説明

表示装置及び調整機構

【課題】表示パネルの温度を均一に調整して、表示パネル内の温度ムラに起因する画質の劣化を低減することができる表示装置を提供する。
【解決手段】表示パネルと、前記表示パネルの背面の複数の領域のそれぞれに配置され、前記表示パネルの温度を前記領域ごとに調整するための複数の調整機構と、を有し、前記複数の調整機構のそれぞれは、前記表示パネルの背面に取り付けられ、上下方向に開口を有する気体流路を形成する放熱手段と、前記放熱手段の下部において、整流板を、前記気体流路を遮断する第1の位置と、前記気体流路を開放する第2の位置との間で移動させることにより、前記気体流路に下側の開口から流入する気体の流量を変更する変更手段と、を含み、前記変更手段は、前記表示パネルの背面の対応する領域の温度が高くなるほど前記整流板を前記第2の位置側に移動させて前記気体流路に下側の開口から流入する気体の流量を増加させることを特徴とする表示装置を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置及び調整機構に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、プラズマディスプレイ装置などの自発光型の表示装置や領域ごとに光源を分割させたバックライト型の液晶表示装置などの表示装置が普及してきている。液晶表示装置では、バックライトが一様な輝度で発光して一様に発熱するため、液晶パネルの外周部近傍において、液晶パネルを覆う外装部品等に熱が奪われる。従って、液晶パネルの外周部の温度が中央部の温度よりも低くなり、液晶パネル内で温度ムラ(温度分布)が生じる。なお、液晶パネルを構成する液晶結晶は、温度に応じて応答速度が変化するため、液晶パネル内の温度ムラに起因して色むらなどの画質の劣化が生じてしまう。
【0003】
そこで、液晶パネル内の温度を均一にするための技術が提案されている(特許文献1参照)。特許文献1では、液晶パネルと入射側偏光板との間に平板状の冷却路を有し、冷却路の幅方向において、中央部の風量が最大、両側部の風量が最小となる風量分布を形成する構造が開示されている。
【0004】
また、液晶パネルには、温度が低いと応答速度が遅くなるという問題があるため、液晶パネルの温度を測定(監視)し、かかる温度に応じて冷却ファン又はバックライトの駆動を制御する液晶表示装置が提案されている(特許文献2参照)。特許文献2には、液晶パネルの温度が低ければバックライトの電流を大きくして液晶パネルの温度を高くし、液晶パネルの温度が高ければ冷却ファンで冷却して液晶パネルの温度を低くする技術が開示されている。
【0005】
一方、バックライトを有していない自発光型の表示装置では、表示パネルの全体を一様に冷却する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平6−281905号公報
【特許文献2】特開2002−311416号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1では、自発光型の表示装置、又は、領域ごとに光源を分割させたバックライト型の液晶表示装置において、表示パネルの温度を十分に均一にすること(即ち、表面パネルの温度を許容範囲内に維持すること)が非常に困難である。表示パネルにおいては、表示パネルに表示する画像に応じて領域ごとに発熱量が異なるが、特許文献1では、冷却路に形成される風量分布が不変である(即ち、表示パネルにおける発熱量は領域ごとに変動するにも関わらず、風量分布が一定である)。従って、特許文献1は、表示パネルにおける発熱に対して最適な風量分布を形成していない可能性が高い。
【0008】
また、特許文献2では、表示パネルの温度が変化した場合(表示パネルの温度を均一にするため)に、バックライトの輝度を変化させているため、表示パネルに表示される画像(画質)の劣化を招いてしまう。
【0009】
本発明は、このような従来技術の課題に鑑みてなされ、表示パネルの温度を均一に調整して、表示パネル内の温度ムラに起因する画質の劣化を低減することができる技術を提供することを例示的目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての表示装置は、表示パネルと、前記表示パネルの背面の複数の領域のそれぞれに配置され、前記表示パネルの温度を前記領域ごとに調整するための複数の調整機構と、を有し、前記複数の調整機構のそれぞれは、前記表示パネルの背面に取り付けられ、上下方向に開口を有する気体流路を形成する放熱手段と、前記放熱手段の下部において、整流板を、前記気体流路を遮断する第1の位置と、前記気体流路を開放する第2の位置との間で移動させることにより、前記気体流路に下側の開口から流入する気体の流量を変更する変更手段と、を含み、前記変更手段は、前記表示パネルの背面の対応する領域の温度が高くなるほど前記整流板を前記第2の位置側に移動させて前記気体流路に下側の開口から流入する気体の流量を増加させることを特徴とする。
【0011】
本発明の更なる目的又はその他の側面は、以下、添付図面を参照して説明される好ましい実施形態によって明らかにされるであろう。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、例えば、表示パネルの温度を均一に調整して、表示パネル内の温度ムラに起因する画質の劣化を低減する技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一側面としての表示装置の外観を示す斜視図である。
【図2】図1に示す表示装置の背面側からの分解斜視図である。
【図3】図1に示す表示装置において、調整機構の構成要素の1つであるヒートシンクを示す概略図である。
【図4】図1に示す表示装置において、調整機構の構成要素の1つである気体流量変更部を示す概略図である。
【図5】図1に示す表示装置の背面側からの斜視図である。
【図6】図1に示す表示装置において、調整機構を構成するヒートシンクと気体流量変更部(調整板及び整流板)との位置関係を説明するための図である。
【図7】図1に示す表示装置の調整機構の下方斜視図である。
【図8】図5に示す表示装置の断面図である。
【図9】図5に示す表示装置の断面図である。
【図10】図1に示す表示装置の調整機構の下方斜視図及び側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。なお、各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
<第1の実施形態>
図1及び図2を参照して、本発明の一側面としての表示装置1について説明する。表示装置1は、画像を表示する画像表示装置であって、本実施形態では、外観部を構成するベゼル10、前面板20及びリアカバー30を有する。なお、以下では、図1に示すように、表示装置1に対して、矢印AD1の方向を前面側又は前面方向、矢印AD2の方向を背面側又は背面方向とする。また、表示装置1に対して、矢印AD3の方向(ユーザから見て右水平方向)を右方向、矢印AD4の方向(ユーザから見て左水平方向)を左方向、矢印AD5の方向を上方向、矢印AD6の方向を下方向とする。
【0015】
ベゼル10は、表示装置1の前面側の外装部材であって、例えば、樹脂成型されたデザイン性を有する部材である。ベゼル10の内側には、構造物を固定するための複数のボス10aが設けられている。また、ベゼル10の中央部には、画像を表示するための開口部10bが設けられている。
【0016】
前面板20は、例えば、反射防止処理、防汚処理、帯電防止処理などを施した光学フィルムを貼り合わせた板ガラスであって、パネルモジュール40を保護する(パネルモジュール40の破損などを防止する)機能を有する。
【0017】
リアカバー30は、表示パネル42の背面との間に空間を有して表示パネル42の背面を覆う外装部材である。リアカバー30は、表示装置1の内部に取り付けられている電気回路基板50の活電部(表示装置1の駆動時に通電される部分)が外部に露出することを防止する。
【0018】
リアカバー30は、例えば、金型などを用いた絞り加工が施された板金である。リアカバー30には、所望の凹凸形状、及び、内部の熱を逃がすための複数の開口(例えば、小さな丸孔)を含む排気口30a及び吸気口30bが形成されている。表示装置1の駆動時には、表示パネル42が発熱することで、表示装置1の内部の気体(空気)が暖められ、かかる気体に浮力が生じて上昇気流となる。従って、排気口30aから暖められた気体が排出され、吸気口30bから外部の気体(暖められていない気体、即ち、冷たい気体)が吸入される。
【0019】
リアカバー30は、外周部に、リアカバー30をベゼル10に固定するための外周フランジ30cを有する。なお、外周フランジ30cには、ネジSWを通すための複数の開口30dが形成されている。本実施形態では、外周フランジ30cの開口30d、パネルシャーシ44の開口44a及びベゼル10のボス10aにネジSWを通して、外周フランジ30cとベゼル10とでパネルシャーシ44を挟み込んでいる。これにより、ベゼル10、パネルモジュール40(パネルシャーシ44)及びリアカバー30が互いに固定される。なお、ネジSWとして、本実施形態では、一般的な鉄製の十字孔のネジを使用しているが、六角孔のネジや四角孔のネジなどの当業界で周知のいかなるネジをも使用することができる。
【0020】
パネルモジュール40は、例えば、表示パネル42と、パネルシャーシ44とを含み、テレビ番組などの画像を表示する。表示パネル42は、本実施形態では、2つのガラス板を対向させ、かかる2つのガラス板の内側に電子放出素子を配置して構成される。但し、表示パネル42は、電子放出素子を備える構成に限定されるものではなく、プラズマディスプレイパネル、有機ELディスプレイパネル、LEDバックライト型液晶ディスプレイパネルなどの表示パネルを適用することができる。パネルシャーシ44は、鉄、アルミなどの高い熱伝導性を有する金属で構成され、平らな形状を有する。パネルシャーシ44の前面には、高い熱伝導性を有する金属粒子を含む流動性のあるシリコン粘着材を介して、表示パネル42が固定(接着)されている。パネルシャーシ44の外周部には、ネジSWを通すための複数の開口44aが形成されている。また、パネルシャーシ44の背面には、電気回路基板50を取り付けるための複数の基板固定ボス44bが設けられている。なお、本実施形態では、基板固定ボス44bが雌ネジを有するものとする。
【0021】
ここで、表示パネル42の構成及び動作について詳細に説明する。表示パネル42を構成する2つのガラス板の内側は真空状態に維持され、背面側のガラス板の表面(他方のガラス板側の面、即ち、前面側の面)には、X方向配線とY方向配線に接続された電子放出素子が配置されている。一方、前面側のガラス板の表面(背面側の面)には、蛍光体膜が形成されている。また、蛍光体膜の背面側の面には、メタルバック膜が形成されている。
【0022】
X方向配線とY方向配線との間に数十ボルトの電圧を印加ことで、電子放出素子から電子が放出される。また、外部高圧電源からメタルバック膜に数十キロボルトの電圧(+電位)を印加することで、電子放出素子から放出された電子が加速される。加速した電子が蛍光体膜に衝突すると、蛍光体膜は発光する。この際、メタルバック膜には大きな電流が流れるため、高い熱を発する。従って、本実施形態では、表示パネル42を表示装置1の駆動時に発熱する発熱部材として考える。なお、表示パネル42に表示する画像(内容)によって、表示パネル42には、高い輝度(例えば、白色など)の領域と低い輝度(例えば、灰色又は黒色など)の領域とが生じる。そして、高い輝度領域では表示パネル42の温度が高くなり、低い輝度の領域では表示パネル42の温度は低くなるため、表示パネル42には温度ムラ(温度分布)が発生する。
【0023】
電気回路基板50は、駆動電源基板、制御基板、ドライブ基板、チューナー基板などの画像を表示するための回路基板(即ち、表示装置1を駆動するための電気回路を有する電気回路基板)である。電気回路基板50は、パネルシャーシ44の基板固定ボス44bにネジで固定されている。
【0024】
温度均一部材60は、表示パネル42の温度の均一化を促進するためのシート状の部材であって、高い熱伝導性を有する材料(例えば、アルミ、グラファイトなど)で構成される。温度均一部材60は、高い熱伝導性を有する金属粒子を含む流動性のあるシリコン粘着材を介して、パネルシャーシ44の背面に固定(接着)されている。また、温度均一部材60には、パネルシャーシ44の基板固定ボス44bが貫通するための複数の開口が形成されている。
【0025】
調整機構100は、表示パネル42の背面の複数の領域のそれぞれに対応して配置され、かかる複数の領域ごとに表示パネル42の温度を調整するための機構であって、本実施形態では、温度均一部材60の背面に固定されている。調整機構100は、図3及び図4に示すように、ヒートシンク120と、気体流量変更部140とを含む。図3(a)はヒートシンク120の背面図、図3(b)はヒートシンク120の側面図、図3(c)はヒートシンク120の下面図である。
また、図4(a)は気体流量変更部140の斜視図、図4(b)及び図4(c)は気体流量変更部140の側面図、図4(d)は気体流量変更部140の部分拡大図である。
【0026】
ヒートシンク120は、高い熱伝導性を有する材料(例えば、アルミなどの金属)で構成された放熱部材であって、温度均一部材60を介して表示パネル42の背面に取り付けられている。なお、ヒートシンク120は、高い熱伝導性を有する金属粒子を含む流動性のあるシリコン粘着材を介して、温度均一部材60の背面に固定(接着)されている。
【0027】
ヒートシンク120は、本実施形態では、略四角柱形状を有し、上下方向に2つの開口(下側の開口を開口121とする)を有する気体流路(中空部)122を形成する。気体流路122には、表示装置1の内部の気体(空気)が開口121から流入することができる。また、ヒートシンク120は、表示パネル42の背面側(表示パネル42(温度均一部材60)への取り付け面)の内面123に、気体流路122の内部に突出する複数のフィン(放熱板)124を有する。複数のフィン124は、内面123に対して、垂直、且つ、背面(背面側の面)125と接触せずに一定の間隔を有して設けられている。これにより、表示パネル42からの熱は、内面123及びフィン124の順に伝達され、多くの熱は、背面125ではなく、気体流路122の内部の気体に伝達される。以下、ヒートシンク120の左右方向の面を側面126とする。
【0028】
気体流量変更部140は、本実施形態では、調整板142と、整流板144とを含む。気体流量変更部140は、ヒートシンク120の下部において、整流板144を移動させることにより、気体流路122に開口121から流入する気体の流量を変更する。例えば、気体流量変更部140は、整流板144を、気体流路122を遮断する(即ち、開口121を塞ぐ)第1の位置と気体流路122を開放する(即ち、開口121を開放する)第2の位置との間で移動させる。そして、気体流量変更部140は、表示パネル42の背面の対応する領域の温度が高くなるほど整流板144を第2の位置側に移動させて気体流路122に開口121から流入する気体の流量を増加させる。
【0029】
調整板142は、互いに異なる線膨張係数を有する第1の板材142a及び第2の板材142bを密着させて構成されている。なお、調整板142は、第2の板材142aの一端の領域(第1の曲げ部144aの他端から数mmの範囲)R1において、高い熱伝導性を有する金属粒子を含む流動性のあるシリコン粘着材を介して、温度均一部材60の背面に固定(接着)される。
【0030】
第1の板材142aは、低い線膨張係数(低膨張率)を有する金属を材料とする板金であって、一定の厚さ、幅及び長さを有する。第2の板材142bは、第1の板材142aと材料が異なり、第1の板材142aよりも高い線膨張係数(高膨張率)を有する金属を材料とする板金であって、例えば、図4(a)に示すように、略T字形状を有する。第1の板材142aと第2の板材142bとは、略T字形状の柄部142fにおいて、略同一形状を有し、ろう付け又は溶着によって密着している。第2の板材142bは、本実施形態では、略T字形状の上辺部を2回曲げて成形した第1の曲げ部144a及び第2の曲げ部144bを含み、第1の曲げ部144a及び第2の曲げ部144bの間の平面部によって整流板144を構成している。このように、本実施形態では、調整板142と整流板144とを一体的に構成しているが、調整板142と整流板144とを別体で構成し、整流板144を調整板142に接続させてもよい。
【0031】
第1の板材142aと第2の板材142bとは、上述したように、互いに異なる線膨張係数を有するため、表示パネル42から伝達される熱に対する変形量が異なる。従って、調整板142は、第1の板材142aと第2の板材142bとが密着した領域R2において、表示パネル42の背面の対応する領域の温度に応じて湾曲するため、整流板144を移動させることができる。
【0032】
例えば、表示パネル42の背面の対応する領域の温度が第1の温度以下(α℃以下)の場合を考える。この場合、調整板142は、図4(b)に示すように、気体流路122に下側の開口121から気体が流入しないように、整流板144を移動させる。具体的には、調整板142は、気体流路122を遮断する第1の位置P1に整流板144を移動させる。この際、整流板144は、表示パネル42の背面(温度均一部材60)に接する。なお、表示パネル42の背面の対応する領域の温度が第1の温度以下となるときは、表示パネル42が低輝度の画像を一定時間表示したときである。
【0033】
また、表示パネル42の背面の対応する領域の温度が第1の温度(α℃)よりも高い第2の温度以上(β℃以上)の場合を考える。この場合、調整板142は、図4(c)に示すように、気体流路122に下側の開口121から気体が流入するように、整流板144を移動させる。具体的には、調整板142は、気体流路122を開放する第2の位置P2に整流板144を移動させる。この際、整流板144は、リアカバー30の内面に接する。なお、表示パネル42の背面の対応する領域の温度が第2の温度以上となるときは、表示パネル42が高輝度の画像を一定時間表示したときである。
【0034】
また、表示パネル42の背面の対応する領域の温度が第1の温度(α℃)と第2の温度(β℃)との間の温度である場合には、調整板142は、第1の位置P1と第2の位置P2との間の位置に整流板144を移動させる。
【0035】
図5乃至図7を参照して、調整機構100を構成するヒートシンク120と気体流量変更部140(調整板142及び整流板144)との位置関係について説明する。なお、以下では、2つのヒートシンク120を有する調整機構100を調整機構100A、1つのヒートシンク120を有する調整機構100を調整機構100B又は調整機構100Cとする。図5は、表示装置1の背面側からの斜視図である。図6(a)及び図6(b)のそれぞれは、調整機構100Aにおいて、調整板142が整流板144を第1の位置P1に移動させた状態を示す下方斜視図及び側面図である。図6(c)及び図6(d)のそれぞれは、調整機構100Aにおいて、調整板142が整流板144を第2の位置P2に移動させた状態を示す下方斜視図及び側面図である。図7(a)及び図7(b)のそれぞれは、調整機構100B及び調整機構100Cの下方斜視図である。
【0036】
調整機構100Aにおいては、2つのヒートシンク120の間に気体流量変更部140が配置されている。詳細には、気体流量変更部140は、2つのヒートシンク120の間に調整板142が位置し、2つのヒートシンク120の下側の開口121の近傍に整流板144が位置するように配置される。従って、整流板144が第1の位置P1に位置するときには、図6(a)及び図6(b)に示すように、2つのヒートシンク120の気体流路122が遮断される。一方、整流板144が第2の位置P2に位置するときには、図6(c)及び図6(d)に示すように、2つのヒートシンク120の気体流路122が開放される。
【0037】
また、パネルシャーシ44の背面には、図5に示すように、複数の電気回路基板50が固定されているため、2つのヒートシンク120を有する調整機構100Aを取り付けるスペースを確保できないことがある。このような場合には、図5及び図7に示すように、1つのヒートシンク120を有する調整機構100B又は調整機構100Cを配置すればよい。
【0038】
調整機構100Bは、図7(a)に示すように、ヒートシンク120に対して、矢印AD3の方向に調整板142が配置され、整流板144の一端が調整板142に接続された(即ち、調整板142から矢印AD3の方向には整流板144がない)構成を有する。調整機構100Cは、図7(b)に示すように、ヒートシンク120に対して、矢印AD4の方向に調整板142が配置され、整流板144の一端が調整板142に接続された(即ち、調整板142から矢印AD4の方向には整流板144がない)構成を有する。調整機構100B及び100Cにおいては、整流板144が第1の位置P1に位置するときには、1つのヒートシンク120の気体流路122が遮断される。一方、整流板144が第2の位置P2に位置するときには、1つのヒートシンク120の気体流路122が開放される。
【0039】
次に、図8を参照して、表示パネル42に任意の画像が表示されている(表示装置1が起動している)場合の表示装置1の内部の気体の流れ及び熱の伝達について説明する。図8(a)は図5に示す表示装置1のα−α断面図、図8(b)は図8(a)に示す表示装置1のβ−β断面図、図8(c)は図8(a)に示す表示装置1のγ−γ断面図である。
【0040】
図8(a)に示すように、調整機構100Aが上方に、調整機構100Bが下方に配置され、調整機構100Aにおいては、整流板144が第2の位置P2に位置し、調整機構100Bにおいては、整流板144が第1の位置P1に位置している。
【0041】
表示装置1の内部(パネルシャーシ44とリアカバー30との間の空間)には、リアカバー30の吸気口30bから、矢印AA1に示すように、外部の気体(冷たい気体)が流入する。表示装置1の内部に流入した気体は、発熱源である表示パネル42から熱が伝達され(即ち、熱を奪って暖まり)、矢印AA2に示すように、上昇気流となる。そして、表示装置1の内部に流入した気体は、矢印AA3に示すように、リアカバー30の排気口30aから排出される。
【0042】
ここで、調整機構100Aの表示パネル42の背面の対応する領域の温度が第2の温度(β℃)、調整機構100Bの表示パネル42の背面の対応する領域の温度が第1の温度(α℃)であるものとする。
【0043】
この場合、調整機構100Aにおいては、図8(b)に示すように、調整板142が整流板144を第2の位置P2に移動させるため、気体流路122が開放され、気体流路122に下側の開口121から気体が流入する。なお、整流板144がリアカバー30の内面に接しているため、リアカバー30とヒートシンク120との間の気体流路が遮断される。表示パネル42から温度均一部材60を介して伝達された熱は、矢印AH1に示すように、ヒートシンク120の全体(フィン124も含む)に伝達される。そして、ヒートシンク120の全体に伝達された熱は、ヒートシンク120の表面SA1及び気体流路122(フィン124)の表面SA2から周囲の気体に伝達される。このように、ヒートシンク120の気体流路122を開放することで、ヒートシンク120における気体との接触面積(熱を伝達させる面積)が大きくなり、表示パネル42からの熱を効果的に伝達することができる。換言すれば、気体流路122が開放されている場合には、ヒートシンク120の放熱効果が大きくなり、表示パネル42からの熱を積極的に奪って表示パネル42の温度を低下させることができる。
【0044】
一方、調整機構100Bにおいては、図8(c)に示すように、調整板142が整流板144を第1の位置P1に移動させるため、気体流路122が遮断され、気体流路122に下側の開口121から気体が流入しない。なお、リアカバー30とヒートシンク120との間の空間には気体が流入する。表示パネル42から温度均一部材60を介して伝達された熱は、矢印AH1に示すように、ヒートシンク120の全体(フィン124も含む)に伝達される。但し、ヒートシンク120の気体流路122は遮断されているため、ヒートシンク120の全体に伝達された熱は、ヒートシンク120の表面SA1のみから周囲の気体に伝達される。このように、ヒートシンク120の気体流路122を遮断することで、ヒートシンク120における気体との接触面積が小さくなり、ヒートシンク120は放熱に大きく寄与しなくなる。換言すれば、気体流路122が遮断されている場合には、ヒートシンク120の放熱効果が小さくなり、表示パネル42からの熱を積極的に奪わないため、表示パネル42の温度は大きく変化しない。
【0045】
また、表示パネル42の背面の対応する領域の温度が第1の温度(α℃)と第2の温度(β℃)との間の温度である場合には、図9に示すように、調整板142が整流板144を第1の位置P1と第2の位置P2との間の位置に移動させる。従って、気体流路122の一部及びリアカバー30とヒートシンク120との間の空間の一部が開放され、気体流路122及びリアカバー30とヒートシンク120との間の空間の両方に気体が流入する。換言すれば、ヒートシンク120の放熱効果を大きくする経路(気体流路122)及びヒートシンク120の放熱効果を小さくする経路(リアカバー30とヒートシンク120との間の空間)に気体が流入する。これにより、ヒートシンク120の放熱効果は、気体流路122が開放されている場合の放熱効果と気体流路122が遮断されている場合の放熱効果との間の放熱効果となる。
【0046】
以上説明したように、本実施形態の表示装置1においては、表示パネル42の背面の対応する領域の温度に応じて調整板142が湾曲して整流板144を移動させる。具体的には、調整板142は、表示パネル42の背面の対応する領域の温度が高くなるほど整流板144をヒートシンク120の気体流路122を遮断する位置側に移動させて、開口121から気体流路122に流入する気体の流量を増加させる。これにより、表示パネル42の背面の対応する領域の温度が高ければ、ヒートシンク120の放熱効果を大きくして温度を下げ、表示パネル42の背面の対応する領域の温度が低ければ、ヒートシンク120の放熱効果を小さくして温度が下がらないようにする。このように、表示パネル42の背面に取り付けられた複数の調整機構100のそれぞれが表示パネル42の背面の対応する領域の温度に応じて機能することで、表示パネル42の温度を均一にすることができる。従って、表示装置1は、表示パネル内の温度ムラに起因する画質の劣化を低減することができる。
<第2の実施形態>
調整機構100の気体流量変更部140は、図10に示す気体流量変更部140Aに置換することができる。気体流量変更部140Aは、本実施形態では、整流板144と、検出部145と、接続板146と、アクチュエータ147と、制御部148とを含む。図10(a)及び図10(b)のそれぞれは、調整機構100において、整流板144を第1の位置P1に移動させた状態を示す下方斜視図及び側面図である。図10(c)及び図10(d)のそれぞれは、調整機構100において、整流板144を第2の位置P2に移動させた状態を示す下方斜視図及び側面図である。
【0047】
検出部145は、温度均一部材60の背面に固定され、表示パネル42の背面の対応する領域の温度を検出すると共に、検出結果(即ち、表示パネル42の背面の対応する領域の温度)を制御部148に出力する。
【0048】
接続板146は、金属を材料とする板金であって、例えば、略T字形状を有する。接続板146は、本実施形態では、略T字形状の上辺部を2回曲げて成形した第1の曲げ部144a及び第2の曲げ部144bを含み、第1の曲げ部144a及び第2の曲げ部144bの間の平面部によって整流板144を構成している。このように、本実施形態では、接続板146と整流板144とを一体的に構成しているが、接続板146と整流板144とを別体で構成し、接続板146を調整板142に接続させてもよい。接続板146は、接続板146の一端の領域(第1の曲げ部144aの他端から数mmの範囲)R1において、高い熱伝導性を有する金属粒子を含む流動性のあるシリコン粘着材を介して、温度均一部材60の背面に固定(接着)される。接続板146は、図10(b)に示すように、常に平らな形状(即ち、温度均一部材60に沿った形状)を維持しようとする弾性力を有する。
【0049】
アクチュエータ147は、ステッピングモータ147aと、回転軸147bと、リンク部材147cとを有する。ステッピングモータ147aは、温度均一部材60に固定され、制御部148に制御される。リンク部材147cは、本実施形態では、平板形状の板金である。リンク部材147cの一端は回転軸147bと接続し、リンク部材147cの他端は接続板146と温度均一部材60との間において接続板146と接触する。アクチュエータ147において、ステッピングモータ147aが回転すると、ステッピングモータ147aの回転力が回転軸147bを介してリンク部材147cに伝達される。そして、リンク部材147cは、図10(d)に示すように、接続板146に対して温度均一部材60から離れる方向に力を加える。これにより、接続板146が湾曲するため、整流板144を移動させることができる。
【0050】
制御部148は、検出部145で検出された温度(即ち、表示パネル42の背面の対応する領域の温度)に基づいて、ステッピングモータ147aの回転角を制御して、整流板144を移動させる。なお、ステッピングモータ147aの回転角を測定するエンコーダが設けられている場合には、制御部148は、検出部145で検出された温度及びエンコーダからの回転角情報に基づいて、ステッピングモータ147aの回転角を制御する。
【0051】
例えば、検出部145で検出された表示パネル42の背面の対応する領域の温度が第1の温度以下(α℃以下)である場合を考える。この場合、制御部148は、気体流路122に下側の開口121から気体が流入しないようにステッピングモータ147aの回転角を制御して、図10(b)に示すように、気体流路122を遮断する第1の位置P1に移動させる。なお、本実施形態では、接続板146は、上述した弾性力を有するため、ステッピングモータ147aを回転させなければ、気体流路122を遮断する第1の位置P1に整流板144を移動させることができる。
【0052】
また、検出部145で検出された表示パネル42の背面の対応する領域の温度が第1の温度(α℃)よりも高い第2の温度以上(β℃以上)である場合を考える。この場合、制御部148は、気体流路122に下側の開口121から気体が流入するようにステッピングモータ147aの回転角を制御して、図10(d)に示すように、気体流路122を開放する第2の位置P2に整流板144を移動させる。この際、整流板144は、リアカバー30の内面に接する。
【0053】
また、検出部145で検出された表示パネル42の背面の対応する領域の温度が第1の温度(α℃)と第2の温度(β℃)との間の温度である場合を考える。この場合、制御部148は、気体流路122及びリアカバー30とヒートシンク120との間の空間に気体が流入するようにステッピングモータ147aの回転角を制御して、第1の位置P1と第2の位置P2との間の位置に整流板144を移動させる。この際、制御部148は、第1の温度(α℃)と第2の温度(β℃)との間の温度に対する整流板144の移動距離MDが線形関係になるように、ステッピングモータ147aの回転角を制御する。
【0054】
以上説明したように、本実施形態の表示装置1においては、検出部145で検出される表示パネル42の背面の対応する領域の温度に応じて、アクチュエータ147で接続板146を湾曲させ整流板144を移動させることが可能である。従って、表示装置1は、第1の実施形態と同様に、表示パネル42の温度を均一にして、表示パネル内の温度ムラに起因する画質の劣化を低減することができる。
<第3の実施形態>
気体流量変更部140Aにおいては、表示パネル42の背面の対応する領域の温度ではなく、表示パネル42に表示される画像の画像データに基づいて、ステッピングモータ147aの回転角を制御して、整流板144を移動させることも可能である。この場合、表示パネル42に表示される画像の画像データが制御部148に入力され、制御部148は、かかる画像データの輝度成分を、複数の調整機構100が配置される領域ごとに平均化した平均化情報を算出する。そして、制御部148は、算出した平均化情報に基づいて、ステッピングモータ147aの回転角を制御して、整流板144を移動させる。
【0055】
例えば、制御部148で算出された平均化情報が第1の値以下である場合を考える。なお、本実施形態では、第1の値は、低輝度の画像データの輝度成分に対応し、表示パネル42が低輝度の画像を一定時間表示したときの第1の温度(α℃)に相当するものとする。この場合、制御部148は、気体流路122に下側の開口121から気体が流入しないようにステッピングモータ147aの回転角を制御して、気体流路122を遮断する第1の位置P1に移動させる(図10(b)参照)。
【0056】
また、制御部148で算出された平均化情報が第1の値よりも大きい第2の値以上である場合を考える。なお、本実施形態では、第2の値は、高輝度の画像データの輝度成分に対応し、表示パネル42が高輝度の画像を一定時間表示したときの第2の温度(β℃)に相当するものとする。この場合、制御部148は、気体流路122に下側の開口121から気体が流入するようにステッピングモータ147aの回転角を制御して、気体流路122を開放する第2の位置P2に整流板144を移動させる(図10(d)参照)。この際、整流板144は、リアカバー30の内面に接する。
【0057】
また、制御部148で算出された平均化情報が第1の値と第2の値との間の値である場合を考える。この場合、制御部148は、気体流路122及びリアカバー30とヒートシンク120との間の空間に気体が流入するようにステッピングモータ147aの回転角を制御して、第1の位置P1と第2の位置P2との間の位置に整流板144を移動させる。この際、制御部148は、第1の値と第2のの値との間の値に対する整流板144の移動距離が線形関係になるように、ステッピングモータ147aの回転角を制御する。
【0058】
以上説明したように、本実施形態の表示装置1においては、表示パネル42に表示される画像の画像データ(の輝度成分)に応じて、アクチュエータ147で接続板146を湾曲させ整流板144を移動させることが可能である。従って、表示装置1は、第1の実施形態及び第2の実施形態と同様に、表示パネル42の温度を均一にして、表示パネル内の温度ムラに起因する画質の劣化を低減することができる。
【0059】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示パネルと、
前記表示パネルの背面の複数の領域のそれぞれに配置され、前記表示パネルの温度を前記領域ごとに調整するための複数の調整機構と、
を有し、
前記複数の調整機構のそれぞれは、
前記表示パネルの背面に取り付けられ、上下方向に開口を有する気体流路を形成する放熱手段と、
前記放熱手段の下部において、整流板を、前記気体流路を遮断する第1の位置と、前記気体流路を開放する第2の位置との間で移動させることにより、前記気体流路に下側の開口から流入する気体の流量を変更する変更手段と、
を含み、
前記変更手段は、前記表示パネルの背面の対応する領域の温度が高くなるほど前記整流板を前記第2の位置側に移動させて前記気体流路に下側の開口から流入する気体の流量を増加させることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記変更手段は、
前記表示パネルの背面の対応する領域の温度が第1の温度以下である場合には、前記気体流路に下側の開口から気体が流入しないように、前記整流板を前記第1の位置に移動させ、
前記表示パネルの背面の対応する領域の温度が前記第1の温度よりも高い第2の温度以上である場合には、前記気体流路に下側の開口から気体が流入するように、前記整流板を前記第2の位置に移動させることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記変更手段は、前記表示パネルの背面の対応する領域の温度が前記第1の温度と前記第2の温度との間の温度である場合には、前記整流板を前記第1の位置と前記第2の位置との間の位置に移動させることを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記変更手段は、
前記整流板と接続し、互いに異なる線膨張係数を有する第1の板材及び第2の板材を密着させて構成された調整板を含み、
前記調整板が前記表示パネルの背面の対応する領域の温度に応じて湾曲することで前記整流板を移動させることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項5】
前記変更手段は、
前記表示パネルの背面の対応する領域の温度を検出する検出手段と、
前記検出手段で検出された温度に基づいて、前記整流板を移動させる移動手段と、
を含むことを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項6】
前記変更手段は、
前記表示パネルに表示される画像の画像データの輝度成分を、前記複数の領域ごとに平均化した平均化情報を算出する算出手段と、
前記算出手段で算出された平均化情報に基づいて、前記整流板を移動させる移動手段と、
を含み、
前記算出手段で算出された平均化情報が第1の値以下である場合には、前記気体流路に下側の開口から気体が流入しないように、前記整流板を前記第1の位置に移動させ、
前記算出手段で算出された平均化情報が前記第1の値よりも大きい第2の値以上である場合には、前記気体流路に下側の開口から気体が流入するように、前記整流板を前記第2の位置に移動させることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項7】
前記変更手段は、前記算出手段で算出された平均化情報が前記第1の値と前記第2の値との間の値である場合には、前記整流板を前記第1の位置と前記第2の位置との間の位置に移動させることを特徴とする請求項6に記載の表示装置。
【請求項8】
前記表示パネルの背面との間に空間を有して前記表示パネルの背面を覆うリアカバーを更に有し、
前記整流板は、前記第2の位置において、前記リアカバーの内面に接することを特徴とする請求項1乃至7のうちいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項9】
前記放熱手段は、前記表示パネルの背面側の内面に、前記気体流路の内部に突出する放熱板を有することを特徴とする請求項1乃至8のうちいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項10】
表示パネルの背面の複数の領域のそれぞれに配置され、前記表示パネルの温度を前記領域ごとに調整するための調整機構であって、
前記表示パネルの背面に取り付けられ、上下方向に開口を有する気体流路を形成する放熱手段と、
前記放熱手段の下部において、整流板を、前記気体流路を遮断する第1の位置と、前記気体流路を開放する第2の位置との間で移動させることにより、前記気体流路に下側の開口から流入する気体の流量を変更する変更手段と、
を有し、
前記変更手段は、前記表示パネルの背面の対応する領域の温度が高くなるほど前記整流板を前記第2の位置側に移動させて前記気体流路に下側の開口から流入する気体の流量を増加させることを特徴とする調整機構。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−256736(P2010−256736A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−108462(P2009−108462)
【出願日】平成21年4月27日(2009.4.27)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】