説明

表示部を備えた装置

【課題】表示部を備えた装置において、表示部に対して表示設定を適用する際に、パスワード入力の手間をかけることなく、各ユーザーが自分で認証データを設定できるようにする。
【解決手段】USBソケット26と、USBマスストレージクラスに対応したUSB I/F24と、USBメモリー200に記憶されている画像に基づいて作成されたCRCと該CRCに対応付けて作成されたディスプレイ16の表示設定とを記憶する不揮発性メモリー20と、USBソケット26に対するUSBメモリー200の装着を検知するとUSBメモリー200から画像を取得してCRCを作成し、不揮発性メモリー20に記憶されているCRCと比較し、CRCが一致すると装着されたUSBメモリー200に対応付けられている表示設定を適用するマイコン18と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示部を備えた装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、USBメモリーに記憶されている認証データ(映像の視聴制限の管理を行う管理者を、制御部に識別させるためのデータ)およびパスワードの両方、または、認証データに基づいて認証されたときに、予め作成されたパレンタルロックの設定を適用することにより所定の視聴制限をおこなう映像再生装置について開示されている。
特許文献2には、外部メモリーが接続されるとその内部に記憶されている映像/音声に関する調整値、及び視聴可能年齢、購入限度額等の設定情報を読み出し、その設定情報に応じた映像、音声の調整値、及び受信動作を行うテレビ放送受信機について開示されている。
特許文献3には、USBメモリーなどの外部メモリーの使用が禁止された状態にある情報処理装置に外部メモリーが接続された場合に、接続された外部メモリーのベンダーID及びプロダクトID、ならびにシリアル番号が情報処理装置のテーブル手段に記憶されているものと一致するか否かを判定し、ID及びシリアル番号が一致する場合には使用制限を解除し、IDが一致しない場合及びシリアル番号が一致しない場合には使用を制限する外部メモリー使用制限方式について開示されている。
特許文献4には、ネットワークを介して情報処理装置へ送付されてきた使用許可に含まれる使用許可情報に、情報処理装置のEEPROMに格納された管理者パスワードを追加してCRC(cyclic redundancy check)を計算することにより認証CRCを生成し、生成された認証CRCと使用許可に含まれる管理者CRCとを比較し、一致する場合にはUSBメモリー等の持ち運び可能な記憶媒体を使用可能に設定する制御方法について開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008-271211号公報
【特許文献2】特開2002-16853号公報
【特許文献3】特開2007-148733号公報
【特許文献4】特開2006-309296号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
使用許可を行う際の認証方法は、パスワードを使うことが一般的である。例えば、テレビジョンのパレンタルロックの設定はユーザー毎にレベルが異なっており、設定のレベル毎に異なるパスワードが必要な場合がある。しかしながら、文字情報を利用した認証方式では、文字数を多くするとパスワードを覚えることが困難である一方、文字数を少なくするとセキュリティが低下する。
このような実状に鑑みて、上述した特許文献1では、認証データによるパレンタルロックの認証について示唆されているが、具体的な認証データの形式については記載されていない。また、特許文献3では、プロダクトIDやシリアル番号を利用して使用制限を行っているが、これらはユーザーにとってあまり馴染みのあるデータではない。また、特許文献4では、パスワードに基づいて作成されたCRCを利用しているものの、やはりパスワードを利用している。
本発明は、上記課題にかんがみて成されたものであり、表示部を備えた装置において、表示部に対して表示設定を適用する際に、パスワード入力の手間をかけることなく、各ユーザーが自ら容易に認証データを設定できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明の表示部を備えた装置では、外部メモリーの装着部と、上記装着部に対する外部メモリーの装着を検知する検知手段と、上記装着部に装着された外部メモリーに記憶されている画像に基づいて作成されたCRC(cyclic redundancy check)を記憶する固有情報記憶手段と、上記CRCに対応付けて作成された上記表示部の表示設定を記憶する表示設定記憶手段と、上記検知手段の検知した外部メモリーから画像を取得するとともに該画像に基づいてCRCを作成し、上記固有情報記憶手段の記憶しているCRCと比較する外部メモリー確認手段と、上記外部メモリー確認手段が一致を確認したCRCに対応付けられている表示設定を上記装置に適用する設定適用手段と、を備える構成としてある。
【0006】
上記構成において、上記検知手段が上記装着部に上記外部メモリーが装着されたことを検知すると、上記外部メモリー確認手段が上記検知手段の検知した外部メモリーから画像を取得するとともに該画像に基づいてCRCを作成し、上記固有情報記憶手段の記憶しているCRCと比較する。そして、作成されたCRCと記憶されていたCRCとが一致すれば、装置に登録されている外部メモリーが装着されたものと判断し、一致しない場合は未登録の外部メモリーが装着されたものと判断する。なお、外部メモリーに画像が記憶されていない場合にはCRCが作成できないため比較は出来ないが、この場合も一致しない場合に含むものとする。
【0007】
そして、外部メモリーが登録されている場合には、上記設定適用手段は、一致が確認されたCRCに対応付けて上記表示設定記憶手段に記憶されている表示設定を装置に適用し、外部メモリーが登録されていない場合は、表示設定の適用を行わない。なお、表示設定の適用を行わない場合は、デフォルトの表示設定が適用されるものとする。よって、画像というユーザーにとって識別容易なデータを利用するとともに、画像に基づいて作成されたCRCを認証に利用することにより、セキュリティを維持しつつユーザビリティを向上した装置を提供することができる。
【0008】
本発明の選択的な一側面として、上記装置は、上記検知手段が外部メモリーの装着を検知しない場合に上記設定適用手段の適用した表示設定を解消するとともにデフォルトの表示設定を上記装置に適用する設定解消手段を更に備える構成としてもよい。該構成によれば、外部メモリーの差替えや取外しに対応可能となる。また、外部メモリーのすり替えを防止することができる。
【0009】
本発明の選択的な一側面として、上記表示設定は、上記表示部の画面輝度に関する設定と画面の色合いに関する設定との少なくとも一方を含む構成としてもよい。該構成によれば、外部メモリーを利用してユーザーの嗜好に合わせた表示や、省電力で動作する表示などを、簡単な操作で実現することができるようになる。
【0010】
本発明の選択的な一側面として、上記表示設定は、上記表示部に対して特定の設定の適用を禁止する禁止設定も含んでおり、上記装置は、上記禁止設定を選択する操作入力を無効にするとともに上記外部メモリーに記憶されている画像を上記表示部に表示するエラー表示手段を更に備える構成としてもよい。該構成によれば、表示設定を適用するのみならず、外部メモリーに対応して作成された表示設定以外の設定を禁止設定としているため、禁止設定が行われることを防止することができる。さらに、禁止設定を行ったユーザーに対して、禁止設定であることを認知させるためのエラー表示を行うことができる。また、外部メモリーに記憶されている画像をユーザーが選択可能であるため、ユーザーの嗜好にあわせたエラー表示を行うことができる。
【0011】
本発明の選択的な一側面として、上記装置は、映像の視聴制限の度合を設定可能な映像ロック手段を備えており、上記表示設定は上記視聴制限の度合の設定を含むように構成してもよい。該構成によれば、視聴制限の設定についてセキュリティを維持しつつユーザビリティを向上することができる。
【0012】
本発明の選択的な一側面として、上記装置はテレビジョンであり、上記表示設定は、テレビ放送のチャンネルプランの設定を含むように構成してもよい。該構成によれば、チャンネルプランの変更が容易に行えるようになる。
【0013】
本発明の選択的な一側面として、上記固有情報記憶手段は、上記外部メモリーのハードウェアの固有情報を記憶し、上記表示設定記憶手段は、上記固有情報に対応付けて作成された上記表示部の表示設定を記憶し、上記外部メモリー確認手段は、上記検知手段の検知した外部メモリーから上記固有情報取得して上記固有情報記憶手段の記憶している固有情報と比較し、上記設定適用手段は、上記外部メモリー確認手段が一致を確認した固有情報に対応付けられている表示設定を上記装置に適用する構成としてもよい。該構成によれば、画像に基づいて作成されたCRCに加えてハードウェアの固有情報を利用して認証を行うため、ユーザビリティを低下させること無くセキュリティを向上することができる。
【0014】
上述した表示部を備えた装置は、他の機器に組み込まれた状態で実施されたり他の方法とともに実施されたりする等の各種の態様を含む。
【発明の効果】
【0015】
以上説明したように本発明によれば、特定の表示設定をパスワード入力などの煩わしい手間をかけることなく表示部に適用するための物理的手段を、セキュリティを低下することなく提供可能となる。
また請求項2にかかる発明によれば、セキュリティをさらに向上できる。
また請求項3にかかる発明によれば、複雑な表示設定であっても煩わしい作業無しに容易に適用できるようになる。
また請求項4にかかる発明によれば、ユーザーは自分の行った操作が適用を禁止された設定であることを認識できるようになる。
また請求項5にかかる発明によれば、パレンタルロックの解除もしくは適用の鍵として外部メモリーを使用できるようになる。
また請求項6にかかる発明によれば、複数種類のチャンネルプランに容易に対応可能となる。
また請求項7にかかる発明によれば、表示設定を適用する際のセキュリティをさらに向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】テレビジョンのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図2】起動処理の流れを示すフローチャートである。
【図3】USBメモリーとCRCとの対応関係を説明する図である。
【図4】装着チェック処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】USBメモリー管理処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】操作監視処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】変形例にかかるUSBメモリーとCRCとの対応関係を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、下記の順序に従って本発明の実施形態を説明する。
(1)本実施形態の構成:
(2)起動処理:
(3)装着チェック処理:
(4)USBメモリー管理処理:
(5)操作監視処理:
(6)まとめと各種変形例:
【0018】
(1)本実施形態の構成:
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。本実施形態においては、表示部を備えた装置としてデジタルテレビ放送に対応したテレビジョンを例にとって説明するが、むろんアナログ放送に対応したテレビジョンであってもよい。また、必ずしも装置と表示部が一体になっている必要は無い。また、ディスクやハードディスク等を記録媒体とする再生装置や記録装置であってもよいし、これら再生装置や記録装置とのコンボ機であってもよい。
【0019】
図1はテレビジョン100のハードウェア構成を示すブロック図である。同図において、テレビジョン100は、チューナー10と、デジタル復調回路12と、映像信号処理部14と、ディスプレイ16と、マイコン18と、不揮発性メモリー20と、操作入力部22と、USBインターフェース24(USB I/F24)とを備えている。この構成において、マイコン18は、各部10,12,14,16,20,22,24と電気的に接続しており、テレビジョン100全体の制御部として機能している。
【0020】
より具体的には、マイコン18は、CPU18aとROM18bとRAM18cとOSD回路18dと入出力回路18e(I/O18e)とを備えており、RAM18cをワークエリアとしつつCPU18aがROM18bに記憶されたプログラムを実行することにより、テレビジョン100としての動作を実現する。例えば、マイコン18は、操作入力部22においてチャンネルを選局する操作入力が行われると、この操作入力に対応する電圧信号を入出力回路18eにて受け付け、選局されたチャンネルを指定する選局制御信号周波数データをチューナー10に入力する。
【0021】
チューナー10は、いわゆるシンセサイザ方式の構成とすることができる。シンセサイザ方式の場合、チューナー10には、選局制御信号として、PLLループにおける可変分周回路の分周比のデータであるPLLデータが与えられる。チューナー10は、マイコン18からPLLデータが入力されると、アンテナから入力されるデジタル放送信号から、PLLデータに対応する周波数帯域の中間周波信号(IF)を抽出してデジタル復調回路12に供給する。
【0022】
デジタル復調回路12は、フロントエンド12aとバックエンド12bとから構成されている。デジタルI/Fは、入力された中間周波信号をデジタル信号に変換する。復調部は、伝送路上で発生したビット誤りを訂正しつつトランスポートストリーム信号(TS信号)を取得するエラー訂正デコーダとして機能し、取得したTS信号をバックエンド12bに出力する。また、復調部はデジタル復調した信号に対してマイコン18からの制御情報に基づいて、いわゆるゴーストキャンセルも行う。
【0023】
バックエンド12bは、デ・スクランブル部とデ・マルチプレックス部とMPEGデコーダとを備えている。デ・スクランブル部は、TS信号に対してデ・スクランブル処理を行うことにより、TS信号を再生可能なデータ配列に復元する。デ・マルチプレックス部は、デ・スクランブル部から入力されたTS信号に対してデ・マルチプレックス処理を行って映像信号や音声信号や文字情報等の多重化を解除し、映像信号および音声信号が所定の方式により圧縮されたMPEGデータを得る。MPEGデコーダは、デ・マルチプレックス部から入力されたMPEGデータの圧縮解凍処理を行ってデジタル映像信号とデジタル音声信号とを再生する。デジタル映像信号は映像信号処理部14に出力され、デジタル音声信号はアナログ音声信号に変換されてから不図示のスピーカに出力される。
【0024】
映像信号処理部14は、入力された映像信号に対して所定の信号処理を行ってからディスプレイ16に出力する。より具体的には、映像信号処理部14は、画素数変換回路と、画質調整回路と、出力処理回路とを備えている。画素数変換回路は、入力されたデジタル映像信号に対してスケーリング処理を行いつつディスプレイ16の1画面分のRGB信号を生成する。画質調整回路は、画素数変換回路から入力されたRGB信号に対して、ブライトネス、コントラスト、黒バランスおよび白バランス、シャープネス、色合い等の各種調整を行う。出力処理回路は、画質調整回路から入力されたRGB信号に対して、ガンマ補正、ディザ処理等を行うとともに、背景信号、OSD信号、ブランキング信号等を付加してディスプレイ16に出力する。
【0025】
ディスプレイ16は、例えば液晶パネルと駆動回路とから構成される液晶モジュールであり、映像信号処理部14から入力される映像信号に基づいて駆動回路が液晶パネルの駆動信号を生成し、この駆動信号に基づいて液晶パネルの各画素を駆動する。なお、本実施形態ではディスプレイ16を液晶モジュールとしているが、むろん、CRTやプラズマディスプレイや有機ELを用いたディスプレイやプロジェクタなど種々のディスプレイを採用することができる。
【0026】
また、マイコン18には、USB I/F24が接続されている。USB I/F24はUSBソケット26に接続されている。USBソケット26にUSBメモリー200が装着されると、マイコン18は、USBメモリー200との間でUSBマスストレージクラスに準拠した通信を行って接続を確立する。USB I/F24とUSBメモリー200との間で接続が確立されると、マイコン18は、USBメモリー200に対するデータの読み書きや、メモリー内に記憶されているデータの一覧の取得などの各種ファイル操作を行うことが出来るようになる。尚、以下の説明で複数のUSBメモリーを選択的にUSBソケット26に接続する場合には、各USBメモリーにUSBメモリー200a,200b,・・・のように各々異なる符号をつけて説明する。また、本実施形態においては、USBソケット26が装着部を構成し、USBメモリー200が外部メモリーを構成し、USB I/F24とマイコン22が検知手段を構成する。
【0027】
また、操作入力部22においてメニュー画面の表示を指示する操作入力が行われると、マイコン18は、この操作入力に対応する電圧信号を入出力回路18eにて受け付け、受付けた操作入力に対応するOSDデータを不揮発性メモリー20から取得してOSD(On Screen Display)信号を生成する。なお、OSDデータは、ROM18bに記憶しておいてもよい。マイコン18は、ディスプレイ16の画面に表示された操作項目の中からいずれかを選択する操作入力を操作入力部22から受付けると、選択された操作項目に対応する設定処理を実行する。
【0028】
不揮発性メモリー20は、OSDデータのように、通常のテレビジョン100の制御処理において実行するプログラム以外のデータを格納するための記憶媒体であり、OSDデータ以外にも、表示設定のパラメーターや音声設定のパラメーター等を記憶しておくことができる。音声設定のパラメーターは、音声信号のボリュームやトーン調整の設定値である。マイコン18は、必要に応じて不揮発性メモリー20からパラメーターを取得してRAM18cなどのワークエリアに一時的に保存し、パラメーターに基づいて映像信号処理部14や不図示の音声処理部を制御する。
【0029】
表示設定には、上述した映像信号処理部14で利用されるブライトネス、コントラスト、黒バランスおよび白バランス、シャープネス、ガンマ補正、ディザ処理等のように表示に関する各種設定パラメーターの他に、チャンネルプランを含むようにすることができる。チャンネルプランとは、チャンネル番号と各チャンネル番号に対応する放送信号の中心周波数との対応関係を規定した対応テーブルである。チャンネルプランは、地域や国ごとに異なっている。
【0030】
また、表示設定には、視聴制限の度合を示す設定パラメーターも含むようにすることができる。視聴制限の度合を示す設定パラメーターは、いわゆるパレンタルロックの視聴年齢制限のパラメーターなどである。このようなパレンタルロックの視聴制限の度合を示す設定値に基づいて番組の視聴を制限する処理を実行するマイコン18が、本実施形態において映像ロック手段を構成する。
例えば、上記パレンタルロックがいわゆるVチップを搭載したテレビジョンである場合は、映像ロック手段としてのマイコン18は、上記TS信号からPSIP(Program Specific Informantion Protocol)データを抽出し、PSIPデータからEIT(Event Information Table)を抽出する。EITは、個々の番組の名称や放送日時、番組内容の説明などの番組に関する情報を含むテーブルである。また、マイコン18は、Vチップ2.0の場合にはVチップのレーティング情報のRRT(Rating Regeon Table)をPSIPデータから取得し、CEA-766-Aにて規定される従来のVチップの場合はRRTを不揮発性メモリー20から取得する。RRTは、番組の種類を特定する情報と視聴ランクとの対応関係を規定したテーブルである。そして、マイコン18は、EITに含まれる番組の種類を特定する情報に基づいて番組の視聴ランクを特定し、特定された視聴ランクの番組が視聴制限のパラメーターにおいて視聴を許可されている番組である場合には映像を表示させ、視聴が許可されない番組である場合には映像を表示させない処理を行うことになる。
【0031】
不揮発性メモリー20には複数組の表示設定を記憶可能であり、各表示設定はそれぞれ特定のUSBメモリー(後述のUSBメモリー管理処理を行ってテレビジョン100に登録されているUSBメモリー)に対応付けて記憶される。また、装着されたUSBメモリーが、特定のUSBメモリーであるか否かを判断するために、そのUSBメモリーに特有の情報である同一性確認情報を表示設定に対応付けて記憶しておく。そして、USBソケット26に装着されたUSBメモリーが特定のUSBメモリーのいずれかであると判断されたときにのみ、不揮発性メモリー20に記憶されている表示設定がテレビジョン100に対して適用されるようになっている。なお、不揮発性メモリー20は本実施形態において固有情報記憶手段や表示設定記憶手段を構成する。
【0032】
同一性確認情報としては、USBメモリー200に記憶されている画像データに基づいて作成されたCRC(cyclic redundancy check)を用いたり、USBメモリー200に固有の情報であるベンダーIDやシリアルナンバーを用いたりすることができる。むろん、同一性確認情報としてベンダーIDやシリアルナンバーから作成されたCRCを用いてもよい。また、同一性確認情報として一方向ハッシュ関数などの圧縮関数を用いて画像データやベンダーIDやシリアルナンバーから作成される固定長のハッシュ値を用いても構わない。画像データを用いる場合は、ユーザーが予めパーソナルコンピューター等にUSBメモリーを接続して画像データをUSBメモリー200にコピーするなどして用意しておく。また、画像データがUSBメモリー200内に複数あることも考えられるため、CRCと一緒に画像データのファイル名や保存パスなどを保存しておく。
【0033】
また、不揮発性メモリー20には、デフォルトの表示設定も記憶されている。デフォルトの表示設定は、同一性確認情報に対応付けられておらず、テレビジョン100に登録されたUSBメモリーがUSBソケット26に装着されていないときに、テレビジョン100に適用される。尚、デフォルトの表示設定は、必ずしも不揮発性メモリー20に記憶されている必要はなく、ROM18aに記憶されていてもよい。
【0034】
(2)起動処理:
図2は、上記構成を利用してテレビジョン100において実行される起動処理の流れを示すフローチャートである。同図に示す処理は、テレビジョン100の電源がオンになったときにマイコン18によって実行される。
【0035】
処理が開始されると、マイコン18は、USBソケット26にUSBメモリー200が装着されているか否かを判断する(S100)。そして、USBメモリー200が装着されている場合はステップS105に進み(S100:Yes)、USBメモリー200が装着されていない場合はステップS130に進む(S100:No)。ステップS130に進むと、マイコン18はデフォルトの表示設定をテレビジョン100に適用して起動処理を終了する。なお、USBメモリー200は、USBソケット26に装着されたときに予めUSB I/F24によって接続が確立されているものとする。
【0036】
一方、ステップS105に進むと、マイコン18は、接続されているUSBメモリー200に表示設定が記憶されているか否かを判断する。そして、表示設定が記憶されていればステップS110に進み(S105:Yes)、表示設定が記憶されていなければステップS130に進んで(S105:No)デフォルトの表示設定をテレビジョン100に適用する。
【0037】
ステップS110に進むと、マイコン18は、USBメモリー200から画像データを取得し(S110)、取得した画像データに基づいてCRCを作成する(S115)。そして、装着されているUSBメモリーがテレビジョン100に登録されているか否か、すなわち装着されているUSBメモリーに対応づけられた表示設定が不揮発性メモリー20に記憶されているか否かを判断する(S120)。USBメモリーがテレビジョン100に登録されていればステップS125に進み(S120:Yes)、登録されていなければステップS130に進む(S120:No)。
【0038】
図3は、USBメモリー200と同一性確認情報としてのCRCとの対応関係を説明する図である。同図において、「表示設定1」はUSBメモリー200aに対応して作成されたものであり、「表示設定1」に対応付けて記憶されている「CRC1」は、USBメモリー200aに記憶されている「画像データ1」から作成されたものである。同様に、「表示設定2」はUSBメモリー200bに対応して作成されたものであり、「表示設定2」に対応付けて記憶されている「CRC2」は、USBメモリー200bに記憶されている「画像データ2」から作成されたものである。尚、「CRC3」と「表示設定3」は、図示を省略しているUSBメモリー200cに記憶されている「画像データ3」に対応している。
【0039】
図3に示す対応関係があるときに、USBメモリー200aやUSBメモリー200bが接続されているのであれば、ステップS120では、USBメモリーから取得された画像データから作成されるCRCは不揮発性メモリー20に記憶されているCRCと一致するため、ステップS125に進むことになる。一方、USBメモリー200eが接続されている場合は、USBメモリーから取得された画像データ5に基づいてCRC5が作成されるので、未登録のUSBメモリーであると判断されてステップS130に進む。また、USBメモリー200fが接続されている場合は、そもそも画像データが記憶されていないのでCRCが作成できず、やはり未登録のUSBメモリーであると判断されてステップS130に進む。
【0040】
ステップS125では、マイコン18は、装着されているUSBメモリーに対応する表示設定を取得してテレビジョン100に適用する。具体的には、マイコン18は、RAM18cにおける現在の表示設定を記憶するための領域に、装着されているUSBメモリーに対応する表示設定を上書きする。すると、マイコン18は、以降の表示処理において上書きされた表示設定に合わせてディスプレイ16に出力する映像信号の調整を行って出力するようになる。ステップS125の処理が終了すると、マイコン18は、起動処理を終了する。以上、ステップS100の処理を実行するマイコン18が本実施形態における検知手段を構成し、ステップS100〜S120の処理を実行するマイコン18が外部メモリー確認手段を構成し、ステップS125の処理を実行するマイコン18が本実施形態における設定適用手段を構成する。
【0041】
以上の処理によれば、USBメモリー200の同一性に基づいて登録の有無を確認し、USBメモリーが登録されている場合にはUSBメモリーに対応する表示設定が自動的に適用されるようになる。よって、管理者がテレビジョン100に装着するUSBメモリーを予め登録済みのUSBメモリーの中から選択して差し替えて起動するだけで、鮮やかな表示、消費電力を抑えた表示、過激な番組の視聴制限を行った表示、特定のチャンネルマップになどを、パスワード入力などのわずらわしい作業を行うことなく容易に適用できるようになる。また、未登録のUSBメモリーが装着された場合には、デフォルトの表示設定が適用されるため、デフォルトの表示設定として省電力設定を設定しておくことにより省電力を容易に実現できる。
【0042】
(3)装着チェック処理:
次に、テレビジョン100の電源がオンされている間に行われるUSBメモリーの取外しや差替えに対応するための装着チェック処理について説明する。
図4は、装着チェック処理の流れを示すフローチャートである。同図に示す処理は、マイコン18が実行するものであり、テレビジョン100の電源がオンされている間は、所定時間おきに繰り返し実行されている。
【0043】
処理が開始されると、マイコン18は、USBメモリーが装着されているか否かを判断する(S200)。USBメモリーが装着されている場合はステップS205に進み(S200:Yes)、USBメモリーが装着されていない場合はステップS230に進む(S200:No)。マイコン18は、USB I/F24に問合せることにより、USBメモリーが装着されているか否かを確認できる。ステップS230に進むと、マイコン18は、デフォルトの表示設定をテレビジョン100に適用して装着チェック処理を終了する。
【0044】
一方、ステップS205に進むと、マイコン18は、接続されているUSBメモリー200から画像データを取得し(S205)、取得した画像データに基づいてCRCを作成する(S210)。そして、装着されているUSBメモリーが現在の表示設定に対応しているか否かを判断する(S215)。尚、いずれのCRCに対応する表示設定を現在の表示設定として利用しているかを示す情報が、不揮発性メモリー20に記憶されているものとする。すなわち、マイコン18は、現在の表示設定に対応するCRCとステップS210で作成したCRCとが一致するか否かを判断し(S215)、一致している場合には装着チェック処理を終了し(S215:Yes)、一致していない場合はステップS220に進む(S215:No)。
【0045】
ステップS220では、マイコン18は、接続されているUSBメモリーがテレビジョン100に登録されているか否か、すなわち装着されているUSBメモリーに対応づけられた表示設定が不揮発性メモリー20に記憶されているか否かを判断する(S220)。登録されているか否かは、上述した起動処理のステップS105〜S120と同様の処理を行うことにより判断できる。USBメモリーがテレビジョン100に登録されていればステップS225に進み(S220:Yes)、登録されていなければステップS230に進む(S220:No)。
【0046】
ステップS225では、マイコン18は、装着されているUSBメモリーに対応する表示設定を取得して、テレビジョン100に適用する。すなわち、マイコン18は、RAM18cの現在の表示設定を記憶する領域に、装着されているUSBメモリーに対応する表示設定を上書きする。すると、マイコン18は、以降の表示処理において上書きされた表示設定に合わせてディスプレイ16に出力する映像信号の調整を行って出力するようになる。ステップS225の処理が終了すると、マイコン18は、装着チェック処理を終了する。以上、ステップS200の処理を実行するマイコン18が本実施形態における検知手段を構成し、ステップS200〜S220の処理を実行するマイコン18が本実施形態における外部メモリー確認手段を構成し、ステップS225の処理を実行するマイコン18が本実施形態における設定解消手段を構成し、ステップS230の処理を実行するマイコン18が本実施形態における設定適用手段を構成する。
【0047】
以上のように、現在の表示設定に対応付けられたUSBメモリーの装着状態を確認することにより、テレビジョン100を起動した後に行われたUSBメモリーの取外しや差替えに対応して、現在の表示設定を速やかに解消し、新たなUSBメモリーに対応する表示設定を適用したり、デフォルトの表示設定を適用したりすることができるようになる。
【0048】
(4)USBメモリー管理処理:
以上説明したUSBメモリー200は、予め作成しておく必要がある。また、作成済みのUSBメモリーに対応付けられた表示設定を変更したいという要望も考えられる。これらの必要性に対応する処理として、本実施形態ではテレビジョン100においてUSBメモリー管理処理を実行できるようになっている。
図5は、USBメモリーと表示設定との対応付けを管理するためのUSBメモリー管理処理の流れを示すフローチャートである。同図に示す処理は、マイコン18が実行するものであり、テレビジョン100の各種設定メニューの1つである「USBメモリー管理」の操作項目を選択したときに開始される。
【0049】
処理が開始されると、マイコン18は、パスワード入力画面をディスプレイ16に表示する(S300)。パスワード入力画面は、ユーザーに対して管理パスワードの入力を要求する画面である。パスワードが入力されると、マイコン18は、そのパスワードが適正であるか否かを判断し(S305)、適正であればステップS310に進み(S305:Yes)、誤っていればUSBメモリー管理処理を終了する(S305:No)。このように、USBメモリー管理処理の実行に対してパスワードロックをかける事により、一般ユーザーによるUSBメモリーの作成を防止するとともに、いったん作成されたUSBメモリーの利用に対してパスワードをかけなくてもセキュリティが低下せずに済む。
【0050】
パスワードが一致すると、USBメモリー200に設定する各種表示設定の内容を設定するための設定画面を表示し(S310)、USBメモリー200が装着されているか否かを判断する(S315)。USBメモリー200が装着されている場合はステップS325に進み(S315:Yes)、USBメモリー200が装着されていない場合はステップS320に進む(S315:No)。ステップS320に進むと、USBメモリー200を装着するように促すメッセージを画面に表示してから、USBメモリー管理処理を終了する。
【0051】
ステップS325では、USBメモリー200に画像データが記憶されているか否かを判断し、USBメモリー200に画像データが記憶されていることを確認するとステップS335に進み(S325:Yes)、画像データを確認できない場合にはステップS330に進んで(S320:No)USBメモリー200に画像を用意するように促すメッセージを画面に表示してからUSBメモリー管理処理を終了する(S330)。画像データの有無は、例えば、USBメモリー200に記憶されているファイルの拡張子(Jpeg画像を示す拡張子など)に基づいて確認することができる。
【0052】
ステップS335では、USBメモリー200がテレビジョン100に登録済みか否かを判断する(S335)。すなわち、USBメモリー200に記憶されていた画像データに基づいてCRCを作成し、不揮発性メモリー20に記憶されているCRCと比較し、一致するCRCがあれば登録済みのUSBメモリーと判断してステップS340に進み(S335:Yes)、いずれのCRCとも一致しなければ未登録のUSBメモリーと判断してステップS345に進む(S335:No)。
【0053】
ステップS340では、すでに登録されている表示設定を取得して、その内容を設定画面の各設定項目に反映させてからステップS345に進む。このステップは、既に登録済みの表示設定を再編集するための処理であり、ユーザーは、以前に登録を完了したときの状態から設定を再開することができる。設定項目の中には、画像データを指定するための項目もあり、後述のステップS350では、この設定項目で指定された画像データに基づいてCRCが作成されることになる。また、設定項目の中には、後述の禁止操作判定処理においてエラー画面に表示するための画像を指定するための項目もある。ただし、CRCの作成元となる画像データとエラー画面に表示する画像データとは、同じものを利用してもよい。
【0054】
ステップS345では、設定画面を表示し、各設定項目に対するユーザーの設定操作を受付ける。そして、ユーザーが設定操作を行うと、ユーザーの行った操作入力を反映した設定画面に更新して表示しなおす。また、所定時間おきにステップS350を実行し、設定が完了したか否かを判断する。例えば、設定画面には「設定完了」ボタンが設けられており、このボタンが操作された場合はステップS355に進み(S350:Yes)、操作されていないのであればステップS345を繰り返し実行する(S350:No)。
【0055】
ステップS350では、設定完了したときに設定画面の各設定項目において指定されていた設定パラメーターを取得し、これらをまとめて1つの表示設定として不揮発性メモリー20に記憶する。また、CRCの作成元として指定された画像データに基づいてCRCを作成し、表示設定に対応付けて不揮発性メモリー20に記憶する。また、エラー画面に表示する画像データのファイル名やパスを、表示設定に含めて記憶する。ステップS350が終了すると、USBメモリー管理処理を終了する。
【0056】
(5)操作監視処理:
上述した表示設定は、設定された設定パラメーターでの表示を許可する許可設定であるとともに、設定されなかった設定パラメーターでの表示を禁止する禁止設定でもある。そのため、テレビジョン100では、ユーザーの行う操作入力を監視し、禁止設定を有効化することを目的とした操作入力を無効化するための操作監視処理が実行されている。
図6は、操作監視処理の流れを示すフローチャートである。同図に示す処理は、マイコン18によって実行されており、テレビジョン100の電源が投入されている間は所定時間置きに繰り返し実行されている。
【0057】
処理が開始されると、ステップS400で操作入力の有無を判断し、操作入力があった場合はステップS405に進み(S400:Yes)、操作入力がない場合は操作監視処理を終了する(S400:No)。次に、ステップS405では、禁止操作であるか否かを判断し、禁止操作である場合はステップS415に進み(S405:Yes)、禁止操作で無い場合はステップS410に進む(S405:No)。ステップS410に進むと、操作入力に応じた処理を実行して操作監視処理を終了する。
【0058】
ステップS415では、現在の表示設定においてエラー画像が指定されているか否かを判断する。エラー画像が指定されている場合は、ステップS425に進み(S415:Yes)、操作入力を無効化するとともに指定されている画像データをUSBメモリーから取得してディスプレイ16に画像を表示する(S425)。一方、エラー画像が指定されていない場合は、ステップS420に進み(S415:No)、操作入力を無効化するとともにデフォルトの画像データに基づいてディスプレイ16に画像を表示する(S420)。尚、デフォルトの画像データが無い場合は、ディスプレイ16に画像が表示されない。ステップS420,S425が終了すると、操作監視処理を終了する。以上、ステップS400S405,S415〜S425の処理を実行するマイコン18が、本実施形態におけるエラー表示手段を構成する。
【0059】
以上の操作監視処理によれば、禁止設定を有効化する操作入力を無効化するとともに、操作が無効化されたことをユーザーが認識することができる。よって、ユーザーは、自分の行った操作がロックされていることを明確に認識し、状況を把握することができるようになる。
【0060】
(6)まとめと各種変形例:
以上説明した実施形態にかかるテレビジョン100は、USBソケット26と、USBマスストレージクラスに対応したUSB I/F24と、USBメモリー200に記憶されている画像に基づいて作成されたCRCと該CRCに対応付けて作成されたディスプレイ16の表示設定とを記憶する不揮発性メモリー20と、USBソケット26に対するUSBメモリー200の装着を検知するとUSBメモリー200から画像を取得してCRCを作成し、不揮発性メモリー20に記憶されているCRCと比較し、CRCが一致すると装着されたUSBメモリー200に対応付けられている表示設定を適用するマイコン18と、を備えている。このように構成することにより、ディスプレイ16に対して表示設定を適用する際に、パスワード入力の手間をかけることなく、各ユーザーが自分で認証データを設定できるようになる。
【0061】
なお、上述した実施形態では、表示設定がテレビジョン100の内部にある不揮発性メモリー20に記憶されているが、表示設定を各USBメモリー200に記憶するようにしても構わない。図7は、表示設定を各USBメモリー200に記憶する変形例にかかるUSBメモリーとCRCとの対応関係を説明する図である。同図に示すように、本変形例では、不揮発性メモリー20には、各USBメモリーに記憶されている画像データに基づいて作成されたCRCは記憶されるものの、表示設定は、各USBメモリーの側に保存されている。このような構成を採用すると、不揮発性メモリー20の容量の節約につながるためコストアップを防止することができる。また、USBメモリー管理処理のステップS325〜S335の処理の代わりにUSBメモリーに表示設定が記憶されているか否かを判断すればよいため、処理が速くなる。
【0062】
なお、本実施形態では、USBメモリー200に対する読み書きを行うためのUSB I/F24とUSBソケット26を備える構成を例にとって説明を行っているが、テレビジョン100に対して着脱可能な他の種類の外部記憶媒体を採用しても構わない。
【0063】
なお、本発明は上記実施例に限られるものでないことは言うまでもない。当業者であれば言うまでもないことであるが、
・上記実施例の中で開示した相互に置換可能な部材および構成等を適宜その組み合わせを変更して適用すること
・上記実施例の中で開示されていないが、公知技術であって上記実施例の中で開示した部材および構成等と相互に置換可能な部材および構成等を適宜置換し、またその組み合わせを変更して適用すること
・上記実施例の中で開示されていないが、公知技術等に基づいて当業者が上記実施例の中で開示した部材および構成等の代用として想定し得る部材および構成等と適宜置換し、またその組み合わせを変更して適用すること
は本発明の一実施例として開示されるものである。
【符号の説明】
【0064】
100…テレビジョン、10…チューナー、12…デジタル復調回路、12a…フロントエンド、12b…バックエンド、14…映像信号処理部、16…ディスプレイ、18…マイコン、18a…CPU、18b…ROM、18c…RAM、18d…OSD回路、18e…入出力回路(I/O)、20…不揮発性メモリー、22…操作入力部、24…USBインターフェース(USB I/F)、26…USBソケット、200…USBメモリー、200a,200b,200e,200f…USBメモリー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部を備えた装置において、
外部メモリーの装着部と、
上記装着部に対する外部メモリーの装着を検知する検知手段と、
上記装着部に装着された外部メモリーに記憶されている画像に基づいて作成されたCRC(cyclic redundancy check)を記憶する固有情報記憶手段と、
上記CRCに対応付けて作成された上記表示部の表示設定を記憶する表示設定記憶手段と、
上記検知手段の検知した外部メモリーから画像を取得するとともに該画像に基づいてCRCを作成し、上記固有情報記憶手段の記憶しているCRCと比較する外部メモリー確認手段と、
上記外部メモリー確認手段が一致を確認したCRCに対応付けられている表示設定を上記装置に適用する設定適用手段と、
を備えることを特徴とする装置。
【請求項2】
上記装置は、上記検知手段が外部メモリーの装着を検知しない場合に上記設定適用手段の適用した表示設定を解消するとともにデフォルトの表示設定を上記装置に適用する設定解消手段を更に備える請求項1に記載の装置。
【請求項3】
上記表示設定は、上記表示部の画面の輝度に関する設定と画面の色合いに関する設定との少なくとも一方を含む請求項1または請求項2に記載の装置。
【請求項4】
上記表示設定は、上記表示部に対して特定の設定の適用を禁止する禁止設定も含んでおり、
上記装置は、上記禁止設定を選択する操作入力を無効にするとともに上記外部メモリーに記憶されている画像を上記表示部に表示するエラー表示手段を更に備える請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の装置。
【請求項5】
上記装置は、映像の視聴制限の度合を設定可能な映像ロック手段を備えており、
上記表示設定は上記視聴制限の度合の設定を含んでいる請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の装置。
【請求項6】
上記装置はテレビジョンであり、
上記表示設定は、テレビ放送のチャンネルプランの設定を含んでいる請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の装置。
【請求項7】
上記固有情報記憶手段は、上記外部メモリーのハードウェアの固有情報を記憶し、
上記表示設定記憶手段は、上記固有情報に対応付けて作成された上記表示部の表示設定を記憶し、
上記外部メモリー確認手段は、上記検知手段の検知した外部メモリーから上記固有情報を取得して上記固有情報記憶手段の記憶している固有情報と比較し、
上記設定適用手段は、上記外部メモリー確認手段が一致を確認した固有情報に対応付けられている表示設定を上記装置に適用する請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−109482(P2011−109482A)
【公開日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−263373(P2009−263373)
【出願日】平成21年11月18日(2009.11.18)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】