説明

表示制御装置及びプログラム

【課題】変換画像に画像を追加した場合の違和感をなくす、又は軽減することができる表示制御装置などを提供することを目的とする。
【解決手段】表示制御装置が有するプログラム実行処理部34は、変換画像データを取得する変換画像取得部62と、変換画像データにおける変換方法を示すデータを取得する変換方法取得部63と、表示部に表示された変換画像内の指定位置を示すデータを取得する指定位置取得部65とを備える。合成画像生成部67は、変換方法取得部63によって取得されたデータが示す上記の変換方法に従って追加画像を変換したものを変換画像の指定位置に追加した合成画像を示すデータを生成する。この生成されたデータが示す合成画像は、表示制御部によって表示部に表示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示制御装置及びプログラムに関し、特に、加工した画像を表示させるための表示制御装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルデータ化された画像では編集や加工が容易である。例えば市販のアプリケーションプログラムを利用して、デジタルデータ化された写真画像に編集・加工をすることができる。また、デジタルカメラ自体に撮影した画像を編集・加工する機能を備えるものもある。
【0003】
従来、画像を編集・加工する技術には、種々のものがある。そのような技術によれば、例えば、画像を示すデータに所定の変換処理を施すことによって、その画像を絵画風の画像に変換することができる(特許文献1参照)。また、直線、円など定形の図形や異なる画像を追加することや、ポインティングデバイスを利用して手書きの文字や絵を書き込むことなどもできる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−31688号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、変換処理を施した画像に、文字や絵を書いたり、別の画像を追加したりすると、書き加えた部分や追加した画像が変換処理を施した画像に馴染まず、違和感のある画像になるという問題がある。
【0006】
本発明は上記の事情に鑑みてされたもので、変換画像に画像を追加した場合の違和感をなくす、又は軽減することができる表示制御装置及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するための本発明に係る表示制御装置は、
変換処理が施された変換画像を示すデータを取得する変換画像取得手段と、
前記変換処理における変換方法を示すデータを取得する変換方法取得手段と、
追加画像を示すデータを取得する追加画像取得手段と、
表示手段に表示された変換画像内の指定位置を示すデータを取得する指定位置取得手段と、
前記変換方法に従って前記追加画像を示すデータを変換することによって得られる変換追加画像を前記変換画像の前記指定位置に追加した合成画像を示すデータを生成する合成画像生成手段と、
前記合成画像を示すデータを取得し、表示手段に前記合成画像を表示させる表示制御手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、追加画像には変換画像に施された変換方法に基づく変換が施される。そのため、追加画像と変換画像のタッチ、素材感、画調などを同じ又は似たものにすることができる。したがって、変換画像に追加画像を追加した場合の違和感をなくす、又は軽減することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の一実施形態に係る表示制御装置の構成を示す図である。
【図2】原画像データの例を示す図である。
【図3】追加形状データが示す追加形状の例を示す図である。
【図4】変換種別データが示す変換種別の例を示す図である。
【図5】変換画像データの第1の例を示す図である。
【図6】変換画像データの第2の例を示す図である。
【図7】変換画像データの第3の例を示す図である。
【図8】領域設定データが示す内容の例を示す図である。
【図9】加工画像データが示す加工画像の例を示す図である。
【図10】加工プログラムデータに含まれるソフトウェアプログラムを実行することによってプログラム実行処理部が発揮する機能を示す図である。
【図11】合成画像生成部の構成の詳細を示す図である。
【図12】本発明の一実施形態に係る表示制御装置が実行する処理のフローチャートである。
【図13】原画像変換処理の詳細を示すフローチャートである。
【図14】加工処理の詳細を示すフローチャートである。
【図15】追加画像データの例を示す図である。
【図16】合成画像表示処理において表示部に表示される画像の一例を示す図である。
【図17】追加画像に変換を施さない場合の合成画像を示す図である。
【図18】スケッチ風球画像にスプレー画像が波状に連続的に追加された合成画像が表示部21に表示された状態を示す図である。
【図19】合成画像生成処理の詳細を示すフローチャートである。
【図20】2つの変換方法を含む変換画像の一例を示す図である。
【図21】図20に示す変換画像に、図18の合成画像と同様の波状に連続的にスプレー画像を追加した合成画像を示す図である。
【図22】モードIとモードIIとで異なる合成画像が作成される場合に、モードIによって作成された合成画像の例を示す図である。
【図23】モードIとモードIIとで異なる合成画像が作成される場合に、モードIIによって作成された合成画像の例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための形態を、図を参照して説明する。なお、図中同一又は相当する要素には同一符号を付す。
【0011】
図1は、本発明の一実施形態に係る表示制御装置の構成を示す図である。
【0012】
表示制御装置1は、加工・編集(以下、加工という。)した画像を表示部に表示させる制御装置であって、画像フィルタなどによって変換処理がなされた画像に別の画像(追加画像)が追加された合成画像を表示部に表示させる。表示制御装置1は、補助記憶部10と、タッチパネル20と、処理・制御部30とを備える。
【0013】
補助記憶部10は、データ11〜17を含む各種データを記憶している記憶媒体であって、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)などから構成される。
【0014】
加工プログラムデータ11は、ユーザがデジタルデータ化された原画像を加工するためのソフトウェアプログラムを含むデータである。
【0015】
原画像データ12は、原画像を示すデータである。原画像データ12は、例えばユーザがデジタルカメラで撮影した画像を示すデータ、絵や画像をデジタルデータ化したものなど、任意の画像データであってよい。
【0016】
図2は、原画像データ12の例を示す。同図の「球.jpg」は球を撮影した画像データ12aの例を示す。また、同図の「円柱.jpg」は円柱を撮影した画像データ12bを示す。
【0017】
追加形状データ13は、画像を加工する際に、加工元の画像に追加できる画像の形状を示すデータである。追加形状データ13は任意に設定されてよい。加工元の画像に追加される画像(追加画像)は、追加形状データ13によって示される形状に、大きさ、色などが特定されたものである。
【0018】
図3は、追加形状データ13が示す追加形状の例を示す。同図に示す追加形状データ13は、定形のものとして、中実円形、中実の正方形、及びスプレーで吹き付けたような模様を有する円形(スプレー形状)を含む。また、追加形状データ13は、球及び円柱を撮影した画像データ12a,12bをも含む。
【0019】
変換種別データ14は、画像を変換するためにユーザが利用可能な変換の種別、すなわち画像フィルタの種別を示すデータである。
【0020】
図4は、変換種別データ14が示す変換種別の例を示す。変換種別データ14の「スケッチ風」は、画像をスケッチ風に変換する画像フィルタを示す。
【0021】
変換種別データ14の「歪み」は、ユーザが指定する方向及び角度で画像を歪ませる画像フィルタを示す。変換種別データ14の「繰り返し」は、画像内に縮小したその画像をユーザが指定する回数だけ繰り返して埋め込む画像フィルタを示す。
【0022】
変換画像データ15は、変換種別データ14に含まれる変換種別のいずれかの変換が施された画像(変換画像)を示すデータ(変換画像データ)である。また、変換画像データ15は、そのデータが示す変換画像に施された変換方法を示す変換方法データをも含む。
【0023】
図5〜図7は、変換画像データ15が示す変換画像及び変換方法の例を示す。
【0024】
図5は、スケッチ風の変換を施した変換画像を含む変換画像データ15aの例を示す。変換画像データ15aは、球を撮影した画像データ12aにスケッチ風の変換処理を施すことによって得られる画像(以下、スケッチ風球画像という。)を示すデータと、変換方法として、スケッチ風の変換処理を施したことを示すデータとを含む。
【0025】
図6は、「歪み」の変換を施した変換画像を含む変換画像データ15bの例を示す。変換画像データ15bは、円柱を撮影した画像データ12bに、右方向に45度歪ませる変換処理を施すことによって得られる画像(以下、歪み円柱画像という。)を示すデータを含む。また、変換画像データ15bは、変換方法として、右方向に45度歪ませる変換処理を施すことを示すデータを含む。
【0026】
図7は、「繰り返し」の変換を施した変換画像を含む変換画像データ15cの例を示す。変換画像データ15cは、球を撮影した画像データ12aに、繰り返しを3回行う変換処理を施すことによって得られる画像(以下、球繰り返し画像という。)を示すデータを含む。また、変換画像データ15cは、変換方法として、繰り返しを3回行う変換処理を施すことを示すデータを含む。
【0027】
領域設定データ16は、加工元の画像に追加画像が追加された場合に、追加画像の外縁を加工元の画像に違和感なくなじませるための加工をする領域を設定するためのデータである。違和感なくなじませるための加工には、例えば、加工元の画像に施されている変換と同一の変換処理、平均化フィルタなどを用いたぼかし処理などを施すことが含まれる。また、その領域はユーザなどによって予め設定される。
【0028】
図8は、領域設定データが示す内容の例を示す。図8の領域設定データ16aは、追加画像の外縁を中心として幅20ピクセルの帯状領域を上記の加工をする領域として設定されている例を示す。
【0029】
加工画像データ(合成画像データ)17は、加工元の画像と追加画像とを合成した画像を示す画像データである。図9は、加工画像データ17が示す合成画像の例を示す。同図に示す合成画像は、球を撮影した画像に円柱を撮影した画像を追加した画像17aを示す。
【0030】
ここから、再び図1を参照して説明する。
タッチパネル20は、ユーザに画像を提示するとともにユーザが指定する画面上の位置を検知する。タッチパネル20は、表示部21とタッチセンサ22とを備える。
【0031】
表示部21は、画像を表示する表示画面を含み、例えば液晶パネルなどから構成される。タッチセンサ22は、ユーザがタッチした画面上の位置を検出し、検出した画面上の位置を示すデータを生成する。タッチセンサ22は、表示部21の表示画面に重ねて配置された抵抗膜又は導電膜、電位又は電流を検知するセンサなどから構成される。
【0032】
処理・制御部30は、各種の処理及び制御を実行する部位であり、例えばプロセッサ、RAM(Random Access Memory)、キャッシュメモリなどから構成される。処理・制御部30は、図1に示すように、表示制御部31と、タッチパネル制御部32と、補助記憶制御部33と、プログラム実行処理部34とを備える。
【0033】
表示制御部31は、画像データを取得し、取得した画像データが示す画像を表示部21に表示させる。
【0034】
タッチパネル制御部32は、ユーザがタッチした表示部21上の位置に対応する画像内の位置(指定位置)を示すデータ(指定位置データ)を生成する。詳細には、タッチパネル制御部32は、ユーザがタッチした表示部21上の位置を示すデータをタッチセンサ22から取得し、そのデータが示す表示部21上の位置と表示部21に表示されている画像とに基づいて、指定位置データを生成する。
【0035】
また、タッチパネル制御部32は、追加画像の特定、画像の加工処理の終了など、表示部21に表示された内容に応じたユーザの指示を受け付ける。
【0036】
補助記憶制御部33は、補助記憶部10が記憶しているデータの管理及び制御をする。詳細には、補助記憶制御部33は、処理部及び制御部31,32,34の各々からの要求に従って、補助記憶部10が記憶しているデータを補助記憶部10から取得し、取得したデータを処理部及び制御部31,32,34の各々に引き渡す。補助記憶制御部33は、処理部及び制御部31,32,34の各々からデータを取得し、その処理部及び制御部31,32,34の各々からの指示に従って、補助記憶部10にデータを記憶させる。
【0037】
プログラム実行処理部34は、補助記憶部10が記憶している加工プログラムデータ11を取得し、加工プログラムデータ11に含まれるソフトウェアプログラムを実行する処理部である。
【0038】
図10は、加工プログラムデータ11に含まれるソフトウェアプログラムを実行するプログラム実行処理部34が発揮する機能を示す図である。そのプログラム実行処理部34は、同図に示すように、原画像取得部51と、変換方法生成部52と、変換部53と、加工部54とを含む。
【0039】
原画像取得部51は、ユーザが指定する原画像データ12を取得する。
【0040】
変換方法生成部52は、変換種別データ14などの画像変換をする際にユーザの指定に係るデータを取得し、取得したデータに基づいて上記の変換方法データを生成する。詳細には、変換方法データは、ユーザが指定する変換種別データ14と、その変換種別データ14によって画像変換をする際にユーザが指定する内容などを示すデータとを組み合わせることによって、生成される。
【0041】
変換部53は、ユーザが指定する変換方法に従って、原画像取得部51によって取得された原画像データ12に変換処理を施す。これによって、変換部53は、原画像データ12が示す原画像を上記の変換方法に従って変換した画像(変換画像)を示す変換画像データを生成する。変換部53は、生成した変換画像データを、補助記憶制御部33を介して補助記憶部10に記憶させる。
【0042】
加工部54は、ユーザの指示に従って、加工元となる変換画像に追加画像を追加する。加工部54は、その変換画像に施された変換と同様の変換を追加画像に施し、その同様の変換を施した追加画像を加工元となる変換画像の指定位置に追加する。
【0043】
ここで、「同様の変換」とは、加工元となる変換画像に施された変換と同一の変換、又は、移動及び変形を伴う変換を除いて、加工元となる変換画像に施された変換と同一の変換を意味する。このような変換を追加画像に施すことによって、追加画像と変換画像とを違和感なく馴染ませることができる。
【0044】
加工部54は、その詳細を図10に示すように、各処理部61〜67を含む。
【0045】
追加画像取得部61は、追加形状データ13が示す形状の中からユーザによって選択された形状、またその形状に応じてユーザによって選択された大きさ、色などを有する画像を追加画像として示すデータ(追加画像データ)を取得する。
【0046】
変換画像取得部62は、変換画像データを取得する。変換画像データは、変換部53から取得されてもよく、補助記憶制御部33を介して補助記憶部10から取得されてもよい。変換画像データに含まれる変換画像が加工元の画像となる。
【0047】
変換方法取得部63は、変換画像取得部62によって取得された変換画像データに含まれる変換方法データを取得し、それによって、加工元の画像に施されている変換方法を特定する。
【0048】
追加方法取得部64は、加工元の画像である変換画像に追加画像を追加する方法のうち、ユーザが指定する方法を示すデータを取得する。変換画像に追加画像を追加する方法には、モードIとモードIIという2つの方法があり、ユーザはこれらから選択することができる。
【0049】
モードIは、追加画像を変換し、その変換した追加画像を加工元となる変換画像の指定位置に追加する方法である。ここで、追加画像に施される変換は、変換画像に施された変換と同様の変換である。
【0050】
モードIIは、加工元となる変換画像の原画像に追加画像を追加した合成画像(原合成画像)を生成し、その合成画像を変換する方法である。モードIIにおいて施される変換は、変換画像に施された変換と同一の変換である。
【0051】
指定位置取得部65は、タッチパネル制御部32によって生成される指定位置データを取得する。
【0052】
終了判断部66は、加工処理を終了させる指示をユーザから受け付けたか否かを判断する。
【0053】
合成画像生成部67は、ユーザの指定に従って、加工元となる変換画像に施された変換と同様の変換が施された追加画像をその変換画像に追加した合成画像を示すデータ(合成画像データ)を生成する。
【0054】
図11は、合成画像生成部67の詳細を示す図である。同図に示すように、合成画像生成部67は、指定領域特定部71と、指定位置変換特定部72と、追加方法判断部73と、追加画像変換部74と、第1合成部75と、逆変換部76と、第2合成部77と、合成画像変換部78とを備える。
【0055】
指定領域特定部71は、追加画像データと指定位置データと領域設定データ16とを取得し、これらのデータに基づいて指定領域を特定し、特定した指定領域を示すデータを生成する。
【0056】
指定領域は、ユーザの指定に係る追加画像を指定位置に配置した場合のその追加画像の外縁に沿って、領域設定データ16によって示される幅を有する帯状をなす領域である。指定領域の画像を示すデータには、追加画像の外縁を加工元の画像に違和感なくなじませるための加工処理が施される。
【0057】
指定位置変換特定部72は、追加方法としてモードIが選択された場合であって、加工元の変換画像に複数の変換方法に従った変換が施されているときに、指定位置に対応する変換方法を特定する。また、指定位置変換特定部72は、特定した変換方法を示すデータ(指定位置変換方法データ)を生成する。
【0058】
ここで、指定位置に対応する変換方法とは、変換画像に施された変換方法のうち、その指定位置において変換画像に施されている変換方法である。また、指定位置に対応する変換方法は、変換方法取得部63によって特定された変換方法を参照することによって、その中から特定される。
【0059】
追加方法判断部73は、追加方法取得部64が取得したデータによって示される追加方法がモードIとモードIIとのいずれであるかを判断する。
【0060】
追加画像変換部74は、追加方法としてモードIが選択された場合に、追加画像を変換し、変換した追加画像(変換追加画像)を示すデータを生成する。追加画像変換部74での変換方法は、加工元の変換画像に施されている変換方法に基づく。すなわち、加工元の変換画像に施されている変換方法が1つである場合、追加画像変換部74での変換方法は、加工元の変換画像に施されている変換方法から移動及び変形を除いたものと同じである。加工元の変換画像に複数の変換方法が施されている場合、その変換方法は、指定位置変換特定部72によって特定された変換方法から移動及び変形を除いたものである。
【0061】
第1合成部75は、追加方法としてモードIが選択された場合に、追加元となる変換画像に変換追加画像を追加することによって得られる合成画像を示すデータを合成画像データとして生成する。
【0062】
逆変換部76は、変換画像データ15を取得し、取得したデータに基づいて加工元の変換画像を逆変換し、逆変換することによって得られる原画像を示すデータ(原画像データ)を生成する。逆変換とは、変換画像データ15に含まれるデータが示す変換方法の逆の変換である。逆変換を施すことによって、変換画像データ15に含まれる変換画像を原画像に戻すことができる。
【0063】
第2合成部77は、追加方法としてモードIIが選択された場合に、加工元となる変換画像の原画像に追加画像を追加した合成画像(原合成画像)を示すデータ(原合成画像データ)を生成する。
【0064】
合成画像変換部78は、変換方法取得部63によって取得された変換方法データが示す変換方法に従って、第2合成部77によって生成された原合成画像データを変換する。これによって、合成画像変換部78は、変換画像に変換追加画像が追加された画像である合成画像を示すデータを合成画像データとして生成する。
【0065】
次に、これまで説明した構成を備える表示制御装置1が実行する処理について、具体例とともに図を参照して説明する。
【0066】
図12は、本実施形態に係る表示制御装置1が実行する処理の概要を示すフローチャートである。
【0067】
タッチパネル制御部32は、ユーザの操作による変換指示を受け付けたか否かを判断する(ステップS101)。変換指示を受け付けていないと判断した場合(ステップS101;No)、タッチパネル制御部32は処理を終了する。
【0068】
変換指示を受け付けたと判断した場合(ステップS101;Yes)、プログラム実行処理部34は、ユーザの指示に従って、原画像データ12を変換する(ステップS102)。この処理の詳細は後述する。
【0069】
タッチパネル制御部32は、ユーザの操作による加工指示を受け付けたか否かを判断する(ステップS103)。加工指示を受け付けていないと判断した場合(ステップS103;No)、タッチパネル制御部32は処理を終了する。
【0070】
変換指示を受け付けたと判断した場合(ステップS103;Yes)、プログラム実行処理部34は、ユーザの指示に従って、変換画像に変換追加画像を追加した合成画像を示すデータを生成し(ステップS104)、その後処理を終了する。この処理の詳細は後述する。
【0071】
図13は、原画像変換処理(ステップS102)の詳細を示すフローチャートである。
【0072】
原画像取得部51は、ユーザが指定する原画像データ12を取得する(ステップS201)。
【0073】
変換方法生成部52は、原画像取得部51によって取得された原画像データ12に適用する変換方法としてユーザが指定する変換方法を示すデータ(変換方法データ)を生成する(ステップS202)。例えば、図6に示す歪み円柱画像の場合、変換方法データは、「右方向に45度歪ませること」を示すデータである。
【0074】
変換部53は、ユーザが指定する変換方法に従って、原画像取得部51によって取得された原画像データ12を変換する。そして、変換部53は、変換方法データを含む変換画像データを生成する(ステップS203)。
【0075】
補助記憶制御部33は、変換部53の指示を受けて、変換部53によって生成された変換画像データ15を補助記憶部10に記憶させ(ステップS204)、原画像変換処理(ステップS102)を終了する。
【0076】
図14は、加工処理(ステップS104)の詳細を示すフローチャートである。
【0077】
追加画像取得部61は、ユーザによって選択された追加形状データ13に基づいて、追加画像データを生成する(ステップS301)。
【0078】
詳細には、追加画像取得部61は、ユーザによって選択された追加形状データ13を取得する。また、追加画像取得部61は、その選択された追加形状データ13に対して選択可能な要素について、ユーザが指定する具体的な値を示すデータを取得する。これによって、追加画像が特定される。選択可能な要素は、例えば追加形状データ13が示す画像の大きさ、色などを含む。
【0079】
図15は、追加画像を示すデータの内容の例を示す図である。同図に示す追加画像を示すデータ80は、形状がスプレー形状であり、大きさとしての直径が30ピクセルであり、色が黒であることを含む。以下、図15に示す追加画像を「スプレー画像」という。
【0080】
変換画像取得部62は、加工元となる変換画像を示すデータを含む変換画像データ15を取得する(ステップS302)。変換画像データ15は、変換部53によって生成された変換画像データ15、及び補助記憶部が記憶している変換画像データ15の中からユーザが選択したものである。これにより、表示部21には、変換画像データ15に含まれるデータに基づき、加工元となる変換画像が表示される。
【0081】
変換方法取得部63は、変換画像取得部62によって取得された変換画像データ15に含まれる変換方法データを取得し、それによって、加工元の画像に施されている変換方法を特定する(ステップS303)。
【0082】
追加方法取得部64は、ユーザが指定する追加方法を示すデータを取得する(ステップS304)。追加方法は、上述のモードI又はモードIIである。
【0083】
指定位置取得部65は、タッチパネル制御部32によって生成される指定位置データを取得する(ステップS305)。このとき、表示部21には加工元の変換画像が表示されている。したがって、この処理においてタッチパネル制御部32によって生成される指定位置データは、加工元の変換画像内の指定位置を示す。
【0084】
合成画像生成部67は、合成画像データを生成する(ステップS306)。合成画像生成処理(ステップS306)の詳細は後述する。
【0085】
表示制御部31は、合成画像生成部67の第1合成部75又は合成画像変換部78によって生成された合成画像データを取得し、取得したデータが示す画像を表示部21に表示させる(ステップS307)。
【0086】
ここで、図16は、合成画像表示処理(ステップS307)において表示部21に表示される画像の一例を示す。
【0087】
同図に示すように、表示部21は、合成画像データが示す合成画像81を大きく表示する。同図の合成画像81では、追加画像として特定されたスプレー画像が、スケッチ風球画像内の指定位置に追加されている。同図では、説明のため、合成画像81の指定位置にXを付している。
【0088】
合成画像81の追加画像には、加工元の変換画像と同様にスケッチ風の変換が施されている。図17は、追加画像に変換を施さない場合の合成画像を示す。図16の合成画像81と図17に示す合成画像とを比較するとわかるように、図16の合成画像81では、追加画像に変換が施されることによって、追加画像と加工元の画像との違和感が少なくとも軽減している。
【0089】
また、図示しないが、追加画像の外縁を中心として20ピクセルの幅の中空円形(ドーナツ状)の部分が指定領域となる。
【0090】
合成画像81の下には、指定位置の座標(140,320)が表示されている。指定位置は、横をX方向、縦をY方向とし、合成画像の左下を原点(0,0)、右上を(1300,1000)とした場合のXY座標点として表されている。
【0091】
合成画像の左には、上から順に、追加画像として選択されたスプレー画像82、各ボタン83〜85が表示されている。ボタン83は、追加画像を切り替える指示を与えるためのボタンである。ボタン84は、加工方法を切り替える指示を与えるためのボタンである。ボタン85は、画像加工を終了させる指示を与えるためのボタンである。
【0092】
再び、図14を参照する。
終了判断部66は、ユーザの操作に基づく終了指示を、タッチパネル制御部32を介して取得したか否かを判断する(ステップS308)。終了指示は、例えばボタン85にタッチすることによって与えられる。
【0093】
終了指示を取得していないと判断された場合に(ステップS308;No)、第1合成部75又は合成画像変換部78によって生成された合成画像データが示す合成画像を加工元の変換画像として、上述のステップS305からステップS307までの処理が再び実行される。
【0094】
これによって、ユーザは、加工元の変換画像の指定位置に順次、その変換画像と同様の変換が施された追加画像が追加された状態を表示部21で確認することができる。図18は、スケッチ風球画像にスプレー画像が波状に連続的に追加された合成画像86が表示部21に表示された状態を示す。ステップS305からステップS307までが繰り返されることによって、ユーザは、表示部21を見ることによって、連続的に追加された追加画像が形成する文字や図形の状態をリアルタイムで確認しながら変換画像を加工することが可能になる。
【0095】
終了指示を取得したと判断された場合に(ステップS308;Yes)、第1合成部75又は合成画像変換部78は、その判断結果を示すデータを取得する。そして、第1合成部75又は合成画像変換部78は、生成した合成画像データを補助記憶部10に記憶させ、それによって、生成したデータを保存し(ステップS309)、加工処理(ステップS104)を終了する。
【0096】
このように、加工処理(ステップS104)では、追加画像には加工元の変換画像と同様の変換が施される。これによって、追加画像と加工元の変換画像のタッチ、素材感、画調などを近づけることができる。そして、その変換が施された追加画像が加工元の変換画像に追加される。したがって、変換画像に画像を追加した場合の違和感をなくす、又は軽減することが可能になる。
【0097】
また、追加画像の外縁の周辺には、指定領域として加工元の画像に違和感なくなじませるための加工が施される。これによって、変換画像に画像を追加した場合の違和感をなくす、又はさらに軽減することが可能になる。
【0098】
次に、図19を参照して、合成画像生成処理(ステップS306)の詳細について説明する。
【0099】
指定領域特定部71は、指定領域を特定し、特定した指定領域を示すデータを生成する(ステップS401)。
【0100】
詳細には、指定領域特定部71は、指定位置取得部65によって取得された指定位置データと、追加画像取得部61によって取得された追加画像データと、補助記憶部10が記憶している領域設定データ16とを取得する。そして、指定領域特定部71は、取得した追加画像データ、指定位置データ、及び領域設定データ16に基づいて指定領域を特定し、特定した指定領域を示すデータを生成する。
【0101】
追加方法判断部73は、追加方法取得部64が取得したデータを参照し、そのデータが示すユーザによって選択された追加方法がモードIとモードIIとのいずれであるかを判断する(ステップS402)。
【0102】
選択された追加方法がモードIであると判断された場合に(ステップS402;モードI)、指定位置変換特定部72は、変換方法取得部63によって特定された変換方法が複数あるか否かを判断する(ステップS403)。ここでは、変換を施していないことも1つの変換方法として数える。例えば、画像の一部にのみ変換が施されており、残部に変換が施されていない場合、その画像には変換方法が2つあると判断される。
【0103】
また例えば、図5〜7に示す変換画像15a〜15cでは、全体に1つの変換が施されているため、変換方法が1つである。これに対して、図20に示す変換画像87は、スケッチ風球画像と歪み円柱画像とを含む。そのため、変換画像87の場合、2つの変換方法があると判断される。
【0104】
変換方法が複数あると判断した場合に(ステップS403;Yes)、指定位置変換特定部72は、指定位置に対応する変換方法を特定し、特定した変換方法を示す指定位置変換方法データを生成する(ステップS404)。
【0105】
追加画像変換部74は、指定位置変換特定部72によって生成された指定位置変換方法データと、追加画像取得部61によって取得された追加画像データとを取得する。そして、追加画像変換部74は、指定位置変換方法データが示す指定位置の変換方法に従って、追加画像データに変換処理を施す(ステップS405)。これによって、その変換方法に従って、追加画像が変換される。
【0106】
追加画像変換部74が施す変換は、指定位置の変換方法が移動又は変形を含まない場合、指定位置の変換方法と同じである。また、指定位置の変換方法が移動又は変形を含む場合、追加画像変換部74が施す変換は、指定位置の変換方法のうち移動又は変形を除いたものと同じである。
【0107】
変換方法が複数ではないと判断された場合に(ステップS403;No)、追加画像変換部74は、変換方法取得部63によって取得された変換方法データと、追加画像取得部61によって取得された追加画像データとを取得する。そして、追加画像変換部74は、変換方法データが示す変換方法に従って、追加画像データを変換する(ステップS406)。
【0108】
追加画像変換部74が施す変換は、変換方法取得部63によって特定された変換方法が移動又は変形を含まない場合、その特定された変換方法と同じである。また、変換方法取得部63によって特定された変換方法が移動又は変形を含む場合、追加画像変換部74が施す変換は、その特定された変換方法のうち移動又は変形を除いたものと同じである。
【0109】
第1合成部75は、追加方法としてモードIが選択された場合に、追加元となる変換画像に変換追加画像を追加した合成画像を示すデータ(合成画像データ)を生成する(ステップS407)。
【0110】
詳細には、第1合成部75は、追加画像変換部74によって生成されたデータと、追加元となる変換画像を示すデータとを取得する。この変換画像を示すデータは、変換画像取得部62が取得する変換画像データに含まれるものである。そして、第1合成部75は、取得したデータに基づいて、変換追加画像を加工元の変換画像の追加位置に追加した合成画像を示す合成画像データを生成する。
【0111】
これにより、第1合成部75は、合成画像生成処理(ステップS306)を終了する。
【0112】
ここで、第1合成部75によって生成される合成画像データの内容の具体例を図21及び図22に示す。
【0113】
図21は、図20に示す変換画像87に、図18の合成画像86と同様の波状に連続的にスプレー画像を追加した合成画像88を示す。変換画像87の歪み円柱画像に施されている変換は変形を伴う変換のみである。そのため、歪み円柱画像内の指定位置に追加される追加画像には変換が施されない。変換画像87の歪み円柱画像以外の部分には、スケッチ風の変換が施されており、これは移動及び変形を伴わない変換方法である。そのため、変換画像87の歪み円柱画像以外の指定位置に追加された追加画像には、スケッチ風の変換が施されている。
【0114】
このように、指定位置に対応する変換を追加画像に施すことによって、変換画像が異なる複数の方法によって変換された画像を含む場合であっても、変換画像に追加画像を追加した際の違和感をなくす、又は軽減することが可能になる。
【0115】
また、変換方法から移動及び変形を除くことによって、追加画像が指定位置と異なる位置に追加されること、及び追加画像が変形することを防ぐことができる。
【0116】
なお、図21に示す合成画像88は、モードIIの場合も同じになる。
【0117】
図22は、モードIとモードIIとで異なる合成画像が作成される場合に、モードIによって作成された合成画像89の例を示す。合成画像89では、球繰り返し画像15cに追加画像としての文字「A」が追加されている。「繰り返し」の変換は、移動及び変形を含む。そのため、変換が施されていない追加画像が球繰り返し画像15cに追加されている。
【0118】
このように、移動又は変形を伴う変換を追加画像に施さないことによって、ユーザの意図するものとなるように、かつ、違和感がないか又は軽減されるように、追加画像を変換画像に追加することが可能になる。
【0119】
再び、図19を参照して説明する。
また、選択された追加方法がモードIIであると判断された場合に(ステップS402;モードII)、逆変換部76は、加工元の変換画像を示す変換画像データを逆変換し、それによって、原画像データを生成する(ステップS408)。
【0120】
詳細には、逆変換部76は、変換画像データ15を取得し、変換画像データ15に含まれる変換方法の逆の変換方法を特定する。その逆の変換方法に従って、逆変換部76は、変換画像データ15に含まれる加工元の変換画像を示すデータに変換処理を施す。これによって、逆変換部76は、加工元の変換画像の原画像を示すデータ(原画像データ)を生成する。
【0121】
第2合成部77は、原合成画像データを生成する(ステップS409)。詳細には、第2合成部77は、逆変換部76によって生成された原画像データと追加画像取得部61によって取得された追加画像データとを取得する。そして、第2合成部77は、取得した両データに基づいて、原画像の指定位置に対応する位置に追加画像を追加した画像である合成画像を示すデータ(原合成画像データ)を生成する。
【0122】
合成画像変換部78は、変換方法データが示す変換方法に従って原合成画像データを変換することによって、合成画像データを生成する(ステップS410)。
【0123】
詳細には、合成画像変換部78は、変換方法取得部63によって取得された変換方法データと、第2合成部77によって生成された原合成画像データとを取得する。そして、合成画像変換部78は、変換方法データが示す変換方法に従って原合成画像データを変換する。これによって、合成画像変換部78は、原合成画像が変換された画像を示すデータを合成画像データとして生成する。
【0124】
これにより、合成画像変換部78は、合成画像生成処理(ステップS306)を終了する。
【0125】
図23は、モードIとモードIIとで異なる合成画像が作成される場合に、モードIIによって作成された合成画像90の例を示す。合成画像90では、図22に示す合成画像89と同様に、球繰り返し画像15cに追加画像としての文字「A」が追加されている。モードIIでは、原画像に戻した後に追加画像を追加し、追加画像が追加された原画像が再度変換される。そのため、合成画像90では、合成画像89とは異なり、繰り返し埋め込まれる画像にも追加画像である文字「A」が、埋め込まれる画像と同様の倍率で縮小されて追加されている。
【0126】
このように、原合成画像データを介して合成画像データを生成することによって、ユーザの意図するものとなるように、かつ、違和感がないか又は軽減されるように、追加画像を変換画像に追加することが可能になる。
【0127】
以上、本発明の実施形態について説明した。本発明は、上述の実施形態に限られない。本発明は、本発明の思想を逸脱しない範囲において、実施形態に適宜変更を加えたものを含む。
【0128】
例えば、実施形態ではユーザが表示制御装置1に入力するためにタッチパネルを用いることとしたが、ユーザが表示制御装置1に入力する手段はこれに限られない。例えば、ボタン、キー、マウスのようなポインティングデバイスなどが採用されてもよい。
【0129】
また例えば、実施形態では、プログラム実行処理部34が加工プログラムデータ11に含まれるソフトウェアプログラムを実行し、表示制御装置1の機能を発揮することとした。しかし、表示制御装置1がその機能を備える方法はこれに限られない。例えば、表示制御装置1が備える機能は、各機能を備える1つ又は複数のプロセッサにより実現されてもよい。また例えば、表示制御装置1が備える機能は、その機能の一部を備える1つ又は複数のプロセッサとソフトウェアプログラムを実行するプロセッサとの組み合わせによって実現されてもよい。
【0130】
さらに例えば、実施形態では、変換画像データが変換方法データを含むこととしたが、変換画像データと変換方法データとは関連付けられた別データとして管理されてもよい。
【0131】
さらに例えば、加工元となる変換画像の原画像を作成するために、その変換画像を逆変換することとしたが、原画像を示すデータを得る方法はこれに限られない。例えば、変換画像データが原画像データ12を特定するためのデータを含み、その変換画像データを参照することによって、原画像データ12が補助記憶部10から取得されてもよい。これによれば、逆変換のための処理を省くことができ、表示制御装置1に掛かる処理負荷を軽減することができる。
【0132】
さらに例えば、モードIにおける追加画像の変換では、移動及び変形を除くこととしたが、追加画像変換部74が施す変換から移動及び変形のいずれか一方又は両方を除くか否かは、適宜設定されてよい。これによって、種々提供されている変換方法に応じて、又は、ユーザの趣向に応じて、変換画像に画像を追加した場合の違和感をなくす、又は軽減することが可能になる。
【0133】
以下に、本願発明の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
(付記1)
変換処理が施された変換画像を示すデータを取得する変換画像取得手段と、
前記変換処理における変換方法を示すデータを取得する変換方法取得手段と、
追加画像を示すデータを取得する追加画像取得手段と、
表示手段に表示された変換画像内の指定位置を示すデータを取得する指定位置取得手段と、
前記変換方法に従って前記追加画像を示すデータを変換することによって得られる変換追加画像を前記変換画像の前記指定位置に追加した合成画像を示すデータを生成する合成画像生成手段と、
前記合成画像を示すデータを取得し、表示手段に前記合成画像を表示させる表示制御手段とを備える
ことを特徴とする表示制御装置。
【0134】
(付記2)
前記合成画像生成手段は、前記変換追加画像を前記変換画像の前記指定位置に追加するとともに、前記指定位置に追加される追加画像の外縁から所定の範囲に含まれる前記変換画像内の画像を変換した画像である合成画像を示すデータを生成する
ことを特徴とする付記1に記載の表示制御装置。
【0135】
(付記3)
前記指定位置取得手段は、前記指定位置を示すデータを連続的に取得し、
前記合成画像生成手段は、前記変換追加画像を前記指定位置に連続的に追加した画像である合成画像を示すデータを生成する
ことを特徴とする付記1又は2に記載の表示制御装置。
【0136】
(付記4)
原画像を示すデータを取得し、当該原画像を示すデータに変換処理を施すことによって前記変換画像を示すデータを生成するとともに、当該変換処理における変換方法を示すデータを生成する変換手段を、さらに備える
ことを特徴とする付記1から3のいずれか1つに記載の表示制御装置。
【0137】
(付記5)
前記変換処理は、変換方法が異なる第1の変換処理と第2の変換処理とを含み、
前記変換画像取得手段は、前記第1の変換処理と前記第2の変換処理とが施された変換画像を示すデータを取得し、
前記変換方法取得手段は、前記第1の変換処理における第1の変換方法を示すデータと前記第2の変換処理における第2の変換方法を示すデータとを取得し、
前記合成画像生成手段は、前記第1又は前記第2の変換方法に従って前記追加画像を変換した前記変換追加画像を前記変換画像の前記指定位置に追加した合成画像を示すデータを生成する
ことを特徴とする付記1から4のいずれか1つに記載の表示制御装置。
【0138】
(付記6)
前記変換画像取得手段は、前記変換画像内の第1の領域には前記第1の変換処理が施され、前記変換画像内の第2の領域には前記第2の変換処理が施された前記変換画像を示すデータを取得し、
前記合成画像生成手段は、前記指定位置に対応する前記第1又は前記第2の変換方法に従って前記追加画像を変換した変換追加画像を前記変換画像の前記指定位置に追加した合成画像を示すデータを生成する
ことを特徴とする付記5に記載の表示制御装置。
【0139】
(付記7)
前記合成画像生成手段は、
前記変換処理のうち移動又は変形を除く変換方法を前記追加画像に施した前記変換追加画像を示すデータを生成する追加画像変換手段と、
前記追加画像変換手段によって生成されたデータが示す変換追加画像を前記変換画像の前記指定位置に追加した合成画像を示すデータを生成する第1合成手段とを備える
ことを特徴とする付記1から6のいずれか1つに記載の表示制御装置。
【0140】
(付記8)
前記合成画像生成手段は、
前記変換方法取得手段によって取得されたデータを参照し、前記変換画像を変換前の原画像に戻す逆変換を施すことによって、当該原画像を示すデータを生成する逆変換手段と、
前記指定位置に対応する前記原画像内の位置に前記追加画像を追加した原合成画像を示すデータを生成する第2合成手段と、
前記原合成画像に前記変換方法に従って変換することによって前記合成画像を示すデータを生成する合成変換手段とを備える
ことを特徴とする付記1から6のいずれか1つに記載の表示制御装置。
【0141】
(付記9)
前記追加画像を示すデータは、前記追加画像の形状と、大きさ及び色の少なくとも1つとを示すデータを含む
ことを特徴とする付記1から8のいずれか1つに記載の表示制御装置。
【0142】
(付記10)
コンピュータに、
変換処理が施された変換画像を示すデータを取得する処理、
前記変換処理における変換方法を示すデータを取得する処理、
追加画像を示すデータを取得する処理、
表示手段に表示された変換画像内の指定位置を示すデータを取得する処理、
前記変換方法に従って前記追加画像を示すデータを変換することによって得られる変換追加画像を前記変換画像の前記指定位置に追加した合成画像を示すデータを生成する処理、
前記合成画像を示すデータを取得し、表示手段に前記合成画像を表示させる処理、
を実行させることを特徴とするプログラム。
【符号の説明】
【0143】
1…表示制御装置、10…補助記憶部、12…原画像データ、13…追加形状データ、14…変換種別データ、15…変換画像データ、16…領域設定データ、17…加工画像データ、20…タッチパネル、21…表示部、22…タッチセンサ、30…処理・制御部、31…表示制御部、32…タッチパネル制御部、33…補助記憶制御部、34…プログラム実行処理部、51…原画像取得部、52…変換方法生成部、53…変換部、54…加工部、61…追加画像取得部、62…変換画像取得部、63…変換方法取得部、64…追加方法取得部、65…指定位置取得部、66…終了判断部、67…合成画像生成部、71…指定領域特定部、72…指定位置変換特定部、73…追加方法判断部、74…追加画像変換部、75…第1合成部、76…逆変換部、77…第2合成部、78…合成画像変換部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
変換処理が施された変換画像を示すデータを取得する変換画像取得手段と、
前記変換処理における変換方法を示すデータを取得する変換方法取得手段と、
追加画像を示すデータを取得する追加画像取得手段と、
表示手段に表示された変換画像内の指定位置を示すデータを取得する指定位置取得手段と、
前記変換方法に従って前記追加画像を示すデータを変換することによって得られる変換追加画像を前記変換画像の前記指定位置に追加した合成画像を示すデータを生成する合成画像生成手段と、
前記合成画像を示すデータを取得し、表示手段に前記合成画像を表示させる表示制御手段とを備える
ことを特徴とする表示制御装置。
【請求項2】
前記合成画像生成手段は、前記変換追加画像を前記変換画像の前記指定位置に追加するとともに、前記指定位置に追加される追加画像の外縁から所定の範囲に含まれる前記変換画像内の画像を変換した画像である合成画像を示すデータを生成する
ことを特徴とする請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項3】
前記指定位置取得手段は、前記指定位置を示すデータを連続的に取得し、
前記合成画像生成手段は、前記変換追加画像を前記指定位置に連続的に追加した画像である合成画像を示すデータを生成する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の表示制御装置。
【請求項4】
原画像を示すデータを取得し、当該原画像を示すデータに変換処理を施すことによって前記変換画像を示すデータを生成するとともに、当該変換処理における変換方法を示すデータを生成する変換手段を、さらに備える
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の表示制御装置。
【請求項5】
前記変換処理は、変換方法が異なる第1の変換処理と第2の変換処理とを含み、
前記変換画像取得手段は、前記第1の変換処理と前記第2の変換処理とが施された変換画像を示すデータを取得し、
前記変換方法取得手段は、前記第1の変換処理における第1の変換方法を示すデータと前記第2の変換処理における第2の変換方法を示すデータとを取得し、
前記合成画像生成手段は、前記第1又は前記第2の変換方法に従って前記追加画像を変換した前記変換追加画像を前記変換画像の前記指定位置に追加した合成画像を示すデータを生成する
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の表示制御装置。
【請求項6】
前記変換画像取得手段は、前記変換画像内の第1の領域には前記第1の変換処理が施され、前記変換画像内の第2の領域には前記第2の変換処理が施された前記変換画像を示すデータを取得し、
前記合成画像生成手段は、前記指定位置に対応する前記第1又は前記第2の変換方法に従って前記追加画像を変換した変換追加画像を前記変換画像の前記指定位置に追加した合成画像を示すデータを生成する
ことを特徴とする請求項5に記載の表示制御装置。
【請求項7】
前記合成画像生成手段は、
前記変換処理のうち移動又は変形を除く変換方法を前記追加画像に施した前記変換追加画像を示すデータを生成する追加画像変換手段と、
前記追加画像変換手段によって生成されたデータが示す変換追加画像を前記変換画像の前記指定位置に追加した合成画像を示すデータを生成する第1合成手段とを備える
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の表示制御装置。
【請求項8】
前記合成画像生成手段は、
前記変換方法取得手段によって取得されたデータを参照し、前記変換画像を変換前の原画像に戻す逆変換を施すことによって、当該原画像を示すデータを生成する逆変換手段と、
前記指定位置に対応する前記原画像内の位置に前記追加画像を追加した原合成画像を示すデータを生成する第2合成手段と、
前記原合成画像に前記変換方法に従って変換することによって前記合成画像を示すデータを生成する合成変換手段とを備える
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の表示制御装置。
【請求項9】
前記追加画像を示すデータは、前記追加画像の形状と、大きさ及び色の少なくとも1つとを示すデータを含む
ことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の表示制御装置。
【請求項10】
コンピュータに、
変換処理が施された変換画像を示すデータを取得する処理、
前記変換処理における変換方法を示すデータを取得する処理、
追加画像を示すデータを取得する処理、
表示手段に表示された変換画像内の指定位置を示すデータを取得する処理、
前記変換方法に従って前記追加画像を示すデータを変換することによって得られる変換追加画像を前記変換画像の前記指定位置に追加した合成画像を示すデータを生成する処理、
前記合成画像を示すデータを取得し、表示手段に前記合成画像を表示させる処理、
を実行させることを特徴とするプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate


【公開番号】特開2012−208287(P2012−208287A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−73475(P2011−73475)
【出願日】平成23年3月29日(2011.3.29)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】