説明

被処理水の浄化方法および浄化設備

【課題】比較的簡単な構造で稼働コストの安い水路型の浄化設備において、脱窒効率を向上させることを目的とする。
【解決手段】脱窒菌体を繁殖させ、底部に嫌気性の脱窒菌体11を堆積させた水路10に、硝酸態窒素または亜硝酸態窒素を含む被処理水15を流して浄化するにあたり、水路10に流す被処理水15の水面を、通気性の無い被覆部材16で被覆する。被処理水15の水面を実質的に通気性の無い被覆部材16で被覆したことにより、水面から被処理水15中への酸素の溶け込みを妨げ、かつ、被処理水15中での緑藻類繁殖も抑制することができる。これにより、水路10中は嫌気状態に維持され、嫌気性の脱窒菌体による脱窒効果が向上する。また、冬期の大気中への放熱も防げる。黒色のシートを利用すれば、太陽光熱の有効利用も可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水の浄化処理方法に関し、更にその処理方法を行うための浄化設備に関する。
【背景技術】
【0002】
河川、海洋などの汚染を防止するために、都市排水などの処理が重要である。特に、排出規制の強化などより、排水中のT-N(トータル窒素)削減が重要になってきている。
【0003】
排水中のT-Nには、アンモニア態窒素(以下、N-NH4)、硝酸態窒素および亜硝酸態窒素(以下、N-NO2+3)、有機態窒素(以下、Org-N)がある。これらのうち、N-NO2+3を削減する浄化方法としては、工業化学的には、膜分離法、イオン交換法、煮詰め・エバポレーション法、脱窒菌体を利用する方法などがある。これらの中で、脱窒菌体を利用した方法は、N-NH4、N-NO2+3、Org-Nと適用範囲が広く、かつコストも比較的安価であり、広く活用されている。
【0004】
脱窒菌体とは、排水中のN-NO2+3からN2気体を生じさせる土壌微生物等の微生物群を言う。また、脱窒菌体を利用した脱窒処理は、脱窒菌体が低酸素状態(以下、嫌気状態と呼ぶ。なお、逆に、高酸素状態を好気状態と呼ぶ。)で、N-NO2+3中の酸素を消費することを利用するものである。
【0005】
脱窒菌体を利用した排水等の浄化設備としては、野外および広域型では、湖沼浄化などに利用される水路型、ビオトープ型の設備が知られている。また、工業的には、特許文献1に示すように、プラントを用いた方法が知られている。更に、特許文献2に示すように、同時処理による設備の小型化も検討されている。
【0006】
【特許文献1】特開昭50−147154号公報
【特許文献2】特開2005−34739号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、水路型、ビオトープ型の設備は、効率がさほど良くなく、十分な脱窒を行うためには、多大な面積と時間が必要となる。また、特許文献1,2の方法は、水路型等の設備に比べて管理しやすく、処理効率も優れるが、イニシャルコストおよびランニングコスト面で劣る。特に特許文献1の方法は、大型設備になる場合が多い。また、特許文献2の方法は、コスト面でより高くなる傾向にある。
【0008】
本発明は、比較的簡単な構造で稼働コストの安い水路型の浄化設備において、脱窒効率を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によれば、嫌気性の脱窒菌体を繁殖させた水路に、硝酸態窒素または亜硝酸態窒素を含む被処理水を流して浄化する方法であって、前記水路に流す被処理水の水面を、実質的に通気性の無い被覆部材で被覆することを特徴とする、被処理水の浄化方法が提供される。
【0010】
また本発明によれば、嫌気性の脱窒菌体を繁殖させた水路に、硝酸態窒素または亜硝酸態窒素を含む被処理水を流して浄化する設備であって、前記水路に流す被処理水の水面が、実質的に通気性の無い被覆部材で被覆されていることを特徴とする、被処理水の浄化設備が提供される。
【0011】
なお、嫌気性の脱窒菌体が水路の底部に堆積していても良い。また、前記水路に流す被処理水の水面にシートを浮かせるようにしても良い。前記シートが黒色であっても良い。
【0012】
また、前記水路に流す被処理水の水面を、通気性及び通水性を有する容器で覆い、前記容器内に土壌または植物性資材を収容しても良い。更に前記容器内に植栽しても良い。あるいは、前記水路に流す被処理水の水面を、通気性の無い容器で覆い、前記容器内に土壌または植物性資材を収容し、更に前記容器内に植栽しても良い。
【0013】
更に、前記水路に、被処理水と菌体とが接触しやすいよう被処理水の流れを迂回させる抵抗物体を設置しても良い。この場合、前記抵抗物体は、例えば木の枝または根である。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、被処理水の水面を実質的に通気性の無い被覆部材で被覆したことにより、水面から被処理水中への酸素の溶け込みを妨げ、かつ、被処理水中での緑藻類繁殖も抑制することができる。これにより、水路中は嫌気状態に維持され、嫌気性の脱窒菌体による脱窒効果が向上する。ビオトープおよび水路型の場合、冬期には気温低下が予想され、処理効率の悪化も予想されるが、被覆部材で被覆することにより、冬期の大気中への放熱も防げる。黒色のシートを利用すれば、太陽光熱の有効利用も可能である。また、水面を覆う容器に植栽すれば、植物成長の際に硝酸態窒素が吸収され、更に硝酸態窒素低減能力が向上するとともに、外観が向上し、法令上の環境設備とすることができる。また、水路に被処理水の流れを迂回させる抵抗物体を設置すれば、菌体と処理水との接触頻度が上がり,加えて抵抗物体の周りに脱窒菌体が付着堆積し、被処理水と脱窒菌体の接触面積も大きくなり、脱窒効率が更に向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態にかかる浄化設備1の説明図、図2は、本発明の実施の形態にかかる浄化設備1の平面図、図3は、本発明の他の実施の形態にかかる浄化設備1の説明図、図4は、本発明の更に異なる実施の形態にかかる浄化設備1の説明図、図5は、従来の浄化設備1’の説明図である。なお、本明細書および添付図面において、同一の構成及び機能を有する構成要素については、同一符号を付することにより、重複説明を省略する。
【0016】
図1,2に示すように、水路10の底部に、土壌微生物等の脱窒菌体11が繁殖して堆積している。脱窒菌体11の上を、N-NO2+3を含んだ被処理水15が通過し、水路10を流れながら被処理水15が浄化処理されていく。なお、図示の例では、被処理水15は、図1,2中の右から左に流れている。
【0017】
このように水路10に被処理水15を流しながら脱窒菌体11で浄化処理する場合、嫌気状態に維持する必要があるが、水路処理の場合、水面での大気接触、緑藻類の繁殖などにより嫌気に維持困難であり、処理効率の低下に繋がる。従来の浄化設備1’の場合、図5に示すように、水路10の底部において、表層側に好気性の菌体12が存在し、底部側に嫌気性の菌体13が存在することになる。このため、被処理水15と常に接触している表層側での処理効率は高いが、その下に堆積した嫌気性の菌体13は被処理水15との接触効率が悪く、脱窒効率が低くなる。
【0018】
そこで本発明では、図1,2に示すように、水より比重が軽く、実質的に通気性及び光透過性のない被覆部材16で被処理水15の水面を覆う。なお、被覆部材16は多少の通気性を有していても良く、水路10内を嫌気状態に維持できるものであれば良い。被覆部材16の材質は、ビニール、木、発砲スチロール、塩ビなどで良い。また、環境面に配慮する必要はあるが、油などで被処理水15の水面を覆う方法も考えられる。被覆部材16は、水面の高さに合わせて固定しても良いが、被処理水15の水面高さが変動する場合は、水面に浮かぶものを選択しておけば水面に合わせて上下動するので便利である。
【0019】
また、断熱効果のある被覆部材16を選択すれば、冬期の水温より気温が低い状況でも保温効果が得られ、処理に有利である。この場合、被覆部材16として例えば黒色のシートを利用すれば、太陽光熱を利用できて有利である。
【0020】
このように、被処理水15の水面を通気性及び光透過性のない被覆部材16で覆うことにより、水路10内は嫌気状態に維持され、また、保温効果、被処理水15と脱窒菌体11との接触効率も向上し、処理効率が向上する。また、水面を遮蔽しているので、脱窒菌体11の浮遊・乾燥によるスカム(浮きかす)化を防止する効果もある。
【0021】
なお、水路10内での滞留時間は、処理能力に見合った時間を確保できることが望ましい。また、水路10の深さに関しては、撹拌などを行う場合は問題ないが、通水のみの条件の場合は、脱窒菌体11と被処理水15との接触効率を考慮し、50cm以下程度が望ましい。可能であれば30cm以下でよい。また、水路10の出口には、脱窒菌体11の過剰排出を防止するために堰を設け、オーバーフローで被処理水15を排出させる。
【0022】
図1,2に基づいて本発明の好ましい実施の形態の一例を説明したが、本発明は図1,2に示した形態に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に相到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0023】
例えば、脱窒菌体11と被処理水15との接触効率を向上させるために、図3に示すように、水路10中に剪定後の木の枝19など接触面積の大きい抵抗物体を浸漬するか、あるいは植栽根20などの抵抗物体を水路10中に配置する。このように、抵抗物体で被処理水15の流れを迂回させることにより、被処理水15が脱窒菌体11より高い確率で接触し、処理効率が向上する。また、稼働コストはかかるが、撹拌も有効である。
【0024】
被処理水15と脱窒菌体11との接触面積を大きくする方法としては、その他に、空隙率の高い充填剤を補充することも有効であるが、コスト的に高くなるので、廃枝や廃材の使用で十分である。また、水上にフロート植栽し、その植栽根を利用する方法も有効である(図3)。ただし、抵抗物体は多い方が処理効率は高くなるが、過剰になると水流を阻害し、洪水が発生するため適正に配置する必要がある。
【0025】
図4は、本発明にかかる更に異なる実施の形態であり、水路10上の表面全体を覆うように籠状の容器21を敷き詰め、容器21内に土壌または藁や粗朶等からなる植物系資材を収容し、更に容器21内に植栽したものである。容器21は籠状であり通気性及び通水性を有するが、容器21内に土壌や植物系資材を収容することにより、実質的に通気性の無いものとなる。土壌や植物系資材の種類は任意であり、それらの内部に植栽が可能なものとする。植栽される植物22の種類も限定されることはない。土壌や植物性資材を容器21内に収容することにより、水耕性植物以外の任意の植物の植栽が可能であり、植物22の種類によって美観向上を図ることもできる。
【0026】
容器21は、枠や台等(図示省略)により支持及び固定されても良いし、容器21の上端を水路に引っ掛けて取り付けても良い。また、容器21に浮きを取り付けて水面に浮かせても良い。いずれの方法においても、容器21の底面が水面に常に接触するとともに、水面が大気に接触しないように、容器21が水路10の表面全体を覆うように配置される。更に、図3の例と同様、木の枝19を抵抗物体として水路10中に配置する。
【0027】
尚、上記の例において、植物22を植栽せずに、土壌または植物系資材のみを収容した容器21で水路10上を覆っても構わない。また、水路10上に浮かべる容器21は、籠のように通気性や通水性を有するものに限らず、通気性の無い材質からなる容器であっても良い。
【実施例1】
【0028】
貯水容量5m3(幅2.5m、長さ10m)の水路において、1m3/hの流量で水を流した。水路内設定としては、水中には、植栽籠に粗朶を詰めたものをほぼ水路全面、浸漬配置させ、水面は厚さ1mmビニール製のブルーシートで覆い、空気接触しないようにした。入口水質は、TOC濃度は38.2mg/L、pH7.56、水温18℃であった。通水結果、入口T-N濃度60.5mg/Lに対し、出口T-N濃度は27.5mg/L(減33mg/L)であった。なお、T-Nの計測は接触熱分解-化学発光法(ケミルミ法)を採用した(株)島津製作所のTOC-V計を利用した。処理効率としては316.8g/m3/dになった。
【実施例2】
【0029】
貯水容量5m3(幅2.5m、長さ10m)の水路において、出口側に堰を設置し、閉じた状態にした。5m3の原水を導入し、出口側の処理水を入口側に5m3/hの流量ポンプ配送し、循環処理した。水路内設定としては、実施例1と同様にした。入口水質は、TOC濃度は50.7mg/L、pH7.15、水温20℃であった。5h後、入口T-N濃度121.8mg/Lに対し、出口T-N濃度は61.5mg/L(減60.3mg/L)であった。処理効率としては289g/m3/dになった。
【実施例3】
【0030】
貯水容量5m3(幅2.5m、長さ10m)の水路において、5m3/hの流量で水を流した。水路内設定としては、水中に、メッシュ状の植栽籠に粗朶を詰めたものをほぼ水路全面、浸漬配置させた。更に、その上に、藁を入れてクレソンを植栽した植栽籠を、底面が水面と接するようにして配置し、植栽籠により水路全面を被覆した。入口水質は、TOC濃度は24.4mg/L、pH6.98、水温21.4℃であった。通水結果、入口T-N濃度33.6mg/Lに対し、出口T-N濃度は20.1mg/L(減13.6mg/L)であった。処理効率としては339g/m3/dとなった。
【0031】
(比較例1)
特許文献2の実施例より、中空糸モジュール表面積0.25m2、設備容量5L、流入量2L/d、0.01MPaで実施した結果、T-N約0.23mg/m2/dの削減効果を得た。処理効率に換算すると15.3g/m3/dになった。
【0032】
(比較例2)
貯水容量5m3(幅2.5m、長さ10m)の水路において、1m3/hの流量で水を流した。水路設定としては、植栽籠に粗朶を詰めたものをほぼ水路全面、浸漬配置させ水面はそのまま大気接触とした。入口水質は、TOC濃度は37.9mg/L、pH7.22、水温18℃であった。0.5h後、入口T-N濃度83.2mg/Lに対し、出口T-N濃度は80.1mg/L(減1.1mg/L)であった。処理効率としては10.6g/m3/dになった。
【産業上の利用可能性】
【0033】
本発明は、水の浄化に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の実施の形態にかかる浄化設備の説明図である。
【図2】本発明の実施の形態にかかる浄化設備の平面図である。
【図3】本発明の他の実施の形態にかかる浄化設備の説明図である。
【図4】本発明の更に異なる実施の形態にかかる浄化設備の説明図である。
【図5】従来の浄化設備の説明図である。
【符号の説明】
【0035】
1 浄化設備
10 水路
11 脱窒菌体
15 被処理水
16 被覆部材
19 木の枝
20 植栽根
21 容器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
嫌気性の脱窒菌体を繁殖させた水路に、硝酸態窒素または亜硝酸態窒素を含む被処理水を流して浄化する方法であって、
前記水路に流す被処理水の水面を、実質的に通気性の無い被覆部材で被覆することを特徴とする、被処理水の浄化方法。
【請求項2】
嫌気性の脱窒菌体が水路の底部に堆積していることを特徴とする、請求項1に記載の被処理水の浄化方法。
【請求項3】
前記水路に流す被処理水の水面にシートを浮かせることを特徴とする、請求項1または2に記載の被処理水の浄化方法。
【請求項4】
前記シートが黒色であることを特徴とする、請求項3に記載の被処理水の浄化方法。
【請求項5】
前記水路に流す被処理水の水面を、通気性及び通水性を有する容器で覆い、前記容器内に土壌または植物性資材を収容することを特徴とする、請求項1または2に記載の被処理水の浄化方法。
【請求項6】
更に前記容器内に植栽することを特徴とする、請求項5に記載の被処理水の浄化方法。
【請求項7】
前記水路に流す被処理水の水面を、通気性の無い容器で覆い、前記容器内に土壌または植物性資材を収容し、更に前記容器内に植栽することを特徴とする、請求項1または2に記載の被処理水の浄化方法。
【請求項8】
前記水路に、被処理水の流れを迂回させる抵抗物体を設置することを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の被処理水の浄化方法。
【請求項9】
前記抵抗物体が木の枝または根であることを特徴とする、請求項8に記載の被処理水の浄化方法。
【請求項10】
嫌気性の脱窒菌体を繁殖させた水路に、硝酸態窒素または亜硝酸態窒素を含む被処理水を流して浄化する設備であって、
前記水路に流す被処理水の水面が、実質的に通気性の無い被覆部材で被覆されていることを特徴とする、被処理水の浄化設備。
【請求項11】
嫌気性の脱窒菌体が水路の底部に堆積していることを特徴とする、請求項10に記載の被処理水の浄化設備。
【請求項12】
前記水路に流す被処理水の水面にシートが浮かせてあることを特徴とする、請求項10または11に記載の被処理水の浄化設備。
【請求項13】
前記シートが黒色であることを特徴とする、請求項12に記載の被処理水の浄化設備。
【請求項14】
前記水路に流す被処理水の水面が、通気性及び通水性を有する容器で覆われ、前記容器内に土壌または植物性資材が収容されていることを特徴とする、請求項10または11に記載の被処理水の浄化設備。
【請求項15】
更に前記容器内に植栽されていることを特徴とする、請求項14に記載の被処理水の浄化設備。
【請求項16】
前記水路に流す被処理水の水面が、通気性の無い容器で覆われ、前記容器内に土壌または植物性資材が収容され、更に前記容器内に植栽されていることを特徴とする、請求項10または11に記載の被処理水の浄化設備。
【請求項17】
前記水路に、被処理水の流れを迂回させる抵抗物体を設置することを特徴とする、請求項10〜16のいずれかに記載の被処理水の浄化設備。
【請求項18】
前記抵抗物体が木の枝または根であることを特徴とする、請求項17に記載の被処理水の浄化設備。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−105017(P2008−105017A)
【公開日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−241857(P2007−241857)
【出願日】平成19年9月19日(2007.9.19)
【出願人】(000224798)DOWAホールディングス株式会社 (550)
【Fターム(参考)】