説明

表示装置

【課題】構成が簡単で、発光むらを改善することができる表示装置およびその製造方法を提供する。
【解決手段】表示パネル10の有機発光素子10R,10G,10Bの側に、駆動回路基板20が対向配置されている。有機発光素子10R,10G,10Bを覆う絶縁層15には、有機発光素子10R,10G,10Bの各々ごとに、第1の開口部15Aおよび第2の開口部15Bが設けられている。第1の開口部15Aおよび第2の開口部15Bには、第1の導電性接続部16Aおよび第2の導電性接続部16Bが充填形成されている。第1の導電性接続部16Aによって、駆動回路基板20の第1の接続部21Aと透明電極12とが直接電気的に接続されると共に、第2の導電性接続部16Bによって、駆動回路基板20の第2の接続部21Bと背面電極14とが直接電気的に接続される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の有機発光素子(有機EL(Electroluminescence )素子)からなる表示装置およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、発光ダイオード(LED)、レーザ・ダイオード(LD)、有機発光素子などの自発光素子を用いた表示装置(ディスプレイ)の開発がなされている。この種の表示装置は、一般に、自発光素子をマトリクス状に複数個配置して画面部(表示パネル)が構成され、各素子を映像信号に応じて選択的に発光させることにより、映像表示が行われる。
【0003】
自発光素子を用いた表示装置は、液晶ディスプレイ(LCD;Liquid Crystal Display)などの非自発光型の表示装置に比べて、バックライトが不要であるなどの利点がある。特に、有機発光素子を用いた表示装置(有機ELディスプレイ)は、視野角が広く、視認性が高いこと、素子の応答速度が速いことなどから、近年注目されている。
【0004】
有機発光素子は、例えば、透明基板の上に、透明電極,発光層を含む有機層および背面電極が順に積層された構造を有しており、発光層で発生した光は、透明基板の側から取り出される。このような有機発光素子を用いた有機ELディスプレイとしては、透明基板に薄膜トランジスタ(TFT;Thin Film Transistor)などの能動素子を形成し、これらの能動素子によって各有機発光素子を独立に駆動するアクティブマトリクス型もあるが、透明電極と背面電極とを互いに交差するストライプ状に形成し、これらの交点に有機発光素子を配置するパッシブマトリクス型は、製造工程が少なく低コストで作製できる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、微細化または大画面化のための画素数の増大に伴って、パッシブマトリクス型では、透明電極および背面電極のストライプが細く長くなって、抵抗値が高くなってしまうという問題が生じていた。また、従来では、透明電極および背面電極の端部にプリント配線等を用いて駆動回路を接続するようにしていたので、駆動回路からの距離の長短による抵抗値の差から、各有機発光素子に流れる電流値に差が生じ、発光むらの原因となっていた。
【0006】
さらに、ストライプの幅が狭くなることによって、ストライプと外部配線との電気的接続も困難となっていた。そして、駆動回路との接続はプリント配線を用いていたので、表示装置と駆動回路との一体化が難しく、薄型化に限界があった。
【0007】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、構成が簡単で、発光むらを改善することができるようにした表示装置およびその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明による表示装置は、透明基板に、透明電極,発光層を含む1層以上の有機層および背面電極を順に積層した複数の有機発光素子を有する表示パネルと、この表示パネルの複数の有機発光素子側に対向配置されると共に、複数の有機発光素子の各々ごとに透明電極および背面電極に直接電気的に接続された駆動回路基板とを備えたものである。
【0009】
本発明による表示装置の製造方法は、透明基板に、透明電極,発光層を含む1層以上の有機層および背面電極を順に積層した複数の有機発光素子を有する表示パネルを形成する工程と、この表示パネルの複数の有機発光素子側に駆動回路基板を対向配置すると共に、駆動回路基板を、複数の有機発光素子の各々ごとに透明電極および背面電極に直接電気的に接続する工程とを含むものである。
【0010】
本発明による表示装置およびその製造方法では、駆動回路基板が、表示パネルの複数の有機発光素子側に対向配置されると共に、複数の有機発光素子の各々ごとに、透明電極および背面電極に直接電気的に接続されているので、駆動回路基板からの距離の長短による抵抗値の差が解消され、各有機発光素子に流れる電流値が均一になって、発光むらを生じることなく、表示がなされる。
【発明の効果】
【0011】
以上説明したように請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の表示装置、または請求項6ないし請求項12のいずれか1項に記載の表示装置の製造方法によれば、駆動回路基板が表示パネルの複数の有機発光素子側に対向配置されると共に、複数の有機発光素子の各々ごとに透明電極および背面電極に直接電気的に接続されているので、駆動回路基板からの距離の長短による抵抗値の差が解消され、各有機発光素子に流れる電流値が均一になって、発光むらが改善される。よって、画面の明るさが均一になり、大画面化および微細化しても発光むらがなく均一な明るさの表示が可能となる。また、表示パネルと駆動回路基板とが一体化され、プリント配線基板等は不要となるので、表示装置の薄型化が達成される。
【0012】
特に、請求項2記載の表示装置または請求項7記載の表示装置の製造方法によれば、複数の有機発光素子を覆う絶縁層に、複数の有機発光素子の各々ごとに、透明電極に達する第1の開口部および背面電極に達する第2の開口部を形成し、これらの第1の開口部および第2の開口部に第1の導電性接続部および第2の導電性接続部をそれぞれ充填形成し、駆動回路基板の第1の接合部と第1の導電性接続部とを対向させて電気的に接続すると共に、駆動回路基板の第2の接合部と第2の導電性接続部とを対向させて電気的に接続するようにしたので、本発明の表示装置を容易に小型化することができ、また、発光むらを低減して高品質化を実現することができる。
【0013】
また、特に、請求項8ないし請求項12のいずれか1項に記載の表示装置の製造方法によれば、第1の接合部と第1の導電性接続部とを対向させて電気的に接続すると共に、第2の接合部と第2の導電性接続部とを対向させて電気的に接続する工程を、超音波接合,導電性樹脂,フィルム状の導電性樹脂を用いて、あるいはプラズマ洗浄後に圧着することにより、あるいは導電ペーストを用いて行うようにしたので、常温ないし120℃以下の比較的低温での電気的接続が可能となり、熱による有機発光素子の劣化の虞がなく、高品質の表示装置を実現することができる。
【0014】
加えて、特に、請求項5記載の表示装置によれば、絶縁層と駆動回路基板との間隙に、接着層が形成されているので、駆動回路基板を表示パネルに確実に接着し、駆動回路基板の剥離を防止して、表示装置の信頼性を向上させることができる。
【0015】
また、特に、請求項3または請求項4記載の表示装置によれば、第1の接合部および第2の接合部が、第1の導電性接続部および第2の導電性接続部よりも大きく形成されているので、第1の接合部と第1の導電性接続部とを対向させて電気的に接続すると共に第2の接合部と第2の導電性接続部とを対向させて電気的に接続する際に、貼り合わせの誤差を吸収することができ、製造歩留りを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る表示装置の構成を表す断面図である。
【図2】図1に示した表示装置における有機発光素子の構成を拡大して表す断面図である。
【図3】図1に示した表示装置における有機発光素子の構成を拡大して表す断面図である。
【図4】図1に示した表示装置における第1の接合部および第2の接合部の他の構成を表す断面図である。
【図5】図1に示した表示装置における第1の導電性接続部および第2の導電性接続部の他の構成を表す断面図である。
【図6】図1に示した表示装置の製造方法を工程順に表す平面図である。
【図7】図6に続く工程を表す断面図である。
【図8】図7に続く工程を表す断面図である。
【図9】図8に続く工程を表す断面図である。
【図10】図9(B)に示した工程を行うための他の例を表す断面図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態に係る表示装置の構成を表す断面図である。
【図12】図11に示した表示装置の製造方法を工程順に表す断面図である。
【図13】本発明の第3の実施の形態に係る表示装置の構成を表す断面図である。
【図14】図13に示した表示装置の製造方法を工程順に表す断面図である。
【図15】本発明の第4の実施の形態に係る表示装置の製造方法を工程順に表す断面図である。
【図16】図15に続く工程を表す断面図である。
【図17】本発明の第5の実施の形態に係る表示装置の構成を表す断面図である。
【図18】図17に示した表示装置の製造方法を工程順に表す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0018】
[第1の実施の形態]
図1は本発明の第1の実施の形態に係る表示装置の断面構造を表すものである。この表示装置は、極薄型の有機ELディスプレイ装置などとして用いられるものであり、例えば、表示パネル10と駆動回路基板20とが対向配置されている。表示パネル10は、例えば、ガラス,石英,樹脂などよりなる透明基板11の上に、赤色の光を発生する有機発光素子10Rと、緑色の光を発生する有機発光素子10Gと、青色の光を発生する有機発光素子10Bとが、順に全体としてマトリクス状に設けられている。
【0019】
有機発光素子10R,10G,10Bは、例えば、透明基板11の側から、陽極である透明電極12、有機層13、および陰極である背面電極14がこの順に積層された構造を有している。有機発光素子10R,10G,10Bは、例えばケイ素(Si)系化合物または有機ポリマーなどよりなる絶縁層15により覆われている。絶縁層15は、有機発光素子10R,10G,10Bへの水分や酸素の侵入を防止するための保護膜である。
【0020】
透明電極12は、透明基板11の側から光を取り出すために可視光領域で透明な導電材料、例えば酸化インジウムスズ(ITO;Indium Tin Oxide)より形成されている。透明電極12は、幅が例えば0.3mm、間隔が例えば0.3mmのストライプ状であり、積層方向の厚み(以下、単に厚みと言う)は例えば200nm程度となっている。また、透明電極12の各ストライプ同士は、図示しない絶縁層によって絶縁されている。
【0021】
有機層13は、有機発光素子10R,10G,10Bごとに構成が異なっている。図2は、有機発光素子10Gにおける有機層13の構成を拡大して表すものである。有機発光素子10Gでは、有機層13は、有機材料よりそれぞれなる正孔注入層13A、正孔輸送層13Bおよび発光層13Cが透明電極12の側からこの順に積層された構造を有している。正孔注入層13Aおよび正孔輸送層13Bは発光層13Cへの正孔注入効率を高めるためのものである。発光層13Cは電流の注入により光を発生するものである。
【0022】
有機発光素子10Gでは、正孔注入層13Aは、例えば、厚みが50nm程度であり、4,4’,4”−トリス(3−メチルフェニルフェニルアミノ)トリフェニルアミン(MTDATA)により構成されている。正孔輸送層13Bは、例えば、厚みが20nm程度であり、ビス[(N−ナフチル)−N−フェニル]ベンジジン(α−NPD)により構成されている。発光層13Cは、例えば、厚みが50nm程度であり、8−キノリノールアルミニウム錯体(Alq)により構成されている。
【0023】
図3は、有機発光素子10R,10Bにおける有機層13の構成を拡大して示すものである。有機発光素子10R,10Bでは、有機層13は、有機材料よりそれぞれなる正孔注入層13A、正孔輸送層13B、発光層13Cおよび電子輸送層13Dが透明電極12の側からこの順に積層された構造を有している。電子輸送層13Dは発光層13Cへの電子注入効率を高めるためのものである。
【0024】
有機発光素子10Rでは、正孔注入層13Aおよび正孔輸送層13Bは、有機発光素子10Gと同様の材料により構成されており、正孔注入層13Aの厚みは例えば50nm程度であり、正孔輸送層13Bの厚みは例えば20nm程度である。発光層13Cは、例えば、厚みが30nm程度であり、Alqに4−ジシアノメチレン−6−(p−ジメチルアミノスチリル)−2−メチル−4H−ピラン(DCM)を2体積%混合したものにより構成されている。電子輸送層13Dは、例えば、厚みが20nm程度であり、Alqにより構成されている。
【0025】
有機発光素子10Bでは、正孔注入層13Aおよび正孔輸送層13Bは、有機発光素子10G,10Rと同様の材料により構成されており、正孔注入層13Aの厚みは例えば50nm程度であり、正孔輸送層13Bの厚みは例えば20nm程度である。発光層13Cは、例えば、厚みが30nm程度であり、バソクプロイン(BCP)により構成されている。電子輸送層13Dは、例えば、厚みが20nm程度であり、Alqにより構成されている。
【0026】
背面電極14は、アルミニウム(Al),リチウム(Li),銀(Ag),マグネシウム(Mg),インジウム(In)などにより形成されている。本実施の形態では、例えば、リチウム(Li)を0.01%以上0.05%以下の範囲で含有する純度99%程度のアルミニウム(Al)−リチウム合金により形成されている。背面電極14は、透明電極12に直交するストライプ状であり、例えば30nm以上500nm以下の適宜の厚みに形成されている。
【0027】
絶縁層15は、例えば100nm以上数μm以下の適宜の厚みを有しており、図1に示したように、有機発光素子10R,10G,10Bの各々ごとに、第1の開口部15Aおよび第2の開口部15Bが、絶縁層15をその厚み方向に貫通するように形成されている。第1の開口部15Aは、透明電極12に達しており、第1の導電性接続部16Aが充填されている。また、第2の開口部15Bは、背面電極14に達し、第2の導電性接続部16Bが充填されている。第1の開口部15Aおよび第2の開口部15Bは、図1に示したように側面が斜面であってもよいが、側面が透明基板11に対して垂直であってもよい。また、第1の開口部15Aおよび第2の開口部15Bの平面形状は、円形,多角形など任意の形状とすることができる。
【0028】
第1の導電性接続部16Aおよび第2の導電性接続部16Bは、駆動回路基板20との電気的接続を容易にするため、絶縁層15の表面まで達するように形成されていることが好ましく、絶縁層15の表面よりも突出するように形成されていることがより好ましい。また、第1の導電性接続部16Aおよび第2の導電性接続部16Bの材料は、ニッケル(Ni),銅(Cu)などの金属が好ましいが、ポリマー球体に金(Au)コーティングを施した導電性粒子を分散させた導電性ポリマーなどにより形成されていてもよい。
【0029】
駆動回路基板20は、図1に示したように、表示パネル10の有機発光素子10R,10G,10Bの側に対向配置されている。駆動回路基板20は、例えばプリント配線基板により形成されており、有機発光素子10R,10G,10Bに対向する面には、有機発光素子10R,10G,10Bの各々ごとに、透明電極12に対向する位置に第1の接合部21Aが形成され、背面電極14に対向する位置に第2の接合部21Bとが形成されている。
【0030】
第1の接合部21Aと第1の導電性接続部16Aとは対向しており、例えば超音波接合によって電気的に接続されている。また、第2の接合部21Bと第2の導電性接続部16Bとは対向しており、例えば超音波接合によって電気的に接続されている。これにより、第1の接合部21Aは、第1の導電性接続部16Aによって透明電極12に電気的に接続され、第2の接合部21Bは、第2の導電性接続部16Bによって背面電極14に電気的に接続されている。
【0031】
第1の接合部21Aおよび第2の接合部21Bは、例えばスタッドバンプ22を用いることによって、第1の導電性接続部16Aおよび第2の導電性接続部16Bのよりも大きく形成されていることが好ましい。具体的には、例えば、第1の接合部21Aおよび第2の接合部21Bの最大径WP が、第1の導電性接続部16Aおよび第2の導電性接続部16Bの最大径WB よりも大きく形成されていることが好ましい。第1の接合部21Aと第1の導電性接続部16Aとを対向させて電気的に接続すると共に第2の接合部21Bと第2の導電性接続部16Bとを対向させて電気的に接続する際に、貼り合わせの誤差を吸収することができ、製造歩留りが向上するからである。また、このようにスタッドバンプ22を用いることにより、第1の接合部21Aおよび第2の接合部21Bは、スタッドバンプ22を含めた全体の厚みTB が、駆動回路基板20にプリントされた状態での厚みTA よりも大きくなっている。
【0032】
第1の接合部21Aおよび第2の接合部21Bを、第1の導電性接続部16Aおよび第2の導電性接続部16Bよりも大きく形成するには、スタッドバンプ22の他にも、例えば、図4に示したように、第1の接合部21Aおよび第2の接合部21Bの表面に、例えばニッケルまたは銅からなるメッキ層23を形成することによって行うことも可能である。
【0033】
また、図5に示したように、第1の接合部21Aおよび第2の接合部21Bは、駆動回路基板20にプリントされた状態での厚みTA および最大径WA で使用し、第1の導電性接続部16Aおよび第2の導電性接続部16Bを、例えばスタッドバンプ17を用いることにより、第1の接合部21Aおよび第2の接合部21Bよりも大きくするようにしてもよい。さらに、この場合、第1の接合部21Aおよび第2の接合部21Bの表面にもメッキ層23を形成するようにしてもよい。
【0034】
接着層30は、図1に示したように、絶縁層15と駆動回路基板20との間隙に形成されており、駆動回路基板20を表示パネル10に確実に固定し、駆動回路基板20の剥離を防止するようになっている。接着層30は例えばエポキシ樹脂などの紫外線硬化型樹脂により構成されている。接着層30は、その他、熱硬化型樹脂,時間の経過によって硬化する樹脂を用いてもよい。ただし、接着層30は、必ずしも設けられている必要はない。
【0035】
この表示装置は、例えば、次のようにして製造することができる。
【0036】
図6ないし図9はこの表示装置の製造方法を工程順に表すものである。まず、図6(A)に示したように、例えば、上述した材料よりなる透明基板11の上に、例えば真空蒸着法により図示しないエリアマスクを用い、上述した材料よりなるストライプ状の透明電極12を形成する。次いで、透明電極12のストライプの間に、例えばCVD(Chemical Vapor Deposition ;化学的気相成長)法により図示しない絶縁層を成膜し、透明電極12のストライプ同士を電気的に絶縁する。
【0037】
続いて、図6(B)に示したように、例えば真空蒸着法により、上述した厚みおよび材料よりなる正孔注入層13A,正孔輸送層13B,発光層13Cおよび電子輸送層13Dを順次成膜する。その際、有機発光素子10R,10G,10Bにより用いるエリアマスクを変え、有機発光素子10R,10G,10Bごとに成膜をする。有機層13を形成したのち、例えば蒸着法により図示しないエリアマスクを用い、上述した厚みおよび材料よりなる背面電極14を形成する。これにより、表示パネル10が形成される。
【0038】
次に、図7(A)に示したように、有機発光素子10R,10G,10Bを例えば上述した材料よりなる絶縁層15により覆い、この絶縁層15に、例えばドライエッチングにより、有機発光素子10R,10G,10Bの各々ごとに、絶縁層15をその厚み方向に貫通して透明電極12に達する第1の開口部15Aと、絶縁層15をその厚み方向に貫通して背面電極14に達する第2の開口部15Bとを形成する。なお、第1の開口部15Aおよび第2の開口部15Bの形成は、ウェットエッチング,イオンミリングまたはサンドブラストなどの手法を用いてもよい。
【0039】
続いて、図7(B)に示したように、第1の開口部15Aに第1の導電性接続部16Aを充填形成すると共に、第2の開口部15Bに第2の導電性接続部16Bを充填形成する。
【0040】
また、図7(C)に示したように、駆動回路が形成されたプリント配線基板である駆動回路基板20を用意し、この駆動回路基板20の有機発光素子10R,10G,10Bに対向する側に、有機発光素子10R,10G,10Bの各々ごとに、透明電極12に対向する位置に第1の接合部21Aを形成すると共に、背面電極14に対向する位置に第2の接合部21Bを形成する。このとき、第1の接合部21Aおよび第2の接合部21Bは、スタッドバンプ22を用いることにより、第1の導電性接続部16Aおよび第2の導電性接続部16Bよりも大きくなるようにする。
【0041】
その後、図8に示したように、表示パネル10の有機発光素子10R,10G,10Bの側に駆動回路基板20を対向配置し、例えば上述した材料よりなる接着層30によって駆動回路基板20を仮固定する。
【0042】
続いて、図9に示したように、例えば、高周波発振装置40を用いて、第1の接合部21Aと第1の導電性接続部16Aとを対向させて超音波接合によって電気的に接続すると共に、第2の接合部21Bと第2の導電性接続部16Bとを対向させて超音波接合によって電気的に接続する。高周波発振装置40は、例えば、電源41に接続された圧電素子42を有し、この圧電素子42の振動がアーム43および端子44を介して第1の接合部21Aまたは第2の接合部21Bに伝達されるようになっている。
【0043】
超音波接合の条件としては、例えば、接続荷重は、第1の接合部21Aおよび第2の接合部21Bの一箇所あたり5g重以上200g重、時間は3ms以上10sとすることができる。また、接合方法は、図9に示したように第1の接合部21Aまたは第2の接合部21Bを順に一箇所ずつ接合するようにしてもよいし、図10に示したような高周波発振装置50を用いて第1の接合部21Aおよび第2の接合部21Bを複数箇所一括して接合するようにしてもよい。高周波発振装置50では、電源51に接続された圧電素子52を有し、一対の固定部53A,53Bによって支持された吸着部54に駆動回路基板20を吸着させることができるようになっている。
【0044】
このようにして、第1の導電性接続部16Aを介して透明電極12と第1の接合部21Aとが電気的に接続されると共に、第2の導電性接続部16Bを介して背面電極14と第2の接合部21Bとが電気的に接続される。その後、接着層30を硬化させて、駆動回路基板20を表示パネル10に確実に接着させる。これにより、駆動回路基板20の剥離が防止され、表示装置の信頼性を高めることができる。なお、接着層30は、仮固定のまま硬化させなくてもよい。また、接着層30による仮固定を行わず、第1の接合部21Aおよび第2の接合部21Bと第1の導電性接続部16Aおよび第2の導電性接続部16Bとを電気的に接続した後に、絶縁層15と駆動回路基板20との間隙に、例えば上述した材料からなる接着層30を流し込んで硬化させるようにしてもよい。
【0045】
このようにして作製された表示装置では、陽極である透明電極12と陰極である背面電極14との間に所定の電圧が印加されると、発光層13Cに電流が注入され、正孔と電子とが再結合することにより、主として発光層13C側の界面において発光が起こる。この光は、透明電極12を透過して、透明基板11の側から取り出される。本実施の形態では、駆動回路基板20が表示パネル10の有機発光素子10R,10G,10Bの側に対向配置されると共に、有機発光素子10R,10G,10Bの各々ごとに透明電極12および背面電極14に直接電気的に接続されているので、駆動回路基板20からの距離の長短による抵抗値の差が解消され、有機発光素子10R,10G,10Bに流れる電流値が均一になって、発光むらが改善される。よって、画面の明るさが均一になり、大画面化および微細化しても発光むらがなく均一な明るさの表示が可能となる。
【0046】
このように本実施の形態では、駆動回路基板20が表示パネル10の有機発光素子10R,10G,10Bの側に対向配置されると共に、有機発光素子10R,10G,10Bの各々ごとに透明電極12および背面電極14に直接電気的に接続されているので、駆動回路基板20からの距離の長短による抵抗値の差が解消され、有機発光素子10R,10G,10Bに流れる電流値が均一になって、発光むらが改善される。よって、画面の明るさが均一になり、大画面化および微細化しても発光むらがなく均一な明るさの表示が可能となる。また、表示パネル10と駆動回路基板20とが一体化され、プリント配線基板等は不要となるので、表示装置の薄型化が達成される。
【0047】
また、本実施の形態では、有機発光素子10R,10G,10Bを覆う絶縁層15に、有機発光素子10R,10G,10Bの各々ごとに、透明電極12に達する第1の開口部15Aおよび背面電極14に達する第2の開口部15Bを形成し、これらの第1の開口部15Aおよび第2の開口部15Bに第1の導電性接続部16Aおよび第2の導電性接続部16Bをそれぞれ充填形成し、駆動回路基板20の第1の接合部15Aと第1の導電性接続部16Aとを対向させて電気的に接続すると共に、駆動回路基板20の第2の接合部15Bと第2の導電性接続部16Bとを対向させて電気的に接続するようにしたので、本実施の形態の表示装置を容易に小型化することができ、また、発光むらを低減して高品質化を実現することができる。
【0048】
さらに、本実施の形態では、第1の接合部21Aと第1の導電性接続部16Aとを対向させて電気的に接続すると共に、第2の接合部21Bと第2の導電性接続部16Bとを対向させて電気的に接続する工程を、超音波接合を用いて行うようにしたので、常温ないし120℃以下の比較的低温での電気的接続が可能となり、熱による有機発光素子10R,10G,10Bの劣化の虞がなく、高品質の表示装置を実現することができる。
【0049】
加えて、本実施の形態では、絶縁層15と駆動回路基板20との間隙に、接着層30が形成されているので、駆動回路基板20を表示パネル10に確実に接着し、駆動回路基板20の剥離を防止して、表示装置の信頼性を向上させることができる。
【0050】
また、本実施の形態では、第1の接合部21Aおよび第2の接合部21Bが、第1の導電性接続部16Aおよび第2の導電性接続部16Bよりも大きく形成されているので、第1の接合部21Aと第1の導電性接続部16Aとを対向させて電気的に接続すると共に第2の接合部21Bと第2の導電性接続部16Bとを対向させて電気的に接続する際に、貼り合わせの誤差を吸収することができ、製造歩留りを向上させることができる。
【0051】
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態に係る表示装置について説明する。この表示装置は、第1の接合部21Aと第1の導電性接続部16Aとを対向させて電気的に接続すると共に第2の接合部21Bと第2の導電性接続部16Bとを対向させて電気的に接続する工程を、導電性樹脂を用いて行うことを除いては、第1の実施の形態で図1ないし図3を参照して説明した表示装置と同一である。したがって、同一の構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0052】
この表示装置では、図11に示したように、第1の接合部21Aと第1の導電性接続部16Aとは対向しており、例えばポリマー球体に金コーティングを施した導電性粒子などを含む異方性導電ペースト(ACP;Anisotropic Conductive Paste)により形成された導電性樹脂60を介して電気的に接続されている。同様に、第2の接合部21Bと第2の導電性接続部16Bとは対向しており、例えば導電性樹脂60を介して電気的に接続されている。これにより、第1の接合部21Aは、第1の導電性接続部16Aによって透明電極12に電気的に接続され、第2の接合部21Bは、第2の導電性接続部16Bによって背面電極14に電気的に接続されている。
【0053】
図11に示したような導電性樹脂60を有する表示装置は、例えば、以下のようにして製造することができる。すなわち、まず、第1の実施の形態で図6および図7を参照して説明したように、表示パネル10および駆動回路基板20をそれぞれ形成する。
【0054】
続いて、図12(A)に示したように、第1の導電性接続部16Aおよび第2の導電性接続部16Bに、例えば上述した材料よりなる導電性樹脂60を塗布形成する。
【0055】
導電性樹脂60を塗布形成したのち、図12(B)に示したように、表示パネル10の有機発光素子10R,10G,10Bの側に駆動回路基板20を対向配置し、所定の温度および圧力で加熱および加圧することにより、導電性樹脂60を硬化させる。導電性樹脂60は、硬化を速く進めるため、2液性樹脂を用いたり、あるいは紫外線を照射したりしてもよい。
【0056】
導電性樹脂60を硬化させたのち、絶縁層15と駆動回路基板20との間隙に接着層30を形成する。ただし、接着層30は、必ずしも設けられている必要はない。
【0057】
このように本実施の形態では、第1の接合部21Aと第1の導電性接続部16Aとを対向させて電気的に接続すると共に第2の接合部21Bと第2の導電性接続部16Bとを対向させて電気的に接続する工程を、導電性樹脂60を用いて行うようにしたので、常温ないし120℃以下の比較的低温での電気的接続が可能となり、熱による有機発光素子10R,10G,10Bの劣化の虞がなく、高品質の表示装置を実現することができる。
【0058】
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態に係る表示装置について説明する。この表示装置は、第1の接合部21Aと第1の導電性接続部16Aとを対向させて電気的に接続すると共に第2の接合部21Bと第2の導電性接続部16Bとを対向させて電気的に接続する工程を、フィルム状の導電性樹脂を用いて行うことを除いては、第2の実施の形態と同一である。したがって、同一の構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0059】
この表示装置では、図13に示したように、第1の接合部21Aと第1の導電性接続部16Aとは対向しており、例えば導電性粒子を含む異方性導電膜(ACF;Anisotropic Conductive Film )などにより形成されたフィルム状の導電性樹脂61を介して電気的に接続されている。同様に、第2の接合部21Bと第2の導電性接続部16Bとは対向しており、例えばフィルム状の導電性樹脂61を介して電気的に接続されている。これにより、第1の接合部21Aは、第1の導電性接続部16Aによって透明電極12に電気的に接続され、第2の接合部21Bは、第2の導電性接続部16Bによって背面電極14に電気的に接続されている。
【0060】
図13に示したようなフィルム状の導電性樹脂61を有する表示装置は、例えば、以下のようにして製造することができる。すなわち、まず、第1の実施の形態で図6および図7を参照して説明したように、表示パネル10および駆動回路基板20をそれぞれ形成する。
【0061】
続いて、図14(A)に示したように、第1の導電性接続部16Aおよび第2の導電性接続部16Bに、例えば上述した材料よりなるフィルム状の導電性樹脂61を貼付形成する。その際、表示パネル10と駆動回路基板20とが平行になるように、平坦な治具(図示せず)を用いることが好ましい。
【0062】
フィルム状の導電性樹脂61を貼付形成したのち、図14(B)に示したように、表示パネル10の有機発光素子10R,10G,10Bの側に駆動回路基板20を対向配置し、所定の温度および圧力で加熱および加圧することにより、フィルム状の導電性樹脂61を硬化させる。フィルム状の導電性樹脂61は、硬化を速く進めるため、紫外線を照射してもよい。
【0063】
フィルム状の導電性樹脂61を硬化させたのち、絶縁層15と駆動回路基板20との間隙に接着層30を形成する。ただし、接着層30は、必ずしも設けられている必要はない。
【0064】
このように本実施の形態では、第1の接合部21Aと第1の導電性接続部16Aとを対向させて電気的に接続すると共に第2の接合部21Bと第2の導電性接続部16Bとを対向させて電気的に接続する工程を、フィルム状の導電性樹脂61を用いて行うようにしたので、常温ないし120℃以下の比較的低温での電気的接続が可能となり、熱による有機発光素子10R,10G,10Bの劣化の虞がなく、高品質の表示装置を実現することができる。
【0065】
[第4の実施の形態]
次に、本発明の第4の実施の形態に係る表示装置について説明する。この表示装置は、第1の接合部21Aと第1の導電性接続部16Aとを対向させて電気的に接続すると共に第2の接合部21Bと第2の導電性接続部16Bとを対向させて電気的に接続する工程を、プラズマ洗浄後に圧着することによって行うことを除いては、第1の実施の形態で図1ないし図3を参照して説明した表示装置と同一である。したがって、同一の構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0066】
この表示装置は、例えば、以下のようにして製造することができる。すなわち、まず、第1の実施の形態で図6および図7を参照して説明したように、表示パネル10および駆動回路基板20をそれぞれ形成する。
【0067】
続いて、図15(A)および図15(B)に示したように、表示パネル10および駆動回路基板20に、それぞれ真空中でプラズマ70を照射することによりプラズマ洗浄して、第1の導電性接続部16Aおよび第2の導電性接続部16Bならびに第1の接合部21Aおよび第2の接合部21Bの金属表面の不純物を除去する。その後、図16に示したように、表示パネル10の有機発光素子10R,10G,10Bの側に駆動回路基板20を対向配置し、所定の圧力で加圧することにより、第1の導電性接続部16Aおよび第2の導電性接続部16Bと第1の接合部21Aおよび第2の接合部21Bの導電性樹脂60とをそれぞれ圧着し、電気的および機械的に接続する。
【0068】
圧着ののち、絶縁層15と駆動回路基板20との間隙に接着層30を形成する。ただし、接着層30は、必ずしも設けられている必要はない。
【0069】
このように本実施の形態では、第1の接合部21Aと第1の導電性接続部16Aとを対向させて電気的に接続すると共に第2の接合部21Bと第2の導電性接続部16Bとを対向させて電気的に接続する工程を、プラズマ洗浄後に圧着することによって行うようにしたので、常温ないし120℃以下の比較的低温での電気的接続が可能となり、熱による有機発光素子10R,10G,10Bの劣化の虞がなく、高品質の表示装置を実現することができる。
【0070】
[第5の実施の形態]
次に、本発明の第5の実施の形態に係る表示装置について説明する。この表示装置は、第1の接合部21Aと第1の導電性接続部16Aとを対向させて電気的に接続すると共に第2の接合部21Bと第2の導電性接続部16Bとを対向させて電気的に接続する工程を、導電ペーストを用いて行うことを除いては、第1の実施の形態で図1ないし図3を参照して説明した表示装置と同一である。したがって、同一の構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0071】
この表示装置では、図17に示したように、第1の接合部21Aと第1の導電性接続部16Aとは対向しており、例えばポリマー球体に金コーティングを施した導電性粒子などを含む導電ペースト62を介して電気的に接続されている。同様に、第2の接合部21Bと第2の導電性接続部16Bとは対向しており、例えば導電ペースト62を介して電気的に接続されている。これにより、第1の接合部21Aは、第1の導電性接続部16Aによって透明電極12に電気的に接続され、第2の接合部21Bは、第2の導電性接続部16Bによって背面電極14に電気的に接続されている。
【0072】
図17に示したような導電ペースト62を有する表示装置は、例えば、以下のようにして製造することができる。すなわち、まず、第1の実施の形態で図6および図7を参照して説明したように、表示パネル10および駆動回路基板20をそれぞれ形成する。
【0073】
続いて、図18(A)に示したように、容器63内に導電ペースト62を引き伸ばした浴62Aに、駆動回路基板20の表面を浸漬し、第1の接合部21Aおよび第2の接合部21Bの先端のみに導電ペースト62を付着させる。
【0074】
導電ペースト62を付着させたのち、図18(B)に示したように、表示パネル10の有機発光素子10R,10G,10Bの側に駆動回路基板20を対向配置し、例えば所定の温度で加熱することにより、導電ペースト62を硬化させる。導電ペースト62の硬化は、紫外線照射により行うようにしてもよい。
【0075】
導電ペースト62を硬化させたのち、絶縁層15と駆動回路基板20との間隙に接着層30を形成する。ただし、接着層30は、必ずしも設けられている必要はない。
【0076】
このように本実施の形態では、第1の接合部21Aと第1の導電性接続部16Aとを対向させて電気的に接続すると共に第2の接合部21Bと第2の導電性接続部16Bとを対向させて電気的に接続する工程を、導電性樹脂60を用いて行うようにしたので、常温ないし120℃以下の比較的低温での電気的接続が可能となり、熱による有機発光素子10R,10G,10Bの劣化の虞がなく、高品質の表示装置を実現することができる。
【0077】
以上、実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、種々変形が可能である。例えば、上記実施の形態では、有機発光素子10R,10G,10Bの構成を具体的に挙げて説明したが、全ての層を備える必要はなく、また、他の層を更に備えていてもよい。
【0078】
更にまた、上記実施の形態では、表示パネル10に対して一枚の駆動回路基板20を配設するようにしたが、本発明は、表示パネル10をいくつかのブロックに分割し、各ブロックを分割駆動するようにした構成にも適用可能である。この場合、透明電極12を、背面電極14の所定の本数、例えば64本ごとに一つの分割単位として形成し、この所定の本数の背面電極14ごとに対応する駆動回路基板20を配設した構成となる。
【0079】
加えてまた、上記実施の形態では、有機層13の材料を変えることにより赤色,緑色および青色の光を発生させるようにしたが、本発明は、色変換層(color changing mediams;CCM)を組み合わせることにより、またはカラーフィルターを組み合わせることによりこれらの光を発生させるようにした表示装置についても、適用することができる。また、本発明は、カラー表示装置に限らず単色表示の場合にも適用可能であることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0080】
10…表示パネル、10R,10G,10B…有機発光素子、11…透明基板、12…透明電極(陽極)、13…有機層、13A…正孔注入層、13B…正孔輸送層、13C…発光層、13D…電子輸送層、14…背面電極(陰極)、15…絶縁層、15A…第1の開口部、15B…第2の開口部、16A…第1の導電性接続部、16B…第2の導電性接続部、17…スタッドバンプ、20…駆動回路基板、21A…第1の接合部、21B…第2の接合部、22…スタッドバンプ、23…メッキ層、30…接着層、60…導電性樹脂、61…フィルム状の導電性樹脂、62…導電ペースト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
透明基板に、透明電極,発光層を含む1層以上の有機層および背面電極を順に積層した複数の有機発光素子を有する表示パネルと、
この表示パネルの前記複数の有機発光素子側に対向配置されると共に、前記複数の有機発光素子の各々ごとに前記透明電極および前記背面電極に直接電気的に接続された駆動回路基板と
を備え、前記透明電極は前記透明基板に接している表示装置。
【請求項2】
前記駆動回路基板は、
前記複数の有機発光素子に対向する面に前記複数の有機発光素子の各々ごとに前記透明電極に対向する位置に設けられた第1の接合部と、
前記複数の有機発光素子に対向する面に前記複数の有機発光素子の各々ごとに前記背面電極に対向する位置に設けられた第2の接合部と
を有し、
前記表示パネルは、
前記複数の有機発光素子を覆う絶縁層と、
前記複数の有機発光素子の各々ごとに、前記絶縁層をその厚み方向に貫通して前記透明電極に達する第1の開口部と、
前記複数の有機発光素子の各々ごとに、前記絶縁層をその厚み方向に貫通して前記背面電極に達する第2の開口部と、
前記第1の開口部に充填されると共に下面全面が前記透明電極に接し、前記透明電極と前記駆動回路基板の前記第1の接合部とを直接電気的に接続する第1の導電性接続部と、
前記第2の開口部に充填されると共に下面全面が前記背面電極に接し、前記背面電極と前記駆動回路基板の前記第2の接合部とを直接電気的に接続する第2の導電性接続部と
を有する請求項1記載の表示装置。
【請求項3】
前記第1の開口部および前記第2の開口部の側面は斜面形状である
請求項2記載の表示装置。
【請求項4】
前記第1の接合部および前記第2の接合部は、前記駆動回路基板の前記複数の有機発光素子に対向する面に接している
請求項2または3記載の表示装置。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2009−152643(P2009−152643A)
【公開日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−91294(P2009−91294)
【出願日】平成21年4月3日(2009.4.3)
【分割の表示】特願2002−169976(P2002−169976)の分割
【原出願日】平成14年6月11日(2002.6.11)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】