表示制御装置、複合機制御システム、表示制御方法、プログラムおよびその記録媒体
【課題】各アプリケーションに関する操作マニュアルを統一感のある表示形態で表示させる。
【解決手段】標準アプリケーションおよび外部アプリケーションの両方についての操作マニュアルの表示を各アプリケーションについて共通のマニュアル表示アプリケーション33aにより制御する。
【解決手段】標準アプリケーションおよび外部アプリケーションの両方についての操作マニュアルの表示を各アプリケーションについて共通のマニュアル表示アプリケーション33aにより制御する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信ネットワークを介して通信可能に接続された複合機における表示内容を制御する表示制御装置、表示制御方法、および上記複合機と上記表示制御装置とを含む複合機制御システム、に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、複合機(MFP;multifunction peripheral)と、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置とを通信可能に接続し、複合機の機能と情報処理装置上で動作するアプリケーションの機能とを連携させることにより、複合機をトータルアプリケーションシステムの一部として動作させるシステムが提案されている。例えば、特許文献1には、複合機と、通信ネットワークを介して上記複合機に制御指示を送信する情報処理装置とを備えた複合機制御システムが開示されている。この種のシステムでは、複合機において情報処理装置で動作するアプリケーションを利用する場合、上記情報処理装置から複合機に上記アプリケーションに応じてカスタマイズされたUI(ユーザインターフェース)画面を送信し、複合機がこのUI画面を表示させるようになっている。これにより、ユーザは、上記UI画面に対して所望の指示入力(例えばプリント指示、スキャン指示など)を行うようになっている。
【0003】
また、従来、各種電化製品の取扱説明書等の操作マニュアルを電子データ化して記憶させておき、当該操作マニュアルにおけるユーザからの指示に応じた部分を表示させる技術が知られている。例えば、特許文献2には、紙に印刷された状態と同じ状態の画像を表示できるように操作マニュアルを電子データ化しておき、ユーザからの操作を受け付けたときに、上記操作マニュアルにおけるユーザからの操作に関連する部分の情報をユーザが理解し易いように簡便に表示する操作マニュアル表示装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−174400号公報(平成19年7月5日公開)
【特許文献2】特開2010−185994号公報(平成22年8月26日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献2の技術は、ユーザ操作と、操作マニュアルにおける上記ユーザ操作に応じた部分とが予め関連付けテーブルに記憶されている場合には非常に有益である。しかしながら、上記特許文献2の技術をトータルアプリケーションシステムの一部として動作させるシステムに適用する場合、ユーザ操作に応じた操作マニュアルを統一感のある表示形態で表示させることが困難であるという問題がある。
【0006】
すなわち、上記のようなトータルアプリケーションシステムでは、複合機は、情報処理装置から送信されてくるUI画面を表示させ、このUI画面に対するユーザ操作を上記情報処理装置に伝達し、それに応じて上記情報処理装置から送信されてくる制御情報に基づいて当該複合機の動作を制御するようになっている。このため、複合機自身は、UI画面の表示内容やユーザ操作の具体的内容を把握することができず、ユーザ操作に応じた操作マニュアルの表示制御を行うことができない。したがって、操作マニュアルの表示制御は各アプリケーションが個別に行う必要があり、統一感のある操作マニュアルの表示を行うことができない。
【0007】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、複合機と、上記複合機に対して通信可能に接続された情報処理装置とを備え、上記複合機の装置機能を当該複合機で動作する標準アプリケーションにより制御する標準機能と、上記複合機の装置機能を上記情報処理装置で動作する外部アプリケーションにより制御する拡張機能とを有する複合機制御システムにおいて、各アプリケーションに関する操作マニュアルを統一感のある表示形態で表示させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の表示制御装置は、上記の課題を解決するために、通信可能に接続された複合機に備えられる表示部または上記複合機の近傍に配置される表示部の表示内容を制御する表示制御装置であって、上記複合機は、当該複合機の装置機能を当該複合機で動作する標準アプリケーションにより制御する標準機能と、当該複合機の装置機能を通信可能に接続された他の装置で動作する外部アプリケーションにより制御する拡張機能とを有し、かつ当該複合機のユーザからの操作入力を受け付ける操作入力部を備えており、上記表示制御装置は、上記標準アプリケーションの操作マニュアルおよび上記外部アプリケーションの操作マニュアルの両方についての上記表示部への表示を制御するマニュアル表示制御部を備え、上記マニュアル表示制御部は、上記標準アプリケーションおよび上記外部アプリケーションのうち、ユーザが上記操作入力部を介して操作入力を行っているアプリケーションの操作マニュアルを上記表示部に表示させることを特徴としている。
【0009】
上記の構成によれば、上記マニュアル表示制御部は、上記標準アプリケーションおよび上記外部アプリケーションの両方についての操作マニュアルの上記表示部への表示を制御するように設けられており、ユーザが上記操作入力部を介して操作入力を行っているアプリケーションの操作マニュアルを上記表示部に表示させる。すなわち、上記の構成によれば、ユーザが操作入力を行っているアプリケーションが標準アプリケーションであるか外部アプリケーションであるかにかかわらず、共通のマニュアル表示制御部によって操作マニュアルの表示制御が行われる。これにより、標準アプリケーションであるか外部アプリケーションであるかにかかわらず、各アプリケーションに関する操作マニュアルを統一感のある表示形態で表示させることができる。また、表示制御装置によって複合機に備えられる表示部または複合機の近傍に配置される表示部に対するマニュアルの表示を制御することにより、表示制御装置に対して変更指示を行うだけで複合機に備えられる表示部あるいは複合機の近傍に配置される表示部に対する表示内容(例えばマニュアルの記載内容、マニュアルの表示設定など)の変更を容易に行うことができる。
【0010】
また、上記マニュアル表示制御部は、上記各アプリケーションの操作マニュアルを共通の表示ポリシー(フォントの種類、文字の大きさ、文字の色、行間の幅、および背景色のうちの少なくとも1つの項目を規定した表示ルール)に基づいて上記表示部に表示させる構成としてもよい。例えば、上記マニュアル表示制御部は、文書形式の上記操作マニュアルを上記複合機または上記他の装置から取得するか、あるいは当該表示制御装置に備えられる記憶手段から読み出し、フォントの種類、文字の大きさ、文字の色、行間の幅、および背景色のうちの少なくとも1つの項目を規定したスタイルシートを文書形式の上記操作マニュアルに適用することにより上記操作マニュアルを上記表示部に表示させる構成としてもよい。
【0011】
上記の構成によれば、上記各アプリケーションの操作マニュアルを表示させる際の、フォントの種類、文字の大きさ、文字の色、行間の幅、および背景色のうちの少なくとも1つの項目をアプリケーションによらず共通に設定することができる。これにより、各アプリケーションに関する操作マニュアルをより統一感のある表示形態で表示させることができる。
【0012】
また、上記マニュアル表示制御部は、上記各アプリケーションの操作マニュアルに対して共通の上記スタイルシートを適用する構成としてもよい。
【0013】
上記の構成によれば、上記スタイルシートにおいて規定された各項目をアプリケーションによらず共通に設定することができるので、各アプリケーションに関する操作マニュアルをより統一感のある表示形態で表示させることができる。
【0014】
また、上記マニュアル表示制御部は、フォントの種類、文字の大きさ、文字の色、行間の幅、および背景色のうちの少なくとも1つの項目を含む複数の項目のうちの一部が一致し、残りが異なるように規定された複数の上記スタイルシートのうち、ユーザが上記操作入力部を介して操作入力を行っているアプリケーションに予め対応付けられたスタイルシートを当該アプリケーションの操作マニュアルに適用して当該操作マニュアルを上記表示部に表示させる構成としてもよい。
【0015】
上記の構成によれば、フォントの種類、文字の大きさ、文字の色、行間の幅、および背景色のうちの少なくとも1つの項目を含む複数の項目のうちの一部をアプリケーションによらず共通に設定するとともに、残りの項目をアプリケーション毎に設定することができる。したがって、各アプリケーションに関する操作マニュアルを統一感のある表示形態で表示させつつ、表示形態の一部をアプリケーション毎に個別に設定することができる。
【0016】
また、上記表示部は、ユーザが操作入力を行うための操作画面を表示するための上記複合機に備えられる操作画面表示部の一部、または上記複合機の近傍における上記操作入力部に対する操作を行うユーザが視認可能な位置に配置されるディスプレイ装置であり、上記マニュアル表示制御部は、上記複合機の近傍に上記ディスプレイ装置が配置されている場合には当該ディスプレイ装置に上記操作マニュアルを表示させ、上記複合機の近傍に上記ディスプレイ装置が配置されていない場合には上記操作画面表示部に上記操作マニュアルを表示させる構成としてもよい。
【0017】
また、上記表示部は、ユーザが操作入力を行うための操作画面を表示するための上記複合機に備えられる操作画面表示部の一部、または上記複合機の近傍における上記操作入力部に対する操作を行うユーザが視認可能な位置に配置されるディスプレイ装置であり、上記マニュアル表示制御部は、上記操作画面表示部の表示画面のサイズが上記操作画面と上記操作マニュアルとを同時に表示可能な所定サイズ以上である場合には上記操作マニュアルを上記操作画面表示部の一部に表示させ、上記操作画面表示部の表示画面のサイズが上記所定サイズ未満である場合には上記操作マニュアルを上記ディスプレイ装置に表示させる構成としてもよい。
【0018】
上記の各構成によれば、操作マニュアルが、操作画面が表示される操作画面表示部の一部、または上記操作入力部に対する操作を行うユーザが視認可能な位置に配置されるディスプレイ装置に表示されるので、ユーザが表示される操作マニュアルを参照しながら操作入力を行うことができる。
【0019】
また、上記マニュアル表示制御部は、上記表示部に上記操作マニュアルを表示させた後、ユーザが上記操作入力部に対する操作入力を所定時間以上行わなかった場合に、上記操作マニュアルに代えて上記表示部に他の画像を表示させる構成としてもよい。
【0020】
上記の構成によれば、上記操作マニュアルが長時間表示され続けることにより、表示画面の焼きつき等の不具合が生じることを防止できる。また、上記他の画像として、例えば、各種広告情報、各種イベント情報、各種メッセージ情報などを表示させることにより、操作入力が行われていないときに上記表示部を有効利用することができる。
【0021】
また、上記マニュアル表示制御部は、上記複合機または上記外部アプリケーションからHTTPプロトコルを用いて送信されるユーザ操作情報に基づいてユーザが操作入力した内容を検出する構成であってもよい。
【0022】
上記の構成によれば、従来から汎用されているウェブ通信技術(ウェブサーバとウェブブラウザとの間で用いられている通信技術)を用いて上記表示制御装置による表示制御を行うことができる。また、例えば、複合機がファイアウォール内に備えられており、表示制御装置がファイアウォール外に備えられている場合であっても、HTTPプロトコルを用いて複合機から表示制御装置へのユーザ操作情報の通知を行うことにより、ファイアウォールの影響を受けずに表示制御装置にユーザ操作情報の通知を行うことができる。
【0023】
また、上記外部アプリケーションを動作させる外部アプリケーション処理部を備えている構成としてもよい。
【0024】
上記の構成によれば、上記表示制御装置により、上記複合機の装置機能を制御するとともに、上記複合機において利用中のアプリケーションに関する操作マニュアルの表示制御を行うことができる。
【0025】
また、上記マニュアル表示制御部は、上記表示部の表示性能に応じて上記操作マニュアルの表示内容を変更する構成としてもよい。
【0026】
上記の構成によれば、表示部の表示性能に応じたマニュアル表示を行うことができる。
【0027】
また、上記マニュアル表示制御部は、上記複合機に対して任意に装着される装置であるオプション装置が上記複合機に装着されているか否かおよび上記複合機に装着されているオプション装置の種類に応じて上記操作マニュアルの表示内容を変更する構成としてもよい。
【0028】
上記の構成によれば、オプション装置の有無に応じたマニュアル表示を行うことができる。
【0029】
また、上記マニュアル表示制御部は、上記操作入力部を介して操作入力を行っているユーザの属性に応じて上記操作マニュアルの表示内容を変更する構成としてもよい。
【0030】
上記の構成によれば、ユーザの属性に応じたマニュアル表示を行うことができる。
【0031】
本発明の複合機制御システムは、複合機と、上記複合機に備えられる表示部または上記複合機の近傍に配置される表示部の表示内容を制御するための上記したいずれかの表示制御装置とを備えていることを特徴としている。
【0032】
上記の構成によれば、標準アプリケーションであるか外部アプリケーションであるかにかかわらず、各アプリケーションに関する操作マニュアルを統一感のある表示形態で表示させることができる。
【0033】
本発明の表示制御方法は、複合機と、上記複合機に対して通信可能に接続され、上記複合機に備えられる表示部または上記複合機の近傍に配置される表示部の表示内容を制御する表示制御装置とを備えた複合機制御システムにおける表示制御方法であって、上記複合機は、当該複合機の装置機能を当該複合機で動作する標準アプリケーションにより制御する標準機能と、当該複合機の装置機能を通信可能に接続された他の装置で動作する外部アプリケーションにより制御する拡張機能とを有し、かつ当該複合機のユーザからの操作入力を受け付ける操作入力部を備えており、上記標準アプリケーションおよび上記外部アプリケーションの両方についての操作マニュアルの上記表示部への表示を、上記表示制御装置に備えられる各アプリケーションについて共通のマニュアル表示制御部によって制御するマニュアル表示制御工程を含み、上記マニュアル表示制御工程では、ユーザが上記操作入力部を介して操作入力を行っているアプリケーションの操作マニュアルを上記表示部に表示させることを特徴としている。
【0034】
上記の方法によれば、標準アプリケーションであるか外部アプリケーションであるかにかかわらず、各アプリケーションに関する操作マニュアルを統一感のある表示形態で表示させることができる。
【0035】
なお、上記表示制御装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記マニュアル表示制御部として動作させることにより上記表示制御装置をコンピュータにて実現させるプログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に含まれる。
【発明の効果】
【0036】
以上のように、本発明の表示制御装置、複合機制御システム、および表示制御方法によれば、各アプリケーションに関する操作マニュアルを統一感のある表示形態で表示させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の一実施形態にかかる複合機制御システムの構成を示す説明図である。
【図2】図1に示した複合機制御システムに備えられる複合機における処理の流れを示すフローチャートである。
【図3】図1に示した複合機制御システムにおいて、コピーモードが選択された場合に複合機から情報処理装置に送信されるユーザ操作情報の例を示す説明図である。
【図4】図1に示した複合機システムに備えられる複合機の表示部に表示されるアプリ選択画面の一例を示す説明図である。
【図5】図1に示した複合機制御システムにおいて、コピーモードに関する操作マニュアルをディスプレイ装置に表示させる場合の処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】図5に示した処理において複合機の表示部に表示されるコピーモードの初期画面の一例を示す説明図である。
【図7】図5に示した処理において、複合機から情報処理装置に送信されるユーザ操作情報の一例を示す説明図である。
【図8】図5に示した処理において複合機の表示部に表示されるコピー濃度の設定画面の一例を示す説明図である。
【図9】図5に示した処理において情報処理装置からディスプレイ装置に送信されるマニュアル表示データの一例を示す説明図である。
【図10】図5に示した処理においてディスプレイ装置に表示される操作マニュアルの一例を示す説明図である。
【図11】図5に示した処理における通信処理の概要を示す説明図である。
【図12】図1に示した複合機制御システムにおいて、コピーモードに関する操作マニュアルを複合機の表示部に表示させる場合の処理の流れを示すフローチャートである。
【図13】図12の処理において情報処理装置から複合機に送信されるマニュアル表示データの例を示す説明図である。
【図14】図12に示した処理における通信処理の概要を示す説明図である。
【図15】図1に示した複合機制御システムにおいて外部アプリケーションに関する操作マニュアルをディスプレイ装置に表示させる場合の処理の流れを示すフローチャートでる。
【図16】図15に示した処理において、情報処理装置から複合機に送信される文書管理アプリケーションのログイン画面の画面データを示す説明図である。
【図17】図16の画面データに基づいて複合機の表示部に表示されるログイン画面を示す説明図である。
【図18】(a)および(b)は、図15に示した処理において複合機の表示部に表示されるUI画面の例を示す説明図である。
【図19】(a)は図15に示した処理において複合機の表示部に表示されるUI画面の例を示す説明図であり、(b)は図15に示した処理においてディスプレイ装置に表示される操作マニュアルの例を示す説明図である。
【図20】図15に示した処理において複合機、情報処理装置、およびディスプレイ装置の間で行われる通信処理を模式的に示した説明図である。
【図21】図1に示した複合機制御システムにおいて外部アプリケーションに関する操作マニュアルを複合機の表示部に表示させる場合の処理の流れを示すフローチャートでる。
【図22】図21に示した処理において、UI画面における「両面」ボタンが操作された場合に表示部に表示される表示画面(UI画面と操作マニュアルとを含む表示画面)の例を示す説明図である。
【図23】図21に示した処理において複合機と情報処理装置との間で行われる通信処理を模式的に示した説明図である
【図24】図1に示した複合機制御システムにおいて、ユーザが最後に操作入力を行ってから所定時間操作が行われなかった場合に複合機から情報処理装置に送信される放置状態通知の例を示す説明図である。
【図25】図1に示した複合機制御システムに備えられるマニュアル制御アプリケーションの処理の流れを示す説明図である。
【図26】図1に示した複合機制御システムに備えられるマニュアル制御アプリケーションの処理の変形例を示す説明図である。
【図27】図26に示した処理において用いられるスタイルシートの例を示す説明図である。
【図28】図1に示した複合機制御システムにおいて、操作マニュアルをディスプレイ装置に表示させた様子を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
本発明の一実施形態について説明する。
【0039】
(1−1.複合機制御システム100の構成)
図1は、本実施形態にかかる複合機制御システム100の構成を示す説明図である。この図に示すように、複合機制御システム100は、複合機10と、情報処理装置(表示制御装置、他の装置)30と、ディスプレイ装置50とを備えており、情報処理装置30は通信ネットワーク等を介して複合機10およびディスプレイ装置50とそれぞれ通信可能に接続されている。なお、複合機制御システム100に含まれる複合機10、情報処理装置30、およびディスプレイ装置50の数は単数であっても複数であってもよい。また、上記の通信ネットワークは特に限定されるものではなく、例えば、インターネット、電話線、シリアルケーブル、あるいは、他の有線回線もしくは無線回線などの通信回線を利用できる。また、複合機10とディスプレイ装置50とを通信可能に接続してもよく、その場合には、情報処理装置30が複合機10を介してディスプレイ装置50の表示制御を行うようにしてもよく、複合機10が情報処理装置30からの指示に応じてディスプレイ装置50の表示制御を行うようにしてもよい。
【0040】
情報処理装置30は、CPUや専用プロセッサなどの演算処理部、および、RAM、ROM、HDDなどの記憶部などにより構成されるコンピュータ装置であり、1または複数の複合機10に対するウェブサーバ装置として機能する。情報処理装置30は、図1に示したように、通信部31と、ウェブサーバ部32と、外部アプリケーション部33とを備えている。
【0041】
通信部31は、上記通信ネットワークを介して複合機10およびディスプレイ装置50との通信を行う。なお、通信部31は、複合機10との間でHTTPプロトコルを用いた通信を行うようになっている。
【0042】
ウェブサーバ部32は、ウェブサーバのソフトウェアに従って動作するものである。ここで、ウェブサーバとは、インターネット上の情報システムであるWWW(World Wide Web)を構成するサーバー装置の機能を提供するソフトウェアである。ウェブサーバ部32は、通信部31を介して複合機10から要求(HTTPリクエスト)を受信し、当該要求に応じたファイルや画像データ、印刷データ、制御情報などを含む応答(HTTPレスポンス)を、通信部31を介して当該複合機10に返信する機能を有する。
【0043】
外部アプリケーション部(マニュアル表示制御部、外部アプリケーション処理部)33は、ウェブサーバ部32からの指示に応じて、所定のウェブアプリケーションに従った動作を行う。すなわち、外部アプリケーション部33は、ウェブサーバ上で動作する各種のウェブアプリケーションに従った動作を行う。
【0044】
なお、本実施形態では、外部アプリケーション部33が、マニュアル表示アプリケーション33a、文書管理アプリケーション33b、および帳票印刷アプリケーション33cを備えている。ただし、外部アプリケーション部33が備えるアプリケーションはこれに限るものではなく、複合機10の装置機能を制御する他のアプリケーションを備えていてもよい。
【0045】
例えば、外部アプリケーション部33は、複合機10からの要求(HTTPリクエスト)がUI画面(操作画面)の送信要求である場合、操作画面送信アプリケーションに従った動作を行う。具体的には、外部アプリケーション部33は、当該送信要求で示される操作画面のHTMLデータを記憶部(図示せず)から読み出し、ウェブサーバ部32に送る。また、外部アプリケーション部33は、複合機10からの要求が印刷データの送信要求である場合、印刷アプリケーションに従った動作を行う。具体的には、外部アプリケーション部33は、当該送信要求で示されるフォルダ名のフォルダから指定されたファイル名の印刷データを取得し、その印刷データをウェブサーバ部32に送る。
【0046】
ディスプレイ装置50は、複合機10の近傍(例えば複合機10の背面側あるいは側面側など、複合機10に対して操作入力を行うユーザが当該ディスプレイ装置50の表示内容を視認可能な位置)に設置され、複合機10のユーザに対して情報処理装置30(あるいは複合機10)からの指示に応じた各種情報(例えば、UI画面、操作マニュアルなど)を表示する表示装置である。ディスプレイ装置50は、図1に示したように、通信部51、機器制御部52、およびディスプレイ部(表示部)53を備えている。
【0047】
通信部31は、上記通信ネットワークを介して情報処理装置30(あるいは複合機10)との通信を行う。
【0048】
機器制御部52は、情報処理装置30(あるいは複合機10)からの指示に応じた画像をディスプレイ部53に表示させるようにディスプレイ部53の動作を制御する。
【0049】
ディスプレイ部53は、画像データに応じた画像を表示できるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ、CRTディスプレイなどを用いることができる。
【0050】
なお、ディスプレイ部53は、複合機10の表示部13よりも表示画面が大きいことが好ましい。昨今、大型ディスプレイも比較的安価に購入することが可能であり、大型ディスプレイを複合機10の近傍に設置することにより、複合機10のユーザに対して多くの情報を視認性よく表示することができる。
【0051】
次に、複合機10の構成について説明する。複合機10は、コピー機能、スキャン機能、印刷機能、ファクシミリの送受信機能、画像データの送信機能などの複数の装置機能を実行することが可能な装置である。また、複合機10は、複合機10の内部に備えられたプログラム(ネイティブアプリケーション、標準アプリケーション)に基づいて当該複合機10の装置機能を制御する標準機能と、情報処理装置30において動作するアプリケーション(外部アプリケーション、OSA(Open System architecture)アプリケーション)により当該複合機10の装置機能を制御する拡張機能とを備えている。上記標準機能のプログラムは、複合機10の記憶部(図示せず)に記憶されており、機器制御部16が当該プログラムを実行するようになっている。また、上記拡張機能は情報処理装置30の外部アプリケーション部33が当該情報処理装置30の記憶部(図示せず)に記憶されているアプリケーションプログラムを実行することによって実現される。
【0052】
図1に示したように、複合機10は、操作部11、画像読取部14、画像形成部15、ウェブブラウザ部18、通信部17、および機器制御部16を備えている。
【0053】
操作部11は、ユーザに対して情報を提示するとともに、ユーザからの入力を受け付けるユーザインターフェースであり、例えば液晶ディスプレイなどの表示部(操作画面表示部)13と、各種の入力キーを有する入力部(操作入力部)12とを備えている。なお、操作部11は、表示部13と入力部12とが一体として構成されたタッチパネルであってもよい。
【0054】
画像読取部14は、スキャナと、原稿をスキャナの読取位置まで搬送する原稿搬送部とを備えており、原稿に印刷された文字や画像などを所定の解像度で読み取り、上記原稿の画像データを取得する。
【0055】
画像形成部15は、用紙などの記録シートに対して、画像データに応じた画像(例えば、文字、写真、グラフィック、あるいはこれらの組み合わせなど)を印刷するためのものである。本実施形態では、画像形成部15として、感光体ドラム、帯電装置、露光装置、現像装置、転写装置、定着装置、および用紙トレイなどを備えた電子写真方式の画像形成装置を用いている。ただし、画像形成部15の構成の構成はこれに限らず、例えばインクジェット方式等の他の方式の画像形成装置を用いてもよい。
【0056】
通信部17は、情報処理装置30などの外部の装置との間での通信を行う通信インターフェースである。本実施形態では、上述したように、通信部17は、情報処理装置30とHTTPプロトコルを用いて通信する。
【0057】
ウェブブラウザ部18は、汎用されているウェブブラウザのソフトウェアに従った動作を行うものである。ウェブブラウザ部18は、情報処理装置30が有するウェブサーバ部32と通信部17を介して通信を行い、操作画面情報や制御情報を受信する。そして、複合機10は、受け取った制御情報に基づいて複合機10の各種機能(例えば、スキャン機能、印刷機能、通信機能など)を実行する。具体的には、例えば、複合機10における情報処理装置30の外部アプリケーション部33と連携する手段は、情報処理装置30から操作画面を示すHTML(Hypertext Markup Language)データを受け取り、当該HTMLデータで示される操作画面を表示させる。そして、複合機10は、操作画面に対してユーザから入力された指示内容を情報処理装置30に送信し、情報処理装置30内の外部アプリケーション部33が上記指示内容の解析結果に応じて送信してくる制御コマンドを受信し、当該制御コマンドの指示に応じて各種機能を実行する。
【0058】
機器制御部16は、複合機10の各部の動作を制御する。具体的には、標準機能を実行する場合、機器制御部16は、操作部11を介して入力されるユーザからの指示と、複合機10の内部に記憶されているプログラム(ネイティブアプリケーション)とに基づいて複合機10の各部の動作を制御する。また、拡張機能を実行する場合、機器制御部16は、操作部11を介して入力されるユーザからの指示に応じて情報処理装置30の外部アプリケーション部33から送信されてくる制御指示に基づいて複合機10の各部の動作を制御する。
【0059】
例えば、標準機能の1つであるコピーモードを実行する場合、ユーザは操作部11の入力部12を介してコピーの実行指示を行う。この実行指示は機器制御部16に伝達され、機器制御部16が複合機10内の標準コピーアプリケーション(ネイティブアプリケーション)に基づいて画像読取部14を制御して原稿のスキャン処理を行わせるとともに、スキャン処理中もしくはスキャン処理後に、画像形成部15を制御して印刷処理を行わせる。
【0060】
また、拡張機能を実行する場合、機器制御部16は情報処理装置30から受信したUI画面を表示部13に表示させる。また、このUI画面に対する入力部12を介したユーザからの指示入力を受け付けると、この指示入力を、通信部17を介して情報処理装置30に送信する。そして、機器制御部16は、通信部17が情報処理装置30から送信されてくる制御指示を受信すると、この制御指示に応じて複合機10の各部の動作を制御する。
【0061】
なお、本実施形態では、標準機能の実行中に当該標準機能に関する操作マニュアルを表示させる処理、および拡張機能の実行中に当該拡張機能に関する操作マニュアルを表示させる処理の両方を、情報処理装置30の外部アプリケーション部33に備えられるマニュアル表示アプリケーション33aが制御するようになっている。操作マニュアルの表示制御方法の詳細については後述する。
【0062】
(1−2.複合機10の動作)
次に、複合機10における処理の流れについて説明する。図2は、複合機10における処理の概要を示すフローチャートである。
【0063】
複合機10の機器制御部16は、複合機10の電源が投入されると、表示部13にモード選択画面を表示させる(S1)。本実施形態では、このモード選択画面において、コピーモード、イメージ送信モード、およびOSAモードのいずれかを選択可能になっている。コピーモードおよびイメージ送信モードは、それぞれ複合機10の標準機能に基づくコピー処理および画像送信処理を行うモードであり、OSAモードは情報処理装置30の外部アプリケーション部33の制御に基づいて複合機10の装置機能を制御する拡張機能の処理を行うモードである。なお、複合機10の電源投入時に、上記各モードのうち予め設定されたいずれかのモードがデフォルトモードとして選択され、必要に応じてユーザが他のモードに切り替える操作を行うようにしてもよい。
【0064】
次に、機器制御部16は、ユーザが選択したモードがコピーモードであるか否かを判断し(S2)、コピーモードが選択されたと判断した場合には、コピーモードが選択されたことを示すユーザ操作情報を生成してウェブブラウザ部18および通信部17を介して情報処理装置30に送信する(S3)。図3は、コピーモードが選択された場合に複合機10から情報処理装置30に送信されるユーザ操作情報の例を示している。コピー画面が選択された情報を示すため、<Screen>タグにコピーモードを示す「COPY」が格納されている。また、コピー画面の初期画面を表示するための操作内容であるため、<Button>タグには何の情報も格納されていない。なお、図3は、ユーザ操作情報としてXML形式のタグデータを送信する場合の例を示しているが、ユーザ操作情報のデータ形式はこれに限らず、例えばHTML形式、あるいは他の形式であってもよい。XML形式を用いる場合にはタグの定義を容易に変更できるというメリットがあり、HTML形式の場合にはファイアウォール内の複合機10からファイアウォール外の情報処理装置30に向けて容易に通知を送ることができるというメリットがある。
【0065】
その後、機器制御部16は、複合機10内の記憶部(図示せず)に記憶されているコピーアプリケーションに基づいてコピーモードの処理を実行し(S4)、S13の処理に進む。
【0066】
また、S2においてコピーモードが選択されていないと判断した場合、機器制御部16は、ユーザが選択したモードがイメージ送信モードであるか否かを判断し(S5)、イメージ送信モードが選択されたと判断した場合には、イメージ送信モードが選択されたことを示すユーザ操作情報を生成してウェブブラウザ部18および通信部17を介して情報処理装置30に送信する(S6)。上記ユーザ操作情報としては、例えば、図3における<Screen>タグの「COPY」をイメージ送信モードであることを示す「IMAGE SEND」に置き換えたデータが送信される。その後、機器制御部16は、複合機10内の記憶部(図示せず)に記憶されているイメージ送信アプリケーションに基づいてイメージ送信モードの処理を実行し(S7)、S13の処理に進む。
【0067】
また、S5においてイメージ送信モードが選択されていないと判断した場合、機器制御部16は、ユーザが選択したモードがOSAモードであると判断し、OSAモードが選択されたことを示すユーザ操作情報を生成してウェブブラウザ部18および通信部17を介して情報処理装置30に送信する(S8)。また、機器制御部16は、OSAモードにおいて利用可能な外部アプリケーションの中からユーザに所望するアプリケーションを選択させるためのアプリ選択画面を表示部13に表示させる(S9)。例えば、OSAモードが選択されたことを示すユーザ操作情報の通知を受けた情報処理装置30(ウェブサーバ部32)が、利用可能な外部アプリケーションの一覧を示すUI画面(アプリ選択画面)の画面データを生成して複合機10に送信し、複合機10の機器制御部16が当該画面データに応じてアプリ選択画面を表示部13に表示させるようにしてもよい。図4はアプリ選択画面の一例を示す説明図である。この図に示すように、本実施形態では、OSAモードにおいて、文書管理アプリケーションおよび帳票印刷アプリケーションを選択可能になっている。
【0068】
その後、機器制御部16は、ユーザからのアプリ選択指示を受け付けると、選択されたアプリが文書管理アプリケーションであるか否かを判断し(S10)、文書管理アプリケーションが選択されたと判断した場合には、情報処理装置30上で動作する文書管理アプリケーション33bの制御指示に従って文書管理アプリケーションの処理を実行し(S11)、S13の処理に進む。一方、S10において文書管理アプリケーションが選択されていないと判断した場合、機器制御部16は、帳票印刷アプリケーションが選択されたと判断し、情報処理装置30上で動作する文書管理アプリケーション33bの制御指示に従って帳票印刷アプリケーションの処理を実行し(S12)、S13の処理に進む。
【0069】
このように、本実施形態では、標準機能の処理であるか拡張機能の処理であるかにかかわらず、機器制御部16がユーザからの操作入力の内容を示すユーザ操作情報を生成して情報処理装置30に適宜通知するようになっている。これにより、情報処理装置30に備えられるマニュアル表示アプリケーション33aが、標準機能の各アプリケーションおよび拡張機能の各アプリケーションについて、ユーザの操作入力に応じた操作マニュアルを表示させるように制御できるようになっている。すなわち、本実施形態では、標準機能であるか拡張機能であるかにかかわらず、各アプリケーションに関する操作マニュアルの表示制御を各アプリケーションについて共通のマニュアル表示アプリケーション33aが行うようになっている。操作マニュアルの表示制御の詳細については後述する。
【0070】
(1−3.コピーモードの処理)
図5は、コピーモードにおいて、操作マニュアルをディスプレイ装置50に表示させる場合における複合機制御システム100の処理の流れを示すフローチャートである。図2のS1で表示したモード選択画面においてコピーモードが選択されると、複合機10の機器制御部16は、複合機10の記憶部(図示せず)からコピーモードの初期画面データを読み出し、この初期画面データに応じて表示部13に初期画面を表示させる(S21)。図6はコピーモードの初期画面の一例を示す説明図である。
【0071】
次に、機器制御部16は、実行ボタンが操作されたか否かを判断する(S22)。そして、実行ボタンが操作されたと判断した場合、複合機10に実装されているコピーアプリケーションに応じて、その時点で設定されている設定条件に基づくコピー処理を実行し(S23)、S21の処理に戻る。
【0072】
一方、S22において実行ボタンが操作されていないと判断した場合、機器制御部16はいずれかの設定ボタンが操作されたか否かを判断する(S24)。そして、どの設定ボタンも操作されていないと判断した場合、機器制御部16はS21の処理に戻る。
【0073】
S24においていずれかの設定ボタンが操作されたと判断した場合、機器制御部16は、操作された設定ボタンに対応するユーザ操作情報をウェブブラウザ部18および通信部17を介して情報処理装置30に送信するとともに(S25)、操作された設定ボタンに対応する設定画面(UI画面)を複合機10の記憶部(図示せず)から読み出して表示部13に表示させる(S26)。
【0074】
本実施形態では、図6に示したように、「コピー濃度」、「用紙」、「倍率」、「特別機能」、「両面コピー」、「アウトプット」の各設定ボタンを選択可能になっている。「コピー濃度」は記録シートへの印字濃度を設定するための設定ボタンである。「用紙」は記録シートのサイズ・種類を選択するための設定ボタンである。「倍率」はコピーする画像のサイズ(オリジナルの画像データに対する倍率)を設定するための設定ボタンである。「両面コピー」は両面コピーを行うか片面コピーを行うかを選択するための設定ボタンである。「アウトプット」はコピー後の記録シートの排出先を設定するための設定ボタンである。「特別機能」は上記した以外の各種設定を行うための設定ボタンである。
【0075】
図7は、S24において「コピー濃度」ボタンが操作された場合に複合機10から情報処理装置30に送信されるユーザ操作情報の一例を示している。この図に示すように、本実施形態では、<Screen>タグにコピーモードであることを示す「COPY」が格納され、<Screen>タグに設定項目が「コピー濃度」であることを示す「EXPOSURE」が識別子として格納されたユーザ操作情報の通知(複合機発通知)が情報処理装置30に送信される。なお、ユーザ操作情報のデータ形式はXML形式に限らず、例えば、HTML形式、あるいは他の形式であってもよい。また、本実施形態では、ユーザ操作情報として、現在表示中の画面情報やユーザが操作したボタンの内容などの通知を行っているが、これに限るものではなく、ユーザの操作内容を特定できる内容であればよい。例えば、画面やボタンを識別するためのID情報、あるいは画面内の座標情報などをユーザ操作情報として情報処理装置30に送信するようにしてもよい。
【0076】
図8は、S24において「コピー濃度」ボタンが操作された場合に複合機10の表示部13に表示される「コピー濃度」の設定画面の一例を示している。
【0077】
情報処理装置30のマニュアル表示アプリケーション33aは、複合機10から送信されたユーザ操作情報を通信部31が受信すると(S31)、当該ユーザ操作情報に対応するマニュアル表示データを検索(あるいは生成)し(S32)、通信部31を介してディスプレイ装置50に送信する(S33)。具体的には、情報処理装置30は、複合機10から送信されたユーザ操作情報に含まれる識別情報(モードの識別情報、設定項目の識別情報など)と、マニュアル表示データとを予め対応付けたテーブルを予め記憶しており、マニュアル表示アプリケーション33aは、上記テーブルを参照することにより、マニュアル表示データを検索する。あるいは、マニュアル表示アプリケーション33aがユーザ操作情報に応じてマニュアル表示データを生成するようにしてもよい。例えば、HTMLなどの文書形式(例えば節や段落が明確に定義・分類された構造化文書)で記載された操作マニュアルのデータを記憶しておき、操作マニュアルにおけるユーザ操作情報に応じた部分にスタイルシート(フォントの種類、文字の大きさ、文字の色、行間の幅、および背景色のうちの少なくとも1つの項目を規定した文書の表示方法の雛形)を適用することにより、マニュアル表示アプリケーション33aがマニュアル表示データを生成するようにしてもよい。
【0078】
図9は、情報処理装置30からディスプレイ装置50に送信されるマニュアル表示データの一例を示す説明図である。この図に示したデータにおける、<Screen>タグの「マニュアルデータ」と記載している箇所には、操作マニュアルの画像データや、HTMLで構成された画面データが格納される。
【0079】
また、ディスプレイ装置50の機器制御部52は、通信部51が情報処理装置30から送信されたマニュアル表示データを受信すると(S41)、当該マニュアル表示データに応じた画像をディスプレイ部53に表示させる(S42)。図10は、ディスプレイ部53に表示される操作マニュアル(コピーモードにおける濃度設定に関する操作マニュアル)の例を示す説明図である。
【0080】
複合機10の機器制御部16は、設定画面に対するユーザからの設定変更指示の入力が行われたか否かを判断し(S27)、設定変更指示の入力が行われた場合には当該指示に応じて設定内容を変更する(S28)。また、機器制御部16は、ユーザから設定画面の表示終了指示が行われたから否かを判断し(S29)、行われていない場合にはS26の処理に戻り、行われた場合にはS21の処理に戻る。
【0081】
図11は、図5に示したコピーモードの処理において複合機10、情報処理装置30、およびディスプレイ装置50の間で行われる通信処理を模式的に示した説明図である。この図に示すように、ユーザが複合機10の設定ボタンを選択操作すると、その操作内容を示すユーザ操作情報が複合機10から情報処理装置30に送信される(複合機発通知)。情報処理装置30において動作するマニュアル表示アプリケーション33aは、複合機10から受信したユーザ操作情報に応じたマニュアル表示データを検索あるいは生成し、ディスプレイ装置50に送信する。これにより、ユーザ操作に応じた操作マニュアルがディスプレイ装置50に表示される。
【0082】
このように、本実施形態では、ユーザが設定ボタンを選択操作すると、選択した設定ボタンに対応する設定画面(UI画面)が表示部13に表示されるとともに、選択した設定ボタンに対応する操作マニュアルがディスプレイ装置50に表示される。したがって、ユーザは、ディスプレイ部53に表示される操作マニュアルを適宜参照しながら、設定画面に対する設定入力を行うことができる。
【0083】
なお、上記の説明では、コピーモードの処理において、操作マニュアルをディスプレイ装置50に表示させる場合について説明したが、これに限らず、操作マニュアルを複合機10の表示部13に表示させるようにしてもよい。
【0084】
図12は、コピーモードにおいて、操作マニュアルを複合機10の表示部13に表示させる場合の複合機制御システム100における処理の流れを示すフローチャートである。図2のS1で表示したモード選択画面においてコピーモードが選択されると、複合機10の機器制御部16は、複合機10の記憶部(図示せず)からコピーモードの初期画面データを読み出し、この初期画面データに応じて表示部13に初期画面を表示させる(S51)。コピーモードの初期画面としては、上述した図6と同様の画面を用いることができる。
【0085】
次に、機器制御部16は、実行ボタンが操作されたか否かを判断する(S52)。そして、実行ボタンが操作されたと判断した場合、複合機10に実装されているコピーアプリケーションに応じて、その時点で設定されている設定条件に基づくコピー処理を実行し(S53)、S51の処理に戻る。
【0086】
一方、S52において実行ボタンが操作されていないと判断した場合、機器制御部16はいずれかの設定ボタンが操作されたか否かを判断する(S54)。そして、いずれの設定ボタンも操作されていないと判断した場合、機器制御部16はS51の処理に戻る。
【0087】
S54においていずれかの設定ボタンが操作されたと判断した場合、機器制御部16は、操作された設定ボタンに対応するユーザ操作情報を情報処理装置30に送信する(S55)。上記ユーザ操作情報としては、上述した図5に関する説明と同様のものを用いることができる。
【0088】
情報処理装置30のマニュアル表示アプリケーション33aは、複合機10から送信されたユーザ操作情報を通信部31が受信すると(S61)、当該ユーザ操作情報に対応するマニュアル表示データを検索あるいは生成し(S62)、通信部31を介してディスプレイ装置50に送信する(S63)。
【0089】
なお、操作マニュアルのデータが情報処理装置30に格納されている場合には、上述した図5に関する説明と同様の方法でマニュアル表示データを生成あるいは検索すればよい。また、操作マニュアルのデータが複合機10に格納されている場合には、操作マニュアルのどのページを表示させるかを示すページ指定情報をマニュアル表示データとして生成し、複合機10に送信するようにしてもよい。
【0090】
具体的なマニュアル表示データの生成方法としては、例えば、複合機10から送信されたユーザ操作情報に含まれる識別情報(モードの識別情報、設定項目の識別情報など)と、どのマニュアルのどのページ(あるいはどのページのどの部分)を表示させるのかを示すページ指定情報とを対応付けたテーブルを予め記憶しておき、マニュアル表示アプリケーション33aが、上記テーブルを参照することにより、ページ指定情報を検索してマニュアル表示データを生成するようにしてもよい。図13は、操作マニュアルの26ページを表示させる場合に情報処理装置30から複合機10に送信されるマニュアル表示データの例を示している。
【0091】
また、HTMLなどの文書形式で記載された操作マニュアルのデータを複合機10に記憶させておき、マニュアル表示アプリケーション33aが、ページ指定情報とこのページ指定情報の表示に適用するスタイルシートとを含むマニュアル表示データを生成して送信するようにしてもよい。
【0092】
また、マニュアル表示アプリケーション33aが、複合機10からページ指定情報に対応する操作マニュアルのデータを取得し、取得した上記データに基づいて表示画面データを生成し、生成した表示画面データを含むマニュアル表示データを複合機10に送信するようにしてもよい。
【0093】
複合機10の機器制御部16は、通信部17が情報処理装置30から送信されたマニュアル表示データを受信すると(S56)、当該マニュアル表示データに応じた操作マニュアルの画像と、S54で検出したユーザが操作した設定ボタンに対応する設定画面とを複合機10の表示部13に表示させる(S57)。上記設定画面としては、上述した図5に関する説明と同様のものを用いることができる。また、操作マニュアルの画像としては、上述した図10と同様のものを用いることができる。なお、設定画面の表示領域と操作マニュアルの表示領域とは、予め定められていてもよく、マニュアル表示アプリケーション33aが指定するようにしてもよい。本実施形態では、表示部13は横長の矩形形状を有しており、表示部13の長手方向の略左半分を設定画面の表示領域(操作エリア)、表示部13の長手方向の略右半分を操作マニュアルの表示領域(マニュアル表示エリア)として予め設定している。
【0094】
その後、複合機10の機器制御部16は、設定画面に対するユーザからの設定変更指示の入力が行われたか否かを判断し(S58)、設定変更指示の入力が行われた場合には当該指示に応じて設定内容を変更する(S59)。また、機器制御部16は、ユーザから設定画面の表示終了指示が行われたから否かを判断し(S60)、行われていない場合にはS57の処理に戻り、行われた場合にはS51の処理に戻る。
【0095】
図14は、図12に示したコピーモードの処理において複合機10と情報処理装置30との間で行われる通信処理を模式的に示した説明図である。この図に示すように、ユーザが複合機10の設定ボタンを選択操作すると、その操作内容を示すユーザ操作情報が複合機10から情報処理装置30に送信される(複合機発通知)。情報処理装置30において動作するマニュアル表示アプリケーション33aは、複合機10から受信したユーザ操作情報に応じたマニュアル表示データ(ページ指定情報を含むマニュアル表示データ、あるいは、表示画面データ(マニュアルデータ。例えば操作マニュアルを含むHTML形式の画面データ)を含むマニュアル表示データ)を検索あるいは生成し、複合機10に送信する。これにより、ユーザ操作に応じた操作マニュアルが複合機10の表示部13に表示される。
【0096】
なお、上記の説明では、コピーモードの処理を行う場合について主に説明したが、他の標準機能(イメージ送信モード等)の処理を行う場合についても、操作マニュアルの表示方法は略同様である。また、上記の説明では、「コピー濃度」の設定を行う場合について説明したが、他の項目(例えば、「用紙」、「倍率」、「特別機能」、「両面コピー」、「アウトプット」など)の設定を行う場合についても、操作マニュアルの表示方法は略同様である。
【0097】
(1−4.OSAモードの処理)
図15は、OSAモードにおいて、操作マニュアルをディスプレイ装置50に表示させる場合における複合機制御システム100の処理の流れを示すフローチャートであり、情報処理装置30において動作する外部アプリケーションの1つである文書管理アプリケーション33bが選択された場合の例を示している。なお、ここでは、文書管理アプリケーション33bが選択された場合について説明するが、他の外部アプリケーションを実行する場合についても操作マニュアルの表示方法は略同様である。
【0098】
複合機10の機器制御部16は、図4に示したアプリ選択画面(外部アプリケーション選択画面)において文書管理アプリケーション33bの選択指示を受け付けると(S71)、ウェブブラウザ部18および通信部17を介して情報処理装置30のウェブサーバ部32に文書管理アプリケーション33bのログイン画面の送信要求を送信する(S72)。
【0099】
情報処理装置30のウェブサーバ部32は、通信部31が複合機10からログイン画面の送信要求を受信すると(S91)、文書管理アプリケーション33bからログイン画面の画面データを取得し、通信部31を介して複合機10に返信する(S92)。
【0100】
複合機10の機器制御部16は、ウェブブラウザ部18および通信部17を介して情報処理装置30から送信されてくるログイン画面の画面データを受信し、当該画面データに基づいて表示部13にログイン画面を表示させる(S73)。図16は情報処理装置30から複合機10に送信される文書管理アプリケーションのログイン画面の画面データ(画面データを構成するHTMLデータ)の一例を示す説明図であり、図17はこの画面データに応じて複合機10の表示部13に表示されるログイン画面を示す説明図である。これら各図に示すように、上記ログイン画面は、認証情報としてログイン名およびパスワードの入力を要求するようになっている。
【0101】
複合機10の機器制御部16は、上記ログイン画面に対してユーザが入力した認証情報(ここでは、ログイン名およびパスワード)を受け付け(S74)、ウェブブラウザ部18および通信部17を介して情報処理装置30に送信する(S75)。具体的には、S92において情報処理装置30から複合機10に送信される上記画面データには、図16に示したように、認証情報の送信先アドレス(図16に示した「http://123.123.123.123/app/auth」)が含まれており、ユーザが各認証情報を入力して「ログイン」ボタンを押すと、入力された各認証情報が上記送信先アドレスに送信されるようになっている。これにより、複合機10のユーザが入力した認証情報が情報処理装置30に送信されるようになっている。
【0102】
文書管理アプリケーション33bは、通信部31およびウェブサーバ部32を介して複合機10から認証情報を受信すると(S93)、受信した認証情報と予め記憶している文書管理アプリケーション33bの利用を許可するユーザの認証情報である許可認証情報とを比較することにより、認証処理を行う(S94)。そして、認証処理の結果に基づいて文書管理アプリケーション33bの利用を許可するか否かを判断し(S95)、許可しないと判断した場合には処理を終了する。この際、利用を許可できない旨(入力された認証情報が登録されている許可認証情報に含まれていない旨)をウェブサーバ部32および通信部31を介して複合機10に応答するようにしてもよい。また、S92で送信したログイン画面をウェブサーバ部32および通信部31を介して複合機10に再送し、認証情報の再入力を求めるようにしてもよい。
【0103】
S95において文書管理アプリケーション33bの利用を許可すると判断した場合、文書管理アプリケーション33bは、文書管理アプリケーションのUI画面データを、通信部31を介して複合機10に送信する(S96)。
【0104】
複合機10の機器制御部16は、通信部17およびウェブブラウザ部18を介して情報処理装置30から送信されてくるUI画面データを受信すると、当該UI画面データに応じたUI画面を表示部13に表示させる(S76)。図18(a)は表示部13に表示される文書管理アプリケーション33bのUI画面の一例を示す説明図である。この図に示す例では、UI画面に「原稿サイズ」、「両面」、「ファイル形式」、および「スキャン」ボタンが含まれている。「スキャン」ボタンは、その時点で設定されている設定内容に基づいてスキャン処理を開始(実行)させるための指示入力を行うためのボタンである。「原稿サイズ」ボタンは、スキャン処理を行う原稿のサイズを設定するためのボタンである。「両面」ボタンは、原稿の片面のみを読み取るか両面を読み取るか等の設定を行うためのボタンである。「ファイル形式」はスキャン処理によって取得する画像データのファイル形式を設定するためのボタンである。
【0105】
その後、複合機10の機器制御部16は、UI画面に対するユーザの操作入力を受け付け(S77)、当該操作入力に応じたユーザ操作情報をウェブブラウザ部18および通信部17を介して情報処理装置30に送信する(S78)。
【0106】
なお、OSAモードでは、複合機10の機器制御部16は外部アプリケーションから送信されてくる画面データおよび制御情報に基づいて表示部13へのUI画面の表示および各部の動作を制御するようになっている。このため、機器制御部16は、ウェブブラウザ部18が外部アプリケーションから取得した画面データを単に表示部13に表示させているだけであり、表示部13に現在どのような画像が表示されており、どのような機能が実行されるかを把握していない。したがって、OSAモードにおいては、機器制御部16は、ユーザの操作入力を解析してその内容を示す情報を生成して情報処理装置30に送信することができない。このため、上記のユーザ操作情報は、ユーザの操作内容を解析した結果を示すものではなく、表示部13に対するタッチ操作位置の座標を示す位置情報ものであってもよい。この場合、外部アプリケーションが上記の位置情報に基づいてユーザの操作内容(どのボタンが操作されたか)を解析することになる。
【0107】
また、例えば、UI画面データにおいて、UI画面に表示する各ボタンと当該ボタンが操作されたときに送信するユーザ操作情報および送信先アドレスを対応付けておき、操作されたボタンに対応する送信先アドレスに当該ボタンに対応するユーザ操作情報を送信するようにしてもよい。すなわち、複合機10が外部アプリケーションの制御に基づいて動作している間は、外部アプリケーションは、必ずしも複合機10に専用のユーザ操作情報を生成させることなく、外部アプリケーション自身が複合機10に送信するコンテンツ(各種画面データ、制御指示等)の記載の仕方によってユーザ操作情報を取得することができる。例えば、図18(a)のUI画面に対応する画面データにおいて、「両面」ボタンには当該ボタンが操作されたときにアクセスするアクセス先(例えばhttp://123.123.123.123/app/setting/duplex.htmlといったリンク先)が対応付けられておいてもよい。これにより、「両面」ボタンが操作されると、上記アクセス先に対してリクエストが送信され、外部アプリケーションがユーザの操作内容を検知することができる。
【0108】
S78においてユーザ操作情報を送信した後、機器制御部16は、送信したユーザ操作情報がスキャン処理の開始指示(図18(a)に示したUI画面における「スキャン」ボタンの操作)であるか否かを判断する(S79)。
【0109】
そして、スキャン処理の開始指示であると判断した場合、機器制御部16は、情報処理装置30(文書管理アプリケーション33b)から送信されてくるスキャンコマンドを通信部17およびウェブブラウザ18を介して受信し(S80)、当該スキャンコマンドに応じた処理を実行し(S81)、スキャンした画像データ(スキャン画像データ)を上記スキャンコマンドに示されている送信先アドレスに送信(S82)して処理を終了する。
【0110】
一方、スキャン処理の開始指示ではないと判断した場合、S76に移行し、情報処理装置30(文書管理アプリケーション33b)から送信されてくるUI画面の画面データを通信部17およびウェブブラウザ部18を介して受信して当該画面データに応じたUI画面を表示部13に表示させる。例えば、図18(a)に示したUI画面において「両面」ボタンが操作された場合、当該操作を示すユーザ操作情報が情報処理装置30(文書管理アプリケーション33b)に送信され、その応答として情報処理装置30(文書管理アプリケーション33b)から複合機10に返信されるUI画面の画面データに基づいて図18(b)に示すUI画面が表示部13に表示される。なお、この画面データでは、UI画面に含まれる各ボタンに当該ボタンが操作されたときにアクセスすべきアクセス先を示す情報が対応付けられている。例えば、「両面横綴じ」ボタンには、アクセス先を示す情報としてhttp://123.123.123.123/app/setting/duplex.html?selected=dupBookletというリクエストURLが対応付けられている。また、このリクエストURLにはクエリselectedが付与されており、文書管理アプリケーション33bはこの設定値を参照することで両面横綴じが選択されたことを検知することができる。なお、文書管理アプリケーション33bは、上記設定値を取得すると、それに応じて文書管理処理に適用する設定を両面横綴じに変更し、複合機10に対して図18(a)のUI画面を再び表示させるための画面データを応答する。
【0111】
文書管理アプリケーション33bは、通信部31およびウェブサーバ部32を介して複合機10から送信された操作入力情報を受け取ると(S97)、この操作入力情報に基づいて、複合機10のユーザが行った操作がスタート指示(図18(a)に示したUI画面における「スキャン」ボタンの操作)であるか否かを判断する(S98)。
【0112】
スタート指示であると判断した場合、文書管理アプリケーション33bは、その時点で設定されている設定内容に基づいて複合機10にスキャン処理を行わせるためのスキャンコマンドを作成し、ウェブサーバ部32および通信部31を介して複合機10に送信させる(S99)。
【0113】
その後、文書管理アプリケーション33bは、複合機10から上記スキャンコマンドに基づくスキャン処理によって取得したスキャン画像データを通信部31およびウェブサーバ部32を介して受信し、所定の保存先に保存する(S100)。
【0114】
そして、文書管理アプリケーション33bは、ログアウトするか否かを判断し(S101)、ログアウトしない場合にはS96の処理に戻ってUI画面(例えば図18(a)に示したUI画面)を複合機10に送信させる。一方、ログアウトすると判断した場合、文書管理アプリケーション33bは、所定のログアウト処理を行い(S104)、動作を終了する。
【0115】
一方、S98においてスタート指示ではないと判断した場合、文書管理アプリケーション33bは、ユーザ操作情報(あるいはユーザ操作情報に対応する通知;OSA発通知)をマニュアル表示アプリケーション33aに送信(伝達)するとともに(S102)、ユーザ操作が当該アプリケーションによる処理の設定変更を要するものであるか否かを判断する(S103)。例えば、図18(a)のUI画面において「原稿サイズ」ボタン、「両面」ボタン、あるいは「ファイル形式」ボタンが操作された場合、文書管理アプリケーション33bは、設定変更を要しないUI画面の更新指示であると判断する。なお、情報処理装置30からディスプレイ装置50に送信される上記のユーザ操作情報(OSA発通知)としては、上述した複合機10から情報処理装置30に送信されるユーザ操作情報(複合機発通知)と同様、例えば、XML形式、HTML形式、あるいはその他の形式の情報を用いることができる。
【0116】
S103において設定変更を要する指示ではないと判断した場合、文書管理アプリケーション33bは、S96の処理に移行し、操作されたボタンに対応するUI画面の画面データをウェブサーバ部32および通信部31を介して複合機10に送信する。これにより、複合機10の機器制御部16は、情報処理装置30から受信した上記画面データに基づいて表示部13に表示させるUI画面を更新する(S76)。例えば、図18(a)に示したUI画面において「両面」ボタンが操作された場合、両面スキャンに関する設定入力を行うためのUI画面である図19(a)に示すUI画面が表示部13に表示される。
【0117】
一方、S103において設定変更を要する指示であると判断した場合、文書管理アプリケーション33bは、ユーザ操作情報に基づいて設定変更を行い(S104)、S96に移行して設定変更後に表示すべきUI画面のUI画面の画面データをウェブサーバ部32および通信部31を介して複合機10に送信する。
【0118】
また、情報処理装置30上で動作するマニュアル表示アプリケーション33aは、文書管理アプリケーション33bからユーザ操作情報(OSA発通知)を受け取ると(S110)、このユーザ操作情報に対応するマニュアル表示データを検索(あるいは生成)し(S111)、通信部31を介してディスプレイ装置50に送信する(S112)。マニュアル表示データの検索方法(あるいは生成方法)としては上述したコピーモードの場合と略同様の方法を用いることができる。
【0119】
また、ディスプレイ装置50の機器制御部52は、通信部51が情報処理装置30から送信されたマニュアル表示データを受信すると(S121)、当該マニュアル表示データに応じた画像をディスプレイ部53に表示させる(S122)。これにより、例えば、図18(a)に示したUI画面において「両面」ボタンが操作された場合、ディスプレイ装置50のディスプレイ部53に図19(b)に示す操作マニュアルが表示される。すなわち、複合機10の表示部13には両面スキャンに関する操作入力を行うためのUI画面(図19(a)参照)が表示され、ディスプレイ装置50のディスプレイ部53には両面スキャンに関する操作マニュアル(図19(b)参照)が表示される。これにより、ユーザは、ディスプレイ装置50のディスプレイ部53に表示される操作マニュアルを参照し、表示部13に表示されるUI画面に対する操作入力を行うことができる。
【0120】
図20は、図15に示したOSAモードの処理(文書管理処理)において複合機10、情報処理装置30、およびディスプレイ装置50の間で行われる通信処理を模式的に示した説明図である。この図に示すように、ユーザが複合機10の設定ボタンを選択操作すると、そのユーザ操作情報が複合機10から情報処理装置30に送信され、情報処理装置30で動作する文書管理アプリケーション33b(OSAアプリケーション)から複合機10に当該ユーザ操作情報に応じたUI画面の画面データが送信されるとともに、当該ユーザ操作情報が文書管理アプリケーション33b(OSAアプリケーション)からマニュアル表示アプリケーション33aに伝達される。上記ユーザ操作情報を受け取ったマニュアル表示アプリケーション33aは、当該ユーザ操作情報に応じた操作マニュアルを表示させるためのマニュアル表示データをディスプレイ装置50に送る。
【0121】
このように、ユーザがUI画面に対する操作を行うと、その操作内容に応じた他のUI画面が表示部13に表示されるとともに、当該操作内容に応じた操作マニュアルがディスプレイ装置50に表示される。したがって、ユーザは、ディスプレイ装置50のディスプレイ部53に表示される操作マニュアルを適宜参照しながら、UI画面に対する設定入力を行うことができる。
【0122】
なお、上記の説明では、OSAモードの処理において、操作マニュアルをディスプレイ装置50に表示させる場合について説明したが、これに限らず、操作マニュアルを複合機10の表示部13に表示させるようにしてもよい。
【0123】
図21は、OSAモードにおいて、操作マニュアルを複合機10の表示部13に表示させる場合における複合機制御システム100の処理の流れを示すフローチャートであり、情報処理装置30において動作する外部アプリケーションの1つである文書管理アプリケーション33bが選択された場合の例を示している。なお、説明の便宜上、図15に示したフローチャートと同じ処理(ステップ)については同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0124】
図15の処理と異なる点は、マニュアル表示アプリケーション33aが図15のステップS112に代えてステップS112bの処理を行う点、および複合機10の機器制御部16がステップS76とステップS77との間でステップS76bの処理を行う点である。
【0125】
ステップS112bにおいて、マニュアル表示アプリケーション33aは、文書管理アプリケーション33bから受け取ったユーザ操作情報(OSA発通知)に対応するマニュアル表示データを、通信部31を介して複合機10に送信する(S112b)。なお、マニュアル表示データの検索方法(あるいは生成方法)としては上述したコピーモードの場合と略同様の方法を用いることができる。
【0126】
ステップS76bにおいて、機器制御部16は、情報処理装置30(マニュアル表示アプリケーション33a)から送信されてくるマニュアル表示データを通信部17およびウェブブラウザ部18を介して受信し、当該マニュアル表示データに応じて操作マニュアルを表示部13に表示させる(S76b)。
【0127】
図22は、図18(a)に示したUI画面において「両面」ボタンが操作された場合に表示部13に表示される表示画面の例を示す説明図である。この図に示すように、表示部13の一部にS76で受信したUI画面の画面データに応じたUI画面が表示され、表示部13の他の領域にS76bで受信したマニュアル表示データに応じた操作マニュアルが表示される。
【0128】
図23は、図21に示したOSAモードの処理(文書管理処理)において複合機10と情報処理装置30との間で行われる通信処理を模式的に示した説明図である。この図に示すように、ユーザが複合機10の設定ボタンを選択操作すると、そのユーザ操作情報が複合機10から情報処理装置30に送信され、情報処理装置30で動作する文書管理アプリケーション33b(OSAアプリケーション)から複合機10に当該ユーザ操作情報に応じたUI画面の画面データが送信されるとともに、当該ユーザ操作情報が文書管理アプリケーション33b(OSAアプリケーション)からマニュアル表示アプリケーション33aに伝達される。上記ユーザ操作情報を受け取ったマニュアル表示アプリケーション33aは、当該ユーザ操作情報に応じた操作マニュアルを表示させるためのマニュアル表示データを複合機10に送る。
【0129】
このように、ユーザがUI画面に対する操作を行うと、その操作内容に応じた他のUI画面が表示部13の一部に表示されるとともに、当該操作内容に応じた操作マニュアルが表示部13の他の領域に表示される。これにより、ユーザは、表示部13の一部に表示される操作マニュアルを参照し、表示部13の他の領域に表示されるUI画面に対する操作入力を行うことができる。
【0130】
なお、ステップS76の処理後、情報処理装置30(マニュアル表示アプリケーション33a)からマニュアル表示データを受信していない場合にはステップS76bの処理を省略してステップS77に進めばよい。この場合、表示部13にはステップS76で受信したUI画面(例えば図18(a)に示したUI画面)が表示されることになる。
【0131】
ところで、上述した各マニュアル表示処理において、複合機10の表示部13、またはディスプレイ装置50のディスプレイ部53に同一の操作マニュアルを表示させた状態を長時間継続すると、表示画面の焼きつきが生じるなどの不具合が生じる可能性がある。このため、同一の操作マニュアルを表示させた状態で所定時間が経過したときに、マニュアル表示アプリケーション33aが、表示部13またはディスプレイ部53におけるマニュアル表示領域の表示を所定の表示(例えば、広告情報、メッセージ情報、イベント情報、社内掲示板情報、動画、静止画、操作マニュアルにおける表示中の部分とは異なる部分、非表示状態など)に切り替えるようにしてもよい。例えば、複合機10の機器制御部16が、ユーザが最後に操作入力を行ってから所定時間操作が行われていないと判断した場合に、その旨を示す放置状態通知(例えば図24の通知)をユーザ操作情報(複合機発通知)としてマニュアル表示アプリケーション33aに送信し、マニュアル表示アプリケーション33aが当該通知を受けたときに、表示中の操作マニュアルに代えて上記所定の表示を行わせるためのマニュアル表示データを送信するようにしてもよい。これにより、表示画面の焼きつきなどの不具合を防止できる。また、上記所定の表示として広告情報やメッセージ情報などを表示させることで、複合機10の表示部13、あるいはディスプレイ装置50のディスプレイ部53をより有効に活用することができる。
【0132】
次に、マニュアル表示アプリケーション33aによる操作マニュアルの表示制御方法について、より詳細に説明する。図25は、マニュアル表示アプリケーション33aにおける処理の流れを示すフローチャートである。
【0133】
マニュアル表示アプリケーション33aは、複合機10あるいはOSAアプリケーション(文書管理アプリケーション33b、あるいは帳票印刷アプリケーション33c)からユーザ操作情報を受信したか否かを監視している(S131)。
【0134】
そして、ユーザ操作情報を受信したと判断すると、マニュアル表示アプリケーション33aは、そのユーザ操作情報を解析し(S132)、放置状態通知(所定時間ユーザからの操作が行われていない旨の通知)であるか否かを判断する(S133)。
【0135】
放置状態通知ではないと判断した場合、マニュアル表示アプリケーション33aは、ユーザ操作情報に基づいて実行中のアプリケーションおよびそれに対応する操作マニュアルを特定する(S134)。例えば、本実施形態では、実行中のアプリケーションがコピーモード、イメージ送信モード、文書管理アプリケーション33b、および帳票印刷アプリケーション33cのいずれであるかを特定し、当該アプリケーションに対応する操作マニュアルを特定する。
【0136】
また、マニュアル表示アプリケーション33aは、ユーザ操作情報に基づいて、複合機10のユーザが処理中の設定項目(複合機10の表示部13に表示されているUI画面)を特定する(S135)。上記設定項目としては、例えば、コピーモード(標準機能)の場合には、「コピー濃度」、「用紙」、「倍率」、「特別機能」、「両面コピー」、「アウトプット」などがある。また、文書管理アプリケーション33bの場合には、「原稿サイズ」、「両面」、「ファイル形式」などがある。
【0137】
次に、マニュアル表示アプリケーション33aは、S134で特定した操作マニュアルからS135で特定した設定項目に対応する箇所を検索(抽出)し(S136)、抽出した箇所を表示部13またはディスプレイ部53のマニュアル表示領域に表示させるためのマニュアル表示データを生成する(S137)。
【0138】
一方、S133において放置状態通知であると判断した場合、マニュアル表示アプリケーション33aは、表示部13またはディスプレイ部53のマニュアル表示領域に所定の画像(例えば広告情報等)を表示させるためのマニュアル表示データを生成する(S138)。
【0139】
その後、マニュアル表示アプリケーション33aは、S137またはS138で生成したマニュアル表示データを複合機10またはディスプレイ装置50に送信し(S139)、S131の処理に戻る。
【0140】
なお、表示されるマニュアルの見た目を統一するために、各アプリケーションの操作マニュアルのコンテンツを例えばHTML形式などの文書形式(例えば節や段落が明確に定義・分類された構造化文書形式)で作成して記憶させておき、マニュアル表示データを生成する際に操作マニュアルのコンテンツに所定のスタイルシート(フォントの種類、文字の大きさ、文字の色、行間の幅、および背景色のうちの少なくとも1つの項目を規定した文書の表示方法の雛形。例えばCSS(cascading style sheets))を適用するようにしてもよい。
【0141】
この場合、必ずしも全てのアプリケーションに同一のスタイルシート(表示ポリシー)を適用する必要はなく、一部のアプリケーションに異なるスタイルシートを適用するなどして操作マニュアルの表示方法に幅を持たせてもよい。図26はスタイルシートを用いてマニュアル表示データを生成する場合のマニュアル表示アプリケーション33aにおける処理の流れを示すフローチャートである。なお、説明の便宜上、図25に示したフローチャートと同じ処理(ステップ)については同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0142】
図25の処理と異なる点は、マニュアル表示アプリケーション33aが図25におけるステップS135の処理の後にステップS135bの処理を行う点、およびS137の処理に代えてS137bの処理を行う点である。
【0143】
S135bでは、マニュアル表示アプリケーション33aは、ユーザ操作情報の発信元(実行中のアプリケーション)に対応する表示ポリシー(フォントの種類、文字の大きさ、文字の色、行間の幅、および背景色のうちの少なくとも1つの項目を規定した表示ルール)を特定する(S135b)。例えば、図27に示すように、標準機能および拡張機能の各アプリケーションと、当該アプリケーションの操作マニュアルを表示する際に適用する表示ポリシーとを予め対応付けて情報処理装置30の記憶部(図示せず)に記憶しておき、実行中のアプリケーションに対応する表示ポリシーを検索するようにしてもよい。図27に示した例では、標準機能(コピーモード、イメージ送信モード)のアプリケーション、および拡張機能のうち文書管理アプリケーションに対して共通の表示ポリシー1(スタイルシート1)が適用され、拡張機能のうち帳票印刷アプリケーションに対しては表示ポリシー2(スタイルシート2)が適用されるように設定されている。また、表示ポリシー2は、フォントサイズについては表示ポリシー1と同様に設定されており、他の項目(フォントタイプ、フォントカラー、背景色)については表示ポリシー1と異なる内容に設定されている。
【0144】
S137bにおいて、マニュアル表示アプリケーション33aは、S136で抽出した操作マニュアルにおけるユーザ操作に対応する箇所にS135bで特定した表示ポリシー(スタイルシート)を適用してマニュアル表示データを生成する(S137b)。
【0145】
これにより、各アプリケーションの操作マニュアルを共通の表示ポリシーで表示させたり、表示設定項目(例えばフォントサイズ、フォントタイプ、フォントカラー、背景色など)の一部を各アプリケーションについて一定とし、残りをアプリケーション毎に設定したりするなどして、各アプリケーションについての操作マニュアルの表示を統一感のある表示にすることができる。
【0146】
以上のように、本実施形態にかかる複合機制御システム100では、情報処理装置30において動作するマニュアル表示アプリケーション33aが複合機10の標準機能および拡張機能の両方についてのマニュアル表示を制御する。すなわち、複合機10で実行中の処理が標準機能であるか拡張機能であるかにかかわらず、共通のマニュアル表示アプリケーション33aが、複合機10または外部アプリケーション(OSアプリケーション)からのユーザ操作情報の通知に基づいて操作マニュアルの表示を制御する。
【0147】
これにより、標準機能および拡張機能を実行するための各アプリケーションに関する操作マニュアルを統一感のある表示形態で表示させることができる。また、情報処理装置30によってマニュアル表示を制御することにより、表示内容(例えばマニュアルの記載内容、マニュアル表示の設定内容など)の変更が容易になる。特に、情報処理装置30をインターネット等の通信ネットワークを介して複合機10またはディスプレイ装置50と接続する構成にすることにより、情報処理装置30と複数の複合機10あるいはディスプレイ装置50とを容易に接続でき、サービスマンがそれら複数の複合機10やディスプレイ装置50が設置された場所に赴くことなく、マニュアルの表示内容を容易に変更することができる。
【0148】
また、本実施形態では、複合機10の近傍にディスプレイ装置50が備えられている場合に、マニュアル表示アプリケーション33aが、操作マニュアルをディスプレイ装置50のディスプレイ部53に表示させる。これにより、図28の左側に示すように複合機10の表示部13の表示だけではユーザが操作方法を把握しにくいような場合であっても、表示部13に表示中のUI画面における設定項目に応じた操作マニュアルがディスプレイ部53に表示されるので、ユーザが操作方法を容易に把握することができる。
【0149】
なお、操作マニュアルを複合機10の表示部13に表示させるかディスプレイ装置50のディスプレイ部53に表示させるかを、マニュアル表示アプリケーション33aが適宜切り替える構成としてもよい。
【0150】
例えば、複合機10のユーザが操作マニュアルを表示部13に表示させるかディスプレイ部53に表示させるかを予め設定しておき、マニュアル表示アプリケーション33aがこの設定に応じて表示部13に表示させるかディスプレイ部53に表示させるかを切り替えるようにしてもよい。
【0151】
また、マニュアル表示アプリケーション33aが複合機10の近傍にディスプレイ装置50が配置されているか否かを判断し、複合機10の近傍にディスプレイ装置50が配置されている場合には操作マニュアルをディスプレイ部53に表示させ、複合機10の近傍にディスプレイ装置50が配置されていない場合に操作マニュアルを表示部13に表示させるようにしてもよい。例えば、ディスプレイ装置50を複合機10の近傍に設置する際、当該ディスプレイ装置50と当該ディスプレイ装置50に対応する複合機10とを対応付けた対応情報を、複合機10、ディスプレイ装置50、情報処理装置30、または通信ネットワークに接続された他の装置に記憶させておき、マニュアル表示アプリケーション33aが、マニュアルの表示を行う際に上記対応情報の有無に基づいて複合機10の近傍にディスプレイ装置50が配置されているか否かを判断するようにしてもよい。
【0152】
また、マニュアル表示アプリケーション33aが複合機10およびディスプレイ装置50から表示能力に関する情報(例えば画面サイズ、解像度など)を取得し、操作マニュアルにおける表示対象箇所の表示内容(例えば表示サイズ、文字数、文字サイズなど)と、複合機10およびディスプレイ装置50の表示能力とに基づいて表示部13に表示させるかディスプレイ部53に表示させるかを切り替えるようにしてもよい。例えば、表示部13の表示画面のサイズがUI画面(操作画面)と操作マニュアルとを同時に表示可能な所定サイズ以上である場合には操作マニュアルを表示部13の一部に表示させ、表示部13の表示画面のサイズが上記所定サイズ未満である場合には操作マニュアルをディスプレイ部53に表示させるようにしてもよい。あるいは、表示部13の表示画面のサイズが表示部13のUI画面に操作マニュアルを表示するための専用領域を設定可能な所定サイズ以上である場合には、操作マニュアルを表示部13に表示されるUI画面の上記専用領域に表示させ、表示部13の表示画面のサイズが上記所定サイズ未満である場合には操作マニュアルをディスプレイ部53に表示させるようにしてもよい。また、複合機10およびディスプレイ装置50の表示能力に関する情報を予め情報処理装置30に登録しておいてもよい。例えば、複合機10の表示部13に表示させると文字サイズが所定サイズ以下になる場合にディスプレイ装置50に表示させるようにしてもよい。
【0153】
なお、上記の表示能力に関する情報の取得方法は特に限定されるものではない。例えば、マニュアル表示アプリケーション33aが複合機10およびディスプレイ装置50に表示能力に関する情報の送信要求を行うことにより取得してもよい。あるいは、図5のS25の処理において複合機10がユーザ操作情報とともに情報処理装置30に送信するようにしてもよく、図15のS72またはS75の処理において複合機10がログイン画面の送信要求または認証情報とともに情報処理装置30に送信するようにしてもよい。また、上記の表示能力に関する情報の取得方法を予め情報処理装置30に記憶させておいてもよい。
【0154】
また、マニュアル表示アプリケーション33aが、複合機10の機種あるいは表示能力に応じてマニュアルの表示内容を変更するようにしてもよい。例えば、画面サイズと解像度とに応じてマニュアル表示時のフォントサイズを変更したり、カラー/モノクロ/表示色数などに応じてフォント色や背景色を変更したりするようにしてもよい。
【0155】
具体的には、例えば、複合機10の標準機能を使用する場合、複合機10は、図5のS25の処理において、ユーザ操作情報とともに、複合機10およびディスプレイ装置50の機種あるいは表示能力に関する特性情報(画面サイズ、解像度、カラー/モノクロ/表示色数など)を情報処理装置30に送信する。情報処理装置30のマニュアル表示アプリケーション33aは、図5のS32の処理において、ユーザ操作情報と上記特性情報とに対応するマニュアル表示データを検索(あるいは生成)する。具体的には、情報処理装置30は、複合機10から送信されたユーザ操作情報に含まれる識別情報(モードの識別情報、設定項目の識別情報など)と、表示能力に関する特性情報と、マニュアル表示データとを予め対応付けたテーブルを予め記憶しており、マニュアル表示アプリケーション33aは、上記テーブルを参照することにより、マニュアル表示データを検索する。あるいは、HTMLなどの文書形式で記載された操作マニュアルと、特性情報に応じたスタイルシートとを予め記憶しておき、マニュアル表示アプリケーション33aが操作マニュアルにおけるユーザ操作情報に応じた部分に特性情報に応じたスタイルシートを適用することによりマニュアル表示データを生成するようにしてもよい。
【0156】
また、拡張機能を使用する場合、複合機10は、図15のS72またはS75の処理において、ログイン画面の送信要求または認証情報とともに、複合機10およびディスプレイ装置50の機種あるいは表示能力に関する特性情報を情報処理装置30に送信する。また、情報処理装置30上で動作する文書管理アプリケーション33bは、図15のS102の処理において、ユーザ操作情報(あるいはユーザ操作情報に対応する通知;OSA発通知)とともに上記特性情報をマニュアル表示アプリケーション33aに送信する。また、情報処理装置30上で動作するマニュアル表示アプリケーション33aは、図15のS111の処理において、ユーザ操作情報と上記特性情報とに対応するマニュアル表示データを検索(あるいは生成)する。
【0157】
また、マニュアル表示アプリケーション33aが、複合機10に装着されているオプション装置(例えば、原稿自動搬送装置、後処理装置(画像形成後の用紙に対してステープル処理、仕分け処理、パンチング処理などの処理を行う装置)、大容量給紙装置など)の有無およびオプション装置の種類に応じてマニュアルの表示内容を変更するようにしてもよい。
【0158】
具体的には、例えば、複合機10の標準機能を使用する場合、複合機10は、図5のS25の処理において、ユーザ操作情報とともに、複合機10に装着されているオプション装置を示すオプション情報を情報処理装置30に送信する。情報処理装置30上で動作するマニュアル表示アプリケーション33aは、図5のS32の処理において、ユーザ操作情報と上記オプション情報とに対応するマニュアル表示データを検索(あるいは生成)する。具体的には、情報処理装置30は、複合機10から送信されたユーザ操作情報に含まれる識別情報(モードの識別情報、設定項目の識別情報など)と、オプション情報と、マニュアル表示データとを予め対応付けたテーブルを予め記憶しており、マニュアル表示アプリケーション33aは、上記テーブルを参照することにより、マニュアル表示データを検索する。あるいは、マニュアル表示アプリケーション33aが、操作マニュアルにおけるユーザ操作情報に応じた部分のうち、オプション装置に対応する部分をマニュアル表示データに含めるか否かをオプション情報に応じて判断することにより、オプション情報に応じたマニュアル表示データを生成するようにしてもよい。
【0159】
また、拡張機能を使用する場合、複合機10は、図15のS72またはS75の処理において、ログイン画面の送信要求または認証情報とともに、上記オプション情報を情報処理装置30に送信する。また、情報処理装置30上で動作する文書管理アプリケーション33bは、図15のS102の処理において、ユーザ操作情報(あるいはユーザ操作情報に対応する通知;OSA発通知)とともに上記オプション情報をマニュアル表示アプリケーション33aに送信する。また、情報処理装置30上で動作するマニュアル表示アプリケーション33aは、図15のS111の処理において、ユーザ操作情報と上記オプション情報とに対応するマニュアル表示データを検索(あるいは生成)する。
【0160】
これにより、複合機10に装着されているオプション装置に応じたマニュアル表示を行うことができるので、ユーザの利便性を高めることができる。例えば、オプション装置として両面ユニットが装着されている場合、当該両面ユニットに応じたマニュアルを表示させることにより、用紙消耗を減らすために両面コピーを薦めるなど、オプション装置に応じた最適なモード設定をユーザに提示できる。また、拡張機能がオプション装置の利用をサポートしていないような場合であっても、それに応じたマニュアルを表示させることにより、ユーザに適切なアドバイスを行うことができる。
【0161】
また、マニュアル表示アプリケーション33aが、複合機10のユーザに応じてマニュアルの表示内容を変更するようにしてもよい。例えば、ユーザを複合機10に対する精通度合いに応じて複数のグループ(例えば、初心者、一般ユーザ、管理者など)に分類しておき、グループ毎にマニュアルの表示内容を変更するようにしてもよい。
【0162】
具体的には、例えば、複合機10の標準機能を使用する場合、複合機10は、図5のS25の処理において、ユーザ操作情報とともに、ユーザの属性(例えば、初心者、一般ユーザ、管理者のいずれであるか)を示すユーザ特性情報を情報処理装置30に送信する。情報処理装置30上で動作するマニュアル表示アプリケーション33aは、図5のS32の処理において、ユーザ操作情報と上記ユーザ特性情報とに対応するマニュアル表示データを検索(あるいは生成)する。具体的には、情報処理装置30は、複合機10から送信されたユーザ操作情報に含まれる識別情報(モードの識別情報、設定項目の識別情報など)と、ユーザ特性情報と、マニュアル表示データとを予め対応付けたテーブルを予め記憶しており、マニュアル表示アプリケーション33aは、上記テーブルを参照することにより、マニュアル表示データを検索する。あるいは、HTMLなどの文書形式で記載された操作マニュアルと、ユーザ特性情報に応じたスタイルシートとを予め記憶しておき、マニュアル表示アプリケーション33aが操作マニュアルにおけるユーザ操作情報に応じた部分にユーザ特性情報に応じたスタイルシートを適用することによりマニュアル表示データを生成するようにしてもよい。例えば、ユーザが初心者である場合、一般ユーザの場合のマニュアル表示と比較して1画面あたりの情報量を削減してもよく、あるいは、動画表示を行ったりマニュアル情報の一部を音声出力するなどして一般ユーザに対する表示よりも情報量を増やすようにしてもよい。また、ユーザが管理者である場合には管理上必要な情報(本体設定メニューの操作方法など)を追加して表示するようにしてもよい。
【0163】
また、拡張機能を使用する場合、複合機10は、図15のS75の処理において、ユーザの認証情報とともにユーザ特性情報を情報処理装置30に送信する。また、情報処理装置30上で動作する文書管理アプリケーション33bは、図15のS93において複合機10から受信したユーザ特性情報をメモリ(図示せず)に記憶しておき、図15のS102の処理において、ユーザ操作情報(あるいはユーザ操作情報に対応する通知;OSA発通知)とともに上記ユーザ特性情報をマニュアル表示アプリケーション33aに送信する。また、情報処理装置30上で動作するマニュアル表示アプリケーション33aは、図15のS111の処理において、ユーザ操作情報と上記ユーザ特性情報とに対応するマニュアル表示データを検索(あるいは生成)する。
【0164】
なお、上記のユーザ特性情報の取得方法は特に限定されるものではなく、例えば、ユーザ自身が入力部12を操作して選択してもよく、複合機10の利用開始時にユーザ認証処理を行う構成にするとともに、ユーザの識別情報とユーザ特性情報とを対応付けて記憶しておき、ユーザ認証処理時に入力されたユーザの識別情報に応じてユーザ特性情報を検出するようにしてもよい。具体的には、例えば、複合機10の機器制御部16は、複合機10の電源が投入されると、表示部13にモード選択画面を表示させる前に(図2のS1参照)、ユーザにユーザ認証情報の入力を促す画面を表示部13に表示させる。そして、ユーザ認証情報が入力されると、当該ユーザ認証情報を認証処理部(図示せず)に送る。認証処理部は、ユーザが入力したユーザ認証情報と予め登録されている複合機10の利用を許可するユーザのユーザ認証情報とを照合することにより、ユーザ認証処理を行う。また、認証処理部は、ユーザが入力したユーザ認証情報と予め登録されているユーザ認証情報とが一致する場合、当該ユーザ認証情報に対応付けて予め登録されている当該ユーザのユーザ特性情報を検出し、複合機10の機器制御部16に伝達する。なお、上記の認証処理部は、複合機10に備えられていてもよく、複合機10に対して通信可能に接続された認証サーバー(図示せず)に備えられていてもよい。
【0165】
また、本実施形態では、マニュアル表示アプリケーション33a、文書管理アプリケーション33b、および帳票印刷アプリケーション33cが共通の情報処理装置30において動作するものとしているが、これに限るものではない。すなわち、これら各アプリケーションのうちの一部を、複合機10および/または情報処理装置30と通信可能に接続された他の装置において動作させる構成としてもよい。また、文書管理アプリケーション33b、および帳票印刷アプリケーション33cは複合機10の拡張機能を実現するためのアプリケーション(OSAアプリケーション)の一例であり、複合機10と通信可能に接続される情報処理装置30または他の装置において動作する他のOSAアプリケーション(外部アプリケーション)を用いてもよい。
【0166】
また、本実施形態において、複合機10、情報処理装置30、およびディスプレイ装置50に備えられる各部(各ブロック)、特に複合機10の機器制御部16およびウェブブラウザ部18、情報処理装置30の外部アプリケーション部33およびウェブサーバ部32、ディスプレイ装置50の機器制御部52の一部または全部を、CPU等のプロセッサを用いてソフトウェアによって実現してもよい。この場合、複合機10、情報処理装置30、およびディスプレイ装置50は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである複合機10、情報処理装置30、およびディスプレイ装置50の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、複合機10、情報処理装置30、およびディスプレイ装置50に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによって達成される。
【0167】
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R/ブルーレイディスク(登録商標)等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0168】
また、複合機10、情報処理装置30、およびディスプレイ装置50を通信ネットワークと接続可能に構成し、通信ネットワークを介して上記プログラムコードを供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。
【0169】
また、複合機10、情報処理装置30、およびディスプレイ装置50の各ブロックは、ソフトウェアを用いて実現されるものに限るものではない。例えば、ハードウェアロジックによって構成されるものであってもよく、処理の一部を行うハードウェアと当該ハードウェアの制御や残余の処理を行うソフトウェアを実行する演算手段とを組み合わせたものであってもよい。
【0170】
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0171】
本発明は、通信ネットワークを介して通信可能に接続された複合機と情報処理装置とが連携して動作する複合機制御システムおよび複合機制御方法に適用できる。
【符号の説明】
【0172】
10 複合機
11 操作部
12 入力部(操作入力部)
13 表示部(操作画面表示部)
30 情報処理装置(表示制御装置、他の装置)
33 外部アプリケーション部(マニュアル表示制御部、外部アプリケーション処理部)
33a マニュアル表示アプリケーション
33b 文書管理アプリケーション(外部アプリケーション)
33c 帳票印刷アプリケーション(外部アプリケーション)
50 ディスプレイ装置
53 ディスプレイ部(表示部)
100 複合機制御システム
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信ネットワークを介して通信可能に接続された複合機における表示内容を制御する表示制御装置、表示制御方法、および上記複合機と上記表示制御装置とを含む複合機制御システム、に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、複合機(MFP;multifunction peripheral)と、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置とを通信可能に接続し、複合機の機能と情報処理装置上で動作するアプリケーションの機能とを連携させることにより、複合機をトータルアプリケーションシステムの一部として動作させるシステムが提案されている。例えば、特許文献1には、複合機と、通信ネットワークを介して上記複合機に制御指示を送信する情報処理装置とを備えた複合機制御システムが開示されている。この種のシステムでは、複合機において情報処理装置で動作するアプリケーションを利用する場合、上記情報処理装置から複合機に上記アプリケーションに応じてカスタマイズされたUI(ユーザインターフェース)画面を送信し、複合機がこのUI画面を表示させるようになっている。これにより、ユーザは、上記UI画面に対して所望の指示入力(例えばプリント指示、スキャン指示など)を行うようになっている。
【0003】
また、従来、各種電化製品の取扱説明書等の操作マニュアルを電子データ化して記憶させておき、当該操作マニュアルにおけるユーザからの指示に応じた部分を表示させる技術が知られている。例えば、特許文献2には、紙に印刷された状態と同じ状態の画像を表示できるように操作マニュアルを電子データ化しておき、ユーザからの操作を受け付けたときに、上記操作マニュアルにおけるユーザからの操作に関連する部分の情報をユーザが理解し易いように簡便に表示する操作マニュアル表示装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−174400号公報(平成19年7月5日公開)
【特許文献2】特開2010−185994号公報(平成22年8月26日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献2の技術は、ユーザ操作と、操作マニュアルにおける上記ユーザ操作に応じた部分とが予め関連付けテーブルに記憶されている場合には非常に有益である。しかしながら、上記特許文献2の技術をトータルアプリケーションシステムの一部として動作させるシステムに適用する場合、ユーザ操作に応じた操作マニュアルを統一感のある表示形態で表示させることが困難であるという問題がある。
【0006】
すなわち、上記のようなトータルアプリケーションシステムでは、複合機は、情報処理装置から送信されてくるUI画面を表示させ、このUI画面に対するユーザ操作を上記情報処理装置に伝達し、それに応じて上記情報処理装置から送信されてくる制御情報に基づいて当該複合機の動作を制御するようになっている。このため、複合機自身は、UI画面の表示内容やユーザ操作の具体的内容を把握することができず、ユーザ操作に応じた操作マニュアルの表示制御を行うことができない。したがって、操作マニュアルの表示制御は各アプリケーションが個別に行う必要があり、統一感のある操作マニュアルの表示を行うことができない。
【0007】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、複合機と、上記複合機に対して通信可能に接続された情報処理装置とを備え、上記複合機の装置機能を当該複合機で動作する標準アプリケーションにより制御する標準機能と、上記複合機の装置機能を上記情報処理装置で動作する外部アプリケーションにより制御する拡張機能とを有する複合機制御システムにおいて、各アプリケーションに関する操作マニュアルを統一感のある表示形態で表示させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の表示制御装置は、上記の課題を解決するために、通信可能に接続された複合機に備えられる表示部または上記複合機の近傍に配置される表示部の表示内容を制御する表示制御装置であって、上記複合機は、当該複合機の装置機能を当該複合機で動作する標準アプリケーションにより制御する標準機能と、当該複合機の装置機能を通信可能に接続された他の装置で動作する外部アプリケーションにより制御する拡張機能とを有し、かつ当該複合機のユーザからの操作入力を受け付ける操作入力部を備えており、上記表示制御装置は、上記標準アプリケーションの操作マニュアルおよび上記外部アプリケーションの操作マニュアルの両方についての上記表示部への表示を制御するマニュアル表示制御部を備え、上記マニュアル表示制御部は、上記標準アプリケーションおよび上記外部アプリケーションのうち、ユーザが上記操作入力部を介して操作入力を行っているアプリケーションの操作マニュアルを上記表示部に表示させることを特徴としている。
【0009】
上記の構成によれば、上記マニュアル表示制御部は、上記標準アプリケーションおよび上記外部アプリケーションの両方についての操作マニュアルの上記表示部への表示を制御するように設けられており、ユーザが上記操作入力部を介して操作入力を行っているアプリケーションの操作マニュアルを上記表示部に表示させる。すなわち、上記の構成によれば、ユーザが操作入力を行っているアプリケーションが標準アプリケーションであるか外部アプリケーションであるかにかかわらず、共通のマニュアル表示制御部によって操作マニュアルの表示制御が行われる。これにより、標準アプリケーションであるか外部アプリケーションであるかにかかわらず、各アプリケーションに関する操作マニュアルを統一感のある表示形態で表示させることができる。また、表示制御装置によって複合機に備えられる表示部または複合機の近傍に配置される表示部に対するマニュアルの表示を制御することにより、表示制御装置に対して変更指示を行うだけで複合機に備えられる表示部あるいは複合機の近傍に配置される表示部に対する表示内容(例えばマニュアルの記載内容、マニュアルの表示設定など)の変更を容易に行うことができる。
【0010】
また、上記マニュアル表示制御部は、上記各アプリケーションの操作マニュアルを共通の表示ポリシー(フォントの種類、文字の大きさ、文字の色、行間の幅、および背景色のうちの少なくとも1つの項目を規定した表示ルール)に基づいて上記表示部に表示させる構成としてもよい。例えば、上記マニュアル表示制御部は、文書形式の上記操作マニュアルを上記複合機または上記他の装置から取得するか、あるいは当該表示制御装置に備えられる記憶手段から読み出し、フォントの種類、文字の大きさ、文字の色、行間の幅、および背景色のうちの少なくとも1つの項目を規定したスタイルシートを文書形式の上記操作マニュアルに適用することにより上記操作マニュアルを上記表示部に表示させる構成としてもよい。
【0011】
上記の構成によれば、上記各アプリケーションの操作マニュアルを表示させる際の、フォントの種類、文字の大きさ、文字の色、行間の幅、および背景色のうちの少なくとも1つの項目をアプリケーションによらず共通に設定することができる。これにより、各アプリケーションに関する操作マニュアルをより統一感のある表示形態で表示させることができる。
【0012】
また、上記マニュアル表示制御部は、上記各アプリケーションの操作マニュアルに対して共通の上記スタイルシートを適用する構成としてもよい。
【0013】
上記の構成によれば、上記スタイルシートにおいて規定された各項目をアプリケーションによらず共通に設定することができるので、各アプリケーションに関する操作マニュアルをより統一感のある表示形態で表示させることができる。
【0014】
また、上記マニュアル表示制御部は、フォントの種類、文字の大きさ、文字の色、行間の幅、および背景色のうちの少なくとも1つの項目を含む複数の項目のうちの一部が一致し、残りが異なるように規定された複数の上記スタイルシートのうち、ユーザが上記操作入力部を介して操作入力を行っているアプリケーションに予め対応付けられたスタイルシートを当該アプリケーションの操作マニュアルに適用して当該操作マニュアルを上記表示部に表示させる構成としてもよい。
【0015】
上記の構成によれば、フォントの種類、文字の大きさ、文字の色、行間の幅、および背景色のうちの少なくとも1つの項目を含む複数の項目のうちの一部をアプリケーションによらず共通に設定するとともに、残りの項目をアプリケーション毎に設定することができる。したがって、各アプリケーションに関する操作マニュアルを統一感のある表示形態で表示させつつ、表示形態の一部をアプリケーション毎に個別に設定することができる。
【0016】
また、上記表示部は、ユーザが操作入力を行うための操作画面を表示するための上記複合機に備えられる操作画面表示部の一部、または上記複合機の近傍における上記操作入力部に対する操作を行うユーザが視認可能な位置に配置されるディスプレイ装置であり、上記マニュアル表示制御部は、上記複合機の近傍に上記ディスプレイ装置が配置されている場合には当該ディスプレイ装置に上記操作マニュアルを表示させ、上記複合機の近傍に上記ディスプレイ装置が配置されていない場合には上記操作画面表示部に上記操作マニュアルを表示させる構成としてもよい。
【0017】
また、上記表示部は、ユーザが操作入力を行うための操作画面を表示するための上記複合機に備えられる操作画面表示部の一部、または上記複合機の近傍における上記操作入力部に対する操作を行うユーザが視認可能な位置に配置されるディスプレイ装置であり、上記マニュアル表示制御部は、上記操作画面表示部の表示画面のサイズが上記操作画面と上記操作マニュアルとを同時に表示可能な所定サイズ以上である場合には上記操作マニュアルを上記操作画面表示部の一部に表示させ、上記操作画面表示部の表示画面のサイズが上記所定サイズ未満である場合には上記操作マニュアルを上記ディスプレイ装置に表示させる構成としてもよい。
【0018】
上記の各構成によれば、操作マニュアルが、操作画面が表示される操作画面表示部の一部、または上記操作入力部に対する操作を行うユーザが視認可能な位置に配置されるディスプレイ装置に表示されるので、ユーザが表示される操作マニュアルを参照しながら操作入力を行うことができる。
【0019】
また、上記マニュアル表示制御部は、上記表示部に上記操作マニュアルを表示させた後、ユーザが上記操作入力部に対する操作入力を所定時間以上行わなかった場合に、上記操作マニュアルに代えて上記表示部に他の画像を表示させる構成としてもよい。
【0020】
上記の構成によれば、上記操作マニュアルが長時間表示され続けることにより、表示画面の焼きつき等の不具合が生じることを防止できる。また、上記他の画像として、例えば、各種広告情報、各種イベント情報、各種メッセージ情報などを表示させることにより、操作入力が行われていないときに上記表示部を有効利用することができる。
【0021】
また、上記マニュアル表示制御部は、上記複合機または上記外部アプリケーションからHTTPプロトコルを用いて送信されるユーザ操作情報に基づいてユーザが操作入力した内容を検出する構成であってもよい。
【0022】
上記の構成によれば、従来から汎用されているウェブ通信技術(ウェブサーバとウェブブラウザとの間で用いられている通信技術)を用いて上記表示制御装置による表示制御を行うことができる。また、例えば、複合機がファイアウォール内に備えられており、表示制御装置がファイアウォール外に備えられている場合であっても、HTTPプロトコルを用いて複合機から表示制御装置へのユーザ操作情報の通知を行うことにより、ファイアウォールの影響を受けずに表示制御装置にユーザ操作情報の通知を行うことができる。
【0023】
また、上記外部アプリケーションを動作させる外部アプリケーション処理部を備えている構成としてもよい。
【0024】
上記の構成によれば、上記表示制御装置により、上記複合機の装置機能を制御するとともに、上記複合機において利用中のアプリケーションに関する操作マニュアルの表示制御を行うことができる。
【0025】
また、上記マニュアル表示制御部は、上記表示部の表示性能に応じて上記操作マニュアルの表示内容を変更する構成としてもよい。
【0026】
上記の構成によれば、表示部の表示性能に応じたマニュアル表示を行うことができる。
【0027】
また、上記マニュアル表示制御部は、上記複合機に対して任意に装着される装置であるオプション装置が上記複合機に装着されているか否かおよび上記複合機に装着されているオプション装置の種類に応じて上記操作マニュアルの表示内容を変更する構成としてもよい。
【0028】
上記の構成によれば、オプション装置の有無に応じたマニュアル表示を行うことができる。
【0029】
また、上記マニュアル表示制御部は、上記操作入力部を介して操作入力を行っているユーザの属性に応じて上記操作マニュアルの表示内容を変更する構成としてもよい。
【0030】
上記の構成によれば、ユーザの属性に応じたマニュアル表示を行うことができる。
【0031】
本発明の複合機制御システムは、複合機と、上記複合機に備えられる表示部または上記複合機の近傍に配置される表示部の表示内容を制御するための上記したいずれかの表示制御装置とを備えていることを特徴としている。
【0032】
上記の構成によれば、標準アプリケーションであるか外部アプリケーションであるかにかかわらず、各アプリケーションに関する操作マニュアルを統一感のある表示形態で表示させることができる。
【0033】
本発明の表示制御方法は、複合機と、上記複合機に対して通信可能に接続され、上記複合機に備えられる表示部または上記複合機の近傍に配置される表示部の表示内容を制御する表示制御装置とを備えた複合機制御システムにおける表示制御方法であって、上記複合機は、当該複合機の装置機能を当該複合機で動作する標準アプリケーションにより制御する標準機能と、当該複合機の装置機能を通信可能に接続された他の装置で動作する外部アプリケーションにより制御する拡張機能とを有し、かつ当該複合機のユーザからの操作入力を受け付ける操作入力部を備えており、上記標準アプリケーションおよび上記外部アプリケーションの両方についての操作マニュアルの上記表示部への表示を、上記表示制御装置に備えられる各アプリケーションについて共通のマニュアル表示制御部によって制御するマニュアル表示制御工程を含み、上記マニュアル表示制御工程では、ユーザが上記操作入力部を介して操作入力を行っているアプリケーションの操作マニュアルを上記表示部に表示させることを特徴としている。
【0034】
上記の方法によれば、標準アプリケーションであるか外部アプリケーションであるかにかかわらず、各アプリケーションに関する操作マニュアルを統一感のある表示形態で表示させることができる。
【0035】
なお、上記表示制御装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記マニュアル表示制御部として動作させることにより上記表示制御装置をコンピュータにて実現させるプログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に含まれる。
【発明の効果】
【0036】
以上のように、本発明の表示制御装置、複合機制御システム、および表示制御方法によれば、各アプリケーションに関する操作マニュアルを統一感のある表示形態で表示させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の一実施形態にかかる複合機制御システムの構成を示す説明図である。
【図2】図1に示した複合機制御システムに備えられる複合機における処理の流れを示すフローチャートである。
【図3】図1に示した複合機制御システムにおいて、コピーモードが選択された場合に複合機から情報処理装置に送信されるユーザ操作情報の例を示す説明図である。
【図4】図1に示した複合機システムに備えられる複合機の表示部に表示されるアプリ選択画面の一例を示す説明図である。
【図5】図1に示した複合機制御システムにおいて、コピーモードに関する操作マニュアルをディスプレイ装置に表示させる場合の処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】図5に示した処理において複合機の表示部に表示されるコピーモードの初期画面の一例を示す説明図である。
【図7】図5に示した処理において、複合機から情報処理装置に送信されるユーザ操作情報の一例を示す説明図である。
【図8】図5に示した処理において複合機の表示部に表示されるコピー濃度の設定画面の一例を示す説明図である。
【図9】図5に示した処理において情報処理装置からディスプレイ装置に送信されるマニュアル表示データの一例を示す説明図である。
【図10】図5に示した処理においてディスプレイ装置に表示される操作マニュアルの一例を示す説明図である。
【図11】図5に示した処理における通信処理の概要を示す説明図である。
【図12】図1に示した複合機制御システムにおいて、コピーモードに関する操作マニュアルを複合機の表示部に表示させる場合の処理の流れを示すフローチャートである。
【図13】図12の処理において情報処理装置から複合機に送信されるマニュアル表示データの例を示す説明図である。
【図14】図12に示した処理における通信処理の概要を示す説明図である。
【図15】図1に示した複合機制御システムにおいて外部アプリケーションに関する操作マニュアルをディスプレイ装置に表示させる場合の処理の流れを示すフローチャートでる。
【図16】図15に示した処理において、情報処理装置から複合機に送信される文書管理アプリケーションのログイン画面の画面データを示す説明図である。
【図17】図16の画面データに基づいて複合機の表示部に表示されるログイン画面を示す説明図である。
【図18】(a)および(b)は、図15に示した処理において複合機の表示部に表示されるUI画面の例を示す説明図である。
【図19】(a)は図15に示した処理において複合機の表示部に表示されるUI画面の例を示す説明図であり、(b)は図15に示した処理においてディスプレイ装置に表示される操作マニュアルの例を示す説明図である。
【図20】図15に示した処理において複合機、情報処理装置、およびディスプレイ装置の間で行われる通信処理を模式的に示した説明図である。
【図21】図1に示した複合機制御システムにおいて外部アプリケーションに関する操作マニュアルを複合機の表示部に表示させる場合の処理の流れを示すフローチャートでる。
【図22】図21に示した処理において、UI画面における「両面」ボタンが操作された場合に表示部に表示される表示画面(UI画面と操作マニュアルとを含む表示画面)の例を示す説明図である。
【図23】図21に示した処理において複合機と情報処理装置との間で行われる通信処理を模式的に示した説明図である
【図24】図1に示した複合機制御システムにおいて、ユーザが最後に操作入力を行ってから所定時間操作が行われなかった場合に複合機から情報処理装置に送信される放置状態通知の例を示す説明図である。
【図25】図1に示した複合機制御システムに備えられるマニュアル制御アプリケーションの処理の流れを示す説明図である。
【図26】図1に示した複合機制御システムに備えられるマニュアル制御アプリケーションの処理の変形例を示す説明図である。
【図27】図26に示した処理において用いられるスタイルシートの例を示す説明図である。
【図28】図1に示した複合機制御システムにおいて、操作マニュアルをディスプレイ装置に表示させた様子を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
本発明の一実施形態について説明する。
【0039】
(1−1.複合機制御システム100の構成)
図1は、本実施形態にかかる複合機制御システム100の構成を示す説明図である。この図に示すように、複合機制御システム100は、複合機10と、情報処理装置(表示制御装置、他の装置)30と、ディスプレイ装置50とを備えており、情報処理装置30は通信ネットワーク等を介して複合機10およびディスプレイ装置50とそれぞれ通信可能に接続されている。なお、複合機制御システム100に含まれる複合機10、情報処理装置30、およびディスプレイ装置50の数は単数であっても複数であってもよい。また、上記の通信ネットワークは特に限定されるものではなく、例えば、インターネット、電話線、シリアルケーブル、あるいは、他の有線回線もしくは無線回線などの通信回線を利用できる。また、複合機10とディスプレイ装置50とを通信可能に接続してもよく、その場合には、情報処理装置30が複合機10を介してディスプレイ装置50の表示制御を行うようにしてもよく、複合機10が情報処理装置30からの指示に応じてディスプレイ装置50の表示制御を行うようにしてもよい。
【0040】
情報処理装置30は、CPUや専用プロセッサなどの演算処理部、および、RAM、ROM、HDDなどの記憶部などにより構成されるコンピュータ装置であり、1または複数の複合機10に対するウェブサーバ装置として機能する。情報処理装置30は、図1に示したように、通信部31と、ウェブサーバ部32と、外部アプリケーション部33とを備えている。
【0041】
通信部31は、上記通信ネットワークを介して複合機10およびディスプレイ装置50との通信を行う。なお、通信部31は、複合機10との間でHTTPプロトコルを用いた通信を行うようになっている。
【0042】
ウェブサーバ部32は、ウェブサーバのソフトウェアに従って動作するものである。ここで、ウェブサーバとは、インターネット上の情報システムであるWWW(World Wide Web)を構成するサーバー装置の機能を提供するソフトウェアである。ウェブサーバ部32は、通信部31を介して複合機10から要求(HTTPリクエスト)を受信し、当該要求に応じたファイルや画像データ、印刷データ、制御情報などを含む応答(HTTPレスポンス)を、通信部31を介して当該複合機10に返信する機能を有する。
【0043】
外部アプリケーション部(マニュアル表示制御部、外部アプリケーション処理部)33は、ウェブサーバ部32からの指示に応じて、所定のウェブアプリケーションに従った動作を行う。すなわち、外部アプリケーション部33は、ウェブサーバ上で動作する各種のウェブアプリケーションに従った動作を行う。
【0044】
なお、本実施形態では、外部アプリケーション部33が、マニュアル表示アプリケーション33a、文書管理アプリケーション33b、および帳票印刷アプリケーション33cを備えている。ただし、外部アプリケーション部33が備えるアプリケーションはこれに限るものではなく、複合機10の装置機能を制御する他のアプリケーションを備えていてもよい。
【0045】
例えば、外部アプリケーション部33は、複合機10からの要求(HTTPリクエスト)がUI画面(操作画面)の送信要求である場合、操作画面送信アプリケーションに従った動作を行う。具体的には、外部アプリケーション部33は、当該送信要求で示される操作画面のHTMLデータを記憶部(図示せず)から読み出し、ウェブサーバ部32に送る。また、外部アプリケーション部33は、複合機10からの要求が印刷データの送信要求である場合、印刷アプリケーションに従った動作を行う。具体的には、外部アプリケーション部33は、当該送信要求で示されるフォルダ名のフォルダから指定されたファイル名の印刷データを取得し、その印刷データをウェブサーバ部32に送る。
【0046】
ディスプレイ装置50は、複合機10の近傍(例えば複合機10の背面側あるいは側面側など、複合機10に対して操作入力を行うユーザが当該ディスプレイ装置50の表示内容を視認可能な位置)に設置され、複合機10のユーザに対して情報処理装置30(あるいは複合機10)からの指示に応じた各種情報(例えば、UI画面、操作マニュアルなど)を表示する表示装置である。ディスプレイ装置50は、図1に示したように、通信部51、機器制御部52、およびディスプレイ部(表示部)53を備えている。
【0047】
通信部31は、上記通信ネットワークを介して情報処理装置30(あるいは複合機10)との通信を行う。
【0048】
機器制御部52は、情報処理装置30(あるいは複合機10)からの指示に応じた画像をディスプレイ部53に表示させるようにディスプレイ部53の動作を制御する。
【0049】
ディスプレイ部53は、画像データに応じた画像を表示できるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ、CRTディスプレイなどを用いることができる。
【0050】
なお、ディスプレイ部53は、複合機10の表示部13よりも表示画面が大きいことが好ましい。昨今、大型ディスプレイも比較的安価に購入することが可能であり、大型ディスプレイを複合機10の近傍に設置することにより、複合機10のユーザに対して多くの情報を視認性よく表示することができる。
【0051】
次に、複合機10の構成について説明する。複合機10は、コピー機能、スキャン機能、印刷機能、ファクシミリの送受信機能、画像データの送信機能などの複数の装置機能を実行することが可能な装置である。また、複合機10は、複合機10の内部に備えられたプログラム(ネイティブアプリケーション、標準アプリケーション)に基づいて当該複合機10の装置機能を制御する標準機能と、情報処理装置30において動作するアプリケーション(外部アプリケーション、OSA(Open System architecture)アプリケーション)により当該複合機10の装置機能を制御する拡張機能とを備えている。上記標準機能のプログラムは、複合機10の記憶部(図示せず)に記憶されており、機器制御部16が当該プログラムを実行するようになっている。また、上記拡張機能は情報処理装置30の外部アプリケーション部33が当該情報処理装置30の記憶部(図示せず)に記憶されているアプリケーションプログラムを実行することによって実現される。
【0052】
図1に示したように、複合機10は、操作部11、画像読取部14、画像形成部15、ウェブブラウザ部18、通信部17、および機器制御部16を備えている。
【0053】
操作部11は、ユーザに対して情報を提示するとともに、ユーザからの入力を受け付けるユーザインターフェースであり、例えば液晶ディスプレイなどの表示部(操作画面表示部)13と、各種の入力キーを有する入力部(操作入力部)12とを備えている。なお、操作部11は、表示部13と入力部12とが一体として構成されたタッチパネルであってもよい。
【0054】
画像読取部14は、スキャナと、原稿をスキャナの読取位置まで搬送する原稿搬送部とを備えており、原稿に印刷された文字や画像などを所定の解像度で読み取り、上記原稿の画像データを取得する。
【0055】
画像形成部15は、用紙などの記録シートに対して、画像データに応じた画像(例えば、文字、写真、グラフィック、あるいはこれらの組み合わせなど)を印刷するためのものである。本実施形態では、画像形成部15として、感光体ドラム、帯電装置、露光装置、現像装置、転写装置、定着装置、および用紙トレイなどを備えた電子写真方式の画像形成装置を用いている。ただし、画像形成部15の構成の構成はこれに限らず、例えばインクジェット方式等の他の方式の画像形成装置を用いてもよい。
【0056】
通信部17は、情報処理装置30などの外部の装置との間での通信を行う通信インターフェースである。本実施形態では、上述したように、通信部17は、情報処理装置30とHTTPプロトコルを用いて通信する。
【0057】
ウェブブラウザ部18は、汎用されているウェブブラウザのソフトウェアに従った動作を行うものである。ウェブブラウザ部18は、情報処理装置30が有するウェブサーバ部32と通信部17を介して通信を行い、操作画面情報や制御情報を受信する。そして、複合機10は、受け取った制御情報に基づいて複合機10の各種機能(例えば、スキャン機能、印刷機能、通信機能など)を実行する。具体的には、例えば、複合機10における情報処理装置30の外部アプリケーション部33と連携する手段は、情報処理装置30から操作画面を示すHTML(Hypertext Markup Language)データを受け取り、当該HTMLデータで示される操作画面を表示させる。そして、複合機10は、操作画面に対してユーザから入力された指示内容を情報処理装置30に送信し、情報処理装置30内の外部アプリケーション部33が上記指示内容の解析結果に応じて送信してくる制御コマンドを受信し、当該制御コマンドの指示に応じて各種機能を実行する。
【0058】
機器制御部16は、複合機10の各部の動作を制御する。具体的には、標準機能を実行する場合、機器制御部16は、操作部11を介して入力されるユーザからの指示と、複合機10の内部に記憶されているプログラム(ネイティブアプリケーション)とに基づいて複合機10の各部の動作を制御する。また、拡張機能を実行する場合、機器制御部16は、操作部11を介して入力されるユーザからの指示に応じて情報処理装置30の外部アプリケーション部33から送信されてくる制御指示に基づいて複合機10の各部の動作を制御する。
【0059】
例えば、標準機能の1つであるコピーモードを実行する場合、ユーザは操作部11の入力部12を介してコピーの実行指示を行う。この実行指示は機器制御部16に伝達され、機器制御部16が複合機10内の標準コピーアプリケーション(ネイティブアプリケーション)に基づいて画像読取部14を制御して原稿のスキャン処理を行わせるとともに、スキャン処理中もしくはスキャン処理後に、画像形成部15を制御して印刷処理を行わせる。
【0060】
また、拡張機能を実行する場合、機器制御部16は情報処理装置30から受信したUI画面を表示部13に表示させる。また、このUI画面に対する入力部12を介したユーザからの指示入力を受け付けると、この指示入力を、通信部17を介して情報処理装置30に送信する。そして、機器制御部16は、通信部17が情報処理装置30から送信されてくる制御指示を受信すると、この制御指示に応じて複合機10の各部の動作を制御する。
【0061】
なお、本実施形態では、標準機能の実行中に当該標準機能に関する操作マニュアルを表示させる処理、および拡張機能の実行中に当該拡張機能に関する操作マニュアルを表示させる処理の両方を、情報処理装置30の外部アプリケーション部33に備えられるマニュアル表示アプリケーション33aが制御するようになっている。操作マニュアルの表示制御方法の詳細については後述する。
【0062】
(1−2.複合機10の動作)
次に、複合機10における処理の流れについて説明する。図2は、複合機10における処理の概要を示すフローチャートである。
【0063】
複合機10の機器制御部16は、複合機10の電源が投入されると、表示部13にモード選択画面を表示させる(S1)。本実施形態では、このモード選択画面において、コピーモード、イメージ送信モード、およびOSAモードのいずれかを選択可能になっている。コピーモードおよびイメージ送信モードは、それぞれ複合機10の標準機能に基づくコピー処理および画像送信処理を行うモードであり、OSAモードは情報処理装置30の外部アプリケーション部33の制御に基づいて複合機10の装置機能を制御する拡張機能の処理を行うモードである。なお、複合機10の電源投入時に、上記各モードのうち予め設定されたいずれかのモードがデフォルトモードとして選択され、必要に応じてユーザが他のモードに切り替える操作を行うようにしてもよい。
【0064】
次に、機器制御部16は、ユーザが選択したモードがコピーモードであるか否かを判断し(S2)、コピーモードが選択されたと判断した場合には、コピーモードが選択されたことを示すユーザ操作情報を生成してウェブブラウザ部18および通信部17を介して情報処理装置30に送信する(S3)。図3は、コピーモードが選択された場合に複合機10から情報処理装置30に送信されるユーザ操作情報の例を示している。コピー画面が選択された情報を示すため、<Screen>タグにコピーモードを示す「COPY」が格納されている。また、コピー画面の初期画面を表示するための操作内容であるため、<Button>タグには何の情報も格納されていない。なお、図3は、ユーザ操作情報としてXML形式のタグデータを送信する場合の例を示しているが、ユーザ操作情報のデータ形式はこれに限らず、例えばHTML形式、あるいは他の形式であってもよい。XML形式を用いる場合にはタグの定義を容易に変更できるというメリットがあり、HTML形式の場合にはファイアウォール内の複合機10からファイアウォール外の情報処理装置30に向けて容易に通知を送ることができるというメリットがある。
【0065】
その後、機器制御部16は、複合機10内の記憶部(図示せず)に記憶されているコピーアプリケーションに基づいてコピーモードの処理を実行し(S4)、S13の処理に進む。
【0066】
また、S2においてコピーモードが選択されていないと判断した場合、機器制御部16は、ユーザが選択したモードがイメージ送信モードであるか否かを判断し(S5)、イメージ送信モードが選択されたと判断した場合には、イメージ送信モードが選択されたことを示すユーザ操作情報を生成してウェブブラウザ部18および通信部17を介して情報処理装置30に送信する(S6)。上記ユーザ操作情報としては、例えば、図3における<Screen>タグの「COPY」をイメージ送信モードであることを示す「IMAGE SEND」に置き換えたデータが送信される。その後、機器制御部16は、複合機10内の記憶部(図示せず)に記憶されているイメージ送信アプリケーションに基づいてイメージ送信モードの処理を実行し(S7)、S13の処理に進む。
【0067】
また、S5においてイメージ送信モードが選択されていないと判断した場合、機器制御部16は、ユーザが選択したモードがOSAモードであると判断し、OSAモードが選択されたことを示すユーザ操作情報を生成してウェブブラウザ部18および通信部17を介して情報処理装置30に送信する(S8)。また、機器制御部16は、OSAモードにおいて利用可能な外部アプリケーションの中からユーザに所望するアプリケーションを選択させるためのアプリ選択画面を表示部13に表示させる(S9)。例えば、OSAモードが選択されたことを示すユーザ操作情報の通知を受けた情報処理装置30(ウェブサーバ部32)が、利用可能な外部アプリケーションの一覧を示すUI画面(アプリ選択画面)の画面データを生成して複合機10に送信し、複合機10の機器制御部16が当該画面データに応じてアプリ選択画面を表示部13に表示させるようにしてもよい。図4はアプリ選択画面の一例を示す説明図である。この図に示すように、本実施形態では、OSAモードにおいて、文書管理アプリケーションおよび帳票印刷アプリケーションを選択可能になっている。
【0068】
その後、機器制御部16は、ユーザからのアプリ選択指示を受け付けると、選択されたアプリが文書管理アプリケーションであるか否かを判断し(S10)、文書管理アプリケーションが選択されたと判断した場合には、情報処理装置30上で動作する文書管理アプリケーション33bの制御指示に従って文書管理アプリケーションの処理を実行し(S11)、S13の処理に進む。一方、S10において文書管理アプリケーションが選択されていないと判断した場合、機器制御部16は、帳票印刷アプリケーションが選択されたと判断し、情報処理装置30上で動作する文書管理アプリケーション33bの制御指示に従って帳票印刷アプリケーションの処理を実行し(S12)、S13の処理に進む。
【0069】
このように、本実施形態では、標準機能の処理であるか拡張機能の処理であるかにかかわらず、機器制御部16がユーザからの操作入力の内容を示すユーザ操作情報を生成して情報処理装置30に適宜通知するようになっている。これにより、情報処理装置30に備えられるマニュアル表示アプリケーション33aが、標準機能の各アプリケーションおよび拡張機能の各アプリケーションについて、ユーザの操作入力に応じた操作マニュアルを表示させるように制御できるようになっている。すなわち、本実施形態では、標準機能であるか拡張機能であるかにかかわらず、各アプリケーションに関する操作マニュアルの表示制御を各アプリケーションについて共通のマニュアル表示アプリケーション33aが行うようになっている。操作マニュアルの表示制御の詳細については後述する。
【0070】
(1−3.コピーモードの処理)
図5は、コピーモードにおいて、操作マニュアルをディスプレイ装置50に表示させる場合における複合機制御システム100の処理の流れを示すフローチャートである。図2のS1で表示したモード選択画面においてコピーモードが選択されると、複合機10の機器制御部16は、複合機10の記憶部(図示せず)からコピーモードの初期画面データを読み出し、この初期画面データに応じて表示部13に初期画面を表示させる(S21)。図6はコピーモードの初期画面の一例を示す説明図である。
【0071】
次に、機器制御部16は、実行ボタンが操作されたか否かを判断する(S22)。そして、実行ボタンが操作されたと判断した場合、複合機10に実装されているコピーアプリケーションに応じて、その時点で設定されている設定条件に基づくコピー処理を実行し(S23)、S21の処理に戻る。
【0072】
一方、S22において実行ボタンが操作されていないと判断した場合、機器制御部16はいずれかの設定ボタンが操作されたか否かを判断する(S24)。そして、どの設定ボタンも操作されていないと判断した場合、機器制御部16はS21の処理に戻る。
【0073】
S24においていずれかの設定ボタンが操作されたと判断した場合、機器制御部16は、操作された設定ボタンに対応するユーザ操作情報をウェブブラウザ部18および通信部17を介して情報処理装置30に送信するとともに(S25)、操作された設定ボタンに対応する設定画面(UI画面)を複合機10の記憶部(図示せず)から読み出して表示部13に表示させる(S26)。
【0074】
本実施形態では、図6に示したように、「コピー濃度」、「用紙」、「倍率」、「特別機能」、「両面コピー」、「アウトプット」の各設定ボタンを選択可能になっている。「コピー濃度」は記録シートへの印字濃度を設定するための設定ボタンである。「用紙」は記録シートのサイズ・種類を選択するための設定ボタンである。「倍率」はコピーする画像のサイズ(オリジナルの画像データに対する倍率)を設定するための設定ボタンである。「両面コピー」は両面コピーを行うか片面コピーを行うかを選択するための設定ボタンである。「アウトプット」はコピー後の記録シートの排出先を設定するための設定ボタンである。「特別機能」は上記した以外の各種設定を行うための設定ボタンである。
【0075】
図7は、S24において「コピー濃度」ボタンが操作された場合に複合機10から情報処理装置30に送信されるユーザ操作情報の一例を示している。この図に示すように、本実施形態では、<Screen>タグにコピーモードであることを示す「COPY」が格納され、<Screen>タグに設定項目が「コピー濃度」であることを示す「EXPOSURE」が識別子として格納されたユーザ操作情報の通知(複合機発通知)が情報処理装置30に送信される。なお、ユーザ操作情報のデータ形式はXML形式に限らず、例えば、HTML形式、あるいは他の形式であってもよい。また、本実施形態では、ユーザ操作情報として、現在表示中の画面情報やユーザが操作したボタンの内容などの通知を行っているが、これに限るものではなく、ユーザの操作内容を特定できる内容であればよい。例えば、画面やボタンを識別するためのID情報、あるいは画面内の座標情報などをユーザ操作情報として情報処理装置30に送信するようにしてもよい。
【0076】
図8は、S24において「コピー濃度」ボタンが操作された場合に複合機10の表示部13に表示される「コピー濃度」の設定画面の一例を示している。
【0077】
情報処理装置30のマニュアル表示アプリケーション33aは、複合機10から送信されたユーザ操作情報を通信部31が受信すると(S31)、当該ユーザ操作情報に対応するマニュアル表示データを検索(あるいは生成)し(S32)、通信部31を介してディスプレイ装置50に送信する(S33)。具体的には、情報処理装置30は、複合機10から送信されたユーザ操作情報に含まれる識別情報(モードの識別情報、設定項目の識別情報など)と、マニュアル表示データとを予め対応付けたテーブルを予め記憶しており、マニュアル表示アプリケーション33aは、上記テーブルを参照することにより、マニュアル表示データを検索する。あるいは、マニュアル表示アプリケーション33aがユーザ操作情報に応じてマニュアル表示データを生成するようにしてもよい。例えば、HTMLなどの文書形式(例えば節や段落が明確に定義・分類された構造化文書)で記載された操作マニュアルのデータを記憶しておき、操作マニュアルにおけるユーザ操作情報に応じた部分にスタイルシート(フォントの種類、文字の大きさ、文字の色、行間の幅、および背景色のうちの少なくとも1つの項目を規定した文書の表示方法の雛形)を適用することにより、マニュアル表示アプリケーション33aがマニュアル表示データを生成するようにしてもよい。
【0078】
図9は、情報処理装置30からディスプレイ装置50に送信されるマニュアル表示データの一例を示す説明図である。この図に示したデータにおける、<Screen>タグの「マニュアルデータ」と記載している箇所には、操作マニュアルの画像データや、HTMLで構成された画面データが格納される。
【0079】
また、ディスプレイ装置50の機器制御部52は、通信部51が情報処理装置30から送信されたマニュアル表示データを受信すると(S41)、当該マニュアル表示データに応じた画像をディスプレイ部53に表示させる(S42)。図10は、ディスプレイ部53に表示される操作マニュアル(コピーモードにおける濃度設定に関する操作マニュアル)の例を示す説明図である。
【0080】
複合機10の機器制御部16は、設定画面に対するユーザからの設定変更指示の入力が行われたか否かを判断し(S27)、設定変更指示の入力が行われた場合には当該指示に応じて設定内容を変更する(S28)。また、機器制御部16は、ユーザから設定画面の表示終了指示が行われたから否かを判断し(S29)、行われていない場合にはS26の処理に戻り、行われた場合にはS21の処理に戻る。
【0081】
図11は、図5に示したコピーモードの処理において複合機10、情報処理装置30、およびディスプレイ装置50の間で行われる通信処理を模式的に示した説明図である。この図に示すように、ユーザが複合機10の設定ボタンを選択操作すると、その操作内容を示すユーザ操作情報が複合機10から情報処理装置30に送信される(複合機発通知)。情報処理装置30において動作するマニュアル表示アプリケーション33aは、複合機10から受信したユーザ操作情報に応じたマニュアル表示データを検索あるいは生成し、ディスプレイ装置50に送信する。これにより、ユーザ操作に応じた操作マニュアルがディスプレイ装置50に表示される。
【0082】
このように、本実施形態では、ユーザが設定ボタンを選択操作すると、選択した設定ボタンに対応する設定画面(UI画面)が表示部13に表示されるとともに、選択した設定ボタンに対応する操作マニュアルがディスプレイ装置50に表示される。したがって、ユーザは、ディスプレイ部53に表示される操作マニュアルを適宜参照しながら、設定画面に対する設定入力を行うことができる。
【0083】
なお、上記の説明では、コピーモードの処理において、操作マニュアルをディスプレイ装置50に表示させる場合について説明したが、これに限らず、操作マニュアルを複合機10の表示部13に表示させるようにしてもよい。
【0084】
図12は、コピーモードにおいて、操作マニュアルを複合機10の表示部13に表示させる場合の複合機制御システム100における処理の流れを示すフローチャートである。図2のS1で表示したモード選択画面においてコピーモードが選択されると、複合機10の機器制御部16は、複合機10の記憶部(図示せず)からコピーモードの初期画面データを読み出し、この初期画面データに応じて表示部13に初期画面を表示させる(S51)。コピーモードの初期画面としては、上述した図6と同様の画面を用いることができる。
【0085】
次に、機器制御部16は、実行ボタンが操作されたか否かを判断する(S52)。そして、実行ボタンが操作されたと判断した場合、複合機10に実装されているコピーアプリケーションに応じて、その時点で設定されている設定条件に基づくコピー処理を実行し(S53)、S51の処理に戻る。
【0086】
一方、S52において実行ボタンが操作されていないと判断した場合、機器制御部16はいずれかの設定ボタンが操作されたか否かを判断する(S54)。そして、いずれの設定ボタンも操作されていないと判断した場合、機器制御部16はS51の処理に戻る。
【0087】
S54においていずれかの設定ボタンが操作されたと判断した場合、機器制御部16は、操作された設定ボタンに対応するユーザ操作情報を情報処理装置30に送信する(S55)。上記ユーザ操作情報としては、上述した図5に関する説明と同様のものを用いることができる。
【0088】
情報処理装置30のマニュアル表示アプリケーション33aは、複合機10から送信されたユーザ操作情報を通信部31が受信すると(S61)、当該ユーザ操作情報に対応するマニュアル表示データを検索あるいは生成し(S62)、通信部31を介してディスプレイ装置50に送信する(S63)。
【0089】
なお、操作マニュアルのデータが情報処理装置30に格納されている場合には、上述した図5に関する説明と同様の方法でマニュアル表示データを生成あるいは検索すればよい。また、操作マニュアルのデータが複合機10に格納されている場合には、操作マニュアルのどのページを表示させるかを示すページ指定情報をマニュアル表示データとして生成し、複合機10に送信するようにしてもよい。
【0090】
具体的なマニュアル表示データの生成方法としては、例えば、複合機10から送信されたユーザ操作情報に含まれる識別情報(モードの識別情報、設定項目の識別情報など)と、どのマニュアルのどのページ(あるいはどのページのどの部分)を表示させるのかを示すページ指定情報とを対応付けたテーブルを予め記憶しておき、マニュアル表示アプリケーション33aが、上記テーブルを参照することにより、ページ指定情報を検索してマニュアル表示データを生成するようにしてもよい。図13は、操作マニュアルの26ページを表示させる場合に情報処理装置30から複合機10に送信されるマニュアル表示データの例を示している。
【0091】
また、HTMLなどの文書形式で記載された操作マニュアルのデータを複合機10に記憶させておき、マニュアル表示アプリケーション33aが、ページ指定情報とこのページ指定情報の表示に適用するスタイルシートとを含むマニュアル表示データを生成して送信するようにしてもよい。
【0092】
また、マニュアル表示アプリケーション33aが、複合機10からページ指定情報に対応する操作マニュアルのデータを取得し、取得した上記データに基づいて表示画面データを生成し、生成した表示画面データを含むマニュアル表示データを複合機10に送信するようにしてもよい。
【0093】
複合機10の機器制御部16は、通信部17が情報処理装置30から送信されたマニュアル表示データを受信すると(S56)、当該マニュアル表示データに応じた操作マニュアルの画像と、S54で検出したユーザが操作した設定ボタンに対応する設定画面とを複合機10の表示部13に表示させる(S57)。上記設定画面としては、上述した図5に関する説明と同様のものを用いることができる。また、操作マニュアルの画像としては、上述した図10と同様のものを用いることができる。なお、設定画面の表示領域と操作マニュアルの表示領域とは、予め定められていてもよく、マニュアル表示アプリケーション33aが指定するようにしてもよい。本実施形態では、表示部13は横長の矩形形状を有しており、表示部13の長手方向の略左半分を設定画面の表示領域(操作エリア)、表示部13の長手方向の略右半分を操作マニュアルの表示領域(マニュアル表示エリア)として予め設定している。
【0094】
その後、複合機10の機器制御部16は、設定画面に対するユーザからの設定変更指示の入力が行われたか否かを判断し(S58)、設定変更指示の入力が行われた場合には当該指示に応じて設定内容を変更する(S59)。また、機器制御部16は、ユーザから設定画面の表示終了指示が行われたから否かを判断し(S60)、行われていない場合にはS57の処理に戻り、行われた場合にはS51の処理に戻る。
【0095】
図14は、図12に示したコピーモードの処理において複合機10と情報処理装置30との間で行われる通信処理を模式的に示した説明図である。この図に示すように、ユーザが複合機10の設定ボタンを選択操作すると、その操作内容を示すユーザ操作情報が複合機10から情報処理装置30に送信される(複合機発通知)。情報処理装置30において動作するマニュアル表示アプリケーション33aは、複合機10から受信したユーザ操作情報に応じたマニュアル表示データ(ページ指定情報を含むマニュアル表示データ、あるいは、表示画面データ(マニュアルデータ。例えば操作マニュアルを含むHTML形式の画面データ)を含むマニュアル表示データ)を検索あるいは生成し、複合機10に送信する。これにより、ユーザ操作に応じた操作マニュアルが複合機10の表示部13に表示される。
【0096】
なお、上記の説明では、コピーモードの処理を行う場合について主に説明したが、他の標準機能(イメージ送信モード等)の処理を行う場合についても、操作マニュアルの表示方法は略同様である。また、上記の説明では、「コピー濃度」の設定を行う場合について説明したが、他の項目(例えば、「用紙」、「倍率」、「特別機能」、「両面コピー」、「アウトプット」など)の設定を行う場合についても、操作マニュアルの表示方法は略同様である。
【0097】
(1−4.OSAモードの処理)
図15は、OSAモードにおいて、操作マニュアルをディスプレイ装置50に表示させる場合における複合機制御システム100の処理の流れを示すフローチャートであり、情報処理装置30において動作する外部アプリケーションの1つである文書管理アプリケーション33bが選択された場合の例を示している。なお、ここでは、文書管理アプリケーション33bが選択された場合について説明するが、他の外部アプリケーションを実行する場合についても操作マニュアルの表示方法は略同様である。
【0098】
複合機10の機器制御部16は、図4に示したアプリ選択画面(外部アプリケーション選択画面)において文書管理アプリケーション33bの選択指示を受け付けると(S71)、ウェブブラウザ部18および通信部17を介して情報処理装置30のウェブサーバ部32に文書管理アプリケーション33bのログイン画面の送信要求を送信する(S72)。
【0099】
情報処理装置30のウェブサーバ部32は、通信部31が複合機10からログイン画面の送信要求を受信すると(S91)、文書管理アプリケーション33bからログイン画面の画面データを取得し、通信部31を介して複合機10に返信する(S92)。
【0100】
複合機10の機器制御部16は、ウェブブラウザ部18および通信部17を介して情報処理装置30から送信されてくるログイン画面の画面データを受信し、当該画面データに基づいて表示部13にログイン画面を表示させる(S73)。図16は情報処理装置30から複合機10に送信される文書管理アプリケーションのログイン画面の画面データ(画面データを構成するHTMLデータ)の一例を示す説明図であり、図17はこの画面データに応じて複合機10の表示部13に表示されるログイン画面を示す説明図である。これら各図に示すように、上記ログイン画面は、認証情報としてログイン名およびパスワードの入力を要求するようになっている。
【0101】
複合機10の機器制御部16は、上記ログイン画面に対してユーザが入力した認証情報(ここでは、ログイン名およびパスワード)を受け付け(S74)、ウェブブラウザ部18および通信部17を介して情報処理装置30に送信する(S75)。具体的には、S92において情報処理装置30から複合機10に送信される上記画面データには、図16に示したように、認証情報の送信先アドレス(図16に示した「http://123.123.123.123/app/auth」)が含まれており、ユーザが各認証情報を入力して「ログイン」ボタンを押すと、入力された各認証情報が上記送信先アドレスに送信されるようになっている。これにより、複合機10のユーザが入力した認証情報が情報処理装置30に送信されるようになっている。
【0102】
文書管理アプリケーション33bは、通信部31およびウェブサーバ部32を介して複合機10から認証情報を受信すると(S93)、受信した認証情報と予め記憶している文書管理アプリケーション33bの利用を許可するユーザの認証情報である許可認証情報とを比較することにより、認証処理を行う(S94)。そして、認証処理の結果に基づいて文書管理アプリケーション33bの利用を許可するか否かを判断し(S95)、許可しないと判断した場合には処理を終了する。この際、利用を許可できない旨(入力された認証情報が登録されている許可認証情報に含まれていない旨)をウェブサーバ部32および通信部31を介して複合機10に応答するようにしてもよい。また、S92で送信したログイン画面をウェブサーバ部32および通信部31を介して複合機10に再送し、認証情報の再入力を求めるようにしてもよい。
【0103】
S95において文書管理アプリケーション33bの利用を許可すると判断した場合、文書管理アプリケーション33bは、文書管理アプリケーションのUI画面データを、通信部31を介して複合機10に送信する(S96)。
【0104】
複合機10の機器制御部16は、通信部17およびウェブブラウザ部18を介して情報処理装置30から送信されてくるUI画面データを受信すると、当該UI画面データに応じたUI画面を表示部13に表示させる(S76)。図18(a)は表示部13に表示される文書管理アプリケーション33bのUI画面の一例を示す説明図である。この図に示す例では、UI画面に「原稿サイズ」、「両面」、「ファイル形式」、および「スキャン」ボタンが含まれている。「スキャン」ボタンは、その時点で設定されている設定内容に基づいてスキャン処理を開始(実行)させるための指示入力を行うためのボタンである。「原稿サイズ」ボタンは、スキャン処理を行う原稿のサイズを設定するためのボタンである。「両面」ボタンは、原稿の片面のみを読み取るか両面を読み取るか等の設定を行うためのボタンである。「ファイル形式」はスキャン処理によって取得する画像データのファイル形式を設定するためのボタンである。
【0105】
その後、複合機10の機器制御部16は、UI画面に対するユーザの操作入力を受け付け(S77)、当該操作入力に応じたユーザ操作情報をウェブブラウザ部18および通信部17を介して情報処理装置30に送信する(S78)。
【0106】
なお、OSAモードでは、複合機10の機器制御部16は外部アプリケーションから送信されてくる画面データおよび制御情報に基づいて表示部13へのUI画面の表示および各部の動作を制御するようになっている。このため、機器制御部16は、ウェブブラウザ部18が外部アプリケーションから取得した画面データを単に表示部13に表示させているだけであり、表示部13に現在どのような画像が表示されており、どのような機能が実行されるかを把握していない。したがって、OSAモードにおいては、機器制御部16は、ユーザの操作入力を解析してその内容を示す情報を生成して情報処理装置30に送信することができない。このため、上記のユーザ操作情報は、ユーザの操作内容を解析した結果を示すものではなく、表示部13に対するタッチ操作位置の座標を示す位置情報ものであってもよい。この場合、外部アプリケーションが上記の位置情報に基づいてユーザの操作内容(どのボタンが操作されたか)を解析することになる。
【0107】
また、例えば、UI画面データにおいて、UI画面に表示する各ボタンと当該ボタンが操作されたときに送信するユーザ操作情報および送信先アドレスを対応付けておき、操作されたボタンに対応する送信先アドレスに当該ボタンに対応するユーザ操作情報を送信するようにしてもよい。すなわち、複合機10が外部アプリケーションの制御に基づいて動作している間は、外部アプリケーションは、必ずしも複合機10に専用のユーザ操作情報を生成させることなく、外部アプリケーション自身が複合機10に送信するコンテンツ(各種画面データ、制御指示等)の記載の仕方によってユーザ操作情報を取得することができる。例えば、図18(a)のUI画面に対応する画面データにおいて、「両面」ボタンには当該ボタンが操作されたときにアクセスするアクセス先(例えばhttp://123.123.123.123/app/setting/duplex.htmlといったリンク先)が対応付けられておいてもよい。これにより、「両面」ボタンが操作されると、上記アクセス先に対してリクエストが送信され、外部アプリケーションがユーザの操作内容を検知することができる。
【0108】
S78においてユーザ操作情報を送信した後、機器制御部16は、送信したユーザ操作情報がスキャン処理の開始指示(図18(a)に示したUI画面における「スキャン」ボタンの操作)であるか否かを判断する(S79)。
【0109】
そして、スキャン処理の開始指示であると判断した場合、機器制御部16は、情報処理装置30(文書管理アプリケーション33b)から送信されてくるスキャンコマンドを通信部17およびウェブブラウザ18を介して受信し(S80)、当該スキャンコマンドに応じた処理を実行し(S81)、スキャンした画像データ(スキャン画像データ)を上記スキャンコマンドに示されている送信先アドレスに送信(S82)して処理を終了する。
【0110】
一方、スキャン処理の開始指示ではないと判断した場合、S76に移行し、情報処理装置30(文書管理アプリケーション33b)から送信されてくるUI画面の画面データを通信部17およびウェブブラウザ部18を介して受信して当該画面データに応じたUI画面を表示部13に表示させる。例えば、図18(a)に示したUI画面において「両面」ボタンが操作された場合、当該操作を示すユーザ操作情報が情報処理装置30(文書管理アプリケーション33b)に送信され、その応答として情報処理装置30(文書管理アプリケーション33b)から複合機10に返信されるUI画面の画面データに基づいて図18(b)に示すUI画面が表示部13に表示される。なお、この画面データでは、UI画面に含まれる各ボタンに当該ボタンが操作されたときにアクセスすべきアクセス先を示す情報が対応付けられている。例えば、「両面横綴じ」ボタンには、アクセス先を示す情報としてhttp://123.123.123.123/app/setting/duplex.html?selected=dupBookletというリクエストURLが対応付けられている。また、このリクエストURLにはクエリselectedが付与されており、文書管理アプリケーション33bはこの設定値を参照することで両面横綴じが選択されたことを検知することができる。なお、文書管理アプリケーション33bは、上記設定値を取得すると、それに応じて文書管理処理に適用する設定を両面横綴じに変更し、複合機10に対して図18(a)のUI画面を再び表示させるための画面データを応答する。
【0111】
文書管理アプリケーション33bは、通信部31およびウェブサーバ部32を介して複合機10から送信された操作入力情報を受け取ると(S97)、この操作入力情報に基づいて、複合機10のユーザが行った操作がスタート指示(図18(a)に示したUI画面における「スキャン」ボタンの操作)であるか否かを判断する(S98)。
【0112】
スタート指示であると判断した場合、文書管理アプリケーション33bは、その時点で設定されている設定内容に基づいて複合機10にスキャン処理を行わせるためのスキャンコマンドを作成し、ウェブサーバ部32および通信部31を介して複合機10に送信させる(S99)。
【0113】
その後、文書管理アプリケーション33bは、複合機10から上記スキャンコマンドに基づくスキャン処理によって取得したスキャン画像データを通信部31およびウェブサーバ部32を介して受信し、所定の保存先に保存する(S100)。
【0114】
そして、文書管理アプリケーション33bは、ログアウトするか否かを判断し(S101)、ログアウトしない場合にはS96の処理に戻ってUI画面(例えば図18(a)に示したUI画面)を複合機10に送信させる。一方、ログアウトすると判断した場合、文書管理アプリケーション33bは、所定のログアウト処理を行い(S104)、動作を終了する。
【0115】
一方、S98においてスタート指示ではないと判断した場合、文書管理アプリケーション33bは、ユーザ操作情報(あるいはユーザ操作情報に対応する通知;OSA発通知)をマニュアル表示アプリケーション33aに送信(伝達)するとともに(S102)、ユーザ操作が当該アプリケーションによる処理の設定変更を要するものであるか否かを判断する(S103)。例えば、図18(a)のUI画面において「原稿サイズ」ボタン、「両面」ボタン、あるいは「ファイル形式」ボタンが操作された場合、文書管理アプリケーション33bは、設定変更を要しないUI画面の更新指示であると判断する。なお、情報処理装置30からディスプレイ装置50に送信される上記のユーザ操作情報(OSA発通知)としては、上述した複合機10から情報処理装置30に送信されるユーザ操作情報(複合機発通知)と同様、例えば、XML形式、HTML形式、あるいはその他の形式の情報を用いることができる。
【0116】
S103において設定変更を要する指示ではないと判断した場合、文書管理アプリケーション33bは、S96の処理に移行し、操作されたボタンに対応するUI画面の画面データをウェブサーバ部32および通信部31を介して複合機10に送信する。これにより、複合機10の機器制御部16は、情報処理装置30から受信した上記画面データに基づいて表示部13に表示させるUI画面を更新する(S76)。例えば、図18(a)に示したUI画面において「両面」ボタンが操作された場合、両面スキャンに関する設定入力を行うためのUI画面である図19(a)に示すUI画面が表示部13に表示される。
【0117】
一方、S103において設定変更を要する指示であると判断した場合、文書管理アプリケーション33bは、ユーザ操作情報に基づいて設定変更を行い(S104)、S96に移行して設定変更後に表示すべきUI画面のUI画面の画面データをウェブサーバ部32および通信部31を介して複合機10に送信する。
【0118】
また、情報処理装置30上で動作するマニュアル表示アプリケーション33aは、文書管理アプリケーション33bからユーザ操作情報(OSA発通知)を受け取ると(S110)、このユーザ操作情報に対応するマニュアル表示データを検索(あるいは生成)し(S111)、通信部31を介してディスプレイ装置50に送信する(S112)。マニュアル表示データの検索方法(あるいは生成方法)としては上述したコピーモードの場合と略同様の方法を用いることができる。
【0119】
また、ディスプレイ装置50の機器制御部52は、通信部51が情報処理装置30から送信されたマニュアル表示データを受信すると(S121)、当該マニュアル表示データに応じた画像をディスプレイ部53に表示させる(S122)。これにより、例えば、図18(a)に示したUI画面において「両面」ボタンが操作された場合、ディスプレイ装置50のディスプレイ部53に図19(b)に示す操作マニュアルが表示される。すなわち、複合機10の表示部13には両面スキャンに関する操作入力を行うためのUI画面(図19(a)参照)が表示され、ディスプレイ装置50のディスプレイ部53には両面スキャンに関する操作マニュアル(図19(b)参照)が表示される。これにより、ユーザは、ディスプレイ装置50のディスプレイ部53に表示される操作マニュアルを参照し、表示部13に表示されるUI画面に対する操作入力を行うことができる。
【0120】
図20は、図15に示したOSAモードの処理(文書管理処理)において複合機10、情報処理装置30、およびディスプレイ装置50の間で行われる通信処理を模式的に示した説明図である。この図に示すように、ユーザが複合機10の設定ボタンを選択操作すると、そのユーザ操作情報が複合機10から情報処理装置30に送信され、情報処理装置30で動作する文書管理アプリケーション33b(OSAアプリケーション)から複合機10に当該ユーザ操作情報に応じたUI画面の画面データが送信されるとともに、当該ユーザ操作情報が文書管理アプリケーション33b(OSAアプリケーション)からマニュアル表示アプリケーション33aに伝達される。上記ユーザ操作情報を受け取ったマニュアル表示アプリケーション33aは、当該ユーザ操作情報に応じた操作マニュアルを表示させるためのマニュアル表示データをディスプレイ装置50に送る。
【0121】
このように、ユーザがUI画面に対する操作を行うと、その操作内容に応じた他のUI画面が表示部13に表示されるとともに、当該操作内容に応じた操作マニュアルがディスプレイ装置50に表示される。したがって、ユーザは、ディスプレイ装置50のディスプレイ部53に表示される操作マニュアルを適宜参照しながら、UI画面に対する設定入力を行うことができる。
【0122】
なお、上記の説明では、OSAモードの処理において、操作マニュアルをディスプレイ装置50に表示させる場合について説明したが、これに限らず、操作マニュアルを複合機10の表示部13に表示させるようにしてもよい。
【0123】
図21は、OSAモードにおいて、操作マニュアルを複合機10の表示部13に表示させる場合における複合機制御システム100の処理の流れを示すフローチャートであり、情報処理装置30において動作する外部アプリケーションの1つである文書管理アプリケーション33bが選択された場合の例を示している。なお、説明の便宜上、図15に示したフローチャートと同じ処理(ステップ)については同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0124】
図15の処理と異なる点は、マニュアル表示アプリケーション33aが図15のステップS112に代えてステップS112bの処理を行う点、および複合機10の機器制御部16がステップS76とステップS77との間でステップS76bの処理を行う点である。
【0125】
ステップS112bにおいて、マニュアル表示アプリケーション33aは、文書管理アプリケーション33bから受け取ったユーザ操作情報(OSA発通知)に対応するマニュアル表示データを、通信部31を介して複合機10に送信する(S112b)。なお、マニュアル表示データの検索方法(あるいは生成方法)としては上述したコピーモードの場合と略同様の方法を用いることができる。
【0126】
ステップS76bにおいて、機器制御部16は、情報処理装置30(マニュアル表示アプリケーション33a)から送信されてくるマニュアル表示データを通信部17およびウェブブラウザ部18を介して受信し、当該マニュアル表示データに応じて操作マニュアルを表示部13に表示させる(S76b)。
【0127】
図22は、図18(a)に示したUI画面において「両面」ボタンが操作された場合に表示部13に表示される表示画面の例を示す説明図である。この図に示すように、表示部13の一部にS76で受信したUI画面の画面データに応じたUI画面が表示され、表示部13の他の領域にS76bで受信したマニュアル表示データに応じた操作マニュアルが表示される。
【0128】
図23は、図21に示したOSAモードの処理(文書管理処理)において複合機10と情報処理装置30との間で行われる通信処理を模式的に示した説明図である。この図に示すように、ユーザが複合機10の設定ボタンを選択操作すると、そのユーザ操作情報が複合機10から情報処理装置30に送信され、情報処理装置30で動作する文書管理アプリケーション33b(OSAアプリケーション)から複合機10に当該ユーザ操作情報に応じたUI画面の画面データが送信されるとともに、当該ユーザ操作情報が文書管理アプリケーション33b(OSAアプリケーション)からマニュアル表示アプリケーション33aに伝達される。上記ユーザ操作情報を受け取ったマニュアル表示アプリケーション33aは、当該ユーザ操作情報に応じた操作マニュアルを表示させるためのマニュアル表示データを複合機10に送る。
【0129】
このように、ユーザがUI画面に対する操作を行うと、その操作内容に応じた他のUI画面が表示部13の一部に表示されるとともに、当該操作内容に応じた操作マニュアルが表示部13の他の領域に表示される。これにより、ユーザは、表示部13の一部に表示される操作マニュアルを参照し、表示部13の他の領域に表示されるUI画面に対する操作入力を行うことができる。
【0130】
なお、ステップS76の処理後、情報処理装置30(マニュアル表示アプリケーション33a)からマニュアル表示データを受信していない場合にはステップS76bの処理を省略してステップS77に進めばよい。この場合、表示部13にはステップS76で受信したUI画面(例えば図18(a)に示したUI画面)が表示されることになる。
【0131】
ところで、上述した各マニュアル表示処理において、複合機10の表示部13、またはディスプレイ装置50のディスプレイ部53に同一の操作マニュアルを表示させた状態を長時間継続すると、表示画面の焼きつきが生じるなどの不具合が生じる可能性がある。このため、同一の操作マニュアルを表示させた状態で所定時間が経過したときに、マニュアル表示アプリケーション33aが、表示部13またはディスプレイ部53におけるマニュアル表示領域の表示を所定の表示(例えば、広告情報、メッセージ情報、イベント情報、社内掲示板情報、動画、静止画、操作マニュアルにおける表示中の部分とは異なる部分、非表示状態など)に切り替えるようにしてもよい。例えば、複合機10の機器制御部16が、ユーザが最後に操作入力を行ってから所定時間操作が行われていないと判断した場合に、その旨を示す放置状態通知(例えば図24の通知)をユーザ操作情報(複合機発通知)としてマニュアル表示アプリケーション33aに送信し、マニュアル表示アプリケーション33aが当該通知を受けたときに、表示中の操作マニュアルに代えて上記所定の表示を行わせるためのマニュアル表示データを送信するようにしてもよい。これにより、表示画面の焼きつきなどの不具合を防止できる。また、上記所定の表示として広告情報やメッセージ情報などを表示させることで、複合機10の表示部13、あるいはディスプレイ装置50のディスプレイ部53をより有効に活用することができる。
【0132】
次に、マニュアル表示アプリケーション33aによる操作マニュアルの表示制御方法について、より詳細に説明する。図25は、マニュアル表示アプリケーション33aにおける処理の流れを示すフローチャートである。
【0133】
マニュアル表示アプリケーション33aは、複合機10あるいはOSAアプリケーション(文書管理アプリケーション33b、あるいは帳票印刷アプリケーション33c)からユーザ操作情報を受信したか否かを監視している(S131)。
【0134】
そして、ユーザ操作情報を受信したと判断すると、マニュアル表示アプリケーション33aは、そのユーザ操作情報を解析し(S132)、放置状態通知(所定時間ユーザからの操作が行われていない旨の通知)であるか否かを判断する(S133)。
【0135】
放置状態通知ではないと判断した場合、マニュアル表示アプリケーション33aは、ユーザ操作情報に基づいて実行中のアプリケーションおよびそれに対応する操作マニュアルを特定する(S134)。例えば、本実施形態では、実行中のアプリケーションがコピーモード、イメージ送信モード、文書管理アプリケーション33b、および帳票印刷アプリケーション33cのいずれであるかを特定し、当該アプリケーションに対応する操作マニュアルを特定する。
【0136】
また、マニュアル表示アプリケーション33aは、ユーザ操作情報に基づいて、複合機10のユーザが処理中の設定項目(複合機10の表示部13に表示されているUI画面)を特定する(S135)。上記設定項目としては、例えば、コピーモード(標準機能)の場合には、「コピー濃度」、「用紙」、「倍率」、「特別機能」、「両面コピー」、「アウトプット」などがある。また、文書管理アプリケーション33bの場合には、「原稿サイズ」、「両面」、「ファイル形式」などがある。
【0137】
次に、マニュアル表示アプリケーション33aは、S134で特定した操作マニュアルからS135で特定した設定項目に対応する箇所を検索(抽出)し(S136)、抽出した箇所を表示部13またはディスプレイ部53のマニュアル表示領域に表示させるためのマニュアル表示データを生成する(S137)。
【0138】
一方、S133において放置状態通知であると判断した場合、マニュアル表示アプリケーション33aは、表示部13またはディスプレイ部53のマニュアル表示領域に所定の画像(例えば広告情報等)を表示させるためのマニュアル表示データを生成する(S138)。
【0139】
その後、マニュアル表示アプリケーション33aは、S137またはS138で生成したマニュアル表示データを複合機10またはディスプレイ装置50に送信し(S139)、S131の処理に戻る。
【0140】
なお、表示されるマニュアルの見た目を統一するために、各アプリケーションの操作マニュアルのコンテンツを例えばHTML形式などの文書形式(例えば節や段落が明確に定義・分類された構造化文書形式)で作成して記憶させておき、マニュアル表示データを生成する際に操作マニュアルのコンテンツに所定のスタイルシート(フォントの種類、文字の大きさ、文字の色、行間の幅、および背景色のうちの少なくとも1つの項目を規定した文書の表示方法の雛形。例えばCSS(cascading style sheets))を適用するようにしてもよい。
【0141】
この場合、必ずしも全てのアプリケーションに同一のスタイルシート(表示ポリシー)を適用する必要はなく、一部のアプリケーションに異なるスタイルシートを適用するなどして操作マニュアルの表示方法に幅を持たせてもよい。図26はスタイルシートを用いてマニュアル表示データを生成する場合のマニュアル表示アプリケーション33aにおける処理の流れを示すフローチャートである。なお、説明の便宜上、図25に示したフローチャートと同じ処理(ステップ)については同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0142】
図25の処理と異なる点は、マニュアル表示アプリケーション33aが図25におけるステップS135の処理の後にステップS135bの処理を行う点、およびS137の処理に代えてS137bの処理を行う点である。
【0143】
S135bでは、マニュアル表示アプリケーション33aは、ユーザ操作情報の発信元(実行中のアプリケーション)に対応する表示ポリシー(フォントの種類、文字の大きさ、文字の色、行間の幅、および背景色のうちの少なくとも1つの項目を規定した表示ルール)を特定する(S135b)。例えば、図27に示すように、標準機能および拡張機能の各アプリケーションと、当該アプリケーションの操作マニュアルを表示する際に適用する表示ポリシーとを予め対応付けて情報処理装置30の記憶部(図示せず)に記憶しておき、実行中のアプリケーションに対応する表示ポリシーを検索するようにしてもよい。図27に示した例では、標準機能(コピーモード、イメージ送信モード)のアプリケーション、および拡張機能のうち文書管理アプリケーションに対して共通の表示ポリシー1(スタイルシート1)が適用され、拡張機能のうち帳票印刷アプリケーションに対しては表示ポリシー2(スタイルシート2)が適用されるように設定されている。また、表示ポリシー2は、フォントサイズについては表示ポリシー1と同様に設定されており、他の項目(フォントタイプ、フォントカラー、背景色)については表示ポリシー1と異なる内容に設定されている。
【0144】
S137bにおいて、マニュアル表示アプリケーション33aは、S136で抽出した操作マニュアルにおけるユーザ操作に対応する箇所にS135bで特定した表示ポリシー(スタイルシート)を適用してマニュアル表示データを生成する(S137b)。
【0145】
これにより、各アプリケーションの操作マニュアルを共通の表示ポリシーで表示させたり、表示設定項目(例えばフォントサイズ、フォントタイプ、フォントカラー、背景色など)の一部を各アプリケーションについて一定とし、残りをアプリケーション毎に設定したりするなどして、各アプリケーションについての操作マニュアルの表示を統一感のある表示にすることができる。
【0146】
以上のように、本実施形態にかかる複合機制御システム100では、情報処理装置30において動作するマニュアル表示アプリケーション33aが複合機10の標準機能および拡張機能の両方についてのマニュアル表示を制御する。すなわち、複合機10で実行中の処理が標準機能であるか拡張機能であるかにかかわらず、共通のマニュアル表示アプリケーション33aが、複合機10または外部アプリケーション(OSアプリケーション)からのユーザ操作情報の通知に基づいて操作マニュアルの表示を制御する。
【0147】
これにより、標準機能および拡張機能を実行するための各アプリケーションに関する操作マニュアルを統一感のある表示形態で表示させることができる。また、情報処理装置30によってマニュアル表示を制御することにより、表示内容(例えばマニュアルの記載内容、マニュアル表示の設定内容など)の変更が容易になる。特に、情報処理装置30をインターネット等の通信ネットワークを介して複合機10またはディスプレイ装置50と接続する構成にすることにより、情報処理装置30と複数の複合機10あるいはディスプレイ装置50とを容易に接続でき、サービスマンがそれら複数の複合機10やディスプレイ装置50が設置された場所に赴くことなく、マニュアルの表示内容を容易に変更することができる。
【0148】
また、本実施形態では、複合機10の近傍にディスプレイ装置50が備えられている場合に、マニュアル表示アプリケーション33aが、操作マニュアルをディスプレイ装置50のディスプレイ部53に表示させる。これにより、図28の左側に示すように複合機10の表示部13の表示だけではユーザが操作方法を把握しにくいような場合であっても、表示部13に表示中のUI画面における設定項目に応じた操作マニュアルがディスプレイ部53に表示されるので、ユーザが操作方法を容易に把握することができる。
【0149】
なお、操作マニュアルを複合機10の表示部13に表示させるかディスプレイ装置50のディスプレイ部53に表示させるかを、マニュアル表示アプリケーション33aが適宜切り替える構成としてもよい。
【0150】
例えば、複合機10のユーザが操作マニュアルを表示部13に表示させるかディスプレイ部53に表示させるかを予め設定しておき、マニュアル表示アプリケーション33aがこの設定に応じて表示部13に表示させるかディスプレイ部53に表示させるかを切り替えるようにしてもよい。
【0151】
また、マニュアル表示アプリケーション33aが複合機10の近傍にディスプレイ装置50が配置されているか否かを判断し、複合機10の近傍にディスプレイ装置50が配置されている場合には操作マニュアルをディスプレイ部53に表示させ、複合機10の近傍にディスプレイ装置50が配置されていない場合に操作マニュアルを表示部13に表示させるようにしてもよい。例えば、ディスプレイ装置50を複合機10の近傍に設置する際、当該ディスプレイ装置50と当該ディスプレイ装置50に対応する複合機10とを対応付けた対応情報を、複合機10、ディスプレイ装置50、情報処理装置30、または通信ネットワークに接続された他の装置に記憶させておき、マニュアル表示アプリケーション33aが、マニュアルの表示を行う際に上記対応情報の有無に基づいて複合機10の近傍にディスプレイ装置50が配置されているか否かを判断するようにしてもよい。
【0152】
また、マニュアル表示アプリケーション33aが複合機10およびディスプレイ装置50から表示能力に関する情報(例えば画面サイズ、解像度など)を取得し、操作マニュアルにおける表示対象箇所の表示内容(例えば表示サイズ、文字数、文字サイズなど)と、複合機10およびディスプレイ装置50の表示能力とに基づいて表示部13に表示させるかディスプレイ部53に表示させるかを切り替えるようにしてもよい。例えば、表示部13の表示画面のサイズがUI画面(操作画面)と操作マニュアルとを同時に表示可能な所定サイズ以上である場合には操作マニュアルを表示部13の一部に表示させ、表示部13の表示画面のサイズが上記所定サイズ未満である場合には操作マニュアルをディスプレイ部53に表示させるようにしてもよい。あるいは、表示部13の表示画面のサイズが表示部13のUI画面に操作マニュアルを表示するための専用領域を設定可能な所定サイズ以上である場合には、操作マニュアルを表示部13に表示されるUI画面の上記専用領域に表示させ、表示部13の表示画面のサイズが上記所定サイズ未満である場合には操作マニュアルをディスプレイ部53に表示させるようにしてもよい。また、複合機10およびディスプレイ装置50の表示能力に関する情報を予め情報処理装置30に登録しておいてもよい。例えば、複合機10の表示部13に表示させると文字サイズが所定サイズ以下になる場合にディスプレイ装置50に表示させるようにしてもよい。
【0153】
なお、上記の表示能力に関する情報の取得方法は特に限定されるものではない。例えば、マニュアル表示アプリケーション33aが複合機10およびディスプレイ装置50に表示能力に関する情報の送信要求を行うことにより取得してもよい。あるいは、図5のS25の処理において複合機10がユーザ操作情報とともに情報処理装置30に送信するようにしてもよく、図15のS72またはS75の処理において複合機10がログイン画面の送信要求または認証情報とともに情報処理装置30に送信するようにしてもよい。また、上記の表示能力に関する情報の取得方法を予め情報処理装置30に記憶させておいてもよい。
【0154】
また、マニュアル表示アプリケーション33aが、複合機10の機種あるいは表示能力に応じてマニュアルの表示内容を変更するようにしてもよい。例えば、画面サイズと解像度とに応じてマニュアル表示時のフォントサイズを変更したり、カラー/モノクロ/表示色数などに応じてフォント色や背景色を変更したりするようにしてもよい。
【0155】
具体的には、例えば、複合機10の標準機能を使用する場合、複合機10は、図5のS25の処理において、ユーザ操作情報とともに、複合機10およびディスプレイ装置50の機種あるいは表示能力に関する特性情報(画面サイズ、解像度、カラー/モノクロ/表示色数など)を情報処理装置30に送信する。情報処理装置30のマニュアル表示アプリケーション33aは、図5のS32の処理において、ユーザ操作情報と上記特性情報とに対応するマニュアル表示データを検索(あるいは生成)する。具体的には、情報処理装置30は、複合機10から送信されたユーザ操作情報に含まれる識別情報(モードの識別情報、設定項目の識別情報など)と、表示能力に関する特性情報と、マニュアル表示データとを予め対応付けたテーブルを予め記憶しており、マニュアル表示アプリケーション33aは、上記テーブルを参照することにより、マニュアル表示データを検索する。あるいは、HTMLなどの文書形式で記載された操作マニュアルと、特性情報に応じたスタイルシートとを予め記憶しておき、マニュアル表示アプリケーション33aが操作マニュアルにおけるユーザ操作情報に応じた部分に特性情報に応じたスタイルシートを適用することによりマニュアル表示データを生成するようにしてもよい。
【0156】
また、拡張機能を使用する場合、複合機10は、図15のS72またはS75の処理において、ログイン画面の送信要求または認証情報とともに、複合機10およびディスプレイ装置50の機種あるいは表示能力に関する特性情報を情報処理装置30に送信する。また、情報処理装置30上で動作する文書管理アプリケーション33bは、図15のS102の処理において、ユーザ操作情報(あるいはユーザ操作情報に対応する通知;OSA発通知)とともに上記特性情報をマニュアル表示アプリケーション33aに送信する。また、情報処理装置30上で動作するマニュアル表示アプリケーション33aは、図15のS111の処理において、ユーザ操作情報と上記特性情報とに対応するマニュアル表示データを検索(あるいは生成)する。
【0157】
また、マニュアル表示アプリケーション33aが、複合機10に装着されているオプション装置(例えば、原稿自動搬送装置、後処理装置(画像形成後の用紙に対してステープル処理、仕分け処理、パンチング処理などの処理を行う装置)、大容量給紙装置など)の有無およびオプション装置の種類に応じてマニュアルの表示内容を変更するようにしてもよい。
【0158】
具体的には、例えば、複合機10の標準機能を使用する場合、複合機10は、図5のS25の処理において、ユーザ操作情報とともに、複合機10に装着されているオプション装置を示すオプション情報を情報処理装置30に送信する。情報処理装置30上で動作するマニュアル表示アプリケーション33aは、図5のS32の処理において、ユーザ操作情報と上記オプション情報とに対応するマニュアル表示データを検索(あるいは生成)する。具体的には、情報処理装置30は、複合機10から送信されたユーザ操作情報に含まれる識別情報(モードの識別情報、設定項目の識別情報など)と、オプション情報と、マニュアル表示データとを予め対応付けたテーブルを予め記憶しており、マニュアル表示アプリケーション33aは、上記テーブルを参照することにより、マニュアル表示データを検索する。あるいは、マニュアル表示アプリケーション33aが、操作マニュアルにおけるユーザ操作情報に応じた部分のうち、オプション装置に対応する部分をマニュアル表示データに含めるか否かをオプション情報に応じて判断することにより、オプション情報に応じたマニュアル表示データを生成するようにしてもよい。
【0159】
また、拡張機能を使用する場合、複合機10は、図15のS72またはS75の処理において、ログイン画面の送信要求または認証情報とともに、上記オプション情報を情報処理装置30に送信する。また、情報処理装置30上で動作する文書管理アプリケーション33bは、図15のS102の処理において、ユーザ操作情報(あるいはユーザ操作情報に対応する通知;OSA発通知)とともに上記オプション情報をマニュアル表示アプリケーション33aに送信する。また、情報処理装置30上で動作するマニュアル表示アプリケーション33aは、図15のS111の処理において、ユーザ操作情報と上記オプション情報とに対応するマニュアル表示データを検索(あるいは生成)する。
【0160】
これにより、複合機10に装着されているオプション装置に応じたマニュアル表示を行うことができるので、ユーザの利便性を高めることができる。例えば、オプション装置として両面ユニットが装着されている場合、当該両面ユニットに応じたマニュアルを表示させることにより、用紙消耗を減らすために両面コピーを薦めるなど、オプション装置に応じた最適なモード設定をユーザに提示できる。また、拡張機能がオプション装置の利用をサポートしていないような場合であっても、それに応じたマニュアルを表示させることにより、ユーザに適切なアドバイスを行うことができる。
【0161】
また、マニュアル表示アプリケーション33aが、複合機10のユーザに応じてマニュアルの表示内容を変更するようにしてもよい。例えば、ユーザを複合機10に対する精通度合いに応じて複数のグループ(例えば、初心者、一般ユーザ、管理者など)に分類しておき、グループ毎にマニュアルの表示内容を変更するようにしてもよい。
【0162】
具体的には、例えば、複合機10の標準機能を使用する場合、複合機10は、図5のS25の処理において、ユーザ操作情報とともに、ユーザの属性(例えば、初心者、一般ユーザ、管理者のいずれであるか)を示すユーザ特性情報を情報処理装置30に送信する。情報処理装置30上で動作するマニュアル表示アプリケーション33aは、図5のS32の処理において、ユーザ操作情報と上記ユーザ特性情報とに対応するマニュアル表示データを検索(あるいは生成)する。具体的には、情報処理装置30は、複合機10から送信されたユーザ操作情報に含まれる識別情報(モードの識別情報、設定項目の識別情報など)と、ユーザ特性情報と、マニュアル表示データとを予め対応付けたテーブルを予め記憶しており、マニュアル表示アプリケーション33aは、上記テーブルを参照することにより、マニュアル表示データを検索する。あるいは、HTMLなどの文書形式で記載された操作マニュアルと、ユーザ特性情報に応じたスタイルシートとを予め記憶しておき、マニュアル表示アプリケーション33aが操作マニュアルにおけるユーザ操作情報に応じた部分にユーザ特性情報に応じたスタイルシートを適用することによりマニュアル表示データを生成するようにしてもよい。例えば、ユーザが初心者である場合、一般ユーザの場合のマニュアル表示と比較して1画面あたりの情報量を削減してもよく、あるいは、動画表示を行ったりマニュアル情報の一部を音声出力するなどして一般ユーザに対する表示よりも情報量を増やすようにしてもよい。また、ユーザが管理者である場合には管理上必要な情報(本体設定メニューの操作方法など)を追加して表示するようにしてもよい。
【0163】
また、拡張機能を使用する場合、複合機10は、図15のS75の処理において、ユーザの認証情報とともにユーザ特性情報を情報処理装置30に送信する。また、情報処理装置30上で動作する文書管理アプリケーション33bは、図15のS93において複合機10から受信したユーザ特性情報をメモリ(図示せず)に記憶しておき、図15のS102の処理において、ユーザ操作情報(あるいはユーザ操作情報に対応する通知;OSA発通知)とともに上記ユーザ特性情報をマニュアル表示アプリケーション33aに送信する。また、情報処理装置30上で動作するマニュアル表示アプリケーション33aは、図15のS111の処理において、ユーザ操作情報と上記ユーザ特性情報とに対応するマニュアル表示データを検索(あるいは生成)する。
【0164】
なお、上記のユーザ特性情報の取得方法は特に限定されるものではなく、例えば、ユーザ自身が入力部12を操作して選択してもよく、複合機10の利用開始時にユーザ認証処理を行う構成にするとともに、ユーザの識別情報とユーザ特性情報とを対応付けて記憶しておき、ユーザ認証処理時に入力されたユーザの識別情報に応じてユーザ特性情報を検出するようにしてもよい。具体的には、例えば、複合機10の機器制御部16は、複合機10の電源が投入されると、表示部13にモード選択画面を表示させる前に(図2のS1参照)、ユーザにユーザ認証情報の入力を促す画面を表示部13に表示させる。そして、ユーザ認証情報が入力されると、当該ユーザ認証情報を認証処理部(図示せず)に送る。認証処理部は、ユーザが入力したユーザ認証情報と予め登録されている複合機10の利用を許可するユーザのユーザ認証情報とを照合することにより、ユーザ認証処理を行う。また、認証処理部は、ユーザが入力したユーザ認証情報と予め登録されているユーザ認証情報とが一致する場合、当該ユーザ認証情報に対応付けて予め登録されている当該ユーザのユーザ特性情報を検出し、複合機10の機器制御部16に伝達する。なお、上記の認証処理部は、複合機10に備えられていてもよく、複合機10に対して通信可能に接続された認証サーバー(図示せず)に備えられていてもよい。
【0165】
また、本実施形態では、マニュアル表示アプリケーション33a、文書管理アプリケーション33b、および帳票印刷アプリケーション33cが共通の情報処理装置30において動作するものとしているが、これに限るものではない。すなわち、これら各アプリケーションのうちの一部を、複合機10および/または情報処理装置30と通信可能に接続された他の装置において動作させる構成としてもよい。また、文書管理アプリケーション33b、および帳票印刷アプリケーション33cは複合機10の拡張機能を実現するためのアプリケーション(OSAアプリケーション)の一例であり、複合機10と通信可能に接続される情報処理装置30または他の装置において動作する他のOSAアプリケーション(外部アプリケーション)を用いてもよい。
【0166】
また、本実施形態において、複合機10、情報処理装置30、およびディスプレイ装置50に備えられる各部(各ブロック)、特に複合機10の機器制御部16およびウェブブラウザ部18、情報処理装置30の外部アプリケーション部33およびウェブサーバ部32、ディスプレイ装置50の機器制御部52の一部または全部を、CPU等のプロセッサを用いてソフトウェアによって実現してもよい。この場合、複合機10、情報処理装置30、およびディスプレイ装置50は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである複合機10、情報処理装置30、およびディスプレイ装置50の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、複合機10、情報処理装置30、およびディスプレイ装置50に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによって達成される。
【0167】
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R/ブルーレイディスク(登録商標)等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0168】
また、複合機10、情報処理装置30、およびディスプレイ装置50を通信ネットワークと接続可能に構成し、通信ネットワークを介して上記プログラムコードを供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。
【0169】
また、複合機10、情報処理装置30、およびディスプレイ装置50の各ブロックは、ソフトウェアを用いて実現されるものに限るものではない。例えば、ハードウェアロジックによって構成されるものであってもよく、処理の一部を行うハードウェアと当該ハードウェアの制御や残余の処理を行うソフトウェアを実行する演算手段とを組み合わせたものであってもよい。
【0170】
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0171】
本発明は、通信ネットワークを介して通信可能に接続された複合機と情報処理装置とが連携して動作する複合機制御システムおよび複合機制御方法に適用できる。
【符号の説明】
【0172】
10 複合機
11 操作部
12 入力部(操作入力部)
13 表示部(操作画面表示部)
30 情報処理装置(表示制御装置、他の装置)
33 外部アプリケーション部(マニュアル表示制御部、外部アプリケーション処理部)
33a マニュアル表示アプリケーション
33b 文書管理アプリケーション(外部アプリケーション)
33c 帳票印刷アプリケーション(外部アプリケーション)
50 ディスプレイ装置
53 ディスプレイ部(表示部)
100 複合機制御システム
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信可能に接続された複合機に備えられる表示部または上記複合機の近傍に配置される表示部の表示内容を制御する表示制御装置であって、
上記複合機は、当該複合機の装置機能を当該複合機で動作する標準アプリケーションにより制御する標準機能と、当該複合機の装置機能を通信可能に接続された他の装置で動作する外部アプリケーションにより制御する拡張機能とを有し、かつ当該複合機のユーザからの操作入力を受け付ける操作入力部を備えており、
上記表示制御装置は、
上記標準アプリケーションの操作マニュアルおよび上記外部アプリケーションの操作マニュアルの両方についての上記表示部への表示を制御するマニュアル表示制御部を備え、
上記マニュアル表示制御部は、
上記標準アプリケーションおよび上記外部アプリケーションのうち、ユーザが上記操作入力部を介して操作入力を行っているアプリケーションの操作マニュアルを上記表示部に表示させることを特徴とする表示制御装置。
【請求項2】
上記マニュアル表示制御部は、上記各アプリケーションの操作マニュアルを共通の表示ポリシーに基づいて上記表示部に表示させ、
上記表示ポリシーは、フォントの種類、文字の大きさ、文字の色、行間の幅、および背景色のうちの少なくとも1つの項目を規定したものであることを特徴とする請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項3】
上記マニュアル表示制御部は、
文書形式の上記操作マニュアルを上記複合機または上記他の装置から取得するか、あるいは当該表示制御装置に備えられる記憶手段から読み出し、
フォントの種類、文字の大きさ、文字の色、行間の幅、および背景色のうちの少なくとも1つの項目を規定したスタイルシートを文書形式の上記操作マニュアルに適用することにより上記操作マニュアルを上記表示部に表示させることを特徴とする請求項2に記載の表示制御装置。
【請求項4】
上記マニュアル表示制御部は、上記各アプリケーションの操作マニュアルに対して共通の上記スタイルシートを適用することを特徴とする請求項3に記載の表示制御装置。
【請求項5】
上記マニュアル表示制御部は、フォントの種類、文字の大きさ、文字の色、行間の幅、および背景色のうちの少なくとも1つの項目を含む複数の項目のうちの一部が一致し、残りが異なるように規定された複数の上記スタイルシートのうち、ユーザが上記操作入力部を介して操作入力を行っているアプリケーションに予め対応付けられたスタイルシートを当該アプリケーションの操作マニュアルに適用して当該操作マニュアルを上記表示部に表示させることを特徴とする請求項3に記載の表示制御装置。
【請求項6】
上記表示部は、ユーザが操作入力を行うための操作画面を表示するための上記複合機に備えられる操作画面表示部の一部、または上記複合機の近傍における上記操作入力部に対する操作を行うユーザが視認可能な位置に配置されるディスプレイ装置であり、
上記マニュアル表示制御部は、上記複合機の近傍に上記ディスプレイ装置が配置されている場合には当該ディスプレイ装置に上記操作マニュアルを表示させ、上記複合機の近傍に上記ディスプレイ装置が配置されていない場合には上記操作画面表示部に上記操作マニュアルを表示させることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の表示制御装置。
【請求項7】
上記表示部は、ユーザが操作入力を行うための操作画面を表示するための上記複合機に備えられる操作画面表示部の一部、または上記複合機の近傍における上記操作入力部に対する操作を行うユーザが視認可能な位置に配置されるディスプレイ装置であり、
上記マニュアル表示制御部は、上記操作画面表示部の表示画面のサイズが上記操作画面と上記操作マニュアルとを同時に表示可能な所定サイズ以上である場合には上記操作マニュアルを上記操作画面表示部の一部に表示させ、上記操作画面表示部の表示画面のサイズが上記所定サイズ未満である場合には上記操作マニュアルを上記ディスプレイ装置に表示させることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の表示制御装置。
【請求項8】
上記マニュアル表示制御部は、上記表示部に上記操作マニュアルを表示させた後、ユーザが上記操作入力部に対する操作入力を所定時間以上行わなかった場合に、上記操作マニュアルに代えて上記表示部に他の画像を表示させることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の表示制御装置。
【請求項9】
上記マニュアル表示制御部は、上記複合機または上記外部アプリケーションからHTTPプロトコルを用いて送信されるユーザ操作情報に基づいてユーザが操作入力した内容を検出することを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の表示制御装置。
【請求項10】
上記外部アプリケーションを動作させる外部アプリケーション処理部を備えていることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の表示制御装置。
【請求項11】
上記マニュアル表示制御部は、上記表示部の表示性能に応じて上記操作マニュアルの表示内容を変更することを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の表示制御装置。
【請求項12】
上記マニュアル表示制御部は、上記複合機に対して任意に装着される装置であるオプション装置が上記複合機に装着されているか否かおよび上記複合機に装着されているオプション装置の種類に応じて上記操作マニュアルの表示内容を変更することを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の表示制御装置。
【請求項13】
上記マニュアル表示制御部は、上記操作入力部を介して操作入力を行っているユーザの属性に応じて上記操作マニュアルの表示内容を変更することを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の表示制御装置。
【請求項14】
複合機と、上記複合機に備えられる表示部または上記複合機の近傍に配置される表示部の表示内容を制御するための請求項1から13のいずれか1項に記載の表示制御装置とを備えていることを特徴とする複合機制御システム。
【請求項15】
複合機と、上記複合機に対して通信可能に接続され、上記複合機に備えられる表示部または上記複合機の近傍に配置される表示部の表示内容を制御する表示制御装置とを備えた複合機制御システムにおける表示制御方法であって、
上記複合機は、当該複合機の装置機能を当該複合機で動作する標準アプリケーションにより制御する標準機能と、当該複合機の装置機能を通信可能に接続された他の装置で動作する外部アプリケーションにより制御する拡張機能とを有し、かつ当該複合機のユーザからの操作入力を受け付ける操作入力部を備えており、
上記標準アプリケーションおよび上記外部アプリケーションの両方についての操作マニュアルの上記表示部への表示を、上記表示制御装置に備えられる各アプリケーションについて共通のマニュアル表示制御部によって制御するマニュアル表示制御工程を含み、
上記マニュアル表示制御工程では、ユーザが上記操作入力部を介して操作入力を行っているアプリケーションの操作マニュアルを上記表示部に表示させることを特徴とする表示制御方法。
【請求項16】
請求項1から13のいずれか1項に記載の表示制御装置を動作させるプログラムであって、コンピュータを上記マニュアル表示制御部として機能させるためのプログラム。
【請求項17】
請求項16に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項1】
通信可能に接続された複合機に備えられる表示部または上記複合機の近傍に配置される表示部の表示内容を制御する表示制御装置であって、
上記複合機は、当該複合機の装置機能を当該複合機で動作する標準アプリケーションにより制御する標準機能と、当該複合機の装置機能を通信可能に接続された他の装置で動作する外部アプリケーションにより制御する拡張機能とを有し、かつ当該複合機のユーザからの操作入力を受け付ける操作入力部を備えており、
上記表示制御装置は、
上記標準アプリケーションの操作マニュアルおよび上記外部アプリケーションの操作マニュアルの両方についての上記表示部への表示を制御するマニュアル表示制御部を備え、
上記マニュアル表示制御部は、
上記標準アプリケーションおよび上記外部アプリケーションのうち、ユーザが上記操作入力部を介して操作入力を行っているアプリケーションの操作マニュアルを上記表示部に表示させることを特徴とする表示制御装置。
【請求項2】
上記マニュアル表示制御部は、上記各アプリケーションの操作マニュアルを共通の表示ポリシーに基づいて上記表示部に表示させ、
上記表示ポリシーは、フォントの種類、文字の大きさ、文字の色、行間の幅、および背景色のうちの少なくとも1つの項目を規定したものであることを特徴とする請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項3】
上記マニュアル表示制御部は、
文書形式の上記操作マニュアルを上記複合機または上記他の装置から取得するか、あるいは当該表示制御装置に備えられる記憶手段から読み出し、
フォントの種類、文字の大きさ、文字の色、行間の幅、および背景色のうちの少なくとも1つの項目を規定したスタイルシートを文書形式の上記操作マニュアルに適用することにより上記操作マニュアルを上記表示部に表示させることを特徴とする請求項2に記載の表示制御装置。
【請求項4】
上記マニュアル表示制御部は、上記各アプリケーションの操作マニュアルに対して共通の上記スタイルシートを適用することを特徴とする請求項3に記載の表示制御装置。
【請求項5】
上記マニュアル表示制御部は、フォントの種類、文字の大きさ、文字の色、行間の幅、および背景色のうちの少なくとも1つの項目を含む複数の項目のうちの一部が一致し、残りが異なるように規定された複数の上記スタイルシートのうち、ユーザが上記操作入力部を介して操作入力を行っているアプリケーションに予め対応付けられたスタイルシートを当該アプリケーションの操作マニュアルに適用して当該操作マニュアルを上記表示部に表示させることを特徴とする請求項3に記載の表示制御装置。
【請求項6】
上記表示部は、ユーザが操作入力を行うための操作画面を表示するための上記複合機に備えられる操作画面表示部の一部、または上記複合機の近傍における上記操作入力部に対する操作を行うユーザが視認可能な位置に配置されるディスプレイ装置であり、
上記マニュアル表示制御部は、上記複合機の近傍に上記ディスプレイ装置が配置されている場合には当該ディスプレイ装置に上記操作マニュアルを表示させ、上記複合機の近傍に上記ディスプレイ装置が配置されていない場合には上記操作画面表示部に上記操作マニュアルを表示させることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の表示制御装置。
【請求項7】
上記表示部は、ユーザが操作入力を行うための操作画面を表示するための上記複合機に備えられる操作画面表示部の一部、または上記複合機の近傍における上記操作入力部に対する操作を行うユーザが視認可能な位置に配置されるディスプレイ装置であり、
上記マニュアル表示制御部は、上記操作画面表示部の表示画面のサイズが上記操作画面と上記操作マニュアルとを同時に表示可能な所定サイズ以上である場合には上記操作マニュアルを上記操作画面表示部の一部に表示させ、上記操作画面表示部の表示画面のサイズが上記所定サイズ未満である場合には上記操作マニュアルを上記ディスプレイ装置に表示させることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の表示制御装置。
【請求項8】
上記マニュアル表示制御部は、上記表示部に上記操作マニュアルを表示させた後、ユーザが上記操作入力部に対する操作入力を所定時間以上行わなかった場合に、上記操作マニュアルに代えて上記表示部に他の画像を表示させることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の表示制御装置。
【請求項9】
上記マニュアル表示制御部は、上記複合機または上記外部アプリケーションからHTTPプロトコルを用いて送信されるユーザ操作情報に基づいてユーザが操作入力した内容を検出することを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の表示制御装置。
【請求項10】
上記外部アプリケーションを動作させる外部アプリケーション処理部を備えていることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の表示制御装置。
【請求項11】
上記マニュアル表示制御部は、上記表示部の表示性能に応じて上記操作マニュアルの表示内容を変更することを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の表示制御装置。
【請求項12】
上記マニュアル表示制御部は、上記複合機に対して任意に装着される装置であるオプション装置が上記複合機に装着されているか否かおよび上記複合機に装着されているオプション装置の種類に応じて上記操作マニュアルの表示内容を変更することを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の表示制御装置。
【請求項13】
上記マニュアル表示制御部は、上記操作入力部を介して操作入力を行っているユーザの属性に応じて上記操作マニュアルの表示内容を変更することを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の表示制御装置。
【請求項14】
複合機と、上記複合機に備えられる表示部または上記複合機の近傍に配置される表示部の表示内容を制御するための請求項1から13のいずれか1項に記載の表示制御装置とを備えていることを特徴とする複合機制御システム。
【請求項15】
複合機と、上記複合機に対して通信可能に接続され、上記複合機に備えられる表示部または上記複合機の近傍に配置される表示部の表示内容を制御する表示制御装置とを備えた複合機制御システムにおける表示制御方法であって、
上記複合機は、当該複合機の装置機能を当該複合機で動作する標準アプリケーションにより制御する標準機能と、当該複合機の装置機能を通信可能に接続された他の装置で動作する外部アプリケーションにより制御する拡張機能とを有し、かつ当該複合機のユーザからの操作入力を受け付ける操作入力部を備えており、
上記標準アプリケーションおよび上記外部アプリケーションの両方についての操作マニュアルの上記表示部への表示を、上記表示制御装置に備えられる各アプリケーションについて共通のマニュアル表示制御部によって制御するマニュアル表示制御工程を含み、
上記マニュアル表示制御工程では、ユーザが上記操作入力部を介して操作入力を行っているアプリケーションの操作マニュアルを上記表示部に表示させることを特徴とする表示制御方法。
【請求項16】
請求項1から13のいずれか1項に記載の表示制御装置を動作させるプログラムであって、コンピュータを上記マニュアル表示制御部として機能させるためのプログラム。
【請求項17】
請求項16に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
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【図27】
【図28】
【公開番号】特開2013−38512(P2013−38512A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−171269(P2011−171269)
【出願日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
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