説明

表面汚染測定法

【課題】 コーティングを光学表面に施す前に、該光学表面の洗浄度を測定する方法を提供する。
【解決手段】 (a)予め洗浄された光学系10を提供する。選択されたコーティングで被覆すべき、光学系10の表面を洗浄する。(b)UVO洗浄された光学系12を提供するために、洗浄が1〜3分間の範囲の時間に亘りUVO洗浄を使用して行われる。(c)蛍光分光計を使用して、光学系12の蛍光スペクトルを測定し、測定された蛍光スペクトルを、許容される蛍光スペクトルを有する標準光学系16のスペクトルと比較する。(d)光学系12の測定されたスペクトルが許容される場合、洗浄された表面を選択されたコーティングで被覆すべき洗浄された光学系12を送る。または、光学系12の測定されたスペクトルが許容されない場合、測定されたスペクトルが、光学系12の表面にコーティングを施すのに許容されるまで、工程(b)および(c)を繰り返す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、どのようなコーティングも表面に施される前に、光学成分の清浄度の状態を決定する方法に関する。この方法は特に、DUV(深紫外線)およびEUV(極紫外線)波長領域での使用が意図されている光学素子および成分に適用できる。
【背景技術】
【0002】
DUVおよびEUV波長領域に使用される光学成分、特に、DUVエキシマレーザに使用される被覆光学成分について、その成分の性能と寿命は、成分の基体と薄膜コーティングとの間の界面における汚染により悪影響を受ける。この汚染は、薄膜被覆を行う前の成分の製造プロセス、保存条件または取扱いにより生じ得る。最新技術において、光学系は最良の手法を使用して加工され洗浄されるが、それにもかかわらず、光学系の寿命がばらつくことが分かった。汚染について光学系を分類するために現在提案されている方法の1つは、被覆光学系を193nmのエキシマビームに曝露し、その結果生じた蛍光を評価することである。この方法は、表面が、測定法が行われる前に被覆されているので、次善策である。エキシマレーザは、購入し、動作させるのに非常に高価である。エキシマレーザの初期試験には合格するかもしれないが、光学系は、時間の経過と共に、被覆前にその光学系の表面に汚染が残っている場合には、予測されるよりも早く機能しなくなる可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
その結果、光学系の寿命が、光学系の表面と光学系の表面に施されるコーティングとの間にある汚染により減少しないことが確信できる、光学系を評価する代わりの方法を発見することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示は、洗浄手法を、分光計を使用した汚染測定法と組み合わせて、成分の被覆前に成分の表面の清浄度の状態を決定する方法を提供するものである。
【0005】
本開示によれば、薄膜を被覆する前に光学系の表面を洗浄するために、紫外線−オゾン(「UVO」)洗浄プロセスが使用される。ある実施の形態において、光学系の表面は、清浄な乾燥空気(「CDA」)環境内で水銀アークランプにより放出された光への曝露により洗浄される。水銀ショートアークランプの波長が、光学系の表面に存在するかもしれない有機汚染物質の結合を破壊し、またその波長が、O−O分子の酸素結合を励起および/または破壊して、高反応性である原子酸素を形成する。このように形成された原子酸素、またこれも形成されたかもしれないオゾンが、励起/破壊された有機結合と反応して、表面から有機汚染物質を洗浄する。有機材料は、被覆プロセスにおける汚染問題の大半と関連する光学系の寿命問題を引き起こすものであり、その源は、残留する人の皮膚の油分、洗浄溶媒の残留物、シリコーン油および光学系の調製中に使用された、または取扱い、保存などの最中に光学系に配置された他の有機含有物質である。典型的に、有機汚染物質は、C、HおよびOを含有するが、Nとハロゲン、通常はFやClも存在し得る。例えば、制限するものではなく、炭化水素(CおよびHのみ)が光学系の表面上の唯一の汚染物質である場合、励起/破壊された炭化水素結合および原子酸素、またはオゾンの反応生成物は、CO2、COおよびH2Oであり、その全ては光学系の表面から容易に除去できる。有機材料中にN、FまたはClも存在する場合、形成され得る例示の揮発性化合物は、CO2、COおよびH2Oに加え、N2、HCl、HF、F2、およびCOF2である。
【0006】
光学系の表面は、完全に洗浄されたと考えられるときに、光学系を評価するために、紫外線の使用により、汚染物質、特に有機汚染物質からの蛍光を検出し、測定できる分光学的測定法が使用される。蛍光信号がバルク成分の信号と一致する場合、その表面は清浄であると考えられる。蛍光信号がバルク成分の信号と一致しない場合、UVO洗浄工程が繰り返される。この測定法の結果として、光学系の表面が十分に清浄であり、薄膜被覆の準備ができているときを判定することができる。
【0007】
それゆえ、ある実施の形態において、本開示は、UVO洗浄方法と、成分表面の清浄度の状態を決定するための分光計との組合せである測定法であって、表面の清浄度が、成分(光学系)の表面からの蛍光の分析により決定される測定法に関する。
【0008】
先の要約と以下の詳細な説明の両方は、本発明の例示であり、本明細書の特許請求の範囲に記載されたような本発明の性質および特徴を理解するための概要または骨子を提供することが意図されているのが理解されよう。添付の図面は、本発明をさらに理解するために含まれており、本明細書に包含され、その一部を構成する。図面は、本発明の様々な実施の形態を示しており、説明と共に、本発明の原理および動作を説明する働きをする。
【図面の簡単な説明】
【0009】
以下は、添付の図面における図の説明である。図は、必ずしも、一定の縮尺で描かれておらず、図のある特徴および特定の視野は、簡潔さと明白さのために、縮尺または図式が誇張されて示されているかもしれない。
【図1】本開示のプロセスの流れを示す流れ図
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、本開示のプロセスの流れを示す流れ図である。このプロセスは、成形され、研磨され、洗浄され(例えば、制限するものではなく、洗浄剤含有媒質を使用した超音波浴中での洗浄および濯ぎ工程)、乾燥され、UVO洗浄の準備ができている、参照番号10により表された光学系から始まる。それゆえ、参照番号10により表される光学系は、本開示の下で「予め洗浄された」光学系10を表すと考えられる。次いで、予め洗浄された光学系10は、参照番号12により表されるように、UVO洗浄して、以後、「洗浄光学系12」または「光学系12」と呼ばれるものを形成した。UVO洗浄後、光学系12の蛍光スペクトルを、14で表されるように測定し、参照番号16により示される菱形ボックスにより表される公知の「清浄」基準または標準光学系または材料16の蛍光スペクトルと比較した。光学系12の蛍光スペクトルが基準光学系16のものに満足に匹敵しない場合、光学系12は、「清浄ではない」と考えられ、参照番号17により表されるように、UVO洗浄工程に戻された。光学系12が清浄であると考えられるまで、もしくは洗浄できない理由があるか否か、または測定の具合が悪いかどうかを判定するためにプロセスから取り除かれるまで、工程12,14および16を繰り返した。基準光学系16との比較により、光学系12が清浄であることが示されたら、次いで、矢印18により示されるように、光学系12を、薄膜被覆プロセス19に送って、膜被覆光学系を形成した。
【0011】
UVOプロセスは、先に示したように、フォトレジスト、樹脂、人の皮膚の油分、洗浄溶媒残留物、シリコーン油、および他の供給源からの有機汚染物質が、解離されるか、または短波長UV線により生成される分子酸素またはオゾンと容易に反応する励起状態に置かれるように、それら有機汚染物質が短波長UV線により照射される酸化プロセスである。
【0012】
原子酸素は、分子酸素が184.9nmのUV線により解離され、オゾンが253.7nmのUV線で形成されたときに生成される。253.7nmのUV線は、ほとんどの炭化水素により、またオゾンにより吸収される。両方のUV波長が存在する場合、原子酸素が連続的に生成され、オゾンが連続的に形成され破壊され、炭化水素は連続的に励起されるおよび/または結合は破壊される。汚染物質の炭化水素(または例えば、シリコーンなどの部分を含有する他の炭化水素)の励起および/または結合破壊の結果として、より単純な揮発性分子が形成され、それらは光学系の表面から脱離される。オゾン/原子酸素を生成するUV源、例えば、UVO−Cleaner(登録商標)(カリフォルニア州、アービン所在のJelight Company, Inc.)における低圧水銀グリッドランプ(mercury vapor grid lamp)の8ミリメートル以内に、適切に予め洗浄したサンプルを配置することによって、1分未満で、ほぼ原子的に清浄な表面を達成できる。ある実施の形態において、適切に予め洗浄した光学系は、オゾン/原子酸素を生成するUV源の5ミリメートル以内に配置される。別の実施の形態において、オゾン/原子酸素を生成するUV源の2から4ミリメートルにある。
【0013】
例えば、ニュージャージー州、エジソン所在のHoriba Scientific, Horiba Jobin Yvon, Inc.や、フロリダ州、ダニディン所在のOcean Opticsから、蛍光分光光度計が市販されている。表面から分光光度計のスリットまでの蛍光信号の結合は、レンズを使用して、表面を光ファイバ光学系に結像し、光ファイバを使用して、UVOボックスから、離れた分光光度計に光を伝送することによって、行うことができる。ある実施の形態において、UVOランプ源から発光スペクトルを除去するために表面と分光光度計のスリットとの間の光路に、1つまたは複数のノッチフィルタを配置することが有益であるのが分かった。ノッチフィルタが存在する場合、分光計に到達する唯一の信号は蛍光信号である。
【0014】
適切に洗浄された表面を表す標準スペクトルを有する必要がある。これは、光学系の蛍光スペクトルに変化が観察されなくなるまで、光学素子のUVO洗浄を繰り返し行うことによって実施することができる。
【0015】
光学系の蛍光信号の測定が、光学系が適切に洗浄されていることを示したら、光学系を被覆してよい。レーザ光学系に通常使用されているどのようなコーティングを施しても差し支えない。その例としては、以下に限られないが、気密コーティング、ミラーコーティング(反射光学系について)、反射防止コーティング、部分反射コーティング(ビームスプリッタとしても知られている)およびダイクロイックコーティング(波長によりRおよびY値が変化するコーティング)が挙げられる。コーティングは、例えば、制限するものではなく、(1)膜を堆積すべき基体の存在下で、抵抗加熱または電子衝撃のいずれかにより、材料が溶融状態に加熱され、溶融物から蒸発した材料が基体上に凝縮する、従来の蒸着(「CD」)、(2)堆積されている膜が、堆積プロセス中に不活性ガスの少なくとも高エネルギーイオンで衝突される(加えて、堆積された膜のある程度のイオン化酸素が酸化膜である)という特徴が加えられた、CDと類似のイオンアシスト蒸着(「IAD」)、(3)高エネルギーイオンビームが標的材料に向けられ、運動量移動により標的材料が、それが堆積される基体にスパッタされるイオンビームスパッタリング(「IBS」)、および(4)運動量が、低電圧であるが高電流密度のプラズマを通じて堆積している膜に移動させることを除いて、IDAプロセスと類似のプラズマイオンアシスト蒸着(「PIAD」)を含む様々な方法により形成することができる。
【0016】
ここに記載された測定法は、様々な光学材料、例えば、溶融シリカおよびHPFS(登録商標)シリカを含むシリカ、およびドープトシリカ;並びにCaF2などのアルカリ土類金属フッ化物結晶材料およびおよびドープトアルカリ土類金属フッ化物に使用することができる。
【0017】
それゆえ、ある実施の形態において、本開示は、コーティングを光学表面に施す前に、光学表面の洗浄度を測定する方法であって、(a)成形され、研磨され、予め洗浄された光学系10を提供する工程、(b)選択されたコーティングで被覆すべき、予め洗浄された光学系10の表面を洗浄する工程であって、UVO洗浄された光学系12を提供するために、洗浄が1〜3分間の範囲の時間に亘りUVO洗浄を使用して行われる工程、(c)蛍光分光計を使用して、UVO洗浄された光学系12の蛍光スペクトルを測定し、測定された蛍光スペクトルを、許容される蛍光スペクトルを有する標準または基準光学系16のスペクトルと比較する工程、(d)(i)光学系12の測定されたスペクトルが許容される場合、洗浄された表面を選択されたコーティングで被覆すべき洗浄された光学系12を送る、または(ii)光学系12の測定されたスペクトルが許容されない場合、測定されたスペクトルが許容されるまで、参照番号17により示されるように、工程(b)および(c)を繰り返す、の内の一方を選択する工程、から実質的になる方法に関する。ある態様において、被覆すべき予め洗浄された光学系10の表面は、光学系をUVO洗浄するために、オゾン/原子酸素を生成するUV源の8ミリメートル以内に配置される。別の態様において、被覆すべき予め洗浄された光学系10の表面は、光学系をUVO洗浄するために、オゾン/原子酸素を生成するUV源の5ミリメートル以内に配置される。蛍光は、レンズおよび光ファイバを使用して、測定されている光学系から、蛍光分光計に伝送される。それに加え、蛍光スペクトルが測定されている光学系と、蛍光分光計のスリットとの間に1つまたは複数のノッチフィルタが配置され、それによって、UV光源の発光スペクトルが除去される。
【0018】
別の実施の形態において、本開示は、光学系の表面上に選択されたコーティングを形成する前に、有機汚染物質を実質的に含まない表面を有する光学系を調製する方法であって、(a)成形され、研磨され、予め洗浄された光学系10を提供する工程、(b)選択されたコーティングで被覆すべき、予め洗浄された光学系10の表面を洗浄する工程であって、UVOされた洗浄光学系12を提供するために、洗浄が1〜3分間の範囲の時間に亘りUVO洗浄を使用して行われる工程、(c)蛍光分光計を使用して、UVO洗浄された光学系12の蛍光スペクトルを測定し、光学系12の測定された蛍光スペクトルを、許容される蛍光スペクトルを有する標準または基準光学系16のスペクトルと比較する工程、(d)(i)光学系12の測定されたスペクトルが許容される場合、洗浄された表面を選択されたコーティングで被覆すべき光学系12を送る、または(ii)光学系12の測定されたスペクトルが許容されない場合、測定されたスペクトルが許容されるまで、参照番号17により示されるように、工程(b)および(c)を繰り返す、の内の一方を選択する工程、および(e)光学系12のUVO洗浄された表面を選択されたコーティングで被覆し、それによって、UVO洗浄された表面に選択されたコーティングを有する光学系を提供する工程、から実質的になる方法に関する。ある態様において、被覆すべき予め洗浄された光学系10の表面は、光学系をUVO洗浄するために、オゾン/原子酸素を生成するUV源の8ミリメートル以内に配置される。別の態様において、被覆すべき予め洗浄された光学系10の表面は、光学系をUVO洗浄するために、オゾン/原子酸素を生成するUV源の5ミリメートル以内に配置される。他の実施の形態において、蛍光は、レンズおよび光ファイバを使用して、測定されている光学系から、蛍光分光計に伝送され、蛍光スペクトルが測定されている光学系と、蛍光分光計のスリットとの間に1つまたは複数のノッチフィルタが配置され、それによって、UV光源の発光スペクトルが除去される。さらに別の実施の形態において、UVO洗浄後に施されるコーティングは、気密コーティング、ミラーコーティング、反射防止コーティング、部分反射コーティングおよびダイクロイックコーティングからなる群より選択される。それに加え、本開示は、上述した方法から得られる被覆光学系にも関する。
【0019】
本発明を限られた数の実施の形態に関して記載したきたが、本開示の恩恵を受けた当業者には、ここに開示された本発明の範囲から逸脱しない他の実施の形態が考えられることが認識されよう。したがって、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲のみにしか限定されないべきである。
【符号の説明】
【0020】
10 予め洗浄された光学系
12 洗浄された光学系
14 蛍光スペクトルの測定
16 基準または標準光学系の蛍光スペクトルとの比較
19 薄膜被覆プロセス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コーティングを光学表面に施す前に、該光学表面の洗浄度を測定する方法であって、
(a) 成形され、研磨され、予め洗浄された光学系10を提供する工程、
(b) 選択されたコーティングで被覆すべき、前記予め洗浄された光学系10の表面を洗浄する工程であって、UVO洗浄された光学系12を提供するために、洗浄が1〜3分間の範囲の時間に亘りUVO洗浄を使用して行われる工程、
(c) 蛍光分光計を使用して、前記UVO洗浄された光学系12の蛍光スペクトルを測定し、該測定された蛍光スペクトルを、許容される蛍光スペクトルを有する標準光学系16のスペクトルと比較する工程、
(d) (i) 前記光学系12の測定されたスペクトルが許容される場合、前記洗浄された表面を前記選択されたコーティングで被覆すべき洗浄された前記光学系12を送る、または
(ii) 前記光学系12の測定されたスペクトルが許容されない場合、前記測定されたスペクトルが、前記光学系12の表面にコーティングを施すのに許容されるまで、工程(b)および(c)を繰り返す、
の内の一方を選択する工程、
から実質的になる方法。
【請求項2】
被覆すべき前記予め洗浄された光学系10の表面が、該光学系をUVO洗浄するために、オゾン/原子酸素を生成するUV源の8ミリメートル以内に配置されることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項3】
被覆すべき前記予め洗浄された光学系10の表面が、該光学系をUVO洗浄するために、オゾン/原子酸素を生成するUV源の5ミリメートル以内に配置されることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記蛍光が、レンズおよび光ファイバを使用して、測定されている前記光学系から、前記蛍光分光計に伝送されることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項5】
蛍光スペクトルが測定されている前記光学系と、前記蛍光分光計のスリットとの間に1つまたは複数のノッチフィルタが配置され、それによって、UV光源の発光スペクトルが除去されることを特徴とする請求項4記載の方法。
【請求項6】
光学系の表面上に選択されたコーティングを形成する前に、有機汚染物質を実質的に含まない表面を有する被覆された光学成分を調製する方法であって、
(a) 成形され、研磨され、予め洗浄された光学系10を提供する工程、
(b) 選択されたコーティングで被覆すべき、前記予め洗浄された光学系10の表面を洗浄する工程であって、UVOされた洗浄光学系12を提供するために、洗浄が1〜3分間の範囲の時間に亘りUVO洗浄を使用して行われる工程、
(c) 蛍光分光計を使用して、前記UVO洗浄された光学系12の蛍光スペクトルを測定し、測定された蛍光スペクトルを、許容される蛍光スペクトルを有する基準光学系16のスペクトルと比較する工程、
(d) (i) 前記UVO洗浄された光学系12の測定されたスペクトルが許容される場合、前記洗浄された表面を前記選択されたコーティングで被覆すべき前記光学系を送る、または
(ii) 前記UVO洗浄された光学系12の測定されたスペクトルが許容されない場合、測定されたスペクトルが許容されるまで、工程(b)および(c)を繰り返す、
の内の一方を選択する工程、および
(e) 前記UVO洗浄された表面を前記選択されたコーティングで被覆し、それによって、UVO洗浄された表面に選択されたコーティングを有する光学系を提供する工程、
から実質的になる方法。
【請求項7】
前記予め洗浄された光学系10の表面が、該光学系をUVO洗浄するために、オゾン/原子酸素を生成するUV源の8ミリメートル以内に配置されることを特徴とする請求項6記載の方法。
【請求項8】
前記蛍光が、レンズおよび光ファイバを使用して、測定されている前記光学系から、前記蛍光分光計に伝送されることを特徴とする請求項6記載の方法。
【請求項9】
蛍光スペクトルが測定されている前記光学系と、前記蛍光分光計のスリットとの間に1つまたは複数のノッチフィルタが配置され、それによって、UV光源の発光スペクトルが除去されることを特徴とする請求項8記載の方法。
【請求項10】
前記UVO洗浄後に施される前記コーティングが、気密コーティング、ミラーコーティング、反射防止コーティング、部分反射コーティングおよびダイクロイックコーティングからなる群より選択されることを特徴とする請求項6記載の方法。

【図1】
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【公開番号】特開2012−122991(P2012−122991A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−245522(P2011−245522)
【出願日】平成23年11月9日(2011.11.9)
【出願人】(397068274)コーニング インコーポレイテッド (1,222)
【Fターム(参考)】