の「security」のように複数の文字を用いて意味をなすマイクロ文字列を表すものである。
【0054】
図9乃至図12において、第5界面部IF5は、回折光を射出する機能を有する回折格子形成面であり、第6界面部IF6は、光散乱機能を有する光散乱構造形成層である。したがって、第5表示部DA5では、回折光を射出する機能を有するため観察方向や光源の方向に応じて虹色に輝くように見え、第6表示部DA6では、光散乱機能を有するため白色もしくは白濁色に見える。
【0055】
図9乃至図12に示す表示体10では、反射防止機能により光の射出を行わない微小隠蔽画像01である第4表示部DA4(低反射性界面部に対応)は、周辺の明るく輝く第5表示部DA5や白色の散乱光を発する第6表示部DA6に埋没することで、肉眼での認識が困難となる。肉眼で観察した際の隠蔽効果を増すためには、図10及び図11に示すマイクロ文字(微小隠蔽画像01)の大きさは、より小さいことが好ましい。より微小なマイクロ文字は、精度良く製造することが困難であるので、製造技術の面でもより高い偽造防止効果が期待できる。
【0056】
また、肉眼での視認が困難もしくは不可能な大きさのマイクロ文字(微小隠蔽画像01)は、ルーペや光学顕微鏡などの拡大観察が可能な器具、装置を用いて真偽判定を行う。
【0057】
図12は図11のIV−IV線に沿った断面図である。レリーフ構造形成層11の表面には金属から成る反射層13が設けられている。それにより拡大観察した際に、第5界面部IF5及び第6界面部IF6は例えば金色や銀色等の金属光沢色が知覚され、一方、微小隠蔽画像01である第4界面部IF4は黒色もしくは暗灰色に見える。すなわち、それぞれの色が異なって見えることから拡大観察した際に微小隠蔽画像01が鮮明に見え、真偽判定を確実に行うことができる。
【0058】
図13は、微小隠蔽画像01が単純な凹凸構造で形成された第7界面部IF7と、回折格子が形成された第8界面部IF8と、光散乱構造から成る第9界面部IF9と、からなる従来の構成の表示体の一部を、光学顕微鏡で拡大観察した様子を概念的に示す平面図である。図14は、図13のV−V線に沿った断面図であり、レリーフ構造形成層11の表面には、反射層13が設けられている。回折格子や光散乱構造を光学顕微鏡等で高倍率に観察した際には、回折光や光の散乱効果は知覚できず、図14に示すように、それらの構造がそのまま観察される。単純な凹凸構造で形成された微小隠蔽画像01や回折格子、光散乱構造は光の反射防止機能は有さないので、いずれにおいても反射層13による金色や銀色等の金属光沢色が知覚される。そのため、微小隠蔽画像01とその周辺部は同一の色で知覚されるため、微小隠蔽画像を明瞭に観察することができない。
【0059】
すわなち、微小隠蔽画像01を光反射防止機能を有する低反射性界面部で形成することで真偽判定をより一層確実に行えるようになり、表示体の偽造防止効果を向上させるのに有効となる。
【0060】
なお、上述した例としては、微小隠蔽画像を第1界面部IF1もしくは第4界面部IF4で構成し、その周辺部を界面部IF2乃至3もしくは界面部IF5乃至6で構成する例を挙げているが、図15に示すように、微小隠蔽画像01を回折格子から成る第10界面部IF10で構成し、その周辺部を低反射性界面部である第11界面部IF11で構成するようにしても明暗の対比が明確に付き、真偽判定を確実に行うことができる。
【0061】
また、本発明における微小隠蔽画像では、複数のドット(画素)の集合により表現されるビットマップデータを用いることが好ましい。ビットマップデータはコンピュータでの取り扱いや加工が容易であり、また、ドットのサイズや数を適宜変更することで解像度の高い文字、記号、絵柄の表現も可能である。ここでのビットマップデータとは、コンピュータで画像を表現する際のデータ形式の一つであり、画像を格子状に配置された多くの点(ドット)から構成されるものとして取り扱い、その点の色や濃度をRGB(赤・緑・青)等の表色系を用いて数値として表したものをいう。
【0062】
また、本発明におけるレリーフ構造形成層の原版を作製するのに用いられる電子ビーム露光装置やレーザー露光装置等は、描画を行う基板上を細かなマトリクスに分割し、各地点の座標値をデジタルデータとして保持し、各地点への描画を行っていくものが多く、描画データとしてビットマップデータを用いると、露光装置との親和性も良く、描画の際にデータの欠落が生じてしまう等の問題も発生しにくい。
また、ビットマップデータのドットサイズを十分に細かくすることで非常に解像度の高い微小隠蔽画像を形成できる。
【0063】
より偽造防止効果の高い表示体を実現するためには、微小隠蔽画像(マイクロ文字)の一辺の長さは1μm以上300μm以下であることが好ましい。光学顕微鏡等の拡大観察のための装置を用いて観察する場合、微小隠蔽画像(マイクロ文字)の一辺の長さが1μm以下の構造であると、画像や文字の情報を読み取ることが困難であると同時に、観察する領域が限定され、十分な照明光光量が確保できず、低反射性界面部が十分な黒色にならないおそれがある。また、人間の眼の分解能では一般的には概ね300μm以下の構造を認識することが困難であるため、300μm以下とすることで、微小隠蔽画像(マイクロ文字)の存在や情報が容易に把握されることを防止することができ、真偽判定にはルーペや光学顕微鏡等の拡大観察する手段が必要になることから、十分な隠蔽効果が期待できる。
ここで、微小隠蔽画像の一辺の長さとは、例えば、微小隠蔽画像が1行のマイクロ文字列からなるときの、マイクロ文字列の長さ、及び、文字列と直交する方向の文字幅の長さを意味するものである。
【0064】
本発明に用いられる反射層13としては、例えば、アルミニウム、銀、金、及びそれらの合金などの金属材料からなる金属層を使用することができる。或いは、反射層13として、レリーフ構造形成層11とは屈折率が異なる誘電体層を使用してもよい。或いは、反射層13として、隣り合うもの同士の屈折率が異なる誘電体層の積層体、即ち、誘電体多層膜を使用してもよい。なお、誘電体多層膜が含む誘電体層のうちレリーフ構造形成層11と接触しているものの屈折率は、レリーフ構造形成層11の屈折率とは異なっていることが望ましい。反射層13は、例えば、真空蒸着法及びスパッタリング法などの気相堆積法により形成することができる。
【0065】
レリーフ構造形成層11及び反射層13の一方は、省略することができる。ここで、反射層のみからなる表示体とは、レリーフ構造形成層として金属層、誘電体層、誘電体多層膜を用いたものを意味する。ただし、表示体10がレリーフ構造形成層11及び反射層13の双方を含んでいる場合、それらの一方のみを含んでいる場合と比較して、先の界面の損傷を生じ難く、表示体10に視認性がより優れた像を表示させることができる。
【0066】
また、反射層13は、複数の界面部の一部又は全部に被覆させてもよく、この反射層13の分布を用いて、例えば、この反射層の存在する領域の輪郭を用いて、図柄を表現することもできる。さらに、反射層13は、レリーフ構造形成層11全面に被膜させてもよい。
【0067】
本発明における表示体は、接着剤層、樹脂層等の他の層を更に積層してもよい。
本発明における接着剤層は、例えば、反射層を被覆するように設ける。表示体がレリーフ構造形成層及び反射層の双方を含んでいる場合、通常、反射層の表面の形状は、レリーフ構造形成層と反射層との界面の形状とほぼ等しい。接着剤層を設けることで、反射層表面の露出を防止することができるため、先の界面の凸部又は凹部の、偽造を目的とした複製を困難とすることができる。
【0068】
また、レリーフ構造形成層側を背面側とし且つ反射層側を前面側とする場合、接着層は、レリーフ構造形成層上に形成する。
【0069】
本発明における樹脂層は、レリーフ構造形成層及び反射層の積層体に対して前面側に設けることができる。
レリーフ構造形成層側を前面側とし且つ反射層側を背面側とする場合、複数の界面部を設けていないレリーフ構造形成層上を樹脂層によって被覆することで、レリーフ構造形成層の損傷を抑制することができる。また、レリーフ構造形成層側を背面側とし且つ反射層側を前面側とする場合、反射層を樹脂層によって被覆することで、反射層の損傷を抑制できるのに加え、その表面の凸部又は凹部の偽造を目的とした複製を困難とすることができる。
【0070】
また、本発明における表示体は、例えば、偽造防止用ラベルとして粘着材等を介して印刷物や物品に貼り付けて使用することができる。表示体は微細な凹凸構造により光反射防止機能を備えた微小隠蔽画像を有することから偽造又は模造が困難であり、このラベルを物品に支持させた場合、真正品であるこのラベル付き物品の偽造又は模造も困難である。
【0071】
図16は、偽造防止用ラベルを物品に支持させてなるラベル付き物品の一例を概略的に示す平面図である。図17は、図16に示すラベル付き物品のXX−XX線に沿った断面図である。
【0072】
図16及び図17には、ラベル付き物品の一例として、印刷物100を描いている。この印刷物100は、IC(integrated circuit)カードであって、基材20を含んでいる。基材20は、例えば、プラスチックからなる。基材20の一方の主面には凹部が設けられており、この凹部にICチップ30が嵌め込まれている。ICチップ30の表面には電極が設けられており、これら電極を介してICへの情報の書き込み及び/又はICに記録された情報の読出しが可能である。基材20上には、印刷層40が形成されている。基材20の印刷層40が形成された面には、上述した表示体10が例えば粘着層を介して固定されている。表示体10は、例えば、粘着ステッカとして又は転写箔として準備しておき、これを印刷層40に貼りつけることにより、基材20に固定する。
【0073】
この印刷物100は、微細な凹凸構造から成る表示体10を含んでいる。それゆえ、この印刷物100の同一品を偽造又は模造することは困難である。しかも、この印刷物100は、表示体10に加えて、ICチップ30及び印刷層40を更に含んでいるため、それらを利用した偽造防止対策を採用することができる。
【0074】
なお、図16及び図17には、表示体10を含んだ印刷物としてICカードを例示しているが、表示体10を含んだ印刷物は、これに限定されるものではない。例えば、表示体10を含んだ印刷物は、磁気カード、無線カード及びID(identification)カードなどの他のカードであってもよい。或いは、表示体10を含んだ印刷物は、商品券及び株券などの有価証券であってもよい。或いは、表示体10を含んだ印刷物は、真正品であることが確認されるべき物品に取り付けられるべきタグであってもよい。或いは、表示体10を含んだ印刷物は、真正品であることが確認されるべき物品を収容する包装体又はその一部であってもよい。
【0075】
また、図16及び図17に示す印刷物100では、表示体10を基材20に貼り付けているが、表示体10は、他の方法で基材に支持させることができる。例えば、基材として紙を使用した場合、表示体10を紙に漉き込み、表示体10に対応した位置で紙を開口させてもよい。或いは、基材として光透過性の材料を使用する場合、その内部に表示体10を埋め込んでもよく、基材の裏面、即ち表示面とは反対側の面に表示体10を固定してもよい。
【0076】
また、ラベル付き物品は、印刷物でなくてもよい。すなわち、印刷層を含んでいない物品に表示体10を支持させてもよい。例えば、表示体10は、美術品などの高級品に支持させてもよい。
【0077】
表示体10は、偽造防止以外の目的で使用してもよい。例えば、表示体10は、玩具、学習教材又は装飾品等としても利用することができる。

【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】本発明の一態様に係る表示体を概略的に示す平面図。
【図2】図1に示す表示体のII−II線に沿った断面図。
【図3】図1及び図2に示す表示体の第1界面部に採用可能な構造の一例を示す斜視図。
【図4】図3に示す構造の平面図。
【図5】回折格子が1次回折光を射出する様子を概略的に示す図。
【図6】他の回折格子が1次回折光を射出する様子を概略的に示す図。
【図7】図1及び図2に示す表示体の第1界面部に採用可能な構造の一例を示す斜視図。
【図8】図7に示す構造の平面図。
【図9】本発明の一態様に係る表示体を概略的に示す平面図。
【図10】図9に示す構造の部分拡大図。
【図11】本発明の一態様に係る表示体を拡大観察した際の様子を示す概念図。
【図12】図11に示す表示体のIV−IV線に沿った断面図。
【図13】従来の表示体を拡大観察した際の様子を示す概念図。
【図14】図13に示す表示体のV−V線に沿った断面図。
【図15】本発明の表示体の別の実施例を拡大観察した際の様子を示す概念図。
【図16】偽造防止用ラベルを物品に支持させてなるラベル付き物品の一例を概略的に示す平面図。
【図17】図16に示すラベル付き物品のXX−XX線に沿った断面図。
【符号の説明】
【0079】
01…微小隠蔽画像、10…表示体、11…光透過層、13…反射層、20…基材、30…ICチップ、40…印刷層、100…印刷物、111…光透過性基材、112…光透過性樹脂層、DA1…第1表示部、DA2…第2表示部、DA3…第3表示部、DA4…第4表示部、DA5…第5表示部、DA6…第6表示部、DA7…第7表示部、DA8…第8表示部、DA9…第9表示部、DA10…第10表示部、DA11…第11表示部、DL…1次回折光、IF1…第1界面部(低反射性界面部)、IF2…第2界面部、IF3…第3界面部、IF4…第4界面部(低反射性界面部)、IF5…第5界面部、IF6…第6界面部、IF7…第7界面部、IF8…第8界面部、IF9…第9界面部、IF10…第10界面部、IF11…第11界面部、IL…照明光、LS…光源、NL…法線、OR…凸部、PR…凸部、QR…凸部、RL…正反射光

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レリーフ構造形成層の一方の主面に、複数の凸部又は凹部が可視光の最短波長未満の中心間距離で配置されている低反射性界面部を少なくとも含み、前記低反射性界面部は微小隠蔽画像を形成していることを特徴とする表示体。
【請求項2】
前記微小隠蔽画像は、文字又は記号又は数字又はそれらの組み合わせからなるマイクロ文字であることを特徴とする請求項1に記載の表示体。
【請求項3】
前記微小隠蔽画像の一辺の長さは、1μm以上300μm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の表示体。
【請求項4】
前記微小隠蔽画像は、ビットマップパターンからなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の表示体。
【請求項5】
前記低反射性界面部における複数の凸部又は凹部の中心間距離が200nm以上400nm未満であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の表示体。
【請求項6】
前記低反射性界面部における複数の凸部又は凹部の高さ又は深さが前記中心間距離の1/2以上であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の表示体。
【請求項7】
前記低反射性界面部の少なくとも一部又は全部が反射層により被覆されていることを特徴とする請求項1乃至6記載の表示体。
【請求項8】
前記低反射性界面部の少なくとも一部又は全部を被覆する反射層と、前記界面部の全部を被覆する樹脂層と、を順次具備することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の表示体。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか1項に記載の表示体とこれを支持した物品とを具備したラベル付き物品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図15】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2009−198549(P2009−198549A)
【公開日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−37094(P2008−37094)
【出願日】平成20年2月19日(2008.2.19)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】