説明

表示灯

【課題】コストアップを抑えつつ、パネルを所定の開位置で仮保持できる表示灯を提供する。
【解決手段】表示灯は、灯具本体1の内部に開閉自在に収納される導光板ユニット2と、一端側が導光板ユニット2に取着され当該導光板ユニット2を所定の開位置で仮保持する保持金具4とを備えている。灯具本体1を構成する取付台10には、保持金具4の先端部が仮保持位置と閉塞位置との間で移動自在に摺動するガイド部10cが設けられている。このガイド部10cを構成するガイド溝10dは、下側の端縁部10gが閉塞位置から仮保持位置に向けて上方に傾斜するように形成され、保持金具4には仮保持位置に向かうにつれて上向きの応力が加えられる。そして、保持金具4の先端部が仮保持位置に到達すると、上記応力の反力により保持金具4の先端部が仮保持溝10e内に配置され、導光板ユニット2が所定の開位置で仮保持される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示灯に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、装置本体に対してパネルを開閉自在に取着した表示装置が種々提供されている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
図5(a)(b)は上記の表示装置の一例を示し、図5(a)に示す表示装置では、専用のステー金具104を用いることで所定の角度でパネル102を仮保持できるようになっており、また図5(b)に示す表示装置では、パネル202の自重を利用して所定の角度でパネル202を仮保持できるようになっている。
【特許文献1】特開平8−76694号公報(段落[0030]−段落[0050]、及び、第1図−第4図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の図5(a)に示した表示装置では、専用のステー金具104を用いることでパネル102を仮保持できるものではあるが、このステー金具104は、図示は省略しているが、パネル102を所定の角度で仮保持する保持機構なども含まれているため比較的部品点数が多く、コストアップになるものであった。さらに、ステー金具104の両端部がそれぞれパネル102および装置本体101に固定されているため、施工時などに装置本体101からパネル102を取り外すことができるものではなかった。
【0005】
また、図5(b)に示す表示装置では、パネル202の自重を利用してステー204を所定の位置に移動させることでパネル202を仮保持できるものではあるが、この表示装置ではパネル202の開閉方向が上下方向に限定されるため、使い勝手がよくなかった。
【0006】
本発明は上記問題点に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、コストアップを抑えつつ、パネルを所定の開位置で仮保持できる表示灯を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の発明は、前面側が開口した灯具本体と、開口を開閉自在に閉塞するパネルと、一端側がパネルに回転自在に取着されて開口を開放する位置で当該パネルを仮保持する保持部材とを備え、保持部材の他端側が、パネルの仮保持状態における他端側の仮保持位置と、パネルの閉状態における他端側の閉塞位置との間で移動自在に摺動するガイドを灯具本体が有し、当該ガイドは、少なくとも仮保持位置近傍に保持部材に応力を加える応力付勢手段を備えるとともに、仮保持位置において応力を低減する応力低減手段を備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項2の発明は、応力付勢手段は、ガイドにおける保持部材との接触部位を、閉塞位置から仮保持位置に向けて応力の付勢方向と同一方向に傾斜させた傾斜部により構成されたことを特徴とする。
【0009】
請求項3の発明は、保持部材は、弾性を有する材料により形成されたことを特徴とする。
【0010】
請求項4の発明は、保持部材は、仮保持位置において、ガイドに対して着脱可能に設けられたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
請求項1の発明によれば、少なくとも仮保持位置近傍において保持部材に付勢力が加えられるが、保持部材の他端側が仮保持位置に配置された状態では応力低減手段により上記付勢力が低減されるので、パネルを所定の開状態で確実に仮保持することができ、また応力付勢手段および応力低減手段をガイドに設けることによって、保持部材は簡単な構造のものでいいので、部品点数を削減できるとともにコストアップを抑えることができ、さらに従来例のようにパネルの開閉方向が限定されないという効果がある。
【0012】
請求項2の発明によれば、ガイドに設けた傾斜部により応力付勢手段を構成しているので、応力付勢手段を別に設けなくてもよく、さらに部品点数を削減できるとともにコストアップを抑えることができるという効果がある。
【0013】
請求項3の発明によれば、パネルの開閉方向を水平方向とした場合、保持部材に大きな力が加わることはないから、保持部材の材料として弾性を有する薄板や樹脂を用いることができ、その結果さらに簡単な構造で保持機構を構成することができるとともにコストアップを抑えることができるという効果がある。
【0014】
請求項4の発明によれば、保持部材をガイドに対して着脱可能に設けることによって、灯具本体からパネルを取り外すことができるので、例えばパネルが導光板などの重量物の場合には、灯具本体からパネルを取り外すことで施工時の負担を軽減することができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下に本発明に係る表示灯の実施形態を図1〜図4に基づいて説明する。本発明に係る表示灯は、例えば天井や壁などに取り付けられ、避難誘導用の標識として用いられる。なお、以下の説明では特に断りがない限り、図1(a)中の矢印a−bの方向を前後方向、矢印c−dの方向を上下方向、矢印e−fの方向を左右方向として説明を行う。
【0016】
本実施形態の表示灯は、図1(a)に示すように、前面側が開口した灯具本体1と、開口を閉塞するように灯具本体1の内部に開閉自在に収納される導光板ユニット2と、一端側が導光板ユニット2に回転自在に取着されて、上記開口を開放する位置で当該導光板ユニット2を仮保持する保持金具4とを備えている。
【0017】
灯具本体1は、例えば合成樹脂成形品であって前面が開口した略矩形箱状の本体部12と、金属製であって電装品(本実施形態では端子台8や点灯制御ブロック9など)が取り付けられる略矩形板状の取付台10とで構成され、取付台10は本体部12の底部に適宜の取付手段により取着されている。なお、本体部12の底部と取付台10の間には、後述する保持金具4の先端部を移動自在に配置できるように所定の隙間が設けられている(図2(a)および図3(a)参照)。
【0018】
本体部12の上側の側壁部において左右方向中央寄りには、商用電源を供給するための電源線(図示せず)を上側から本体部12の内部に導入するための電線導入孔を構成するノックアウト12aが設けられ、このノックアウト12aの左右方向両側には固定ねじ(図示せず)を挿通するためのねじ挿通孔を構成するノックアウト12b(図1(a)では片側のみ図示)がそれぞれ設けられている。また、本体部12の4つの側壁部の内側面には、所定の間隔を空けて配置された2個1組のランプソケット7、7がそれぞれ取着されており、各組のランプソケット7、7にはそれぞれランプ13が装着されるようになっている(図1(a)では上側壁部および左側壁部のみ図示)。なお、各組のランプソケット7、7と後述する点灯回路との間は図示しない電線によりそれぞれ電気的に接続されており、各組のランプソケット7、7には対応する電線を介して点灯回路から点灯電力が供給されるようになっている。
【0019】
ランプ13は、例えば図1(a)に示すように細長い角柱状に形成され、長手方向両端部にはランプソケット7、7にそれぞれ接続される給電部13a、13aが設けられている。そして、各ランプ13の両給電部13a、13aをそれぞれ対応するランプソケット7、7に接続することで、4個のランプ13がそれぞれ本体部12の4辺に沿って配置される。
【0020】
一方、取付台10の略中央部には、上記の電源線を背面側から本体部12の内部に導入するための電線導入孔10aが貫設され、この電線導入孔10aを間にして左右方向両側には固定ねじ(図示せず)が挿通されるねじ挿通孔10b、10bがそれぞれ貫設されている。すなわち、本実施形態の表示灯は、上記のノックアウト12bを用いることによって灯具本体1を天井に取り付けることができ、またねじ挿通孔12b、12bを用いることによって灯具本体1を壁面に取り付けることができるのである。なお、本体部12の底部において上記の電線導入孔10aおよびねじ挿通孔10b、10bに対応する部位には、それぞれ電線導入用および取付用のノックアウト(図示せず)が設けられており、各ノックアウトを開けることで電源線を本体部12の内部に導入することができ、また灯具本体1を背面でねじ固定できるようになっている。
【0021】
また、取付台10の前面には、端子台8や、停電時における電源供給用の蓄電池(図示せず)や、点灯回路、光源および蓄電池の状況(例えば蓄電池の充電状態など)をチェックする自己点検機能を有し、点灯回路を制御する制御回路が内蔵された点灯制御ブロック9が取着されている。ここにおいて、本体部12の下側の側壁部には、自己点検を行うための自己点検スイッチ(図示せず)や蓄電池の交換時期などを表示する、例えばLEDからなる表示部(図示せず)などを露出するための複数の露出孔12cが設けられているので、外側から自己点検スイッチを押すことで自己点検を行うことができ、また蓄電池の充電状態および交換時期などを容易に確認することができる。なお、端子台8と点灯制御ブロック9との間は図示しない電線により電気的に接続されており、外部から導入された上記の電源線を端子台8に接続すると、通常時には電源線を介して供給された商用電源が点灯回路に供給されるとともに蓄電池を充電し、停電時には蓄電池が放電して点灯回路に電源が供給される。
【0022】
さらに、取付台10の左側には、導光板ユニット2側に設けた支持金具5、5がそれぞれ回転自在に係合する略L字状の受け金具6、6が、所定の間隔を空けて上下方向に並べて取着されており、各受け金具6の先端側には略楕円状の貫通孔6aがそれぞれ貫設されている。
【0023】
ここで、取付台10の上部左寄りには、導光板ユニット2を開閉する際に保持金具4が係合するガイド部10cが設けられている。このガイド部10cは、図1(c)に示すように左右方向に開口する横長矩形状のガイド溝10dと、ガイド溝10dの左右方向一端側(図1(c)中の左側)において当該ガイド溝10dと連通する形で下向きに開口する仮保持溝10eと、仮保持溝10eおよびガイド溝10dと連通する形で当該仮保持溝10eの上側位置に開口する解除溝10fとで構成されている。また、ガイド溝10dは、下側の端縁部10gが水平方向に対し右側から左側に向けて上側に角度θで傾斜するように形成されている。ここに、上記の端縁部10gにより応力付勢手段および傾斜部が構成され、仮保持溝10eにより応力低減手段が構成されている。
【0024】
導光板ユニット2は、図1(a)および図2(a)に示すように略矩形板状の導光板3と、導光板3の背面側に配置されランプ13からの光を前方に反射させる反射板11とで構成されている。導光板3は、例えば透明なアクリル樹脂成形品であって、上述した本体部12の開口寸法よりも小さい外形寸法に形成され、組立状態では本体部12の内部に収納されるようになっている。一方、反射板11は、例えば金属製であって導光板3と略同じ外形寸法に形成され、導光板3の背面側に適宜の取付手段により取着されている。また、反射板11の左側において上述した各受け金具6に対応する部位には、各受け金具6と係合する支持金具5がそれぞれ取着されており、さらに反射板11の右端には収納状態において導光板ユニット2を灯具本体1に固定するための固定ねじ14が取着されている。なお、各支持金具5の先端側には、対応する受け金具6の貫通孔6aの端縁と係合する切欠部5aが設けられており、また支持金具5の側部には保持金具4を回転自在に支持するための支持片5bが一体に折曲形成されている。ここに、導光板ユニット2によりパネルが構成されている。
【0025】
この導光板ユニット2では、導光板3の4つの側端面からそれぞれ入射したランプ13からの光が、導光板3の内部において反射板11または導光板3の前面で複数回反射し、導光板3の前面から均一に照射されるようになっている。
【0026】
ここで、上述した導光板ユニット2を、灯具本体1の開口を開放する位置で仮保持する保持金具4について説明する。保持金具4は、例えば弾性を有する金属製の薄板からなり、図4(a)(b)に示すように横長の略矩形板状の保持片4aを有し、保持片4aの幅方向一端側(図4(a)中の上側)には、保持片4aよりも寸法の長い支持片4bが一体に折曲形成されている。また、保持片4aの先端側(図4(a)中の右側)には上述したガイド溝10dの下側の端縁部10gと係合する係合溝4cが設けられ、さらに支持片4bの後端側(図4(b)中の左側)には軸孔4dが貫設されている。そして、軸孔4dに挿通させた軸部14(図2(a)参照)を上記の支持片5bに軸支させると、保持金具4が導光板ユニット2に対して回転自在に支持される。ここに、保持金具4により保持部材が構成されている。
【0027】
次に、本実施形態の表示灯の取付手順について説明する。なお、以下の説明では、表示灯を壁面に取り付ける場合について説明する。まず、本体部12の底部に設けた電線導入用および取付用のノックアウト(図示せず)を開け、電線導入用ノックアウトおよび電線導入孔10aを通して背面側から電源線を本体部12の内部に導入するとともに、取付用ノックアウトおよびねじ挿通孔10b、10bに挿通させた取付ねじ(図示せず)を用いて灯具本体1を壁面にねじ固定した後、電源線の各芯線を端子台8に接続する。次に、導光板ユニット2側に設けた各支持金具5の先端部を、灯具本体1側に設けた対応する受け金具6の先端側の貫通孔6a内にそれぞれ挿通させた後、導光板ユニット2を灯具本体1に対して下側に移動させて、各支持金具5の先端部に設けた切欠部5aを上記の貫通孔6aの開口端縁にそれぞれ係合させる。なおこのとき、保持金具4の保持片4aに設けた係合溝4cをガイド部1cの仮保持溝10eに係合させる。
【0028】
その後、保持金具4の保持片4aの先端部を上方に持ち上げて右側にスライドさせながら支持金具5と受け金具6の係合部分を支点として導光板ユニット2を回転させ、導光板ユニット2を灯具本体1の内部に収納するとともに、固定ねじ14を用いて導光板ユニット2を灯具本体1に固定する。なおこのとき、保持金具4の保持片4aの先端部が、ガイド溝10cの下側の端縁部10gに摺動しながら右端まで移動する。そしてさらに、4個のランプ13の両側の給電部13a、13aを、導光板ユニット2の4辺にそれぞれ設けた2個1組の差込孔(図示せず)を通して上述した各組のランプソケット7、7に装着した後、表示パターン(例えば、人物を模したピクトグラムなど)が形成された表示板(図示せず)が取着された枠体(図示せず)を前面側から灯具本体1に填め込み、ねじ固定すると表示灯の取り付けが完了する。
【0029】
ここで、例えばランプ交換時に点灯制御ブロック9で計測した点灯時間をリセットしたり、内蔵された蓄電池を交換する際には、灯具本体1に対して導光板ユニット2を開いた状態に保持する必要があるが、本実施形態の表示灯では、導光板ユニット2を上記の開放位置で仮保持させることで上記リセット動作や蓄電池交換が容易に行えるようになっている。以下に、導光板ユニット2を仮保持させる際の保持金具4の動作について図1〜図3に基づいて説明する。なお、以下の説明では、上述した枠体およびランプ13は予め取り外されているものとして説明する。
【0030】
まず、図2(a)(b)に示す状態(すなわち、導光板ユニット2が灯具本体1の内部に収納された状態)では、保持金具4の保持片4aの先端部はガイド溝10dの右端に位置している。この状態から固定ねじ14を緩めた後、支持金具5と受け金具6の係合部分を支点として導光板ユニット2を開方向(図3(a)中の右回り)に回転させると、保持片4aの先端側の係合溝4cが、ガイド溝10dの下側の端縁部10gに摺動しながら左側に移動する(図1(c)中の矢印A参照)。なおこのとき、保持片4aには、上記の端縁部10gから左側に行くにつれてより大きな上向きの応力が加えられ、この応力により保持片4aが上方に撓められる。そして、さらに導光板ユニット2を開方向に回転させると、保持片4aがさらに上方に撓められながら先端側の係合溝4cが端縁部10gに沿って左側に移動し、係合溝4cがガイド溝10dの左端に到達すると、図3(a)(b)に示すように上記応力の反力によって保持片4aの先端部が下方に移動し(図1(c)中の矢印B参照)、係合溝4cと仮保持溝10eとが係合する。
【0031】
なおこの状態では、保持片4aの先端側の係合溝4cが仮保持溝10eと係合することで保持金具4の左右方向への移動が規制され、その結果導光板ユニット2が上記の開放位置で仮保持される。ここに、ガイド溝10dの右端位置が保持部材の閉塞位置となり、ガイド溝10dの左端位置(すなわち、仮保持溝10eの位置)が保持部材の仮保持位置となる。
【0032】
ここにおいて、本実施形態の表示灯では、仮保持溝10eの上側位置に当該仮保持溝10eと連通する解除溝10fが設けられており、保持金具4の先端部が仮保持溝10e内に配置された状態(すなわち、導光板ユニット2が仮保持されている状態)から導光板ユニット2を灯具本体1に対して上方に持ち上げると、保持金具4の先端部が解除溝10f側に移動し、保持金具4とガイド部10cの係合状態が解除されるとともに、上述した支持金具5の切欠部5bと受け金具6の貫通孔6aの端縁の係合状態が解除され、この状態から導光板ユニット2を手前(前方)に引くと、導光板ユニット2が灯具本体1から取り外される。すなわち、本実施形態の表示灯では、保持金具4をガイド部10cに対して着脱可能に設けることによって、灯具本体1から導光板ユニット2を取り外すことができるので、本実施形態の導光板ユニット2のようにパネルが重量物の場合には、灯具本体1から導光板ユニット2を取り外すことで施工時の負担を軽減することができる。
【0033】
而して、本実施形態の表示灯によれば、ガイド溝10dの下側の端縁部10gによって保持金具4の保持片4aに上向きの応力が加えられるが、保持片4aの先端側の係合溝4cがガイド溝10dの左端(すなわち、仮保持位置)に到達すると、上記応力の反力によって保持片4aの先端部が下方に移動し、係合溝4cが仮保持溝10eに係合するので、保持金具4の左右方向への移動が規制され、導光板ユニット2を上記の開放位置で確実に仮保持することができる。また、ガイド部10cを構成するガイド溝10dの下側の端縁部10gおよび仮保持溝10eにより応力付勢手段および応力低減手段を構成しているので、保持金具4を簡単な構造のものにすることができるとともに、応力付勢手段を別に設けなくてもよく、部品点数を削減できるとともにコストアップを抑えることができ、さらに従来例のように導光板ユニット2の開閉方向が限定されないから使い勝手が向上する。
【0034】
また、本実施形態のように導光板ユニット2の開閉方向を水平方向とすることで保持金具4に大きな力が加わることはないから、保持金具4の材料として弾性を有する薄板や樹脂を用いることができ、その結果さらに簡単な構造で保持機構を構成することができるとともにコストアップを抑えることができる。
【0035】
なお、本実施形態では、ガイド溝10dの下側の端縁部10gをガイド溝10dの全長に渡って傾斜させているが、例えば図1(c)中の二点鎖線Cの部分のみ傾斜させるようにしてもよく、同様に導光板ユニット2を上記の開放位置で確実に仮保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本実施形態の表示灯を示し、(a)は導光板ユニットを開けた状態の斜視図、(b)は要部詳細図、(c)はガイド部の詳細図である。
【図2】導光板ユニットを閉じた状態の一部破断せる同上を示し、(a)は上面図、(b)は正面図である。
【図3】導光板ユニットを開けた状態の一部破断せる同上を示し、(a)は上面図、(b)は正面図である。
【図4】同上に用いられる保持金具を示し、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図5】(a)は従来例の表示灯の斜視図、(b)は同上の他の表示灯の斜視図である。
【符号の説明】
【0037】
1 灯具本体
2 導光板ユニット(パネル)
4 保持金具(保持部材)
10c ガイド部(ガイド)
10e 仮保持溝(応力低減手段)
10g 端縁部(応力付勢手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前面側が開口した灯具本体と、前記開口を開閉自在に閉塞するパネルと、一端側がパネルに回転自在に取着されて前記開口を開放する位置で当該パネルを仮保持する保持部材とを備え、前記保持部材の他端側が、前記パネルの仮保持状態における前記他端側の仮保持位置と、前記パネルの閉状態における前記他端側の閉塞位置との間で移動自在に摺動するガイドを前記灯具本体が有し、当該ガイドは、少なくとも前記仮保持位置近傍に前記保持部材に応力を加える応力付勢手段を備えるとともに、前記仮保持位置において前記応力を低減する応力低減手段を備えたことを特徴とする表示灯。
【請求項2】
前記応力付勢手段は、前記ガイドにおける前記保持部材との接触部位を、前記閉塞位置から前記仮保持位置に向けて前記応力の付勢方向と同一方向に傾斜させた傾斜部により構成されたことを特徴とする請求項1記載の表示灯。
【請求項3】
前記保持部材は、弾性を有する材料により形成されたことを特徴とする請求項1又は2の何れか1項に記載の表示灯。
【請求項4】
前記保持部材は、前記仮保持位置において、前記ガイドに対して着脱可能に設けられたことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の表示灯。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2009−289482(P2009−289482A)
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−138637(P2008−138637)
【出願日】平成20年5月27日(2008.5.27)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】